(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】遠隔制御装置、遠隔制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 12/28 20060101AFI20240226BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20240226BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
H04L12/28 500C
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
(21)【出願番号】P 2020218775
(22)【出願日】2020-12-28
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】田代 達一郎
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-230060(JP,A)
【文献】特開2005-130423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象エリアの識別情報と住居に関連する複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを含む接続状態通知の受信に基づいて、前記制御対象エリアにおける前記複数の
設備の通信接続を検知する接続検知部と、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が予め記憶するルール情報に含まれる
かを判定する判定部と、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が
前記ルール情報に含まれ
る時に、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを紐づけて記憶する記憶部と、
前記複数の設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とを含む動作開始通知を取得し、それら設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とがルール情報に記述されている場合に、当該ルール情報
に基づいて当該動作開始通知に含まれる設備と前記通信接続の状態にある他の設備の前記動作情報に対応する遠隔処理を行う遠隔処理部と、
を備える遠隔制御装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記通信接続した複数の
設備の組み合わせと、前記ルール情報に含まれる
設備の組み合わせが一致するかを判定し、
前記遠隔処理部は、前記通信接続した複数の
設備の組み合わせと、前記ルール情報に含まれる
設備の組み合わせが一致する時に、当該
設備の組み合わせに紐づいて前記ルール情報に記述された遠隔処理を行う
請求項1に記載の遠隔制御装置。
【請求項3】
前記複数の
設備の通信接続はペアリングであり、当該ペアリングの情報を前記
設備の備わる制御対象エリア内のゲートウェイ装置から取得するペアリング状態取得部と、
を備える請求項1または請求項2に記載の遠隔制御装置。
【請求項4】
前記接続検知部は、前記ペアリングの情報に基づいて、
前記複数の
設備の通信接続を検知する
請求項3に記載の遠隔制御装置。
【請求項5】
前記遠隔処理部は、前記ペアリングが構成される
設備の内の少なくとも一つ、またはそれ以外の
設備の前記ルール情報に基づいた前記遠隔処理を行う
請求項3または請求項4に記載の遠隔制御装置。
【請求項6】
前記ルール情報をユーザ端末から取得して登録するルール登録部と、
を備える請求項1から請求項5の何れか一項に記載の遠隔制御装置。
【請求項7】
制御対象エリアの識別情報と住居に関連する複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを含む接続状態通知の受信に基づいて、前記制御対象エリアにおける前記複数の
設備の通信接続を検知し、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が予め記憶するルール情報に含まれる
かを判定し、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が
前記ルール情報に含まれ
る時に、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを紐づけて記憶し、
前記複数の設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とを含む動作開始通知を取得し、それら設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とがルール情報に記述されている場合に、当該ルール情報
に基づいて当該動作開始通知に含まれる設備と前記通信接続の状態にある他の設備の前記動作情報に対応する遠隔処理を行う
遠隔制御方法。
【請求項8】
遠隔制御装置のコンピュータを、
制御対象エリアの識別情報と住居に関連する複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを含む接続状態通知の受信に基づいて、前記制御対象エリアにおける前記複数の
設備の通信接続を検知する接続検知部手段、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が予め記憶するルール情報に含まれる
かを判定する判定部手段、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報との関係が
前記ルール情報に含まれ
る時に、
前記制御対象エリアの識別情報と前記複数の設備の識別情報と当該設備のネットワークアドレスとを紐づけて記憶する記憶手段、
前記複数の設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とを含む動作開始通知を取得し、それら設備の識別情報と当該設備の動作情報と当該設備が位置する制御対象エリアの識別情報とがルール情報に記述されている場合に、当該ルール情報
