(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】折畳椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 4/28 20060101AFI20231107BHJP
【FI】
A47C4/28 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022083269
(22)【出願日】2022-05-20
【審査請求日】2022-07-08
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522201509
【氏名又は名称】アレクサンダー チャン
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー チャン
【審査官】沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02652884(US,A)
【文献】特開2004-105557(JP,A)
【文献】スイス国特許発明第00350086(CH,A)
【文献】実開昭63-099558(JP,U)
【文献】特表2000-505677(JP,A)
【文献】実公昭48-012294(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 4/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム体と、カバー部と、を備える折畳椅子であって、
前記フレーム体は、複数のフレーム部材と、複数の接続部と、を有し、
前記複数のフレーム部材は、背面フレームと、肘掛フレームと、前脚フレームと、後脚フレームと、を有し、
前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、が展開状態において、地面に
立設して前記肘掛フレームと、前記背面フレームと、を支持し、
それぞれの前記フレーム部材が中間部と、前記中間部より延長しU字型フレームを構成する一対の延長部と、を有し、
前記前脚フレームの中間部は、前記後脚フレームの中間部よりも前側に設けられ、
前記肘掛フレームは、前記肘掛フレームの前記一対の延長部と接続する一対の前接続タブを有し、
前記前脚フレームに設けられている前記一対の延長部は、前記一対の前接続タブにそれぞれ回転可能に接続され、
前記複数の接続部は、前記複数のフレーム部材を可動に接続して、前記フレーム体が、前記展開状態、または前記複数のフレーム部材が互いに隣接しコンパクトな構成となる折畳状態、を実現し、
前記カバー部は、少なくとも座面部と、背もたれ部と、を有し、前記フレーム体を覆うように形成され、
前記座面部は、前記肘掛フレームに支持され、前記背もたれ部は、前記背面フレームに支持される、折畳椅子。
【請求項2】
前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、のそれぞれ
には、前記展開状態において
下方に向けて延長し、地面に対して立設する一対の支持延長部
がさらに設けられている、請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項3】
前記一対の前接続タブはさらに、前記後脚フレームに設けられている前記一対の延長部と、それぞれ回転可能に接続されている請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項4】
前記背面フレームの前記一対の延長部は、前記肘掛フレームの前記一対の延長部と、可動に接続される、請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項5】
前記複数の接続部は、
前記背面フレームの前記一対の延長部を、前記前脚フレームの前記一対の延長部と接続する、一対の前リンクと、
前記背面フレームの前記一対の延長部を、前記後脚フレームの前記一対の延長部と接続する、一対の後リンク
と、を有する、請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項6】
前記複数の接続部は、前記背面フレームの前記一対の延長部と、前記肘掛フレームの前記一対の延長部と、を接続する一対の後接続タブをさらに有する、請求項5に記載の折畳椅子。
【請求項7】
前記フレーム体を折畳む最中に、前記背面フレームが、前記肘掛フレームに向かい前方に回動するときに、
前記一対の前リンクにより前記前脚フレームは後方に引かれ、
前記一対の後リンクにより前記後脚フレームは後方に引かれ、
前記肘掛フレームと、前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、前記背面フレームと、が互いに隣接しコンパクトな構成となる、請求項5に記載の折畳椅子。
【請求項8】
前記折畳状態において、
前記後脚フレームの前記一対の延長部は、前記前脚フレームの前記一対の延長部に沿い、かつ前記後脚フレームの前記中間部は、前記前脚フレームの前記中間部と隙間を空け、
前記肘掛フレームの前記一対の延長部は、前記後脚フレームの前記一対の延長部に沿い、
前記背面フレームの前記一対の延長部は、前記肘掛フレームの前記一対の延長部に沿い、かつ前記背面フレーム、および前記肘掛フレームの、前記中間部は、互いに反対側に位置する、請求項7に記載の折畳椅子。
【請求項9】
前記展開状態において、
