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特許7367789プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/25 20200101AFI20231017BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20231017BHJP
【FI】
G07C9/25
G06Q50/30
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022024514
(22)【出願日】2022-02-21
(62)【分割の表示】P 2021554509の分割
【原出願日】2019-11-07
(65)【公開番号】P2022067100
(43)【公開日】2022-05-02
【審査請求日】2022-02-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】大谷 巧
(72)【発明者】
【氏名】笹本 武史
【審査官】平野 貴也
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-296766(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01619638(EP,A1)
【文献】特開2018-190307(JP,A)
【文献】国際公開第2005/055151(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 1/00 - 15/00
G06Q 10/00 - 10/30,
30/00 - 30/08,
50/00 - 50/20,
50/26 - 99/00
G16Z 99/00
G07B 11/00 - 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得するステップと、
前記利用者の生体情報を取得するステップと、
取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得するステップと、
取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記利用者から取得した前記生体情報と、前記旅券情報に含まれる旅券生体情報との認証を制御するステップをさらに実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記利用者の前記搭乗予約情報を取得するステップでは、
前記認証が完了した場合に、取得した前記旅券情報に基づいて、航空券の予約の際に取得した前記利用者の前記旅券情報と前記搭乗予約情報とを対応付けて記憶する航空会社のサーバを介して前記搭乗予約情報を取得する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得する旅券情報取得部と、
前記利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得する予約情報取得部と、
取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化する処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項5】
前記利用者から取得した前記生体情報と、前記旅券情報に含まれる旅券生体情報との認証を制御する制御部、
をさらに備える請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記予約情報取得部は、前記認証が完了した場合に、取得した前記旅券情報に基づいて、航空券の予約の際に取得した前記利用者の前記旅券情報と前記搭乗予約情報とを対応付けて記憶する航空会社のサーバを介して前記搭乗予約情報を取得する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得するステップと、
前記利用者の生体情報を取得するステップと、
取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得するステップと、
取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化するステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項8】
前記利用者から取得した前記生体情報と、前記旅券情報に含まれる旅券生体情報との認証を制御するステップ、
をさらに備える請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記利用者の前記搭乗予約情報を取得するステップでは、
前記認証が完了した場合に、取得した前記旅券情報に基づいて、航空券の予約の際に取得した前記利用者の前記旅券情報と前記搭乗予約情報とを対応付けて記憶する航空会社のサーバを介して前記搭乗予約情報を取得する、
請求項8に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用者の顔データを取得し、当該顔データと旅券から別途取得された顔データとの照合結果が照合一致の場合に、利用者の顔データが記載された搭乗券を印刷するチェックイン端末(搭乗券発券機)を有するチェックインシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-135310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているチェックイン端末は、読取装置及びカメラの各々によって取得した画像情報から顔の特徴部分を抽出して顔データを作成し、2つの顔データを照合することで利用者を認証する顔認証機能を予め備えている。一方、現行の空港においては、顔認証機能を有していないチェックイン端末が数多く存在している。既存のチェックイン端末の代わりに、顔認証機能を有する新型のチェックイン端末を導入することは多大な費用が必要になる問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、既存のチェックイン端末に対して顔認証機能を容易に実装できるプログラム、情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの観点によれば、コンピュータに、航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得するステップと、前記利用者の生体情報を取得するステップと、取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得するステップと、取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化するステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得する旅券情報取得部と、前記利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得する予約情報取得部と、取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化する処理部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0008】
本発明のさらに他の観点によれば、航空機への搭乗手続を実行するためのアプリケーションにおける利用者の前記搭乗手続に関する所定の処理が完了した場合に、前記利用者の旅券情報を取得するステップと、前記利用者の生体情報を取得するステップと、取得した前記旅券情報に基づいて前記アプリケーションにおいて取得した前記利用者の搭乗予約情報を取得するステップと、取得した前記旅券情報、前記生体情報、及び前記搭乗予約情報を関連付けトークンIDを発行して前記トークンIDを有効化するとともに、前記利用者が前記航空機に搭乗した場合に前記トークンIDを無効化するステップと、を備える情報処理方法が提供される。


