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特許7366114電気手術の照明および感知のための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】電気手術の照明および感知のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
A61B18/14
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021212185
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2020039845の分割
【原出願日】2015-12-08
(65)【公開番号】P2022043235
(43)【公開日】2022-03-15
【審査請求日】2022-01-14
(31)【優先権主張番号】62/136,335
(32)【優先日】2015-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/089,023
(32)【優先日】2014-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/212,516
(32)【優先日】2015-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316017169
【氏名又は名称】インブイティ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ベイサー
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンド エリスマン
(72)【発明者】
【氏名】スコット テイラー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ヘーグナー
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0276763(US,A1)
【文献】特表2014-506152(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0283728(US,A1)
【文献】特表昭58-500104(JP,A)
【文献】特表2014-519882(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0155701(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射電気手術器具であって、
近位端および遠位端を有するハンドルと、
近位端および遠位端を有する光学要素であって、前記光学要素は、前記光学要素を前記ハンドルから分離することなく前記光学要素の前記遠位端と前記ハンドルの前記近位端との間の距離が調節可能であるように、前記ハンドルに調節可能に結合される、光学要素と、
光を発するように構成されて、前記光学要素の前記近位端に結合された照明要素と、
前記光学要素の前記遠位端から遠位に延在する電気手術先端と、
前記光学要素を通って前記光学要素の前記遠位端から前記光学要素の前記近位端に軸方向に延在する煙排出チャネルと、
前記光学要素の周囲に配置された電気伝導要素であって、前記電気伝導要素は、前記電気手術先端に高周波エネルギーを供給するように構成される、電気伝導要素と、
を備える、照射電気手術器具。
【請求項2】
前記光学要素は、前記電気手術先端と同軸である、請求項1に記載の照射電気手術器具。
【請求項3】
前記光学要素は、楕円形である、請求項1または2に記載の照射電気手術器具。
【請求項4】
前記光学要素は、光導波路を備える、請求項1~3のいずれか1つに記載の照射電気手術器具。
【請求項5】
前記光学要素は、1つ以上のレンズを備える、請求項1~4のいずれか1つに記載の照射電気手術器具。
【請求項6】
前記光学要素は、1つ以上の中空反射体を備える、請求項1~5のいずれか1つに記載の照射電気手術器具。
【請求項7】
前記電気伝導要素は、金属管を備える、請求項1に記載の照射電気手術器具。
【請求項8】
前記電気手術先端は、前記金属管に結合される、請求項7に記載の照射電気手術器具。
【請求項9】
1つ以上のセンサをさらに備え、前記1つ以上のセンサは、画像センサ、熱センサ、インダクタンスセンサ、もしくは分光センサを備える、請求項1~8のいずれか1つに記載の照射電気手術器具。
【請求項10】
前記電気手術先端の近位部分は、中心軸に対して傾斜している、請求項1~9のいずれか1つに記載の照射電気手術器具。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2014年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/089,023号(代理人管理番号40556-740.101)、2015年3月20日に出願された米国仮特許出願第62/136,335号(代理人管理番号第40556-743.101)、2015年8月31日に出願された米国仮特許出願第62/212,516号(代理人管理番号第40556-743.102)の非仮出願であり、これらの米国仮特許出願の利益を主張するものであり、これらの米国仮特許出願の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本願は、概して、医療デバイス、システム、および方法に関し、より具体的には、電気手術、プラズマ、またはレーザ先端等の照射エネルギー先端等の照射電気手術器具に関する。従来の電気手術道具は、殆どの外科的手技で一般的に使用されている。エネルギーハンドピースは、概して、ハンドピース(本明細書ではハンドルとも称される)と、エネルギー先端とを含む。ハンドピースは、外科医が手術中にハンドピースを操作し、組織を切断または凝固させるように、エネルギー、典型的には、高周波数(RF)エネルギーが標的組織に送達される、所望の位置へエネルギー先端を位置付けることを可能にするように、人間工学的に成形される。これらのデバイスに関する課題のうちの1つは、それらが、多くの場合、外科手術野を塞ぐことなくアクセスすることが困難であり、かつ十分に照射することが困難である、深く暗い開口部で使用されることである。市販のエネルギーハンドピースは、外科手術野を照射するための照明要素を必ずしも含むわけではなく、したがって、照明は、外科医が装着するヘッドランプまたは手動で調節される天井照明等の別のデバイスによって供給されなければならない。照明を提供するハンドピースは、デバイスのハンドルの中へ解放可能に、または固定して搭載される、発光ダイオード(LED)等の照明要素を有してもよいが、これは、必ずしも作業表面または標的から最適な位置もしくは距離ではなく、これらのデバイスは、光を収集して成形するための最適化されたレンズを有していない場合があり、高度光成形は、限定された外形を伴う外科的用途のためには実用的ではない、より大型外形のレンズを必要とし得る。従来のLEDダイが、収集および指向性を必要とする広いランバート出力を有するため、レンズ成形も重要である。高出力LEDはまた、LEDダイから有意量の熱を生成し、熱は、LED基板のコアに伝導されてもよい。したがって、特に、患者と接触しているときに、デバイス全体を安全に保つために、冷却が必要とされる。また、光を可能な限り手術標的の近くに保ち、それによって、十分な輝度および強度を確実にすることが望ましいであろう。多くの市販のデバイスは、デバイスのまさに遠位先端に位置付けられたLEDを有するが、これは、十分な輝度、デバイス外形、ビーム指向性、ならびに光成形および熱管理等の照明品質に関する課題をもたらし得る。したがって、LEDによって提供される光は、好ましくは、熱的に安全で薄型であり、手術標的の最適な照射のために指向および成形される。したがって、外科手術野等の作業表面または標的面積を照射するために、より良好な照明を提供する、改良型エネルギーハンドピースを提供することが望ましいであろう。これらの目的のうちの少なくともいくつかは、以下に開示される実施形態によって満たされるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、概して、医療システム、デバイス、および方法に関し、より具体的には、照射エネルギーデバイス、システム、および方法に関する。
【0004】
照射エネルギーデバイスは、随意に、光を標的作業面積に送達することに役立つ導波路を含んでもよい。好ましくは、導波路は、それを通過する光が少なくとも1つの内部反射を有する、光伝導性の光ファイバではない光学要素である。
【0005】
本発明の第1の側面では、照射エネルギーデバイスは、ハンドルと、ハンドルに結合される光導波路と、光導波路に結合されるエネルギー先端とを備える。エネルギー先端は、導波路またはハンドルに調節可能に結合されてもよく、光導波路の調節は、外科手術野内の組織標的等の標的により近く、またはそこからさらに離して、遠位端を移動させてもよい。エネルギー先端は、電極であってもよく、光導波路またはハンドルと取り外し可能に結合されてもよい。光導波路は、エネルギー先端に対して独立して移動可能であり得る。
【0006】
