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特許7339345水車・モータ混合型動力吸引式節水トイレ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】水車・モータ混合型動力吸引式節水トイレ
(51)【国際特許分類】
   E03D 5/00 20060101AFI20230829BHJP
   E03D 5/08 20060101ALI20230829BHJP
   E03D 5/10 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
E03D5/00
E03D5/08
E03D5/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021543493
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020000025
(87)【国際公開番号】W WO2020151470
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】201910065427.2
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521329280
【氏名又は名称】金 純信
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107216
【弁理士】
【氏名又は名称】伊與田 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】金 純信
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0125940(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106759757(CN,A)
【文献】中国実用新案第207633456(CN,U)
【文献】特開2016-153594(JP,A)
【文献】特開2005-105581(JP,A)
【文献】特開2007-023492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 5/00
E03D 5/08
E03D 5/10
E03D 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ本体には、
トイレの上部に位置し、トイレの内側に向かって周辺に沿って注水孔が配置された中空枠(41)と、
トイレの後部に位置する中空枠進水口(42)と、
トイレの下部に位置し、トイレの外壁に付着された管腔(419)を介して前記中空枠進水口(42)に連通された便器底部注水孔(43)と、
トイレの下部に位置するS字状湾曲管路と、が含まれ、
前記便器底部注水孔(43)のS字状湾曲管路に通じる開口において、便器底部注水弁(415)がさらに設けられ、前記便器底部注水弁(415)は、トイレの水吸引過程に同期して、前記便器底部注水孔(43)とS字状湾曲管路入口段(44)の連通・遮断を制御するために用いられ、
前記S字状湾曲管路の上部において、動力機構が設けられ、
前記動力機構は、モータまたは水車であり、前記動力機構は、回転軸(18、31、413)が前記S字状湾曲管路の下端に進入し、且つ前記回転軸(18、31、413)の、前記S字状湾曲管路に位置する下端に、プロペラ(32、411)が設けら
前記中空枠進水口(42)は、直接トイレ後部で中空枠(41)に連通されず、前記トイレの外壁に付着された管腔(419)に連結され、左右対称にトイレの両側に沿って後から前へ一定の位置に延在した後、2つの分岐路に分けられ、それぞれ上向きに前記中空枠(41)に通じ、下向きに前記便器底部注水孔(43)に通じる、ことを特徴とする動力吸引式トイレ。
【請求項2】
前記便器底部注水孔(43)の開口に整流装置(412)がさらに設けられ、
前記便器底部注水弁(415)および前記整流装置(412)が前記管腔(419)に対して内から外へ順に設けられ、
前記整流装置(412)は、便器底部注水弁(415)から流出する水流を拡散させるために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項3】
前記S字状湾曲管路は、S字状湾曲管路入口段(44)、S字状湾曲管路プロペラ段(45)、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)、S字状湾曲管路腹部受け体(47)、およびS字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に区画されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項4】
前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく下部が小さな円錐管であり、
前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)は、半分が水平溢れ口として切削された傾斜円管であり、切削された半分が水平溢れ口(51)を形成し、切削されていない半分がガイドベーン(52)を形成し、
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上下両端がそれぞれ前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の上下両端と結合されており、前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の内径が前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の外径よりも大きく、両者の間にキャビティが形成されており、
前記キャビティは、前記水平溢れ口(51)を介して前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)に連通されながら、前記S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に連通されている、ことを特徴とする請求項3に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項5】
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口において、動力機構を着脱するための部材が設けられるため、当該箇所が前記S字状湾曲管路の開放可能箇所になる、ことを特徴とする請求項3または4に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項6】
トイレ後部に位置するS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部において、モータおよび水タンクが設けられるとともに、モータを収納する機関室が設けられており、
前記水タンクは、前記機関室の内または機関室の外に設けられて、
回転軸(18、31、413)が前記S字状湾曲管路の下端に進入し、前記回転軸(18、31、413)の、前記S字状湾曲管路に位置する下端に、プロペラ(32、411)が設けられている、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項7】
トイレ後部に位置するS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部に水車が設けられ、水車を収納する機関室がさらに設けられて、
前記水車のハウジングには、インペラを収納する渦室(11、21)および回転軸(18、31、413)を支持する軸支持体(12)が含まれ、
前記渦室(11、21)および前記軸支持体(12)は、一体として固定されており、
前記インペラには、インペラシャーシ(15)、羽根(17、22)および羽根上蓋(16)が含まれ、三者が一体として固定されており、
前記回転軸(18、31、413)は、前記インペラシャーシ(15)に固定され、その上部が軸支持体(12)の軸孔に進入し、下部が水車渦室(11、21)を介して前記S字状湾曲管路の下端に進入し、
前記回転軸(18、31、413)の、前記S字状湾曲管路に位置する下端に、プロペラ(32、411)が設けられ、渦室(11、21)の側壁に接するように水道水進水口(13、23、49)が設けられており、
前記水道水進水口(13、23、49)が水道水管網に連結され、
渦室(11、21)の上部において、前記軸支持体(12)から一方側に向かって渦室排水口(14、410)が開設され、
前記渦室排水口(14、410)は、前記中空枠進水口(42)に連結されている、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項8】
前記回転軸(18、31、413)に栓体(33、414)がさらに設けられており、
前記栓体(33、414)は、下部がやや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブであり、前記プロペラ(32、411)と共に、上から下まで順に前記回転軸(18、31、413)に取り付けられ、
前記栓体(33、414)の下部が前記プロペラ(32、411)に結合され、両者が一体化して同期的に回転する、ことを特徴とする請求項6または7に記載の動力吸引式トイレ。
【請求項9】
前記栓体(33、414)の円形スリーブの上部のS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置において、周辺に沿って条状ゴム水かき(34)が均一に配置され、ゴム水かき(34)の上部が真っ直ぐ円形スリーブに沿い、下部が円形スリーブを回り、プロペラのように上向きの推進作用を生成可能となる一方側に向かって湾曲する、ことを特徴とする請求項8に記載の動力吸引式トイレ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水車またはモータを動力源とする吸引式トイレ、および水車・モータ混合型動力吸引式トイレに関する。当該水車・モータ混合型動力吸引式トイレは、トイレ本体部分が完全に同様であり、動力源が水車からモータへと変えるか、或いはモータから水車へと変える時、幾つかの関連部材を切り換えるだけでもよい。
【背景技術】
【0002】
