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特許7437172車両、情報処理装置および情報処理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】車両、情報処理装置および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/00 20060101AFI20240215BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240215BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20240215BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
B60C23/00 Z
G08G1/00 A
G08G1/13
G01C21/26 C
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020008910
(22)【出願日】2020-01-23
(65)【公開番号】P2021115906
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】町田 剛太郎
(72)【発明者】
【氏名】澤野 慎
(72)【発明者】
【氏名】堤 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優一
(72)【発明者】
【氏名】福田 幸史
(72)【発明者】
【氏名】太田 尚文
(72)【発明者】
【氏名】安達 香
(72)【発明者】
【氏名】今村 翔太
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0102073(US,A1)
【文献】特開2017-110996(JP,A)
【文献】特開2006-218985(JP,A)
【文献】特開2017-110995(JP,A)
【文献】国際公開第2013/125409(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 23/00 - 23/08
G08G 1/00 - 1/16
G01C 21/34 - 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行ルートにおけるタイヤ空気圧を計測する第1の計測部と、
前記走行ルートにおける外気温度、車速および燃費のうち少なくとも1つを計測する第2の計測部と、
前記タイヤ空気圧についての第1の計測データと、前記外気温度、車速および燃費のうち少なくとも1つについての第2の計測データとを含む走行データを生成する演算部と、
走行予定ルートについてのルートデータの設定を受け付ける受付部と、
前記演算部で生成された前記走行データを外部装置に送信したり、前記ルートデータおよび前記外気温度についての第3の計測データを含むリクエストデータを前記外部装置に送信したりする送信部と、
前記リクエストデータに対する応答として、自車両のタイヤの推奨空気圧情報を前記外部装置から受信する受信部と
を備えた
車両。
【請求項2】
前記送信部は、実績データとして、前記走行データと、自車両の識別データとを前記外部装置に送信する
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記演算部は、前記走行ルートに高速道路が含まれる場合、前記走行データとして、前記走行ルートのうち、前記高速道路に対応する第1データと、前記走行ルートのうち、前記高速道路以外の道路に対応する第2データとに分けたデータを生成する
請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記送信部および前記受信部は、ともに、通信ネットワークを介して前記外部装置とデータのやり取りを行う
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両。
【請求項5】
前記受信部で受信した前記推奨空気圧情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を制御する空気圧制御部を更に備えた
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両。
【請求項6】
走行予定ルートについてのルートデータと、前記走行予定ルートにおける外気温度についての計測データを含むリクエストデータを車両から受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記リクエストデータに基づいて、前記車両のタイヤの推奨空気圧情報を生成する演算部と、
前記演算部で生成された前記推奨空気圧情報を前記車両に送信する送信部と
を備えた
情報処理装置。
【請求項7】
前記リクエストデータが入力されることにより、入力された前記リクエストデータに応じた前記推奨空気圧情報を出力する学習モデルを更に備え、
前記演算部は、前記受信部で受信した前記リクエストデータを前記学習モデルに入力することにより、前記学習モデルから前記推奨空気圧情報を得る
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記学習モデルは、走行ルートにおける、外気温度データ、タイヤ空気圧データ、車速データおよび燃費データを含む走行データを含む実績データを用いて機械学習が行われたモデルである
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受信部は、前記実績データを、前記走行ルートの走行を行った車両から受信し、
前記演算部は、前記受信部で受信した前記実績データを前記学習モデルに入力することにより、前記学習モデルに対する機械学習を行う
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
ネットワークを介して通信可能な車両および情報処理装置を備え、
前記車両は、
走行予定ルートについてのルートデータの設定を受け付ける受付部と、
外気温度を計測する計測部と、
前記ルートデータおよび前記外気温度についての計測データを含むリクエストデータを生成する第1演算部と、
前記第1演算部で生成された前記リクエストデータを前記情報処理装置に送信する第1送信部と、
前記リクエストデータに対する応答として、当該車両のタイヤの推奨空気圧情報を前記情報処理装置から受信する第1受信部と、
前記第1受信部で受信した前記推奨空気圧情報に基づいて、当該車両のタイヤの推奨空気圧を報知する報知部と
を有し、
前記情報処理装置は、
前記リクエストデータを前記車両から受信する第2受信部と、
前記第2受信部で受信した前記リクエストデータに基づいて前記推奨空気圧情報を生成する第2演算部と、
前記第2演算部で生成された前記推奨空気圧情報を前記車両に送信する第2送信部と
を備えた
情報処理システム。
【請求項11】
前記情報処理装置は、前記リクエストデータが入力されることにより、入力された前記リクエストデータに応じた前記推奨空気圧情報を出力する学習モデルを更に備え、
前記第2演算部は、前記第2受信部を介して取得した前記リクエストデータを前記学習モデルに入力することにより、前記学習モデルから前記推奨空気圧情報を得る
