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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】構造シーラント除去装置
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/32 20060101AFI20240208BHJP
   E04B 2/96 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
E04F21/32
E04B2/96
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020064587
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021161755
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】石井 久史
【審査官】山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-300984(JP,A)
【文献】特開2008-095347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 21/32
E04B 2/96
E04F 21/00
E04F 21/20
E04G 23/02
E04G 23/08
A47L 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の第1面に付着した構造シーラントを除去する構造シーラント除去装置であって、
前記第1面上を回転するためのメインタイヤと、
前記メインタイヤを回転可能に支持する第1軸と、
前記第1軸に固定されたカッターであって、前記第1軸を把持した使用者により前記メインタイヤが前記第1面上を回転されるのに応じて前記第1面に付着した構造シーラントを除去するカッターと、
前記第1軸と直交するように前記第1軸に取り付けられた第2軸と、
前記第2軸に回転可能に支持された、前記第1面に対して垂直な第2面上を回転するためのガイドタイヤと、
を備える構造シーラント除去装置。
【請求項2】
前記第2軸は、前記第1軸から取り外し可能に構成される請求項に記載の構造シーラント除去装置。
【請求項3】
前記第2軸と直交するように前記第2軸に取り付けられた第3軸と、
前記第3軸に回転可能に支持された、前記第1面と反対側の第3面上を回転するための補助タイヤと、
をさらに備える請求項またはに記載の構造シーラント除去装置。
【請求項4】
前記第3軸は、前記第2軸から取り外し可能に構成される請求項に記載の構造シーラント除去装置。
【請求項5】
前記第1軸を保持するためのサポートハンドルをさらに備える請求項1からのいずれかに記載の構造シーラント除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の表面に付着した構造シーラントを除去するための構造シーラント除去装置に関し、特にSSG(Structural Sealant Glazing)構法を用いたカーテンウォールの補修において好適に用いることのできる構造シーラント除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の壁面を構成するガラスパネルを支持するための構法として、SSG構法が知られている。SSGは、ガラスパネルとそれを支持する枠体を構造シーラントにて接着する構法である。SSG構法は、ガラスパネルを枠体にはめ込む従来のカーテンウォールと比較して、室外側が平滑になるという特徴を有する。また従来より、施工性を考慮し、ガラスパネルと枠体とをユニット化してカーテンウォールユニットとし、複数のカーテンウォールユニットを建物の縦横に配置してカーテンウォールを構成することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-172918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SSG構法によるカーテンウォールでは、隣接するカーテンウォールユニットの枠体が互いに連結されているため、1つのカーテンウォールユニットだけを取り外すことは困難である。したがって、ガラスパネルが破損したり、ガラスパネルと枠体とを接着する構造シーラントに不具合が生じた場合、工場ではなく現場で建物に取り付けられたままの枠体にガラスパネルを接着する必要がある。
【0005】
ガラスパネルを枠体に再接着する際に、ガラスパネルに異常が無く、構造シーラントに不具合がある場合、ガラスパネルを再利用することになる。ガラスパネルを再利用するためには、ガラスパネルに付着した構造シーラントを除去する必要がある。また、枠体についても付着した構造シーラントを除去する必要がある。ガラスパネルや枠体から構造シーラントを除去する際はカッターが用いられるが、通常のカッターでは構造シーラント除去後の処理面を均一にすることは容易ではなく、ガラスパネルや枠体の表面に傷をつける恐れがある。特に枠体に関しては、建物に取り付けられたままの状態で作業を行う必要があるため、処理面が均一となるように構造シーラントを除去することは容易ではない。