(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2019196660
(22)【出願日】2019-10-29
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土屋 良孝
(72)【発明者】
【氏名】川添 智久
(72)【発明者】
【氏名】中山 覚
(72)【発明者】
【氏名】牧 智宣
(72)【発明者】
【氏名】柏木 浩志
(72)【発明者】
【氏名】梶野 浩司
(72)【発明者】
【氏名】下田 諒
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-127485(JP,A)
【文献】特開2015-223265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、
前記保留図柄を構成する図柄要素の種類により、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆する保留演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記保留演出として、前記保留図柄が、複数種の前記図柄要素を含む事前態様から、対応する当否判定結果を報知する報知演出が開始された後、前記事前態様が含んでいた複数種の前記図柄要素のうちの一種の図柄要素が残って最終要素とされた事後態様に変化する保留要素減少演出が実行され
、
前記事前態様は、複数種の前記図柄要素とは異なる要素として示唆要素を含み、
前記事前態様が含む前記示唆要素の種類により、前記最終要素とされる前記図柄要素の種類が示唆されることを特徴とする遊技機。
ただし、前記事前態様が含む複数種の前記図柄要素のうちのいずれもが、前記最終要素とされる可能性があるものとする。
【請求項2】
対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、
前記保留図柄を構成する図柄要素の種類により、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆する保留演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記保留演出として、前記保留図柄が、複数種の前記図柄要素を含む事前態様から、対応する当否判定結果を報知する報知演出が開始された後、前記事前態様が含んでいた複数種の前記図柄要素のうちの一種の図柄要素が残って最終要素とされた事後態様に変化する保留要素減少演出が実行され
、
前記保留演出として前記保留図柄が前記事後態様に至ることなく終了する演出が発生する場合があり、当該演出が発生した場合には当該保留図柄に対応する当否判定結果がはずれとなることを特徴とする遊技機。
ただし、前記事前態様が含む複数種の前記図柄要素のうちのいずれもが、前記最終要素とされる可能性があるものとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
保留図柄の態様により、対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性(当たり信頼度)が示唆される遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、保留図柄を用いて遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、前記保留図柄を構成する図柄要素の種類により、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆する保留演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記保留演出として、前記保留図柄が、複数種の図柄要素を含む事前状態から、対応する当否判定結果を報知する報知演出が開始された後、当該複数種の図柄要素のうちの一種の図柄要素を含む事後状態に変化する保留変化演出が実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機によれば、保留図柄を用いて遊技の趣向性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された識別図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】保留要素減少演出(保留要素減少演出の第一具体例)を説明するための図である。
【
図4】保留要素減少演出(保留要素減少演出の第一具体例)を説明するための図(
図3の続き)である。
【
図5】保留要素減少演出の第二具体例を説明するための図である。
【
図6】保留要素減少演出の第三具体例を説明するための図である。
【
図7】保留要素減少演出の第四具体例を説明するための図である。
【
図8】保留要素減少演出の第五具体例を説明するための図である。
【
図9】保留要素減少演出の第六具体例を説明するための図である。
【
図10】保留要素減少演出の第七具体例を説明するための図である。
【
図11】保留要素減少演出の第八具体例を説明するための図である。
【
図12】保留要素減少演出の第九具体例を説明するための図である。
【
図13】保留要素減少演出の第十具体例を説明するための図である。
【
図14】保留変化予告の予告画像の種類および当該保留変化予告の対象となる保留変化演出に対応する保留図柄の種類を示した図である。
【
図15】保留変化予告を説明するための図(その一)である。
【
図16】保留変化予告を説明するための図(その二)である。
【
図17】保留変化予告の第一具体例を説明するための図である。
【
図18】保留変化予告の第三具体例を説明するための図(その一)である。
【
図19】保留変化予告の第三具体例を説明するための図(その二)である。
【
図20】保留変化予告の第五具体例を説明するための図(その一)である。
【
図21】保留変化予告の第五具体例を説明するための図(その二)である。
【
図22】保留変化予告の第六具体例を説明するための図(その一)である。
【
図23】保留変化予告の第六具体例を説明するための図(その二)である。
【
図24】第一位置に位置する可動部材と第二位置に位置する可動部材を示した図である。
【
図25】可動演出(特定リーチ演出)の概要を説明するための図である。
【
図26】可動演出の第一具体例を説明するための図である。
【
図27】可動演出の第二具体例を説明するための図(その一)である。
【
図28】可動演出の第二具体例を説明するための図(その二)である。
【
図29】可動演出の第二具体例を説明するための図(その三)である。
【
図30】可動演出の第三具体例を説明するための図である。
【
図31】可動演出の第四具体例を説明するための図である。
【
図32】可動演出の第五具体例を説明するための図である。
【
図33】可動演出の第六具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、表示装置91、始動領域904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否判定情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、未だ当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在する場合には、新たに取得された当否判定情報は保留情報として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。記憶手段に保留情報が記憶されていることは、保留図柄10として表示される。つまり、保留図柄10は、対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報の存在を示す。
【0014】
本実施形態では、保留図柄10として、当否判定結果を報知する報知演出(識別図柄80(識別図柄群80g)の変動開始から、当否判定結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう)は開始されているものの、当否判定結果の報知は完了していない当否判定情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄11(いわゆる「当該変動保留」の存在を示す図柄)と、当否判定結果を報知する報知演出が開始されていない当否判定情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄12が表示される(
図2参照)。本実施形態では、変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態は同じであり、両者を区別するために変動中保留図柄11の方が変動前保留図柄12よりも大きく表示される。変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄11が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄12に対応する当否判定結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
【0015】
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特
図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特
図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特
図1および特