請求項10に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、情報処理装置および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に装着されているタイヤの空気圧は燃費や操縦安定性、制動性能に影響する。
【0003】
そこで、タイヤの空気圧を走行時に可変させる装置を用いることで、操縦安定性や制動性能を確保することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-012419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タイヤの空気圧がどのように燃費や操縦安定性、制動性能に影響するかは、走行する環境に応じて変化する可能性がある。従って、走行する環境に応じた好適なタイヤの空気圧を取得することの可能な車両、情報処理装置および情報処理システムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施の形態に係る車両は、第1の計測部、第2の計測部、演算部、受付部、送信部および受信部を備えている。第1の計測部は、走行ルートにおけるタイヤ空気圧を計測する。第2の計測部は、走行ルートにおける外気温度、車速および燃費のうち少なくとも1つを計測する。演算部は、タイヤ空気圧についての第1の計測データと、外気温度、車速および燃費のうち少なくとも1つについての第2の計測データとを含む走行データを生成する。受付部は、走行予定ルートについてのルートデータの設定を受け付ける。送信部は、演算部で生成された走行データを外部装置に送信したり、ルートデータおよび外気温度についての第3の計測データを含むリクエストデータを外部装置に送信したりする。受信部は、リクエストデータに対する応答として、自車両のタイヤの推奨空気圧情報を外部装置から受信する。
【0007】
本開示の一実施の形態に係る情報処理装置は、受信部と、演算部と、送信部とを備えている。受信部は、走行予定ルートについてのルートデータと、走行予定ルートにおける外気温度についての計測データを含むリクエストデータを車両から受信する。演算部は、受信部で受信したリクエストデータに基づいて、車両のタイヤの推奨空気圧情報を生成する。送信部は、演算部で生成された推奨空気圧情報を前記車両に送信する。
【0008】
本開示の一実施の形態に係る情報処理システムは、ネットワークを介して通信可能な車両および情報処理装置を備えている。車両は、受付部と、計測部と、第1演算部と、第1送信部と、第1受信部と、報知部とを備えている。受付部は、走行予定ルートについてのルートデータの設定を受け付ける。計測部は、外気温度を計測する。第1演算部は、ルートデータおよび外気温度についての計測データを含むリクエストデータを生成する。第1送信部は、第1演算部で生成されたリクエストデータを情報処理装置に送信する。第1受信部は、リクエストデータに対する応答として、当該車両のタイヤの推奨空気圧情報を情報処理装置から受信する。報知部は、第1受信部で受信した推奨空気圧情報に基づいて、当該車両のタイヤの推奨空気圧を報知する。情報処理装置は、第2受信部と、第2演算部と、第2送信部とを有している。第2受信部は、リクエストデータを車両から受信する。第2演算部は、第2受信部で受信したリクエストデータに基づいて推奨空気圧情報を生成する。第2送信部は、第2演算部で生成された推奨空気圧情報を車両に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施の形態に係る車両、情報処理装置および情報処理システムによれば、走行する環境に応じた好適なタイヤの空気圧を取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施の形態に係るタイヤ空気圧提示システムの概略構成例を表す図である。
図2】各車両に搭載されたタイヤ空気圧提示装置の機能ブロック例を表す図である。
図3】走行データの一例を概念で表す図である。
図4】識別データの一例を概念で表す図である。
図5】実績データの一例を概念で表す図である。
図6】リクエストデータの一例を概念で表す図である。
図7】走行データの一例を概念で表す図である。
図8】サーバ装置の機能ブロック例を表す図である。
図9】実績データの生成・送信に係る処理手順の一例を表す図である。
図10】推奨空気圧情報の取得に係る処理手順の一例を表す図である。
図11】学習モデルの学習に係る処理手順の一例を表す図である。
図12】推奨空気圧情報の生成・送信に係る処理手順の一例を表す図である。
図13A】走行データの一例を概念で表す図である。
図13B】走行データの一例を概念で表す図である。
図14A】走行データの一例を概念で表す図である。
図14B】走行データの一例を概念で表す図である。
図15】走行データの一例を概念で表す図である。
図16】サーバ装置の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図17図2のタイヤ空気圧提示装置の概略構成の一変形例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施の形態>
[概略構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係るタイヤ空気圧提示システム100の概略構成の一例を表したものである。タイヤ空気圧提示システム100は、他車の走行データに基づいて、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを生成し、ドライバに報知するシステムである。推奨空気圧情報403Aは、例えば、同一あるいは類似する走行条件(場所、気温、日時、天候、ABSの動作など)で燃費、あるいは操縦安定性や制動性能の良い車両の空気圧についての情報である。推奨空気圧情報403Aの導出については、後に詳述する。タイヤ空気圧提示システム100は、複数の車両200と、サーバ装置400とを備える。タイヤ空気圧提示システム100が、本開示の「情報処理システム」の一具体例に相当する。車両200が、本開示の「車両」の一具体例に相当する。サーバ装置400が、本開示の「情報処理装置」の一具体例に相当する。
【0012】
車両200は、例えば、図1に示したような4輪自動車である。なお、車両200は、4輪自動車に限られるものではなく、例えば、2輪自動車などであってもよい。図1には、複数の車両200(200A,200B,200C)がネットワーク300介してサーバ装置400に接続される場合が例示されている。各車両200とサーバ装置400とは、ネットワーク300を介して通信することができるように構成される。ネットワーク300は、例えば、インターネットで標準的に利用されている通信プロトコル(TCP/IP)を用いて通信を行う通信ネットワークである。ネットワーク300は、例えば、そのネットワーク独自の通信プロトコルを用いて通信を行うセキュアなネットワークであってもよい。
【0013】
(車両200)
車両200は、タイヤ空気圧提示装置210を有する。タイヤ空気圧提示装置210は、例えば、図2に示したように、通信部211と、ユーザ入力部212と、センサ入力部213と、表示部214と、記憶部215と、制御部216とを有する。センサ入力部213は、例えば、温度計測装置213a、空気圧計測装置213b、車速計測装置213c、燃費計測装置213d、位置計測装置213e、空転計測装置213f、日時情報取得装置213g、天気情報取得装置213hおよびABS(Antilock Brake System)動作計測装置213iを有する。
