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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】光デバイスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/32 20060101AFI20231002BHJP
   G02B 6/30 20060101ALI20231002BHJP
   G02B 6/122 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
G02B6/32
G02B6/30
G02B6/122
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021544168
(86)(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 IB2020050697
(87)【国際公開番号】W WO2020165674
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】16/273,395
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】益田 幸治
(72)【発明者】
【氏名】ジャック、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】フロティエ、ポール、フランシス
(72)【発明者】
【氏名】徳成 正雄
【審査官】山本 元彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/076888(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0151272(US,A1)
【文献】特開2015-230481(JP,A)
【文献】特開2004-317912(JP,A)
【文献】特開2006-215288(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0203193(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/12-6/14
G02B 6/26-6/27
G02B 6/30-6/34
G02B 6/42-6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光デバイスであって、
複数の導波路コアを含む基板、および
前記基板上に設けられた光学部品であって、複数のレンズを含み、前記複数のレンズの各々が前記基板上の前記複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を透過させる、前記光学部品
を備え、
前記光学部品は、本体および突出部を備え、前記本体には前記複数のレンズが設けられ、前記突出部が前記本体の側面から突出しており、
前記突出部は、接着剤で前記基板に固定された、
光デバイス。
【請求項2】
前記突出部は、前記基板の上面に面する接着面を備え、前記接着面が前記突出部の前記接着面と前記基板の前記上面とを結合する前記接着剤で前記基板に固定された、請求項1に記載の光デバイス。
【請求項3】
前記突出部の前記接着面と前記基板の前記上面との間に隙間が形成され、
前記隙間は、前記突出部の厚さより小さい、
請求項2に記載の光デバイス。
【請求項4】
前記突出部は、前記突出部の前記接着面とは反対側に設けられた対向面を備える、請求項2または3に記載の光デバイス。
【請求項5】
前記突出部は、平面形状を有する平面部材であり、前記平面部材が前記基板の上面に沿って設けられた、請求項1~4のいずれか1項に記載の光デバイス。
【請求項6】
前記光学部品には複数の前記突出部が設けられ、前記複数の前記突出部が前記複数のレンズを挟んで向かい合う位置に設けられた、請求項1~5のいずれか1項に記載の光デバイス。
【請求項7】
前記光学部品には複数の前記突出部が設けられ、前記複数の前記突出部が前記複数の導波路コアを含む領域を挟んで向かい合う位置に設けられた、請求項1~5のいずれか1項に記載の光デバイス。
【請求項8】
複数の前記光学部品を備え、前記複数の前記光学部品が前記複数の導波路コアに沿う方向に垂直な方向に沿って前記基板上に配列された、請求項7に記載の光デバイス。
【請求項9】
前記複数の前記突出部は、前記複数の導波路コアに沿う前記方向において異なる位置に設けられた、請求項8に記載の光デバイス。
【請求項10】
前記光学部品は、前記本体の前記側面に沿って設けられた別の接着剤で前記基板に固定され、前記別の接着剤が前記本体の前記側面と前記基板の上面とを結合する、請求項1~9のいずれか1項に記載の光デバイス。
【請求項11】
前記別の接着剤は、前記突出部の側面と前記基板の前記上面とを結合する、請求項10に記載の光デバイス。
【請求項12】
前記接着剤は、光硬化材料を備え、
前記別の接着剤は、熱硬化性材料またはUV硬化性材料を備える、
請求項10または11に記載の光デバイス。
【請求項13】
前記突出部の厚さは、前記本体の厚さの半分未満である、請求項1~12のいずれか1項に記載の光デバイス。
【請求項14】
光デバイスであって、
複数の導波路コアを含む基板、および
