IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-通信装置 図1
  • 特許-通信装置 図2
  • 特許-通信装置 図3
  • 特許-通信装置 図4
  • 特許-通信装置 図5
  • 特許-通信装置 図6
  • 特許-通信装置 図7
  • 特許-通信装置 図8
  • 特許-通信装置 図9
  • 特許-通信装置 図10
  • 特許-通信装置 図11
  • 特許-通信装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/30 20180101AFI20230822BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20230822BHJP
   H04W 4/80 20180101ALI20230822BHJP
【FI】
H04W76/30
H04W84/12
H04W4/80
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022022424
(22)【出願日】2022-02-16
(62)【分割の表示】P 2017190505の分割
【原出願日】2017-09-29
(65)【公開番号】P2022059043
(43)【公開日】2022-04-12
【審査請求日】2022-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阮 竜竜
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/085978(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
前記通信装置と外部装置との間に、アクセスポイントを介さない特定の無線接続が確立されている状況において、前記外部装置から、前記外部装置と第1のアクセスポイントとの間無線接続に関連する関連情報を含む所定信号を受信する受信部と、
前記外部装置から前記関連情報を含む前記所定信号が受信される場合に、前記所定信号に含まれる特定情報を利用して、前記第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であるのか否かを判断する判断部であって、前記通信装置と前記第1のアクセスポイントとの間に第1の無線接続が確立されている場合に、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される、前記判断部と、
記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行する第1の通信実行部と、
前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記第1の無線通信とは異なる第2の無線通信であって、前記第1のアクセスポイントを介さない前記第2の無線通信を前記外部装置と実行する第2の通信実行部と、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記関連情報は、前記外部装置と前記第1のアクセスポイントとの間に前記無線接続が確立されていることを示す情報である、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置は、さらに、
前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記通信装置と前記外部装置との間の前記特定の無線接続を切断する切断部を備える、請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第2の通信実行部は、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記特定の無線接続を利用した前記第2の無線通信を前記外部装置と実行する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信装置は、さらに、
第1の無線インタフェースと、
前記第1の無線インタフェースとは異なる第2の無線インタフェースと、を備え、
前記第1の無線インタフェースを利用することによって、前記通信装置と前記外部装置との間に前記特定の無線接続が確立され、
前記受信部は、前記通信装置と前記外部装置との間に前記特定の無線接続が確立されている状況において、前記外部装置から、前記第2の無線インタフェースを介して、前記関連情報を含む前記所定信号を受信する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記特定の無線接続は、WFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)に従った無線接続である、請求項1から5のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置は、さらに、
印刷実行部、及び、スキャン実行部の少なくとも一方を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、アクセスポイントとの無線接続と、外部装置とのアクセスポイントを介さない無線接続と、の両方を確立可能な通信装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、MFP(Multi-Function Peripheralの略)と、携帯端末と、アクセスポイント(以下では、「AP」と呼ぶ)と、を備える通信システムが開示されている。携帯端末は、MFPとのNFC(Near Field Communicationの略)通信セッションが確立される場合に、要求コマンドをMFPに送信して、要求コマンドに対する応答(通常利用情報、WFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)利用情報、WFDネットワークで利用される無線設定情報、又は、NG情報)を受信する。携帯端末は、MFPが参加しているネットワークを形成するAPとの接続が確立されており、かつ、MFPとのAPを介さない接続が確立されている状況において、応答として通常利用情報を受信する場合に、APによって形成されるネットワークを利用して、MFPとの無線通信を実行し、APとの接続、及び、MFPとのAPを介さない接続を維持する。また、携帯端末は、MFPが参加しているネットワークを形成するAPとの接続が確立されていない状況において、応答としてWFD利用情報又は無線設定情報を受信する場合に、WFDネットワークを利用して、MFPとの無線通信を実行し、MFPとのAPを介さない接続を維持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-127871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書では、安定的な通信を実行可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される通信装置は、前記通信装置と外部装置との間に、アクセスポイントを介さない特定の無線接続が確立されている状況において、前記外部装置から、前記外部装置と第1のアクセスポイントとの間の無線接続に関連する関連情報を含む所定信号を受信する受信部と、前記外部装置から前記関連情報を含む前記所定信号が受信される場合に、前記所定信号に含まれる特定情報を利用して、前記第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であるのか否かを判断する判断部と、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行する第1の通信実行部と、前記第1のアクセスポイントを介した前記第1の無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記第1の無線通信とは異なる第2の無線通信であって、前記第1のアクセスポイントを介さない前記第2の無線通信を前記外部装置と実行する第2の通信実行部と、として機能させてもよい。
【0007】
上記の構成によると、通信装置は、外部装置との特定の無線接続が確立されている状況において、外部装置から関連情報を含む所定信号を受信する場合に、第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を外部装置と実行可能であるのか否かを判断する。そして、通信装置は、第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を外部装置と実行可能であると判断する場合に、第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を外部装置と実行し、第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を外部装置と実行可能でないと判断する場合に、第1のアクセスポイントを介さない第2の無線通信を外部装置と実行する。このように、通信装置は、第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信を外部装置と実行可能であると判断する場合に、第1の無線通信を優先的に実行する。第1のアクセスポイントを介した第1の無線通信は、第1のアクセスポイントを介さない第2の無線通信と比較して、安定している。従って、通信装置は、安定的な通信を実行することができる。
【0008】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、及び、通信装置そのものも、新規で有用である。また、上記の通信装置と外部装置とを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】通信システム2の構成を示す。
図2】携帯端末10がプリンタ100とのAP200を介さない無線接続(以下では「WFD接続」と呼ぶ)を確立するケースAと、携帯端末10がAP200との無線接続(以下では「AP接続」と呼ぶ)を維持するケースBと、のシーケンス図を示す。
図3】携帯端末10がAP接続を確立するケースCと、携帯端末10がWFD接続を確立するケースDと、のシーケンス図を示す。
図4】携帯端末10がWFD接続を維持するケースEと、携帯端末10がWFD接続を切断するケースFと、のシーケンス図を示す。
図5】携帯端末10がWFD接続を切断するケースG1と、携帯端末10がWFD接続を維持するケースG2と、のシーケンス図を示す。
図6】携帯端末10が所定時間経過後にWFD接続を切断するケースHのシーケンス図を示す。
図7】携帯端末10がAP300とのAP接続を切断した後にAP200とのAP接続を確立するケースIのシーケンス図を示す。
図8】携帯端末10がAP300とのAP接続を切断した後にAP300とのAP接続を再確立するケースJのシーケンス図を示す。
図9】携帯端末10がAP300とのAP接続を切断した後にAP300とのAP接続を再確立しないケースKのシーケンス図を示す。
図10】携帯端末10のプリンタアプリケーション38によって実行される処理のフローチャートを示す。
