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<図1>
  • 特許-衣類処理装置及びその制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】衣類処理装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/00 20200101AFI20231024BHJP
【FI】
D06F39/00 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020565850
(86)(22)【出願日】2019-05-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2019086788
(87)【国際公開番号】W WO2019223570
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】201810509306.8
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810510140.1
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810509323.1
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810509322.7
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523331692
【氏名又は名称】青島海爾洗滌電器有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】趙志強
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-194260(JP,A)
【文献】特開2015-202225(JP,A)
【文献】特開2010-051664(JP,A)
【文献】中国実用新案第203928255(CN,U)
【文献】登録実用新案第3153365(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第105719939(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0047662(US,A1)
【文献】特開2006-141579(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107841859(CN,A)
【文献】特表2016-525407(JP,A)
【文献】特開2006-061409(JP,A)
【文献】特表2000-517243(JP,A)
【文献】特開2006-280698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 25/00-58/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、
霧化貯水装置及び霧化発生装置を有する霧化モジュール、を含み、前記霧化貯水装置は、霧化用水を蓄える霧化貯水室と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出口を有しており、霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変え、ミストは霧化水送出口を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行い、
前記霧化貯水装置は、給気口と、霧化用水を進入させる霧化水進入口を更に有し、
前記霧化水送出口及び前記給気口はいずれも前記霧化貯水室の側壁に設けられ、前記霧化貯水室内の最高水位より上方に位置し、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置され、
前記霧化モジュールは、霧化水送出口を覆うための止水カバーを含み、前記止水カバーは、円錐状のカバー体又は円錐台状のカバー体であり、
前記円錐状のカバー体又は前記円錐台状のカバー体の径の大きい方の端部が開口端であり、
前記止水カバーの前記開口端が霧化水送出口を覆っており、前記止水カバーの辺縁は、前記霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置され、前記霧化貯水室内で発生したミストは、前記止水カバーと前記霧化貯水室の内壁との隙間から前記霧化水送出口に進入し、前記ミストに付随する霧化されていない水は前記止水カバーの外表面に遮断されるとともに、前記止水カバーの外表面に沿って滑り落ちることを特徴とする衣類処理装置。
【請求項2】
前記霧化発生装置は超音波霧化発生器であり、超音波霧化発生器は超音波振動端を含み、前記霧化貯水装置の霧化貯水室における外壁には、超音波振動端を装着するための装着口が開設されており、超音波振動端は霧化貯水室内の霧化用水と接触し、高い周波数で共振することで液体状の水の分子構造を分離させてミストを発生させることを特徴とする請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含み、前記給気口は乾燥風路と連通し、
前記乾燥風路内には乾燥風を流動させるファンが設置されており、前記給気口と乾燥風路との接続箇所がファンの下流位置に配置されることを特徴とする請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記乾燥風路内には、乾燥風を加熱するための加熱管が更に設置されており、前記給気口と乾燥風路との接続箇所が加熱管とファンの間に配置されることを特徴とする請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記霧化貯水装置は、開口した空間を有する筐体と、筐体の開口に覆設される蓋体を含み、前記蓋体と筐体の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室が形成され、
前記装着口は筐体の底壁に設置され、前記筐体の底壁は高い方から低い方へ連なるように設置されており、前記装着口は筐体の底壁の最も低い位置に設置されることを特徴とする請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記霧化発生装置は、霧化貯水室内に挿入される圧縮ガス送出端と、霧化貯水室内に設置される霧化プレートを含み、霧化発生装置の圧縮ガス送出端は圧縮ガスを送出し、圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレートに衝突させることでミストを形成し、ミストは霧化水送出口を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記霧化発生装置はガス圧縮装置を含み、前記霧化発生装置の圧縮ガス送出端は圧縮ガスノズルであり、圧縮ガスノズルは霧化貯水室内まで延伸しており、前記霧化プレートは霧化貯水室内に設置されるとともに、圧縮ガスノズルに正対するよう設置されており、ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスは圧縮ガスノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれ、圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレートに衝突させることでミストを形成することを特徴とする請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記圧縮ガスノズルはベンチュリノズルであり、ベンチュリノズルは霧化貯水室の側壁に装着されるとともに、霧化用水の最高水位よりも高くなっており、前記霧化貯水室内には吸水管が設置されており、吸水管は、一端が霧化貯水室内の霧化用水に沈んでおり、他端がベンチュリノズルの最小収縮部まで延伸しており、前記霧化プレートは霧化貯水室内に設置されるとともに、ベンチュリノズルの出口に正対するよう設置されており、前記ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスはベンチュリノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれ、ベンチュリノズルの最小収縮部に形成される負圧によって霧化用水が吸水管から吸い出され、吸い出された霧化用水が圧縮ガスの作用によって高速で霧化プレートに衝突することでミストが形成されることを特徴とする請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記ガス圧縮装置はコンプレッサであり、コンプレッサの吸風口は管路を通じて衣類処理装置の外部環境と連通しており、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通しており、
