(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステム及びフライス加工位置
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/06 20060101AFI20240104BHJP
B23C 3/13 20060101ALI20240104BHJP
B23C 9/00 20060101ALI20240104BHJP
B23Q 11/10 20060101ALI20240104BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
B23Q3/06 302Z
B23C3/13
B23C9/00 Z
B23Q11/10 B
B25J9/06 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022082122
(22)【出願日】2022-05-19
【審査請求日】2022-07-08
(31)【優先権主張番号】202110555381.X
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519380222
【氏名又は名称】青島理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】李長河
(72)【発明者】
【氏名】施壮
(72)【発明者】
【氏名】劉波
(72)【発明者】
【氏名】陳雲
(72)【発明者】
【氏名】曹華軍
(72)【発明者】
【氏名】周宗明
(72)【発明者】
【氏名】張乃慶
(72)【発明者】
【氏名】呉啓東
(72)【発明者】
【氏名】盧秉恒
(72)【発明者】
【氏名】高騰
(72)【発明者】
【氏名】張彦彬
(72)【発明者】
【氏名】楊敏
(72)【発明者】
【氏名】劉明政
(72)【発明者】
【氏名】王暁銘
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-501625(JP,A)
【文献】特開2019-005885(JP,A)
【文献】特開平06-097266(JP,A)
【文献】特開平03-270838(JP,A)
【文献】特開昭55-131451(JP,A)
【文献】特開平08-252745(JP,A)
【文献】米国特許第02761357(US,A)
【文献】中国特許出願公開第108788606(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 3/06
B25J 9/06
B23C 3/13
B23C 9/00
B23Q 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステムであって、
ワークを支持するための位置決めテーブルを備えた位置決め装置と、
回転テーブルを含み、回転テーブルが位置決めテーブルの周囲に固定され、回転テーブルの頂部がロボットアームに接続され、ロボットアームの末端にプラテンが設置され、プラテンが位置決めテーブルと協働してワークをクランプするクランプ装置とを含み、
前記クランプ装置は複数設置され、隣接するクランプ装置の作業領域が交差し、
交差領域は、隣接する前記クランプ装置の交差する作業領域によって覆われているワークの範囲であり、
非交差領域は、単一のロボットアームによって覆われているワークの範囲であり、
全てのクランプ装置の作業領域に
よって、ワークの加工面を
全て覆うことができ、
前記交差領域を加工する時、該領域に対応するクランプ装置は同時にワークをクランプし、
前記非交差領域を加工する時、該領域に対応するクランプ装置は避け、隣接するクランプ装置はワークをクランプすることを特徴とする軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項2】
前記ロボットアームは回転テーブルに接続されたメインアームを含み、メインアームはミドルアームの側部にヒンジ接続され、ミドルアームはエンドジョイントを介してプラテンに接続され、メインアーム及びミドルアームは独立して上下に揺動することができ、エンドジョイントは、プラテンが常にワークの表面に平行になるように、プラテンを駆動してそのプラテン面方向に回転させることができることを特徴とする請求項1に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項3】
前記ミドルアームの端部はコネクティングロッドにさらにヒンジ接続され、コネクティングロッドは上下に揺動する揺動ロッドにヒンジ接続され、揺動ロッドはメインアームに接続され、且つ揺動ロッド及びメインアームは独立して揺動することを特徴とする請求項2に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項4】
前記プラテンに圧力センサが内蔵され、圧力センサの端面はプラテンの端面と面一になるように設置されていることを特徴とする請求項1に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項5】
前記回転テーブルは水平回転可能な主回転体を含み、主回転体はメインアームに接続されていることを特徴とする請求項2に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項6】
前記位置決めテーブルの周囲に複数の位置決め調整装置が固定して
設置され、
前記位置決め調整装置は位置決め素子を含み、位置決め素子の底部は上下往復装置に接続されて位置決め素子の高さを調整することを特徴とする請求項1に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のクランプ力調整可能な位置決めシステムを含むことを特徴とする軌道交通用ハニカムワークのフライス加工装置。
【請求項8】
さらにフライス盤を含み、フライス盤は工作機械主軸を介して微量潤滑外部噴射角度制御装置に接続され、微量潤滑外部噴射角度制御装置はノズルに接続され、微量潤滑外部噴射角度制御装置は位置決めテーブルの上方に設置されていることを特徴とする請求項7に記載のフライス加工装置。
【請求項9】
前記微量潤滑外部噴射角度制御装置は大仰角ロッドを含み、大仰角ロッドは小仰角機構に接続され、小仰角機構はノズルに接続されてノズルの仰角を微調整し、ノズルは自在継手冷却管を介して噴霧器に接続されていることを特徴とする請求項8に記載のフライス加工装置。
【請求項10】
前記大仰角ロッドは主軸接続部品にヒンジ接続されてノズルの仰角を粗調整し、主軸接続部品は工作機械主軸に接続され、ノズルは工作機械主軸の底端にあるフライス加工工具まで延びることを特徴とする
請求項9に記載のフライス加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械加工装置の技術分野に属し、具体的には、軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステム及びフライス加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書の記述は、本発明に関連する背景技術を提供するにすぎず、必ずしも従来技術を構成するものではない。
【0003】
アルミハニカム技術は最初に航空宇宙産業に使用され、改革開放がますます深くなるにつれて、鉄道客車の軽量化と高速化の要求に応じて、アルミハニカム製品はその軽量で高強度という優れた性能で鉄道客車に幅広く使用されている。アルミハニカムパネルは上下のアルミパネル及び中間のアルミハニカムコアで構成され、実質的にはIビームの荷重伝達方式と類似しており、上下のパネルはIビームのフランジに相当し、主にパネル内の引張圧縮応力及びせん断応力を受け、アルミハニカムコアはIビームのウェブに相当し、主に横方向のせん断応力を受ける。軌道交通車両の下部には、通常、車両の大部分の機器を取り付けるための機器室が設けられ、車両が高速で走行している時には強い空気圧力波が発生し、車両の底部及び軌道近傍の石又は他の硬いものが吸い上げられ、これらの物体は車両の下部に取り付けられた機器に衝突し、高速で移動する軌道車両にとって非常に有害である。車両下の機器を保護し、車両の安全走行を確保するために、通常、機器室の下部に機器室の底板が取り付けられている。アルミハニカムパネルのハニカムコア構造はエネルギー吸収効果が高く、軌道車両の機器室の底板としてよく使用されている。したがって、このようなアルミハニカムパネルは一般に大型の扁平直方体であり、加工時には、通常、大型の可動ビーム工作機械によって高速でフライス加工される。
【0004】
現在、ハニカムコアをフライス加工する前のクランプ及び位置決めには、一般に以下の複数種の方法がある。両面接着方法:該方法は両面テープを用いてハニカム構造を加工プラットフォームに接着して固定し、その欠点は以下のとおりである。1、接着力が小さく、制御できず、ハニカム表面と線接触するため、固定効果が良好ではない。2、手動で接着及び加工した後に有機溶媒でハニカム構造に接着された両面テープを洗浄するため、作業量が増え、生産サイクルが長くなり、時間と労力がかかる。3、接着した後、ワークの位置を調整できないため、しわが発生する可能性がある。4、環境に優しい。真空吸着方法:該方法はダイアフラム法とも呼ばれ、その原理は、ハニカム構造を接着剤でプラスチックフィルム又はガラス繊維強化プラスチック製のダイアフラムに接着し、次に真空吸着方法でダイアフラムを加工プラットフォームに固定することである。欠点は両面接着方法と類似している。ポリエチレングリコール法:該方法の基本原理は以下のとおりである。まず、ポリエチレングリコールを70~90℃に加熱して溶融させ、液体のポリエチレングリコールをハニカム構造全体に充填して冷却凝固し、次に固体のポリエチレングリコールが充填されたハニカムを加工プラットフォームに正常にクランプして固定して機械加工を行う。その欠点は以下のとおりである。1、大型のアルミハニカムコア材料には全く適していない。2、大量生産に適していない。3、サイクルが長い。4、加工時の切削熱によりポリエチレングリコールが加工時に溶融する可能性がある。磁粉摩擦固定方法:自動充填装置によって鉄粉をハニカムセルに均一に注入し(充填深さは加工部品によって決定される)、次に、磁性プラットフォームに通電して磁場を励起し、ハニカムセルに注入された鉄粉は磁場の作用下でハニカム構造に押圧力を発生させ、さらにハニカムセル壁に摩擦力を発生させ、それにより加工対象のハニカム構造を固定する。鉄粉がハニカムセル壁面と接触し、固定力が十分で、強固に固定され、固定と固定解除の過程が便利で、完全に自動的に制御できるため、工業生産に役立つ。しかし、その欠点は以下のとおりである。1、鉄粉を洗浄しにくい。2、必要な装置が複雑で、該方法を用いて固定するために、制御可能な磁気加工プラットフォーム、自動充填装置、鉄粉回収再利用装置、デジタル制御プラットフォーム、及び各装置に付随する電源システム等を必要とするため、コストが高い。
