(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】高圧洗浄機
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20231004BHJP
B05B 15/00 20180101ALI20231004BHJP
【FI】
B08B3/02 E
B05B15/00
(21)【出願番号】P 2019225219
(22)【出願日】2019-12-13
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(72)【発明者】
【氏名】井上 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】廣田 満久
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特表平07-508669(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0045271(US,A1)
【文献】特開2004-351234(JP,A)
【文献】登録実用新案第3128440(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 1/00~13/00
B05B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ及びモータを含む本体と、
前記本体から第一方向に伸びるように設けられるノズルと、
前記本体から前記ノズル側へ向かう第二方向に伸びるグリップと、
前記ポンプを駆動するスイッチと、を備え、
前記ノズルが前記本体の前側に位置し、かつ、前記グリップの鉛直下方に前記本体が位置する洗浄姿勢をとったとき、前記第一方向は、前記第二方向と平行又は前記第二方向よりも下方に向か
い、
前記洗浄姿勢において、前記グリップの鉛直下方に、前記本体及び前記ノズル及び前記グリップを含んだ重心が位置するように構成され、
前記グリップと前記本体との間に、前記グリップを握るユーザの指を配置可能な開口部が設けられ、
前記開口部は、前記グリップの内周面と、前記グリップの内周面と接続する支持面とに対向し、
前記洗浄姿勢において、前記グリップの内周面は前記本体から前側上方に傾斜して延び、且つ前記支持面は前記グリップの内周面の前端部から前記本体に向かって下方又は前側下方に延び、
前記スイッチは、前記グリップの内周面における前記支持面の近傍に設けられる、
高圧洗浄機。
【請求項2】
前記本体の外形は、前記ノズルが設けられている側から後方に沿って伸びた後 、後ろ斜め下方に向かって伸びるように屈曲又は湾曲されており、
前記本体の後端面には、外部から洗浄液を供給するホースを接続する接続口が設けられている、
請求項1に記載の高圧洗浄機。
【請求項3】
前記本体は、バッテリをさらに含む請求項1または請求項2に記載の高圧洗浄機。
【請求項4】
前記第一方向と前記第二方向とのなす角は、30度未満である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の高圧洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高圧洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、高圧水噴射ガン本体のグリップを銃身より上方部に設けるとともに、銃身に対して50~90度の角度で傾斜する高圧水噴射ガンが開示されている。上述の高圧水噴射ガンは、略鉛直方向にたてたグリップを一方の手で握りながら、他方の手で銃身を支えることで、所望の箇所への洗浄を行う両手持ち式のタイプである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような高圧洗浄機においては、肘を曲げた状態での洗浄作業となるため、洗浄したい方向に身体を向ける必要があり、取り回しが煩雑であった。
【0005】
上記の問題点に鑑み、本発明は、一例として、片手での取り回しを容易に行うことができる高圧洗浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る高圧洗浄機は、ポンプ及びモータを含む本体と、前記本体から第一方向に伸びるように設けられるノズルと、前記本体から前記ノズル側へ向かう第二方向に伸びるグリップと、を備え、前記第二方向が水平となり、かつ、前記グリップの鉛直下方に前記本体が位置する洗浄姿勢をとったとき、前記第一方向は、前記第二方向と平行又は前記第二方向よりも下方に向かう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機を示す側面図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機の洗浄姿勢を示す側面図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機の使用状態の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態2に係る高圧洗浄機を示す側面図である。
