(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】システムおよび画像処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20231114BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20231114BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
B41J29/00 Z
B41J29/38 501
(21)【出願番号】P 2022141402
(22)【出願日】2022-09-06
(62)【分割の表示】P 2017252339の分割
【原出願日】2017-12-27
【審査請求日】2022-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129643
【氏名又は名称】皆川 祐一
(72)【発明者】
【氏名】海川 真佑
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-091115(JP,A)
【文献】特開2006-344214(JP,A)
【文献】特開2003-241928(JP,A)
【文献】特開2012-159890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と、サーバと、を含むシステムであって、
画像処理装置は、
標準機能を実行可能に構成され、
特別機能が有効にされることにより、前記特別機能を実行可能に構成され、
前記特別機能を試しに実行するお試しモードを有効にすることが可能に構成され
、
前記画像処理装置の識別情報が記憶されているメモリを備え、前記お試しモードを有効にする場合に、前記メモリに記憶されている前記識別情報を前記サーバに送信するように構成されており、
前記標準機能および前記特別機能は、いずれも、画像処理の実行を含む機能であり、
前記画像処理には、
前記画像処理装置自体による画像データの出力および
前記画像処理装置自体による画像データの生成のうちの少なくともいずれかが含まれ、
前記特別機能は、前記サーバが提供する機能ではなく、前記画像処理装置自体が前記標準機能を利用して提供する機能であり、
前記サーバは、
前記お試しモードが無効である前記画像処理装置の識別情報をネットワーク経由で受信した場合、受信した前記識別情報が示す前記画像処理装置で
当該画像処理装置自体が提供する前記特別機能を試しに実行する前記お試しモードを有効にするための情報を前記ネットワーク経由で送信し、受信した前記識別情報を前記お試しモードが有効である前記画像処理装置の識別情報として記憶するように構成され、かつ、
前記画像処理装置で
当該画像処理装置自体が提供する前記特別機能を有効にすることを要求する情報を前記ネットワーク経由で受信した場合、前記特別機能を有効にするための情報を前記ネットワーク経由で送信することが可能に構成され、
前記お試しモードを有効にするための情報の対象である前記画像処理装置は、
前記お試しモードを有効にするための情報に基づいて、前記お試しモードが有効になることが可能に構成され、
前記お試しモードが有効になると、前記お試しモードが有効な期間内であるか否かを検知するための処理を実行し、
前記お試しモードが有効な期間内は、前記特別機能を実行可能であり、前記お試しモードが有効な期間外になると、前記お試しモードが無効になることが可能に構成され、かつ、
前記特別機能を有効にするための情報に基づいて、前記特別機能が有効になることが可能に構成される、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記識別情報は、前記画像処理装置のシリアル番号を含む、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記識別情報は、前記画像処理装置に装着されているオプション機器の情報を含む、システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のシステムであって、
前記画像処理装置は、
画像データをシートに印刷する印刷部と、
画像を読み取って画像データを生成する読取部とを備え、
前記画像処理には、前記印刷部を用いた画像データの印刷および前記読取部を用いた画像の読み取りによる画像データの生成のうちの少なくともいずれかが含まれる、システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記特別機能には、外部から電子メールを受信して、その電子メールに添付されている画像データを前記印刷部を用いてシートに印刷し、また、画像データを電子メールに添付して、その電子メールを外部に送信するインターネットファックス機能が含まれる、システム。
【請求項6】
請求項4または5に記載のシステムであって、
前記特別機能には、前記読取部を用いて画像を読み取り、その読み取りにより生成した画像データをアップロードサーバにアップロードするスキャンアップロード機能が含まれる、システム。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか一項に記載のシステムであって、
前記特別機能には、ダウンロードサーバから画像データをダウンロードして、その画像データを前記印刷部を用いてシートに印刷するダウンロードプリント機能が含まれる、システム。