図2の一方に相当する保留図柄10に関していえば、一つの変動中保留図柄11と、最大四つの変動前保留図柄12が表示されることがある(
図2参照)。
【0016】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄80を含む識別図柄群80g(左識別図柄群80gL、中識別図柄群80gC、右識別図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群80gから一の識別図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群80gから選択されて停止した識別図柄80の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。識別図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。
【0017】
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態としては、第一特別遊技状態と第二特別遊技状態が設定されている。第一特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。第二特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(低確率・時短有)である。通常遊技状態においては、遊技者は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行う。特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行う。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。なお、遊技状態の移行に関する設定はどのようなものであってもよいから説明を省略する。また、上記のような遊技状態が設定されていることはあくまで一例である。
【0018】
2)保留演出
以下、本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な保留演出(予告)について説明する。なお、以下で説明する保留演出のいずれかのみ実行可能な構成としてもよい。
【0019】
2-1)保留要素減少演出
保留要素減少演出は、保留図柄10の態様が事前態様10aから事後態様10bに変化する演出である。なお、当該事前態様10aおよび事後態様10bのいずれも、通常態様とは異なる特殊態様の一種である。保留図柄10は図柄要素を含むものである。なお、当該図柄要素は、保留要素減少演出専用のものであってもよいし、当該演出が発生しないときにも設定される場合があるものであってもよい。図柄要素は、保留図柄10を構成するものであって、遊技者に視認される要素であればよい。本実施形態における図柄要素は「色」である。本実施形態では、図柄要素として、「青色」の第一要素、「赤色」の第二要素が設定されている(なお、各図においては「色」を文字で示す)。詳細は後述するが、第一要素よりも第二要素の方が、対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(以下、(大当たり)信頼度と称することもある)が高いことを示す。
【0020】
事前態様10aは、第一要素および第二要素を含む。つまり、二種の図柄要素を含む。本実施形態における事前態様10aは、全体が丸形状を呈するものが二つの領域(以下、各領域を第一分割部101、第二分割部102とする)に分割された基本形態を有し、分割された一方の領域である第一分割部101が第一要素、他方の領域である第二分割部102が第二要素であるものである(
図3(a)(b)参照)。本実施形態では、上下に二分されており、上側が第一分割部101(第一要素)、下側が第二分割部102(第二要素)である。当該分割の形態はあくまで一例である。例えば、左右に分割されたもの、斜めに分割されたものであってもよい。また、全体を丸形状とするのもあくまで一例である。
【0021】
本実施形態では、保留要素減少演出の対象となるかどうかは、始動入賞領域に遊技球が入賞した時点で決まる。つまり、保留要素減少演出の対象となる保留図柄10は、表示当初から事前態様10aとされる。したがって、入賞した時点から、事前態様10aの保留図柄10が保留要素減少演出の対象であることが分かる。ただし、通常態様の保留図柄10が事前態様10aに変化することがあってもよい。この場合には、通常態様から事前態様10aへの変化を契機として、当該保留図柄10が保留要素減少演出の対象であることが分かる。
【0022】
保留要素減少演出では、保留図柄10が事前態様10aにあるときにおける少なくとも一部の期間において煽り演出が発生する。煽り演出は、第一分割部101(第一要素)および第二分割部102(第二要素)の一方が大きくなりつつ他方が小さくなることが交互に生じるものである(
図3(b)の破線枠囲み部分参照)。換言すれば、第一分割部101と第二分割部102を区切る部分(線状の画像)が、上下に動くような態様の演出である。当該線状の画像が上に移動すれば第二分割部102が、下に移動すれば第一分割部101が大きくなる。このような煽り演出が発生することにより、遊技者は、第一分割部101(第一要素)および第二分割部102(第二要素)が互いに自らを大きくしているかのように見える。より具体的には、第一要素および第二要素を含む保留図柄10が、一方の要素のみを含む態様に変化しそうになっているように見える。
【0023】
このような事前態様10a(煽り演出)を経て、事後態様10bに変化する。事後態様10bは、一種の図柄要素を含むものである。つまり、保留図柄10は、第一要素および第二要素のうちの一方を含むものに変化する。事前態様10aが含んでいた第一要素(第一分割部101)および第二要素(第二分割部102)のうちの一方が無くなる(消滅する)変化であるということもできる。したがって、保留要素減少演出の結末としては、第一要素を含む事後態様10bになる結末(以下、第一結末と称することもある)(
図4(a)参照)と、第二要素を含む事後態様10bになる結末(以下、第二結末と称することもある)(
図4(b)参照)が発生することになる。
【0024】
第一結末となる場合よりも、第二結末となる場合の方が、遊技者に有利なものとして設定されている。すなわち、第一要素を含む事後態様10b(「青」の保留図柄10)(
図4(a)参照)となる場合よりも、第二要素を含む事後態様10b(「赤」の保留図柄10)(
図4(b)参照)となる場合の方が、対応する当否判定結果の大当たり信頼度は高い。つまり、保留要素減少演出は、事後態様10b時(煽り演出時)にて第二要素を含む事後態様10bとなることを遊技者が願う演出である。ただし、本実施形態では、第一結末となった場合、すなわち、第一要素を含む事後態様10bとなった場合であっても、通常態様の保留図柄10である場合よりも、対応する当否判定結果が大当たりとなることに期待がもてる、すなわち大当たり信頼度が高い設定である。したがって、事前態様10aの保留図柄10が表示された時点で、当該保留図柄10に対応する当否判定結果が大当たりとなることに期待がもてることになる(事前態様10aの保留図柄10は通常態様よりも期待がもてる「チャンス保留」である)。
【0025】
以下、上記保留要素減少演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0026】
〇第一具体例
保留要素減少演出において、対象の保留図柄10が変動前保留図柄12である段階においては当該対象の保留図柄10は事前態様10aにあり(
図3参照)、変動中保留図柄11である段階となってはじめて事後態様10bとなる(
図4参照)構成とする。すなわち、対象の保留図柄10が事後態様10bとなって当たり信頼度が判明するのは変動中保留図柄11となってから(いわゆる「当該変動」となってから)である構成とする。このようにすることで、保留要素減少演出を分かりやすくなる。
【0027】
〇第二具体例
対象の保留図柄10が事前態様10a(
図5(a)参照)から第一要素を含む事後態様10b(第一結末)(
図5(b)参照)となった後、第二要素を含む態様に変化する(
図5(c)参照)可能性がある構成とする。換言すれば、一旦は遊技者にとっては好ましくない態様(第一要素を含む態様)となった後、それが覆されて遊技者にとって好ましい態様(第二要素を含む態様)に変化する場合があるということである。このようにすることで、演出の趣向性を向上させることが可能である。
【0028】
なお、対象の保留図柄10が事前態様10aから第二要素を含む事後態様10b(第二結末)となった後、第一要素を含む態様に変化する可能性がある構成とすることは好ましくない。当該変化は遊技者にとって有利な方向への変化ではないからである。
【0029】
〇第三具体例
事前態様10aの保留図柄10が、遊技者にとって有利な第二結末となる蓋然性を示唆する構成とする。具体的には、事前態様10aが含む要素(示唆要素)が、当該蓋然性を示唆するものとする。例えば、第一分割部101と第二分割部102を区画する部分(線状の画像)が示唆要素として設定された構成とすることが考えられる。示唆要素として第一示唆要素191(
図6(a)参照)、第二示唆要素192(
図6(b)参照)、第三示唆要素193(
図6(c)参照)が設定されたものとする。各示唆要素の違いはどのようなものであってもよい。例えば、第一示唆要素191、第二示唆要素192、第三示唆要素193の順で「線」が太くなる(第三示唆要素193が最も太い)ものとする。そして、第一示唆要素191、第二示唆要素192、第三示唆要素193の順で、第二結末となる蓋然性が高い(第三示唆要素193である場合が最も高い)設定とする(
図6参照)。
【0030】