【
図5】本発明の実施形態3に係る高圧洗浄機を示す側面図である。
【
図6】本発明の実施形態4に係る高圧洗浄機を示す側面図である。
【
図7】本発明の実施形態5に係る高圧洗浄機を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付することにより重複する説明は省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する場合がある。さらに、かかる実施の形態に示す構成要素の形態はあくまでも例示であって、これらの形態に限定されるものではない。
【0009】
(第1の実施形態)
図1から
図3までを参照して、本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機100について説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機100を示す側面図である。
図2は、本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機100の洗浄姿勢を示す側面図である。
図3は、本発明の実施形態1に係る高圧洗浄機100の使用状態の一例を示す図である。
図1及び
図2においては、座標に示すように、左方向を前側、右方向を後側、上方向を上側、下方向を下側として説明する。
【0010】
図1に示すように、高圧洗浄機100は、本体110と、本体110から第一方向aに伸びるように設けられるノズル120と、本体110の上側に形成されるハンドル130と、を備える。
【0011】
図1に示すように、本体110は、例えば、ポンプ111と、モータ112を含む。本体110の外形は、例えば、ノズル120が設けられている側から後方に沿って伸びた後、後ろ斜め下方に向かって伸びるように屈曲されている。本体110の伸長方向と直交する方向において切断したときの断面形状は、例えば、略円状に形成される。ポンプ111は、洗浄液(水等)を加圧するものである。ポンプ111は、本体110の前部110a寄り(ノズル120側)に収容されている。ポンプ111は、ノズル120と接続されている。ポンプ111は、ポンプ111を駆動するモータ112と接続されている。モータ112は、本体110の中央部に収容されている。本体110は、さらに、バッテリ113を含む。本体110の後部110b、より具体的には、後端面110cには、バッテリ113が装着されている。バッテリ113は、高圧洗浄機100の駆動源としての電気を供給するものである。バッテリ113は、本体110の後端面110cに形成される開口部に挿入されることで、モータ112等に電気的に接続されている。本体110の後端面110cには、外部から洗浄液を供給するホース(図示せず)を接続する接続口114が設けられる。ポンプ111と、接続口114とはホース115を介して接続されている。
【0012】
ノズル120は、ポンプ111によって加圧された洗浄液を噴射するためのものである。ノズル120は、ポンプ111に接続されている。また、ノズル120は、第一方向a、本実施形態では、本体110から前側に伸びるように設けられる。第一方向aは、言い換えると、本体110からノズル120の銃身が伸びる方向である。ノズル120の先端には、噴射する方向や速度等を変更可能な各種のアタッチメント121を取り付けられる。
【0013】
ハンドル130は、本体110の上側に取り付けられる。ハンドル130は、一例として、本体110の上方に形成される開口部131のうち、本体110の周面から離れた部分、すなわち、開口部131の上縁部分を指す。ハンドル130は、ユーザが洗浄動作を行うときに把持するグリップ132を含んで構成される。グリップ132は、本体110からノズル120側へ向かう方向である第二方向bに伸びるように形成される。つまり、第二方向bは、本体110に対するノズル120が取り付けられている側へ向かう方向、すなわち、前方側を向いている。本実施形態では、第二方向bと、第一方向aとは平行である。また、グリップ132は、ハンドル130のうち、第一方向aと平行である前方に伸びる部分を指す。なお、ハンドル130(グリップ132)の伸びる方向と、ノズル120の伸びる方向とは上面視において一致している。
