(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231113BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20231113BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20231113BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20231113BHJP
G02B 5/02 20060101ALI20231113BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20231113BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231113BHJP
F21W 102/10 20180101ALN20231113BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20231113BHJP
【FI】
F21S2/00 483
F21V19/00 170
F21V19/00 150
H01L33/62
H01L33/60
G02B5/02 A
G02B5/00 Z
G02B5/00 C
F21Y115:10 700
F21W102:10
F21W103:00
(21)【出願番号】P 2022182722
(22)【出願日】2022-11-15
(62)【分割の表示】P 2021168973の分割
【原出願日】2012-04-04
【審査請求日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】10-2011-0030697
(32)【優先日】2011-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2011-0070270
(32)【優先日】2011-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0017280
(32)【優先日】2012-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0017282
(32)【優先日】2012-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,ビョンヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ムーリョン
(72)【発明者】
【氏名】パク,クァンホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,チュルホン
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/025174(WO,A2)
【文献】特開2009-193955(JP,A)
【文献】国際公開第2007/086347(WO,A1)
【文献】特開2003-222714(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 19/00
H01L 33/62
H01L 33/60
G02B 5/02
G02B 5/00
F21Y 115/10
F21W 102/10
F21W 103/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板;
前記基板上に配置される複数個の光源;
前記基板上に配置される反射ユニット;
前記反射ユニット上に配置される光ガイド部材;および
前記光ガイド部材上に配置される光学パターン層を含み、
前記光学パターン層は前記光ガイド部材上に配置される第1フィルム、前記第1フィルムと離隔して配置される第2フィルムおよび前記第1フィルムと前記第2フィルムの間に配置される複数個の光学パターンを含み、
前記光学パターンは2層以上のパターンが前記第2フィルムの下面に積層されて形成される、照明装置。
【請求項2】
前記光学パターン層は、前記第1フィルムと前記第2フィルムの間に配置される接着パターン層および前記光学パターンと前記接着パターン層が互いに離隔するように前記光学パターンの周辺に形成される第2離隔領域を含む、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
基板;
前記基板上に配置される複数個の光源;
前記基板上に配置される反射ユニット;