【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、既存のチェックイン端末に対して顔認証機能を容易に実装できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態における情報処理システムの全体構成例を示す概略図である。
図2】第1実施形態におけるトークンID情報DBが記憶する情報の一例を示す図である。
図3】第1実施形態における通過履歴情報DBが記憶する情報の一例を示す図である。
図4】第1実施形態における業務情報DBが記憶する情報の一例を示す図である。
図5】第1実施形態における予約情報DBが記憶する情報の一例を示す図である。
図6】第1実施形態における管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7】第1実施形態におけるチェックイン端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図8】第1実施形態における自動手荷物預け機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図9】第1実施形態における保安検査装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図10】第1実施形態における自動化ゲート装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図11】第1実施形態における搭乗ゲート装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図12】第1実施形態におけるチェックイン端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図13】第1実施形態におけるチェックイン端末及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図14】第1実施形態におけるチェックイン端末及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図15】第1実施形態における自動手荷物預け機及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図16】第1実施形態における保安検査装置及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図17】第1実施形態における自動化ゲート装置及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図18】第1実施形態における搭乗ゲート装置及び管理サーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
図19】第2実施形態における情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。図面において同様の要素又は対応する要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化することがある。
【0012】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態における情報処理システム1の全体構成例を示す概略図である。情報処理システム1は、空港Aを利用する利用者(渡航客)Uに対して行われる一連の審査手続に関する業務を支援するコンピュータシステムである。情報処理システム1は、例えば、入出国の管理局等の公的機関又はその機関から業務の委託を受けた受託者により運用される。
【0013】
本実施形態の情報処理システム1では、共通の管理サーバ10に対して、チェックイン端末20、自動手荷物預け機30、保安検査装置40、自動化ゲート装置50及び搭乗ゲート装置60がネットワークNW1を介してそれぞれ接続される。また、航空会社の予約システム2に対して、チェックイン端末20、自動手荷物預け機30、保安検査装置40、自動化ゲート装置50及び搭乗ゲート装置60がネットワークNW2を介してそれぞれ接続される。保安検査装置40、自動化ゲート装置50及び搭乗ゲート装置60は、破線で示されるセキュリティエリアSAに設置されている。ネットワークNW1及びNW2は、空港Aの構内通信網を含むLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、移動体通信網等により構成されている。接続方式は、有線方式に限らず、無線方式でもよい。なお、図1では、説明の便宜上、空港Aからの出国時の手続に使用される端末装置(業務端末)のみを図示している。
【0014】
管理サーバ10は、利用者Uの入出国時における審査手続に関する業務を管理する。管理サーバ10は、例えば、空港Aを運営する空港会社、航空会社等の施設内に設置されている。また、管理サーバ10は、実際に業務が行われる施設内に設置されるサーバではなく、クラウドサーバとしてもよい。なお、管理サーバ10は、単一のサーバである必要はなく、複数のサーバを含むサーバ群として構成されたものであってもよい。
【0015】
図1に示すように、空港Aにおける出国時の審査手続は、5箇所のタッチポイントP1~P5において順次実施される。以下、各装置とタッチポイントP1~P5との関係について説明する。
【0016】
チェックイン端末20は、空港A内のチェックインロビー(以下、「タッチポイントP1」という。)に設置されている。チェックイン端末20は、利用者Uが自身で操作することによって、チェックイン手続(搭乗手続)を行うためのセルフ端末である。チェックイン端末20は、CUSS(Common Use Self Service)端末とも呼ばれている。利用者Uは、タッチポイントP1におけるチェックイン手続を完了すると、手荷物の預け場所あるいは保安検査場へ移動する。
【0017】
自動手荷物預け機30は、空港A内の手荷物カウンタ(有人カウンタ)の隣接領域あるいはチェックイン端末20の近傍領域(以下、「タッチポイントP2」という。)に設置されている。自動手荷物預け機30は、利用者Uが自身で操作することにより、航空機内に持ち込まない手荷物を預け入れる手続(手荷物預け入れ手続)を行うためのセルフ端末である。自動手荷物預け機30は、CUBD(Common Use Bag Drop)端末とも呼ばれている。利用者Uは、手荷物預け入れ手続を完了すると、保安検査場へ移動する。なお、利用者Uが、手荷物を預けない場合には、タッチポイントP2での手続は省略される。
【0018】
保安検査装置40は、空港A内の保安検査場(以下、「タッチポイントP3」という。)に設置されている。保安検査装置40は、利用者Uについて金属探知機により危険物となりうる金属類を身につけているか否かを確認する装置である。なお、本実施形態における“保安検査装置”の語句は、金属探知機だけでなく、X線を用いて機内持ち込みの手荷物等の中の危険物の有無を確認するX線検査装置や、保安検査場の入口において利用者Uの通過可否を判定する旅客通過確認システム(PRS:Passenger Reconciliation System)の端末装置等も含む意味で使用する。利用者Uは、タッチポイントP3において保安検査装置40による保安検査手続を完了すると、出国審査場へ移動する。
【0019】
自動化ゲート装置50は、空港A内の出国審査場(以下、「タッチポイントP4」という。)に設置されている。自動化ゲート装置50は、利用者Uの出国審査手続を自動的に行う装置である。利用者Uは、タッチポイントP4における出国審査手続を完了すると、免税店や搭乗ゲートが設けられている出国エリアへ移動する。
【0020】
搭乗ゲート装置60は、出国エリアの搭乗ゲート(以下、「タッチポイントP5」という。)ごとに設置された通行制御装置である。搭乗ゲート装置60は、ABG(Automated Boarding Gates)端末とも呼ばれている。搭乗ゲート装置60は、利用者Uが搭乗ゲートから搭乗可能な航空機の搭乗者であることを確認する。利用者Uは、タッチポイントP5における手続を完了すると、航空機に搭乗し、第2国へ向けて出国する。
【0021】
また、図1に示すように、管理サーバ10は、トークンID情報DB11、通過履歴情報DB12及び業務情報DB13を有している。なお、管理サーバ10が有するデータベースは、これらのデータベースに限られない。
