(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20230913BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20230913BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20230913BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20230913BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20230913BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20230913BHJP
H01L 29/41 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/06 301F
H01L29/78 301B
H01L29/44 Y
(21)【出願番号】P 2019121898
(22)【出願日】2019-06-28
【審査請求日】2022-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】新留 彩
(72)【発明者】
【氏名】蔵口 雅彦
【審査官】鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-087740(JP,A)
【文献】特開2018-157008(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0264454(US,A1)
【文献】特開2012-231128(JP,A)
【文献】特開2007-158149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 21/338
H01L 29/06
H01L 29/41
H01L 29/778
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第2電極への第1方向における前記第3電極の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第3電極と、
前記第1電極と電気的に接続された第1導電部材であって、前記第1方向における前記第1導電部材の位置は、前記第1方向における前記第3電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
Al
x1Ga
1-x1N(0≦x1<1)を含む第1半導体層であって、前記第1半導体層は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含み、前記第1部分領域から前記第1電極への第2方向は、前記第1方向と交差し、前記第2部分領域から前記第2電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第3部分領域から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分領域は、前記第1方向において前記第1部分領域と前記第3部分領域との間にあり、前記第5部分領域は、前記第1方向において前記第3部分領域と前記第2部分領域との間にある、前記第1半導体層と、
Al
x2Ga
1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む第2半導体層であって、前記第2半導体層は、第1半導体領域及び第2半導体領域を含み、前記第4部分領域から前記第1半導体領域への方向は前記第2方向に沿い、前記第5部分領域から前記第2半導体領域への方向は前記第2方向に沿う、前記第2半導体層と、
第1絶縁領域、第2絶縁領域、第3絶縁領域、第4絶縁領域及び第5絶縁領域を含む絶縁部材であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において前記第5部分領域と前記第1導電部材との間にある、前記絶縁部材と、
を備え、
前記第3電極は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第1部分から前記第2部分への方向は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿い、前記第1部分は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第3部分との間にあり、
前記第1電極は、第1導電領域、第2導電領域、第3導電領域及び第4導電領域を含み、前記第1導電領域から前記第1部分への方向は、
前記第1方向に沿い、前記第3導電領域から前記第3部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第2導電領域から前記第2部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第1導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第3導電領域との間にあり、前記第2導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第4導電領域との間にあり、
前記第3絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3導電領域と前記第3部分との間にあり、
前記第4絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3部分と前記第1導電部材との間にあり、
前記第5絶縁領域は、前記第1方向において、前記第4導電領域と前記第1導電部材との間にあり、前記第4導電領域及び前記第1導電部材と接する、半導体装置。
【請求項2】
前記絶縁部材は、第6絶縁領域をさらに含み、
前記第6絶縁領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と、前記第3導電領域の一部と、の間にあり、
前記第6絶縁領域は、前記第1方向において、前記第1導電領域と前記第1部分との間にある、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記絶縁部材は、第7絶縁領域をさらに含み、
前記第7絶縁領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と、前記第4導電領域の一部と、の間にあり、
前記第7絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2導電領域と前記第2部分との間にある、請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
第1電極と、
第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第2電極への第1方向における前記第3電極の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第3電極と、
前記第1電極と電気的に接続された第1導電部材であって、前記第1方向における前記第1導電部材の位置は、前記第1方向における前記第3電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
Al
x1Ga
1-x1N(0≦x1<1)を含む第1半導体層であって、前記第1半導体層は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含み、前記第1部分領域から前記第1電極への第2方向は、前記第1方向と交差し、前記第2部分領域から前記第2電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第3部分領域から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分領域は、前記第1方向において前記第1部分領域と前記第3部分領域との間にあり、前記第5部分領域は、前記第1方向において前記第3部分領域と前記第2部分領域との間にある、前記第1半導体層と、
Al
x2Ga
1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む第2半導体層であって、前記第2半導体層は、第1半導体領域及び第2半導体領域を含み、前記第4部分領域から前記第1半導体領域への方向は前記第2方向に沿い、前記第5部分領域から前記第2半導体領域への方向は前記第2方向に沿う、前記第2半導体層と、
第1絶縁領域、第2絶縁領域、第3絶縁領域、第4絶縁領域及び第5絶縁領域を含む絶縁部材であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において前記第5部分領域と前記第1導電部材との間にある、前記絶縁部材と、
を備え、
