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  • 特許-搬送管理システム及び搬送管理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】搬送管理システム及び搬送管理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/00 20180101AFI20231205BHJP
   G06Q 10/08 20230101ALI20231205BHJP
【FI】
G16H40/00
G06Q10/08
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020127648
(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2022024834
(43)【公開日】2022-02-09
【審査請求日】2022-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】糸澤 祐太
(72)【発明者】
【氏名】岩本 国大
(72)【発明者】
【氏名】古村 博隆
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-000417(JP,A)
【文献】特開2019-075047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの健康状態を診断するための検査装置の搬送を管理する搬送管理システムであって、
ユーザが受診する検査の予約を受け付けると共に、前記予約に基づいて前記ユーザに対して搬送する検査装置を決定する管理サーバと
前記ユーザに対して前記検査装置を搬送する自律走行車両とを備え、
前記予約は、前記ユーザが注文した物品の注文情報に含まれており、
前記自律走行車両は、前記注文情報に基づいて、前記物品と共に前記検査装置を前記ユーザに対して搬送する、
搬送管理システム。
【請求項2】
ユーザの健康状態を診断するための検査装置の搬送を管理する搬送管理方法であって、
管理サーバが、ユーザが受診する検査の予約を受け付けると共に、前記予約に基づいて前記ユーザに対して搬送する検査装置を決定するステップと
自律走行車両が、前記ユーザに対して前記検査装置を搬送するステップとを備え、
前記予約は、前記ユーザが注文した物品の注文情報に含まれており、
前記自律走行車両は、前記注文情報に基づいて、前記物品と共に前記検査装置を前記ユーザに対して搬送する、
搬送管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送管理システム、搬送管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自宅において、撮像装置を用いてユーザが身体の所定位置を撮像し、撮像された画像をネットワーク経由で受信したサーバによってユーザの健康状態を診断するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-007568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたシステムでは、撮像装置を用いて撮像された画像に基づく診断しか実施できず、撮像装置以外の検査装置を用いた検査を実施できないという問題があった。また、撮像装置以外の検査装置を自宅に揃えるのはコスト的に難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、低コストで検査を実施できるように検査装置の搬送を管理する搬送管理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る搬送管理システムは、
ユーザの健康状態を診断するための検査装置の搬送を、コンピュータを用いて管理する搬送管理システムであって、
ユーザが受診する検査の予約を受け付け、
前記予約に基づいて、前記ユーザに対して搬送する検査装置を決定し、
前記ユーザに対して前記検査装置を搬送し、当該検査装置を用いて前記ユーザを検査するものである。
【0007】
また、本発明の一態様に係る搬送管理方法は、
ユーザの健康状態を診断するための検査装置の搬送を、コンピュータを用いて管理する搬送管理方法であって、
ユーザが受診する検査の予約を受け付け、
前記予約に基づいて、前記ユーザに対して搬送する検査装置を決定し、
前記ユーザに対して前記検査装置を搬送し、当該検査装置を用いて前記ユーザを検査するものである。
【0008】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、
ユーザの健康状態を診断するための検査装置の搬送を、コンピュータを用いて管理するためのプログラムであって、
ユーザが受診する検査の予約を受け付け、
前記予約に基づいて、前記ユーザに対して搬送する検査装置を決定し、
前記ユーザに対して前記検査装置を搬送し、当該検査装置を用いて前記ユーザを検査する、処理をコンピュータに実行させるものである。
