(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】門型研削盤
(51)【国際特許分類】
B24B 49/04 20060101AFI20230815BHJP
G01B 11/10 20060101ALI20230815BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20230815BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20230815BHJP
B24B 53/04 20120101ALI20230815BHJP
B24B 53/12 20060101ALI20230815BHJP
B24B 5/04 20060101ALI20230815BHJP
B23Q 17/20 20060101ALI20230815BHJP
B23P 23/02 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
B24B49/04 Z
G01B11/10 Z
B24B49/12
B24B41/06 A
B24B53/04
B24B53/12 Z
B24B5/04
B23Q17/20 A
B23P23/02 Z
(21)【出願番号】P 2022527832
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(86)【国際出願番号】 CN2020131656
(87)【国際公開番号】W WO2021104343
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-06-03
(31)【優先権主張番号】201911183507.4
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517012970
【氏名又は名称】科徳数控股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】KEDE NUMERICAL CONTROL CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.8 Huanghai Street, Economic and Technological Development Zone, Dalian, Liaoning 116600 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮 興林
(72)【発明者】
【氏名】賀 行健
(72)【発明者】
【氏名】尹 書強
(72)【発明者】
【氏名】唐 鋭
(72)【発明者】
【氏名】鮑 文禄
(72)【発明者】
【氏名】王 峰
(72)【発明者】
【氏名】劉 仁偉
(72)【発明者】
【氏名】陳 玉峰
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-083721(JP,A)
【文献】特開平11-123656(JP,A)
【文献】特開2003-305639(JP,A)
【文献】特開2002-066918(JP,A)
【文献】特開平11-300565(JP,A)
【文献】特開平08-025196(JP,A)
【文献】中国実用新案第207771388(CN,U)
【文献】特開2019-147208(JP,A)
【文献】特開昭64-016364(JP,A)
【文献】特開2012-061578(JP,A)
【文献】特開2007-015091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 49/04
G01B 11/10
B24B 49/12
B24B 41/06
B24B 53/04
B24B 53/12
B24B 5/04
B23Q 17/20
B23P 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定装置(1)を備え、
前記測定装置(1)はX軸方向に沿って移動することができ、前記測定装置(1)のベッドベース(3)に近い一端に光学測定ヘッド(11)が設けられ、前記光学測定ヘッド(11)は加工対象ワークの外径をリアルタイムに測定するために用いられることを特徴とする、門型研削盤。
【請求項2】