前記基板上に設けられた光学部品であって、複数のレンズを含み、前記複数のレンズの各々が前記基板上の前記複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を透過させ、前記光学部品が前記基板に面する表面および前記表面上に設けられた凹部を備え、前記凹部が前記複数のレンズを挟んで向かい合い、前記光学部品が前記凹部中に収容された接着剤によって前記基板に固定された、前記光学部品、
を備える、光デバイス。
【請求項15】
デバイスであって、光デバイスおよび前記光デバイスからの信号に基づいて動作する動作ユニットを備え、前記光デバイスは、
複数の導波路コアを含む基板であって、光が前記複数の導波路コアを通過することを許容する、前記基板、および
前記基板上に設けられた光学部品であって、複数のレンズを含み、前記複数のレンズの各々が前記基板上の前記複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を透過させ、前記光学部品が本体および突出部を備え、前記本体には前記複数のレンズが設けられ、前記突出部が前記本体の側面から突出しており、前記突出部が接着剤で前記基板に固定された、前記光学部品
を備える、
デバイス。
【請求項16】
光デバイスを作製するための方法であって、前記方法は、
基板および光学部品を形成することであって、前記基板が複数の導波路コアを含み、前記複数の導波路コアは、光が前記複数の導波路コアを通過することを許容し、前記光学部品が前記基板上に設けられ、前記光学部品が複数のレンズを含み、前記複数のレンズの各々は、前記基板上の前記複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を透過させるように動作可能であり、前記光学部品が本体および突出部を備え、前記本体には前記複数のレンズが設けられ、前記突出部が前記本体の側面から突出している、前記形成することと、
前記突出部を接着剤で前記基板に固定することと
を含む、方法。
【請求項17】
デバイスを作製するための方法であって、前記方法は、
基板、光学部品およびデバイス本体を形成することであって、前記基板が複数の導波路コアを含み、前記複数の導波路コアは、光が前記複数の導波路コアを通過することを許容し、前記光学部品が前記基板上に設けられ、前記光学部品が複数のレンズを含み、前記複数のレンズの各々が前記基板上の前記複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を透過させ、前記光学部品が本体および突出部を備え、前記本体には前記複数のレンズが設けられ、前記突出部が前記本体の側面から突出している、前記形成することと、
前記突出部を接着剤で前記基板に固定することと、
前記基板に固定された前記光学部品を前記デバイス本体へ載せることと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光デバイスアセンブリに関し、より詳しくはマイクロレンズアレイを有する光学部品を基板に固定するためのプロセスに関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明の実施形態によれば、光デバイスが提供される。光デバイスは、光が複数の導波路コアを通過することを許容する複数の導波路コアを含む基板を含む。光デバイスは、基板上に設けられた光学部品をさらに含む。光学部品は、基板上の複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を各々が透過させる複数のレンズを含む。光学部品は、本体および突出部を含む。本体には複数のレンズが設けられ、突出部は、本体の側面から突出している。突出部は、接着剤で基板に固定される。
【0003】
本発明の別の実施形態によれば、光デバイスが提供される。光デバイスは、光が複数の導波路コアを通過することを許容する複数の導波路コアを含む基板を含む。光デバイスは、基板上に設けられた光学部品をさらに含む。光学部品は、基板上の複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を各々が透過させる複数のレンズを含む。光学部品は、基板に面する表面および表面上に設けられた凹部を含む。凹部は、複数のレンズを挟んで向かい合う。光学部品は、凹部中に収容された接着剤によって基板に固定される。
【0004】
本発明のさらに別の実施形態によれば、光デバイスおよび光デバイスからの信号に基づいて動作する動作ユニットを含むデバイスが提供される。光デバイスは、光が複数の導波路コアを通過することを許容する複数の導波路コアを含む基板を含む。光デバイスは、基板上に設けられた光学部品をさらに含む。光学部品は、基板上の複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を各々が透過させる複数のレンズを含む。光学部品は、本体および突出部を含む。本体には複数のレンズが設けられ、突出部は、本体の側面から突出している。突出部は、接着剤で基板に固定される。
【0005】
本発明のさらに別の実施形態によれば、光デバイスを作製するための方法が提供される。方法は、基板および光学部品を形成することを含む。基板は、光が複数の導波路コアを通過することを許容する複数の導波路コアを含む。光学部品は、基板上に設けられ、基板上の複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を各々が透過させる複数のレンズを含む。光学部品は、本体および突出部を含む。本体には複数のレンズが設けられ、突出部は、本体の側面から突出している。方法は、突出部を接着剤で基板に固定することをさらに含む。