【請求項8】
標準機能を実行可能であり、特別機能が有効にされることにより、前記特別機能を実行可能であり、
かつ、前記特別機能を試しに実行するお試しモードを有効にすることが可能に構成さ
れた画像処理装置であって、
前記画像処理装置の識別情報が記憶されているメモリを備え、前記お試しモードを有効にする場合に、前記メモリに記憶されている前記識別情報をサーバに送信するように構成され、
前記サーバが送信する、前記お試しモードを有効にするための情報に基づいて、前記お試しモードが有効になることが可能に構成され、
前記お試しモードが有効になると、前記お試しモードが有効な期間内であるか否かを検知するための処理を実行し、
前記お試しモードが有効な期間内は、前記特別機能を実行可能であり、前記お試しモードが有効な期間外になると、前記お試しモードが無効になることが可能に構成され、かつ、
前記サーバが送信する、前記特別機能を有効にするための情報に基づいて、前記特別機能が有効になることが可能に構成され
、
前記標準機能および前記特別機能は、いずれも、画像処理の実行を含む機能であり、
前記画像処理には、前記画像処理装置自体による画像データの出力および前記画像処理装置自体による画像データの生成のうちの少なくともいずれかが含まれ、
前記特別機能は、前記サーバが提供する機能ではなく、前記画像処理装置自体が前記標準機能を利用して提供する機能である、画像処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像処理装置であって、
画像データをシートに印刷する印刷部と、
画像を読み取って画像データを生成する読取部とを備え、
前記画像処理には、前記印刷部を用いた画像データの印刷および前記読取部を用いた画像の読み取りによる画像データの生成のうちの少なくともいずれかが含まれる、画像処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画像処理装置であって、
前記特別機能には、外部から電子メールを受信して、その電子メールに添付されている画像データを前記印刷部を用いてシートに印刷し、また、画像データを電子メールに添付して、その電子メールを外部に送信するインターネットファックス機能が含まれる、画像処理装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の画像処理装置であって、
前記特別機能には、前記読取部を用いて画像を読み取り、その読み取りにより生成した画像データをアップロードサーバにアップロードするスキャンアップロード機能が含まれる、画像処理装置。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記特別機能には、ダウンロードサーバから画像データをダウンロードして、その画像データを前記印刷部を用いてシートに印刷するダウンロードプリント機能が含まれる、画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、サーバおよびそれらを含む画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置の一例として、プリント機能、スキャン機能およびファックス機能を有するMFP(Multi-Function Peripheral)が知られている。プリント機能は、プリント用紙などのシートに画像データに係る画像を印刷する機能である。スキャン機能は、画像を読み取って画像データを生成する機能である。ファックス機能は、画像データを公衆電話回線を介して送受信する機能である。また、MFPは、スキャン機能およびプリント機能の組合せにより達成されるコピー機能を有している。
【0003】
MFPには、上述した基本的な機能を標準機能として、その標準機能以外の追加機能を有償で追加可能なものがある。追加機能としては、たとえば、スキャン機能によって読み取られた画像データを電子メールに添付して送信するスキャンメール機能、スキャン機能によって読み取られた画像データをインターネット上のサーバにアップロードするスキャンアップロード機能、インターネット上のサーバから画像データをダウンロードしてプリント機能によってシートに印刷(プリント)するダウンロードプリント機能などがある。
【0004】
ユーザが追加機能をMFPに追加しても、その追加機能を使用する機会が少ないと、追加機能の追加のための出費が無駄になる。そこで、追加機能の使用回数または使用日数が制限されたお試しモードを設けて、お試しモードの途中または終了後、ユーザがその追加機能の継続使用を要求する場合に追加機能の継続使用を許容する構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
追加機能を一定の制限下において無料で試用できる場合、ユーザは、たとえば、追加機能の試用開始時にPC(パーソナルコンピュータ)などの外部端末からサーバにアクセスし、追加機能を試用するMFPに関する装置情報とユーザに関するユーザ登録情報とをサーバに送信する。そして、追加機能の試用後にその追加機能を購入して使用する場合に、ユーザは、外部端末からサーバに再びアクセスして、装置情報およびユーザ登録情報をサーバに再度送信して、サーバから追加機能を使用するためのライセンスコードを入手する。その後、ライセンスコードがMFPに入力されると、追加機能の本使用が可能となる。