或いは、前記ガス圧縮装置はファンであり、前記ガスノズルは衣類処理装置の外部環境における吸気管路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置されることを特徴とする請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含み、
前記ガス圧縮装置はコンプレッサであり、コンプレッサの吸風口は管路を通じて乾燥風路と連通しており、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通しており、
或いは、前記ガス圧縮装置はファンであり、前記ガスノズルは吸気管路を通じて乾燥風路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置されることを特徴とする請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記霧化貯水装置の霧化水送出口は乾燥風路を通じてドラムユニットと連通し、
前記乾燥風路は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有し、前記霧化貯水装置の霧化水送出口と乾燥風路との接続箇所は加熱管と乾燥風送出端の間に位置することを特徴とする請求項4或は10に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記衣類処理装置は洗濯乾燥機であり、洗濯乾燥機は給水弁と洗剤ケースを含み、給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入口と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有しており、
或いは、前記衣類処理装置は衣類乾燥機であり、衣類乾燥機は給水弁を含み、給水弁の送出端は霧化貯水装置の霧化水進入口と連通し、給水弁の給水端は外部の水源に接続されることを特徴とする請求項3或は6~11のいずれか1項に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記衣類処理装置は洗濯機であり、洗濯機は給水弁と洗剤ケースを含み、給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入口と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有しており、
洗濯機は、外槽と、外槽内に設置される内槽を含み、前記霧化貯水装置の霧化水送出口は外槽と連通することを特徴とする請求項3或は6~11のいずれか1項に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
前記霧化モジュールは、前記霧化貯水室内に設置された遮断プレートを含み、前記霧化貯水室の側壁に配置されたベンチュリノズルから吐出された圧縮ガスは霧化用水に衝撃を与え、遮断プレートに高速で衝突させて飛散させることでミストを形成することを特徴とする請求項6~13のいずれか1項に記載の衣類処理装置。
【請求項15】
前記霧化貯水室内には霧化用水中に沈む霧化プレートが設置されており、霧化プレートには複数のメッシュが開設されており、
前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化プレートに作用を及ぼすと、霧化プレートが振動して霧化プレートの表面と接触している霧化用水の表面張力を壊すことでミストが発生し、ミストは霧化水送出口を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行い、
或いは、前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化用水に作用を及ぼし、霧化用水を霧化プレートに向かって高速運動させることでミストを発生させ、ミストは霧化水送出口を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項16】
前記霧化プレートは圧力振動部材であり、前記霧化発生装置は増圧ポンプであり、増圧ポンプの出力端は霧化貯水室内に挿入され、
前記増圧ポンプが動作すると霧化貯水室内の圧力が増大し、前記圧力振動部材は圧力の作用により高い周波数で振動することで、当該圧力振動部材の表面と接触している霧化用水を分離させてミストを形成することを特徴とする請求項15に記載の衣類処理装置。
【請求項17】
前記増圧ポンプの出力端と霧化水送出口は、霧化貯水室における対向する2つの側壁に設置され、前記霧化プレートは1又は複数であり、増圧ポンプの出力端と霧化水送出口の間に設置されることを特徴とする請求項16に記載の衣類処理装置。
【請求項18】
前記霧化発生装置は静電霧化モジュールであり、静電霧化モジュールの正極及び負極は霧化貯水室内の霧化用水中に沈んでおり、
前記静電霧化モジュールの正極と負極の間の電子が高速運動することで、霧化貯水室内の霧化用水が霧化プレートに向かって高速運動し、ミストを発生させることを特徴とする請求項15に記載の衣類処理装置。
【請求項19】
前記静電霧化モジュールは、霧化貯水室内に正対するよう設置される正極板と負極板を含み、正極板と負極板はいずれも霧化用水中に沈んでおり、前記霧化プレートは1又は複数であり、正極板と負極板の間に設置されることを特徴とする請求項18に記載の衣類処理装置。
【請求項20】
前記霧化貯水装置は、開口した空間を有する筐体と、筐体の開口に覆設される蓋体を含み、前記蓋体と筐体の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室が形成され、前記霧化プレートは、蓋体の内壁に装着されるとともに筐体の底壁に向かって延伸しており、霧化プレートは霧化用水中に沈んでおり、
前記霧化水進入口は蓋体に設置され、前記霧化水送出口は筐体の側壁に設置され、前記給気口は筐体の側壁に設置され、前記霧化水送出口及び給気口はいずれも霧化貯水室内の最高水位の上方に位置することを特徴とする請求項15~19のいずれか1項に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類の洗浄、乾燥、ケア処理の技術分野に関し、具体的には、衣類処理装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衣類は洗浄後、特に水洗い後に皺や変形等が生じるため、その場合にはアイロンで衣類を元の形状に回復させる必要がある。
【0003】
衣類の原材料は繊維であり、繊維は微視的にはいずれも線形高分子で構成される。線形高分子はいずれも自由に配列されており、特に、散逸的に配列される無定形領域においては、水分子が当該領域の微細な隙間に入り込むことで繊維を膨張及び伸張させる。その結果、衣類の洗浄及び乾燥後にも繊維はカールした状態を維持する。
【0004】
繊維の特性によって、例えば、綿、毛、絹糸、ビスコース繊維のような親水性繊維は水洗いすると元の形状を失い、アイロン仕上げの持ちや効果にやや劣る。一方、例えば、化繊(ポリエステルやアクリル等)のような疎水性繊維は水洗い後の元形状の安定性に比較的優れており、アイロン仕上げの持ちや効果もまずまず良好である。
【0005】
上記のメカニズムから、従来の洗濯機では、洗浄完了後に乾燥を行った場合、或いは衣類を直接乾燥させた場合に、衣類に多くの皺が発生して非常に見栄えが悪くなる。
【0006】
