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特許7344590軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構
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  • 特許-軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構 図1
  • 特許-軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構 図2
  • 特許-軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構 図3
  • 特許-軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構 図4
  • 特許-軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-06
(45)【発行日】2023-09-14
(54)【発明の名称】軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構
(51)【国際特許分類】
   F16D 1/06 20060101AFI20230907BHJP
   F16H 1/46 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
F16D1/06 242
F16D1/06 230
F16H1/46
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021208426
(22)【出願日】2021-12-22
(65)【公開番号】P2022100293
(43)【公開日】2022-07-05
【審査請求日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】109145752
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596009559
【氏名又は名称】姚 立和
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】姚 立和
(72)【発明者】
【氏名】連 哲文
(72)【発明者】
【氏名】謝 培升
(72)【発明者】
【氏名】田 騏禎
(72)【発明者】
【氏名】謝 弼任
【審査官】糟谷 瑛
(56)【参考文献】
【文献】実公昭47-019909(JP,Y1)
【文献】特開平01-250618(JP,A)
【文献】登録実用新案第3236495(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 1/06
F16H 1/28- 1/48
F16H 55/17
F16H 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部品と、管部品と、螺合連結ユニットからなる軸継手の構造であって、
前記軸部品は、貫通軸段を備え、前記軸部品における前記貫通軸段の端縁には、軸方向に延在するとともに交錯して配列される複数の軸方向嵌合溝が形成され、また、前記軸部品における前記貫通軸段の端面の軸心には、螺合孔が形成され、
前記管部品の軸心は、前記軸部品における前記貫通軸段に対応する貫通軸孔を備え、前記管部品の前記貫通軸孔における前記軸部品と反対の一端には、嵌合連結段が形成され、そのうち、前記嵌合連結段の内縁面には、凹縁状の複数の径方向嵌合溝が形成され、
前記螺合連結ユニットは、カップリング部と、螺合固定部品を備え、前記カップリング部は、前記管部品における前記貫通軸孔の前記嵌合連結段内に設けられ、また、前記カップリング部の外縁は、前記管部品における前記径方向嵌合溝に対応する複数の径方向嵌合部を備え、さらに、前記カップリング部の端面は、前記軸部品における前記軸方向嵌合溝に対応する複数の軸方向嵌合部を備え、また、前記カップリング部の軸心には、前記螺合固定部品が貫通するための穿孔が形成されるとともに、前記螺合固定部品の一端は、前記軸部品の前記螺合孔内に螺合係止され、
これにより、前記カップリング部が前記管部品における嵌合連結段と軸部品における貫通軸段の間に嵌合係止され且つ圧迫されることで、軸方向と径方向に同時に嵌合され且つ位置決めされる