【0009】
上記のように、本発明の一態様では、ユーザに対して検査装置を搬送し、当該検査装置を用いて前記ユーザを検査する。そのため、ユーザが検査装置を自宅に揃える必要がなく、低コストで検査を実施できる。
【0010】
前記検査装置は、前記ユーザが注文した物品と共に搬送され、前記ユーザが前記物品を受け取る際、前記検査装置を用いて前記ユーザを検査してもよい。このような構成によって、検査装置のみを搬送する場合に比べ、より低コストで検査を実施できる。
【0011】
前記検査装置は、自律走行車両に搭載されて搬送されてもよい。このような構成によって、低コストで検査を実施できる。
【0012】
前記検査装置を用いて前記ユーザを検査した後、前記検査装置から前記ユーザの検査結果を削除してもよい。このような構成によって、個人情報である検査結果の流出を抑制できる。
【0013】
前記検査装置を用いて前記ユーザを検査することによって得られた検査結果に基づいて、前記ユーザに対して病院を紹介してもよい。このような構成によって、ユーザが病院を探す手間を低減できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、低コストで検査を実施できるように検査装置の搬送を管理する搬送管理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る搬送管理方法を示すフローチャートである。
図3】第2の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。
図4】第3の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0017】
(第1の実施形態)
<搬送管理システムの構成>
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る搬送管理システムについて説明する。図1は、第1の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る搬送管理システムは、ユーザ端末11、管理サーバ20、EC(Electronic Commerce)サーバ30、搬送車両40、及び検査装置50を備えている。
【0018】
本実施形態に係る搬送管理システムでは、ユーザの健康状態を診断するための検査装置50の搬送を、コンピュータを用いて管理する。搬送車両40によって物品と共に検査装置50を搬送し、ユーザが物品を受け取る際、検査装置50を用いてユーザを検査する。すなわち、本実施形態に係る検査装置の搬送管理システムは、物品の配送管理システムを兼ねている。
【0019】
ユーザ端末11、管理サーバ20、ECサーバ30、搬送車両40、及び検査装置50は、それぞれ例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算部と、各種制御プログラムやデータ等が格納されたRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部と、を備えている。すなわち、ユーザ端末11、管理サーバ20、ECサーバ30、搬送車両40、及び検査装置50は、いずれもコンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて以下の処理を実行する。
【0020】
図1に示すように、ユーザ端末11は、管理サーバ20と通信可能に有線接続もしくは無線接続された通信端末である。ユーザ端末11は、管理サーバ20と通信可能であれば特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等の携帯通信端末や、屋内に設置されたPC(Personal Computer)等である。
【0021】
なお、図1では、ユーザ端末11は、家屋の居住空間内に位置しているが、屋外や屋内の居住空間外に位置してもよい。また、本明細書においては、居住空間は、オフィス空間を含む。
【0022】
図1に示すように、ユーザは、ユーザ端末11に対して、注文情報oiを入力する。注文情報oiは、ユーザ端末11から管理サーバ20に送信される。注文情報oiは、配送される物品に関する情報であって、例えば、商品名、数量、配送希望日時、配送先(住所)等の情報を含む。
【0023】
さらに、本実施形態に係る搬送管理システムでは、注文情報oiは、ユーザが物品を受け取る際に受診する検査の予約を含む。ここで、注文情報oiに含まれる配送希望日時は検査希望日時に該当し、配送先(住所)は検査場所に該当する。
【0024】
なお、ユーザは、物品の注文を行わずに、検査の予約のみを行ってもよい。その場合、注文情報oiは、物品の注文に関する情報は含まず、検査の予約に関する情報(検査の種類、検査希望日時、検査場所等)のみを含む。
【0025】
管理サーバ20は、物品の配送と共に検査装置50の搬送を管理するサーバである。図1に示すように、管理サーバ20は、ユーザ端末11、ECサーバ30、及び搬送車両40と通信可能に接続されている。管理サーバ20は、例えばクラウドサーバである。管理サーバ20は、ユーザ端末11から受信した注文情報oiをECサーバ30に送信する。