前記ベッドベースに、X軸に沿って移動できるワークスライドテーブル(4)が設けられ、前記ワークスライドテーブル(4)の一端に第1マウント(41)が固定され、前記第1マウント(41)に動力主軸(42)が設けられ、前記ワークスライドテーブル(4)の他端に第2マウント(43)が設けられ、前記第2マウント(43)は前記ワークスライドテーブル(4)上でX軸に沿って移動することができ、前記第2マウント(43)に従動主軸(44)が設けられ、前記動力主軸(42)と従動主軸(44)の対向する端面に基準ディスク(46)と油圧クランプ装置(45)が順に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の門型研削盤。
【請求項3】
前記ワークスライドテーブル(4)に浮動支持構造(8)が設けられ、前記浮動支持構造(8)は前記ワークスライドテーブル(4)上でX軸方向に沿って移動することができる浮動マウント(81)を含み、前記浮動マウント(81)に浮動支持板(82)が設けられ、前記浮動支持板(82)の位置は上下調整ネジ(83)及び左右調整ネジ(84)によって調整することができることを特徴とする、請求項2に記載の門型研削盤。
【請求項4】
前記第1マウント(41)に砥石ドレッサ(5)が設けられることを特徴とする、請求項2又は3に記載の門型研削盤。
【請求項5】
前記測定装置はベース(12)及びスライドベース(13)を含み、前記ベース(12)は支柱(21)に固定され、前記スライドベース(13)は前記ベース(12)上でY軸方向に沿って移動することができ、前記光学測定ヘッド(11)は前記スライドベース(13)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の門型研削盤。
【請求項6】
前記ベース(12)にY軸方向に沿ってリニアスケール(17)が設けられることを特徴とする、請求項5に記載の門型研削盤。
【請求項7】
前記ベース(12)にY軸方向に沿ってガイドレール(14)が設けられ、前記スライドベース(13)に前記ガイドレール(14)と係合するスライダが設けられ、前記ベース(12)のベッドベース(3)から遠い側にモータ(15)が設けられ、前記モータ(15)は前記ベース(12)に設けられたリードスクリューと前記スライドベースに設けられたナットとの螺合により前記スライドベース(13)を駆動することを特徴とする、請求項5又は6に記載の門型研削盤。
【請求項8】
前記光学測定ヘッド(11)は全部で2つあり、2つの前記光学測定ヘッド(11)はZ軸方向に沿って対向して設置され、2つの光学測定ヘッド(11)の間に近接スイッチ(16)が設けられ、前記近接スイッチ(16)は前記測定装置と加工対象ワークとの間の距離を測定するために用いられることを特徴とする、請求項1に記載の門型研削盤。
【請求項9】
支柱(21)に砥石マガジン(6)が固定されることを特徴とする、請求項1に記載の門型研削盤。
【請求項10】
主軸(22)の下端にバイトホルダ(7)が固定されることを特徴とする、請求項1に記載の門型研削盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は門型研削盤の分野に関し、特にワークの回転時の寸法を測定できる門型研削盤に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の研削盤のワークに対する研削は主に立形研削と横形研削に分けられ、一般的な立形研削盤及び横形研削盤で単一の軸を加工する場合、その遠心力を無視することができるが、大型の構成材であるロータディスク類の部品は使用過程において大きな遠心力を有し、その遠心力は部品の外形寸法に微小な変形を発生させ、一般的な研削盤は高速研削を実現できず、また高速回転研削の状態ではワークの外径を測定することができず、ワークの研削状態と実際の使用状態との一致性を保証することができず、且つワークに対して二次検出を行う必要があり、作業効率に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ワークの回転時の寸法を測定できる門型研削盤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術案を提供する。
【0005】
測定装置を備え、
前記測定装置はX軸方向に沿って移動することができ、前記測定装置のベッドベースに近い一端に光学測定ヘッドが設けられ、前記光学測定ヘッドは加工対象ワークの外径をリアルタイムに測定するために用いられる門型研削盤である。
【0006】
さらに、前記ベッドベースに、X軸に沿って移動できるワークスライドテーブルが設けられ、前記ワークスライドテーブルの一端に第1マウントが固定され、前記第1マウントに動力主軸が設けられ、前記ワークスライドテーブルの他端に第2マウントが設けられ、前記第2マウントは前記ワークスライドテーブル上でX軸に沿って移動することができ、前記第2マウントに従動主軸が設けられ、前記動力主軸と従動主軸の対向する端面に基準ディスクと油圧クランプ装置が順に設けられる。