【0022】
図2は、トークンID情報DB11が記憶する情報の一例を示す図である。トークンID情報DB11は、トークンID、グループID、登録顔画像、特徴量、トークン発行時刻、トークン発行デバイス名、無効フラグ及び無効化時刻をデータ項目としている。トークンIDは、ID情報を一意に識別する識別子である。本実施形態におけるトークンIDは、タッチポイントP1において旅券を所持する利用者Uを撮影した顔画像と旅券から読み取られた旅券顔画像との照合結果が一致することを条件として一時的に発行される。そして、利用者UがタッチポイントP5(搭乗ゲート)での手続を終えたときに、トークンIDは無効化される。すなわち、トークンIDは、永続的に使用される識別子ではなく、有効期間(ライフサイクル)を有するワンタイムIDである。
【0023】
グループIDは、ID情報をグループ分けするための識別子である。登録顔画像は、利用者Uについて登録された顔画像である。特徴量は、生体情報(登録顔画像)から抽出される値である。なお、本実施形態における生体情報の語句は、顔画像及び顔画像から抽出される特徴量を意味するものとするが、生体情報は顔画像及び顔特徴量に限られない。すなわち、利用者Uの生体情報として、虹彩画像、指紋画像、掌紋画像及び耳介画像等を用いて生体認証を行ってもよい。
【0024】
トークン発行時刻は、管理サーバ10がトークンIDを発行した時刻である。トークン発行デバイス名は、トークンIDの発行の契機となった登録顔画像の取得元のデバイス名である。無効フラグは、トークンIDが現時点で有効であるか否かを示すフラグ情報である。本実施形態における無効フラグは、トークンIDが発行されると、トークンIDが有効な状態を示す“1”の値になる。また、無効フラグは、所定の条件を満たすと、トークンIDが無効な状態を示す“0”の値に更新される。無効化時刻は、無効フラグが無効化されたときのタイムスタンプである。
【0025】
図3は、通過履歴情報DB12が記憶する情報の一例を示す図である。通過履歴情報DB12は、通過履歴ID、トークンID、通過時間、デバイス名、業務システム種別及び通過タッチポイントをデータ項目としている。通過履歴IDは、通過履歴情報を一意に識別する識別子である。通過時間は、タッチポイントを通過したときのタイムスタンプである。デバイス名は、タッチポイントにおける手続に使用した業務端末の機体名称である。業務システム種別は、業務端末が属する業務システムの種別である。通過タッチポイントは、利用者Uが通過したタッチポイントである。なお、管理サーバ10は、通過履歴情報をトークンIDごとに抽出することにより、利用者Uがどのタッチポイントまでの手続を完了しているのかを把握できる。
【0026】
図4は、業務情報DB13が記憶する情報の一例を示す図である。業務情報DB13は、トークンID、搭乗者名、予約番号、出発地、目的地、エアラインコード、便番号、運行年月日、シート番号、国籍、旅券番号、姓、名、生年月日及び性別をデータ項目としている。このように、業務情報DB13は、所定の業務に関する業務情報をトークンIDごとに記憶している。本実施形態において、「所定の業務」とはタッチポイントP1~P5でそれぞれ行われる手続業務を意味する。
【0027】
予約番号は、搭乗予約情報を一意に識別する識別子である。エアラインコードは、航空会社を一意に識別する識別子である。業務情報に含まれている搭乗予約情報は、搭乗者名、予約番号、出発地、目的地、エアラインコード、便番号、運行年月日、シート番号、国籍、旅券番号、姓、名、生年月日及び性別等が挙げられる。搭乗予約情報は、旅券及び搭乗券等の記録媒体から取得できる。また、搭乗予約情報は、航空会社の予約システム2からも旅券番号又は予約番号等をキーとして取得できる。そして、取得された搭乗予約情報は、業務情報DB13において業務情報として記憶される。
【0028】
図5は、予約情報DB3が記憶する情報の一例を示す図である。予約情報DB3は、予約番号、エアラインコード、搭乗者名、出発地、目的地、便番号、運行年月日、座席番号、座席の等級(例えば、ファーストクラス/ビジネスクラス/エコノミークラス)、国籍、旅券番号、姓、名、生年月日及び性別をデータ項目としている。
【0029】
本実施形態においては、業務情報DB13と予約情報DB3は、予約番号、旅券番号及びエアラインコードにより関連付けされるものとする。各タッチポイントの端末装置(チェックイン端末20等)は、旅客が提示した航空券媒体から予約番号、旅券番号及びエアラインコードを読取ると、エアラインコードに対応する航空会社の予約システム2に対して予約番号又は旅券番号に基づいて搭乗予約情報の問い合わせを行うことができる。なお、予約システム2に対する搭乗予約情報の問い合わせの方法は、これに限られない。
【0030】
続いて、図6乃至図12を参照しながら、情報処理システム1を構成する各機器のハードウェア及びチェックイン端末20にインストールされたソフトウェアについて説明する。なお、図6乃至図12において同一名称であって符号のみが異なる機器については、同等の機能を備える機器であるため、後続の図面においては詳細な説明を省略するものとする。
【0031】
図6は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、記憶装置103及び通信I/F104を有している。各装置は、バスライン105に接続されている。
【0032】
CPU101は、記憶装置103に記憶されたプログラムに従って所定の動作を行うとともに、管理サーバ10の各部を制御する機能を有するプロセッサである。RAM102は、揮発性記憶媒体から構成され、CPU101の動作に必要な一時的なメモリ領域を提供する。
【0033】
記憶装置103は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等の記憶媒体により構成される。記憶装置103は、CPU101により実行されるプログラム、そのプログラムの実行の際にCPU101により参照されるデータ等を記憶する。
【0034】
通信I/F104は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、4G等の規格に基づく通信インターフェースであり、チェックイン端末20等との通信を行うためのモジュールである。
【0035】
図7は、チェックイン端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、チェックイン端末20は、CPU201、RAM202、記憶装置203、通信I/F204、入力装置206、表示装置207、媒体読取装置208、生体情報取得装置209及びプリンタ210を有している。各装置は、バスライン205に接続されている。
【0036】
入力装置206は、例えばタッチパネル等のポインティングデバイスや、キーボード等である。本実施形態のチェックイン端末20では、表示装置207及び入力装置206は、タッチパネルとして一体に形成されているものとする。表示装置207は、液晶表示装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)表示装置等であって、動画、静止画、文字等の表示に用いられる。
【0037】
媒体読取装置208は、利用者Uの旅券や航空券等の媒体を読み取って媒体に記録された情報を取得する装置である。航空券媒体としては、例えば、紙の航空券、eチケットの控えを表示する携帯端末等が挙げられる。媒体読取装置208は、例えば、コードリーダ、イメージスキャナ、非接触IC(Integrated Circuit)リーダ、OCR(Optical Character Reader)装置等により構成され、その読取部にかざされた各種媒体から情報を取得する。
【0038】
生体情報取得装置209は、利用者Uの生体情報として利用者Uの顔画像を取得する装置である。生体情報取得装置209は、例えば、チェックイン端末20の前に立つ利用者Uの顔を撮影するデジタルカメラであり、利用者Uの顔を撮影してその顔画像を取得する。なお、生体情報取得装置209は、既存のチェックイン端末20が生体認証機能を有していない場合に、USB端子等を介して周辺機器としてチェックイン端末20に増設され得る。プリンタ210は、CPU201の制御に従って、搭乗券等を所定の用紙に印刷する。