本発明は、主として、従来の洗濯機で洗浄した衣類や、衣類乾燥機で乾燥させた衣類には多くの皺が発生するとの課題を解決し、衣類に張りを持たせ、皺をなくすことでユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0007】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の目的は、衣類処理装置を提供することである。具体的には以下の技術方案を用いる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
衣類処理装置であって、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置及び霧化発生装置を有する霧化モジュールを含む。前記霧化貯水装置は、霧化用水を蓄える霧化貯水室と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端を有している。霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0010】
更に、前記霧化発生装置は超音波霧化発生器である。超音波霧化発生器は超音波振動端を含む。前記霧化貯水装置の霧化貯水室における外壁には、超音波振動端を装着するための装着口が開設されている。超音波振動端は霧化貯水室内の霧化用水と接触し、高い周波数で共振することで液体状の水の分子構造を分離させてミストを発生させる。
【0011】
更に、前記超音波振動端は、霧化振動プレートと、霧化振動プレートを装着する振動プレートホルダを含む。前記振動プレートホルダは、霧化貯水装置の装着口に密封状に装着される。前記霧化振動プレートは、前記装着口内に設置されて霧化貯水室内の霧化用水と接触する。
【0012】
更に、前記霧化貯水装置は、給気端と、霧化用水を進入させる霧化水進入端を更に有する。前記給気端は、霧化貯水室における最高貯水液位の上方に位置する。
【0013】
更に、処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含み、前記給気端は乾燥風路と連通する。
【0014】
好ましくは、前記乾燥風路内には乾燥風を流動させるファンが設置されており、前記給気端と乾燥風路との接続箇所がファンの下流位置に配置される。
【0015】
更に好ましくは、前記乾燥風路内には、乾燥風を加熱するための加熱管が更に設置されており、前記給気端と乾燥風路との接続箇所が加熱管とファンの間に配置される。
【0016】
更に、前記霧化貯水装置の霧化水送出端は乾燥風路を通じてドラムユニットと連通する。
【0017】
好ましくは、前記乾燥風路は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有する。前記霧化貯水装置の霧化水送出端と乾燥風路との接続箇所は、加熱管と乾燥風送出端の間に位置する。
【0018】
更に、前記衣類処理装置は洗濯乾燥機である。洗濯乾燥機は給水弁と洗剤ケースを含む。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0019】
或いは、前記衣類処理装置は衣類乾燥機である。衣類乾燥機は給水弁を含む。給水弁の送出端は霧化貯水装置の霧化水進入端と連通し、給水弁の給水端は外部の水源に接続される。
【0020】
更に、前記衣類処理装置は洗濯機である。洗濯機は給水弁と洗剤ケースを含む。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0021】
洗濯機は、外槽と、外槽内に設置される内槽を含む。前記霧化貯水装置の霧化水送出端は外槽と連通し、前記霧化貯水装置の給気端は、霧化貯水室内に送風する霧化ファンに接続される。
【0022】
更に、前記霧化貯水装置は、開口した空間を有する筐体と、筐体の開口に覆設される蓋体を含む。前記蓋体と筐体の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室が形成される。
【0023】
前記霧化水進入端は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端は筐体の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端は筐体の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。
【0024】
前記装着口は筐体の底壁に設置される。好ましくは、前記筐体の底壁は高い方から低い方へ連なるように設置されており、前記装着口は筐体の底壁の最も低い位置に設置される。
【0025】
更に、前記霧化発生装置は、霧化貯水室内に挿入される圧縮ガス送出端と、霧化貯水室内に設置される霧化プレートを含む。霧化発生装置の圧縮ガス送出端は圧縮ガスを送出する。圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレートに衝突させることでミストを形成する。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0026】
更に、前記霧化発生装置はガス圧縮装置を含む。前記霧化発生装置の圧縮ガス送出端は圧縮ガスノズルであり、圧縮ガスノズルは霧化貯水室内まで延伸している。前記霧化プレートは霧化貯水室内に設置されるとともに、圧縮ガスノズルに正対するよう設置されている。ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスは圧縮ガスノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれる。圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレートに衝突させることでミストを形成する。
【0027】
更に、前記圧縮ガスノズルはベンチュリノズルである。ベンチュリノズルは霧化貯水室の側壁に装着されるとともに、霧化用水の最高水位よりも高くなっている。前記霧化貯水室内には吸水管が設置されている。吸水管は、一端が霧化貯水室内の霧化用水に沈んでおり、他端がベンチュリノズルの最小収縮部まで延伸している。前記霧化プレートは霧化貯水室内に設置されるとともに、ベンチュリノズルの出口に正対するよう設置されている。前記ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスは、ベンチュリノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれる。すると、ベンチュリノズルの最小収縮部に形成される負圧によって霧化用水が吸水管から吸い出され、吸い出された霧化用水が圧縮ガスの作用によって高速で霧化プレートに衝突することでミストが形成される。
【0028】
更に、前記ガス圧縮装置はコンプレッサである。コンプレッサの吸風口は管路を通じて衣類処理装置の外部環境と連通している。また、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通している。
【0029】
或いは、前記ガス圧縮装置はファンである。前記ガスノズルは衣類処理装置の外部環境における吸気管路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置される。
【0030】
更に、処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含む。
【0031】
前記ガス圧縮装置はコンプレッサである。コンプレッサの吸風口は管路を通じて乾燥風路と連通している。また、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通している。
【0032】
或いは、前記ガス圧縮装置はファンである。前記ガスノズルは吸気管路を通じて乾燥風路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置される。
【0033】
更に、前記霧化貯水装置の霧化水送出端は乾燥風路を通じてドラムユニットと連通する。
【0034】
好ましくは、前記乾燥風路は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有する。前記霧化貯水装置の霧化水送出端と乾燥風路との接続箇所は、加熱管と乾燥風送出端の間に位置する。