図11】接続切替処理のフローチャートを示す。
図12】AP接続処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(通信システム2の構成;図1
図1に示すように、通信システム2は、携帯端末10と、プリンタ100と、AP(Access Pointの略)200と、を備える。携帯端末10及びプリンタ100は、Wi-Fi方式に従った無線通信であるWi-Fi通信を相互に実行可能であると共に、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従った無線通信であるNFC通信を相互に実行可能である。
【0011】
(携帯端末10の構成)
携帯端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末10は、操作部12と、表示部14と、Wi-Fiインタフェース(以下ではインタフェースを「I/F」と記載する)20と、NFCI/F22と、制御部30と、を備える。
【0012】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示を携帯端末10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイであり、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。以下では、操作部12及び表示部14を総称して「端末操作部」と呼ぶことがある。
【0013】
Wi-FiI/F20は、Wi-Fi方式に従ったWi-Fi通信を実行するためのI/Fである。Wi-Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers、 Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a、11b、11g、11n等)に基づく無線通信方式である。Wi-FiI/F20は、特に、Wi-Fi Allianceによって策定されたWFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)方式をサポートしている。WFD方式は、Wi-Fi Allianceによって作成された規格書「Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P) Technical Specification Version1.5」に記述されている無線通信方式である。
【0014】
携帯端末10は、Wi-FiI/F20を介して、WFD方式のG/O(Group Ownerの略)として動作している外部装置(例えばプリンタ100)との無線接続を確立して、外部装置によって形成されるWFDネットワーク(以下では「WFDNW」と呼ぶ)に子局として参加することができる。即ち、携帯端末10は、Wi-FiI/F20を介して、APを介さない無線接続を外部装置と確立することができる。本実施例では、APを介さない無線接続のことを「WFD接続」と呼ぶ。
【0015】
また、携帯端末10は、Wi-FiI/F20を介して、AP200との無線接続を確立して、AP200によって形成される無線ネットワーク(以下では「APNW」呼ぶ)に子局として参加することもできる。また、携帯端末10は、AP200とは異なるAPとの無線接続も確立し得る。本実施例では、APとの無線接続のことを「AP接続」と呼ぶ。
【0016】
携帯端末10は、WFD接続が確立されている状態において、さらに、AP接続を確立することができる。また、携帯端末10は、WFD接続が確立されている状態において、さらに、AP接続を確立することができる。ただし、携帯端末10は、2個以上のAP接続を同時的に確立することができないし、2個以上のWFD接続を同時的に確立することもできない。
【0017】
NFCI/F22は、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従ったNFC通信を実行するためのI/Fである。NFC方式は、例えば、ISO/IEC14443、15693、18092などの国際標準規格に基づく無線通信方式である。なお、NFC通信を実行するためのI/Fの種類として、NFCフォーラムデバイス(NFC Forum Device)と呼ばれるI/Fと、NFCフォーラムタグと呼ばれるI/Fと、が知られている。NFCI/F22は、NFCフォーラムデバイスであり、P2P(Peer To Peerの略)モード、R/W(Reader/Writerの略)モード、及び、CE(Card Emulationの略)モードのいずれかで選択的に動作可能である。
【0018】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に格納されているOS(Operation Systemの略)プログラム36に従って、様々な処理を実行する。また、メモリ34は、プリンタアプリケーション38と、WFD接続情報40と、接続テーブル42と、を記憶する。
【0019】
プリンタアプリケーション38は、プリンタ100のベンダによって提供されるアプリケーションであり、例えば、インターネット上のサーバから携帯端末10にインストールされる。プリンタアプリケーション38は、携帯端末10とプリンタ100との間にNFCリンクが確立されることに応じて、WFD接続又はAP接続を利用して、対象データ(例えば印刷データ等)の通信をプリンタ100と実行するためのアプリケーションである。以下では、プリンタアプリケーション38のことを単に「アプリ38」と呼ぶ。
【0020】
WFD接続情報40は、携帯端末10がG/OとのWFD接続を確立してWFDNWに参加している状態において、メモリ34に記憶される情報であり、SSID(Service Set Identifierの略)と、パスワードと、BSSID(Basic Service Set IDentifierの略)と、を含む。SSID及びBSSIDは、WFDNWを識別する識別情報であり、特に、BSSIDは、G/OのWi-FiI/Fに割り当てられているMACアドレスである。パスワードは、WFDNWで認証のために利用される。なお、携帯端末10がWFD接続を確立していない状態では、WFD接続情報40はメモリ34に記憶されない。
【0021】
接続テーブル42は、1個以上のAP接続情報を記憶するためのテーブルである。各AP接続情報は、APNWを識別するSSIDと、当該APNWで認証のために利用されるパスワードと、当該APNWに関する現在のステータスと、が対応付けられている情報である。AP接続情報は、携帯端末10があるAPとのAP接続を最初に確立する際に、接続テーブル42に登録される。ステータスは、AP接続を確立中であることを示す「Connected」と、AP接続が過去確立されたが現在確立されていないことを示す「Not Connected」と、を含む複数個のステータスのいずれかを示す。
【0022】
(プリンタ100の構成)
プリンタ100は、印刷機能を実行可能な周辺装置である。プリンタ100は、操作部112と、表示部114と、印刷実行部116と、Wi-FiI/F120と、NFCI/F122と、有線I/F124と、制御部130と、を備える。
【0023】
操作部112は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部112を操作することによって、様々な指示をプリンタ100に入力することができる。表示部114は、文字列、アイコン画像を利用して様々な情報を表示可能なディスプレイであり、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。印刷実行部116は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。
【0024】
Wi-FiI/F120は、Wi-Fi方式に従ったWi-Fi通信を実行するための
I/Fであり、WFD方式をサポートしている。Wi-FiI/F120には、AP接続で利用されるMACアドレス「Ma」と、WFD接続で利用されるMACアドレス「Mw」と、の双方が割り当てられている。このために、プリンタ100は、WFD接続が確立されている状態において、さらに、AP接続を確立することができる。また、プリンタ100は、WFD接続が確立されている状態において、さらに、AP接続を確立することができる。
【0025】
NFCI/F122は、携帯端末10のNFCI/F26と同様である。有線I/F124は、有線通信を実行するためのI/Fである。プリンタ100は、有線I/F124を介して、AP200との有線接続を確立することができる。
【0026】
制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0027】
(具体的なケース;図2図9
図2図9を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA~Kについて説明する。なお、各ケースの初期状態において、プリンタ100は、WFD方式のG/O状態で動作しており、WFDNWを形成している。当該WFDNWで利用される無線設定情報は、SSID「wfd」、パスワード「QQQ1」、及び、MACアドレス「Mw」を含む。
【0028】
(ケースA;図2
図2のケースAの初期状態では、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立されておらず、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立されていない。
【0029】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、携帯端末10のNFCI/F22とプリンタ100のNFCI/F122との間にNFCリンクが確立される。この場合、携帯端末10とプリンタ100との間でNFC通信が実行される。具体的には、プリンタ100は、NDEF(NFC Data Exchange Formatの略)信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号は、AP情報とWFD情報と有線情報とを含む。
【0030】
AP情報は、AP用MACアドレス「Ma」と、当該MACアドレス「Ma」の利用状況を示す情報(以下では「Ma情報」と呼ぶ)と、が対応付けられている情報である。プリンタ100がAP用MACアドレス「Ma」を利用してAP接続を確立してAPNWに参加している状況では、Ma情報は、APNWのSSIDと、APNWでのプリンタ100のIPアドレスと、を含む。一方、プリンタ100がAP接続を確立していない状況では、Ma情報は空の情報である。ケースAでは、Ma情報が空の情報である状態を文字列「Not used」として表現している。
【0031】
WFD情報は、WFD用MACアドレス「Mw」と、当該MACアドレス「Mw」の利用状況を示す情報(以下では「Mw情報」と呼ぶ)と、が対応付けられている情報である。本実施例では、いずれのケースでも、プリンタ100がWFD用MACアドレス「Mw」を利用してWFDNWを形成している状況を想定している。そして、Mw情報は、WFDNWのSSID「wfd」と、WFDNWでのプリンタ100のIPアドレス「IPw」と、を含む。
