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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】鉄心部材の熱処理方法、熱処理用治具
(51)【国際特許分類】
   H02K 15/02 20060101AFI20230814BHJP
   H01F 41/02 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
H02K15/02 F
H01F41/02 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019092158
(22)【出願日】2019-05-15
(65)【公開番号】P2020188601
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】中崎 修
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰三
【審査官】服部 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-126625(JP,A)
【文献】特開2003-319618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 15/02
H01F 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のヨークと、前記ヨークからその径方向内側に突出した複数のティースと、前記複数のティースの間に形成され、径方向内側が開口した複数のスロットと、有し、電磁鋼板を積層させて構成される鉄心部材の熱処理方法であって、
内筒部と、前記内筒部の外周面から径方向外側に突出した複数の突起部と、を有し、前記鉄心部材よりも線膨張係数の大きい熱処理用治具を用い、
前記内筒部を前記鉄心部材の径方向内側に挿嵌して前記ティースの内周面を覆い、前記複数の突起部を前記複数のスロット内に個別に挿嵌して、前記ティースの突出方向と直交する方向における当該ティースの両側に前記熱処理用治具の前記突起部を配置した状態で、前記鉄心部材を所定の加熱温度まで加熱する、
鉄心部材の熱処理方法。
【請求項2】
前記加熱温度は、前記鉄心部材の再結晶温度以上の温度である、
請求項1に記載の鉄心部材の熱処理方法。
【請求項3】
前記内筒部の外周面と、前記鉄心部材の各ティースの内径側先端との間に、所定の隙間が介在している、
請求項1に記載の鉄心部材の熱処理方法。
【請求項4】
前記電磁鋼板は無方向性電磁鋼板である、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鉄心部材の熱処理方法。
【請求項5】
円筒状のヨークと、前記ヨークからその径方向内側に突出した複数のティースと、前記複数のティースの間に形成され、径方向内側が開口した複数のスロットと、有し、電磁鋼板を積層させて構成される鉄心部材の熱処理に用いる熱処理用治具であって、
前記鉄心部材よりも線膨張係数の大きい材料で構成され、
前記鉄心部材の径方向内側に挿嵌されて前記ティースの内周面を覆う内筒部と、
前記内筒部の外周面から径方向外側に突出され、前記複数のスロット内に個別に挿嵌されて、前記ティースの突出方向と直交する方向における当該ティースの両側に配置される複数の突起部と、を有する、
熱処理用治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄心部材の熱処理方法熱処理用治具に関する。
【背景技術】
【0002】
モータコアなどの鉄心部材は、一般に、電磁鋼板を所定形状に打ち抜いた後に積層し、クランプ等により固着させることで形成される。ステータコアの場合には、この鉄心部材に巻線処理を施した後にフレーム(ハウジング)に圧入することにより、モータステータとして完成する。
そのため、鉄心部材には、これらの製造過程、特に打ち抜きやフレームへの圧入により、図6(a)、(b)に矢印で示すように、ヨークには周方向の、ティースには径方向の圧縮応力が残留する。
【0003】
しかし、完成後のモータステータにおいては、ヨークには周方向の、ティースには径方向の磁場が形成される。つまり、残留した圧縮応力の方向と磁場方向とが一致する。
一般に、電磁材料は圧縮応力の方向に対して鉄損等の磁気特性が悪化することが知られている。そのため、磁気特性の改善・向上には、鉄心部材に残留した圧縮応力を低減・除去する必要がある。圧縮応力を低減する方法としては熱処理が一般的であるが、単純に熱処理を行うだけでは残留応力を一定程度低減させるに留まり、十分な磁気特性の改善には至らない。
【0004】
