(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】CVD法で堆積された層についての情報を得るための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20231130BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/02 Z
(21)【出願番号】P 2020532734
(86)(22)【出願日】2018-12-13
(86)【国際出願番号】 EP2018084732
(87)【国際公開番号】W WO2019121313
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】102017130551.3
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502010251
【氏名又は名称】アイクストロン、エスイー
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【氏名又は名称】河合 典子
(72)【発明者】
【氏名】ラウッファー、ペーター・ゼバルト
【審査官】桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-507371(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0261704(US,A1)
【文献】特開2015-195312(JP,A)
【文献】特開2008-010510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応炉(14)のプロセスチャンバ(15)内で基板(18)上に少なくとも1つの半導体層を堆積するための、互いに前後して生じる複数のステップを有するプロセスについての情報を得る方法であって、
レシピデータに含まれている、前記プロセスステップに影響を及ぼすアクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)の時系列シーケンスと、ログデータファイル(40)に記憶されている、センサ(3,4,4’,24,25,47)からの計測値(MW)の時系列シーケンスと、を含む生データ(RD)が用いられ、
前記アクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)は、ガス混合システムのバルブ(6,9)の位置の設定値もしくはマスフローコントローラ(4)の設定値、又は、プロセスチャンバ(15)の圧力を制御する圧力コントローラ(4’)の設定値もしくは温度を制御する温度コントローラ(23)の設定値を含む、前記方法において、
演算ユニットを用いて、前記生データ(RD)に含まれる前記設定データ(SD)の数学的関係の計算(41)によってプロセスパラメータ(PP)が取得されること、前記プロセスパラメータ(PP)の時間プロフィールの解析(42)によってプロセスステップ(P1~Pn)の開始と終了が識別され
、
前記計測値(MW)は、温度センサ(24,25)の温度計測値、圧力センサ(3)の圧力計測値、マスフローセンサのマスフロー計測値、又は光学式センサの光学的計測値であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記プロセスパラメータ(PP)から、発見された前記プロセスステップのタイプが決定されるか、又は、前記プロセスステップが識別されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサ(3,4,4’,24,25,47)の計測値(MW)から、前記プロセスステップ(P1~Pn)の少なくとも幾つかについて、前記プロセスステップ(P1~Pn)のそれぞれのタイプに対応する特徴的なプロセスステップ値(PG)が生成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
識別された前記プロセスステップ(P1~Pn)に応じて、反射率計測の自動的な解析がトリガーされ、かつその解析結果により、対応するプロセスステップ値(PG)が生成されること、及び/又は、
前記プロセスパラメータ(PP)、識別された前記プロセスステップ(P1~Pn)及び/又は発見された前記プロセスステップのタイプに基づいて、センサがオンオフを切り換えられるか又は影響を受けることを特徴とする請求項1~3のいずれに記載の方法。
【請求項5】
そのようにして取得された前記プロセスステップ値(PG)が、プロセスデータ記憶装置(44)に記憶された、少なくとも類似のプロセスステップに割り当てられた比較値(VG)と比較(45)されることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記比較値(VG)が、1又は複数の過去に実行されたプロセスにおいて検知された計測値(MW)から生成されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
プロセスの全てのプロセスステップ(P1~Pn)が、少なくとも順序及び/又はタイプ及び/又は持続時間において、過去に実行されたプロセスのプロセスステップ(P1~Pn)と所定の閾値内で一致するときにのみ、前記プロセスステップ値(PG)が前記比較値(VG)と比較されることを特徴とする請求項5~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記比較値(VG)の各々が、複数の過去のプロセスの計測値(MW)について時間的に平均化された平均値と、ばらつき範囲に関する値とを含み、
前記プロセスステップ値(PG)は、前記プロセスステップ値(PG)が前記比較値(VG)の平均値の周囲のばらつき範囲内にあるとき、前記比較値(VG)と所定の閾値内で一致すると見なされ、かつ、前記プロセスステップ値(PG)がばらつき範囲外にあるとき、前記比較値(VG)と所定の閾値内で一致しないと見なされることを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記プロセスステップ値(PG)又は前記比較値(VG)を決定するとき、スタートアップ効果が排除され、かつ/又は、平均値が計測値(MW)から生成され、かつ/又は、平均値からの平均偏差が生成されることを特徴とする請求項3~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記プロセスパラメータ(PP)が、前記プロセスステップ(P1~Pn)の間にその設定値の変更によって計測値(MW)に影響を及ぼすようなアクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)のみから取得されることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記プロセスパラメータ(PP)は、前記プロセスチャンバ(15)内の温度、液体又は固体を収容するソース(12)から搬送ガスと共に前記プロセスチャンバ(15)に搬送される有機金属化合物のマスフロー、搬送ガスと共に前記プロセスチャンバ(15)に搬送される水素化物のマスフロー、及び/又は、前記プロセスチャンバ(15)の全圧に対して、その設定値が影響を及ぼすようなアクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)のみから取得されることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記設定データ(SD)が、ソース圧力の調整のための圧力コントローラ(4’)の目標値としての設定値を含むことを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記計測値(MW)が、前記基板(18)の表面温度