【0014】
通信部211が、本開示の「受信部」「第1受信部」「送信部」「第1送信部」の一具体例に相当する。表示部214が、本開示の「報知部」の一具体例に相当する。制御部216が、本開示の「演算部」「第1演算部」の一具体例に相当する。
【0015】
温度計測装置213a、空気圧計測装置213b、車速計測装置213c、燃費計測装置213d、位置計測装置213e、空転計測装置213f、日時情報取得装置213g、天気情報取得装置213hおよびABS動作計測装置213iおよび表示部214のいずれかまたは全部は、タイヤ空気圧提示装置210とは別体で車両200に設けられてもよい。この場合、タイヤ空気圧提示装置210は、タイヤ空気圧提示装置210とは別体で車両200に設けられた装置と通信可能に構成される。
【0016】
通信部211は、ネットワーク300を介してサーバ装置400と通信するための通信インターフェースである。通信部211は、例えば、ネットワーク300を介してサーバ装置400とデータのやり取りを行う。通信部211は、例えば、実績データ216A(後述)およびリクエストデータ216B(後述)をサーバ装置400に送信する。通信部211は、例えば、サーバ装置400に対して送信したリクエストデータ216Bに対する応答として、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aをサーバ装置400から受信する。
【0017】
ユーザ入力部212は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた入力を制御部216に出力する。ユーザ入力部212は、例えば、タッチパネルで構成されており、タッチパネルに表示されたUI(user interface)に従ってユーザがタッチ操作をすることにより、所定の走行予定ルートについてのルートデータ215Cの設定を受け付ける。ユーザ入力部212は、例えば、ルートデータ215Cの設定に際して、地図データ215B(後述)を用いる。ユーザ入力部212は、例えば、受け付けた設定(ルートデータ215C)を制御部216に出力するとともに、記憶部215に格納する。ここで、ルートデータ215Cは、例えば、出発地、目的地、および、出発地と目的地とを結ぶ道路についての情報を含む。
【0018】
温度計測装置213aは、車両200の周囲の外気温度を計測する温度計である。温度計測装置213aは、外気温度を計測し、それにより得られた計測値(温度データTD)を制御部216に出力する。空気圧計測装置213bは、自車両のタイヤの空気圧を計測する圧力計である。空気圧計測装置213bは、自車両のタイヤの空気圧を計測し、それにより得られた計測値(空気圧データPD)を制御部216に出力する。空気圧計測装置213bは、例えば、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS)であってもよいし、車両200を駆動するエンジンもしくはモータのトルクから計算によって導出する演算部であってもよい。
【0019】
車速計測装置213cは、自車両の速度を計測する速度計である。車速計測装置213cは、自車両の速度を計測し、それにより得られた計測値(車速データVD)を制御部216に出力する。燃費計測装置213dは、自車両の燃費を計測し、それにより得られた計測値(燃費データED)を制御部216に出力する。自車両の燃費は、例えば自車両に搭載されたエンジンの燃料噴射量と走行距離から算出される。位置計測装置213eは、自車両の位置を計測する装置である。位置計測装置213eは、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機であり、自車両の位置および現在時刻を計測し、それにより得られた計測値(位置データLDおよび現在時刻データ)を制御部216に出力する。空転計測装置213fは、自車両のタイヤの空転量(空転データRD)を計測する。空転量は各車輪の回転速度の差分に基づいて算出される。
【0020】
日時情報取得装置213gは、外部装置から現在時刻を取得し、取得した現在時刻(日時データCD)を制御部216に出力する。天気情報取得装置213hは、外部装置から現在の天気の情報を取得し、取得した天気の情報(天気データWD)を制御部216に出力する。ABS動作計測装置213iは、自車両に設けられたABSの動作(例えばABSの動作頻度)を計測し、それにより得られた情報(ABSデータAD)を制御部216に出力する。
【0021】
表示部214は、制御部216から入力された映像信号に基づいて、映像を表示する。表示部214は、例えば、有機EL(electro-luminescenc)パネル、または、液晶パネルを含んで構成される。表示部214は、例えば、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを含む映像を表示することにより、推奨空気圧情報403Aに基づいてユーザに自車両のタイヤについての推奨空気圧を報知する。表示部214がタッチパネルで構成されてもよい。この場合、表示部214およびユーザ入力部212は、共通のタッチパネルで構成されてもよい。
【0022】
記憶部215は、制御部216によって実行されるプログラム215Aを記憶する。プログラム215Aは、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aをユーザに提示するための一連の手順を制御部216に実行させる。プログラム215Aは、例えば、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーションプログラムを含んでもよい。プログラム215Aが制御部216に実行させる一連の手順については、後に詳述する。
【0023】
記憶部215は、さらに、地図データ215Bと、自車両を識別する識別子である識別データ215Eを記憶する。記憶部215には、プログラム215Aの実行により得られるルートデータ215Cおよび走行データ215Dが記憶される。つまり、記憶部215は、プログラム215Aの実行により得られるルートデータ215Cおよび走行データ215Dを記憶するためのものである。記憶部215は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)等によって構成される。
【0024】
走行データ215Dは、例えば、図3に示したように、走行ルートにおける、温度データTD、空気圧データPD、車速データVD、燃費データED、位置データLD、空転データRD、日時データCD、天気データWDおよびABSデータADを含んでいる。温度データTDは、走行ルートにおいて、温度計測装置213aによって得られた環境温度についてのデータである。空気圧データPDは、走行ルートにおいて、空気圧計測装置213bによって得られた、自車両のタイヤの空気圧についてのデータである。車速データVDは、走行ルートにおいて、車速計測装置213cによって得られた自車両の速度についてのデータである。燃費データEDは、走行ルートにおいて、燃費計測装置213dによって得られた燃費についてのデータである。位置データLDは、走行ルートにおいて、位置計測装置213eによって得られた自車両の位置についてのデータである。空転データRDは、走行ルートにおいて、空転計測装置213fによって得られた自車両のタイヤの空転量についてのデータである。日時データCDは、走行ルートにおいて、日時情報取得装置213gによって得られた現在時刻についてのデータである。天気データWDは、走行ルートにおいて、天気情報取得装置213hによって得られた天気についてのデータである。ABSデータADは、走行ルートにおいて、ABS動作計測装置213iによって得られたABSの動作(例えばABSの動作頻度)についてのデータである。