この点、例えば特許文献1に記載の技術では、ヨークを周方向に分割するとともに複数のティースを当該ティースごとに分割した分割構造のステータコアを用いている。そして、各分割コアを方向性電磁鋼板で構成し、その磁化容易方向をヨークでは周方向に、ティースでは径方向に向けることにより、磁気特性の改善・向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-57816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、煩雑な分割構造の採用により、組立工程の増加や、コア結合部での磁気特性の悪化、形状精度の低下といった課題がある。
【0007】
本発明は、従来に比べて簡便に、鉄心部材の磁気特性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る鉄心部材の熱処理方法は、
円筒状のヨークと、前記ヨークからその径方向内側に突出した複数のティースと、前記複数のティースの間に形成され、径方向内側が開口した複数のスロットと、有し、電磁鋼板を積層させて構成される鉄心部材の熱処理方法であって、
内筒部と、前記内筒部の外周面から径方向外側に突出した複数の突起部と、を有し、前記鉄心部材よりも線膨張係数の大きい熱処理用治具を用い、
前記内筒部を前記鉄心部材の径方向内側に挿嵌して前記ティースの内周面を覆い、前記複数の突起部を前記複数のスロット内に個別に挿嵌して、前記ティースの突出方向と直交する方向における当該ティースの両側に前記熱処理用治具の前記突起部を配置した状態で、前記鉄心部材を所定の加熱温度まで加熱するものである。
【0010】
本発明に係る熱処理用治具は、
円筒状のヨークと、前記ヨークからその径方向内側に突出した複数のティースと、前記複数のティースの間に形成され、径方向内側が開口した複数のスロットと、有し、電磁鋼板を積層させて構成される鉄心部材の熱処理に用いる熱処理用治具であって、
前記鉄心部材よりも線膨張係数の大きい材料で構成され、
前記鉄心部材の径方向内側に挿嵌されて前記ティースの内周面を覆う内筒部と、
前記内筒部の外周面から径方向外側に突出され、前記複数のスロット内に個別に挿嵌されて、前記ティースの突出方向と直交する方向における当該ティースの両側に配置される複数の突起部と、を有するように構成した。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来に比べて簡便に、鉄心部材の磁気特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る鉄心部材の斜視図である。
図2】(a)図1の鉄心部材に熱処理用治具を組み付けた状態の平面図であり、(b)(a)のA部を拡大した図である。
図3】(a)熱処理用治具を組み付けるときの鉄心部材を示す図であり、(b)熱処理用治具を組み付けた鉄心部材を熱処理炉に入れた状態を示す図である。
図4】熱処理後の鉄心部材に生じる残留応力の方向を説明するための図である。
図5】熱処理後の鉄心部材に生じる残留応力を解析した解析結果を示す図である。
図6】従来のステータコアにおける残留応力の方向を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
[鉄心部材]
まず、本実施形態に係る鉄心部材について説明する。
図1は、本実施形態に係る鉄心部材10の斜視図である。
この図に示すように、本実施形態に係る鉄心部材10は、モータ用のステータコアであり、ヨーク11と、複数のティース12と、複数のティース12の間に形成される複数のスロット13とを有する。ヨーク11は、略円筒状に形成されている。複数のティース12は、ヨーク11の内周部からその径方向内側に向かって突出(延出)しており、隣り合うティース12間のスロット13は、内径側が開口したオープンスロットとなっている。鉄心部材10は、ヨーク11の中心軸に沿った方向において略一様な断面形状に形成されている。
なお、以下の説明では、ヨーク11の中心軸(円筒の中心軸)に沿った方向を「軸方向」、当該中心軸に垂直な方向を「径方向」、当該中心軸を中心とする回転方向を「周方向」という。
【0015】
この鉄心部材10は、ヨーク11及び複数のティース12を有する平面視形状に打ち抜いた薄板の電磁鋼板(本実施形態では無方向性電磁鋼板)を、所定の軸方向厚さに積層させた後、クランプや溶接、カシメ等により固着させた状態のものである。ただし、この鉄心部材10の製造工程は特に限定されず、例えば打ち抜きに代えてワイヤカットを用いるなどしてもよい。
【0016】
[鉄心部材の熱処理方法]
続いて、鉄心部材10の熱処理方法について説明する。
この熱処理では、鉄心部材10の加工歪を除去するとともに、所定の方向に引張応力を残留させて、その磁気特性(鉄損等)を改善させる。
