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特許7476373エアロゾル送達装置のための衛星ナビゲーション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】エアロゾル送達装置のための衛星ナビゲーション
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/65 20200101AFI20240422BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240422BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240422BHJP
【FI】
A24F40/65
A24F40/60
A24F40/50
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023017374
(22)【出願日】2023-02-08
(62)【分割の表示】P 2019526271の分割
【原出願日】2017-11-17
(65)【公開番号】P2023053014
(43)【公開日】2023-04-12
【審査請求日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】15/354,610
(32)【優先日】2016-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ティー・ハント
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ビー・シアーズ
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0324217(US,A1)
【文献】特開2014-3595(JP,A)
【文献】中国実用新案第205284997(CN,U)
【文献】特開2008-39454(JP,A)
【文献】特開2009-180555(JP,A)
【文献】特開2002-159742(JP,A)
【文献】特開2011-229245(JP,A)
【文献】特表2015-531235(JP,A)
【文献】国際公開第2015/073854(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/65
A24F 40/60
A24F 40/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル前駆体組成物を保持する少なくとも1つのハウジングと、
エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように制御可能な噴霧器と、
衛星ナビゲーションシステムの衛星から無線信号を受信し、無線信号を対応する電子信号に変換するように構成されたアンテナと、
対応する電子信号を受信し、対応する電子信号に基づいてエアロゾル送達装置の位置を決定し、そのように決定された位置を示すメッセージを出力するように構成された衛星ナビゲーション受信機モジュールと、
コンピューティングデバイスを含む少なくとも1つのネットワークの確立または接続を可能にするように構成された通信インターフェースと、
メッセージを受信し、それによって示された位置に基づいてエアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたマイクロプロセッサと、を備え、
マイクロプロセッサは、エアロゾル送達装置の位置に基づいてエアロゾル送達装置の少なくとも1つの他の機能的要素の動作を制御するように構成されたコンピューティングデバイスへと、通信インターフェースにエアロゾル送達装置の位置を無線通信させるように構成されており、
衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサは、少なくとも1つの導体によって連結された別個の集積回路によって具現化され、その集積回路へ衛星ナビゲーション受信機モジュールによってメッセージが出力され、その集積回路からマイクロプロセッサによってメッセージが受信される、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
衛星ナビゲーション受信機モジュールがエアロゾル送達装置の位置を決定するように構成されていることが、エアロゾル送達装置における、位置、および速度および時間を決定するように構成されていることを含んでおり、
衛星ナビゲーション受信機モジュールによって出力され、マイクロプロセッサによって受信されるメッセージは、位置、および速度および時間を示しており、マイクロプロセッサは、メッセージによって示された位置、および速度および時間に基づいて少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
衛星ナビゲーション受信機モジュールが、メッセージとは異なる位置利用可能信号を出力するようにさらに構成され、位置利用可能信号はインジケータへ出力されて、インジケータに、エアロゾル送達装置の位置の利用可能性を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供させる、請求項1のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
制御構成要素が少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、インジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
少なくとも1つのネットワークは、コンピューティングデバイスを含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を含み、
マイクロプロセッサが、通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、コンピューティングデバイスへ無線通信させるように構成されており、コンピューティングデバイスは、エアロゾル送達装置の位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
コンピューティングデバイスがコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、コンピューティングデバイスのインジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
少なくとも1つのネットワークは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を含み、
マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、
通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、WLANを含む少なくとも1つのネットワーク上でサービスプラットフォームへ無線通信させるように構成されており、
このサービスプラットフォームから、位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するようにさらに構成されたコンピューティングデバイスにとって、位置がアクセス可能である、ことを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
対応する電子信号から電力を受信および収穫して、少なくとも衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサに電力を供給するように構成された電源に、電力を供給する、またはこれらを充電するように構成されたパワーハーベスティング回路をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