、サセプタ(17)の表面温度、前記基板(18)の光学特性、及び/又は、前記基板(18)上に堆積した層の層厚であることを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記プロセスパラメータ(PP)が、選択されたバルブ(6,9)、マスフローコントローラ(4)、圧力コントローラ(4’)及び任意の温度コントローラ(26)の設定値(SD)により計算された、プロセスチャンバ(15)内へのガス状開始物質のマスフローであることを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記プロセスパラメータ(PP)が、固体又は液体のソース(10)の温度コントローラ(26)の温度設定値から、ソース容器(12)を通って流れる搬送ガスのマスフローから、及び、ソース容器(12)のガス圧力からそれらの熱力学的関係を用いて、並びに、ソース(10)に割り当てられたバルブの位置から計算されることを特徴とする請求項1~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
ソース(5,10)から供給されたガス状開始物質をプロセスチャンバ(15)内に供給するために、前記プロセスチャンバ(15)を形成するリアクタ(14)と、多方向バルブ(2,9)、マスフローコントローラ(4)及び圧力コントローラ(4’)を有するガス混合システムと、記憶装置を有しプログラム可能な演算ユニットと、による方法を実行するための装置であって、前記演算ユニットの前記記憶装置には、レシピデータ内及び/又はログデータファイル(40)内に
、プロセスステップに影響を及ぼすアクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)の時系列シーケンスと、センサ(3,4,4’,24,25,47)からの計測値(MW)の時系列シーケンスと、を含む、生データ(RD)が記憶されており、
前記アクチュエータ(2,4,6,9,11,23)の設定データ(SD)は、前記ガス混合システムのバルブ(6,9)の位置の設定値もしくはマスフローコントローラ(4)の設定値、又は、プロセスチャンバ(15)の圧力を制御する圧力コントローラ(4’)の設定値もしくは温度を制御する温度コントローラ(23)の設定値を含む、前記装置において、
前記生データ(RD)に含まれる前記設定データ(SD)の数学的関係の計算(41)によってプロセスパラメータ(PP)が取得され、前記プロセスパラメータ(PP)の時間プロフィールの解析(42)によりプロセスステップ(P1~Pn)の開始と終了及び/又はそれらのタイプが識別されるように、前記演算ユニットがプログラムされかつ構成されて
おり、
前記計測値(MW)は、温度センサ(24,25)の温度計測値、圧力センサ(3)の圧力計測値、マスフローセンサのマスフロー計測値、又は光学式センサの光学的計測値であることを特徴とする装置。
【請求項17】
前記計測値(MW)から、前記プロセスステップ(P1~Pn)の少なくとも幾つかについて、それらの各々のタイプに対応する特徴的なプロセスステップ値(PG)が生成されること、及び、そのようにして得られた前記プロセスステップ値(PG)が、プロセスデータ記憶装置(44)に記憶された、少なくとも類似のプロセスステップに割り当てられた比較値(VG)と比較(45)されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
反応炉(14)のプロセスチャンバ(15)内で、現在の堆積プロセスにおいて基板(18)上に堆積された少なくとも1つの現在の層についての情報を得る方法であって、
少なくとも1つの過去の堆積プロセス中に、少なくとも1つの過去の層を成長させ、第1のプロセスステップ(P1~Pn)の各々を決定し、かつ、前記第1のプロセスステップ(P1~Pn)の各々の第1の計測値(MW)を計測すること;
前記少なくとも1つの過去の層の品質を決定することによって前記過去の堆積プロセスのうちの少なくとも1つを選択すること;
選択された前記過去の堆積プロセスの前記第1の計測値(MW)を比較値(VG)として用いること;
前記現在の堆積プロセス中に、前記少なくとも1つの現在の層を成長させ、第2のプロセスステップ(P1~Pn)の各々を決定し、かつ、前記第2のプロセスステップ(P1~Pn)の各々の第2の計測値(MW)を計測すること;
前記第1及び第2のプロセスステップ(P1~Pn)の各々が、第1及び第2のプロセスパラメータ(PP)によってそれぞれ個別に識別可能であること;
前記現在の堆積プロセスの前記第2のプロセスステップ(P1~Pn)のうちの少なくとも1つのプロセスステップ値(PG)を、前記過去の堆積プロセスの前記第1のプロセスステップ(P1~Pn)のうちの少なくとも1つの比較値(VG)と比較すること;
前記プロセスステップ値(PG)が前記比較値(VG)と所定の閾値内で一致するとき、前記現在の層が十分な品質を有するものと予測すること;を含み、
前記第1及び第2のプロセスステップ(P1~Pn)並びにプロセスパラメータ(PP)は、
(A)演算ユニットが、前記プロセスステップ(P1~Pn)に影響を及ぼす複数のアクチュエータ(2,4,6,9,11,23)を制御するための設定データ(SD)の時系列シーケンスを含む生データ(RD)を取得し、前記設定データ(SD)は、ガス混合システムのバルブ(6,9)の位置の設定値もしくはマスフローコントローラ(4)の設定値、又は、プロセスチャンバ(15)の圧力を制御する圧力コントローラ(4’)の設定値もしくは温度を制御する温度コントローラ(23)の設定値を含むこと;
(B)演算ユニットが、前記生データ(RD)に含まれる前記設定データ(SD)の数学的関係の計算(41)によって前記プロセスパラメータ(PP)を決定すること;
(C)演算ユニットが、前記プロセスパラメータ(PP)の時間プロフィールの解析(42)によって前記プロセスステップ(P1~Pn)の各々の開始と終了を識別すること;
(D)1又は複数の温度センサ(25,26)、
マスフローセンサ、光学
式センサ又は圧力センサ(3)を含む複数のセンサを用いて前記計測値(MW)が計測されること;により決定される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応炉のプロセスチャンバ内で基板上に少なくとも1つの層、特に半導体層を堆積するために、互いに前後して生じる複数のステップを有するプロセスについての情報を得るための方法に関し、その場合、アクチュエータの設定データの時系列シーケンスを少なくとも含む生データが用いられる。
【0002】
本発明はさらに、電子的制御装置、特に演算ユニットにより本発明の方法が実行されるように構成された装置に関する。
【背景技術】
【0003】
機械エンジニアリングにおいて、マシンにおけるプロセス関連又はマシン関連の箇所にセンサを装備し、それにより計測値、例えば温度計測値や振動計測値を決定することが知られている。これらの計測値は記憶されて演算ユニットにより評価される。その場合、計測値が、数学的に関係付けられる。これは、マシンの機能及び構造をデジタル的に表現する数式に計測値を挿入することにより行われる。文献では、このような機械の機能の監視は、演算ユニット内に記憶された「デジタルツイン」と言われている。
【0004】
特許文献1は、半導体製造装置を開示し、それによれば、複数のセンサを用いて計測値が収集される。それらの計測値は、電子的演算ユニットで処理され、その場合、多数の計測値からサブグループが形成される。
【0005】
特許文献2は、コーティングされたウェハを製造する方法を開示し、その場合、コーティングプロセスの結果について予測できるようにデータが評価される。