【0014】
図2を用いて、高圧洗浄機100の洗浄姿勢について説明する。洗浄姿勢とは、グリップ132の伸びる方向(第二方向b)が水平となり、かつ、グリップ132の鉛直下方に本体110が位置する姿勢を指す。グリップ132の伸びる方向(第二方向b)が水平となり、かつ、グリップ132の鉛直下方に本体110が位置することによって、グリップ132を上方から握ったときに本体110をぶら下げることができる。
【0015】
また、高圧洗浄機100は、上述の洗浄姿勢をとったとき、第一方向aは、第二方向bと平行に向かうように構成される。すなわち、高圧洗浄機100は、グリップ132を上方から握った姿勢において、ノズル120の伸びる方向が水平方向(前方)を向くように構成される。これにより、洗浄液をノズルから水平方向に噴射することができる。特に水平方向からわずかに下を向く方向に噴射することができる。以上の構成において、高圧洗浄機100は、洗浄姿勢において、本体110をぶら下げる構成となっているため、肘を曲げることなく、肘を伸ばした状態で高圧洗浄機100を取り回すことができる。ゆえに、高圧洗浄機100は、洗浄姿勢において、高圧洗浄機100の重量が前腕だけでなく、腕や肩全体に分散されるため、長時間の洗浄を容易とする。また、洗浄姿勢において、ノズル120が前方に向くため、もう片方の手でノズル120を支える必要がなく、高圧洗浄機100を片手で取り回すことが可能となる。さらに、グリップ132を上方から握った姿勢において、手首を回すことで、高圧洗浄機100(ノズル120)を上下左右に旋回させることができる。ゆえに、身体を洗浄対象物に向けることなく、洗浄することができ、取り回しが容易となる。
【0016】
なお、本実施形態においては。第一方向aと第二方向bとを平行にしているが、例えば、
図4から
図7までに示すように、第一方向aと第二方向bとの間に、角度θをつけてもよい。第一方向aと第二方向bとのなす角θは、45度未満となるように構成され、30度未満であることがより好ましい。例えば、
図4に示すように、第一方向aと第二方向bとのなす角θが30度未満となることで、洗浄姿勢をとったときに、おおよそ腰からひざ下あたりまでの高さ位置への噴射(放水)を容易に行うことができる。ゆえに、例えば、浴室Bの洗浄に好適である(
図3参照)。
【0017】
図2に示すように、高圧洗浄機100は、洗浄姿勢において、グリップ132の鉛直下方に、高圧洗浄機100の重心Gが位置するように構成される。高圧洗浄機100の重心Gとは、本体110及びノズル120及びグリップ132(ハンドル130)を含んだ重心Gを指す。高圧洗浄機100の重心Gは、グリップ132の中央部の下方に位置することが望ましい。これにより、グリップ132を上方から握って、本体110をぶら下げたときに、グリップ132の伸びる方向(第二方向b)が水平方向になるため、無理なく洗浄姿勢をとることができる。
【0018】
本体110は、洗浄姿勢において、グリップ132の鉛直下方に、高圧洗浄機100の重心Gが位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を含む。より具体的には、例えば、本体110の前部110a側(ノズル120側)にポンプ111及びモータ112を配置し、本体110の後部110b側(ノズル120側と反対側)にバッテリ113を配置することで、グリップ132の鉛直下方、すなわち、本体110の前後方向における中央部に、高圧洗浄機100の重心Gが位置するように構成している。
【0019】
以上の構成において、本体110の前後方向における一端側にポンプ111及びモータ112を配置する構成とすることで、本体110の内部空間を効率的に利用することができる。また、高圧洗浄機100は、バッテリ113をさらに備え、本体110の前後方向における他端側にバッテリ113を配置させることで、グリップ132の鉛直下方、すなわち、本体110の前後方向における中央部に、高圧洗浄機100の重心Gの位置を調整することが可能となる。以上のように、高圧洗浄機100は、本体110の前後方向における一端側及び他端側に重量物(ポンプ111、モータ112、バッテリ113)を分けて配置することで、所望の位置(グリップ132の鉛直下方)に高圧洗浄機100の重心Gを位置させている。
【0020】
図1及び
図2に示すように、グリップ132には、モータ112を駆動させる操作具としてスイッチ140が設けられる。スイッチ140は、一例として、押圧式のタイプである。スイッチ140は、押圧動作によりモータ112のオン・オフを切り換えるように構成されている。具体的には、スイッチ140を押圧している間のみ、モータ112を駆動させる。これにより、スイッチ140を押圧している間のみ、ポンプ111によって加圧された洗浄液をノズル120から噴射させることができる。なお、モータ112の駆動時において、モータ112の回転数は所定の回転数としている。
