(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】制御プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230822BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 331
G06F3/12 334
G06F3/12 335
H04N1/00 127B
(21)【出願番号】P 2019158161
(22)【出願日】2019-08-30
【審査請求日】2022-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】神間 唯
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-180747(JP,A)
【文献】特開2010-250660(JP,A)
【文献】特開2014-048743(JP,A)
【文献】特開2019-028886(JP,A)
【文献】特開2011-142465(JP,A)
【文献】特開2017-097752(JP,A)
【文献】特開2008-117061(JP,A)
【文献】特開2006-135695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手
段と、
前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手
段と、
前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手
段と、
して機能させ
、
前記通信部が、複数の前記画像処理デバイスと通信を行う場合に、
前記第1表示手段は、
前記複数の画像処理デバイスから選択された画像処理デバイスのデバイス情報に基づいて、前記第1情報を含む前記第1画面を、前記表示部に表示し、その際に、当該選択された画像処理デバイスに関わらず、同じ種類のデバイス情報に基づく前記第1情報を、前記第1画面の同じ位置に表示することを特徴とする制御プログラム。
【請求項2】
画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、
前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、
前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、
して機能させ、
前記第1表示手段は、
前記画像処理デバイスが特定の画像処理デバイスである場合に、第3情報の表示を要求するオブジェクトと、前記第1情報とを含む前記第1画面を、前記表示部に表示し、
前記表示処理実行手段は、
前記オブジェクトへのユーザ操作を、前記第3情報の表示を要求するユーザ操作として前記操作受付部が受け付けた場合に、前記サーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む前記第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行することを特徴とす
る制御プログラム。
【請求項3】
画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、
前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、
前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、
して機能させ、
前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方は、
前記第3画面での前記第3情報へのユーザ操作に基づいて、前記第1画面に含まれる前記第1情報と、前記第2画面に含まれる前記第2情報との少なくとも一方を変更して表示することを特徴とす
る制御プログラム。
【請求項4】
前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方は、
前記第3画面でのユーザ操作の回数の多い前記第3情報を、前記第1画面に含まれる前記第1情報と、前記第2画面に含まれる前記第2情報との少なくとも一方として表示することを特徴とする請求項
3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、
前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、
前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、
前記第1情報と前記第2情報と前記第3情報とのうちの、少なくとも2以上の情報が重複する場合に、当該2以上の情報のうちの少なくとも1の情報を、当該1の情報を含む前記第1画面と前記第2画面と前記第3画面とのうちの何れかの画面から削除する削除手段と
、
して機能させることを特徴とす
る制御プログラム。
【請求項6】
前記表示処理実行手段は、
前記画像処理デバイスの状態に応じて、当該画像処理デバイスの状態を示す前記第3情報を、前記第3画面において優先的に表示するための処理を実行することを特徴とする請求項1乃至
5の何れか1項に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記表示処理実行手段は、
前記画像処理デバイスのエラー状態に応じて、当該画像処理デバイスのエラー状態を示す前記第3情報と、当該画像処理デバイスのエラー状態を解消するための解消情報とを表示することを特徴とする請求項
6に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記表示処理実行手段は、
ブラウザにより前記サーバから前記サーバ情報を取得させ、当該サーバ情報に基づいて前記第3情報を含む第3画面を前記ブラウザにより前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至
7の何れか1項に記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記表示処理実行手段は、
前記サーバから取得した前記サーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至
7の何れか1項に記載の制御プログラム。
【請求項10】
画像処理デバイスと通信を行う通信部と、
ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、
表示部と、
コンピュータと、
を備える情報処理装置であって、