に基づいて当該動作開始通知に含まれる設備と前記通信接続の状態にある他の設備の前記動作情報に対応する遠隔処理を行う遠隔処理手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遠隔制御装置、遠隔制御方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家などの所定の対象エリアに備わる機器を遠隔で自動で制御する技術が利用されている。特許文献1には、複数の機器と通信可能に接続された制御システムが、条件に基づいて、機器を制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような遠隔からの機器を制御する技術において、所定の条件に基づいて所定の機器を動作させるルールを適用することができる技術が求められている。このような技術において、ユーザの労力なくルールを適用した遠隔制御の技術が求められている。
【0005】
そこでこの開示は、上述の課題を解決する、遠隔制御装置、遠隔制御方法、プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第一の態様によれば、遠隔制御装置は、制御対象エリアにおける検知対象機器の位置を検知する位置検知部と、前記制御対象エリアにおける設備の位置と前記制御対象エリアにおける検知対象機器の位置との関係と、前記検知対象機器の当該位置における滞留時間を計測する滞留時間計測部と、前記滞留時間に応じて警報情報を出力する警報情報出力部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態による遠隔制御システムの概略構成図である。
【
図2】本実施形態による遠隔制御装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】本実施形態による遠隔制御装置の機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態によるルール情報テーブルを示す図である。
【
図5】本実施形態による制御対象エリアの一例を示す図である。
【
図6】本実施形態による遠隔制御装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図7】本実施形態による遠隔制御装置の処理フローを示す第二の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の一実施形態による遠隔制御システムを、各図面を参照して説明する。
図1で示すように遠隔制御システム100は、少なくとも遠隔制御装置1、ゲートウェイ装置22を含んで構成される。遠隔制御システム100にはさらにルータ21が含まれる。ルータ21とゲートウェイ装置22は制御対象エリア20に配置される。ルータ21とゲートウェイ装置22とは有線または無線により通信接続する。ゲートウェイ装置22は遠隔制御装置1とインターネットや公衆回線により通信接続する。制御対象エリア20は、一例として家などの居住施設である。または制御対象エリア20は学校や公共施設などであってもよい。以下、本実施形態の説明において制御対象エリア20は家であることを前提に説明する。
【0009】
制御対象エリア20である家の住人(ユーザ)は携帯端末3を保持する。携帯端末3は、スマートフォン、スマートウォッチなどのGPS(Global Positioning System)機能を有する通信端末であればどのようなものであってもよい。携帯端末3とルータ21との通信接続の規格は公知の規格であればどのような規格であってもよい。制御対象エリア20には各種設備が備わる。設備は住居設備や家電製品など住居に備わる装置であればどのような装置であってもよい。本実施形態の制御対象エリア20には設備23A,23B,23C,23Dの4つの設備が備わるとする。設備23A,23B,23C,23Dを総称して設備23と呼ぶこととする。設備23は、具体的には、電動シャッター、電灯、電気錠、カメラ、電動窓、クレセントセンサ、ドア窓センサ、人感センサなどであってよい。
【0010】
図2で示すように、遠隔制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、データベース104、通信モジュール105等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。携帯端末3も同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
【0011】
遠隔制御装置1は、CPU101がROM102等に記憶するサーバプログラムを実行する。これにより遠隔制御装置1は、少なくとも、
図3で示すように、制御部11、ペアリング状態取得部12、接続検知部13、判定部14、遠隔処理部15、ルール登録部16の各機能を備える。
【0012】
制御部11は、遠隔制御装置1を制御する。ペアリング状態取得部12は、複数の設備23(対象機器)のペアリング接続(通信接続)の情報を設備23の備わる制御対象エリア20内のゲートウェイ装置22から取得する。接続検知部13は、複数の設備23のペアリング接続を検知する。判定部14は、ペアリング接続した複数の設備23が予め記憶するルール情報に含まれる設備23の組み合わせであるかを判定する。遠隔処理部15は、ペアリング接続した複数の設備23がルール情報に含まれる設備23の組み合わせである時に、当該ルール情報に記述された遠隔処理を行う。ルール登録部16は、ルール情報を携帯端末3(ユーザ端末)から取得して所定の記憶先に登録する。
【0013】
ルール情報テーブルは
図4で示すように、対象エリアID、設備組合せ情報、ルール情報を紐づけて記憶する。対象エリアIDは、制御対象エリアを示す識別情報である。設備組合せ情報は自動的な遠隔制御を行う計器となるペアリング接続の対象となる複数の設備のIDを示す情報である。ルール情報は、遠隔制御のルールやプログラムを定義した情報である。対象設備が最低限1つでもペアリング接続されればルールは生成される。
【0014】
図5で示すように、制御対象エリア20は一例としては、家の1フロアの内部である。家が戸建ての場合には、制御対象エリア20は複数フロアと庭などの家の外部を含んでもよい。制御対象エリア20には、複数の監視対象の設備23が設置されている。設備23は他の設備23とペアリング接続を行う。