【0025】
識別データ215Eは、例えば、図4に示したように、車種MCおよびタイヤ種類TCを含む。車種MCは、タイヤ空気圧提示装置210が搭載された車両200の車種を識別する識別子である。タイヤ種類TCは、タイヤ空気圧提示装置210が搭載された車両200のタイヤの種類を識別する識別子である。識別データ215Eは、例えば、車種MCおよびタイヤ種類TCのいずれか一方だけを含んでもよい。
【0026】
図5は、タイヤ空気圧提示装置210からサーバ装置400に送信される実績データ216Aの一例を概念で表したものである。実績データ216Aは、例えば、走行データ215Dおよび識別データ215Eを含む。図6は、タイヤ空気圧提示装置210からサーバ装置400に送信されるリクエストデータ216Bの一例を概念で表したものである。リクエストデータ216Bは、例えば、ルートデータ215C、識別データ215E、温度データTD、位置データLD、日時データCDおよび天気データWDを含んでいる。
【0027】
制御部216は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含んで構成されており、例えば、記憶部215に記憶されたプログラム215Aを実行する。制御部216は、タイヤ空気圧提示装置210の動作を制御する。制御部216は、例えば、プログラム215Aに記述された、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aをユーザに提示するための一連の手順を実行する。
【0028】
制御部216は、例えば、温度計測装置213aから取得した温度データTDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、空気圧計測装置213bから取得した空気圧データPDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、車速計測装置213cから取得した車速データVDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、燃費計測装置213dから取得した燃費データEDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、位置計測装置213eから取得した位置データLDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、空転計測装置213fから取得した空転データRDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、日時情報取得装置213gから取得した日時データCDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、天気情報取得装置213hから取得した天気データWDを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、ABS動作計測装置213iから取得したABSデータADを記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、センサ入力部213から得られた各種データ(温度データTD、空気圧データPD、車速データVD、燃費データED、位置データLD、空転データRD、日時データCD、天気データWDおよびABSデータAD)を含む走行データ215Dを生成し、記憶部215に格納する。
【0029】
制御部216は、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行データ215Dとして、例えば、図7に示したように、当該走行ルートのうち、高速道路に対応する第1走行データ215D1(第1データ)と、当該走行ルートのうち、高速道路以外の道路に対応する第2走行データ215D2(第2データ)とに分けたデータを生成してもよい。第1走行データ215D1は、温度データTD1、空気圧データPD1、車速データVD1、燃費データED1、位置データLD1、空転データRD1、日時データCD1、天気データWD1およびABSデータAD1を含む。第2走行データ215D2は、温度データTD2、空気圧データPD2、車速データVD2、燃費データED2、位置データLD2、空転データRD2、日時データCD2、天気データWD2およびABSデータAD2を含む。
【0030】
制御部216は、例えば、走行データ215Dおよび識別データ215Eを用いて実績データ216Aを生成し、通信部211に出力する。通信部211は、制御部216で生成された実績データ216Aをサーバ装置400に送信する。実績データ216Aの生成および送信は、例えば、走行ルートの走行が終了したときに行われる。
【0031】
制御部216は、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行ルートのうち、高速道路の走行が終了したときに、第1走行データ215D1および識別データ215Eを含む実績データ216Aを通信部211に出力してもよい。また、制御部216は、走行ルートに高速道路以外の道路が含まれる場合、走行ルートのうち、高速道路以外の道路の走行が終了したときに、第2走行データ215D2および識別データ215Eを含む実績データ216Aを通信部211に出力してもよい。
【0032】
制御部216は、例えば、ルートデータ215C、識別データ215E、温度データTD、位置データLD、日時データCDおよび天気データWDを用いてリクエストデータ216Bを生成し、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。制御部216は、例えば、ユーザ入力部212から入力された設定(ルートデータ215C)を記憶部215に格納する。制御部216は、例えば、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを含む映像信号を生成し、表示部214に出力する。
【0033】
(サーバ装置400)
サーバ装置400は、例えば、図8に示したように、通信部401と、記憶部402と、制御部403とを有している。通信部401が、本開示の「受信部」「第2受信部」「送信部」「第2送信部」の一具体例に相当する。制御部403が、本開示の「演算部」「第2演算部」の一具体例に相当する。
【0034】
通信部401は、ネットワーク300を介して各車両200と通信するための通信インターフェースである。通信部401は、例えば、実績データ216Aおよびリクエストデータ216Bを、車両200から受信し、受信した実績データ216Aおよびリクエストデータ216Bを、制御部403に入力する。また、通信部401は、制御部403で生成された推奨空気圧情報403Aを車両200に送信する。
【0035】
記憶部402は、推奨空気圧モデル402Aを記憶している。記憶部402には、ネットワーク300を介して各車両200から取得した複数の実績データ216Aを含む実績データ402Bが記憶される。記憶部402は、例えば、RAM、ROM、補助記憶装置(ハードディスク等)等によって構成される。