前記反射ユニット上に配置される光ガイド部材;および
前記光ガイド部材上に配置される光学パターン層を含み、
前記光学パターン層は前記光ガイド部材上に配置される第1フィルム、前記第1フィルムと離隔して配置される第2フィルム、前記第2フィルムの下面に印刷される複数個の光学パターンおよび前記第1フィルムと前記第2フィルムの間に配置され、前記光学パターンの側面と離隔して配置される接着パターン層を含み、
前記光学パターンの下面は前記第1フィルムと離隔して配置される、照明装置。
【請求項4】
前記複数個の光学パターンそれぞれは複数個のパターンで形成される、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記複数個の光学パターンそれぞれは、前記第2フィルムの下面に配置される第1パターンおよび前記第1パターンの下面に配置される第2パターンを含む、請求項1または請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1パターンは前記第2フィルムの下面に印刷され、前記第2パターンは前記第1パターンの下面に印刷されて形成される、請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記複数個の光学パターンそれぞれは前記複数個の光源それぞれと対応するように配置される、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記反射ユニットは、前記基板上に配置される反射フィルム、前記反射フィルムと離隔して配置される透明フィルムおよび前記反射フィルムと前記透明フィルムの間に配置される離隔部材を含み、
前記離隔部材は、第1離隔領域をそれぞれ有する複数個の単位離隔部材を含む、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記第1離隔領域は六角形の形状の断面を有する、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記複数個の単位離隔部材は互いに連結される、請求項8または請求項9に記載の照明装置。
【請求項11】
前記光源は前記反射ユニットを貫通して前記光ガイド部材の一領域と接触し、
前記光源の出射光は前記透明フィルムを貫通して前記反射フィルムで反射する、請求項8~請求項10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記光源はサイドビュータイプ(Side-View Type)のLEDを含む、請求項11に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、LEDを光源として用いる照明装置に関し、より詳しくは薄型化された構造の照明として室内照明、車両用ランプ、バックライトユニット、液晶表示装置に適用が可能な照明装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
光源から発光する光を誘導して照明を実現する装置は、照明用ランプや車両用ランプ、液晶表示装置などに多様に必要とされている。このような照明装置においては、装備の構造を薄くする技術と光効率を向上させることができる構造が最も重要な技術として認識されている。
【0003】
このような照明装置が適用される一例として液晶表示装置を挙げて説明する。
【0004】
図1を参照すると、このような照明装置1は、基板20上に平坦な導光板30が配置され、この導光板30の側面には、複数の側面型LED10(一つのみ図示)がアレイ状に配置される。
【0005】
LED10から導光板30に入射された光(L)は、導光板30の下面に備えられた微細な反射パターン又は反射シート40により上部に反射されて導光板30から出射された後導光板30の上部のLCDパネル50に光を提供することになる。
【0006】
このような照明装置には、
図2に示すように、上記導光板30とLCDパネル50との間に拡散シート31やプリズムシート32、33、保護シート34などの複数の光学シートをさらに付加する構造で形成することができる。
【0007】
したがって、このような導光板は、基本的に、このような照明装置の必須部品として用いられているが、これにより、導光板自体の厚さにより製品の薄型化に限界があり、大面積の照明装置の場合、画質が低下するという問題を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例は、上述した問題を解決するためになされたものであり、プリント回路基板の表面に離隔領域を有する反射ユニットを備え、光の反射率と共に輝度の向上を極大化し、照明装置の厚さや光源の数の増加がなくても輝度を高めることができ、離隔領域を形成する離隔部材(スペーサ)のパターンデザインにより、光の調節及び反射効率を極大化できる照明装置を提供することができる。