【0006】
本発明のさらに別の実施形態によれば、デバイスを作製するための方法が提供される。方法は、基板、光学部品およびデバイス本体を形成することを含む。基板は、光が複数の導波路コアを通過することを許容する複数の導波路コアを含む。光学部品は、基板上に設けられ、基板上の複数の導波路コアの対応する1つを通過する光を各々が透過させる複数のレンズを含む。光学部品は、本体および突出部を含む。本体には複数のレンズが設けられ、突出部は、本体の側面から突出している。方法は、突出部を接着剤で基板に固定することをさらに含む。方法は、基板に固定された光学部品をデバイス本体へ載せることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態による光通信システムの上面図である。
図2】第1の実施形態によるマルチチップモジュールの側面図である。
図3】(A)図2における線III(A)-III(A)に沿った概略断面図である。(B)第1の実施形態による基板側部品および導波路層の上面図である。
図4】(A)、(B)、および(C)は、ある例において基板側部品を導波路層に固定するためのプロセスを示す。
図5】(A)、(B)、および(C)は、別の例において基板側部品を導波路層に固定するための別のプロセスを示す。
図6】第1の実施形態による基板側部品の斜視図である。
図7図3(A)における円VII内の部分断面図である。
図8】(A)、(B)、(C)、(D)、および(E)は、第1の実施形態において基板側部品を導波路層に固定するためのプロセスを示す。
図9】第1の実施形態による主基板上に配列された基板側部品の上面図である。
図10A】第2の実施形態による主基板上に配列された基板側部品の上面図である。
図10B】第3の実施形態による主基板上に配列された基板側部品の上面図である。
図11】(A)、(B)、(C)は基板側部品の上面図である。
図12】(A)、(B)は、修正形態による基板側部品の側面図および上面図である。
図13】光通信システムが設けられた装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の例示的な実施形態が添付図面を参照して詳細に記載される。
【0009】
本発明は、以下に示される例示的な実施形態には限定されず、本発明の範囲内で様々な修正を伴って実施されてよいことに留意すべきである。加えて、本明細書に用いられる図面は、説明のためであり、実際の寸法を示さないことがある。
【0010】
図1は、第1の実施形態による光通信システム1の上面図である。図に示されるように、光通信システム1は、2つのマルチチップモジュール(MCM:multi-chip module)5を含んでよい。MCM5は、主基板10、中央処理装置(CPU:central processing unit)11、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:vertical cavity surface emitting laser)チップアレイ12、レーザダイオードドライバ(LDD:laser diode driver)チップ13、フォトダイオード(PD:photodiode)チップアレイ14、トランスインピーダンスアンプ(TIA:trans-impedance amplifier)チップ15、導波路層161および162、ならびにファイバコネクタ17を含んでよい。さらに、図に示されるように、光通信システム1は、各々がいくつか(例えば、12または24個)のファイバケーブルコアを有するファイバケーブル181および182を含んでよい。
【0011】
導波路層161は、その数がファイバケーブル181または182のコアの数と一致する複数の導波路コアWGを含んでよい。VCSELチップアレイ12は、その数が導波路層161のファイバコア(示されない)の数と一致する複数のVCSELデバイスを含んでよい。導波路層162は、その数がファイバケーブル181または182のファイバコア(示されない)の数と一致する複数の導波路コアWGを含んでよい。PDチップアレイ14は、その数が導波路層162のコアの数と一致する複数のPDデバイスを含んでよい。
【0012】
図2は、第1の実施形態によるMCM5の側面図である。図に示されるように、導波路層161は、主基板10の表面上に形成されてよい。導波路層161は、導波路コアWG、導波路コアWGより上にクラッド層160、および導波路コアWGより下に別のクラッド層160を含んでよい。導波路層161は、ポリマー導波路として形成されてよい。
【0013】
導波路層161には複数のミラーキャビティ165が設けられてよい。ミラーキャビティ165は、導波路コアWGの一端(図2では左側)に設けられて、VCSELチップアレイ12に面する。各ミラーキャビティ165は、各導波路コアWG上に設けられる。言い換えれば、ミラーキャビティ165の数が導波路コアWGの数と一致する。
【0014】
導波路層161には複数のミラーキャビティ167も設けられてよい。ミラーキャビティ167は、導波路コアWGの他端(図2では右側)に設けられて、ファイバコネクタ17に面する。各ミラーキャビティ167は、各導波路コアWG上に設けられる。言い換えれば、ミラーキャビティ167の数が導波路コアWGの数と一致する。
【0015】