前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、がそれぞれの前記支持延長部が地面に置かれた状態で、互いに斜めに配置され、かつ前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、のそれぞれの前記中間部が間隔を空けて配置され、
前記肘掛フレームが、前記前脚フレームと、前記後脚フレームと、のそれぞれの前記一対の延長部の上で、地面に対し略平行に支持され、
前記背面フレームが、前記肘掛フレームと、前記後脚フレームと、の両方に対し斜めに、かつ、前記前脚フレームと、間隔を空けて略平行に配置される、
請求項2に記載の折畳椅子。
【請求項10】
それぞれの前記フレーム体は、
前記中間部と、前記中間部から延びる前記一対の延長部と、を有し、
U字型に曲げられる1つの細長い部材からなる、請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項11】
前記カバー部は、前記座面部を決定する座面パネルと、
前記座面パネルと共に必須であり、前記背面フレームの上から覆いかぶさるように配置され、前記背もたれ部を決定する背もたれパネルと、
前記座面パネル、および前記背もたれパネルと共に必須であり、前記肘掛フレームの上から覆いかぶさるように配置される一対のサイドパネルと、を有し、
前記座面パネルに座る使用者の体重を、前記座面パネルの、前記一対のサイドパネルに隣接する左右両辺と、前記背もたれパネルに隣接する背面側の辺と、で支持する、請求項1に記載の折畳椅子。
【請求項12】
前記カバー部は、
背面外パネルに取付けられ、前記背もたれパネルと、前記フレーム体と、を接続可能にする1つ以上の伸縮紐を、さらに設ける、請求項11に記載の折畳椅子。
【請求項13】
前記フレーム体は、
前記肘掛フレームの前記一対の延長部に取付けられる、一対の肘掛フランジをさらに設ける、請求項11に記載の折畳椅子。
【請求項14】
前記一対のサイドパネルが、前記一対の肘掛フランジと接続され、支持される、請求項13に記載の折畳椅子。
【請求項15】
前記カバー部に、前記座面部に取付け可能なクッションを、さらに設ける、請求項11に記載の折畳椅子。
【請求項16】
前記座面パネルの正面側に沿って、補強梁をさらに設ける、請求項11に記載の折畳椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、家具に関し、より詳細には、折畳椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
折畳椅子は、その構想の時点から非常に人気があった。典型的なタイプの折畳椅子は、金属パイプによって構成された椅子フレームと、椅子フレームに取り付けられた布製の座面及び背もたれとを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来あるいは現行のこの種の折畳椅子は、多くの欠点を有している。例えば、市場で入手可能な現在の折畳椅子は、折畳機構及び金属フレームが見苦しく、安価な仮設家具の印象を与えるので、布張り家具の魅力を有していない。さらに、支持体(すなわち、シート布)が、椅子フレームと座っている人の身体部分との接触を避けるのに悪い仕事をするので、折畳椅子は、通常、完全に布張りの家具より快適ではない。身体と支持フレームの接触を避けるために、一部の折畳椅子は、フレームから吊り下げられた座面および背もたれを備えている。このような吊り下げ式の椅子は、一般に、人が椅子に座ったときの布の形状によって、人が自分の脚を挟み込んでしまうという欠点がある。以上の論考から、折畳椅子に関連する前述の欠点を克服する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態では、折畳椅子が開示される。折畳椅子は、フレーム体を含む。フレーム体は、背面フレームと、肘掛フレームと、前脚フレームと、後脚フレームと、を有する複数のフレーム部材を含む。前脚フレーム及び後脚フレームは、展開状態において、フレーム体を地面に直立して支持するように構成される。各フレーム部材は、中間部と、中間部から延長されU字形状のフレーム部材を形成する一対の延長部とを含む。フレーム体はまた、複数のフレーム部材を可動に接続する複数の接続部を含み、フレーム体が展開状態または互いに隣接するコンパクトな構成で折畳状態を実現することができるようにする。また、この折畳椅子は、フレーム体を覆い少なくとも座面部及び背もたれ部を形成するように構成されたカバー部を含むものであり、このカバー部は、フレーム体を覆い、少なくとも座面部及び背もたれ部を形成するように構成されている。座面部は、肘掛フレームによって支持され、背もたれ部は、背面フレームによって支持される。
【発明の効果】
【0005】
本発明の様々な実施形態は、椅子のフレーム体を隠し、典型的な布張り椅子の外観及び感触を提供し、平らでコンパクトな構成の折畳状態を実現する折畳椅子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施形態例のより全面的な理解のために、次に添付の図面に関連する以下の説明を参照されたい。
【
図1】本発明の第一の実施形態における、分解状態の折畳椅子の斜視図である。
【
図2】本発明の第一の様々な実施形態における、展開状態での、
図1の折畳椅子のフレーム体の斜視図である。
【
図3】本発明の第一の様々な実施形態における、折畳状態での、
図1の折畳椅子のフレーム体の斜視図である。
【