【0005】
ハニカムパネルをフライス加工する前のクランプ及び位置決めには、一般に以下の複数種の方法がある。接着方法であって、ハニカム底板を接着して位置決め及び固定するものであり、この方法の欠点はハニカムコアの接着と類似しており、環境に優しくなく、作業量が増え、生産サイクルが長くなり、時間と労力がかかる。ハニカムコアは薄肉多孔質構造であり、薄肉面の剛性が非常に弱く、接着方法が下方に固定されるため、フライス加工時には、ハニカムコアが変形しやすく、加工精度に深刻な影響を与える。真空吸盤冶具であって、気圧差の原理を用いてワークを真空盤に吸着するものである。このような吸盤でワークを固定する方法は、十分に良好な密封性が要求され、即ち、加工前に、ワークの加工プロセスに応じてシールストリップを敷設する必要があり、貫通穴タイプの工程を加工する場合、シールストリップの敷設は貫通穴の位置を避けることを考慮する必要がある。したがって、このような加工方法は、異なる工程のワークを交換する場合、シールストリップの経路を変更して新たに敷設する必要がある。同時に、加工中に、密封が信頼できず、クランプ力が小さくなり又は無効になり、加工精度に影響を与える。別のクランプ方法はアルミハニカムパネルの周囲をクランプする手動治具であり、このような治具は加工時のクランプ力に影響を与えないが、アルミ合金ハニカムパネルの寸法が大きく、クランプ力が加工領域に可能な限り近づかないため、加工時のワークの撓み変形及び振動が発生し、加工が信頼できない。以上のクランプ固定方法では、クランプ力の大きさがいずれも正確に計算されておらず、ハニカム構造のワークは通常のワークとは構造的特性が異なるため、経験的にクランプすることができず、クランプ力が大きすぎたり小さすぎたりすること、及びクランプ力を印加する方向を考慮しないと、ハニカムコアが変形し、さらには崩壊することになる。
【0006】
ハニカム構造のワークをフライス加工する時の冷却と潤滑には、一般に以下の複数種の方法がある。従来の注入式であって、即ち、フライス加工中に大量の切削液を加工領域に連続的に噴射し、加工中の冷却と潤滑を実現し、切削液の対流熱交換作用によって冷却作用を実現し、熱を流れる切削液によって運び去り、加工中に、加工されるワークの表面は切削液で覆われ、熱交換領域が増加すると同時に、ワークの表面に一層の潤滑油膜が形成され、該油膜はフライス加工工具/ワーク界面の摩擦を低減させ、工具の摩耗を低減させることができ、良好な摩擦低減・摩耗抵抗効果を示す。しかし、ハニカムコアの周期的な多孔質薄肉の特性により、大量の切削液を加工領域に噴射しても、加工表面に大量の切削液を覆うことができず、大量の切削液はハニカムセルから流出し、このようにして、従来のワークの注入式に比べて、切削液の無駄が多くなる。同時に、ワークは六角形の周期的な薄肉で構成されているため、工具と薄肉との接触時間が非常に短く、加工時に連続的な切り屑を形成できず、切削時に発生した切り屑は全て砕屑であり、大量の切削液が噴射されると、切り屑の排出を妨げ、砕屑がセルに堆積し、ワークの二次損傷を引き起こす。
【0007】
乾式加工技術は、最初に出現した環境に優しい加工技術であり、自動車産業に由来する。現在では、旋削、フライス加工、ドリル加工及び中ぐり加工等の機械加工に使用されている。単に切削液を完全に廃棄するのではなく、部品の加工精度及び工具の耐用年数を保証することを前提として、切削液の使用を廃止するのである。しかし、乾式切削では加工品質を保証できず、ハニカムコアワークを切削する場合、切削後の砕屑物をタイムリーに吹き飛ばすことができず、切り屑が材料の表面に蓄積し、大量の熱が工具及びワークに伝達され、ワークが二次硬化され、ワークの表面に焼き付きが発生し、工具の摩耗が進行する。微量潤滑技術は、乾式加工技術に続く別のグリーン加工技術として、微量の潤滑液及び一定の圧力を有するガスを混合して霧化した後、切削領域に噴射して冷却と潤滑の役割を果たす切削加工技術を指す。乾式加工技術及び従来の注入式に比べて、ハニカムコアの加工により適しており、切削液を節約することを前提として、ハニカム薄肉上に十分な切削液を覆うことを保証し、効率が最も高い。しかし、現在の微量潤滑装置の制限により、外部の微量潤滑において、ノズル位置の調整は一般に手動で行われ、調整が完了した後、加工中に変更できない。しかし、ある点を固定するのではなく、設定された角度パラメータの最適範囲内でノズルの噴射位置を調整することは、工学的応用に適しており、この範囲内で、許容可能な偏差でより理想的な切削性能を得ることができる。
【0008】
要約すると、本発明者らは、接着方法及び真空吸着方法を用いる場合、ハニカムパネルを一度に接着又は吸着すると移動できないため、接着及び吸着時に位置決め誤差が発生しやすく、固定力が信頼できないため、加工時に形状位置誤差が発生することを発見した。周囲を固定及びクランプする方法を用いる場合、加工時にワークの撓み変形及び振動が発生する。ハニカムパネルをフライス加工する時の冷却と潤滑には、従来の切削液自体が環境に優しくなく、接触面の小さいハニカム薄肉部品に無駄であり、且つ発生した砕屑が切削液によって堆積されてワークの二次損傷を引き起こす。乾式加工技術では加工品質を保証できず、切り屑の排出が困難な場合も二次損傷を引き起こす。従来の微量潤滑装置は加工時の角度を調整できず、且つそのノズルの角度はハニカム構造のワークに適していない。ハニカムパネルは主に軌道交通の中核部品の機器室の底板に使用され、砂が車両内の機器を傷つけることを防止する。大量生産されるワークとして、上記の複数種のクランプ方法は、人件費が高く、時間と労力がかかるため、高効率の大量生産には適していない。また、これら複数種のクランプ方法は、ハニカムパネルを加工する時に形状位置誤差が発生しやすく、後に加工が完了したハニカムパネルの組み立て誤差が蓄積し、深刻な場合には、取り付けが信頼できないため、軌道車両が走行している時に巨大な異物の衝撃で底板が脱落し、車載機器が損傷し、したがって、重大な安全上のリスクがある。ハニカムパネルをフライス加工する時、ハニカムの特殊な構造の観点からジェットパラメータの調整が考慮されていないため、従来の切削液及び乾式方法の使用によるハニカムコアの欠陥が多くなり、ハニカムコアのT方向強度が低下し、軌道車両の機器室の底板に適用する時に緩衝性能が悪くなり、軌道車両の長期使用において早期に損傷し、安全事故を引き起こす可能性がある。さらに、ハニカムアルミ合金の剛性が低く、位置決め及び取り付けクランプ力の作用により変形しやすく、クランプ力が小さすぎてクランプ変形は減少するが、位置決め及び取り付けが信頼できず、加工精度の要件を満たすことができず、これは、高速鉄道や地下鉄等の軌道交通用大型ハニカムアルミ合金の高品質加工に関する技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術の欠点に対し、本発明の目的は、軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステム及びフライス加工装置を提供することであり、該位置決めシステムのロボットアームは、押圧力が常に適切な範囲内にあり、また常にワーク加工領域の近傍でかかるように、連動して作業することができ、クランプ力の精度及び加工の信頼性を向上させ、作業負荷を低減させる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段によって達成される。
【0011】
第1態様では、本発明の実施例は、軌道交通用ハニカムワークのクランプ力調整可能な位置決めシステムを提供し、
ワークを支持するための位置決めテーブルを備えた位置決め装置と、
回転テーブルを含み、回転テーブルが位置決めテーブルの周囲に固定され、回転テーブルの頂部がロボットアームに接続され、ロボットアームの末端にプラテンが設置され、プラテンが位置決めテーブルと協働してワークをクランプできるクランプ装置とを含み、
前記クランプ装置は複数設置され、隣接するクランプ装置の作業領域は交差し、全てのクランプ装置の作業領域はワークの加工面を覆うことができ、交差領域を加工する時、該領域に対応するクランプ装置は同時にワークをクランプし、非交差領域を加工する時、該領域に対応するクランプ装置は避け、隣接するクランプ装置はワークをクランプする。
【0012】
さらなる技術的解決手段として、前記ロボットアームは回転テーブルに接続されたメインアームを含み、メインアームはミドルアームの側部にヒンジ接続され、ミドルアームはエンドジョイントを介してプラテンに接続され、メインアーム及びミドルアームは独立して上下に揺動することができ、エンドジョイントは、プラテンが常にワークの表面に平行になるように、プラテンを駆動してそのプラテン面方向に回転させることができる。
【0013】
さらなる技術的解決手段として、前記ミドルアームの端部はコネクティングロッドにさらにヒンジ接続され、コネクティングロッドは上下に揺動する揺動ロッドにヒンジ接続され、揺動ロッドはメインアームに接続され、且つ揺動ロッド及びメインアームは独立して揺動する。
【0014】