【0021】
スイッチ140は、グリップ132に設けられる。より具体的には、グリップ132の本体110と対向する面(内周面)から本体110に向けて突出するように設けられる。これにより、グリップ132を上方から握ったときに、指でスイッチ140を押圧することができるため、操作性が向上される。
【0022】
また、スイッチ140は、グリップ132におけるノズル120側の端部近傍に設けられる。グリップ132におけるノズル120側の端部近傍とは、グリップ132における前端部近傍を指し、より具体的には、グリップ132を握ったときに、人差し指が接触可能な位置を指す。これにより、人差し指でスイッチ140を押圧することができるため、操作性が向上される。
【0023】
なお、モータ112を駆動させる操作具としてスイッチ140が設けられているが、これに限らず、例えば、二位置に切換可能なスライド式のものであってもよい。また、スイッチ140は、押圧している間のみ、モータ112を駆動させるように構成されているが、これに限らず、スイッチ140を押圧すると、モータ112を駆動させ、スイッチ140を再度押圧すると、モータ112の駆動を停止させるように構成してもよい。
【0024】
なお、モータ112を駆動させた際の水圧を一定としているが、これに限らず、モータ112の回転数を変更させる操作具を有してもよい。この場合、モータ112の回転数が複数段階となるように構成してもよいし、ダイヤル等によりモータ112の回転数を任意の回転数に調整可能に構成してもよい。
【0025】
図1及び
図2に示すように、ハンドル130には、スイッチ140のロック状態を解除する操作具としてスイッチ150が設けられる。スイッチ150は、一例として、押圧式のタイプである。スイッチ150を押圧すると、一定時間あるいはスイッチ140をオンしてからオフするまでの間、スイッチ140のロック状態が解除される。スイッチ140のロック状態とは、スイッチ140を押し込めない状態、すなわち、モータ112を駆動させない状態を指す。これにより、意図しない噴射(グリップ132を握った際などに不用意にスイッチ140が押圧されることによる噴射)を防止することができる。
【0026】
スイッチ150は、ハンドル130のうち、グリップ132を除く位置に設けられる。スイッチ150は、例えば、ハンドル130の側面前端側に設けられる。これにより、グリップ132を握りながら、親指等でスイッチ150を押圧することができ、操作性が向上される。
【0027】
なお、スイッチ140のロック状態を解除する操作具として、スイッチ150が設けられているが、これに限らず、例えば、二位置に切換可能なスライド式のものであってもよい。
【0028】
接続口114は、本体110の後端面110cに設けられている。接続口114が後ろ斜め下方を向くように形成されていることにより、接続口114に接続され、外部から洗浄液を供給するホースは、後ろ斜め下方に導かれる。ゆえに、洗浄姿勢において、ユーザの足等に絡まることなく、取り回しが煩雑とならない。また、ホースが水等で濡れている場合であっても、衣服等が濡れることを軽減することができる。
【0029】
(第2の実施形態)
図4を用いて、第1の実施形態と異なる構成の高圧洗浄機200について説明する。
図4は、本発明の実施形態2に係る高圧洗浄機200を示す側面図である。
図4においては、座標に示すように、左方向を前側、右方向を後側、上方向を上側、下方向を下側として説明する。高圧洗浄機200は、第一方向aと第二方向bとの間に、角度θがつけられている点において、第1の実施形態である高圧洗浄機100と異なる。
【0030】
高圧洗浄機200は、本体210と、本体210から第一方向aに伸びるように設けられるノズル220と、本体210の上側に形成されるハンドル230と、を備える。
【0031】
本体210は、ポンプ111と、モータ112と、バッテリ113を含む。本体210の外形は、例えば、ノズル220が設けられている側から後方に伸びるように形成されている。本体210の断面形状は、例えば、略円状に形成される。本体210の下面には、外部から洗浄液を供給するホース215を接続する接続口214が設けられる。
【0032】
ハンドル230は、本体210の上側に取り付けられる。ハンドル230は、本体210の上部に形成される開口部231のうち、本体210の周面から離れた部分、すなわち、開口部231の上縁部分からなる。ハンドル230は、ユーザが洗浄動作を行うときに把持するグリップ232を含んで構成される。グリップ232は、本体210からノズル220側へ向かう方向である第二方向bに伸びるように形成される。