本発明の別の側面では、手術標的を照射するための方法は、電極等のエネルギー先端に結合される光導波路を提供するステップと、光導波路からの光で手術標的を照射するステップと、手術標的に向かって、またはそこから離して、ともに、もしくは相互から独立して、光導波路およびエネルギー先端を移動させるステップとを含む。これは、エネルギー先端および光導波路の長さを調節し、導波路が先端から独立して移動する場合に、外科手術野内の組織標的等の標的の照射を調節してもよい。本方法はさらに、エネルギー先端を別の形状の電極等の異なるエネルギー先端と交換するステップを含んでもよい。
【0007】
エネルギー先端は、導波路に組み込まれてもよい。アセンブリ全体は、ユーザによる所望に応じて、標的により近く、またはそこからさらに遠く移動してもよい。エネルギー先端は、導波路の全長を通して、またはそれに沿って及んでもよい。エネルギー先端は、導波路の長さの一部のみを通して及んでもよく、かつ導波路の側面から外へ出てもよい。
【0008】
導波路は、外科手術野から煙を収集するように、種々の管腔またはチャネルを伴って成形もしくは押出されてもよい。
【0009】
本デバイスは、ヒートシンクの役割を果たすように導波路または照明要素に結合される、金属管類もしくは他の熱伝導性材料を含む等の熱管理特徴を含んでもよい。
【0010】
随意に、照明要素は、LEDであってもよく、照明要素は、エネルギー先端を伴って同軸上にあり得る、または導波路は、エネルギー先端を伴って同軸上にあり得る。
【0011】
随意に、導波路は、1つまたはそれを上回る所望の光学性質を有するように出力光を成形する、微細構造をその表面上に有してもよい。光学コーティングまたはクラッディングは、所望の光学性質を提供するように、導波路の内面もしくは外面上に配置されてもよい。空隙が、光損失を最小限にするように、導波路に隣接して形成されてもよい、または別様に維持されてもよい。
【0012】
別の側面では、手術標的を照射するためのシステムは、照明要素と、光導波路と、電極先端と、ヒートシンクとを備える。光導波路は、照明要素から発せられる光を透過させ、電極先端は、光導波路に隣接する。ヒートシンクは、照明要素と熱的に結合され、そこから生成される熱を放散する。
【0013】
これらおよび他の実施形態は、添付の図面に関する以下の説明にさらに詳細に説明される。
【0014】
(参照による引用)
本明細書に記述される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個別に、参照することによって組み込まれるように示される場合と同程度に参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0015】
本発明の新規特徴は、添付の請求項に具体的に記載される。本発明の特徴および利点のより深い理解は、本発明の原理が利用される例証的実施形態を記載する、以下の発明を実施するための形態および付随の図面を参照することによって得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1A-1Dは、標準照射エネルギーハンドピースを図示する。
図1B図1A-1Dは、標準照射エネルギーハンドピースを図示する。
図1C図1A-1Dは、標準照射エネルギーハンドピースを図示する。
図1D図1A-1Dは、標準照射エネルギーハンドピースを図示する。
図2図2A-2Bは、光導波路を伴うエネルギーハンドピースを図示する。
図3図3A-3Bは、光導波路を図示する。
図4図4A-4Bは、エネルギーハンドピースに結合された可動光導波路を図示する。
図5図5A-5Dは、光導波路に隣接する導体要素の例示的実施形態を図示する。
図6A図6A-6Dは、LED照射光導波路の例示的実施形態を図示する。
図6B図6A-6Dは、LED照射光導波路の例示的実施形態を図示する。
図6C図6A-6Dは、LED照射光導波路の例示的実施形態を図示する。
図6D図6A-6Dは、LED照射光導波路の例示的実施形態を図示する。
図6E図6Eは、LED照射光導波路の別の例示的実施形態を図示する。
図7図7は、電極を伴う光導波路の例示的実施形態を図示する。
図8図8は、図7の導波路の近位部分を強調表示する。
図9図9は、煙排出を伴う照射電極先端の例示的実施形態を図示する。
図10図10は、エネルギー先端を伴う照射ハンドピースの例示的実施形態を図示する。
図11図11-12は、エネルギー先端を伴う照射ハンドピースの例示的実施形態の断面を図示する。
図12図11-12は、エネルギー先端を伴う照射ハンドピースの例示的実施形態の断面を図示する。
図13A図13A-13Bは、エネルギー先端または導体要素に結合された照明要素の例示的実施形態を図示する。
図13B図13A-13Bは、エネルギー先端または導体要素に結合された照明要素の例示的実施形態を図示する。
図13C図13Cは、電極上のコーティングを図示する。
図14図14A-14Cは、導波路に対する照明要素の代替的位置を図示する。
図15図15は、係止機構の例示的実施形態を図示する。
図16A図16A-16Dは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図16B図16A-16Dは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図16C図16A-16Dは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図16D図16A-16Dは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図17図17A-17Bは、随意のバッテリ特徴を図示する。
図18A図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図18B図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図18C図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図18D図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図18E図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図18F図18A-18Fは、照射エネルギー先端の別の例示的実施形態を図示する。
図19図19A-19Dは、種々の電極断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、開示されるデバイス、送達システム、および方法の具体的実施形態が、図面を参照して説明される。本発明を実施するための形態におけるいずれも、任意の特定の構成要素、特徴、またはステップが、本発明に不可欠であることを含意することを意図するものではない。
【0018】
本発明は、例えば、組織の切断または凝固のために電気手術中に使用される、照射エネルギーハンドピースに関連して説明されるであろう。しかしながら、当業者は、これが、限定であることを意図せず、本明細書に開示されるデバイスおよび方法が、他の器具ならびに方法とともに使用され得ることを理解するであろう。
【0019】
図1Aは、ハンドル12と、エネルギー先端または電極20と、非搭載照明要素16と、ケーブル14と、外部電源40とを含む、標準照射エネルギーハンドピース10を図示する。外部電源40は、RFエネルギー等のエネルギーを電極20に提供するために使用されてもよい。概して、標準照明エネルギーデバイスは、ハンドル内のバッテリ等のカプセル化電源、または別個のプラグもしくは接続を伴う外部電源を有する。照明要素がハンドル12の遠位部分に取り付けられるため、照明要素16から発せられる光は、外科手術野上に指向されるときに、所望の強度、指向性、または一様性、もしくは他の所望の光学性質を必ずしも有しているわけではない場合がある。これはさらに、異なる長さの電極20が、光源から手術標的等の標的までの相対距離を変化させるであろう、ハンドル12とともに使用されるときに見られ得る。光の強度が標的までの距離の二乗に反比例するため、光源を可能な限り標的の近くに保つことが望ましい。レンズが、照明要素16と併せて使用されてもよいが、特により大型外形のレンズが必要とされるが、これらのより大型のサイズは、空間が非常に限定される外科的用途にとって必ずしも実用的ではないため、これらは必ずしも所望の光の品質を提供するわけではない。
【0020】
図1B-1Dは、例示的照射電気手術器具を図示する。図1Bは、RF電極と、LED照明要素とを有する、電気手術ペンシルを図示する。図1Cは、図1Bのデバイスの先端を強調表示する。LEDがペンシルに取り付けられているので、長い電気手術先端が使用される場合、LEDは、外科手術野から遠く離れすぎているため、外科手術野内の組織を十分に照射できない場合がある。図1Dは、器具のペンシルの中に配置された照明源を有し、それによって、外科手術野へのアクセスを妨害し得るデバイスの大型外形をもたらす、別の電気手術ペンシルを図示する。
【0021】
上記の課題のうちのいくつかは、以下で説明される照射電気手術器具の例示的実施形態を用いて克服され得る。
【0022】
図2Aは、電気手術ペンシルの例示的実施形態を図示する。遠位先端は、凝固または切断のために、エネルギー、典型的には、RFエネルギーを組織に送達するための電極214を含む。ペンシル204(ハンドルとも称される)上の制御ボタン206は、外科医またはオペレータが切断もしくは凝固から動作モードを制御することを可能にする。テクスチャ加工された表面、ここではいくつかの環状リングを有する、プラスチックシース201またはスリーブは、オペレータが電極を容易に把持し、ペンシル204からそれを除去するための指グリップを提供する。
