(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-23
(45)【発行日】2023-08-31
(54)【発明の名称】センサ通信装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/12 20060101AFI20230824BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20230824BHJP
H05K 3/36 20060101ALI20230824BHJP
G08C 17/00 20060101ALI20230824BHJP
G08C 19/00 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
H05K1/14 F
H05K3/36 Z
G08C17/00 Z
G08C19/00 301F
(21)【出願番号】P 2022540067
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(86)【国際出願番号】 JP2021023718
(87)【国際公開番号】W WO2022024599
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】P 2020126765
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】中野 雅行
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 正人
(72)【発明者】
【氏名】清水 智之
(72)【発明者】
【氏名】池本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】吉江 智寿
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-121205(JP,A)
【文献】特開2017-063403(JP,A)
【文献】特開2007-013247(JP,A)
【文献】特開2016-530742(JP,A)
【文献】国際公開第2015/171380(WO,A1)
【文献】特開2011-108598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/10- 1/52
H01Q 7/00- 9/46
H05K 1/14
H05K 3/36
G08C 17/00
G08C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板の第1平面に対してコイン電池が平行にならないように、前記第1基板の前記第1平面に配置された電池ホルダとを備えた、通信機能を有するセンサ通信装置。
【請求項2】
前記第1基板の前記第1平面の裏面に対向して配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板とを支持するスペーサと、
前記第1基板と前記第2基板との間で、前記第2基板の第2平面に搭載された発信機と、をさらに備える、請求項1に記載のセンサ通信装置。
【請求項3】
前記第1基板と前記第2基板とが5mm以上の距離を持つように配置された、請求項2に記載のセンサ通信装置。
【請求項4】
前記第1基板の前記第1平面に配置された発信機をさらに備えた、請求項1に記載のセンサ通信装置。
【請求項5】
前記発信機は、通信用アンテナを含み、
前記通信用アンテナは、前記電池ホルダに前記コイン電池が搭載された状態の前記第1基板の鉛直方向に対して、前記コイン電池と重畳しないように配置される、請求項2~4のいずれか1項に記載のセンサ通信装置。
【請求項6】
前記電池ホルダは、前記電池ホルダに前記コイン電池が搭載された状態で、前記通信用アンテナが配置されている方向と異なる方向に前記コイン電池を傾倒させている、請求項5に記載のセンサ通信装置。
【請求項7】
前記電池ホルダに前記コイン電池が搭載された状態で、前記コイン電池の正極端子面と平行な第1仮想直線と、前記第1基板の第1平面に平行な第2仮想直線とのなす角が、30°以上かつ90°以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のセンサ通信装置。
【請求項8】
前記電池ホルダは、
前記第1基板に物理的に固定された土台部と、
前記土台部に設けられ、かつ前記コイン電池が挿入可能であるソケットとを有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のセンサ通信装置。
【請求項9】
前記電池ホルダは、前記コイン電池から電力を取り出すための少なくとも2つの端子を備え、