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、物体の表面から好適に構造シーラントを除去することのできる構造シーラント除去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の構造シーラント除去装置は、物体の第1面に付着した構造シーラントを除去する構造シーラント除去装置であって、第1面上を回転するためのメインタイヤと、メインタイヤを回転可能に支持する第1軸と、第1軸に固定されたカッターであって、第1軸を把持した使用者によりメインタイヤが表面上を回転されるのに応じて第1面に付着した構造シーラントを除去するカッターと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、物体の表面から好適に構造シーラントを除去することのできる構造シーラント除去装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置を適用可能なカーテンウォールの概略正面図である。
図2図1に示すカーテンウォールのA部分の概略横断面図である。
図3図1に示すカーテンウォールのB部分の概略横断面図である。
図4】建物から取り外したガラスパネルを示す図である。
図5図5(a)および図5(b)は、ガラスパネルの表面上に残存した構造シーラントの除去処理を説明するための断面図である。
図6】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置の概略正面図である。
図7】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置の概略左側面図である。
図8】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置の概略上面図である。
図9】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置を用いて、枠体の無目に付着した構造シーラントを除去する様子を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置を用いて、枠体の方立に付着した構造シーラントを除去する様子を示す図である。
図11】第1軸を保持するためのサポートハンドルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0011】
本実施形態に係る構造シーラント除去装置を説明する前に、構造シーラント除去装置を適用可能なカーテンウォールの一例について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置を適用可能なカーテンウォール100の概略正面図である。図1に示すように、カーテンウォール100は、複数のカーテンウォールユニット10が建物の外周部に縦横に配置されて構成されている。
【0013】
図2は、図1に示すカーテンウォール100のA部分の概略横断面図である。図2は、縦方向に並ぶ2つのカーテンウォールユニット10の結合部分を示している。図3は、図1に示すカーテンウォール100のB部分の概略横断面図である。図3は、横方向に並ぶ2つのカーテンウォールユニット10の結合部分を示している。
【0014】
図2および図3に示すように、カーテンウォールユニット10は、枠体12と、枠体12に支持されるガラスパネル16と、ガラスパネル16と枠体12とを接着する構造シーラント14と、ガスケット15とを備える。カーテンウォールユニット10は、ガラスパネル16と支持部材としての枠体12とを構造シーラント14にて接着するSSG構法で作られたカーテンウォールユニットである。カーテンウォールユニット10は、枠体12の室外側にのみガラスパネル16が設けられたシングルスキン構造のカーテンウォールユニットである。
【0015】
枠体12は、縦方向に延びる方立20と、横方向に延びる2つの無目22とが四角形状に組まれた構成を有する。枠体12は、カーテンウォールユニット10が取り付けられる建物の階高に相当する高さを有する。枠体12は、アルミなどの金属で構成される。枠体12の方立20および無目22には、連結部21が形成されており、隣接するカーテンウォールユニット10の枠体12は、互いの連結部21を係合することにより連結される。
【0016】
ガラスパネル16は、枠体12の室外側に設けられる。ガラスパネル16は、離間した状態で対向配置された2枚のガラス板16a、16bの間に空間16cを設け、該空間16cに乾燥空気を封入した複層ガラスとして構成されている。ガラスパネル16は、ガラス板16a、16b間の距離を規定するためのスペーサや16dと、空間16c内での結露を防止するための乾燥剤16eとを備える。なお、ガラスパネル16は複層ガラスに限定されず、単層ガラスや合わせガラスであってもよい。
【0017】
ガラスパネル16は、その周縁部に設けられた構造シーラント14によって枠体12の方立20および無目22に接着される。構造シーラント14のガラス面内方向内側には、ガスケット15が配置されている。
【0018】
上述したようなカーテンウォール100において、構造シーラント14に接着不良が生じ且つガラスパネル16に異常が無い場合は、一旦ガラスパネル16を取り外し、該ガラスパネル16を再度枠体12に接着する作業が行われる。
【0019】
図4は、建物から取り外したガラスパネル16を示す。図4では、取り外されたガラスパネル16が台座40上に平置きされている。図4に示すように、ガラスパネル16の内側面16fの縁部には、構造シーラント14が残存している。
【0020】