ことを特徴とする軸継手の構造。
【請求項2】
請求項1に記載の軸継手の構造において、
前記軸部品における貫通軸段の外縁には、位置決め段差面が形成されることで、管部品の軸方向が位置決めされる
ことを特徴とする軸継手の構造。
【請求項3】
請求項1に記載の軸継手の構造において、
前記螺合連結ユニットにおけるカップリング部の各前記軸方向嵌合部は、各前記径方向嵌合部と相対して配列されるとともに、各前記径方向嵌合溝の端部には、比較的浅い段差部が形成されることで、各前記軸方向嵌合部の外縁は、前記嵌合連結段における前記径方向嵌合溝の段差部に同時に嵌合且つ係入されることで、嵌合及び係入の效果が向上する
ことを特徴とする軸継手の構造。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の軸継手の構造と、
筺体と、内部ギア環状レールと、同軸ギアユニットとからなる、モジュール化された同軸ギアユニット減速機構であって、
前記軸部品は、伝動軸をなすとともに、前記筺体に枢設され、
前記内部ギア環状レールは、前記筺体に螺合され、
前記同軸ギアユニットは、太陽歯車をなす管部品と、遊星ギアユニットと、出力部品を備え、
そのうち、前記管部品の外縁には噛部が形成され
た、前記遊星ギアユニットは、前記管部品の両端の間に枢設され、さらに、前記遊星ギアユニットは、前記管部品及び前記内部ギア環状レールを同時に噛合し、前記出力部品は、前記遊星ギアユニットにおける前記内部ギア環状レールとは反対の一側に設けられるとともに、前記出力部品は、前記遊星ギアユニットによって駆動される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構
【請求項5】
請求項4に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記同軸ギアユニットの前記遊星ギアユニットにおける前記管部品の両端には、相対する第1車輪台と第2車輪台がそれぞれ枢設され、さらに、前記第1車輪台と前記第2車輪台の間の前記管部品の周囲には、複数の遊星ギア車が枢設され、各前記遊星ギア車は、前記管部品及び前記内部ギア環状レールと同時に噛み合う第1車輪部をそれぞれ備えるとともに、各前記遊星ギア車は、前記出力部品と噛み合う第2車輪部を備え、前記出力部品は、前記遊星ギアユニットの前記第2車輪台に枢設される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【請求項6】
請求項5に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記管部品の両端は、第1軸受及び第2軸受によって前記遊星ギアユニットの前記第1車輪台と前記第2車輪台にそれぞれ枢設される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【請求項7】
請求項5に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記遊星ギアユニットにおける前記第2車輪台の軸心は、前記出力部品を取り付けるための軸管を備えるとともに、前記軸管は、第3軸受によって前記出力部品に枢設される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【請求項8】
請求項5に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記遊星ギアユニットの前記第1車輪台と前記第2車輪台における反対側の表面には、相対して当接された複数の柱状ザグリ穴が形成されるとともに、相対して螺合で固定された螺合部品がそれぞれ穿設されることで、前記管部品上の前記第1車輪台と前記第2車輪台は、相互に嵌合されて一体化される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【請求項9】
請求項5に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記第1車輪台と前記第2車輪台の間には、前記遊星ギア車を取り付けるための複数の軸棒が設けられるとともに、各前記軸棒には、少なくとも1つの軸受によって相対する前記遊星ギア車がそれぞれ枢設される
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【請求項10】