前記2つの端子は、前記第1基板を挿通し、かつ前記第1平面の裏面において互いに電気的に接続されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のセンサ通信装置。
【請求項10】
前記第2基板の前記第2平面の裏面の略中央に磁気センサをさらに備える、請求項2に記載のセンサ通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサ通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)を活用したソリューションのために、センサ機能および通信機能を備えたセンサ通信装置がありとあらゆる場所に配置されており、将来、トリリオン(1兆)個のセンサ通信装置が配置されると予測されている。そのため、センサ通信装置を配置する位置に制限があることが多く、センサ通信装置の小型化が求められている。特に、センサを動作させるための電池の大きさが、センサ通信装置の小型化および通信電波を遮断する障害の原因になることが知られている。
【0003】
特許文献1に開示される従来技術では、ボタン電池の周側面が通信用のアンテナのエレメントパターンの端部よりも所定の距離離れて、ボタン電池の陰極面が通信用アンテナのエレメントパターンが形成される平面と略同一平面に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国公開特許公報「特開2009-135651号公報」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術のように、通信用アンテナのエレメントパターンが形成される平面とボタン電池の陰極面とを略同一に配置したとしても、センサを取り付ける面を省スペース化することができない。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電波強度を十分確保しつつ、センサ通信装置を小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る通信機能を有するセンサ通信装置は、前記の課題を解決するために、第1基板と、前記第1基板の第1平面に対してコイン電池が平行にならないように、前記第1基板の前記第1平面に配置された電池ホルダとを備えた構成である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、電波強度を十分確保しつつ、センサ通信装置を小型化することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1の実施の形態に係るセンサ通信装置の構成を示す図である。
【
図2】第1の実施の形態に係るセンサ通信装置を内装した角度計ユニットが、直径60mmの機械式圧力計にも適用可能であることを示す図である。
【
図3】第1の実施の形態に係るセンサ通信装置において樹脂が電波強度に及ぼす影響について実験した結果を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態に係るセンサ通信装置を機械式圧力計に設置したときの断面を示す断面図である。
【
図5】第1の実施の形態に係るセンサ通信装置において電池ホルダと第1基板との角度θが30°~90°の範囲内の値であれば良いことを示す図である。
【
図6】本開示の第2の実施の形態に係るセンサ通信装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施の形態>
本開示の第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1について、
図1~
図5を参照して説明する。
図1は、本開示の第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1の構成を示す図である。
図1は、センサ通信装置1がどのような構成になっているか、また、どのような電子部品などがセンサ通信装置1に実装されているのかを分かりやすく説明するために、1010~1030のように複数の方向から眺めた様子を示している。
図1の1010は、センサ通信装置1をその前面の斜め上から眺めた様子を示す。
図1の1020は、センサ通信装置1をその前面の手前から眺めた様子を示す。
図1の1030は、センサ通信装置1をその側面の手前から眺めた様子を示す。
【0012】
本実施の形態に係るセンサ通信装置1は、センサ機能および通信機能を有する装置である。
図1に示すように、センサ通信装置1は、主に、第1基板101、電池ホルダ102、第2基板103、コイン電池104、キャリブレーション用ボタン105、ファームウェア書込み用コネクタ106、発信機107、コネクタ110、およびセンサ111を備えている。電池ホルダ102およびキャリブレーション用ボタン105は、第1基板101の第1平面に実装されている。第2基板103は、第1基板101の第1平面の裏面に対向して配置されている。ファームウェア書込み用コネクタ106、発信機107、およびセンサ111は、第1基板101と第2基板103との間において、第2基板103の第2平面に実装されている。