トイレ便器の下水道に通じる管路には、閉塞用水を貯留して下水道の臭気を断絶する湾曲構造が備えられ、一般的にS字状湾曲管路と呼ばれている。従来のトイレには、以下の2つの技術的欠陥が存在する。一、水資源を極めて浪費することである。その根本的な原因としては、従来のトイレの洗浄形態が水洗であり、すなわち、流動している清水でS字状湾曲管路における大小便と閉塞用水の混合物が衝突することにより、必ず清水と排泄物(大小便と閉塞用水の混合物を単に排泄物と称する)の大規模な混合を引き起こし、従って、トイレの洗浄が終了した後にS字状湾曲管路に残されている閉塞用水を清水に近づけるために、水の使用量は必ず大きくなければならず、且つ大きければ大きいほどよい。二、S字状湾曲管路が長くて曲がりくねっていることである。このような構造自体は、閉塞が発生しやすく、長期にわたって使用されると、絶え間なくスケールを生成して除去しにくいため、管路の有効的な水通過断面が徐々に減少し、閉塞の発生率が向上し、トイレの洗浄用水量もそれに従って向上していく。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
持続可能な発展を実現するために、水資源の浪費を断絶する必要があるが、生活用水の最大の浪費は、しばしば従来のトイレに起因するものである。本発明は、まず、従来のトイレの水資源に対する極めて大きな浪費を克服して、清水と排泄物の混合を最大限減少することを目的とする。管路またはチャンネルにおいて、安定して流動する水に対しては、後方の水が常に前方の水をフォローアップしているため、前方の水と後方の水とが混合することはない。これらに鑑み、トイレを洗浄する時に清水と排泄物とが混合しないようにするために、必ず動力装置を使用しなければならず、吸引の形態で、排泄物を先に移動させ、清水をその後で追動するようにすることで、両者をこのような形態で順にトイレから離れさせて下水道に落下させる。動力装置は、水車であることが好ましい。その理由の一としては、様々な動力装置のうち、水車が最も耐用であるとともに、水車のインペラおよび回転軸をすべて水系の内部に密閉することができ、回転軸において別途密封装置を配置する必要がない。もう一つの理由としては、水車は、完全に圧力により決定された水道水のエネルギーをそのまま利用することができる。現在、都市化の加速に伴い、新たに建てられたビルは、基本的に高層ビルであり、水道水に対して二次加圧を行う必要があるため、新たなトイレに水車が動力源として用いられることに対して、より大きな空間を提供することができる。しかしながら、水道水管網の端末および広い農村地域における原始の給水管網において依然として圧力が不十分という問題が存在する可能性があるため、本発明に係る新たな節水トイレを普及させるために、水道水給水管網の圧力が不十分な地域では、モータで水車を代替せざるを得ない。水車を動力源とするか、モータを動力源とするかに拘わらず、トイレの本体部分が完全に同様であり、2種類の動力源を互いに交換する場合、幾つかの関連部材のみを切り換えればよい。そこで、本発明は、水車またはモータを動力源とする水車・モータ混合型動力吸引式トイレを提供し、水車またはモータを単独で動力源として用いてもよいし、両者とも用いてもよい。異なる場合では、必要に応じて、動力源としてモータを用いるか水車を用いるかを自発的に切り換えることができる。水車またはモータを動力源として用いる場合、本発明に係る新たな節水トイレは、S字状湾曲管路において排泄物が先に移動し清水がその後で追動して、順に下水道に落下するという効果を形成することができる。そのため、両者の混合を減少させ、きれいに洗浄し、水を節約することができる。小便に対しては、用水が1.5リットル未満で、大便に対しては、用水が2リットル未満である。一日の中で、人々の大便は1回しかないかもしれないが、小便は何度もあるので、トイレの一回の平均用水量は、1.5リットル以下で、現在の中国強制用水量標準である6リットルの四分の一である。本発明は、従来のトイレにおけるS字状湾曲管路が長くて曲がりくねった構造を変更することで、閉塞が不可能となるだけでなく、節水機構における水車またはモータの作用を十分に発揮させることを目的とする。本発明は、動力源に対するユーザの選択に対して極めて大きな利便性を提供し、自宅への購入・取付が完成しても、必要に応じて最初の選択を変更することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の技術案は、以下の通りである。水車またはモータに基づく動力吸引式トイレであって、水車のハウジングには、インペラを収納する渦室(11、21)および回転軸(18、31、413)を支持する軸支持体(12)が含まれ、渦室および軸支持体が一体として固定されている。軸支持体(12)の軸孔の上端に末端封止ネジ頭(19)および密封ゴムガスケット(110)が設けられ、それぞれ、軸方向に回転軸(18、31、413)および密封軸孔を位置規制するために用いられる。
【0005】
さらに、渦室(11、21)に接する側壁に水道水進水口(13、23、49)が設けられ、渦室(11、21)の上部において、軸支持体(12)から一方側へ渦室排水口(14、410)が設けられている。
【0006】
さらに、渦室(11、21)の下部において、S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口における取付用雌ネジと嵌合された取付用雄ネジ(111)および取付用ゴムガスケット(112)が設けられている。
【0007】
水車のインペラは、渦室(11、21)内に密閉されている。インペラシャーシ(15)に固定されるとともにインペラと同期回転可能な回転軸(18、31、413)は、上部が軸支持体(12)の軸孔に進入し、下部が水車の渦室(11、21)を介してS字状湾曲管路に進入し、その下端において、上から下まで順に栓体(33、414)およびプロペラ(32、411)が取り付けられている。栓体(33、414)とプロペラ(32、411)とは、一体化して固定されている。栓体(33、414)は、下部がやや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブである。栓体(33、414)の上部のS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置に、周辺に沿って3~4個の長尺状のゴム水かき(34)が均一に設けられている。ゴム水かき(34)は、上部が真っ直ぐ円形スリーブに沿い、下部が円形スリーブを回り、プロペラのように上向きの推進作用を生成可能となる一方側に向かって湾曲する。
【0008】
さらに、前記インペラには、インペラシャーシ(15)、羽根(17、22)、および羽根上蓋(16)が含まれ、一体として固定されている。羽根(17、22)は、母線がインペラシャーシ(15)に垂直な湾曲面である。
【0009】
さらに、前記羽根上蓋(16)は、円錐面であり、隣り合う羽根からなる水通路の高度を外から内へ徐々に増大させることで、当該通路が外から内へ徐々に狭くなるという問題を補い、その断面積をそのまま維持することができる。
【0010】
回転軸(18、31、413)の下部に取り付けられたプロペラ(32、411)は、S字状湾曲管路プロペラ段(45)の下部に位置する。プロペラのすべてのパドルの前方側に鋭い刃物があることにより、上向きの推進機能を有するだけでなく、切削機能を有する。
【0011】
水車またはモータに基づく動力吸引式トイレであって、モータ軸における上から下までのすべての取付部材および取付位置は、いずれも水車軸と完全に同様である。モータの回転軸の一端から突出した端面位置にも、S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口における取付用雌ネジと嵌合された取付用雄ネジ(111)およびゴムガスケット(112)が設けられている。
【0012】
さらに、水車と異なり、モータは、機体が必ず水系の外に露出しなければならないため、モータ軸と機体との結合箇所に密閉装置が設けられている。
【0013】
本発明に係るトイレ本体の上部に中空枠(41)が設けられている。中空枠(41)は、便器の内側に向かい、周辺に沿って均一に配置された緻密な注水孔が設けられている。トイレ後部の便器の外側に中空枠進水口(42)が設けられている。中空枠進水口(42)は、直接トイレ後部で中空枠(41)に連通されず、トイレの外壁に付着された管腔(419)に連通され、左右対称にトイレの外壁に沿って後から前へ適当な位置に延在した後、2つの分岐路に分けられ、それぞれ上向きに中空枠(41)に通じ、下向きに便器底部注水孔(43)に通じる。上記した適当な位置とは、上記管腔(419)および中空枠(41)に通じた箇所を遮蔽して、美観を損なうことない位置を指す。管腔(419)は、便器底部注水孔(43)に便器底部注水弁(415)および整流装置(412)が設けられている。
【0014】
さらに、トイレ本体の後部の上方に、水車またはモータの機関室蓋または水タンクが設けられている。水車を動力源とする場合、水車を収納する機関室が設けられ、モータを動力源とする場合、モータを収納する機関室の機関室蓋の位置で水タンクが設けられてもよい。水タンクにおいて、注水口(81)および注水弁(82)が設けられている。
【0015】
さらに、水タンクの外部に、レバー装置により注水弁(82)を持ち上げる伝動棒(83)が設けられている。伝動棒(83)にプラスチック突起(84)が設けられている。
【0016】
さらに、水タンクの外部に、プラスチック突起(84)に関連付けられたモータスイッチ可動接触子(85)および固定接触子(86)がさらに設けられている。プラスチック突起(84)は、プラスチック材質に限定されず、任意の材質であってもよい。
【0017】
本発明に係るトイレは、下部に従来のトイレと異なるS字状湾曲管路が設けられている。機能によれば、S字状湾曲管路全体は、S字状湾曲管路入口段(44)、S字状湾曲管路プロペラ段(45)、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)、S字状湾曲管路腹部受け体(47)、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)の5つの部分に区画されている。
【0018】
さらに、S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく下部が小さい円錐管である。S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)は、半分が水平溢れ口として切削された傾斜円管であり、水車が時計回りに回転すると、右の半分を切削し、反時計回りに回転すると、左の半分を切削することで、切削された半分が水平溢れ口(51)を形成し、切削されていない半分がガイドベーン(52)を形成する。連通装置の原理に基づき、水平溢れ口(51)の位置により、閉塞用水の最高水位が決定される。
【0019】
さらに、S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上下両端は、それぞれS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の上下両端と結合されている。S字状湾曲管路腹部受け体(47)の内径はS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の外径よりも大きく、両者の間にキャビティが形成されている。当該キャビティは、水平溢れ口(51)に連通されて、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に連通される。