【0007】
そのため、MFPでの追加機能を試用又は使用するに当たり、ユーザは、ユーザ情報と装置情報の両方を入力する必要があり、それがユーザにとって手間となる。
【0008】
本発明の目的は、ユーザによる情報の入力の手間を軽減できる、画像処理装置、サーバおよび画像処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するため、発明を実施するための形態に例示した画像処理装置は、画像データに係る画像をシートに印刷する印刷処理及び原稿画像を読み取って画像データを取得する読取処理の少なくとも一方を実行する画像処理部と、サーバと通信する第1通信部と、情報を受け付ける受付部と、記憶部と、画像処理部を制御して、標準機能及び有償機能の何れかを実行する制御部と、を備える画像処理装置であって、記憶部には、画像処理装置に係る装置情報およびサーバのアドレス情報が記憶されており、制御部は、ユーザ情報が受付部に受け付けられたことに応じて、ユーザ情報に係る認証処理を実行し、有償機能に係る要求情報が受付部に受け付けられた場合、認証処理に係る認証が成功したということを条件として、記憶部に記憶されているアドレス情報を用いて、記憶部に記憶されている装置情報を第1通信部からサーバへ送信する。
【0010】
この構成によれば、記憶部には、画像処理装置に関する装置情報と、サーバのアドレス情報とが記憶されている。画像処理装置を使用するユーザに関するユーザ情報が受付部に受け付けられ、有償機能に係る要求情報が受付部に受け付けられた場合、ユーザ情報に係る認証処理が成功したことを条件として、記憶部に記憶されているアドレス情報で特定されるサーバに、ユーザ情報および記憶部に記憶されている装置情報が送信される。そのため、ユーザが装置情報を受付部に受け付けさせるための入力操作の必要がないので、その装置情報の入力操作の手間を省くことができる。その結果、画像処理装置の利便性を高めることができる。
【0011】
なお、本発明は、画像処理装置の形態で実現することができるだけでなく、たとえば、画像処理装置が含まれる画像処理システムおよび画像処理装置とともに画像処理システムを構成するサーバの形態で実現することもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザによる情報の入力の手間を軽減でき、画像処理装置の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【
図3A】有償機能使用処理のシーケンス図(その1)である。
【
図3B】有償機能使用処理のシーケンス図(その2)である。
【
図4A】有償機能使用処理中に機能サーバで実行される処理の流れを示すフローチャート(その1)である。
【
図4B】有償機能使用処理中に機能サーバで実行される処理の流れを示すフローチャート(その2)である。
【
図4C】有償機能使用処理中に機能サーバで実行される処理の流れを示すフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
<画像処理システム>
図1に示される画像処理システム1は、MFP(Multi-Function Peripheral)2に標準機能以外の機能を有償で追加可能にするシステムである。画像処理システム1は、MFP2のほか、機能サーバ3(サーバの一例)およびユーザ端末4を含む。
【0016】
MFP2(画像処理装置の一例)は、プリント機能、スキャン機能、ファックス機能およびコピー機能を標準機能として搭載している。プリント機能は、画像データをシートに印刷する機能である。スキャン機能は、画像を読み取って画像データを生成する機能である。ファックス機能は、画像データを公衆電話回線を介して送受信する機能である。コピー機能は、原稿の画像を読み取ってその画像をシートに印刷する機能である。
【0017】
MFP2は、ネットワーク対応機器であり、LAN(Local Area Network)5に接続して使用される。LAN5は、インターネット6に接続されている。MFP2に追加可能な機能は、標準機能とLAN5を経由する通信との連携により実現される有償機能である。有償機能には、たとえば、インターネットファックス機能、スキャンアップロード機能およびダウンロードプリント機能などがある。インターネットファックス機能は、外部の機器から電子メールを受信して、その電子メールに添付されている画像データをシートに印刷し、また、画像データを電子メールに添付して、その電子メールを外部の機器に送信する機能である。スキャンアップロード機能は、スキャン機能を使用するスキャンジョブの実行により画像を読み取り、その読み取った画像データを指定のサーバにアップロードする機能である。ダウンロードプリント機能は、指定のサーバから画像データをダウンロードして、その画像データをプリント機能によってシートに印刷する機能である。
【0018】
また、MFP2は、画像が印刷されたシートの排出先として、標準の排出トレイ以外に、たとえば、5個のメールボックスMB1,MB2,MB3,MB4,MB5(以下、とくに区別する必要がない場合、「メールボックスMB」と表記する。)を備えている。メールボックスMBは、MFP2に追加で装着されるオプション機器である。
【0019】