保留要素減少演出は、事前態様10aにて示される複数の図柄要素により、将来的に変化する候補の態様(事後態様10b)を示す演出であるといえる。これを踏まえ、遊技者に有利な態様の選ばれやすさを示唆要素で示唆することで、演出の趣向性をさらに向上させることが可能である。また、事前態様10aは、複数の分割部を有するものであるから、各分割部を区画する要素(本例でいう線状の画像)が必須であるといえる。本例は、当該必須の要素を、有利な結末となる蓋然性を示唆する要素としても利用したものであるといえる。
【0031】
図示しないが、「煽り演出」の態様により、有利な結末となる蓋然性が示唆される構成としてもよい。煽り演出は、第一分割部101と第二分割部102を区切る部分(線状の画像)が、上下に動くような態様の演出であるところ、当該線状の画像の動きが速いほど(または遅いほど)、遊技者に有利な結末となる蓋然性が高い構成とすることが考えられる。また、当該線状の画像の動きが大きいほど(または小さいほど)、遊技者に有利な結末となる蓋然性が高い構成とすることが考えられる。
【0032】
〇第四具体例
事前態様10aを構成する図柄要素の組み合わせが一定ではない構成とする。例えば、図柄要素として、上述した第一要素(青)、第二要素(赤)に加え、第三要素(金)が設定されているものとする。つまり、図柄要素となりうる候補の数(三つ)が、事前態様10aの分割部の数(二つ)よりも多い構成とする。このようにすることで、事前態様10aを構成する図柄要素の組み合わせは、「第一要素と第二要素」(
図7(a)参照)、「第一要素と第三要素」(
図7(b)参照)、「第二要素と第三要素」(
図7(c)参照)といったように三種類発生しうることになる。仮に、第一要素よりも第二要素の方が大当たり信頼度が高く、第二要素よりも第三要素の方が大当たり信頼度が高い設定とするのであれば、「第二要素と第三要素」を含む事前態様10aとなることが遊技者にとって最も有利な組み合わせということになる。当該組み合わせの事前態様10aとなった場合、事後態様10bが第一要素を含むものとなることはなく、第二要素および第三要素のいずれかを含むものとなることが確定するからである。
【0033】
〇第五具体例(第四具体例を発展させた例)
事前態様10aを構成する図柄要素の種類が、途中で(事前態様10aの段階で)変化しうる構成とする。例えば、事前態様10aを構成する図柄要素の組み合わせが「第一要素と第二要素」である状態(
図8(a)参照)から、「第一要素と第三要素」に変化する(
図8(b)参照)といったように、いずれかの分割部(分割部の一部であってもよいし、分割部の全部であってもよい)の図柄要素が、信頼度が高まる方向に変化する場合がある構成とする。
【0034】
事前態様10aが含む図柄要素は、事後態様10bの図柄要素の「候補」を示すものであるから、当該「候補」の図柄要素が、信頼度が高まる方向に変化する場合がある構成とすることで、事前態様10aに対する遊技者の注目の度合を高めることが可能となる。
【0035】
〇第六具体例
事前態様10aが、三種以上の図柄要素(三つ以上の分割部)を含むものとしてもよい。
図9に示す事前態様10aは、三種の図柄要素を含む(第一分割部101、第二分割部102に加え、第三分割部103を含む)ものである。事後態様10bは、事前態様10aが含む三種以上の図柄要素のうちのいずれか一種を含むものとされる(
図9参照)。遊技者の視点で言えば、将来的に事後態様10bとなる候補が三種以上示されるということである。事前態様10aを構成する図柄要素の数がN個であるとすれば、そこからN-1個の図柄要素が無くなることにより、事後態様10bに変化することになる。
【0036】
事前態様10aに含まれる図柄要素の数は一定でなくてもよい。例えば、上記実施形態のように二種の図柄要素を含む事前態様10aとされる場合もあれば、三種の図柄要素を含む事前態様10aとされる場合や、四種の図柄要素を含む事前態様10aとされる場合もある構成とする。
【0037】
〇第七具体例(第六具体例を発展させた例)
第六具体例にて説明した通り、事前態様10aが三種以上の図柄要素を含むものとする。事前態様10aから事後態様10bに一気に変化するのではなく、段階的に変化する場合がある構成とする。具体的には、事前態様10aである状態から、図柄要素の数が減少する事象(以下、減少事象と称する)が複数回発生することを経て、事後態様10bに至る場合がある構成とする。
【0038】
例えば、事前態様10aが三種の図柄要素を含むものとする(
図10(a)参照)。ここから、まず一つの図柄要素が無くなる現象事象(一回目の減少事象)が発生する。つまり、二種の図柄要素を含む状態となる(
図10(b)参照)。その後、二種の図柄要素のうちの一つが無くなる現象事象(二回目の減少事象)が発生する。これにより、一種の図柄要素を含む状態、すなわち事後態様10bに至る(
図10(c)参照)。
【0039】
このような構成とすることで、事後態様10bを予測しつつ楽しむことができる。つまり、途中(減少事象)で無くなった図柄要素は事後態様10bを構成する要素の候補から除外されたということであるから、大当たり信頼度の低い図柄要素が途中で無くなることに遊技者が期待するという遊技性を実現することが可能である。
【0040】
〇第八具体例
報知演出を構成する演出として特定演出が発生するものとする。特定演出の発生は、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったこと(大当たりに近づいたこと)を示すものである。例えば、いわゆるリーチ演出(リーチの成立)が特定演出として設定されているものとする。上記実施形態のように、三つの識別図柄80(識別図柄群80g)が設定されているのであれば、三つの識別図柄80のうちの二つが同じ識別図柄80となり(当該二つの識別図柄80がリーチを構成する識別図柄80である)、残りの識別図柄80がリーチを構成する識別図柄80と同じとなった場合に当たりとなる態様が「リーチ」である。大当たりとなる場合には必ずリーチが成立することになるため、当該リーチの成立は大当たりとなるための必要条件であるといえる。
【0041】
保留要素減少演出が第二結末となる場合、すなわち第二要素を含む事後態様10bとなる場合(
図11(b-2)参照)には、リーチ演出が発生する(リーチが成立する)ことが確定する(
図11(c-2)参照)ようにする。一方、保留要素減少演出が第一結末となる場合、すなわち第一要素を含む事後態様10bとなる場合(
図11(b-1)参照)には、リーチ演出が発生する(リーチが成立する)とは限らない設定とする(リーチが不成立となる可能性がある設定とする)(
図11(c-1)参照)。上述した通り、第二結末は第一結末に比して遊技者に有利な結末(大当たり信頼度が高い結末)であるから、第二結末は大当たりに近づくリーチの成立が確定し、第一結末はリーチが成立するとは限らない設定とする。
【0042】
ただし、第一結末となった場合、すなわち第一要素を含む事後態様10bとなったときにリーチが成立した場合(特定演出が発生した場合)(
図11(c-1)参照)には、対応する当否判定結果が大当たりとなることが確定するものとする。すなわち、第一結末は第二結末に比して不利な結末であり、リーチが成立するとは限らない設定であるものの、リーチが成立した場合には大当たり確定という遊技者にとって最も喜ばしい結果となるものである(リーチが成立することを前提とすれば、第二結末よりも第一結末の方が遊技者にとって有利な結末といえる)。このようにすることで、第一結末となった場合には、特定演出の発生に期待するという面白みのある遊技性を実現することができる。逆の見方をすれば、第二結末は、とりあえずリーチ成立が確定するという「安心感」を遊技者に与えるものであるといえる。
【0043】
〇第九具体例
上記実施形態は、事前態様10aの保留図柄10が表示された場合、当該保留図柄10は事後態様10bに変化する(第一結末または第二結末に至る)ことを説明したが、事後態様10bに変化しないこと(対象の保留図柄10が消去される、すなわち当該保留図柄10に対応する当否判定結果の報知が完了するまで事前態様10aのままであること)が発生しうるようにしてもよい。
【0044】
事前態様10aの保留図柄10が事後態様10bに変化しない場合には、当該保留図柄10に対応する当否判定結果(対象当否判定結果)が必ずはずれとなるように設定する(大当たりとなることがない設定とする)ことが考えられる。このようにすれば、事前態様10aが事後態様10bに変化するということが、対象当否判定結果が大当たりとなる可能性を残す大前提となる。したがって、事前態様10aの保留図柄10が表示された場合、遊技者はまずは事後態様10bに変化すること(大当たりの可能性がある状況になること)を願い、事後態様10bに変化する場合にはより信頼度の高い図柄要素を含むものに変化することを願うという遊技性を実現することが可能となる。
【0045】
なお、本例とは逆の設定とすること、すなわち事前態様10aの保留図柄10が表示されたものの、当該保留図柄10が事後態様10bに変化しない場合には、当該保留図柄10に対応する当否判定結果が大当たりとなる可能性がある設定とすることを否定するわけではない。また、事前態様10aの保留図柄10が表示されたものの、当該保留図柄10が事後態様10bに変化しない場合には、対応する当否判定結果が大当たりとなることが確定する設定とすることも考えられる。つまり、事前態様10aが事後態様10bに変化することが普通であり、事後態様10bに変化しないことがいわゆるプレミア演出として設定されたものとする。
【0046】
〇第十具体例
同じ種類の図柄要素を含む事前態様10aが表示される場合がある構成とする。例えば、第一分割部101および第二分割部102の両方が第二要素である事前態様10aが表示される場合(
図13(a)参照)があるものとする。このような事前態様10aとなった場合、必ず、事後態様10bは第二要素を含むものとなる(