【0032】
また、有線情報は、有線I/F124のMACアドレスと、当該MACアドレスの利用状況を示す情報と、が対応付けられている情報である。有線I/F124がAPとの有線接続を確立している状況では、有線情報は、APNWのSSIDと、APNWでのプリンタ100のIPアドレスと、を含む。ただし、以下の各ケースでは、有線I/F124がAPとの有線接続を確立している状況を想定していない。このために、図2以降の各図では有線情報を図示省略している。
【0033】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報が空の情報「Not Used」を示すので、プリンタ100がAP接続を確立していないと判断し、NDEF信号内のMw情報がSSID「wfd」等を含むので、プリンタ100がWFDNWを形成していると判断する。本ケースでは、携帯端末10は、SSID「wfd」に一致するSSIDを含むWFD接続情報40を記憶していないので、プリンタ100とのWFD接続を確立していないと判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立するためのWFD接続処理(Probe信号、WSC Exchange、Authentication、Association、4-way Handshake等の通信)を実行する。これにより、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続が確立される((1)参照)。そして、携帯端末10は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する((2)参照)。当該無線通信は、携帯端末10からプリンタ100への印刷データの送信、プリンタ100から携帯端末10へのプリンタ100の能力情報の送信等を含む。能力情報は、プリンタ100が印刷機能を実行可能であることを示す情報である。
【0034】
ケースAに示されるように、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立するので、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を適切に実行することができる。
【0035】
(ケースB;図2
ケースBの初期状態では、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立されておらず、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立している。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」とパスワード「PPP1」とステータス「Connected」とが対応付けられているAP接続情報を接続テーブル42(図1参照)に記憶している。
【0036】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。本ケースでは、プリンタ100とAP200との間のAP接続が確立されている。このため、NDEF信号内のMa情報は、AP200によって形成されているAPNWのSSID「ap200」と、APNW内でのプリンタ100のIPアドレス「IPa」と、を含む。NDEF信号内のMw情報は、ケースAのMw情報と同様である。
【0037】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報がSSID「ap200」等を含むので、プリンタ100がAP接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、Ma情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信する。携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200に接続されているので、PING信号がAP200を介してプリンタ100まで送信される。この結果、携帯端末10は、プリンタ100からAP200を介してPING信号に対するPING応答を受信し、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、ケースAとは異なり、プリンタ100とのWFD接続を確立しない。そして、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する((1)参照)。
【0038】
ケースBに示されるように、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立しており、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立していない状況では、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立せずに、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する。携帯端末10がAP200とのAP接続とプリンタ100とのWFD接続との双方を確立しないので、携帯端末10の処理負荷を軽減させることができる。なお、変形例では、携帯端末10は、IPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信する代わりに、Ma情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれると判断し、接続テーブル42において当該SSID「ap200」にステータス「Connected」が対応付けられていると判断し、この結果、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立していると判断してもよい。
【0039】
(ケースC;図3
図3のケースCの初期状態では、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立されておらず、プリンタ100とAP200との間にAP接続が確立されている。また、携帯端末10とAP200との間には、AP接続が現在確立されていないが、AP接続が過去に確立された実績がある。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」とパスワード「PPP1」とステータス「Not Connected」とが対応付けられているAP接続情報を接続テーブル42に記憶している。
【0040】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図2のケースBと同様である。
【0041】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報がSSID「ap200」等を含むので、プリンタ100がAP接続を確立していると判断し、IPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信する。ただし、携帯端末10がAP200に接続されていないので、PING信号がAP200を介してプリンタ100まで送信されない。この結果、携帯端末10は、PING信号に対するPING応答を受信せず、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立していないと判断する。また、携帯端末10は、Ma情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれると判断し、接続テーブル42において当該SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられていると判断する。このために、携帯端末10は、プリンタ100がAP接続を確立しているAP200とのAP接続を確立可能であると判断する。この場合、携帯端末10は、接続テーブル42内のSSID「ap200」及びパスワード「PPP1」を利用して、AP200とのAP接続を確立する((1)参照)。そして、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する((2)参照)。
【0042】
ケースCに示されるように、携帯端末10がAP200とのAP接続を確立可能であり、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立していない状況では、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立せずに、AP200とのAP接続を確立して、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する。携帯端末10がAP200とのAP接続とプリンタ100とのWFD接続との双方を確立しないので、携帯端末10の処理負荷を軽減させることができる。
【0043】
(ケースD;図3
ケースDの初期状態は、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立された実績がない点を除いて、ケースCの初期状態と同様である。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」を含むAP接続情報を接続テーブル42に記憶していない。
【0044】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図2及び図3のケースB及びCと同様である。
【0045】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報がSSID「ap200」等を含むので、プリンタ100がAP接続を確立していると判断し、IPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信するが、PING応答を受信しない。また、携帯端末10は、Ma情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれないので、プリンタ100がAP接続を確立しているAP200とのAP接続を確立不可能であると判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMw情報がSSID「wfd」等を含むので、プリンタ100がWFDNWを形成していると判断する。本ケースでは、携帯端末10は、SSID「wfd」に一致するSSIDを含むWFD接続情報40を記憶していないので、プリンタ100とのWFD接続を確立していないと判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立するためのWFD接続処理を実行する。これにより、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続が確立される((1)参照)。そして、携帯端末10は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する((2)参照)。
【0046】