エアロゾル前駆体組成物が、基材内または基材上に位置する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結された、または連結可能な制御本体であって、カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成され、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように制御可能な噴霧器を備えており、
制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に、
衛星ナビゲーションシステムの衛星から無線信号を受信し、無線信号を対応する電子信号に変換するように構成されたアンテナと、
対応する電子信号を受信し、対応する電子信号に基づいてエアロゾル送達装置の位置を決定し、そのように決定した位置を示すメッセージを出力するように構成された衛星ナビゲーション受信機モジュールと、
コンピューティングデバイスを含む少なくとも1つのネットワークの確立または接続を可能にするように構成された通信インターフェースと、
メッセージを受信し、それによって示された位置に基づいて制御本体またはエアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたマイクロプロセッサと、を備え、
マイクロプロセッサは、エアロゾル送達装置の位置に基づいて制御本体またはエアロゾル送達装置の少なくとも1つの他の機能的要素の動作を制御するように構成されたコンピューティングデバイスへ、通信インターフェースによってエアロゾル送達装置の位置を無線通信させるように構成されており、
衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサは、少なくとも1つの導体によって連結された別個の集積回路によって具現化され、その集積回路へ衛星ナビゲーション受信機モジュールによってメッセージが出力され、その集積回路からマイクロプロセッサによってメッセージが受信される、制御本体。
【請求項11】
衛星ナビゲーション受信機モジュールがエアロゾル送達装置の位置を決定するように構成されていることが、エアロゾル送達装置における、位置、および速度および時間を決定するように構成されていることを含み、
衛星ナビゲーション受信機モジュールによって出力され、マイクロプロセッサによって受信されるメッセージは、位置、および速度および時間を示しており、マイクロプロセッサは、メッセージによって示された、位置、および速度および時間に基づいて少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される、請求項10に記載の制御本体。
【請求項12】
衛星ナビゲーション受信機モジュールは、メッセージとは異なる位置利用可能信号を出力するようにさらに構成され、位置利用可能信号はインジケータに出力されて、インジケータに、エアロゾル送達装置の位置の利用可能性を示すユーザ知覚可能フィードバックを提供させる、請求項10に記載の制御本体。
【請求項13】
制御構成要素が少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、インジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、請求項10に記載の制御本体。
【請求項14】
少なくとも1つのネットワークは、コンピューティングデバイスを含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を含み、
マイクロプロセッサが、
通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、コンピューティングデバイスへ無線通信させるように構成されており、コンピューティングデバイスはさらに、エアロゾル送達装置の位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されている、
請求項10に記載の制御本体。
【請求項15】
コンピューティングデバイスがコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、コンピューティングデバイスのインジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、請求項14に記載の制御本体。
【請求項16】
少なくとも1つのネットワークは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を含み、
マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、
通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、WLANを含む少なくとも1つのネットワーク上でサービスプラットフォームへ無線通信させるように構成されており、
このサービスプラットフォームから、位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたコンピューティングデバイスにとって、位置がアクセス可能であることを含む、
請求項10に記載の制御本体。
【請求項17】
対応する電子信号から電力を受信および収穫して、少なくとも衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサに電力を供給するように構成された電源に、電力を供給する、またはこれらを充電するように構成されたパワーハーベスティング回路をさらに備える、請求項10に記載の制御本体。
【請求項18】
エアロゾル前駆体組成物が、基材内または基材上に位置する、請求項10に記載の制御本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの発生のために電気的に生成された熱を利用してもよいエアロゾル送達装置(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、前駆体は人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、称するところによれば、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないように設計されている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの代替喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0096782号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書および2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に説明されている背景技術に記載されている様々な代替喫煙物品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全てが組み込まれるCountsらの米国特許第5,388,594号明細書およびRobinsonらの米国特許第8,079,371号明細書の背景技術の項に説明されている製品および加熱構成の様々な実施形態も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第8,881,737号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【文献】米国特許第5,388,594号明細書
【文献】米国特許第8,079,371号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
しかしながら、装置の有用性を拡張し得るような改善された電子機器をエアロゾル送達装置に提供することが望ましい場合がある。
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法およびそのような装置の要素に関する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0006】
例示的な実施形態1:
エアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを囲む少なくとも1つのハウジングと、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように制御可能な加熱要素と、衛星ナビゲーションシステムの衛星から無線信号を受けとり、無線信号を対応する電子信号に変換するように構成されたアンテナと、対応する電子信号を受けとり、対応する電子信号に基づいてエアロゾル送達装置の位置を決定し、そのように決定された位置を示すメッセージを出力するように構成された衛星ナビゲーション受信機モジュールと、メッセージを受けとって、示された位置に基づいてエアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたマイクロプロセッサと、を備え、
衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサが、少なくとも1つの導体によって連結された別個の集積回路によって具現化され、その集積回路へ衛星ナビゲーション受信機モジュールによってメッセージが出力され、その集積回路からマイクロプロセッサによってメッセージがから受信される、エアロゾル送達装置。
【0007】
例示的な実施形態2:
衛星ナビゲーション受信機モジュールがエアロゾル送達装置の位置を決定するように構成されていることが、エアロゾル送達装置における、位置、および速度および時間を決定するように構成されていることを含んでおり、衛星ナビゲーション受信機モジュールによって出力され、マイクロプロセッサによって受信されるメッセージは、位置、および速度および時間を示しており、マイクロプロセッサは、メッセージによって示された、位置、および速度および時間に基づいて少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されている、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的な実施形態3:
衛星ナビゲーション受信機モジュールが、メッセージとは異なる位置利用可能信号を出力するようにさらに構成され、位置利用可能信号は、インジケータへ出力されて、インジケータに、エアロゾル送達装置の位置の利用可能性を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供させる、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態4:
制御構成要素が少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、インジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態5:
エアロゾル送達装置が、コンピューティングデバイスを含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)の確立または無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)への接続を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに含んでおり、マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、エアロゾル送達装置の位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたコンピューティングデバイスに無線通信させるように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態6:
コンピューティングデバイスがコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、コンピューティングデバイスのインジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態7:
エアロゾル送達装置が、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)への接続、およびWLANを含む少なくとも1つのネットワーク上でのサービスプラットフォームとの通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに含んでおり、マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置をサービスプラットフォームに無線通信させるように構成されており、このサービスプラットフォームから、位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されるコンピューティングデバイスにとって、位置がアクセス可能である、ことを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態8:
エアロゾル送達装置が、対応する電子信号から電力を受信および収穫して、少なくとも衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサに電力を供給するように構成された電源に、電力を供給する、またはこれらを充電するように構成されたパワーハーベスティング回路をさらに含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態9:
エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結された、または連結可能な制御本体であって、カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを含み、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように制御可能な加熱要素を備えており、制御本体は、ハウジングと、ハウジング内に、衛星ナビゲーションシステムの衛星から無線信号を受けとり、無線信号を対応する電子信号に変換するように構成されたアンテナと、対応する電子信号を受けとり、対応する電子信号に基づいてエアロゾル送達装置の位置を決定し、そのように決定した位置を示すメッセージを出力するように構成された衛星ナビゲーション受信機モジュールと、メッセージを受けとって、示された位置に基づいて制御本体またはエアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたマイクロプロセッサとを備え、衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサが、少なくとも1つの導体によって連結された別個の集積回路によって具現化され、その集積回路へ衛星ナビゲーション受信機モジュールによってメッセージが出力され、その集積回路からマイクロプロセッサによってメッセージが受信される、制御本体。
【0015】
例示的な実施形態10:
衛星ナビゲーション受信機モジュールがエアロゾル送達装置の位置を決定するように構成されていることが、エアロゾル送達装置における、位置、および速度および時間を決定するように構成されていることを含み、衛星ナビゲーション受信機モジュールによって出力され、マイクロプロセッサによって受信されるメッセージは、位置、および速度および時間を示しており、マイクロプロセッサは、メッセージによって示された、位置、および速度および時間に基づいて少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0016】
例示的な実施形態11:
衛星ナビゲーション受信機モジュールが、メッセージとは異なる位置利用可能信号を出力するようにさらに構成され、位置利用可能信号は、インジケータへ出力されて、インジケータに、エアロゾル送達装置の位置の利用可能性を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供させる、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0017】
例示的な実施形態12:
制御構成要素が少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、インジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0018】
例示的な実施形態13:
エアロゾル送達装置が、コンピューティングデバイスを含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)の確立または無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)への接続を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに含んでおり、マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置を、エアロゾル送達装置の位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されたコンピューティングデバイスに無線通信させるように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0019】
例示的な実施形態14:
コンピューティングデバイスがコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、コンピューティングデバイスのインジケータを制御して、エアロゾル送達装置の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0020】
例示的な実施形態15:
制御本体が、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)への接続、およびWLANを含む少なくとも1つのネットワーク上でのサービスプラットフォームとの通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに含み、マイクロプロセッサが少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されていることが、通信インターフェースに、エアロゾル送達装置の位置をサービスプラットフォームに無線通信させるように構成されており、このサービスプラットフォームから、位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成されるコンピューティングデバイスにとって、位置がアクセス可能であることを含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0021】
例示的な実施形態16:
制御本体が、対応する電子信号から電力を受信および収穫して、少なくとも衛星ナビゲーション受信機モジュールおよびマイクロプロセッサに電力を供給するように構成された電源に、電力を供給する、またはこれらを充電するように構成されたパワーハーベスティング回路をさらに含む、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の例示的な実施形態の組み合わせの制御本体。
【0022】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書に説明されている特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に記載された2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の文脈が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組合せ可能に見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0023】
したがって、この概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上記で説明された例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。他の例示的な実施形態、態様および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0024】
本開示は上述の一般的な用語説明されており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の例示的な実施形態による、制御本体に連結されたカートリッジを含むエアロゾル送達装置の側面図である。
図2】様々な例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の部分切欠図である。
図3】様々な例示的な実施形態による、コンピューティングデバイスと無線通信するエアロゾル送達装置を含むシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに完全に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、そして本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などを参照することがあるが、別段の記載がない限り、これらのすべてではないにしてもいずれか1つ以上のものは、技術的な許容範囲などによるものなど、起こり得る許容可能な変形例を説明するように絶対的または近似的であり得る。
【0027】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する。そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは携帯式装置と見なすのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素を使用しても煙が発生されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気が発生される結果となる。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の構成要素を組み込み、それによりエアロゾル形態のタバコ由来の構成要素を送達する。
【0028】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、そのいかなる構成要素も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)を提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を使用するのと同じように、その部品を持ちおよび使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で吹かしたりすることができる。
【0029】
本開示のエアロゾル送達システムはまた、蒸気発生物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0030】
本開示のエアロゾル送達システムは、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられた多数の構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変えることができ、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変えることができる。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得る細長いシェルまたは本体を備えることができ、それゆえ、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る。一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合される、および分離可能である、2つ以上のハウジングを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、充電式電池および/またはスーパーキャパシタなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える制御本体を一端に有し、他端においては、そこへ取り外し可能に連結可能な、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味収容カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを有することができる。
