(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/167 20190101AFI20231102BHJP
【FI】
G02F1/167
(21)【出願番号】P 2022541688
(86)(22)【出願日】2021-01-08
(86)【国際出願番号】 KR2021000286
(87)【国際公開番号】W WO2021141459
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】10-2020-0002956
(32)【優先日】2020-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0002962
(32)【優先日】2020-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ・インヘ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ビョンソク
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・チャンミ
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ヨンジュ
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-095653(JP,A)
【文献】特開2015-114448(JP,A)
【文献】特表2004-536336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15-1/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板上に配置される第1電極と、
前記第1基板上に配置される第2基板と、
前記第2基板下に配置される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、
前記第2電極と前記光変換部との間に配置される接着層と、を含み、
前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、
前記収容部は、分散液及び前記分散液内に配置される複数の光吸収粒子を含み、
前記接着層のLog体積抵抗(Volume Resistivity)は、9Ω・cm~15Ω・cmであ
り、
前記収容部の最短幅は、第1幅であり、
前記収容部の最長幅は、第2幅であり、
前記隔壁部の最長幅は、第3幅であり、
前記隔壁部の高さは、第1高さであり、
前記第3幅/第1幅は、1.5以上であり、
前記第1高さ/第1幅は、4以上である、光経路制御部材。
【請求項2】
前記接着層は、モノマーを含み、
前記モノマーは、2-エチルヘキシルアクリレート(2-Ethylhexyl Acrylate)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-Hydroxyetyl Acrylate)、アクリル酸(Acrylic acid)、イソボニルアクリレート(Isobornyl Acrylate)、メチルメタクリレート(Methyl methacrylate)、及びアクリルアミド(Acrlyamide)のうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項3】
前記モノマーは、前記接着層の全体重量に対して0.1重量%~5重量%含む、請求項2に記載の光経路制御部材。
【請求項4】
前記接着層は、帯電防止剤、界面活性剤、及び伝導性高分子のうちから選択される少なくとも一つの添加剤をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項5】
前記添加剤は、前記接着層の全体重量に対して10重量%以下だけ含まれる、請求項4に記載の光経路制御部材。
【請求項6】
前記接着層の厚さは、1μm~40μmである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項7】
前記接着層の厚さは、15μm~30μmである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項8】
前記接着層の光透過率は、80%以上である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記収容部は、印加される電圧に応じて光透過率が変化し、前記電圧が印加されない場合は光
遮断部に、前記電圧が印加される場合は光
透過部に可変する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項10】
前記光吸収粒子は、前記電圧が印加されると、前記第1電極または前記第2電極方向に移動する、請求項9に記載の光経路制御部材。
【請求項11】
表示パネルおよびタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルを含むパネルと、
前記パネル上に配置される光経路制御部材と、を含み、
前記光経路制御部材は、
第1基板と、
前記第1基板上に配置される第1電極と、
前記第1基板上に配置される第2基板と、
前記第2基板下に配置される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、
前記第2電極と前記光変換部との間に配置される接着層と、を含み、
前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、
前記収容部は、分散液及び前記分散液内に配置される複数の光吸収粒子を含み、
前記接着層のLog体積抵抗(Volume Resistivity)は、9Ω・cm~15Ω・cmであ
り、
前記収容部の最短幅は、第1幅であり、
前記収容部の最長幅は、第2幅であり、
前記隔壁部の最長幅は、第3幅であり、
前記隔壁部の高さは、第1高さであり、
前記第3幅/第1幅は、1.5以上であり、
前記第1高さ/第1幅は、4以上である、ディスプレイ装置。
【請求項12】
前記接着層は、モノマーを含み、
前記モノマーは、2-エチルヘキシルアクリレート(2-Ethylhexyl Acrylate)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-Hydroxyetyl Acrylate)、アクリル酸(Acrylic acid)、イソボニルアクリレート(Isobornyl Acrylate)、メチルメタクリレート(Methyl methacrylate)、及びアクリルアミド(Acrlyamide)のうち少なくとも一つを含む、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記パネルは、バックライトユニット及び液晶表示パネルを含み、
前記光経路制御部材は、前記バックライトユニットと前記液晶表示パネルとの間に配置され、
前記バックライトユニットから出射される光は、前記第2基板から前記第1基板方向に移動する、請求項11又は12に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記パネルは、有機発光ダイオードパネルを含み、
前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネル上に配置され、
前記パネルから出射される光は、前記第2基板から前記第1基板方向に移動する、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、向上した分散性及び遮蔽特性を有する光経路制御部材、それを含む表示装置に関する。
【発明の背景になる技術】
【0002】
遮光フィルムは、光源からの光の伝達を遮断するものであって、携帯電話、ノートパソコン、タブレットPC、車両用ナビゲーション、車両用タッチなどに使用されるディスプレイ装置であるディスプレイパネルの前面に付着され、ディスプレイが画面を送出するとき、光の入射角度に応じて光の視野角を調節して、ユーザが必要な視野角度で鮮明な画質を表現できる目的で使用されている。
【0003】
また、遮光フィルムは、車両や建物の窓などに使用されて、外部光を一部遮蔽して眩しさを防止するか、外部から内部が見えないようにするのにも使用することかできる。
【0004】
即ち、遮光フィルムは、光の移動経路を制御して、特定の方向への光は遮断し、特定の方向への光は透過させる光経路変換部材であり得る。これにより、遮光フィルムによって光の透過角度を制御して、ユーザの視野角を制御することができる。
【0005】
一方、このような遮光フィルムは、周囲環境またはユーザの環境に関係なく常に視野角を制御できる遮光フィルムと、周辺環境またはユーザの環境に応じてユーザが視野角制御をオンオフできるスイッチャブル遮光フィルムに区分され得る。