【0023】
図2Bは、ハンドル204の遠位部分に結合された光導波路202を伴うハンドル204と、導波路202から遠位に延在する電極(エネルギー先端とも称される)214とを有する、照射エネルギーハンドピースの例示的実施形態を図示する。ケーブル208は、ハンドルの近位部分に結合され、これは、エネルギーハンドピースを外部電力供給部210に動作可能に結合する。電力供給部201は、RFエネルギーを電極214に提供してもよく、また、光を導波路202に送達する照明要素(図示せず)に電力を提供してもよい。随意に、電源201はまた、導波路の中へ光を誘導するように、ケーブル208に含まれる光ファイバケーブルを介して光を送達することができる、外部光源(例えば、キセノンランプ)を含んでもよい。随意の光源は、電源と一体であり得る、または別個の構成要素であってもよい。制御ボタン206は、ユーザが電極214への送達のために電源をオンおよびオフにすることを可能にする。多くの場合、2つのボタン206が使用され、一方は、組織を切断するために最適である電極にRF電流を供給するためのものであり、他方のボタンは、凝固のために最適化される電極にRF電流を供給する。これらの制御はまた、電流が電極から組織に送達されるときに、次いで、外科手術野を照射する、導波路に光を自動的に提供してもよい。いくつかの実施形態では、別個の照明制御ボタンが、電極電力から独立して光を活性化するように、ハンドル上に配置されてもよい。
【0024】
電極214は、導波路202もしくはハンドル204に固定して取り付けられてもよい、またはそれに脱離可能に接続されてもよく、行われている手技に応じて、ユーザが電極先端を交換することを可能にする。
【0025】
光導波路202は、ハンドル204に固定して取り付けられてもよい、または電極の長さに基づいて光導波路の長さが調節されることを可能にするように、可動接続を用いて等、それに調節可能に取り付けられてもよい。当技術分野で公知である任意の機構は、コレット、ねじ山付き接続、ピンおよび戻り止め機構、ばね荷重機構、ラチェットおよび歯止め機構等の可動光導波路の調節を可能にするために使用されてもよい。ハンドル内にある、またはハンドルの遠位部分に結合される、もしくは導波路の近位端に結合されるLEDは、光を光導波路に供給してもよい。したがって、本または任意の実施形態では、LEDは、導波路とともに移動してもよく、導波路は、電極から独立して移動してもよい。本デバイスの任意の数の構成が、以下で説明されるように可能である。したがって、エネルギー先端は、導波路に固定して接続されてもよく、先端は、内向きまたは外向きに摺動もしくは別様に移動させられると、導波路とともに移動してもよい、または先端は、導波路に脱離可能に接続されてもよく、先端はまた、内向きもしくは外向きに移動させられると、導波路とともに移動してもよい。なおも他の実施形態では、先端は、ハンドルに結合されてもよく、先端は、導波路が移動させられると静止したままであってもよい、または先端は、導波路から独立して移動させられてもよい。
【0026】
任意の実施形態における光導波路は、管を通って延在する中心チャネルを有し、電極が中心チャネルを通って部分的もしくは全体に延在する、中空管状導波路であってもよい、または光導波路は、電極および導線と光導波路の内面との間に空間がない中実ロッドであってもよい。いずれか一方の実施形態では、光導波路は、固定されてもよい、または調節可能であり得る。光導波路が固定されるとき、それは、ハンドルに取り付けられる具体的管長を有する。
【0027】
代替実施形態では、スリーブが、マイクロLEDダイと統合されてもよく、したがって、電気手術電極先端が、光を生成するように電力をスリーブに提供することができる。したがって、先端がペンシルに挿入され、電流が活性化されるとき、電流もLEDまで流動する。
【0028】
図3A-3Bは、光導波路202の任意の実施形態が、管の遠位端上にレンズレット302等の光学構造を含んでもよい、またはレンズレットが、管の内面、外面、もしくは任意の遠位部分304上に配置されてもよいことを示す。レンズレットは、導波路から発せられる光を抽出して成形することに役立つ。導波路の近位端は、光を導波路202に提供するLED306を含んでもよい。LEDは、光導波路の近位端がLED光源から発せられる光の広い発散を捕捉するように放物形状を有する場合等の他の結合機構への付き合わせ結合を含む、任意の数の方法で導波路に結合されてもよい。本実施形態では、放物面の入力サイズ直径に対する導波路直径のサイズの比は、好ましくは、導波路320の中へ光326を発するLED光源324を有する、図3Aに示されるように、2:1の最小比である。導波路の近位部分は、図3Bに示されるような入力直径330を伴う放物形状322の入力を有する。導波路の本体は、好ましくは円筒形状であり、光が跳ね返り得る複数の表面を提供するように、外周に沿って複数の面を有し、それによって、光が導波路に沿ってより良好に混合することを可能にする。導波路の本体は、光が通過し、次いで、抽出される、出力直径328を有する。好ましい実施形態では、入力直径330に対する出力直径328の比は、少なくとも2:1である。代替実施形態は、拡張されたシャフトに沿ってより遠位に位置付けられたLEDを有し、シャフトは、導波路、LED区分、およびLED源の近位にヒートシンクを提供する金属管から成ってもよい。金属管ヒートシンクは、以下でより詳細に説明される。加えて、ヒートシンクのための管は、熱を放散する任意の他の材料から加工されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、光導波路は、ハンドルから離れて、またはそれに向かって、摺動可能もしくは別様に拡張してもよい。図4A-4Bは、本特徴を図示する。図4Aでは、光導波路は、ハンドルの中へ圧潰され、図4Bでは、光導波路は、ハンドルから離れて外向きに拡張される。光導波路は、固定長であってもよいが、光導波路の露出部分の長さが減少するように、ハンドルの中へ圧潰してもよい、または光導波路は、光導波路の露出部分の長さが増加するように、ハンドルから離れて拡張してもよい。光導波路の伸縮を可能にするための種々の機構が、以前に開示されている、または別様に当技術分野で公知である。光導波路が調節されることを可能にすることは、ユーザが手術標的等の作業表面のより近くに光を運ぶことを可能にする、または光は、作業表面から離されてもよい。これは、外科医がハンドルとともに種々の長さのエネルギー先端を使用するときに有利であり得るため、長い先端が使用されるとき、光が標的組織の近くに送達されることを確実にするように、より長い光導波路が所望され、同様に、短い先端が使用されるとき、導波路の先端が作業表面に近すぎないように、より短い光導波路が好ましい。したがって、可変長光導波路は、ユーザが必要に応じて長さを調節すること、および電極先端に対して光出力を位置付けることを可能にする。
【0030】
図15は、本明細書で開示される可動導波路または可動エネルギー先端の実施形態のうちのいずれかとともに使用され得る、係止機構の例示的実施形態を図示する。ハンドル1502は、1つまたはそれを上回る制御ボタン、ここでは、種々のモードでエネルギーをオンもしくはオフにするようにユーザによって作動させられ得る、3つのボタン1504、1506、1508を含む。例えば、1つのボタンは、エネルギー先端へのRF切断エネルギーをオンおよびオフにするために使用されてもよい。第2のボタンは、エネルギー先端への凝固RFエネルギーをオンおよびオフにするために使用されてもよい。第3のボタンは、エネルギーをエネルギー先端に送達することなく、エネルギー先端からの照明をオンおよびオフにするために使用されてもよい。第3のボタンは、ボタンではなくてもよく、代わりに、圧力センサ等のスイッチまたはフットスイッチ等の他のスイッチ、もしくはスライドであってもよい。照明要素がどのようにしてハンドルに連結されるかに応じて、照明要素(例えば、LED)は、ボタンに対して移動してもよい、または固定されてもよい。導波路1510は、ハンドル1502の中に配置され、ハンドルに対して外向きまたは内向きに拡張してもよい。係止機構は、好ましくは、任意の拡張長および回転においてそれを定位置でしっかりと保持するように、導波路またはエネルギー先端等の拡張可能シャフトの周囲で円周方向に圧着する、「ツイストロック」コレット型機構である。係止機構は、2つの部品、すなわち、突出部品1514およびコレット基礎部品1512から成る。係止解除位置にあるとき、シャフトまたは導波路1510は、コレットの内径を通って自由に回転、拡張、または後退してもよい。時計回り運動で、所定の量、ここでは好ましくは90度捻転されるとき、シャフトは、定位置でしっかりと保持され、軸方向移動および回転に抵抗する。
【0031】