【0009】
なお、本発明の実施例に係る照明装置は、一般的な照明装置の構造に必須部品である導光板を除去し、フィルムタイプのレジン層を用いて光源を誘導する構造を形成することにより、光源の数を低減することができ、照明装置の全体の厚さを薄型化し、製品のデザインの自由度を高めることができる信頼性の高い製品を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための手段として、本発明の実施例に係る照明装置は、プリント回路基板上に形成される複数のLED光源と、上記LED光源が貫通する構造で上記プリント回路基板上に積層される反射ユニットとを含み、上記反射ユニットは、上記プリント回路基板の表面に密着する金属物質を含む反射部材又は白色PET(white polyethylen terephthalte)からなる第1反射部材と、上記第1反射部材と離隔され、上記離隔領域を形成する透明材質の第2反射部材とを含む照明装置を提供する。
【0011】
これにより、プリント回路基板の表面に金属反射層を含む反射ユニットを備え、光の反射率と共に輝度の向上を極大化し、さらに上記反射ユニットを白色PETを用いて離隔領域を実現することにより、光の反射率と共に輝度の向上を極大化し、照明装置の厚さや光源の数の増加がなくても輝度を高めることができ、離隔領域を形成する離隔部材(スペーサ)のパターンデザインにより、光の調節及び反射効率を極大化することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、プリント回路基板の表面に離隔領域を有する反射ユニットを金属反射物質を用いるか、又は白色PETを用いて実現することにより、光の反射率と共に輝度の向上を極大化し、照明装置の厚さや光源の数の増加がなくても輝度を高めることができ、離隔領域を形成する離隔部材(スペーサ)のパターンデザインにより、光の調節や反射効率を極大化できる効果もある。
【0013】
なお、本発明は、光学パターンを備える光学パターン層を形成し、接着物質をパターニング(接着パターン層)して離隔領域を備えることにより、遮光パターン部分に発生するホットスポット及び暗部の発生を除去することができ、接着物質と接着される部品間の信頼性が確保されると共に、光学的特性の有意差がない照明装置を実現することができ、部品間の精密なアラインが可能である効果がある。
【0014】
なお、拡散板にパターニングしたり、別途の部材を用いて離隔層を備えた離隔モジュールを備えることにより、照明装置の拡散及び光の均一性の光学特性を向上させることができる効果がある。
【0015】
なお、一般的な照明装置の構造に必須部品である導光板を除去し、フィルムタイプのレジン層を用いて光源を誘導する構造を形成することにより、光源の数を低減することができ、照明装置の全体の厚さを薄型化し、製品のデザインの自由度を高めることができる効果がある。
【0016】
特に、側面型発光ダイオードを直下に実装して光源の数を大幅に低減しながらも、光学特性を確保することができ、導光板を除去してフレキシブルディスプレイの構造にも適用可能であり、レジン層に反射パターンを含む反射部材及び離隔層を含む拡散板を備えて安定した発光特性を確保できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】本発明に係る照明装置の要部を示す断面概念図である。
【
図4】
図3に示される本発明に係る照明装置に含まれる反射ユニットを構成する離隔部材の一例を示す図である。
【
図5】本発明に係る反射ユニットの一例を示す概念図である。
【
図6】本発明に係る反射ユニットの効率を比較した結果表である。
【
図7】本発明に係る照明装置の他の実施例を示す図である。
【
図8】本発明に係る照明装置の又他の実施例を示す図である。
【
図9】本発明に係る光学パターン層に実現される様々な例を示す図である。
【
図10】本発明に係る拡散板に実現される様々な例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、添付の図を参照して本発明に係る構成及び作用を具体的に説明する。添付の図を参照して説明するに当たり、図面符号に関係なく同一の構成要素は同一の参照符号を付与し、これについての重複説明は省略する。第1、第2等の用語は様々な構成要素を説明するのに使用できるが、上記構成要素は上記用語により限定されてはならない。上記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使用される。