前記第3電極は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第1部分から前記第2部分への方向は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿い、前記第1部分は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第3部分との間にあり、
前記第1電極は、第1導電領域、第2導電領域及び第3導電領域を含み、前記第1導電領域から前記第1部分への方向は、
前記第1方向に沿い、前記第2導電領域から前記第2部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第2導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第3導電領域との間にあり、
前記第3部分は、前記第1方向において、前記第3絶縁領域と前記第1導電部材との間にあり、
前記第4絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3部分と前記第1導電部材との間にあり、
前記第5絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3導電領域と前記第1導電部材との間にあり、前記第3導電領域及び前記第1導電部材と接する、半導体装置。
【請求項5】
複数の前記第3部分が設けられ、
前記第5絶縁領域は、前記第3方向において、前記複数の前記第3部分の1つと、前記複数の前記第3部分の別の1つとの間にある、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項6】
複数の前記第5絶縁領域が設けられ、
前記第3部分は、前記第3方向において、前記複数の前記第5絶縁領域の1つと、前記複数の前記第5絶縁領域の別の1つとの間にある、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1電極と電気的に接続された第2導電部材をさらに備え、
前記第3電極は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第2導電部材との間にあり、
前記絶縁部材の一部は、前記第2方向において、前記第3電極と前記第2導電部材との間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1電極と電気的に接続された第2導電部材及び第3導電部材をさらに備え、
前記第1電極は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第2導電部材との間にあり、
前記第1導電部材は、前記第2方向において、前記第2絶縁領域と前記第3導電部材との間にあり、
前記第1方向における前記第3電極の前記位置は、前記第1方向における前記第2導電部材の位置と、前記第1方向における前記第3導電部材
の位置との間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第3電極と電気的に接続された第4導電部材をさらに備え、
前記第4導電部材は、前記第1方向において、前記第2導電部材と前記第3導電部材との間にある、請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第3部分は、前記第2方向において、前記第1部分と、前記第4導電部材の一部と、の間にあり、
前記第5絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2部分と、前記第4導電部材の別の一部と、の間にある、請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第3電極と電気的に接続された第5導電部材をさらに備え、
前記第3部分は、前記第2方向において、前記第1部分と、前記第5導電部材の一部との間にあり、
前記第5絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2部分と、前記第5導電部材の別の一部と、の間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第3導電領域と前記第1導電部材との間の前記第1方向における距離は、前記第4導電領域と前記第1導電部材との間の前記第1方向における距離よりも長い、請求項1~
3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第3電極は、第5部分をさらに含み、
前記第1電極は、第5導電領域及び第6導電領域をさらに含み、
前記第2部分は、前記第3方向において、前記第1部分と前記第5部分との間にあり、
前記第2導電領域は、前記第3方向において、前記第1導電領域と前記第5導電領域との間にあり、
前記第5導電領域から前記第5部分への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第5導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と、前記第6導電領域の一部との間にあり、
前記第5部分の少なくとも一部は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と、前記第6導電領域の別の一部と、の間にある、請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第6導電領域は、前記第1導電部材と接続された、請求項13記載の半導体装置。
【請求項15】
第1電極と、
第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第2電極への第1方向における前記第3電極の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第3電極と、
Al
x1Ga
1-x1N(0≦x1<1)を含む第1半導体層であって、前記第1半導体層は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含み、前記第1部分領域から前記第1電極への第2方向は、前記第1方向と交差し、前記第2部分領域から前記第2電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第3部分領域から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分領域は、前記第1方向において前記第1部分領域と前記第3部分領域との間にあり、前記第5部分領域は、前記第1方向において前記第3部分領域と前記第2部分領域との間にある、前記第1半導体層と、
Al
x2Ga
1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む第2半導体層であって、前記第2半導体層は、第1半導体領域及び第2半導体領域を含み、前記第4部分領域から前記第1半導体領域への方向は前記第2方向に沿い、前記第5部分領域から前記第2半導体領域への方向は前記第2方向に沿う、前記第2半導体層と、
第1絶縁領域を含む絶縁部材であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第3電極との間にある、前記絶縁部材と、
を備え、
前記第3電極は、第1部分、第2部分、第3部分及び第4部分を含み、前記第1部分から前記第2部分への方向は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿い、前記第1部分は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第3部分との間にあり、前記第2部分は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第4部分との間にあり、
前記第1電極は、第1導電領域、第2導電領域、第3導電領域及び第4導電領域を含み、前記第1導電領域から前記第1部分への方向は、
前記第1方向に沿い、前記第2導電領域から前記第2部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第1導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第3導電領域との間にあり、前記第2導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第4導電領域との間にあり、前記第3導電領域から前記第3部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第4導電領域から前記第4部分への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第3導電領域は、前記第3部分の側の第1端部を含み、
前記第4導電領域は、前記第4部分の側の第2端部を含み、
前記第3部分は、前記第3導電領域の側の第3端部を含み、
前記第4部分は、前記第4導電領域の側の第4端部を含み、
前記第2端部の前記第1方向に沿う位置は、前記第1端部の前記第1方向に沿う位置と、前記第3端部の前記第1方向に沿う位置と、の間にあり、