図2(a)は、後述の熱処理用治具20を組み付けた状態の鉄心部材10の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA部を拡大した図である。図3(a)は、熱処理用治具20を組み付けるときの鉄心部材10を示す図であり、図3(b)は、熱処理用治具20を組み付けた鉄心部材10を熱処理炉30に入れた状態を示す図である。図4は、熱処理後の鉄心部材10に生じる残留応力の方向を説明するための図である。図5は、この残留応力を解析した解析結果を示す図であって、(a)がヨーク11についてのもの、(b)がティース12についてのものである。なお、図2では、図示の分かり易さのために、鉄心部材10及び熱処理用治具20にハッチングを施している。
【0017】
鉄心部材10の熱処理を開始する前に、図2(a)に示すように、鉄心部材10に熱処理用治具(以下、単に「治具」という。)20を組み付ける。
治具20は、鉄心部材10に所定の方向の引張応力を残留させるためのものであり、軸方向に略一様な断面形状に形成されるとともに、少なくとも鉄心部材10よりも長い軸方向長さに形成されている。具体的に、治具20は、内筒部21と複数の突起部22とを有する形状に形成されている。内筒部21は、鉄心部材10の内径よりも小さい外径を有する円筒状に形成されている。複数の突起部22は、鉄心部材10の複数のスロット13に対応しており、内筒部21の外周面からその径方向外側に向かって突出(延出)している。より詳しくは、複数の突起部22は、鉄心部材10の複数のスロット13内に個別に挿嵌可能なように、各突起部22がスロット13よりもやや小さく形成されている。
【0018】
内筒部21の外周面は、図2(b)に示すように、治具20が鉄心部材10に組み付けられた状態において、鉄心部材10の各ティース12の内径側先端との間に、所定の隙間Gを介在させている。この隙間Gにより、内筒部21と各ティース12の内径側先端とが熱処理時に接触しないようになっている。
【0019】
また、治具20は、鉄よりも線膨張係数の大きい金属材料で構成されており、本実施形態では銅で構成されている。より詳しくは、治具20の線膨張係数は、鉄心部材10(すなわち、その殆どを構成する電磁鋼板)の線膨張係数よりも大きければよい。
【0020】
図3(a)に示すように、複数の突起部22を複数のスロット13内に個別に挿嵌しつつ内筒部21を鉄心部材10の内径側に挿嵌するようにして、治具20を鉄心部材10にその軸方向全長に亘って挿嵌させて組み付ける。これにより、鉄心部材10の各ティース12の周方向の両側に、治具20の突起部22が配置された状態となる。なお、この組み付けの際には、必要に応じて治具20を冷却するなどしてもよい。
【0021】
その後、図3(b)に示すように、治具20が組み付けられた状態の鉄心部材10を熱処理炉30内に配置して、熱処理を開始する。熱処理炉30は公知の構成のものであり、これによる熱処理の手順も一般的なものであるため、その詳細な説明は省略する。
熱処理炉30内を真空引き又は不活性ガスで充填した後、熱処理炉30を動作させて鉄心部材10を所定の加熱温度まで加熱する。この加熱温度は、鉄心部材10に所望の引張応力を残留させる温度であれば特に限定はされないが、鉄心部材10の歪取り焼鈍を兼ねることができる鉄心部材10の再結晶温度以上であることが好ましい。本実施形態では、このような加熱温度として約750℃まで鉄心部材10を加熱する。そして、所定時間(例えば2時間)の保持の後、鉄心部材10を常温まで冷却する。
その後、鉄心部材10から治具20を取り外し、スロット13内にコイルを巻く巻線処理の後に、鉄心部材10を所定のフレームに嵌合などすることにより、モータステータが完成する。
【0022】
このように、鉄心部材10に治具20を取り付けた状態でこれらを加熱することにより、より線膨張係数の大きい治具20が鉄心部材10を塑性変形させ、当該鉄心部材10に残留応力を生じさせる。
具体的に、鉄心部材10のヨーク11は、その内径側の複数のスロット13内に配置された治具20の突起部22によって、内径側から押圧される。その結果、図4に示すように、ヨーク11の径方向には圧縮応力(破線で図示)が残留し、周方向には引張応力(実線で図示)が残留する。
一方、各ティース12は、その周方向両側のスロット13内に配置された治具20の突起部22によって、周方向の両側から押圧される。その結果、各ティース12の径方向には引張応力(図4に実線で図示)が残留し、周方向には圧縮応力(図4に破線で図示)が残留する。
このように、ヨーク11に周方向の引張応力が生じ、ティース12に径方向の引張応力が生じることは、図5(a)、(b)に示すように、FEM解析によっても確認することができた。このFEM解析では、治具20を取り付けた鉄心部材10に750℃の温度荷重を負荷したときの応力を確認した。
【0023】