ミラーキャビティ165および167は、導波路コアWGとミラーキャビティ165またはミラーキャビティ167との間の境界(界面)上に反射面(ミラーM)を形成するために45°の角度で傾斜していてよい。本実施形態では、境界は、金属コーティングなしに設けられてよく、ミラーキャビティ165および167が空気(大気)で満たされてよい。この構成は、ミラーMが光を内部全反射(TIR:total internal reflection)によって反射させることを可能にする。より具体的には、ミラーキャビティ165のミラーMは、VCSELチップアレイ12からの光を内部全反射によって導波路コアWGへ反射させる。ミラーキャビティ167のミラーMは、導波路コアWGからの光を内部全反射によってファイバコネクタ17へ反射させる。
【0016】
いくつかの実施形態において、ミラーキャビティ167のミラーMは、2つの列(図3(B)参照)を形成するために導波路コアWG中で互い違いの位置に設けられる。
【0017】
ファイバコネクタ17は、ファイバ側部品180および基板側部品190を含んでよい。ファイバケーブル181および182へ接続されたファイバ側部品180は、基板側部品190上に載せられてよい。基板側部品190は、ファイバ側部品180を受けるために導波路層161上に直接に載せられてよい。
【0018】
基板側部品190は、接着剤210を用いて導波路層161上へ接着される。接着剤210は、光硬化性材料、例えば、紫外線(UV)硬化材料(光硬化材料)または熱硬化材料であってよい。導波路層161は、請求される基板の一例である。基板側部品190は、請求される光学部品の一例である。マイクロレンズ193は、請求されるレンズの一例である。
【0019】
図3(A)は、図2における線III(A)-III(A)に沿った概略断面図である。図3(B)は、第1の実施形態による基板側部品190および導波路層161の上面図である。
【0020】
図3(A)および図3(B)に示されるように、基板側部品190は、本体199およびウィング198(以下に記載される)を含んでよい。基板側部品190は、ポリマー部品として形成されてよい。本実施形態では、基板側部品190が単一片として構成されてよい。
【0021】
本体199は、概して直方体形状を有してよい。本体199は、基板側マイクロレンズアレイ191、第1の支持部分194、第2の支持部分195、およびアラインメント穴197を含んでよい。
【0022】
マイクロレンズアレイ191は、複数のマイクロレンズ193を含んでよい。マイクロレンズアレイ191は、ミラーキャビティ167のミラーMの列に対応する2つの列に配列される。本実施形態では、本体199には上面上に概して直方体形状を有する上面凹部192が設けられてよい。マイクロレンズアレイ191は、上面凹部192の底に設けられる。
【0023】
基板側部品190は、各マイクロレンズ193と各導波路コアWG上に設けられた対応するミラーMとが位置合わせされるように導波路層161上に置かれてよい。いくつかの実施形態では、ファイバ側部品180がファイバ側マイクロレンズアレイを含んでもよい。基板側部品190の各マイクロレンズ193は、各ファイバ側マイクロレンズと位置合わせされる。この構成は、ミラーMで反射された光が基板側部品190のマイクロレンズ193とファイバ側部品180の対応するマイクロレンズとを通ることを許容する。
【0024】
第1の支持部分194は、本体199の上面上の突出部分である。第1の支持部分194は、本体199の縦方向に両側に設けられてよい。第1の支持部分194がファイバ側部品180を支持する。本実施形態では、マイクロレンズアレイ191が第1の支持部分194の間に設けられる。いくつかの実施形態では、上面凹部192が第1の支持部分194の間に設けられる。
【0025】
第2の支持部分195は、本体199の底面上の突出部分である。第2の支持部分195は、本体199の縦方向に両側に設けられてよい。第2の支持部分195は、導波路層161上に載せられてよい。第2の支持部分195の間に底部中央領域196が画定される。
【0026】
本体199の底面、より具体的には底部中央領域196は、ミラーキャビティ167が設けられた導波路層161の上面の領域に面する。言い換えれば、基板側部品190がミラーキャビティ167を覆ってよい。
【0027】
アラインメント穴197は、本体199の上面から底面へ本体199を貫通するスルーホールである。基板側部品190を導波路層161上へ載せる際に、基板側部品190が載せられることになる位置を検出するためにアラインメント穴197の画像認識が実施される。
【0028】
以下の説明では、導波路コアの軸に沿った方向は、軸方向と呼ばれる。導波路層161の平面に沿って軸方向に垂直な方向は、幅方向と呼ばれる。軸方向および幅方向の両方に縦に垂直な方向は、高さ方向と呼ばれる。
【0029】
マルチチップモジュール(MCM)5は、高密度光集積化によって作製されるアセンブリである。かかる高密度光集積化は、就中、データセンタにおける高性能(HPC:high performance)システムおよびハイエンドサーバのための高速、より低コストの相互接続の鍵であった。光学部品の集積化は、部品のアラインメントに配慮を要し、従って、高スループットまたは低コスト生産に向けて技術的課題を生み出す。いくつかの実施形態において、高密度光集積化は、数秒のプロセス時間内に±5um未満のアラインメント精度を必要とすることがある。基板側部品190と導波路層161との間のミスアライメントは、基板側部品190のマイクロレンズ193を通る光の信号損失をもたらすことがある。
【0030】