コレット基礎部品は、分割先細端とともに中空内径を有し、丸いシャフトが内径を通して完全に挿入されるために設計される。基礎部品の外径上には、突出部品の内径上の2つの内部螺旋溝と噛合する、2つの小さい突出(図15では見られない)がある。これらの突出は、突出部品が基礎部品から外れることを制約し、突出部品が基部の周囲で最大90度回転することを可能にする。突出部品が回転させられると、螺旋溝がコレット基礎突出上に沿って追跡し、下向き方向に突出部品を前進させる。突出部品および基礎部品が干渉先細部を有するため、突出部品が基礎部品に対して緊締されると、内向き半径方向力が生成され、したがって、拡張可能シャフトの周囲で確実な圧着作用を生じる。本係止機構は、本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかで使用されてもよい。
【0032】
実施形態のうちのいずれかでは、電極先端は、中空管の内側に配置されてもよく、上記で説明されるように、中空管は、電極先端から独立して移動してもよい。したがって、光導波路が、電極先端の長さに対して摺動することができ、電極先端に対して所望の位置に光を位置付ける融通性を外科医に与える。これはまた、外科医が光導波路から発せられる光のスポットサイズを調節することも可能にする。光導波路を遠位に移動させることが、作業表面のより近くに導波路の先端を移動させ、したがって、スポットサイズを縮小させる一方で、光導波路を近位に後退させることは、作業表面から導波路の先端を離し、それによって、スポットサイズを増大させる。
【0033】
光導波路の実施形態のうちのいずれかは、円筒形の光導波路を有してもよい、または正方形、長方形、楕円形、卵形、三角形等の他の形状も採用されてもよい。一実施例では、平面が、導波路内の光のより良好な混合を提供するために使用されることができる。奇数の面が好ましい。面の数は、前述のサイズの比によって判定される。より多くの面が使用されるほど、外側導波路形状を円により近いものにし、したがって、全体的断面サイズを増大させるであろう。より少ない面は、導波路の全体的サイズを縮小するであろう。いくつかの実施形態は、光導波路の近位部分が遠位部分より大きいサイズを有するように、先細光導波路を有する。なおも他の実施形態では、中空管光導波路の中心チャネルが、外科手術野から煙を排出するために使用されてもよい。したがって、外科手術野から煙を引き出し、中心チャネルの中へ引き上げるように、真空が光導波路の近位部分に印加される。
【0034】
他の実施形態では、光導波路は、電極先端または導線と光導波路の内面との間に空隙もしくは間隙がないように、中実ロッドであってもよい。前の実施形態のように、中実光導波路は、ハンドルに固定して結合されてもよい、またはその長さが所望の位置に調節され得るように、ハンドルに調節可能に取り付けられてもよい。光導波路は、それを通して導線または導体ロッド等の伝導要素が電極に結合される、中心管腔を有してもよい、もしくは電極先端の近位部分は、中心管腔内の空間の全てを占有するように導波路を通過し、中実導波路をもたらしてもよい。いくつかの実施形態では、これは、伝導要素上に導波路を外側被覆することによって達成されてもよい。電極先端は、伝導要素と結合されてもよい、または伝導要素と一体であり得る。電極先端が導体要素と一体であるとき、電極先端は、概して、他の電極先端と交換可能ではない。電極先端が導体要素と解放可能に結合されるとき、それは、他の電極先端と交換されてもよい。好ましい実施形態は、調節可能光導波路(例えば、摺動可能または別様に移動する導波路)特徴と組み合わせられることができ、それによって、最適な照明性能のために、ユーザが作業表面により近く、またはそこから離して光を調節することを可能にする、交換不可能な電極先端を含む。中実導波路はまた、それが中空管導波路に対して光導波路内でより多くの材料を含有し、より多くの量の光の伝導を可能にするので、中空管導波路と比べて付加的利益を提供する。加えて、中実導波路は、中空導波路より構造的に頑丈である。したがって、より小型の外形でより多くの光を運搬することができる、より頑丈な中実導波路が可能であり、より少ない光を運搬し、中実導波路に対してより弱く、より大型の外形を有し得る、中空管より好ましい。中実導波路を通過する導体要素もまた、強度を導波路に提供し得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、中実導波路または管状導波路のいずれか一方である、導波路を通過する導体要素は、電源(例えば、RF電力供給部)から電極にエネルギーを提供する。図5A等の他の実施形態では、導体要素は、光導波路202の外面に螺旋状または別様に巻き付けられ、電極先端214に結合される、ワイヤ502であってもよい。図5Bでは、導体要素は、導波路の外面に沿って延びるワイヤ502であってもよい。図5Cは、導体要素502に適応して全体的外形を最小限に保つように、随意の凹面切り抜き領域504が導波路の中へ形成され得る、図5Bの線C-Cに沿って得られた断面の代替実施形態を示す。図5Cの実施形態の変形例では、導体要素および導波路がともに嵌合されたときに、円形断面を有する円筒を形成するように、導体要素は、導波路の凹面領域を補完するように成形されてもよい。なおも他の実施形態では、伝導金属管(図示せず)が、導波路を覆って配置される電気クラッディングと同様に、導波路の周囲に配置されてもよい。ここでは、エネルギー先端は、外側伝導金属管に結合される。図5Dは、光導波路202と結合された導体要素502のなおも別の実施形態を図示する。本実施形態では、導体要素502は、導波路の外面に結合され、導体要素は、それに沿って軸方向に延びる。結果として生じる断面は、大型外形の導波路およびより小型外形の導体要素と8の字状の形状を形成する。
【0036】
導波路の実施形態のうちのいずれかでは、コーティングまたはクラッディングが、望ましい光学性質を導波路に提供し、それによって、導波路の効率を増進するために、それに適用されてもよい。コーティングまたはクラッディングは、導波路から導体要素を光学的に隔離するため、ならびに必要に応じて電気もしくは他の絶縁を提供するために、導波路の外面に、導波路の中心チャネルに、または伝導要素の外面に適用されてもよい。クラッディングの層はまた、擦過、磨耗、または隣接する手術器具によって引き起こされる他の損傷からの導波路への損傷を防止するように、物理的障壁も提供する。随意に、本明細書に説明される任意の実施形態は、光損失を最小限にすることによって、ならびに導波路と隣接構成要素との間の空隙を維持するためにスタンドオフを使用することによって、導波路を通る光の光透過を増進するために、導波路に隣接して配置される空隙を使用してもよい。
【0037】
図6A-6Dは、LEDによって照射される光導波路の例示的実施形態を図示する。図6Aでは、LED基板レイアウト606は、正方形パターンに形成されたダイ要素602を伴うLEDのアレイを含む。任意の数または組み合わせのダイ要素が、所望の光を提供するために使用されてもよい。導体要素604は、基板レイアウト606の中心を通過する。図6Bは、図6Aに図示される4つのLEDの代わりに、ダイ要素602を伴う2つのLEDのアレイを有する、代替的基板レイアウト606を図示する。任意のパターンおよび数のLEDが使用されてもよい。図6Cは、基板を通過する導体要素604を伴う基板レイアウト606を図示する。図6Dは、基板に結合された電力ケーブル612を伴って光導波路608の近位部分に結合された基板レイアウト606を図示する。導体要素604は、電極先端の中へ形成され得る、または電極先端と結合され得るように露出される遠位部分610を伴って、導波路を通して軸方向に延在する。好ましくは、電極先端は、平坦であり、導体要素は、外形を最小限に保つために丸い、または平坦であり得る。光導波路608は、本明細書に説明される光導波路の実施形態のうちのどれであってもよい。これは、丸い円筒であってもよい、または以前に議論されたように導波路を通過する光の混合を促進するために、六角形、八角形、もしくは他の多角形の断面を有してもよい。多角形の断面は、好ましくは、導波路の外周の周囲に平面を有する。平面は、実際のダイの画像が標的上に投影されないように、LEDからの光のより良好な混合を可能にする。電極先端は、LED基板に直接結合される。導波路の近位端は、放物形状であり得る、またはLEDもしくは他の光源からの光のより良好な捕捉および混合を提供するために、他のカスタム形状を有してもよい。したがって、本実施形態は、好ましくは、伝導要素に適応するように導波路を通して穿孔された孔を有していない。伝導要素は、導波路内の空間全体を充填し、2つが相互と一体であり、伝導要素およびLED光源は、単一の回路基板上に統合される。
【0038】
図6Eは、単一のLEDのみが使用されるという主要な差異を伴って前の実施形態の随意の変形例を図示する。基板652は、電極先端658に接続される導体668の一部を受容するように定寸および成形される、陥凹領域654を含む。単一のLED656が、基板上に配置され、電極658の中心軸と、随意に、導波路とも同軸上であるよう、基板上で中心に置かれる。電極658は、コーティングまたは他の絶縁層、特に、図16A-16Cを参照して説明されるものを含む、本明細書に説明される電極のうちのいずれかの特徴のうちのいずれかを有してもよい。電極658は、近位先細端および遠位先細端660を伴う略平坦かつ平面的な区分を含む。電極の遠位部分は、エネルギーを組織に送達するための電極先端662を形成する。近位部分は、電極を導体668に結合し、それによって、電極の中心軸から中心を外れて導体を配置する、傾斜区分666を有する伸長アーム664を形成する。
【0039】