図5(a)および図5(b)は、ガラスパネル16の表面上に残存した構造シーラントの除去処理を説明するための断面図である。図5(a)は、除去処理前の構造シーラント14を示す。図5(a)に示すように、除去処理前の構造シーラント14の表面は均一ではなく、凹凸が存在している。図5(b)は、除去処理後の構造シーラント14を示す。図5(b)に示すように僅かな厚さ(例えば1mm程度)の構造シーラント14が残るように構造シーラント14を除去してもよいし、完全に構造シーラント14を除去してもよい。構造シーラント14が残存していても、同種の構造シーラントで再打設を行うことにより、高い接着強度を確保することができる。いずれの場合も、接着を好適に行うために構造シーラント14を除去後の処理面を均一(平坦)にする必要がある。構造シーラント14の除去はカッターを用いて行うことができるが、通常のカッターでは構造シーラント除去後の処理面を均一にすることは容易ではなく、ガラスパネル16の表面に傷をつける恐れがある。そこで、本発明者は、物体の表面に付着した構造シーラントを好適に除去できる装置を開発した。
【0021】
図6は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置60の概略正面図である。図7は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置60の概略左側面図である。図8は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置60の概略上面図である。図6図8は、ガラスパネル16の内側面16fの縁部に残存した構造シーラント14を除去する様子を示している。
【0022】
構造シーラント除去装置60は、第1軸61と、第2軸62と、第3軸63と、メインタイヤ64と、ガイドタイヤ65と、補助タイヤ66と、カッター67とを備える。
【0023】
メインタイヤ64は、ガラスパネル16の内側面16f上を回転するためのものである。メインタイヤ64は、第1軸61により回転可能に支持されている。メインタイヤ64の第1軸61の軸方向における位置は、調整可能である。
【0024】
カッター67は、ガラスパネル16の内側面16f上に付着した構造シーラント14を除去するためのものである。カッター67は、第1アジャスタ部材68を介して第1軸61に固定される。カッター67の第1軸61の軸方向における位置は、第1アジャスタ部材68によって調整可能である。また、カッター67の内側面16fに対する高さは、内側面16f上に残したい構造シーラント14の厚さに応じて調整可能である。カッター67は、金属製やセラミックス製のものであってよい。あるいは、カッター67は、高い張力で張ったワイヤであってもよい。
【0025】
第2軸62は、第2アジャスタ部材69を介して、第1軸61と直交するように第1軸61に取り付けられる。第2軸62の第1軸61の軸方向における位置は、第2アジャスタ部材69によって調整可能である。また、第2軸62は、第2アジャスタ部材69によって第1軸61から取り外し可能である。
【0026】
ガイドタイヤ65は、内側面16fに対して垂直なガラスパネル16の側面16g上を回転するためのものである。本実施形態では、ガラスパネル16の2枚のガラス板16a、16bのそれぞれの側面上を回転するために、2つのガイドタイヤ65が配置されている。ガイドタイヤ65の数は2つに限定されず、例えば単層ガラスパネルの場合はガイドタイヤ65は1つであってよい。ガイドタイヤ65は、第2軸62により回転可能に支持されている。ガイドタイヤ65の第2軸62の軸方向における位置は、調整可能である。
【0027】
第3軸63は、第3アジャスタ部材70を介して、第2軸62と直交するように第2軸62に取り付けられる。したがって、第3軸63は第1軸61に相対するように配置されることになる。第3軸63の第2軸62の軸方向における位置は、第3アジャスタ部材70によって調整可能である。また、第3軸63は、第3アジャスタ部材70によって第2軸62から取り外し可能である。
【0028】
補助タイヤ66は、内側面16fと反対側のガラスパネル16の外側面16h上を回転するためのものである。補助タイヤ66は、第3軸63により回転可能に支持されている。補助タイヤ66の第3軸63の軸方向における位置は、調整可能である。
【0029】
以上のように構成された構造シーラント除去装置60の使用方法について説明する。まず、構造シーラント除去装置60をガラスパネル16にセッティングする。使用の際に、第1軸61はガラスパネル16の内側面16fと平行となるように配置される。メインタイヤ64は、ガラスパネル16の内側面16f上(構造シーラント14の側方)を回転できるように配置される。第2軸62は、メインタイヤ64から間隔をあけて、ガイドタイヤ65がガラスパネル16の側面16g上を回転できるように配置される。また、メインタイヤ64および第2軸62は、使用者が第1軸61の一部を把持できるように配置される。第3軸63は、補助タイヤ66がガラスパネル16の外側面16h上を回転できるように配置される。カッター67は、メインタイヤ64と第2軸62の間の構造シーラント14を除去可能な位置に配置される。
【0030】
使用者は、以上のようなセッティングが完了した後、第1軸61を把持してガラスパネル16の辺方向に押し進めると、メインタイヤ64が内側面16f上を回転するのに応じて内側面16fに付着した構造シーラント14がカッター67によって除去される。本実施形態では、ガイドタイヤ65がガラスパネル16の側面16g上を回転し、さらに補助タイヤ66がガラスパネル16の外側面16h上を回転するように構成されているので、カッター67の姿勢が安定する。これにより、ガラスパネル16の内側面16fを傷つけることなく、構造シーラント除去後の処理面が均一(平坦)となるように好適に構造シーラント14の除去を行うことができる。なお、本実施形態では、カッター67として通常のカッターを用いたが、カッター67は、構造シーラント14を機械的に切断する振動カッターであってもよい。