図4(A)、4(B)、および4(C)は、ある例において基板側部品1900を導波路層161に固定するためのプロセスを示す。本実施形態のウィング198が設けられていない、基板側部品1900が以下の固定プロセスで導波路層161に固定される。
【0031】
この固定プロセスは、ピックツール900によって実施されてよい。ピックツール900は、ベース910、ピックヘッド930、ホルダ950、および接着剤ディスペンサ960を含んでよい。ベース910は、導波路層161が設けられた主基板10を支持する。ピックヘッド930は、基板側部品1900を選び取る。ホルダ950、例えば、ロボットアームは、ピックヘッド930を保持して移動させる。接着剤ディスペンサ960は、接着剤210を流動化状態で導波路層161上にディスペンスする。ピックヘッド930およびホルダ950は、請求される移動ユニットの例である。
【0032】
図4(A)に示されるように、初期状態では、導波路層161が設けられた主基板10がベース910上に置かれている。第1のステップでは、ホルダ950がピックヘッド930を用いて基板側部品1900を選び取り、基板側部品1900を導波路層161上に載せる。
【0033】
図4(B)に示されるように、第2のステップでは、接着剤ディスペンサ960が接着剤210を基板側部品1900のすべての側面の周りにディスペンスする。第2のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品1900を保持している。
【0034】
図4(C)に示されるように、第3のステップでは、基板側部品1900が導波路層161に固定されるように、接着剤210がUV照射によって硬化される。第3のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品1900を保持している。
【0035】
本例では、ピックツール900がピックヘッド930によって基板側部品1900をある一定の位置に保持している間に接着剤210をディスペンスする必要がある。これは、スペースの考慮に起因する課題となろう。さらに、一組の基板側部品1900および導波路層161のためにピックツール900が比較的長期にわたって独占される。これは、生産コストを増加させかねない。この例で接着剤210として熱硬化材料が用いられる場合には、ピックツール900がさらに長期にわたって独占されるであろう。
【0036】
図5(A)、5(B)、および5(C)は、別の例において基板側部品1900を導波路層161に固定するための別のプロセスを示す。
【0037】
図5(A)に示されるように、初期状態では、導波路層161が設けられた主基板10がベース910上に置かれている。第1のステップでは、接着剤ディスペンサ960が接着剤210を基板側部品1900が載せられることになる領域の外周に沿って導波路層161上にディスペンスする。
【0038】
図5(B)に示されるように、第2のステップでは、ホルダ950がピックヘッド930を用いて基板側部品1900を選び取り、基板側部品1900を導波路層161上へ載せる。このステップでは、基板側部品1900の底が導波路層161上にディスペンスされた接着剤210を押す。
【0039】
図5(C)に示されるように、第3のステップでは、基板側部品1900が導波路層161に固定されるように接着剤210がUV照射によって硬化される。第3のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品1900を保持している。
【0040】
本例では、基板側部品1900が接着剤210を上から押すように、基板側部品1900の導波路層161上への配置前に接着剤210が導波路層161上にディスペンスされる。これは、ギャップGPを通して接着剤210を分布させる(図3(A)参照)。分布している接着剤210は、ミラーキャビティ167中に流れ込む。接着剤210のミラーキャビティ167中へのかかる流れがミラーMの反射率を低下させることがある。接着剤210のこの流れを防止するために、この例ではギャップGPのサイズの非常に厳密な制御または接着剤の量の非常に厳密な制御が必要なことがある。
【0041】
さらに、基板側部品1900下の接着剤210は、基板側部品1900を透過したUV光で照射される必要がある。これは、製造プロセスにおける収率に影響を及ぼすことがある。さらに、基板側部品1900下の接着剤210の固化の程度にむらを生じさせかねない。これも製造プロセスにおける収率に影響を及ぼすことがある。
【0042】
本実施形態においては、逆に、基板側部品190にはウィング198が設けられ、それによって、完全なアセンブリプロセスより前に予備的なタッキングが可能になる。これは、精密なアラインメントおよび固定を1つのプロセスで提供し、収率およびスループットの両方を増加させる。
【0043】
図6は、第1の実施形態による基板側部品190の斜視図である。図7は、図3(A)における円VII内の部分断面図である。図6および図7を参照して、ウィング198が詳細に説明される。ウィング198は、請求される突出部の一例である。
【0044】
図6に示されるように、ウィング198は、基板側部品190の縦方向にそれぞれの側面に設けられてよい。図示される実施形態では、基板側部品190を作り出すために、ウィング198がポリマー射出モールドプロセスで本体199のそれぞれの側面に設けられる。いくつかの実施形態において、ウィング198は、導波路コアWGを含む領域を挟んで向かい合う位置に設けられる(図3(B)参照)。
【0045】