前記コンピュータを、
前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、
前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、
前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、
して機能させ
、
前記通信部が、複数の前記画像処理デバイスと通信を行う場合に、
前記第1表示手段は、
前記複数の画像処理デバイスから選択された画像処理デバイスのデバイス情報に基づいて、前記第1情報を含む前記第1画面を、前記表示部に表示し、その際に、当該選択された画像処理デバイスに関わらず、同じ種類のデバイス情報に基づく前記第1情報を、前記第1画面の同じ位置に表示することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバが組み込まれた画像処理デバイスと通信可能な情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献に記載されているように、近年のプリンタ、スキャナ等の画像処理デバイスには、サーバ、所謂、EW S(Embedded Web Serverの略)が組み込まれており、PC等の情報処理装置により、そのサーバにアクセスすることで、その画像処理デバイスの状態、設定情報等を確認することが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像処理デバイスに組み込まれたサーバにアクセスすることで得られる情報を好適に確認することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、実施例に開示する制御プログラムは、画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、して機能させることを特徴とする。
【0006】
また、上記課題を解決するために、実施例に開示する情報処理装置は、画像処理デバイスと通信を行う通信部と、ユーザ操作を受け付ける操作受付部と、表示部と、コンピュータと、を備える情報処理装置であって、前記コンピュータを、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面を、前記表示部に表示する第1表示手段と、前記第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、前記第2情報を含む第2画面を、前記表示部に表示する第2表示手段と、前記第1情報及び前記第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作を前記操作受付部が受け付けた場合に、前記画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得したサーバ情報に基づいて、前記第3情報を含む第3画面を、前記表示部に表示するための処理を実行する表示処理実行手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施例に開示する制御プログラム及び情報処理装置では、画像処理デバイスから取得されたデバイス情報に基づいて、第1情報を含む第1画面が表示部に表示される。また、第1情報と少なくとも一部が異なる第2情報の表示を要求するユーザ操作が実行された場合に、画像処理デバイスから取得されたデバイス情報に基づいて、第2情報を含む第2画面が表示部に表示される。また、第1情報及び第2情報と少なくとも一部が異なる第3情報の表示を要求するユーザ操作が実行された場合に、画像処理デバイスに組み込まれたサーバから取得されたサーバ情報に基づいて、第3情報を含む第3画面が表示部に表示される。これにより、第1情報と第2情報と第3情報とのうちの任意の情報を、ユーザは確認することが可能となり、第3情報、つまり、画像処理デバイスに組み込まれたサーバにアクセスすることで得られる情報を好適に確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図3】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図4】通信システム1のシーケンス図を示す図である。
【
図11】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図14】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図15】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図16】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図17】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更できる。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る通信システム1のブロック図である。
図1に示す通信システム1は、PC(情報処理装置の一例)10、MFP(画像処理デバイスの一例)50、スキャナ(画像処理デバイスの一例)52を備える。MFP50は、スキャン処理,印刷処理等の各種処理を実行可能なデバイスである。また、スキャナ52は、スキャン処理のみを実行可能なデバイスである。なお、MFP50には、EWS(サーバの一例)51が組み込まれており、スキャナ52には、EWS(サーバの一例)53が組み込まれている。EWS51,53は、ウェブサーバと同等の機能を有しており、EWS51,53には、各デバイスの状態を示す情報,設定情報などに関するHTMLのウェブページを示す情報(以下、「EWS情報」と記載する)(サーバ情報の一例)が蓄積されている。
【0011】
PC10は、CPU(コンピュータの一例)12、メモリ14、LCD(表示部の一例)16、入力I/F(操作受付部の一例)18、通信I/F(通信部の一例)20を主に備えている。これらの構成要素は、バス24を介して互いに通信可能とされている。
【0012】
PC10及びMFP50は、通信I/F20及び通信経路54を通じて通信可能となっており、PC10及びスキャナ52は、通信I/F20及び通信経路56を通じて通信可能となっている。各通信経路54,56の通信の方式としては、例えば、有線LAN、USB、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)を採用できる。
【0013】