図7は、電極先端714を伴う光導波路702の例示的実施形態を図示する。電極先端714は、平坦な平面形状であり、導波路702を通って延在する導体要素712に結合される。クラッディング710の層は、導波路702から導体要素を隔離するために、その導体要素を覆って配置される。加えて、クラッディング704の層は、血液または汚染物質から導波路702の外面を隔離するように、その導波路の外面を覆って配置される。本実施形態における導波路は、外面上に平坦な平面を有する多角形(例えば、六角形、八角形等)である。LED706は、導波路の近位端に結合され、導波路の近位端は、LEDから最大量の光を受光するために、放物形状708である。レンズ、中空反射体、勾配レンズ等を使用することによって等、LEDを導波路に光学的に結合するために、他の結合手段が使用されることができる。また、コーティングが、結合効率を増進するように導波路に適用されてもよい。照明要素706は、本明細書で開示されるLED実施形態のうちのいずれかを含む、LEDまたはLEDアレイであってもよい。
【0040】
図8は、図7の導波路702の近位部分を図示する。導体要素712は、導波路全体を通って延在し、導波路の最近位端から退出し、照明要素706と結合される。導体要素は、照明要素706に電気的に結合されてもよい、または照明要素706を通って延在する孔の中に配置されてもよい。本実施形態における照明要素は、概して、図6A-6Dに説明されるものと同一の形態を成す、LED要素714のアレイである。加えて、導波路の近位部分は、LEDから最大量の光を捕捉するために放物形状である。クラッディング710は、導波路から導体要素を隔離するように導体要素712を覆って配置されて見られ、これは、2つの構成要素の間の接触から光損失を防止することに役立つ。また、以前に開示されたように、空隙が、光損失を最小限にすることに役立つために使用されてもよい。
【0041】
照射電極先端の実施形態のうちのいずれかはまた、煙排出特徴を含んでもよい。図9は、煙排出管腔(チャネルとも称される)を伴う照射電極先端の例示的実施形態を図示する。光導波路702は、導波路の外面を覆って配置されるクラッディング704を含む。導体要素712は、導波路を通って延在し、クラッディング710の層は、導体要素を覆って配置される。電極先端714は、導体要素712と結合される。電極は、導体要素または光導波路に対して屈曲されてもよい。随意のレンズレット902が、導波路から出射する光を成形して、標的、ここでは手術標的上に、所望の照明パターンを提供するために、光導波路の遠位面上に提供される。煙排出チャネル904は、電気手術中に生成される煙を引き出すよう、吸引がチャネルに印加され得るように、排出チャネルが真空に結合される、導波路の近位端まで、その導波路の全体を通って軸方向に延在してもよい。光導波路が中空管である、他の実施形態では、中空管の中心チャネルが、煙排出のために使用されてもよい。
【0042】
図10は、一実施形態に組み込まれた、上記で以前に説明された個々の特徴の多くを実証する、照射エネルギー先端およびハンドピース1002の別の例示的実施形態を図示する。照射エネルギー先端およびハンドピース1002は、ハンドル1004と、光導波路1006と、導体要素1012と、エネルギー先端1010とを含む。光導波路1006は、好ましくは、ハンドル1004の中に同軸上に配置され、かつ先端1010と同軸上にあり、導波路1006の露出長が必要に応じて増加もしくは減少させられ得るように、上記で説明されるようにハンドルに固定され得るか、または摺動可能に調節可能であり得るかのいずれか一方である。導波路1006は、好ましくは、導波路の多角形外面を形成する複数の平坦な平面を有し、以前に議論されたような本形状は、導波路内の光混合に役立つ。随意の管1015が、導波路を覆って配置され、熱伝導性材料から作製され、デバイスから離して熱を伝導するようにヒートシンクの役割を果たす。加えて、光線が手術標的を適切に照射するように光を成形して指向するために、随意のレンズレット1008が、光導波路の遠位端上に配置される。フッ素化エチレンプロピレン(FEP)のようなポリマー等の光学クラッディング、またはヒートシンクが、ハンドルとの直接接触からそれを隔離するように導波路を覆って配置されてもよく、それによって、光漏出を最小限にし、隣接する手術器具との接触によって引き起こされる損傷からそれを保護する。導体要素1012は、好ましくは、光導波路を通ってハンドル1004の中へ同軸上に延在し、エネルギーを先端1010に提供する。エネルギー先端1010、ここでは平坦な平面ブレードが、導体要素に結合される。エネルギー先端が使用中に所望の形状に屈曲され得るように、細い頸部領域が、エネルギー先端を導体要素と結合するために使用されてもよい。光学クラッディングおよび/または絶縁層1014が、光導波路から導体要素を隔離するようにその導体要素を覆って配置されてもよい。クラッディングまたは絶縁1014の層は、光導波路からの光漏出を防止することに役立ち、また、エネルギーが導体要素から漏出することを防止することにも役立ち得る。
【0043】
図11は、図10のデバイス1002の断面を図示し、本デバイスの要素のうちのいくつかの関係を強調表示する。例えば、エネルギー先端1010は、導波路1006を通って延在する導体要素1012と結合される。外側FEP(フッ素化エチレンプロピレン)クラッディング1112が、導波路1006を覆って配置され、FEPクラッディング1114の内側層が、導体要素1012を覆って配置される。導波路および導体要素は、好ましくは、ハンドル1004を通って同軸上に延在する。外側ヒートシンク1106は、導波路から熱を放散することに役立つように、ハンドルの内面に結合されてもよい。本ヒートシンクは、ハンドルの縦軸に沿って軸方向に延在する金属シリンダであってもよい、またはヒートシンクの役割を果たすことができる他の外側熱伝導性材料から作製されてもよい。小型ワイヤチャネル1104は、導体要素または導体要素に結合されたワイヤが、本実施形態では好ましくは、以前に説明されたものに類似する放物形状の近位端である、導波路の近位端を通過することを可能にするために、導波路の近位端を通って延在してもよい。金属コアLEDプリント回路基板(PCB)1110およびこれは、本明細書の他の場所で説明されるようなLEDを有してもよい。金属管1108等の内側ヒートシンクは、導波路から熱を放散することにさらに役立つように、導波路の近位端に付き合わせ結合または別様に結合されてもよく、PCBの伸長部分1102は、LED PCBから離れてハンドルの近位端まで軸方向に延在してもよく、そこで、それが外部電源または他のサービスと動作可能に結合されることを可能にするように、継手もしくはコネクタと連結されてもよい。本実施形態では、導波路は、内側ヒートシンクの長さより長い長さを有する。代替実施形態では、導波路の近位端と付き合わせ結合される内側ヒートシンクの代わりに、またはそれに加えて、ヒートシンク管が、導波路を部分的もしくは完全に封入して熱を放散するように、導波路を覆って配置されてもよい。したがって、アセンブリは、エネルギー先端およびハンドル実施形態のうちのいずれかとともに、金属管ヒートシンク、導波路、およびLED実施形態のうちのいずれかを有してもよい。
【0044】
図12は、導波路1202が一貫して内側ヒートシンク1204より短いという主要な差異を伴って、図11の実施形態と実質的に同一である、エネルギー先端を伴う照射ハンドピースの例示的実施形態を図示する。内側ヒートシンク1204は、導波路1202の近位端に結合される。実施形態のうちのいずれかでは、内側ヒートシンク管1204、1108はまた、エネルギーをLED PCBまたはエネルギー先端に提供するように伝導性であり得る。
【0045】
図13A-13Bは、エネルギー先端または導体要素に結合された照明要素の例示的実施形態を図示する。照明要素は、好ましくは、本明細書に説明されるもの等の導波路であるが、本明細書に開示されるものを含む、任意の照明要素であってもよい。エネルギー先端は、同様に、本明細書に開示される任意のエネルギー先端であってもよい。エネルギー先端1308は、ハンドル1302に結合される導体要素1306に結合される。導波路が、図13Aでは、導体1306に結合される剛性または可鍛性導波路1304であってもよい一方で、図13Bでは、導波路1304は、剛性または可鍛性であり得、エネルギー先端1308に結合される。これは、エネルギー先端に近い照明を提供する。任意の実施形態では、エネルギー先端は、導体要素もしくはハンドルに固定して結合されてもよい、またはエネルギー先端は、導体要素またはハンドルに解放可能に結合されてもよい。エネルギー先端、導体要素、導波路、またはハンドルは、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかであってもよい。導波路は、本明細書に開示される導波路材料のうちのいずれかから形成されてもよい。
【0046】
図13Cは、図13A-13Bの電極または本明細書に説明される電極のうちのいずれかの上の随意のコーティングの使用を示す。電極1904は、次いで、電気手術ペンシルまたは他のハンドルに移動可能に結合される、導波路1902の中に少なくとも部分的に配置される。電極の一部1906が、ガラスでコーティングされてもよい、および/または導波路1902から発せられる光を反射することに役立つために研磨されてもよい。光は、好ましくは、先端に向かって、かつ標的作業面積に向かって反射され、これは、外科医または他のオペレータに向かって発せられる眩しい光を最小限にすることに役立つことができる。コーティングされた部分1906は、電極の一部のみの上に選択的に配置されてもよい、または電極の部分全体の上に配置されてもよい。コーティングはまた、エネルギーが標的組織に送達される電極の部分に隣接して、遠位部分1908の上にあってもよい。