【0035】
更に、前記衣類処理装置は洗濯乾燥機である。洗濯乾燥機は給水弁と洗剤ケースを含む。前記霧化貯水装置は霧化用水を進入させる霧化水進入端を更に有する。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0036】
或いは、前記衣類処理装置は衣類乾燥機である。衣類乾燥機は給水弁を含む。給水弁の送出端は霧化貯水装置の霧化水進入端と連通し、給水弁の給水端は外部の水源に接続される。
【0037】
更に、前記衣類処理装置は洗濯機である。洗濯機は給水弁と洗剤ケースを含む。前記霧化貯水装置は霧化用水を進入させる霧化水進入端を更に有する。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0038】
洗濯機は、外槽と、外槽内に設置される内槽を含む。前記霧化貯水装置の霧化水送出端は外槽と連通する。
【0039】
更に、前記霧化プレートは遮断プレートである。ベンチュリノズルから吐出された圧縮ガスは、霧化用水に衝撃を与え、遮断プレートに高速で衝突させて飛散させることでミストを形成する。
【0040】
更に、前記霧化貯水室内には霧化用水中に沈む霧化プレートが設置されている。また、霧化プレートには複数のメッシュが開設されている。
【0041】
前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化プレートに作用を及ぼすと、霧化プレートが振動して霧化プレートの表面と接触している霧化用水の表面張力を壊すことでミストが発生する。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0042】
或いは、前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化用水に作用を及ぼし、霧化用水を霧化プレートに向かって高速運動させることでミストを発生させる。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0043】
更に、前記霧化プレートは圧力振動部材であり、前記霧化発生装置は増圧ポンプである。増圧ポンプの出力端は霧化貯水室内に挿入される。
【0044】
前記増圧ポンプが動作すると、霧化貯水室内の圧力が増大する。前記圧力振動部材は圧力の作用により高い周波数で振動することで、当該圧力振動部材の表面と接触している霧化用水を分離させてミストを形成する。
【0045】
更に、前記増圧ポンプの出力端と霧化水送出端は、霧化貯水室における対向する2つの側壁に設置される。前記霧化プレートは1又は複数であり、増圧ポンプの出力端と霧化水送出端の間に設置される。
【0046】
更に、前記霧化発生装置は静電霧化モジュールである。静電霧化モジュールの正極及び負極は霧化貯水室内の霧化用水中に沈んでいる。
【0047】
前記静電霧化モジュールの正極と負極の間の電子が高速運動することで、霧化貯水室内の霧化用水が霧化プレートに向かって高速運動し、ミストを発生させる。
【0048】
更に、前記静電霧化モジュールは、霧化貯水室内に正対するよう設置される正極板と負極板を含む。正極板と負極板はいずれも霧化用水中に沈んでいる。前記霧化プレートは1又は複数であり、正極板と負極板の間に設置される。
【0049】
好ましくは、前記霧化水送出端は霧化貯水室のうち正極板に近接する側壁に設置される。
【0050】
更に、前記霧化貯水装置は、給気端と、霧化用水を進入させる霧化水進入端を更に有する。前記給気端は、霧化貯水室における最高貯水液位の上方に位置する。
【0051】
更に、処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含む。前記給気端は乾燥風路と連通する。
【0052】
好ましくは、前記乾燥風路内には乾燥風を流動させるファンが設置されており、前記給気端と乾燥風路との接続箇所がファンの下流位置に配置される。
【0053】
更に好ましくは、前記乾燥風路内には、乾燥風を加熱するための加熱管が更に設置されており、前記給気端と乾燥風路との接続箇所が加熱管とファンの間に配置される。
【0054】
前記霧化貯水装置の霧化水送出端は乾燥風路を通じてドラムユニットと連通する。
【0055】
好ましくは、前記乾燥風路は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有する。前記霧化貯水装置の霧化水送出端と乾燥風路との接続箇所は、加熱管と乾燥風送出端の間に位置する。
【0056】
更に、前記霧化貯水装置は、開口した空間を有する筐体と、筐体の開口に覆設される蓋体を含む。前記蓋体と筐体の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室が形成される。前記霧化プレートは蓋体の内壁に装着されるとともに、筐体の底壁に向かって延伸している。また、霧化プレートは霧化用水中に沈んでいる。
【0057】
前記霧化水進入端は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端は筐体の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端は筐体の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。
【0058】
更に、前記蓋体の内壁には霧化プレート装着ベースが固定されており、前記霧化プレートは取り外し可能に霧化プレート装着ベースに装着される。
【0059】
更に、霧化貯水室内に設置されて霧化水送出端への水の進入を妨げる止水部材を含む。
【0060】
更に、前記霧化水送出端は霧化貯水室の側壁に開設される霧化水送出口である。前記止水部材は、霧化水送出口への水の進入を妨げるために、霧化水送出口を覆うことが可能な遮断面を有している。遮断面の少なくとも一方の側辺は霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置されているため、ミストはここから霧化水送出口へと進入可能である。
【0061】
更に、前記止水部材は止水プレートである。止水プレートの下端は、霧化水送出口に向かって傾斜するよう霧化貯水室内に設置されている。止水プレートの少なくとも一方の側辺は、霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置されており、止水プレートのうち霧化用水に面する側が遮断面となっている。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水プレートと霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水プレートの遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0062】
更に、前記霧化水送出口は霧化貯水室の側壁に設けられている。前記止水プレートの下端は霧化水送出口の下方に接続され、止水プレートの上端は霧化水送出口から遠ざかる斜め上方に向かって延伸している。また、止水プレートの上端は霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。
【0063】
或いは、前記止水プレートの上端は霧化貯水室の天井壁に接続され、止水プレートの下端は霧化水送出口の斜め下方に向かって延伸している。また、止水プレートの下端は霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁と間隔を隔てて設置される。
【0064】
更に、前記止水部材は止水カバーであり、止水カバーは霧化水送出口を覆っている。止水カバーの辺縁の少なくとも一部は、霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。止水カバーの外表面は遮断面である。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水カバーと霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水カバーの遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0065】