CPU12は、メモリ14内の制御プログラム(制御プログラムの一例)30に従って処理を実行する。制御プログラム30は、例えば、MFP50又はスキャナ52のステータス情報などをLCD16に表示するためのアプリケーションプログラムである。また、ブラウザ(ブラウザの一例)32は、ウェブページをLCD16に表示するためのアプリケーションプログラムであり、通信経路54,56を介して、MFP50のEWS51若しくは、スキャナ52のEWS53からEWS情報を取得し、EWS情報に基づいてウェブページをLCD16に表示することが可能とされている。なお、以下の説明では、制御プログラム30等を実行するCPU12のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「制御プログラム30が」という記載は、「制御プログラム30を実行するCPU12が」ということを意味する場合がある。
【0014】
また、メモリ14は、データ記憶領域34を備える。データ記憶領域34は、制御プログラム30等の実行に必要なデータなどを記憶する領域である。なお、メモリ14は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、PC10に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体、CPU12が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。
【0015】
なお、メモリ14は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0016】
また、LCD16は、PC10の各種情報を表示する。なお、本願のディスプレイは、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の表示方式のディスプレイでも良い。入力I/F18は、キーボード、マウス等を含み、ユーザ操作を入力するためのインタフェースである。なお、入力I/F18は、キーボード等に限らず、LCD16の表示画面に重畳された膜状のタッチセンサでも良い。
【0017】
なお、本明細書では、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」「設定」等の処理は、CPU12の処理を表している。CPU12による処理は、OSを介したハードウェア制御も含む。なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU12が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU12がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「命令」「応答」「要求」等の処理は、「命令」「応答」「要求」等を示す情報を通信することにより行われる。また、「命令」「応答」「要求」等の文言を、「命令」「応答」「要求」等を示す情報そのものという意味で記載してもよい。また、CPUによる、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPUによる、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであるかを示しているかを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0018】
通信システム1では、上述した構成に従って、PC10において、制御プログラム30の処理により、PC10と通信可能なデバイス、つまり、MFP50及びスキャナ52のうちの任意のデバイスが選択され、その選択されたデバイス(以下、「選択デバイス」と記載する)により画像処理を実行するべく、選択デバイスに関する各種の情報が、段階的にLCD16に表示される。
【0019】
詳しくは、制御プログラム30の処理により、LCD16にホーム画面(
図6参照)100が表示される。なお、制御プログラム30は、周期的に選択デバイスからステータス情報(デバイス情報の一例)を取得しており、ステータス情報に含まれる一部の情報(以下、「第1情報」と記載する)(第1情報の一例)が、ホーム画面100に表示される。また、ホーム画面100には、第1情報より多くの情報を表示するための操作ボタンも表示されており、その操作ボタンが操作されることで、ステータス情報に基づいて、第1情報より多くの情報(以下、「第2情報」と記載する)(第2情報の一例)がLCD16に表示される。この際、第2情報とともに、EWS情報を表示するための操作ボタンも表示されており、その操作ボタンが操作されることで、選択デバイスからEWS情報が取得され、そのEWS情報に基づいて、ウェブページがLCD16に表示される。EWS情報に基づくウェブページには、選択デバイスの状態を示す情報,設定情報等の選択デバイスに関する詳細な情報(以下、「デバイス詳細情報」と記載する)(第3情報の一例)が含まれている。このように、PC10では、比較的情報量の少ない第1情報と、その第1情報より多くの情報を含む第2情報と、選択デバイスに関する詳細な情報であるデバイス詳細情報とが、段階的にLCD16に表示される。以下に、それらの情報が段階的に表示される際の制御プログラム30の処理を、
図2及び
図3に示すフローチャートを用いて、以下に、更に詳しく説明する。
【0020】
まず、制御プログラム30は、
図5に示すホーム画面(第1画面の一例)100をLCD16に表示する(S100)。ホーム画面100には、選択デバイスにより実行可能な画像処理に応じたアイコン102が表示される。このため、例えば、選択デバイスとしてMFP50が選択されている場合には、ホーム画面100に、印刷処理を実行するためのアイコン102aと、スキャン処理を実行するためのアイコン102bとが表示される。また、ホーム画面100には、選択デバイスの外観を簡略的に示すイラスト104と、選択デバイスの識別情報(デバイス名及びIPアドレス)106とが表示されている。なお、この段階では、まだ、ホーム画面100に第1情報は表示されていない。
【0021】
次に、制御プログラム30は、ステータス情報の取得ポーリングを開始する(S102)。ステータス情報の取得ポーリングとは、ステータス情報を選択デバイスから周期的に取得するための処理であり、ステータス情報の取得ポーリングが始まると、