【0006】
一方、このようなオンオフ機能を有するスイッチャブル遮光フィルムの特性を制御する様々な要因があり、一例として、遮光パターンに含まれる光変換粒子の光吸収率及び移動速度も遮光フィルムの特性に関連する。
【0007】
即ち、光変換粒子の分散安全性、光変換粒子の移動速度に応じて、スイッチャブル遮光フィルムの駆動特性が変化し、光変換粒子の光吸収率に応じて、スイッチャブル遮光フィルムの厚さを制御することができる。
【0008】
また、前記オンオフ機能を有する遮光フィルムは、上下部基板間に接着層が配置され得る。前記接着層は、前記上部基板または下部基板を接着するための構成であって、接着層の特性によって遮光能力が低下するという問題がある。
【0009】
一例として、前記接着層の電気的特性によって、前記遮光フィルムには十分な電界が形成されないことがある。詳しく、前記接着層が厚すぎるか抵抗が大きい場合、前記光変換粒子の移動を制御するための電界が十分に形成されないことがある。この場合、前記遮光フィルムに電圧が印加されても前記光変換粒子の移動速度が著しく低下することがあり、これにより、ユーザが遮光機能のオン(on)、オフ(off)を効果的に制御することが困難であるという問題点がある。
【0010】
また、前記オンオフ機能を有する遮光フィルムは、上下部基板間に接着層が配置され得る。前記接着層は、前記上部基板または下部基板を接着するための構成であって、前記接着層の特性によって遮光能力が低下するか、遮光フィルムに電源が印加されても動作しないという問題がある。
【0011】
したがって、上述の問題を解決すると同時に、向上した移動速度と光吸収率を有する新しい光経路制御部材が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
実施例は、向上した輝度及び反応速度を有する光経路制御部材を提供することを目的とする。
【0013】
また、実施例は、電気泳動粒子の移動のための十分な電界を形成することができる光経路制御部材を提供することを目的とする。
【0014】
また、実施例は、上下部基板が効果的に接着することができる光経路制御部材を提供することを目的とする。
【0015】
また、実施例は、上下部基板を接着する接着層が未硬化されるか、分散液と反応することを防止できる光経路制御部材を提供することを目的とする。
【0016】
また、実施例は、接着層の変形を防止して向上した品質を有する光経路制御部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
実施例による光経路制御部材は、第1基板と、前記第1基板上に配置される第1電極と、前記第1基板上に配置される第2基板と、前記第2基板下に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、前記第2電極と前記光変換部との間に配置される接着層と、を含み、前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、前記収容部は、分散液及び前記分散液内に配置される複数の光吸収粒子を含み、前記接着層のLog体積抵抗(Volume Resistivity)は、9Ω・cm~15Ω・cmである。
【発明の効果】
【0018】
実施例に係る光経路制御部材は、印加される電圧によって光透過率が変化する光透過部及び光遮断部を含むことができる。これにより、前記光経路制御部材は、ユーザの使用環境に応じて多様に適用することができる。
【0019】
また、実施例に係る光経路制御部材は、ユーザの視野方向に透過する光量を増加させることができる形態で提供され得る。したがって、前記光経路制御部材は、向上した正面輝度を有することができ、向上した視認性を有することができる。
【0020】
また、実施例に係る光経路制御部材は、収容部内に配置された光吸収粒子が電圧印加時、幅が広い領域から狭い領域方向に移動されるので、容易に移動することができる。これにより、前記光経路制御部材は、向上した電気的及び光学的効率を有することができる。
【0021】
また、実施例による光経路制御部材は、モノマー及びポリマーが混合され、帯電防止剤、界面活性剤、及び伝導性高分子のうちから選択される少なくとも一つの添加剤を含む接着層を含むことができる。これにより、前記接着層は、設定されたLog体積抵抗を有するように製造できるので、光変換部を制御するための十分な電界を形成することができる。
【0022】
また、前記接着層を設定された厚さに製造できるので、前記接着層を媒介にして上下部基板を容易に接着することができ、前記光吸収粒子が収容された光変換部を効果的に覆うことができる。
【0023】
また、実施例に係る接着層は、ハイブリッド(hybrid)方式で硬化して上下部基板を接着できるので、向上した品質を有することができる。詳しく、前記接着層は、互いに異なる方式で硬化する硬化性化合物を含み、複数の硬化ステップを通じて完全に硬化することができる。これにより、前記接着層を形成したり、前記接着層を媒介にして上下部基板を接着する過程で前記接着層が分散液に反応したり、前記分散液により未硬化されることを防止することができる。
【0024】
また、前記過程中に前記接着層が弾性変形することを防止することができる。これにより、前記接着層によって光吸収粒子を含む分散液が溢れたり離脱することを防止することができ、光変換部の上部、例えば収容部及び隔壁部を効果的に覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】実施例に係る光経路制御部材の斜視図を示す図である。
【
図2】実施例に係る光経路制御部材の第1基板と第1電極及び第2基板と第2電極の斜視図を示す図である。
【
図3】実施例に係る光経路制御部材の第1基板と第1電極及び第2基板と第2電極の斜視図を示す図である。
【
図4】実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
【
図5】実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
【
図6】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
【
図7】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
【
図8】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
【
図9】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
【
図10】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0027】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈することができ、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈できるであろう。
【0028】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において、単数形は、フレーズで特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cに結合できるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0029】
また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0030】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素によって「接続」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0031】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合には、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。
【0032】
また、「上(うえ)または下(した)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0033】
以下、図面を参照して、実施例に係る光変換粒子及びそれを含む光経路制御部材について説明する。以下で説明する光経路制御部材は、電圧の印加による光変換粒子の移動に応じて多様なモードで駆動するスイッチャブル光経路制御部材に関する。
【0034】
図1は、実施例に係る光経路制御部材の斜視図を示す図であり、
図2及び
図3は、実施例に係る光経路制御部材の第1基板と第1電極及び第2基板と第2電極の斜視図を示す図である。
【0035】
図1~