前記第3端部の前記第1方向に沿う前記位置は、前記第2端部の前記第1方向に沿う前記位置と、前記第4端部の前記第1方向に沿う位置と、の間にある、半導体装置。
【請求項16】
前記第4導電領域と前記第4部分との間の前記第1方向に沿う距離は、前記第2導電領域と前記第2部分との間の前記第1方向に沿う距離よりも長い、請求項15記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第3導電領域と前記第3部分との間の前記第1方向に沿う距離は、前記第2導電領域と前記第2部分との間の前記第1方向に沿う距離よりも長い、請求項15記載の半導体装置。
【請求項18】
前記第1導電領域と前記第1部分との間の前記第1方向に沿う距離は、前記第2導電領域と前記第2部分との間の前記第1方向に沿う距離よりも長い、請求項15記載の半導体装置。
【請求項19】
前記第1電極と電気的に接続された第1導電部材をさらに備え、
前記第3部分は、前記第1方向において、前記第3導電領域と、前記第1導電部材の一部と、の間にあり、
前記第4部分は、前記第1方向において、前記第4導電領域と、前記第1導電部材の別の一部と、の間にある、請求項15~18
のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第2半導体層は、第3半導体領域をさらに含み、
前記第3半導体領域は、前記第2方向において、前記第3部分領域と前記第1絶縁領域との間にある
、請求項1~19のいずれか1つに記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば窒化物半導体を用いたトランジスタなどの半導体装置がある。半導体装置において、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、特性の向上が可能な半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、半導体装置は、第1電極、第2電極、第3電極、第1導電部材、第1半導体層、第2半導体層及び絶縁部材を含む。前記第1電極から前記第2電極への第1方向における前記第3電極の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある。前記第1導電部材は、前記第1電極と電気的に接続される。前記第1方向における前記第1導電部材の位置は、前記第1方向における前記第3電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある。前記第1半導体層は、Alx1Ga1-x1N(0≦x1<1)を含む。前記第1半導体層は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含む。前記第1部分領域から前記第1電極への第2方向は、前記第1方向と交差する。前記第2部分領域から前記第2電極への方向は、前記第2方向に沿う。前記第3部分領域から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿う。前記第4部分領域は、前記第1方向において前記第1部分領域と前記第3部分領域との間にある。前記第5部分領域は、前記第1方向において前記第3部分領域と前記第2部分領域との間にある。前記第2半導体層は、Alx2Ga1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む。前記第2半導体層は、第1半導体領域及び第2半導体領域を含む。前記第4部分領域から前記第1半導体領域への方向は前記第2方向に沿う。前記第5部分領域から前記第2半導体領域への方向は前記第2方向に沿う。前記絶縁部材は、第1絶縁領域、第2絶縁領域、第3絶縁領域、第4絶縁領域及び第5絶縁領域を含む。前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第3電極との間にある。前記第2絶縁領域は、前記第2方向において前記第5部分領域と前記第1導電部材との間にある。前記第3電極は、第1部分、第2部分及び第3部分を含む。前記第1部分から前記第2部分への方向は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う。前記第1部分は、前記第2方向において、前記第1絶縁領域と前記第3部分との間にある。前記第1電極は、第1導電領域、第2導電領域、第3導電領域及び第4導電領域を含む。前記第1導電領域から前記第1部分への方向は、第1方向に沿う。前記第3導電領域から前記第3部分への方向は、前記第1方向に沿う。前記第2導電領域から前記第2部分への方向は、前記第1方向に沿う。前記第1導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第3導電領域との間にある。前記第2導電領域は、前記第2方向において、前記第1部分領域と前記第4導電領域との間にある。前記第3絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3導電領域と前記第3部分との間にある。前記第4絶縁領域は、前記第1方向において、前記第3部分と前記第1導電部材との間にある。前記第5絶縁領域は、前記第1方向において、前記第4導電領域と前記第1導電部材との間にあり、前記第4導電領域及び前記第1導電部材と接する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1(a)~
図1(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図2】
図2(a)及び
図2(b)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図である。
【
図3】
図3(a)~
図3(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図5】
図5(a)~
図5(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図7】
図7(a)~
図7(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式図である。
【
図8】
図8(a)~
図8(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式図である。
【
図9】
図9(a)~
図9(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図10】
図10(a)~
図10(d)は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図11】
図11(a)~
図11(d)は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図12】
図12(a)~
図12(d)は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1(a)~
図1(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図1(a)は、
図1(c)及び
図1(d)のD1-D2線断面図である。
図1(b)は、
図1(c)及び
図1(d)のC1-C2線断面図である。
図1(c)は、
図1(a)及び
図1(b)のB1-B2線断面図である。
図1(d)は、
図1(a)及び
図1(b)のA1-A2線断面図である。
【0009】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、実施形態に係る半導体装置110は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。
【0010】
第1電極51から第2電極52への方向を第1方向とする。第1方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をZ軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
【0011】
第1方向(X軸方向)における第3電極53の位置は、第1方向における第1電極51の位置と、第1方向における第2電極52の位置と、の間にある。
【0012】
第1導電部材61は、第1電極51と電気的に接続される。この例では、第1導電部材61は、配線61Lにより、第1電極51と電気的に接続される(
図1(a)参照)。配線61Lは、任意の位置に設けられて良い。
【0013】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、第1方向(X軸方向)における第1導電部材61の位置は、第1方向における第3電極53の位置と、第1方向における第2電極52の位置と、の間にある。
【0014】
第1半導体層10は、Alx1Ga1-x1N(0≦x1<1)を含む。第1半導体層10は、例えば、GaNを含む。第1半導体層10におけるAlの組成比x1は、例えば、0以上0.2以下である。第1半導体層10は、例えば、窒化物半導体を含む。