【0015】
図6を用いて、遠隔制御装置1の処理フローについて説明する。ユーザは携帯端末3を利用して設備23同士のペアリング接続を指示する。具体的にはユーザは携帯端末3の記憶する専用アプリケーションプログラムを起動する。すると携帯端末3は、ディスプレイに管理画面を表示する。管理画面には設備23と通信接続してペアリング接続を開始するためのインタフェースが表示される。
【0016】
ユーザは管理画面の表示に基づいて通信接続した設備23の一覧のうち、ペアリング接続させる2つの設備23を指定する。携帯端末3はそれら2つの設備23にペアリング開始要求を送信する。ペアリング開始要求には携帯端末3が取得した各設備23のネットワークアドレスなど情報が含まれてよい。
【0017】
ペアリング開始要求を受信した各設備23は、受信したペアリング開始要求に含まれるネットワークアドレスのうち、自装置のネットワークアドレスとは異なる他の設備23のネットワークアドレスを特定して、ペアリング接続要求を送信する。どちらか一方の設備23はそのペアリング接続要求を受信して、互いにペアリング接続する。
【0018】
ペアリング接続が完了すると、各設備23は自装置のネットワークアドレス、設備IDを含むペアリング接続状態通知を携帯端末3へ送信する。携帯端末3は各ペアリング接続完了通知に含まれる情報に対象エリアIDを付加して生成したペアリング状態通知を遠隔制御装置1へ送信する。各設備23は、携帯端末3を介さずに、ペアリング状態通知をルータ21、ゲートウェイ装置22介して直接、遠隔制御装置1へ送信してもよい。ペアリング状態通知にはペアリング接続した2つの設備のネットワークアドレスと、各設備IDと、対象エリアIDが含まれる。遠隔制御装置1はペアリング状態通知を取得する。なお設備23の間のペアリング接続が開始される処理の流れについては上述の処理に限られず、公知の技術を利用してよい。
【0019】
遠隔制御装置1のペアリング状態取得部12は、ペアリング状態通知を取得する(ステップS101)。ペアリング状態取得部12は、ペアリング状態通知を接続検知部13へ出力する。これにより接続検知部13はペアリング状態通知に含まれる対象エリアIDの家において、各設備IDの設備同士のペアリング接続が行われたことを検知する(ステップS102)。接続検知部13は、ペアリング状態通知に含まれる、対象エリアID、ペアリング接続した各設備ID、各設備のネットワークアドレスを判定部14へ出力する。
【0020】
判定部14は、対象エリアIDとペアリング接続した各設備IDの組み合わせの対応関係が、ルール情報テーブルに記録されているかを判定する(ステップS103)。判定部14は、対象エリアIDとペアリング接続した各設備IDの組み合わせの対応関係が、ルール情報テーブルに記録されている場合、ルール情報による遠隔制御を行うと判定する(ステップS104)。判定部14は、対象エリアIDとペアリング接続した各設備IDの組み合わせに紐づいてルール情報テーブルに記録されているルール情報を遠隔処理部15へ出力する。判定部14は、対象エリアID、ペアリング接続した各設備ID、各設備のネットワークアドレスを遠隔処理部15へ出力する。
【0021】
遠隔処理部15は、対象エリアID、ペアリング接続した各設備ID、各設備のネットワークアドレス、ルール情報を紐づけた、遠隔制御情報を記憶する。遠隔処理部15は、その後、ルール情報に基づいて、対象エリアIDが示す制御対象エリア20における設備23の遠隔制御を開始する(ステップS105)。
【0022】
図7で示すように、制御対象エリア20に設置された設備23は所定の動作を検知すると、設備IDと動作を示す動作IDとを含む動作開始通知を送信する。ルータ21は動作開始通知をゲートウェイ装置22へ送信する。ゲートウェイ装置22は動作開始通知に対象エリアIDを付与して遠隔制御装置1へ送信する。遠隔制御装置1の遠隔処理部15は動作開始通知を取得する(ステップS201)。
【0023】
遠隔処理部15は、動作開始通知に含まれる対象エリアID、設備ID、動作IDを取得する。遠隔処理部15は、同じ制御対象エリア20の複数の設備23の送信した動作開始通知を取得してよい。遠隔処理部15は、取得した動作開始通知に含まれる、対象エリアID、設備IDを含む遠隔制御情報をデータベース104から読み取る(ステップS202)。遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、設備ID、動作IDと、遠隔制御情報に含まれるルール情報とに基づいて、遠隔制御するか否かを判定する(ステップS203)。なお動作開始通知には動作IDは含まれず、遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、設備IDと、遠隔制御情報に含まれるルール情報とに基づいて、遠隔制御するか否かを判定してもよい。
【0024】
例えば遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備ID、動作IDに基づいて、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備IDが示す設備23のネットワークアドレスを取得し、その1つまたは複数の設備23を遠隔制御する(ステップS204)。
【0025】
遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備IDに基づいて、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備IDが示す設備23のネットワークアドレスを取得し、その1つまたは複数の設備23を遠隔制御してもよい。
【0026】
遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備ID、動作IDに基づいて、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける所定の1つまたは複数の設備23のネットワークアドレスを取得し、その1つまたは複数の設備23を遠隔制御する。遠隔処理部15は、動作開始通知から取得した対象エリアID、1つまたは複数の設備IDに基づいて、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける所定の1つまたは複数の設備23のネットワークアドレスを取得し、その1つまたは複数の設備23を遠隔制御する。