請求項5に記載のモジュール化された同軸ギアユニット減速機構において、
前記出力部品の内縁は、各前記遊星ギア車の前記第2車輪部と噛み合う内部ギア縁部を備え、さらに、前記出力部品の外縁は、伝動する駆動輪部を備える
ことを特徴とするモジュール化された同軸ギアユニット減速機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構に関し、特に、分離式の軸部品と管部品を軸方向と径方向に同時に連結して、その連結強度を大幅に強化できることで、高トルク駆動のニーズを満たすことのできる軸継手の構造及び軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、遊星歯車の主な構造は、伝動軸上に太陽歯車が設けられるとともに、少なくとも1つの車輪台によって、複数の遊星ギアが太陽歯車の周囲に周設されるとともに噛み合わされ、太陽歯車と周囲の遊星ギア車のギア比によって減速効果が達成される。その伝動トルクは、一般のモーター駆動に比べて大きいため、太陽歯車と伝動軸の連結強度はより高くなければならない。そのため、現在太陽歯車を伝動軸上に一体成形する加工方法が用いられているが、伝動軸全体の加工がより難しくなると同時に、伝導軸の一部の加工にミスがあったり修理が必要であったりする場合、伝導軸全体を廃棄し、交換する必要があるため不必要な無駄が生じる。さらに、従来の減速機構は、伝動軸と太陽歯車上に部品を1つずつ組み立てる必要があるが、組み立てが複雑であるとともに複数の手順を要するという問題が存在することで、組み立て後の精度及び同心性に影響が及び、組み立てが不安定になるとともに、噛み合いが悪くなるなどの状況が生じ、それにより、動作時にノイズが生じたり伝動效率が悪くなったりする等の問題が存在する。
【0003】
言い換えると、従来の軸部品と管部品の連結は、減速機構における伝動軸と太陽歯車のニーズを満たすことができず、高い連結強度を備えるという目的と、オプションの組み合わせを可能にするという目的を達成することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、主に、分離式の軸部品と管部品を軸方向と径方向に同時に連結して、その連結強度を大幅に強化できることで、高トルク駆動のニーズを満たすことのできる軸継手の構造を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、さらに、大部分の部品をモジュール化することで、減速機構の組み立て、交換・修理、及び、在庫管理をしやすくすることができるとともに、減速機構を組み立てた後の同心性を向上させることができ、さらに、減速機構全体の組み立て構造をより安定させるとともに、噛合度を高めることで、作動時の震動及びノイズを低減し、その耐用年数を延ばすことができると同時に、伝動效率を高めることのできる軸継手の構造を応用し且つモジュール化された同軸ギアユニット減速機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
軸部品と、管部品と、螺合連結ユニットとからなる。そのうち、前記軸部品の端縁には、軸方向に延在し且つ交錯に配列される複数の軸方向嵌合溝が形成されるとともに、前記管部品の軸心は、前記軸部品の貫通軸段に対応する貫通軸孔を備え、前記管部品の前記貫通軸孔の内縁面には、複数の凹縁状の径方向嵌合溝が形成される。さらに、前記螺合連結ユニットは、カップリング部と、螺合固定部品を備え、そのうち、前記カップリング部の外縁は、前記管部品の前記径方向嵌合溝に対応する複数の径方向嵌合部と、前記軸部品の前記軸方向嵌合溝に対応する複数の軸方向嵌合部を備え、前記螺合固定部品により前記カップリング部が前記軸部品と前記管部品の間に選択的に螺合係止される。これにより、分離式の軸部品と管部品が軸方向と径方向に同時に連結されることで、その連結強度が大幅に強化され、高トルク駆動のニーズが満たされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明における軸継手の構造の分解斜視図である。
図2】本発明における軸継手の構造を組み合わせた場合の部分断面図である。
図3】本発明における軸継手の構造をモジュール化された同軸ギアユニットの減速機構に応用した場合の分解斜視図である。
図4】本発明における軸継手の構造をモジュール化された同軸ギアユニット減速機構に応用し且つ組み立てる前の状況を示した側面断面図である。