【0006】
特許文献3は、CVDプロセスについての情報を得るための方法を開示し、その場合、計測値がデジタルモデルを用いて処理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2015/0039117号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0275586号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0276077号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、特に半導体層の堆積のために互いに前後して生じる複数のステップを含むプロセスについての情報を決定するための方法に関し、その半導体層は、特に層シーケンスの1つの層である。本発明はさらに、方法を実行するための装置に関する。その装置には、周囲に対して気密に閉鎖された反応炉ハウジング内に配置されたプロセスチャンバがある。反応炉ハウジング内にはサセプタがあり、それは、ヒーターによってプロセス温度に加熱することができる。サセプタにより少なくとも1つの基板がプロセス温度に加熱される。1又は複数の基板は、サセプタにおけるプロセスチャンバに向いた広い側面上に載置することができる。サセプタにおけるこの広い側面はプロセスチャンバの天井の反対側に配置されている。プロセスチャンバ天井は、加熱又は冷却できる。複数の計測値を決定するために、特にプロセスチャンバ天井の温度を計測し、サセプタの上面の温度及びプロセスチャンバ内の圧力を決定するためにセンサが設けられる。さらに、基板表面の特性又は基板表面に堆積された層の特性を決定するために、光学式計測装置、例えばIR又はUV高温計を設けることができる。光学式センサの計測値から、基板表面の温度又は現在の層厚、したがって成長速度を決定することができる。さらに、ガス混合システムにおける圧力値又はマスフロー値を決定するためにセンサが設けられる。さらなるセンサは、恒温槽又は冷却水回路の温度を決定する。
ガス入口部材が設けられ、それを通して1又は複数のプロセスガスがプロセスチャンバに供給される。ガス混合システムには、複数のアクチュエータとセンサがある。アクチュエータによって、ガスフローを設定することができる。その場合、バルブを用いてガス混合システム内のプロセスガスが混合され、そしてガス入口部材に繋がる給気ラインと、排気管に直接繋がる排気ラインとの間で前後して切り換えられる。アクチュエータは、マスフローを設定することができるマスフローコントローラとすることができる。さらに、アクチュエータは、液体又は固体のソースをソース温度に維持するために加熱又は冷却するための温度コントローラとすることもできる。液体又は固体のソースは、有機金属の開始物質のソースであり、例えば、トリメチルガリウム又はトリメチルインジウム又はトリメチルアルミニウムであり、それらはソース温度に加熱される。固体又は液体の有機金属の開始物質は、例えばバブラーなどのソース容器内に収容されており、それを通って搬送ガスが流れる。搬送ガスのマスフローは、例えばバルブ又はマスフローコントローラなどのアクチュエータにより設定される。さらに、圧力センサ又は圧力アクチュエータが設けられ、それらを用いて有機金属ソース内の圧力を計測又は調整することができる。
さらに本発明による装置は、ガス状のソース、例えば水素化物ソースを有する。NH3、AsH3、PH3又はSiH4であり得る水素化物のバルブライン又は給気ラインへのマスフローが、アクチュエータ及び/又はセンサを用いて設定される。さらに、ガス混合システムにおいて、フローを希釈及び/又は迂回させるためにさらなるアクチュエータが提供される。このアクチュエータは、マスフローコントローラ(MFC)、圧力コントローラ、及び多方向バルブとすることができる。さらに、ガス混合システムは、複数のセンサを有し、それらを用いてプロセス関連の計測値を計測することができる。しかしながら、各々のプロセスステップに関係しない計測値を提供するセンサも設けられる。特に、そのようなセンサを用いて温度、圧力、又はマスフローが計測される。全圧センサを用いて、プロセスチャンバ内の全圧を計測することができる。
プロセスは、予め与えられたレシピデータに記憶されたレシピにしたがって実行され、通常、時間的に互いに前後して続くレシピステップで構成されている。その場合、これらのステップは、少なくとも、フラッシングステップ、加熱ステップ、焼き戻しステップ、冷却ステップ、及び/又は成長ステップとすることができる。フラッシングステップにおいては、プロセスチャンバが不活性ガスにより洗浄される。開始物質はなく、特に、III族プリカーサ(特にV族典型元素とのガス状化合物)、IV族プリカーサ(特にIV族典型元素とのガス状化合物)、又はV族プリカーサ(特にV族典型元素とのガス状化合物)もプロセスチャンバには供給されない。加熱ステップにおいては、プロセスチャンバを目標温度に加熱することができる。加熱ステップでは、IVプリカーサ又はVプリカーサをプロセスチャンバに供給することができる。焼き戻しステップが提供され、そのステップでは、基板が焼き戻し温度で焼き戻され、特に所定の時間だけこの温度に維持される。焼き戻しステップ中、不活性ガスのみを、又はしかしながら付加的にプリカーサの1つを、プロセスチャンバに供給することができる。成長ステップにおいては、基板の表面上又は既にその前に堆積した層の表面上に層を堆積するように、開始物質(プリカーサ)がプロセスチャンバに供給される。プリカーサは、異なる成長温度及び異なるプロセスチャンバ圧力でプロセスチャンバに供給することができる。
レシピは、通常、人間が読むことができる高レベル言語である適切なプログラム言語で書かれている。レシピが機械語命令にコンパイルされることを提供できる。レシピ又はそれからコンパイルされたデータは、生データプールを形成する。本発明による装置は通信コンピュータを有し、それを用いて、例えばキーボード、画面、又はデータ伝送装置などのインタフェースを介してレシピを入力することができる。レシピは、通信コンピュータに割り当てることができるデータ記憶装置に記憶される。レシピのデータは、通信インタフェースを形成する通信コンピュータを介して、コーティングシステムのアクチュエータを制御し目標値の設定を行う制御コンピュータに伝送される。制御コンピュータもまた、アクチュエータ又はセンサから現在の値を受信することができる。それは、リアルタイムでプロセスを制御する。それはさらに、アクチュエータ又はセンサからの現在の値を通信コンピュータに送信することができる。
本発明による装置は、例えば通信コンピュータに割り当てられたログデータファイルを有し、それによって、プロセス中、規定された時間間隔で、例えば1秒間隔で、少なくとも幾つかの、好ましくは全てのセンサのデータが、計測値としてタイムスタンプと共に記憶される。さらにログデータファイルには、少なくとも幾つかの、好ましくは全てのアクチュエータの設定値も、設定データとして記憶されている。したがって、計測値及び設定値は、同様に生データプールを形成する。
本発明による方法又は本発明による装置によって、レシピデータ及び/又はログデータファイルに由来するこれらの生データから、例えば関係するパラメータ及びステップのみの平均値による圧縮テーブルが形成される。このようにして圧縮データが生成され、それによってオペレータは、特に1又は複数の半導体層の堆積及びその互いに前後して連続するステップについてのプロセスの解釈が容易となる。このために必要な時点の決定を、レシピ、特にコンパイルされたレシピから、又はログデータファイルから決定することができる。生データは、アクチュエータのための設定データのみを含むことはできない。それはさらに、センサからの計測値も含むことができる。後者はログデータファイルから取得される。圧縮データは、例えば、レシピの評価によって通信コンピュータから、レシピ及び/又は現在の値の評価によって又はログデータファイルの評価によって制御コンピュータから、取得することができる。