【0019】
本発明は、LEDを光源として用いる照明装置においてLED光源の下部に離隔領域を備えた反射ユニットを配置して反射率及び輝度を向上させることを要旨とする。特に、従来の照明装置の構造において接着物質をパターニング(接着パターン層)して離隔領域を形成する光学パターン層又は拡散板にパターニングしたり、別途の部材を用いて離隔層を備えた離隔モジュールを備えることにより光学特性を改善し、特に導光板を除去し、これをレジン層で形成することにより、照明装置の全体の厚さを格段に減少させる一方、光源の数を低減できる構造を提供することを要旨とする。
(第1の実施例)
図3は、本発明に係る照明装置の要部を示す断面概念図である。
【0020】
図3を参照すると、本発明に係る照明装置は、プリント回路基板110上に形成される複数のLED光源130を備え、上記プリント回路基板110の上部面には、上記LED光源130が貫通する構造で上記プリント回路基板110上に積層される反射ユニット120を含んで構成される。特に、この場合、上記反射ユニット120の内部に離隔(air)領域A1を備えることを特徴とする。上記離隔領域A1は、上記光源130から出射する光の反射効率を向上させて輝度を極大化することができる。
【0021】
特に、上記反射ユニット120は、上記プリント回路基板110の表面に密着する第1反射部材121と、上記第1反射部材121と離隔され、上記離隔領域A1を形成する透明材質の第2反射部材122とを含んで構成することができる。上記第1及び第2反射部材121、122は、上記プリント回路基板上に積層され、上記反射部材上に形成された孔を貫通してLED光源130が外部に突出することになる。
【0022】
上記離隔領域A1の形成は、上記第1及び第2反射部材121、122を別途の接着剤などの部材を用いずに、一体に圧着された構造で形成することが可能であり、さらに図示されているように、別途の接着部材などの離隔部材123により空気が収容されている離隔領域A1を形成するために、上記第1および第2反射部材121、122を離隔させて形成することも可能である。
【0023】
この場合、上記第1反射部材121は、光を反射させる反射物質、即ち、Agなどの金属層が形成されたフィルムを用いることができ、上記第2反射部材122は、上記LEDから出射された光が上記第1反射部材122の表面に伝達されて再反射されるように透明な素材のフィルムを用いることがより望ましい。特に、本発明において上記第1反射部材121は、光を反射させる反射構造物として特に白色PETを用いることが望ましい。即ち、本発明に係る特有の反射ユニットにおいて、第1反射部材は、一般的な金属反射物質層(Agなど)で形成することも可能であるが、輝度向上の極大化のためには白色PETを用いることが良い。反射ユニットの実現において、白色PETを用いて第1反射部材を形成する場合、従来に比べ約30%の輝度向上の効果を得ることができる。
【0024】
特に、上記光源130から出射された光が第1反射部材を透過して第2反射部材で再反射されること以外にも、第2反射部材122の表面に白色印刷により反射パターン124を備えることにより、光の分散をより促進させて輝度を向上させることがより望ましい。光の反射率を大幅に向上できるように反射パターン130を備え、上記反射パターンは、TiO2、CaCO3、BaSO4、Al2O3、シリコン、PSのうちいずれか一つを含む反射インクを用いて印刷することができる。
【0025】
特に、本発明に係る照明装置の光源は様々な種類の光源の適用が可能であり、特に望ましくは側面発光型構造のLEDを用いることができ、この場合、上記反射パターンはLED光源の光出射方向に形成することが望ましく、特に、上記LED光源の出射方向から遠ざかるほどパターン密度が高くなるようにパターンを配置できる。側面発光型構造のLEDを用いる場合、光源の数を大幅に低減することができるという利点がある。
【0026】
図4は、
図3に示される本発明に係る照明装置に含まれる反射ユニットを構成する離隔部材の一例を示す図である。
【0027】
即ち、本発明に係る離隔部材は、第1反射部材と第2反射部材を単純に離隔させるスペーサ部材や接着性を有するスペーサ部材などの一般的な離隔機能を行って離隔領域を形成することも可能であるが、より望ましくは、離隔領域の配置を効率化すると共に接着効率を向上させるために、離隔部材を、