【0020】
さらに、前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口に、水車またはモータを着脱可能な部材が設けられている。前記部材は、取付用雌ネジであってもよいことで、当該箇所がS字状湾曲管路の開放可能箇所になる。
【0021】
さらに、前記回転軸(18、31、413)の下部に取り付けられたプロペラ(32、411)は、S字状湾曲管路プロペラ段(45)の下部に位置する。プロペラのすべてのパドルの前方側に鋭い刃物があることにより、推進機能を有するだけでなく、切削機能を有する。
【0022】
前記渦室排水口(14、410)は、軟管または他の類似するものを介して、中空枠進水口(42)に連結されている。
【0023】
水道水のエネルギー利用効率を十分に向上させるために、図6に示すように、本発明は、水道水管網と水車水道水進水口(13、23、49)との連結箇所に圧力リレー装置が設けられている。圧力タンク(61)、カバー(62)、水道水管網連結口(63)、水道水給水弁(64)および弁体排水口(65)が含まれる。水道水管網連結口(63)は、水道水管網に連結されている。弁体排水口(65)は、軟管または他の類似するものを介して水車の水道水進水口(13、23、49)に連結されている。カバー(62)は、上部が密閉し、四周へ開孔した小さな円筒である。
【0024】
本発明は、トイレ前方の下部にペダル弁ハンドル(416)が設けられていることにより、ペダル弁ハンドル(416)が弁ラインa(417)および弁ラインb(418)を外へ同時に張り出すことができる。そのうち、弁ラインb(418)が便器底部注水弁(415)に連結されている。水車を動力源とする場合、弁ラインa(417)が水道水給水弁(64)に連結され、モータを動力源とする場合、弁ラインa(417)が伝動棒(83)の下端に連結されている。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、弁ラインa(417)および弁ラインb(418)の牽引下で、水道水給水弁(64)と便器底部注水弁(415)、注水弁(82)と便器底部注水弁(415)の同時開放を実現することができる。水車を動力源とする場合、ペダル弁ハンドルは、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)を同時に開放させたり、同時に閉鎖させたりすることができる。モータを動力源とする場合、ペダル弁ハンドルは、モータ、注水弁(82)および便器底部注水弁(415)を同時に開放させたり、同時に閉鎖させたりすることができる。上述した制御弁は、機械的動力弁ラインにより制御する以外、電磁または電子形態の電動ボタンにより制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明における主要部材である水車の正面視断面図である。
図2】本発明における水車の断面A-Aに沿った回転軸に垂直な断面図である。
図3】本発明における水車の回転軸またはモータの回転軸の下方に取り付けられた栓体およびプロペラの実体図である。
図4】本発明における水車、栓体、プロペラ、便器底部注水弁、整流インペラおよびペダル弁とトイレ本体との連結模式図である。
図5】本発明におけるS字状湾曲管路水平溢れ口段の実体図である。
図6】本発明における圧力リレー装置の正面視断面図である。
図7】本発明における圧力リレー装置のカバーの断面B-Bに沿った断面図である。
図8】本発明における水タンクの正面視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面および実施例を結び付けて、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0027】
本発明は、従来のトイレが水道水資源を極めて大きく浪費し、S字状湾曲管路が開放不可能であることに起因して、引っ掛かった異物を取り出すことができず、生成したスケールを除去することができず、トイレの耐用年数を短縮させるという技術的欠陥を克服することを目的とする。本発明は、水道水により水車を駆動して、水車によりプロペラを駆動することで、S字状湾曲管路の閉塞箇所における大便や小便と閉塞用水の混合物を下水道へ吸引する水車動力吸引式トイレを提供する。このような新たなトイレは、水道水のエネルギーを十分に利用することができるため、大便を容易に粉砕してS字状湾曲管路から排出することができる。水道水は、水車を流れてエネルギーをインペラに伝達した後、トイレの中空枠注水孔および便器底部注水孔を経由して便器に進入する。そこで、S字状湾曲管路において、大小便と閉塞用水との混合物が前方で絶え間なく吸引され、清水がその後で絶え間なくフォローアップするという効果が形成される。それにより、清水、および大小便と閉塞用水の混合物の混合を効果的に回避し、きれいに水洗して水を節約することができる。きれいに水洗するため、スケールが付着しにくい。水車の取付位置がS字状湾曲管路の開放可能箇所になるため、スケールが付着したり引っ掛かった異物が存在しても、除去に便利である。新たなトイレは、従来のトイレのS字状湾曲管路が長くて曲がりくねった構造を徹底的に変更するため、閉塞が不可能となる。新たなトイレの本体であるセラミック部分は、永続的に用いることができる。
【0028】
本発明に係る水車動力吸引式トイレが従来のトイレよりも優れている理由は、水道水のエネルギーを十分に利用し、できるだけ最大限清水と大小便との混合を減少させることで、高効率な節水を実現することができることである。そのすべてを実現する鍵は、水車の科学的な使用であるだけでなく、トイレ本体に対する全面的な革新である。
【0029】
図4に示すように、本発明におけるトイレ本体の上部に中空枠(41)が設けられている。中空枠(41)は、便器の内側に向かい、周辺に沿って均一に配置された緻密な注水孔が設けられている。トイレ後部の便器の外側に中空枠進水口(42)が設けられている。中空枠進水口(42)は、直接的にトイレ後部で中空枠(41)に連通されず、トイレの外壁に付着された管腔(419)に連結され、左右対称にトイレの外壁に沿って後から前へ適当な位置に延在した後、2つの分岐路に分けられ、それぞれ上向きに中空枠(41)に通じ、下向きに便器底部注水孔(43)に通じる。上記した適当な位置とは、上記管腔(419)および中空枠(41)に通じた箇所を遮蔽して、美観を損なうことない位置を指す。便器底部注水孔(43)に便器底部注水弁(415)および整流装置(412)が設けられている。前記便器底部注水弁(415)および前記整流装置(412)は、前記管腔(419)に対して内から外へ順に設けられている。前記整流装置(412)は、整流インペラ、たとえば固定したプロペラを使用してもよいし、シャワーに類似する小孔が隙間なく配置された球面円形バッフルを使用してもよく、球面の凸面が外に向かって、便器底部注水弁(415)から流出する水流を減速・拡大させるために用いられる。
【0030】
本発明に係るトイレは、下部に従来のトイレと異なるS字状湾曲管路が設けられており、機能によれば、S字状湾曲管路全体は、S字状湾曲管路入口段(44)、S字状湾曲管路プロペラ段(45)、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)、S字状湾曲管路腹部受け体(47)、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)の5つの部分に区画されている。
【0031】
前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく、下部が小さな円錐管である。図5に示すように、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)は、半分が水平溢れ口として切削された傾斜円管であり、水車が時計回りに回転すると、右の半分を切削し、反時計回りに回転すると、左の半分を切削することで、切削された半分が水平溢れ口(51)を形成し、切削されていない半分がガイドベーン(52)を形成する。連通装置の原理に従って、水平溢れ口(51)の位置で閉塞用水の最高水位が決定される。
【0032】
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上下両端は、それぞれS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の上下両端と結合されている。S字状湾曲管路腹部受け体(47)の内径がS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の外径よりも大きく、両者の間にキャビティが形成されている。当該キャビティは、水平溢れ口(51)に連通されて、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に連通される。
【0033】
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部に、水車を着脱可能な部材が設けられていることで、当該箇所がS字状湾曲管路の開放可能箇所になる。本発明に係る水車は、図1に示すように、水車のハウジングが、インペラを収納する渦室(11、21)、および回転軸(18、31、413)を支持する軸支持体(12)を含み、渦室および軸支持体が一体として固定されている。軸支持体(12)の軸孔の上端に、末端封止ネジ頭(19)および密封ゴムガスケット(110)が設けられ、軸方向に回転軸(18、31、413)および密封軸孔を位置規制するために用いられる。
【0034】
渦室(11、21)に接する側壁に水道水進水口(13、23、49)が設けられ、渦室(11、21)の上部において、軸支持体(12)から一方側へ渦室排水口(14、410)が設けられている。
【0035】
渦室(11、21)において、水道水が運動エネルギーの大部をインペラへ伝達し、渦室排水口(14、410)での流速v2が水道水進水口(13、23、49)での流速v1よりも極めて小さい。流動の連続性原理v1s1=v2s2に基づき、渦室排水口(14、410)の断面積s2が水道水進水口(13、23、49)の断面積s1よりも極めて大きい。
【0036】
水車のインペラは、渦室(11、21)内に密閉されている。前記インペラには、インペラシャーシ(15)、羽根(17、22)、および羽根上蓋(16)が含まれ、それらが一体として固定されている。羽根(17、22)は、母線がインペラシャーシ(15)に垂直な湾曲面である。前記羽根上蓋(16)は、円錐面であり、隣り合う羽根からなる水通路の高度を外から内へ徐々に増大させることで、当該通路が外から内へ徐々に狭くなるという問題を補い、その断面積をそのまま維持することができる。
【0037】