発光ダイオード又はHEMTの製造用の層システムの堆積のために、複数の成長ステップが互いに前後して実行され、その中で、薄いIII-V層が互いに上下に堆積される。個々の半導体部品の製造に属する各プロセスは、規定された数のステップからなる。その場合、1つのステップにおいて、全てである必要はないが少なくとも幾つかの特徴的な設定データが、所定の時間だけ、特に成長時間又は焼き戻し時間だけ固定値に維持される。特徴的な設定値は、例えばプロセスチャンバ天井を加熱するために、又はサセプタを加熱するためにヒーターにより達成されなければならない目標温度とすることができる。しかしながら、特徴的な設定値をステップ中に変えることもできる;例えば、幾つかの余分なソースが設けられるとき、ステップ中に1つのソースから余分な第2のソースに切り換えることができる。
本発明による装置はさらに、固体又は液体のソースを有することができる。そのようなソースは、例えばソース容器を有し、その中に固体又は液体の開始物質が収容されている。この容器に搬送ガスを通過させる。これは、固体又は液体の開始物質に挿入される挿入管により行われる。固体の開始物質は、通常、粉体である。そのとき、搬送ガスは、バブラー(洗浄ボトル)の方式で固体又は液体の開始物質を通過して流れる。熱力学的関係を用いて、ソース容器の温度を知ることにより液体又は固体の開始物質の蒸気圧を決定することができる。この蒸気圧を用いて、ソースの送出容量を決定することができ、その場合、ソース温度に加えて、ソースのガス圧力及びソースを通過して流れる搬送ガスのマスフローも考慮される。ソースの送出容量、すなわちソースから出る開始物質のマスフローは、関係する物理法則を用いて計算することができる。設定データは、レシピの内容である。
【0009】
本発明による方法によって、進行するプロセス中、又は、最後まで実行されたプロセスの後に、先ず、ステップのシーケンスと、それらのタイプを決定することができる。これは、統計的データ取得のためのレシピコマンドを用いることなく、生データのみを、特に設定データのみを用いて行われる。しかしながらそれに替えて、ステップは、ある種のシミュレーション又は編集によってレシピから得ることもできる。これは、好ましくは、データ取得のためにプロセスエンジニアが所定のプロセスステップを規定する必要がないように常に自動化されている。しかしながら、ログデータが用いられること、特に、プロセスステップの決定のために計測値が用いられることも提供される。このために、先ず、生データから、そして特に設定データからプロセスパラメータが得られる。プロセスパラメータは、生データ、特に設定データから計算されたパラメータである。このために、生データが、演算ユニットを用いて互いに関係付けられる。
本発明による装置においては、複数の冗長的な開始物質のソースを設けることができる。開始物質は、その後、任意に、複数の同じ種類の開始物質ソースの1つからプロセスチャンバに供給することができる。開始物質のソースからプロセスチャンバへの開始物質のマスフローは、マスフローコントローラ及び複数のバルブの位置により決定される。プロセスステップを特徴付けるために、どのバルブが開いておりかつ/又はどのフローが設定されているかを詳細に知る必要はない。むしろ、それに関係するバルブ又はマスフローコントローラの設定の結果、すなわちプロセスチャンバに流れる1又は複数の開始物質のマスフローに関係する。
プロセスステップを特徴付けるために関係する別の値は、プロセスチャンバ内の温度及び/又はプロセスチャンバ内の圧力とすることができる。これらの値は、プロセスステップに特徴的なものである。数学的関係を用いて、例えばプロセスチャンバへの水素化物又は有機金属化合物のマスフローが設定データから決定されるように、設定データが処理される。したがって、プロセスパラメータは、例えば、プロセスチャンバに同時に供給されるプリカーサのマスフロー値である。さらに、プロセスパラメータは、サセプタ、プロセスチャンバ天井、及び基板表面の温度設定値でもある。これらのプロセスパラメータは、さらなるステップにおいてプロセスステップの決定のために解析される。レシピ作成の場合のように、同様の計算において、液体又は固体のソースの温度から、ソースを通って流れる搬送ガスのマスフローから、及びソースのガス圧力から熱力学的関係を用いて、並びにソースに割り当てられたバルブの位置から、有機金属プリカーサのマスフローが決定される。マスフローがいずれの物理的ソースからのものであるかは問題ではない。設定データに基づいて与えられるプロセスチャンバへのマスフローは不可欠である。さらに、プロセスパラメータは、プロセスチャンバの温度設定値及び圧力設定値であることができる。
次に、この生データから得られたプロセスパラメータを用いて、プロセスステップの開始と終了が決定される。このために、プロセスパラメータの時間プロフィールが観察される。プロセスステップは、例えば、プロセスパラメータが所定の時間に亘って変化しないことによって規定される。プロセスパラメータのプロフィールが、例えば5秒である閾値時間を超える時間に亘って変化しないとき、演算ユニットは、これを個別のプロセスステップとして識別する。そのプロセスステップの持続時間と、例えばプロセスチャンバへそれぞれ流れるプリカーサ又は圧力又は温度により決定されるプロセスステップのタイプとが記憶される。その場合、そのタイプは、プロセスパラメータの個々の組合せにより定義されている。したがって、同じタイプのプロセスステップは、一致するか又は少なくとも類似するプロセスパラメータを含む。複数の異なるプロセスパラメータによってタイプが定義されている場合、個々のプロセスパラメータのまたがる多次元座標系の限られたハイパースペースにプロセスパラメータがあるときに、2つのプロセスステップのタイプが一致すると見なすことができる。
プロセス中、設定データ以外に、計測値も処理される。計測値の処理は、全てのプロセスステップで行うことが好ましい。しかしながら、処理は、個別のプロセスステップにおいてのみ行うこともできる。計測値を処理するとき、特徴的なプロセスステップ値が決定される。プロセスステップ値は、例えば、プロセスチャンバ内の現在の温度、プロセスチャンバ内の現在の圧力、サセプタの現在の表面温度、基板の現在の表面温度、基板の光学特性、又は、層の成長速度とすることができ、そして、センサにより計測された、プロセスパラメータに対する堆積システムのその他の応答、例えば制御バルブの位置、加熱又は冷却性能などとすることができる。基本的に、ユニット、特に装置の周辺ユニットの状態を表すいずれの物理値も、プロセスステップ値として考慮することができる。
例えば設定値のサブグループからプロセスパラメータが決定される設定値の処理と同様に、計測値の処理では、計測値のサブグループをプロセスステップ値として用いることができる。計測値を処理するとき、プロセスステップの開始時のスタートアップ効果を排除することができる。これにより、プロセスステップ値を得るための計測値の使用が、過渡的現象が終了して計測値も安定化したときにのみ開始されることになる。その後、計測値は、予め規定された時間、特にプロセスステップ固有の時間の間、検知される。時系列シーケンスで得られる複数の計測値から、平均値と、平均値からの平均偏差とを生成することができる。これらの及び/又は他のプロセスステップ値は、記憶される。