図5】本発明における軸継手の構造をモジュール化された同軸ギアユニット減速機構に応用し且つ組み立てた後の状況を示した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明における軸継手の構造は、図1図2に示す通り、軸部品10と、軸部品10に被せることのできる管部品20と、前記軸部品10と前記管部品20を連結させることのできる螺合連結ユニット30とからなる。
【0009】
そのうち、前記軸部品10は、減速機構における太陽歯車の伝動軸といった伝動軸等であることができ、前記軸部品10は、貫通軸段11を備えるとともに、軸部品10における貫通軸段11の外縁には、位置決め段差面12が形成されることで、管部品20の軸方向が位置決めされ、さらに、前記軸部品10における貫通軸段11の端縁には、複数の軸方向に延在するとともに交錯して配列された軸方向嵌合溝14が形成され、また、前記軸部品10における貫通軸段11の端面の軸心には、螺合孔15が形成される。
【0010】
さらに、前記管部品20の軸心は、軸部品10における貫通軸段11に対応する貫通軸孔21を備えるとともに、前記貫通軸孔21における軸部品10と反対側の一端には、嵌合連結段22が形成され、さらに、前記嵌合連結段22の内縁面には、複数の凹縁状の径方向嵌合溝23が形成され、また、各前記径方向嵌合溝23の端部には、比較的浅い段差部24が形成される。複数の実施例に基づき、前記管部品20が減速機構の太陽歯車といった伝動部品等である場合、前記管部品20の外縁には、複数の噛部25が形成され、さらに、前記管部品20の両端には、軸受を設置するための軸台26、27がそれぞれ形成される。
【0011】
また、前記螺合連結ユニット30は、カップリング部31と、螺合固定部品35を備え、そのうち、カップリング部31は、前記管部品20における貫通軸孔21の嵌合連結段22内に嵌設され、また、前記カップリング部31の外縁は、上述の嵌合連結段22における径方向嵌合溝23に対応する複数の径方向嵌合部32を備え、さらに、前記カップリング部31の端面は、上述の貫通軸段11における軸方向嵌合溝14に対応して嵌合且つ係入される複数の軸方向嵌合部33を備える。そのうち、各前記軸方向嵌合部33は、各前記径方向嵌合部32に相対して配列されることができ、それにより、各前記軸方向嵌合部33の外縁は、嵌合連結段22における径方向嵌合溝23の段差部24に同時に嵌合且つ係入されることで、嵌合及び係入の效果がさらに高まる。また、前記カップリング部31の軸心には、上述の螺合固定部品35が貫通することのできる穿孔34が形成されるとともに、前記螺合固定部品35の一端は、上述の軸部品10の螺合孔15に選択的に螺合係止されることで、前記カップリング部31は、管部品20における嵌合連結段22と軸部品10における貫通軸段11の間に嵌合係止され且つ圧迫される。
【0012】
これにより、構成部品は、軸方向と径方向に同時に嵌合され且つ位置決めされた軸継手の構造をなすことができる。
【0013】
本発明の軸継手の構造は、モジュール化された同軸ギアユニット減速機構内に応用することができる。図3図4、及び、図5に示す通り、前記減速機構は、筺体50と、筺体50に設けられる軸心を伝動軸とする軸部品10と、筺体50の内縁に設けられる内部ギア環状レール55と、軸部品10と内部ギア環状レール55の間に設けられる同軸ギアユニット60とからなり、そのうち、前記筺体50の一端は、蓋体58によって螺合嵌合されることができる。
【0014】
また、前記同軸ギアユニット60は、太陽歯車の噛部25をなす管部品20と、遊星ギアユニット70と、出力部品80を備え、太陽歯車をなす管部品20は、前記螺合連結ユニット30におけるカップリング部31及び螺合固定部品35によって伝動軸をなす軸部品10に螺合され(図5に図示)、前記遊星ギアユニット70は、管部品20の両端に位置する軸台26及び軸台27上の第1軸受28及び第2軸受29によって、太陽歯車をなす前記管部品20に枢設され、前記遊星ギアユニット70の両側は、第1軸受28及び第2軸受29に設けられる第1車輪台71及び第2車輪台75と、管部品20を取り囲み且つ噛合する複数の段差遊星ギア73をそれぞれ備える。そのうち、第2車輪台75の軸心は、出力部品80を取り付けるための軸管76を備えるとともに、軸管76の自由端は、軸受によって蓋体58に枢接されることができ(図5に図示)、また、前記第2車輪台75の軸管76の中心は、取付軸761の端部が貫通することのできる段差取付穴760を備えるとともに、前記取付軸761の一端は、前記第2軸受29によって前記管部品20の他端に設けられる。