ケースDに示されるように、携帯端末10がAP200とのAP接続を確立不可能であり、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立していない状況では、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立する。このために、携帯端末10は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を適切に実行することができる。
【0047】
(ケースE;図4
図4のケースEは、図2のケースAの続きである。即ち、プリンタ100と携帯端末10との間にWFD接続が確立されている。この状態では、携帯端末10は、SSID「wfd」とパスワード「QQQ1」とBSSID「Mw」とを含むWFD接続情報40(図1参照)を記憶している。
【0048】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図2のケースAと同様である。なお、本ケースのように、プリンタ100と携帯端末10との間にWFD接続が確立されている状況では、ユーザは、携帯端末10をプリンタ100に再び近づけなくても、WFD接続を利用して、プリンタ100への印刷データの送信を携帯端末10に実行させることができる。ただし、ユーザは、図2のケースAで確立されたWFD接続が切断されたと思い込んでいる場合には、図5のケースEのように、携帯端末10をプリンタ100に再び近づけ得る。
【0049】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報が空の情報「Not Used」を示すので、プリンタ100がAP接続を確立していないと判断し、NDEF信号内のMw情報に含まれるSSID「wfd」及びBSSID「Mw」に一致するSSID及びBSSIDを含むWFD接続情報40を記憶しているので、プリンタ100とのWFD接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続の確立を維持する。そして、携帯端末10は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する((1)参照)。
【0050】
ケースEに示されるように、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を確立している状況では、WFD接続を維持するので、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を適切に実行することができる。
【0051】
(ケースF;図4
ケースFの初期状態では、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立されており、かつ、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立している。例えば、図2のケースAにおいて、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立された後に、携帯端末10がAP200とのAP接続を確立し、さらに、プリンタ100がAP200とのAP接続を確立すると、ケースFの初期状態になる。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」とパスワード「PPP1」とステータス「Connected」とが対応付けられているAP接続情報を接続テーブル42(図1参照)に記憶しており、さらに、SSID「wfd」とパスワード「QQQ1」とBSSID「Mw」とを含むWFD接続情報40(図1参照)を記憶している。
【0052】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図2及び図3のケースB~Dと同様である。
【0053】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信し、プリンタ100からPING応答を受信するので、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立していると判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMw情報に含まれるSSID「wfd」及びBSSID「Mw」に一致するSSID及びBSSIDを含むWFD接続情報40を記憶しているので、プリンタ100とのWFD接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断する((1)参照)。そして、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する((2)参照)。
【0054】
ケースFに示されるように、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立しており、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立している状況では、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断し、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する。プリンタ100とのWFD接続が切断されるので、プリンタ100とのWFD接続を維持するための信号の通信を実行せずに済み、この結果、携帯端末10の処理負荷を低減させることができる。
【0055】
(ケースG;図5
図5のケースGの初期状態は、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立されていない点を除き、図4のケースFと同様である。また、携帯端末10とAP200との間にAP接続が過去に確立された実績がある。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」とパスワード「PPP1」とステータス「Not Connected」とが対応付けられているAP接続情報を接続テーブル42に記憶しており、さらに、SSID「wfd」とパスワード「QQQ1」とBSSID「Mw」とを含むWFD接続情報40を記憶している。
【0056】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF内のMa情報及びMw情報は、図4のケースFと同様である。
【0057】
(ケースG1)
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信するが、PING応答を受信しないので、AP200とのAP接続を確立していないと判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれると判断し、接続テーブル42において当該SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられていると判断する。このために、携帯端末10は、AP200とのAP接続を確立可能であると判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMw情報に含まれるSSID「wfd」及びBSSID「Mw」に一致するSSID及びBSSIDを含むWFD接続情報40を記憶しているので、プリンタ100とのWFD接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、AP200とのAP接続の確立を試みて、本ケースでは、当該AP接続を確立する((1)参照)。次いで、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断する((2)参照)。そして、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する((3)参照)。
【0058】
ケースG1に示されるように、携帯端末10がAP200とのAP接続を確立可能であり、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立している状況では、携帯端末10は、まず、AP200とのAP接続の確立を試みる。そして、携帯端末10は、AP200とのAP接続の確立が成功する場合に、プリンタ100とのWFD接続を切断し、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する。プリンタ100とのWFD接続が切断されるので、プリンタ100とのWFD接続を維持するための信号の通信を実行せずに済み、この結果、携帯端末10の処理負荷を低減させることができる。ここで、携帯端末10がWFD接続よりもAP接続を優先的に利用する理由を説明する。例えば、AP200によって形成されるAPNWに参加可能な子局の数は、通常、プリンタ100によって形成されるWFDNWに参加可能な子局の数よりも多い。従って、携帯端末10は、AP接続を利用すれば、AP200を介して多数の子局との無線通信を実行可能な状態になり得る。また、定常的な無線LANを形成すべきAP200は、電源がOFFされにくいが、プリンタ100は、例えば印刷が実行されない状況では、電源がOFFされ得る。このために、AP接続は、WFD接続と比べて切断されにくい。
【0059】
(ケースG2)
携帯端末10は、AP200とのAP接続の確立を試みるが、AP接続の確立が失敗する((1)参照)。例えば、携帯端末10とAP200との間の電波状態が一時的に悪い状況では、携帯端末10とAP200との間のAP接続の確立が失敗する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を維持し、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する((2)参照)。
【0060】
ケースG2に示されるように、携帯端末10は、AP200とのAP接続の確立を試みて、AP接続の確立に失敗すると、プリンタ100とのWFD接続を切断せずに、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する。仮に、携帯端末10がWFD接続を切断した後にAP接続の確立を試みる構成であると、携帯端末10は、AP接続の確立に失敗すると、WFD接続を再確立しなければならない。上記の構成によると、携帯端末10は、AP200とのAP接続の確立に失敗する場合に、WFD接続を維持して、プリンタ100との無線通信を実行することができる。従って、WFD接続の再確立に要する時間が必要なく、プリンタ100との無線通信を迅速に実行することができる。
【0061】
(ケースH;図6
図6のケースHの初期状態は、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立された実績がない点を除いて、ケースGの初期状態と同様である。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」を含むAP接続情報を接続テーブル42に記憶していない。