プロセスステップの個々のシーケンスを有する初回のプロセスが実行されると、プロセス終了後に、堆積された層又は層シーケンスの品質が解析される。層又は層シーケンスの品質が、仕様を満たしている場合、プロセスパラメータ及びそれらから解析されたプロセスステップ並びにプロセスステップ固有のプロセスステップ値が、プロセスデータ記憶装置に記憶される。プロセスパラメータは、数学的/物理的モデルを用いて計算される。その場合、そのモデルは、ガス混合システム又は反応炉の構造設計をデジタル的に反映している。そのモデルは、装置固有の特徴的設定値を互いに関係付けるための、設定データの物理的関係を含む。したがって、プロセスデータ記憶装置は、品質要件を満たす層又は層シーケンスが堆積されたプロセスに属するプロセスデータのプールを含む。複数の類似のプロセスのプロセスステップ値から、比較値が生成される。したがって、比較値は、特に平均値とばらつき値を含む過去のプロセスステップ値である。
過去のプロセスステップ値を生成するための、すなわちプロセスデータ記憶装置に既に記憶されたプロセスの比較値を生成するためのこの初期のデータ収集が行われた後、そして、このプロセスが上述した方式でそのプロセスステップを識別することにより見出されたならば、現在のプロセスで得られた各プロセスステップのプロセスステップ値を、プロセスデータ記憶装置からの過去の比較値と比較することができる。プロセスデータが、平均値の周りばらつき範囲により規定された値の範囲内であれば、そのプロセスステップは、適切な品質のものであると見なされる。特に、プロセスの全てのプロセスステップのプロセスステップ値が、それらのプロセスステップ値がばらつき範囲で得られた領域内にあるように過去の比較値と一致したときにのみ、プロセス全体が適切であると見なされることが提供される。プロセスパラメータを決定するときに設定データのみが用いられ、その場合、プロセスパラメータが、特に、プロセスステップ中にその設定値の変更により特徴的な計測値に影響を及ぼす可能性のあるアクチュエータの設定データのみから得られる場合、特に有利である。
特に、プロセスデータが、その設定値がプロセスチャンバの温度、液体又は固体を収容するソースから搬送ガスと共にプロセスチャンバに搬送される有機金属開始物質の、特に搬送ガスと共にプロセスチャンバに搬送される水素化物のマスフロー、及び/又は、プロセスチャンバの全圧に影響を及ぼすようなアクチュエータの設定データのみから得られることが、提供される。設定データは、特に、二方向/二方向バルブ、五方向/2方向バルブ、四方向/二方向バルブのバルブ位置と、圧力コントローラ又は温度コントローラの設定値である。しかしながら、プロセスステップ値の生成のために用いられる計測値は、装置の周辺ユニットにおける冷水フローのパラメータに関することもできる。その際、プロセスステップ値を生成するための計測値は、冷却回路の特徴的計測値とすることができる。
本発明による方法によって、レシピ及びそのステップの知見なしで、技術的に同等の又は技術的に類似のプロセスに基づいてプロセスを識別することが可能である。その場合、生データから、特に設定データから、生データの互いの関係付けによりプロセスパラメータが得られる。これは、好ましくは、数学的モデルを用いて、例えば、特にガス混合システム及び反応炉である装置のデジタルイメージを用いて行われる。数学的モデルは、特に、アクチュエータ間の物理的関係を含む。データ処理中に決定されるプロセスステップは、レシピに格納されたステップと同じである必要はない。プロセスパラメータを決定するために生データが処理されるとき、最初のデータ圧縮が行われる。数百メガバイトから、所与の場合にはギガバイトの大きさのログデータファイルから、数キロバイトの大きさのデータが抽出され、それはプロセスパラメータにより表現される。プロセスパラメータの時間プロフィールの観察を含むデータ解析によって、プロセスステップの開始と終了が識別される。
設定データは、どのプリカーサ、又は、プリカーサのどの組合せがプロセスチャンバに流入するかも示すので、プロセスパラメータの時間プロフィールの解析によりプロセスステップの開始と終了を決定することが可能なだけではない。プロセスステップのタイプ(第1のIII-V層の成長ステップ、第2のIII-V層の成長ステップ、焼き戻しステップなど)も決定することができ、又は、プロセスステップを、個々のプロセスパラメータの組合せに基づいて明確に識別することさえできる。プロセスパラメータの組合せは、圧力値を含むことができる。その場合、プロセスチャンバ内の全圧とすることができる。しかしながら、周辺ユニットにおける圧力とすることもできる。プロセスパラメータの組合せにおける1つのプロセスパラメータは、少なくとも1つの温度を決定するパラメータとすることもできる。例えば、基板の温度は、基板を担持するサセプタの温度のみによって決定されるのではない。むしろ、基板の温度は、反応炉天井の温度、基板キャリアを回転支持することができるリンスフロー、及びリンスフローの種類により影響を受ける。水素は、窒素とは異なる熱伝導特性を有する。
プロセスステップを決定するために、特に、プロセスステップに明確な指紋を付与するプロセスパラメータが選択される。この決定はプロセスの終了直後に行うことができる。しかしながら、データ解析は、プロセス中に既に行うこともできる。データの第2の圧縮は、計測値の処理により行う。計測値は、センサにより取得される現在の値であるので、時間的なゆらぎを生じる。それは、例えば、温度計測値である。温度計測値は、上述したプロセスチャンバ内の領域の温度計測値のみとすることはできない。それは、有機金属ソースのソース容器が焼き戻しされる浴の温度とすることもできる。加えて、それは、冷却水の温度とすることもできる。これらの計測値から、プロセスステップ固有のプロセスステップ値、又は、全く一般的なプロセスステップ値が決定される。プロセスステップ値の決定においては、各センサ値について計測ステップ毎に1つのデータのみが記憶されることが好ましい。しかしながら、2つのデータを記憶することもでき、例えば平均値とばらつきである。しかしながら、平均値のみを記憶することも十分である。平均値の生成は、プロセスステップの全体に亘って行われるのではなく、-上述したように-時間的に限られた範囲に亘ってのみ行われることが好ましく、すなわち、過渡的プロセスの終了後から、プロセスステップの終了までである。
プロセスステップ値は、プロセス関連のパラメータの現在の値を特徴付けている。プロセスステップ値を比較することによって、例えば現在の温度又は現在の圧力又は堆積した層の現在の成長速度を過去のデータと比較することによって、プロセス終了後に、層品質の予測を含むメッセージを作成することができる。プロセスステップ値が、過去の比較値の範囲内にある場合、これは、堆積された層又は層シーケンスが欠陥のないものであるので、コーティングされたウェハから半導体部品を製造する次の製造プロセスにおいてさらなる処理を行えることを示している。一方、プロセスステップ値が、少なくとも1つのプロセスステップにおいて、過去のプロセスの同じプロセスステップの比較値と大きく異なる場合、これは、堆積された層又は層シーケンスの品質が所定の用途に不十分であることを示すことができる。よって、そのように製造されたコーティングウェハは、廃棄又は不良品として分類することができる。したがって、プロセスの直後に、プロセスで製造されたどのウェハをさらに処理するべきか、又はどれを不可とすべきかを決定することが可能である。
レシピデータ又はそれからコンパイルされたデータを用いることで、プロセスパラメータの取得及びその後に行われるプロセスステップの識別のための解析を、プロセスの実行前に既に行うことができる。センサからの追加の計測値が用いられる場合、パラメータの取得又はプロセスパラメータの時間プロフィールの解析は、プロセス中又はプロセス後に行うことができる。同様に、特徴的なプロセスステップ値の生成も、既にプロセス中に又はプロセス後に行うことができる。同様に、プロセスステップ値と、プロセスデータ記憶装置に記憶された比較値との比較も、既にプロセス中に又はプロセス後に行うことができる。