図4】本発明の第一の様々な実施形態における、組立てられた
図1の折畳椅子の、展開状態での、斜視図である。
【
図5】本発明の第一の様々な実施形態における、組立てられた
図1の折畳椅子の、折畳状態での、斜視図である。
【
図6】本発明の第一の実施形態における、
図4の折畳椅子の底面斜視図である。
【
図7】本発明の第二の実施形態における、組立てられた折畳椅子の、展開状態での斜視図である。
【
図8】本発明の第二の様々な実施形態における、
図7の折畳椅子のフレーム体の、折畳状態での斜視図である。
【
図9】本発明の第二の様々な実施形態における、
図7の折畳椅子のフレーム体の、展開状態での斜視図である。
【0007】
本明細書で参照される図面は、特に注記されている場合を除き、縮尺通りに描かれるものではなく、また本質的に例示的なものに過ぎない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明では、本開示の完全な理解のために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、本開示がこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが明らかであろう。
【0009】
本明細書における「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施形態において」という表現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではなく、また、別々の又は代替の実施形態が他の実施形態と相互に排他的であるわけでもない。さらに、ある実施形態によって示され、他の実施形態によって示されない可能性がある様々な特徴が記載されている。同様に、いくつかの実施形態の要件であって他の実施形態の要件でない可能性のある様々な要件が記載されている。
【0010】
さらに、以下の説明には例示の目的で多くの細部が含まれているが、当業者であれば、前記細部に対する多くの変形や変更が本開示の範囲内であることを理解するであろう。同様に、本開示の特徴の多くは、互いの観点から、又は互いに関連して記載されているが、当業者であれば、これらの特徴の多くが、他の特徴から独立して提供され得ることを理解するであろう。したがって、本開示のこの説明は、本開示に対する一般性を損なうことなく、また、制限を課すことなく記載される。
【0011】
≪第一の実施形態≫
ここで図面を参照すると、
図1は、本開示の第一の実施形態における、分解状態の折畳椅子100(椅子100に入れ替えて呼ぶことができる)の斜視図である。図示されるように、折畳椅子100は、フレーム体102と、カバー部104とを含む。折畳椅子100は、クッション106も含んでもよい。
【0012】
フレーム体102は、複数のフレーム部材、例えば、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114、後脚フレーム116を含む。各フレーム部材は、中間部と、中間部から延びてU字形フレーム部材を形成する一対の延長部と、を含み、
図2と併せてより良く説明される。
【0013】
ここで
図2には、
図1の折畳椅子100のフレーム体102が展開状態で図示されている。図示されるように、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114および後脚フレーム116の各々は、中間部および一対の延長部を含む。例えば、背面フレーム110は、中間部110aと、一対の延長部110b、110cとを含む。同様に、肘掛フレーム112は、中間部112aと、一対の延長部112b、112cとを含む。さらに、前脚フレーム114は、中間部114aと、一対の延長部114b、114cとを含む。さらに、後脚フレーム116は、中間部116aと、一対の延長部116b、116cとを含む。さらに、図示のように、複数のフレーム部材の各々は、U字型のフレーム部材となるように構成されている。
【0014】
前脚及び後脚フレーム114、116は、展開状態において、フレーム体102を地面120上に直立する状態で支持するように構成される。実施形態においては、前脚及び後脚フレーム114、116の各々は、フレーム体102の展開状態において、フレーム体102を地面120上の直立状態で支持するように構成された一対の支持延長部を含んで構成される。例えば、前脚フレーム114は、一対の支持延長部114d、114eを含む。同様に、後脚フレーム116は、一対の支持延長部116d、116eを含む。一対の支持延長部114d、114e及び116d、116eは、展開状態(すなわち、椅子100の使用時)において、フレーム体102を地面120上に直立する状態で支持するように構成されている。図示のように、一対の支持延長部114d、114eは、前脚フレーム114の中間部114aを形成して延び、フレーム体102の展開状態で中間部114aを地面120の上方に保持するようになっている。同様に、一対の支持延長部116d、116eは、後脚フレーム116の中間部116aを形成して延び、中間部116aをフレーム体102の展開状態において地面120の上方に保持する。なお、フレーム体102の展開状態は、
図4に示すように、フレーム体102がカバー部104に覆われ、クッション106がカバー部104に配置された状態の折畳椅子100の展開状態に対応することになることは明らかである。
【0015】