【0031】
図9は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置60を用いて、枠体12の無目22に付着した構造シーラント14を除去する様子を示す。この場合、ガラスパネル16とは異なり、枠体12が建物に取り付けられたままの状態で構造シーラント14の除去作業を行う必要がある。
【0032】
無目22の場合、その形状的および寸法的な理由のために、第1軸61と相対する位置に第3軸63を配置することができない。そのため、第3軸63を第2軸62から取り外して使用する。図9に示すように、第1軸61は無目22の外側面22aと平行となるように配置される。上方にガラスパネル16が存在しているため、第1軸61の上方の端部を把持することが難しい。従って、カッター67は、第1軸61の一方の端部(ここでは上端部)に配置される。メインタイヤ64は、無目22の外側面22a上(構造シーラント14の側方)を回転できるように配置される。第2軸62は、メインタイヤ64から間隔をあけて、ガイドタイヤ65が外側面22aと垂直な無目22の下面22b上を回転できるように配置される。
【0033】
使用者は、以上のようなセッティングが完了した後、第1軸61の中間部と他方の端部(ここでは下端部)を把持して無目22の延在方向(水平方向)に押し進めると、メインタイヤ64が無目22の外側面22a上を回転するのに応じて外側面22aに付着した構造シーラント14がカッター67によって除去される。本実施形態では、ガイドタイヤ65が無目22の下面22b上を回転するように構成されているので、カッター67の姿勢が安定する。これにより、無目22の外側面22aを傷つけることなく、構造シーラント除去後の処理面が均一(平坦)となるように好適に構造シーラント14の除去を行うことができる。通常、建物に取り付けられた無目22における構造シーラントの除去は、平置き可能なガラスパネル16と比較して困難であるが、本実施形態に係る構造シーラント除去装置60を用いることにより、比較的容易に行うことができる。
【0034】
図10は、本発明の実施形態に係る構造シーラント除去装置60を用いて、枠体12の方立20に付着した構造シーラント14を除去する様子を示す。この場合も枠体12が建物に取り付けられたままの状態で構造シーラント14の除去作業を行う必要がある。
【0035】
方立20の場合も、第1軸61と相対する位置に第3軸63を配置することができない。そのため、第3軸63を第2軸62から取り外して使用する。図10に示すように、第1軸61は方立20の外側面22aと平行となるように配置される。カッター67は、第1軸61の一方の端部(ここでは右端部)近傍に配置される。メインタイヤ64は、方立20の外側面20a上(構造シーラント14の側方)を回転できるように配置される。第2軸62は、ガイドタイヤ65が外側面20aと垂直な方立20の側面20b上を回転できるように配置される。
【0036】
方立20の場合、側方にガラスパネル16が存在しており、また、方立20の外側面20aの幅が狭いため、直接に第1軸61を把持することが難しい。そこで、図11に示すような第1軸61を保持するためのサポートハンドル71を用いて間接的に第1軸61を把持することで、好適に構造シーラント14の除去作業を行うことができる。使用者は、以上のようなセッティングが完了した後、第1軸61に取り付けられたサポートハンドル71を把持して方立20の延在方向(鉛直方向)に押し進めると、メインタイヤ64が方立20の外側面20a上を回転するのに応じて外側面20aに付着した構造シーラント14がカッター67によって除去される。本実施形態でも、ガイドタイヤ65が方立20の側面20b上を回転するように構成されているので、カッター67の姿勢が安定する。これにより、方立20の外側面20aを傷つけることなく、構造シーラント除去後の処理面が均一(平坦)となるように好適に構造シーラント14の除去を行うことができる。なお、脱落を防ぐために、サポートハンドル71は、第1軸61に一体化されてもよい。
【0037】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【0038】
例えば、第1軸61にメインタイヤ64およびカッター67を取り付けた1軸から成る構造シーラント除去装置を構成してもよい。この場合、小型且つ安価な構造シーラント除去装置を実現できる。ガイドタイヤ65および補助タイヤ66が存在しないため、安定性の向上のためにメインタイヤ64の幅を太くしたり、メインタイヤ64の数を増やしたりすることが好ましい。
【符号の説明】
【0039】
10 カーテンウォールユニット、 12 枠体、 14 構造シーラント、 16 ガラスパネル、 20 方立、 22 無目、 60 構造シーラント除去装置、 61 第1軸、 62 第2軸、 63 第3軸、 64 メインタイヤ、 65 ガイドタイヤ、 66 補助タイヤ、 67 カッター、 68 第1アジャスタ部材、 69 第2アジャスタ部材、 70 第3アジャスタ部材、 71 サポートハンドル、 100 カーテンウォール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11