更に、前記止水カバーは開口した内部空間を有しており、止水カバーの開口端が霧化水送出口を覆っている。且つ、開口端の少なくとも一部の辺縁が霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。
【0066】
好ましくは、前記止水カバーは円錐状のカバー体又は円錐台状のカバー体である。
【0067】
更に、前記止水部材は集水槽を有する集水槽遮蔽プレートである。前記集水槽遮蔽プレートは、一端が霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁に設置されており、他端が霧化貯水室内に向かって延伸している。また、前記集水槽の底壁には降水口が開設されている。
【0068】
更に、前記集水槽遮蔽プレートは、平坦なプレート状構造を部分的に屈曲させることで形成され、前記屈曲部が集水槽を形成している。
【0069】
好ましくは、前記集水槽遮蔽プレートは、一端が霧化水送出口の下方に接続され、他端が水平に延伸している。また、前記集水槽遮蔽プレートの延伸末端は、霧化貯水室の天井壁に向かって上方へ傾斜するよう延伸するとともに、霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。前記集水槽は、集水槽遮蔽プレートの一部を屈曲させることで形成されるU型の溝である。
【0070】
更に、前記霧化貯水装置は、給気端と、霧化用水を進入させる霧化水進入端を更に有する。前記給気端は、霧化貯水室における最高貯水液位の上方に位置する。
【0071】
前記霧化貯水装置は、開口した空間を有する筐体と、筐体の開口に覆設される蓋体を含む。前記蓋体と筐体の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室が形成される。
【0072】
前記霧化水進入端は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端は筐体の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端は筐体の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。
【0073】
本発明の第2の目的は、衣類処理装置の制御方法を提供することである。具体的には、以下の技術方案を用いる。
【0074】
前記衣類処理装置の制御方法において、前記衣類処理装置は、乾燥プログラム又はスチーム洗浄プログラム又はエア洗浄プログラムの実行過程で霧化モジュールの動作を制御する。霧化モジュールが生成したミストは処理槽アセンブリ内に進入して衣類のミスト処理を行う。
【発明の効果】
【0075】
本発明の衣類処理装置は、霧化モジュールによってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や異臭がなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0076】
本発明では、霧化貯水室内に止水部材を設置する。前記止水部材は、霧化されていない水が霧化水送出端に進入して排出されないよう遮断することが可能である。これにより、衣類のミスト処理効果が確実となる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1図1は、本発明の実施例1における衣類処理装置の原理を示す図である。
図2図2は、本発明の実施例1における衣類処理装置の平面図1である(盤面を省略している)。
図3図3は、本発明の実施例1における衣類処理装置の平面図2である(盤面を省略している)。
図4図4は、本発明の実施例1における霧化貯水装置の構造を示す図である。
図5図5は、本発明の実施例2における霧化貯水装置の構造を示す図である。
図6図6は、本発明の実施例3における霧化貯水装置の構造を示す図である。
図7図7は、本発明の実施例4における霧化貯水装置の構造を示す図1である。
図8図8は、本発明の実施例4における霧化貯水装置の構造を示す図2である。
図9図9は、本発明の実施例4における霧化貯水装置の構造を示す図3である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の衣類処理装置及びその制御方法について詳述する。
【実施例1】
【0079】
図1図4に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室2011内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端2016を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0080】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や異臭がなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0081】
本実施例の霧化発生装置には様々な方式を採用可能である。霧化発生装置は、超音波、機械振動、静電、高圧等の方式で水に作用し、ミストを生成すればよい。
【0082】
本実施例の一実施形態として、本実施例で記載する霧化発生装置は超音波霧化発生器である。超音波霧化発生器は超音波振動端を含む。前記霧化貯水装置201の霧化貯水室における外壁には、超音波振動端を装着するための装着口2015が開設されている。超音波振動端は霧化貯水室内の霧化用水と接触し、高い周波数で共振することで液体状の水の分子構造を分離させてミストを発生させる。
【0083】
更に、本実施例で記載する超音波振動端は、霧化振動プレート205と、霧化振動プレート205を装着する振動プレートホルダ206を含む。前記振動プレートホルダ206は、霧化貯水装置の装着口2015に密封状に装着される。前記霧化振動プレート205は、前記装着口2015内に設置されて霧化貯水室内の霧化用水と接触する。
【0084】
具体的に、本実施例の振動プレートホルダ206は管状構造をなしており、管状構造が装着口2015に密封状に接続される。また、前記管状構造と装着口の間にはパッキン207が設置される。
【0085】
超音波霧化装置は市場の発展に伴って技術が成熟度を増しており、価格もますます低下しているため、衣類処理装置を市場に普及させるのにいっそう有利である。
【0086】
超音波霧化発生器は高い周波数の電気振動(振動周波数を人間の聴覚範囲を超える1.7MHz又は2.4MHzとする。当該電気振動は人体及び動物に対し全くの無害である)を利用し、セラミックス製の霧化振動プレートを高い周波数で共振させることで、液体状の水の分子構造を分離させて自然に漂うミストを発生させる。水は1~100μmの超微粒子に霧化される。当該霧化は均一であり、加熱も何らかの化学試薬の添加も必要としない。また、加熱による霧化方式と比較してエネルギーが90%節約される。このほか、霧化過程では大量の陰イオンが放出される。当該陰イオンは、空気中を漂うスモッグや粉塵等と静電反応することでこれらを沈殿させるとともに、ホルムアルデヒド、一酸化炭素、細菌等の有害物質を効果的に除去することも可能なため、衣類ケアに関するエクスペリエンスがいっそう良好となる。
【0087】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、給気端2013と、霧化用水を進入させる霧化水進入端2017を更に有する。前記給気端2013は、霧化貯水室における最高貯水液位の上方に位置する。本実施例の霧化水進入端2017は、外部の水源を霧化貯水装置201の霧化貯水室2011内に導入可能とする。また、給気端2013は、気流を霧化貯水装置201の霧化貯水室2011内に導入可能とする。気流はミストに衝突することでミストをより良好に霧化水送出端2016から排出し、処理槽アセンブリ内に進入させる。
【0088】
本実施例における給気端2013の気流源はファン単独で提供すればよい。図3に示すように、本実施例の給気端2013は、独立して設置される霧化ファン900に接続される。霧化ファン900は衣類処理装置の主制御盤に電気的に接続され、主制御盤を通じて霧化ファン900のオン・オフが制御される。
【0089】
