(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20240117BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240117BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240117BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/55
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2021132782
(22)【出願日】2021-08-17
【審査請求日】2022-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】増田 順一
(72)【発明者】
【氏名】植田 祐一
【審査官】佐々木 祐
(56)【参考文献】
【文献】[ポケモンGO]特別なルアーモジュール(アイスルアー/ハーブルアー/マグネットルアー/レイニールアー)の効果・仕様まとめ,ポケマピ[online],2021年07月20日,[検索日:2023年9月8日], https://pokemongo-get.com/pokego02621/,特に、「ルアーモジュールの種類と効果一覧」、「引き寄せるポケモン」、「進化できるポケモン」、「ルアーモジュールの使い方」、「特別なルアーモジュール使用時の見た目」を参照。
【文献】エンカウント,ポケモンWiki[online],2020年06月14日,[検索日:2023年9月8日], https://wiki.xn--rckteqa2e.com/w/index.php?title=%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88&oldid=456319,特に、「概要」および「エンカウント率の変化」を参照。
【文献】ひみつきち,ポケモンWIki[online],2020年05月23日,[検索日:2023年9月8日], https://wiki.xn--rckteqa2e.com/w/index.php?title=%E3%81%B2%E3%81%BF%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%A1&oldid=452835,特に、「第三世代」、「第四世代」を参照。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
仮想空間内において、プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行わせ、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置させ、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
情報処理装置のコンピュータに、
仮想空間内において、操作入力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させ、
前記プレイヤキャラクタの移動に応じて、前記プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行わせ、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置させ、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更させる、ゲームプログラム。
【請求項3】
前記所定のアイテムオブジェクトは、複数の種類に分類され、
前記複数のキャラクタは、複数の種類に分類され、
前記コンピュータに、
前記操作入力に基づいて、複数種類の前記アイテムオブジェクトのうちの何れかの種類の前記アイテムオブジェクトを配置させ、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に対応する種類の前記キャラクタが出現し易くなるように、前記出現確率を変更させる、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータにさらに、
操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置から進入可能な部屋を生成させ、
操作入力に基づいて、前記部屋内の指定された位置に、前記アイテムオブジェクトを配置させる、請求項
1から3の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記アイテムオブジェクトは大きさを有し、前記部屋内に複数配置可能であり、
前記コンピュータに、
前記部屋内における前記アイテムオブジェクトが配置されている領域の大きさに応じて、前記出現確率を変更させる、請求項
4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記部屋に進入可能な位置を含む前記仮想空間内の所定範囲において、前記出現処理における前記出現確率を変更させる、請求項
4又は
5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータにさらに、
他の情報処理装置と通信を行わせ、
他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報を取得させ、
前記他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報にさらに基づいて、前記出現確率を変更させる、請求項
1から
6の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理装置。
【請求項9】
仮想空間内において、操作入力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させ、
前記プレイヤキャラクタの移動に応じて、前記プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理装置。
【請求項10】
前記所定のアイテムオブジェクトは、複数の種類に分類され、
前記複数のキャラクタは、複数の種類に分類され、
前記操作入力に基づいて、複数種類の前記アイテムオブジェクトのうちの何れかの種類の前記アイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に対応する種類の前記キャラクタが出現し易くなるように、前記出現確率を変更する、請求項
8又は
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置から進入可能な部屋を生成し、
操作入力に基づいて、前記部屋内の指定された位置に、前記アイテムオブジェクトを配置する、請求項
8から10の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記アイテムオブジェクトは大きさを有し、前記部屋内に複数配置可能であり、
前記部屋内における前記アイテムオブジェクトが配置されている領域の大きさに応じて、前記出現確率を変更する、請求項1
1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記部屋に進入可能な位置を含む前記仮想空間内の所定範囲において、前記出現処理における前記出現確率を変更する、請求項1
1又は1
2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
他の情報処理装置と通信を行い、
他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報を取得し、
前記他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報にさらに基づいて、前記出現確率を変更する、請求項
8から1
3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項15】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理システム。
【請求項16】
仮想空間内において、操作入力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させ、
前記プレイヤキャラクタの移動に応じて、前記プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理システム。
【請求項17】
前記所定のアイテムオブジェクトは、複数の種類に分類され、
前記複数のキャラクタは、複数の種類に分類され、
前記操作入力に基づいて、複数種類の前記アイテムオブジェクトのうちの何れかの種類の前記アイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に対応する種類の前記キャラクタが出現し易くなるように、前記出現確率を変更する、請求項1
5又は1
6に記載の情報処理システム。
【請求項18】
操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置から進入可能な部屋を生成し、
操作入力に基づいて、前記部屋内の指定された位置に、前記アイテムオブジェクトを配置する、請求項
15から17の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記アイテムオブジェクトは大きさを有し、前記部屋内に複数配置可能であり、
前記部屋内における前記アイテムオブジェクトが配置されている領域の大きさに応じて、前記出現確率を変更する、請求項
18に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記部屋に進入可能な位置を含む前記仮想空間内の所定範囲において、前記出現処理における前記出現確率を変更する、請求項
18又は
19に記載の情報処理システム。
【請求項21】
他の情報処理装置と通信を行い、
他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報を取得し、
前記他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報にさらに基づいて、前記出現確率を変更する、請求項
15から
20の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項22】
情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
仮想空間内において、プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理方法。
【請求項23】
情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
仮想空間内において、操作入力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させ、
前記プレイヤキャラクタの移動に応じて、前記プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行い、
操作入力に基づいて、
前記仮想空間内において位置を指定し、当該指定した位置に所定のアイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更する、情報処理方法。
【請求項24】
前記所定のアイテムオブジェクトは、複数の種類に分類され、
前記複数のキャラクタは、複数の種類に分類され、
前記操作入力に基づいて、複数種類の前記アイテムオブジェクトのうちの何れかの種類の前記アイテムオブジェクトを配置し、
配置された前記アイテムオブジェクトの種類に対応する種類の前記キャラクタが出現し易くなるように、前記出現確率を変更する、請求項2
2又は2
3に記載の情報処理方法。
【請求項25】
操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置から進入可能な部屋を生成し、