【0047】
実施形態のうちのいずれかでは、LEDは、導波路の近位端だけではなくいくつかの位置に配置されてもよい。例えば、LEDは、導波路の近位端と遠位端との間に位置付けられてもよい、またはLEDは、遠位端に位置付けられてもよい。加えて、LEDは、導波路に対して任意の数の配向に位置付けられてもよい。
【0048】
図14A-14Cは、様々なLED位置を伴う代替実施形態を図示する。図14Aは、導波路1402を通って延在する導体要素1404に結合されたエネルギー先端1406を図示する。ワイヤ1408等の導体要素が、LED基板1410上の電気接続1412に結合され、RFエネルギー等のエネルギーをエネルギー先端1406に供給する。単一のLED1414またはLEDのアレイが、LED基板1410上に配置されてもよい。本実施形態では、LED基板は、ハンドルおよび導波路1402の近位部分に対して配置される。導波路の放物形状1416の近位部分は、LEDから光を受光する。図14Bは、LED基板の端面図を図示する。LED基板は、好ましくは、導波路の縦軸に対して直角である。単一のLEDは、電極先端と同軸上にあり得、基板は、導波路の軸に対して略直交または別様に横断する平面内に位置してもよい。基板は、導波路を囲繞し得る、または基板に付き合わせ結合される、ヒートシンクの中へ熱を放散することに役立ち得る。随意に、いずれかの実施形態では、導波路は、電極と同軸上にあり得る。
【0049】
図14Cは、LED基板1410が、導波路1402の縦軸と略平行に配向され、導波路の近位端に隣接して配置される、代替実施形態を図示する。導波路の傾斜放物型区分1420が、LEDから光を受光し、それをエネルギー先端1406に向かって遠位に透過させる。本実施形態では、ワイヤ1422等の導体要素が、エネルギーをエネルギー先端1406に提供するために導体要素1404に結合される。また、導体要素1424は、電力をLED基板に提供する。導波路に沿ったLEDのための他の位置が考慮され、これらの実施形態は、限定的であることを意図していない。
【0050】
図16Aは、電気手術ペンシル(図示せず)等のハンドピースに結合され得る、照射エネルギー先端1602の別の例示的実施形態の分解図を示す。本実施形態の1つの利点は、光および電極がともに回転させられてもよく、それによって、標的組織の一様な照明を確実にすることである。照射エネルギー先端1602は、陽極酸化アルミニウムシャフト1602、FEPクラッディング1604、LED基板1606、導波路の半分1608、および電極ブレード1612とを含む。導波路は、本明細書の他の場所で説明されるように単一のユニットとして成形されてもよく、したがって、必ずしも2つの半分をともに結合させるわけではない。
【0051】
電極ブレード1612は、好ましくは、組織を切断または凝固させるために、エネルギー(好ましくはRFエネルギー)を組織に送達するように使用される遠位部分を含む。本遠位区分1616は、好ましくは、材料の層、ここでは好ましくは、ガラスコーティングで絶縁される。ガラスコーティングは、望ましい光学性質を有し、導波路1608の遠位にあり、したがって、そこから発せられる光が導波路から手術標的面積に向かって適切に反射され、外科医または他のオペレータに向かって戻る眩しい光を最小限にすることを確実にすることに役立つため、有利である。先端は、好ましくは、Teflon(ポリテトラフッ素化エチレン、PTFE)コーティングによって絶縁される。本コーティングは、光を散乱させて吸収するであろう。先端上に反射表面を有することは、先端の表面から標的に向かって、導波路からの光を反射することによって、デバイスの効率を補助し、したがって、不必要な散乱を低減させるであろう。先端はまた、光の分散に役立つように種々の形状を有することもできる。先端は、湾曲または先細を有してもよい。例えば、図19BAは、電極1902の上面図を図示する。図19Bが、線B-Bに沿って得られた電極1902の断面を示し、上下の平坦な平面を示す一方で、図19Cおよび19Dは、随意の凸状上面ならびに下面を示す。遠位部分は、治療されている生体構造に一致するために、オペレータが先端を屈曲させることを可能にするために十分に薄くあり得る。電極ブレード1612の中央区分1614もまた、好ましくは、エネルギーが中央区分に沿って電極から漏出することを防止するために、ここでは好ましくはFEP(フッ素化エチレンプロピレン)で絶縁され、また、FEPは、導波路1608の屈折率より低い屈折率を提供し、それによって、導波路と電極ブレードとの間の接触に起因する、導波路からの光漏出を防止する、または最小限にすることに役立つ。低屈折率コーティングまたは空隙もまた、類似結果を提供するために、FEPと併せて、もしくはその代わりに使用されてもよい。電極の近位部分は、導体要素としての機能を果たし、電極が、電力供給部、好ましくは、RF発生器に動作可能に接続されるハンドル(図示せず)内のワイヤに結合されることを可能にする、細い伸長区分を含む。電極の近位部分は、直線状かつ線形であり得る、または細い伸長区分の近位部分が中心から外れ、それが中心から外れてLED基板1606を通過することを可能にするように、傾斜区分を有してもよい。随意に、電極の近位部分もまた、直線状であり、LED基板の中心を通過してもよい。
【0052】
導波路の半分1608は、スナップ嵌合される、接着結合される、ともに超音波溶接される、または別様にともに継合されてもよく、2つの導波路の半分の間に電極を挟持する。導波路の半分は、電極の周囲に円筒形を形成し、それによって、電極の周囲で照射する。導波路の遠位部分は、レンズ、複数のレンズレット、またはそこから発せられる光を成形することに役立つ他の光学特徴を含んでもよい。本実施形態では、光導波路は、円筒に近似する多角形を形成する、多面的である外面を有する。導波路の本抽出表面は、例えば、光の発散に対して、より良好な光指向性を提供するように、平坦状または曲面状、もしくはさらに傾斜状または先細状であり得る。複数の面を有することは、光が導波路を通過するにつれて、光のより良好な混合を可能にする。導波路の各半分の中のチャネル内のスタンドオフ1610は、導波路と電極との間の直接接触を防止し、それによって、接触および後続の光損失を最小限にする。導波路の各半分の中のチャネルは、好ましくは、その中に位置する電極の形状に合致する。
【0053】
LED基板1606は、導波路を通過する光を提供するための1つまたはそれを上回るLEDを含む。LED基板は、本明細書に説明されるLEDまたは他の光源のうちのいずれかであってもよい。LEDはまた、光を集束させて導波路に送達することに役立つように、放物形状であり得る。いくつかの実施形態では、電極の導体部分は、LED基板の中心を通過してもよい、または導体は、中心を外れてLED基板を通過してもよい。
【0054】
FEPクラッディングの層が、導波路を覆って配置され、2つの半分の上に熱収縮させられてもよく、それによって、2つをともに固着する。随意に、FEPクラッディングと併せて、またはFEPクラッディングの代替案として、導波路に隣接して低屈折率材料を提供して、光損失を防止する、または最小限にするために、他の光学コーティングが、本実施形態もしくは本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかで使用されてもよい。また、空隙が導波路に隣接してより低い屈折率を提供するであろうため、空隙は、光損失を最小限にする、または防止するように、導波路に対して配置されてもよい。次いで、最外アルミニウム管1602または他の熱伝導性材料が、FEPクラッディングを覆って配置され、構成要素をともに保持することに役立ち、また、熱蓄積を除去するようにヒートシンクとしての機能も果たす。本管は、熱を放散するようにLEDコアに結合される。次いで、アセンブリ全体が、ハンドピースに結合されてもよく、かつハンドピースの中または外へ伸縮してもよい。コレットまたは4分の1旋回ロック等の係止機構(図示せず)が、いったん所望の位置に伸縮させられると、定位置で電極を係止するために使用されてもよい。
【0055】
図16Bは、照射エネルギー先端1602の端面図であり、図16Cは、図16Bの線B-Bに沿って得られた断面である。図16Cは、FEPコーティングされた区分1620、ならびに電極と導波路との間の直接接触を最小限にするようにスタンドオフ1610と結合された電極1622の区分を強調表示する。
【0056】
本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかでは、導波路はまた、レンズであってもよい、または導波路から送達される光を制御するためのレンズ部分を有してもよい。したがって、レンズを伴う、または伴わない導波路、もしくは別個のレンズが、使用されているLED光源または照明要素上に搭載されてもよい、もしくは別様にそれに結合されてもよい。随意に、実施形態は、したがって、外科手術野上に光を指向して成形するように、LED等の照明要素の前に搭載されるレンズ等の光学要素を含んでもよい。
【0057】