【0007】
さらに、前記ワークスライドテーブルに浮動支持構造が設けられ、前記浮動支持構造は前記ワークスライドテーブル上でX軸方向に沿って移動することができる浮動マウントを含み、前記浮動マウントに浮動支持板が設けられ、前記浮動支持板の位置は上下調整ネジ及び左右調整ネジによって調整することができる。
【0008】
さらに、前記第1マウントに砥石ドレッサが設けられる。
【0009】
さらに、前記測定装置はベース及びスライドベースを含み、前記ベースは支柱に固定され、前記スライドベースは前記ベース上でY軸方向に沿って移動することができ、前記光学測定ヘッドは前記スライドベースに固定される。
【0010】
さらに、前記ベースにY軸方向に沿ってリニアスケールが設けられる。
【0011】
さらに、前記ベースにY軸方向に沿ってガイドレールが設けられ、前記スライドベースに前記ガイドレールと係合するスライダが設けられ、前記ベースのベッドベースから遠い側にモータが設けられ、前記モータは前記ベースに設けられたリードスクリューと前記スライドベースに設けられたナットとの螺合により前記スライドベースを駆動する。
【0012】
さらに、前記光学測定ヘッドは全部で2つあり、2つの前記光学測定ヘッドはZ軸方向に沿って対向して設置され、2つの光学測定ヘッドの間に近接スイッチが設けられ、前記近接スイッチは前記測定装置と加工対象ワークとの間の距離を測定するために用いられる。
【0013】
さらに、支柱に砥石マガジンが固定される。
【0014】
さらに、主軸の下端にバイトホルダが固定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は門型研削盤を提供し、測定装置によってワークの回転時の寸法を測定することができ、ワークの回転過程における変形を制御することで、ワークの使用過程における加工精度を制御することができ、同時に、研削用の砥石の迅速な交換を実現して、多規格、多種類の砥石の交換を実現することができ、さらに、ワークの容易なクランプを実現することができ、クランプは油圧によってワークを挟持し、機械式クランプによるワークへの損傷を低減し且つクランプ力が制御できないという問題を解決する。
【0016】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかなことは、以下に示された図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の関連する図面を取得できる、ことである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は本発明が開示する門型研削盤の構造概略図である。
【
図2】
図2は本発明における測定装置の構造概略図である。
【
図3】
図3は本発明におけるワークスライドテーブルの正面概略図である。
【
図4】
図4は本発明におけるワークスライドテーブルの上面概略図である。
【
図5】
図5は本発明が開示する門型研削盤の正面概略図である。
【
図6】
図6は本発明における浮動支持構造の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、且つ完全に説明するが、明らかな点として、説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく取得した全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
図1に示すように、ベッドベース3と、門型フレーム2と、を含む門型研削盤であって、門型フレーム2はベッドベース3上でX軸方向に沿って移動することができ、門型フレーム最上部の横梁に、駆動モータ及びY軸方向に沿って設置されたガイドレールが設けられ、駆動モータはリードスクリューを介して門型サドルが横梁のガイドレール上でY軸方向に沿って移動するように駆動し、主軸22は門型ラムを介して門型サドルに接続され、且つ門型サドル上をZ軸方向に沿って移動する。
【0020】
門型研削盤はさらに測定装置1を含み、測定装置1はX軸方向に沿って移動することができ、測定装置1のベッドベース3に近い一端に光学測定ヘッド11が設けられ、光学測定ヘッド11は加工対象ワークの外径をリアルタイムに測定するために用いられる。
【0021】
さらに、
図2に示すように、測定装置はベース12及びスライドベース13を含み、ベース12は支柱21に固定され、スライドベース13はベース12上でY軸方向に沿って移動することができ、光学測定ヘッド11はスライドベース13に固定される。ベース12にY軸方向に沿ってガイドレール14が設けられ、スライドベース13にガイドレール14と係合するスライダが設けられ、ベース12のベッドベース3から遠い側にモータ15が設けられ、モータ15はベース12に設けられたリードスクリューとスライドベースに設けられたナットとの螺合によりスライドベース13を駆動する。ベース12にY軸方向に沿ってリニアスケール17が設けられ、リニアスケール17は光学測定ヘッド11の変位量を正確に測定して、加工精度を正確に把握することができる。