ヨーク11に周方向の引張応力を残留させ、ティース12に径方向の引張応力を残留させることにより、鉄心部材10の磁気特性を改善・向上させることができる。すなわち、鉄心部材10には、その後にスロット13内に巻回される図示しないコイルにより、ヨーク11には周方向の、ティース12には径方向の磁場が形成されるところ、この磁場方向に沿った引張応力を残留させることにより、当該磁場形成時における鉄損等の磁気特性を改善・向上させることができる。
【0024】
[本実施形態の技術的効果]
以上のように、本実施形態によれば、ティース12の周方向の両側に、鉄心部材10よりも線膨張係数の大きい治具20(の突起部22)が配置された状態で、鉄心部材10が所定の加熱温度まで加熱される。
これにより、ティース12は治具20によって周方向の両側から押圧され、当該ティース12の磁場方向である径方向に引張応力が残留する。したがって、煩雑な分割型のコア構造としていた従来と比べて簡便に、鉄心部材10の磁気特性を向上させることができる。
【0025】
また、本実施形態によれば、鉄心部材10の再結晶温度以上の加熱温度まで加熱するので、この熱処理により、加工歪を除去する歪取り焼鈍を兼ねることができる。
【0026】
また、本実施形態によれば、鉄心部材10が、円筒状のヨーク11と、ヨーク11からその径方向内側に突出した複数のティース12と、複数のティース12の間に形成される複数のスロット13とを有しており、この複数のスロット13内に治具20の複数の突起部22が個別に挿嵌される。
そのため、治具20を組み付けた状態で鉄心部材10を加熱することにより、各ティース12が治具20の突起部22によって周方向の両側から押圧されるとともに、ヨーク11が治具20の突起部22によって内径側から押圧される。これにより、各ティース12及びヨーク11には、各々に生じる磁場方向と一致する径方向及び周方向に、引張応力がそれぞれ残留する。したがって、鉄心部材10の磁気特性をより一層向上させることができる。
【0027】
また、本実施形態によれば、治具20が、鉄心部材10の内径側に挿嵌される内筒部21を有し、複数の突起部22が内筒部21の外周面からその径方向外側に突出している。
そのため、内筒部21により複数の突起部22を内径側で支持して、当該複数の突起部22を径方向外側に好適に加熱延伸させることができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、治具20の内筒部21の外周面と、鉄心部材10の各ティース12の内径側先端との間に、所定の隙間Gが介在している。
これにより、鉄心部材10の加熱時に、複数の突起部22を支持する内筒部21がティース12を径方向に押圧してしまうことを避けることができる。
【0029】
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限られない。
例えば、上記実施形態では、治具20の形状が、内筒部21から複数の突起部22が突出した形状であることとした。しかし、治具20は、鉄心部材10の複数のスロット13内に個別に挿嵌される複数の突起部22と、これを支持する部分とを有していればよい。したがって、例えば鉄心部材10がクローズドスロットの場合などには、治具20は、内筒部21に代えて、複数の突起部22を軸方向の少なくとも一方の端部で支持する部分を有するものであってもよい。
さらに、治具20の形状(特に突起部22の形状)は、加熱温度や、鉄心部材10及び治具20の線膨張係数、所望の残留応力等に応じて適宜設定・調整することとしてよい。
【0030】
また、上記実施形態では、鉄心部材10が一体のステータコアであることとしたが、本発明に係る鉄心部材は、ヨークとティースが一体の部分を有していればよく、その他の部分が分割された分割型のコアであってもよい。この分割型のコアとする場合などには、鉄心部材を構成する電磁鋼板に、無方向性電磁鋼板でなく、方向性電磁鋼板を用いてもよい。ただし、方向性電磁鋼板の適用は、治具20による押圧が結晶方位を崩すおそれがある点や、無方向性電磁鋼板よりも高コスト化する点で、好ましくない。
【0031】
また、本発明に係る鉄心部材は、第1の部分と、第1の部分から突出した第2の部分とを有し、電磁鋼板を積層させて構成されているものであれば、特に限定されない。したがって、本発明に係る鉄心部材は、モータ用のステータコアでなくともよく、例えば、ロータコアや、E型のトランス用のコア、リニアモータ用のコア等であってもよい。
その他、上記実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0032】
10 鉄心部材
11 ヨーク
12 ティース
13 スロット
20 熱処理用治具
21 内筒部
22 突起部
30 熱処理炉
G 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6