さらなる技術的解決手段として、前記コネクティングロッドはメインアームに平行に設置され、コネクティングロッドとミドルアームとの接続点、コネクティングロッドと揺動ロッドとの接続点、メインアームとミドルアームとの接続点、メインアームと揺動ロッドとの接続点の4点接続線は平行四辺形を形成する。
【0015】
さらなる技術的解決手段として、前記プラテンに圧力センサが内蔵され、圧力センサの端面はプラテンの端面と同一平面に設置されている。
【0016】
さらなる技術的解決手段として、前記回転テーブルはメインアームに接続された、水平方向に回転可能な主回転体を含み、前記主回転体はプラテンと同期して回転し、且つ両者の回転角は同じであり、回転方向は逆であり、それにより、プラテンとワークは常に同じ方位の押圧を保持する。
【0017】
さらなる技術的解決手段として、前記位置決めテーブルの周囲に複数の位置決め調整装置が固定して設置されてワークの6点位置決めを実現し、位置決め調整装置は位置決め素子を含み、位置決め素子の底部は上下往復装置に接続されて位置決め素子の高さを調整し、前記位置決め素子は位置決めテーブルより高くてワークの側部を位置決めする。
【0018】
第2態様では、本発明の実施例はまた、上記のクランプ力調整可能な位置決めシステムを含む、軌道交通用ハニカムワークのフライス加工装置を提供する。
【0019】
さらなる技術的解決手段として、さらにフライス盤を含み、フライス盤は工作機械主軸を介して微量潤滑外部噴射角度制御装置に接続され、微量潤滑外部噴射角度制御装置はノズルに接続され、微量潤滑外部噴射角度制御装置は位置決めテーブルの上方に設置されている。
【0020】
さらなる技術的解決手段として、前記微量潤滑外部噴射角度制御装置は大仰角ロッドを含み、大仰角ロッドは小仰角機構に接続され、小仰角機構はノズルに接続されてノズルの仰角を微調整し、ノズルは自在継手冷却管を介して噴霧器に接続されている。
【0021】
さらなる技術的解決手段として、前記大仰角ロッドは主軸接続部品にヒンジ接続されてノズルの仰角を粗調整し、主軸接続部品は工作機械主軸に接続され、ノズルは工作機械主軸の底端にあるフライス加工工具まで延び、前記主軸接続部品は弧形板状構造であり、弧形板状構造は工作機械主軸の外側に係合されている。
【0022】
さらなる技術的解決手段として、前記小仰角機構は垂直方向に回転可能な小仰角回転部品を含み、小仰角回転部品は固定水平揺動角機構を収容するための溝を有し、水平揺動角機構は球対偶回転部品を含み、球対偶回転部品はノズルに接続され、球対偶回転部品は水平方向に回転してノズルを駆動して水平揺動角を調整させることができる。大仰角調整機構は最初に粗調整し、次に小仰角機構は微調整し、水平揺動角機構はノズルの水平揺動角を調整する。
【0023】
さらなる技術的解決手段として、前記ノズルの水平揺動角の範囲は[15°~45°]である。微量潤滑ノズルの角度位置及び目標距離パラメータの解析は、工具の形状、フライス加工方法、フライス加工工具の回転数によって形成される流れ場を通じて適切な仰角αの範囲を決定し、仰角を得た後に微小液滴が薄肉表面に噴射して「粘着」状態を形成する時の臨界目標距離を解析することである。さらに、ハニカムの周期的な多孔質薄肉構造に対して、入射角から微小液滴の広がり性を解析し、ノズルの適切な水平揺動角の範囲を得る。
【発明の効果】
【0024】
上記の本発明の実施例の有益な効果は以下のとおりである。
【0025】
本発明の位置決めシステムは、機械構造を用いて大型アルミ合金ハニカムパネルをクランプするため、効率が高く、加工環境に優しい。押圧力が常に適切な範囲内にあり、また常にワーク加工領域の近傍でかかるように、クランプ装置のロボットアームは連動して作業することができ、クランプ力の精度及び加工の信頼性を向上させ、作業負荷を低減させる。
【0026】
本発明のフライス加工装置では、微量潤滑外部噴射角度制御装置は、大仰角機構と小仰角機構との協働により仰角を調整でき、加工ワークの特性に応じて外部噴射ノズルの角度を自動的に調整でき、従来の外部噴射ノズルが1回の機械加工で固定しかできないという制限を改善し、自動化の度合いを高め、作業状況と組み合わせて微小液滴を必要な加工領域によりよく噴射し、加工品質を向上させることができる。
【0027】
本発明のフライス加工装置では、微量潤滑外部噴射角度制御装置はまた、大仰角機構と小仰角機構との協働により一定の噴射距離(即ち、目標距離)を調整できるため、噴射された微小液滴がワークの表面によく「付着」して潤滑効果をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の一部を構成する明細書の添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために用いられ、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を解釈するために用いられ、本発明を不当に限定するものではない。
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の実施例1のフライス加工装置の全体概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例1の工作機械治具の全体構造図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例1の工作機械治具位置決め装置IIの分解図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例1の回転テーブルの部分断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例1の回転テーブルの半断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例1の回転テーブルのウォームホイール構造の取り付けの断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例1の回転テーブルのウォーム構造の取り付けの部分断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施例1のロボットアームのメインアームと回転テーブルとの嵌合概略図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施例1のロボットアームのミドルアームとメインアームとの接続嵌合概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施例1のロボットアームの寸法関係図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施例1のロボットアームのエンドジョイントとミドルアームとの嵌合概略図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施例1のプラテンの半断面図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施例1のロボットアームの総組立図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施例1のxoy平面座標でのプラテン及びワークの図である。
【
図15】
図15は、本発明の実施例1のハニカムコアの構造図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施例1のアルミハニカムコアの圧縮の典型的な応力-歪みの概略図である。
【
図17】
図17は、本発明の実施例1のフライス加工力で構成されたトルクの概略図である。
【
図18】
図18は、本発明の実施例1のプラテンの印加範囲の抵抗トルクの概略図である。
【
図19】
図19は、本発明の実施例1のロボットアームの位置配置及び作業領域分割の概略図である。
【
図20】
図20は、本発明の実施例1の工作機械主軸の概略図である。
【
図21】
図21は、本発明の実施例1の主軸接続部品の部分断面図である。
【
図22】
図22は、本発明の実施例1の主軸接続部品と大仰角ロッドとの嵌合概略図である。
【
図23】
図23は、本発明の実施例1の大仰角ロッドとハウジング等との嵌合概略図である。
【
図24】
図24は、本発明の実施例1のハウジングの断面図である。
【
図25】
図25は、本発明の実施例1の小仰角機構の部分断面図である。
【
図26】
図26は、本発明の実施例1の小仰角機構の断面図である。
【
図27】
図27は、本発明の実施例1の小仰角機構の別の断面図である。
【
図28】
図28は、本発明の実施例1の小仰角機構と大仰角ロッド等との嵌合概略図である。
【
図30】
図30は、本発明の実施例1の水平揺動角機構と小仰角機構との嵌合概略図である。
【
図31】
図31は、本発明の実施例1の微量潤滑外部噴射角度制御装置の総組立図である。
【
図32】
図32は、本発明の実施例1の微量潤滑の入射角解析状況1の概略図である。
【
図33】
図33は、本発明の実施例1の微量潤滑の入射角解析状況2の概略図である。
【
図34】
図34は、本発明の実施例1の微量潤滑の入射角解析状況3の概略図である。
【
図35】
図35は、本発明の実施例1の微量潤滑の入射角解析状況4の概略図である。
【
図36】
図36は、本発明の実施例1のワークの表面での入射液滴の衝突方式図である。
【
図37】
図37は、本発明の実施例1のノズル位置の幾何学的関係の概略図である。
【0030】
図中:各部品の位置を示すために互いの間の距離又は寸法は誇張されており、概略図は例示のためだけのものである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の詳細な説明はいずれも例示的なものであり、本発明のさらなる説明を提供することを意図している。特に断りのない限り、本発明で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0032】