機能サーバ3は、たとえば、MFP2のメーカにより提供されるサーバであり、インターネット上に置かれている。機能サーバ3は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13およびLANインタフェース(I/F)14などを備えている。CPU11(サーバ制御部の一例)は、ROM12(サーバ記憶部の一例)に記憶されているプログラムを実行することにより、機能サーバ3の各部の動作を制御する。ROM12には、フラッシュメモリなどのデータ書換可能な不揮発性メモリが含まれる。RAM13は、CPU34がプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される。LANインタフェース14(第2通信部の一例)は、LAN5との接続のためのインタフェースである。
【0020】
ユーザ端末4(外部端末の一例)は、ユーザにより操作されるPC(Personal Computer)などの端末であり、LAN5に接続されている。ユーザがユーザ端末4を操作することにより、ユーザ端末4からLAN5を経由してMFP2に、標準機能または有償機能を使用したジョブの実行指示を送信することができる。
【0021】
LAN5は、有線LANまたは無線LANの一方であってもよいし、有線LANと無線LANとを組み合わせて構成されていてもよい。
【0022】
<MFPの電気的構成>
MFP2は、
図2に示されるように、スキャン機能のための読取部21(画像処理部の一例)と、プリント機能のための印刷部22(画像処理部の一例)とを備えている。
【0023】
読取部21による画像読取の方式は、シートを搬送しつつそのシートの画像を読み取るADF(Auto Document Feeder)方式であってもよいし、コンタクトガラス上に載置されたシートの画像を読み取るFB(Flat Bed)方式であってもよい。
【0024】
印刷部22による画像形成の方式は、電子写真方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。また、シートに形成される画像は、カラー画像であってもよいし、モノクロ画像であってもよい。
【0025】
また、MFP2は、操作パネル23を備えている。操作パネル23には、操作部24および表示部25が設けられている。
【0026】
操作部24は、操作キー(たとえば、スタートキー、戻るキー)を備えている。操作キーが操作されると、その操作が操作部24に受け付けられて、その操作の内容に応じた信号(データ)が操作パネル23から出力される。
【0027】
表示部25は、たとえば、液晶ディスプレイからなる。
【0028】
なお、操作部24および表示部25は、タッチパネルを構成していてもよい。タッチパネルを構成する表示部25には、各種の情報や操作ボタンなどの画像が表示される。ユーザが表示部25に表示される操作ボタンを押操作(タッチ操作)することにより、その操作が操作部24に受け付けられて、その操作の内容に応じた信号(データ)が操作パネル23から出力される。以下では、操作部24および表示部25がタッチパネルを構成する場合を取り上げる。
【0029】
また、MFP2は、LANインタフェース(I/F)26、FAXインタフェース(I/F)27および制御部28を備えている。
【0030】
LANインタフェース26(第1通信部および受付部の一例)は、LAN2との接続のためのインタフェースである。
【0031】
FAXインタフェース27は、ファクシミリ通信に使用される公衆電話回線との接続のためのインタフェースであり、NCU(Network Control Unit)を内蔵したモデムなどを備えている。
【0032】
制御部28は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)31、ROM32(記憶部および装置記憶部の一例)およびRAM33を備えている。
【0033】
ASIC31には、ROM32およびRAM33以外に、読取部21、印刷部22、操作部24、表示部25、LANインタフェース26およびFAXインタフェース27が接続されている。
【0034】
ASIC31は、CPU34(制御部および装置制御部の一例)を内蔵している。ASIC31には、操作パネル23から出力される信号などが入力される。CPU34は、ASIC31に入力される信号などに基づいて、ROM32に記憶されているプログラムを実行することにより、読取部21、印刷部22、操作部24、表示部25、LANインタフェース26およびFAXインタフェース27を含む各部を制御する。
【0035】
ROM32は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリからなる。ROM32には、CPU34によって実行されるプログラムおよび各種のデータなどが記憶されている。また、ROM32には、MFP2に関する装置情報が記憶されている。装置情報には、たとえば、MFP2のモデル名、MFP2のシリアル番号、エラー発生の有無、MFP2に装着されているオプション機器の情報、ユーザ設定または工場出荷時の設定による使用言語の情報などが含まれる。また、オプション機器の情報には、メールボックスMBが装着されているか否か、メールボックスMBが装着されている場合にはその個数、NFC(Near Field Communication)通信によりICカードから情報を読み取るカードリーダが装着されているか否か、バーコードリーダが装着されているか否かなどが含まれる。さらに、ROM32には、機能サーバ3のアドレスの情報が記憶されている。
【0036】