【0039】
図8は、自動手荷物預け機30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、自動手荷物預け機30は、CPU301、RAM302、記憶装置303、通信I/F304、入力装置306、表示装置307、媒体読取装置308、生体情報取得装置309、手荷物搬送装置310及び出力装置311を有している。各装置は、バスライン305に接続されている。
【0040】
手荷物搬送装置310は、利用者Uが搭乗する航空機にその手荷物を積み込むために搬送する。手荷物搬送装置310は、利用者Uにより受け取り部に置かれて手荷物タグが付けられた手荷物を荷捌き場所に向けて搬送する。
【0041】
出力装置311は、預ける手荷物に付ける手荷物タグを出力する装置である。また、出力装置311は、目的地に到着した後に手荷物の引き換えに必要な手荷物引き換え証を出力する。なお、手荷物タグや手荷物引き換え証は、旅券番号、予約番号及びトークンIDの少なくとも1つに関連付けられる。
【0042】
図9は、保安検査装置40のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、保安検査装置40は、CPU401、RAM402、記憶装置403、通信I/F404、入力装置406、表示装置407、媒体読取装置408、生体情報取得装置409及び金属探知ゲート410を有している。各装置は、バスライン405に接続されている。
【0043】
金属探知ゲート410は、ゲート型の金属探知機であり、金属探知ゲート410を通過する利用者Uの身に付けている金属類を探知する。
【0044】
図10は、自動化ゲート装置50のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。自動化ゲート装置50は、CPU501、RAM502、記憶装置503、通信I/F504、入力装置506、表示装置507、媒体読取装置508、生体情報取得装置509及びゲート511を有している。各装置は、バスライン505に接続されている。
【0045】
ゲート511は、自動化ゲート装置50における利用者Uの本人確認に成功して出国審査を利用者Uが通過した場合に、CPU501による制御に従って、待機時において利用者Uの通行を遮る閉鎖状態から、利用者Uの通行を許可する開放状態へ移行する。ゲート511の方式は、特に限定されるものではなく、例えば、通路の片側又は両側から設けられたフラッパーが開閉するフラッパーゲート、3本バーが回転するターンスタイルゲート等である。
【0046】
図11は、搭乗ゲート装置60のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、搭乗ゲート装置60は、CPU601、RAM602、記憶装置603、通信I/F604、入力装置606、表示装置607、生体情報取得装置609及びゲート611を有している。各装置は、バスライン605に接続されている。
【0047】
図12は、チェックイン端末20のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。チェックイン端末20は、OS(Operating System)21、ミドルウェア22、エアラインアプリ23及びトークン発行用アプリ24を備えている。
【0048】
OS21は、利用者及びアプリケーション(エアラインアプリ23及びトークン発行用アプリ24)に対して標準的なインターフェースを提供するととともに、ハードウェア等の各リソースを管理する。具体的には、OS21は、記憶装置203の管理、仮想記憶などのメモリ管理、マルチタスク等のプロセス管理、GUI(Graphical User Interface)の制御及び通信制御等を行う。
【0049】
ミドルウェア22は、コンピュータの基本的な制御を行うOS21と、各業務処理を行うアプリケーションとの中間的な役割を行うソフトウェアである。換言すると、ミドルウェア22は、OS21の機能の拡張やアプリケーション(エアラインアプリ23及びトークン発行用アプリ24)の共通的な機能を集めたソフトウェアである。
【0050】
図12においては、ミドルウェア22としてスキャナ制御MW1、プリンタ制御MW2、表示制御MW3、通信制御MW4、カメラ制御MW5、イベント検出MW6等が例示されている。アプリケーションがミドルウェア22に要求を出力すると、ミドルウェア22はOS21に対して必要な要求を出力する。そして、OS21は、アプリケーションに処理結果を返す。さらに、ミドルウェア22は、各アプリケーションの起動、停止及び監視等の制御を行う。
【0051】
エアラインアプリ23は、航空会社の予約システム2のホストコンピュータ(不図示)との間で通信を行い、利用者Uの操作入力情報に基づいて航空機のチェックイン手続(搭乗手続)を実行するためのアプリケーションである。
【0052】
本実施形態のエアラインアプリ23は、利用者Uからチェックイン手続の要求があった場合には、ミドルウェア22との協働により、危険物確認画面、予約情報検索方法検索画面、予約情報確認画面等を表示装置207へ順次表示すると、利用者Uの操作入力情報に基づいてチェックイン手続を実行し、プリンタ210を制御して搭乗券を印刷する。なお、エアラインアプリ23は、航空会社ごとに設けられる。例えば、1台のチェックイン端末20が複数の航空会社へのチェックイン手続に使用される場合には、複数のエアラインアプリ23がインストールされ得る。また、画面の表示順序及び表示画面は、エアラインアプリ23ごとに異なる。
【0053】
一方、トークン発行用アプリ24は、チェックイン端末20に対して顔認証機能を新たに実装するためにインストールされたアプリケーションである。本実施形態のトークン発行用アプリ24は、ミドルウェア22との協働により、生体情報取得装置209によって利用者Uの生体情報(撮影顔画像)を取得する機能と、媒体読取装置208によって旅券から旅券情報を読取る機能とを備える。
【0054】
さらに、トークン発行用アプリ24は、利用者Uの生体情報と旅券情報に含まれる旅券顔画像とを照合する機能と、照合結果が照合一致である場合に利用者UごとにトークンIDを発行し、利用者Uの顔画像(撮影顔画像、旅券顔画像)及び搭乗予約情報を関連付けて記憶する機能とを備える。具体的には、トークン発行用アプリ24は、旅券情報登録画面、生体情報登録画面等を表示装置207へ順次表示し、利用者Uからの操作入力情報に基づいて、上述の読取処理や照合処理を実行し、その処理結果をエアラインアプリ23又は管理サーバ10へ出力する。
【0055】
なお、本実施形態のミドルウェア22、エアラインアプリ23及びトークン発行用アプリ24は、いずれも国際航空運送協会(IATA:International Air Transport Association)の規約に準拠して作成されているものとする。
【0056】
続いて、図13乃至図18を参照しながら、本実施形態における情報処理システム1における各装置の動作を説明する。
【0057】
[チェックイン手続]
図13及び図14は、チェックイン端末20及び管理サーバ10の処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、利用者Uがチェックイン端末20を用いてチェックイン手続を行うときに実行される。
【0058】
先ず、チェックイン端末20は、エアラインアプリ23によって表示装置207に初期画面を表示する(ステップS101)。次に、チェックイン端末20は、利用者Uからチェックインの要求が行われたか否かを判定し(ステップS102)、チェックインの要求が行われるまで待機する(ステップS102、NO)。
【0059】
次に、チェックイン端末20は、利用者Uからチェックインの要求が行われたと判定すると(ステップS102、YES)、処理はステップS103へ移行する。
【0060】
ステップS103において、チェックイン端末20は、表示装置207に危険物確認画面を表示する。利用者Uの確認が完了すると、チェックイン端末20は、表示装置207に予約検索画面を表示する(ステップS104)。予約情報の検索方法としては、例えば、eチケット番号、予約番号、旅券番号及び2次元バーコードによる方法がある。