【0027】
一例として遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の設備IDを取得した場合、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける電動シャッターのネットワークアドレスを取得し、その電動シャッターを閉にする閉信号を送信し、その電動シャッターが閉じるよう遠隔制御する。遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の設備IDと当該電気錠が閉じることを示す動作IDを取得した場合、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける電動シャッターのネットワークアドレスを取得し、その電動シャッターを閉にする閉信号を送信し、その電動シャッターが閉じるよう遠隔制御してもよい。
【0028】
遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の設備IDを取得した場合、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける電動シャッターのネットワークアドレスを取得し、その電動シャッターを開にする開信号を送信し、その電動シャッターが開くように遠隔制御してもよい。遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の設備IDと当該電気錠が開くことを示す動作IDを取得した場合、予めルール情報で規定されている当該対象エリアIDにおける電動シャッターのネットワークアドレスを取得し、その電動シャッターを開にする開信号を送信し、その電動シャッターが開くように遠隔制御してもよい。
【0029】
他の例として遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の第一設備IDと、電灯の第二設備IDとを取得し、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、動作開始通知から取得した電灯の第二設備IDに対応するネットワークアドレスを取得する。遠隔制御装置1は、その電灯を点灯させるための点灯信号を当該ネットワークアドレス宛に送信する。他の例として遠隔制御装置1は、ある対象エリアIDを含む動作開始通知から第一の設備23である電気錠の第一設備IDとその電気錠が閉となったことを示す動作ID、電灯の第二設備IDとその電灯が点灯していることを示す動作IDとを取得し、それらのIDがルール情報に記述されている場合、当該ルール情報が示すプログラムに従って、動作開始通知から取得した電灯の第二設備IDに対応するネットワークアドレスを取得する。遠隔制御装置1は、その電灯を消灯させるための消灯信号を当該ネットワークアドレス宛に送信する。
【0030】
動作開始通知に含まれる一つまたは複数の設備IDの組み合わせは様々であって良い。遠隔制御装置1は、動作開始通知に含まれる一つまたは複数の設備IDのうちの一つまたは複数の設備23、または動作開始通知には含まれない予め特定された一つまたは複数の設備23を特定して、ルール情報に記述されているプログラムに従って当該特定した設備を遠隔制御する。
【0031】
上述の処理は、判定部14が、通信接続した複数の対象機器の組み合わせと、ルール情報に含まれる対象機器の組み合わせが一致するかを判定し、遠隔処理部15が、通信接続した複数の対象機器の組み合わせと、ルール情報に含まれる対象機器の組み合わせが一致する時に、当該対象機器の組み合わせに紐づいてルール情報に記述された遠隔処理を行う処理の一例である。このような処理によれば、遠隔制御装置1は、ユーザが設備23に加えた動作に基づいて、自動的に制御対象エリア20の所望の設備23の遠隔制御を行うことができる。
【0032】
遠隔制御装置1の判定部14は、接続検知部13がペアリング状態通知に含まれる対象エリアIDの家において、各設備IDの設備同士のペアリング接続が行われたことを検知した場合に、上述のステップS103により対象エリアIDとペアリング接続した各設備IDの組み合わせの対応関係が、ルール情報テーブルに記録されているかを判定する。判定部14は、対象エリアIDとペアリング接続した各設備IDの組み合わせの対応関係が、ルール情報テーブルに記録されていない場合(ステップS103:No)、ルール登録部16に処理を指示する。ルール登録部16は、それら設備IDに基づいてルール情報を生成、または特定する(ステップS106)。遠隔処理部15は、当該生成または特定したルール情報を、対象エリアID、ペアリング接続した各設備ID、各設備のネットワークアドレスなどに紐づけた、遠隔制御情報を生成して、データベース104に記録する(ステップS107)。
【0033】
ルール登録部16は、各設備IDの設備同士のペアリング接続が行われたことを検知した場合に、それら設備IDに対応する所望の生成プロラムに従ってルール情報を生成してよい。ルール登録部16は、各設備IDの設備同士のペアリング接続が行われたことを検知した場合に、それら設備IDに対応する予め生成されたルール情報をデータベース104から特定し、当該特定したルール情報を、対象エリアID、ペアリング接続した各設備ID、各設備のネットワークアドレスなどに紐づけた、遠隔制御情報を生成して、データベース104に記録してもよい。
【0034】
このようなルール登録部16の処理によれば、ユーザがルール情報を生成するための携帯端末3の操作が不要となる。従って、ユーザの労力なく、ユーザが設備23に加えた動作に基づいて、自動的に制御対象エリア20の所望の設備23の遠隔制御を行うことができる。
【0035】
以上、本開示を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本開示はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0036】
1・・・遠隔制御装置、3・・・携帯端末、11・・・制御部、12・・・ペアリング状態取得部、13・・・接続検知部、14・・・判定部、15・・・遠隔処理部、16・・・ルール登録部、20・・・制御対象エリア、21・・・ルータ、22・・・ゲートウェイ装置、23・・・設備