堆積された層の品質がMOCVDシステム自体で評価されるのではなく、外部の製造管理システムで行われる場合、決定されたプロセスパラメータにより明確に識別もされたプロセスステップにしたがって示されるプロセスステップ値が提供され、それは、既に、システム内の物理的関係、外部データ解析「ビッグデータ」の理想的な開始点を考慮している。したがって、堆積された層の品質の外部評価がある場合、圧縮されたデータセットは、相間関係の外部決定の基礎を形成することができる。
さらに、プロセスの解析、特にプロセスステップの識別によって、他の原位置(In-Situ)計測システムの自動的でより複雑な解析をトリガーすることも提示される。例えば、識別されたプロセスステップに基づいて計測装置のオンオフを切り換えることが可能である。プロセス解析において、例えば所定のプロセスステップが、層を堆積する成長ステップである場合、層厚計測装置が自動的にオンに切り換わり、そしてプロセスステップの終了時に再びオフに切り換わる。例えば干渉計である反射率計測装置を層厚計測装置として用いる場合、例えば、干渉計測値の周期をカウントすることができる。さらに、各々のプロセスステップで堆積される層の化学的及び/又は物理的特性についての情報を計測装置に送信することによって、計測装置がある程度まで計測範囲を自動的に選択することも提示できる。
これらの又は他の本発明の実施形態は、以下の図面に関してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明による装置のガス混合システムの例示的実施形態を概略的に示す。
【
図7】
図7は、本発明による方法のブロック構成要素を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図6は、CVD反応炉を示している。反応炉は、気密の反応炉ハウジング14を有し、それは図示しない真空ポンプで排気することができる。反応炉ハウジング14内には、ヒーター22があり、それは赤外線又はRFヒーターとすることでき、それによりヒーターの上方に配置された例えばグラファイトからなるサセプタ17をプロセス温度に加熱することができる。ヒーター22の制御は、加熱コントローラ23を用いて行う。サセプタ17の温度は、温度センサ24例えば熱電対を用いて決定される。熱電対24は、制御のためにも用いることができる。圧力センサ3が設けられ、それを用いて反応炉ハウジング又はプロセスチャンバ内の全圧が決定される。圧力制御は、「バタフライバルブ」を用いて行い、それは図示しない吸引ラインに配置されており、それによって反応炉ハウジングが真空ポンプに接続される。圧力コントローラは、このバルブの設定値を生成する。その目標値は、圧力センサ3により決定される。サセプタ17の上側の広い側面上に1又は複数の基板18が載置され、それらはコーティングプロセスにおいて1又は複数の層によりコーティングされる。それらはシリコン基板、III-V基板、サファイヤ基板又はその他の基板とすることができる。基板上に例えば発光ダイオード用のIII-V層シーケンスを堆積することができる。
【0012】
サセプタ17とプロセスチャンバ天井15’との間にプロセスチャンバ15がある。プロセスチャンバ天井15’は、例えばガス入口部材がシャワーヘッドである場合、ガス入口部材16として構成することができる。しかしながら例示的実施形態では、ガス入口部材16がサセプタ17の上方の中心位置にあり、2つの別個の供給ライン16’、16”を有し、それらはプロセスチャンバ15内に別々に開口している。供給ライン16’、16”により異なるプロセスガスをプロセスチャンバ15に供給することができる。
【0013】
符号25は、温度センサを示している。この温度センサ25は、光学式温度センサとすることができ、例えばIR高温計又はUV高温計とすることができる。この温度センサ25は、基板18の表面温度を計測することができる。光学式センサ25はさらに、基板18上の層の層厚若しくは成長速度、又はその層組成を決定することもできる。
【0014】
ガス入口部材16の供給ライン16’、16”に供給される開始物質は、
図1~
図4に示されるようにガス混合ステムにおいて混合される。
図1には、ガス選択スイッチ1、給気/排気切換スイッチ8、水素化物ソース5、及びMOソース10の構成要素を、ブロックとしてのみ示している。それらは、
図2~
図4に詳細に示されている。
【0015】
ガス混合システムは、2つのガス供給ライン19、19’を含み、それらを通ってN
2又はH
2が供給される。複数のガス選択スイッチ1を用いて窒素と水素の間で選択することができる。このために、ガス選択スイッチ1は2つのアクチュエータを有し、それらは各々、二方向バルブにより形成されている。ガス選択スイッチ1はさらに、マスフローコントローラ/センサ4を有し、それはアクチュエータの機能も有することができる。さらに、圧力センサを設けることができ、それらの各々は、ラインシステムのこのセクションにおける計測された圧力値を与える。マスフローコントローラ4も、マスフロー計測値を与えることができる。複数の、特に余分の水素化物ソース5が提供される。水素化物として、特に、NH
3、AsH
3、PH
3、又はSiH
4が用いられる。
図3に示された水素化物ソース5は、三方向/二方向バルブと、複数のマスフローコントローラ4と、各水素化物を収容したガスタンク7とを有する。ガスタンク7は、模式的にのみ示す。通常、それはセントラルガス供給システムにより構成されている。
【0016】
図5は、有機金属開始物質のためのソースを示している。例示的実施形態では、2つのソース容器(バブラー12)が設けられ、その各々が同じ有機金属開始物質を含む。しかしながら、2つのソース容器12に替えて、単一のものを設けることもできる。ソース10は、アクチュエータとして、複数のマスフローコントローラ4及び四方向/二方向バルブ11を有する。センサとして濃度計47を設けることができ、それによりガスフロー中の有機金属化合物の濃度を決定することができる。その濃度は、2つのマスフローコントローラ4を介して設定することができる。さらなる圧力コントローラ4’を設けることもできる。温度コントローラ26により、ソース容器12の温度が目標温度に調整される。
図1は、TMGaの2つのソースと、TMAlの2つのソースを示している。
【0017】
水素化物ソース5又はMOソース10により提供される開始物質は、
図4に示したいずれかの給気/排気切換スイッチ8により排気ライン21に供給することができ、排気ライン21は、排気管に直接つながり、フローの安定化のために設けられている。給気ラインRUNIと給気ラインRUNIIは、供給ライン16’、16”と接続されている。給気/排気切換スイッチ8は、五方向/二方向バルブを有する。
【0018】
さらなるユニットを設けることができ、例えば、符号13で示されるエッチングガスソースを設けることができる。
【0019】
レシピの中には、例えばバルブ位置又は温度又は圧力の目標値の設定を提供する設定値が設けられている。レシピを用いてプロセスが実行され、その際、プロセスチャンバ15に配置された1又は複数の基板上に1又は複数の層が堆積される。1つのプロセスは、複数のステップを含む。それらのステップは、時間的に互いに前後して実行され、かつ、各々の特性を有する。実質的なアクチュエータ、すなわちバルブ又はマスフローコントローラは、所定の時間だけ一定の目標値を受け取ることができる。実質的なアクチュエータとは、その動作状態がプロセスステップの品質に対する影響を及ぼすようなアクチュエータである。
【0020】
