(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】複合停止部を有する光フェルール
(51)【国際特許分類】
G02B 6/36 20060101AFI20240115BHJP
G02B 6/26 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
G02B6/36
G02B6/26 301
(21)【出願番号】P 2020573037
(86)(22)【出願日】2019-06-25
(86)【国際出願番号】 IB2019055336
(87)【国際公開番号】W WO2020003117
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ハーセ,マイケル エー.
(72)【発明者】
【氏名】ハオ,ビン
【審査官】奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0219863(US,A1)
【文献】国際公開第2017/066138(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0059785(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0114582(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/24
G02B 6/255-6/27
G02B 6/30- 6/34
G02B 6/36- 6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は上部接触面及び下部接触面であって、前記下部接触面は、前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って前記嵌合平面より下にオフセットしており、前記上部接触面は、前記厚さ軸に沿って前記嵌合平面より上にオフセットしており、前記下部接触面は、前記光フェルールの嵌合方向に沿って前記上部接触面から前方にオフセットしている、上部接触面及び下部接触面を備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、
前記上部接触面と前記下部接触面とを接続する接続面と、を備え
、
前記上部接触面及び前記下部接触面はいずれも前記嵌合平面上に存在しない、光フェルール。
【請求項2】
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面と、
前記上部停止面と前記下部停止面とを接続する傾斜面であって、前記傾斜面の長さの大部分にわたって、前記嵌合面に対してある角度で傾斜している傾斜面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備え
、
前記上部停止面及び前記下部停止面はいずれも前記嵌合平面上に存在しない、光フェルール。
【請求項3】
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面と、
前記下部停止面と前記上部停止面とを接続する接続面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備え、
前記嵌合軸
と前記接続面の
任意の点における接線とがなす角度は、前記接続面の長さの
半分より大きい部分にわたってゼロより大き
く、
前記上部停止面及び前記下部停止面はいずれも前記嵌合平面上に存在しない、光フェルール。
【請求項4】
嵌合光フェルールと嵌合される光フェルールを備える光学アセンブリであって、
前記光フェルールは、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材と、を備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部接触面、下部接触面であって、前記下部接触面は、前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って前記嵌合平面より下にオフセットしており、前記上部接触面は、前記厚さ軸に沿って前記嵌合平面より上にオフセットしており、前記下部接触面は、前記光フェルールの嵌合方向に沿って前記上部
接触面から前方にオフセットしている、上部接触面及び下部接触面と、
前記上部接触面と前記下部接触面とを接続する接続面とを備える、
第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備え、前記光フェルール及び前記嵌合光フェルールは、前記光信号が前記光フェルールの前記光透過窓を通して前記嵌合光フェルールの前記光透過窓に伝送されるように
、嵌合軸に沿って嵌合するように構成されており、前記光フェルールの前記上部
接触面及び前記下部
接触面は、前記嵌合光フェルール
の下部
接触面及
び上部
接触面と接触して、前記嵌合軸に沿った前記光フェルールと前記嵌合光フェルールとの間の相対的な移動を制限するように構成されて
おり、
前記上部接触面及び前記下部接触面はいずれも前記嵌合平面上に存在しない、光学アセンブリ。
【請求項5】
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、