インペラシャーシ(15)に固定されるとともにインペラと同期回転可能な回転軸(18、31、413)は、上部が軸支持体(12)に進入し、下部が水車の渦室(11、21)を通過し、その下端において上から下まで順に栓体(33、414)およびプロペラ(32、411)が取り付けられている。栓体(33、414)とプロペラ(32、411)とは、一体化して固定されている。
【0038】
栓体(33、414)は、上部が大きく下部が小さく、やや先細りな円形スリーブであり、図4に示すように、栓体(33、414)の上部のS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置に、周辺に沿って3~4個の長尺状のゴム水かき(34)が均一に設けられている。
【0039】
前記回転軸(18、31、413)の下部に取り付けられたプロペラ(32、411)は、S字状湾曲管路プロペラ段(45)の下部に位置する。プロペラのすべてのパドルの前方側に鋭い刃物があり、推進機能を有するだけでなく、切削機能を有する。
【0040】
前記渦室排水口(14、410)は、軟管または他の類似するものを介して、中空枠進水口(42)に連結されている。
【0041】
そのうち、末端封止ネジ頭(19)は、回転軸に対して、軸方向位置規制の作用を有するとともに、軸方向隙間を調整しやすく、回転軸を容易に回転させる。密封ゴムガスケットは、回転軸を完全に水系内に密閉することができる。水車を科学的に用いる理由は、すべての動力機器のうち、水車が最も耐用で損壊しにくいとともに、完全に水系内に密閉可能であり、モータを用いる場合における漏水・漏電が発生する恐れが存在せず、運転が安全で信頼できることにある。
【0042】
本発明に係る水車動力吸引式トイレが従来のトイレよりも優れている理由は、従来のトイレにおけるS字状湾曲管路の長くて曲がりくねった構造を変更することで、閉塞を不可能とすることにある。図4に示すように、機能によれば、S字状湾曲管路全体は、S字状湾曲管路入口段(44)、S字状湾曲管路プロペラ段(45)、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)、S字状湾曲管路腹部受け体(47)、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)の5つの部分に区画されている。大便がより容易に通過するように、S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく下部が小さな円錐管として製造される。プロペラ(411)の推進距離(当該推進距離をプロペラ段(45)の長さとする)を増加せずに閉塞用水を貯留するために、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)が設けられている。連通装置の原理に基づき、水平溢れ口(51)の位置で閉塞用水の最高水位が決定される。当該水位が重要である理由は、閉塞用水が以下の3種類の作用を有することにある。一、下水道の臭気を断絶する。二、大便に対して浮力を生成し、大便が水中でほぼサスペンド状態となり、十分な閉塞用水により、大便が互いに積み重なり粘着して閉塞要因となるまでには至らない。三、大便を希釈させ、トイレを水洗する時に大便が閉塞用水とともにプロペラに達し、粉砕、希釈および推進という連続した過程を経由する。S字状湾曲管路水平溢れ口段は、閉塞用水を貯留するが、プロペラ(411)の推進距離を増加せず、この原因は、プロペラ(411)の作用下で推進される流体が上昇しながら回転し、S字状湾曲管路プロペラ段(45)を越えた次第、ゴム水かき(34)およびガイドベーン(52)の協働作用下で、水平溢れ口(51)から腹部受け体(47)へ振られて、その推進距離がプロペラ段(45)の長さとなることである。S字状湾曲管路腹部受け体(47)に進入した大便は、粉砕、希釈されたら、自ら下水道に落下するため、閉塞が不可能となる。
【0043】
S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)およびS字状湾曲管路腹部受け体(47)が設けられた構造は、トイレの水洗いが終了すると、プロペラ(411)の上方にほぼ水がないため、逆流が発生せず、水を十分に節約することに有利であるという効果を有する。それに対して、プロペラ(411)の上方に完全な上り管路があれば、トイレの水洗いが終了すると、上り管路における水が必ずS字状湾曲管路閉塞箇所に戻り、戻ったものが全部清水となるようにするために、トイレの水洗時間を向上する必要があるため、間違いなくより多くの水を使用する必要がある。
【0044】
トイレ本体に対する全面的な革新について、S字状湾曲管路に対する徹底的な改良以外、もっとも重要な改良は、便器底部注水孔(43)に便器底部注水弁(415)および整流装置(412)を設けることである。本発明に係るトイレ前方の下部にペダル弁ハンドル(416)が設けられていることにより、弁ハンドルが弁ラインa(417)および弁ラインb(418)を外側へ同時に張り出すことができる。そのうち、弁ラインa(417)が水道水給水弁(64)に連結され、弁ラインb(418)が便器底部注水弁(415)に連結されている。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、弁ラインa(417)および弁ラインb(418)の牽引下で、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)が同時に開放する。なお、ペダル弁ハンドル(416)は、トイレ前方の下部に設けられることに限定されず、ペダル弁ハンドルを用いる形態にも限定されず、手動押圧または他のいずれの形態の制御弁ハンドルを採用してもよく、たとえば、電子または電磁形態による電動ボタンを用いて、トイレのあらゆる適当な位置に配置し、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)に対する同期制御を容易に実現できれば良い。図4に示すように、ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、弁ラインa(417)の牽引下で、水道水給水弁(64)(図示せず)を開放させ、水道水が水車の水道水進水口(49)から水車の渦室に進入し、運動エネルギーをインペラへ伝達した後に渦室排水口(410)から流出し、その後中空枠進水口(42)を介して中空枠(41)および便器底部注水孔(43)に達する。大小便と閉塞用水の混合物が前方で吸引され、水道管網連通段(48)に進入し、水道水である清水がその後で追動してフォローアップすることで、清水および大小便と閉塞用水の混合物の混合を最大限減少させるという所望がある。このような所望を実現するために直面する情況は複雑で、大便および小便を同時に考慮する必要があるため、水車が極めて強い吸引力を有することが求められる。そこで、水車の作動過程は、以下の2つの段階に分けられる。第1段階では、水車の作動対象がすべての大小便と閉塞用水の混合物であり、作動対象の量が大きく、S字状湾曲管路入口(44)が水面の以下に没入するため、水車のハイパワーの発揮が十分に確保される。その具体的な過程は、水道水給水弁(64)を開放させ、水道水が水車が回転するように駆動し、回転軸の下端におけるプロペラが回転するように駆動し、吸引機能を生成し、大小便と閉塞用水の混合物の大部が瞬間的に吸引され(吸引機能は大気圧により実現されるため、全部吸引されることは不可能であり、水面がS字状湾曲管路入口(44)の上部の辺縁以下に降下すると、空気が直ちに進入し、吸引機能も直ちになくなる)。その際、水車を押動しないと便器へ注入することができない水道水である清水は未だ達していない。第2段階では、水道水である清水を中空枠(41)の注水孔から連続して便器へ注入することで、大小便と閉塞用水の残留部分が補充された後、水車の吸引機能が回復する。水道水である清水、大小便および閉塞用水の混合が第二段階だけで発生するため、混合を減少させることができるか否かの鍵は、第2段階にある。中空枠(41)の周辺における注水孔から注入された水道水である清水がS字状湾曲管路入口(44)に達すると、その流動方向は、S字状湾曲管路入口(44)で水車の吸引による流動方向と一致しないため、大小便および閉塞用水の残留物との混合が極めて発生しやすい。特に、従来の方法では、トイレ後部の中空枠(41)の注水孔から注入される清水は、先にS字状湾曲管路入口(44)に達するだけでなく、到達時における流動方向がほぼ水車の吸引による流動方向と反対し、大小便および閉塞用水の残留との混合が発生しやすい。そのため、中空枠進水口(42)は、直接トイレ後部で中空枠(41)に連通されず、トイレの外壁に付着された管腔(419)に連通され、左右対称にトイレの外壁に沿って後から前へ適当な位置に延在した後、2つの分岐路に分けられ、それぞれ上向きに中空枠(41)に通じ、下向きに便器底部注水孔(43)に通じるように設けられることは、この1筋の水流を分解し、中空枠(41)からトイレへ清水を注入する注水形態を改良して、上記混合を減少させるためである。また、便器底部注水孔(43)から注入された水道水である清水がS字状湾曲管路入口(44)に達すると、その流動方向は、S字状湾曲管路入口(44)で水車の吸引による流動方向と一致するが、当該水流は細くて速度が速く、フォローアップではなく、矢のように大小便および閉塞用水の残留物に挿入し、混合が依然として発生する。解決手段は、便器底部注水孔(43)において整流インペラなどの整流装置(412)が設けられてもよい。整流インペラは、固定したプロペラを用い、細い水流が整流インペラを通過した後に回転流体になる。回転が遠心作用を有するため、矢のようではなく、速度が遅くなり、広がってS字状湾曲管路入口(44)に通じる通路に詰め込まれて、絶え間なく前方に位置する大小便および閉塞用水の残留物を前へ推進することで、上記フォローアップの効果が示されている。要するに、水車を経由した後の水道水である清水が2筋に分けてトイレに進入し、それらの作用が互いに異なる。1筋は、中空枠(41)の周辺における注水孔によりトイレに進入し、トイレの内壁を洗浄するために用いられ、大小便および閉塞用水の残留物と混合しやすいが、キャンセルできない。他の1筋は、便器底部注水孔(43)からトイレに進入し、最小限の混合で大小便および閉塞用水の残留物にプロペラ(411)を通過させるために用いられる。この2筋の水道水である清水に対する合理的な分配も、水を十分に節約する鍵である。
【0045】