表1は、アルミ合金ハニカムパネルVを加工するプロセススキームである。表から分かるように、工程30において、まずアルミ合金ハニカムパネルVを位置決め及びクランプする必要がある。現在では、ハニカムパネルに適用されている治具は一般に3種類がある。1つ目は接着方法で、ハニカム底板を接着して位置決め及び固定するものである。この方法は欠点が明らかであり、環境に優しくなく、作業量が増え、生産サイクルが長くなり、時間と労力がかかる。2つ目は真空吸着方法で、気圧差の原理を用いてワークを真空盤に吸着させるものである。このような吸盤でワークを固定する方法は、十分に良好な密封性が要求され、即ち、加工前には、ワークの加工プロセスに応じてシールストリップを敷設する必要があり、貫通穴タイプの工程を加工する場合、シールストリップの敷設は貫通穴の位置を避けることを考慮する必要がある。したがって、このような加工方法は、異なる工程のワークを交換する場合、シールストリップの経路を変更して新たに敷設する必要がある。同時に、加工中に、密封が信頼できず、クランプ力が小さくなり又は無効になり、加工精度に影響を与える。3つ目はアルミハニカムパネルの周囲をクランプする治具であり、このような治具は加工時のクランプ力に影響を与えないが、アルミ合金ハニカムパネルVの寸法が大きいため、クランプ力が加工領域に可能な限り近づかず、加工が信頼できない。したがって、プラテンは必要な加工領域の近傍を押圧でき、且つ工作機械主軸の工具送り経路と共に変化する場合、プラテンは、工具送り経路プログラムに従って加工領域の近傍で常に押圧でき、即ち、フォローアップ押圧を実現する場合、上記の複数種のクランプ方法の欠点をうまく解決できる。
【0033】
【0034】
実施例1:
【0035】
本発明の典型的な実施形態では、
図1に示すように、大型可動ビームガントリフライス盤I、工作機械治具位置決め装置II、工作機械治具クランプ装置III、微量潤滑外部噴射角度制御装置IV、工作機械主軸VIを含む、ハニカムワークのクリーンでインテリジェントフライス加工装置が提供されている。工作機械治具位置決め装置II及び工作機械治具クランプ装置IIIは共に工作機械治具を構成し、且つ工作機械テーブルに取り付けられ、ハニカムアルミ合金ワーク(例えば、アルミ合金ハニカムパネルV)を位置決め及びクランプする。微量潤滑外部噴射角度制御装置IVは、工作機械主軸VIのフロントカバーに取り付けられ、外部噴射ノズルは、微量潤滑外部噴射角度制御装置IVに取り付けられている。加工されるワークは高速列車の機器室の底板であり、該底板は、アルミハニカムコアを中間コア材料とし、その上下にアルミ合金パネルを複合加工して形成されたアルミ合金ハニカムパネルVである。
【0036】
大型可動ビームガントリフライス盤Iは3軸可動ビームフライス盤であり、即ち、X、Y、Zの3つの方向の移動はいずれもモータで親ねじを駆動して回転させ、親ねじの回転はスライドブロックを駆動して親ねじ方向に沿って移動させて工作機械主軸X、Y、Zの3つの方向の動きを実現する。
【0037】
図2は、工作機械治具の全体構造図である。工作機械治具位置決め装置IIと工作機械治具クランプ装置IIIは別体であり、工作機械治具位置決め装置IIの両側に6つの工作機械治具クランプ装置IIIが配置されて工作機械治具全体を構成する。アルミ合金ハニカムパネルVは工作機械治具位置決め装置IIに配置されている。
【0038】
図3は、工作機械治具位置決め装置IIの分解図である。
図3に示すように、工作機械治具位置決め装置IIは位置決めテーブルII-1、位置決め調整装置II-2及び吊りリングII-3を含む。
【0039】
位置決め調整装置はシリンダ及び位置決め素子を含み、シリンダの頂部に位置決め素子が設置され、シリンダの動作により位置決め素子の高さを調整できる。シリンダは、ワークの厚さに応じて位置決め素子の高さを調整し、加工時の位置決めの信頼性を向上させることができる。
【0040】
位置決めテーブルII-1にねじ穴II-1-1が設けられ、位置決め調整装置II-2のシリンダをねじで位置決めテーブルII-1に固定して取り付ける。6点位置決めの原則を満たすために、位置決めテーブルII-1の幅辺の片側の中心線に位置決め調整装置II-2を配置し、位置決めテーブルII-1の長辺の片側に4つの位置決め調整装置II-2を配置し、位置決め素子は位置決めテーブルより高く設置され、且つアルミ合金ハニカムパネルの側部に貼り合わせることができる。
【0041】
位置決めテーブルII-1はアルミ合金ハニカムパネルVの主な位置決め表面として、ワークのZ軸の移動自由度、X軸及びY軸の回転自由度を制限し、長辺の片側の4つの位置決め調整装置II-2及び幅辺の片側の1つの位置決め調整装置II-2はX、Y軸の移動自由度及びZ軸の回転自由度を制限するために用いられ、6点位置決めの原則が満たされ、さらにワークの形状が全体的に直方体で大型であると考えられるため、長辺が少ない位置決め調整装置II-2を位置決め部品として用いる場合、ワークの寸法が大きすぎるため、フライス加工中にワークの位置がずれ、位置決めが信頼できない等の問題を引き起こす可能性があり、したがって、位置決め調整装置II-2を均等に配置することで、加工中のワークの位置決めの信頼性を確保できる。
【0042】
吊りリングII-3はこのような大型治具本体を吊り上げるために設置され、位置決めテーブルII-1の4つのピン軸II-1-2に取り付けられている。
【0043】
位置決めテーブルII-1には、工作機械テーブルとの接続及び取り付けに用いられる取り付け座II-1-3が設けられている。
【0044】
工作機械治具クランプ装置IIIは、回転テーブル及びその上に設置されたロボットアームを含み、工作機械治具クランプ装置の構造を以下に説明する。
【0045】
図4~
図5は回転テーブルの構造図である。図に示すように、回転テーブルIII-1の両端には、工作機械テーブルとの接続及び取り付けに用いられる取り付け座III-1-1が設けられ、同時に、回転テーブルIII-1には、半径が徐々に減少する段付き軸穴III-1-2及び円筒形キャビティIII-1-3が加工され、段付き軸穴III-1-2は水平に設置され、円筒形キャビティIII-1-3は垂直に設置されている。溝III-2-1が設けられた段付き軸III-2は溶接により円筒形キャビティIII-1-3の中心に固定して溶接され、回転テーブルIII-1と一体構造部品を形成する。
【0046】
図6は、回転テーブルのウォームホイール構造の取り付け図である。2つの円錐ころ軸受III-3は段付き軸III-2の上下に取り付けられ、下部の円錐ころ軸受III-3の内穴と段付き軸III-2との嵌合は穴基準を採用し、即ち、軸受の内穴の寸法を基準とし、下部の円錐ころ軸受III-3の外径とウォームホイールIII-4の内穴との嵌合は軸基準を採用し、即ち、軸受の外径の寸法を基準とする。ウォームホイールIII-4及び主回転体III-6にはいずれもねじ穴が設けられ、且つ六角穴付きねじIII-5で接続されている。主回転体III-6の他端の内径と上部の円錐ころ軸受III-3の外径との嵌合は軸基準を採用し、この上部の円錐ころ軸受III-3の内穴と段付き軸III-2との嵌合は穴基準を採用し、且つ段付き軸III-2には軸受止め輪III-7が設けられてこの円錐ころ軸受III-3の軸方向位置を固定させる。軸端には軸端カバーIII-8が設けられ、六角穴付きねじIII-9で主回転体III-6に接続されている。
【0047】
図7は、回転テーブルのウォーム構造の取り付け図である。ウォーム軸III-10にカラーIII-10-1が設けられ、ウォーム軸III-10と深溝玉軸受III-11の内穴との嵌合は穴基準を採用し、カラーIII-10-1は深溝玉軸受III-11の内輪位置を位置決めする。深溝玉軸受III-11の外径と回転テーブルIII-1の段付き軸穴III-1-2との嵌合は軸基準を採用し、軸穴III-1-2の肩部は深溝玉軸受III-11の外輪を位置決めすることを担っている。ウォーム軸III-10の他端は回転テーブル駆動モータIII-13のモータ軸III-13-1と共にカップリングIII-12に接続され、丸頭キーを介してトルクを伝達する。回転テーブル駆動モータIII-13は六角穴付きねじIII-14で回転テーブルIII-1に固定され、4つの六角穴付きねじIII-14はそれぞれ回転テーブルIII-1の4つのねじ穴III-1-4に嵌合する。
【0048】
前記ウォームホイールとウォームを互いに嵌合させ、即ち、
図6のウォームホイールIII-4を
図7のウォーム軸III-10と嵌合させる。回転テーブル駆動モータIII-13が回転すると、モータ軸III-13-1はカップリングIII-12を介してトルクを伝達し、ウォーム軸III-10を駆動して回転させ、ウォームとウォームホイールの協働で、ウォームホイールIII-4を駆動して回転させて、主回転体III-6の回転を実現する。
【0049】
図8は、工作機械治具クランプ装置IIIのロボットアームのメインアームと回転テーブルとの嵌合概略図である。駆動モータIII-15と支持板III-16は六角ねじIII-17で接続して固定されている。円錐ころ軸受III-18の外輪と支持板III-16の内径との嵌合は軸基準を採用し、軸受の外輪を基準とする。接続部品III-19の外輪軸と円錐ころ軸受III-18の内輪との嵌合は穴基準を採用し、軸受の内輪を基準とする。接続部品III-19の他端とメインアームIII-20は六角穴付きねじIII-26で固定して接続されている。駆動モータIII-15のモータ軸の外スプラインは接続部品III-19の内スプラインと嵌合し、駆動モータIII-15が回転すると、スプライン構造を介してトルクを伝達し、接続部品III-19を回転させ、駆動モータIII-15がメインアームIII-20の上下揺動角を正確に制御することを実現する。メインアームIII-20の他側の内穴と深溝玉軸受III-21の外輪との嵌合は軸基準を採用し、軸受の外輪を基準とする。深溝玉軸受III-21の内輪と揺動ロッドIII-22の一方の端軸との嵌合は穴基準を採用し、軸受の内輪を基準とする。揺動ロッドIII-22の他端軸と円錐ころ軸受III-23との嵌合は穴基準を採用し、軸受の内輪を基準とする。円錐ころ軸受III-23の外輪と支持板III-16の内径との嵌合は軸基準を採用し、軸受の外輪を基準とする。支持板III-16と駆動モータIII-24は六角ねじIII-17で接続して固定されている。駆動モータIII-24のモータ軸の外スプラインは揺動ロッドIII-22の内スプラインと嵌合し、駆動モータIII-24が回転すると、スプライン構造を介してトルクを伝達し、駆動モータIII-24が揺動ロッドIII-22の上下揺動角を正確に制御することを実現する。さらに4つの寸法が大きい六角穴付きねじIII-25で2つの支持板III-16を主回転体III-6に取り付け、それにより回転テーブル駆動モータIII-13が回転すると、最終的にロボットアームの水平左右揺動角を正確に制御することを実現する。