前記上部停止面と前記下部停止面とを接続する接続面であって、前記上部停止面と前記下部停止面との間の接続面の長さは、前記嵌合面に垂直な前記厚さ軸に沿って取られた前記光フェルールの厚さ
の10%
~50%の範囲である、接続面と、を備え
、
前記上部停止面及び前記下部停止面はいずれも前記嵌合平面上に存在しない、光フェルール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、光フェルール、光学アセンブリ、及び光フェルールを含む光コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
光コネクタは、電気通信ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、データセンターリンク、及びコンピュータ装置の内部リンク、を含む様々なアプリケーションにおける光通信に使用することができる。ラップトップコンピュータ、また更には携帯電話などの、より小さい消費者用電子機器の内部用途へと、光通信を拡張することに関心が持たれている。これらのシステムに関するコネクタ内では、塵埃及び他の形態の汚染の影響を受けにくい光接続を実現するために、拡大光ビームを使用することができ、それにより、位置合わせ公差を緩和することができる。一般に、拡大ビームは、関連付けられた光導波路(通常、光ファイバ、例えば、マルチモード通信システム用のマルチモードファイバ)のコアよりも直径が大きいビームである。接続点において拡大ビームである場合、一般に、コネクタは拡大ビームコネクタとみなされる。拡大ビームは、通常、光源又は光ファイバからの光ビームを発散させることによって得られる。多くの場合、発散ビームは、レンズ又はミラーなどの光学素子によって処理され、近似的にコリメートされた拡大ビームとなる。次に、拡大ビームは、別のレンズ又はミラーによってビームを集束することによって、受信される。
【発明の概要】
【0003】
実施形態は、光フェルールの両側に配置された複合停止部を有する光フェルールを対象とする。光フェルールは、1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝を有する第1の表面と、光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える。光フェルールは、嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面を有する。嵌合面は、光透過窓を含み、光透過窓は、光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する。第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部は、それぞれ光フェルールの両側に配置されている。各複合停止特徴部は、上部接触面及び下部接触面を含む。下部接触面は、嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、嵌合平面の下方にオフセットしている。上部接触面は、厚さ軸に沿って嵌合平面より上にオフセットしている。下部接触面は、光フェルールの嵌合方向に沿って上部接触面から前方にオフセットしている。接続面は、上部接触面と下部接触面とを接続する。
【0004】
いくつかの実施形態によれば、光フェルールは、1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝を備える第1の表面と、光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える。光フェルールの反対側の第2の表面は、嵌合平面を画定する嵌合面を含む。嵌合面は、光透過窓を含み、光透過窓は、光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する。
【0005】
第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部は、それぞれ光フェルールの両側に配置されている。各複合停止特徴部は、上部停止面及び下部停止面を含む。下部停止面は、光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、上部停止面からオフセットされている。傾斜面は、上部停止面と下部停止面とを接続する。傾斜面は、傾斜面の長さの大部分にわたって、嵌合面に対してある角度で傾斜している。
【0006】
一部の態様によれば、各複合停止特徴部は、上部停止面及び下部停止面を含み、下部停止面は、光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、上部停止面からオフセットされている。接続面は、下部停止面と上部停止面とを接続する。嵌合軸に対する接続面の傾斜は、接続面の長さの大部分にわたってゼロより大きい。
【0007】
いくつかの態様によれば、上部停止面と下部停止面との間の接続面の長さは、嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って取られた光フェルールの厚さの約10%~約50%の範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図1B】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図1C】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図1D】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図1E】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図1F】いくつかの実施形態による光フェルールの様々な図を示す。