図13(b)参照)。なお、このように同じ種類の図柄要素を含む事前態様10a(本例のような事前態様10a)となる蓋然性は、互いに異なる種類の図柄要素を含む事前態様10a(上記実施形態にて説明した事前態様10a)となる蓋然性よりも発生頻度が低く設定されるとよい。つまり、本例のような事前態様10aとなることはイレギュラーな事象として設定されるとよい。このように遊技者が想定していない事象(同じ種類の図柄要素を含む事前態様10aが表示される事象)が発生する場合があるようにすることで、保留要素減少演出の趣向性を向上させることが可能である。
【0047】
2-2)保留変化予告(保留変化予告の対象となる保留変化演出)
保留変化予告は、保留図柄10の態様の変化、すなわち保留変化演出の発生を予告するもの(予告する演出)である。保留変化演出自体は公知であるから詳細な説明を省略する。通常態様の保留図柄10(以下、保留変化予告の説明において通常保留図柄20と称することもある)とは異なる特殊態様の保留図柄10(以下、保留変化予告の説明において特殊保留図柄と称することもある)の種類(態様の候補)として、第一特殊保留図柄21、第二特殊保留図柄22、第三特殊保留図柄23、第四特殊保留図柄24の四種類が設定されている(
図14の左側参照)。第一特殊保留図柄21~第四特殊保留図柄24は、通常保留図柄20が有していない「色」の要素を含むものである。具体的には、第一特殊保留図柄21は「青」、第二特殊保留図柄22は「緑」、第三特殊保留図柄23は「赤」、第四特殊保留図柄24は「金」の要素を含む。特殊保留図柄に対応する当否判定結果(対象当否判定結果)の大当たり信頼度は、当該順で高くなる(第四特殊保留図柄24が最も高い)ものとする。なお、特殊保留図柄の全ては、通常保留図柄20よりも大当たり信頼度が高い。
【0048】
保留変化予告は、表示領域911に予告画像30が表示される予告(演出)である。予告画像30の種類(予告画像30の態様の候補)として、第一予告画像31、第二予告画像32、第三予告画像33、第四予告画像34の四種類が設定されている(
図14の右側参照)。予告画像30のそれぞれは、上記特殊保留図柄に対応づけられたものである。具体的には、第一予告画像31は第一特殊保留図柄21に、第二予告画像32は第二特殊保留図柄22に、第三予告画像33は第三特殊保留図柄23に、第四予告画像34は第四特殊保留図柄24にそれぞれ対応づけられている。予告画像30のそれぞれは、対応づけられた特殊保留図柄と同じ要素を含む。すなわち、第一予告画像31は「青」、第二予告画像32は「緑」、第三予告画像33は「赤」、第四予告画像34は「金」の要素を含む。なお、以下の説明において、対応する特殊保留図柄の信頼度の高低を、そのまま予告画像30の信頼度の高低として称することもある。すなわち、予告画像30の信頼度は、第一予告画像31、第二予告画像32、第三予告画像33、第四予告画像34の順で高い(第四予告画像34が最も高い)ものとする。
【0049】
本実施形態における保留変化予告では、表示領域911の外縁近傍に予告画像30が表示される(
図15等参照)。予告画像30の具体的態様(予告画像30が表すもの)はどのようなものであってもよい。本実施形態では「銃」を模したかのような態様とされる(「銃」の色が、予告画像30の種類によって異なる)。当該「銃」の銃口が、予告対象の保留図柄10を向くように表示される。したがって、本実施形態では、予告対象の保留図柄10を遊技者がおおよそ把握することができる。予告対象の保留図柄10を他の保留図柄10と異ならせる(例えば、予告対象の保留図柄10が光っているかのような態様とする)ことで、予告対象の保留図柄10が明確に把握できるようにしてもよい。ただし、予告対象の保留図柄10を把握することができないようにすることを否定するわけではない。また、本実施形態では、予告対象の保留図柄10は変動中保留図柄11である。ただし、変動前保留図柄12が予告対象の保留図柄10となることがあってもよい。
【0050】
保留変化予告開始時点(
図15(a)に示す時点)における予告画像30(以下、初期画像と称することもある)の種類は特定のものに限定されるわけではない。初期画像として第一予告画像31~第四予告画像34のいずれも表示されうる。予告画像30の種類は、報知演出が実行されている最中で変化する可能性がある。当該変化は、信頼度が高まる方向への変化に限り発生しうる(
図15参照)。すなわち、第一予告画像31が表示された状態であれば、第二予告画像32~第四予告画像34のいずれかへの変化が生じうる。第二予告画像32が表示された状態であれば、第三予告画像33、第四予告画像34のいずれかへの変化が生じうる。第三予告画像33が表示された状態であれば、第四予告画像34への変化が生じうる。
【0051】
保留変化予告として表示された予告画像30を用いた演出(以下、開始演出と称する)の発生を契機として実際に保留図柄10の態様の変化(以下、変化前の態様を変化前態様と、変化後の態様を変化後態様と称する)が起こる(保留変化演出が発生する)。開始演出は、保留図柄10の態様を変化させることを示すような態様であれば、その具体的態様はどのようなものであってもよい。具体的には、対象の保留図柄10に対し、何らかの物体等が作用したかのような画像が表示される。本実施形態では、予告画像30である「銃」から発射された「弾」(
図16(a)参照)が、対象の保留図柄10に作用する(
図16(b)参照)ことで、当該保留図柄10が変化前態様から変化後態様に変化する(
図16(c)参照)ことになる。
【0052】
ここで、変化後態様は、開始演出発生時に表示されている予告画像30の種類に対応したものとされる。例えば、
図16に示すように、開始演出発生時に第三予告画像33が表示されているのであれば変化後態様は第三特殊保留図柄23となる。図示しないが、第四予告画像34が表示されているのであれば変化後態様は第四特殊保留図柄24となる。つまり、最終的に表示されている(開始演出発生時に表示されている)予告画像30が高信頼度のものであるほど、変化後態様の保留図柄10が高信頼度のものとなるように設定されているのであるから、保留変化予告においては予告画像30がより高信頼度のものに変化することを遊技者は願うことになる。なお、本実施形態では、変化前態様に関係なく、予告画像30に対応する変化後態様となる(変化前態様が通常保留図柄20であっても特殊保留図柄であっても、予告画像30に対応する変化後態様となる)。
【0053】
本実施形態では、保留変化予告が開始されてから(最初に予告画像30が表示されてから)から開始演出が実行されるまでの時間が長くなるほど、予告画像30が高信頼度のものになりやすい。したがって、保留変化予告が開始された場合には、遊技者は開始演出が実行されないこと(「銃」から「弾」が発射されないこと)を願うことになる。保留変化予告が開始されるタイミング、開始演出が実行されるタイミングは一定ではない。保留変化予告が開始された後、リーチが成立し、リーチ演出中に開始演出が実行されることもある。
【0054】
このように、本実施形態における保留変化予告は、予告画像30の種類により保留変化演出における変化後の保留図柄10の態様が示唆されるという面白みのあるものである。予告画像30は信頼度が高まる方向に変化する可能性があるから、遊技者は当該変化に期待することになる。
【0055】
また、本実施形態では、保留変化予告が発生した場合、必ず保留変化演出が発生するように設定されている。このようにすることで、予告画像30が高信頼度のものとなったにも拘わらず、保留図柄10の変化に繋がらず、遊技者が落胆してしまうことが防止される。なお、このような設定とすると、予告画像30の態様が実質的に保留図柄10の変化後態様と同じとなってしまい、保留図柄10の態様が変化することの意味が薄れてしまう(遊技者が保留図柄10に注目しなくなる)状況となるおそれがあるといえる。しかし、保留変化予告が発生した場合に必ず保留変化演出が発生することを遊技者が知らなければ(保留図柄10の態様が変化しない可能性があるのではないかと遊技者が感じれば)、予告画像30が示唆する通り保留図柄10の態様が変化することを遊技者は願うことになるため、上記のような状況となるおそれは低い。
【0056】
以下、上記保留変化予告に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0057】
〇第一具体例
上記実施形態では、保留図柄10の変化後態様は、開始演出発生時に表示されている予告画像30の種類に対応したものとされることを説明したが、開始演出発生時に表示されている予告画像30の種類に対応したもの、または、当該予告画像30の種類に対応したものよりも信頼度が高いものとされるようにしてもよい。
【0058】
例えば、開始演出発生時に表示されている予告画像30が第一予告画像31であれば、変化後態様は第一特殊保留図柄21、第二特殊保留図柄22、第三特殊保留図柄23、第四特殊保留図柄24のいずれかとなる(
図17(イ))。同様に、予告画像30が第二予告画像32であれば、変化後態様は第二特殊保留図柄22、第三特殊保留図柄23、第四特殊保留図柄24のいずれかとなり(
図17(ロ))、予告画像30が第三予告画像33であれば、変化後態様は第三特殊保留図柄23、第四特殊保留図柄24のいずれかとなり(
図17(ハ))、予告画像30が第四予告画像34であれば、変化後態様は第四特殊保留図柄24となる(
図17(ニ))。このようにすることで、信頼度の低い予告画像30が表示されているときであっても、変化後態様が高信頼度となることに期待できることになる。ただし、予告画像30が高信頼度のものになるほど、変化後態様が低信頼度のものとなる可能性が排除される(例えば、第三予告画像33であれば、変化後態様が第一特殊保留図柄21や第二特殊保留図柄22となる可能性は解除される)のであるから、遊技者にとって喜ばしい状況であるといえる。