図4に示すようなパターニング構造で均一に又はランダムにパターニングして形成することができる。
【0028】
図4に示すように、離隔部材123は、内部に空洞部が形成される単位離隔部材123aが複数配置され、上記単位離隔部材123aの内側に空いている構造で第1離隔部123bが形成される、2次元又は3次元的な構造で形成することができる。即ち、上記単位離隔部材123aの断面は多角形状、円状、楕円状など様々な形状に形成できる。特に、図示されたように、それぞれの一つの単位離隔部材123aが複数個密着して配置される構造以外にも、相互に不規則な構造で配置されて単位離隔部材123aの内部の第1離隔部123bと、それぞれの単位離隔部材123a間の空いている空間の第2離隔部123cとから形成することも可能である。
【0029】
図5は、
図3及び
図4に示される反射ユニットの具体的な一例を示す図である。本発明に係る反射ユニット120は、上述したように、上記プリント回路基板の表面に密着する第1反射部材121と、上記第1反射部材と対向するように離隔して配置される第2反射部材122とを含む。特に、上記第2反射部材122は、PETなどの透明な材質のフィルムを適用でき、接着物質をパターニングして上記第1および第2反射部材121、122を離隔させる離隔部材123を備えて離隔領域を形成する。
【0030】
特に、反射効率の極大化のために上記第1反射部材121は、金属反射層125を接着剤(primer; T1、T2)を媒介として接着する光学フィルム126を備え、上記光学フィルム126もリリースフィルム128上に接着物質(PSA)127を媒介として積層される構造で形成することができる。
【0031】
図5に示す構造において、第1反射部材の実施例とは異なり、上記第1反射部材121は、光を反射させる反射構造物として白色PETを用いて形成することができる。
【0032】
図6は、本発明に係る反射ユニットの構造を実現する場合における照明装置の輝度向上の程度を比較するための結果表である(CIE X、CIE Yは色度表である。)。
図示された表は、(A)は
図3に示す構造においてプリント回路基板の表面にAgから形成される反射部材1枚のみを形成した場合の輝度を測定したものであり、(B)は本発明に係る反射ユニットの構造、即ち接着パターン物質をシリコンから形成して
図4のパターンを形成し、第1反射部材をAgフィルムとした場合における、従来の(A)構造と比較して輝度向上の結果値を測定したものである。
【0033】
又、(C)は(B)とは異なり、第1反射部材を白色PETから形成し、これにより、従来の(A)構造と比較して輝度向上の結果値を測定したものである。
【0034】
測定結果、(A)の場合、輝度が6605nitであり、これを基準にする場合、(B)の構造では輝度が7468nitであって、約13%の輝度向上の結果を示し、本発明に係る白色PETを含んで形成した反射ユニットの場合である(C)では輝度が8472nitであって、(A)に比べ28.6%の輝度上昇率を示している。即ち、接着物質層をパターニングした構造(離隔領域)を備えると共に、白色PETを用いる場合、輝度向上の極大化を実現することができる。
【0035】
(第2の実施例)
図7は、本発明に係る照明装置の他の実施例を示すものである。
【0036】
即ち、本発明に係る第2の実施例は、上述した第1の実施例での上記プリント回路基板上に光ガイド部材を積層する構造を実現するものである。上記光ガイド部材としてはレジン層を用いることができ、このようなレジン層は、液晶表示装置の照明装置などで使用されるプレート状の導光板を代替する構成に該当するものであり、光源から出射する光を前方に誘導する機能を実行することになる。
【0037】
図7を参照すると、本発明に係る照明装置は、プリント回路基板110上に形成される複数のLED光源130と出射される光を前方に拡散及び誘導する光ガイド部材をさらに含んで構成される。以下、上記光ガイド部材をレジン層で実現する実施例について説明する。
即ち、上記レジン層140は、上記LED光源130の周りを取り囲む構造で積層され、側方向に出射する光源の光を分散させる機能を実行することになる。即ち、従来の導光板の機能を上記レジン層140で行うようになる。
【0038】