【0050】
図9は、ロボットアームのミドルアームとメインアームの接続嵌合概略図である。ピンIII-27とコネクティングロッドIII-28の穴III-28-1は隙間嵌めにより接続され、ピンと穴は自由に回転でき、次にピンIII-27と揺動ロッドIII-22の穴III-22-1は締まり嵌めにより接続されている。ピンIII-29とコネクティングロッドIII-28の穴III-28-1は隙間嵌めにより接続され、ピンと穴は自由に回転できる。ピンIII-29とスリーブIII-30は締まり嵌めされている。ピンIII-32とミドルアームIII-31の穴III-31-1は隙間嵌めされ、ピンIII-32はさらにスリーブIII-30と締まり嵌めされている。ミドルアームIII-31の下端にヒンジサポートIII-31-2が溶接され、ヒンジサポートIII-31-2の穴はメインアームIII-20の2つの穴の内側の間に配置され、同軸に組み立てられている。ピン接続スリーブIII-33、ピン接続スリーブIII-35はそれぞれメインアームIII-20の2つの穴の外側と締まり嵌めされ、ピンIII-34及びピンIII-36はそれぞれピン接続スリーブIII-33及びピン接続スリーブIII-35と隙間嵌めされ、ピンIII-34及びピンIII-36はさらにヒンジサポートIII-31-2の内穴と締まり嵌めされている。ミドルアームIII-31はメインアームIII-20に対して自由に揺動できる。
【0051】
図10は、ロボットアームの寸法関係図である。図に示すように、メインアームIII-20の両端の穴の中心からコネクティングロッドIII-28の両端の穴の中心までの距離は等しく、ミドルアームIII-31のヒンジサポートIII-31-2の穴の中心と穴III-31-1の中心との間の距離は揺動ロッドIII-22の両端の穴の中心距離と等しい。図に示すように、4つのドットの接続線は平行四辺形を構成している。したがって、メインアームIII-20が揺動せず、揺動ロッドIII-22が一定の角度揺動する場合、平行四辺形の特性から分かるように、ミドルアームIII-31がヒンジサポートIII-31-2を回って揺動する角度は揺動ロッドIII-22の揺動角と等しくなるため、駆動モータIII-24がミドルアームIII-31の揺動角を正確に調整することができる。
【0052】
図11は、ロボットアームのエンドジョイントとミドルアームの接続嵌合概略図である。図に示すように、エンドジョイント駆動モータIII-37はミドルアームIII-31の端部に取り付けられ、4つの締め付けねじIII-38でミドルアームIII-3の端部に固定して接続されている。エンドジョイントIII-39の内スプライン穴はエンドジョイント駆動モータIII-37のモータ軸の外スプライン構造と嵌合し、エンドジョイント駆動モータIII-37がエンドジョイントIII-39の揺動を正確に駆動することを実現する。端部ファスナーIII-40はエンドジョイント駆動モータIII-37のモータ軸の端部に取り付けられ、エンドジョイントIII-39が軸方向に移動することを防止することを担っている。フロント小型モータIII-41はエンドジョイントIII-39内に配置され、4つの締め付けねじIII-42でエンドジョイントIII-39に固定して接続されている。プラテンIII-43の上端の内部にねじ穴が設けられ、フロント小型モータIII-41のモータ軸のねじと嵌合してロックして締め付けられ、フロント小型モータIII-41はプラテンIII-43の水平回転を制御することを担っている。表面圧力センサIII-44はプラテンIII-43の内部に配置され、ねじIII-45でプラテンに固定されている。
【0053】
図12は、プラテンの半断面の概略図である。図に示すように、表面圧力センサIII-44の下端面はプラテンIII-43の下端面と面一になるように設置されている。プラテンIII-43がワークの表面に接触すると、表面圧力センサIII-44は作業し始め、プラテンIII-43が印加した押圧力をリアルタイムにフィードバックし、ロボットアームが常に適切な押圧力を印加するように保証する。該装置は、このアルミ合金ハニカムパネルの個々のハニカムセルの寸法パラメータ及びプラテンで覆われている面積に応じて適切な範囲の押圧力を計算及び印加することができる。
【0054】
ここで、ロボットアームの各部分の構造を既に説明した。
図13は、工作機械治具クランプ装置IIIの総組立図である。回転テーブル駆動モータIII-13は主回転体III-6の水平回転を正確に制御でき、駆動モータIII-15はメインアームIII-20の上下揺動を正確に制御でき、駆動モータIII-24はミドルアームIII-31の上下揺動を正確に制御でき、エンドジョイント駆動モータIII-37はエンドジョイントIII-39の上下揺動を正確に制御でき、フロント小型モータIII-41はプラテンIII-43の水平回転を正確に制御できる。回転テーブル駆動モータIII-13の主回転体III-6に対する回転角λは、信号伝送により、フロント小型モータIII-41のプラテンIII-43に対する-λ角度の回転を制御でき、ロボットアームが水平に左右に揺動する時、プラテンIII-43とアルミ合金ハニカムパネルVは常に「正の位置」を保持する。駆動モータIII-24及びエンドジョイント駆動モータIII-37は協働して、プラテンIII-43が常にアルミ合金ハニカムパネルVの主位置決め面に平行になるように保証する。回転テーブル駆動モータIII-13、駆動モータIII-15及び駆動モータIII-24の協働によりロボットアームの作業範囲が得られ、最大作業範囲は回転テーブルIII-1に溶接された段付き軸III-2を中心とし、メインアームIII-20とミドルアームIII-31が延伸可能な最も遠い距離を半径とし、描かれた円形領域は単一のロボットアームIIIの作業範囲である。駆動モータIII-15、駆動モータIII-24及びエンドジョイント駆動モータIII-37の三者が協働するように制御することで、ロボットアームの最大作業範囲内での押圧作業を実現する。
【0055】
以上は、機械的構造を通じて工作機械治具クランプ装置IIIの各部分がどのように機構の動きを実現するかを説明した。
図14は、xoy平面座標でのプラテンIII-43及びワークの図である。図に示すように、プラテンIII-43の長辺はcであり、幅辺はdである。アルミ合金ハニカムパネルVの長辺はaであり、幅辺はbである。プラテンIII-43の長辺cがアルミ合金ハニカムパネルVの長辺aに平行になる場合、プラテンIII-43は「正の位置」にあると見なされる。
【0056】
図15は、ハニカムコアの構造図である。図に示すように、ハニカム構造の特殊性により、ハニカムコアを、ハニカム薄肉に垂直なT方向、ハニカム薄壁に平行なL方向及びハニカムコアの引張延伸方向であるW方向という3つの方向に分けることができる。L方向及びW方向の剛性が弱く、T方向が受け得るアルミ合金ハニカムパネルの荷重はL方向及びW方向よりはるかに大きい。したがって、アルミ合金ハニカムパネルの上下のアルミパネルはそれぞれハニカムコアのT方向の上面と下面に敷設されている。
【0057】
ハニカムコアのL方向とW方向の弱い剛性を考慮すると、プラテンIII-43はVに対してT方向の押圧力しか印加できないが、押圧力が大きすぎると、ハニカムコアが塑性的に変形して陥没することを引き起こすため、工作機械治具クランプ装置IIIが印加した押圧力は適切な範囲内にあり、ハニカムコアが塑性的に変形しないように保証すると同時に、確実で効果的な押圧を実現することができる。
図16は、アルミハニカムコアの圧縮の典型的な応力-歪みの概略図である。
【0058】
アルミハニカム圧縮の応力-歪みの解析により以下のことがわかる。
【0059】
1.弾性変形段階(ABセグメント):この段階では、ハニカム壁は正の圧縮を受けた弾性ロッドに相当し、その応力と歪みは線形関係にあり、圧縮解除後にアルミハニカムは元の形状に戻ることができ、該段階の変形は固体材料の塑性変形法則と同じである。点はアルミハニカムの降伏強度に対応し、その値は式(1)によって計算できる。
【0060】
【0061】
2.安定降伏段階(BCセグメント):、応力が増加するにつれて、アルミハニカム壁に不安定降伏及び折り畳みが発生し、この過程が連続的に繰り返されるため、応力がこの区間内で安定せず、一方向に増減することはなく、ある区間で連続的に振動するように見えるのである。アルミハニカムの静的圧縮力学的挙動の重要なパラメータである降伏プラットフォーム応力は、通常はアルミハニカム圧縮という段階の平均応力を指し、この段階の正六角形ピンハニカム降伏プラットフォーム応力は式(2)によって得ることができる。
【0062】
【0063】
3.緻密化段階(CDセグメント):降伏プラットフォーム段階が完了した後、ハニカムセルは全て折り畳まれ、この時、ハニカム壁の間の隙間が小さく、圧縮を継続して小さな歪みを隔てることは応力を大幅に増加させる必要があり、該段階はアルミハニカムが完全に緻密化されるまで継続する。
【0064】
ハニカムコアの応力歪み圧縮曲線の解析によると、プラテンIII-23がハニカムのT方向に印加した圧縮応力はAB段階にあれば、印加した押圧力によりハニカムコアが降伏変形することはなく、治具を緩めた後にハニカムコアが元の形状に戻ることを保証できる。アルミハニカム圧縮の典型的な応力-歪みの概略図から分かるように、押圧力方向において、プラテンIII-23が印加した最大応力が最大線弾性応力(即ち、降伏強度箇所)より小さいことを保証する。