【0059】
〇第二具体例
保留変化予告における予告画像30の種類の変化は、信頼度が一段階高まる変化に限られるものとする。現在表示されているのが第一予告画像31であれば第二予告画像32への変化に限定され、現在表示されているのが第二予告画像32であれば第三予告画像33への変化に限定され、現在表示されているのが第三予告画像33であれば第四予告画像34への変化に限定されるものとする。
【0060】
このようにすることで、予告画像30が段階的に「ステップアップ」していくような予告態様となる。予告画像30の信頼度が一気に(複数段階)高まることはないから、予測がしやすい予告となる。
【0061】
〇第三具体例
保留変化予告が発生しても実際に保留図柄10の態様が変化する(保留変化演出が発生する)とは限らない、すなわち予告画像30が示唆する通りの変化後態様とはならない可能性がある設定とする。例えば、上述した開始演出(保留図柄10の態様が変化するかもしれないことを示す「煽り演出」)(
図18(a)参照)の結果として成功結果(
図18(b-1)参照)と失敗結果(
図18(b-2)参照)が発生するものとし、成功結果となる場合は保留図柄10は予告画像30に対応する変化後態様となる(
図18(c-1)参照)一方、失敗結果となる場合には保留図柄10は予告画像30に対応する変化後態様とはならない(
図18(c-2)参照)ものとする。上記実施形態に則していえば、予告画像30としての「銃」から発射された「弾」が、対象の保留図柄10に当たる結果が成功結果(
図18(b-1)参照)として、対象の保留図柄10に当たらない結果が失敗結果(
図18(b-2)参照)として設定された構成とすることが考えられる。このようにすることで、予告画像30が高信頼度のものとなったとしても、当該予告画像30に対応した保留図柄10に変化するとは限らないという遊技性を実現することができる。
【0062】
本例のようにする場合、開始演出が成功結果となる蓋然性が示唆されるようにしてもよい。当該示唆は、予告画像30自体や、予告画像30と一緒に表示される画像によりなされるようにする。例えば、各種予告画像30について、その大きさが変化しうるものとする。例えば、第四予告画像34であっても、その大きさが異なる、第四予告画像34(小)(
図19(a)参照)、第四予告画像34(中)(
図19(b)参照)、第四予告画像34(大)(
図19(c)参照)が設定されているものとする。そして、当該予告画像30の大きさが大きいほど、開始演出が成功結果となる蓋然性が高い、すなわち変化後態様として第四特殊保留図柄24が表示されるという結果に至る蓋然性が高い設定とする。このようにすることで、保留変化予告をさらに面白みのあるものとすることができる。なお、予告画像30の大きさ(成功結果となる蓋然性を示唆する要素)は、途中で変化しうる(大きくなるケースがある)ものとしてもよいし、一定であるものとしてもよい。
【0063】
〇第四具体例
保留変化予告の初期画像が第一予告画像31に限定される構成とする。つまり、予告開始当初から高信頼度の予告画像が表示されることはなく、最も低信頼度の予告画像30である第一予告画像31が表示されるものとする。保留変化予告は、予告画像30が高信頼度のものに変化していくことが遊技者に喜びを与えるのであるから、初期画像が第一予告画像31に限定されるようにすることで、予告画像30が変化する余地を大きくしておくとよい。
【0064】
特に、上記実施形態のように、保留変化予告が発生した場合、必ず保留変化演出が発生するように設定されているのであれば、初期画像が高信頼度の予告画像30となると予告開始時点で高信頼度の変化後態様となることが確定してしまい、予告の面白みが低下してしまうおそれがあるともいえる。このようなおそれを低減するのであれば、本例のように、最も低信頼度の予告画像30(第一予告画像31)が初期画像となるようにすることが好ましいといえる。
【0065】
〇第五具体例
保留変化予告が、複数の報知演出(複数の「変動」)に跨って実行されることがある設定とする。例えば、保留変化予告が、ある保留図柄10(対象保留図柄T)を対象として発生したものとする。当該対象保留図柄Tに対応する対象の報知演出中だけでなく、当該対象保留図柄Tよりも先に表示された保留図柄10(先の当否判定情報)に対応する一または複数の先の報知演出中に、保留変化予告が実行されるものとする(
図20(a)~(c)、
図21(a)参照)。すなわち、一または複数の先の報知演出と、対象の報知演出とに跨るようにして、保留変化予告が発生しうるものとする。このように、公知の「先読み演出(予告)」の一種として、保留変化予告が発生することがあるようにしてもよい。
【0066】
保留変化予告が先の報知演出中に終了する可能性がある(対象の報知演出が開始されるよりも前に対象保留図柄Tが変化後態様に至る場合がある)ようにしてもよいし、保留変化予告が終了するのは対象の報知演出中に限定される構成(対象保留図柄Tが変動中保留図柄11となって変化後態様となる構成)(
図21(b)(c)参照)としてもよい。後者のようにすれば、対象の報知演出が開始されるよりも前に保留変化予告が終了してしまうことはなくなる(少なくとも対象の報知演出が開始されるまでは必ず保留変化予告は継続する)のであるから、対象の報知演出が開始されるよりも前に予告画像30の信頼度ができるだけ高くなることを遊技者が願う遊技性を実現することができる。
【0067】
〇第六具体例
保留変化予告の予告画像30は、保留図柄10が変化する段階(変化前態様と変化後態様の信頼度のレベルの差)を示唆するものとする。例えば、変化前態様が通常保留図柄20であるとした場合、変化後態様が第一特殊保留図柄21であれば一段階の変化であり、変化後態様が第二特殊保留図柄22であれば二段階の変化であり、変化後態様が第三特殊保留図柄23であれば三段階の変化であり、変化後態様が第四特殊保留図柄24であれば四段階の変化である(
図23参照)。別例を挙げると、変化前態様が第一特殊保留図柄21であり、変化後態様が第三特殊保留図柄23であれば二段階の変化である。
【0068】
予告画像30は、当該「段階」(の数)を示唆する要素を含むものとする。「段階」(の数)を直接的に示す(明示する)ものとしてもよいし、間接的に示す(暗示する)ものとしてもよい。直接的に示す例としては上記「段階」(の数)を示す「数字」を含むものとすることが考えられる。すなわち、一段階の変化を示す第一予告画像31、二段階の変化を示す第二予告画像32、三段階の変化を示す第三予告画像33、四段階の変化を示す第四予告画像34が設定されたものとする(
図22参照)。最終的に(開始演出が実行されたときに)表示されている予告画像30が示す段階分、保留図柄10の態様が変化する(信頼度がアップする)(
図23参照)。
【0069】
図示しないが、間接的に示す例としては上記「段階」(の数)と、予告画像30を構成する要素(例えば、色や大きさ、形状等)が対応関係にあるものとすることが考えられる。一例(「色」を用いた例)としては、一段階は「青」、二段階は「緑」、三段階は「赤」、四段階は「金」の色の要素を含むものとすることが挙げられる。
【0070】
本例のようにすることで、対象の保留図柄10の変化前態様にも注目する遊技性を実現することができる。すなわち、保留図柄10が変化する段階が同じであっても、変化前態様が高信頼度のものであるほど変化後態様が高信頼度となるから、遊技者は対象の保留図柄10の変化前態様にも注目する。
【0071】
3)可動演出
本実施形態にかかる遊技機1は、可動部材40(いわゆる可動役物)を備える。当該可動部材40を変位させる可動演出(可動部材40と保留図柄10の関係)について説明する。なお、上記保留演出を説明するための各図においては、可動部材40を図示していない(省略してある)。可動部材40は、第一位置(
図24(a)参照)および第二位置(
図24(b)参照)に位置することが可能なものである。本実施形態における可動部材40は、第一位置と第二位置との間を往復動作可能である。可動部材40の原位置(常態での位置)は第一位置であり、所定条件成立を契機として(詳細は後述)第二位置に変位させられる。なお、図示しないが、少なくとも可動部材40の前面には装飾が構築されており、可動部材40が変位することで、当該装飾が変位したように見えることになる。
【0072】
本実施形態における可動部材40は、第一位置では表示領域911の左側に(表示領域911の左側縁に沿うように)位置し、第二位置では表示領域911の下側に(表示領域911の下側縁に沿うように)位置する。表示領域911の下側縁は、保留図柄10が表示される側の側縁である。表示領域911を略方形状と捉えれば、可動部材40は、保留図柄10が表示される側の側縁と、当該側縁に直交する側縁(本実施形態のように下側縁に沿って保留図柄10が表示されるのであれば、左側縁または右側縁)との間を往復動作可能なものである。また、可動部材40は、表示領域911の平面方向に沿って変位するものであり、前後方向において可動部材40は表示領域911よりも前側に位置する。遊技者視点で言えば、可動部材40は、表示領域911の左側縁および下側縁に沿うようにして平面方向に変位するものである。可動部材40を変位させるための駆動機構(駆動源および当該駆動源の動力を可動部材40まで伝達する構造)はどのようなものであってもよいから説明を省略する。
【0073】
上述した通り、表示領域911には保留図柄10(変動中保留図柄11および変動前保留図柄12)が表示される。第一位置に位置する可動部材40は、変動中保留図柄11および変動前保留図柄12のいずれにも重ならない(ここでいう「重ならない」は、前後方向において重ならないことをいう。以下、単に「重なる」「重ならない」というときは、前後方向での重畳の有無をいうものとする)(