図4に示すように、制御プログラム30は、ステータス情報の要求を選択デバイスに送信する(S150)。なお、制御プログラム30は、ステータス情報の要求を周期的、例えば、30秒毎に選択デバイスに送信する。そして、選択デバイスは、その要求を受信する毎に、ステータス情報を制御プログラム30に送信する(S152)。そのステータス情報には、選択デバイスの作動状態を示す情報,消耗品に関する情報,エラー情報などが含まれている。ちなみに、選択デバイスの作動状態を示す情報としては、例えば、画像処理を実行可能であることを示す情報,選択デバイスがスリープ状態となっていることを示す情報などがある。また、消耗品に関する情報としては、各インクの残量を示す情報,各インクにより印刷可能な用紙の枚数を示す情報などがある。また、エラー情報には、インク切れが生じていることを示す情報,印刷用紙が少なくなっていることを示す情報,紙詰まり等が発生していることを示す情報などがある。
【0022】
また、制御プログラム30は、ステータス情報の取得ポーリングを開始すると、選択デバイスと通信可能であるか否かを判断する(S104:
図2)。つまり、選択デバイスと通信可能であれば、制御プログラム30がステータス情報の要求を選択デバイスに送信すると、選択デバイスからステータス情報が送信されるため、制御プログラム30は、ステータス情報の要求の送信に応じてステータス情報を選択デバイスから受信すると、選択デバイスと通信可能であると判断する。一方、選択デバイスと通信不能であれば、制御プログラム30がステータス情報の要求を選択デバイスに送信しても、選択デバイスからステータス情報は送信されないため、制御プログラム30は、ステータス情報の要求の送信に応じてステータス情報を選択デバイスから受信できない場合に、選択デバイスと通信不能であると判断する。
【0023】
そして、選択デバイスと通信可能である場合(S104:YES)に、制御プログラム30は、
図6に示すように、ホーム画面100において、識別情報106の下方に、第1情報108を表示する(S106)。第1情報は、上述したように、ステータス情報の一部の情報であり、ステータス情報に含まれる消耗品に関する情報のうちのインク残量を示す情報と、ステータス情報に含まれる選択デバイスの作動状態を示す情報とにより構成されている。また、制御プログラム30は、ホーム画面100において、識別情報106の側方に、追加情報要求ボタン(オブジェクトの一例)110を表示する(S107)。つまり、選択デバイスと通信可能である場合に、制御プログラム30は、ステータス情報を選択デバイスから取得し、ホーム画面100に、
図6に示すように、第1情報108及び追加情報要求ボタン110を表示する。一方、選択デバイスと通信不能である場合(S104:NO)に、制御プログラム30は、ステータス情報を選択デバイスから取得できないため、ホーム画面100から第1情報108を削除するとともに(S108)、追加情報要求ボタン110も削除する(S109)。これにより、選択デバイスと通信不能である場合において、
図5に示すように、ホーム画面100において、第1情報108及び追加情報要求ボタン110が非表示とされる。なお、追加情報要求ボタン110は、第1情報より多くの情報を要求するための操作ボタンであり、制御プログラム30は、その追加情報要求ボタン110が操作されたか否かを判断する(S110)。この際、追加情報要求ボタン110が操作されない場合(S110:NO)に、S104に戻る。
【0024】
一方、追加情報要求ボタン110が操作された場合(S110:YES)に、制御プログラム30は、選択デバイスがスキャナ52であるか否かを判断する(S112)。これは、選択デバイスとしてスキャナが選択されている場合において、選択デバイスから取得するステータス情報が少ないため、追加情報要求ボタン110が操作された際に表示される情報の種類が、選択デバイスがスキャナ52である場合とMFP50である場合とで異なるためである。
【0025】
詳しくは、上述したように、ステータス情報には、選択デバイスの作動状態を示す情報,消耗品に関する情報,エラー情報などが含まれている。このため、選択デバイスがMFP50である場合に、ホーム画面100において、第1情報として、ステータス情報に含まれる消耗品に関する情報のうちのインク残量を示す情報と、ステータス情報に含まれる選択デバイスの作動状態を示す情報とが表示される。一方、スキャナ52では、インクが用いられておらず、インク等の消耗品が無い。このため、選択デバイスがスキャナ52である場合にスキャナ52から取得するステータス情報には、消耗品に関する情報が含まれていない。このため、選択デバイスがスキャナ52である場合のホーム画面100には、
図7に示すように、第1情報として、インク残量を示す情報、つまり、消耗品に関する情報は表示されず、ステータス情報に含まれる選択デバイスの作動状態を示す情報のみが表示される。なお、選択デバイスがスキャナ52である場合のホーム画面100では、画像処理を実行するためのアイコンとして、スキャン処理を実行するためのアイコン102bのみが表示される。
【0026】
このように、スキャナ52のステータス情報には、消耗品に関する情報が含まれていないため、スキャナ52のステータス情報の情報量は少ない。一方、MFP50のステータス情報には、消耗品に関する情報が含まれているため、MFP50のステータス情報の情報量は多い。このため、選択デバイスがMFP50である場合(S112:NO)に、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作されると、制御プログラム30は、第1情報としてホーム画面100に表示されていないステータス情報を表示するための情報確認画面(
図8参照)(第2画面の一例)120をLCD16に表示する(S114)。なお、この段階では、情報確認画面120に、ステータス情報は表示されていない。
【0027】
次に、制御プログラム30は、ステータス情報の取得ポーリングを開始する(S116)。この際、制御プログラム30は、取得ポーリングの開始に伴って、上述したように、ステータス情報の要求を選択デバイスに送信する(S150:
図4)。この際、制御プログラム30が、ステータス情報の要求の送信に応じてステータス情報を選択デバイスから受信した場合に、選択デバイスと通信可能であると判断し(S118:YES)に、
図8に示すように、情報確認画面120において、第2情報122を表示する(S120)。第2情報は、第1情報としてホーム画面100に表示されていないステータス情報であり、ステータス情報に含まれる消耗品に関する情報のうちの各インクにより印刷可能な用紙の枚数を示す情報が、第2情報として表示される。また、第1情報としてホーム画面100に表示されたインク残量を示す情報も、情報確認画面120において、第2情報として表示され、さらに、各インクのカートリッジの型番も、第2情報として表示される。これにより、情報確認画面120において、第1情報より多くの情報量を含む第2情報が表示される。なお、情報確認画面120は、ホーム画面100の代わりに表示されるのではなく、ホーム画面100と同時に、LCD16に表示される。さらに、制御プログラム30は、第2情報122とともに、EWS画面要求ボタン126を、情報確認画面120に表示する(S121)。