そのうち、前記取付軸761は、穿孔762を備えることで、道具を貫通させて上述の螺合連結ユニット30におけるカップリング部31の螺合固定部品35を操作することができる。第1車輪台71と第2車輪台75の相対する表面には、相対して当接される複数の柱状ザグリ穴710と柱状ザグリ穴750が形成されるとともに、前記複数の柱状ザグリ穴710と柱状ザグリ穴750には、相対して螺合で固定される螺合部品711と螺合部品751がそれぞれ穿設されることで、前記遊星ギアユニット70における第1車輪台71と第2車輪台75は、相互に嵌合されて一体化される。また、前記第1車輪台71と第2車輪台75の間には、段差遊星ギア73を取り付けるための複数の軸棒72が設けられるとともに、各前記軸棒72には、少なくとも1つの軸受721によって相対する段差遊星ギア73がそれぞれ枢設されることで、各前記段差遊星ギア73は、第1車輪台71と第2車輪台75の間に枢設される。さらに、各前記段差遊星ギア73は、太陽歯車をなす管部品20における噛部25及び内部ギア環状レール55と同時に噛み合う第1車輪部731をそれぞれ備え(図5に図示)、各前記段差遊星ギア73における第1車輪部731の一側には、出力部品80と噛み合う第2車輪部732が一体成形される(図5に図示)。また、前記出力部品80は、第3軸受81によって遊星ギアユニット70における第2車輪台75の軸管76に枢設されるとともに、前記出力部品80の内縁は、遊星ギアユニット70における段差遊星ギア73の第2車輪部732と噛み合う内部ギア縁部82を備え、さらに、前記出力部品80の外縁は、受動部品(未図示)と噛み合う駆動輪部85を備える。
【0015】
本発明における軸継手の構造の実際の動作については、図3図4、及び、図5を参照する。太陽歯車をなす前記同軸ギアユニット60における管部品20は、貫通軸孔21によって伝動軸をなす軸部品10の貫通軸段11に取り付けられるとともに、管部品20内のカップリング部31に嵌設されることで、軸方向嵌合部33と貫通軸段11は、軸方向嵌合溝14に相対して嵌合される。同時に、前記螺合固定部品35を操作してカップリング部31を圧迫した後、軸部品10における貫通軸段11の螺合孔15内に螺合係止することで、同軸ギアユニット60全体が伝動軸をなす軸部品10に固設される。このように、同軸ギアユニット60における太陽歯車をなす管部品20が、伝動軸をなす軸部品10に軸方向と径方向に同時に連結されることで、駆動時の大きなトルクのニーズを満たすことができる。
【0016】
上述の設計と説明から分かる通り、本発明の軸継手の構造は、螺合連結ユニット30におけるカップリング部31の径方向嵌合部32と軸方向嵌合部33を管部品20と軸部品10に同時に嵌合且つ係入することによって、分離式の軸部品10と管部品20を軸方向と径方向に同時に連結することができ、それにより、大幅にその連結強度を強化することができ、高トルク駆動のニーズを満たすことができる。同時に、前記軸継手の構造を減速機構に応用する場合、同軸ギアユニット60をモジュール化することによって、減速機構の組み立て、交換・修理、及び、在庫管理をしやすくすることができるとともに、減速機構を組み立てた後の同心性を向上させることができ、さらに、減速機構全体の組み立て構造をより安定させるとともに、噛合度を高めることで、作動時の震動及びノイズを低減し、その耐用年数を延ばすことができると同時に、伝動效率を高めることができる。
【符号の説明】
【0017】
10 軸部品
11 貫通軸段
12 位置決め段差面
4 軸方向嵌合溝
15 螺合孔
20 管部品
21 貫通軸孔
22 嵌合連結段
23 径方向嵌合溝
24 段差部
25 噛部
26 軸台
27 軸台
28 第1軸受
29 第2軸受
30 螺合連結ユニット
31 カップリング部
32 径方向嵌合部
33 軸方向嵌合部
34 穿孔
35 螺合固定部品
50 筺体
55 内部ギア環状レール
58 蓋体
60 同軸ギアユニット
70 遊星ギアユニット
71 第1車輪台
710 柱状ザグリ穴
711 螺合部品
72 軸棒
721 軸受
73 段差遊星ギア
731 第1車輪部
732 第2車輪部
75 第2車輪台
750 柱状ザグリ穴
751 螺合部品
76 軸管
760 段差取付穴
761 取付軸
762 穿孔
80 出力部品
81 第3軸受
82 内部ギア縁部
85 駆動輪部
図1
図2
図3
図4
図5