操作入力に基づいて、前記部屋内の指定された位置に、前記アイテムオブジェクトを配置する、請求項
22から24の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項26】
前記アイテムオブジェクトは大きさを有し、前記部屋内に複数配置可能であり、
前記部屋内における前記アイテムオブジェクトが配置されている領域の大きさに応じて、前記出現確率を変更する、請求項2
5に記載の情報処理方法。
【請求項27】
前記部屋に進入可能な位置を含む前記仮想空間内の所定範囲において、前記出現処理における前記出現確率を変更する、請求項2
5又は
26に記載の情報処理方法。
【請求項28】
他の情報処理装置と通信を行い、
他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報を取得し、
前記他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報にさらに基づいて、前記出現確率を変更する、請求項2
2から
27の何れかに記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラクタを出現させることが可能なゲームプログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゲーム中に予め設定された出現確率に基づいてキャラクタを出現させるゲームがある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「ポケットモンスターダイヤモンド ポケットモンスターパール シナリオクリアBook」,株式会社毎日コミュニケーションズ,2006年10月10日,p.32-33
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のゲームにおいては、設定された出現確率に対してプレイヤが介入できる余地は少なかった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、キャラクタを出現させるゲームにおいて、プレイヤがキャラクタの出現確率に影響を与えることが可能なゲームプログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の構成を採用した。
【0007】
本発明のゲームプログラムは、情報処理装置のコンピュータに、仮想空間内において、プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行わせ、操作入力に基づいて、所定のアイテムオブジェクトを配置させ、配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更させる。
【0008】
上記によれば、プレイヤの操作入力に基づいて所定のアイテムオブジェクトを配置し、配置されたアイテムオブジェクトの種類に基づいて、予め設定された出現確率を変更し、変更した出現確率に基づいてキャラクタを出現させることができる。これにより、プレイヤは、例えば所望のキャラクタを出現させやすくすることができる。
【0009】
また、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置のコンピュータに、仮想空間内において、操作入力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させ、前記プレイヤキャラクタの移動に応じて、前記プレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理を行わせ、操作入力に基づいて、所定のアイテムオブジェクトを配置させ、配置された前記アイテムオブジェクトの種類に基づいて、前記出現処理における前記出現確率を変更させる。
【0010】
上記によれば、プレイヤキャラクタの移動に応じて、キャラクタを予め設定された出現確率に基づいて出現させることを前提として、プレイヤの操作入力に基づいて所定のアイテムオブジェクトを配置し、配置されたアイテムオブジェクトの種類に基づいて、予め設定された出現確率を変更し、変更した出現確率に基づいてキャラクタを出現させることができる。これにより、プレイヤは、例えば所望のキャラクタを出現させやすくすることができる。
【0011】
また、前記所定のアイテムオブジェクトは、複数の種類に分類され、前記複数のキャラクタは、複数の種類に分類されてもよい。ゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記操作入力に基づいて、複数種類の前記アイテムオブジェクトのうちの何れかの種類の前記アイテムオブジェクトを配置させ、配置された前記アイテムオブジェクトの種類に対応する種類の前記キャラクタが出現し易くなるように、前記出現確率を変更させてもよい。
【0012】
上記によれば、配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタを出現させやすくすることができ、プレイヤは、所望のキャラクタを出現させやすくすることができる。
【0013】
また、ゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置に前記アイテムオブジェクトを配置させてもよい。
【0014】
上記によれば、プレイヤが指定した位置にアイテムオブジェクトを配置することができる。
【0015】
また、ゲームプログラムは、前記コンピュータにさらに、操作入力に基づいて、前記仮想空間内において指定された位置から進入可能な部屋を生成させてもよい。また、ゲームプログラムは、操作入力に基づいて、前記部屋内の指定された位置に、前記アイテムオブジェクトを配置させてもよい。
【0016】
上記によれば、プレイヤは仮想空間内に部屋を生成することができ、生成した部屋にアイテムオブジェクトを配置することができる。
【0017】
また、前記アイテムオブジェクトは大きさを有し、前記部屋内に複数配置可能であってもよい。ゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記部屋内における前記アイテムオブジェクトが配置されている領域の大きさに応じて、前記出現確率を変更させてもよい。
【0018】
上記によれば、例えば、アイテムオブジェクトが配置されている領域が大きいほど、キャラクタの出現確率を増加又は減少させることができる。
【0019】
また、ゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記部屋に進入可能な位置を含む前記仮想空間内の所定範囲において、前記出現処理における前記出現確率を変更させてもよい。
【0020】
上記によれば、プレイヤが生成した部屋の位置を含む所定範囲におけるキャラクタの出現確率を変更することができる。
【0021】
また、ゲームプログラムは、前記コンピュータにさらに、他の情報処理装置と通信を行わせ、他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報を取得させ、前記他プレイヤにより配置された前記アイテムオブジェクトに関する情報にさらに基づいて、前記出現確率を変更させてもよい。
【0022】
上記によれば、他の情報処理装置から他プレイヤにより配置されたアイテムオブジェクトに関する情報を受信し、他プレイヤにより配置されたアイテムオブジェクトにさらに基づいて、キャラクタの出現確率を変更することができる。
【0023】
また、他の発明は、上記プログラムを実行する情報処理装置であってもよいし、情報処理システムであってもよい。また、情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、プレイヤは、所定のアイテムオブジェクトを配置することにより、予め設定されたキャラクタの出現確率を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態を示す図
【
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
【
図7】本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】本実施形態のゲームが行われる仮想空間の一例を示す図
【
図9】複数のキャラクタが配置された仮想空間の一例を示す図
【
図10】各キャラクタに設定された出現確率の一例を示す図
【
図11】部屋210が設置された仮想空間の一例を示す図
【
図12】部屋210の内部の一例を示す図であって、部屋210内の一部の領域が指定される様子を示す図
【
図13】アイテムオブジェクトが配置された部屋210の内部の一例を示す図
【
図14】アイテムオブジェクトの配置領域数に応じた最大出現数の選択率の変化の一例を示す図
【
図15】種類Aのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じたキャラクタの種類毎の出現率の増減量の一例を示す図
【
図16】種類Bのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じたキャラクタの種類毎の出現率の増減量の一例を示す図
【
図17】種類Aのアイテムオブジェクトを部屋210に配置することによって、種類Aのキャラクタの出現率が増加された場合の仮想空間の一例を示す図
【
図18】本体装置2が他の装置から他プレイヤの部屋データを受信した場合の仮想空間の一例を示す図
【
図19】本体装置2のメモリ(主にDRAM85)に記憶されるデータの一例を示す図
【
図20】本体装置2のプロセッサ81において行われるゲーム処理の一例を示すフローチャート
【
図21】ステップS105のキャラクタ出現処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0026】
(システム構成)
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0027】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0028】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0029】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0030】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0031】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0032】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0033】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0034】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0035】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0036】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0037】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0038】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0039】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0040】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0041】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0042】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0043】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0044】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0045】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0046】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0047】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0048】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0049】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0050】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0051】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0052】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0053】