【0026】
また、管理サーバ20は、注文情報oiに含まれる検査の予約に基づいて、ユーザに対して搬送する検査装置を決定する。例えば、管理サーバ20には、検査の種類毎に複数の検査装置が登録されている。注文情報oiに検査の予約が含まれる場合、管理サーバ20は、検査の種類に基づいて、検査装置の種類を決定し、注文情報oiに含まれる配送希望日時、配送先(住所)等の情報に基づいて、搬送する検査装置を決定する。
【0027】
また、管理サーバ20は、ECサーバ30が発行した注文識別情報idを受信し、ユーザ端末11及び搬送車両40に送信する。注文識別情報idは、配送される物品を識別するための情報であり、例えば注文番号である。搬送する検査装置も注文識別情報idに紐付けられている。
【0028】
さらに、管理サーバ20は、物品の配送状況を示すステータス情報stを搬送車両40から受信し、ユーザ端末11に送信する。ステータス情報stは、例えば、物品の配送状況として、「配送待ち」、「配送中」、あるいは「配送済み」等の情報を含む。
【0029】
ECサーバ30は、例えばインターネット上においてEC業者が運営するECサイトを構成するサーバである。図1に示すように、ECサーバ30は、管理サーバ20と通信可能に接続されており、管理サーバ20から受信した注文情報oiに応じて、注文識別情報idを発行し、管理サーバ20に送信する。
なお、管理サーバ20に代えてECサーバ30が、注文情報oiに含まれる検査の予約に基づいて、ユーザに対して搬送する検査装置を決定してもよい。
【0030】
搬送車両40は、物品を配送すると共に検査装置50を搬送する車両である。物品と検査装置50とは、別々の場所で搬送車両40に搭載されてもよいし、同じ場所で一緒に搬送車両40に搭載されてもよい。搬送車両40は、例えば自律走行車両である。自律走行車両を用いることによって、低コストで検査を実施できる。
【0031】
また、搬送車両40は、例えば、物品に付された注文識別情報idを読み取り可能なリーダを備えている。図1に示すように、搬送車両40は、管理サーバ20と通信可能に接続されている。搬送車両40は、管理サーバ20から注文識別情報idを受信し、物品の配送状況(すなわち検査装置50の搬送状況)を示すステータス情報stを管理サーバ20に送信する。
【0032】
図1に示した例では、搬送車両40に配送者が乗車しており、配送者が搬送車両40から降車して、物品をユーザまで配送する。但し、配送者に代わり配送ロボット(自律走行車両を含む)が搬送車両40に搭載されており、当該配送ロボットが搬送車両40から降車して、物品をユーザまで配送してもよい。
【0033】
注文識別情報idは、例えば、文字、記号、バーコード、二次元コード、FRID(Radio Frequency IDentifier)等であって、物品に直接的又は間接的に付されている。より詳細には、注文識別情報idは、物品に直接的に貼り付けられたり、埋め込まれたりしている。あるいは、注文識別情報idは、物品の梱包物に貼り付けられたり、埋め込まれたり、物品に間接的に付されている。ここで、梱包物は、何ら限定されないが、例えば、紙製やビニール製の箱、袋、シート等である。梱包物は、使い捨てのものでも、通い箱のように繰り返し使用できるものでもよい。
【0034】
ここで、図1に示すように、注文識別情報idが付された物品が、搬送車両40によってEC業者からユーザに配送される。
例えば、搬送車両40が注文識別情報idを受信してから配送者がEC業者から物品を受け取るまで、物品の配送状況を示すステータス情報stは「配送待ち」となる。
配送者がEC業者から物品を受け取り、物品に付された注文識別情報idを搬送車両40のリーダによって読み取ると、ステータス情報stが「配送中」に切り換わる。
そして、配送者が物品をユーザに届けた際(すなわち物品の配送が完了した際)、物品に付された注文識別情報idを搬送車両40のリーダによって再度読み取ると、ステータス情報stが「配送済み」に切り換わる。ここで、搬送車両40のリーダは、例えば無線通信可能かつ携帯可能であって、配送者が物品を配送する際に携帯できる。
なお、ステータス情報stは、必須ではない。他方、ステータス情報stは、ECサーバ30にも送信されてもよい。
【0035】
検査装置50は、ユーザが物品を受け取る際に受診する検査を行うための検査装置である。検査装置50は、検査結果ir1の異常をユーザに通知してもよく、検査結果ir1に異常がある場合、ユーザに対して検査結果ir1に関連する内容について質問してもよい。さらに、検査装置50は、検査結果ir1や質問の回答に基づいて、ユーザの健康状態を診断してもよい。
【0036】
検査装置50は、ユーザが注文した物品と共に搬送車両40によって搬送される。そして、配送者が搬送車両40から降ろして、検査装置50をユーザまで配送する。図1に示した例では、検査装置50は、ユーザ端末11と通信可能に接続されており、検査結果ir1をユーザ端末11に送信する。検査結果ir1は個人情報であるため、検査結果ir1をユーザ端末11に送信した後、検査結果ir1は検査装置50から削除してもよい。