中空枠進水口(42)と便器底部注水孔(43)との間におけるトイレの外壁に付着された管腔(419)と便器の便器底部とは、互いに連通され、連通装置の両側における水面は終始一致し、大便または小便の過程で、大小便と閉塞用水の混合物がいつでも管腔(419)に進入して、汚れる。当該管腔(419)は洗浄できず、付着されたスケールを除去できない。このような問題を解決するために、本発明は、便器底部注水孔(43)に便器底部注水弁(415)が設けられており、ペダル弁ハンドル(416)、弁ラインa(417)および弁ラインb(418)を利用し、弁ラインa(417)が水道水給水弁(64)に連結され、弁ラインb(418)が便器底部注水弁(415)に連結されている。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、弁ラインa(417)および弁ラインb(418)の牽引下で、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)が同時に開放されることで、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)に対して同期的な制御を実現することができ、すなわち、水車の作動と便器底部注水弁(415)の開放が同期的であり、水車の停止と便器底部注水弁(415)の閉鎖も同期的である。そのため、便器底部注水弁(415)は、以下の2種類の作用を果たす。一、大小便と閉塞用水の混合物が上記管腔(419)に進入することを回避し、当該管腔(419)を汚さず、スケールを生成しない。二、毎回トイレを水洗する際に、上記管腔(419)に常に水が充満し、次回のトイレ水洗に用いられる。そのため、当初記載された大小便と閉塞用水の混合物の吸引と清水のフォローアップとの間に時間差が発生することを回避し、優れたフォローアップ効果を達成する。
【0046】
より好ましくは、水道水の圧力階の上昇に従って低下するため、水道水エネルギーの利用効率を十分に向上させて、本発明に係る水車動力吸引式トイレがあらゆる階および給水環境が悪い場所で依然として正常に使用できるよう、本出願は、水道水管網と水車との連結箇所に圧力リレー装置を設けている。図6に示すように、前記圧力リレー装置には、圧力タンク(61)、カバー(62)および水道水管網連結口(63)が含まれる。前記圧力タンク(61)は、前記水道水管網連結口(63)と前記水道水給水弁(64)との間に連結されている。前記水道水管網連結口(63)は、水道水管網に連結されている。前記水道水給水弁(64)の弁体排水口(65)が水車水道水進水口(13、23、49)に連結されている。前記圧力タンク(61)は、頂部が密閉し、底部が開口する鉛直なタンク本体である。前記カバー(62)は、図6に示すように、上部が密閉し、側壁が四周へ開放されている小さな円筒であり、その下部の開口は、前記圧力タンク(61)の底部入口に連通され、前記圧力タンク(61)下方における入口に設けられている。作動時、水道水給水弁(64)を閉じて、水道水が絶え間なく水道水管網連結口(63)から圧力タンク(61)に進入し、圧力タンク(61)の上方における空気を圧縮するための圧力が水道水の圧力と同様となるまで、圧力タンクにおける空気を上向きに圧縮する。その際に、圧力タンク(61)において既に大量のエネルギーを貯蔵しているため、水車は、同時に以下の2つのエネルギー出所を備える。1つは、直接水道水管網に由来し、他の1つは、圧力タンク(61)に由来する。このようなエネルギーの出所は、それぞれ特徴を有し、水道水管網管路が長く、水道水の流出が水道水管網全体に影響を及ぼし、給水抵抗が存在するが、圧力タンクにはこのような抵抗が存在しない。水道水給水弁(64)を開放することにより、このような2種類のエネルギーが並んで相補し、同時に水車へ給水することにより、予想外の効果を達成し、水車の動力を倍増させることができる。
【0047】
本発明に係る圧力リレー装置は、空気を圧縮することによりエネルギーを貯蔵し、図6および図7に示すように、圧力タンク(61)の入口にカバー(62)が設けられている。その目的は、進水時に、水柱が上向きに水面から飛び出してから水中に戻り、空気を水中へ持ち込んで、水中に大量の気泡を発生させることを防止することを目的としている。進水および排水が連続して交互に発生すると、これらの気泡は水面から上昇するのが間に合わず水流にとともに排出されてしまう。圧力タンク(61)内の空気が少なくなると、そのエネルギー貯蔵効果もますます悪くなる。
【0048】
また、図4に示すように、本発明に係る水車動力吸引式トイレの水車構造において、栓体(414)の配置も必要である。これは、プロペラ(411)の上方に位置する上り管路が非常に短く、プロペラ(411)が回転する場合、その上方の上り管路における水が回転により漏斗面を形成するからである。当該漏斗面テーパの降下深さがプロペラ(411)の下方の流体の供給速度に関し、供給速度が遅いほど、水がプロペラを通過する時にプロペラにより作用される時間が長く、回転速度が高く、漏斗面テーパの降下が深い。若年成人は大便の排出量が多いため、S字状湾曲管路の入口が塞がり、トイレを水洗する時にプロペラ(411)の下方の流体の供給抵抗が非常に大きく、その上方の上り管路の漏斗面テーパが降下し過ぎることに起因してプロペラ(411)を貫通することで、プロペラの下方の負圧が存在せず、吸引力が完全になくなる。上述した事情の発生を回避するために用いられる手段は、漏斗面が現れた箇所に栓体(33、414)を設けることである。栓体(33、414)は、やや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブであり、円形スリーブの上部においてS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置に、周辺に沿って3~4個の長尺状のゴム水かき(34)が均一に設けられている。栓体(33、414)の下部がプロペラ(32、411)に連結されて、一体としてともに回転する。栓体(33、414)は、同時に以下の3種類の作用を有する。一、プロペラ(411)の下方の負圧を維持する。二、繊維性大便残渣の巻き付けを回避する。近年、鍋料理が流行っているが、食材を切断せずに鍋に投入するため、大便に長いこのような食物残渣が現れる。プロペラ(411)は切削作用を有するが、このような残渣がプロペラ(411)を越えてその上方における水車軸に巻き付くという問題が依然として存在する。栓体(33、414)を有することにより、当該部位が太くなるため、このような残渣が巻き付くことができない。三、栓体(33、414)の上部に位置するゴム水かき(34)により、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に達する大小便と閉塞用水の混合物の遠心力を向上させ、できるだけ速くそれらを腹部受け体(47)へ振ることができる。
【0049】
本発明の汎用性を向上させ、水道水の圧力が不十分な場合にも節水トイレを適用できるよう、本発明は、モータを動力源とする吸引型節水トイレをさらに提供し、モータを吸引動力源として水車を代替する。本発明に係る動力吸引式トイレが用水を大量節約することができる理由は、水車またはモータの吸引により、排泄物を先に移動させ、清水がその後で追動し、順にトイレから離れて下水道に進入することで、清水と排泄物の混合を最大限減少させるからである。水道水の圧力が0.35MPa以上の場合、水車を動力源とすることが好ましい。図1、4に示すように、水車は、取付用雄ネジ(111)および取付用ゴムガスケット(112)により、密閉されるようにS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口に取り付けられている。水道水進水口(49)は、軟管を介して水道水圧力リレー装置の弁体排水口(65)に連結されている。渦室排水口(410)は、軟管を介して中空枠進水口(42)に連結されている。ここで用いられる水道水給水弁(64)は、実際に現在の公衆便所に広く用いられるペダル弁である。その使い方は、弁ハンドルを取り外れてトイレ前方の下部へ移動するものであり、図4におけるペダル弁ハンドル(416)である。当該弁ハンドルにより水道水給水弁(64)に連結された弁ラインa(417)、および便器底部注水弁(415)に連結された弁ラインb(418)としては、自転車用ワイヤーブレーキのようなブレーキワイヤが用いられてもよい。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)を開放させ、水道水である清水が水車を通過した後、中空枠(41)の周辺における注水孔および便器底部注水孔(43)からS字状湾曲管路入口段(44)に達すると、既存の排泄物がほぼ全部水車により吸引されるため、清水と排泄物の大規模な混合を回避することができる。試験から分かるように、水道水の圧力が0.35MPa未満である場合(または一定の数値より小さい、水道水の圧力が不十分である場合)、モータを動力源とすべきであり、それらの相違点は、以下の通りである。従来の水車の機関室の機関室蓋が配置された位置に水タンクを配置し、取付用雄ネジ(111)および取付用ゴムガスケット(112)によって、モータが密閉されるようにS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口に取り付けられている。回転軸(18、31、413)の下端にプロペラが設けられており、図8に示すように、水タンクは、中空枠進水口(42)に連結された軟管の他の一端が水タンク注水口(81)に連結され、弁ラインa(417)は、水道水給水弁(64)ではなく伝動棒(83)の下端に連結され、弁ラインb(48)は依然として便器底部注水弁(415)に連結され、モータのスイッチケーブルの両端には、それぞれモータスイッチ可動接触子(85)および固定接触子(86)が連結されている。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、伝動棒(83)が下へ引き動かされ、プラスチック突起(84)がモータスイッチの可動接触子(85)を固定接触子(86)へ推進し、モータがオンになりながら、水タンク注水弁(82)と便器底部注水弁(415)が同時に開放される。電流の速度は水の流動速度よりも極めて大きく速いため、水道水である清水が中空枠(41)の周辺における注水孔および便器底部注水孔(43)からS字状湾曲管路入口に達すると、ここで既存の排泄物がほぼ全部吸引される。それは、水車による効果と同様である。
【0050】
本発明は、モータを動力源とする場合、水タンクに関する。新たなトイレの毎回の洗浄の用水量は従来のトイレの分の一程度しかないため、このような水タンクは、別体で精巧で美しいプラスチック製品として製造されてもよく、高さが低く、機関室蓋に配置されると、厚くなった機関室蓋のようである。水タンクと水道水管網との間に、圧力リレー装置を配置する必要がなく、水タンクと水道水管網の連結および進水量に対する制御については、従来のトイレと同様であり、ここでは示さない。
【0051】
便器底部注水弁(415)の弁ハンドルは水系の外に位置するものであり、弁体と弁ハンドルとの間の密封は、以下のように実現される。一段の良質なシリカゲルにより製造された波形管が用いられ、その一端が密閉するように弁ハンドルから突出した弁殻口に嵌着され、他の一端が密閉するように弁ハンドルに嵌着されている。波形管は、ばねのように自在伸縮可能であり、良質なシリカゲルは、長期間使用されても損壊されず、弁ハンドルが自在に引き出せ、漏れないことを長期に亘って確保することができる。
【0052】
