IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-空気清浄機 図1
  • 特許-空気清浄機 図2
  • 特許-空気清浄機 図3
  • 特許-空気清浄機 図4
  • 特許-空気清浄機 図5
  • 特許-空気清浄機 図6
  • 特許-空気清浄機 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20230901BHJP
   F24F 11/88 20180101ALI20230901BHJP
【FI】
H01H36/00 J
F24F11/88
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020538402
(86)(22)【出願日】2019-08-20
(86)【国際出願番号】 JP2019032421
(87)【国際公開番号】W WO2020040130
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】P 2018157267
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】高笠原 稔久
(72)【発明者】
【氏名】漆崎 正人
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕康
(72)【発明者】
【氏名】永留 誠一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康昌
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 愛
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090954(JP,A)
【文献】特開2007-035334(JP,A)
【文献】特開2014-235894(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0302200(US,A1)
【文献】特開2010-048511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00 - 36/02
G06F 3/02
F24F 11/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吸い込む吸気口と、前記吸気口から吸い込まれた空気を上方に向けて排出する排気口とが形成された筐体であって、前記排気口が当該筐体の上部に設けられた筐体と、
前記排気口の上方に設けられた操作パネルと
を備え、
前記操作パネルは、
複数のキーが配置される操作部材と、
前記複数のキーの各々に対応する静電容量を検出する基板とを備え、
前記基板は、制御部に対して静電容量を示す信号を伝送し、
前記制御部は、前記信号に基づいて、前記複数のキーの各々に対するユーザーのタッチを検出し、
前記操作部材は、その端部に対して中央部が上方向に突出して湾曲しており、
前記操作部材の湾曲に沿って、前記複数のキーが配置される、空気清浄機。
【請求項2】
前記複数のキーの各々と前記基板との間に配置されるスペーサを更に備え、
前記スペーサは、導電性と弾性とを有し、
前記スペーサの前記基板と直交する方向に対して前記スペーサが圧縮されていない状態において、前記スペーサの前記基板と直交する方向のサイズは、前記スペーサから前記基板に作用する圧力が均一になるように、前記操作部材の湾曲に応じて決定される、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記操作部材と前記スペーサとの間に配置される板状部材を更に備え、
前記板状部材は、前記操作部材に沿って湾曲して形成され、
前記板状部材は、前記基板と平行な方向の前記スペーサの移動を規制する規制部材を備える、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
フィルタを更に備え、
前記排気口は、前記フィルタによって清浄化された前記空気を排出する、請求項1に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作パネル、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーからの操作を受け付ける操作パネルが普及している。また、操作パネルにおいて、ユーザーからの操作を検出する種々の技術が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された静電容量型タッチスイッチ装置は、スイッチ電極部と、誘電体パネルと、導電性部材とを備える。スイッチ電極部は、静電容量の変化に応じて、予め決められたスイッチ動作を実行する。誘電体パネルは、スイッチ電極部にスイッチ動作を実行させるためにユーザーにタッチされる。導電性部材は、スイッチ電極部と誘電体パネルとの間に配置される。導電性部材は、弾性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-192336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された静電容量型タッチスイッチ装置では、静電容量の変化に影響を与える空気層を排除できる。したがって、ユーザーからの操作を正確に検出できる。しかしながら、上記静電容量型タッチスイッチ装置では、誘電体パネルが平板状に形成されている。そのため、操作パネルのデザイン性が充分ではない場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、デザイン性を向上可能な操作パネル、及び電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る操作パネルは、操作部材と、基板とを備える。前記操作部材は、複数のキーが配置される。前記基板は、前記複数のキーの各々に対応する静電容量を検出する。前記基板は、制御部に対して静電容量を示す信号を伝送する。前記制御部は、前記信号に基づいて、前記複数のキーの各々に対するユーザーのタッチを検出する。前記操作部材は、湾曲している。前記複数のキーは、前記操作部材の湾曲に沿って配置される。