【0015】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、第1半導体層10は、第1部分領域11、第2部分領域12、第3部分領域13、第4部分領域14及び第5部分領域15を含む。第1部分領域11から第2部分領域12への方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。第1部分領域11から第1電極51への第2方向は、第1方向(X軸方向)と交差する。第2方向は、例えば、Z軸方向である。以下では、第2方向をZ軸方向とする。第2部分領域12から第2電極52への方向は、第2方向に沿う。第3部分領域13から第3電極53への方向は、第2方向に沿う。第4部分領域14は、第1方向(X軸方向)において第1部分領域11と第3部分領域13との間にある。第5部分領域15は、第1方向(X軸方向)において第3部分領域13と第2部分領域12との間にある。
【0016】
第2半導体層20は、Alx2Ga1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む。第2半導体層20は、例えば、AlGaNを含む。第2半導体層20におけるAlの組成比x2は、例えば、0.1を超え1未満である。第2半導体層20におけるAlの組成比x2は、例えば、0.1を超え0.5以下でも良い。第2半導体層20は、例えば、窒化物半導体を含む。
【0017】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、第2半導体層20は、第1半導体領域21及び第2半導体領域22を含む。第4部分領域14から第1半導体領域21への方向は、第2方向(例えばZ軸方向)に沿う。第5部分領域15から第2半導体領域22への方向は、第2方向に沿う。この例では、第2半導体層20は、第3半導体領域23をさらに含む。第3部分領域13から第3半導体領域23への方向は、Z軸方向に沿う。
【0018】
絶縁部材40は、第1絶縁領域41、第2絶縁領域42、第3絶縁領域43、第4絶縁領域44及び第5絶縁領域45を含む。第1絶縁領域41は、第2方向(例えばZ軸方向)において第3部分領域13と第3電極53との間にある。第3半導体領域23は、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と第1絶縁領域41との間にある。第2絶縁領域42は、第2方向(Z軸方向)において第5部分領域15と第1導電部材61との間にある。第3絶縁領域43、第4絶縁領域44及び第5絶縁領域45については、後述する。
【0019】
第1電極51は、例えば、ソース電極として機能する。第2電極52は、例えば、ドレイン電極として機能する。第3電極53は、例えば、ゲート電極として機能する。半導体装置110は、例えば、トランジスタである。第3電極53に印加される電圧により、第1電極51と第2電極52との間に流れる電流を制御できる。
【0020】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、第1半導体層10の第2半導体層20に対向する部分に、キャリア領域10Eが形成される。キャリア領域10Eは、例えば、2次元電子ガスである。半導体装置110は、例えば、HEMT(High Electron Mobility Transistor)である。
【0021】
第1導電部材61は、例えば、フィールドプレートとして機能する。第1導電部材61により、電界の集中が抑制され、安定した特性が得られる。
【0022】
図1(a)、
図1(c)及び
図1(d)に示すように、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b及び第3部分53cを含む。第1部分53aから第2部分53bへの方向は、第3方向に沿う。第3方向は、第1方向及び第2方向を含む平面(X-Z平面)と交差する。第3方向は、例えば、Y軸方向である。以下では、第3方向をY軸方向とする。第1部分53aは、第2方向(Z軸方向)において、第1絶縁領域41と第3部分53cとの間にある。
【0023】
図1(b)、
図1(c)及び
図1(d)に示すように第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c及び第4導電領域51dを含む。
図1(b)に示すように、第1導電領域51aから第1部分53aへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
図1(a)に示すように、第3導電領域51cから第3部分53cへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
図1(c)に示すように、第2導電領域51bから第2部分53bへの方向は、第1方向に沿う。
【0024】
図1(d)に示すように、第1導電領域51aは、第2方向(Z軸方向)において、第1部分領域11と第3導電領域51cとの間にある。
図1(c)に示すように、第2導電領域51bは、第2方向において、第1部分領域11と第4導電領域51dとの間にある。
【0025】
第1電極51において、第1導電領域51a及び第2導電領域51bは、第1部分領域11とオーミック接触する。第1導電領域51a及び第2導電領域51bは、下層部分に対応する。第3導電領域51c及び第4導電領域51dは、上層部分に対応する。
【0026】
第3電極53において、第1部分53a及び第2部分53bは、下層部分に対応する。
第3部分53cは、上層部分に対応する。この例では、第3部分53cは、島状である。第3部分53cにより、第3電極53の抵抗が下がる。
【0027】
図1(a)及び
図1(d)に示すように、絶縁部材40の第3絶縁領域43は、第1方向(X軸方向)において、第3導電領域51cと第3部分53cとの間にある。第4絶縁領域44は、第1方向において、第3部分53cと第1導電部材61との間にある。
【0028】
第5絶縁領域45は、第1方向(X軸方向)において、第4導電領域51dと第1導電部材61との間にある。第5絶縁領域45は、第4導電領域51d及び第1導電部材61と接する。
【0029】
実施形態においては、第3部分53cが設けられる。これにより、第3電極53の抵抗を下げることができる。これにより、例えば、ゲート遅延が抑制される。例えば、良好なスイッチング特性が得られる。
【0030】
第3導電領域51cと第3部分53cとの間で電気的なショートが生じると、ソース電極とゲート電極が導通するため、適正な動作が得られない。実施形態においては、島状の第3部分53cが設けられる。第3部分53cと第3導電領域51cとの間に第3絶縁領域43が設けられ、第3部分53cと第1導電部材61との間に第4絶縁領域44が設けられることで、安定した絶縁性が得られる。
【0031】
図1(c)に示すように、第3部分53cが設けられない部分(例えば第2部分53b)は、第1電極51に近い。例えば、第2部分53bと第2導電領域51bとの間の距離を近づけることができる。例えば、ソース-ゲート間距離を短くすることができる。これにより、低いオン抵抗が得られる。
【0032】
実施形態によれば、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0033】
図1(a)に示すように、第3導電領域51cと第1導電部材61との間の第1方向(X軸方向)における距離を距離dx1とする。第4導電領域51dと第1導電部材61との間の第1方向における距離を距離dx2とする。距離dx1は、距離dx2よりも長い。
【0034】
このように、第1電極51の上層部分の第2電極52の側の端は、凹凸状である。第3導電領域51cは、凹部に対応し、第4導電領域51d、凸部に対応する。凹部である第3導電領域51cに対応する部分に、第3電極53の上層部分(第3部分53c)が設けられる。一方、凸部である第4導電領域51dに対応する部分には、第3電極53の上層部分は設けられない。これにより、第1電極51の上層部分と、第3電極53の上層部分と、の間におけるショートを抑制しつつ、第2導電領域51bと第2部分53bとの間の第1方向に沿う距離d22を短くすることができる。安定して、オン抵抗を低下し易くできる。
【0035】
図1(d)に示すように、第3導電領域51cと第3部分53cとの間の第1方向(X軸方向)に沿う距離を距離d33とする。例えば、距離d33は、第2導電領域51bと第2部分53bとの間の第1方向に沿う距離d22よりも長い。距離d33が長いことで、ショートを抑制し易くできる。
【0036】
第1導電領域51aと第1部分53aとの間の第1方向(X軸方向)に沿う距離を距離d11とする。例えば、距離d11は、第2導電領域51bと前記第2部分53bとの間の前記第1方向に沿う距離よりも長い。距離d11が長いことにより、ショートを抑制し易くできる。
【0037】
この例では、第1電極51の上層部分である第3導電領域51cは、第1電極51の下層部分である第1導電領域51aに沿った形状を有する。第3導電領域51cが第1導電領域51aに沿う形状を有する場合に、第1導電領域51aと第1部分53aとの間の第1方向に沿う距離d11を、第2導電領域51bと第2部分53bとの間の第1方向に沿う距離d22よりも長くすることで、結果として、距離d33を長くできる。距離d22を短くしつつ、距離d33を長くできる。例えば、低いオン抵抗を得つつ、第1電極51の低い抵抗が得やすい。