【
図2】光リダイレクト部材及び取り付け領域に注目した
図1の光フェルールの一部の断面図である。
【
図3】光フェルールの所定の角度及び位置において所定の嵌合ばね力をもたらす、第1の取り付け領域と第2の取り付け領域との間の光導波路内で展開している屈曲部を示す。
【
図4】いくつかの実施形態による1つ以上の光フェルールを含むことができる光コネクタの一部分を示す。
【
図5A】いくつかの実施形態による嵌合前及び嵌合後の光フェルール及び嵌合光フェルールをそれぞれ示す簡略図である。
【
図5B】いくつかの実施形態による嵌合前及び嵌合後の光フェルール及び嵌合光フェルールをそれぞれ示す簡略図である。
【0009】
これらの図は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。図面で使用されている同様の番号は同様の構成要素を示す。しかし、特定の図中のある構成要素を示す数字の使用は、同じ数字を付した別の図中の構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載される実施形態は、光フェルール、光フェルールアセンブリ、及びそのような光フェルールを含む光コネクタを含む。多くの用途に使用される光フェルールは、1本の導波路、又は複数の平行導波路のアレイ(一般的には4、8又は12本又はそれ以上の平行な導波路)に光学的に結合することができる。個々の導波路は、典型的には保護緩衝コーティングを有するガラス製であり、平行導波路はジャケットで囲まれている。光フェルールは、光導波路を他の光導波路に接続するため、又は、光導波路を、インライン相互接続用の、及び/又はプリント回路基板(PCB)接続(例えば、バックプレーン接続)用の、オプトエレクトロニクス部品に接続するために有用である。
【0011】
コネクタの一タイプは拡大ビームコネクタであり、このコネクタでは、光は、関連付けられた光導波路のコアよりも大きく、かつ一般的には導波路間のピッチよりも幾分小さい直径のビームとして、導波路間で結合される。これらの導波路は、光ファイバ、例えば、マルチモード通信システム用のマルチモードファイバを含み得る。これらの拡大ビーム光コネクタは、非接触光結合とすることができ、従来の光コネクタと比較して、より低い機械的精度を要することとできる。
【0012】
光フェルールは、機械的停止特徴部を含むことができ、この停止特徴部は、光フェルールの嵌合面同士が一緒に摺動して嵌合中の光接続を形成する際に、2つの嵌合した光フェルール間の相対運動を停止するものである。いくつかの条件下では、嵌合面同士が接触する前に、停止特徴部同士が接触することもある。停止特徴部における静止摩擦は、嵌合中に光フェルール同士の位置ずれを引き起こすのに十分な強さになり得る。本明細書で論じられる実施形態は、嵌合中の光フェルール同士の位置ずれの低減をもたらす複合停止特徴部を含む。
【0013】
図1Aは、いくつかの実施形態による嵌合前の光フェルール100及びこれと同一の嵌合光フェルール100mを示す。光フェルール100は、1つ以上の光導波路110(
図2に示される)を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝105を含む第1の表面101を備える。第1の表面101はまた、光導波路110に光学的に結合されるように構成された光リダイレクト部材106を含む。「光導波路」という用語は、本明細書では、信号光を伝播させる光学素子を指すために使用される。光導波路は、クラッドを有する少なくとも1つのコアを備え、それらコア及びクラッドは、例えば全内部反射によって、コア内部で光を伝播させるように構成されている。光導波路は、例えば、単一モード若しくはマルチモード導波路、単一コアファイバ、マルチコア光ファイバ、又はポリマー導波路とすることができる。導波路は、例えば、円形、正方形、矩形などの、任意の好適な断面形状を有し得る。
【0014】
それぞれの溝105は、光導波路のうちの別々の光導波路110を受け入れるように構成されている。溝105によって受け入れられた光導波路110は、例えば、接着剤を使用して、光導波路110のための取り付け領域108を提供する溝105において光フェルール100に恒久的に取り付けることができる。
【0015】
光フェルール100は、光フェルール100と同一であり得る別の光フェルール100mと、例えば雌雄同体的に、嵌合するように構成されている。
図1A~
図1Fに示す光フェルール100、100mは、機械的嵌合舌部116、116mを含む。いくつかの実施形態では、機械的嵌合舌部116は、図に示されるように、その舌部分の長さの少なくとも一部分に沿って、テーパ状の幅を有し得る。機械的嵌合舌部116は、光コネクタハウジング(
図4を参照)の前面から外向きに延び得る。
【0016】
図2は、光リダイレクト部材106及び取り付け領域108に注目した光フェルール100の一部分100-1の断面図である。