図24(a)参照)。つまり、遊技者の視点で言えば、変動中保留図柄11および変動前保留図柄12の両方は、可動部材40に覆われずに露出しているということである。可動部材40は常態において第一位置に位置するのであるから、変動中保留図柄11および変動前保留図柄12は常態において露出しているということである。第一位置に位置する可動部材40は、その一部または全部が表示領域911に重なるものとしてもよいし、全く重ならないものであってもよい。
【0074】
第二位置に位置する可動部材40は、変動中保留図柄11には重ならないものの変動前保留図柄12には重なる(
図24(b)参照)。すなわち、可動部材40が第二位置に位置するとき、変動中保留図柄11の前側には可動部材40が存在しないものの、変動前保留図柄12の前側には可動部材40の一部が存在する。端的に言えば、変動中保留図柄11は可動部材40に覆われずに露出し、変動前保留図柄12は可動部材40に覆われた状態(視認困難または不可能な状態)にあるということである。なお、表示領域911に表示される変動前保留図柄12の数がどのようなものであっても、可動部材40が第二位置に位置するときには全ての変動前保留図柄12が当該可動部材40に覆われる。つまり、第二位置に位置する可動部材40は、最大数(本実施形態では四つ)の変動前保留図柄12が表示されている状態において、全ての変動前保留図柄12を覆う範囲で表示領域911に重なっているということである。
【0075】
なお、本実施形態における可動部材40は、その形状(外形)を変化させないものである。ただし、可動部材40の形状(外形)が変化するものとしてもよい。例えば、第一位置から第二位置に変化することに伴い、変動中保留図柄11には重ならいものの、変動前保留図柄12には重なる形状に変化するものとしてもよい。
【0076】
可動部材40は、所定条件の成立を契機として第一位置(原位置)から変位し、第二位置に位置させられる。本実施形態では、特定リーチ演出の発生が所定条件の成立とされている。つまり、特定リーチ演出が実行される前では第一位置に位置していた可動部材40(
図25(a)参照)が、特定リーチ演出が実行されている最中に第二位置に位置させられる(
図25(b)参照)。なお、特定リーチ演出が実行されている期間の一部は可動部材40が第二位置に位置していない状態にあってもよい。例えば、特定リーチ演出が開始されてから所定時間が経過した時点で可動部材40が第二位置に到達するものであり、当該時点よりも前の段階では可動部材40が第二位置に位置していない構成としてもよい。
【0077】
特定リーチ演出は、その結末により当否判定結果が大当たりであるかどうかを示すものである。すなわち、いわゆる「スーパーリーチ演出」の一種である。複数種のスーパーリーチ演出が実行可能であり、その一部のみが特定リーチ演出として設定された(可動部材40が第二位置に位置させられる)ものとしてもよい。特定リーチ演出の具体的態様はどのようなものであってもよい。特定リーチ演出の一例として、味方側キャラクタ(遊技者側のキャラクタ)と敵側キャラクタが戦い、味方側キャラクタが勝利することが成功結末(
図25(c-1)参照)として、味方側キャラクタが敗北することが失敗結末(
図25(c-2)参照)として設定されたバトル演出(当否判定結果が大当たりの場合は成功結末となり、はずれの場合は失敗結末となる)を挙げることができる。
【0078】
このような特定リーチ演出の発生を契機として、可動部材40は第二位置に位置させられる。つまり、常態(特定リーチ演出が発生していない状態)においては変動中保留図柄11および変動前保留図柄12の両方が可動部材40に覆われずに露出している(
図25(a)参照)ものの、特定リーチ演出が発生したときには変動前保留図柄12が可動部材40に覆われる(変動中保留図柄11は露出したまま)(
図25(b)参照)ということである。
【0079】
特定リーチ演出の結末によって示されるのは、変動中保留図柄11に対応する当否判定結果である(変動前保留図柄12に対応する当否判定結果ではない)。したがって、特定リーチ演出が実行されている最中においては変動中保留図柄11を目立たせる(強調する)ため、変動前保留図柄12を覆うようにする。本実施形態のように、保留図柄10の態様として大当たり信頼度が異なる複数種の態様が設定されている場合、注目すべきは変動中保留図柄11の態様である。すなわち、結末によって当否が示される特定リーチ演出が発生したということは、ある程度大当たりに期待がもてる状況であるから、変動前保留図柄12(現在実行されている特定リーチ演出には関係のない当否判定結果に対応する保留図柄10)を覆い、遊技者が変動中保留図柄11に注視する状態を作り出す。
【0080】
図示しないが、本実施形態では、特定リーチ演出が実行され、可動部材40が第二位置に位置している最中(
図25(b)に示す状態)にて、大当たり信頼度が高まる方向に変動中保留図柄11の態様が変化する保留変化演出が発生する可能性もある。当該保留変化演出は、いわゆるチャンスアップの演出であるといえる。このような保留変化演出が発生する際に、変動前保留図柄12は覆われた状態にあるから、変動中保留図柄11の態様変化がより「目立つ」ことになる。つまり、遊技者が変動中保留図柄11の態様変化に気付かないといった状況の発生が抑制される。
【0081】
可動部材40は、少なくとも特定リーチ演出の結末(成功結末または失敗結末)が示されるまでは第二位置に位置し続ける。つまり、対象の当否判定結果が判明するまでは、可動部材40を第二位置に位置させ変動中保留図柄11を目立たせるようにする。本実施形態では、特定リーチ演出の結末が示されることを契機として可動部材40を第一位置に戻す。特定リーチ演出の結末が示された段階に至ったときには遊技者は変動中保留図柄11にそれほど注目しないであろうから、可動部材40を第一位置に戻す。
【0082】
特定リーチ演出の結末が示されている状態においては、保留図柄10が表示されないようにしてもよい。保留図柄10が表示されなければ、可動部材40を第二位置に位置させておく意味はないから、特定リーチ演出が結末に至ることを契機として可動部材40を第一位置に戻せばよい(
図25(c-1)(c-2)参照)。ただし、これはあくまで一例である。例えば、対象の当否判定結果についての報知演出が終了すること(識別図柄80の変動が完全に停止すること)を契機として可動部材40を第一位置に戻すようにしてもよい。また、対象の当否判定結果が大当たりとなる場合とはずれとなる場合とでは、可動部材40を第一位置に戻すタイミングが異なるものとしてもよい。例えば、大当たりとなる場合は成功結末となることを契機として可動部材40を第一位置に戻し、はずれとなる場合は次の当否判定結果についての報知演出(次変動)が開始されることを契機として可動部材40を第一位置に戻すようにする。
【0083】
以下、上記可動演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0084】
〇第一具体例
上記実施形態では、特定リーチ演出の発生を契機として可動部材40を第一位置から第二位置に変位させることを説明したが、可動部材40を第一位置から第二位置に変位させる契機(可動部材40を第二位置に位置させる契機)となる事象は種々考えられる。
【0085】
例えば、大当たり信頼度が高まる方向に変動中保留図柄11の態様が変化するかもしれないことを示す保留変化演出(以下、変動中保留変化演出と称する)が実行されている最中(
図26(b)(c)参照)に、可動部材40を第二位置に位置させることが考えられる。このようにすれば、演出の対象ではない変動前保留図柄12が可動部材40に覆われるため、演出の対象が変動中保留図柄11であることが分かりやすくなる。なお、図示しないが、変動中保留変化演出は、変動中保留図柄11の態様が変化しないという結果となりうるものであってもよい。
【0086】
〇第二具体例
上記実施形態では、第二位置に位置する可動部材40は変動中保留図柄11には重ならないものの変動前保留図柄12には重なることを説明したが、その逆、すなわち第二位置に位置する可動部材40は変動前保留図柄12には重ならないものの変動中保留図柄11には重なるものとしてもよい(
図27参照)。端的に言えば、第二位置に位置する可動部材40により変動中保留図柄11が覆われるものの、変動前保留図柄12は露出するものとしてもよい。なお、図示しないが、可動部材40が第一位置に位置するときには変動中保留図柄11および変動前保留図柄12の両方とも露出する(上記実施形態と同様に可動部材40は変動中保留図柄11および変動前保留図柄12のいずれにも重ならない)。これにより、変動前保留図柄12が目立つ状態となる。例えば、以下のようなケースにおいて、このような状態が設定される構成とすることが考えられる。
【0087】
一例としては、大当たり信頼度が高まる方向に変動前保留図柄12の態様が変化するかもしれないことを示す保留変化演出(以下、変動前保留変化演出と称する)が実行されている最中(
図27(b)(c)参照)に、可動部材40を第二位置に位置させることが考えられる。このようにすれば、演出の対象ではない変動中保留図柄11が可動部材40に覆われるため、演出の対象が変動前保留図柄12であることが分かりやすくなる。なお、図示しないが、変動前保留変化演出は、変動前保留図柄12の態様が変化しないという結果となってもよい。
【0088】
別例としては、報知演出の様式(モード)として、変動中保留図柄11が隠されることが常態とされる(可動部材40が第二位置に位置することが常態とされる)様式が設けられているものとすることが考えられる。変動中保留図柄11は、その態様により、現在実行されている報知演出に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性を示唆するものであるところ、報知演出が実行されている期間のほとんどにおいて当該変動中保留図柄11が可動部材40により隠された状態(視認困難または不可能な状態)とされる(