【0013】
電池ホルダ102は、後述する
図4に示すように、第1基板101に物理的に固定された土台部221と、土台部221に設けられ、かつコイン電池104が挿入可能であるソケット222とを有する。ソケット222は、コイン電池104の挿入口に相当し、かつ、電池ホルダ102に挿入されたコイン電池104が外れないようにコイン電池104をホールドする部分である。
【0014】
電池ホルダ102は、コイン電池104から電力を取り出すための少なくとも2つの端子151および152を備える。これらの端子は、第1基板101を挿通するスルーホール150を介して第1基板101の第1平面の裏面にまで延伸しており、かつ第1基板101の第1平面の裏面においてはんだ153を用いてはんだ付けされることによって互いに電気的に接続されている。例えば、端子151は、電池ホルダ102のプラス電極であり、端子152は、電池ホルダ102のマイナス電極である。
【0015】
発信機107は、通信デバイス108および通信用アンテナ109を含む。コネクタ110は、第1基板101と第2基板103とを電気的に接続する。コネクタ110は、第1基板101と第2基板103とを支持するスペーサを兼ねている。
【0016】
第1基板101の直径および第2基板103の直径は、いずれも22mm~26mmの範囲内の値(推奨は25mm)に設計されている。電池ホルダ102は、第1基板101に対して垂直に設置されている。
【0017】
本実施の形態に係るセンサ通信装置1は、コイン電池104から供給される電力を利用して、センサ111でセンシングした情報を、発信機107によって通信する。これにより、例えば、機械式圧力計の圧力値をセンサで読み取って、その情報を通信するシステムを構築することができる。
【0018】
本実施の形態に係るセンサ通信装置1において、電池ホルダ102は、第1基板101に対して非平行に設置される。より詳細には、電池ホルダ102は、第1基板101の第1平面に対してコイン電池104が非平行になるように、第1基板101の第1平面に配置される。
図1では、電池ホルダ102は、第1基板101に対して略垂直に設置される。さらには、通信用アンテナ109は、電池ホルダ102にコイン電池104が搭載された状態の第1基板101の鉛直方向に対して、コイン電池104と重畳しないように配置される。これにより、発信機107の通信用アンテナ109が、金属製のコイン電池104から十分遠くに離れているため、センサ通信装置1の通信電波強度を劣化させることなく十分な電波強度を確保することができる。
【0019】
従来の一般的なセンサ通信装置では、センサ通信装置における縦方向の省スペース化を図るために、電池ホルダが第1基板に対して直上に平行に設置される。しかしながら、このような従来構成では、金属製のコイン電池と発信機のアンテナとの距離が短くなるため、電波強度が十分確保できないという課題が生じる。本実施の形態に係るセンサ通信装置1は、電池ホルダ102を第1基板101に対して非平行(典型的には垂直)に設置することで、この課題を解決したものである。すなわち、本実施の形態に係るセンサ通信装置1は、センサ通信装置1における横方向の省スペース化を図ることによって、センサ通信装置1を小型化することができる。
【0020】
本実施の形態に係るセンサ通信装置1の発信機107による通信方式は、Bluetooth(登録商標)の通信方式を想定している。しかし、LTE-M、LoRa、Sigfox等の他の通信方式でも良く、Bluetoothに限定されるものではない。
【0021】
図2は、第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1を内装した角度計ユニット204が、直径60mmの機械式圧力計にも適用可能であることを示す図である。本実施の形態に係るセンサ通信装置1では、第1基板101の直径および第2基板103の直径が、いずれも22mm~26mm(推奨は25mm)に設計されている。この有効性について、
図2を参照して説明する。
【0022】
図2の1110は、市販の角度計ユニット202が設置された、直径100mmの機械式圧力計201を示している。角度計ユニット202は、機械式圧力計201の圧力値を計測して通信する機能を有している。角度計ユニット202は、従来のセンサ通信装置と、これを湿気や粉塵などの外部環境から守るための筐体から構成されている。角度計ユニット202は、一般に市販されているものである。
【0023】
図2の1120は、角度計ユニット202が設置された、直径60mmの機械式圧力計203を示している。
図2の1130は、角度計ユニットなどが装着されていない機械式圧力計203を、比較のために示している。