図2は、光フェルール100へのいくつかの光導波路110の取り付けを示す。光導波路(光ファイバ)110は、それらが恒久的に取り付けられる溝105内に位置合わせされている。光導波路110の出射端は、光導波路110から出た光を、光リダイレクト部材106の入力側又は入力面内へと方向付けることができるように位置付けられている。光リダイレクト部材106は、光フェルール100に取り付けられた各光導波路(光ファイバ)110につき、光リダイレクト素子107のアレイを少なくとも1つ含む。例えば、様々な実施形態では、各光リダイレクト素子107は、プリズム、レンズ、及び反射面のうちの1つ以上を含む。
【0017】
取り付け点では、光導波路のファイバ緩衝コーティング及び保護ジャケット(存在する場合)を剥ぎ取ることができ、裸の光ファイバのみを、溝105に位置合わせして恒久的に付着させることが可能となる。光リダイレクト素子107は、溝105内に配置され溝105によって位置合わせされた第1の光導波路110からの入力光を受け入れるための光入力側109を含む。光リダイレクト素子107はまた、入力側109からの光を入力方向に沿って受け入れ、その受け入れた光を別のリダイレクト方向に沿ってリダイレクトするための湾曲した面を有し得る光リダイレクト側111を含む。光リダイレクト素子107はまた、出力側112も含み、この出力側112は、光リダイレクト素子107の光リダイレクト側111からの光を受け入れ、その受け入れた光を、出力光として嵌合相手の光結合ユニットの光リダイレクト部材に向けた出力方向に沿って伝送する。
【0018】
図1A及び
図2は、複数の光導波路110に光学的に結合することができる複数の光リダイレクト素子107を含む光フェルール100を示しているが、光フェルールは、1つの光導波路に光学的に結合することができる1つの光リダイレクト素子のみを含むことも可能である。
【0019】
図1A及び
図1Bに示されるように、光フェルール100は、嵌合面120を含む、反対側の第2の表面102を有する。光フェルール100の第2の表面102は、
図1Bにおいて最も良好に見ることができる。嵌合面120は、光透過窓121を含み、光透過窓は、光透過窓を通して嵌合光フェルール100mの光透過窓120mに光信号を伝播する。いくつかの実施形態では、光フェルール110の嵌合面120は、光フェルール100の嵌合平面199に実質的に平行である主部123を備え得る(
図1Fを参照)。嵌合平面は、フェルールの嵌合軸に平行であり、フェルールが嵌合フェルールと嵌合した形態に完全に位置合わせされると、2つのフェルールの嵌合平面同士は一致する。2つの嵌合したフェルールによって共有される回転軸がある。その回転軸は、窓121の近くの嵌合平面にある。嵌合面120は、厚さ軸(z軸)に沿って主部123から離れるように延びている1つ以上のパッド122を更に含んでもよい。例えば、いくつかの構成では、パッド122は、嵌合面120の主部123より下に約5μm~約10μmだけ延びていてもよい。嵌合光フェルール100mの第2の表面102mはまた、
図1Aに示すように、主部123mと、光透過窓121mと、パッド122mとを備える嵌合面120mを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、嵌合面はパッドを含まなくてもよい。1つ以上のパッド122は、存在する場合、嵌合面120の表面積の大部分未満、例えば、50%未満、25%未満、又は10%未満を集合的に占めることができる。あるいは、パッド122は、嵌合面の表面積のかなりの部分、例えば、嵌合面120の表面積の10%超、25%超、又は更には50%超を、個別に又は集合的に占めることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、嵌合後、光フェルール100のパッド122は、嵌合光フェルール100mの対応するパッド122m上に載り、光フェルール100の嵌合面120、120mの主部123、123mと嵌合光フェルール100mとの間に小さい間隙を提供する。小さな間隙は、嵌合面120、120mの主部123、123mの間に存在し得る塵埃及び/又は他の凹凸を収容する。
【0022】
他の実施形態では、嵌合後、光フェルール100のパッド122は、嵌合光フェルール100mの嵌合面の主部上に載り、光フェルール100の嵌合面120の主部123と嵌合光フェルール100mの嵌合面120mの主部123mとの間に小さい間隙を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態では、光フェルール100、100mの嵌合面120、120mがパッドを含まない場合、嵌合面120、120mの主部123、123mは、光フェルール同士が嵌合した後に接触してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、光フェルール100の複合停止特徴部150と嵌合光フェルール100mの複合停止特徴部150mとの相互作用が、嵌合面120、120mの、主部123と123mとの間、及び/又はパッド122と122mとの間に、小さい間隙をもたらしてもよい。
【0025】
光結合ユニット、光ケーブルサブアセンブリ、並びに光コネクタの特徴部及び動作に関する更なる情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第9,482,827号で論じられている。
【0026】