本実施例では、給気端2013の気流源を衣類処理装置の動作方式に応じて取得してもよい。図2に示すように、本実施例の衣類処理装置が乾燥機能を有している場合、即ち、前記衣類処理装置が処理槽アセンブリと連通する乾燥風路602を含んでいる場合、前記給気端2013は乾燥風路602と連通する。本実施例では、衣類処理装置が乾燥機能を有する場合の動作方式に応じて、乾燥風路内の乾燥風をミストを動かす風源として直接利用する。本構造はシンプルであり、全体のコストが低く、大きな市場価値を有する。
【0090】
好ましくは、前記乾燥風路602内には乾燥風を流動させるファン605が設置されており、前記給気端2013と乾燥風路602との接続箇所がファン605の下流位置に配置される。これにより、ファン605は乾燥風を霧化貯水装置201内に進入させることが可能となる。
【0091】
更に好ましくは、前記乾燥風路602内には、乾燥風を加熱するための加熱管601が更に設置されており、前記給気端2013と乾燥風路602との接続箇所が加熱管601とファン605の間に配置される。
【0092】
本実施例の前記ファン605はモータ604と羽根603を含む。モータ604が通電すると、前記羽根603が高速回転することで、加熱管601が装着された風路箇所まで気体を排出可能になるとともに、外槽背面の底部における気体が吸引されて羽根603まで流動する。この過程を繰り返し続けることで、外槽内部に高温の気体を維持可能となり、衣類乾燥が実現される。
【0093】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201の霧化水送出端2016は、乾燥風路602を通じてドラムユニットと連通する。
【0094】
好ましくは、前記乾燥風路602は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有する。前記霧化貯水装置201の霧化水送出端2016と乾燥風路との接続箇所は、加熱管601と乾燥風送出端の間に位置する。
【0095】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は洗濯乾燥機である。洗濯乾燥機は、給水弁800と洗剤ケース500を含む。給水弁800は、霧化貯水装置201の霧化水進入端2017と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケース500と連通する洗剤ケース給水制御端を有している。本実施例では、洗濯乾燥機の給水弁800を改良することで、洗剤ケース500及び霧化貯水装置201双方に対する給水制御を実現する。本構造はいっそうシンプルであり、統合制御が更に容易となる。
【0096】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は衣類乾燥機である。衣類乾燥機は給水弁を含む。給水弁の送出端は霧化貯水装置の霧化水進入端と連通し、給水弁の給水端は外部の水源に接続される。本実施例では、衣類乾燥機に給水弁を追加することで霧化貯水装置への給水制御を実現する。また、乾燥過程に霧化過程を追加することで、乾燥させた衣類の皺をなくしていっそう平坦とし、ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0097】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は洗濯機である。洗濯機は給水弁と洗剤ケースを含む。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0098】
洗濯機は、外槽と、外槽内に設置される内槽を含む。前記霧化貯水装置の霧化水送出端は外槽と連通し、前記霧化貯水装置の給気端は、霧化貯水室内に送風する霧化ファンに接続される。
【0099】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、開口した空間を有する筐体2014と、筐体2014の開口に覆設される蓋体2012を含む。前記蓋体2012と筐体2014の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室2011が形成される。
【0100】
前記霧化水進入端2017は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端2016は筐体2014の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端2013は筐体2014の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室2011内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。これにより、ミストをいっそう良好に気流の作用によって霧化水送出口から排出可能となる。
【0101】
前記装着口2015は筐体2014の底壁に設置される。好ましくは、前記筐体2014の底壁は高い方から低い方へ連なるように設置されており、前記装着口2015は筐体の底壁の最も低い位置に設置される。
【0102】
本実施例の超音波霧化発生器は、電源コードによって洗濯機の電源ボードに接続される。また、制御パネルによって前記超音波霧化発生器のオン・オフを制御可能である。
【0103】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201の霧化貯水室2011の内部には液位センサを更に設置してもよい。これにより、水位が過剰となって外部に溢れたり、水位が過少となって超音波霧化発生器が破損したりとの事態を防止する。
【0104】
好ましくは、霧化貯水装置201は溢水口を有し、超音波霧化発生器は最低起動水位検出機能を備える。
【0105】
好ましくは、プローブを用いて最低水位を検出する。2本の水位制御プローブを霧化貯水装置201における霧化貯水室2011の内壁にしっかりと固定し、一定の距離を隔てて配置するとともに、霧化貯水装置201の外部へと垂直に一定の高さ伸出させる。これら2つのプローブがいずれも水中にあるときにのみ起動可能とすることで、霧化される溶液の最低水位の制御が容易となる。
【0106】
超音波霧化発生器の電源及び動作回路は、いずれも独立してエンジニアリングプラスチックセル内に封入する。当該装置が洗濯機の制御装置を通じて電源駆動ボードから給電するよう制御すると、出力電流が導線を介して超音波振動端に供給され、これを動作させる。
【0107】
超音波霧化発生器は断水自動保護機能を有している。水位が水位スイッチ又は水位プローブよりも低くなると、超音波霧化発生器は自動的に動作を停止する。
【0108】
図1及び図2に示すように、本実施例について、乾燥機能を有する洗濯機を例示して更に説明する。
【0109】
本実施例の洗濯機は、上面板、側面板及び底板等で構成されるハウジング100を有する。
【0110】
ハウジング100の底板には底脚400がしっかりと接続されており、洗濯機全体を支持する。
【0111】
ハウジング100の内部には、内側に内槽を有する外槽が懸架されている。
【0112】
外槽は、懸架バネを介して洗濯機の側面板又は補強ビームに懸架される上懸架部を有する。
【0113】
外槽は、ダンパーを介して底板に接続されるとともに、ダンパーにより支持される下接続部を有する。
【0114】
前記ハウジング100内には、霧化モジュール200が少なくとも1つ備わっている。
【0115】
前面板は、開放可能な少なくとも2つのカバープレートを有する。当該カバープレートは、それぞれ洗剤ケースカバープレート及び霧化モジュールカバープレートである。洗剤ケースカバープレートを開放することで、洗剤、柔軟剤、漂白剤等を洗剤ケース内に投入可能となる。また、霧化モジュールカバープレートを開放することで、消費者は、着香剤、衣類用膨潤剤等の衣類ケア用品を霧化貯水装置201内に添加可能となる。これにより、ミストを加熱して蒸気とし、衣類を処理することで着香や膨潤を実現可能となるため、効果がいっそう良好となる。
【0116】
前記洗剤ケース500及び霧化モジュール200の設置位置をそれぞれ洗濯機の2つの隅とすることで、外槽とハウジングの間の空いたスペースを十分に活用する。
【0117】