実施形態では、複数のフレーム部材、すなわち、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114及び後脚フレーム116の各々は、角部分を曲線状とし、U字形を形成するように構成される。さらに、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114および後脚フレーム116の各々は、金属、プラスチック、ゴム、木材またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない適切な材料で作られた、中空または中実の細長い構造体である。さらに、中空または中実の細長い構造は、円形、長方形などの任意の断面形状を含んでもよい。実施例では、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114および後脚フレーム116は、アルミニウムまたは鋼鉄からなる金属パイプである。複数のフレーム部材は、フレーム体102に十分な強度を与えるように構成されており、これにより、椅子100は、着座者の荷重を適合的に支えることができることは明らかであろう。さらに、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114および後脚フレーム116の各フレーム部材は、単一の細長い部材を折り曲げてU字状のフレーム部材を形成してなるものである。あるいは、背面フレーム110、肘掛フレーム112、前脚フレーム114および後脚フレーム116の各フレーム部材は、多数の細長い部材、例えば、3つの細長い部材が互いに接続されてU字形フレーム部材を形成し、中間部および中間部から延びる一対の延長部を画定して構成される。
【0016】
実施形態において、フレーム体102は、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに接続された一対の肘掛フランジ118a、118bをさらに含む。一対の肘掛フランジ118a、118bは、座っている人がその上に快適に手を置くことを可能にする。一対の肘掛フランジ118a、118bは、平坦な細長い構造であり、一対の延長部112b、112cに接続(例えば、溶接)されて、肘掛を形成している。
【0017】
図2に示すように、前脚及び後脚フレーム114、116の一対の延長部114b、114c及び116b、116cは、一対の肘掛フレーム112の延長部112b、112cに可動に接続され、また、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cは、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cと可動に接続されている。具体的には、複数のフレーム部材は、複数の接続部材を用いて互いに可動に接続される。
【0018】
図2に示すように、フレーム体102は、フレーム体102が展開状態(
図2に示す)及び複数のフレーム部材110、112、114、116がコンパクトな構成で互いに隣接する折畳状態(
図3に示す)を実現することを可能にするために、複数のフレーム部材を可動に接続する複数の接続部を更に含む。実施形態では、複数の接続部は、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cと前脚フレーム114の一対の延長部114b、114cとを接続する一対の前リンク122a、122bを含んでいる。また、複数の接続部は、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cと後脚フレーム116の一対の延長部116b、116cとを接続する一対の後リンク124a、124bを含んでいる。実施形態では、一対の前後リンク122a、122b及び124a、124bは、背面フレーム110、前脚フレーム114及び後脚フレーム116に接続された直線状の細長い構造(金属又はプラスチック又は木材で作られている)である。さらに、一対の前後リンク122a、122b及び124a、124bは、その間に回動運動を与えるために、リベット、ネジ等の締結具を用いて、背面フレーム110、前脚フレーム114および後脚フレーム116に接続される。
【0019】
使用時、背面フレーム110が折畳時に肘掛フレーム112に向かって(肘掛フレーム112に接続された点を中心に)前方に回動すると、前脚フレーム114が一対の前リンク122a、122bによって後方に引かれ、後脚フレーム116が一対の後リンク124a、124bによって後方に引かれて、肘掛フレーム112、前脚フレーム114、後脚フレーム116および背面フレーム110がコンパクト構成で互いに隣接することが可能である。すなわち、背面フレーム110と前脚フレーム114との間に接続された椅子100の左右一対の前リンク122a、122bは、前脚フレーム114を折畳位置に引き込む。さらに、背面フレーム110と後脚フレーム116との間に接続された椅子100の左右一対の後リンク124a、124bは、後脚フレーム116を引っ張り、後脚フレーム116を折畳位置に移動させる。前後一対のリンク122a、122b及び124a、124bは、椅子100が開かれているときには逆に動作して、前脚及び後脚フレーム114、116を着座用の固定位置に移動させる。
【0020】