【0062】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF内のMa情報及びMw情報は、図5のケースGと同様である。
【0063】
携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信するが、PING応答を受信しないので、AP200とのAP接続が確立されていないと判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれないので、プリンタ100がAP接続を確立しているAP200とのAP接続を確立不可能であると判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMw情報に含まれるSSID「wfd」及びBSSID「Mw」に一致するSSID及びBSSIDを含むWFD接続情報40を記憶しているので、プリンタ100とのWFD接続を確立していると判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続の確立を維持する。そして、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を利用した無線通信を実行する((1)参照)。
【0064】
その後、ユーザが携帯端末10の端末操作部にAP200とのAP接続を確立するための操作を実行すると、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立される((2)参照)。これにより、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立しており、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立している状態になる。
【0065】
携帯端末10は、上記の(1)の無線通信が完了してから所定時間が経過すると、NDEF信号内のMa情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を再送信する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100からPING応答を受信するので、携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAP200とのAP接続を確立している状態に変化したと判断する。この場合、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断する((3)参照)。
【0066】
ケースHに示したように、携帯端末10は、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続を利用した無線通信が完了した後に、携帯端末10とAP200との間のAP接続が確立される場合に、プリンタ100とのWFD接続を切断する。プリンタ100とのWFD接続を維持するための信号の通信を実行せずに済み、この結果、携帯端末10の処理負荷を低減させることができる。
【0067】
(ケースI;図7
ケースIの初期状態では、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立されており、携帯端末10とAP300との間にAP接続が確立されており、かつ、プリンタ100とAP200との間にAP接続が確立されている。この状態では、携帯端末10は、SSID「ap200」とパスワード「PPP1」とステータス「Not Connected」とが対応付けられているAP接続情報と、SSID「ap300」とパスワード「PPP2」とステータス「Connected」が対応付けられているAP接続情報と、を接続テーブル42(図1参照)に記憶しており、さらに、SSID「wfd」とパスワード「QQQ1」とBSSID「Mw」とを含むWFD接続情報40(図1参照)を記憶している。
【0068】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図6のケースHと同様である。
【0069】
携帯端末10は、NDEF信号内のMw情報に含まれるSSID「wfd」及びBSSID「Mw」に一致するSSID及びBSSIDを含むWFD接続情報40を記憶しているので、プリンタ100とのWFD接続を確立していると判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるIPアドレス「IPa」を送信先として含むPING信号を送信するが、PING応答を受信しないので、AP200とのAP接続が確立されていないと判断する。また、携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に含まれるSSID「ap200」に一致するSSIDが接続テーブル42に含まれると判断し、接続テーブル42において当該SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられていると判断し、さらに、接続テーブル42において当該SSID「ap300」にステータス「Connected」が対応付けられていると判断する。この場合、携帯端末10は、AP300とのAP接続を切断する((1)参照)。そして、携帯端末10は、AP200とのAP接続を確立する((2)参照)。
【0070】
次いで、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断する((3)参照)。そして、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する((4)参照)。また、携帯端末10は、AP200を介して、インターネット上の所定のサーバの所定のURLにアクセスし、AP200がインターネットに接続されていると判断する。この場合、携帯端末10は、AP200とのAP接続を維持する。
【0071】
ケースIに示されるように、携帯端末10がAP300とのAP接続を確立しており、携帯端末10がAP200とのAP接続を確立可能であり、かつ、携帯端末10がプリンタ100とのWFD接続を確立している状況では、携帯端末10は、AP300とのAP接続を切断し、AP200とのAP接続を確立する。そして、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD接続を切断し、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を実行する。プリンタ100とのWFD接続を維持するための信号の通信を実行せずに済み、この結果、携帯端末10の処理負荷を低減させることができる。また、携帯端末10は、AP200がインターネットに接続されていると判断する場合に、AP200とのAP接続を維持する。このため、携帯端末10は、プリンタ100との無線通信が完了した後に、AP200を介してインターネットにアクセスすることができる。
【0072】
(ケースJ;図8
ケースJの初期状態は、AP200がインターネットに接続されていない点を除いて、ケースIの初期状態と同様である。
【0073】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図7のケースHと同様である。その後の(1)~(4)は、図7のケースIの(1)~(4)と同様である。ただし、携帯端末10は、上記の(1)でAP300とのAP接続を切断する前に、AP300を介して、所定のURLにアクセスし、AP300がインターネットに接続されていると判断する。携帯端末10は、上記の(4)でプリンタ100との無線通信が完了した後に、AP200を介して、所定のURLにアクセスすることを試みるが、当該URLにアクセスすることができないので、AP200がインターネットに接続されていないと判断する。この場合、携帯端末10は、AP200とのAP接続を切断する((5)参照)。そして、携帯端末10は、AP300とのAP接続を再確立する((6)参照)。
【0074】
ケースJに示されるように、携帯端末10は、AP300がインターネットに接続されており、かつ、AP200がインターネットに接続されていない場合には、AP200とのAP接続を切断し、AP300とのAP接続を確立する。このために、携帯端末10はAP300を介してインターネットにアクセスすることができる。
【0075】
(ケースK;図9
ケースKの初期状態は、AP200及びAP300の双方がインターネットに接続されていない点を除いて、ケースIと初期状態と同様である。
【0076】
ユーザが携帯端末10をプリンタ100に近づけると、プリンタ100は、NDEF信号を携帯端末10に送信する。NDEF信号内のMa情報及びMw情報は、図8のケースJと同様である。
【0077】
携帯端末10は、AP300を介して、所定のURLにアクセスすることを試みるが、当該URLにアクセスすることができないので、AP300がインターネットに接続されていないと判断する。その後の(1)~(4)は、ケースIの(1)~(4)と同様である。そして、携帯端末10は、AP200を介して、所定のURLにアクセスすることを試みるが、当該URLにアクセスすることができないので、AP200がインターネットに接続されていないと判断する。この場合、携帯端末10は、AP200とのAP接続を維持する。
【0078】
ケースKに示されるように、携帯端末10は、AP200及びAP300の双方がインターネットに接続されていない場合には、AP200とのAP接続を維持する。これにより、携帯端末10は、AP200を介して、プリンタ100との無線通信を再び実行することができる。
【0079】
上記のケースB~D、F~Kの初期状態では、プリンタ100のWi-FiI/F120とAP200との間にAP接続が確立されている。これに代えて、プリンタ100の有線I/F124とAP200との間にAP接続が確立されていてもよい。この場合、携帯端末10は、NDEF信号内のMa情報に代えて、NDEF信号内の有線情報を利用することで、ケースB~D、F~Kと同様の処理を実行することができる。
【0080】
(携帯端末10が実行する処理;図10
続いて、図10を参照して、携帯端末10のCPU32がアプリ38に従って実行する処理の内容を説明する。アプリ38を起動させるための操作が携帯端末10の操作部12に実行される場合に、図10の処理が開始される。なお、以下では、説明の便宜上、携帯端末10がアプリ38に従って実行する処理の主体、携帯端末10がOSプログラム36に従って実行する処理の主体を、それぞれ、「アプリ38」、「OS36」と記載する。以下では、携帯端末10とプリンタ100との間にNFCリンクが確立される場合を例として説明する。
【0081】
S10において、アプリ38は、携帯端末10とプリンタ100との間にNFCリンクが確立されることを監視する。アプリ38は、NFCI/F22からNFCリンクが確立されたことを示すNFC確立情報を取得する場合に、S10でYESと判断して、S12に進む。
【0082】
S12において、アプリ38は、NFCI/F22を介して、プリンタ100から、AP情報とWFD情報と有線情報とを含むNDEF信号を受信する。
【0083】