図2の1140は、本実施の形態に係るセンサ通信装置1が筐体内に収納されている本実施の形態に係る角度計ユニット204が装着された、直径60mmの機械式圧力計203を示している。本実施の形態に係る角度計ユニット204の直径は、30mmに設計されている。その内訳は、第1基板101の直径および第2基板103の直径がいずれも25mmであり、角度計ユニット204の筐体の片側の厚さが2mm(片側の公差0.5mm)である。
【0024】
一般に、機械式圧力計の圧力値をセンサで計測し、かつその情報を通信する角度計ユニットは、電池切れまたは角度計ユニットの故障などが発生した場合も圧力値を把握できるようにするために、目視できることが強く望まれている。しかしながら、
図2の1120のように、市販の角度計ユニット202の直径は46mmなので、直径60mmの機械式圧力計203の指針を目視では確認できない。したがって、市販の角度計ユニット202は、直径60mmの機械式圧力計203の指針の計測には使用できない。一方、
図2の1140のように、本開示の角度計ユニット204は、その直径が30mmに設計されているため、直径60mmの機械式圧力計203の指針を目視で確認可能となる。
【0025】
図3は、第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1において樹脂(評価基板)が電波強度に及ぼす影響について実験した結果を示す図である。評価基板とは、第1基板101または第2基板103に利用され得る基板(樹脂)の候補のことである。本実施の形態に係るセンサ通信装置1では、第1基板101と第2基板103とが5mm以上の距離を持つように配置される。また、第1基板101と、第2基板103に実装されている発信機107との距離を、5mm以上設けている。これにより、樹脂(第1基板101および第2基板103)による電波強度の低下を防止できる。
図3を参照して、この効果について説明する。
【0026】
図3の1210は、樹脂(評価基板)と、発信機107の通信用アンテナ109との距離を示す。
図3の1220は、評価対象の樹脂、その比誘電率、およびその誘電正接の相互関係を一覧にまとめた表を示す。
図3の1230は、実験の評価結果を示す。一般に、電波強度は、樹脂の比誘電率および誘電正接に依存することが知られている。そこで、比誘電率と誘電正接が異なる樹脂(3種類)を用いて、センサ通信装置1において樹脂が電波強度に及ぼす影響を実験した。
【0027】
図3に示すように、いずれの樹脂においても、樹脂と、発信機107の通信用アンテナ109との距離Aが5mm以下になると、電波強度は低下している。さらに、樹脂の比誘電率および誘電正接が大きい程、電波強度の低下量は大きい。これらの結果によれば、本実施の形態に係るセンサ通信装置1では、第1基板101と、第2基板103に実装されている発信機107との距離が5mm以上設けているため、通信電波強度の低下を防止する効果があることが分かる。なお、第1基板101および第2基板103に使われている一般的な基板の比誘電率は2.5である。この比誘電率は、今回の実験の樹脂の比誘電率が低いため、センサ通信装置1が電波強度の低下をより防止することができると言える。
【0028】
図4は、第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1を機械式圧力計に設置したときの断面を示す断面図である。この図では、機械式圧力計の指針131に、永久磁石121が取り付けられている。この永久磁石の上部に、機械式圧力計の透明版130を介してセンサ111が配置されるように、本実施の形態に係るセンサ通信装置1を設置する。センサ111としては、例えば磁気センサを用いる。したがって、
図4の例では、センサ通信装置1は、第2基板103の第2平面の裏面の略中央に磁気センサをさらに備える。
【0029】
図4の構成では、永久磁石121のN極からS極に延びる磁力線の向きを磁気センサで計測することによって、指針131の角度(すなわち圧力値)を知ることができる。磁気センサと永久磁石121との距離が短いほど、計測制度は高まる。したがって、磁気センサと永久磁石121とを近づけるために、磁気センサ部分の透明版130の表面を削って薄くすればよい。あるいは、透明版130に貫通孔を開けたり、永久磁石121と指針131との間に樹脂等を挿入したりしてもよい。
【0030】
図5は、第1の実施の形態に係るセンサ通信装置において、電池ホルダ102と第1基板101との角度θが30°~90°の範囲内の値であれば良いことを示す図である。電池ホルダ102と第1基板101との角度θは、30°~90°の範囲内の値であれば良い。
図5において、電池ホルダ102は、電池ホルダ102にコイン電池104が搭載された状態で、通信用アンテナ109が配置されている方向と異なる方向にコイン電池104を傾倒させている。さらには、電池ホルダ102にコイン電池104が搭載された状態で、コイン電池104の正極端子面と平行な第1仮想直線と、第1基板101の第1平面に平行な第2仮想直線との角度が、30°以上かつ90°以下である。