上述のように、本体199は、概して直方体形状を有する。本体199は、幅方向に沿って1つの方向(図6では右側)を向いている第1の表面1903、および幅方向に沿って反対の方向(図6では左側)を向いている第2の表面1905を有する。本体199は、上から見て矩形形状を有する。すなわち、本体199は、上から見て短側面1907および長側面1909を有する。
【0046】
ウィング198は、第1の表面1903および第2の表面1905上、すなわち本体199の短側面1907上の突出部である。図示される実施形態では、ウィング198が本体199の対角に設けられる。より具体的には、ウィング198がマイクロレンズアレイ191を挟んで向かい合う位置に設けられる。第1の表面1903は、本体の請求される側面の一例である。
【0047】
ウィング198は、同じ形状を有してよい。図示される実施形態では、ウィング198が平面状部材である。すなわち、ウィング198は、導波路層161の上面1611(図7参照)に沿って設けられた概して矩形(正方形)平面形状を有する。各ウィング198は、底面1981および上面1983を有する。底面1981は、導波路層161の上面1611に面する。底面1981は、請求される接着面の一例である。上面1983は、請求される対向面の一例である。
【0048】
次に、本体199およびウィング198の寸法が説明される。図示される実施形態では、本体199は、6mmの幅(長さB1参照)、5mmの奥行き(長さB2参照)、および1mmの高さ(長さB3参照)を有する。ウィング198は、1mmの幅(長さW1参照)、1mmの奥行き(長さW2参照)、および0.5mmの高さ(厚さ)(長さW3参照)を有する。
【0049】
ウィング198の厚さは、本体199の高さより小さい。より具体的には、ウィング198の厚さは、本体199の厚さの半分以下であってよい。ウィング198の厚さは、十分な機械強度、モールドを用いての製造可能性、および迅速なUVタッキング(以下に記載される)のために十分な光透過性を提供するように選ばれる。
【0050】
図7に示されるように、各ウィング198は、ウィング198の底面1981と導波路層161の上面1611との間に隙間CLが形成される位置で本体199上に設けられる。隙間CLは、ウィング198の厚さより小さい。より具体的には、隙間CLは、ウィング198の厚さの半分以下であってよい。図示される実施形態では、隙間CLが約0.07mmであってよい(図7中の長さC1参照)。
【0051】
隙間CLは、接着領域サイズ(すなわち、底面1981の面積)、接着剤210の小滴の高さ(以下に記載される)、および導波路構造、例えば、アラインメントマーカAMの高さに基づいて選ばれる。いくつかの実施形態において、アラインメントマーカAMは、導波路層161上に設けられたマシンビジョンのための凸マークである。導波路コアWGをパターニングするため、およびアラインメントマーカAMを導波路層161の上に形成するためにフォトリソグラフィが用いられてよい。隙間CLは、アラインメントマーカAMの高さより大きくてよく、ウィング198がアラインメントマーカAMと接触するのを防止する。
【0052】
ウィング198は、接着領域を本体199の外側に提供して、接着剤210が光路およびマイクロレンズ193を妨害するのを防止する。図示される実施形態では、接着剤210、より具体的にはタッキング接着剤210Aを用いて底面1981が導波路層161の上面1611に接着される。
【0053】
隙間CLは、タッキング接着剤210Aを収容するためのスペースと見做すことができる。このスペースは、タッキング接着剤210Aがミラーキャビティ167中に流れ込むのを防止する。さらに、このスペースに面する第1の表面1903または第2の表面1905の部分が導波路層161の上面1611から立ち上がる。言い換えれば、これらの部分が導波路層161の上面1611に垂直であってよい。これもタッキング接着剤210Aがミラーキャビティ167中に流れ込むのを第1の表面1903および第2の表面1905が防止することを可能にする。さらに、このスペースは、ウィング198の底面1981、導波路層161の上面1611、および本体199の第1の表面1903または第2の表面1905の側面を除いて開かれている。これは、タッキング接着剤210Aがミラーキャビティ167に向かう以外の方向に流れることを可能にする。
【0054】
タッキング接着剤210Aは、ウィング198の上から照射されるUV光によって硬化される。ここで、図示される実施形態では、上面1983が平坦面である。これは、タッキング接着剤210A全体が均一な強度のUV光で照射されることを可能にする。さらに、ウィング198の比較的小さい厚さがタッキング接着剤210A上のUV光強度を増加させてよい。いくつかの実施形態において、ウィング198(基板側部品190)は、UV光を透過する透明材料から作られてよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、ウィング198は、ウィング198のサイズまたは形状を本体199のサイズまたは形状から独立して設計できるように本体199の外側に設けられる。
【0056】
図8(A)、8(B)、8(C)、8(D)、および8(E)は、第1の実施形態において基板側部品190を導波路層161に固定するためのプロセスを示す。図8(A)~8(E)を参照して、第1の実施形態における固定プロセスが詳細に説明される。
【0057】