【0008】
本発明に係る電子機器は、操作パネルと制御部とを備える。前記操作パネルは、操作部材と、基板とを備える。前記操作部材は、複数のキーが配置される。前記基板は、前記複数のキーの各々に対応する静電容量を検出する。前記基板は、前記制御部に対して静電容量を示す信号を伝送する。前記制御部は、前記信号に基づいて、前記複数のキーの各々に対するユーザーのタッチを検出する。前記操作部材は、湾曲している。前記複数のキーは、前記操作部材の湾曲に沿って配置される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る操作パネル、及び電子機器によれば、デザイン性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る空気清浄装置の構成の一例を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る操作パネルの構成の一例を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る空気清浄装置の構成の一例を示す側面図である。
図4】本発明の実施形態に係る操作パネルの構成の一例を示すIV-IV断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る操作パネルの構成の一例を示すIV-IV断面図である。
図6】本発明の実施形態に係る規制部材の構成の一例を示す斜視図である。
図7】本発明の実施形態に係るスペーサの構成の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面(図1図7)を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る空気清浄装置100の構成について説明する。図1は、空気清浄装置100の構成の一例を示す斜視図である。図1に示すように、空気清浄装置100は、筐体1と、操作パネル2と、制御部3とを備える。空気清浄装置100は、「電子機器」の一例に相当する。
【0013】
また、本発明の実施形態では、図中に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を示す。Z軸は鉛直方向に平行であり、X軸及びY軸は水平方向に平行である。X軸の正方向は、空気清浄装置100の前面側を示す。
【0014】
筐体1は、主筐体11と背面カバー12とを有する。主筐体11は、空気清浄装置100の前面と、空気清浄装置100の側面の一部とを覆う。背面カバー12は、空気清浄装置100の背面と、空気清浄装置100の側面の他の一部とを覆う。背面カバー12は、主筐体11に着脱自在に構成される。
【0015】
操作パネル2は、ユーザーからの操作を受け付ける。操作パネル2は、空気清浄装置100の上部に配置される。操作パネル2の構成については、後述にて図2及び図4図7を参照して詳細に説明する。
【0016】
制御部3は、空気清浄装置100の動作を制御する。制御部3は、プロセッサ31及び記憶部32を備える。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備える。記憶部32は、半導体メモリーのようなメモリーを備える。記憶部32は、HDD(Hard Disk Drive)を備えてもよい。記憶部32は、制御プログラムを記憶している。
【0017】
制御部3のプロセッサ31は、制御プログラムを実行することによって、空気清浄装置100の動作を制御する。本発明の実施形態では、制御部3のプロセッサ31は、操作パネル2に配置された複数のキーの各々に対するユーザーのタッチを検出する。複数のキーについては、後述にて図2を参照して詳細に説明する。
【0018】
次に、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る操作パネル2の構成について説明する。図2は、操作パネル2の構成の一例を示す斜視図である。図2に示すように、操作パネル2は、操作部材21を備える。
【0019】
操作部材21は、湾曲している。具体的には、操作部材21のY軸方向の端部に対して、操作部材21のY軸方向の中央部がZ軸の正方向(上方向)に突出するように、操作部材21が湾曲している。操作部材21は、樹脂で形成される。具体的には、操作部材21は、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Polymethyl methacrylate)で形成される。
【0020】
操作部材21は、第1キー211、第2キー212、第3キー213、第4キー214、第5キー215、第6キー216及び第7キー217を含む。第1キー211~第7キー217の各々は、ユーザーによってタッチされる。第1キー211~第7キー217の各々は、操作部材21の湾曲に沿って配置される。
【0021】
第1キー211~第7キー217の各々には、機能が割り当てられている。例えば、第1キー211は、空気清浄装置100の電源をオン又はオフする場合に、ユーザーによってタッチされる。第1キー211~第7キー217は、「複数のキー」の一例に相当する。