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
【0054】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0055】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0056】
また、本体装置2は、加速度センサ89を備える。本実施形態においては、加速度センサ89は、所定の3軸(例えば、
図1に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ89は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。
【0057】
また、本体装置2は、角速度センサ90を備える。本実施形態においては、角速度センサ90は、所定の3軸(例えば、
図1に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ90は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
【0058】
加速度センサ89および角速度センサ90は、プロセッサ81に接続され、加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果は、プロセッサ81へ出力される。プロセッサ81は、上記の加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果に基づいて、本体装置2の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。
【0059】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0060】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0061】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0062】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0063】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0064】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0065】
左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、
図4に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、
図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
【0066】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0067】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
【0068】
左コントローラ3は、振動によってユーザに通知を行うための振動子107を備える。本実施形態においては、振動子107は、本体装置2からの指令によって制御される。すなわち、通信制御部101は、本体装置2からの上記指令を受け取ると、当該指令に従って振動子107を駆動させる。ここで、左コントローラ3は、コーデック部106を備える。通信制御部101は、上記指令を受け取ると、指令に応じた制御信号をコーデック部106へ出力する。コーデック部106は、通信制御部101からの制御信号から振動子107を駆動させるための駆動信号を生成して振動子107へ与える。これによって振動子107が動作する。
【0069】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0070】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0071】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、慣性センサ(加速度センサ114および角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0072】
また、右コントローラ4は、振動子117およびコーデック部116を備える。振動子117およびコーデック部116は、左コントローラ3の振動子107およびコーデック部106と同様に動作する。すなわち、通信制御部111は、本体装置2からの指令に従って、コーデック部116を用いて振動子117を動作させる。
【0073】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0074】
(本実施形態のゲームの概要)
次に、本実施形態のゲームの概要について説明する。
図8は、本実施形態のゲームが行われる仮想空間の一例を示す図である。
図8では、仮想空間の一部が示されており、一部の仮想空間200を上方から見た図が示されている。
【0075】
なお、表示装置(ディスプレイ12又は据置型モニタ)には、
図8に示されるような仮想空間を上方から見た画像(俯瞰画像)が表示されてもよいし、プレイヤキャラクタPCの周辺に設けられた仮想カメラから見た画像が表示されてもよいし、プレイヤキャラクタPCの視点から見た画像が表示されてもよいし、これら複数の画像が表示されてもよい。
【0076】
図8に示されるように、仮想空間200には、プレイヤによって操作されるプレイヤキャラクタPCが配置される。プレイヤキャラクタPCは、例えばアナログスティック32に対する操作に応じて、仮想空間内のフィールド上を移動する。具体的には、プレイヤキャラクタPCは、通路201に沿って移動する。仮想空間200には、1又は複数の出現エリア(202~204)が設置されている。プレイヤキャラクタPCは、通路201を移動して出現エリア202~204の中に入ることができる。プレイヤキャラクタPCが出現エリア202~204の中に入ると、通路101を移動するシーンから出現エリア内のシーンに切り替わる。
【0077】
出現エリアは、プレイヤキャラクタPCとは異なる複数のキャラクタが出現するエリアである。各出現エリア202~204内には、複数のキャラクタの中から抽選により選択された複数のキャラクタが配置される。出現された複数のキャラクタは、プロセッサ81によって制御されるキャラクタであり、出現エリア内を移動する。
【0078】
複数のキャラクタは、複数の種類に分類される。例えば、複数のキャラクタは、種類A~Eに分類される。キャラクタの種類は、キャラクタの特性を表す。例えば、種類Aは水の特性を有し、種類Bは炎の特性を有する。後述するようにキャラクタ同士でバトルが行われる場合があり、キャラクタの種類によって相性がある。例えば、水の特性を有する種類Aのキャラクタは、炎の特性を有する種類Bのキャラクタに対して優位である。
【0079】
図9は、複数のキャラクタが配置された仮想空間の一例を示す図である。通常、出現エリア202~204内に配置されるキャラクタは、予め設定された確率に従って選択される。例えば、種類Aのキャラクタが選択される確率PA、種類Bのキャラクタが選択される確率PB、種類Cのキャラクタが選択される確率PC、種類Dのキャラクタが選択される確率PD、種類Eのキャラクタが選択される確率PEが予め定められている。例えば、確率PA~PEはそれぞれ20%に予め設定される。ここでキャラクタの種類毎に設定される確率を「P」と表記する。
【0080】
なお、各出現エリアに応じて確率PA~PEが異なる。例えば、出現エリア202では、キャラクタの各種類の選択確率は均等であるのに対して、出現エリア203では、水の特性を有する種類Aのキャラクタの選択確率PAは比較的高めに設定され、例えば、40%に設定される。一方、出現エリア203では、炎の特性を有する種類Bのキャラクタの選択確率PBは比較的低めに設定され、例えば、5%に設定されてもよいし、0%に設定されてもよい。
【0081】
また、各種類には複数のキャラクタが用意される。例えば、種類Aのキャラクタには、n個のキャラクタA1~Anが用意されている。キャラクタA1~Anは、それぞれ固有のキャラクタ名及び外観(形状や模様等)を有する。また、種類Bのキャラクタには、m個のキャラクタB1~Bmが用意されている。キャラクタB1~Bmも、それぞれ固有のキャラクタ名及び外観(形状や模様等)を有する。他の種類のキャラクタも同様である。
【0082】
複数のキャラクタには、出現し易いキャラクタ(通常キャラクタ)と、出現し難いキャラクタ(レアキャラクタ)とがあり、各キャラクタに対して予め出現確率が設定されている。
図10は、各キャラクタに設定された出現確率の一例を示す図である。例えば、種類Aのキャラクタを出現させることが決定されている場合、種類Aに属するキャラクタA1~Anのうちの何れを出現させるかは、キャラクタA1~Anのそれぞれに設定された出現確率に従って決定される。例えば、キャラクタA1、A2、・・、Anの出現確率は、それぞれ、10%、10%、・・・、1%に予め設定されている。また、キャラクタB1、B2、・・、Bmの出現確率は、それぞれ、10%、10%、・・・、0.5%に予め設定される。ここで、各キャラクタに設定される確率を「p」と表記する。
【0083】
ここで、仮想空間の出現エリアに複数のキャラクタを出現させる方法の一例について説明する。例えば、本実施形態では、所定のタイミングで出現させるキャラクタの総数が決定され、決定された総数に基づいて、出現させるキャラクタの種類及びその数が、種類毎に設定された確率Pに従って決定される。そして、キャラクタの種類毎の出現数が決定された場合、
図10に示される確率pに従って、出現させるキャラクタが決定される。
【0084】
例えば、ゲームのあるシーンに移行するタイミングで、当該あるシーンにおいて出現させるキャラクタが決定されてもよい。例えば、別の仮想空間から
図8に示す仮想空間200に移行する際に、仮想空間200の出現エリア202~204において出現させるキャラクタが決定されてもよい。また、プレイヤキャラクタPCが通路201を移動するシーンから出現エリア202内のシーンに移行する際に、出現エリア202内に出現させるキャラクタが決定されてもよい。また、ゲームの開始時に、出現エリアにおいて出現させるキャラクタが決定されてもよい。なお、出現させるキャラクタを決定するタイミングは上記に限らず、どのようなものでもよい。
【0085】
例えば、ある出現エリアにおいて、総数として10個のキャラクタを出現させることが決定された場合、10個のキャラクタのうち、キャラクタの種類毎の出現数が、確率PA~PEに基づいて決定される。例えば、確率PA~PEがそれぞれ同じ値である場合、種類A~Eのキャラクタがそれぞれ2個ずつ決定され易い。キャラクタの種類毎の出現数が決定された場合、各キャラクタに設定された確率pに基づいて、出現させるキャラクタが決定される。例えば種類Aのキャラクタを2個出現させると決定された場合、