図4に示すように、光コネクタ400は、光導波路110が取り付けられ、ハウジング401内に配置された光フェルール100などの1つ以上の光フェルールを含むことができる。光導波路110は、光フェルール100の取り付け領域108、及びハウジング401内の第2の取り付け領域408に取り付けられる。
【0027】
図3によって示されるように、光フェルール100、100mの取り付け領域108と第2の取り付け領域408との間の光導波路110の長さは、光フェルール100、100mの所定の角度及び位置において所定の嵌合ばね力をもたらす屈曲部300、300mが光導波路110、110m内で展開することを可能にするように構成されている。いくつかの実施形態では、第2の取り付け領域408は、導波路110、110mに取り付けられたケーブル保持具350、350mを備えてもよく、ケーブル保持具350、350mは、光コネクタハウジング400内の保持具マウントによって受け入れられ固定されるように構成されている。ケーブル保持具及びマウントを含む光ケーブルアセンブリ及びハウジングに関する追加情報が、参照により本明細書に組み込まれる、表題「Optical Assembly with Cable Retainer」を有し、代理人整理番号76662US002によって識別される、同一出願人による、2015年10月12日に出願された米国特許出願第62/240,008号に記載されている。
【0028】
再び
図1A~
図1Fを参照すると、光フェルール100、100mは、光フェルール100の両側面に配置された第1の複合停止部150と、光フェルール100mの両側面に配置された第2の複合停止部150mとを含む。
図1Cは、光フェルール100が嵌合光フェルール100mと嵌合する際の複合前方停止部150、150mの側面図を示す。
図1Dは、光フェルール100が嵌合光フェルール100mに対して嵌合位置になった後の複合前方停止部150、150mの側面図を示す。
図1Eは、複合停止部150の斜視図を示す。
図1Fは、複合停止部150の別の側面図を示す。
【0029】
各複合停止部150、150mは、上部停止面161、161m、下部停止面162、162m、及び接続面170、170mを有する。嵌合面120の主部123が、又はパッドが存在する場合にはパッド122の下面が、
図1Fに示されるように光フェルール100のための嵌合平面199を画定する。
図1Fにおいて最も良好に見ることができるように、上部接触面161と下部接触面162との間にz軸(嵌合平面199に垂直)に沿ってオフセット196が存在する。
図1Fに示されるフェルールの配向では、オフセット196は、嵌合平面199より上の上部オフセット197と、嵌合平面より下の下部オフセット198とを含む。上部オフセット197は、上部接触面161の底縁部161aと嵌合平面199との間にある。下部オフセット198は、嵌合平面199と下部接触面162の上縁部162aとの間にある。
【0030】
いくつかの実施形態では、嵌合平面199と上部接触面161の底縁部161aとの間のオフセット197は、厚さ軸(z軸)に沿って約50μm超であってもよい。嵌合平面199と下部接触面162の上縁部162aとの間のオフセット198は、厚さ軸に沿って約50μm超であってもよい。下部接触面162は、光フェルール100の嵌合方向(x軸)に沿って上部接触面から前方にオフセットすることができる。複合前方停止部150は、上部接触面161と下部接触面162とを接続する接続面170を含み、例えば、接続面170は、上部接触面161の下縁部161aを下部接触面162の上縁部162aに接続する。
【0031】
注目すべきこととして、用語「上部」、「下部」、「より上」、「より下」、「底部」、「上部」などの用語は、本明細書では、特徴部同士間の異なる特徴及び/又は相対的な配向を識別するために使用される。光フェルールは様々な位置に配向され得るため、これらの用語の使用は、特徴部の特定の位置を示すことを意図するものではない。
【0032】
図1C及び
図1Dに示されるように、光フェルール100が嵌合光フェルール100mと嵌合する際に、光フェルール100の嵌合面120は、嵌合光フェルール100mの嵌合面120mと摺動可能に係合し、光フェルール100の接続面170は、嵌合光フェルール100m上の接続面170mと摺動可能に係合する。光フェルール100と100mとが嵌合された後、
図1Dに示すように、光フェルール100の上部接触面161及び下部接触面162は、嵌合光フェルール100mの下部接触面162m及び上部接触面161mに接触し、嵌合軸(x軸)に沿った光フェルール100と100mとの間の更なる相対運動を制限する。再び
図3を参照すると、光導波路110、110m内の屈曲部300、300mは、光フェルール100の停止面161、162を嵌合光フェルール100mの対応する停止面162m、161mと接触させて保持するばね力を提供する。
【0033】
光フェルール100、100mの接続面170、170mは、嵌合後に光フェルール100の嵌合面120と嵌合光フェルール100mの嵌合面120mとの間の分離を制限するように構成されている。嵌合面120、120mにパッド122、122mが存在する場合、接続面170、170mは、光フェルール100のパッド122と、嵌合光フェルール100mの対応するパッド122mとの間の分離を制限し得る。例えば、接続面170、170mは、光フェルール100のパッド122と、嵌合光フェルール100mのパッド122mとの間の分離を約4μm未満に制限し得る。