本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかでは、光が、任意の数の技法によって導波路に提供されてもよい。照明要素が、ハンドルの中に、または導波路の一部に隣接して配置されてもよい。照明要素は、単一のLEDまたは複数のLEDであってもよい。LEDまたは複数のLEDは、白色光もしくは任意の所望の色を提供してもよい。例えば、複数のLEDが使用されるとき、LEDは、赤色、緑色、または青色(RGB)等の異なる色を提供してもよく、したがって、複数のLEDは、導波路に入力される所望の色の光を提供するように調節されてもよい。したがって、導波路は、光が導波路の長さに沿って透過させられるにつれて異なる色の光を混合し、一様な色の光が標的に送達されるように、異なる色の光を混合するであろうため、より重要になる。複数の色が、白色光の様々な陰影、または外科医もしくはオペレータが外科手術野内の組織等の種々の物体を視覚化して区別することに役立つ、任意の他の所望の色を提供するために使用されてもよい。フィルタまたはコーティングが、エネルギーの具体的周波数を除外するように、導波路のうちのいずれかに適用されてもよい。
【0058】
代替として、または組み合わせて、照明要素は、本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかでは、光ファイバもしくはファイバ束であってもよい。例えば、光ファイバは、キセノンランプ等の外部源から導波路に光を入力してもよい。外部源からの光は、光ファイバまたは光ファイバ束を通して、ケーブルを通して、ハンドルを通して、導波路の近位端まで透過させられてもよい。光ファイバまたは光ファイバ束は、導波路に、そしてその後に、導波路を通して外科手術野に光を提供するように、導波路に対して接合されてもよい。レンズまたは他の光学要素が、所望の光学性質を伴う導波路に光を入力するために、光ファイバもしくはファイバ束の遠位端において使用されてもよい。光源、例えば、外部ランプボックスが、外科手術野の外側に提供されてもよい。代替として、または組み合わせて、光源は、ケーブル接続している光源であってもよい。代替として、または組み合わせて、光源は、ケーブルに、もしくはデバイスの任意の部分に結合される筐体の中で提供されてもよい。
【0059】
実施形態のうちのいずれかでは、導波路は、所望の光学および機械性質を有する材料から作製されてもよい。例示的材料は、アクリル、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、またはシクロオレフィン共重合体を含む。加えて、可鍛性シリコーンは、それらが所望の構成に成形され(塑性的に変形させられ)得るように、導波路を形成するために使用されてもよい。成形可能シリコーンもまた、先端に結合され、先端が屈曲または別様に撓曲されるときに先端とともに撓曲する、導波路を提供するように、エネルギー先端に直接結合されることもできる。Dow CorningおよびNusil等の製造業者が、導波路を形成するために使用され得る成形可能シリコーンを生産している。
【0060】
加えて、本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかでは、センサが、導波路またはエネルギー先端に組み込まれてもよい。これらのセンサは、CMOSまたはCCDセンサ等の画像センサを含むが、それらに限定されない。センサはまた、分光情報を収集する熱または光ファイバであり得る。センサは、ハンドルの中へ配置されるかまたは別様に組み込まれてもよい。
【0061】
先端はまた、外科手術野内の組織のインダクタンスを能動的に測定するように感知するための手段を含んでもよい。組織のインダクタンスを把握することは、先端が重要構造を切り裂こうとする、または別様に損傷しようとしている場合に、ユーザに警告することを可能にする。また、組織の温度拡散を測定するように、ならびに組織の分光分析を行うように、先端にファイバ感知を組み込むことも考慮される。なおも他の実施形態は、ペンシルハンドル上に搭載される、または電気手術先端のスリーブもしくは他の部分に組み込まれることができる、カメラ等の撮像要素を含んでもよい。これらの特徴のうちのいずれかが、照射先端とともに使用されてもよい、または組み合わせられてもよい。図16Dは、その中にセンサ1624が組み込まれた、エネルギー先端1602の例示的実施形態を示す。センサ1624は、例えば、光学センサ、熱センサ、インダクタンスセンサ、または分光センサであってもよい。1つだけのセンサが本明細書に表されているが、任意の数または組み合わせのセンサが、エネルギー先端、導波路、ハンドル、もしくはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものに組み込まれ得ることが理解されるであろう。
【0062】
なおも他の実施形態は、空気がハンドルを通って循環することを可能にし、それによって、ハンドルおよび導波路の冷却を促進する、通気特徴を有する、ハンドルを含んでもよい。
【0063】
図17A-17Bは、エネルギーを照明要素に提供する、随意のバッテリまたは他の電源の使用を図示する。本随意の特徴は、本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかで使用されてもよい。
【0064】
図17Aは、ハンドルの遠位部分に結合された照明要素を伴う、または伴わない、電極1704を伴うペンシルもしくはハンドル1702を有する、電気手術器具を図示する。器具ケーブル1706が、固定して、または解放可能にハンドルの近位部分に結合され、ケーブル1706の反対端は、電気手術発電機もしくは任意の他の外部ボックス(例えば、コントローラ、光源、電源等)と結合するための電気コネクタ突起1701とともに、プラグまたはアダプタもしくはコネクタ1708を含む。
【0065】
図17Bは、電力を照明要素(例えば、LED)に提供するために使用されることができる、バッテリ1712または他の電源(例えば、コンデンサ)を受容するように定寸および成形される陥凹領域1714を含む、プラグ1708の特徴を強調表示する。バッテリ1716上の接点は、電気回路を補完するように、陥凹領域1714内の対応する接点1718に係合する。バッテリは、使い捨てバッテリまたは再充電可能バッテリであってもよい。本特徴は、電気手術器具を使用し得る外科医を妨害することなく、バッテリが手術中に容易に交換されることを可能にする。また、プラグの本部分は、典型的には、滅菌野の外側にあり、それによって、その交換をさらに促進する。プラグ1708に結合されるケーブル1706の端部は、固定して、または解放可能にプラグに取り付けられてもよい。したがって、プラグは、必要であれば未使用のバッテリを有する新しいプラグと容易に交換されてもよく、手技をさらに促進する。
【0066】
図18A-18Eは、照射電気手術先端1802のなおも別の例示的実施形態を図示する。当業者は、本実施形態で説明される特徴のうちのいずれも、本明細書に説明される他の実施形態のうちのいずれかにおける特徴と併せて使用され得る、または代用され得ることを理解するであろう。
【0067】
図18Aは、導波路1808に結合される電極先端1804を有し、導波路の近位端に隣接する回路基板1826上に照明要素1828を有する、照射電気手術先端1802を図示する。電極先端1804は、遠位の丸みを帯びた先端1805を有し、標的組織へのエネルギーの送達を制御するように、他の実施形態で以前に説明されたものに類似する絶縁および非絶縁面積を有してもよい。電極先端1804は、平坦な平面区分に外向きに広がり1816(または遠位に先細になり)、次いで、それが終端し、伸長アーム1822のみが近位に延在する。伸長アーム1822は、エネルギー源から電極先端にエネルギーを送達するために、導体として使用される。導波路は、狭小垂直配向スリット1818を有し、これは、次いで、平坦な平面区分および伸長アームを受容するために伸長チャネル1820の中へ遷移する。丸みを帯びた突出1832(図18Bで最も良く見られる)は、伸長アームから延在し、導波路内の対応して成形された陥凹の中で受容され、導波路に対する電極の軸方向移動を防止する。
【0068】
導波路は、好ましくは、射出成形によって等、単一の一体部品として形成される非光ファイバ光導波路である。導波路の遠位部分は、そこから抽出される光を制御し、抽出された光が所望の光学性質(例えば、発散、強度等)を有することを確実にするための複数の微細構造1812を含む。周縁1814が、微細構造の周囲に形成され、それに対して金属管の内面に位置し得る、表面としての機能を果たす。金属管は、上記で以前に説明されており、ヒートシンクとしての機能を果たす。導波路の本体は、好ましくは、多角形外面を形成する一連の外側平面を伴って多面的である。これは、光が複数の表面から跳ね返ることを複数の表面が可能にし、それによって、光のさらなる混合を提供するため、導波路を通した光透過に役立つ。
【0069】
導波路の近位端は、好ましくはLEDである、照明要素1828から導波路の中へ光を誘導することに役立つために、好ましくは、放物形状である。放物面は、LEDを覆って中心に置かれる。アーム1820は、導波路の中心軸からオフセットされ、回路基板1826内のスロット1830の中で受容される。
【0070】
図18Bが、照射電極先端1802の分解図を図示する一方で、図18Dは、照射電極先端1802の分解側面図を示す。
【0071】
図18Eは、電極1804の斜視図を図示し、図18Fは、図18Fの斜視図を示す。