図3を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、第1基板110と、第2基板120と、第1電極210と、第2電極220と、光変換部300と、を含むことができる。
【0036】
前記第1基板110は、前記第1電極210を支持することができる。前記第1基板110は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であり得る。
【0037】
また、前記第1基板110は、透明であり得る。例えば、前記第1基板110は、光を透過できる透明基板を含むことができる。
【0038】
前記第1基板110は、ガラス、プラスチック、または延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)、ポリカーボネート(Polycabonate、PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer、ABS)、ポリメチルメタアクリルレート(Polymethyl Methacrylate、PMMA)、ポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate、PEN), ポリエーテルスルホン(Polyether Sulfone、PES)、環状オレフィンポリマー(Cyclic Olefin Copolymer、COC)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide、PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene、PS)のいずれか一つからなることがあり、これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0039】
また、前記第1基板110は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。また、前記第1基板110は、カーブド(curved)またはベンデッド(bended)基板であり得る。即ち、前記第1基板110を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更が可能である。
【0040】
前記第1基板110は、30μm~80μmの厚さを有することができる。
【0041】
前記第1電極210は、前記第1基板110の一面上に配置され得る。詳しく、前記第1電極210は、前記第1基板110の上面上に配置され得る。即ち、前記第1電極210は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0042】
前記第1電極210は、透明な伝導性物質を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、チタン酸化物(titanium oxide) などの金属酸化物を含むことができる。
【0043】
前記第1電極210は、フィルム形状に前記第1基板110上に配置され得る。また、前記第1電極210の光透過率は、約80%以上であり得る。
【0044】
前記第1電極210は、0.1μm~0.5μmの厚さを有することができる。
【0045】
または、前記第1電極210は、低抵抗を実現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)およびこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0046】
または、前記第1電極210は、複数の伝導性パターンを含むことができる。例えば、前記第1電極210は、互いに交差する複数のメッシュ線および前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0047】
これにより、前記第1電極210が金属を含んでも、外部から前記第1電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0048】
前記第2基板120は、前記第1基板110上に配置され得る。詳しく、前記第2基板120は、前記第1基板110上の第1電極210上に配置され得る。
【0049】
前記第2基板120は、光を透過できる物質を含むことができる。前記第2基板120は、透明な物質を含むことができる。前記第2基板120は、上述した前記第1基板110と同一または類似の物質を含むことができる。
【0050】
例えば、前記第2基板120は、ガラス、プラスチックまたは延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)、ポリカーボネート(Polycabonate、PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer、ABS)、ポリメチルメタアクリルレート(Polymethyl Methacrylate、PMMA)、ポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate、PEN), ポリエーテルスルホン(Polyether Sulfone、PES)、環状オレフィンポリマー(Cyclic Olefin Copolymer、COC)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide、PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene、PS)のうちいずれか一つからなることがあり、これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0051】
また、前記第2基板120は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0052】
また、前記第2基板120は、カーブド(curved)またはベンデッド(bended)基板であり得る。即ち、前記第2基板120を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更が可能である。
【0053】
前記第2基板120は、30μm~80μmの厚さを有することができる。
【0054】
前記第2電極220は、前記第2基板120の一面上に配置され得る。詳しく、前記第2電極220は、前記第2基板120の下部面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第2基板120が前記第1基板110と対向する面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1基板110上の前記第1電極210と対向して配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1電極210と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0055】
前記第2電極220は、透明な伝導性物質を含むことができる。例えば、前記第2電極220は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、チタン酸化物(titanium oxide)などの金属酸化物を含むことができる。
【0056】
前記第2電極220は、フィルム形状に前記第1基板110上に配置され得る。また、前記第2電極220の光透過率は、約80%以上であり得る。
【0057】
前記第2電極220は、0.1μm~0.5μmの厚さを有することができる。
【0058】
または、前記第2電極220は、低抵抗を実現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第1電極220は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)およびこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0059】
または、前記第2電極220は、複数の伝導性パターンを含むことができる。例えば、前記第2電極220は、互いに交差する複数のメッシュ線および前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0060】
これにより、前記第2電極220が金属を含んでも、外部から前記第2電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0061】
前記光変換部300は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。詳しく、前記光変換部300は、前記第1電極210と前記第2電極220との間に配置され得る。
【0062】
図4及び