図10に示すキャラクタA1~Anのそれぞれに設定された確率に従って、キャラクタA1~Anのうちの何れか2つが決定される。
【0086】
なお、複数のキャラクタを出現させる処理の順番は単なる一例であり、上述した順に限られない。例えば、キャラクタ毎に設定された確率pに基づいて、出現させるキャラクタの候補を決定した後、キャラクタの種類毎の出現数を確率Pに基づいて決定してもよい。
【0087】
このようにして決定された複数のキャラクタが、仮想空間に配置される。例えば、
図9に示されるように、出現エリア202内にキャラクタA1、B1、C1が配置され、出現エリア203内にキャラクタD1、E1が配置される。各キャラクタが仮想空間に配置された場合、各キャラクタの種類、キャラクタ名及び位置がプレイヤに認識可能に表示される。なお、各出現エリア内におけるキャラクタの配置位置は、ランダムに決定されてもよいし、予め定められた位置であってもよい。
【0088】
例えば、
図9に示されるような俯瞰画像が表示装置に表示され、キャラクタに対応するアイコン画像が、キャラクタの配置位置に表示されてもよい。また、プレイヤキャラクタPCの背後に仮想カメラが設定され、仮想カメラの撮像範囲に含まれる仮想空間の一部の画像が表示装置に表示されてもよい。この場合、プレイヤキャラクタPCが通路201上を移動しているときは各出現エリア内に配置されたキャラクタを視認できないが、例えば出現エリア202にプレイヤキャラクタPCが進入した場合には、出現エリア202内のキャラクタA1、B1、C1の外観を視認することができる。なお、キャラクタ名を表す文字が表示されることによって、配置されたキャラクタの種類及びキャラクタ名を認識可能であってもよい。
【0089】
プレイヤは、プレイヤキャラクタPCを各キャラクタの位置まで移動させ、プレイヤキャラクタPCを各キャラクタに近づける。例えば、プレイヤキャラクタPCがキャラクタA1に近づくと、キャラクタA1とのバトルシーンに移行する。バトルシーンでは、プレイヤキャラクタPCとキャラクタA1とが戦い、プレイヤキャラクタPCがキャラクタA1の捕獲に成功すると、プレイヤキャラクタPCはキャラクタA1を取得する。以後、キャラクタA1は、プレイヤキャラクタPCが所有するキャラクタとなり、プレイヤは、ゲームにおいてキャラクタA1を用いることができる。
【0090】
(キャラクタの出現確率の変更)
本実施形態のゲームでは、予め設定されたキャラクタの出現確率(出現されるキャラクタの総数、キャラクタの種類毎に設定された確率P、及び、キャラクタ個別に設定された確率pによって定められる出現確率)がプレイヤの操作入力に基づいて変更される。以下、キャラクタの出現確率の変更方法について説明する。
【0091】
まず、プレイヤは、仮想空間内の位置を指定し、当該指定した位置に部屋を設置する。部屋は、プレイヤキャラクタPCが仮想空間内に設置可能な空間であり、プレイヤキャラクタPCが進入可能な空間である。プレイヤは、自身の部屋を1つ(又は複数でもよい)設置することができる。
【0092】
図11は、部屋210が設置された仮想空間の一例を示す図である。プレイヤは、プレイヤキャラクタPCを通路201上で移動させ、所望の位置において部屋210を設置するための所定の操作を行う。例えば、プレイヤキャラクタPCが部屋210を設置するための設置アイテムを所有している場合において、壁に向かって所定の操作を行った場合、当該壁に部屋210に進入するための入り口を設置することができる。当該入り口にプレイヤキャラクタPCが接近した場合、プレイヤキャラクタPCは、部屋210内に進入する。なお、部屋210を設置するための設置条件は、プレイヤキャラクタPCが部屋を設置するための設置アイテムを所有していることであってもよいし、特定のアイテムを消費することであってもよい。また、設置条件は、ゲームにおいて所定のキャラクタに話しかけることであってもよいし、所定の敵キャラクタを倒すことであってもよいし、ゲーム内通貨又は現実の通貨を消費することであってもよい。
【0093】
図12は、部屋210の内部の一例を示す図であって、部屋210内の一部の領域が指定される様子を示す図である。
図13は、アイテムオブジェクトが配置された部屋210の内部の一例を示す図である。
【0094】
プレイヤキャラクタPCが部屋210内に進入した場合、
図12に示すような部屋210内のシーンに画面が切り替わる。
図12に示されるように、部屋210はグリッド状に複数の領域に分けられる。例えば、部屋210は正方形を縦に5個、横に8個並べた40個の正方形の領域に分けられる。プレイヤキャラクタPCは、例えばアナログスティック32に対する操作に応じて、部屋210内を移動することができる。
【0095】
コントローラに対する操作入力に基づいて、部屋210内の位置が指定される。例えば、
図12に示されるように、部屋210内の位置を指定するためのカーソル211が表示され、当該カーソル211を操作入力に基づいて移動させることで、部屋210内の位置が指定されてもよい。また、プレイヤキャラクタPCを移動させることで、部屋210内の位置が指定されてもよい。また、部屋210内の位置の指定は、座標位置を数字で入力することによって行われてもよい。
【0096】
図12に示されるように、領域2119が指定された状態で、プレイヤによって所定のアイテムオブジェクトを配置するための操作入力が行われた場合、所定のアイテムオブジェクトが配置される。例えば、
図13に示されるように、領域2119にアイテムオブジェクトIA1が配置される。アイテムオブジェクトは、プレイヤキャラクタPCが所有する仮想オブジェクトであり、ゲームの過程でプレイヤキャラクタPCが取得することができる。具体的には、アイテムオブジェクトは、上述したキャラクタ(A~Eに分類されるキャラクタ)に対応するオブジェクトであり、上記キャラクタの形状を模したオブジェクトである。各キャラクタにはそれぞれに対応するアイテムオブジェクトが用意されている。アイテムオブジェクトは、キャラクタと同様に複数の種類(A~E)に分類される。
【0097】
アイテムオブジェクトは、例えば、通路201や出現エリア202~204内に埋まっている。プレイヤは、プレイヤキャラクタPCを仮想空間200で移動させることでアイテムオブジェクトを取得する。例えば、プレイヤは、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトIA1、キャラクタB2に対応するアイテムオブジェクトIB2を仮想空間200内で取得する。
【0098】
なお、アイテムオブジェクトは、仮想空間200とは異なる仮想空間に配置され、ゲーム中に当該アイテムオブジェクトをプレイヤキャラクタPCが取得可能であってもよい。また、プレイヤは、所有する他のオブジェクトと交換することで、アイテムオブジェクトを取得可能であってもよい。また、プレイヤは、キャラクタとのバトルにおいて、アイテムオブジェクトを取得可能であってもよい。また、プレイヤは、ゲーム内通貨又は現実の通貨を消費することで、アイテムオブジェクトを取得可能であってもよい。
【0099】
プレイヤは、所有するアイテムオブジェクトのうちの何れかを選択して、部屋210内の所望の位置に当該選択したアイテムオブジェクトを配置することができる。また、プレイヤは、配置したアイテムオブジェクトの位置を変更することができる。なお、部屋210内には、アイテムオブジェクトを配置することができる領域と、アイテムオブジェクトを配置することができない領域とがある。
【0100】
アイテムオブジェクトは所定の大きさを有する。部屋210内の指定された領域にアイテムオブジェクトが配置された場合、当該領域は、アイテムオブジェクトによって占められる。このため、アイテムオブジェクトが配置された領域には、他のアイテムオブジェクトを配置することはできない。
【0101】
また、複数のアイテムオブジェクトは、異なる大きさを有する。例えば、1つの正方形の領域を占めるアイテムオブジェクトと、2つの正方形の領域を占めるアイテムオブジェクトとがある。これら以外にも、任意の数の正方形の領域を占めるアイテムオブジェクトが用意されてもよい。
【0102】
図13では、1つの領域2119を占めるアイテムオブジェクトIA1と、2つの領域2122及び2123を占めるアイテムオブジェクトIB2とが配置されている。アイテムオブジェクトIA1は、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトである。キャラクタA1は、種類Aに分類されるため、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトIA1も、同じ種類Aに分類される。また、アイテムオブジェクトIB2は、キャラクタB2に対応するアイテムオブジェクトであり、キャラクタB2は、種類Bに分類されるため、キャラクタB2に対応するアイテムオブジェクトIB2も、同じ種類Bに分類される。
【0103】
なお、アイテムオブジェクトは、キャラクタに対応するオブジェクト(例えばキャラクタの形状を模したオブジェクト)でなくてもよい。この場合でも、アイテムオブジェクトには、キャラクタと同様に複数の種類があり、キャラクタの種類に対応するアイテムオブジェクトの種類がある。
【0104】
ここで、アイテムオブジェクトの種類とキャラクタの種類とが「対応する」とは、アイテムオブジェクトの種類とキャラクタの種類とが同じであること、及び、これらが同一でなくても1対1で対応付けられていることを含む。また、アイテムオブジェクトの種類とキャラクタの種類とが「対応する」とは、アイテムオブジェクトの種類とキャラクタの種類とが1対他で対応付けられていることを含む。例えば、種類Xのアイテムオブジェクトは、種類Aのキャラクタ及び種類Bのキャラクタと対応付けられてもよい。
【0105】
部屋210は、拡張条件が満たされた場合に、拡張される。部屋210の拡張は複数回可能である。例えば、1回目の拡張が行われると、部屋210は、正方形40個分の領域から、正方形60個分の領域となる。部屋210が拡張されると、アイテムオブジェクトを配置可能な領域が増え、より多くのアイテムオブジェクトを配置することが可能となる。例えば、部屋210は、ゲームにおいて所定条件が満たされた場合、拡張される。部屋の拡張条件は、例えば、部屋の拡張のための拡張アイテムをプレイヤキャラクタPCが取得することであってもよいし、特定のアイテムを消費することであってもよい。また、部屋の拡張条件は、プレイヤキャラクタPCが所定のキャラクタに話しかけることであってもよいし、所定の敵キャラクタを倒すことであってもよい。また、部屋の拡張条件は、プレイヤの指示に応じてゲーム内通貨又は現実の通貨を消費することであってもよい。なお、別の実施形態においては、部屋の拡張は行わないようにして最初から十分な大きさの固定の大きさであってもよい。
【0106】
部屋210は、対応する仮想空間の所定範囲におけるキャラクタの出現率を変化させる効果を有する。具体的には、部屋210内に配置されたアイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、部屋210に対応する仮想空間200の所定範囲におけるキャラクタの出現率が変更される。より具体的には、部屋210内に配置されたアイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、部屋210の位置を含む所定範囲(具体的には出現エリア202内)において、出現させるキャラクタの総数(キャラクタの出現数)が、通常よりも多く決定される。また、部屋210内に配置されたアイテムオブジェクトの種類に応じて、対応する種類のキャラクタの出現率が通常よりも上昇する。
【0107】
図14は、アイテムオブジェクトの配置領域数に応じた最大出現数の選択率の変化の一例を示す図である。
【0108】
図14において、「配置領域数」は、部屋210内に配置された全てのアイテムオブジェクトが占める領域の大きさを示し、全てのアイテムオブジェクトが占める正方形領域の数を示す。1つの正方形の領域を占めるアイテムオブジェクトが配置された場合は、「配置領域数」は「1」である。「配置領域数」が「0」は、部屋210内にアイテムオブジェクトが配置されていない通常の状態を示す。
【0109】