【0038】
図1(d)に示すように、絶縁部材40は、第6絶縁領域46をさらに含んでも良い。第6絶縁領域46は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と、第3導電領域51cの一部と、の間にある。第6絶縁領域46は、第1方向(X軸方向)において、第1導電領域51aと第1部分53aとの間にある。例えば、第6絶縁領域46の一部の上に、第3導電領域51cの一部がある。第3導電領域51cのこの一部は、「庇」に対応する。第3導電領域51cにおいて、このような「一部」を設けることで、第1電極51の形成が容易になる。
【0039】
図1(c)に示すように、絶縁部材40は、第7絶縁領域47をさらに含んでも良い。第7絶縁領域47は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と、第4導電領域51dの一部と、の間にある。第7絶縁領域47は、第1方向(X軸方向)において、第2導電領域51bと第2部分53bとの間にある。例えば、第7絶縁領域47の一部の上に、第4導電領域51dの一部がある。第4導電領域51dのこの一部は、「庇」に対応する。第4導電領域51dにおいて、このような「一部」を設けることで、第1電極51の形成が容易になる。
【0040】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、絶縁部材40は、第1層40a、第2層40b、第3層40c及び第4層40dを含む。第1半導体層10の上に、第2半導体層20がある。第2半導体層20の上に第1層40aがある。第1層40aの上に第2層40bがある。第2層40bの上に第3層40cがある。第3層40cの上に第4層40dがある。
【0041】
例えば、第1絶縁領域41は、第1層40aに含まれる。例えば、第2絶縁領域42、第6絶縁領域46及び第7絶縁領域47は、第2層40bに含まれる。例えば、第3絶縁領域43、第4絶縁領域44及び第5絶縁領域45は、第3層40cに含まれる。
【0042】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、半導体装置110は、第2導電部材62を含んでも良い。第2導電部材62は、第1電極51と電気的に接続される(
図1(c)参照)。第3電極53は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1絶縁領域41と第2導電部材62との間にある。
図1(c)及び
図1(d)に示すように、例えば、絶縁部材40の一部40pは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第3電極53と第2導電部材62との間にある。Z軸方向において、第2導電部材62は、絶縁部材40の一部40pと、第4層40dと、の間にある。第4層40dは、例えば、第2導電部材62を保護する。第2導電部材62は、例えば、フィールドプレートとして機能する。第2導電部材62により、電界の集中が抑制される。例えば、安定した特性が得やすくなる。
【0043】
図1(a)に示すように、複数の第3部分53cが設けられても良い。複数の第3部分53cは、例えば、第3方向(例えば、Y軸方向)に沿って並ぶ。第5絶縁領域45は、第3方向において、複数の第3部分53cの1つと、複数の第3部分53cの別の1つとの間にある。
【0044】
複数の第5絶縁領域45が設けられても良い。第3部分53cは、第3方向において、複数の第5絶縁領域45の1つと、複数の第5絶縁領域45の別の1つとの間にある。
【0045】
複数の第3部分53cと、複数の第5絶縁領域45と、が設けられても良い。第3部分53cと及び第5絶縁領域45が、Y軸方向に沿って交互に並ぶ。
【0046】
複数の第3部分53cの1つの第3方向(例えば、Y軸方向)に沿う長さの、複数の第5絶縁領域45の第3方向に沿う長さに対する比は、例えば、0.1以上10以下である。これにより、良好なスイッチング特性が得易くなる。
【0047】
図2(a)及び
図2(b)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図である。
これらの図は、第1電極51、第2電極52及び第3電極53のX-Y平面における形状の例を示す透視平面図である。これらの図において、絶縁部材40は、省略されている。
【0048】
図2(a)に示す半導体装置110aの例のように、第3電極53の第3部分53cのコーナー部は、曲線状(曲面状)でも良い。第1電極51において、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c及び第4導電領域51dのそれぞれの凹凸形状のコーナー部は、曲線状(曲面状)でも良い。
【0049】
図2(b)に示す半導体装置110bの例のように、第1電極51において、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c及び第4導電領域51dのそれぞれの凹凸形状において、側部は、X軸方向に対して傾斜しても良い。
【0050】
図3(a)~
図3(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図4は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図3(a)は、
図3(c)及び
図3(d)のD1-D2線断面図である。
図3(b)は、
図3(c)及び
図3(d)のC1-C2線断面図である。
図3(c)は、
図3(a)及び
図3(b)のB1-B2線断面図である。
図3(d)は、
図3(a)及び
図3(b)のA1-A2線断面図である。
図4は、
図3(c)及び
図3(d)のE1-E2線断面図である。
【0051】
図3(c)及び
図3(d)に示すように、半導体装置111は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40に加えて、第2導電部材62、第3導電部材63及び第4導電部材64を含む。半導体装置111におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様である。以下、半導体装置111における、第2導電部材62、第3導電部材63及び第4導電部材64の例について説明する。
【0052】
第2導電部材62及び第3導電部材63は、第1電極51と電気的に接続される。
図3(c)及び
図3(d)に示すように、第2導電部材62は、第3導電領域51c及び第4導電領域51dと接続される。例えば、第2導電部材62は、第3導電領域51c及び第4導電領域51dと連続する。これにより、第2導電部材62は、第1電極51と電気的に接続される。
【0053】
図3(c)、
図3(d)及び
図4に示すように、第3導電部材63は、配線63Lを介して、第3導電領域51c及び第4導電領域51dと電気的に接続される。これにより、第3導電部材63は、第1電極51と電気的に接続される。第3導電部材63は、例えば、フィールドプレートとして機能する。配線63Lは、任意の位置に設けられて良い。
【0054】
図3(c)及び
図3(d)に示すように、第1電極51は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と第2導電部材62との間にある。第2導電部材62を設けることで、例えば、ソース電極の抵抗が低くできる。
【0055】
第1導電部材61は、第2方向(Z軸方向)において、第2絶縁領域42と第3導電部材63との間にある。第1方向(X軸方向)における第3電極53の位置は、第1方向における第2導電部材62の位置と、第1方向における第3導電部材63との間にある。
【0056】
第4導電部材64は、第3電極53と電気的に接続される。この例では、
図3(d)に示すように、第4導電部材64は、第3部分53cと接続される。第4導電部材64は、第1方向(X軸方向)において、第2導電部材62と第3導電部材63との間にある。例えば、第4導電部材64により、ゲート電極の抵抗が低くできる。
【0057】
図3(c)に示すように、第5絶縁領域45は、Z軸方向において、第3電極53の第2部分53bと、第4導電部材64との間にある。第4導電部材64は、Y軸方向に沿って、連続的に延びる。このような第4導電部材64により、ゲート電極の抵抗をより低くすることができる。
【0058】
図3(d)に示すように、第3部分53cは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分53aと、第4導電部材64の一部64pと、の間にある。
図3(c)に示すように
、第5絶縁領域45は、第2方向において、第2部分53bと、第4導電部材64の別の一部64qと、の間にある。
【0059】
図5(a)~
図5(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図5(a)は、
図5(c)及び
図5(d)のD1-D2線断面図である。
図5(b)は、
図5(c)及び
図5(d)のC1-C2線断面図である。
図5(c)は、
図5(a)及び