上記レジン層は、基本的に光を拡散させることができる材質の樹脂であれば特に制限がない。一例として、本発明に係る一実施例としてのレジン層はウレタンアクリレートオリゴマーを主原料とするレジンを用いることができる。例えば、合成オリゴマーであるウレタンアクリレートオリゴマーをポリアクリルであるポリマータイプと混合したものを用いることができる。もちろん、ここに低沸点希釈型反応性モノマーであるIBOA(isobornyl acrylate)、HPA(Hydroxylpropyl acrylate)、2-HEA(2-Hydroxyethyl acrylate)などが混合されたモノマーをさらに含むことができ、添加剤として光開始剤(例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(1-hydroxycyclohexyl phenyl-ketone)など)又は酸化防止剤などを混合することができる。
【0039】
なお、上記レジン層140は、光の拡散と反射を増加させるために光拡散体141を含むことができる。この場合、上記光拡散体はビーズ(bead)を含むことができる。上記ビーズはレジン層の全体重量に対して0.01~0.3%含むことが望ましい。即ち、LEDから側方向に出射される光は、上記レジン層140とビーズにより拡散及び反射されて上部方向に進行するようになる。
【0040】
これは上述した本発明に係る反射ユニット120と共に反射機能をより促進させることができる。したがって、上記レジン層の存在は、従来の導光板が占めていた厚さを格段に減少させ、製品の薄型化を実現できることは勿論、軟性の性質を有するようになり、フレキシブルなディスプレイにも適用できる汎用性を備えるようになる。
【0041】
(第3の実施例)
上述した第2の実施例の構造から改良された構造で上記レジン層上に光の拡散を促進させる光学パターン層が形成される第3の実施例の照明装置の構造を説明する。
【0042】
即ち、
図8を参照すると、本発明に係る照明装置は、
図7に示される上記レジン層140の上部に配置され、光学パターン151を含む光学パターン層150を備える構造で形成することができる。
【0043】
特に、上記光学パターン層150は、上記光学パターンの周辺部を取り囲む第2離隔領域152を形成する接着パターン層153を含んで構成することができる。即ち、上記接着パターン層153は、上記光学パターン151に一定の形状のパターンを有する離隔された空間(第2離隔領域)を形成し、その他の部分には接着物質を塗布して形成する。
【0044】
即ち、図示された構造において上記光学パターン層150と接着パターン層153の配置関係で、上記光学パターン層150は、上記光学パターンを内部に含む第1基板150A及び第2基板150Bを備え、上記接着パターン層153は、上記遮光パターンの周辺部を取り囲む上記第2離隔領域152以外の部分に塗布され、第1基板150A及び第2基板150Bを接着させる。
【0045】
即ち、上記光学パターン151は、上記LED光源130から出射する光の集中を防ぐために遮光パターンで形成でき、このためには、上記光学パターン151とLED光源130との間にアライン(align)が必要であり、アライン後固定力を確保するために接着部材(adhensive)を用いて接着することになる。
【0046】
上記第1基板150A及び第2基板150Bは、光透過率に優れた材質の基板を用いることができ、一例としてPETを用いることができる。この場合、上記第1基板150A及び第2基板150Bの間に配置される光学パターン151は、基本的にLED光源から出射される光が集中しないようにする機能をし、上記第1基板150A又は第2基板150Bのいずれかに遮光印刷により形成でき、上記遮光パターンの周辺部を取り囲む構造で接着物質を塗布した接着層を介して二基板を接着してアラインを実現する。即ち、上記第1基板150A及び第2基板150Bの接着構造は、印刷された遮光パターン151を固定する機能をさらに実行することになる。又、上記接着層は、熱硬化型PSA、熱硬化型接着剤、UV硬化型PSAタイプの物質を用いることができる。
【0047】
上記接着パターン層153を形成して接着する時、第2離隔領域152を形成するパターン構造で接着すると、接着物質が遮光パターンに重なって発生する強いホットスポット(Hot spot)又は暗部の発生を防ぐことができ、離隔層(air layer)の存在により光の均一性を高めることができるようになる。
【0048】
上述した構造の本発明に係る照明装置は、上述した構成に加えて、上記レジン層140の上部に拡散板170を備えることができ、上記拡散板170と上記光学パターン層150との間に第3離隔領域161を備えた離隔モジュール160をさらに備えることができる。なお、上記拡散板の上部にプリズムシート、保護シートなどが付加的に備えられる。
【0049】
図9は、上記光学パターン151と接着パターン層153、そしてこれにより形成される第2離隔領域152の構成を概念的に示す図である。