【0028】
また、制御プログラム30が、取得ポーリングの開始に伴って、ステータス情報の要求を選択デバイスに送信しても、ステータス情報を選択デバイスから受信できない場合に、選択デバイスと通信不能であると判断する(S118:NO)。そして、制御プログラム30は、情報確認画面120から第2情報122を削除するとともに(S122)、EWS画面要求ボタン126も削除する(S123)。これにより、情報確認画面120において、第2情報122及びEWS画面要求ボタン126が非表示とされる。
【0029】
なお、EWS画面要求ボタン126は、EWS情報に基づくウェブページ(以下、「EWS画面」と記載する)(第3画面の一例)の表示を要求するための操作ボタンであり、制御プログラム30は、そのEWS画面要求ボタン126が操作されたか否かを判断する(S124)。この際、EWS画面要求ボタン126が操作されない場合(S124:NO)に、S118に戻る。一方、EWS画面要求ボタン126が操作されている場合(S124:YES)に、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53にアクセスするためのURLを示す情報(以下、「URL情報」と記載する)を作成する(S126)。なお、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53にアクセスするためのURLを、選択デバイスから予め取得している。そして、制御プログラム30は、URL情報を作成すると、そのURL情報をブラウザ32に出力する(S128)。このように、制御プログラム30がURL情報をブラウザ32に出力すると、
図4に示すように、ブラウザ32が、URL情報を利用して選択デバイスのEWS51,53にアクセスする(S156)。これにより、選択デバイスのEWS51,53は、URL情報に応じたEWS情報を特定する(S158)。そして、選択デバイスのEWS51,53は、特定したEWS情報をブラウザ32に送信する(S160)。これにより、ブラウザ32は、
図9に示すように、EWS情報に基づくウェブページ、つまり、EWS画面130をLCD16に表示する(S162)。なお、
図9には、MFP50が選択デバイスとして選択されている場合のEWS画面130が図示されている。
【0030】
EWS画面130には、上述したように、デバイス詳細情報132が表示されており、デバイス詳細情報132には、選択デバイスの状態を示す情報132a,各インクの残量を示す情報132b,各インクにより印刷可能な用紙の枚数を示す情報132c,選択デバイス、つまり、MFP50に収容されている用紙の残量(枚数)を示す情報132dが含まれている。また、EWS画面130には、複数の情報切替ボタン134も表示されており、それら複数の情報切替ボタン134のうちの任意のボタンが操作されることで、
図9に表示されているデバイス詳細情報132が、そのデバイス詳細情報132と異なるデバイス詳細情報に切り替えられる。つまり、例えば、メンテナンス情報を示す情報切替ボタン134aが操作されることで、EWS画面130に、MFP50のメンテナンスに関する情報が、デバイス詳細情報として表示される。また、例えば、音量を示す情報切替ボタン134bが操作されることで、EWS画面130に、MFP50の音量に関する情報が、デバイス詳細情報として表示される。このように、EWS画面130では、第1情報及び第2情報を含むステータス情報よりも多い情報量の情報が、デバイス詳細情報として表示される。なお、EWS画面130も、情報確認画面120及びホーム画面100と同時に、LCD16に表示される。
【0031】
ちなみに、情報切替ボタン134への操作によりEWS画面130に表示されるデバイス詳細情報132が切り替えられる際においても、
図4に示すS154~S162の処理が実行される。つまり、情報切替ボタン134が操作されると、操作された情報切替ボタン134の項目に応じたURL情報が、制御プログラム30により作成され、ブラウザ32に送信される。これにより、ブラウザ32が、URL情報を利用して選択デバイスのEWS51,53にアクセスし、EWS51,53が、URL情報に応じたEWS情報を特定する。そして、EWS51,53がEWS情報をブラウザ32に送信することで、ブラウザ32は、操作された情報切替ボタン134の項目に応じたデバイス詳細情報132を含むEWS画面130を、LCD16に表示する。
【0032】
このように、選択デバイスがMFP50である場合には、ホーム画面100に第1情報108が表示され、その第1情報108とともにホーム画面100に表示されている追加情報要求ボタン110が操作されることで、第2情報122を含む情報確認画面120が、LCD16に表示される。さらに、その情報確認画面120に表示されているEWS画面要求ボタン126が操作されることで、デバイス詳細情報132を含むEWS画面130が、LCD16に表示される。これにより、比較的情報量の少ない第1情報と、その第1情報より多くの情報を含む第2情報と、選択デバイスに関する詳細な情報であるデバイス詳細情報とを、追加情報要求ボタン110及びEWS画面要求ボタン126を操作するユーザの意思に従って、段階的にLCD16に表示することができる。
【0033】
また、選択デバイスがスキャナ52である場合には、上述したように、ステータス情報の情報量が少ない。このため、ホーム画面100において、第1情報を表示すれば、第2情報として表示すべきステータス情報は殆どない。そこで、選択デバイスがスキャナ52である場合(S112:YES)に、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作されると、LCD16に、情報確認画面120は表示されず、EWS画面130が表示される。つまり、制御プログラム30による処理において、選択デバイスがスキャナ52である場合(S112:YES)に、S114~S124の処理がスキップされ、制御プログラム30は、URL情報を作成し(S126)、そのURL情報をブラウザ32に出力する(S128)。これにより、
図4に示すS154~S162の処理が実行されることで、
図10に示すように、スキャナ52のデバイス詳細情報132を含むEWS画面130がLCD16に表示される。
【0034】