図5(b)のB1-B2線断面図である。
図5(d)は、
図5(a)及び
図5(b)のA1-A2線断面図である。
図6(a)は、
図5(c)及び
図5(d)のE1-E2線断面図である。
図6(b)は、
図5(c)及び
図5(d)のF1-F2線断面図である。
【0060】
図5(c)及び
図5(d)に示すように、半導体装置112は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40に加えて、第2導電部材62、第5導電部材65及び第6導電部材66を含む。半導体装置112におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様である。以下、半導体装置112における、第2導電部材62、第5導電部材65及び第6導電部材66の例について説明する。
【0061】
図5(d)に示すように、第5導電部材65は、第3電極53と電気的に接続される。この例では、第5導電部材65は、第3部分53cと接続される。第3部分53cは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分53aと、第5導電部材65の一部65pとの間にある。
図5(c)に示すように、第5絶縁領域45は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第2部分53bと、第5導電部材65の別の一部65qと、の間にある。第5導電部材65は、例えば、ゲート電極のフィールドプレートとして機能しても良い。第5導電部材65により、ゲート電極の抵抗をより低くすることができる。
【0062】
図5(d)に示すように、Z軸方向において、第3導電領域51cは、第1導電領域51aと、第6導電部材66と、の間にある。
図5(c)に示すように、Z軸方向において、第4導電領域51dは、第2導電領域51bと、第6導電部材66と、の間にある。第6導電部材66により、ソース電極の抵抗を低くすることができる。
【0063】
図5(c)、
図5(d)及び
図6(b)に示すように、第6導電部材66から第5導電部材65への方向は、X軸方向に沿う。第5導電部材65は、Z軸方向において、第3電極53と第2導電部材62との間にある。第6導電部材66は、Z軸方向において、第1電極51と第2導電部材62との間にある。
図5(c)、
図5(d)及び
図6(a)に示すように、第2導電部材62は、連続的な帯状である。Z軸方向において、第1半導体層10と第2導電部材62との間に、第1電極51、第3電極53、第1導電部材61、第5導電部材65及び第6導電部材66がある。
【0064】
半導体装置111及び112においても、第3導電領域51cと第1導電部材61との間の第1方向における距離dx1は、第4導電領域51dと第1導電部材61との間の第1方向における距離dx2よりも長い。第1電極51の平面形状を凹凸状にすることで、第3部分53cとの間のショートが抑制できる。距離d22を短くし易い。例えば、低いオン抵抗が得やすい。
【0065】
半導体装置111及び112においても、第5絶縁領域45は、第3方向において、複数の第3部分53cの1つと、複数の第3部分53cの別の1つとの間にあっても良い。第3部分53cは、第3方向において、複数の第5絶縁領域45の1つと、複数の第5絶縁領域45の別の1つとの間にあっても良い。第3部分53cと及び第5絶縁領域45が、Y軸方向に沿って交互に並んでも良い。
【0066】
図7(a)~
図7(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式図である。
図7(a)は、透過平面図である。
図7(a)においては、第1電極51、第2電極52及び第3電極53の平面形状が模式的に示されている。
図7(a)においては、絶縁部材40は省略されている。
図7(b)は、
図7(a)のG1-G2線断面図である。
図7(c)は、
図7(a)のB1-B2線断面図である。
図7(d)は、
図7(a)のA1-A2線断面図である。
【0067】
図7(b)、
図7(c)及び
図7(d)に示すように、半導体装置113も、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。半導体装置113においては、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b、第3部分53c及び第4部分53dに加えて、第5部分53eを含む。第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c、第4導電領域51dに加えて、第5導電領域51e及び第6導電領域51fを含む。半導体装置113におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様で良い。以下、半導体装置113における、第3電極53及び第1電極51の例について説明する。
【0068】
図7(a)に示すように、第2部分53bは、第3方向(例えば、Y軸方向)において、第1部分53aと第5部分53eとの間にある。
図7(a)に示すように、第2導電領域51bは、第3方向において、第1導電領域51aと第5導電領域51eとの間にある。第5導電領域51eから第5部分53eへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
【0069】
図7(b)に示すように、第5導電領域51eは、第2方向(Z軸方向)において、第1部分領域11と、第6導電領域51fの一部51faと、の間にある。
【0070】
図7(b)に示すように、第5部分53eの少なくとも一部は、第2方向(例えばZ軸方向)において、第1絶縁領域41と、第6導電領域51fの別の一部51fbと、の間にある。
【0071】
第6導電領域51fは、第1電極51の上層部分である。半導体装置113においては、第1電極51の上層部分の一部(第6導電領域51fの一部51fb)が、第3電極53の一部(第5部分53e)の上にある。これにより、例えば、ソース電極の抵抗を低くできる。
【0072】
半導体装置113においても、島状の第3部分53cが設けられる。第3電極53の抵抗を低くできる。例えば、距離d22(
図7(c)参照)を短くし易い。例えば、低いオン抵抗が得やすくなる。
【0073】
図8(a)~
図8(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式図である。
図8(a)は、透過平面図である。
図8(a)においては、第1電極51、第2電極52及び第3電極53の平面形状が模式的に示されている。
図8(a)においては、絶縁部材40は省略されている。
図8(b)は、
図8(a)のG1-G2線断面図である。
図8(c)は、
図8(a)のB1-B2線断面図である。
図8(d)は、
図8(a)のA1-A2線断面図である。
【0074】
図8(b)、
図8(c)及び
図8(d)に示すように、半導体装置114も、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。半導体装置114においては、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b、第3部分53c及び第4部分53dに加えて、第5部分53eを含む。第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c、第4導電領域51dに加えて、第5導電領域51e及び第6導電領域51fを含む。半導体装置114におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様で良い。以下、半導体装置114における、第3電極53及び第1電極51の例について説明する。
【0075】
図8(a)に示すように、第2部分53bは、第3方向(例えば、Y軸方向)において、第1部分53aと第5部分53eとの間にある。第2導電領域51bは、第3方向において、第1導電領域51aと第5導電領域51eとの間にある。第5導電領域51eから第5部分53eへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
【0076】
図8(b)に示すように、第5導電領域51eは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と、第6導電領域51fの一部51faとの間にある。
【0077】
図8(b)に示すように、第5部分53eの少なくとも一部は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1絶縁領域41と、第6導電領域51fの別の一部51fbと、の間にある。
図8(a)及び
図8(b)に示すように、第6導電領域51fは、第1導電部材61と接続される。第6導電領域51fは、配線61Lとして機能する。
【0078】
第6導電領域51fにより、ソース電極における抵抗を低くできる。第6導電領域51fにより、第1導電部材61が第1電極51と接続されることで、第1導電部材61がフィールドプレートと機能できる。例えば、電界の集中が抑制でき、安定した特性が得やすい。
【0079】