図14の「最大出現数の選択率」は、予め設定されたキャラクタの出現数の最大値が選択される割合を示す。本実施形態では、出現エリア(又は仮想空間)に応じて、キャラクタの出現数の最大値が予め定められている。例えば、ある出現エリアでは、最大で「10」のキャラクタが出現するように設定される。当該出現エリアにおいて、実際に配置されるキャラクタの数は、「10」とは限らず、所定の確率分布に従う。
図14に示されるように、通常の状態であるときの最大出現数の選択率は、初期値(50%)である。すなわち、通常では、50%の確率で最大出現数が選択される。例えば、最大出現数が「10」である場合は、50%の確率でキャラクタの出現数として「10」が選択される。最大出現数未満の出現数についても、所定の確率分布に従う。例えば、「最大出現数-1」の選択率は、30%に設定され、「最大出現数-2」の選択率は、10%に設定されてもよい。
【0110】
図14に示されるように、アイテムオブジェクトの配置領域数が、例えば1~10である場合、最大出現数が選択される割合が初期値よりも5%増加され、最大出現数が選択される割合は55%となる。すなわち、配置領域数が1~10である場合、通常よりもキャラクタの出現数が多くなりやすい。また、配置領域数が11~20である場合、最大出現数が選択される割合は、初期値+10%(60%)となる。また、配置領域数が21~30である場合、最大出現数が選択される割合は、初期値+15%(65%)となる。
【0111】
配置領域数が41~50である場合、最大出現数が選択される割合は、75%となる。拡張前の部屋210は、40個の正方形を有する領域であり、アイテムオブジェクトを配置することができない領域がある。このため、拡張前の部屋210には、40個の正方形の領域を超えてアイテムオブジェクトを配置することはできない。しかしながら、上記のように部屋210を拡張した場合、アイテムオブジェクトを配置するための領域が増加し、アイテムオブジェクトの配置領域数を40以上とすることができる。部屋210を拡張すればするほど、アイテムオブジェクトを多く配置することができ、キャラクタを多く出現させることができる。
【0112】
このように、部屋210内を占めるアイテムオブジェクトの領域が大きいほど、キャラクタの最大出現数が選択される確率が高くなり、より多くのキャラクタを部屋210に対応する所定範囲(出現エリア202)に出現させることができる。
【0113】
なお、部屋210内にアイテムオブジェクトが配置されている場合、「最大出現数の選択率」が増加されるとともに、「予め設定されたキャラクタの出現数の最大値」も増加されてもよい。また、部屋210内にアイテムオブジェクトが配置されている場合、「最大出現数の選択率」が増加されるのではなく、出現させるキャラクタの総数が単に増加されてもよい。例えば、通常では10個のキャラクタが出現する場合において、アイテムオブジェクトが配置されている場合には、そのアイテムオブジェクトの領域の大きさに応じて、キャラクタの出現数を、11個、12個、・・・のように増加させてもよい。
【0114】
また、部屋210内のアイテムオブジェクトの種類毎の配置領域数に基づいて、キャラクタの種類毎の出現数が決定される。キャラクタの種類毎の出現数は、キャラクタの種類毎に設定された出現率に基づいて算出される。
【0115】
図15は、種類Aのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じたキャラクタの種類毎の出現率の増減量の一例を示す図である。
図16は、種類Bのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じたキャラクタの種類毎の出現率の増減量の一例を示す図である。
【0116】
図15における「種類Aのアイテムの配置領域数」は、部屋210内に配置された全てのアイテムオブジェクトのうち、種類Aに分類されるアイテムオブジェクトが占める正方形領域の数を示す。
図15に示されるように、種類Aのアイテムの配置領域数が0である場合、キャラクタの種類毎の出現率の増減量は、「0」であり、それぞれ初期値に設定される。例えば、各種類の出現率の初期値は、それぞれ20%である。なお、出現エリアに応じて各種類に設定される初期値が異なる。例えば、別の出現エリアでは、種類Aのキャラクタの出現率の初期値は30%に設定されるのに対して、種類Bのキャラクタの出現率の初期値は5%に設定されてもよい。また、ある出現エリアでは、特定の種類のキャラクタの出現率は「0」に設定されてもよい。
【0117】
種類Aのアイテムの配置領域数が1~10である場合、種類Aのキャラクタの出現率が、初期値に対して増加される。例えば、種類Aのアイテムの配置領域数が1~10である場合、種類Aのキャラクタの出現率の増加量は5%であり、種類Aのキャラクタの出現率は、「初期値+5%(すなわち、25%)」に変更される。種類Aのキャラクタの出現率が増加する分、他の種類のキャラクタの出現率は初期値よりも減少される。例えば、種類Bのキャラクタの出現率の減少量は2%であり、種類Bのキャラクタの出現率は、「初期値-2%(すなわち、18%)」に変更される。また、種類Cのキャラクタの出現率の減少量は1%であり、種類Cのキャラクタの出現率は、「初期値-1%(すなわち、19%)」に変更される。このように、種類Aのキャラクタの出現率が増加する場合、種類Aと対照的な特性を有する種類Bのキャラクタの出現率は、他の種類C~Eよりも低下されてもよい。
【0118】
なお、種類Aのキャラクタの出現率が増加する場合、その他の種類B~Eのキャラクタの出現率は均等に減少されてもよいし、出現エリアに応じて減少量が異なってもよいし、ランダムに減少量が決定されてもよい。また、プレイヤの操作入力に基づいてキャラクタの種類毎の出現率が変更されてもよい。
【0119】
また、
図15に示されるように、種類Aのアイテムの配置領域数が11~20である場合、種類Aのキャラクタの出現率は、「初期値+10%(すなわち、30%)」に変更される。一方、種類Bのキャラクタの出現率は、「初期値-4%(すなわち、16%)」に変更され、種類Cのキャラクタの出現率は、「初期値-2%(すなわち、18%)」に変更される。
【0120】
また、
図16に示されるように、「種類Bのアイテムの配置領域数」に応じて、種類Bのキャラクタの出現率が増加される。「種類Bのアイテムの配置領域数」は、部屋210内に配置された全てのアイテムオブジェクトのうち、種類Bに分類されるアイテムオブジェクトが占める正方形領域の数を示す。
【0121】
図16に示されるように、種類Bのアイテムの配置領域数が1~10である場合、種類Bのキャラクタの出現率の増加量は5%であり、種類Bのキャラクタの出現率は、「初期値+5%(すなわち、25%)」に変更される。一方、種類Aのキャラクタの出現率の減少量は2%であり、種類Aのキャラクタの出現率は、「初期値-2%(すなわち、18%)」に変更される。また、種類Cのキャラクタの出現率は、「初期値-1%(すなわち、19%)」に変更される。
【0122】
また、種類Bのアイテムの配置領域数が11~20である場合、種類Bのキャラクタの出現率は、「初期値+10%(すなわち、30%)」に変更される。一方、種類Aのキャラクタの出現率は、「初期値-4%(すなわち、16%)」に変更され、種類Cのキャラクタの出現率は、「初期値-2%(すなわち、18%)」に変更される。
【0123】
図15及び
図16の他にも、配置されたアイテムオブジェクトの種類毎に、各キャラクタの出現率を変更するための同様の表が予め用意されている。
【0124】
部屋210には複数種類のアイテムオブジェクトを配置することができる。複数種類のアイテムオブジェクトが配置されている場合、アイテムオブジェクトの種類毎に
図15及び
図16等の表に従ってキャラクタの出現率が変更される。例えば、部屋210に種類AのアイテムオブジェクトIAが配置され、種類BのアイテムオブジェクトIBが配置されている場合、
図15と
図16とに基づいて、各キャラクタの出現率が変更される。
【0125】
例えば、
図15に従った各キャラクタの出現率の増減量と、
図16に従った各キャラクタの出現率の増減量とを加えた値が、各キャラクタの出現率の初期値に対する増減量として算出されてもよい。例えば、種類AのアイテムオブジェクトIAの配置領域数が5個であり、種類BのアイテムオブジェクトIBの配置領域数が15個である場合、種類Aのキャラクタの出現率の増加量は、「+5%」(
図15参照)に「-4%」(
図16参照)を加えた値「1%」となる。また、種類Bの出現率の増加量は、「-2%」(
図15参照)に「+10%」(
図16参照)を加えた値「8%」となる。
【0126】
なお、単にそれぞれの増減量を加算するのではなく、例えば、各種類に重みを付けて、キャラクタの出現率の増減量が算出されてもよい。また、複数種類のアイテムオブジェクトが配置されている場合、アイテムオブジェクトの種類や配置領域数をパラメータとする所定の関数を用いて、各種類のキャラクタの出現率が変更されてもよい。
【0127】
このように、部屋210に配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタの出現率が増加される。具体的には、部屋210内を占める同じ種類のアイテムオブジェクトの領域が大きいほど、その種類のキャラクタの出現率が増加される。これにより、部屋210に配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタが出現し易くなる。
【0128】
なお、本実施形態では、通常の状態(すなわち、アイテムオブジェクトが配置されていない状態)において特定の種類のキャラクタの出現率が「0」に設定されている出現エリアでは、当該特定の種類のアイテムオブジェクトが配置された場合でも、特定の種類のキャラクタの出現率が「0」より大きくなることは無い。すなわち、通常の状態で出現することがないキャラクタについては、部屋210の効果は発生しない。別の実施形態では、通常の状態において出現率が「0」に設定されているキャラクタでも、アイテムオブジェクトが配置された場合には、出現率が増加されてもよい。
【0129】
以上のように、部屋210にアイテムオブジェクトが配置された場合、
図14に従って出現されるキャラクタ総数が増加され易くなるとともに、
図15等に従って配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタの出現率が増加される。このため、配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタを出現させ易くすることができる。
【0130】
上記のようにして各種類のキャラクタの出現率が変更された場合、出現させるキャラクタの総数と変更後の種類毎の出現率とに基づいて、キャラクタの種類毎の出現数を算出する。そして、上述のように、
図10に従った抽選により、実際に出現させるキャラクタを決定する。
【0131】
なお、別の実施形態では、部屋210に配置されたアイテムオブジェクトに基づいて、キャラクタの種類毎の出現率が変更されるとともに、キャラクタの個別の出現率も変更されてもよい。すなわち、
図10に示される個別のキャラクタの出現率が、部屋210に配置されたアイテムオブジェクトに応じて変更されてもよい。例えば、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトIA1が配置されている場合、上記のように種類Aのキャラクタの出現率が増加されるとともに、種類Aのキャラクタのうち、キャラクタA1の出現率pも増加されてもよい。すなわち、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトIA1が配置されている場合、種類Aのキャラクタが出現し易くなるとともに、キャラクタA1が出現し易くなってもよい。逆に、キャラクタA1に対応するアイテムオブジェクトIA1が配置されている場合、種類Aのキャラクタの出現率が増加される一方、キャラクタA1の出現率pは減少されてもよい。
【0132】
図17は、種類Aのアイテムオブジェクトを部屋210に配置することによって、種類Aのキャラクタの出現率が増加された場合の仮想空間の一例を示す図である。
【0133】