図5を参照すると、前記光変換部300と前記第1電極210との間にバッファ層410を配置され得る。前記バッファ層410は、異種物質である前記第1電極210と前記光変換部300との接着力を向上させることができる。
【0063】
前記光変換部300と前記第2電極220との間には接着層420が配置され得る。前記接着層420を介して前記光変換部と前記第2電極220とが接着され得る。
【0064】
前記バッファ層410と前記接着層420は、光を透過することができる透明な物質を含むことができる。一例として、前記バッファ層410は、透明な樹脂を含むことができ、前記接着層420は、光学用透明接着剤(OCA)を含むことができる。
【0065】
前記光変換部300は、隔壁部310、収容部320、及び基底部350を含むことができる。
【0066】
前記隔壁部310は、複数の収容部320を区画する隔壁領域と定義され、前記収容部320は、電圧の印加によって光遮断部及び光透過部に可変する領域と定義され得る。
【0067】
前記隔壁部310は、透明な物質を含むことができる。前記隔壁部310は、光を透過することができる物質を含むことができる。一例として、前記隔壁部310は、樹脂物質を含むことができる。前記隔壁部310は、光硬化性樹脂物質を含むことができる。一例として、前記隔壁部310は、UV樹脂または透明なフォトレジスト樹脂を含むことができる。または、前記隔壁部310は、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂などを含むことができる。
【0068】
前記隔壁部310は、前記第1基板110または前記第2基板120のうちいずれか一つの基板に入射する光を他の基板方向に透過させることができる。
【0069】
例えば、
図4及び
図5においては、前記第2基板120の上部から光が出射されて、前記第2基板120に光が入射することができる。前記入射した光は、前記隔壁部310を透過し、前記第1基板110方向に移動することができる。
【0070】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。詳しく、前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。即ち、それぞれの隔壁部310は、互いに隣接した前記収容部320間に配置され、それぞれの収容部320は、互いに隣接した前記隔壁部310間に配置され得る。前記隔壁部310と前記収容部320とは互いに異なる幅で配置され得る。例えば、前記隔壁部310の幅は、前記収容部320の幅よりも大きいことがある。
【0071】
前記基底部350は、前記収容部320の下部に配置され得る。詳しく、前記基底部350は、前記収容部320と前記バッファ層410との間に配置され得る。これにより、前記光変換部300は、前記基底部350及び前記バッファ層410を介して前記第1電極210と接着され得る。前記基底部350は、前記隔壁部310と同じ物質を含むことができる。前記基底部350は、前記隔壁部310と一体に形成され得る。
【0072】
前記収容部320は、分散液330a及び光吸収粒子330bを含む光変換物質330を含むことができる。詳しく、前記収容部320には前記分散液330aが充填され、前記分散液330a内には複数の光吸収粒子330bが分散され得る。
【0073】
前記分散液330aは、前記光変換粒子320bを分散させる物質であり得る。前記分散液330aは、透明な物質を含むことができる。前記分散液330aは、非極性溶媒を含むことができる。また、前記分散液330aは、光を透過できる物質を含むことができる。例えば、前記分散液330aは、ハロカーボン(Halocarbon)系オイル、パラフィン系オイルおよびイソプロピルアルコールのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0074】
前記光吸収粒子330bは、前記分散液330a内に分散して配置され得る。詳しく、前記複数の光吸収粒子330bは、前記分散液330a内で互いに離隔して配置され得る。
【0075】
前記光吸収粒子330bは、表面に電荷を有する粒子であり得る。これにより、前記光吸収粒子330bは、前記光経路制御部材1000に電圧が印加されると、前記分散液330a内を移動することができる。
【0076】
前記光吸収粒子330bは、色を有する物質を含むことができる。前記光吸収粒子330bは、光を吸収する物質を含むことができる。詳しく、前記光吸収粒子330bは、黒色の光吸収物質を含むことができる。例えば、前記光吸収粒子330bは、カーボンブラック粒子を含むことができる。
【0077】
前記収容部320は、前記光吸収粒子330bによって光透過率が変化し得る。詳しく、前記収容部320は、前記光吸収粒子330bによって光透過率が変化して、光遮断部および光透過部に変化し得る。
【0078】
例えば、実施例に係る光経路制御部材1000は、前記第1電極210及び前記第2電極220に印加される電圧によって透過率が変化する第1モードから第2モード又は第2モードから第1モードに変化し得る。
【0079】
詳しく、実施例に係る光経路制御部材1000は、第1モードにおいては、前記収容部320が光遮断部となり、前記収容部320によって特定角度の光が遮断され得る。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が狭くなることがある。
【0080】
また、実施例に係る光経路制御部材1000は、第2モードにおいては、前記収容部320が光透過部となり、実施例に係る光経路制御部材1000は、前記隔壁部310及び前記収容部320で全て光が透過され得る。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が広くなることがある。
【0081】
前記第1モードから第2モードへの切り替え、即ち、前記収容部320が光遮断部から光透過部に変換されることは、前記収容部320の光吸収粒子330bの移動によって実現され得る。即ち、前記光吸収粒子330bは、表面に電荷を有しており、印加される電圧によって第1電極210または第2電極220方向に移動することができる。即ち、前記光吸収粒子330bは、電気泳動粒子であり得る。
【0082】
詳しく、前記収容部320は、前記第1電極210および前記第2電極220と電気的に連結され得る。
【0083】
このとき、外部から光経路制御部材1000に電圧が印加されない場合、前記収容部320の前記光吸収粒子330bは、前記分散液330a内に均一に分散され、これにより、前記収容部320は、前記光吸収粒子330bによって光が遮断され得る。これにより、前記第1モードにおいては、前記収容部320は、遮光部として駆動され得る。
【0084】
または、外部から光経路制御部材1000に電圧が印加される場合、前記光吸収粒子330bが移動され得る。例えば、前記第1電極210および前記第2電極220を介して伝達される電圧によって、前記光吸収粒子330bが前記収容部320の一端または他端方向に移動され得る。即ち、前記光吸収粒子330bは、前記第1電極または前記第2電極方向に移動され得る。
【0085】
詳しく、第1電極210および/または第2電極220に電圧を印加する場合、前記第1電極210および前記第2電極220の間で電界(Eletric Field)が形成され、帯電した状態の光吸収粒子330bは、分散液330aを媒質として前記第1電極210および前記第2電極220のうち(+)極の電極方向に移動され得る。
【0086】
光吸収粒子330b及び分散液330a、即ち、前記第1電極210及び/または第2電極220に電圧が印加される場合、
図4に示すように、前記光吸収粒子330bは、前記分散液330a内で第1電極210方向に移動され得る、即ち、前記光吸収粒子330bが一方向に移動され、前記収容部320は、光透過部として駆動され得る。
【0087】
また、 前記第1電極210および/または前記第2電極220に電圧が印加されない場合、
図5に示すように、前記光変換粒子320bは、前記分散液320a内に均一に分散されて、前記収容部320は、光遮断部として駆動され得る。
【0088】
これにより、実施例に係る光経路制御部材1000は、ユーザの周辺環境などに応じて二つのモードで駆動され得る。即ち、ユーザが特定の視野度のみでの光透過を望む場合、前記収容部を光遮断部として駆動し、または、ユーザが広い視野角および高い輝度を要求する環境においては、電圧を印加して前記収容部を光透過部として駆動することができる。
【0089】
したがって、実施例に係る光経路制御部材1000は、ユーザの要求に応じて二つのモードで実現可能であるので、ユーザの環境などに応じて拘束されず、光経路制御部材1000を適用することができる。
【0090】
一方、
図4及び