半導体装置114においても、島状の第3部分53cが設けられる。第3電極53の抵抗を低くできる。例えば、距離d22(
図8(c)参照)を短くし易い。例えば、低いオン抵抗が得やすくなる。
【0080】
図9(a)~
図9(d)は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図9(a)は、
図9(c)及び
図9(d)のD1-D2線断面図である。
図9(b)は、
図9(c)及び
図9(d)のC1-C2線断面図である。
図9(c)は、
図9(a)及び
図9(b)のB1-B2線断面図である。
図9(d)は、
図9(a)及び
図9(b)のA1-A2線断面図である。
【0081】
図9(c)及び
図9(d)に示すように、実施形態に係る半導体装置115は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。
図9(b)に示すように、半導体装置115においては、第1電極51の下層部分(第1導電領域51a及び第2導電領域51b)のX軸方向における端の位置は実質的に直線状である。半導体装置115におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様で良い。以下、半導体装置115における、第1電極51及び第3電極53の例について説明する。
【0082】
半導体装置115においても、島状の第3部分53cが設けられる。第3電極53の抵抗を低くできる。例えば、距離d22(
図9(c)参照)を短くし易い。例えば、低いオン抵抗が得やすくなる。
【0083】
図9(c)及び
図9(d)に示すように、絶縁部材40は、第1絶縁領域41、第2絶縁領域42、第3絶縁領域43、第4絶縁領域44及び第5絶縁領域45を含む。この例においても、第1絶縁領域41は、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第3部分領域13と第3電極53との間にある。第2絶縁領域42は、第2方向において、第5部分領域15と第1導電部材61との間にある。
【0084】
図9(a)及び
図9(d)に示すように、第3部分53cは、第1方向(X軸方向)において、第3絶縁領域43と第1導電部材61との間にある。第4絶縁領域44は、第1方向において、第3部分53cと第1導電部材61との間にある。第5絶縁領域45は、第1方向において、第3導電領域51cと第1導電部材61との間にある。第5絶縁領域45は、第3導電領域51c及び第1導電部材61と接する。
【0085】
半導体装置115において、第1電極51の下層部分(第1導電領域51a及び第2導電領域51b)の形状は、上層部分(第3導電領域51c及び第4導電領域51d)の形状と異なっても良い。
【0086】
【0087】
図10(c)及び
図10(d)に示すように、実施形態に係る半導体装置120は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。半導体装置120においては、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b及び第3部分53cを含む。第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b及び第3導電領域51cを含む。
図10(a)に示すように、この例では、第3部分53c及び第3導電領域51cは、島状である。半導体装置120におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様で良い。以下、半導体装置120における、第1電極51及び第3電極53の例について説明する。
【0088】
図10(a)に示すように、半導体装置120において、第1部分53aから第2部分53bへの方向は、第3方向に沿う。第3方向は、第1方向(X軸方向)及び第2方向(例えばZ軸方向)を含む平面と交差する。第3方向は、例えば、Y軸方向である。
【0089】
図10(d)に示すように、第1部分53aは、第2方向(Z軸方向)において、第1絶縁領域41と第3部分53cとの間にある。第3部分53cは、第3電極53の上層部分である。
【0090】
図10(b)及び
図10(d)に示すように、第1導電領域51aから第1部分53aへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
図10(b)及び
図10(c)に示すように、第2導電領域51bから第2部分53bへの方向は、第1方向に沿う。
図10(c)に示すように、第2導電領域51bは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と第3導電領域51cとの間にある。
【0091】
図10(a)及び
図10(d)に示すように、第3部分53cは、第1方向(X軸方向)において、第3絶縁領域43と第1導電部材61との間にある。第4絶縁領域44は、第1方向において、第3部分53cと第1導電部材61との間にある。
【0092】
図10(a)及び
図10(c)に示すように、第5絶縁領域45は、第1方向(X軸方向)において、第3導電領域51cと第1導電部材61との間にある。第5絶縁領域45は、第3導電領域51c及び第1導電部材61と接する。
【0093】
半導体装置120においては、例えば、島状の第3部分53c、及び、島状の第3導電領域51cが設けられる。そして、X軸方向において、第3部分53cは、第3導電領域51cと重ならない。
【0094】
半導体装置120において、第3部分53cにより、例えば、ゲート電極の抵抗を低くすることができる。第3導電領域51cにより、例えば、ソース電極の抵抗を低くすることができる。
【0095】
X軸方向において、第3部分53cは、第3導電領域51cと重ならない。これにより、例えば、第1電極51と第3電極53との間の距離を短くできる。例えば、距離d22(
図10(c)参照)を短くできる。これにより、低いオン抵抗が得られる。例えば、距離d11(
図10(d)参照)を短くできる。これにより、低いオン抵抗が得られる。
【0096】
第2実施形態によれば、特性の向上が可能な半導体装置が提供できる。
【0097】
図10(a)に示すように、半導体装置120において、複数の第3部分53cが設けられても良い。複数の第3部分53cは、例えば、第3方向(例えば、Y軸方向)に沿って並ぶ。第5絶縁領域45は、第3方向において、複数の第3部分53cの1つと、複数の第3部分53cの別の1つとの間にある。第3部分53cは、第3方向において、複数の第5絶縁領域45の1つと、複数の第5絶縁領域45の別の1つとの間にある。例えば、第3部分53cと及び第5絶縁領域45が、Y軸方向に沿って交互に並ぶ。
【0098】
図10(a)に示すように、半導体装置120において、複数の第3導電領域51cが設けられても良い。複数の第3導電領域51cは、例えば、第3方向(例えば、Y軸方向)に沿って並ぶ。第3絶縁領域43は、第3方向において、複数の第3導電領域51cの1つと、複数の第3導電領域51cの別の1つとの間にある。第3導電領域51cは、第3方向において、複数の第3絶縁領域43の1つと、複数の第3絶縁領域43の別の1つとの間にある。例えば、第3導電領域51cと及び第3絶縁領域43が、Y軸方向に沿って交互に並ぶ。
【0099】
複数の第3部分53cの1つの第3方向(例えば、Y軸方向)に沿う長さの、複数の第3導電領域51cの第3方向に沿う長さに対する比は、例えば、0.1以上10以下である。これにより、良好なスイッチング特性が得易くなる。
【0100】
【0101】
図11(c)及び
図11(d)に示すように、実施形態に係る半導体装置121も、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。半導体装置121においても、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b及び第3部分53cを含む。第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b及び第3導電領域51cを含む。
図10(a)に示すように、半導体装置121において、複数の第3導電領域51cが狭い幅の接続領域により接続されている。半導体装置121におけるこれ以外の構成は、半導体装置112と同様である。半導体装置121においても、例えば、ソース電極の抵抗を低くすることができる。例えば、低いオン抵抗が得られる。
【0102】
【0103】
図12(c)及び
図12(d)に示すように、実施形態に係る半導体装置130は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1半導体層10、第2半導体層20及び絶縁部材40を含む。半導体装置130においては、第3電極53の上層部分は、Y軸方向に連続した帯状である。半導体装置130におけるこれ以外の構成は、半導体装置110と同様で良い。以下、半導体装置130における、第3電極53及び第1電極51の例について説明する。
【0104】
図12(a)~
図12(d)に示すように、第3電極53は、第1部分53a、第2部分53b、第3部分53c及び第4部分53dを含む。
図12(b)に示すように、第1部分53aから第2部分53bへの方向は、第3方向に沿う。第3方向は、第1方向(