【0065】
プラテンがハニカム表面に作用する面積をAとし、プラテンのクランプ力を
とすると、プラテンが印加できる最大圧縮応力の式を得ることができる。
【0066】
【0067】
上式(3)から分かるように、ハニカムコアのハニカムセルの肉厚又はハニカムセルの辺長等のハニカム寸法パラメータが変化した場合、ロボットアームは予め設定されたプログラムに従ってその新しいハニカムコアパラメータを入力し、式に従って適切な押圧力の印加範囲を再計算できる。操作は以下のとおりである。プラテンIII-43の内部に表面圧力センサIII-44が取り付けられ、プラテンIII-43がアルミ合金ハニカムパネルVに作用し始めると、表面圧力センサIII-44が作業し始め、信号をコンピュータに伝送し、プラテンIII-43が印加した圧力値をリアルタイムに表示し、コンピュータ制御システムを介してロボットアームを制御し、且つプラテンの圧力による応力値はハニカムコアが受け得る最大応力範囲内に常にあることを保証する。
【0068】
ハニカムコアの高さは一般に数十ミリメートルであるため、ABセグメントの歪みは非常に小さく、ハニカムコアの高さとABセグメントの歪みとの積はハニカムコア高さの塑性変形量である。したがって、加工しようとするワークの精度に応じて、塑性変形量による誤差を考慮するか否かを決定する必要がある。加工精度の要件により、弾性変形量による誤差を考慮しなければならず、誤差補償を行う必要があり、必要な加工精度を満たすことができれば、誤差補償を行う必要がない。
【0069】
以上は、押圧力が大きすぎるため、ハニカムの表面を傷つけて塑性変形させる可能性があることに対して理論的解析を行い、印加可能な押圧力の最大値を決定した。次に、押圧及び固定が信頼できるように、プラテンIII-43の押圧力の作用範囲が切削加工箇所に可能な限り近づくことを考慮する必要がある。
図17に示すように、フライス加工力がアルミ合金ハニカムパネルVに対して形成するトルクの概略図である。アルミ合金ハニカムパネルVを加工する時にトルクが大きすぎるため、位置決めが信頼できず、位置ずれが発生してワークの加工精度に影響を与えることを防止するために、プラテンが十分な押圧力を印加してこのトルクを相殺する必要がある。
図18から分かるように、プラテンIII-43で形成された反時計回りのトルクMはそのずれた時計回りのトルクに抵抗できる。その理論的解析は以下のとおりである。
【0070】
まず、フライス加工工具がハニカムワークを高速でフライス加工する時のフライス加工力の大きさを知る必要がある。
【0071】
ハニカムコアの平面フライス加工力の計算式は以下のとおりである。
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
工具及びハニカムユニットが満たさなければならない拘束方程式は下式のとおりである。
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
同時に、任意の時点で切削した
のハニカムセル壁の入口角の計算式は下式のとおりである。
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
ハニカムコアをフライス加工する総切削力は下式のとおりである。
【0090】
【0091】
プラテンIII-43がワークに対して形成する抵抗トルクの理論的解析は以下のとおりである。
【0092】
【0093】
【0094】
図18に示すように、プラテンIII-43によって形成される抵抗トルクは下式のとおりである。
【0095】
【0096】
プラテンIII-43が切削領域に可能な限り近づく必要があるため、ここで、Lの最遠距離は
をとり、フライス加工力が既知であり、二重積分に従ってプラテンIII-43が印加できる最小押圧力を求めることができる。さらにハニカムコアの塑性を避けるために印加できる最大押圧力式(3)に従って、プラテンIII-43の押圧力の印加範囲を得ることができる。
【0097】
6つのロボットアームで構成される工作機械治具クランプ装置IIIと工作機械の工具送り経路との連動作業方法を説明する。ロボットアームの位置及びワークの位置に基づいてX、Y軸座標系を確立し、ロボットアームの作業範囲をワーク座標系において明確に分割し、分割された各領域はロボットアームによって協働し、工作機械の工具送り経路過程で通過する領域が異なり、異なる領域に達すると該領域を担っているロボットアームによって協働してクランプする。
図19に示すように、以下の3つの態様から説明する必要がある。
【0098】
第1は、ロボットアームの位置配置を決定する態様である。上下左右に隣接する4つのロボットアームの最大作業範囲が共通のカバー範囲を有し、即ち、図中の半径Rの4つの円が共通に交差することを保証する必要がある。交差を保証した後、ワーク上の任意の点の加工を覆うことができるが、交差が大きすぎると、ロボットアームIIIの間の相互干渉の問題が発生する。交差があり、且つ干渉問題が発生しないことを保証するために、図中の幾何学的関係から下式を得ることができる。
【0099】
【0100】
【0101】
第2は、数値制御工作機械のプログラミングの態様である。数値制御工作機械は工作機械原点と参照点、作業原点、工具設定点を有する。工作機械原点は工作機械座標系の原点であり、他の座標系、例えばワーク座標系、プログラミング座標系及び工作機械参照点の基準点である。数値制御工作機械は座標プログラミングによって加工中の工具送り経路の計画を実現し、プログラミング座標系は、プログラマが部品図及び加工プロセス等に基づいて確立した座標系であり、プログラマはワークのある点をワーク座標系の原点とし、この点を作業原点とする。工具設定点は数値制御工作機械の加工時のワークに対する工具の動きの開始点であり、プログラムはこの点から開始する。
図19において、o点はワークVの左下隅の頂点であり、o点を工具設定点及び作業原点として、xoyワーク座標系を確立する。
【0102】
第3は、ロボットアームの作業領域分割の態様である。o点を作業原点として、ワーク座標系を確立した後、ワークVに必要な加工プロセスに応じて、ワークVの加工経路をプログラミングする。各ロボットアームの作業範囲はRを半径とする円であり、ロボットアームの配置位置から、2つずつの間に共通の作業範囲があることがわかり、2つずつの共通の作業範囲を、ワーク座標系でx軸及びy軸に平行な線に作って13個の作業領域に分割する。作業領域分割が完了した後、各対応する領域はワーク座標系において特定の座標領域を有する。6つの位置のロボットアームの間の協働作業関係をプログラミングする。プログラムは以下のとおりである。フライス加工工具が領域A1でフライス加工する時、「左上」ロボットアームは避け、「左下」及び「上」ロボットアームは共に領域A1を押圧し、フライス加工工具が領域A2でフライス加工する時、「左上」及び「左下」ロボットアームは共に領域A2を押圧し、フライス加工工具が領域A3でフライス加工する時、「左下」ロボットアームは避け、「左上」及び「下」ロボットアームは共に領域A3を押圧し、フライス加工工具が領域A4でフライス加工する時、「左上」及び「上」ロボットアームは共に領域A4を押圧し、フライス加工工具が領域A5でフライス加工する時、「左下」及び「下」ロボットアームは共に領域A5を押圧し、フライス加工工具が領域A6でフライス加工する時、「下」ロボットアームは共に領域A6を押圧し、フライス加工工具が領域A7でフライス加工する時、「上」及び「下」ロボットアームは共に領域A7を押圧し、フライス加工工具が領域A8でフライス加工する時、「上」ロボットアームは共に領域A8を押圧し、フライス加工工具が領域A10でフライス加工する時、「右下」及び「下」ロボットアームは共に領域A10を押圧し、フライス加工工具が領域A11でフライス加工する時、「右上」ロボットアームは避け、「右下」及び「上」ロボットアームは共に領域A11を押圧し、フライス加工工具が領域A12でフライス加工する時、「右上」及び「右下」ロボットアームは共に領域A12を押圧し、フライス加工工具が領域A13でフライス加工する時、「右下」ロボットアームは避け、「右上」及び「下」ロボットアームは共に領域A13を押圧する。この13個の領域のうち、領域A2、A4、A5、A7、A9、A10、A12は、2つずつのロボットアームの共通の交差領域に属するため、交差がある対応するロボットアームは2つずつ協働すればよい。領域A1、A3、A6、A8、A11、A13は単一のロボットアームによって覆われている範囲であるが、この領域内の単一のロボットアームが工作機械主軸に干渉する可能性があることを考慮して、この領域内のロボットアームを避け、隣接するロボットアームが押圧することを担っている。
【0103】
図20~
図22に示すように、工作機械主軸VIは主軸接続部品IV-1を介して微量潤滑外部噴射角度制御装置IVに接続され、ノズルは工作機械主軸の底端にあるフライス加工工具まで延びる。主軸接続部品IV-1の円弧構造IV-1-1の内径は工作機械主軸VIのフロントカバーVI-2の外径と同軸に嵌合し、主軸接続部品IV-1の円弧構造IV-1-1には、主軸接続部品IV-1を工作機械主軸VIのスリーブVI-1に取り付けるために用いられる3つのねじ穴IV-1-2が設けられている。主軸接続部品IV-1に貫通穴IV-1-3が設けられ、十字穴付きねじIV-2で2つのヒンジサポートIV-3の端部のねじ穴IV-3-1に固定して接続されている。ヒンジサポートIV-3の他端の端部には六角形溝IV-3-2が設けられ、六角形締め付けナットIV-5を六角形溝IV-3-2内に配置し、角度締め付けボルトIV-6は大仰角ロッドIV-4の一端の貫通穴IV-4-1とヒンジサポートIV-3の一端に接続され、続いてヒンジサポートIV-3内に埋め込まれた六角形締め付けナットIV-5と嵌合する。大仰角を決定した場合、ヒンジサポートIV-3と大仰角ロッドIV-4の角度を調整し、角度締め付けボルトIV-6を締め付けて微小潤滑外部噴射角度制御装置IVの大仰角を固定する。十字穴付きねじIV-8は大仰角ロッドIV-4の他端の貫通穴IV-4-2及びハウジングIV-7のねじ穴IV-7-4に接続されている。