【0022】
さらに、光学測定ヘッド11は全部で2つあり、2つの光学測定ヘッド11は具体的にはレーザ測定ヘッドの送信端及び受信端であってもよく、他の形式の光学測定ヘッドであってもよく、2つの光学測定ヘッド11はZ軸方向に沿って対向して設置され、2つの光学測定ヘッド11の間に近接スイッチ16が設けられ、近接スイッチ16は測定装置と加工対象ワークとの間の距離を測定するために用いられる。対向して設置された2つの光学測定ヘッドは、1つがレーザを発し、もう1つがレーザを受光し、レーザがワークに遮られるまで光学測定ヘッドをワークに近づけて、このデータからワークの外径を測定することができる。近接スイッチが、加工ワークと測定装置との間の距離が適切な範囲に近づいたことを測定すると、光学測定ヘッドが動作を開始し、加工ワークの外径をリアルタイムに測定する。
【0023】
さらに、
図3、
図4に示すように、ベッドベース上に、X軸に沿って移動できるワークスライドテーブル4が設けられ、ワークスライドテーブル4の一端に第1マウント41が固定され、第1マウント41に動力主軸42が設けられ、ワークスライドテーブル4の他端に第2マウント43が設けられ、第2マウント43はワークスライドテーブル4上でX軸に沿って移動することができ、第2マウント43に従動主軸44が設けられ、動力主軸42と従動主軸44の対向する端面に基準ディスク46と油圧クランプ装置45が順に設けられる。
【0024】
ワークは動力主軸と従動主軸との間に固定され、第2マウントを調整することで、動力主軸と従動主軸との間の距離を適切にした後、油圧クランプ装置を介してワークをクランプする。加工時に、動力主軸によって回転動力を提供し、ワーク及び従動主軸の回転を駆動し、次いで砥石23で研削加工を行う。油圧クランプ装置が提供するクランプ力は一定の範囲内で調整可能であり、ワークをクランプでき、ワークを損傷することもない。
【0025】
基準ディスク46の外径は基準値であり、測定前に、光学測定ヘッドは基準ディスク46へ迅速に移動し、近接スイッチ16で基準ディスク46の距離が近いことを感知すると、光学測定ヘッドの移動速度が低下して、基準ディスクに徐々に近づき、光学測定ヘッドが発するレーザがちょうど基準ディスクに遮断されたら、リニアスケールを介してこの時の光学測定ヘッドの移動距離を正確に取得し、この距離は基準ディスクの基準値の外径に対応し、且つこれを基準として、ワークの外径を測定する。
【0026】
さらに、
図6に示すように、ワークスライドテーブル4に浮動支持構造8が設けられ、浮動支持構造8はワークスライドテーブル4上でX軸方向に沿って移動できる浮動マウント81を含み、浮動マウント81に浮動支持板82が設けられ、浮動支持板82は上下調整ネジ83及び左右調整ネジ84によって調整することができる。浮動支持構造はワークの左右両端に対する同心調整を実現することができることで、左右側の油圧によるクランプをスムーズに実現し、上下調整ネジは浮動支持板と浮動マウントとの間の楔形ブロック86を押し動かすことにより、浮動支持板を上下に調整することができ、左右調整ネジは合計3つあり、中間の調整ネジと両側の調整ネジは浮動支持板に逆方向の力を加え、3つのネジを調整することにより、浮動支持板を一定範囲内で左右に調整することができ、調整ネジにより浮動支持板の位置を調整することは従来技術であり、ここではその具体的な構造について詳述しない。
【0027】
さらに、
図3、
図4に示すように、第1マウント41に砥石ドレッサ5が設けられ、砥石の作業中のドレッシングを実現することができる。
【0028】
さらに、
図5に示すように、支柱21に砥石マガジン6が固定される。砥石マガジンは様々な角度の成形砥石を有し、加工過程における砥石の交換を容易にし、砥石のドレッシングに多くの時間がかかることを回避して、作業効率を向上させる。
【0029】
さらに、
図5に示すように、主軸22の下端にバイトホルダ7が固定される。研削量が大きい偏心の位置に対して、バイトをバイトホルダに取り付けて、ワークに対して簡単な粗加工を行うことができる。
【0030】