本発明に係る水車・モータ混合型動力吸引式トイレは、水車またはモータの作動過程が2つの段階に分けられる。第1段階では、大小便と閉塞用水の混合物である排泄物の量が多く、S字状湾曲管路入口が水中以下に没入されることで、水車またはモータのパワーが十分に発揮される。ペダル弁ハンドル(416)を踏むと、排泄物が瞬間的にほぼ全部吸引されるが、その際に、中空枠(41)の周辺における注水孔および便器底部注水孔(43)から注入された清水は未だS字状湾曲管路入口位置に達しない。この段階では、疑いもなく清水と排泄物との大規模な混合を回避することができる。しかし、第1段階では、排泄物を全部吸引することができず、原因としては、プロペラの吸引機能は大気圧により実現されるものであり、排泄物の水面がS字状湾曲管路入口の上部辺縁以下に降下する場合、空気が直ちに進入して、プロペラの下方における負圧がなくなり、吸引機能が直ちになくなるからである。その際に、残されている排泄物の深さは、S字状湾曲管路入口に没入するのに十分ではない。第1段階では、清水と排泄物の大規模な混合を回避するが、第2段階において清水と残されている排泄物の小規模な混合に対して十分な条件を提供した。第2段階は、具体的に以下の通りである。水車またはモータの吸引機能は、清水の注入が水面を上昇させて再びS字状湾曲管路入口に没入されないと回復できず、この段階で、水車またはモータのパワーは十分に発揮されず、どれだけの清水を注入すれば、水車又はモータがどれだけの水を吸引することができかということである。中空枠の周辺から注入された清水は、同時にS字状湾曲管路入口に達することができないだけでなく、到着時における流動方向が水車またはモータの吸引による流動方向と一致せず、注入された清水が残されている排泄物と極めて容易に混合し、措置をとらなければ、絶え間なく注入された清水が残されている排泄物を希釈し、希釈した排泄物が絶え間なく吸引される。最後に溜まる閉塞用水が清水となるように、大量の清水を注入する必要があるため、小規模な混合による水浪費もかなりのものである。中空枠進水口(42)は、直接トイレ後部で中空枠(41)に連通されないのは、中空枠からトイレへの注水形態を改良するためである。以上は、便器底部注水弁(415)および整流装置(412)が設けられていない場合である。第2段階における小規模な混合を徹底的に減少させるために、便器底部注水弁(415)および整流装置(412)が重要な作用を果たす。便器底部注水弁(415)の存在により、毎回トイレを洗浄した後、管腔(419)に常に清水が貯留されており、次回のトイレの洗浄に用いられる。ここで、管腔(419)は、粗くてもよく、より多くの清水を収納することができる。整流装置(412)は、固定したプロペラインペラ、または小孔が隙間なく配置された球面円形バッフルを使用してもよく、球面の凸面が外に向かい、お風呂に入る時に用いられるシャワーに類似する。その作用は、水流を減速・拡大させる。次回トイレを洗浄して水車またはモータが作動する第1段階が完了した後、便器底部注水孔(43)から注入された清水は前回洗浄時に貯蔵されたものであるため、先に溢れ出ることができるとともに、整流装置(412)の作用下で、広がってS字状湾曲管路入口に通じる通路に詰め込まれることができ、前方に位置する、残されている排泄物を前へ推進して、中空枠の周辺における注水孔から注入された清水が達する前に、既に残されている排泄物を全部S字状湾曲管路入口内に送入することで、上述した小規模な混合を最大限減少させることができる。
【0053】
便器底部注水弁(415)は、管腔(419)の清潔を確保する作用をさらに有する。便器底部注水弁(415)がない場合、管腔(419)と便器底部とが連通され、両側の水面が終始一致し、大小便過程中に、排泄物が絶え間なく管腔(419)に進入し、特に従来のトイレのつまりが生じた場合、便器内の排泄物の深さと管腔(419)内の排泄物の深さは同様である。当該管腔(419)が汚れると、洗浄することができず、生成したスケールも除去することができない。便器底部注水弁(415)があれば、トイレを洗浄する過程で、清水が当該管腔(419)からトイレに注入された場合のみ、便器底部注水弁(415)が開放され、他の場合はいずれも閉じたままであるため、上述した汚れ及びスケール生成が発生することはない。また、整流装置(412)は、摩擦力だけにより所在位置に固定されるように設けられ、当該位置だけが汚れる可能性があるため、可動で取り外しやすいように設けられることにより、半年または1年おきに、取り外し、洗浄した後に、取り付けるやすく、スケール生成を回避することができる。
【0054】
本発明に係る水車・モータ混合型動力吸引式トイレが従来のトイレよりも優れている鍵は、新たなトイレにより、従来のトイレにおけるS字状湾曲管路が長くて曲がりくねった構造を徹底的に変えたことにもある。
【0055】
大便の通過をより容易にするために、S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく下部が小さな円錐管として製造される。
【0056】
S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)は、半分が水平溢れ口(51)として切削された傾斜円管であり、閉塞用水を貯留するために用いられ、水平溢れ口(51)の位置が閉塞用水の最高水位である。しかし、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の存在は、閉塞用水を貯留するだけのものではなく、その存在下で、水平溢れ口(51)、ガイドベーン(52)、条状ゴム水かき(34)およびS字状湾曲管路腹部受け体(47)を完璧な組合せとして構成する。それによる効果は、以下の通りである。流体は、S字状湾曲管路プロペラ段(45)を越えたら、直ちに条状ゴム水かき(34)の駆動下で、ガイドベーン(52)に沿ってS字状湾曲管路腹部受け体(47)へ振られ、そしてS字状湾曲管路下水道管網連通段(48)を介して自ら下水道に落下することができる。そのため、トイレを洗浄すると、水車またはモータが作動する第2段階だけで、清水に残されている排泄物につれて残されている排泄物をS字状湾曲管路プロペラ段(45)へ送りさせた後に終了すればよい。プロペラ段(45)の長が4cm未満であり、且つ栓体(33、414)もその中に位置するため、少量の清水を用いて残されている排泄物に追動すれば、上記過程を完成することができる。そのため、洗浄過程全体では、水を非常に節約することができる。
【0057】
条状ゴム水かき(34)は、流体の回転速度を加速させて、より大きな遠心力を取得するために用いられるが、流体が必ず水車またはモータと同時に回転することを要求するものではない。そのため、硬質材料により製造された同様な形状の羽根と比較すると、ゴム水かき(34)と流体との相互作用が柔らかく、騒音が小さい。
【0058】
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)は、もう1つの重要な作用を有する。水車またはモータが作動する第1段階では、大量の排泄物が瞬間的に吸引されることにより、後方管路の排出は間に合わないが、内径が大きいS字状湾曲管路腹部受け体(47)は、それらを瞬間的に全部受けた後、徐々に後方管路を介して下水道へ排出することができる。
【0059】
また、図4に示すように、本発明に係る水車、モータ動力吸引式トイレにおいて、栓体の配置も必要となる。これは、プロペラ(411)の上方に位置する上り管路が短く、プロペラ(411)が回転すると、その上方における上り管路における水が回転により漏斗面を形成するためである。当該漏斗面テーパの降下深さはプロペラ(411)の下方の流体の供給速度に関し、供給速度が遅いほど、水がプロペラを通過する時にプロペラにより作用される時間が長く、回転速度が高く、漏斗面テーパの降下が深い。若年成人は大便の排出量が多いため、S字状湾曲管路入口をふさぐ。トイレ洗浄時にプロペラ(411)の下方の流体の供給抵抗が非常に大きく、供給が非常に遅く、その上方の上り管路の漏斗面テーパが降下し過ぎることに起因してプロペラ(411)を貫通することで、プロペラの下方の負圧がなくなり、吸引力が完全になくなる。上述した事情の発生を回避するために用いられる手段は、漏斗面が現れた箇所に栓体(33、414)を設けることである。栓体(33、414)は、下部がやや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブであり、円形スリーブの上部のS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置に、周辺に沿って3~4個の長尺状のゴム水かき(34)が均一に設けられている。栓体(33、414)の下部がプロペラ(32、411)に連結されて、一体化してともに回転する。栓体(33、414)は、同時に以下の3種類の作用を有する。一、漏斗面の形成位置を占め、プロペラ(411)の下方の負圧を維持する。二、繊維性大便残渣の巻き付けを回避する。近年、鍋料理はとても人気があるが、食物を切断せずに鍋に投入するため、長いこのような食物残渣が大便に現れる場合がある。プロペラ(411)は切削作用を有するが、このような残渣がプロペラ(411)を越えてその上方における水車軸に巻き付くという問題が依然として存在する。栓体(33、414)を有することにより、当該部位が太くなるため、このような残渣はもはや巻き付くことができない。三、栓体(33、414)の上部に位置するゴム水かき(34)により、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に達する大小便と閉塞用水の混合物の遠心力を向上させ、できるだけ速くそれらを腹部受け体(47)へ振ることができる。
【0060】
本発明に係る水車・モータ混合型動力吸引式トイレが従来のトイレよりも優れている理由は、従来のトイレにおけるS字状湾曲管路が長くて曲がりくねって、開放不可能であるという欠点を徹底的に変えたことにある。その利点は、以下の通りである。トイレを洗浄する場合、大小便が閉塞用水とともにプロペラ(411)に達し、粉砕、希釈および推進という連続した過程を経由した後、腹部受け体(47)へ振られ、S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)を介して自ら下水道に落下することができる。完全な大便は、届くS字状湾曲管路入口段(44)だけに存在する。そのため、閉塞が不可能となる。水車またはモータの取付位置がS字状湾曲管路の開放可能箇所になり、生成したスケールを徹底的に除去することができる。プロペラ段(45)、水平溢れ口段(46)および腹部受け体(47)は、一体化して、メラミンプラスチック(Melamine plastic)を用いて別体で製造されてもよく、トイレのセラミック本体部分は、永続的に用いられることができる。
【0061】