【0104】
図23に示すように、サーボモータIV-9は十字穴付きなべねじIV-10でモータブラケットIV-11に固定して接続されている。サーボモータIV-9のモータ軸IV-9-1及び軸IV-15はそれぞれカップリングスリーブIV-14に締まり嵌めされ、2つのピンIV-13を挿入して2つの軸の軸方向位置を固定し、且つモータ軸IV-9-1のトルクを軸IV-15に伝達する。次に、軸IV-15をハウジングIV-7の貫通穴IV-7-1に挿入し、十字穴付きねじIV-12で大仰角ロッドIV-4の貫通穴IV-4-3及びモータブラケットIV-11のねじ穴IV-11-1を接続し、それにより、サーボモータIV-9の位置を固定し、大仰角ロッド及びハウジング等は大仰角機構を構成する。
【0105】
図25~
図28に示すように、小仰角機構は傘歯車IV-16、丸頭キーIV-17、バッフルIV-18、ねじIV-19、傘歯車IV-20、軸IV-21、深溝玉軸受IV-22、丸頭キーIV-23、スリーブIV-24、深溝玉軸受IV-25、スリーブIV-26、平歯車IV-27、丸頭キーIV-28、スリーブIV-29、深溝玉軸受IV-30、エンドハウジングIV-31、十字穴付きなべねじIV-32、中間板IV-33、小仰角回転部品IV-34、皿ねじIV-35、平歯車IV-36、スリーブIV-37、深溝玉軸受IV-38及びなべねじIV-39を含む。傘歯車IV-16は軸IV-15に取り付けられ、軸IV-15には、傘歯車IV-16の軸線方向位置を決定するために用いられるカラーが設けられている。軸IV-15は、丸頭キーIV-17を介して傘歯車IV-16にトルクを伝達する。傘歯車IV-16の右側には、傘歯車IV-16の軸方向位置を固定するための軸端バッフルIV-18が取り付けられ、バッフルIV-18はねじIV-19で軸IV-15に固定されている。傘歯車IV-16は傘歯車IV-20の軸線方向空間に垂直に嵌合し、トルク方向を変更する。
図26から分かるように、軸IV-21の左端には軸肩部が設けられ、軸肩部の左側には深溝玉軸受IV-22が取り付けられ、深溝玉軸受IV-22の外輪とハウジングIV-7の段付き内穴IV-7-2との締まり嵌めは軸基準を採用し、深溝玉軸受IV-22の内輪と軸IV-21との締まり嵌めは穴基準を採用する。軸IV-21にはキー溝が設けられ、丸頭キーIV-23はキー溝内に取り付けられ、傘歯車IV-20の内溝は丸頭キーIV-23と締まり嵌めされている。傘歯車IV-16が回転すると、傘歯車IV-20を駆動し回転させ、傘歯車IV-20は丸頭キーIV-23を介して軸IV-21を駆動して回転させる。傘歯車IV-20の右側にはスリーブIV-24が取り付けられ、スリーブIV-24の内径と軸IV-21の外径は隙間嵌めされている。スリーブIV-24の右側には深溝玉軸受IV-25が取り付けられ、深溝玉軸受IV-25の外輪と中間板IV-33の段付き内穴との締まり嵌めは軸基準を採用し、深溝玉軸受IV-22の内輪と軸IV-21との締まり嵌めは穴基準を採用する。深溝玉軸受IV-22の右側には、軸受の位置を決定するために用いられるスリーブIV-26が取り付けられている。軸IV-21上の別のキー溝には丸頭キーIV-28が設けられ、丸頭キーIV-28は平歯車IV-27の内溝と締まり嵌めされている。軸IV-21が回転すると、平歯車IV-27を駆動して回転させる。平歯車IV-27の左側はスリーブIV-26であり、右側はスリーブIV-29であり、いずれも平歯車IV-27の軸方向移動を防止するために用いられる。スリーブIV-29の右側には深溝玉軸受IV-30が設けられ、深溝玉軸受IV-30の外輪とエンドハウジングIV-31の段付き内穴との締まり嵌めは軸基準を採用し、深溝玉軸受IV-30の内輪と軸IV-21との締まり嵌めは穴基準を採用する。エンドハウジングIV-31と中間板IV-33は十字穴付きなべねじIV-32で接続して固定されている。小仰角回転部品IV-34は皿ねじIV-35で平歯車IV-36に固定して接続されている。小仰角回転部品IV-34は左から右へエンドハウジングIV-31に組み立てられる。平歯車IV-36にはスリーブIV-37が組み立てられ、スリーブIV-37の左側は深溝玉軸受IV-38である。平歯車IV-36、スリーブIV-37及び深溝玉軸受IV-38はいずれも小仰角回転部品IV-34の左端軸に組み立てられている。次に、中間板IV-33の貫通穴に取り付けられる。なべねじIV-39はハウジングIV-7と中間板IV-33を接続して固定するために用いられる。
【0106】
図29は、上記の歯車で構成される輪列の略図である。傘歯車IV-16が回転すると、傘歯車IV-20を駆動して回転させ、傘歯車IV-20はトルクを軸IV-21に伝達し、軸IV-21はさらにトルクを平歯車IV-27に伝達し、平歯車IV-27を駆動して回転させ、平歯車IV-27は平歯車IV-36を駆動して回転させ、小仰角機構の角度調整を実現する。
【0107】
図30に示すように、水平揺動角機構は球対偶回転部品IV-40を含み、球対偶回転部品IV-40は小仰角回転部品IV-34内の球面IV-34-2と嵌合する。軸IV-41は小仰角回転部品IV-34の貫通穴IV-34-1と締まり嵌めされ、軸IV-41の扁平構造はさらに球対偶回転部品IV-40の扁平貫通穴IV-40-1と締まり嵌めされる。タイミングプーリIV-44と軸IV-41はタイミングプーリピンIV-42を介して固定して接続され、トルクを伝達する。サーボブラケットIV-48の扁平貫通穴IV-48-1は小仰角回転部品IV-34の扁平構造IV-34-3と締まり嵌めされる。深溝玉軸受IV-47はとハウジングIV-7の段付き貫通穴IV-7-3との締まり嵌めは軸基準を採用する。サーボブラケットIV-48の段付き軸と深溝玉軸受IV-47の内穴との締まり嵌めは穴基準を採用する。平歯車IV-36が回転すると、小仰角回転部品IV-34及びサーボブラケットIV-48を駆動して回転させる。サーボIV-50とサーボブラケットIV-48は皿ねじIV-46で固定して接続されている。タイミングプーリIV-45とサーボIV-50のサーボ軸IV-50-1はタイミングプーリピンIV-49を介して固定して接続され、トルクを伝達する。タイミングプーリIV-44とタイミングプーリIV-45は空間的に同じ平面上にあり、タイミングベルトIV-43を介して接続されている。サーボIV-50がタイミングプーリIV-45を駆動して回転させると、タイミングプーリIV-45はタイミングベルトIV-43を介してトルクをタイミングプーリIV-44に伝達し、タイミングプーリIV-44は軸IV-41を駆動して回転させ、軸IV-41は球対偶回転部品IV-40を駆動して左右に回転させる。
【0108】
図31は、微量潤滑外部噴射角度制御装置IVの総組立図である。図に示すように、上記の各部品が組み立てられ、同時にノズルIV-51、自在継手冷却管IV-52及び噴霧器IV-53も含まれている。ノズルIV-51は球対偶回転部品IV-40に固定され、噴霧器IV-53は主軸接続部品IV-1のねじ穴IV-1-4に固定して接続され、ノズルIV-51と噴霧器IV-53は自在継手冷却管IV-52によって接続されている。
【0109】
微量潤滑外部噴射角度制御装置の具体的な作業方法は以下のとおりである。
【0110】
まず、工具の形状寸法、フライス加工方法、フライス加工工具の回転数等のパラメータによってフライス加工領域の気流場の分布を決定できる。ノズルの仰角位置を考慮する場合、微小液滴が半径方向流れの助けを借りて切削領域により容易に入ることができるため、スプレーを気流場の半径方向流れ方向から入射するように選択する必要がある。したがって、大仰角機構、即ちヒンジサポートIV-3と大仰角ロッドIV-4との間の角度を調整することにより、さらに気流場の半径方向流れ角に応じて仰角の適切な角度αを決定することができ、この角度は半径方向流れ角の範囲内にある。
【0111】
次に、小仰角機構を調整し、即ち、サーボモータIV-9が輪列を介してトルクを伝達し、小仰角回転部品IV-34の回転を制御することにより、ノズルIV-51の仰角の微調整を実現する。アルミ合金ハニカムパネルVは、上下がアルミパネル、中間がアルミ合金ハニカムコアの構造であるため、エンドミル加工において、フライス加工工具の深さに伴って、ノズルIV-51の仰角を適切に微調整することで、微小液滴は、上アルミパネルの表面に大面積の跳ね返りが発生するのではなく、中間のアルミ合金ハニカムコアの薄肉面に良好に入射することができ、このようにして、微量潤滑効果をより良好にする。
【0112】
最後に、水平揺動角機構を調整し、即ち、サーボIV-50がタイミングベルトを介してトルクを伝達し、球対偶回転部品IV-40の水平回転を制御することにより、ノズルIV-51の水平揺動角の微調整を実現する。中間のハニカムコアは周期的な多孔質薄肉構造であるため、六角形の特性に応じて最適な噴射水平揺動角を選択する必要がある。
【0113】
正六角形の各内角が120°であるという特性に応じて、特性のある角度を選択して解析する。0°~180°内で、入射角と反射角のなす角度が大きいほど、液滴の広がり性が高くなり、潤滑効果が高くなるため、ここでは、それを5つの段階に分ける。
【0114】
入射角が0°~30°の場合、液滴の広がり性が低く、潤滑効果が低い。
【0115】
入射角が30°~45°の場合、液滴の広がり性が比較的低く、潤滑効果が比較的低い。
【0116】
入射角が45°の場合、液滴の広がり性が一般的であり、潤滑効果が一般的である。
【0117】
入射角が45°~60°の場合、液滴の広がり性が比較的高く、潤滑効果が比較的高い。
【0118】
入射角が60°~90°の場合、液滴の広がり性が高く、潤滑効果が高い。
【0119】
入射角解析には以下の4つの状況がある。
【0120】
状況1:
図32に示すように、ノズルの水平揺動角が0°で噴射する場合、微量の切削液はハニカム壁の正六角形のa、d薄肉面に水平に入射して広がることができ、潤滑効果が高く、薄肉面b、c、e、fでは、微量の切削液はいずれも薄肉面の法線に対して30°の入射角で入射し、液滴の薄肉での広がり性が比較的低い。
【0121】
状況2:
図33に示すように、ノズルの水平揺動角が30°で噴射する場合、微量の切削液はハニカム壁の正六角形のc、f薄肉面に垂直に入射し、垂直反射も発生するため、潤滑効果が低く、薄肉面a、b、d、eでは、微量の切削液はいずれも薄肉面の法線に対して60°の入射角で入射し、液滴の薄肉での広がり性が比較的高い。
【0122】
状況3:
図34に示すように、ノズルが60°の水平揺動角で噴射する場合、微量の切削液はハニカム壁の正六角形のb、e薄肉面に水平に噴射して広がることができ、潤滑効果が高く、薄肉面a、c、d、fでは、微量の切削液はいずれも薄肉面の法線に対して30°の入射角で入射し、液滴の薄肉での広がり性が比較的低い。状況3の現象は状況1の現象と同じであるが、工具送り方向という要素を考慮すると、同じではない。
【0123】
状況4:
図35に示すように、ノズルが90°の水平揺動角で噴射する場合、微量の切削液はハニカム壁の正六角形のa、d薄肉面に垂直に噴射し、垂直反射も発生するため、潤滑効果が低く、薄肉面b、c、e、fでは、微量の切削液はいずれも薄肉面の法線に対して60°の入射角で噴射し、液滴の薄肉での広がり性が比較的高い。状況4の現象は状況2の現象と同じであるが、工具送り方向という要素を考慮すると、同じではない。
【0124】
上記の4種類の状況の解析により、フライス加工工具の工具送り方向が水平右向きであると仮定すると、状況1、状況3を選択する場合、2つの薄肉の潤滑効果が高く、4つの薄肉面の潤滑効果が比較的低く、状況2、状況4を選択する場合、4つの薄肉面の潤滑効果が比較的高く、2つの薄肉面の潤滑効果が低いことを発見した。状況3及び状況4は工具送り経路の原因で拒否される。さらに状況1及び状況2を解析すると、ノズルがどの角度に位置しても、6つの薄肉面を同時に液滴拡がり性が比較的高い状態にすることができないことがわかった。したがって、6つの面のうちの4つの面が拡がり性の比較的高い状態になるようにノズルの水平揺動角を可能な限り調整する必要があり、ノズルの水平揺動角を0°から90°に調整する過程で、最適な水平揺動角の角度調整範囲が15°以上、45°以下である場合、6つの面のうちの4つの面を液滴拡がり性の比較的高い状態にすることができる。
【0125】
上記の大仰角機構と小仰角機構は互いに協働して仰角を調整できるだけでなく、噴射距離、即ち目標距離を適切に調整することもできる。ノズル距離の理論的解析計算は以下のとおりである。
【0126】
液滴付着の境界条件:
【0127】
MQLスプレーにおける油滴の動きは、主に、気流場の抵抗によって制御されるため、一定の空気流量では、ノズル距離は、油滴の衝突速度に大きな影響を与える。まず、2つの必要な無次元パラメータが与えられ、それは以下の内容を含む。
【0128】
液滴のウェーバー数:
【0129】
【0130】
液滴のラプラス数:
【0131】
ラプラス数は表面張力と流体に作用する粘性力との比を表す。
【0132】
【0133】
図36は、ワークの表面での入射液滴の衝突方式の図である。図に示すように、ウェーバー数が増加するにつれて、液滴の衝突方式は接着、広がり、さらに飛散の過程である。
【0134】
「接着」及び「広がり」の2種の形態が「粘着」の形態であると考えられる場合、下式を満たす必要がある。
【0135】
【0136】
液滴を付着させると、式(19)が導出される。
【0137】
【0138】
図37は、ノズル位置の幾何学的関係の概略図である。ノズルスプレー中心線速度の分布:
【0139】
【0140】
ノズルの出口速度を求める式は以下のとおりである。
【0141】
【0142】
仰角αの作用が小さな液滴を切削領域に可能な限り噴射することであることを考慮すると、下式が得られる。
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
本発明の位置決めシステムは、確実なクランプ力を提供でき、押圧力を調整でき、クランプ及びアンクランプが便利かつ迅速である。治具が工作機械の工具送り経路と連動する作業方法は大きな寸法のハニカムワークの加工に適し、即ち、工具が加工される領域では、治具はこの加工領域の近傍でクランプすることができ、加工の信頼性を最大限に保証する。同時に、機械構造を用いるため、グリーンで環境に優しい。この装置は、加工時に工作機械主軸の移動に追従し、且つ角度を随時に自動的に調整できる、微量潤滑外部噴射角度制御装置も含み、さらにハニカムコアの六角形構造の特性について、ノズルの水平揺動角及び目標距離に対して理論的解析を行い、ノズル噴射の角度を加工過程の変化にさらに適応させ、微量潤滑は切削加工をより良好に支援できる。本発明の位置決めシステム及びフライス加工装置を用いると、軌道交通の中核部品における機器室の底板を大量生産することができ、機器室の底板を加工する時に形状位置誤差が発生せず、且つハニカムパネルをフライス加工する時、ジェットパラメータを制御することにより、ハニカムパネルに欠陥が発生することを避け、軌道車両に適用された時の緩衝性能を保証することができ、本発明は、地下鉄及び高速鉄道に役立ち、産業分野の技術的問題を解決できるが、これに限定されない。
【0147】
以上は、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明の保護範囲を制限するものではなく、当業者であれば、本発明の技術的解決手段に基づいて、創造的な労力を要することなく行える様々な修正又は変形は本発明の保護範囲内に含まれることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0148】
I 大型可動ビームガントリフライス盤、II 工作機械治具位置決め装置、III 工作機械治具クランプ装置、IV 微量潤滑外部噴射角度制御装置、V アルミ合金ハニカムパネル、VI 工作機械主軸、II-1 位置決めテーブル、II-1-1 ねじ穴、II-1-2 ピン軸、II-1-3 取り付け座、II-2 位置決め調整装置、II-3 吊りリング、III-1 回転テーブル、III-1-1 取り付け座、III-1-2 段付き軸穴、III-1-3 円筒形キャビティ、III-1-4 ねじ穴、III-2 段付き軸、III-2-1 溝、III-3 円錐ころ軸受、III-4 ウォームホイール、III-5 六角穴付きねじ、III-6 主回転体、III-7 軸受止め輪、III-8 軸端カバー、III-9 六角穴付きねじ、III-10 ウォーム軸、III-10-1 カラー、III-11 深溝玉軸受、III-12 カップリング、III-13 回転テーブル駆動モータ、III-13-1 モータ軸、III-14 六角穴付きねじ、III-15 駆動モータ、III-16 支持板、III-17 六角ねじ、III-18 円錐ころ軸受、III-19 接続部品、III-20 メインアーム、III-21 深溝玉軸受、III-22 揺動ロッド、III-22-1 穴、III-23 円錐ころ軸受、III-24 駆動モータ、III-25 六角穴付きねじ、III-26 六角穴付きねじ、III-27 ピン、III-28 コネクティングロッド、III-28-1 穴、III- 28-2 穴、III-29 ピン、III-30 スリーブ、III-31 ミドルアーム、III-31-1 穴、III-31-2 ヒンジサポート、III-32 ピン、III-33 ピン接続スリーブ、III-34 ピン、III-35 ピン接続スリーブ、III-36 ピン、III-37 エンドジョイント駆動モータ、III-38 締め付けねじ、III-39 エンドジョイント、III-40 端部ファスナー、III-41 フロント小型モータ、III-42 締め付けねじ、III-43 プラテン、III-44 圧力センサ、III-45 ねじ、IV-1 主軸接続部品、IV-1-1 円弧構造、IV-1-2 ねじ穴、IV-1-3 貫通穴、IV-1-4 ねじ穴、IV-2 十字穴付きねじ、IV-3 ヒンジサポート、IV-3-1 端部ねじ穴、IV-3-2 六角形溝、IV-4 大仰角ロッド、 IV-4-1 貫通穴、IV-4-2 貫通穴、IV-4-3 貫通穴、IV-5 六角形締め付けナット、IV-6 角度締め付けボルト、IV-7 ハウジング、IV-7-1 ねじ穴、IV-7-2 段付き内穴、IV-7-3 段付き貫通穴、IV-7-4 ねじ穴、IV-8 十字穴付きねじ、IV-9 サーボモータ、IV-9-1 モータ軸、IV-10 十字穴付きなべねじ、IV-11 モータブラケット、IV-11-1 ねじ穴、IV-12 十字穴付きねじ、IV-13 ピン、IV-14 カップリングスリーブ、IV-15 軸、IV-16 ベベルギヤ、IV-17 丸頭キー、IV-18 バッフル、IV-19 ねじ、IV-20 傘歯車、IV-21 軸、IV-22 深溝玉軸受、IV-23 丸頭キー、IV-24 スリーブ、IV-25 深溝玉軸受、IV-26 スリーブ、IV-27 平歯車、IV-28 丸頭キー、IV-29 スリーブ、IV-30 深溝玉軸受、IV-31 エンドハウジング、IV-32 十字穴付きなべねじ、IV-33 中間板、IV-34 小仰角回転部品、IV-34-1 貫通穴、IV-34-2 球面、IV-34-3 扁平構造、IV-35 皿ねじ、IV-36 平歯車、IV-37 スリーブ、IV-38 深溝玉軸受、IV-39 なべねじ、IV-40 球対偶回転部品、IV-40-1 扁平貫通穴、IV-41 軸、IV-42 タイミングプーリピン、IV-43 タイミングベルト、IV-44 タイミングプーリ、IV-45 タイミングプーリ、IV-46 皿ねじ、IV-47 深溝玉軸受、IV-48 サーボブラケット、IV-48-1 扁平貫通穴、IV-49 タイミングプーリピン、IV-50 サーボ、IV-50-1 サーボ軸、IV-51 ノズル、IV-52 自在継手冷却管、IV-53 噴霧器、VI-1 スリーブ、VI-2 フロントカバー。