【0061】
次に、チェックイン端末20は、予約検索画面において利用者Uから検索方法の指定が有ったか否かを判定し(ステップS105)、検索方法が指定されるまで待機する(ステップS105、NO)。
【0062】
次に、チェックイン端末20は、検索方法が指定されたと判定すると(ステップS105、YES)、指定方法に基づいて予約情報の検索処理を実行する(ステップS106)。このとき、チェックイン端末20は、記憶装置203又はRAM202内に検索結果を保持しておく。
【0063】
次に、チェックイン端末20は、トークン発行用アプリ24を起動し(ステップS107)、画面の制御元のアプリケーションをエアラインアプリ23からトークン発行用アプリ24へ切り替える(ステップS108)。
【0064】
次に、チェックイン端末20は、トークン発行用アプリ24によって表示装置207に旅券情報登録画面を表示すると(ステップS109)、利用者Uの旅券が媒体読取装置208の読取部にかざされたか否かを判定し(ステップS110)、旅券がかざされるまで待機する(ステップS110、NO)。
【0065】
次に、チェックイン端末20は、旅券が媒体読取装置208の読取部にかざされたと判定すると(ステップS110、YES)、かざされた旅券から利用者Uの旅券情報をトークン発行用アプリ24によって取得する(ステップS111)。取得された旅券情報には、利用者Uの旅券顔画像、本人確認情報、旅券番号、旅券発行国等が含まれる。このとき、チェックイン端末20(トークン発行用アプリ24)は、記憶装置203又はRAM202内に旅券情報を保持しておく。
【0066】
次に、チェックイン端末20は、トークン発行用アプリ24によって表示装置207に顔画像登録画面を表示し(ステップS112)、利用者Uから顔画像の登録に関する同意が得られたか否かを判定する(ステップS113)。例えば、顔画像登録画面においては、「お客様の顔画像をご登録頂きますと、出国までの各種手続を顔認証によって簡単に行うことができます。ご登録頂いた顔画像は、搭乗完了後にシステムから削除されます。」等の案内メッセージを表示し、利用者Uの同意を得ると好適である。
【0067】
チェックイン端末20は、利用者Uから顔画像の登録に関する同意が得られたと判定すると(ステップS113、YES)、処理はステップS114へ移行する。これに対し、チェックイン端末20は、利用者Uから顔画像の登録に関する同意が得られなかったと判定すると(ステップS113、NO)、処理はステップS117へ移行する。
【0068】
ステップS114において、チェックイン端末20は、利用者Uを撮影し、撮影画像から顔画像を取得する。その後、チェックイン端末20は、顔画像と旅券顔画像とを1対1で照合する(ステップS115)。
【0069】
次に、チェックイン端末20は、撮影顔画像と旅券顔画像との照合結果が照合一致であるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、チェックイン端末20は、照合結果が照合一致であると判定すると(ステップS116、YES)、処理はステップS117へ移行する。これに対し、チェックイン端末20は、照合結果が照合不一致であると判定すると(ステップS116、NO)、利用者Uに対してエラーメッセージを通知する(ステップS118)。例えば、“有人カウンタにてチェックイン手続を行ってください。”等のメッセージを含む通知画面を表示装置207に表示する。
【0070】
ステップS117において、チェックイン端末20は、画面を制御するアプリケーションをトークン発行用アプリ24からエアラインアプリ23へ切り替える。その後、チェックイン端末20は、エアラインアプリ23によって予約情報確認画面を表示する(ステップS119)。予約情報確認画面には、ステップS106において記憶装置203等に保持していた予約情報が表示される。利用者Uは、予約情報確認画面の中で予約情報を確認するとともに、座席の変更等も申請できる。
【0071】
次に、チェックイン端末20は、利用者Uによる予約情報の確認が完了したか否かを判定する(ステップS120)。ここで、チェックイン端末20は、予約情報の確認が完了したと判定すると(ステップS120、YES)、処理はステップS121へ移行する。これに対し、チェックイン端末20は、予約情報の確認が完了していない判定すると(ステップS120、NO)、確認が完了するまで待機する。
【0072】
ステップS121において、チェックイン端末20は、プリンタ210によって搭乗券を印刷するとともに、エアラインアプリ23によって表示装置207にチェックイン完了画面を表示する(ステップS122)。
【0073】
次に、チェックイン端末20は、チェックイン手続の完了に伴って、利用者UがトークンIDの発行対象者であるか否かを判定する(ステップS123)。具体的には、ステップS113~S116の処理において、旅券顔画像と撮影顔画像の照合結果が照合一致であり、利用者Uはデータベースに顔画像を登録できる人物であると判定されていた場合には、利用者UはトークンIDの発行対象者であると判定される。ここで、チェックイン端末20は、利用者UがトークンIDの発行対象者であると判定した場合(ステップS123、YES)、トークンIDの発行要求、通過履歴情報、旅券情報、撮影顔画像及び搭乗予約情報(搭乗情報)の登録要求を含むリクエストデータを管理サーバ10へ送信する(ステップS124)。これに対し、チェックイン端末20は、利用者UがトークンIDの発行対象者ではないと判定した場合(ステップS123、NO)、処理はステップS130へ移行する。
【0074】
次に、管理サーバ10は、チェックイン端末20からリクエストデータを受信すると、トークンIDを発行する(ステップS125)。トークンIDは、例えば処理時の日時やシーケンス番号に基づいて固有な値に設定される。
【0075】
次に、管理サーバ10は、撮影顔画像を登録顔画像として、トークンID及び登録顔画像情報との関係をトークンID情報DB11へ登録する(ステップS126)。
【0076】
本実施形態において、現地で撮影した撮影顔画像を登録顔画像とする理由としては、トークンIDの有効期間(ライフサイクル)が当日内に完結すること、撮影顔画像はその後の認証プロセスで撮影した画像と品質(容姿)が旅券顔画像よりも近くなること、等が挙げられる。ただし、撮影顔画像の代わりに、旅券顔画像を登録顔画像(登録生体情報)に設定してもよい。例えば、トークンIDのライフサイクルが長期にわたる場合(例えば、航空業において、会員ならば一定の有効期間だけトークンIDを有効にする場合等)には、旅券や免許証の顔画像を登録顔画像に設定するとよい。
【0077】
次に、管理サーバ10は、旅券情報及び搭乗予約情報を業務情報として、トークンIDと業務情報との関係を業務情報DB13へ登録する(ステップS127)。このように、顔認証に必要な制御データと、業務の実行に必要な業務情報とは、別々のデータベースにおいて管理されるが、登録顔画像及び業務情報はトークンIDによって関連付けられる。また、業務情報DB13又はトークンID情報DB11に利用者Uの旅券顔画像をさらに登録してもよい。
【0078】
次に、管理サーバ10は、トークンIDとタッチポイントP1の通過情報との関係を示す通過履歴情報を通過履歴情報DB12へ登録する(ステップS128)。
【0079】
そして、管理サーバ10は、トークンIDの発行処理、業務情報の登録処理及び通過履歴情報の登録処理の各処理結果を含むレスポンスデータをチェックイン端末20へ送信し(ステップS129)。チェックイン端末20は、ステップS123の判定結果又は管理サーバ10からのレスポンスデータの受信に基づいて、トークン発行用アプリ24を終了し(ステップS130)、図13及び図14の処理を終了する。
【0080】
このように、チェックイン手続において旅券から取得した旅券顔画像と照合一致である対象顔画像(撮影顔画像)を登録顔画像としてトークンID情報DB11へ登録するとともに、発行したトークンIDによって登録顔画像と業務情報DB13の業務情報とを関連付ける。これにより、後続の各タッチポイントでは撮影した顔画像と登録顔画像との照合処理が可能となる。すなわち、登録顔画像に関連付けられたトークンIDは、すべてのタッチポイントにおいて共通に利用可能な識別情報である。このような共通化されたトークンIDを用いることにより、利用者Uの審査を効率化できる。