複数の接続部は、前脚及び後脚フレーム114、116の一対の延長部114b、114c及び116b、116cと肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cとを接続する一対の前接続タブ126a、126bを含む。実施形態において、一対の前接続タブ126a、126bは、肘掛フレーム112と、前脚フレーム114及び後脚フレーム116と、が回動するように結合された平タブである。例えば一対の前接続タブ126a、126bは、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに溶接され、リベットやネジ等の締結具を用いて前脚及び後脚フレーム114、116の一対の延長部114b、114c及び116b、116cに接続される。一対の前接続タブ126a、126bは、
図3に示すように、前脚及び後脚フレーム114、116の各端部を肘掛フレーム112に可動に接続し、折畳んだときに後脚フレーム116を肘掛フレーム112の直下に平行に設置し、前脚フレーム114を後脚フレーム116の直下に平行に設置することを可能にしている。
【0021】
複数の接続部は、接続タブ128などの、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cと肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cとを接続する、一対の後接続タブをも含む。一対の後接続タブは、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに接続され、締結具を用いて背面フレーム110の一対の延長部110b、110cに可動に接続される。一対の後接続タブによって提供される接続は、
図5に示されるように、背面フレーム110が肘掛フレーム112の上に横たわり、折畳椅子100の折畳状態のカバー部104の間にクッション106のための空間を提供することを可能にする。実施形態においては、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cは、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに(一対の後接続タブの助けなしに)直接結合されてもよい(例えば、締結具の助けを借りて)。一対の延長部112b、112cの後接続タブより前方の部分は、椅子100の肘掛けとして機能し、また、肘掛フレーム112に装着され、吊り下げられているカバー部104の主支持体として機能する。また、一対の延長部112b、112cの後接続タブより前方の部分は、一対の肘掛フランジ118a、118bに固定的に取り付けられており、使用者が腕を休めるための快適なサポートを提供すると同時に、カバー部104をフレーム体102から吊り下げるためのより強いサポートとしても機能するようになっている。
【0022】
図2に示すように、フレーム体102は、展開状態において、地面120上に直立する状態にある。展開状態において、前脚及び後脚フレーム114、116は、その一対の支持延長部114d、114eおよび116d、116eが地面120に載った状態で互いに傾斜して配置され、前脚及び後脚フレーム114、116の中間部114a、116aは間隔を空けて配置されている。具体的には、前脚及び後脚フレーム114、116の一対の支持延長部114d、114e及び116d、116eは、地面120に載置されている。さらに、フレーム体102の展開状態において、肘掛フレーム112は、前脚及び後脚フレーム114、116の一対の延長部114b、114c及び116b、116c上に、地面120と略平行に載置されている。また、フレーム体102の展開状態において、背面フレーム110は、肘掛フレーム112および後脚フレーム116に対して傾斜して配置され、前脚フレーム114に対して略平行に間隔をあけて配置される。
【0023】
ここで
図3を参照すると、本開示の様々な実施形態による、折畳状態の
図1の折畳椅子100のフレーム体102の斜視図が図示されている。フレーム体102の折畳状態は、
図5に示されるように、フレーム体102がカバー部104によって覆われ、クッション106がカバー部104上に配置される場合、折畳椅子100の折畳状態に対応することは明らかであろう。
図3に戻って、フレーム体102の折畳状態では、後脚フレーム116の一対の延長部116b、116cが前脚フレーム114の一対の延長部114b、114cに載り、後脚フレーム116の中間部116aが前脚フレーム114の中間部114aから離間している。さらに、フレーム体102の折畳状態において、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cは、後脚フレーム116の一対の延長部116b、116cに載る。また、フレーム体102の折畳状態において、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cは、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに載り、それぞれの中間部110a、112aは、背面フレーム110と肘掛フレーム112とが互いに対向する位置に配置されている。これにより、フレーム体102(又は、
図5に示す折畳椅子100)は、コンパクトな構成で折畳状態を実現することができる。さらに、椅子100を折畳む際に、背面フレーム110を前方に移動させて肘掛フレーム112と平行に静止させると、前脚及び後脚フレーム114、116が機械的に引き寄せられ、互いに平行でコンパクトな構成になるので、フレーム体102がコンパクトに寝た状態で椅子100を出荷・収納する際に効率的である。簡単に言えば、椅子100を折畳む際に、背面フレーム110が肘掛フレーム112側に引っ張られ、前脚及び後脚フレーム114、116も同様に折畳まれる。