図5を参照すると、前記収容部320は、前記隔壁部310の一端から他端に延びて前記収容部320の幅が変化し得る。例えば、前記収容部320は、断面が台形状に形成され得る。詳しく、前記収容部320は、前記第1電極210から前記第2電極220方向に延びて前記収容部320の幅が広くなるように形成され得る。
【0091】
即ち、前記収容部320の幅は、光が入射する光入射部から光が出射される光出射部方向に延びながら狭くなることがある。前記収容部320の幅は、ユーザの視野面でその反対面方向に延びながら大きくなることがある。
【0092】
これにより、前記光変換部300に電圧が印加される場合、前記収容部320の光吸収粒子330bは、前記収容部320の幅が狭くなる方向に移動され得る。したがって、前記光吸収粒子330bが幅の広い領域から狭い領域方向に移動されるので、光吸収粒子330bが容易に移動され得る。また、前記光吸収粒子330bが前記収容部の狭い領域に移動するので、ユーザの視野面方向に透過される光量を増加させて、正面輝度を向上させることができる。
【0094】
前記収容部320は、前記第1電極210と隣接した下部領域の幅と定義される第1幅と、前記第2電極220と隣接した上部領域の幅と定義される第2幅とを含むことができる。また、前記隔壁部310は、前記第1電極210と隣接した下部領域の幅と定義される第3幅を含むことができる。ここで、前記第1幅は、前記収容部320の最短幅を、前記第2幅は、前記収容部320の最長幅を意味することができ、前記第3幅は、前記隔壁部310の最長幅を意味することができる。
【0095】
また、前記収容部320は、前記収容部320の垂直方向の高さと定義される第1高さを含むことができる。このとき、前記収容部320の高さが前記隔壁部310の高さと同一の場合、前記第1高さは、前記隔壁部310の高さと定義され得る。
【0096】
上述したように、前記第1幅は、第2幅よりも小さいことがある。詳しく、前記第1幅に対する前記第2幅の比(2幅/1幅)は、約1.8以下であり得る。前記第1幅に対する前記第2幅の比が約1.8を超過する場合、前記第1モードにおける光遮断効率が低下することがあり、前記第2モードにおける光透過効率が低下することがある。
【0097】
詳しく、前記第1幅に対する第2幅の比が1.8を超過する場合、前記収容部320の傾斜角が大きくなって、前記第1モードで望まない角度の光が遮断されることがあり、前記第2モードで、傾斜角の増加によって光透過量が減少して、正面輝度が減少することがある。
【0098】
また、前記第1幅に対する前記第3幅の比(3幅/1幅)は、約1.5以上であり得る。前記第1幅に対する第3幅の比が約1.5未満の場合、前記第1モードにおける光遮断効率及び前記第2モードにおける光透過効率が低下することがある。
【0099】
詳しく、前記第1幅に対する前記第3幅の比が1.5未満の場合、光が透過される領域の減少によって前記第2モードで光透過量が減少し、正面輝度が減少することがある。
【0100】
また、前記第1幅に対する前記隔壁部310または前記収容部320の第1高さの比(1高さ/1幅)は、約4以上であり得る。前記第1幅に対する前記隔壁部310または前記収容部320の第1高さの比が4未満の場合、前記第1モードにおける光遮断効率及び第2モードにおける光透過効率が低下することがある。
【0101】
詳しく、前記第1幅に対する前記隔壁部310または前記収容部320の第1高さの比が約4未満の場合、前記収容部320の高さによって前記第1モードで望まない角度の光を遮断されることがあり、前記第2モードで遮断領域に増加によって光透過量が減少して、正面輝度が減少することがある。
【0102】
一方、前記収容部320は、前記光経路制御部材1000の幅方向または長手方向と同一または異なる方向に延びて配置され得る。
【0103】
例えば、前記収容部320は、前記光経路制御部材1000の幅方向と同じ方向に延びて配置され得る。または、前記収容部320は、前記光経路制御部材1000の幅方向に対して約10°以下の角度でティルティング(tliting)される方向に延びて配置され得る。
【0104】
これにより、前記光経路制御部材1000を表示パネルと共に使用するとき、表示パネルのパターンと光経路制御部材1000の収容部320との重なりによるモアレ(moire)現象を防止することができるので、ユーザの視認性を向上させることができる。
【0105】
詳しく、前記表示パネルの場合、一方向に延びる画素パターンを含むことができる。これにより、前記画素パターンと光経路制御部材1000の収容部320のパターンとが重なってモアレ現象を防止することができるが、前記収容部320のパターンを一定角度でティルティングして配置することにより、このようなモアレ現象を防止することができる。
【0107】
一方、上述したように、前記光変換部300上には接着層420が配置され得る。即ち、前記光変換部300と前記第2電極220との間には、前記接着層420が配置され得る。
【0108】
前記接着層420は、前記光変換部300と対応する水平方向の幅を有することができる。例えば、前記接着層420は、前記光変換部300と同じ水平方向の幅で提供されて、前記光変換部300と前記第2基板120とを効果的に接着することができる。
【0109】
前記接着層420は、設定された厚さを有することができる。例えば、前記接着層420は、約1μm~約40μmの厚さを有することができる。詳しく、前記接着層420の厚さが約1μm未満の場合、前記接着層420の上下部にそれぞれ配置された基材、例えば前記第2電極220及び前記光変換部300の表面粗さによって接着機能が低下することがある。また、前記接着層420の厚さが約40μmを超過する場合、前記光経路制御部材1000の全体厚さが増加することがある。これにより、前記光経路制御部材1000の光透過特性を低下することがある。また、前記接着層420の厚さが約40μmを超過する場合、前記光変換部300に十分な電界(Electric field)が形成されないことがある。これにより、前記光吸収粒子330bの移動速度及び反応速度が著しく低下して、光経路制御部材1000の性能が低下することがある。
【0110】
好ましくは、前記接着層420の厚さは、約15μm~約30μmであり得る。この場合、前記接着層420は、前記接着層420の上下部にそれぞれ配置された基材と十分な接着性を有することができ、前記光変換部300に前記光吸収粒子330bを制御するための十分な電界を形成することができる。
【0111】
また、前記接着層420は、設定されたLog体積抵抗(Volume Resistivity)を有することができる。例えば、前記接着層420のLog体積抵抗は、約9Ω・cm~約15Ω・cmであり得る。詳しく、前記接着層420のLog体積抵抗が約9Ω・cm未満の場合、前記光吸収粒子330bを効果的に制御することは困難であり得る。また、前記接着層420のLog体積抵抗が約15Ω・cmを超過する場合、前記光吸収粒子330bが印加される電圧に移動しないことがある。即ち、前記光変換部300に前記光吸収粒子330bを制御するための十分な電界が形成されないことがある。したがって、前記接着層420は、接着力及び電界形成を考慮して上述した厚さ及び上述したLog体積抵抗を有することが好ましい。より好ましくは、前記接着層420のLog体積抵抗は、電界形成及び前記光吸収粒子330bの効果的な制御を考慮して、約11Ω・cm~約14Ω・cmであり得る。
【0112】
前記接着層420は、複数の物質を含むことができる。前記接着層420は、光を透過することができる物質を含むことができる。例えば、前記接着層420は、前記第2基板120で前記光変換部300を通過した光が前記第1基板110方向に出射されるように設定された光透過率を有する物質を含むことができる。詳しく、前記接着層420は、光透過率が約80%以上の物質を含むことができる。詳しく、前記接着層420は、光透過率が約85%以上であり、ヘイズ(haze)特性に優れた物質を含むことができる。
【0113】
前記接着層420は、樹脂、シリコーン材質を含むことができ、モノマー(monomer)及びポリマー(polymer)が混合されて提供され得る。詳しく、前記接着層420は、モノマーとポリマーが混合された接着組成物を通じて形成され得る。
【0114】
前記接着層420は、ガラス転移温度(Tg)が約160度(℃)未満であるモノマーを含むことができる。例えば、前記接着層420は、2-エチルヘキシルアクリレート(2-Ethylhexyl Acrylate)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-Hydroxyetyl Acrylate)、アクリル酸(Acrylic acid)、イソボニルアクリレート(Isobornyl Acrylate)、メチルメタクリレート(Methyl methacrylate)、及びアクリルアミド(Acrlyamide)のうち少なくとも一つのモノマーを含むことができる。
【0115】