全てのバルブ位置、温度設定、圧力設定、マスフロー設定などは、ログデータファイル40内に生データRDとしての設定値SDとして記憶されている。さらにログデータファイル40には、特に温度センサ、圧力センサ又はマスフローセンサであるセンサの全ての計測値MWが記憶されている。数時間続くプロセスの場合でかつ1秒のデータ取得サイクルの場合、極めて大量のデータとなる。第1のステップでは、この大量のデータからレシピの知見なしでプロセスステップP1~Pnが識別される。このために、先ず、生データRDから、特にアクチュエータ2、4、6、9、11、23の設定データSDから、プロセスパラメータPPが得られる。プロセスパラメータPPは、生データRDから演算ユニットを用いて得られたデータであり、プロセスステップ固有の情報を提供する。このために、生データRD、特に設定データSDのみが互いに数学的に関係付けられる。その場合、数学的関係を用いてプロセスパラメータ計算41が実行される。
図7には、プロセスパラメータPP1を例えば設定データSD1とSD2の数学的関係から得ることができることが右側に示されている。第2のプロセスパラメータPP2は、設定データSD2とSD4の関係から得ることができる。設定データSDからプロセスパラメータPPを決定するための数学的関係は、演算ユニット内でプログラムにより提供することができる。したがって、それは、プロセスパラメータPPを決定するための予め規定された設定データSDの数学的関係による。その場合、数学的関係は、設定データSDの物理的関係を反映しており、例えばプロセスパラメータPP2を有機金属開始物質のマスフローとし、設定値SD6をソース容器12の温度とすることができる。したがって、数学的関係を用いて、その温度目標値と、ソース容器12を通る搬送ガスのマスフロー(設定値SD5)とから、ソース10からのマスフローを計算することができる。
【0021】
プロセスパラメータ計算41(
図7)で行われる設定データSDの互いの関係付けを用いて、例えば、複数の水素化物ソース5又は複数のMOソース10の冗長的配置を考慮して、バルブ位置及びソース容器12の圧力、温度のみから、給気ライン20、20’又は排気ライン21を通る有機金属化合物又は水素化物のマスフローを決定することができる。この計算では、プロセスパラメータを表すMOプリカーサのマスフローを決定するために、MOソース10のソース温度とソース容器12を通る搬送ガスのマスフローとの間の物理的関係も考慮する。
【0022】
特に、プロセスデータ記憶装置44内に記憶されるプロセスパラメータPPの決定41の際、先ず、生データRDのデータ圧縮が行われる。
【0023】
それに続くステップでは、プロセスステップ決定42において、複数の互いに前後して続くプロセスステップP1~Pnの各々が識別される。プロセスステップ決定42で識別されたプロセスステップP1~Pnは、レシピのステップと一致する必要はない。プロセスステップ境界は、ここでは全く異なることができる。それらは、実質的に設定データSDの数学的関係の選択に依存する。これにより、
図7にプロセスステップ決定42に関して右に示すように、プロセスパラメータPP1~PP3の時間プロフィールが観察される。所定の時間、例えば少なくとも5秒に亘ってプロセスパラメータPP1~PP3が変化しない領域が、プロセスステップPiとして識別される。このようにして、プロセス全体を複数のプロセスステップに分解することができ、その場合、それらはレシピに指定されたステップとは異なることができる。しかしながら、プロセスステップP1~Pnは、同じレシピによるプロセスにおいて再現可能に識別される。
【0024】
その後、計測値MWを用いて計測値評価43が行われる。その場合、計測値MW、及び特に、平均値及び平均値からのばらつきに関する各々のプロセスステップに関係する計測値が解析される。このために、過渡的現象を配慮する。例えば、計測値MWは、各プロセスステップPiの開始後の規定された時間後にのみ、プロセスステップ値PGを生成するために記録される。この時点から、例えばプロセスステップの終了まで、システム条件を考慮した適切な数学的関係を用いて1又は複数の計測値MWから平均値が生成され、それは、プロセスステップ値PGとしてさらなる方法プロセスで用いられ、そしてプロセスデータ記憶装置44に記憶されることもできる。純粋な平均値の生成に加えて、識別された成長ステップにおいて、外部の原位置(In-Situ)での計測システムのより複雑な解析が実行され又はトリガーとされることができ、その結果が、例えば反射信号の周期の解析から導出される成長速度のように、プロセスステップ値として用いられることも提示される。1又は複数の干渉計を用いて層厚を計測でき、それにより周期的に変化する計測値が得られる。層厚又は成長速度は、周期性から決定できる。本発明によれば、これらの計測装置が、本発明による方法により得られた情報を用いてトリガーされ、すなわちオン又はオフに切り換えられることが提示される。例えば、層が堆積されるプロセスステップに割り当てることができるプロセスパラメータPPが決定された場合、計測装置は、プロセスステップの開始時にオンに切り換えられ、そしてプロセスステップの終了時に再びオフに切り換えられることができる。層厚計測装置、例えば干渉計は、成長速度又は層厚を定量化するために、プロセスステップで堆積される層の光学特性に関する情報を必要とする。これらの特性は、プロセスパラメータPPから決定できる。
【0025】
初回のプロセスが実行される場合、プロセスステップP1~Pn及びそこで得られたプロセスステップ値PGが、比較値VGとしてプロセスデータ記憶装置44に記憶される。しかしながら、これは、堆積された1又は複数の層の品質解析が、品質要件を満たすという結果であったときにのみ行われる。それらの層が、課せられた品質要件を満たしていない場合、計算された値は破棄される。このようにして、最初に、複数の同じプロセスにより過去のデータプールが形成され、それは、各プロセスステップP1~Pnについて1又は複数の比較値VGを有する。その場合、各比較値VGは、プロセスステップが成功するであろうと予測できる例えば温度又は全圧などのプロセスステップ値PGに対応する。
【0026】
この過去のデータプールを用いて、このプロセスの後に処理される層シーケンスが、品質要件を満たすか否かに関して、本発明にしたがって予測を行うことができる。このために、データ比較45において、現在のプロセスのプロセスステップP1~Pnのプロセスステップ値PGが、プロセスデータ記憶装置44の比較値VGと比較される。全てのプロセスステップ値PGが、比較値VGの平均値とばらつき範囲により規定される良好な範囲にある場合、基板上に堆積された層又は層シーケンスが適切であると見なされる。データ比較45は、良好な態様の層又は層シーケンスがさらに観察できるか否かに関するメッセージを伝える応答信号Aを出力することになる。層シーケンスが適切ではないと評価された場合、どのサブ層及びどの計測値が影響を受けているかについての最初の手掛かりによて、トラブルシューティングを格段に容易とすることができる。
【0027】
符号46により、データ更新が示されている。品質的に十分な層を提供するプロセスのプロセスステップ値PGは、プロセスデータ記憶装置44に既に記憶されている過去のデータに追加して記憶することができ、それによってそこでデータプールを更新できる。これにより、長期的なドリフトの影響を吸収できる。
【0028】
上記の説明は、本願に包含される発明を全体として説明するためのものである。これは、少なくとも以下の特徴の組み合わせによって、最新の技術をさらに発展させ、これらの特徴の2つ以上、又は全ての組合せを組み合わせることもできる。すなわち:
【0029】
演算ユニットを用いて、生データRDから、生データRDの互いの関係付け41によってプロセスパラメータPPが得られること、プロセスパラメータPPの時間プロフィールの解析42によってプロセスステップP1~Pnの開始と終了が識別されることを特徴とする方法。