【0050】
上記第1基板上に特定のパターンで印刷される光学パターン151の周辺部を取り囲む構造で接着物質を用いて接着パターン層153を形成すると、一定の離隔空間が形成されながら第2基板150Bが接着される。このような離隔空間は離隔層が形成された密閉構造となり、これを‘第2離隔領域’と定義する。上記接着パターン層153が形成する上記第1離隔領域152の平面形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、多角形など様々な形状に形成できる。又、上記接着パターン層は熱硬化型PSA、熱硬化型接着剤、UV硬化型PSAタイプの物質を用いて形成できる。
【0051】
又、上記光学パターン151は、光の強度が過度に強くて光学特性が悪くなったり、黄色光が導き出される(yellowish)現象を防止するために一定部分の遮光効果が出るように遮光パターンで形成されることが望ましい。即ち、光が集中しないように遮光インクを用いて遮光パターンを印刷できる。
【0052】
上記光学パターンは、光を完全に遮断する機能ではなく、光の一部遮光および拡散機能を実行できるように一つの光学パターンで光の遮光度や拡散度を調節できるように形成することができる。より望ましくは、本発明に係る光学パターンは、複合的なパターンの重畳印刷構造で形成することもできる。重畳印刷構造とは一つのパターンを形成し、その上部にもう一つのパターン形状を印刷して形成する構造をいう。
【0053】
一例としては、上記光学パターン151は、光の出射方向に高分子フィルムの下面にTiO2、CaCO3、BaSo4、Al2O3、シリコンから選択されるいずれか一つ以上の物質を含む遮光インクを用いて形成される拡散パターンと、Al又はAlとTiO2の混合物質を含む遮光インクを用いた遮光パターンの重畳印刷構造で形成することができる。 即ち、高分子フィルムの表面に拡散パターンを白色印刷して形成した後、その上に遮光パターンを形成したり、これとは逆の順序で2重構造で形成することも可能である。勿論、このようなパターン形成のデザインは光の効率と強度、遮光率を考慮して多様に変形できることは自明であろう。又は、順次積層構造において中央層に金属パターンの遮光パターンを形成し、その上部と下部にそれぞれ拡散パターンを形成する3重構造で形成することも可能である。このような3重構造においては上述した物質を選択して形成することが可能であり、望ましい一例としては、屈折率に優れたTiO2を用いて拡散パターンのいずれか一つを形成し、光安定性と色感に優れたCaCO3をTiO2と共に用いて他の拡散パターンを形成し、隠蔽性に優れたAlを用いて遮光パターンを形成する3重構造により光の効率性と均一性を確保することができる。特にCaCO3は黄色光の露出を遮断する機能により、最終的に白色光を実現するように機能をすることでより安定した光の効率を実現でき、CaCO3以外にもBaSO4、Al2O3、シリコンビーズなどの粒子サイズが大きく、類似の構造を有する無機材料を活用することもできる。さらに、光学パターンは、上記LED光源の出射方向から遠ざかるほどパターン密度が低くなるようにパターン密度を調節して形成することが光効率の面で望ましい。
【0054】
なお、本発明は、光学パターン層150と拡散板170との間に配置される離隔モジュールをさらに含んで形成できる。
【0055】
図10は、
図8に示す光学パターン層150と拡散板170との間に配置される離隔モジュールを形成する一例を示す図である。
【0056】
即ち、本発明に係る照明装置の構成には、光学パターン層150と拡散板170との間に離隔層(第3離隔領域)160を備える構造をさらに含ませることができ、上記第3領域161の存在により、上記光源から出射された光を拡散させ、光の均一性(uniformity)を向上させることができる効果が実現される。なお、上記レジン層140と光学パターン層150を透過した光のばらつきを最小化するために、上記第3離隔領域160の厚さは0.01~2mmの範囲で形成することが望ましい。
【0057】
上記第3離隔領域160は、拡散板の下部に離隔層を形成できる構造で形成することができ、このような構造により形成される第3離隔領域を含んで‘離隔モジュール’と定義する。
【0058】
上記離隔モジュールは、拡散板自体を加工してむ離隔領域(離隔層)を形成したり、又は拡散板の下部に別途の構造物を形成して離隔領域を形成する構成などを全て含む。
【0059】
即ち、