RAM33は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリであり、CPU34がプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される。
【0037】
<有償機能使用処理>
有償機能は、有償でMFP2に追加可能な機能であるが、ユーザは、一定の試用期間(お試し期間)に限り、有償機能を無償で試しに使用(試用)することができる。
【0038】
ユーザは、有償機能を試用する場合、ユーザ端末4のウェブブラウザを使用して、MFP2に組み込まれているサーバ(EWS:Embedded Web Server)のウェブサイトにアクセスする。このウェブサイトのトップページには、試用可能な有償機能の一覧の表示を要求する一覧表示ボタンを含む複数のボタンが表示されている。ユーザは、ユーザ端末4を操作して、たとえば、マウスポインタで一覧表示ボタンを押すことにより、
図3Aに示されるように、試用可能な有償機能の一覧の表示要求を選択することができる。
【0039】
一覧表示ボタンが押されると、ウェブブラウザの画面がトップページからログインページに切り替わる。ユーザによりユーザ端末4が操作されて、ログインページでユーザIDおよびパスワードが入力されると、MFP2から機能サーバ3に接続要求が送信される。MFP2のROM32には、機能サーバ3のアドレスの情報が保存されている。また、機能サーバ3によるユーザ認証(サーバ認証)のために、ログインページで入力されたユーザIDおよびパスワードがMFP2から機能サーバ3に送信される。
【0040】
機能サーバ3のCPU11は、
図4Aに示されるように、MFP2から接続要求を受信すると(S11:YES)、接続要求に続いて受信するユーザIDおよびパスワードを用いて接続認証を行う(S12)。具体的には、機能サーバ3のROM12には、認証データベースが構築されている。認証データベースには、有償機能を使用可能なユーザのユーザIDとパスワードとが対応づけて登録されている。接続認証では、CPU11は、MFP2から受信したユーザIDおよびパスワードの組合せが認証データベースに登録されているか否かを確認する。
【0041】
ユーザIDおよびパスワードの組合せが認証データベースに登録されている場合、接続認証が成功となり、ユーザIDおよびパスワードの組合せが認証データベースに登録されていない場合、接続認証が失敗となる。接続認証が成功である場合(S13:YES)、機能サーバ3のCPU11は、MFP2から機能サーバ3への接続を許可する接続応答をMFP2に送信する(S14)。一方、接続認証が失敗である場合には(S13:NO)、CPU11は、MFP2から機能サーバ3への接続を拒否する。
【0042】
接続応答の送信後、機能サーバ3のCPU11は、MFP2からの今回の接続要求が有償機能の試用登録のための接続要求(要求情報の一例)であるか否かを判断する(S15)。試用登録のための接続要求か否かは、接続認証前に接続要求を受信したか後述する機能継続使用の通知を受信したかによって判断可能である。すなわち、CPU11は、接続認証前に接続要求を受信した場合には、今回の接続要求が試用登録のための接続要求であると判断し、接続認証前に機能継続使用の通知を受信した場合には、今回の接続要求が試用登録のための接続要求ではないと判断する。
【0043】
MFP2から機能サーバ3への接続要求が有償機能の試用登録のための接続要求である場合(S15:YES)、機能サーバ3のCPU11は、MFP2からの装置情報の受信を待つ(S16)。
【0044】
一方、機能サーバ3からの接続応答をMFP2が受信すると、MFP2のASIC31のCPU34は、
図3Aに示されるように、ROM32に記憶されている装置情報をLANインタフェース26から機能サーバ3に送信する。
【0045】
MFP2から送信される装置情報を機能サーバ3が受信すると(S16:YES)、
図3Aおよび
図4Aに示されるように、機能サーバ3のCPU11は、ユーザIDおよび装置情報からユーザがMFP2で試用可能な有償機能の一覧を作成する(S17)。たとえば、ユーザごとに試用可能な有償機能が設定されて、その試用可能な有償機能がユーザIDと対応づけて認証データベースに登録されている。CPU11は、ユーザIDに対応づけて登録されている有償機能の中から、MFP2から受信した装置情報に含まれるオプション機器の情報に基づいてMFP2で使用可能な有償機能を選択し、その選択した有償機能を試用可能な有償機能として決定することにより一覧を作成する。
【0046】
試用可能な有償機能の一覧の作成後、機能サーバ3のCPU11は、作成した一覧の表示の指示をMFP2に送信する(S18)。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、
図3Aに示されるように、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、ユーザが試用可能な有償機能の一覧とともに、その一覧に含まれる有償機能の中の1つをユーザが選択可能な機能選択ページを表示させる。
【0047】
ユーザは、ユーザ端末4を操作して、機能選択ページ上で試用したい有償機能を選択する。有償機能が選択されると、MFP2のCPU34は、その選択された有償機能を機能サーバ3に通知する。
図3Aおよび
図4Aに示されるように、ユーザによって選択された有償機能の通知を機能サーバ3が受信すると(S19:YES)、機能サーバ3のCPU11は、