【0030】
プロセスパラメータPPから、見出されたステップのタイプが決定されるか、又は、ステップが識別されることを特徴とする方法。
【0031】
センサ3、4、4’、24、25、47の計測値MWから、プロセスステップP1~Pnの少なくとも幾つかについて、プロセスステップP1~Pnのそれぞれのタイプに対応する特徴的なプロセスステップ値PGが生成されることを特徴とする方法。
【0032】
識別されたプロセスステップについて、他の原位置(in-situ)計測システム、特に反射率計測の自動的でより複雑な解析がトリガーされ、かつその解析結果により、対応するプロセスステップ値、例えば成長速度が生成されることを特徴とする方法。
【0033】
そのように得られたプロセスステップ値PGが、プロセスデータ記憶装置44に記憶された、少なくとも類似のプロセスステップに割り当てられた比較値VGと比較45されることを特徴とする方法。
【0034】
生データRDが、設定データSDとセンサ3、4、4’、24、25、47からの計測値MWの時系列シーケンスが記憶されているログデータファイル40から取得されること、及び/又は、生データRDが、システムプロセスシーケンス制御から取得されること、及び/又は、生データRDが、レシピデータから取得されることを特徴とする方法。
【0035】
比較値VGが、1又は複数の以前に実行されたプロセスにおいて検知された計測値MWから生成されることを特徴とする方法。
【0036】
プロセスの全てのプロセスステップP1~Pnが、少なくとも順序及び/又はタイプ及び/又は持続時間において、以前に実行されたプロセスのプロセスステップP1~Pnと所定の閾値内で一致するときにのみ、プロセスステップ値PGが比較値VGと比較されることを特徴とする方法。
【0037】
比較値VGの各々が、複数の以前のプロセスの計測値MWについて時間的に平均化された平均値とばらつき範囲に関する値とを含み、その場合、プロセスステップ値PGは、プロセスステップ値PGが比較値VGの平均値の周囲のばらつき範囲内にあるとき、比較値VGと所定の閾値内で一致するとみなされ、かつ、プロセスステップ値PGがばらつき範囲外にあるとき、比較値VGと所定の閾値内で一致しないと見なされることを特徴とする方法。
【0038】
プロセスステップ値PG又は比較値VGを決定するとき、スタートアップ効果が排除され、かつ/又は、平均値が計測値から生成され、かつ/又は、平均値からの平均偏差が生成されることを特徴とする方法。
【0039】
プロセスパラメータPPが、設定データSDのみを用いて取得され、その場合、プロセスパラメータPPが、特に、プロセスステップPiの間にその設定値の変更によって計測値MWに影響を及ぼすようなアクチュエータ2、4、6、9、11、23の設定データSDのみから取得されることを特徴とする方法。
【0040】
プロセスパラメータPPが、その設定値がプロセスチャンバ15の温度、液体又は固体を収容するソース12から搬送ガスと共にプロセスチャンバ15に搬送される有機金属開始物質の、特に搬送ガスと共にプロセスチャンバ15に搬送される水素化物のマスフロー、及び/又は、プロセスチャンバ15の全圧に影響を及ぼすようなアクチュエータ2、4、6、9、11、23の設定データSDのみから取得されることを特徴とする方法。
【0041】
設定データSDが、バルブ6、9の位置のための設定値であり、かつ/又は、マスフローコントローラ4、特にソース圧力及び/又はプロセスチャンバ圧力の調整のための圧力コントローラ4’、及び/又は、温度コントローラ23のための目標値の設定であることを特徴とする方法。
【0042】
計測値MWが、温度センサ24、25の温度計測値、圧力センサ又は光学式センサの圧力計測値であり、その場合、特に、計測値MWが、基板18の表面温度、サセプタ17の表面温度、基板18の光学特性、及び/又は、基板18上に堆積した層の層厚であることが提供されることを特徴とする方法。
【0043】
プロセスパラメータPPが、選択されたバルブ6、9、マスフローコントローラ4、圧力コントローラ4’、及び任意の温度コントローラ26の設定値SDにより計算された、プロセスチャンバ15内へのガス状開始物質のマスフローであることを特徴とする方法。
【0044】
プロセスパラメータPPが、固体又は液体のソース10の温度コントローラ26の温度設定値から、ソース容器12を通って流れる搬送ガスのマスフローから、及び、ソース容器12のガス圧力からそれらの熱力学的関係を用いて、並びに、ソース10に割り当てられたバルブの位置から計算されることを特徴とする方法。
【0045】
プロセスパラメータPPの時間プロフィールの解析42によりプロセスステップP1~Pnの開始と終了及び/又はそれらのタイプが識別されるべく、プロセスパラメータPPが生データRDから取得されるように、演算ユニットがプログラムされかつ構成されていることを特徴とする装置。
【0046】
計測値MWから、プロセスステップP1~Pnの少なくとも幾つかについて、それらの各々のタイプに対応する特徴的なプロセスステップ値PGが生成されること、及び、そのようにして得られたプロセスステップ値PGが、プロセスデータ記憶装置44に記憶された、少なくとも類似のプロセスステップに割り当てられた比較値VGと比較45されることを特徴とする装置。
【0047】
演算ユニットが、請求項2~16の特徴的な特徴の1つにしたがってプログラムされることを特徴とする装置。
【0048】
開示された全ての特徴は、(それ自体のみでなく、互いに組み合わされて)本発明に不可欠である。関連/添付された優先権書類(先行出願のコピー)の開示内容も、これらの書類の特徴を本出願の請求項に含めることを目的として、本出願の開示に完全に含まれる。従属請求項は、特にこれらの請求項に基づいて分割出願を行うために、引用される請求項の特徴がなくても、先行技術の独立した発明性のあるさらなる発展を特徴とする。各請求項で特定された発明は、前述の説明で特定された、特に参照符号が付与された、及び/又は符号の説明で特定された、1つ以上の機能を追加で有することができる。
本発明はまた、特に、それらがそれぞれの使用目的において明らかに省略可能であるか、又は技術的に同等の他の手段で置き換えることができる限り、前述の説明で述べた特徴の幾つかのものが実装されない設計形態に関する。
【符号の説明】
【0049】
1 ガス選択スイッチ
2 二方向バルブ、アクチュエータ
3 圧力センサ
4 マスフローコントローラ、センサ、アクチュエータ
4’ 圧力コントローラ
5 水素化物ソース
6 バルブ、アクチュエータ
7 ガスタンク
8 給気/排気切換スイッチ
9 バルブ、アクチュエータ
10 MOソース
11 アクチュエータ
12 バブラー
13 エッチングガスソース
14 反応炉
15 プロセスチャンバ
15’ プロセスチャンバ天井
16 ガス入口部材
16’ 供給ライン
16” 供給ライン
17 サセプタ
18 基板
19 ガス供給ライン
19’ ガス供給ライン
20 ガス排出
21 ガス排出
22 ヒーター
23 加熱コントローラ、アクチュエータ
24 センサ
25 温度センサ
26 温度コントローラ
40 ログデータファイル
41 プロセスパラメータ計算
42 解析
43 計測値評価
44 プロセスデータ記憶装置
45 データ比較
46 データ更新
47 ガス濃度計
MW 計測値
PG プロセスステップ値
PP プロセスパラメータ
PP1 プロセスパラメータ
PP2 プロセスパラメータ
PP3 プロセスパラメータ
PP4 プロセスパラメータ
P1 プロセスステップ
P2 プロセスステップ
P3 プロセスステップ
P4 プロセスステップ
P5 プロセスステップ
P6 プロセスステップ
P7 プロセスステップ
Pi プロセスステップ
Pn プロセスステップ
RD 生データ
SD 設定データ
VG 比較値