X軸方向)及び第2方向(例えば、Z軸方向)を含む平面と交差する。第3方向は、例えば、Y軸方向である。
【0105】
図12(d)に示すように、第1部分53aは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1絶縁領域41と第3部分53cとの間にある。
図12(c)に示すように、第2部分53bは、第2方向において、第1絶縁領域41と第4部分53dとの間にある。
【0106】
第1電極51は、第1導電領域51a、第2導電領域51b、第3導電領域51c及び第4導電領域51dを含む。第1導電領域51aから第1部分53aへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。第2導電領域51bから第2部分53bへの方向は、第1方向に沿う。
【0107】
図12(d)に示すように、第1導電領域51aは、第2方向(例えば、Z軸方向)において、第1部分領域11と第3導電領域51cとの間にある。
図12(c)に示すように、第2導電領域51bは、第2方向において、第1部分領域11と第4導電領域51dとの間にある。
【0108】
図12(a)及び
図12(d)に示すように、第3導電領域51cから第3部分53cへの方向は、第1方向(X軸方向)に沿う。
図12(a)及び
図12(c)に示すように、第4導電領域51dから第4部分53dへの方向は、第1方向に沿う。
【0109】
図12(a)に示すように、第3導電領域51cは、第3部分53cの側の第1端部e1を含む。第4導電領域51dは、第4部分53dの側の第2端部e2を含む。第3部分53cは、第3導電領域51cの側の第3端部e3を含む。第4部分53dは、第4導電領域51dの側の第4端部e4を含む。第2端部e2の第1方向(X軸方向)に沿う位置は、第1端部e1の第1方向に沿う位置と、第3端部e3の第1方向に沿う位置と、の間にある。第3端部e3の第1方向に沿う位置は、第2端部e2の第1方向に沿う位置と、第4端部e4の第1方向に沿う位置と、の間にある。
【0110】
半導体装置130においては、第1電極51において、上層部分の第3導電領域51c及び第4導電領域51dは、凹凸状である。第3電極53において、上層部分の第3部分53c及び第4部分53dは、凹凸状である。第1電極51の上層部分の凹部は、第3電極53の上層部分の凸部に対応する。第1電極51の上層部分の凸部は、第3電極53の上層部分の凹部に対応する。
【0111】
第3電極53の上層部分により、ゲート電極の抵抗を低くできる。第1電極51の上層部分により、ソース電極の抵抗を低くできる。これらの上層部分の形状を上記のような凹凸形状にすることで、第1電極51及び第3電極53を近づけた場合において、良好な絶縁性が得やすい。第1電極51と第3電極53との間の距離を小さくできる。例えば距離d22(
図12(c)参照)を小さくできる。例えば、低いオン抵抗が得やすい。第3実施形態によれば、特性の向上が可能な半導体装置が提供できる。
【0112】
図12(a)に示すように、半導体装置130において、複数の第3部分53cが設けられても良い。複数の第3部分53cは、例えば、第3方向(例えば、Y軸方向)に沿って並ぶ。第4部分53dは、第3方向において、複数の第3部分53cの1つと、複数の第3部分53cの別の1つとの間にある。第3部分53cは、第3方向において、複数の第4部分53dの1つと、複数の第4部分53dの別の1つとの間にある。例えば、第3部分53cと及び第4部分53dが、Y軸方向に沿って交互に並ぶ。
【0113】
複数の第3部分53cの1つの第3方向(例えば、Y軸方向)に沿う長さの、複数の第4部分53dの第3方向に沿う長さに対する比は、例えば、0.1以上10以下である。これにより、良好なスイッチング特性が得易くなる。
【0114】
図12(c)に示すように、第4導電領域51dと第4部分53dとの間の第1方向(X軸方向)に沿う距離を距離d44とする。第2導電領域51bと第2部分53bとの間の第1方向に沿う距離を距離d22とする。例えば、距離d44は、距離d22よりも長い。短い距離d22により、例えば、低いオン抵抗が得られる。長い距離d44により、ショートが抑制できる。
【0115】
図12(d)に示すように、第3導電領域51cと第3部分53cとの間の第1方向(X軸方向)に沿う距離を距離d33とする。距離d33は、第2導電領域51bと第2部分53bとの間の第1方向に沿う距離d22よりも長い。例えば低いオン抵抗が得られる。長い距離d33により、ショートが抑制できる。
【0116】
図12(d)に示すように、第1導電領域51aと第1部分53aとの間の第1方向に沿う距離を距離d11とする。距離d11は、距離d22よりも長くても良い。距離d11は、距離d22と同じでも、または、短くても良い。
【0117】
半導体装置130は、第1導電部材61を含んでも良い。第1導電部材61は、第1電極51と電気的に接続される。
図12(a)に示すように、第1導電部材61は、例えば、配線61Lにより、第1電極51と電気的に接続される。第3部分53cは、第1方向(X軸方向)において、第3導電領域51cと、第1導電部材61の一部と、の間にある。第4部分53dは、第1方向において、第4導電領域51dと、第1導電部材61の別の一部と、の間にある。
【0118】
図12(a)に示すように、例えば、第3導電領域51cと第1導電部材61との間の第1方向に沿う距離dx1は、第4導電領域51dと第1導電部材61との間の第1方向に沿う距離dx2よりも長い。
【0119】
図12(c)及び
図12(d)に示すように、半導体装置130においても、第2半導体層20は、第3半導体領域23をさらに含んでも良い。第3半導体領域23は、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と第1絶縁領域41との間にある。
【0120】
第1~第3実施形態において、電極(第1電極51、第2電極52及び第3電極53など)は、例えば、Ti、Al及びAuよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。電極(第3電極53)は、例えば、TiN、WN、TaN、Ni、Au及びMoよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。導電部材(第1導電部材61など)は、例えばAl、Cu及びTiよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。絶縁部材40は、例えば、SiO2、SiN及びSiONよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
【0121】
実施形態によれば、特性の向上が可能な半導体装置が提供できる。
【0122】
なお、本明細書において「窒化物半導体」とは、BxInyAlzGa1-x-y-zN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1,x+y+z≦1)なる化学式において組成比x、y及びzをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含むものとする。またさらに、上記化学式において、N(窒素)以外のV族元素もさらに含むもの、導電形などの各種の物性を制御するために添加される各種の元素をさらに含むもの、及び、意図せずに含まれる各種の元素をさらに含むものも、「窒化物半導体」に含まれるものとする。
【0123】
本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
【0124】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体装置に含まれる半導体層、電極及び絶縁層などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0125】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0126】
その他、本発明の実施の形態として上述した半導体装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0127】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0129】
10…第1半導体層、 10E…キャリア領域、 11~15…第1~第5部分領域、 20…第2半導体層、 21~23…第1~第3半導体領域、 40…絶縁部材、 41~45…第1~第5絶縁領域、 40a~40d…第1~第4層、 40p…一部、 41~47…第1~第7絶縁領域、 46p、46q…一部、 51…第1電極、 51a~51d…第1~第4導電領域、 51fa、51fb…一部、 52…第2電極、 53…第3電極、 53a~53e…第1~第5部分、 61~66…第1~6導電部材、 61L、63L…配線、 65p、65q…一部、 110、110a、110b、111~115、120、121、130…半導体装置、 d11、d22、d33、d44、dx1、dx2…距離、 e1~e4…第1~第4端部