ここで、前記モノマーは、前記接着組成物の流動性を制御する因子であり得る。また、前記モノマーは、形成される前記接着層420のLog体積抵抗値を制御する因子であり得る。したがって、前記モノマーは、前記接着層420が全体重量に対して約5重量%以下だけ含まれ得る。詳しく、前記モノマーは、前記接着組成物の全体重量に対して約5重量%だけ含まれ得る。より詳しく、前記モノマーは、前記接着組成物の全体重量に対して約0.1重量%~約5重量%だけ含まれ得る。
【0116】
前記モノマーが接着剤組成物の全体重量に対して約0.1重量%未満だけ含まれる場合、前記接着層420の高すぎるLog体積抵抗値を有することができる。例えば、上記の場合、前記接着層420のLog体積抵抗は、約15Ω・cmを超過することができる。また、前記モノマーが前記接着組成物の全体重量に対して約5重量%を超過する場合、前記接着組成物の流動性が増加して形成される前記接着層420の厚さ制御が難しく、製造される接着層420のLog体積抵抗が低すぎることがある。例えば、上記の場合、前記接着層420のLog体積抵抗は、約9Ω・cm未満であり得る。
【0117】
前記接着層420は、添加剤をさらに含むことができる。詳しく、前記接着層420は、帯電防止剤、界面活性剤、及び伝導性高分子のうちから選択される少なくとも一つの添加剤をさらに含むことができる。
【0118】
前記帯電防止剤は、イオン性液体、イオン性塩(salt)を含むことができる。例えば、前記帯電防止剤は、フッ素系陰イオンを含むイオン性液体及びイオン性塩を含むことができる。前記帯電防止剤は、(n-C4H9)3(CH3)N+-N(SO2CF3)2、R4N+-N(SO2CF3)などを含むことができる。前記帯電防止剤は、前記接着層420のLog体積抵抗を制御することができる。詳しく、前記帯電防止剤は、前記接着層420内にイオンを生成して前記接着層420のLog体積抵抗を減少させることができる。
【0119】
前記界面活性剤は、イオン系界面活性剤であり得る。例えば、前記界面活性剤は、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、及び両性系界面活性剤のうち少なくとも一つを含むことができる。前記界面活性剤は、前記接着層420のLog体積抵抗を制御することができる。詳しく、前記界面活性剤に含まれる陽イオまたは陰イオンは、前記接着層420のLog体積抵抗を減少させることができる。
【0120】
前記伝導性高分子は、ポリアニリン(Polyaniline、PANI)、ポリピロール(Polypyrrole)、ポリチオフェン(Polythiophene、PT)、ポリアセチレン(Polyacetylene、PA)、ポリフェニレンビニレン(Polyphenylenevinylene、PPV)、またはポリピロールチオフェンの誘導体、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(Poly3,4-ethylenedioxythiophene、PEDOT)の少なくとも一つを含むことができる。前記伝導性高分子は、前記接着層420のLog体積抵抗を制御することができる。詳しく、前記伝導性高分子は、前記接着層420の電気特性を改善して、前記接着層420のLog体積抵抗を減少させることができる。
【0121】
前記添加剤は、帯電防止剤、界面活性剤、及び伝導性高分子のうちから選択される少なくとも一つを含むことができる。前記添加剤は、前記接着層420の全体重量に対して約10重量%以下だけ含まれ得る。詳しく、前記添加剤は、前記接着剤組成物の全体重量に対して約10重量%以下だけ含まれ得る。前記接着層420に含まれた前記添加剤の量が約10重量%を超過する場合、前記接着層420の接着特性及び電気的特性などが低下することがある。
【0122】
また、前記添加剤がイオン性塩(salt)を含む帯電防止剤を含む場合、前記帯電防止剤は、前記接着剤組成物の全体重量に対して約5重量%以下だけ含まれ得る。詳しく、イオン性塩を含む帯電防止剤が約5重量%を超過する場合、前記帯電防止剤が前記接着剤組成物内に均一に混合されないことがあり、これによって製造される接着層420の電気的特性が低下することがある。したがって、前記添加剤の含有量は、上述した範囲を満足することが望ましいことがある。
【0123】
一方、前記接着層420は、化合物を含むことができる。前記接着層420は、硬化性化合物を含むことができる。詳しく、前記接着層420は、光硬化が可能な光硬化性化合物を含むことができる。
【0124】
以下で説明する前記光硬化性化合物の接着層は、上述した接着層の説明と結合されるか、または別の独立的な実施例であり得る。即ち、以下では、接着層を介して光変換部を接着するとき、収容部内部の光変換物質の溢れを防止するための接着層について説明する。
【0125】
前記光硬化性化合物は、アルファヒドロキシケトン、アルファアミノケトン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル、チオキサントン、フェニルグリオキシレート、アクリルホスファインオキシド、フェニルグリオキシレート、モノアシルホスビン、ビスアシルホスビン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイルメチルベンゾエート、メチルベンゾイルホルメート、アセトフェノン及びエチルアントラキノンのうち少なくとも一つの光開始剤を含むことができる。
【0126】
前記光硬化性化合物は、光増感剤をさらに含むことができる。詳しく、前記接着層420は、硬化時に使用される光源によって前記光開始剤を活性化できる光増感剤をさらに含むことができる。
【0127】
また、前記接着層420は、熱硬化が可能な熱硬化性化合物を含むことができる。例えば、前記熱硬化性化合物は、アゾ系化合物、過酸化物などを含むことができる。詳しく、前記熱硬化性化合物は、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジテルトブチルペルオキシド(ジ-tert-ブチルペルオキシド)、ペルオキシ安息香酸、過硫酸カリウム、ベンゾイルパーオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-ブチルペルオキシベンゾエートのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0128】
また、前記接着層420は、湿気硬化が可能な湿気硬化性化合物を含むことができる。例えば、前記湿気硬化性化合物は、ポリイソシアネート(polyisocyanates)、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル(Bis(2-dimethylaminoethyl)ether)、ポリイソブチレン(polyisobutylene)、イソブチレン-イソプレンコポリマー(isobutylene-isoprene copolymer)、ジイソシアネート(diisocyanate)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0129】
前記接着層420は、互いに異なる条件で硬化する複数の硬化性化合物を含むことができる。例えば、前記接着層420は、上述した化合物のうち少なくとも2つの化合物を含むことができる。詳しく、前記接着層420は、前記光硬化性化合物、前記熱硬化性化合物、及び前記湿気硬化性化合物のうちから選択される2つ以上の化合物を含むことができる。
【0130】
即ち、前記接着層420は、互いに異なる方式で硬化する硬化性化合物を含むハイブリッド(hybrid)方式で提供され得る。
【0131】
一例として、前記接着層420は、光硬化性化合物及び熱硬化性化合物を含むことができる。この場合、前記光硬化性化合物は、印加される設定された波長帯域の光によって硬化され得る。また、前記熱硬化性化合物は、印加される設定された温度の熱によって硬化され得る。即ち、前記接着層420が光硬化性化合物及び熱硬化性化合物を含む場合、前記接着層420は、光源及び熱による硬化工程を経た後、完全に硬化され得る。
【0132】
この場合、互いに異なる条件で硬化する前記硬化性化合物を互いに異なる比率で混合され得る。例えば、前記接着層420は、前記硬化性化合物を含む接着組成物を通じて形成され得る。
【0133】
このとき、前記接着層420が光硬化工程後に熱硬化工程を通じて製造される場合、前記光硬化性化合物及び前記熱硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同一又は互いに異なる比率の重量%で混合され得る。詳しく、前記接着組成物の全体重量に対して前記光硬化性化合物及び前記熱硬化性化合物は、4:6~7:3の重量%の比率で混合され得る。
【0134】