【0022】
以上、図1及び図2を参照して説明したように、本発明の実施形態では、操作部材21の湾曲に沿って、第1キー211~第7キー217が配置される。したがって、操作パネル2のデザイン性が向上される。また、ユーザーの視認性が向上される。すなわち、操作部材21のY軸方向の端部に対して、操作部材21のY軸方向の中央部がZ軸の正方向(上方向)に突出するように湾曲している。したがって、空気清浄装置100に対してY軸の正方向側又はY軸の負方向側に離間した位置にユーザーがいる場合にも、ユーザーは第1キー211~第7キー217のうちの少なくとも1つのキーを視認できる。
【0023】
なお、本発明の実施形態では、操作部材21のY軸方向の端部に対して、操作部材21のY軸方向の中央部がZ軸の正方向(上方向)に突出するように、操作部材21が湾曲しているが、本発明はこれに限定されない。操作部材21が湾曲していればよい。例えば、操作部材21のY軸方向の端部に対して、操作部材21のY軸方向の中央部がZ軸の負方向(下方向)に突出するように、操作部材21が湾曲していてもよい。この場合には、空気清浄装置100の正面にユーザーがいる場合に、ユーザーは第1キー211~第7キー217を容易に視認できる。
【0024】
また、本発明の実施形態では、操作部材21は、第1キー211~第7キー217を含むが、本発明はこれに限定されない。操作部材21が複数のキーを含めばよい。例えば、操作部材21が、2つのキーを含んでもよいし、3つのキーを含んでもよい。また、操作部材21が、8つ以上のキーを含んでもよい。
【0025】
次に、図1図4を参照して、本発明の実施形態に係る操作パネル2の構成について更に説明する。図3は、空気清浄装置100の構成の一例を示す側面図である。図3に示すように、主筐体11は、排気口13を備える。背面カバー12は、吸気口121を備える。
【0026】
吸気口121は、空気清浄装置100の外部から空気清浄装置100の内部に空気を吸い込む。空気清浄装置100は、図略のフィルタを備える。フィルタは空気の塵埃等を除去し、空気を清浄化する。排気口13は、フィルタによって清浄化された空気を空気清浄装置100の外部に排出する。排気口13は、空気清浄装置100の上部に配置される。
【0027】
図4は、操作パネル2の構成の一例を示すIV-IV断面図である。なお、IV-IV断面の位置は、図3に示されている。図4に示すように、操作パネル2は、操作部材21に加えて、板状部材22と、スペーサ23と、基板24と、第1支持部材25と、第2支持部材26とを備える。
【0028】
板状部材22は、操作部材21の下方に配置される。板状部材22は、操作部材21に沿って湾曲して形成される。具体的には、板状部材22のY軸方向の端部に対して、板状部材22のY軸方向の中央部がZ軸の正方向(上方向)に突出するように、板状部材22が湾曲している。すなわち、操作部材21及び板状部材22の各々は、上方向に凸に湾曲している。操作部材21は、板状部材22に固定される。操作部材21は、例えば、板状部材22に両面テープで固定される。
【0029】
板状部材22は、樹脂で形成される。具体的には、板状部材22は、例えば、高衝撃性ポリスチレン(HIPS:high impact polystyrene)又はABS樹脂で形成される。なお、ABS樹脂は、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂の総称である。
【0030】
基板24は、板状部材22の下方に配置される。基板24は、矩形板状に形成される。基板24は、第1キー211~第7キー217の各々に対応する静電容量CPを検出する。基板24は、図1に示す制御部3に対して静電容量CPを示す信号SGを伝送する。制御部3は、信号SGに基づいて、第1キー211~第7キー217の各々に対するユーザーのタッチを検出する。
【0031】
スペーサ23は、第1キー211~第7キー217の各々と基板24との間に配置される。スペーサ23は、導電性と弾性とを有する。スペーサ23の下面は、基板24の上面と接触する。スペーサ23の上面は、第1キー211~第7キー217に対応する位置における板状部材22の下面と接触する。すなわち、スペーサ23の個数は、キーの個数(7個)と一致する。スペーサ23は、四角柱状に形成される。スペーサ23の電位は、基板24の電位と一致する。スペーサ23については、後述にて図5図7を参照して詳細に説明する。
【0032】
第1支持部材25は、底壁部材251と、側壁部材252とを含む。底壁部材251と、側壁部材252とは一体に形成される。底壁部材251は、第1支持部材25のZ軸方向の負方向側端(下側端)に配置される。底壁部材251は、平板状に形成される。側壁部材252の下端は、底壁部材251に接続される。側壁部材252は四角筒状に形成される。側壁部材252は、Z軸の正方向に向けて先拡がり形状に形成される。
【0033】
第1支持部材25は、操作部材21と、板状部材22と、第2支持部材26とを支持する。具体的には、側壁部材252は、操作部材21のY軸方向の両端を支持する。側壁部材252は、板状部材22のY軸方向の両端を支持する。底壁部材251は、第2支持部材26を支持する。第2支持部材26は、底壁部材251に立設される。更に具体的には、側壁部材252は、操作部材21の外周縁を支持する。また、側壁部材252は、板状部材22の外周縁を支持する。
【0034】
第2支持部材26は、板状部材22と基板24とを支持する。具体的には、第2支持部材26は、基板24のY軸方向の両端を支持する。更に具体的には、第2支持部材26は、基板24の4つの隅部を支持する。また、第1支持部材25は、基板24に対してY軸方向の外側において板状部材22を支持する。