つまり、選択デバイスがMFP50である場合に、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作されることで、第2情報122を含む情報確認画面120がLCD16に表示され、その情報確認画面120において、EWS画面要求ボタン126が操作されることで、デバイス詳細情報132を含むEWS画面130がLCD16に表示される。一方、選択デバイスがスキャナ52である場合には、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作されることで、デバイス詳細情報132を含むEWS画面130がLCD16に表示される。このため、選択デバイスがスキャナ52である場合、つまり、表示すべきステータス情報が少ない場合において、追加情報要求ボタン110への操作により、情報確認画面120は表示されず、情報量の多いEWS画面130が表示される。これにより、表示すべきステータス情報が少ない場合の操作性が向上する。
【0035】
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、ブラウザ32が選択デバイスのEWS51,53からEWS情報を取得し、EWS情報に基づいてEWS画面130を表示しているが、第2実施形態では、制御プログラム30が選択デバイスのEWS51,53からEWS情報を取得し、EWS情報に基づいてEWS画面130を表示する。この際、選択デバイスにエラーが発生している場合に、そのエラーに関する情報が、EWS画面130において優先的に表示される。
【0036】
具体的には、上述したように、ステータス情報にエラー情報が含まれており、ステータス情報に含まれるエラー情報は、
図12に示すように、情報確認画面120において、第2情報122として表示される。エラー情報には、インク切れが生じていることを示すエラー情報,印刷用紙が少なくなっていることを示すエラー情報,紙詰まり等が発生していることを示すエラー情報などがあり、
図12に示す情報確認画面120では、印刷用紙が少なくなっていることを示すエラー情報が第2情報122として表示されている。なお、印刷用紙が少なくなっていることを示すエラー情報には、ハイパーリンクが挿入されており、そのエラー情報が操作されることで、エラー情報が示すエラーを解消するためのサポートセンターのウェブページがLCD16に表示される。
【0037】
また、情報確認画面120には、上述したように、EWS画面要求ボタン126が表示されており、そのEWS画面要求ボタン126が操作されることで、
図11に示すフローチャートが制御プログラム30により実行される。つまり、第1実施形態において説明した
図3のS124において、EWS画面要求ボタン126が操作された場合(S124:YES)に、
図11に示すフローチャートが実行される。また、選択デバイスがスキャナ52である場合には、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作されることで、
図11に示すフローチャートが制御プログラム30により実行される。つまり、第1実施形態において説明した
図3のS112において、選択デバイスがスキャナ52である場合(S112:YES)に、
図11に示すフローチャートが実行される。
【0038】
そのフローチャートでは、制御プログラム30が、選択デバイスのEWS51,53のURL情報を作成する(S200)。そして、制御プログラム30が、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスし(S202)、EWS51,53からEWS情報を取得する(S204)。次に、制御プログラム30は、選択デバイスからポーリングにより取得しているステータス情報にエラー情報が含まれているか否かを判断する(S206)。この際、ステータス情報にエラー情報が含まれている場合(S206:YES)に、制御プログラム30は、エラー情報に応じたEWS情報(以下、「EWSエラー情報」と記載する)を抽出する(S208)。つまり、制御プログラム30は、エラー情報に基づいて、エラーコードを判定し、エラーコードが示すエラー内容に応じたEWS情報を、EWSエラー情報として抽出する。具体的には、例えば、ステータス情報に印刷用紙少なくなっていることを示すエラー情報が含まれている場合に、制御プログラム30は、EWS情報から、選択デバイスに収容されている用紙の残量(枚数)を示す情報を、EWSエラー情報として抽出する。
【0039】
続いて、制御プログラム30は、S204で取得したEWS情報に基づくEWS画面130において、抽出したEWSエラー情報を、そのEWS画面130の上部に配置したEWS画面130を作成する(S210)。そして、制御プログラム30は、その作成したEWS画面130をLCD16に表示する(S212)。これにより、例えば、ステータス情報に印刷用紙少なくなっていることを示すエラー情報が含まれている場合に、そのエラー情報に応じたEWSエラー情報として、MFP50に収容されている用紙の残量(枚数)を示す情報132dが、
図13に示すように、EWS画面130の上部に表示される。なお、選択デバイスから取得したEWS情報に基づくEWS画面130、つまり、EWSエラー情報の配置を変更していないEWS画面130では、
図9に示すように、MFP50に収容されている用紙の残量(枚数)を示す情報132dは、EWS画面130において、各インク残量を示す情報132b,各インクにより印刷可能な用紙の枚数を示す情報132cの下方に表示されており、その情報132dは目立たない。一方、ステータス情報に印刷用紙少なくなっていることを示すエラー情報が含まれている場合に、エラー情報に応じた用紙の残量(枚数)を示す情報132dは、
図13に示すように、EWS画面130において、各インク残量を示す情報132b,各インクにより印刷可能な用紙の枚数を示す情報132cより上方に優先的に表示されることで、強調され、目立つ。これにより、用紙の残量(枚数)を示す情報132d、つまり、エラー情報に応じたEWSエラー情報を、ユーザが確認しやすくなる。
【0040】
また、制御プログラム30は、EWS画面130だけでなく、エラー解消画面(図示省略)(解消情報の一例)もLCD16に表示する(S214)。エラー解消画面は、ステータス情報に含まれるエラー情報が示すエラーを解消するためのサポートセンターのウェブページであり、先に説明した情報確認画面120に挿入されているハイパーリンクのURLを利用して、制御プログラム30が、サポートセンターのサーバ等にアクセスし、そのサポートセンターのウェブページを、エラー解消画面として表示する。これにより、ユーザが、情報確認画面120に挿入されているハイパーリンク等を操作しなくても、エラー解消画面が表示されることで、操作性が向上する。
【0041】