給水弁800のうち少なくとも1つの給水弁は、供給された水を洗剤ケース給水管501を経由して洗剤ケース500に進入させるよう制御する。また、少なくとも1つの給水弁は、供給された水を霧化給水管203を経由して霧化貯水装置201内に進入させる。
【0118】
乾燥風路は、ホースによって外槽又は窓パッキンの前面上部に接続されるとともに、後端がホースによって外槽の背面底部に接続される。これにより、外槽全体における熱風の循環を実現可能である。
【0119】
加熱管は前記乾燥風路内に設置される。
【0120】
ファンは前記風路内に設置される。
【0121】
本実施例は、更に、衣類処理装置の制御方法を提供する。前記衣類処理装置は、乾燥プログラム又はスチーム洗浄プログラム又はエア洗浄プログラムの実行過程で霧化モジュールの動作を制御する。霧化モジュールが生成したミストは処理槽アセンブリ内に進入して衣類のミスト処理を行う。このように、ユーザがタッチパネル上で洗浄プログラムを選択する際に、乾燥、スチーム洗浄、エア洗浄プログラムを追加した場合には、その過程に霧化モジュールの動作が備わっており、ミストで衣類を処理することで、異臭の除去や皺の除去が実現される。
【実施例2】
【0122】
図1図2図3及び図5に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化発生装置は、霧化貯水室2011内に挿入される圧縮ガス送出端2051と、霧化貯水室2011内に設置される霧化プレート2052を含む。霧化発生装置の圧縮ガス送出端2051は圧縮ガスを送出する。圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレート2052に衝突させることでミストを形成する。ミストは霧化水送出端2016を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0123】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や異臭がなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0124】
具体的に、本実施例で記載する霧化発生装置はガス圧縮装置を含む。前記霧化発生装置の圧縮ガス送出端2051は圧縮ガスノズルであり、圧縮ガスノズルは霧化貯水室内まで延伸している。前記霧化プレート2052は霧化貯水室内に設置されるとともに、圧縮ガスノズルに正対するよう設置されている。ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスは圧縮ガスノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれる。圧縮ガスは、霧化貯水室内の霧化用水を高速で霧化プレート2052に衝突させることでミストを形成する。
【0125】
本実施例の一実施形態として、前記圧縮ガスノズルはベンチュリノズルである。ベンチュリノズルは霧化貯水室2011の側壁に装着されるとともに、霧化用水の最高水位よりも高くなっている。前記霧化貯水室2011内には吸水管2053が設置されている。吸水管2053は、一端が霧化貯水室2011内の霧化用水に沈んでおり、他端がベンチュリノズルの最小収縮部まで延伸している。前記霧化プレート2052は霧化貯水室内に設置されるとともに、ベンチュリノズルの出口に正対するよう設置されている。前記ガス圧縮装置で生成された圧縮ガスは、ベンチュリノズルを通じて霧化貯水室内に吹き込まれる。すると、ベンチュリノズルの最小収縮部に形成される負圧によって霧化用水が吸水管から吸い出され、吸い出された霧化用水が圧縮ガスの作用によって高速で霧化プレートに衝突することでミストが形成される。
【0126】
本実施例の一実施形態として、前記ガス圧縮装置はコンプレッサである。コンプレッサの吸風口は管路を通じて衣類処理装置の外部環境と連通している。また、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通している。
【0127】
或いは、前記ガス圧縮装置はファンである。前記ガスノズルは衣類処理装置の外部環境における吸気管路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置される。
【0128】
本実施例の一実施形態として、処理槽アセンブリと連通する乾燥風路を含む。
【0129】
前記ガス圧縮装置はコンプレッサである。コンプレッサの吸風口は管路を通じて乾燥風路と連通している。また、コンプレッサの出口は圧縮ガスノズルと連通している。
【0130】
或いは、前記ガス圧縮装置はファンである。前記ガスノズルは吸気管路を通じて乾燥風路と連通しており、前記ファンは吸気管路内に設置される。
【0131】
本実施例の一実施形態として、前記霧化プレートは遮断プレートである。ベンチュリノズルから吐出された圧縮ガスは、霧化用水に衝撃を与え、遮断プレートに高速で衝突させて飛散させることでミストを形成する。
【0132】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、開口した空間を有する筐体2014と、筐体2014の開口に覆設される蓋体2012を含む。前記蓋体2012と筐体2014の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室2011が形成される。
【0133】
前記霧化水進入端2017は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端2016は筐体2014の側壁に設置される霧化水送出口である。前記筐体2014の側壁には、圧縮ガス送出端2051を装着するための装着口が開設されている。前記霧化水送出口及び装着口は、いずれも霧化貯水室2011内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と圧縮ガス送出端2051は対向して設置される。これにより、ミストをいっそう良好に気流の作用によって霧化水送出口から排出可能となる。
【0134】
前記筐体2014の底壁は、高い方から低い方へと移行するよう設置される。
【実施例3】
【0135】
図1図2図3及び図6に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化貯水室2011内には霧化用水中に沈む霧化プレート206が設置されている。また、霧化プレート206には複数のメッシュが開設されている。
【0136】
前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化プレート206に作用を及ぼすと、霧化プレート206が振動して霧化プレート206の表面と接触している霧化用水の表面張力を壊すことでミストが発生する。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0137】
或いは、前記霧化発生装置のエネルギー出力端が霧化用水に作用を及ぼし、霧化用水を霧化プレート206に向かって高速運動させることでミストを発生させる。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0138】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や異臭がなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0139】
本実施例の霧化発生装置によるミスト生成方式には、主として次の2種類が含まれる。
【0140】
方式1:本実施例で記載する霧化プレート206は圧力振動部材であり、前記霧化発生装置は増圧ポンプである。増圧ポンプの出力端は霧化貯水室内に挿入される。
【0141】
前記増圧ポンプが動作すると、霧化貯水室内の圧力が増大する。前記圧力振動部材は圧力の作用により高い周波数で振動することで、当該圧力振動部材の表面と接触している霧化用水を分離させてミストを形成する。
【0142】
更に、本実施例における増圧ポンプの出力端と霧化水送出端は、霧化貯水室における対向する2つの側壁に設置される。前記霧化プレート206は1又は複数であり、増圧ポンプの出力端と霧化水送出端2016の間に設置される。
【0143】
方式2:本実施例で記載する前記霧化発生装置は静電霧化モジュールである。静電霧化モジュールの正極及び負極は霧化貯水室内の霧化用水中に沈んでいる。