【0033】
高圧洗浄機200は、第一方向aと第二方向bとのなす角θが約20度となっている。高圧洗浄機200は、洗浄姿勢をとったとき、第一方向aが第二方向bよりも下方(より具体的には、前下方)に向かうように構成される。これにより、高圧洗浄機100と比較して、洗浄姿勢において、腰よりも低い位置を効率的に洗浄することができる。本実施の形態においても、本体210は、洗浄姿勢において、グリップ232の鉛直下方に、高圧洗浄機200の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を含む。
【0034】
(第3の実施形態)
図5を用いて、第1の実施形態と異なる構成の高圧洗浄機300について説明する。
図5は、本発明の実施形態3に係る高圧洗浄機300を示す側面図である。
図5においては、座標に示すように、左方向を前側、右方向を後側、上方向を上側、下方向を下側として説明する。高圧洗浄機300は、第一方向aと第二方向bとの間に、角度θがつけられている点において、第1の実施形態である高圧洗浄機100と異なる。
【0035】
高圧洗浄機300は、本体310と、本体310から第一方向aに伸びるように設けられるノズル320と、本体310の上部に形成されるハンドル330と、を備える。
【0036】
本体310は、ポンプ111と、モータ112と、バッテリ113を含む。本体310の外形は、例えば、ノズル320が設けられている側から後方に伸びるように形成されている。本体310の断面形状は、例えば、略円状に形成される。本体310の下面には、外部から洗浄液を供給するホース315を接続する接続口314が設けられる。
【0037】
ハンドル330は、本体310の上側に取り付けられる。ハンドル330は、本体310の上方に形成される開口部331のうち、本体310の周面から離れた部分、すなわち、開口部331の上縁部分からなる。開口部331は、偏平なリング状の開口部である。ハンドル330は、ユーザが洗浄動作を行うときに把持するグリップ332を含んで構成される。グリップ332は、本体310からノズル320側へ向かう方向である第二方向bに伸びるように形成される。
【0038】
高圧洗浄機300は、第一方向aと第二方向bとのなす角θが約20度となっている。高圧洗浄機300は、洗浄姿勢をとったとき、第一方向aが第二方向bよりも下方(より具体的には、前下方)に向かうように構成される。これにより、高圧洗浄機100と比較して、腰よりも低い位置を効率的に洗浄することができる。本実施の形態においても、本体310は、洗浄姿勢において、グリップ332の鉛直下方に、高圧洗浄機300の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を含む。
【0039】
(第4の実施形態)
図6を用いて、第1の実施形態と異なる構成の高圧洗浄機400について説明する。
図6は、本発明の実施形態4に係る高圧洗浄機400を示す側面図である。
図6においては、座標に示すように、左方向を前側、右方向を後側、上方向を上側、下方向を下側として説明する。高圧洗浄機400は、第一方向aと第二方向bとの間に、角度θがつけられている点において、第1の実施形態である高圧洗浄機100と異なる。
【0040】
高圧洗浄機400は、本体410と、本体410から第一方向aに伸びるように設けられるノズル420と、本体410の上側に形成されるハンドル430と、を備える。
【0041】
本体410は、ポンプ111と、モータ112と、バッテリ113を含む。本体410の外形は、例えば、ノズル420が設けられている側から後方に沿って伸びた後、斜め下方に向かって伸びるように湾曲している。本体410の後端面410aには、外部から洗浄液を供給するホース415を接続する接続口414が設けられる。
【0042】
ハンドル430は、本体410の上側に設けられる。ハンドル430は、本体410の上方に形成される開口部431のうち、開口部431の上縁部分からなる。ハンドル430は、ユーザが洗浄動作を行うときに把持するグリップ432を含んで構成される。グリップ432は、本体410からノズル420側へ向かう方向である第二方向bに伸びるように湾曲して形成される。
【0043】
高圧洗浄機400は、第一方向aと第二方向bとのなす角θ3が約30度となっている。ここでは、グリップ431の前端側の中央部及び後端側の中央部をつないだ直線と、第一方向aとのなす角θ3が約30度となっている。高圧洗浄機400は、洗浄姿勢をとったとき、第一方向aが第二方向bよりも下方(より具体的には、前下方)に向かうように構成される。これにより、高圧洗浄機100、高圧洗浄機200、高圧洗浄機300と比較して、腰よりも低い位置を効率的に洗浄することを可能としている。また、グリップ431を湾曲して形成することで、握りやすくなり、操作性を向上している。本実施の形態においても、本体410は、洗浄姿勢において、グリップ432の鉛直下方に、高圧洗浄機400の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を含む。