【0081】
[手荷物預け入れ手続]
図15は、自動手荷物預け機30及び管理サーバ10の処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、チェックイン手続を完了した利用者Uが、必要に応じて手荷物預け入れ手続を受けるときに実行される。
【0082】
自動手荷物預け機30は、装置の前を常時又は定期的に撮影し、撮影した画像中に自動手荷物預け機30の前に立つ利用者Uの顔が検出されたか否かを判定する(ステップS201)。自動手荷物預け機30は、生体情報取得装置309によって画像中に利用者Uの顔が検出されるまで待機する(ステップS201、NO)。
【0083】
自動手荷物預け機30は、生体情報取得装置309によって利用者Uの顔が検出されたと判定すると(ステップS201、YES)、その利用者Uの顔を撮影して、利用者Uの顔画像を対象顔画像として取得する(ステップS202)。
【0084】
次に、自動手荷物預け機30は、対象顔画像と登録顔画像との照合処理の実行を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS203)。
【0085】
管理サーバ10は、自動手荷物預け機30からリクエストデータを受信すると、利用者Uの顔画像の照合を行う(ステップS204)。すなわち、管理サーバ10は、自動手荷物預け機30から受信したリクエストデータに含まれる対象顔画像と、トークンID情報DB11に登録された複数の登録顔画像とを1対Nで照合する。なお、照合先となる登録顔画像は、無効フラグの値が“1”(有効)であるトークンIDに関連付けられた画像に限るものとする。
【0086】
ここで、管理サーバ10が、照合結果は照合不一致であると判定すると(ステップS205、NO)、管理サーバ10は照合不一致の照合結果情報を含むレスポンスデータを自動手荷物預け機30に送信し(ステップS207)、処理はステップS209へ移行する。これに対し、管理サーバ10が、照合結果は照合一致であると判定すると(ステップS205、YES)、処理はステップS206へ移行する。
【0087】
ステップS206において、管理サーバ10は、トークンID情報DB11において照合一致の登録顔画像に関連付けられたトークンIDをキーとして、業務情報DB13から業務情報を取得する。そして、管理サーバ10は、レスポンスデータを自動手荷物預け機30へ送信する(ステップS208)。
【0088】
次に、自動手荷物預け機30は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できると判定した場合(ステップS209、YES)、利用者Uの手荷物預け入れ手続の処理を実行する(ステップS210)。
【0089】
次に、自動手荷物預け機30は、利用者Uの通過履歴情報の登録を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS211)。
【0090】
管理サーバ10は、自動手荷物預け機30からリクエストデータを受信すると、トークンIDと利用者UのタッチポイントP2の通過情報との関係を示す通過履歴情報を通過履歴情報DB12へ登録する(ステップS212)。
【0091】
そして、管理サーバ10は、レスポンスデータを自動手荷物預け機30へ送信し(ステップS213)、処理を終了する。
【0092】
一方、自動手荷物預け機30は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できないと判定した場合(ステップS209、NO)、利用者Uに対してエラーメッセージを通知する(ステップS214)。例えば、“有人カウンタにて手荷物を預けてください。”等のメッセージを含む通知画面を表示装置307に表示する。
【0093】
[保安検査手続]
図16は、保安検査装置40及び管理サーバ10の処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、チェックイン手続を完了した利用者Uが、保安検査手続を受けるときに実行される。
【0094】
保安検査装置40は、保安検査場の入口の前を常時又は定期的に撮影し、撮影した画像中に入口の前に立つ利用者Uの顔が検出されたか否かを判定する(ステップS301)。保安検査装置40は、生体情報取得装置409によって画像中に利用者Uの顔が検出されるまで待機する(ステップS301、NO)。
【0095】
保安検査装置40は、生体情報取得装置409によって利用者Uの顔が検出されたと判定すると(ステップS301、YES)、その利用者Uの顔を撮影して、利用者Uの顔画像を対象顔画像として取得する(ステップS302)。
【0096】
次に、保安検査装置40は、対象顔画像と登録顔画像との照合処理の実行を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS303)。
【0097】
管理サーバ10は、保安検査装置40からリクエストデータを受信すると、利用者Uの顔画像の照合を行う(ステップS304)。すなわち、管理サーバ10は、保安検査装置40から受信したリクエストデータに含まれる対象顔画像と、トークンID情報DB11に登録された複数の登録顔画像とを1対Nで照合する。なお、照合先となる登録顔画像は、無効フラグの値が“1”(有効)であるトークンIDに関連付けられた画像に限るものとする。
【0098】
ここで、管理サーバ10が、照合結果は照合不一致であると判定すると(ステップS305、NO)、管理サーバ10は照合不一致の照合結果を含むレスポンスデータを保安検査装置40に送信し(ステップS307)、処理はステップS309へ移行する。これに対し、管理サーバ10が、照合結果は照合一致であると判定すると(ステップS305、YES)、処理はステップS306へ移行する。
【0099】
ステップS306において、管理サーバ10は、トークンID情報DB11において照合一致の登録顔画像に関連付けられたトークンIDをキーとして、業務情報DB13から業務情報を取得する。そして、管理サーバ10は、照合結果情報、トークンID及び業務情報を含むレスポンスデータを保安検査装置40へ送信する(ステップS308)。
【0100】
次に、保安検査装置40は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できると判定した場合(ステップS309、YES)、利用者Uの保安検査処理を実行する(ステップS310)。保安検査処理において、CPU401は、保安検査装置40の各部を制御する。これにより、保安検査装置40は、金属探知ゲート410を通過する利用者Uの身に付けている金属類を探知する。金属探知ゲート410を通過した利用者Uは、出国審査場に向かう。
【0101】
次に、保安検査装置40は、利用者Uの通過履歴情報の登録を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS311)。
【0102】
管理サーバ10は、保安検査装置40からリクエストデータを受信すると、トークンIDと利用者UのタッチポイントP3の通過情報との関係を示す通過履歴情報を通過履歴情報DB12へ登録する(ステップS312)。
【0103】
そして、管理サーバ10は、レスポンスデータを保安検査装置40へ送信し(ステップS313)、処理を終了する。
【0104】
一方、保安検査装置40は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できないと判定した場合(ステップS309、NO)、利用者Uに対してエラーメッセージを通知する(ステップS314)。例えば、“係員が参ります。しばらくお待ちください。”等のメッセージを含む通知画面を表示装置407に表示する。
【0105】
[出国審査手続]
図17は、自動化ゲート装置50及び管理サーバ10の処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、保安検査手続を完了した利用者Uが、出国審査手続を受けるときに実行される。
【0106】
自動化ゲート装置50は、自動化ゲート装置50の前を常時又は定期的に撮影し、撮影した画像中に自動化ゲート装置50の前に立つ利用者Uの顔が検出されたか否かを判定する(ステップS401)。自動化ゲート装置50は、生体情報取得装置509によって画像中に利用者Uの顔が検出されるまで待機する(ステップS401、NO)。