図17に示されるように、出現エリア202には、キャラクタA1、B1、C1に加えて、キャラクタA2が配置されている。ここでは、種類Aのアイテムオブジェクトが部屋210に配置されているため、出現されるキャラクタの総数が増加するとともに、種類Aのキャラクタの出現率が増加される。そして、変更後の出現率に従って抽選が行われた結果、キャラクタA2が出現エリア202に配置される。なお、確率に基づく抽選が行われるため、必ずしも
図17に示すような結果になるとは限らない。種類Aのアイテムオブジェクトが部屋210に配置されている場合でも、通常の状態よりも種類Aのキャラクタが出現する数が少なくなることもあり得る。
【0134】
本実施形態では、プレイヤが設置する部屋210の仮想空間における位置に応じて、キャラクタの出現率に影響を及ぼす範囲が異なる。例えば、
図17に示されるように、破線250よりも左側の範囲Xに部屋210が設置された場合、範囲Xにおけるキャラクタの出現率(具体的には、出現エリア202内のキャラクタの出現率)が変更される。また、破線250と破線260との間の範囲Yに部屋210が設置された場合、範囲Yにおけるキャラクタの出現率(具体的には、出現エリア203内のキャラクタの出現率)が変更される。
【0135】
他の実施形態では、仮想空間200は複数の範囲に分けられず、部屋210に設置されたアイテムオブジェクトの影響は仮想空間200全体に及んでもよい。
【0136】
また、上記では、複数のキャラクタは出現エリア202~204内に配置されるものとしたが、複数のキャラクタは通路201上にも配置されてもよい。この場合、通路201と出現エリア202~204とを含む仮想空間の全体においてキャラクタが出現し、部屋210にアイテムオブジェクトが配置されている場合には、上述した方法によりその出現率が変更される。
【0137】
(他プレイヤからの部屋データの受信)
本実施形態の本体装置2は、インターネットや無線LANを介した通信、又は、本体装置同士のローカル通信によって、他の本体装置2と通信を行うことができる。また、本体装置2は有線通信により、他の本体装置2と通信することができてもよい。
【0138】
本体装置2において部屋210が設置された場合、部屋210に係る部屋データが生成され、本体装置2に記憶される。部屋データは、部屋210の仮想空間200における位置を示す位置データ、及び、部屋210内に配置されたアイテムオブジェクトに関するデータ(各アイテムオブジェクトの種類、アイテムオブジェクトの名称、アイテムオブジェクトの配置位置等を示すデータ)を含む。
【0139】
また、他の本体装置2においても、上記と同様に、当該他の本体装置2に対応するプレイヤが仮想空間の所望の位置に部屋を設置することができる。他の本体装置2において部屋が設置された場合、部屋データが生成され、他の本体装置2に記憶される。
【0140】
本体装置2は、他の装置から部屋データを取得することができる。例えば、本体装置2及び他の本体装置2は、所定の通信条件が成立している場合、それぞれに記憶された部屋データを交換することができる。例えば、本体装置2及び他の本体装置2がローカル通信可能な状態であり(例えば互いに所定距離以内に位置する場合)、かつ、所定の交換条件を満たしている場合(例えばプレイヤキャラクタPCが仮想空間200にいる場合)、本体装置2及び他の本体装置2は、部屋データを交換する。
【0141】
また、本体装置2は、インターネットに接続している場合、インターネット上のサーバに保存された、他の本体装置2からアップロードされた他プレイヤの部屋データをダウンロードすることができてもよい。
【0142】
図18は、本体装置2が他の装置から他プレイヤの部屋データを受信した場合の仮想空間の一例を示す図である。
【0143】
図18に示されるように、仮想空間200には、本体装置2のプレイヤが設置した部屋210に加えて、他の装置から受信した部屋データに基づく部屋220が設置される。部屋220は、他プレイヤが他の本体装置2において作成した部屋であり、部屋220内には他プレイヤの操作入力に基づいてアイテムオブジェクトが配置されている。本体装置2は、他の装置から受信した部屋データに含まれる位置データに基づいて、他プレイヤが設置した仮想空間200における位置と同じ位置に、部屋220を作成する。また、本体装置2は、他の装置から受信した部屋データに含まれるアイテムオブジェクトに関するデータに基づいて、部屋220内にアイテムオブジェクトを配置する。
【0144】
プレイヤキャラクタPCが、通路201を移動して部屋220の入り口近傍に到達した場合、プレイヤキャラクタPCは、部屋220内に進入することができる。これにより、プレイヤは、他プレイヤによって配置されたアイテムオブジェクトを視認することができる。このように本実施形態では、プレイヤ同士が、相手が作成した部屋内に進入し、相手が配置したアイテムオブジェクトを見ることができる。
【0145】
また、プレイヤは、部屋220の効果を有効又は無効にすることを選択することができる。なお、デフォルトでは部屋220の効果は有効に設定され、プレイヤの指示に応じて部屋220の効果が無効化されてもよい。また、プレイヤは、部屋220内に配置された複数のアイテムオブジェクトのうち、個別にアイテムオブジェクトを指定し、指定したアイテムオブジェクトのみを有効又は無効に設定できてもよい。また、プレイヤによる有効化又は無効化の設定操作により、部屋220内に配置された全てのアイテムオブジェクトが有効化又は無効化されてもよい。さらに、プレイヤは、プレイヤが設置した部屋210の効果を有効又は無効にすることを選択することもできる。すなわち、プレイヤは、自身の部屋210の効果を無効にして、他のプレイヤの部屋220の効果のみを有効にすることも可能である。
【0146】
他プレイヤが作成した部屋220の効果が有効である場合、部屋220は、本体装置2のプレイヤが作成した部屋210が有効である場合と同様の効果を発生させる。すなわち、部屋220に対応する仮想空間の所定範囲において、部屋220に配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタの出現率が変更される。具体的には、部屋220は、仮想空間200の範囲Yに位置しているため、範囲Y(具体的には出現エリア203)におけるキャラクタの出現率が変更される。
【0147】
部屋220が部屋210と同じ範囲Xに位置する場合、範囲Xには、部屋210による効果と部屋220による効果とが発生する。例えば、部屋210によって種類Aのキャラクタの出現率が5%増加され、部屋220によって種類Aのキャラクタの出現率が5%増加される場合、2つの効果が合算されて、種類Aのキャラクタの出現率が10%増加されてもよい。また、部屋210によって種類Aのキャラクタの出現率が5%増加されるとともに、部屋220によって種類Bのキャラクタの出現率が5%増加されてもよい。
【0148】
なお、複数の部屋の効果は、単にこれらの和として算出されるだけではなく、複数の部屋に基づいて総合的な効果が発生してもよい。例えば、部屋210によって種類Aのキャラクタの出現率が5%増加され、部屋220によって種類Aのキャラクタの出現率が10%増加される場合、2つの部屋の総合的な効果として、種類Aのキャラクタの出現率が10%増加されてもよい。すなわち、複数の部屋の総合的な効果として、最も高い効果が発生してもよい。また、例えば、複数の部屋の効果が生じる場合は、出現されるキャラクタの総数が増加してもよい。
【0149】
また、本体装置2は、他プレイヤが作成した部屋データを複数受信できてもよい。本体装置2は、部屋220に係る部屋データに加えて、さらに別のプレイヤが作成した部屋データを受信した場合、当該部屋データに基づいて仮想空間200内に別の部屋230を設置する。部屋230についても、上記と同様にキャラクタの出現率を変化させる効果を有する。
【0150】
(ゲーム処理の詳細)
次に、本体装置2において行われるゲーム処理の一例について具体的に説明する。まず、本体装置2に記憶されるデータについて説明する。
【0151】
図19は、本体装置2のメモリ(主にDRAM85)に記憶されるデータの一例を示す図である。
図19に示すように、本体装置2には、ゲームプログラムと、操作データと、プレイヤデータと、他プレイヤデータと、キャラクタデータと、出現率データとが記憶される。これらの他にも、ユーザの操作に応じた操作データ、ゲームに用いられるアイテム等、様々なデータが記憶される。
【0152】
ゲームプログラムは、本実施形態のゲームを実行するためのプログラムである。ゲームプログラムは、例えば外部記憶媒体に記憶されており、ゲームが開始されると、外部記憶媒体からDRAM85に読み込まれる。
【0153】
操作データは、コントローラ(左コントローラ3及び右コントローラ4)から本体装置2に送信された操作に関するデータである。操作データは、コントローラから本体装置2に所定の時間間隔(例えば、1/200秒間隔)で送信される。
【0154】
プレイヤデータは、プレイヤキャラクタデータと、所有キャラクタデータと、アイテムオブジェクトデータと、部屋データとを含む。
【0155】
プレイヤキャラクタデータは、プレイヤキャラクタPCに関するデータであり、プレイヤキャラクタPCの形状等に関するデータ、プレイヤキャラクタPCの仮想空間における位置及び姿勢に関するデータを含む。
【0156】
所有キャラクタデータは、プレイヤキャラクタPCが所有しているキャラクタに関するデータであり、所有している各キャラクタの名称や形状等に関するデータを含む。上述のように、プレイヤキャラクタPCは、ゲーム中に発生するバトルにおいてキャラクタを倒した場合に、当該キャラクタを取得する。以下では、プレイヤキャラクタPCが所有しているキャラクタを、仮想空間に出現しているキャラクタと区別して、「所有キャラクタ」ということがある。なお、キャラクタは、バトルにおいてキャラクタの捕獲に成功した場合に限らず、他の条件が成立した場合に取得されてもよい。例えば、バトルにおいて勝利した場合に当該キャラクタが取得されてもよい。また、プレイヤキャラクタPCがキャラクタに話しかけた場合に当該キャラクタが取得されてもよい。また、プレイヤキャラクタPCが所定のミッションに成功した場合に、キャラクタが取得されてもよい。また、ゲーム内通貨や現実の通貨を消費することによってキャラクタが取得されてもよい。
【0157】
アイテムオブジェクトデータは、アイテムオブジェクトに関するデータである。アイテムオブジェクトは、各キャラクタを模した画像を有し、各キャラクタに対応している。アイテムオブジェクトは、キャラクタと同様に複数の種類(例えば、A~E)に分類される。アイテムオブジェクトデータは、例えば、プレイヤキャラクタPCが通路201を移動しているときに取得される。
【0158】
部屋データは、プレイヤが作成した部屋210に関するデータである。部屋データは、仮想空間200における位置を示す位置データと、部屋210に配置されているアイテムオブジェクトに関するデータ(各アイテムオブジェクトの種類、アイテムオブジェクトの名称、アイテムオブジェクトの配置位置等を示すデータ)とを含む。
【0159】
他プレイヤデータは、他の装置から受信したデータであり、他プレイヤに関するデータである。他プレイヤデータは、部屋データを含む。他プレイヤデータの部屋データは、他プレイヤが作成した部屋220に関するデータであり、仮想空間200における位置を示す位置データと、部屋220に配置されたアイテムオブジェクトに関するデータ(各アイテムオブジェクトの種類、アイテムオブジェクトの名称、アイテムオブジェクトの配置位置等を示すデータ)とを含む。
【0160】
キャラクタデータは、仮想空間に出現しているキャラクタに関するデータであり、キャラクタの種類、名称、形状、位置、姿勢、体力値に関するデータを含む。なお、仮想空間に出現しているキャラクタを、プレイヤキャラクタPCが所有するキャラクタと区別して、「出現キャラクタ」ということがある。
【0161】
出現率データは、キャラクタの出現確率に関するデータであり、例えば、
図14、
図15、
図16等を表すデータである。
【0162】
(ゲーム処理の詳細フローチャート)
次に、本体装置2において行われるゲーム処理の詳細について説明する。
図20は、本体装置2のプロセッサ81において行われるゲーム処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図20に示す処理が行われる間、コントローラから本体装置2に操作データが所定の時間間隔で送信される。