【0044】
(第5の実施形態)
図7を用いて、第1の実施形態と異なる構成の高圧洗浄機500について説明する。
図7は、本発明の実施形態5に係る高圧洗浄機500を示す側面図である。
図7においては、座標に示すように、左方向を前側、右方向を後側、上方向を上側、下方向を下側として説明する。高圧洗浄機500は、複数のグリップを有している点において、上述の実施形態の高圧洗浄機と異なる。
【0045】
高圧洗浄機500は、本体510と、本体510から第一方向aに伸びるように設けられるノズル520と、本体510の上側に形成されるハンドル530と、を備える。
【0046】
本体510は、ポンプ111と、モータ112と、バッテリ113を含む。本体510の外形は、例えば、ノズル520が設けられている側から後方に伸びるように形成されている。本体510の断面形状は、例えば、略円状に形成される。本体510の下面には、外部から洗浄液を供給するホース515を接続する接続口514が設けられる。
【0047】
ハンドル530は、本体510の上側に設けられる。ハンドル530は、本体510の上方に形成される開口部531のうち、開口部531の上縁部分からなる。開口部531は、略三角状の開口部である。ハンドル530は、ユーザが洗浄動作を行うときに把持する第1のグリップ532と、第2のグリップ533と、を含んで構成される。
【0048】
第1のグリップ532は、本体510からノズル520側へ向かう方向(前方側)である第二方向b1(前上方)に伸びるように形成される。第1のグリップ532は、ハンドル530のうち、本体510から離れる方向に伸びる部分を指す。第2のグリップ533は、本体510からノズル520側へ向かう方向(前方側)である第二方向b2(前下方)に伸びるように形成される。第2のグリップ533は、ハンドル530のうち、本体510に近づく方向に伸びる部分を指す。
【0049】
高圧洗浄機500は、第一方向aと第二方向b1とのなす角θ1が約40度となっている。高圧洗浄機500は、洗浄姿勢をとったとき、第一方向aが第二方向b1よりも下方(より具体的には、前下方)に向かうように構成される。これにより、高圧洗浄機100、高圧洗浄機200、高圧洗浄機300、高圧洗浄機400と比較して、腰よりも低い位置を効率的に洗浄することを可能としている。
【0050】
高圧洗浄機500は、第一方向aと第二方向b2とのなす角θ2が約45度となっている。高圧洗浄機500は、洗浄姿勢をとったとき、第一方向aが第二方向b2よりも上方(より具体的には、前上方)に向かうように構成される。これにより、腰よりも高い位置を効率的に洗浄することを可能としている。
【0051】
以上のように、高圧洗浄機500は、グリップを複数備えることで、洗浄姿勢におけるノズル520の伸びる方向を切り換えることができ、各種の状況に対応することができる。本実施の形態において、本体510は、洗浄姿勢において、グリップ532の鉛直下方に、高圧洗浄機500の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を含む。この際、本体510は、洗浄姿勢において、グリップ532の鉛直下方、かつ、グリップ533の鉛直下方に、高圧洗浄機500の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を配置することが好ましい。例えば、グリップ532の中央部とグリップ533の中央部との間部分の下方に、高圧洗浄機500の重心(図示せず)が位置するように、ポンプ111及びモータ112及びバッテリ113を配置してもよい。これにより、どちらのグリップを握った場合であっても、操作しやすくなる。
【0052】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0053】
100 高圧洗浄機、110 本体、111 ポンプ、112 モータ、113 バッテリ、120 ノズル、132 グリップ、140 スイッチ、200 高圧洗浄機、220 ノズル、232 グリップ、300 高圧洗浄機、310 本体、320 ノズル、332 グリップ、400 高圧洗浄機、410 本体、420 ノズル、432 グリップ、500 高圧洗浄機、510 本体、520 ノズル、532 第1のグリップ、第一方向 a、第二方向 b