S14において、アプリ38は、プリンタ100がAPとのAP接続を確立しているのか否かを判断する。アプリ38は、NDEF信号に含まれるAP情報及び有線情報が空の情報「Not used」である場合(図2のケースA、図4のケースE)に、S14でNOと判断し、S20に進み、AP情報及び有線情報のうちの少なくとも一方が空の情報でない場合(図2のケースB、図3のケースC、D、図4図9のケースF~K)に、S14でYESと判断し、S30に進む。
【0084】
S20において、アプリ38は、受信済みのNDEF信号に含まれるMw情報内のMACアドレスがWFD接続情報40内のBSSIDと一致するか否かを判断する。アプリ38は、受信済みのMACアドレスがWFD接続情報40のBSSIDと一致しない場合(図2のケースA)に、S20でNOと判断し、S22に進み、受信済みのMACアドレスがWFD接続情報40のBSSIDと一致する場合(図4のケースE)に、S20でYESと判断し、S22~S26を省略して、S28に進む。
【0085】
S22において、アプリ38は、プリンタ100とは異なる装置との間にWFD接続が確立されているか否かを判断する。アプリ38は、WFD接続情報40が空でない場合(S22でYES)に、S24に進み、WFD接続情報40が空である場合(S22でNO)(図2のケースA)に、S24を省略して、S25に進む。
【0086】
S24において、アプリ38は、WFD切断指示をOS36に供給する。WFD切断指示は、WFD接続を切断することを要求するための指示である。OS36は、WFD切断指示を取得すると、Wi-FiI/F20を介して、WFD接続が確立されている装置に切断要求を送信して、当該装置とのWFD接続を切断する。
【0087】
S25において、アプリ38は、WFD接続指示をOS36に供給する。WFD接続指示は、受信済みのMACアドレスが割り当てられているプリンタ100とのWFD接続を確立することを要求するための指示である。OS136は、WFD接続指示を取得すると、WFD接続処理(Probe信号、WSC Exchange、Authentication、Association、4-way Handshake等の通信)をプリンタ100と実行する。この結果、携帯端末10とプリンタ100との間にWFD接続が確立される。なお、アプリ38は、WSC Exchangeにおいて、プリンタ100からSSID「wfd」及びパスワード「QQQ1」を受信する。
【0088】
S26において、アプリ38は、WFD接続情報40を更新する。アプリ38は、受信済みのMACアドレスと、SSID「wfd」と、パスワード「QQQ1」と、をWFD接続情報40としてメモリ34に記憶する。
【0089】
S28において、アプリ38は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する。S28が終了すると、図10の処理が終了する。
【0090】
S30は、S20と同様である。アプリ38は、S30でNOと判断される場合(図2のケースB、図3のケースC、D)に、S31に進み、S30でYESと判断される場合(図4図9のケースF~K)に、S40に進む。
【0091】
S31において、アプリ38は、受信済みのNDEF信号に含まれるMa情報内のIPアドレスを送信先として含むPING信号を送信する。
【0092】
S32において、アプリ38は、PING信号に対するPING応答を受信したか否かを判断する。携帯端末10及びプリンタ100の双方が同じAPに接続されている場合、アプリ38は、プリンタ100からPING応答を受信する。アプリ38は、PING応答を受信する場合(図2のケースB)に、S32でYESと判断し、S38に進み、PING応答を受信しない場合(図3のケースC、D)に、S32でNOと判断し、S34に進む。
【0093】
S34において、アプリ38は、接続テーブル42を参照して、受信済みのNDEF信号に含まれるMa情報内のSSIDにステータス「Not Connected」が対応付けられているか否かを判断する。アプリ38は、受信済みのSSIDにステータス「Not Connected」が対応付けられている場合に(図3のケースC)、S34でYESと判断し、S36に進む。一方、アプリ38は、受信済みのSSIDにステータス「Not Connected」が対応付けられていない(図3のケースD)に、S34でNOと判断し、S22に進む。なお、受信済みのSSIDにステータス「Not Connected」が対応付けられていない場合とは、受信済みのSSIDを含むAP接続情報が接続テーブル42に記憶されていない場合である。即ち、受信済みのSSIDを有するAPとのAP接続が過去に確立された実績がない場合である。
【0094】
S36において、アプリ38は、AP接続指示をOS36に供給する。AP接続指示は、Ma情報内のSSIDを有するAPとのAP接続を確立することを要求するための指示である。OS36は、接続テーブル42内のSSID及びパスワードを利用して、APとのAP接続を確立する。この結果、携帯端末10とAPとの間にAP接続が確立される。
【0095】
S38において、アプリ38は、S36でAP接続が確立されたAPを介して、プリンタ100との無線通信を実行する。S38が終了すると、図10の処理が終了する。
【0096】
S40において、アプリ38は、プリンタ100との無線接続を切り替えるための接続切替処理(図11)を実行する。S40が終了すると、図10の処理が終了する。
【0097】
(接続切替処理;図11
続いて、図11を参照して、図10のS40で実行される接続切替処理について説明する。なお、以下では、プリンタ100とAP200との間にAP無線接続が確立されている場合を例に説明する。
【0098】
S50、S52は、それぞれ、図10S31S32と同様である。アプリ38は、S52でYESと判断する場合(図6のケースF)に、S54に進み、S52でNOと判断する場合(図5図9のケースG~K)に、S60に進む。S54、S56、S58は、それぞれ、図10のS24、S26、S38と同様である。この結果、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続が切断されるとともに、携帯端末10とAP200との間のAP接続は維持される。
【0099】
また、S60は、図10のS34と同様である。アプリ38は、SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられている場合に(図5のケースG、図7図9のケースI~K)、S60でYESと判断し、S62に進み、SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられていない場合(図6のケースH)に、S60でNOと判断し、S80に進む。
【0100】
S62において、アプリ38は、接続テーブル42を参照して、AP200とは異なるAPとのAP接続が確立されているのか否かを判断する。アプリ38は、ステータス「Connected」が対応付けられているSSIDが接続テーブル42に存在する場合(図7図9のケースI~K)に、S62でYESと判断し、S70に進む。一方、アプリ38は、ステータス「Connected」が対応付けられているSSIDが接続テーブル42に存在しない場合(図5のケースG)に、S62でNOと判断し、S64に進む。
【0101】
S64は、図10のS36と同様である。S66において、アプリ38は、AP200とのAP接続が確立されたか否かを判断する。アプリ38は、OS36からAP200とのAP接続が確立されたことを示すAP確立情報を取得する場合(図5のケースG1)に、S66でYESと判断して、S54に進む。この場合、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続が切断される。一方、アプリ38は、OS36にAP接続指示を供給したにも関わらず、OS36からAP確立情報を取得しない場合(図5のケースG2)に、S66でNOと判断し、S68に進む。アプリ38が、AP接続指示をOS36に供給しても、AP200とのAP接続が確立されない場合とは、携帯端末10とAP200との電波状態が悪い場合などである。この場合、携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続が維持される。S68は、図10のS28と同様である。
【0102】
また、S70において、アプリ38は、AP200とのAP接続を確立するためのAP接続処理を実行する。S70が終了すると、図11の処理が終了する。
【0103】
また、S80において、アプリ38は、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する。
【0104】
S90において、アプリ38は、PING信号を送信してから所定時間が経過することを監視する。アプリ38は、PING信号を送信してから所定時間が経過する場合に、S90でYESと判断し、S92に進む。S92、S94は、それぞれ、S50、S52と同様である。アプリ38は、S94でYESと判断される場合(図6のケースH)に、S96に進み、S94でNOと判断される場合に、S90に戻る。S94でYESと判断される場合とは、S80の処理が完了した後に、携帯端末10とAP200との間のAP接続を確立するための操作がユーザによって携帯端末10の端末操作部に実行された場合などである(図6のケースHの(2)参照)。
【0105】
S96において、アプリ38は、WFD接続を利用したプリンタ100との無線通信を実行中か否かを判断する。プリンタ100とのWFD接続を利用した無線通信が実行中である場合とは、印刷データがプリンタ100に送信されている場合などである。アプリ38は、WFD接続を利用したプリンタ100との無線通信を実行中でない場合に、S96でNOと判断し、S98に進む。一方、アプリ38は、WFD接続を利用したプリンタ100との無線通信を実行中である場合(S96でYES)、当該無線通信が完了するまでの間、S96で待機する。そして、WFD接続を利用したプリンタ100との無線通信が完了する場合に、S96でNOと判断し、S98に進む。S98、S100は、S54、S56と同様である。S100が終了すると、図11の処理は終了する。WFD接続を利用した携帯端末10とプリンタ100との間の無線通信が実行されている間に、WFD接続が切断されると、当該無線通信が適切に実行されない。この場合、例えば、印刷データによって表わされる画像の印刷が実行されないなどの事象が発生し得る。WFD接続を利用した携帯端末10とプリンタ100との間の無線通信が完了した後に、WFD接続が切断されることで、WFD接続を利用した携帯端末10とプリンタ100との間の無線通信を適切に完了させることができる。
【0106】
(AP接続処理;図12
続いて、図12を参照して、図11のS70で実行されるAP接続処理について説明する。なお、以下では、携帯端末10とAP300との間にAP接続が確立されており、かつ、プリンタ100とAP200との間にAP無線接続が確立されている場合を例に説明する(図7図9のケースI~K参照)。
【0107】
S120において、アプリ38は、AP300がインターネットに接続されているか否かを確認する。アプリ38は、AP300を介して、インターネット上のサーバの所定のURLにアクセスし、当該URLにアクセスできた場合は、AP300がインターネットに接続されている(即ち接続可)と判断し、当該URLにアクセスできなかった場合は、AP300がインターネットに接続されていない(即ち接続不可)と判断する。アプリ38は、当該確認結果(接続可又は接続不可)を一時的に記憶する。