【0031】
本開示のエアロゾル送達システムは、最も好ましくは、電源(すなわち、電気的な動力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、単独でまたは1つ以上のさらなる要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸入により引き出され得るような、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを備える。
【0032】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配列は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。加えて、本開示の背景技術の項で参照されている代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達システムを考慮して、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択および配列を理解することができる。本開示のエアロゾル送達装置、ならびに市販の電子エアロゾル送達装置内の構成要素の形式、構成、および配列に関するさらなる情報は、2016年10月12日に出願されたSur等に対する米国特許出願第15/291,771号明細書に見出すことができ、これは、参照により本明細書に組み入れられる。
【0033】
様々な例では、エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを備えることができる。リザーバは、特に、多孔質材料(例えば、繊維質材料)から形成されることができ、したがって、多孔質基材(例えば、繊維質基材)と呼ばれてもよい。
【0034】
エアロゾル送達装置内のリザーバとして有用な繊維質基材は、複数の繊維またはフィラメントから形成された織布または不織布材料であってよく、天然繊維および合成繊維の一方または両方から形成されることができる。例えば、繊維質基材は、ガラス繊維材料を備えてもよい。特定の例では、酢酸セルロース材料を使用することができる。他の例示的な実施形態では、炭素材料を使用することができる。リザーバは、実質的に容器の形態であってよく、その中に含まれる繊維質材料を含んでもよい。
【0035】
図1は、本開示の様々な例示的な実施形態による、制御本体102およびカートリッジ104を含むエアロゾル送達装置100の側面図を示す。具体的には、図1は、互いに連結された制御本体およびカートリッジを示す。制御本体およびカートリッジは、機能的な関係で着脱可能に位置合わせされてもよい。様々な機構がカートリッジを制御本体に接続して、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジおよび制御本体が組み立てられた構成にある場合、エアロゾル送達装置は、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。エアロゾル送達装置はまた、断面が実質的に長方形または菱形であってよく、これにより、扁平型電池を含む電源など、実質的に扁平または薄膜の電源との優れた適合性がもたらされ得る。カートリッジおよび制御本体は、多数の異なる材料のうちのいずれかから形成され得る別個のそれぞれのハウジングまたは外側本体を含んでもよい。ハウジングは、任意の好適な構造的に安定した材料から形成されてもよい。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどのような金属または合金から形成されてもよい。他の好適な材料は、様々なプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっき、セラミックなどを含む。
【0036】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置100の制御本体102またはカートリッジ104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。例えば、制御本体は、交換可能な電池または充電式電池、充電式個体電池、充電式スーパーコンデンサを有してもよく、したがって、典型的な壁コンセントへの接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタなどを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、GaAs光電池、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、またはRF-DC変換器への接続を含む任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジは、参照により本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されているような使い捨てカートリッジを備えてもよい。
【0037】
図2は、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100をさらに具体的に示す。そこに示されている切欠図に見られるように、この場合もやはり、エアロゾル送達装置は、各々が多数のそれぞれの構成要素を含む制御本体102およびカートリッジ104を備えることができる。図2に示される構成要素は、制御本体およびカートリッジ内に存在してもよい構成要素の代表であり、本開示に包含される構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。示されるように、例えば、制御本体は、制御構成要素208(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、流量センサ210、電源212および1つ以上の発光ダイオード(LED)214、量子ドットLEDを含むことができる制御本体シェル206から形成されることができ、そのような構成要素は、可変に位置合わせすることができる。電源は、例えば、電池(使い捨てまたは充電式)、リチウムイオン電池(LiB)、固体電池(SSB)、充電式薄膜SSB、充電式スーパーキャパシタなど、またはそれらの何らかの組合せを含んでもよい。好適な電源のいくつかの例は、参照により本明細書に組み込まれる2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願番号第14/918,926号明細書に提供されている。LEDは、エアロゾル送達装置に装備され得る好適な視覚的インジケータの一例であり得る。LED、量子ドット対応LED(quantum dot enabled LED)などの視覚的インジケータに加えて、またはそれらの代わりとして、音声的インジケータ(例えば、スピーカ)、触覚的インジケータ(例えば、振動モータ)などの他のインジケータを含めることができる。
【0038】
カートリッジ104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ218を囲み、ヒータ222(時に加熱要素と呼ばれる)を含むカートリッジシェル216から形成されることができる。様々な構成では、この構造はタンクと呼ばれてもよい;したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物のリザーバを囲み、ヒータを含むシェルまたは他のハウジングを指すために区別なく使用され得る。
【0039】