【0036】
推奨空気圧モデル402Aは、各車両200から取得した複数の実績データ216Aに基づいて、走行条件(温度や、場所、日時、天気およびABSの動作)に応じた、燃費、あるいは操縦安定性や制動性能の良いタイヤの空気圧の情報を導出し、車両200から入力されたリクエストデータ216Bに含まれる走行条件(温度データTDや、位置データLD、日時データCD、天気データWDおよび空転データRD)と同一あるいは類似する走行条件における、燃費、あるいは操縦安定性や制動性能の良いタイヤの空気圧の情報を、推奨空気圧情報403Aとして生成(出力)する。推奨空気圧モデル402Aは、リクエストデータ216Bが入力されると、入力されたリクエストデータ216Bに基づいて、推奨空気圧情報403Aを生成(出力)する。推奨空気圧モデル402Aは、例えば、リクエストデータ216Bが入力されることにより、入力されたリクエストデータ216Bに応じた推奨空気圧情報403Aを出力する学習モデルである。学習モデルは、例えば、車両200から得られた実績データ216Aを用いて機械学習が行われたモデルである。このとき、推奨空気圧モデル402Aが、本開示の「学習モデル」の一具体例に相当する。
【0037】
制御部403は、例えば、通信部401で受信したリクエストデータ216Bに基づいて、推奨空気圧情報403Aを生成する。制御部403は、例えば、通信部401およびネットワーク300を介して、ある車両200から、リクエストデータ216Bを取得すると、取得したリクエストデータ216Bを推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aから推奨空気圧情報403Aを取得する。制御部403は、例えば、推奨空気圧モデル402Aから取得した推奨空気圧情報403Aを通信部401に出力する。通信部401は、推奨空気圧情報403Aを、リクエストデータ216Bを送信してきた車両200に、ネットワーク300を介して送信する。
【0038】
(実績データ216Aの生成・送信)
次に、実績データ216Aの生成・送信に係る処理手順について説明する。図9は、実績データ216Aの生成・送信に係る処理手順の一例を表したものである。
【0039】
まず、ユーザは、車両200を始動する。すると、制御部216は、記憶部215からプログラム215Aを読み出して、制御部216にロードする。プログラム215Aがロードされた制御部216は、自車両のタイヤについての推奨空気圧をユーザに提示するための一連の手順を実行する。
【0040】
制御部216は、まず、ユーザ入力部212を介して、設定(ルートデータ215C)を取得する(ステップS101)。自車両が走行を開始すると(ステップS102;Y)、制御部216は、温度計測装置213aから温度データTDを、空気圧計測装置213bから空気圧データPDを、車速計測装置213cから車速データVDを、燃費計測装置213dから燃費データEDを、位置計測装置213eから位置データLDを、空転計測装置213fから空転データRDを、日時情報取得装置213gから日時データCDを、天気情報取得装置213hから天気データWDを、ABS動作計測装置213iからABSデータADを取得する(ステップS103)。
【0041】
制御部216は、自車両の走行が終了した場合(ステップS104;Y)、走行データ215Dを生成する(ステップS105)。自車両の走行が終了していない場合(ステップS104;N)、制御部216は、上記のステップS103を、所定の周期で実行する。制御部216は、さらに、生成した走行データ215Dと、識別データ215Eとを用いて、実績データ216Aを生成し(ステップS106)、通信部211を介してサーバ装置400に送信する(ステップS107)。
【0042】
(推奨空気圧の報知)
次に、ユーザに推奨空気圧を報知する手順について説明する。図10は、推奨空気圧の報知に係る処理手順の一例を表したものである。
【0043】
まず、ユーザは、車両200を始動する。すると、制御部216は、記憶部215からプログラム215Aを読み出して、制御部216にロードする。プログラム215Aがロードされた制御部216は、自車両のタイヤについての推奨空気圧をユーザに提示するための一連の手順を実行する。
【0044】
まず、制御部216は、ユーザ入力部212を介して、設定(ルートデータ215C)を取得する(ステップS101)。次に、制御部216は、温度計測装置213aから温度データTDを、位置計測装置213eから位置データLDを、日時情報取得装置213gから日時データCDを、天気情報取得装置213hから天気データWDを、記憶部215から識別データ215Eを取得する(ステップS201)。制御部216は、さらに、取得した各種データ(ルートデータ215C、識別データ215E、温度データTD、位置データLD、日時データCDおよび天気データWD)を用いて、リクエストデータ216Bを生成し(ステップS202)、通信部211を介してサーバ装置400に送信する(ステップS203)。
【0045】
制御部216は、サーバ装置400に対して送信したリクエストデータ216Bに対する応答として、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを、通信部211を介してサーバ装置400から受信する(ステップS204)。制御部216は、受信した推奨空気圧情報403Aを含む映像信号を生成し、表示部214に出力する。表示部214は、制御部216から入力された映像信号に基づいて、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを含む映像を表示することにより、ユーザに自車両のタイヤについての推奨空気圧を報知する(ステップS205)。制御部216は、自車両が走行を開始すると(ステップS102;Y)、上述のステップS103を実行する。
【0046】
(学習モデルの学習)
次に、学習モデルの学習手順について説明する。図11は、学習モデルの学習に係る処理手順の一例を表したものである。
【0047】
通信部401は、実績データ216Aを車両200から受信する(ステップS301)。通信部401は、受信した実績データ216Aを制御部403に出力するとともに、記憶部402の実績データ402B内に格納する。次に、制御部403は、受信した実績データ216Aを用いて、推奨空気圧モデル402Aに対する機械学習を行う(ステップS302)。制御部403は、実績データ216Aを推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aに対する機械学習を行う。なお、記憶部402の実績データ402B内に、あらかじめ、複数の実績データ216Aが格納されている場合には、制御部403は、記憶部402の実績データ402B内に格納されている複数の実績データ216Aを順次、推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aに対する機械学習を行ってもよい。
【0048】
(推奨空気圧情報403Aの生成・送信)
次に、推奨空気圧情報403Aの生成・送信手順について説明する。図12は、推奨空気圧情報403Aの生成・送信に係る処理手順の一例を表したものである。
【0049】