より好ましくは、本発明に係る水車・モータ混合型動力吸引式トイレは、水車を動力源とする場合、水道水エネルギーの利用率を十分に向上させるために、水道水管網と水車との結合箇所に圧力リレー装置が設けられている。図6に示すように、前記圧力リレー装置には、圧力タンク(61)、カバー(62)および水道水管網連結口(63)が含まれる。前記圧力タンク(61)は、前記水道水管網連結口(63)と前記水道水給水弁(64)との間に連結されている。前記水道水管網連結口(63)は、水道水管網に連結されている。前記水道水給水弁(64)の弁体排水口(65)が水車水道水進水口(13、23、49)に連結されている。前記圧力タンク(61)は、頂部が密閉し、底部が開口している鉛直なタンク本体である。前記カバー(62)は、図6に示すように、上部が密閉し、側壁が四周へ開放されている小さな円筒であり、その下部が開口し、前記圧力タンク(61)の入口に連通され、前記圧力タンク(61)の下方における入口に設けられている。水道水給水弁(64)を閉じて、水道水が絶え間なく水道水管網連結口(63)から圧力タンク(61)に進入し、圧力タンク(61)の上方における空気を圧縮するための圧力が水道水の圧力と同様となるまで、圧力タンクにおける空気を上向きに圧縮する。その際に、圧力タンク(61)において既に大量のエネルギーが貯蔵されているため、水車は、同時に以下の2つのエネルギー出所を備える。1つは、直接水道水管網に由来し、他の1つは、圧力タンク(61)に由来する。このようなエネルギーの出所は、それぞれ特徴を有し、水道水管網管路が長く、水道水の流出が水道水管網全体に影響を及ぼし、給水抵抗が存在するが、圧力タンクにはこのような抵抗が存在しない。水道水給水弁(64)を開放することにより、このような2種類のエネルギーが並んで相補し、同時に水車へ給水するため、予想外の効果を達成し、水車の動力を倍増させることができる。また、水道水給水弁(64)を閉じると、不要な衝撃を低減することができる。
【0062】
本発明に係る圧力リレー装置は、図6および図7に示すように、圧力タンク(61)の入口においてカバー(62)が設けられている。その目的は、進水時に、水柱が上向きに水面から飛び出してから水中に戻り、タンク本体の上方における空気を水中へ持ち込むことで、水中に大量の気泡を発生させることを防止することを目的としている。進水および排水が連続して交互に発生すると、これらの気泡は水面から上昇するのが間に合わず水流にとともに排出されてしまう。圧力タンク(61)内の空気が少なくなるほど、そのエネルギー貯蔵の効果もますます悪くなる。
【0063】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本実施例の基本的な構想に基づいて行われるあらゆる改良または置換は、本発明の特許請求の範囲に属すべきである。
【0064】
本発明は、以下の技術案を講じた。
1.トイレ本体には、
トイレの上部に位置し、トイレの内側に向かって周辺に沿って注水孔が配置された中空枠(41)と、
トイレの後部に位置する中空枠進水口(42)と、
トイレの下部に位置し、トイレの外壁に付着された管腔(419)を介して前記中空枠進水口(42)に連通された便器底部注水孔(43)と、
トイレの下部に位置するS字状湾曲管路と、が含まれ、
前記便器底部注水孔(43)のS字状湾曲管路に通じる開口において、便器底部注水弁(415)がさらに設けられ、前記便器底部注水弁(415)は、トイレの水吸引過程に同期して、前記便器底部注水孔(43)とS字状湾曲管路入口段(44)の連通・遮断を制御するために用いられる、ことを特徴とする動力吸引式トイレ。
2.前記中空枠進水口(42)は、直接トイレ後部で中空枠(41)に連通されず、前記トイレの外壁に付着された管腔(419)に連結され、左右対称にトイレの両側に沿って後から前へ一定の位置に延在した後、2つの分岐路に分けられ、それぞれ上向きに前記中空枠(41)に通じ、下向きに前記便器底部注水孔(43)に通じる、ことを特徴とする請求項1に記載の動力吸引式トイレ。
3.前記便器底部注水孔(43)の開口に整流装置(412)がさらに設けられ、
前記便器底部注水弁(415)および前記整流装置(412)が前記管腔(419)に対して内から外へ順に設けられ、
前記整流装置(412)は、便器底部注水弁(415)から流出する水流を拡散させるために用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載の動力吸引式トイレ。
4.前記整流装置(412)は、固定したプロペラである、ことを特徴とする請求項3に記載の動力吸引式トイレ。
5.前記整流装置(412)は、小孔が隙間なく配置された球面円形バッフルであり、球面の凸面が外に向かい、シャワーに類似する、ことを特徴とする請求項3に記載の動力吸引式トイレ。
6.前記S字状湾曲管路は、S字状湾曲管路入口段(44)、S字状湾曲管路プロペラ段(45)、S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)、S字状湾曲管路腹部受け体(47)、およびS字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に区画されている、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
7.前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)は、上部が大きく下部が小さな円錐管であり、
前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)は、半分が水平溢れ口として切削された傾斜円管であり、切削された半分が水平溢れ口(51)を形成し、切削されていない半分がガイドベーン(52)を形成し、
前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上下両端がそれぞれ前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の上下両端と結合されており、前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の内径が前記S字状湾曲管路水平溢れ口段(46)の外径よりも大きく、両者の間にキャビティが形成されており、
前記キャビティは、前記水平溢れ口(51)を介して前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)に連通されながら、前記S字状湾曲管路下水道管網連通段(48)に連通されている、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
8.前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口において、動力機構を着脱するための部材が設けられるため、当該箇所が前記S字状湾曲管路の開放可能箇所になる、ことを特徴とする請求項6~7のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
9.前記部材は、取付用雌ネジである、ことを特徴とする請求項8に記載の動力吸引式トイレ。
10.前記動力機構が水車またはモータである、ことを特徴とする請求項8~9のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
11.トイレ後部に位置するS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部において、モータおよび水タンクが設けられるとともに、モータを収納する機関室が設けられており、
前記水タンクは、前記機関室の内または機関室の外に設けられている、ことを特徴とする請求項7~10のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
12.前記水タンクは、モータの機関室の機関室蓋を収納するように設けられ、モータの機関室の上部に配置されている、ことを特徴とする請求項11に記載の動力吸引式トイレ。
13.前記水タンクの底部に注水口(81)が設けられ、前記注水口(81)の上方に注水弁(82)が設けられ、前記水タンク後部の外側にレバー装置によって注水弁(82)を持ち上げる伝動棒(83)が設けられ、前記伝動棒(83)において凸部(84)が設けられ、前記凸部(84)の周りにモータスイッチの可動接触子(85)および固定接触子(86)が設けられ、伝動棒(83)を引いて前記注水弁(82)を持ち上げながら、前記凸部(84)が前記モータスイッチの可動接触子(85)を固定接触子(86)に推進することで、両者の電気的接続を実現して、スイッチがオンにしており、
回転軸(18、31、413)が前記S字状湾曲管路の下端に進入し、前記回転軸(18、31、413)の、前記S字状湾曲管路に位置する下端に、プロペラ(32、411)が設けられている、ことを特徴とする請求項11~12のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
14.制御弁ハンドル(416)がさらに設けられており、モータ、注水弁(82)および便器底部注水弁(415)に対して同期的な制御を実現する、ことを特徴とする請求項13に記載の動力吸引式トイレ。
15.前記制御弁ハンドル(416)は、前記トイレ本体前方の下部に設けられたペダル弁ハンドルであり、
前記制御弁ハンドル(416)から、弁線a(417)および弁線b(418)が同時に外へ張り出され、前記弁線a(417)が前記伝動棒(83)の下端に連結され、前記弁線b(418)が依然として便器底部注水弁(415)に連結され、
前記制御弁ハンドル(416)は、モータ、注水弁(82)および便器底部注水弁(415)に対して同期的な制御を実現する、ことを特徴とする請求項14に記載の動力吸引式トイレ。
16.前記制御弁ハンドル(416)は、電動ボタンにより制御される、ことを特徴とする請求項14に記載の動力吸引式トイレ。
17.前記回転軸(18、31、413)の下部に取り付けられた前記プロペラ(32、411)は、前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)に位置し、前記プロペラ(32、411)のパドルの前方側に刃物が設けられている、ことを特徴とする請求項11~16のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
18.前記回転軸(18、31、413)に栓体(33、414)がさらに設けられており、
前記栓体(33、414)は、下部がやや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブであり、前記プロペラ(32、411)と共に、上から下まで順に前記回転軸(18、31、413)に設けられており、
前記栓体(33、414)の下部が前記プロペラ(32、411)に結合され、両者が一体化して同期的に回転する、ことを特徴とする請求項11~17のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