【0034】
パッドが嵌合光フェルール100mの嵌合面120mの主部123mに接触するように構成されたいくつかの実施形態によれば、接続面170、170mは、パッドと光フェルール100mの嵌合面120mの主部123mとの間の分離を約4μm未満に制限するように構成され得る。
【0035】
光フェルール100及び嵌合光フェルール100mの嵌合面120、120mのいずれにもパッドが存在しないいくつかの実施形態によれば、接続面170、170mは、光フェルール100の嵌合面120の主部123と嵌合光フェルール100mの嵌合面120mの主部123mとの間の分離を約4μm未満に制限するように構成され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、
図1A~
図1Fに示されるように、接続面170は、接続面170の長さLの大部分にわたって嵌合面に対して一定の角度で傾斜した傾斜面である。傾斜面170の傾斜角度は、傾斜面170が嵌合中に嵌合光フェルール100mの傾斜面170mと摺動可能に係合することを可能にするのに十分なほど小さい。例えば、角度は、約15度~約65度若しくは約25度~約55度とすることができ、又は約30度若しくは約45度であってもよい。いくつかの実施形態では、傾斜面170は、上部接触面161と下部接触面162との間のオフセット196(厚さ軸(z軸)に沿って測定される)より大きい長さLを有してもよい。
【0037】
光フェルール100が嵌合光フェルール100mと嵌合した後、光フェルール100の停止面161、162は、
図1Dに示されるように、嵌合光フェルール100mの対応する停止面162m、161mと接触する。光フェルールの接続面170は、嵌合後に嵌合光フェルール100mの対応する接続面170mと接触するように構成されてもよい。あるいは、光フェルール100の接続面170及び嵌合光フェルール100mの接続面170mは、嵌合後に、例えば、約5μm未満又は約2μm未満の距離だけ間隔を空けて配置されるように構成されてもよい。
【0038】
第1の停止面161及び第2の停止面162の一方又は両方は、
図1Cの破線191、192によって示されるように、嵌合平面199に実質的に垂直に、かつ厚さ軸(z軸)に平行に配向することができる。いくつかの実施形態では、破線193及び194によって示されるように、第1の停止面161及び第2の停止面162の一方又は両方は、嵌合平面199に対して垂直でない角度で配置され得る。上部停止面161及び/又は下部停止面162が嵌合平面199に対してなす角度は、摺動を不可能にするほど十分に急傾斜であり、これにより、光フェルールの嵌合位置の通り過ぎが生じることになる。一般に、上部停止面161及び/又は下部停止面162が嵌合平面199に対してなす角度は、傾斜接続部分170が嵌合平面199に対してなす角度よりも大きい。例えば、上部停止面及び下部停止面のうちの少なくとも1つは、嵌合平面199に対して約80°超の角度で配置され得る。
【0039】
様々な実施形態によれば、接続部分170の長さL(上部接触面161の底縁部161aと下部接触面162の上縁部162aとの間で測定される)は、光フェルール100の厚さ(厚さ軸(z軸)に沿って測定される)の約10%超とすることができ、かつ/又は光フェルール100の長さ(嵌合軸(x軸)に沿って測定される)の約20%超とすることができる。
【0040】
光フェルール100の厚さ及び弾性率は、光フェルールが嵌合中に屈曲することを可能にするように選択することができる。嵌合中のある程度の屈曲は、光フェルール100及び嵌合光フェルール100mの適切な装填及び/又は光学的位置合わせを容易にし得る。例えば、光フェルール100は、約2000~約4000MPaの範囲の曲げ弾性率を有し得る。光フェルール100は、厚さ軸(z軸)に沿って測定した場合、約500~約2000μmの範囲の厚さを有し得る。嵌合後、光フェルール100の嵌合面120は、嵌合光フェルール100mの嵌合面120mと実質的に平行であり得る。いくつかの実施形態では、光フェルール100の嵌合面120は、嵌合後の嵌合光フェルール100mの嵌合面120mに対して約2ミリラジアン未満の角度で配置され得る。
【0041】
図5A及び
図5Bは、いくつかの実施形態による複合停止部550、550mを有する光フェルール500、500mの簡略化された側面図を提供する。
図5A及び
図5Bは、それぞれ嵌合前の光フェルール500及び嵌合光フェルール500m、並びに嵌合後の光フェルール500及び嵌合光フェルール500mを示す。光フェルール500、500mの第1の表面501、501m及び第2の表面502、502mの特徴部は、
図1A~
図1Dに関連して前述したものと同じであり、
図5A及び
図5Bの簡略化された図面では詳細には繰り返さない。前述のように、光フェルール500、500mは、1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、光導波路に光学的に結合されるように構成された光リダイレクト部材とを有する第1の表面501、501mを含む。光フェルール500の反対側の第2の表面502は、嵌合面を含み、嵌合面は光透過窓を有し、光透過窓は、光透過窓を通して嵌合光フェルール500mの光透過窓に光信号を伝播する。
図5A及び