制御部403は、リクエストデータ216Bを、通信部401を介して車両200から受信する(ステップS401)。次に、制御部403は、受信したリクエストデータ216Bを推奨空気圧モデル402Aに入力する。推奨空気圧モデル402Aは、リクエストデータ216Bが入力されることにより、入力されたリクエストデータ216Bに応じた、推奨空気圧情報403Aを生成し、制御部403に出力する(ステップS402)。推奨空気圧モデル402Aは、通信部401を介して車両200から入力されたリクエストデータ216Bに含まれる走行条件(温度データTDや、位置データLD、日時データCD、天気データWDおよび空転データRD)と同一あるいは類似する走行条件における、燃費、あるいは操縦安定性や制動性能の良いタイヤの空気圧の情報を、推奨空気圧情報403Aとして生成し、制御部403に出力する。制御部403は、推奨空気圧モデル402Aから取得した推奨空気圧情報403Aを、通信部401を介して、リクエストデータ216Bを送信してきた車両200に送信する(ステップS403)。
【0050】
ところで、実績データ216Aに含まれる走行データ215Dには、タイヤ空気圧提示システム100が推奨空気圧情報403Aをユーザに提供する目的に応じたデータが含まれ得る。
【0051】
(燃費重視の推奨空気圧情報403Aを報知する場合)
タイヤ空気圧提示システム100が、燃費重視の推奨空気圧情報403Aをユーザに提供する場合、実績データ216Aに含まれる走行データ215Dは、例えば、図13(A)、図13(B)に示したように、走行ルートにおける空気圧データPDと、走行ルートにおける車速データVDおよび燃費データEDのうち少なくとも燃費データEDとを含む。
【0052】
このとき、ある車両200において、制御部216は、例えば、センサ入力部213から得られた各種データに基づいて、空気圧データPDと、車速データVDおよび燃費データEDのうち少なくとも燃費データEDとを含む走行データ215Dを生成する。当該車両200において、制御部216は、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行データ215Dとして、例えば、当該走行ルートのうち、高速道路に対応する第1走行データ215D1と、当該走行ルートのうち、高速道路以外の道路に対応する第2走行データ215D2とに分けたデータを生成する。
【0053】
制御部216は、走行ルートが高速道路であるか否かについては、走行データ215Dに含まれる車速データVDに基づいて判断してもよい。制御部216は、例えば、走行データ215Dに含まれる車速データVDが所定の閾値を超える場合には、走行ルートが高速道路であると判断する。制御部216は、例えば、走行データ215Dに含まれる車速データVDが所定の閾値以下となっている場合には、走行ルートが高速道路以外の道路であると判断する。なお、制御部216が、実績データ216Aに、高速道路か否かについての識別子を含ませてもよい。この場合、実績データ216Aに含まれる走行データ215Dから、車速データVDが省略されてもよい。
【0054】
第1走行データ215D1は、例えば、図14A図14Bに示したように、走行ルートに含まれる高速道路における空気圧データPDと、走行ルートに含まれる高速道路における車速データVDおよび燃費データEDのうち少なくとも燃費データEDとを含む。第2走行データ215D2は、例えば、図14A図14Bに示したように、走行ルートに含まれる高速道路以外の道路における空気圧データPDと、走行ルートに含まれる高速道路以外の道路における車速データVDおよび燃費データEDのうち少なくとも燃費データEDとを含む。
【0055】
当該車両200において、制御部216は、例えば、上述した第1走行データ215D1および第2走行データ215D2を含む走行データ215Dを用いて実績データ216Aを生成し、生成した実績データ216Aを、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。
【0056】
サーバ装置400において、制御部403は、制御部216から受信した実績データ216Aを推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aに対する機械学習を行う。このとき、推奨空気圧モデル402Aでは、機械学習により、高速道路における燃費重視での走行に適した空気圧の条件や、高速道路以外の道路における燃費重視での走行に適した空気圧の条件が導出される。
【0057】
推奨空気圧モデル402Aにおける機械学習がなされた後、例えば、上記車両200とは別の車両200において、制御部216は、ユーザ入力部212を介して入力されたルートデータ215Cを用いて、リクエストデータ216Bを生成し、生成したリクエストデータ216Bを、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。
【0058】
サーバ装置400において、制御部403は、受信したリクエストデータ216Bを推奨空気圧モデル402Aに入力する。推奨空気圧モデル402Aは、入力されたリクエストデータ216Bに応じた、推奨空気圧情報403Aを生成し、制御部403に出力する。このとき、推奨空気圧モデル402Aは、リクエストデータ216Bに含まれるルートデータ215Cに、高速道路が含まれている場合には、高速道路に関する実績データ216Aに基づいて導出された、高速道路における燃費重視での走行に適した空気圧の条件に基づいて、高速道路における燃費重視での走行に適した推奨空気圧情報403Aを生成する。推奨空気圧モデル402Aは、リクエストデータ216Bに含まれるルートデータ215Cに、高速道路以外の道路が含まれている場合には、高速道路以外の道路に関する実績データ216Aに基づいて導出された、高速道路以外の道路における燃費重視での走行に適した空気圧の条件に基づいて、高速道路以外の道路における燃費重視での走行に適した推奨空気圧情報403Aを生成する。
【0059】
推奨空気圧情報403Aを受信した車両200において、制御部216は、受信した推奨空気圧情報403Aを含む映像信号を生成し、表示部214に出力する。表示部214は、制御部216から入力された映像信号に基づいて、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを含む映像を表示する。これにより、ユーザは、これから走行する予定のルートにおける燃費重視の推奨空気圧を知ることができる。
【0060】
(操縦安定性重視の推奨空気圧情報403Aを報知する場合)
タイヤ空気圧提示システム100が、操縦安定性重視の推奨空気圧情報403Aをユーザに提供する場合、実績データ216Aに含まれる走行データ215Dは、例えば、図15に示したように、走行ルートにおける空気圧データPDおよび温度データTDを含む。このとき、ある車両200において、制御部216は、例えば、センサ入力部213から得られた各種データに基づいて、空気圧データPDと、温度データTDとを含む走行データ215Dを生成する。当該車両200において、制御部216は、例えば、上述した走行データ215Dを用いて実績データ216Aを生成し、生成した実績データ216Aを、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。
【0061】