【0024】
図1に戻って、折畳椅子100は、カバー部104及びクッション106を含むように示されている。カバー部104は、フレーム体102を覆い、少なくとも座面部130と背もたれ部132を形成するように構成されている。さらに、座面部130は肘掛フレーム112によって支持され、背もたれ部132は背面フレーム110によって支持される。実施形態によれば、カバー部104はまた、座面部130の前方向きの下面を規定する座面下パネル140を含み、これは座面部130の(上方向きの部分を)規定する座面上パネル131と一体である。カバー部104はまた、座面部130の後縁に、具体的には座面上パネル131に一体化された背もたれ部132を含む。カバー部104は、背もたれ部132を規定する背もたれパネル141を含み、これは背面外パネル142と一体であり、上端及び側端に沿って接合されている。背もたれパネル141は、座面上パネル131と一体である。背もたれパネル141と背面外パネル142の接続は、背面フレーム110に取り付けられ、背面フレーム110を覆うように構成された袋状に形成される。したがって、袋(背もたれパネル141および背面外パネル142によって構成される)は、中間部110a(
図2に示す)に載り、背面フレーム110の一対の延長部110b、110cに適合するように構成される。また、カバー部104は、座面上パネル131及び背もたれパネル141と一体の一対のサイドパネル145a、145bを含んでいる。サイドパネル145aは、座面上パネル131および背もたれパネル141と一体の内サイドパネル144cを含む。また、サイドパネル145aは、背面外パネル142及び座面下パネル140の下方と内サイドパネル144cと、に一体化された外サイドパネル144eを含んでいる。サイドパネル145bは、座面上パネル131と、背もたれパネル141と一体の内サイドパネル144dを含む。また、サイドパネル145bは、背面外パネル142および座面下パネル140と、内サイドパネル144dと一体の外サイドパネル144fを含む。一対のサイドパネル145a、145bは、肘掛フレーム112に装着され、肘掛フレーム112を覆う中空の袋状で構成される。また、一対のサイドパネル145a、145bは、一対の肘掛フランジ118a、118bに結合され、支持されている。
【0025】
一般的には、座面上パネル131に座る人の体重は、一対のサイドパネル145a、114bによって座面下パネル140の側縁に、背もたれ部132によって座面上パネル131の後縁に支持される。これにより、カバー部104は、フレーム体102への人の接触を回避しつつ、折畳椅子100に座る人を十分に支持することができ、快適な着座姿勢を実現することができる。
【0026】
実施形態においては、カバー部104は、織布又は不織布の繊維材料などの張り生地で作られている。カバー部104は、椅子100の外観を完成させる。背面外パネル142は背面フレーム110の上部に支持され、一対のサイドパネル145a、145bは肘掛フレーム112に上部で支持され(肘掛フランジ118a、118bに固定され)、座面下パネル140と背面外パネル142は互いに結合されている。これらの接続箇所により、一対のサイドパネル145a,145bは、背面外パネル142と共に折畳み及び展開することが可能な一方、一対のサイドパネル145a、145bの内部で一対の前後リンク122a、122b及び124a、124bの移動に対応するスペースを確保することができるようになっている。具体的には、カバー部104は、(リンクやタブなどの複数の接続部によって形成される)不恰好な折畳機構をほとんど隠し、どの角度から見ても魅力的な布張りの外観を提供するように構成される。具体的には、背面外パネル142は背面フレーム110を隠し、外サイドパネル144e、144fは肘掛フレーム112、前脚及び後脚フレーム114、116(その支持延長部114d、114e及び116d、116eは除く)を隠す。一対の内サイドパネル144c、144dは、椅子100の折畳機構を隠しつつ、内側から見てきれいな布張りの外観を呈する。
【0027】
実施形態においては、カバー部104は、座面上パネル131に剛性を与えるために座面上パネル131内に配置された補強梁150(隠されて破線で示されている)を更に備える。典型的には、補強梁150は、座面上パネル131の前縁に沿って配置されている。一実施例では、前縁に沿った座面上パネル131は、補強梁150を受け入れるように構成されたポケットを含む。そのため補強梁150は、金属、プラスチック、および木材を含むが、これらに限定されない適切な材料で作られた平らな長方形の構造である。補強梁150は、座る人の大腿下部を支持することによって、座る人の脚の接触または挟み込みを回避することを可能にする。さらに、補強梁150は、座る人の脚からの荷重を座面上パネル131およびクッション106の全体に分散させることができる。さらに、補強梁150は、フレーム体102のいずれの部分にも接続されておらず、むしろカバー部104の座面上パネル131の内側に配置されている。典型的には、折畳椅子100の中央側面及び背面部分におけるカバー部104の柔軟性と、折畳椅子100の前部をしっかりと幅方向に支持する補強梁150の剛性とを組み合わせることによって、快適性が実現される。
【0028】