図8(A)に示されるように、初期状態では、導波路層161が設けられた主基板10がベース910上に置かれている。第1のステップでは、接着剤ディスペンサ960が接着剤210を導波路層161上にディスペンスする。このステップでは、ウィング198が載せられることになる領域上にUV硬化性であるタッキング接着剤210Aが小滴としてディスペンスされる。すなわち、タッキング接着剤210Aは、基板側部品190が載せられることになる領域(図3(B)参照)を挟んで対向して配置された2つの箇所に塗られる。
【0058】
図8(B)に示されるように、第2のステップでは、ホルダ950がピックヘッド930を用いて基板側部品190を選び取り、基板側部品190を導波路層161上に載せる。このステップでは、ウィング198がタッキング接着剤210Aがディスペンスされた領域上に載せられる。すなわち、ウィング198の底面1981がタッキング接着剤210Aを押す。第2のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品190を保持している。
【0059】
図8(C)に示されるように、第3のステップでは、基板側部品190が導波路層161にタッキングされるようにタッキング接着剤210AがUV照射によって硬化される。いくつかの実施形態において、UV光は、400mW/cmで30秒間照射される。第3のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品190を保持している。
【0060】
図8(D)に示されるように、第4のステップでは、ホルダ950が導波路層161にタッキングされた基板側部品190をベース910から選び取り、基板側部品190および導波路層161を硬化ベース970上に置く。言い換えれば、ホルダ950がそれらをベース910から硬化ベース970へ移す。このステップでは、タッキング接着剤210AがUV照射によってさらに硬化されて、UV硬化プロセスを終了する。いくつかの実施形態において、UV光は、1500mW/cmで2分間照射される。基板側部品190が第3のステップで導波路層161にタッキングされたため(図8(C)参照)、第4のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品190を保持する必要はない。
【0061】
図8(E)に示されるように、第5のステップでは、ホルダ950が基板側部品190および導波路層161を硬化ベース970から加熱プレート990へ移す。このステップでは、接着剤ディスペンサ1960が熱硬化性またはUV硬化性であるサイドフィル接着剤210Bをディスペンスする。いくつかの実施形態において、サイドフィル接着剤210Bは、導波路層161の外周に残るために基板側部品190の下を流れてはならない。サイドフィル接着剤210Bは、次に、加熱プレート990によって硬化される。すなわち、第5のステップでは熱的タッキングが実施される。さらに、第5のステップでは、ピックヘッド930が基板側部品190を保持する必要はない。加熱プレート990は、請求される支持ベースの一例である。
【0062】
このようにして、自動化された取り付けプロセスで基板側部品190が導波路層161に取り付けられる。このプロセスでは、第3のステップでウィング198およびタッキング接着剤210Aを用いて基板側部品190が初めに導波路層161にタッキングされてよい。これは、基板側部品190がピックツール900を独占する時間を短縮する。
【0063】
図示される実施形態では、基板側部品190がタッキング接着剤210Aおよびサイドフィル接着剤210Bの組み合わせによって導波路層161に固定されてよい。さらに、図3(B)に示されるように、各ウィング198が軸方向にサイドフィル接着剤210Bの間に設けられる。サイドフィル接着剤210Bは、ウィング198が軸方向に移動するのを防止してよい。タッキング接着剤210Aは、請求される接着剤の一例である。サイドフィル接着剤210Bは、請求される別の接着剤の一例である。
(基板側部品190の配列)
【0064】
図9は、第1の実施形態による主基板10上に配列された基板側部品190の上面図である。
【0065】
図9に示されるように、複数の基板側部品190が主基板10上に配列される。図示される実施形態では、4つの基板側部品190が幅方向に沿って配列される。各基板側部品190には本体199の対角にウィング198が設けられる。言い換えれば、ウィング198が非対称位置に設けられる。これは、ウィング198を互い違いの位置に配列することを許容する。この配列は、本体199間のスペースS1をせいぜいウィング198の幅(長さW1を参照)まで減少させることができる。言い換えれば、非対称配列は、複数の基板側部品190が隣接する基板側部品190のウィング198の間に妨害されずに密に置かれることを許容する。
【0066】
図10Aは、第2の実施形態による主基板10上に配列された基板側部品290Aの上面図である。図10Bは、第3の実施形態による主基板10上に配列された基板側部品290Bの上面図である。図10Aおよび図10Bでは、図1~3および6~9に示される第1の実施形態のものと同じ部品が同じ参照数字によって表され、それらの詳細な説明は、省略される。
【0067】
図10Aを参照して、第2の実施形態による基板側部品290Aが説明される。上記の第1の実施形態では、基板側部品190には本体199の外側に非対称配列で据え付けられたウィング198が設けられる。ウィング198の配列は、これには限定されない。いくつかの実施形態では、図10Aに示されるように、基板側部品290Aには本体199の外側に対称配列で据え付けられたウィング298Aが設けられる。この配列は、本体199の間に幅方向に、少なくとも2つのウィング298Aの幅以上である、スペースS2を必要とする。