【0035】
以上、図1図4を参照して説明したように、本発明の実施形態では、操作パネル2は、スペーサ23を備える。スペーサ23は、第1キー211~第7キー217の各々と基板24との間に配置される。スペーサ23は、導電性と弾性とを有する。よって、スペーサ23は、基板24と同電位になる。したがって、基板24は、ユーザーのタッチによる静電容量CPの変化を正確に検出できる。
【0036】
なお、本発明の実施形態では、スペーサ23は、四角柱状に形成されるが、本発明はこれに限定されない。スペーサ23は、柱状に形成されればよい。スペーサ23が、例えば、円柱状に形成されてもよい。
【0037】
次に、図3図5を参照して、本発明の実施形態に係る操作パネル2の構成について更に説明する。図5は、操作パネル2の構成の一例を示すIV-IV断面図である。具体的には、図5は、図4に示すIV-IV断面図の第1キー211~第4キー214の部分を拡大した図である。
【0038】
図5に示すように、板状部材22は、規制部材221、規制部材222、規制部材223及び規制部材224を備える。スペーサ23は、スペーサ231、スペーサ232、スペーサ233及びスペーサ234を備える。なお、板状部材22は、規制部材225、規制部材226及び規制部材227を更に備える。規制部材225、規制部材226及び規制部材227については、後述にて図6を参照して説明する。
【0039】
スペーサ231は、第1キー211の下方に配置される。スペーサ232は、第2キー212の下方に配置される。スペーサ233は、第3キー213の下方に配置される。スペーサ234は、第4キー214の下方に配置される。
【0040】
規制部材221は、基板24と平行な方向のスペーサ231の移動を規制する。基板24と平行な方向は、X軸方向及びY軸方向を示す。規制部材221の下端は、基板24の上面から離間している。また、スペーサ231は、圧縮された状態で板状部材22の下面と基板24の上面との間に配置される。よって、スペーサ231は、板状部材22の下面と基板24の上面とに当接するように配置される。
【0041】
規制部材222は、基板24と平行な方向のスペーサ232の移動を規制する。規制部材222の下端は、基板24の上面から離間している。また、スペーサ232は、圧縮された状態で板状部材22の下面と基板24の上面との間に配置される。よって、スペーサ232は、板状部材22の下面と基板24の上面とに当接するように配置される。
【0042】
規制部材223は、基板24と平行な方向のスペーサ233の移動を規制する。規制部材223の下端は、基板24の上面から離間している。また、スペーサ233は、圧縮された状態で板状部材22の下面と基板24の上面との間に配置される。よって、スペーサ233は、板状部材22の下面と基板24の上面とに当接するように配置される。
【0043】
規制部材224は、基板24と平行な方向のスペーサ234の移動を規制する。規制部材224の下端は、基板24の上面から離間している。また、スペーサ234は、圧縮された状態で板状部材22の下面と基板24の上面との間に配置される。よって、スペーサ234は、板状部材22の下面と基板24の上面とに当接するように配置される。規制部材221~規制部材224については、後述にて図6を参照して更に説明する。なお、以下の説明では、スペーサ231~スペーサ234の各々が、上下方向に圧縮されていない場合について説明する。
【0044】
スペーサ231の基板24と直交する方向のサイズH1は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。基板24と直交する方向は、Z軸方向を示す。サイズH1は、スペーサ231のZ軸方向のサイズを示す。スペーサ232の基板24と直交する方向のサイズH2は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。サイズH2は、スペーサ232のZ軸方向のサイズを示す。スペーサ233の基板24と直交する方向のサイズH3は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。サイズH3は、スペーサ233のZ軸方向のサイズを示す。スペーサ234の基板24と直交する方向のサイズH4は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。サイズH4は、スペーサ234のZ軸方向のサイズを示す。以下の説明において、サイズH1~サイズH4の各々をサイズHと記載する場合がある。
【0045】
具体的には、スペーサ231~スペーサ234の各々のサイズHは、板状部材22の下面と基板24の上面との距離に応じて決定される。例えば、第4キー214の下方における板状部材22の下面と基板24の上面との距離が、第1キー211~第3キー213の各々の下方における板状部材22の下面と基板24の上面との距離よりも大きい。よって、サイズH4は、サイズH1~サイズH3の各々よりも大きい。
【0046】
また、スペーサ231の上面の形状、スペーサ232の上面の形状、スペーサ233の上面の形状、及びスペーサ234の上面の形状の各々は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。例えば、スペーサ231の上面は、スペーサ231におけるY軸の正方向側端(右側端)が、スペーサ231におけるY軸の負方向側端(左側端)よりも低くなるように傾斜している。また、例えば、スペーサ233の上面は、X-Y平面と概ね平行な方向に形成される。スペーサ233は、操作部材21のY軸方向の中央部に位置している。