【0108】
S122において、アプリ38は、AP接続を切断することを要求するためのAP切断指示をOS36に供給する。OS36は、AP切断指示を取得すると、AP300とのAP接続を切断する。これにより、携帯端末10とAP300との間のAP接続が切断される。この結果、接続テーブル42内のSSID「ap300」のステータスが「Connected」から「Not Connected」に更新される。
【0109】
S124は、図11のS64と同様である。これにより、携帯端末10とAP200との間にAP接続が確立される。この結果、接続テーブル42内のSSID「ap200」のステータスが「Not Connected」から「Connected」に更新される。S126、S128、S130は、それぞれ、S54、S56、S58と同様である。
【0110】
S132において、アプリ38は、AP200がインターネットに接続されているか否かを確認する。AP200がインターネットに接続されているか否かの確認方法は、S120の確認方法と同様である。
【0111】
S134において、アプリ38は、S120の確認結果が接続可であり、かつ、S130の確認結果が接続不可であるのか否かを判断する。即ち、アプリ38は、AP300がインターネットに接続可能であり、かつ、AP200がインターネットに接続不可能であるのか否かを判断する。アプリ38は、AP300がインターネットに接続可能であり、かつ、AP200がインターネットに接続不可能である場合(図8のケースJ)に、S134でYESと判断して、S136に進む。一方。アプリ38は、少なくともAP300がインターネットに接続不可能である場合(図9のケースK)、又は、AP200及びAP300の双方がインターネットに接続可能である場合(図7のケースI)に、S134でNOと判断して、図12の処理を終了する。この場合、携帯端末10とAP200との間のAP接続が維持される。
【0112】
S136は、AP切断指示がAP200とのAP接続を切断することを要求するための指示である点を除いて、S122と同様である。これにより、携帯端末10とAP200との間のAP接続が切断され、この結果、接続テーブル42内のSSID「ap200」のステータスが「Connected」から「Not Connected」に更新される。S138は、AP接続指示がAP300とのAP接続を確立することを要求するための指示である点を除いて、S124と同様である。これにより、携帯端末10とAP300との間のAP接続が確立され、この結果、接続テーブル42内のSSID「ap300」のステータスが「Not Connected」から「Connected」に更新される。アプリ38は、S138が終了すると、図12の処理を終了する。
【0113】
(本実施例の効果)
アクセスポイント200とのAP接続と、プリンタ100とのアクセスポイント200を介さないWFD無線接続と、の両方が確立されている状態では、携帯端末10の処理負荷は高い。AP接続を維持するための信号の通信と、WFD接続を維持するための信号の通信とが実行されるためである。そこで、携帯端末10は、プリンタ100とのWFD無線接続が確立されている状況において、プリンタ100からNDEF信号を受信する場合(図10のS12)に、アクセスポイント200を介した無線通信をプリンタ100と実行可能であるのか否かを判断する(図11のS52)。そして、携帯端末10は、アクセスポイント200とのAP無線接続が確立されていることに起因して、アクセスポイント200を介した無線通信をプリンタ100と実行可能であると判断する場合(S52でYES)に、WFD接続の切断を指示する。このために、携帯端末10は、アクセスポイント200とのAP接続と、プリンタ100とのアクセスポイント200を介さないWFD無線接続と、の両方が確立されている状態から、WFD接続が確立されておらず、AP接続が確立されている状態に変更することができる。従って、携帯端末10の処理負荷を低減させることができる。
【0114】
(対応関係)
携帯端末10、プリンタ100、Wi-FiI/F20、NFCI/F22、が、それぞれ、「通信装置」、「外部装置」、「第1の無線インタフェース」、「第2の無線インタフェース」の一例である。アクセスポイント200、アクセスポイント300が、それぞれ、「第1のアクセスポイント」、「第2のアクセスポイント」の一例である。NDEF信号が、「所定信号」の一例である。NDEF信号に含まれるアクセスポイント200のSSIDが、「確立情報」の一例である。携帯端末10とプリンタ100との間のWFD接続、携帯端末10とAP200との間のAP接続、携帯端末10とAP300との間のAP接続が、それぞれ、「特定の無線接続」、「第1の無線接続」、「第2の無線接続」の一例である。
【0115】
図11のS54のWFD切断指示、図11のS98のWFD切断指示、図12のS122のAP切断指示、図12のS136のAP切断指示が、それぞれ、「第1の切断指示」、「第2の切断指示」、「第3の切断指示」、「第4の切断指示」の一例である。図11のS64のAP接続指示及び図12のS124のAP接続指示、図12のS138のAP接続指示が、それぞれ、「確立指示」、「再確立指示」の一例である。
【0116】
図10のS12が、「受信部」によって実行される処理の一例である。図11のS52が、「第1の判断部」によって実行される処理の一例である。図11のS54が、「第1の切断指示供給部」によって実行される処理の一例である。図11のS58が、「第1の通信実行部」によって実行される処理の一例である。図11のS80が、「第2の通信実行部」によって実行される処理の一例である。
【0117】
図11のS94、S98が、それぞれ、「第2の判断部」、「第2の切断指示供給部」によって実行される処理の一例である。図11のS96が、「第3の判断部」によって実行される処理の一例である。図11のS64、図12のS124が、「確立指示供給部」によって実行される処理の一例である。図11のS66が、「第4の判断部」によって実行される処理の一例である。図12のS122が、「第3の切断指示供給部」によって実行される処理の一例である。図12のS134が、「第5の判断部」及び「第6の判断部」によって実行される処理の一例である。図12のS136、S138が、それぞれ、「第4の切断指示供給部」、「再確立指示供給部」によって実行される処理の一例である。
【0118】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0119】
(変形例1)「通信装置」は、携帯端末10に限られず、プリンタ、スキャナ、MFP、据置型PC、サーバ等であってもよい。
【0120】
(変形例2)「第2の無線インタフェース」は、NFC通信を実行するためのI/Fでなくてもよく、例えば、BlueTooth(登録商標)、赤外線、トランスファージェット等の他の通信方式に従った無線通信を実行するためのI/Fであってもよい。
【0121】
(変形例3)アプリ38は、PING応答を受信しない場合(図11のS52でNO)であり、かつ、プリンタ100とのAP接続が確立されているAPのAP情報が接続テーブル42に記憶されていない場合(S60でNO)に、PING信号を再送信しなくてもよい。即ち、S90~S100を省略してもよい。本変形例では、「第2の判断部」、「第2の切断指示供給部」、「第3の判断部」を省略可能である。
【0122】
(変形例4)アプリ38は、図11のS94でYESと判断される場合に、WFD接続を利用したプリンタ100との無線通信が実行中か否かに関わらず、WFD切断指示をOS136に供給してもよい。即ち、S96を省略してもよい。本変形例では、「第3の判断部」を省略可能である。
【0123】
(変形例5)アプリ38は、PING応答を受信しない場合(図11のS52でNO)に、プリンタ100とのAP接続が確立されているAPとのAP接続を確立することを要求するためのAP接続指示をOS36に供給しなくてもよい。即ち、図11のS60~S70を省略してもよい。本変形例では、「確立指示供給部」、「第4の判断部」を省略可能である。
【0124】
(変形例6)アプリ38は、SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられている場合(図11のS60でYES)に、WFD切断指示をOS36に供給した後に、AP接続指示をOS36に供給してもよい。即ち、S64の前にS54が実行されてもよい。
【0125】
(変形例7)アプリ38は、SSID「ap200」にステータス「Not Connected」が対応付けられていると判断し(図11のS60でYES)、AP接続指示をOS36に供給した(S64)後に、AP200とのAP接続が確立されたのか否かを判断することなく、WFD切断指示をOS36に供給してもよい。即ち、S66を省略してもよい。本変形例では、「第4の判断部」を省略可能である。
【0126】
(変形例8)アプリ38は、図12のS130の無線通信処理が完了した後に、AP300がインターネットに接続しているか否かに関わらず、AP200とのAP接続を維持してもよい。即ち、図12のS120、S132~S138を省略してもよい。本変形例では、「第5の判断部」、「前記第4の切断指示供給部」、「再確立指示供給部」、「第6の判断部」を省略可能である。
【0127】
(変形例9)図12のAP接続処理において、アプリ38は、AP200とのAP接続が確立された後(S124の後)であって、S126~S130の処理を実行する前に、S132、S134の処理を実行してもよい。この場合、アプリ38は、S134でNOと判断される場合に、S126~S130と同様の処理を実行し、S134でYESと判断される場合に、S136、S138と同様の処理を実行し、その後に、WFD接続を利用して、プリンタ100との無線通信を実行する。
【0128】
(変形例10)接続テーブル42内のステータスは、AP接続が現在確立されておらず、かつ、AP接続を確立することを待機していることを示す「Saved」も含み得る。ケースI~Kの初期状態において、接続テーブル42内のSSID「ap200」ステータス「Saved」が対応付けられていても、図7図9のケースI~Kと同様の処理が実現される。
【0129】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下は、出願時の特許請求の範囲に対応する記載である。
(項目1)
通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記通信装置に搭載されるコンピュータを、
前記通信装置の第1の無線インタフェースと外部装置との間に、アクセスポイントを介さない特定の無線接続が確立されている状況において、前記外部装置から、前記外部装置と第1のアクセスポイントとの間に無線接続が確立されていることを示す確立情報を含む所定信号を受信する受信部と、