前記光硬化性化合物が前記熱硬化性化合物よりも少ない重量%、例えば4:6未満の重量%で混合される場合、前記接着剤組成物が効果的に硬化されないことがある。このため、前記光変換部300上に配置された前記接着組成物が前記光変換部300を効果的に覆うことが難しく、前記光吸収粒子330bが分散された分散液330aが収容部320から溢れることがある。
【0135】
また、前記光硬化性化合物が前記熱硬化性化合物よりも多い重量%、例えば7:3を超過する重量%で混合される場合、前記接着組成物は、前記光変換部300を効果的に覆うことができるが、前記光変換部300とその上部に配置される基板(第2基板120)との接着力が低下することがある。これにより、製造された前記光経路制御部材1000の信頼性が低下することがある。
【0136】
好ましくは、前記光硬化性化合物及び前記熱硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同じ重量%の比率で混合され得る。これにより、前記接着層420は、前記収容部320を効果的に覆うとともに、前記光変換部300とその上部に配置される基板とを効果的に接着させることができる。
【0137】
また、前記接着層420は、光硬化性化合物及び湿気硬化性化合物を含むことができる。この場合、前記光硬化性化合物は、印加される設定された波長帯域の光源によって硬化され得る。また、前記湿気硬化性化合物は、設定された湿度によって硬化され得る。即ち、前記接着層420が光硬化性化合物及び湿気硬化性化合物を含む場合、前記接着層420は、光源及び湿気による硬化工程を経た後、完全に硬化され得る。
【0138】
このとき、前記接着層420が光硬化工程後に湿気硬化工程を通じて製造される場合、前記光硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同一または互いに異なる比率の重量%で混合され得る。詳しく、前記接着組成物の全体重量に対して前記光硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、4:6~7:3の重量%の比率で混合され得る。
【0139】
前記光硬化性化合物が前記湿気硬化性化合物よりも少ない重量%、例えば4:6未満の重量%で混合される場合、前記接着剤組成物が効果的に硬化されないことがある。このため、前記光変換部300上に配置された前記接着組成物が前記光変換部300を効果的に覆うことが難しく、前記光吸収粒子330bが分散された分散液330aが収容部320から溢れることがある。
【0140】
また、前記光硬化性化合物が、前記湿気硬化性化合物よりも多い重量%、例えば7:3を超過する重量%で混合される場合、前記接着組成物は、前記光変換部300を効果的に覆うことができるが、前記光変換部300とその上部に配置される基板(第2基板120)との接着力が低下することがある。これにより、製造された前記光経路制御部材1000の信頼性が低下することがある。
【0141】
好ましくは、前記光硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同じ重量%の比率で混合され得る。これにより、前記接着層420は、前記収容部320を効果的に覆うとともに、前記光変換部300とその上部に配置される基板とを効果的に接着させることができる。
【0142】
また、前記接着層420は、熱硬化性化合物及び湿気硬化性化合物を含むことができる。この場合、前記熱硬化性化合物は、印加される設定された湿度の熱によって硬化され得る。また、前記湿気硬化性化合物は、設定された湿度によって硬化され得る。即ち、前記接着層420が熱硬化性化合物及び湿気硬化性化合物を含む場合、前記接着層420は、熱及び湿気による硬化工程を経た後、完全に硬化され得る。
【0143】
このとき、前記接着層420が熱硬化工程後に湿気硬化工程を通じて製造される場合、前記熱硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同一または互いに異なる比率の重量%で混合され得る。詳しく、前記接着組成物の全体重量に対して、前記熱硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、4:6~7:3の重量%の比率で混合され得る。
【0144】
前記熱硬化性化合物が前記湿気硬化性化合物よりも少ない重量%、例えば4:6未満の重量%で混合される場合、前記接着剤組成物が効果的に硬化されないことがある。このため、前記光変換部300上に配置された前記接着組成物が前記光変換部300を効果的に覆うことが難しく、前記光吸収粒子330bが分散された分散液330aが収容部320から溢れることがある。
【0145】
また、前記熱硬化性化合物が、前記湿気硬化性化合物よりも多い重量%、例えば7:3を超過する重量%で混合される場合、前記接着組成物は、前記光変換部300を効果的に覆うことができるが、前記光変換部300とその上部に配置される基板(第2基板120)との接着力が低下することがある。これにより、製造された前記光経路制御部材1000の信頼性が低下することがある。
【0146】
好ましくは、前記熱硬化性化合物及び前記湿気硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同じ重量%の比率で混合され得る。これにより、前記接着層420は、前記収容部320を効果的に覆うとともに、前記光変換部300とその上部に配置される基板とを効果的に接着させることができる。
【0147】
また、前記接着層420は、複数の熱硬化性化合物を含むことができる。例えば、前記接着層420は、第1波長帯域の光に硬化される第1熱硬化性化合物及び前記第1波長と異なる第2波長帯域の光に硬化される第2熱硬化性化合物とを含むことができる。この場合、前記接着層420は、互いに異なる波長帯域の光による硬化工程を経た後、完全に硬化され得る。
【0148】
このとき、前記接着層420が互いに異なる波長の光を用いた複数の硬化工程で製造される場合、前記第1熱硬化性化合物及び前記第2熱硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同一または互いに異なる比率の重量%で混合され得る。詳しく、前記接着組成物の全体重量に対して、前記第1熱硬化性化合物及び前記第2熱硬化性化合物は、4:6~7:3の重量%の比率で混合され得る。
【0149】
前記第1熱硬化性化合物が前記第2熱硬化性化合物よりも少ない重量%、例えば4:6未満の重量%で混合される場合、前記接着剤組成物が効果的に硬化されないことがある。このため、前記光変換部300上に配置された前記接着組成物が前記光変換部300を効果的に覆うことが難しく、前記光吸収粒子330bが分散された分散液330aが収容部320から溢れることがある。
【0150】
また、前記第1熱硬化性化合物が前記第2熱硬化性化合物よりも多い重量%、例えば7:3を超える重量%で混合される場合、前記接着組成物は、前記光変換部300を効果的に覆うことができるが、前記光変換部300とその上部に配置される基板(第2基板120)との接着力が低下することがある。これにより、製造された前記光経路制御部材1000の信頼性が低下することがある。
【0151】
好ましくは、前記第1熱硬化性化合物及び前記第2熱硬化性化合物は、前記接着組成物の全体重量に対して互いに同じ重量%の比率で混合され得る。これにより、前記接着層420は、前記収容部320を効果的に覆うとともに、前記光変換部300とその上部に配置される基板とを効果的に接着させることができる。
【0152】
即ち、実施例による接着層420は、互いに異なる方式で硬化される複数の硬化性化合物を含むことができる。これにより、前記光変換部300上に塗布された前記接着組成物を設定された程度に部分硬化させて前記光変換部300を効果的に覆うことができる。また、前記光変換部300上に前記基板(第2基板120)を配置した後、前記接着組成物を完全に硬化させて、前記光変換部300と前記第2基板120とを効果的に接着させることができる。したがって、前記接着層420の未硬化、前記接着層420の弾性変形等により、前記光吸収粒子330bを含む分散液330aが前記収容部320から溢れたり離脱することを防止することができる。
【0153】
以下、
図6~
図10を参照して、実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置及びディスプレイ装置について説明する。
【0154】
図6及び
図7を参照すると、実施例に係る光経路制御部材1000は、表示パネル2000上または下部に配置することができる。
【0155】
前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000は、互いに接着して配置され得る。例えば、前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000は、接着部材1500を通じて互いに接着され得る。前記接着部材1500は透明であり得る。例えば、前記接着部材1500は、光学用透明接着物質を含む接着剤または接着層を含むことができる。