カバー部104は、背面外パネル142をフレーム体102と接続するための1つ以上の伸縮紐152をさらに備える。図示のように、伸縮紐152は、背もたれ部132の背面外パネル142に結合される。伸縮紐152は、
図6と関連してさらに詳細に説明される。
【0029】
クッション106は、座面部130上に配置されるように動作可能である。実施形態では、クッション106は、発泡体、フェザー、又は繊維を含むがこれらに限定されない適切な材料で満たされた椅子張り生地で作られており、金属バネを含んでもよい。クッション106は、カバー部104及び補強梁150の座面上パネル131の上に配置され、カバー部104及び補強梁150の上に詰め物を追加することができる。また、クッション106は、椅子100の非使用時に、座面上パネル131および背もたれパネル141を所定の形状に適合させることができる。さらに、椅子100が使用されていないとき、クッション106は、カバー部104の形状を保持することを可能にする。クッション106がなければ、カバー部104は、一対のサイドパネル145a、145bと、背面外パネル142及び座面上パネル131とが不定形のしわが寄った曲線形状を形成した状態で、肘掛フレーム112及び背面フレーム110から垂れ下がることになる。クッション106の重量および剛性は、カバー部104を予め設計された明確な平面で保持することを可能にする。
【0030】
ここで、
図4を参照する。
図4及び
図5は、本開示の様々な実施形態による、組み立てられた
図1の折畳椅子100の、それぞれ展開状態及び折畳状態の斜視図である。
図4に示すように、折畳椅子100は、座面の使用可能な直立する展開状態にある。カバー部104は、フレーム体102を実質的に覆い、座面部130(
図1に示す)及び背もたれ部132を形成している。図示するように、カバー部104は、前脚及び後脚フレーム114、116の一対の支持延長部114d、114e及び116d、116e(
図2に示す)を除いて、フレーム体102を実質的に覆っている。さらに、クッション106は、座面部130(
図1に示す)に配設された状態が示されている。すなわち、本開示の折畳椅子100は、座面上パネル131が肘掛フレーム112に支持され、背もたれ部132が背面フレーム110の上部で保持され、吊り下げられた座面上パネル131がフレーム体102に取り付けられない補強梁150を含み、椅子100に座るときに座面上パネル131の前部が人の脚を内側に挟まない座面を懸架する方式として作用している。
【0031】
次に、
図5を参照すると、折畳椅子100は、典型的には、
図3に示すように、フレーム体102が折畳状態を実現し、カバー部104がフレーム体102上に配置されている状態で示されている。さらに、クッション106が座面部130と背もたれ部132との間に挟まれることにより、折畳椅子100は、平らなコンパクト構成で折畳状態に到達することができる。これにより、折畳椅子100の持ち運びを便利に行うことができる。
【0032】
ここで
図6を参照すると、本開示の第一の実施形態による、
図4の折畳椅子100の底面側の斜視図が図示されている。示されるように、背面外パネル142は、伸縮紐152を使用して椅子100の下で前脚フレーム114に接続される。伸縮紐152は、
図4に示すように、椅子100の展開状態において、背面外パネル142が密着してしわが寄らないように、カバー部104の背面外パネル142の下端を前脚フレーム114に接続している。また、椅子100の展開状態では、伸縮紐152が収縮することにより、背面外パネル142が滑らかな外形を呈するようになる。さらに、椅子100の折畳状態において、伸縮紐152は、背面フレーム110(
図2に示す)が後脚フレーム116から離れることを可能にするように伸張する。また、伸縮紐152は、折畳状態と展開状態との移行中に、背面外パネル142が前脚フレーム114に接続された状態を維持することを可能にする。
【0033】
≪第二の実施形態≫
図7は、本開示の第二の実施形態による、組み立てられ展開状態の折畳椅子200の斜視図である。
図2の折畳椅子200は、
図1の折畳椅子100と実質的に類似している。例えば、
図2の折畳椅子200も、フレーム体202と、カバー部204と、クッション206とを含む。しかしながら、折畳椅子200は、
図1の折畳椅子100とある側面について異なる点もある。例えば、フレーム体202およびカバー部204の構成は、
図1のフレーム体102およびカバー部104の構成と若干異なっているが、これについては、後で本明細書においてより詳細に説明する。その他、折畳椅子200は、
図1の折畳椅子100と構造的および機能的に類似している。
【0034】
ここで、
図8を参照する。
図8及び
図9は、本開示の第二の様々な実施形態による、折畳状態及び展開状態における
図7の折畳椅子200のフレーム体202の斜視図をそれぞれ示している。
図8及び9に示すように、フレーム体202は、背面フレーム210、肘掛フレーム212、前脚フレーム214及び後脚フレーム216などの複数のフレーム部材を含む。複数のフレーム部材、すなわち、背面フレーム210、肘掛フレーム212、前脚フレーム214および後脚フレーム216の各々は、フレーム体102の複数のフレーム部材の曲線状の角部と異なり、鋭い角部を有するコの字型に構成される。また、前脚フレーム214及び後脚フレーム216は、フレーム体102の前脚フレーム114及び後脚フレーム116の支持延長部114d、114e及び116d、116e(
図2に示す)のような一対の支持延長部を欠いている。そのため、前脚及び後脚フレーム214、216は、