【0107】
自動化ゲート装置50は、生体情報取得装置509によって利用者Uの顔が検出されたと判定すると(ステップS401、YES)、その利用者Uの顔を撮影して、利用者Uの顔画像を対象顔画像として取得する(ステップS402)。
【0108】
次に、自動化ゲート装置50は、対象顔画像と登録顔画像との照合処理の実行を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS403)。
【0109】
管理サーバ10は、自動化ゲート装置50からリクエストデータを受信すると、利用者Uの顔画像の照合を行う(ステップS404)。すなわち、管理サーバ10は、自動化ゲート装置50から受信したリクエストデータに含まれる対象顔画像と、トークンID情報DB11に登録された複数の登録顔画像とを1対Nで照合する。なお、照合先となる登録顔画像は、無効フラグの値が“1”(有効)であるトークンIDに関連付けられた画像に限るものとする。
【0110】
ここで、管理サーバ10が、照合結果は照合不一致であると判定すると(ステップS405、NO)、管理サーバ10は照合不一致の照合結果情報を含むレスポンスデータを自動化ゲート装置50に送信し(ステップS407)、処理はステップS409へ移行する。これに対し、管理サーバ10が、照合結果は照合一致であると判定すると(ステップS405、YES)、処理はステップS406へ移行する。
【0111】
ステップS406において、管理サーバ10は、トークンID情報DB11において照合一致の登録顔画像に関連付けられたトークンIDをキーとして、業務情報DB13から業務情報を取得する。そして、管理サーバ10は、照合結果情報、トークンID及び業務情報を含むレスポンスデータを自動化ゲート装置50へ送信する(ステップS408)。
【0112】
次に、自動化ゲート装置50は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できると判定した場合(ステップS409、YES)、利用者Uの出国審査手続を実行し、ゲート511を開放する(ステップS410)。タッチポイントP4を通過した利用者Uは、搭乗ゲートのある出国エリアに向かう。
【0113】
次に、自動化ゲート装置50は、利用者Uの通過履歴情報の登録を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS411)。
【0114】
管理サーバ10は、自動化ゲート装置50からのリクエストデータを受信すると、トークンIDと利用者UのタッチポイントP4の通過情報との関係を示す通過履歴情報を通過履歴情報DB12へ登録する(ステップS412)。
【0115】
そして、管理サーバ10は、レスポンスデータを自動化ゲート装置50へ送信し(ステップS413)、処理を終了する。
【0116】
一方、自動化ゲート装置50は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できないと判定した場合(ステップS409、NO)、利用者Uに対してエラーメッセージを通知する(ステップS414)。例えば、“有人カウンタにて出国審査手続を行ってください。”等のメッセージを含む通知画面を表示装置507に表示する。
【0117】
[搭乗ゲートでの本人確認手続]
図18は、搭乗ゲート装置60及び管理サーバ10の処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、出国審査手続を完了した利用者Uが、航空機に搭乗するために搭乗ゲートを通過するときに実行される。
【0118】
搭乗ゲート装置60は、装置の前を常時又は定期的に撮影し、撮影した画像中に搭乗ゲート装置60の前に立つ利用者Uの顔が検出されたか否かを判定する(ステップS501)。搭乗ゲート装置60は、生体情報取得装置609によって画像中に利用者Uの顔が検出されるまで待機する(ステップS501、NO)。
【0119】
搭乗ゲート装置60は、生体情報取得装置609によって利用者Uの顔が検出されたと判定すると(ステップS501、YES)、その利用者Uの顔を撮影して、利用者Uの顔画像を対象顔画像として取得する(ステップS502)。
【0120】
次に、搭乗ゲート装置60は、対象顔画像と登録顔画像との照合処理の実行を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS503)。
【0121】
管理サーバ10は、搭乗ゲート装置60からリクエストデータを受信すると、利用者Uの顔画像の照合を行う(ステップS504)。すなわち、管理サーバ10は、搭乗ゲート装置60から受信したリクエストデータに含まれる対象顔画像と、トークンID情報DB11に登録された複数の登録顔画像とを1対Nで照合する。なお、照合先となる登録顔画像は、無効フラグの値が“1”(有効)であるトークンIDに関連付けられた画像に限るものとする。
【0122】
ここで、管理サーバ10が、照合結果は照合不一致であると判定すると(ステップS505、NO)、管理サーバ10は照合不一致の照合結果情報を含むレスポンスデータを搭乗ゲート装置60に送信し(ステップS507)、処理はステップS509へ移行する。これに対し、管理サーバ10が、照合結果は照合一致であると判定すると(ステップS505、YES)、処理はステップS506へ移行する。
【0123】
ステップS506において、管理サーバ10は、トークンID情報DB11において照合一致の登録顔画像に関連付けられたトークンIDをキーとして、業務情報DB13から業務情報を取得する。そして、管理サーバ10は、照合結果情報、トークンID及び業務情報を含むレスポンスデータを搭乗ゲート装置60へ送信する(ステップS508)。
【0124】
次に、搭乗ゲート装置60は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できると判定した場合(ステップS509、YES)、利用者Uの航空機への搭乗手続を実行し、ゲート611を開放する(ステップS510)。タッチポイントP5を通過した利用者Uは、航空機に搭乗する。
【0125】
次に、搭乗ゲート装置60は、トークンIDの無効化及び利用者Uの通過履歴情報の登録を要求するリクエストデータを管理サーバ10に送信する(ステップS511)。
【0126】
管理サーバ10は、搭乗ゲート装置60からのリクエストデータを受信すると、トークンID情報DB11を更新する(ステップS512)。具体的には、管理サーバ10は、トークンID情報DB11の無効フラグを無効の値(“0”)に更新する。これにより、トークンIDの有効期間(ライフサイクル)が満了する。
【0127】
次に、管理サーバ10は、トークンIDと利用者UのタッチポイントP5の通過情報との関係を示す通過履歴情報を通過履歴情報DB12へ登録する(ステップS513)。
【0128】
そして、管理サーバ10は、レスポンスデータを搭乗ゲート装置60へ送信し(ステップS514)、処理を終了する。
【0129】
一方、搭乗ゲート装置60は、レスポンスデータを参照し、手続を実行できないと判定した場合(ステップS509、NO)、利用者Uに対してエラーメッセージを通知する(ステップS515)。例えば、搭乗ゲート装置60は、“有人カウンタにて手続を行ってください。”等のメッセージを含む通知画面を表示装置607に表示する。
【0130】
このように、本実施形態によれば、チェックイン手続において、生体認証に関する一連の処理(図13のステップS107~S112及び図14のステップS113~S117)及びトークンIDの発行要求(図14のステップS124)は、トークン発行用アプリ24及びミドルウェア22の制御に基づいて実行される。このため、生体認証機能を有していない既存のチェックイン端末20に対して、トークン発行用アプリ24を別途インストールするとともに、ミドルウェア22の一部を改修するだけで、生体認証機能を容易に実装できる。
【0131】