【0072】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に図示および説明されているが、そのような実施形態が一例として提供されるにすぎないことが、当業者に明白となるであろう。多数の変形例、変更、および代用が、現時点において、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替案が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項は、本発明の範囲を定義し、これらの請求項およびその均等物の範囲内の方法ならびに構造は、それによって網羅されることが意図される。
なお、出願時の特許請求の範囲は、以下のようなものである。
[請求項1]
照射電気手術器具であって、
ハンドルと、
前記ハンドルに結合された光導波路と、
前記光導波路に結合された電気手術先端と、
を備える、器具。
[請求項2]
前記光導波路は、前記ハンドルに調節可能に結合され、前記光導波路の調節は、前記ハンドルの近位端により近く、またはそこからさらに離して、前記光導波路の遠位端を移動させる、請求項1に記載のデバイス。
[請求項3]
前記光導波路は、前記電気手術先端に調節可能に結合され、前記光導波路は、前記エネルギー先端に対して独立して移動可能である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項4]
前記電気手術先端は、前記光導波路と取り外し可能に結合される、請求項1に記載のデバイス。
[請求項5]
前記電気手術先端は、前記光導波路と一体である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項6]
係止機構をさらに備える、請求項1~5のいずれか1つに記載のデバイス。
[請求項7]
前記係止機構は、コレット、ツイストロック、4分の1旋回ロック、または突出・陥凹係止ペアを備える、請求項6に記載のデバイス。
[請求項8]
前記電気手術先端は、平坦状、曲面状、先細状、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載のデバイス。
[請求項9]
前記電気手術先端は、好ましくは、平坦な平面ブレードである、請求項1に記載のデバイス。
[請求項10]
前記電気手術先端は、電極を備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項11]
前記光導波路は、アクリル、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィン共重合体、もしくは可鍛性シリコーンのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、請求項1に記載のデバイス。
[請求項12]
前記光導波路は、円筒形、正方形、長方形、楕円形、卵形、三角形、または多角形である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項13]
前記光導波路は、前記近位端において先細である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項14]
前記光導波路は、平坦状、曲面状、傾斜状、先細状、またはそれらの組み合わせである抽出表面を備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項15]
前記光導波路は、好ましくは、多角形外面を形成する、複数の平坦な平面である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項16]
前記光導波路は、接着結合、超音波溶接、成形、射出成形、熱収縮、またはスナップ嵌合によって形成される、請求項1に記載のデバイス。
[請求項17]
前記光導波路はさらに、レンズ、中空反射体、勾配レンズ、レンズレット、複数のレンズレット、フィルタ、もしくは所望の光学性質のためのコーティングのうちの1つまたはそれを上回るものを備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項18]
前記光導波路は、前記光導波路を通ってその前記近位端まで軸方向に延在する、1つまたはそれを上回る煙排出チャネルを備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項19]
前記光導波路に結合された照明要素をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項20]
前記照明要素は、LED、複数のLED、キセノンランプ、またはそれらの任意の組み合わせを備える、請求項19に記載のデバイス。
[請求項21]
前記LEDまたは複数のLEDは、放物型LEDを備える、請求項19に記載のデバイス。
[請求項22]
前記LEDまたは複数のLEDは、白色LED、赤色LED、緑色LED、もしくは青色LEDのうちの1つまたはそれを上回るものを備える、請求項19に記載のデバイス。
[請求項23]
前記照明要素は、回路基板を備える、請求項19に記載のデバイス。
[請求項24]
前記照明要素は、前記ハンドルの中に、または導波路の一部に隣接して配置される、請求項19に記載のデバイス。
[請求項25]
前記照明要素は、前記デバイスの外部にある、請求項19に記載のデバイス。
[請求項26]
伝導要素をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項27]
前記伝導要素は、前記光導波路の中に、それに沿って、またはその周囲に配置される、請求項26に記載のデバイス。
[請求項28]
前記伝導要素は、ワイヤ、前記電気手術先端の近位部分、ロッド、または管を備える、請求項26に記載のデバイス。
[請求項29]
前記伝導要素は、前記照明要素の中に、またはそれを通して配置される、請求項26に記載のデバイス。
[請求項30]
前記光導波路は、それを通って延在する中心チャネルを備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項31]
前記中心チャネルは、煙を排出するために使用される、請求項30に記載のデバイス。
[請求項32]
前記光導波路は、中実ロッドを備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項33]
前記光導波路はさらに、前記伝導要素および電気手術先端の一方または両方が配置される、中心管腔を備える、請求項32に記載のデバイス。
[請求項34]
1つまたはそれを上回るセンサをさらに備え、前記1つまたはそれを上回るセンサは、画像センサ、熱センサ、インダクタンスセンサ、もしくは分光センサを備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項35]
絶縁をさらに備え、前記絶縁は、前記光導波路の外面、前記光導波路の前記中心チャネル、前記伝導要素の外面、前記電気手術先端、前記照明要素、もしくは前記電気手術先端の1つまたはそれを上回る部分のうちの1つまたはそれを上回るものに結合される、請求項1に記載のデバイス。
[請求項36]
前記絶縁は、コーティング、クラッディング、ヒートシンク管、フッ素化エチレンプロピレン、ガラス、ポリテトラフッ素化エチレン、アルミニウム管、空隙、もしくは複数の空隙うちの1つまたはそれを上回るものであってもよい、請求項27に記載のデバイス。
[請求項37]
前記ハンドルは、追加空気循環のための通気特徴を備える、請求項1に記載のデバイス。
[請求項38]
手術標的を照射するための方法であって、
電気手術先端に結合された光導波路を提供するステップと、
前記光導波路からの光で前記手術標的を照射するステップと、
前記手術標的に向かって、またはそこから離して前記光導波路を移動させ、それによって、前記手術標的上の前記照明を調節するステップと、
を含む、方法。
[請求項39]
前記電気手術先端を異なるエネルギー先端と交換するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
[請求項40]
電気手術先端交換の照明調節後に、前記導波路および電気手術先端のうちの1つまたはそれを上回るものを係止するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
[請求項41]
前記外科手術野から煙を排出するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
[請求項42]
前記光導波路を移動させるステップは、前記エネルギー先端から独立して前記光導波路を移動させるステップを含む、請求項38に記載の方法。
[請求項43]
光学センサ、熱センサ、もしくは分光センサのうちの1つまたはそれを上回るものを用いて感知するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
[請求項44]
手術標的を照射するためのシステムであって、
照明要素と、
前記照明要素によって発せられる光を透過させるための光導波路と、
前記光導波路に隣接する電極先端と、
前記光導波路から生成される熱を放散するための前記光導波路と熱的に結合されたヒートシンクと、
を備える、システム。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図19