検査の費用の支払いは、何ら限定されないが、例えば電子マネーを用いる。
【0037】
なお、検査装置50をユーザまで配送する代わりに、検査装置50を搬送してきた搬送車両40にユーザが乗車し、搬送車両40に搭載されている検査装置50によってユーザを検査してもよい。また、検査結果ir1をユーザ端末11に送信する代わりに、検査装置50の表示部に検査結果ir1を表示してもよい。さらに、検査装置50は、管理サーバ20や搬送車両40と通信可能に接続されていてもよい。検査装置50に代えて管理サーバ20が、検査結果ir1に基づいてユーザの健康状態を診断してもよい。
【0038】
検査装置50を用いて行う検査は、例えば、心電図検査、脳波検査、筋電図検査等の電極を介して電気的情報を取得する検査や、肺機能検査、超音波検査、心音図検査、基礎代謝検査、サーモグラフィ検査等の生体検査を含む。また、検査装置50を用いて行う検査は、レントゲン検査、骨密度検査、ユーザから採取する検体を用いた尿検査、便検査、血液検査等の検体検査を含んでもよい。
【0039】
以上の通り、本実施形態に係る搬送管理システムでは、ユーザまで検査装置50を搬送し、検査装置50を用いてユーザを検査する。そのため、本実施形態に係る搬送管理システムでは、ユーザが検査装置を自宅に揃える必要がなく、低コストで検査を実施できる。また、本実施形態に係る搬送管理システムでは、ユーザが注文した物品と共に検査装置50を搬送するため、検査装置50のみを搬送する場合に比べ、より低コストで検査を実施できる。
【0040】
<搬送管理方法>
次に、図2を参照して、第1の実施形態に係る搬送管理方法について説明する。図2は、第1の実施形態に係る搬送管理方法を示すフローチャートである。図2の説明においては、適宜、図1も参照する。
【0041】
まず、図2に示すように、ユーザから物品の注文及び検査の予約を受け付ける(ステップST11)。例えば、図1に示すように、ユーザは、ユーザ端末11に対して、注文情報oiを入力する。ここで、注文情報oiは、ユーザが物品を受け取る際に受診する検査の予約を含む。
【0042】
次に、図2に示すように、予約に基づいて、搬送する検査装置50を決定する(ステップST12)。例えば、管理サーバ20には、検査の種類毎に複数の検査装置が登録されており、注文情報oiに検査の予約が含まれる場合、その中から予約に基づいて搬送する検査装置を決定する。
【0043】
より詳細には、管理サーバ20は、ユーザが予約した検査の種類に基づいて、検査装置の種類を決定する。例えば、ユーザが予約した検査が心電図検査であれば、搬送する検査装置は心電図検査装置に決定される。そして、注文情報oiに含まれる配送希望日時、配送先(住所)等の情報に基づいて、管理サーバ20は、搬送する検査装置を決定する。例えば、管理サーバ20に登録された複数の心電図検査装置のうち、いずれの心電図検査装置を搬送するかを決定する。
【0044】
次に、図2に示すように、物品と共に検査装置50を搬送車両40によって搬送する(ステップST13)。続いて、搬送車両40が配送先に到着したら、物品の受取人が、検査を予約したユーザ本人であるか否か確認する(ステップST14)。本人確認の方法については、何ら限定されない。例えば、検査装置50において、単純にユーザ本人か否かを問い合わせて確認するのみでもよいが、生体認証等を用いてもよい。
【0045】
物品の受取人がユーザ本人である場合(ステップST14YES)、検査装置50を用いてユーザを検査する(ステップST15)。他方、物品の受取人がユーザ本人でない場合(ステップST14NO)、検査を行う必要がないため、終了する。
【0046】
なお、物品の受取人がユーザ本人でない場合でも、受取人に検査を受けるか否か問い合わせ、ユーザと同様に、受取人が検査を受けられるようにしてもよい。他方、物品の受取人がユーザ本人である場合でも、ユーザが検査をその場でキャンセルできるようにしてもよい。
【0047】
最後に、図2に示すように、検査結果ir1をユーザに通知した後、検査結果ir1を検査装置50から削除する(ステップST16)。ユーザの個人情報である検査結果ir1の流出を抑制できる。
なお、ステップST16は必須ではない。
【0048】
以上の通り、本実施形態に係る搬送管理方法では、ユーザまで検査装置50を搬送し、検査装置50を用いてユーザを検査する。そのため、本実施形態に係る搬送管理方法では、ユーザが検査装置を自宅に揃える必要がなく、低コストで検査を実施できる。また、本実施形態に係る搬送管理方法では、ユーザが注文した物品と共に検査装置50を搬送するため、検査装置50のみを搬送する場合に比べ、より低コストで検査を実施できる。
【0049】
(第2の実施形態)
次に、図3を参照して、第2の実施形態に係る搬送管理システム及び搬送管理方法について説明する。図3は、第2の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。
【0050】