【0156】
前記接着部材1500は、離型フィルムを含むことができる。詳しく、前記光経路部材と表示パネルを接着させるとき、離型フィルムを除去した後、前記光経路制御部材及び前記表示パネルを接着させることができる。
【0157】
一方、図6及び図7を参照すると、前記光経路制御部材は、一端または一端及び他端が突出し、突出した部分には光変換部が配置されないことがある。前記突出領域は、前記第1電極210及び前記第2電極220が露出する電極連結部であって、前記電極連結部を介して外部の印刷回路基板と光経路制御部材とを連結することができる。
【0158】
前記表示パネル2000は、第1’基板2100および第2’基板2200を含むことができる。前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に形成され得る。即ち、液晶パネルでユーザが眺める面を液晶パネルの上部と定義するとき、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に配置され得る。前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)と画素電極を含む第1’基板2100とカラーフィルタ層を含む第2’基板2200が液晶層を挟んで合着した構造に形成され得る。
【0159】
また、前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタ、カラーフィルタおよびブラック電解質が第1’基板2100に形成され、第2’基板2200が液晶層を挟んで前記第1’基板2100と合着するCOT(color filter on transistor)構造の液晶表示パネルであり得る。即ち、前記第1’基板2100上に薄膜トランジスタを形成し、前記薄膜トランジスタ上に保護膜を形成し、前記保護膜上にカラーフィルタ層を形成することができる。また、前記第1’基板2100には、前記薄膜トランジスタと接触する画素電極を形成する。このとき、開口率を向上させ、マスク工程を簡略化するためにブラック電解質を省略し、共通電極がブラック電解質の役割を兼ねるように形成することもできる。
【0160】
また、前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記表示装置は、前記表示パネル2000の背面で光を提供するバックライトユニットをさらに含むことができる。
【0161】
即ち、
図6に示すように、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部及び前記バックライトユニット3000の上部に配置されて、前記光経路制御部材は、前記バックライト部3000と前記表示パネル2000との間に配置され得る。
【0162】
または、
図7のように、 前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルである場合、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に形成され得る。即ち、有機発光ダイオードパネルでユーザが眺める面を前記有機発光ダイオードパネルの上部と定義するとき、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に配置され得る。前記表示パネル2000は、別の光源を必要としない自発光素子を含むことができる。前記表示パネル2000は、第1’基板2100上に薄膜トランジスタが形成され、前記薄膜トランジスタと接触する有機発光素子が形成され得る。前記有機発光素子は、陽極、陰極、および前記陽極と陰極との間に形成された有機発光層を含むことができる。また、前記有機発光素子上にインカプセルのための封止基板の役割を果たす第2基板2200をさらに含むことができる。
【0163】
即ち、前記表示パネル2000または前記バックライトユニット3000から出射される光は、前記光経路制御部材の第2基板120から第1基板110方向に移動することができる。
【0164】
また、図面には示されていないが、前記光経路制御部材1000と前記表示パネル2000との間に偏光板がさらに配置され得る。前記偏光板は、線偏光板または外光反射防止偏光板であり得る。例えば、前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記偏光板は、線偏光板であり得る。また、前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルである場合、前記偏光板は、外光反射防止偏光板であり得る。
【0165】
また、前記光経路制御部材1000上には、反射防止層またはアンチグレアなどの追加の機能層1300がさらに配置され得る。詳しく、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の前記第1基板110の一面と接着され得る。図面には示されていないが、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の第1基板110と接着層を介して互いに接着され得る。また、前記機能層1300上には、前記機能層を保護する離型フィルムがさらに配置され得る。
【0166】
また、前記表示パネルと光経路制御部材との間にはタッチパネルがさらに配置され得る。
【0167】
図面上には、前記光経路制御部材が前記表示パネルの上部に配置されることが示されたが、実施例はこれに限定されず、前記光制御部材は、光調節が可能な位置、すなわち、前記表示パネルの下部または前記表示パネルの第2基板および第1基板の間など、多様な位置に配置され得る。
【0168】
また、図面には、実施例に係る光経路制御部材の光変換部が、前記第2基板の外側面と平行または垂直な方向に示されているが、前記光変換部は、前記第2基板の外側面と一定角度傾斜して形成することもできる。これにより、前記表示パネルと前記光経路制御部材との間に発生するモアレ現象を減らすことができる。
【0169】
図8~
図10を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、多様なディスプレイ装置に適用され得る。
【0170】
図8~
図10を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、ディスプレイを表示するディスプレイ装置に適用され得る。
【0171】
例えば、
図9のように光経路制御部材に電源が印加されない場合には、前記収容部が光遮断部として機能して、ディスプレイ装置が遮光モードで駆動され、
図8のように光経路制御部材に電源が印加される場合、前記収容部が光透過部として機能して、ディスプレイ装置が公開モードで駆動され得る。
【0172】
これにより、ユーザが電源の印加によってディスプレイ装置をプライバシーモードまたは一般モードで容易に駆動することができる。
【0173】
前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動することができる。または、前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第2基板から前記第1基板方向にも移動することができる。
【0174】
また、
図10を参照すると、実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置は、車両の内部にも適用され得る。
【0175】
例えば、実施例に係る光経路制御部材を含むディスプレイ装置は、車両の情報、車両の移動経路を確認する映像を表現することができる。前記ディスプレイ装置は、車両の運転席および助手席の間に配置され得る。
【0176】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の速度、エンジン、および警告信号などを表示する計器盤に適用され得る。
【0177】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の前面ガラス(FG)または左右の窓ガラスに適用され得る。
【0178】
上述した実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0179】
また、以上で実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが理解できるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付された請求範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。