図28(a)(c)に示すような状態とされる)。そして、所定条件成立時に可動部材40が第一位置に変位し、変動中保留図柄11が露出する(
図28(b)(d)参照)。つまり、所定条件成立時に変動中保留図柄11の態様を見て、当該変動中保留図柄11が示す大当たり信頼度を確認することができるようにする。このように、所定条件成立時に限り、変動中保留図柄11が露出してその態様を確認することが可能となるような報知演出の様式とする場合に可動部材40を利用することができる。なお、上記「所定条件」としては種々考えられる。例えば、遊技者が操作可能な操作手段70(押しボタン等)(
図1参照)が設けられ、当該操作手段70の操作が促される所定の操作演出にて、操作手段70が操作されることが所定条件の成立として設定された構成とすることが考えられる。このようにすることで、遊技者の操作意欲の増大に資することになる。
【0089】
第二位置に位置する可動部材40により、一の変動前保留図柄12が覆われ、その他の変動前保留図柄12および変動中保留図柄11は覆われないような態様としてもよい。つまり、露出する変動前保留図柄12が一つに限定され、当該変動前保留図柄12がより目立つ態様としてもよい。例えば、可動部材40がその形状(外形)を変化させることができるようにし、露出させるべき変動前保留図柄12に応じた形状となるように変化する。換言すれば、変動前保留図柄12を露出させるために設けられる領域の位置(可動部材40の全体に対する当該領域の位置)を変化させることができる可動部材40の構造とする。
図29に示した例の可動部材40は、本体部41および当該本体部41に対して変位する可動片42を有し、可動片42を制御することで、露出する変動前保留図柄12を一つに限定することができる構造である。当該例では、変動前保留図柄12(最大四つ)のそれぞれに対応する可動片42が設けられ、対応する変動前保留図柄12を覆う場合は可動片42を本体部41に対して突出させる一方、対応する変動前保留図柄12を露出する場合は可動片42を原位置に位置させる(引っ込めた状態とする)。
図29に示すような可動部材40を採用することで、上述した変動前保留変化演出においては、複数の変動前保留図柄12が表示されている場合であっても、対象の変動前保留図柄12(態様が変化するかもしれない変動前保留図柄12)のみが露出した状態とすることもできる。
【0090】
〇第三具体例
上記実施形態にて説明した通り、可動部材40が第二位置に位置しているときには、当該可動部材40に変動前保留図柄12が覆われる(
図30(b)参照)。その後、可動部材40が第一位置に戻り、変動前保留図柄12が露出したとき、可動部材40に覆われる前の態様(
図30(a)に示す段階での態様)に比して信頼度が高まる方向に変動前保留図柄12の態様が変化する可能性があるものとする(
図30(c)参照)。上記実施形態に則していえば、特定リーチ演出の発生前後で、変動前保留図柄12の態様が変化する可能性があるものとする。可動部材40を第二位置に位置させるのは、変動中保留図柄11を目立たせるためである。この際に変動前保留図柄12が可動部材40に覆われることを利用し、変動前保留図柄12の態様が変化する場合があるようにすることで、遊技をより面白いものとすることができる。
【0091】
なお、このような変化が発生するのは、変動中保留図柄11に対応する当否判定結果がはずれとなる場合(特定リーチ演出が失敗結末となる場合)に限定することが好ましい(
図30(c)参照)。変動中保留図柄11に対応する当否判定結果が大当たりとなる場合はすぐに大当たり遊技が実行され、少なくとも大当たり遊技が終了しないと変動前保留図柄12に対応する当否判定結果についての報知演出が開始されないからである。すなわち、変動中保留図柄11に対応する当否判定結果がはずれとなる場合には、変動前保留図柄12に対応する当否判定結果についての報知演出がすぐに開始されるから、変動前保留図柄12の態様の変化に遊技者が注目することになる。
【0092】
〇第四具体例
特定リーチ演出の結末として、当否判定結果がはずれ(失敗結末)であるかのように見せかけた後、実は当否判定結果が大当たり(成功結末)であることを示すような逆転結末(逆転演出)が発生する場合があるものとする。失敗結末(
図31(a)→(b-1)→(c-1))と逆転結末(
図31(a)→(b-2)→(c-2))は、ともに遊技者側キャラクタが敗北したことを示すような画像が表示されるものであるという点で、途中まで(
図31(a)に示す段階)は見分けがつかない態様である。
【0093】
これを前提とし、失敗結末時に可動部材40が第一位置に戻るタイミング(第一位置に向かって変位を開始する時点)と、逆転結末時に可動部材40が第一位置に戻るタイミングを異ならせるものとする。例えば、失敗結末時には、遊技者側キャラクタが敗北したことを示すような所定の画像が表示された時点で可動部材40が第一位置に向かって変位を開始するものとする(
図31(a)→(b-1))。一方、逆転結末時には、失敗結末と同様に遊技者側キャラクタが敗北したことを示すような所定の画像が表示された時点に到達しても、可動部材40が第一位置に向かって変位を開始せず、第二位置に位置したままとする(
図31(a)→(b-2))。このようにすることで、所定の時点(所定の画像が表示された時点)で可動部材40が変位を開始しなければ、当否判定結果が大当たりとなるということが確定する設定とすることができる。つまり、遊技者の視点で言えば、所定の時点(所定の画像が表示された時点)で可動部材40が変位を開始しないことを願う遊技性を実現することができる。
【0094】
なお、逆転結末時に可動部材40が第一位置に向かって変位を開始する時点は所定の画像が表示された時点以降であればどの時点であってもよい。また、上記例とは逆の設定としてもよい。すなわち、可動部材40が第一位置に向かって変位を開始するタイミングが、失敗結末時よりも、逆転結末時の方が早い設定とする。これにより、早く可動部材40が変位を開始することを遊技者が願う遊技性を実現することができる。このように、表示領域911に表示されている画像からはいずれの結末であるのか見分けがつかない段階で、失敗結末および逆転結末の一方である場合の方が、他方である場合よりも可動部材40が第一位置に向かって変位を開始するタイミングが早くなるようにすることで、可動部材40の変位の有無により逆転結末であるか否かをいち早く知ることができるという遊技性が実現される。
【0095】
〇第五具体例
特定リーチ演出が実行される前後や、実行されている最中に可動部材40が変位することになる。上述した通り、可動部材40は、表示領域911における保留図柄10が表示される側の側縁(上記実施形態では下側縁)と、当該側縁に直交する側縁(上記実施形態では左側縁)との間を往復動作可能なものである。つまり、対向する一方の側縁側から他方の側縁側に変位する(例えば、上側縁と下側縁の一方側から他方側へ変位する)のではなく、直交する一方の側縁側から他方の側縁側に変位するものとされている。可動部材40の変位の態様をこのようにすることは、以下のような利点がある。
【0096】
例えば、可動部材40とは別の可動部材(以下、別可動部材50と称する)が設けられているものとする(
図32参照)。当該別可動部材50は、原位置と演出位置との間を往復動作可能なものであるとする(変位に際し、その形態を変化させるものであってもよい)。演出位置の方が、原位置よりも表示領域911の中央寄りであるとする。つまり、原位置から演出位置に向かうにつれて別可動部材50と表示領域911が重なる範囲は次第に大きくなるような変位であるとする。また、第一位置や第二位置に位置する可動部材40が沿う側縁とは異なる側縁側が、別可動部材50の原位置であるとする。上記実施形態に則していえば、上側縁側または右側縁側が別可動部材50の原位置であるとする。
【0097】
このような別可動部材50は、特定リーチ演出が実行される前後や、実行されている最中に原位置から演出位置に変位させられたり、演出位置から原位置に戻されたりするものとする。可動部材40および別可動部材50を、どのようなタイミングで変位させるとしても、両者が干渉することはない。つまり、可動部材40が直交する一方の側縁側から他方の側縁側に変位する(表示領域911を「横断」するように変位しない)ようにしているため、可動部材40と別可動部材50との干渉を防止するためにこれらを変位させるタイミングが限定されるといったことはない。
【0098】
〇第六具体例
第二位置に位置した可動部材40の態様により、遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が示唆されるものとする。例えば、可動部材40に発光部45が設けられ、当該発光部45の発光態様(例えば発光色)により、特定リーチ演出が成功結末となる(すなわち大当たりとなる)蓋然性が示唆されるものとする(
図33参照)。このように、可動部材40を大当たり信頼度の示唆にも利用することができる。つまり、可動部材40は、変動前保留図柄12を覆う(変動中保留図柄11を目立たせる)という機能だけでなく、大当たり信頼度を示唆するという機能も発現することになる。特定リーチ演出に関係しない変動前保留図柄12を覆うために第二位置に位置させた可動部材40を、特定リーチ演出の結末(当否判定結果)の示唆にも利用するということである。
【0099】
また、図示しないが、遊技者に有利な事象として「信頼度が高まる方向に変動中保留図柄11の態様が変化すること」が設定された構成とすることも考えられる。第二位置に位置する可動部材40が変動中保留図柄11を目立たせるものであることを踏まえ、当該可動部材40の態様(発光部45の発光態様)により変動中保留図柄11の態様変化が発生する蓋然性が示唆されるものとする。このようにすることで、可動部材40が第二位置に位置することで目立つ状態とされる対象と、可動部材40の態様(発光部45の発光態様)による示唆の対象がいずれも「変動中保留図柄」で共通する分かりやすい演出とすることができる。