タイヤ空気圧提示システム100が、操縦安定性や制動性能を重視した推奨空気圧情報403Aをユーザに提供する場合、実績データ216Aに含まれる走行データ215Dは、例えば、図3に示した各種データを含む。このとき、ある車両200において、制御部216は、例えば、センサ入力部213から得られた各種データに基づいて、例えば、図3に示した各種データを含む走行データ215Dを生成する。当該車両200において、制御部216は、例えば、上述した走行データ215Dを用いて実績データ216Aを生成し、生成した実績データ216Aを、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。
【0062】
サーバ装置400において、制御部403は、制御部216から受信した実績データ216Aを推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aに対する機械学習を行う。このとき、推奨空気圧モデル402Aでは、機械学習により、環境温度に適した空気圧の条件が導出される。
【0063】
推奨空気圧モデル402Aにおける機械学習がなされた後、例えば、上記車両200とは別の車両200において、制御部216は、ユーザ入力部212を介して入力されたルートデータ215Cを用いて、リクエストデータ216Bを生成し、生成したリクエストデータ216Bを、通信部211を介してサーバ装置400に送信する。
【0064】
サーバ装置400において、制御部403は、受信したリクエストデータ216Bを推奨空気圧モデル402Aに入力する。推奨空気圧モデル402Aは、入力されたリクエストデータ216Bに応じた、推奨空気圧情報403Aを生成し、制御部403に出力する。このとき、推奨空気圧モデル402Aは、リクエストデータ216Bに含まれるルートデータ215Cに、寒冷地が含まれている場合には、寒冷地に適した推奨空気圧情報403Aを生成する。サーバ装置400において、制御部403は、推奨空気圧モデル402Aから取得した推奨空気圧情報403Aを、通信部401を介して、リクエストデータ216Bを送信してきた車両200に送信する。
【0065】
推奨空気圧情報403Aを受信した車両200において、制御部216は、受信した推奨空気圧情報403Aを含む映像信号を生成し、表示部214に出力する。表示部214は、制御部216から入力された映像信号に基づいて、自車両のタイヤについての推奨空気圧情報403Aを含む映像を表示する。これにより、ユーザは、これから走行する予定のルートにおける操縦安定性重視の推奨空気圧を知ることができる。
【0066】
[効果]
次に、本実施の形態に係るタイヤ空気圧提示システム100の効果について説明する。
【0067】
本実施の形態では、センサ入力部213から得られた各種データに基づいて、空気圧データPDと、温度データTD、車速データVDおよび燃費データEDのうち少なくとも1つとを含む走行データ215Dが生成され、記憶部215に記憶される。これにより、必要に応じて、記憶部215から走行データ215Dを読み出し、読み出した走行データ215Dを含む実績データ216Aをサーバ装置400に送信することができる。その結果、送信した実績データ216Aを用いて推奨空気圧モデル402Aの機械学習を行うことができる。そのようにして機械学習のなされた推奨空気圧モデル402Aから、モニタリングデータ218Bに基づく推奨空気圧情報403Aをサーバ装置400から受信することで、ユーザは、推奨空気圧情報403Aに基づいた、自車両のタイヤの推奨空気圧の情報を取得することができる。ユーザは、例えば、取得した推奨空気圧の情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を調整することができる。従って、ユーザは、タイヤ空気圧提示システム100を用いることで、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0068】
また、本実施の形態では、走行予定ルートについてのルートデータ215Cの設定が受け付けられ、ルートデータ215Cおよび温度データTDを含むリクエストデータ216Bがサーバ装置400に送信される。これにより、リクエストデータ216Bに対する応答として、自車両のタイヤの推奨空気圧情報403Aを受信することができる。その結果、ユーザは、推奨空気圧情報403Aに基づいた、自車両のタイヤの推奨空気圧の情報を取得することができる。ユーザは、例えば、取得した推奨空気圧の情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を調整することができる。従って、ユーザは、タイヤ空気圧提示システム100を用いることで、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0069】
また、本実施の形態では、走行ルートの走行が終了したときに、走行データ215Dを含む実績データ216Aがサーバ装置400に送信される。このように、データ送信の頻度を低く抑えることにより、膨大な数の車両200をネットワーク300に接続した場合であっても、タイヤ空気圧提示システム100をスムーズに動作させることが可能となる。従って、膨大な数のユーザに対して、タイヤ空気圧提示システム100を提供することができる。
【0070】
また、本実施の形態では、実績データ216Aとして、走行データ215Dと、識別データ215Eとがサーバ装置400に送信される。これにより、車種やタイヤ種類に応じた推奨空気圧情報403Aを得ることができるので、ユーザは、より精度の高い推奨空気圧の情報を取得することができる。
【0071】
また、本実施の形態では、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行データ215Dとして、当該走行ルートのうち、高速道路に対応する第1走行データ215D1(第1データ)と、当該走行ルートのうち、高速道路以外の道路に対応する第2走行データ215D2(第2データ)とに分けたデータが生成される。これにより、ユーザは、より精度の高い推奨空気圧の情報を取得することができる。
【0072】
また、本実施の形態において、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行ルートのうち、高速道路の走行が終了したときに、第1走行データ215D1および識別データ215Eを含む実績データ216Aがサーバ装置400に送信されてもよい。また、本実施の形態では、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行ルートのうち、高速道路以外の道路の走行が終了したときに、第2走行データ215D2および識別データ215Eを含む実績データ216Aがサーバ装置400に送信されてもよい。このようにした場合には、データの送信時期を分散することができるので、一度に送る送信データ量を低減することができる。その結果、膨大な数の車両200をネットワーク300に接続した場合であっても、タイヤ空気圧提示システム100をスムーズに動作させることが可能となる。従って、膨大な数のユーザに対して、タイヤ空気圧提示システム100を提供することができる。
【0073】
また、本実施の形態において、走行ルートに高速道路が含まれる場合、走行ルートの走行が終了したときに、第1走行データ215D1および識別データ215Eを含む実績データ216Aと、第2走行データ215D2および識別データ215Eを含む実績データ216Aがサーバ装置400に送信されてもよい。このようなデータ送信方法は、一度に送る送信データ量がそれほど多くない場合に有効な方法である。従って、一度に送る送信データ量がそれほど多くない場合には、このようなデータ送信方法を採ったとしても、タイヤ空気圧提示システム100をスムーズに動作させることが可能となる。従って、膨大な数のユーザに対して、タイヤ空気圧提示システム100を提供することができる。