図5Bに示されるように、第2の表面502、502mは、パッド522、522mを含んでもよい。
【0042】
光フェルール500、500mは、光フェルール500の両側に配置された第1の複合停止特徴部550と、光フェルール500mの両側に配置された第2の複合停止特徴部550mとを含む。各複合停止特徴部550、550mは、上部停止面561、561m及び下部停止面562、562mを含む。下部停止面562、562mは、光フェルール500、500mの嵌合軸(x軸)に沿って上部停止面561、561mからオフセットされている。下部停止面562、562mはまた、嵌合面に垂直な厚さ軸(z軸)に沿って上部停止面561、561mからオフセットされている。
【0043】
例えば、上部停止面561、561mは、嵌合軸(x軸)に沿って、約50μm~約500μmだけ下部停止面562、562mからオフセットされてもよい。上部停止面561、561mは、嵌合面に垂直な厚さ軸(z軸)に沿って、約100μm~約400μm、例えば、200μm~約400μmだけ下部停止面562、562mからオフセットされてもよい。
【0044】
接続面570、570mは、下部停止面562、562mと上部停止面561、561mとを接続する。上部停止面561と下部停止面562との間の接続面570の長さLは、嵌合面に垂直な厚さ軸(z軸)に沿って取られた光フェルール500の厚さの約10%~約50%の範囲であり得る。
【0045】
接続面570、570mは、任意の好適な形状を有してもよく、例えば、直線状、区分的線形であってもよく、又は
図5A及び
図5Bに示されるように湾曲していてもよい。嵌合軸(x軸)に対して測定される接続面570、570mの傾斜(接線)は、接続面570、570mの長さLの大部分にわたってゼロより大きい。接続面570、570mの傾斜は、摺動を可能にするほどに十分に浅い。
【0046】
嵌合後、全長Lに沿って嵌合した後、接続面570、570mが接触しない場合もある。いくつかの実施形態では、接続面570、570mの一部分のみが、例えば、
図5Bに示されるように接続面570、570mの中央部分において、接触し得る。前述したように、本明細書には図示されていないが、いくつかの実施形態では、接続面同士は、長さLにわたって互いに間隔を空けて配置されてもよい。光フェルール500のパッド522は、図示のように、嵌合光フェルール500mのパッド522mに接触してもよく、又はパッド522は、嵌合後に、小さい距離、例えば、約4μmだけパッド522mから間隔を空けて配置されてもよい。第2の表面502、502mにパッドが存在しない場合、嵌合面同士は接触していてもよく、又は前述のように間隔を空けて配置されてもよい。嵌合後、光フェルール500の嵌合面は、嵌合光フェルール500mの嵌合面に対して、実質的に平行であってもよく、又は小さい角度、例えば、約2ミリラジアンで配置されてもよい。金型の溝と同じ側にある停止部の接触面と光リダイレクト素子の両方を成形することが好ましい。
【0047】
本開示に適用可能な光フェルール用の金型の考察は、参照により本明細書に組み込まれる、表題「Optical Ferrules and Optical Ferrule Molds」を有し、同一出願人による、2015年10月12日に出願された米国特許出願第62/239,996号において提供される。
【0048】
本明細書に記載されるアプローチと併せて使用され得る光フェルール、光学アセンブリ、及び光コネクタに関する追加情報は、参照により本明細書に組み込まれる、以下の同一出願人の米国特許出願において提供される:2015年10月12日出願の米国特許出願第62/240,000号;2015年10月12日出願の米国特許出願第62/240,069号;2015年10月12日出願の米国特許出願第62/240,066号;2015年10月12日出願の米国特許出願第62/240,008号。
【0049】
別途断りがない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いる加工寸法(feature size)、量、及び物理的特性を表す全ての数は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解するものとする。したがって、特に反対の指示がない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。端点による数値範囲の使用は、その範囲内の全ての数(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)、及びその範囲内の任意の範囲を含む。
【0050】
上述の実施形態の様々な修正及び変更が、当業者には明らかとなるものであり、本開示は、本明細書に記載されている例示的実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。読者には、別段の指示のない限り、開示される1つの実施形態の特徴はまた、開示される全ての他の実施形態にも適用することができる点を想定されたい。また、本明細書で参照される全ての米国特許、特許出願、特許出願公開、並びに他の特許文献及び非特許文献は、上記の開示に矛盾しない範囲内で、参照により本明細書に組み込まれることも理解されたい。
なお、以上の各実施形態に加えて以下の態様について付記する。
(付記1)