なお、ステータス情報にエラー情報が含まれていない場合(S206:NO)に、制御プログラム30は、EWSエラー情報の抽出などを行なうことなく、S204で取得したEWS情報に基づくEWS画面130をLCD16に表示する(S216)。
【0042】
<第3実施形態>
また、第3実施形態では、EWS画面130でのデバイス詳細情報132の閲覧履歴に応じて、第1情報108若しくは、第2情報122の表示内容が変更される。以下に、
図14~
図16に示すフローチャートを用いて詳しく説明する。
【0043】
まず、
図14に示すフローチャートは、第1実施形態において説明した
図3のS124において、情報確認画面120のEWS画面要求ボタン126が操作された場合(S124:YES)、及び、第1実施形態において説明した
図3のS112において、選択デバイスがスキャナ52である場合(S112:YES)に、実行される。つまり、
図17に示すフローチャートは、EWS画面130がLCD16に表示される直前に実行される。そのフローチャートでは、制御プログラム30が、選択デバイスのEWS51,53のURL情報を作成する(S300)。そして、制御プログラム30が、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスし(S302)、EWS51,53からEWS情報を取得する(S304)。
【0044】
次に、制御プログラム30は、取得したEWS情報に基づいて、EWS画面130をLCD16に表示する(S306)。続いて、制御プログラム30は、EWS画面130の情報切替ボタン134が操作されたか否かを判断する(S308)。この際、情報切替ボタン134が操作されている場合(S308:YES)に、制御プログラム30は、操作された情報切替ボタン134に応じたURL情報を作成し、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスする(S310)。そして、制御プログラム30は、操作された情報切替ボタン134に応じたEWS情報を取得する(S311)。
【0045】
続いて、制御プログラム30は、S306において表示したEWS画面130において、先に表示されているデバイス詳細情報132を、S311において取得したEWS情報に応じたデバイス詳細情報132に切り替える(S312)。そして、制御プログラム30は、新たに切り替えられたデバイス詳細情報132、つまり、S311において取得したEWS情報に応じたデバイス詳細情報132を、閲覧情報として記憶する(S313)。この際、制御プログラム30は、閲覧情報毎に閲覧回数Cをカウントアップする(S314)。
【0046】
また、
図15に示すフローチャートは、第1実施形態において説明した
図3のS118において、選択デバイスと通信可能である場合(S118:YES)、つまり、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110が操作され、情報確認画面120に第2情報122が表示される直前に実行される。そのフローチャートでは、制御プログラム30が、閲覧情報毎の閲覧回数Cが10回以上であるか否かを判断する(S320)。この際、閲覧回数Cが10回以上である場合(S320:YES)に、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53のURL情報を作成し(S322)、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスする(S324)。そして、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53からEWS情報を取得する(S326)。この際、制御プログラム30は、S320において閲覧回数Cが10回以上であると判断された閲覧情報を、EWS情報から抽出する(S328)。
【0047】
続いて、制御プログラム30は、抽出した閲覧情報を第2情報に追加する(S330)。そして、制御プログラム30は、情報確認画面120において、第2情報122を表示する(S332)。また、制御プログラム30は、第2情報122とともに、EWS画面要求ボタン126を、情報確認画面120に表示する(S334)。そして、
図3に示すS124に進む。
【0048】
このように、第3実施形態では、EWS画面130での閲覧履歴回数の多いデバイス詳細情報が、第2情報122として情報確認画面120に表示される。これにより、ユーザは、ホーム画面100の追加情報要求ボタン110を操作するだけで、閲覧履歴回数の多いデバイス詳細情報を情報確認画面120において閲覧することが可能となり、利便性が向上する。なお、S320において、閲覧回数Cが10回未満である場合(S320:NO)には、S322~S330の処理がスキップされ、閲覧情報が追加されていない状態の第2情報122が、情報確認画面120に表示され(S322)、S334以降の処理が実行される。
【0049】
また、
図16に示すフローチャートは、第1実施形態において説明した
図2のS104において、選択デバイスと通信可能である場合(S104:YES)、つまり、ホーム画面100に第1情報108が表示される直前に実行される。そのフローチャートでは、制御プログラム30が、閲覧情報毎の閲覧回数Cが20回以上であるか否かを判断する(S340)。この際、閲覧回数Cが20回以上である場合(S340:YES)に、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53のURL情報を作成し(S342)、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスする(S344)。そして、制御プログラム30は、選択デバイスのEWS51,53からEWS情報を取得する(S346)。この際、制御プログラム30は、S340において閲覧回数Cが20回以上であると判断された閲覧情報を、EWS情報から抽出する(S348)。
【0050】
続いて、制御プログラム30は、抽出した閲覧情報を第1情報に追加する(S350)。そして、制御プログラム30は、ホーム画面100において、第1情報108を表示する(S352)。また、制御プログラム30は、第1情報108とともに、追加情報要求ボタン110を、ホーム画面100に表示する(S354)。そして、
図2に示すS110に進む。
【0051】
このように、第3実施形態では、EWS画面130での閲覧履歴回数の更に多いデバイス詳細情報が、第1情報108としてホーム画面100に表示される。これにより、ユーザは、ホーム画面100において、閲覧履歴回数の多いデバイス詳細情報を閲覧することが可能となり、利便性が向上する。なお、S340において、閲覧回数Cが20回未満である場合(S340:NO)には、S342~S350の処理がスキップされ、閲覧情報が追加されていない状態の第1情報108が、ホーム画面100に表示され(S352)、S354以降の処理が実行される。