また、トークン発行用アプリ24(第2処理部)は、エアラインアプリ23(第1処理部)における処理の完了時からの経過時間が所定の制限時間に達する前に、生体情報の取得処理、旅券情報の読取処理及び照合処理を実行する。具体的には、チェックイン端末20において危険物の確認等の処理が実行された後の待機時間を利用して生体認証を実行する構成のため、既存のエアラインアプリ23の処理に影響を与えずに生体認証機能の実装が可能となる。また、一般的なチェックイン端末20では、利用者Uに対して旅券の読取操作を要求する旅券情報登録画面を表示してから、利用者Uに旅券の読取操作を完了させるまでに十分な操作時間(制限時間)が設定されている。このため、上述の経過時間は、旅券情報登録画面を表示した時から計測を開始すると好適である。
【0132】
<第2実施形態>
図19は、第2実施形態における情報処理装置100の構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、第1処理部100Aと、第2処理部100Bと、切換部100Cを備える。第1処理部100Aは、航空機の搭乗手続に関する所定の処理を実行し、利用者の搭乗予約情報を取得する。第2処理部100Bは、処理が完了した場合に、利用者から取得した生体情報と、利用者の旅券から取得した旅券情報に含まれる旅券生体情報とを照合し、生体情報と旅券生体情報との照合結果が照合一致の場合に、旅券情報、生体情報及び搭乗予約情報を関連付ける。切換部100Cは、第1処理部及び第2処理部の実行を切り換える。本実施形態によれば、既存のチェックイン端末20に対して顔認証機能を容易に実装できる。
【0133】
<変形実施形態>
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の構成及び詳細には本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者が理解し得る様々な変形をできる。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を、他の実施形態に追加した実施形態、あるいは他の実施形態の一部の構成と置換した実施形態も本発明を適用し得る実施形態であると理解されるべきである。
【0134】
上述の実施形態では、チェックイン端末20(トークン発行用アプリ24)において撮影顔画像と旅券顔画像との照合処理を実行する構成について説明したが、照合処理は管理サーバ10側で実行してもよい。すなわち、チェックイン端末20が、管理サーバ10に撮影顔画像と旅券顔画像を含むリクエストデータを送信し、管理サーバ10から照合結果を受信する構成にしてもよい。この場合、管理サーバ10にのみ照合機能を持たせればよいため、チェックイン端末20に付加すべき機能を少なくできる。
【0135】
上述の実施形態では、エアラインアプリ23及びトークン発行用アプリ24はチェックイン端末20にインストールされている構成について説明したが、各アプリはWebアプリとして実装されてもよい。この場合、チェックイン端末20は、ブラウザアプリ(不図示)によって予約システム2のホストコンピュータ、本システムの管理サーバ10にそれぞれリクエストデータを送信し、ホストコンピュータ及び管理サーバ10側のアプリケーションからそれぞれ受信したレスポンスデータに基づいて画面表示を行えばよい。
【0136】
上述の実施形態では、チェックイン端末20は、表示画面を制御するアプリケーションを、旅券の読取動作が発生する前にエアラインアプリ23からトークン発行用アプリ24への切り替える場合について説明した。しかし、エアラインアプリ23により旅券登録画面を表示し、旅券の読取動作を検出したときに、画面を切り換えてもよい。すなわち、旅券の読取機能は、エアラインアプリ23とトークン発行用アプリ24のどちらに実装してもよい。
【0137】
上述の実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0138】
該記録媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0139】
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0140】
(付記1)
コンピュータに、
航空機の搭乗手続に関する所定の処理を実行し、利用者の搭乗予約情報を取得する第1処理を行うステップと、
前記処理が完了した場合に、前記利用者から取得した生体情報と、前記利用者の旅券から取得した旅券情報に含まれる旅券生体情報とを照合し、前記生体情報と前記旅券生体情報との照合結果が照合一致の場合に、前記旅券情報、前記生体情報及び前記搭乗予約情報を関連付ける第2処理を行うステップと、
前記第1処理及び前記第2処理の実行を切り換える切換処理を行うステップと、
を実行させるプログラム。
【0141】
(付記2)
前記切換処理においては、表示装置に表示される画面を、前記第1処理によって制御される第1画面から前記第2処理によって制御される第2画面へ切り換える、
付記1に記載のプログラム。
【0142】
(付記3)
前記切換処理においては、前記処理が完了し、かつ、前記旅券の読取り動作が発生したことを検出した場合に、前記第2処理を起動して前記画面を切り換える、
付記2に記載のプログラム。
【0143】
(付記4)
前記切換処理においては、前記処理の完了後、前記旅券の読取り動作が発生する前に、前記第2処理を起動して前記画面を切り換える、
付記2に記載のプログラム。
【0144】
(付記5)
前記第2処理においては、前記第1処理における前記処理の完了時からの経過時間が所定の制限時間に達する前に、前記生体情報の取得処理、前記旅券情報の読取処理及び照合処理を実行する、
付記1乃至4のいずれかに記載のプログラム。
【0145】
(付記6)
前記第2処理においては、前記旅券情報、前記生体情報及び前記搭乗予約情報を接続先のサーバ装置に送信し、前記旅券情報、前記生体情報及び前記搭乗予約情報を関連付ける識別子を発行させる、
付記1乃至5のいずれかに記載のプログラム。
【0146】
(付記7)
前記第1処理においては、前記利用者が所持する航空券媒体の読取処理に基づいて前記搭乗予約情報を取得する、
付記1乃至6のいずれかに記載のプログラム。
【0147】
(付記8)
前記第1処理においては、前記第2処理において読取られた前記旅券情報に基づいて、航空会社が管理するコンピュータシステムから前記搭乗予約情報を取得する、
付記1乃至6のいずれかに記載のプログラム。
【0148】
(付記9)
前記生体情報は、顔画像、虹彩画像及び指紋画像のいずれかである、
付記1乃至8のいずれかに記載のプログラム。
【0149】
(付記10)
航空機の搭乗手続に関する所定の処理を実行し、利用者の搭乗予約情報を取得する第1処理部と、
前記処理が完了した場合に、前記利用者から取得した生体情報と、前記利用者の旅券から取得した旅券情報に含まれる旅券生体情報とを照合し、前記生体情報と前記旅券生体情報との照合結果が照合一致の場合に、前記旅券情報、前記生体情報及び前記搭乗予約情報を関連付ける第2処理部と、
前記第1処理部及び前記第2処理部の実行を切り換える切換部と、
を備える情報処理装置。
【0150】
(付記11)
航空機の搭乗手続に関する所定の処理を実行し、利用者の搭乗予約情報を取得する第1処理を行うステップと、
前記処理が完了した場合に、前記利用者から取得した生体情報と、前記利用者の旅券から取得した旅券情報に含まれる旅券生体情報とを照合し、前記生体情報と前記旅券生体情報との照合結果が照合一致の場合に、前記旅券情報、前記生体情報及び前記搭乗予約情報を関連付ける第2処理を行うステップと、
前記第1処理及び前記第2処理の実行を切り換える切換処理を行うステップと、
を備える情報処理方法。
【符号の説明】
【0151】
NW1,NW2・・・ネットワーク
1・・・情報処理システム
2・・・予約システム
10・・・管理サーバ
11・・・トークンID情報DB
12・・・通過履歴情報DB
13・・・業務情報DB
20・・・チェックイン端末
23・・・エアラインアプリ
24・・・トークン発行用アプリ
30・・・自動手荷物預け機
40・・・保安検査装置
50・・・自動化ゲート装置
60・・・搭乗ゲート装置
100・・・情報処理装置
100A・・・第1処理部
100B・・・第2処理部
100C・・・切換部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16
図17
図18
図19