図4Bに示されるように、その通知された有償機能をMFP2で有効化可能であるか否かを判断する(S20)。
【0048】
以下、ユーザがインターネットファックス機能を選択した場合を取り上げる。
【0049】
たとえば、ユーザが選択したインターネットファックス機能をMFP2で過去に試用済みである場合、機能サーバ3のCPU11は、インターネットファックス機能を有効化できないと判断する(S20:NO)。この場合、CPU11は、MFP2にエラーを通知して(S21)、この一連の処理を終了する。MFP2のCPU34は、機能サーバ3からのエラーの通知に応じて、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、エラーを報知するページを表示させる。
【0050】
ユーザによって選択されたインターネットファックス機能をMFP2で有効化可能である場合(S20:YES)、機能サーバ3のCPU11は、
図3Aおよび
図4Bに示されるように、インターネットファックス機能を有効化する通知をMFP2に送信する(S22)。
【0051】
この有効化の通知をMFP2が受信すると、MFP2のCPU34は、
図3Aに示されるように、インターネットファックス機能を試用可能に有効化して、その試用期間のカウントダウンを開始する。
【0052】
また、機能サーバ3のCPU11は、
図4Bに示されるように、ユーザがMFP2にログイン中であり(S23)、かつ、MFP2にメールボックスMBが装着されているかを確認する(S24)。そして、ユーザがMFP2にログイン中であり(S23:YES)、かつ、MFP2にメールボックスMBが装着されている場合(S24:YES)、機能サーバ3のCPU11は、メールボックスMBの1つを選択する画面の表示の指示をMFP2に送信する(S25)。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、
図3Aに示されるように、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、ユーザによるメールボックスMBの選択を受け付けるメールボックス選択ページを表示させる。
【0053】
ユーザは、ユーザ端末4を操作して、メールボックス選択ページ上でMFP2に装着されているメールボックスMBのうちの1つを選択する。メールボックスMBの1つが選択されると、MFP2のCPU34は、その選択されたメールボックスMBがいずれであるかを機能サーバ3に通知する。この通知を機能サーバ3が受信すると(S26:YES)、
図3Aおよび
図4Bに示されるように、機能サーバ3のCPU11は、通知されたメールボックスMBをログイン中のユーザ用のメールボックスMBとして設定する指示をMFP2に送信する(S27)。
【0054】
その後、機能サーバ3のCPU11は、MFP2から受信した装置情報をユーザ情報(ユーザID)と対応づけてROM12に登録する(S28)。これにより、MFP2がインターネットファックス機能を試用済みの装置として登録(試用登録)される。
【0055】
そして、機能サーバ3のCPU11は、MFP2の試用登録を完了した旨の通知をMFP2に送信して(S29)、一連の処理を終了する。その通知をMFP2が受信すると、MFP2のCPU34は、
図3Bに示されるように、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、MFP2の試用登録を完了した旨をユーザに通知するページを表示させる。
【0056】
インターネットファックス機能の有効化から所定期間が経過して、インターネットファックス機能の試用期間のカウントダウンが終了すると、MFP2のCPU34は、インターネットファックス機能の試用期間の終了を検知する。
【0057】
インターネットファックス機能の試用期間の終了後、ユーザがユーザ端末4のウェブブラウザを使用してMFP2に組み込まれているサーバのウェブサイトにアクセスすると、MFP2のCPU34は、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、インターネットファックス機能の試用期間の終了を通知するとともに、インターネットファックス機能を継続的に使用することを問い合わせる試用期間終了通知ページを表示させる。ユーザによりユーザ端末4が操作されて、試用期間終了通知ページ上でインターネットファックス機能の継続使用が選択されると、MFP2のCPU34は、ウェブブラウザの画面を試用期間終了通知ページからログインページに切り替える。ユーザによりユーザ端末4が操作されて、ログインページでユーザIDおよびパスワードが入力されると、MFP2のCPU34は、機能継続使用の通知を機能サーバ3に送信する。また、機能サーバ3によるユーザ認証のために、MFP2のCPU34は、ログインページで入力されたユーザIDおよびパスワードがMFP2から機能サーバ3に送信する。
【0058】
機能サーバ3のCPU11は、
図4Aに示されるように、MFP2から機能継続使用の通知を受信すると、その機能継続使用の通知による接続要求と判断して(S11:YES)、接続要求に続いて受信するユーザIDおよびパスワードを用いて接続認証を行う(S12)。接続認証が成功である場合(S13:YES)、機能サーバ3のCPU11は、MFP2から機能サーバ3への接続を許可する接続応答をMFP2に送信する(S14)。