図10の(a)に示すように、拡散板170の下部にスペーサ171を形成して第3離隔領域160を形成したり、(b)に示すように、拡散板の下部をパターニングして下部の層と密着して第3離隔領域(air area)160を形成するブリッジ172の構造で形成することができる。
【0060】
このような一体型構造は、上記パターニングされた形状、すなわち、離隔領域を形成するパターンの形状に応じて多様に変形させることができ、これによりブリッジの形状も多様に変形させることできることは自明であり、これも本発明の要旨に含まれる。さらに(c)に示す構造のように、拡散板の下面自体をパターニングする方法以外に、別途の構造物を用いて離隔領域160を形成する構造でも形成することができる。もちろん、図示された構造物は、スペーサ部材としてブリッジ174を備える構造を例示したが、本発明の要旨はこのような方法を含み、拡散板の下部に離隔層を形成できる様々な変形例も本発明の要旨に該当することは言うまでもない。
【0061】
(d)に示すように、拡散板自体をパターニングする(b)の構成や、別途の構造物を用いる(c)の構成のように、離隔層を単一層にすること以外にも、独立した離隔層を形成できる構造175、176を採用して複数の層で離隔領域160、161を形成することも可能である。
【0062】
なお、本発明に係る照明装置は、照明を必要とする様々なランプ装置、例えば車両用ランプ、家庭用照明装置、産業用照明装置への適用が可能であることはもちろんである。車両用ランプは、ヘッドライト、室内照明、テールライトなどにも適用が可能である。上述した本発明に係る照明装置が次のような構成と作用によりLCDに適用される一例を挙げて説明すると次の通りである。
本発明に係る照明装置は、光源の数を減らすために、上記LED光源130は側面発光LEDを採用して配置できる。
図8を参照すると側面発光型LED130から側方向に光が出射され、出射された光は従来の導光板の代わりに形成されたレジン層140で反射及び拡散され、光学パターン層150により光の集中を防ぎ、拡散板の下部に形成された第3離隔領域により光のばらつきを最小化できる。特に、上記レジン層140とプリント回路基板110との間に配置される本発明に係る反射ユニット120の存在により、反射率をより向上させることができ、光の効率性を極大化し輝度向上の効果を実現することができる。特に、本発明に係る反射ユニット120の場合、接着物質層のパターニングにより離隔領域を形成するデザインを多様に変形して反射率を調節でき、パターニングされた接着物質の材料及び種類に応じて反射率、色の実現を調整できる効果もある。さらに、第2反射部材122の光の特性及び厚さに応じて反射率を調節することもできる。
【0063】
まとめると、本発明に係る反射ユニット120と反射パターン124によって出射された光はより一層反射効率が高くなり、光を前方に誘導できるようになる。このように、レジン層140を通過した光は光学パターン層150に形成された光学パターン151を通じて拡散又は遮光される過程を経て、このように精製された光は、拡散板の下部に形成される離隔モジュールにより再度光学特性が精製されて均一性を高めることができ、その後付加されるプリズムシート180、DBEF190などの光学シートを経て白色光としてLCDパネルに入射することになる。
【0064】
以上の例は、本照明装置をLCDに適用する例を挙げて説明したが、上述のように、室内用照明や車両用ランプ装置等に様々に変形して適用することができる。
【0065】
このように、本発明に係る照明装置の場合、反射ユニットの離隔領域を備えた構造により反射効率を極大化することはもちろん、導光板の構造を除去し、光の供給源として側面発光型LEDを採用し、レジン層により光を拡散及び反射させて光を誘導することで、薄型化及び光源の数を低減することができる。一方、光源の減少による輝度の低下及び均一性の問題を反射パターンと遮光パターン及び離隔モジュールの離隔領域を備えて調節できるようにして光学特性を向上させることができる。
【0066】
上述のような本発明の詳細な説明では具体的な実施例について説明した。しかし、本発明のカテゴリから逸脱しない限度内で様々な変形が可能である。本発明の技術的思想は本発明の実施例に限られてはならず、特許請求の範囲だけでなく本特許請求の範囲と均等なものにより定められなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係る照明装置は、照明を必要とする様々なランプ装置、例えば車両用ランプ、家庭用照明装置、産業用照明装置に適用可能である。車両用ランプは、ヘッドライト、室内照明、テールライトなどにも適用可能であることは勿論である。