【0047】
以上、図3図5を参照して説明したように、本発明の実施形態では、スペーサ23の基板24と直交する方向のサイズは、操作部材21の湾曲に応じて決定される。よって、スペーサ23から基板24に作用する圧力が均一になる。したがって、製造時にスペーサ23からの圧力による基板24の損傷が抑制される。
【0048】
また、本発明の実施形態では、スペーサ23の上面の形状は、操作部材21の湾曲に応じて決定される。よって、板状部材22の下面からスペーサ23の上面に作用する圧力が、スペーサ23の上面に均一に作用する。したがって、製造時にスペーサ23からの圧力による基板24の損傷が更に抑制される。
【0049】
また、本発明の実施形態では、規制部材221~規制部材224の各々は、基板24と平行な方向のスペーサ23の移動を規制する。したがって、基板24は、ユーザーのタッチによる静電容量CPの変化を更に正確に検出できる。
【0050】
なお、本発明の実施形態では、スペーサ23の基板24と直交する方向のサイズは、操作部材21の湾曲に応じて決定されるが、本発明はこれに限定されない。スペーサ23から基板24に作用する圧力が均一になるように、スペーサ23の基板24と直交する方向のサイズが決定されればよい。
【0051】
次に、図3図6を参照して、本発明の実施形態に係る規制部材221~規制部材227の構成について説明する。図6は、規制部材221~規制部材227の構成の一例を示す斜視図である。なお、図6に示す斜視図は、板状部材22を底面側(Z軸の負方向側)から見た斜視図である。
【0052】
図6に示すように、規制部材221~規制部材227の各々は、四角筒状に形成される。また、長さL1は、長さL2よりも長い。長さL1は、規制部材221のX軸方向の長さを示す。長さL2は、規制部材222~規制部材227の各々のX軸方向の長さを示す。
【0053】
以上、図3図6を参照して説明したように、本発明の実施形態では、規制部材221~規制部材227の各々は、四角筒状に形成される。よって、基板24と平行な方向のスペーサ23の移動が確実に規制される。したがって、基板24は、ユーザーのタッチによる静電容量CPの変化を更に正確に検出できる。
【0054】
また、長さL1は、長さL2よりも長い。よって、板状部材22が図4に示す第1支持部材25に間違った方向で配置されることが抑制される。換言すれば、板状部材22が図4に示す第1支持部材25にY軸方向について逆方向に配置されることが抑制される。したがって、操作パネル2の製造が容易になる。
【0055】
次に、図3図7を参照して、本発明の実施形態に係るスペーサ23の構成について更に説明する。図7は、スペーサ23の構成の一例を示す断面図である。スペーサ23は、第1部材23aと第2部材23bとを含む。
【0056】
第1部材23aは、アルミニウムが含浸された布である。第1部材23aは、導電性を有する。第1部材23aは、第2部材23bの外周面を覆うように配置される。
【0057】
第2部材23bは、ウレタンである。第2部材23bは、弾性を有する。第2部材23bは、四角柱状に形成される。
【0058】
スペーサ23としては、例えば、北川工業株式会社製のソフトガスケットNLCGシリーズ(製品名)が好適に使用される。
【0059】
以上、図3図7を参照して説明したように、本発明の実施形態では、スペーサ23は、第1部材23aと第2部材23bとを含む。第1部材23aは、第2部材23bの外周面を覆うように配置される。第1部材23aは導電性を有する。第2部材23bは弾性を有する。したがって、スペーサ23は、簡素な構成で、導電性と弾性とを有する。
【0060】
なお、本発明の実施形態では、スペーサ23は、第1部材23aと第2部材23bとを含むが、本発明はこれに限定されない。スペーサ23が、導電性と弾性とを有すればよい。
【0061】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記(1)~(2))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0062】
(1)図1を参照して説明したように、本発明の実施形態では、電子機器が空気清浄装置100であるが、本発明はこれに限定されない。電子機器は、操作パネル2を備えればよい。電子機器が、例えば電子レンジでもよいし、洗濯機でもよい。また、電子機器が、掃除機でもよいし、炊飯器でもよい。
【0063】
(2)図1を参照して説明したように、本発明の実施形態では、操作パネル2が空気清浄装置100の上部に配置されるが、本発明はこれに限定されない。操作パネル2が空気清浄装置100に配置されればよい。例えば、操作パネル2が空気清浄装置100の前面に配置されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、デザイン性を向上可能な操作パネル、及び電子機器を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0065】
100 空気清浄装置(電子機器)
1 筐体
11 主筐体
12 背面カバー
121 吸気口
13 排気口
2 操作パネル
21 操作部材
211~217 第1キー~第7キー(複数のキー)
22 板状部材
221~227 規制部材
23、231、232、233、234 スペーサ
23a 第1部材
23b 第2部材
24 基板
25 第1支持部材
26 第2支持部材
3 制御部
31 プロセッサ
32 記憶部
H、H1~H4 サイズ
CP 静電容量
L1、L2 長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7