19.前記モータの回転軸から突出した機体端面に、前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口における取付用雌ネジと嵌合された取付用雄ネジ(111)およびゴムガスケット(112)が設けられている、ことを特徴とする請求項11~18のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
20.前記回転軸(18、31、413)と機体との結合箇所に水がモータへ進入することを防止するための密封装置が設けられている、ことを特徴とする請求項11~19のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
21.前記モータは、前記取付用雄ネジ(111)およびゴムガスケット(112)により、密閉されるように前記S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口に取り付けられ、前記回転軸(18、31、413)がS字状湾曲管路の下端に進入する、ことを特徴とする請求項19~20のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
22.トイレ後部に位置するS字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部に水車が設けられ、水車を収納する機関室がさらに設けられている、ことを特徴とする請求項6~7のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
23.前記水車のハウジングには、インペラを収納する渦室(11、21)および回転軸(18、31、413)を支持する軸支持体(12)が含まれ、
前記渦室(11、21)および前記軸支持体(12)は、一体化して固定されており、
前記インペラには、インペラシャーシ(15)、羽根(17、22)および羽根上蓋(16)が含まれ、三者が一体化して固定されており、
前記回転軸(18、31、413)は、前記インペラシャーシ(15)に固定され、その上部が軸支持体(12)の軸孔に進入し、下部が水車渦室(11、21)を介して前記S字状湾曲管路の下端に進入し、
前記回転軸(18、31、413)の、前記S字状湾曲管路に位置する下端に、プロペラ(32、411)が設けられ、渦室(11、21)の側壁に接するように水道水進水口(13、23、49)が設けられており、
前記水道水進水口(13、23、49)が水道水管網に連結され、
渦室(11、21)の上部において、前記軸支持体(12)から一方側に向かって渦室排水口(14、410)が開設され、
前記渦室排水口(14、410)は、前記中空枠進水口(42)に連結されている、ことを特徴とする請求項22に記載の動力吸引式トイレ。
24.制御弁ハンドル(416)がさらに設けられ、水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)に対して同期的な制御を実現する、ことを特徴とする請求項22または23に記載の動力吸引式トイレ。
25.前記制御弁ハンドル(416)は、前記トイレ本体前方の下部に設けられたペダル弁ハンドルであり、
前記制御弁ハンドル(416)から、弁線a(417)および弁線b(418)が同時に外へ張り出し、前記弁線a(417)が水道水給水弁(64)に連結され、前記弁線b(418)が便器底部注水弁(415)に連結され、
前記制御弁ハンドル(416)は、前記水道水給水弁(64)および便器底部注水弁(415)に対して同期的な制御を実現する、ことを特徴とする請求項24に記載の動力吸引式トイレ。
26.前記制御弁ハンドル(416)は、電動ボタンにより制御される、ことを特徴とする請求項24に記載の動力吸引式トイレ。
27.前記回転軸(18、31、413)の下部に取り付けられた前記プロペラ(32、411)は、前記S字状湾曲管路プロペラ段(45)に位置し、
前記プロペラ(32、411)のパドルの前方側に刃物が設けられている、ことを特徴とする請求項23~26に記載の動力吸引式トイレ。
28.前記回転軸(18、31、413)に栓体(33、414)がさらに設けられており、
前記栓体(33、414)は、下部がやや先細りであり、上部が大きく下部が小さく、下部有底の円形スリーブであり、前記プロペラ(32、411)と共に、上から下まで順に前記回転軸(18、31、413)に取り付けられ、
前記栓体(33、414)の下部が前記プロペラ(32、411)に結合され、両者が一体化して同期的に回転する、ことを特徴とする請求項23~27のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
29.前記栓体(33、414)の円形スリーブの上部のS字状湾曲管路水平溢れ口段(46)に正対する位置において、周辺に沿って3~4個の条状ゴム水かき(34)が均一に配置され、ゴム水かき(34)の上部が真っ直ぐ円形スリーブに沿い、下部が円形スリーブを回り、プロペラのように上向きの推進作用を生成可能となる一方側に向かって湾曲する、ことを特徴とする請求項28に記載の動力吸引式トイレ。
30.渦室(11、21)の下部に、S字状湾曲管路腹部受け体(47)の上部端口における取付用雌ネジと嵌合された取付用雄ネジ(111)および取付用ゴムガスケット(112)が設けられている、ことを特徴とする請求項23~29に記載の動力吸引式トイレ。
31.前記軸支持体(12)のうち、回転軸(18、31、413)を支持する軸孔の上端に末端封止ネジ頭(19)および密封ゴムガスケット(110)が設けられており、
前記軸支持体(12)は、前記末端封止ネジ頭(19)および密封ゴムガスケット(110)によって前記回転軸(18、31、413)に対して軸方向位置決めおよび軸孔の密封を行う、ことを特徴とする請求項23~30のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
32.前記羽根(17、22)は、母線が前記インペラシャーシ(15)に垂直な湾曲面であり、
前記羽根上蓋(16)は、円錐面であり、隣り合う羽根からなる水通道の高さを外から内へ徐々に増大させる、ことを特徴とする請求項23~31に記載の動力吸引式トイレ。
33.水道水管網と水車水道水進水口(13、23、49)との連結箇所に、圧力リレー装置がさらに取り付けられている、ことを特徴とする請求項23~32のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
34.前記圧力リレー装置には、圧力タンク(61)および水道水管網連結口(63)が含まれ、
前記圧力タンク(61)は、頂部が密閉し、底部が開口する鉛直なタンク本体であり、その底部の開口によって前記水道水管網連結口(63)と前記水道水給水弁(64)との間に連結され、前記水道水管網連結口(63)が水道水管網に連結され、前記水道水給水弁(64)の弁体排水口(65)が水車水道水進水口(13、23、49)に連結されている、ことを特徴とする請求項33に記載の動力吸引式トイレ。
35.前記圧力リレー装置には、前記圧力タンク(61)の下方の入口に設けられたカバー(62)がさらに含まれ、前記カバー(62)は、上部が密閉し、側壁が四周へ開放されている小さな円筒であり、その下部が開口し、前記圧力タンク(61)の入口に連通されている、ことを特徴とする請求項33~34のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレ。
36.請求項11~21のいずれか一項に記載の水車・モータ組合せ型動力吸引式トイレに適用される動力吸引式トイレの動力吸引方法であって、
モータを動力源として、モータおよび水タンク注水弁(82)を同時に開放させ、電流速度が水流の速度よりも大きいため、モータがプロペラ(32、411)を駆動してS字状湾曲管路の閉塞箇所における大小便と閉塞用水の混合物が先に吸引され、トイレの中空枠注水孔および便器底部注水孔(43)から注入された清水がその後で達し、S字状湾曲管路において、大便、小便および閉塞用水の混合物が絶え間なく前方で吸引され、清水が絶え間なくその後でフォローアップするという効果を形成する、ことを特徴とする動力吸引式トイレの動力吸引方法。
37.請求項22~35のいずれか一項に記載の動力吸引式トイレに適用される動力吸引式トイレの動力吸引方法であって、水車を動力源として、水道水給水弁(64)を開放させて、水道水が水道水進水口(13、23、49)から水車の渦室(11、21)に進入し、水車を駆動することにより、水車がプロペラ(32、411)を駆動し、S字状湾曲管路入口における大便、小便、および閉塞用水の混合物を下水道へ吸引し、そのうち、水道水が先に水車を流れてエネルギーをインペラに伝達した後、トイレの中空枠注水孔および便器底部注水孔(43)を経由して便器に進入し、S字状湾曲管路において大小便と閉塞用水の混合物が絶え間なく前方で吸引され、清水が絶え間なくその後でフォローアップするという効果を形成する、ことを特徴とする動力吸引方法。
38.トイレ本体および動力吸引部材を含む水車・モータ組合せ型動力吸引式トイレであって、前記動力吸引部材は、水車またはモータであり、水車またはモータを動力源として、回転軸を駆動して、下方に設けられたプロペラを連行することにより、吸引作用を実現し、S字状湾曲管路連結口において、水車またはモータを取り外し可能・交換可能となる取付部材が設けられ、水車およびモータを切り換え、取り付けるために用いられ、水車を動力源とする場合、中空枠進水口(42)が水車を介して水道水管網に連結され、モータを動力源とする場合、水タンクをさらに含み、中空枠進水口(42)が水タンク底部の注水弁(82)に連結されている、ことを特徴とする水車・モータ組合せ型動力吸引式トイレ。
39.請求項22~32のいずれか一項に記載の水車動力吸引式トイレに用いられる圧力リレー装置であって、水道水管網と水車水道水進水口(13、23、49)との連結箇所に取り付けられる、ことを特徴とする水車動力吸引式トイレに用いられる圧力リレー装置。
40.前記圧力リレー装置には、圧力タンク(61)および水道水管網連結口(63)が含まれ、
前記圧力タンク(61)は、頂部が密閉し、底部が開口する鉛直なタンク本体であり、その底部の開口によって前記水道水管網連結口(63)と前記水道水給水弁(64)との間に連結され、前記水道水管網連結口(63)が水道水管網に連結され、前記水道水給水弁(64)の弁体排水口(65)が水車水道水進水口(13、23、49)に連結されている、ことを特徴とする請求項39に記載の水車動力吸引式トイレに用いられる圧力リレー装置。
41.前記圧力リレー装置には、前記圧力タンク(61)の下方の入口に設けられたカバー(62)がさらに含まれ、
前記カバー(62)は、上部が密閉し、側壁が四周へ開放されている小さな円筒であり、その下部が開口し、前記圧力タンク(61)の入口に連通されている、ことを特徴とする請求項39~40のいずれか一項に記載の水車動力吸引式トイレに用いられる圧力リレー装置。
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