図3に示すように、本実施形態に係る搬送管理システムは、図1に示されたユーザ端末11、管理サーバ20、ECサーバ30、搬送車両40、及び検査装置50に加え、家庭内検査装置12を備えている。家庭内検査装置12も、例えば演算部と各種制御プログラムやデータ等が格納された記憶部とを備え、コンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて以下の処理を実行する。
【0051】
家庭内検査装置12は、ユーザが家庭内において保有している検査装置であって、例えば体温計、体重計、血圧計等である。図3に示すように、家庭内検査装置12は通信機能を有しており、家庭内検査装置12によるユーザの検査結果ir2は、ユーザ端末11に送信される。すなわち、図3に示すように、ユーザ端末11は、検査装置50によるユーザの検査結果ir1に加え、家庭内検査装置12によるユーザの検査結果ir2も受信する。
【0052】
そして、例えば管理サーバ20が、ユーザ端末11から受信した検査結果ir1、ir2に基づいてユーザの健康状態を診断し、診断結果をユーザ端末11に送信してもよい(不図示)。診断結果には、単数もしくは複数の病院の紹介が含まれていてもよい。ユーザに病院を消化することによって、ユーザが病院を探す手間を低減できる。
【0053】
なお、家庭内検査装置12から直接もしくはユーザ端末11を介して、検査結果ir2を検査装置50に送信し、検査結果ir1、ir2に基づいて、検査装置50がユーザの健康状態を診断してもよい。また、家庭内検査装置12が通信機能を有しておらず、ユーザが検査結果ir2をユーザ端末11に入力してもよい。
【0054】
以上の通り、本実施形態に係る搬送管理システムでは、検査装置50の検査結果ir1に加え、家庭内検査装置12の検査結果ir2にも基づいて、ユーザの健康状態を診断するため、診断精度が向上する。
その他の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0055】
(第3の実施形態)
次に、図4を参照して、第3の実施形態に係る搬送管理システム及び搬送管理方法について説明する。図4は、第3の実施形態に係る搬送管理システムのブロック図である。
【0056】
図4に示すように、本実施形態に係る搬送管理システムは、図3に示されたユーザ端末11、家庭内検査装置12、管理サーバ20、ECサーバ30、搬送車両40、及び検査装置50に加え、病院サーバ60を備えている。病院サーバ60も、例えば演算部と各種制御プログラムやデータ等が格納された記憶部とを備え、コンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて以下の処理を実行する。
【0057】
病院サーバ60は、例えばインターネット上において病院が運営するウェブサイトを構成するサーバである。図4に示すように、病院サーバ60は、管理サーバ20と通信可能に接続されており、ユーザは当該病院を予約できる。図4の例では、ユーザがユーザ端末11から予約情報rsを送信すると、管理サーバ20を介して、病院サーバ60が予約情報rsを受信する。
【0058】
病院サーバ60は、ユーザ端末11を介してユーザに対して紹介された病院のサーバでもよい。例えば管理サーバ20が、検査結果ir1、ir2に基づいて、ユーザに対して病院を紹介する。すなわち、ユーザは、検査結果ir1、ir2に基づいて紹介された病院を予約できる。
【0059】
なお、ユーザ端末11に代えて検査装置50を介して、管理サーバ20がユーザに病院を紹介してもよい。また、ユーザ端末11に代えて検査装置50からユーザが病院を予約してもよい。さらに、検査装置50の検査結果ir1のみに基づいて、ユーザが病院を予約してもよい。
【0060】
また、ユーザは、予約情報rsと共に検査結果ir1、ir2を送信してもよい。検査結果ir1、ir2を受信した病院は、管理サーバ20及びユーザ端末11を介して、ユーザが病院に来る前に、ユーザに対して質問したり、助言したりできる。例えば、検査結果ir1、ir2や質問の回答に基づいて、病院は、ユーザに対し、自宅で待機すべきか、すぐにでも病院に来るべきか等を助言できる。
【0061】
以上の通り、本実施形態に係る搬送管理システムでは、検査装置50の検査結果ir1及び家庭内検査装置12の検査結果ir2に基づいて、ユーザに病院を紹介し、紹介された病院をユーザが予約できる。
その他の構成は、第2の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0062】
上述の例において、各種制御プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0063】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0064】
11 ユーザ端末
12 家庭内検査装置
20 管理サーバ
30 ECサーバ
40 搬送車両
50 検査装置
60 病院サーバ
id 注文識別情報
ir1、ir2 検査結果
oi 注文情報
rs 予約情報
st ステータス情報
図1
図2
図3
図4