【0052】
ちなみに、第1情報若しくは、第2情報に追加されるデバイス詳細情報の上限値は5個とされている。つまり、第1情報若しくは、第2情報に5個のデバイス詳細情報が追加され、ホーム画面100若しくは、情報確認画面120に第1情報若しくは、第2情報が表示された後に、閲覧回数Cが10回若しくは、20回以上となっても、10回若しくは、20回以上となった閲覧回数Cの閲覧情報は、第1情報若しくは、第2情報に追加されない。
【0053】
また、第1情報若しくは、第2情報へのデバイス詳細情報の追加により、ホーム画面100若しくは、情報確認画面120に表示される情報量が多くなり過ぎた場合を考慮して、ホーム画面100及び情報確認画面120に、消去ボタン112、128(
図6及び
図12参照)が表示される。消去ボタン112,128は、第1情報若しくは、第2情報に追加されたデバイス詳細情報を任意に指定し、ホーム画面100若しくは、情報確認画面120から消去するための操作ボタンとされている。これにより、ユーザの意思に従って、ホーム画面100若しくは、情報確認画面120での情報量を調整すること可能となる。
【0054】
<第4実施形態>
また、第4実施形態では、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類のデバイス詳細情報がEWS画面130において非表示とされている。以下に、
図17に示すフローチャートを用いて詳しく説明する。
【0055】
図17に示すフローチャートは、第1実施形態において説明した
図3のS124において、情報確認画面120のEWS画面要求ボタン126が操作された場合(S124:YES)、及び、第1実施形態において説明した
図3のS112において、選択デバイスがスキャナ52である場合(S112:YES)に、実行される。つまり、
図17に示すフローチャートは、EWS画面130がLCD16に表示される直前に実行される。そのフローチャートでは、制御プログラム30が、選択デバイスのEWS51,53のURL情報を作成する(S400)。そして、制御プログラム30が、そのURL情報を利用して、選択デバイスのEWS51,53にアクセスし(S402)、EWS51,53からEWS情報を取得する(S404)。
【0056】
次に、制御プログラム30は、取得したEWS情報に、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報が存在するか否かを判断する(S406)。つまり、例えば、第1情報若しくは、第2情報に、インク残量を示す情報が含まれている場合に、制御プログラム30は、EWS情報にインク残量を示す情報が含まれているか否かを判断する。この際、EWS情報に、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報が存在する場合(S406:YES)に、制御プログラム30は、S404で取得したEWS情報から、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報を削除する(S408)。
【0057】
そして、制御プログラム30は、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報が削除されたEWS情報に基づいて、EWS画面130をLCD16に表示する(S410)。これにより、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類のデバイス詳細情報がEWS画面130において非表示とされることで、EWS画面130での無駄な情報の表示を抑制することが可能となる。なお、S406において、EWS情報に、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報が存在しない場合(S406:NO)には、S408の処理がスキップされ、制御プログラム30は、S404で取得したEWS情報から何ら情報を削除することなく、S404で取得したEWS情報に基づいて、EWS画面130をLCD16に表示する(S410)。
【0058】
なお、S106,S350,S352を実行するCPU12は、第1表示手段の一例である。S120,S330,S332を実行するCPU12は、第2表示手段の一例である。S128,S212,S216,S312,S410を実行するCPU12は、表示処理実行手段の一例である。S408を実行するCPU12は、削除手段の一例である。
【0059】
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施形態では、制御プログラム30がポーリングにより選択デバイスからステータス情報を取得しているが、ステータス情報に限定されず、選択デバイスに関する種々の情報、例えば、選択デバイスで設定可能な画像処理の設定に関する情報などを、取得してもよい。また、上記実施形態では、ステータス情報として、インク残量を示す情報などが採用されているが、バッテリ残量を示す情報などが採用されてもよい。
【0060】
また、上記第2実施形態では、EWS画面130においてEWSエラー情報が優先的に表示される際に、EWSエラー情報が、他のデバイス詳細情報の上方に表示されているが、EWSエラー情報のみが表示され、他のデバイス詳細情報が非表示とされてもよい。
【0061】
また、上記第4実施形態では、第1情報若しくは、第2情報と同じ種類の情報が、EWS画面130において非表示とされているが、例えば、第1情報と同じ種類の情報が、情報確認画面120において非表示とされてもよい。つまり、ホーム画面100と情報確認画面120とEWS画面130とのうちの少なくとも2以上の画面で同じ種類の情報が表示されている場合に、それら2以上の画面のうちの1の画面を除いて、同じ種類の情報が非表示とされてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、CPU12によって
図2~
図4,
図11,
図14~
図17に示す処理が実行される例を説明したが、これら処理は、CPU12に限らず、ASICや他の論理集積回路により実行されてもよいし、これら処理が、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実行されてもよい。
【符号の説明】
【0063】
10:PC、12:CPU、16:LCD、18:入力I/F、20:通信I/F、30:制御プログラム、32:ブラウザ、50:MFP、52:スキャナ