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は上部接触面及び下部接触面であって、前記下部接触面は、前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って前記嵌合平面より下にオフセットしており、前記上部接触面は、前記厚さ軸に沿って前記嵌合平面より上にオフセットしており、前記下部接触面は、前記光フェルールの嵌合方向に沿って前記上部接触面から前方にオフセットしている、上部接触面及び下部接触面を備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、
前記上部接触面と前記下部接触面とを接続する接続面と、を備える光フェルール。
(付記2)
前記嵌合面は、嵌合光フェルールの嵌合面と摺動可能に係合するように構成されており、
前記上部接触面及び前記下部接触面は、それぞれ前記嵌合フェルールの下部接触面及び上部接触面に接触するように構成されている、付記1に記載の光フェルール。
(付記3)
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面と、
前記上部停止面と前記下部停止面とを接続する傾斜面であって、前記傾斜面の長さの大部分にわたって、前記嵌合面に対してある角度で傾斜している傾斜面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備える光フェルール。
(付記4)
前記嵌合面は、
前記嵌合平面に平行な主部と、
前記主部から延びている1つ以上のパッドとを備え、前記パッドは、嵌合後に前記嵌合光フェルールの対応するパッド上に載るように構成されている、付記3に記載の光フェルール。
(付記5)
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面と、
前記下部停止面と前記上部停止面とを接続する接続面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備え、
前記嵌合軸に対する前記接続面の傾斜は、前記接続面の長さの大部分にわたってゼロより大きい、光フェルール。
(付記6)
前記接続面は、前記接続面の前記長さの大部分にわたって実質的に一定の非ゼロ傾斜を有する、付記5に記載の光フェルール。
(付記7)
嵌合光フェルールと嵌合される光フェルールを備える光学アセンブリであって、各光フェルールは、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材と、を備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部部接触面、下部接触面であって、前記下部接触面は、前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って前記嵌合平面より下にオフセットしており、前記上部接触面は、前記厚さ軸に沿って前記嵌合平面より上にオフセットしており、前記下部接触面は、前記光フェルールの嵌合方向に沿って前記上部停止面から前方にオフセットしている、上部接触面及び下部接触面と、
前記上部接触面と前記下部接触面とを接続する接続面とを備える、
第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、を備え、前記光フェルール及び前記嵌合光フェルールは、前記光信号が前記光フェルールの前記光透過窓を通して前記嵌合光フェルールの前記光透過窓に伝送されるように、前記嵌合軸に沿って嵌合するように構成されており、前記光フェルールの前記上部停止面及び前記下部停止面は、前記嵌合光フェルールの前記下部停止面及び前記上部停止面と接触して、前記嵌合軸に沿った前記光フェルールと前記嵌合光フェルールとの間の相対的な移動を制限するように構成されている、光学アセンブリ。
(付記8)
前記嵌合面は、前記嵌合平面に平行な主部と、前記主部から延びている1つ以上のパッドとを備える、付記7に記載の光学アセンブリ。
(付記9)
光フェルールであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるように配向された1つ以上の実質的に平行な溝と、
前記光導波路に光学的に結合されるように構成された複数の光リダイレクト部材とを備える第1の表面と、
嵌合平面を画定する嵌合面を備える反対側の第2の表面であって、前記嵌合面は、光透過窓を有し、前記光透過窓は、前記光透過窓を通して嵌合光フェルールの光透過窓に光信号を伝播する、第2の表面と、
前記光フェルールの両側にそれぞれ配置された第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部であって、各複合停止特徴部は、
上部停止面と、
前記光フェルールの嵌合軸に沿って、かつ前記嵌合面に垂直な厚さ軸に沿って、前記上部停止面からオフセットしている下部停止面とを備える、第1の複合停止特徴部及び第2の複合停止特徴部と、
前記上部停止面と前記下部停止面とを接続する接続面であって、前記上部停止面と前記下部停止面との間の接続面の長さは、前記嵌合面に垂直な前記厚さ軸に沿って取られた前記光フェルールの厚さの約10%~約50%の範囲である、接続面と、を備える光フェルール。
(付記10)
前記光フェルールの厚さ及び曲げ弾性率は、前記嵌合光フェルールとの嵌合中に前記光フェルールが屈曲することを可能にするように構成されている、付記9に記載の光フェルール。