図9に示すように、展開状態において、フレーム体202を地表面に直立する状態で支持するように構成されている。さらに、前脚フレーム214は、フレーム体102の前脚フレーム114には含まれないクロスバー支持部材215を含み、折畳椅子200に座る人の体重を受け止めるために前脚フレーム114にさらなる強度を与えている。実施形態において、前脚フレーム214は、複数(例えば、2つ又は3つ)のクロスバー支持部材215を含んでもよい。さらに、肘掛フレーム212は、肘掛フレーム112の一対の延長部112b、112cに結合された一対の肘掛フランジ118a、118b(
図2に示す)のような肘掛フランジを欠いている。背面フレーム210、肘掛フレーム212、前脚フレーム214および後脚フレーム216の各々は、中間部と、中間部から延びる一対の延長部とを含む。図示するように、背面フレーム210は、中間部210aと、一対の延長部210b、210cとを含む。同様に、肘掛フレーム212は、中間部212aと、一対の延長部212b、212cとを含む。さらに、前脚フレーム214は、中間部214aと、一対の延長部214b、214cとを含む。さらに、後脚フレーム216は、中間部216aと、一対の延長部216b,216cとを含む。
【0035】
フレーム体202はまた、フレーム体202が折畳状態または展開状態を実現可能にするために、複数のフレーム部材を可動に接続する複数の接続部を含む。複数の接続部は、背面フレーム210と前脚フレーム214とを接続する一対の前リンク222a、222bと、背面フレーム210と後脚フレーム216とを接続する一対の後リンク224a、224bと、を含む。また、複数の接続部は、前脚フレーム214と肘掛フレーム212とを接続する一対の前接続タブ226a、226bを含む。フレーム体202の複数の接続部は、フレーム体102と異なり、後脚フレーム216と肘掛フレーム212とを接続する一対の中間接続タブ227a、227bを含む。また、複数の接続部は、背面フレーム210と肘掛フレーム212とを接続する一対の後接続タブ、例えば、接続タブ228を含む。実施形態では、背面フレーム210は、留め具の助けを借りて(接続タブ228の助けを借りずに)肘掛フレーム212に直接接続されてもよい。
【0036】
図7に戻ると、カバー部204は座面パネル240から構成されている。カバー部204はまた、背もたれ部を規定する背面パネル242を含み、背面パネル242は座面パネル240と一体であり、背面フレーム210(
図9に示す)に取り付けられ、これを覆うように構成される。カバー部204は、座面パネル240及び背面パネル242と一体で一対のサイドパネル244a、244bを更に含む。一対のサイドパネル244a,244bは、肘掛フレーム212に装着され、肘掛フレーム212を覆うように構成される。また、カバー部204は、座面パネル240に剛性を与えるために座面パネル240内に配置された補強梁(図示しないが、
図1の補強梁150と同様のもの)を含んでもよい。図示のように、カバー部204は(
図1のカバー部104とは異なり)、フレーム体202の複数の接続部がそれを通して僅かに見えるようにする複数の切欠、例えば切欠260、262を含む。これにより、フレーム体202は、カバー部204から遮られる可能性がなく、折畳状態および展開状態を実現することができる。さらに、クッション206は、カバー部204の座面パネル240上に配置されることが示されている。
【0037】
本開示の各実施形態は、背景における前述の問題を実質的に排除するか、又は少なくとも部分的に対処する、折畳椅子を提供するものである。本開示の折畳椅子は、椅子のフレーム体を隠すように構成又は設計され、典型的な布張り椅子の外観及び感触を提供し、平らでコンパクトな構成の折畳状態を実現する。このように、折畳んだ状態で平らなコンパクト構成になるため、輸送や保管の面で効率的である。また、フレーム体は、4つのU字型フレームとそれらを可動に接続するための少数の接続部のみで、製造が容易なシンプルなデザインである。カバー部は、フレーム体を実質的に覆っているため、総革張りの椅子のような鮮明な仕立ての外観を実現する。カバー部の補強梁により、人は脚を挟むことなく椅子に座ることができる。原則的に、本開示の椅子は、従来の完全布張りの椅子(その性質上折畳式でない)の全ての特徴を有するように設計されている。
【0038】
本明細書に図示され説明された実施形態、並びに本明細書に具体的に説明されていないが本発明の態様の範囲内にある実施形態は、例示的な折畳椅子を構成している。
【0039】
上述した利益及び利点は、1つの実施形態に関するものであってもよいし、複数の実施形態に関するものであってもよい。実施形態は、記載された問題のいずれか又はすべてを解決するもの、又は記載された利益及び利点のいずれか又はすべてを有するものに限定されない。
【0040】
上述した実施例のいずれかの側面は、求められる効果を失うことなく、上述した他の実施例のいずれかの側面と組み合わせて、さらなる実施例を形成することができる。
【0041】
上記の説明は例示としてのみ与えられており、当業者によって様々な変更がなされ得る。上記の明細書、例及びデータは、例示的な実施形態の構造及び使用についての完全な説明を提供するものである。様々な実施形態が、ある程度の特殊性をもって、又は1つ以上の個々の実施形態を参照して上記に記載されてきたが、当業者は、本明細書の意図又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を加えることができる。