【0163】
図20に示すように、プロセッサ81は、まず、初期処理を行う(ステップS100)。初期処理では、仮想空間200が設定され、当該仮想空間200にプレイヤキャラクタPCが配置される。
【0164】
ステップS100の処理の後、プロセッサ81は、ステップS101の処理を実行する。以降、プロセッサ81は、ステップS101~ステップS108の処理を、所定のフレーム時間(例えば、1/60秒)毎に繰り返し実行する。
【0165】
ステップS101において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの移動処理を行う。具体的には、プロセッサ81は、最新の操作データに基づいてアナログスティック32に対する操作入力が行われたか否かを判定し、操作入力が行われた場合、アナログスティック32の操作方向に応じてプレイヤキャラクタPCを仮想空間内で移動させる。例えば、通路201上にプレイヤキャラクタPCがいる場合は、通路201に沿ってプレイヤキャラクタPCを移動させる。また、プレイヤキャラクタPCの移動によって、プレイヤキャラクタPCが部屋の近傍に到達した場合、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCを部屋に進入させる。また、プレイヤキャラクタPCが、出現エリアの近傍に到達した場合、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCを出現エリア内に進入させる。次に、プロセッサ81は、ステップS102の処理を実行する。
【0166】
ステップS102において、プロセッサ81は、部屋210の設置処理を行う。具体的には、プロセッサ81は、最新の操作データに基づいて部屋210を設置するための設置操作が行われたか否かを判定し、設置操作が行われた場合において、部屋の設置条件が満たされている場合は、プレイヤキャラクタPCがいる仮想空間200内の位置に部屋210を設置する。設置操作が行われていない場合や設置条件が満たされていない場合、あるいは、既に部屋210が設置されている場合、プロセッサ81は、部屋210を設置せずに、処理を次のステップに移す。ステップS102の次に、プロセッサ81は、ステップS103の処理を実行する。
【0167】
ステップS103において、プロセッサ81は、アイテムオブジェクトの配置処理を行う。この処理は、プレイヤキャラクタPCが、ステップS102で設置した部屋210内にいる場合に実行される。具体的には、プロセッサ81は、操作データに基づいて、アイテムオブジェクトを配置するための操作入力が行われたか否かを判定する。当該操作入力が行われた場合、プロセッサ81は、操作入力に応じて指定された部屋210内の位置に、操作入力に応じて選択されたアイテムオブジェクトを配置する。例えば、
図13に示されるように、プロセッサ81は、操作入力に応じて、領域2119にアイテムオブジェクトIA1を配置する。また、領域2122及びアイテムオブジェクトIB2が指定された場合、プロセッサ81は、領域2122及び領域2123にアイテムオブジェクトIB2を配置する。次に、プロセッサ81は、ステップS104の処理を実行する。
【0168】
ステップS104において、プロセッサ81は、他プレイヤの部屋データを取得する処理を行う。具体的には、プロセッサ81は、他の装置から他プレイヤの部屋データを取得した場合、当該取得した部屋データを他プレイヤデータとしてメモリに保存する。例えば、プレイヤによって他の装置から他プレイヤの部屋データを取得するための操作が行われた場合において、他プレイヤの部屋データを取得可能である場合(例えば、ローカル通信で他の本体装置2と通信可能である場合)、プロセッサ81は、他の装置から当該他プレイヤの部屋データを取得する。次に、プロセッサ81は、ステップS105の処理を実行する。
【0169】
ステップS105において、プロセッサ81は、キャラクタ出現処理を行う。キャラクタ出現処理は、出現エリアに複数のキャラクタを出現させるための処理である。キャラクタ出現処理は、例えば、プレイヤキャラクタPCが出現エリアに進入するときに行われる。キャラクタ出現処理では、部屋が設置されていない場合や、部屋内にアイテムオブジェクトが設置されていない場合は、予め設定された確率に従った抽選により、出現されるキャラクタが決定される。部屋内にアイテムオブジェクトが設置されている場合は、予め設定された確率が変更される。ステップS105のキャラクタ出現処理の詳細については後述する。次に、プロセッサ81は、ステップS106の処理を実行する。
【0170】
ステップS106において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCとキャラクタとのバトル処理を行う。ステップS106のバトル処理は、プレイヤキャラクタPCが仮想空間に出現しているキャラクタ(出現キャラクタ)に接近した場合に実行される。バトル処理では、プレイヤキャラクタPCの所有キャラクタと、出現キャラクタとのバトルが行われる。所有キャラクタと出現キャラクタとは、互いに攻撃を行う。このとき、キャラクタ同士の特性によって相性がある。例えば、水の特性を有するキャラクタの攻撃は、炎の特性を有するキャラクタに対して効果が高く、炎の特性を有するキャラクタは大きなダメージを受ける。逆に、炎の特性を有するキャラクタの攻撃は、水の特性を有するキャラクタに対して効果が低く、水の特性を有するキャラクタのダメージは小さい。このため、プレイヤは、所有キャラクタ及び出現キャラクタの相性を考慮して、所有キャラクタを選んで出現キャラクタとのバトルを行う。プレイヤキャラクタPCが出現キャラクタの捕獲に成功した場合、プレイヤキャラクタPCは、出現キャラクタを所有することになる。なお、プレイヤキャラクタPC自身が、出現キャラクタとバトルを行ってもよい。次に、プロセッサ81は、ステップS107の処理を実行する。
【0171】
ステップS107において、プロセッサ81は、画像表示処理を行う。ここでは、上記ステップS101~ステップS106の処理の結果に基づく画像が生成され、当該生成された画像が表示装置に出力されて表示される。次に、プロセッサ81は、ステップS108の処理を実行する。
【0172】
ステップS108において、プロセッサ81は、ゲームを終了するか否かを判定する。プロセッサ81は、プレイヤによってゲームの終了が指示された場合、ステップS108でYESと判定し、
図20に示すゲーム処理を終了する。ステップS108でNOと判定した場合、プロセッサ81は、ステップS101の処理を再び実行する。
【0173】
(キャラクタ出現処理)
次に、キャラクタ出現処理の詳細について説明する。
図21は、ステップS105のキャラクタ出現処理の一例を示すフローチャートである。
【0174】
まず、ステップS120において、プロセッサ81は、キャラクタを出現させる出現エリアと同じ範囲に部屋があるか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが進入しようとしている出現エリアに対応する仮想空間200の所定範囲に、ステップS102で設置された部屋210、又は、ステップS104で設置された部屋220があるか否かを判定する。すなわち、ここでは、プレイヤキャラクタPCが進入しようとしている出現エリアに、プレイヤによって作成された部屋210、又は、他プレイヤによって作成された部屋220の効果が及ぶか否かが判定される。例えば、
図18において、プレイヤキャラクタPCが出現エリア202に進入しようとしている場合、出現エリア202に対応する範囲Xに部屋210があるため、プロセッサ81は、ステップS120においてYESと判定する。また、
図18において、プレイヤキャラクタPCが出現エリア203に進入しようとしている場合、出現エリア203に対応する範囲Yに部屋220があるため、プロセッサ81は、ステップS120においてYESと判定する。一方、
図18において、プレイヤキャラクタPCが出現エリア204に進入しようとしている場合、出現エリア204に対応する範囲Zに部屋がないため、プロセッサ81は、ステップS120においてNOと判定する。
【0175】
部屋があると判定した場合(ステップS120:YES)、プロセッサ81は、次にステップS121の処理を実行する。一方、部屋がないと判定した場合(ステップS120:NO)、プロセッサ81は、次にステップS122の処理を実行する。
【0176】
ステップS121において、プロセッサ81は、部屋内にアイテムオブジェクトが設置されているか否かを判定する。ここでは、出現エリアに対応する範囲の部屋(部屋210、又は、部屋220)において、アイテムオブジェクトが設置されている場合、プロセッサ81は、YESと判定する。
【0177】
ステップS121でNOと判定した場合、プロセッサ81は、次にステップS122の処理を実行する。一方、ステップS121でYESと判定した場合、プロセッサ81は、次にステップS124の処理を実行する。
【0178】
ステップS122において、プロセッサ81は、キャラクタの最大出現数の選択率を予め設定された初期値に設定する。ここでは、出現エリアに対応する範囲に部屋がない、又は、部屋があってもアイテムオブジェクトが設置されていないため、プロセッサ81は、最大出現数の選択率として、予め設定された確率を設定する。プロセッサ81は、次にステップS123の処理を実行する。
【0179】
ステップS123において、プロセッサ81は、キャラクタの種類毎の出現率を予め設定された初期値に設定する。ここでは、例えば、各種類の出現率は均等に20%に設定される。なお、出現エリアに応じて、種類毎の出現率の初期値が異なってもよい。プロセッサ81は、次にステップS126の処理を実行する。
【0180】
一方、出現エリアに対応する部屋が少なくとも1つあり、当該部屋に少なくとも1つのアイテムオブジェクトが配置されている場合(ステップS121:YES)、ステップS124の処理が行われる。
【0181】
ステップS124において、プロセッサ81は、部屋に配置された全てのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じて、キャラクタの最大出現数の選択率を初期値から変更し、変更した最大出現数の選択率をメモリに設定する。ここでは、出現エリアに対応する範囲に部屋210がある場合には、部屋210に配置された全てのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じて、最大出現数の選択率が変更される。また、出現エリアに対応する範囲に、他プレイヤが作成した部屋220がある場合には、部屋220に配置された全てのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じて、最大出現数の選択率が変更される。また、出現エリアに対応する範囲に部屋210及び220の両方がある場合には、これらの部屋の全てのアイテムオブジェクトの配置領域数に基づいて、最大出現数の選択率の増加量が求められてもよい。また、それぞれの部屋に基づく増加量が算出され、算出されたそれぞれの増加量に基づいて、複数の部屋を総合した増加量が求められてもよい。プロセッサ81は、次にステップS125の処理を実行する。
【0182】
ステップS125において、プロセッサ81は、アイテムオブジェクトの種類毎の配置領域数に応じて、キャラクタの種類毎の出現率を初期値から変更し、変更したキャラクタの種類毎の出現率をメモリに設定する。ここでは、出現エリアに対応する範囲に部屋210がある場合には、部屋210に配置されたアイテムオブジェクトの種類毎の配置領域数に応じて、キャラクタの種類毎の出現率の増減量が算出される。例えば、部屋210に種類Aと種類Bのアイテムオブジェクトが配置されている場合、プロセッサ81は、
図15を用いて種類Aのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じてキャラクタの種類毎の出現率の増減量を算出するとともに、