使用時、吊り上げられた治具によってワークを中間の浮動支持構造8に置き、浮動支持構造8は上下調整ネジ83及び左右調整ネジ84によって上下及び左右高さの調整を行い、浮動マウント81に取り付けられたハンドル85によってワークを浮動支持構造8と共に前後方向に移動させる。ワークは両端の動力主軸及び従動主軸と同心に調整され、その後油圧クランプ装置45によってワークをクランプしロックする。油圧クランプ装置45がワークをクランプした後に工作機械を起動して運転を開始し、まず測定装置を起動して較正を行い、光学測定ヘッドは基準ディスク46へ迅速に移動し、近接スイッチ16で基準ディスク46の距離が近いことを感知すると、光学測定ヘッドの移動速度が低下して、基準ディスクに徐々に近づき、光学測定ヘッドが発するレーザがちょうど基準ディスクに遮断されたら、リニアスケールを介してこの時の光学測定ヘッドの移動距離を正確に取得する。この距離は基準ディスクの基準値の外径に対応し、且つこれを基準として、より正確なデータを取得し、工作機械自体による熱安定性等の誤差要因を除去するために、繰り返し測定し、測定結果の平均値を最終的な基準値とすることが必要である。較正後、ワークを回転させ、光学測定ヘッド11をワークに接近させ、近接スイッチ16はワークとの相対位置を検出して、光学測定ヘッド11がワークを検出し、且つワークと衝突しないことを保証する。光学測定ヘッド11はワークの外径を測定し、最大の研削量を測定し、許容される誤差範囲に達したら次の研削を行うことができ、且つ研削過程において測定を実施して、不合格であればワークを取り外す。
【0031】
研削時、砥石マガジン6を起動し、適切な砥石23を選択して主軸に取り付けて、ワークを研削し、研削中に測定装置1でワークをオンライン測定し、それが加工の許容値に達したか否かを検出する。
【0032】
ワークの加工状況によって、砥石23を作業中にドレッシングする必要があるか否かを判断する。ドレッシングする必要があれば砥石ドレッサ5を起動し、砥石に対して作業中にドレッシングを行い、砥石ドレッサ5は角度付砥石及び平型砥石をドレッシングすることができる。
【0033】
一般的な横形研削盤は加工ワークの直径の研削範囲の要件を満たすために、研削軸の砥石の直径が大きく、大型の砥石はその砥石の回転速度において高速回転を実現しにくく、また砥石の材質としてはコスト面から大部分のメーカーが炭化ケイ素又はホワイトコランダム材質の砥石を選択しているが、このような砥石はその材質自体の弊害として大量の粉塵が発生し、及び砥石の消耗が速いという欠点がある。本発明が開示する門型研削盤は、ワークの研削前期、中期、後期にそれぞれワークの外径を作業中で測定することを実現でき、研削完了後にもワークの組み付け及び貼り合わせの状態が変化しないことを保証し、部材全体の運転精度を保証し、これによりワークを機械内部に組み付ける場合、運転過程において、それ自体の精度は変化せず、且つ本工作機械は直径が小さい立方晶窒化ホウ素(cubic boron nitride、CBN)砥石を採用して、低損失高回転速度という利点を実現することができる。本発明が開示する門型研削盤はさらに研削用の砥石の迅速な交換を実現して多規格、多種類の砥石の交換を実現することができ、特殊な角度の砥石を作業中にドレッシングする時間を節約し、砥石ドレッサは砥石の加工過程における摩耗による砥石表面の凹凸を修復する役割を果たす。さらに、本発明が開示する門型研削盤はワークの容易なクランプを実現することができ、クランプは油圧によってワークを挟持し、機械式クランプによるワークへの損傷を低減し且つクランプ力が制御できないという問題を解決する。
【0034】
最後に説明すべきことは、以上の各実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではない。前記各実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は以下のことを理解すべきである。それは依然として前記各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、あるいは一部又は全部の技術的特徴を等価置換することができる。これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の主旨及び範囲から逸脱させるものではない。
【符号の説明】
【0035】
1 測定装置
11 光学測定ヘッド
12 ベース
13 スライドベース
14 ガイドレール
15 モータ
16 近接スイッチ
17 リニアスケール
2 門型フレーム
21 支柱
22 主軸
23 砥石
3 ベッドベース
4 ワークスライドテーブル
41 第1マウント
42 動力主軸
43 第2マウント
44 従動主軸
45 油圧クランプ装置
46 基準ディスク
5 砥石ドレッサ
6 砥石マガジン
7 バイトホルダ
8 浮動支持構造
81 浮動マウント
82 浮動支持板
83 上下調整ネジ
84 左右調整ネジ
85 ハンドル
86 楔形ブロック