【0059】
接続応答の送信後、機能サーバ3のCPU11は、MFP2からの今回の接続要求が有償機能の試用登録のための接続要求であるか否かを判断する(S15)。今回の接続要求は、機能継続使用の通知による接続要求であるため、CPU11は、有償機能の試用登録のための接続要求ではないと判断する(S15:NO)。そして、CPU11は、MFP2からの今回の接続要求がインターネットファックス機能の正式使用登録のための接続要求(要求情報の一例)であるか否かを判断する(S30)。
【0060】
MFP2から機能サーバ3への接続要求がインターネットファックス機能の正式使用登録のための接続要求ではない場合(S30:NO)、機能サーバ3のCPU11は、MFP2から機能サーバ3への接続を拒否する。
【0061】
MFP2から機能サーバ3への接続要求がインターネットファックス機能の正式使用登録のための接続要求である場合(S30:YES)、機能サーバ3のCPU11は、MFP2が試用登録済みであるか否かを判断する(S31)。
【0062】
MFP2が試用登録済みではない場合(S31:NO)、機能サーバ3のCPU11は、装置情報の送信をMFP2に指示し、MFP2からの装置情報の受信を待つ(S32)。
【0063】
MFP2が試用登録済みである場合(S31:YES)、または、MFP2から装置情報を受信した場合(S32:YES)機能サーバ3のCPU11は、決済情報の入力をユーザに要求する決済情報入力ページの表示の指示をMFP2に送信する(S33)。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、
図3Bに示されるように、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、決済情報入力ページを表示させる。
【0064】
ユーザによりユーザ端末4が操作されて、決済情報入力ページ上でクレジットカードやICカードによる決済に関する情報が入力されると、MFP2のCPU34は、その入力された決済情報を機能サーバ3に通知する。
【0065】
MFP2からの決済情報の通知を機能サーバ3が受信すると(S34:YES)、機能サーバ3のCPU11は、
図3Bおよび
図4Cに示されるように、ユーザのクレジットカードなどによる決済が有効であるかを判断し、決済が有効であれば、その決済を承認する(S35:決済処理)。
【0066】
そして、機能サーバ3のCPU11は、受領書をPDFファイルの形態で作成する(S36)。このとき、CPU11は、装置情報を参照して、装置情報に含まれる言語の情報からMFP2で使用されている言語にて受領書を作成する。
【0067】
また、機能サーバ3のCPU11は、インターネットファックス機能の正式使用の開始の許可を送信する(S37)。
【0068】
その後、機能サーバ3のCPU11は、MFP2の装置情報からMFP2がプリント機能を使用可能であることを確認する(S38)。
【0069】
MFP2がプリント機能を使用可能である場合(S38:YES)、
図3Bおよび
図4Cに示されるように、機能サーバ3のCPU11は、受領書を印刷するかをユーザに確認する受領書印刷確認ページの表示の指示をMFP2に送信する(S39)。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、
図3Bに示されるように、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、受領書印刷確認ページを表示させる。
【0070】
ユーザによりユーザ端末4が操作されて、受領書印刷確認ページ上で受領書の印刷が選択されると、MFP2のCPU34は、受領書の印刷が選択された旨の通知を機能サーバ3に送信する。
【0071】
機能サーバ3のCPU11は、
図3Bおよび
図4Cに示されるように、MFP2から受領書の印刷が選択された旨の通知を受信すると(S40:YES)、受領書の印刷の指示をMFP2に送信する(S41)。そして、CPU11は、インターネットファックス機能を正式に使用可能な装置としてMFP2をROM12に登録して(S42)、この一連の処理を終了する。
【0072】
図3Bに示されるように、機能サーバ3からの受領書の印刷の指示をMFP2が受信すると、MFP2のCPU34は、印刷部22を制御して、受領書を印刷させる。また、CPU34は、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、MFP2がインターネットファックス機能を正式に使用可能な装置として登録された旨を通知する登録成功通知ページを表示して、一連の処理を終了する。
【0073】
なお、MFP2がエラーなどによってプリント機能を使用不能である場合(S38:NO)、機能サーバ3のCPU11は、ユーザ情報としてユーザのメールアドレスが登録済みであるか否かを判断する(S43)。
【0074】
メールアドレスが登録済みである場合(S43:YES)、機能サーバ3のCPU11は、受領書を電子メールに添付して送信することの許可を確認する受領書送付許可ページの表示の指示をMFP2に送信する。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、受領書送付許可ページを表示させる。
【0075】
ユーザによりユーザ端末4が操作されて、受領書送付許可ページで受領書の送信が許可されると、MFP2のCPU34は、受領書の送信が許可された旨の通知を機能サーバ3に送信する。