図16を用いて種類Bのアイテムオブジェクトの配置領域数に応じてキャラクタの種類毎の出現率の増減量を算出する。また、出現エリアに対応する範囲に部屋220がある場合には、部屋220に配置されたアイテムオブジェクトの種類毎の配置領域数に応じて、キャラクタの種類毎の出現率の増減量が算出される。また、出現エリアに対応する範囲に部屋210及び220の両方がある場合には、それぞれの部屋の影響を総合して、キャラクタの各種類の出現率の増減量が算出される。例えば、部屋210に基づいて算出されたキャラクタの各種類の出現率の増減量と、部屋220に基づいて算出されたキャラクタの各種類の出現率の増減量とが加算されてもよい。あるいは、他の方法により、複数の部屋に基づく総合的な効果(種類毎の出現率の増減量)が算出されてもよい。プロセッサ81は、次にステップS126の処理を実行する。
【0183】
ステップS126において、プロセッサ81は、設定した最大出現数の選択率と、キャラクタの種類毎の出現率とに基づいて、キャラクタの種類毎の出現数を決定する。具体的には、プロセッサ81は、最大出現数の選択率に基づいて出現させるキャラクタの総数を算出し、さらに、算出したキャラクタの総数とキャラクタの種類毎の出現率とに基づいて、キャラクタの種類毎の出現数を算出する。ここでは、部屋がない場合や部屋にアイテムオブジェクトが設置されていない場合は、ステップS122及びステップ123で設定した最大出現数の選択率及びキャラクタの種類毎の出現率に基づいて、抽選が行われる。また、部屋にアイテムオブジェクトが配置されている場合は、ステップS124及びステップ125で設定した最大出現数の選択率及びキャラクタの種類毎の出現率に基づいて、抽選が行われる。プロセッサ81は、次にステップS127の処理を実行する。
【0184】
ステップS127において、プロセッサ81は、出現させるキャラクタを決定する。ここでは、プロセッサ81は、出現させる個別のキャラクタを
図10に従って決定する。プロセッサ81は、ステップS126において決定したキャラクタの種類毎の出現数となるように、各種類の中から個別のキャラクタを決定する。プロセッサ81は、次にステップS128の処理を実行する。
【0185】
ステップS128において、プロセッサ81は、決定したキャラクタを配置する。具体的には、プロセッサ81は、決定した複数のキャラクタを、プレイヤキャラクタPCが進入しようとしている出現エリアに配置する。以上で、プロセッサ81は
図21に示す処理を終了する。
【0186】
なお、上記フローチャートは単なる例示であり、各ステップの内容に変更が加えられた李、別のステップが加えられたり、上記ステップの一部が省略されたり、各ステップの順番が入れ替えられたりしてもよい。
【0187】
以上のように、本実施形態では、仮想空間にプレイヤキャラクタとは異なる複数のキャラクタを予め設定された出現確率に基づいて出現させることを前提として、プレイヤの操作入力に基づいて、所定のアイテムオブジェクトを配置し、配置されたアイテムオブジェクトの種類に基づいて、出現確率を変更する。そして、変更された出現確率に基づいて、複数のキャラクタが出現される。
【0188】
このように本実施形態では、部屋に所定のアイテムオブジェクトを配置することによって、キャラクタの出現確率を変更することができる。配置されたアイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタの出現確率が増加される。これにより、例えば、プレイヤは、所望のキャラクタが出現し易くなるようにアイテムオブジェクトを配置することができる。また、配置するアイテムオブジェクトの種類に応じて、キャラクタの出現確率が変更されるため、プレイヤはアイテムオブジェクトを選んで配置することになり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0189】
また、本実施形態では、配置されたアイテムオブジェクトが占める領域が大きいほど、キャラクタの出現数が多くなる可能性が高い。言い換えると、配置されたアイテムオブジェクトの数が多いほど、キャラクタの出現数が多くなる。このため、プレイヤは、より多くのアイテムオブジェクトを配置することで、より多くのキャラクタを出現させることができる。
【0190】
また、本実施形態では、配置されたアイテムオブジェクトが占める領域が大きいほど、当該アイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタの出現率が高くなる。このため、特定の種類のアイテムオブジェクトをより多く配置することで、特定の種類のキャラクタを出現させやすくすることができる。
【0191】
また、本実施形態では、プレイヤが仮想空間の所望の位置に部屋を生成し、部屋内にアイテムオブジェクトを配置する。このため、単にアイテムオブジェクトを取得することでキャラクタの出現確率が変更されるよりも、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0192】
(変形例)
以上、本実施形態の画像処理ついて説明したが、上記実施形態は単なる一例であり、例えば以下のような変形が加えられてもよい。
【0193】
例えば、上記実施形態では、配置されたアイテムオブジェクトが占める領域の大きさに基づいて、出現させるキャラクタの総数(キャラクタの出現数)が増加し易くなるようにするとともに、キャラクタの種類毎の出現確率を変更した。すなわち、アイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、キャラクタの出現数が増加し易いように出現数に関する抽選確率を変更するとともに、キャラクタの種類毎の出現確率を変更した。他の実施形態では、アイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、キャラクタの出現数に関する抽選確率又はキャラクタの出現数のみを増加させ、キャラクタの種類毎の出現確率については固定してもよい。出現させるキャラクタの総数を増加させることによって、各種類のキャラクタが出現し易くなる。また、アイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、キャラクタの出現数を変化させず、キャラクタの種類毎の出現確率のみを変更してもよい。
【0194】
また、上記実施形態では、抽選によって決定された複数のキャラクタを、出現エリア内でプレイヤが視認可能なように配置した。具体的には、上記実施形態では、プレイヤが、仮想空間に出現しているキャラクタを視認して、プレイヤキャラクタPCをキャラクタに近づけ、キャラクタとバトルを行うようにした。すなわち、上記実施形態では、シンボルエンカウントを前提として、キャラクタを出現させた。他の実施形態では、プレイヤはバトルが開始されるまでキャラクタを認識できないようにしてもよい。例えば、プレイヤキャラクタPCが仮想空間内を移動しているときはキャラクタは表示されず、プレイヤは、バトルが開始されるまでキャラクタを認識不能又は認識困難にしてもよい。そして、プレイヤキャラクタPCの移動中のランダムなタイミングでキャラクタが出現して、キャラクタとのバトルが開始されてもよい。
【0195】
具体的には、この場合、通常の状態では、プレイヤキャラクタPCの移動に応じて、複数のキャラクタのうちの少なくとも何れか1つのキャラクタを、予め設定された出現確率に基づいて出現させる出現処理(ランダムエンカウント処理)が行われる。キャラクタが出現した場合にはバトルが行われる。部屋210又は部屋220の影響が及ぶ場合には、部屋210又は部屋220にアイテムオブジェクトが配置されている場合、配置されたアイテムオブジェクトの種類に基づいて、上記ランダムエンカウント処理における出現確率が変更されてもよい。
【0196】
また、プレイヤキャラクタPCが仮想空間内を移動しているときに、キャラクタの種類や名称を認識困難であるが、ある位置に何かしらのキャラクタが存在していることを示唆する示唆画像を表示してもよい。例えば、そのような示唆画像として、キャラクタの影が表示されてもよい。そして、その示唆画像の位置にプレイヤキャラクタPCが近づいた場合に、示唆画像に対応するキャラクタとのバトルが開始されてもよい。この場合において、バトルが開始されるときに、複数のキャラクタの中から何れかを選択するための抽選が行われ、抽選によって選択されたキャラクタが出現してもよい。あるいは、上記示唆画像が表示される前に抽選によってキャラクタを選択しておき、バトルが開始されるときに、キャラクタを出現させてもよい。このような場合でも、上記抽選において、通常の状態では、予め設定された出現確率に基づいてキャラクタが選択されて出現される。部屋210又は部屋220にアイテムオブジェクトが配置されている場合には、配置されたアイテムオブジェクトの種類に応じて、当該出現確率が変更されてもよい。
【0197】
また、上記実施形態では、出現させるキャラクタの総数を抽選により決定し、決定した総数に基づいて、キャラクタの種類に関する抽選(種類抽選)を行うことでキャラクタの種類毎の出現数を決定し、個別のキャラクタに関する抽選(個別抽選)を行うことで、実際に出現させるキャラクタを決定した。そして、アイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、各抽選における確率を変更した。他の実施形態では、上記種類抽選を行わずに、各キャラクタに設定された出現率に基づく個別抽選を行うことで、出現させるキャラクタを決定してもよい。この場合、アイテムオブジェクトが占める領域の大きさに応じて、個別抽選における確率が変更される。例えば、配置されたアイテムオブジェクトに対応するキャラクタの個別抽選における出現率が増加されてもよい。また、配置されたアイテムオブジェクトと同じ種類の全てのキャラクタの出現率が増加されてもよい。このように、部屋内にアイテムオブジェクトが配置されている場合、当該アイテムオブジェクトの種類に対応する種類のキャラクタが出現し易くなるように確率が変更されれば、出現させるキャラクタを決定する方法はどのようなものでもよい。
【0198】
また、上記実施形態では、部屋内に配置されたアイテムオブジェクトの配置領域数に応じて、キャラクタの出現確率が変更された。他の実施形態では、アイテムオブジェクトの配置領域数に加えて、アイテムオブジェクトの部屋内における位置や配置パターンによって、キャラクタの出現確率が変更されてもよい。また、部屋内に配置された複数のアイテムオブジェクトの組み合わせに応じて、キャラクタの出現確率が変更されてもよい。
【0199】
また、上記実施形態では、プレイヤ又は他のプレイヤが設置した部屋内にアイテムオブジェクトが配置されることによってキャラクタの出現確率が変更された。他の実施形態では、アイテムオブジェクトが配置される場所はプレイヤ又は他のプレイヤが設置した部屋に限らなくてもよい。例えば、プレイヤ又は他のプレイヤの操作入力に基づいて、仮想空間内の通路や出現エリア内に、アイテムオブジェクトが配置されてもよい。また、プレイヤ又は他のプレイヤの操作入力に基づいて、現在ゲームが行われている仮想空間とは別の仮想空間にアイテムオブジェクトが配置されてもよい。そして、プレイヤ又は他のプレイヤにより配置されたアイテムオブジェクトに基づいて、キャラクタの出現確率が変更される。
【0200】
また、上記ゲームは単なる一例であり、他の任意のゲームにおいて上述したキャラクタを出現させる処理が行われ、キャラクタの出現確率が変更されてもよい。
【0201】
また、上記実施形態では、ゲームシステム1における本体装置2において上述した処理が行われることとしたが、上述した処理は他の任意の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、サーバ)等において実行されてもよい。また、複数の装置を含む情報処理システムにおいて上述した処理が行われてもよく、複数の装置のうちの何れにおいても、上述した処理の一部又は全部が行われてもよい。
【0202】
以上、本発明について説明したが、上記説明は本発明の例示に過ぎず、種々の改良や変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0203】
1 ゲームシステム
2 本体装置
3 左コントローラ
4 右コントローラ
12 ディスプレイ
81 プロセッサ
85 DRAM
200 仮想空間
201 通路
202、203、204 出現エリア
210、220 部屋