前記外部装置から前記確立情報を含む前記所定信号が受信される場合に、前記第1のアクセスポイントを介した無線通信を前記外部装置と実行可能であるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記第1の無線インタフェースと前記第1のアクセスポイントとの間に第1の無線接続が確立されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記特定の無線接続の切断を指示する第1の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給する第1の切断指示供給部であって、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記第1の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、前記第1の切断指示供給部と、
前記第1の無線接続が確立されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1の無線接続を利用して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行する第1の通信実行部と、
前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記特定の無線接続を利用して、前記第1のアクセスポイントを介さない無線通信を前記外部装置と実行する第2の通信実行部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
(項目2)
前記受信部は、前記第1の無線インタフェースと前記外部装置との間に前記特定の無線接続が確立されている状況において、前記外部装置から、前記通信装置の第2の無線インタフェースであって、前記第1の無線インタフェースとは異なる前記第2の無線インタフェースを介して、前記確立情報を含む前記所定信号を受信し、
前記第2の無線インタフェースを介した無線通信を実行可能な最大の距離は、前記第1の無線インタフェースを介した無線通信を実行可能な最大の距離よりも小さい、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、当該判断から所定時間が経過した後に、前記第1の無線接続が確立されたのか否か判断する第2の判断部と、
前記第1の無線接続が確立されたと判断される場合に、前記特定の無線接続の切断を指示する第2の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給する第2の切断指示供給部であって、前記第1の無線接続が確立されなかったと判断される場合に、前記第2の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、前記第2の切断指示供給部と、
として機能させる項目1又は2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定の無線接続を利用した無線通信を前記外部装置と実行中であるのか否かを判断する第3の判断部として機能させ、
前記第2の切断指示供給部は、前記第1の無線接続が確立されたと判断され、かつ、前記特定の無線接続を利用した前記無線通信を前記外部装置と実行中でないと判断される場合に、前記第2の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給し、
前記特定の無線接続を利用した前記無線通信を前記外部装置と実行中であると判断される場合に、前記第2の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、項目3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記第1の無線接続を確立するための無線設定情報が前記通信装置のメモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1の無線接続の確立を指示する確立指示を前記第1の無線インタフェースに供給する確立指示供給部であって、前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていないことに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能でないと判断される場合に、前記確立指示は前記第1の無線インタフェースに供給されず、前記第1の無線接続が確立されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記確立指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、前記確立指示供給部として機能させ、
前記第1の切断指示供給部は、さらに、前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給し、
前記第1の通信実行部は、さらに、前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第1の無線接続を利用して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行する、項目1から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記第1の切断指示供給部は、前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記確立指示が前記第1の無線インタフェースに供給された後に、前記第1の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給する、項目5に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記確立指示が前記第1の無線インタフェースに供給されたことに応じて前記第1の無線接続が確立されたのか否かを判断する第4の判断部として機能させ、
前記第1の切断指示供給部は、前記確立指示が前記第1の無線インタフェースに供給されたことに応じて前記第1の無線接続が確立されたと判断される場合に、前記第1の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給し、
前記確立指示が前記第1の無線インタフェースに供給されたことに応じて前記第1の無線接続が確立されなかったと判断される場合に、前記第1の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、項目6に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記受信部は、前記特定の無線接続が確立されており、かつ、前記第1の無線インタフェースと、前記第1のアクセスポイントとは異なる第2のアクセスポイントと、の間に第2の無線接続が確立されている状況において、前記確立情報を含む前記所定信号を受信し、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第2の無線接続の切断を指示する第3の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給する第3の切断指示供給部として機能させ、
前記確立指示供給部は、前記第1の無線接続が確立されておらず、かつ、前記無線設定情報が前記メモリに記憶されていることに起因して、前記第1のアクセスポイントを介した前記無線通信を前記外部装置と実行可能であると判断される場合に、前記第3の切断指示が前記第1の無線インタフェースに供給された後に、前記確立指示を前記第1の無線インタフェースに供給する、項目5から7のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第2のアクセスポイントがインターネットに接続されているのか否かを判断する第5の判断部と、
前記第2のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていると判断される場合に、前記確立指示が前記第1の無線インタフェースに供給されたことに応じて確立された前記第1の無線接続を利用して、前記第1のアクセスポイントを介して、前記外部装置との対象データの通信が完了した後に、前記第1の無線接続を切断する第4の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給する第4の切断指示供給部であって、前記第2のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていないと判断される場合に、前記第4の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、前記第4の切断指示供給部と、
前記第4の切断指示が前記第1の無線インタフェースに供給された後に、前記第2の無線接続の再確立を指示する再確立指示を前記第1の無線インタフェースに供給する再確立指示供給部と、
として機能させる項目8に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のアクセスポイントが前記インターネットに接続されているのか否かを判断する第6の判断部として機能させ、
前記第4の切断指示供給部は、前記第1のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていないと判断され、かつ、前記第2のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていると判断される場合に、前記外部装置との前記対象データの通信が完了した後に、前記第4の切断指示を前記第1の無線インタフェースに供給し、
前記第1のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていないと判断され、かつ、前記第2のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていないと判断される場合に、前記第4の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されず、
前記第1のアクセスポイントが前記インターネットに接続されていると判断される場合に、前記第4の切断指示は前記第1の無線インタフェースに供給されない、項目9に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0130】
2:通信システム、10:携帯端末、12:操作部、14:表示部、20:Wi-FiI/F、22:NFCI/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:OSプログラム、38:プリンタアプリケーション、40:WFD接続情報、42:接続テーブル、100:MFP、112:操作部、114:表示部、116:印刷実行部、120:Wi-FiI/F、122:NFCI/F、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:プログラム、200、300:AP
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12