【0076】
機能サーバ3のCPU11は、MFP2から受領書の送信が許可された旨の通知を受信すると(S44:YES)、受領書を電子メールに添付してユーザのメールアドレス宛に送付する(S45)。そして、CPU11は、インターネットファックス機能を正式に使用可能な装置としてMFP2をROM12に登録して(S42)、この一連の処理を終了する。
【0077】
ユーザのメールアドレスが登録されていないか(S43:NO)、または、受領書送付許可ページで受領書の送信がユーザにより拒否されて、その旨の通知をMFP2から機能サーバ3が受信した場合には(S44:NO)、機能サーバ3のCPU11は、メールアドレスの入力を要求するメールアドレス入力ページの表示の指示をMFP2に送信する(S46)。この指示を受けて、MFP2のCPU34は、MFP2に組み込まれているサーバにアクセスするウェブブラウザの画面に、メールアドレス入力ページを表示させる。
【0078】
ユーザによりユーザ端末4が操作されて、メールアドレス入力ページでメールアドレスが入力されると、そのメールアドレスがMFP2から機能サーバ3に送信される。機能サーバ3がメールアドレスを受信すると(S47:YES)、機能サーバ3のCPU11は、受領書を電子メールに添付してユーザのメールアドレス宛に送付する(S45)。そして、CPU11は、インターネットファックス機能を正式に使用可能な装置としてMFP2をROM12に登録して(S42)、この一連の処理を終了する。
【0079】
<作用効果>
以上のように、ROM32には、MFP2に関する装置情報と、機能サーバ3のアドレス情報とが記憶されている。MFP2を使用するユーザに関するユーザ情報がLANインタフェース26に受け付けられた場合、それに応じて、ROM32に記憶されているアドレス情報で特定される機能サーバ3に、ユーザ情報およびROM32に記憶されている装置情報が送信される。そのため、ユーザが装置情報をMFP2に入力する操作(ユーザ端末4の操作)の必要がないので、その装置情報の入力操作の手間を省くことができる。その結果、MFP2の利便性を高めることができる。
【0080】
ユーザが有償機能を正式に使用する場合には、MFP2から機能サーバ3に決済情報が送信される。決済情報を機能サーバ3が受信すると、機能サーバ3で受領書のPDFファイルが作成される。ユーザが所望する場合には、その受領書のPDFファイルが機能サーバ3からMFP2に送信されて、MFP2で受領書のPDFファイルが印刷される。これにより、ユーザは、簡便に受領書を入手することができる。
【0081】
また、MFP2に複数のメールボックスMBが装着されている場合、インターネットファックス機能など、プリンタ機能を用いる有償機能の試用を開始する際に、複数のメールボックスMBのうちの1つをユーザ用のメールボックスMBとして設定することができる。これにより、ユーザがメールボックスMBを便利に試用することができる。
【0082】
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
【0083】
たとえば、前述の実施形態では、MFP2とユーザ端末4とがLAN5を介して接続されているとしたが、MFP2とユーザ端末4とは、USBケーブルを介して接続されていてもよい。
【0084】
また、前述の実施形態では、LANインタフェース26が第1通信部および受付部の一例であるとしたが、第1通信部と受付部とが別々の構成としてMFP2に設けられてもよい。たとえば、MFP2には、LANインタフェース26が第1通信部の一例として設けられ、操作部24またはUSB接続のためのUSBインタフェースが第2通信部の一例として設けられてもよい。
【0085】
有償機能の試用開始の際に、ユーザ情報の一例であるユーザIDとパスワードとがMFP2から機能サーバ3に送信されるとしたが、そのMFP2から機能サーバ3に送信されるユーザ情報には、ユーザのクレジットカード番号が含まれていてもよい。この場合、MFP2が有償機能を正式に使用可能な装置として登録される際に、ユーザがクレジットカード番号などの決済情報を入力する手間を省くことができる。
また、要求情報の一例として試用登録や本使用登録の接続要求が挙げられたが、この要求情報にユーザのクレジット番号が含まれていてもよい。
【0086】
また、前述の実施形態では、MFP2のCPU34および機能サーバ3のCPU11が各処理を実行する構成を取り上げた。しかしながら、MFP2が複数のCPUを備え、その複数のCPUが協働して各処理を実行してもよいし、また、機能サーバ3が複数のCPUを備え、その複数のCPUが協働して各処理を実行してもよいし、
【0087】
さらに、前述の実施形態では、画像処理装置の一例として、画像形成機能および画像読取機能を有するMFP2を取り上げたが、画像処理装置は、プリンタ機能を有する単機能のプリンタであってもよいし、スキャナ機能を有する単機能のスキャナであってもよい。
【0088】
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1:画像処理システム
2:MFP
3:機能サーバ
4:ユーザ端末
11:CPU
12:ROM
14:LANインタフェース
21:読取部
22:印刷部
26:LANインタフェース
27:FAXインタフェース
32:ROM
34:CPU
MB1~5:メールボックス