【0068】
図10Bを参照して、第3の実施形態による基板側部品290Bが説明される。図10Bに示されるように、基板側部品290Bにはその長側面1909上に対称配列で据え付けられたウィング298Bが設けられる。この配列は、本体199の間のスペースS3を幅方向に減少させることができる。この配列では、ウィング298Bと他の部品との間の妨害を回避するために本体199と近接部品との間にスペースが必要である。
【0069】
図11(A)、11(B)、および11(C)は、基板側部品390A、390B、および390Cの上面図である。図11(A)~11(C)を参照して、基板側部品190の修正形態が説明される。上記の実施形態では、ウィング198、298A、および298Bが概して矩形平面形状を有する。ウィング198、298A、および298Bの形状は、これには限定されず、ウィング198、298A、および298Bの形状を用途要件に基づいて決定することができる。ウィング198、298A、および298Bを半球形状または円柱形状、例えば、シリンダ形状、またはプリズム形状とすることができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、図11(A)に示されるように、基板側部品390A上に設けられたウィング3981および3982は、概して三角形平面形状を有してよい。ウィング3981および3982が反対向きであってよい。
【0071】
さらに、図11(B)に示されるように、基板側部品390B上に設けられたウィング3983および3984は、概して半円平面形状を有してよい。言い換えれば、ウィング198、298A、および298Bが丸みを帯びた角を有してよい。
【0072】
さらに、単一の本体199上に設けられたウィング198、298A、および298Bの数は、2つには限定されない。図11(C)に示されるように、3つのウィング3985、3986、および3987が基板側部品390Cの単一の本体199上に設けられてよい。さらに、本体199の反対側に設けられたウィング198、298A、および298Bの数が互いに等しい必要はない。いくつかの実施形態では、図11(C)に示されるように、2つのウィング3985および3986が本体199の一方の側面上に設けられてよく、1つのウィング3987が本体199の他方の側面上に設けられてよい。代わりに、1つのみのウィング198が単一の本体199上に設けられてもよい。
【0073】
さらに、図8(A)~8(E)を参照した上記の説明では、導波路層161へのタッキングのために、タッキング接着剤210Aがウィング198の下にディスペンスされる。タッキング接着剤210Aの代わりにウィング198の側面のまわりにディスペンスされた接着剤210によって、ウィング198を導波路層161にタッキングすることもできる。
【0074】
図12(A)および12(B)は、さらに別の修正形態による基板側部品490の側面図および上面図である。上記の実施形態では、基板側部品190、290A、および290Bが、それぞれ、ウィング198、298A、および298Bを有する。しかしながら、基板側部品190、290A、または290Bの少なくとも1つの側面で基板側部品190、290A、または290Bの底面と導波路層161の上面1611との間に隙間CL(図7参照)が形成される限り、基板側部品190、290A、および290Bは、ウィングを有さなくてよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、図12(A)および12(B)に示されるように、基板側部品490には基板側部品490の底面の縦方向に両側に凹部領域498が設けられる。凹部領域498は、タッキング接着剤210A(図7参照)を収容するための隙間CLを形成することを可能にする。凹部領域498は、請求される凹部の一例である。
【0076】
図13は、光通信システム1が設けられた装置100の概略図である。
【0077】
上述の光通信システム1が装置100上に設けられてよい。装置100は、任意のデバイス、例えば、高性能(HPC)システム、ハイエンドサーバ、コンピュータ、または自動車であってよい。図に示されるように、装置100は、動作ユニット101、例えば、ディスプレイまたはモニタ、およびデバイス本体103を含んでよい。動作ユニット101は、上述の光通信システム1からの信号に基づいて動作してよい。光通信システム1および動作ユニット101がデバイス本体103上に載せられてよい。すなわち、装置100の作製プロセスでは、導波路層161に固定された基板側部品190がデバイス本体103上に載せられる。光通信システム1は、請求される光デバイスの一例である。装置100は、請求されるデバイスの一例である。
【0078】
本発明の様々な実施形態の記載が説明のために提示されたが、これらの記載が網羅的であることも、または開示される実施形態に限定されることも意図されない。記載される実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変更が当業者に明らかであろう。本明細書に用いられる用語法は、実施形態の原理、実用用途、または市場に見られる技術を超える技術的改良を最もよく説明するため、あるいは本明細書に開示される実施形態を他の当業者が理解できるようにするために選ばれた。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13