【0100】
4)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0101】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0102】
・手段1-1
対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、前記保留図柄を構成する図柄要素の種類により、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆する保留演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記保留演出として、前記保留図柄が、複数種の図柄要素を含む事前態様から、当該複数種の図柄要素のうちの一種の図柄要素を含む事後態様に変化する保留要素減少演出が実行されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機が実行可能な保留要素減少演出は、複数種の図柄要素を含む事前態様により将来的な保留図柄の態様(事後態様)が示唆されるという面白みのあるものである。
【0103】
・手段1-2
前記事前態様は二種の前記図柄要素を含む態様であり、前記保留要素減少演出は、前記事前態様が含む二種の前記図柄要素のうちの一つが無くなることで前記事後態様となるものであることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者にとって有利な方の図柄要素が残ることを願う演出とすることができる。
【0104】
・手段1-3
前記事前態様は、二種の前記図柄要素のそれぞれが含まれる分割部を有するものであり、前記分割部の一方が大きくなりつつ他方が小さくなることが交互に生じる煽り演出が発生することを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、一方の図柄要素が大きくなって他方が無くなるという結末に至る演出ではないかということを分かりやすく示すことができる。
【0105】
・手段1-4
前記事後態様が二種の前記図柄要素のうちの一方を含むものとなった場合、当該保留図柄に対応する当否判定結果を報知する報知演出にて特定演出が発生することが確定する一方、前記事後態様が二種の前記図柄要素のうちの他方を含むものとなった場合、当該保留図柄に対応する当否判定結果を報知する報知演出にて前記特定演出が発生するとは限らないものの、当該特定演出が発生した場合には当否判定結果が当たりとなることが確定することを特徴とする手段1-2または手段1-3に記載の遊技機。
このようにすることで、特定演出が発生するとは限られないケースに移行した場合(事後態様が二種の図柄要素のうちの他方を含むものとなった場合)には、特定演出が発生することを願うという面白みのある遊技性を実現することができる。
【0106】
・手段1-5
前記保留要素減少演出は、前記保留図柄が三種以上の図柄要素を含む前記事前態様から、当該図柄要素の数が減少することが複数回発生することで、前記事後態様に至る場合があることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者が事後態様を予測しつつ楽しむ演出とすることができる。
【0107】
・手段1-6
前記保留演出として前記保留図柄が前記事後態様に至ることなく終了する演出が発生する場合があり、当該演出が発生した場合には当該保留図柄に対応する当否判定結果がはずれとなることを特徴とする手段1-1から手段1-5のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、事後態様に至らなければ当たりの可能性が無くなるのであるから、まずは事後態様に至ることを願う演出となる。
【0108】
・手段2-1
対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、前記保留図柄の種類を変化させることにより、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高まったことを示唆する保留変化演出を実行する演出実行手段と、前記保留変化演出の発生を予告する保留変化予告を実行する予告実行手段と、を備え、前記保留変化予告として表示される予告画像の種類により、前記保留変化演出にて変化した後の前記保留図柄の種類が示唆されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、予告画像の種類により保留変化演出における変化後の保留図柄の態様が示唆されるという面白みのあるものである。
【0109】
・手段2-2
複数種の前記予告画像のそれぞれは複数種の前記保留図柄のいずれかに対応づけられており、前記保留変化演出にて変化した後の前記保留図柄の種類は、前記保留変化予告における前記予告画像の種類に対応したものとなることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすることで、保留変化予告が分かりやすいものとなる。
【0110】
・手段2-3
複数種の前記予告画像のそれぞれは複数種の前記保留図柄のいずれかに対応づけられており、前記保留変化演出にて変化した後の前記保留図柄の種類は、前記保留変化予告における前記予告画像の種類に対応したもの、または、前記保留変化予告における前記予告画像の種類に対応したものよりも対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高いものとなることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすることで、予告画像の種類がどのようなものであっても、高信頼度の保留図柄に変化する可能性があるという遊技性を実現することが可能である。
【0111】
・手段2-4
前記保留変化予告においては、前記予告画像の種類が変化しうることを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機。
このようにすることで、予告画像の種類がより高信頼度のものに変化することに期待する遊技性を実現することが可能である。
【0112】
・手段3-1
未だ当否判定結果の報知が完了してない当否判定情報の存在を示す図柄であって、当否判定結果を報知する報知演出が現在実行されているものに対応する変動中保留図柄、および、前記報知演出が開始されていないものに対応する変動前保留図柄を表示する表示手段と、前記変動中保留図柄と前記変動前保留図柄の両方に重ならない第一位置、および、前記変動中保留図柄と前記変動前保留図柄の一方には重ならないものの他方には重なる第二位置に位置することが可能な可動部材と、を備え、常態において前記第一位置に位置する前記可動部材が、所定条件成立を契機として前記第二位置に位置させられることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、可動部材を第二位置に位置させることで、変動中保留図柄と変動前保留図柄の一方を目立たせること(演出に応じて一方の保留図柄を目立たせること)が可能である。
【0113】
・手段3-2
前記第二位置に位置する可動部材は、前記変動中保留図柄には重ならないものの前記変動前保留図柄には重なることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすれば、可動部材を第二位置に位置させることで、変動中保留図柄を目立たせることが可能である。
【0114】
・手段3-3
前記報知演出を構成する演出として、当否判定結果に応じた結末に至る特定リーチ演出を実行することが可能であり、前記特定リーチ演出の最中に、前記可動部材が前記第二位置に位置させられることを特徴とする手段3-2に記載の遊技機。
このようにすることで、特定リーチ演出中に変動中保留図柄を目立たせることが可能である。
【0115】
・手段3-4
前記変動中保留図柄の態様が変化するかもしれないことを示す変動中保留変化演出を実行することが可能であり、前記変動中保留変化演出の最中に、前記可動部材が前記第二位置に位置させられることを特徴とする手段3-2に記載の遊技機。
このように、変動中保留図柄の態様が変化するかもしれないときには、可動部材を第二位置に位置させて変動中保留図柄を目立たせるようにすればよい。
【0116】
・手段3-5
前記第二位置に位置する可動部材は、前記変動前保留図柄には重ならないものの前記変動中保留図柄には重なることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすれば、可動部材を第二位置に位置させることで、変動前保留図柄を目立たせることが可能である。
【0117】
・手段3-6
前記変動前保留図柄の態様が変化するかもしれないことを示す変動前保留変化演出を実行することが可能であり、前記変動前保留変化演出の最中に、前記可動部材が前記第二位置に位置させられることを特徴とする手段3-5に記載の遊技機。
このように、変動前保留図柄の態様が変化するかもしれないときには、可動部材を第二位置に位置させて変動前保留図柄を目立たせるようにすればよい。
【符号の説明】
【0118】
1 遊技機
10 保留図柄
11 変動中保留図柄
12 変動前保留図柄
10a 事前態様
10b 事後態様
101 第一分割部
102 第二分割部
103 第三分割部
191~193 第一示唆要素~第三示唆要素
20 通常保留図柄
21~24 第一特殊保留図柄~第四特殊保留図柄
30 予告画像
31~34 第一予告画像~第四予告画像
40 可動部材
80 識別図柄