【0144】
前記静電霧化モジュールの正極と負極の間の電子が高速運動することで、霧化貯水室内の霧化用水が霧化プレートに向かって高速運動し、ミストを発生させる。
【0145】
更に、本実施例における前記静電霧化モジュールは、霧化貯水室内に正対するよう設置される正極板と負極板を含む。正極板と負極板はいずれも霧化用水中に沈んでいる。前記霧化プレートは1又は複数であり、正極板と負極板の間に設置される。
【0146】
好ましくは、前記霧化水送出端2016は霧化貯水室のうち正極板に近接する側壁に設置される。
【0147】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、開口した空間を有する筐体2014と、筐体2014の開口に覆設される蓋体2012を含む。前記蓋体2012と筐体2014の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室2011が形成される。前記霧化プレート206は、蓋体2012の内壁に装着されるとともに、筐体2014の底壁に向かって延伸している。また、霧化プレート206は霧化用水中に沈んでいる。
【0148】
前記霧化水進入端2017は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端2016は筐体2014の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端2013は筐体2014の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室2011内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。これにより、ミストをいっそう良好に気流の作用によって霧化水送出口から排出可能となる。
【0149】
更に、本実施例における前記蓋体2012の内壁には霧化プレート装着ベースが固定されている。前記霧化プレート206は、取り外し可能に霧化プレート装着ベースに装着される。
【実施例4】
【0150】
図1図3及び図7図9に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化発生装置は霧化貯水室2011の外部に設置される。霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室2011内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端2016を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0151】
また、前記衣類処理装置は、霧化貯水室2011内に設置されて霧化水送出端2016への水の進入を妨げる止水部材を含む。
【0152】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や異臭がなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0153】
本実施例では、霧化貯水室2011内に止水部材を設置する。前記止水部材は、霧化されていない水が霧化水送出端2016に進入して排出されないよう遮断することが可能である。これにより、衣類のミスト処理効果が確実となる。
【0154】
具体的に、本実施例で記載する霧化水送出端2016は霧化貯水室2011の側壁に開設される霧化水送出口である。前記止水部材は、霧化水送出口への水の進入を妨げるために、霧化水送出口を覆うことが可能な遮断面を有している。遮断面の少なくとも一方の側辺は霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置されているため、ミストはここから霧化水送出口へと進入可能である。
【0155】
図7に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は止水プレート207である。止水プレート207の下端は、霧化水送出口に向かって傾斜するよう霧化貯水室2011内に設置されている。止水プレート207の少なくとも一方の側辺は、霧化貯水室2011の内壁と間隔を隔てて設置されており、止水プレート207のうち霧化用水に面する側が遮断面となっている。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水プレートと霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水プレートの遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0156】
具体的に、本実施例で記載する霧化水送出口は霧化貯水室の側壁に設けられている。前記止水プレート207の下端は霧化水送出口の下方に接続され、止水プレート207の上端は霧化水送出口から遠ざかる斜め上方に向かって延伸している。また、止水プレートの上端は霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。
【0157】
或いは、前記止水プレート207の上端は霧化貯水室2011の天井壁に接続され、止水プレート207の下端は霧化水送出口の斜め下方に向かって延伸している。また、止水プレート207の下端は霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁と間隔を隔てて設置される。
【0158】
図8に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は止水カバー208であり、止水カバー208が霧化水送出口を覆っている。止水カバー208の辺縁の少なくとも一部は、霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。止水カバー208の外表面は遮断面である。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水カバー208と霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水カバー208の遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0159】
具体的に、前記止水カバー208は開口した内部空間を有しており、止水カバーの開口端が霧化水送出口を覆っている。且つ、開口端の少なくとも一部の辺縁が、霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。
【0160】
好ましくは、前記止水カバーは円錐状のカバー体又は円錐台状のカバー体である。
【0161】
図9に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は集水槽2091を有する集水槽遮蔽プレート209である。前記集水槽遮蔽プレート209は、一端が霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁に設置されており、他端が霧化貯水室内に向かって延伸している。また、前記集水槽の底壁には降水口2092が開設されている。
【0162】
具体的に、前記集水槽遮蔽プレート209は、平坦なプレート状構造を部分的に屈曲させることで形成され、前記屈曲部が集水槽2091を形成している。好ましくは、前記集水槽遮蔽プレート209は、一端が霧化水送出口の下方に接続され、他端が水平に延伸している。また、前記集水槽遮蔽プレートの延伸末端は、霧化貯水室の天井壁に向かって上方へ傾斜するよう延伸するとともに、霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。前記集水槽は、集水槽遮蔽プレートの一部を屈曲させることで形成されるU型の溝である。
【0163】
説明すべき点として、本実施例の止水部材は実施例1の図面を元に提示したが、当業者であれば理解し得るように、本実施例の止水部材は、実施例2、実施例3と組み合わせて応用してもよい。
【0164】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9