【0074】
また、本実施の形態では、通信部211によって、ネットワーク300を介したサーバ装置400とのデータのやり取りが行われる。これにより、車両200ごとに、サーバ装置400と同等の機能のものを設置する必要が無くなるので、製品コストを低減することができる。
【0075】
また、本実施の形態では、ルートデータ215Cおよび温度データTDを含むリクエストデータ216Bを車両200から受信し、受信したリクエストデータ216Bに基づいて、車両200のタイヤの推奨空気圧情報403Aが生成される。これにより、生成した推奨空気圧情報403Aを、リクエストデータ216Bを送信してきた車両200に送信することができる。その結果、ユーザは、推奨空気圧情報403Aに基づいた、自車両のタイヤの推奨空気圧の情報を取得することができる。ユーザは、例えば、取得した推奨空気圧の情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を調整することができる。従って、ユーザは、タイヤ空気圧提示システム100を用いることで、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0076】
また、本実施の形態では、推奨空気圧モデル402Aが、リクエストデータ216Bが入力されることにより、入力されたリクエストデータ216Bに応じた、推奨空気圧情報403Aを出力する学習モデルで構成されている。これにより、リクエストデータ216Bを推奨空気圧モデル402Aに入力することにより、推奨空気圧モデル402Aから推奨空気圧情報403Aを得ることができる。このように、本実施の形態では、推奨空気圧情報403Aの取得に学習モデルが用いられている。これにより、ユーザは、推奨空気圧情報403Aの取得にプログラムを用いた場合と比べて、精度の高い故障予測を取得することが可能となる。
【0077】
また、本実施の形態において、上記学習モデルが、走行ルートにおける、温度データTD、空気圧データPD、車速データVDおよび燃費データEDを含む走行データ215Dを含む実績データ216Aを用いて機械学習が行われたモデルである場合には、ユーザは、より現実に即した空気圧の情報を取得することが可能となる。
【0078】
また、本実施の形態において、車両200から得られたデータを含む実績データ216Aを上記学習モデルに入力することにより、上記学習モデルに対する機械学習が行われる場合には、ユーザは、より現実に即した故障予測を取得することが可能となる。
【0079】
また、本実施の形態では、走行予定ルートについてのルートデータ215Cの設定が受け付けられ、ルートデータ215Cおよび温度データTDを含むリクエストデータ216Bがサーバ装置400に送信される。これにより、サーバ装置400において、受信したリクエストデータ216Bに基づいて推奨空気圧情報403Aが生成され、生成された推奨空気圧情報403Aがサーバ装置400から車両200に送信される。その結果、ユーザは、推奨空気圧情報403Aに基づいた、推奨空気圧の情報を取得することができる。ユーザは、例えば、取得した推奨空気圧の情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を調整することができる。従って、ユーザは、タイヤ空気圧提示システム100を用いることで、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0080】
<変形例>
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
【0081】
[変形例A]
上記実施の形態において、例えば、図16に示したように、推奨空気圧モデル402Aの代わりに、推奨空気圧プログラム402Cが記憶部402に記憶されていてもよい。推奨空気圧プログラム402Cは、推奨空気圧情報403Aを生成するための一連の手順を制御部403に実行させる。制御部403は、推奨空気圧プログラム402Cに基づいて、通信部401で受信したリクエストデータ216Bから推奨空気圧情報403Aを得る。制御部403は、記憶部402から推奨空気圧プログラム402Cを読み出して、制御部403にロードする。推奨空気圧プログラム402Cがロードされた制御部403は、推奨空気圧情報403Aを生成するための一連の手順を実行することにより、推奨空気圧情報403Aを生成する。
【0082】
このように、本変形例では、推奨空気圧モデル402Aの代わりに、推奨空気圧プログラム402Cを用いて、リクエストデータ216Bから推奨空気圧情報403Aが得られる。このようにした場合であっても、ユーザは、推奨空気圧情報403Aに基づいた、自車両のタイヤの推奨空気圧の情報を取得することができる。ユーザは、例えば、取得した推奨空気圧の情報に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を調整することができる。従って、ユーザは、タイヤ空気圧提示システム100を用いることで、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0083】
[変形例B]
また、上記実施の形態およびその変形例において、例えば、図17に示したように、タイヤ空気圧提示装置210が、自車両のタイヤの空気圧を制御する空気圧制御装置217を更に有していてもよい。このようにした場合、制御部216が空気圧制御装置217に対して、推奨空気圧情報403Aに応じた制御信号を入力することにより、空気圧制御装置217は、制御部216から入力された制御信号に基づいて、自車両のタイヤの空気圧を適切な値に調整することができる。
【0084】
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0085】
100…タイヤ空気圧提示システム、200,200A,200B,200C…車両、210…タイヤ空気圧提示装置、211…通信部、212…ユーザ入力部、213…センサ入力部、213a…温度計測装置、213b…空気圧計測装置、213c…車速計測装置、213d…燃費計測装置、213e…位置計測装置、213f…空転計測装置、213g…日時情報取得装置、213h…天気情報取得装置、213i…ABS動作計測装置、214…表示部、215…記憶部、215A…プログラム、215B…地図データ、215C…ルートデータ、215D,215D1,215D2…走行データ、215E…識別データ、216…制御部、216A…実績データ、216B…リクエストデータ、217…空気圧制御装置、300…ネットワーク、400…サーバ装置、401…通信部、402…記憶部、402A…推奨空気圧モデル、402B…実績データ、402C…推奨空気圧プログラム、403…制御部、403A…推奨空気圧情報、TD,TD1,TD2…温度データ、PD,PD1,PD2…空気圧データ、VD,VD1,VD2…車速データ、ED,ED1,ED2…燃費データ、LD,LD1,LD2…位置データ、RD,RD1,RD2…空転データ、CD,CD1,CD2…日時データ、WD,WD1,WD2…天気データ、AD,AD1,AD2…ABSデータ、MC…車種、TC…タイヤ種類。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16
図17