【0031】
図5の例では、コイン電池104と電池ホルダ102として、最も一般的に使用されている型式:CR2032(パソニック製)の電池と型式:CH74-2032LF(タカチ電機工業製)のホルダとをそれぞれ用いている。電池ホルダ102にコイン電池104を挿入したときの電池ホルダ102の大きさは、縦27mmおよび厚さ6.3mmである。
【0032】
図2を参照して上述したように、直径60mmの機械式圧力計203の指針を目視で確認できるようにするために、本実施の形態に係るセンサ通信装置1が内装される筐体140の外形は、30mm以内に設計される。
図5においては、筐体140の外形が30mmである。したがって、筐体140の肉厚が2mmであるとすると、筐体140の内径は26mmである。内径26mm内に電池ホルダ102およびコイン電池104を内装するためには、角度θを30°以上に設定する必要がある。
【0033】
上述したように、角度θは30°~90°の範囲内にあるため、筐体140(内径26mm)の中に電池ホルダ102およびコイン電池104を内装することができる。角度θが30°の場合、90°のときよりも筐体140の高さを低くできる。そのため、角度計ユニットを縦方向に省スペース化することができる。さらに、筐体140の材料費用を削減することもできる。一方、角度θが90°の場合、コイン電池104の脱着が容易にすることができる。さらに、振動に対するセンサ通信装置1の耐性を大きくすることもできる。
【0034】
<第2の実施の形態>
本開示の第2の実施の形態に係るセンサ通信装置1Aについて、
図6を参照して説明する。
図6は、本開示の第2の実施の形態に係るセンサ通信装置1Aを示す図である。本実施の形態に係るセンサ通信装置1Aは、概ね、第1の実施の形態に係るセンサ通信装置1が備える各部材と同一の部材を備えている。しかし、本実施の形態に係るセンサ通信装置1Aは、第1基板101の代わりに第1基板301を備えている。
【0035】
センサ通信装置1Aでは、ファームウェア書込み用コネクタ106、発信機107、およびセンサ111などの電子部品が、第1基板301に実装されている。このように、本実施の形態に係るセンサ通信装置1Aでは、第1実施の形態に係るセンサ通信装置1と異なり、一枚の第1基板301にセンサ111を含む複数の電池部品が実装されている。したがって、第1の実施の形態第1に係るセンサ通信装置1に比べて第1基板301の面積が大きくなるが、センサ通信装置1Aを縦方向に省スペース化することができる効果が得られる。
【0036】
本実施の形態に係るセンサ通信装置1Aにおいても、
図5を参照して説明したように、電池ホルダ102と第1基板201との角度θを30°~90°の範囲内の値にしてもよい。
【0037】
<付記事項>
第1の実施の形態において説明したように、センサ通信装置1では、回路基板を第1基板101および第2基板103の2枚構成とすると共に、コイン電池104を第1基板201に対して30°~90°の範囲内の角度で傾けている。したがって、センサ通信装置1の通信電波強度を低下させることなく、センサ通信装置1を横方向に省スペース化することができる。これにより、センサ通信装置1は、従来では不可能であった、直径60mmの機械式圧力計203に角度計ユニットを設置することを実現できる。これと同様の効果は、第2の実施の形態に係るセンサ通信装置1によっても得られる。
【0038】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【0039】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年7月27日に出願された日本国特許出願:特願2020-126765に対して優先権の利益を主張するものであり、それを参照することにより、その内容の全てが本書に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
101:第1基板
102:電池ホルダ
103:第2基板
104:コイン電池
105:キャリブレーション用ボタン
106:ファームウェア書込み用コネクタ
107:発信機
108:通信デバイス
109:アンテナ
110:第1基板101と第2基板103を電気的に接続するコネクタ
111:センサ
121:永久磁石
130:透明板
131:指針
132:目盛板
133:ケース
140:筐体
150:スルーホール
151:端子
152:端子
153:はんだ
201:直径100mmの機械式圧力計
202:市販の角度計ユニット
203:直径60mmの機械式圧力計
204:本開示に係る角度計ユニット
221:土台部
222:ソケット
301:第2の実施の形態に係る第1基板