示されるように、いくつかの例では、リザーバ218は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ222に吸い上げるか、そうでなければ輸送するように構成された液体輸送要素220と流体連通してもよい。いくつかの例では、弁が、リザーバとヒータとの間に配置され、リザーバからヒータに送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0040】
電流が印加されると熱を発生するように構成された様々な例の材料を使用して、ヒータ222を形成してもよい。これらの例のヒータは、ワイヤコイル、マイクロヒータなどのような抵抗加熱要素であってよい。加熱要素を形成してもよい材料の例は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、ステンレス鋼、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛および黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)ならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)を含む。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なヒータまたは加熱部材の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明される図2に示すような装置に組み込むことができる。
【0041】
形成されたエアロゾルをカートリッジ104から放出することを可能にするために、開口部224がカートリッジシェル216内に(例えば、マウスエンドに)存在してもよい。
【0042】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ部品(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)、センサなどを含んでもよい1つ以上の電子的な構成要素226を含んでもよい。電子的な構成要素は、有線または無線手段によって、制御構成要素208および/または外部装置と通信するように適合されてもよい。電子的な構成要素は、カートリッジまたはその基部228内のどこに配置されてもよい。
【0043】
制御構成要素208および流量センサ210は別個に示されているが、制御構成要素および流量センサを含む様々な電子的な構成要素が、電子的な構成要素を支持し電気的に接続する電子プリント回路板(PCB)上で組み合わせられてもよいことを理解されたい。さらに、PCBは、PCBが制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行であり得るという点で、図1の図に対して水平に配置されてもよい。いくつかの例では、空気流量センサは、それが取り付けられ得るそれ自体のPCBまたは他の基部要素を備えてもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBが利用されてもよい。フレキシブルPCBは、実質的に管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBは、ヒータ基板と組み合わされるか、ヒータ基板上に積層されるか、ヒータ基板の一部または全部を形成してもよい。
【0044】
制御本体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を容易にするように構成された構成要素を含んでもよい。図2に示すように、制御本体は、内部にキャビティ232を有するカプラ230を含むことができる。カートリッジの基部228は、カプラと係合するように構成することができ、キャビティ内に嵌合するように構成された突起234を含むことができる。このような係合は、制御本体とカートリッジとの間の安定した接続を容易にするとともに、制御本体内の電源212および制御構成要素208とカートリッジ内のヒータ222との間の電気的接続を確立することができる。さらに、制御本体シェル206は、吸気口236を含むことができ、吸気口236はシェル内のノッチであってよく、ここでノッチはカプラに接続し、これが、カプラ周辺の周囲空気が通過してシェル内に入り、次いでカプラのキャビティを通過し、突起234を通してカートリッジ内に入ることを可能とする。
【0045】
本開示による有用なカプラおよび基部は、参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に説明されている。例えば、図2に見られるように、カプラ230は、基部228の内周240とつがいになるように構成された外周238を画定してもよい。一例では、基部の内周は、カプラの外周の半径と実質的に等しいか、それよりもわずかに大きい半径を画定してもよい。さらに、カプラは、基部の内周に画定された1つ以上の凹部244と係合するように構成された1つ以上の凸部242を外周に画定してもよい。しかしながら、様々な他の例の構造、形状および構成要素を使用して、基部をカプラに連結してもよい。いくつかの例では、カートリッジ104の基部と制御本体102のカプラとの間の接続が実質的に恒久的であってよいのに対して、他の例では、それらの間の接続は解放可能であってよく、例えば、制御本体が、使い捨ておよび/または再充填可能であってよい1つ以上の追加のカートリッジとともに、再利用され得る。
【0046】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、実質的に棒状または実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。他の例では、追加の形状および寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面体形状などが包含される。
【0047】
図2に示すリザーバ218は、容器であってもよいし、本明細書に説明されるように繊維質リザーバであってもよい。例えば、この例では、リザーバは、カートリッジシェル216の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成された不織繊維の1つ以上の層を備えることができる。リザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持することができる。例えば、リザーバによって液体成分が吸着して保持することができる。リザーバは、液体輸送要素220と流体接続することができる。この例では、液体輸送要素は、毛細管作用によって、金属ワイヤコイルの形態であるヒータ222に、リザーバ内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を輸送することができる。このように、ヒータは液体輸送要素を伴った加熱する配置にある。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明される図2に示すような装置に、このようなリザーバおよび/または輸送要素を組み込むことができる。特に、以下にさらに説明する加熱部材と輸送要素との特定の組合せが、本明細書に説明される図2に示すような装置に組み込まれてもよい。
【0048】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達装置100を吸引すると、流量センサ210によって空気流が検出され、ヒータ222がアクティブ化してエアロゾル前駆体組成物の構成要素が気化される。エアロゾル送達装置のマウスエンドを吸引すると、周囲空気が吸気口236に入り、カプラ230内のキャビティ232と、基部228の突起234内の中央開口部とを通過する。カートリッジ104では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさって、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、ヒータから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル送達装置のマウスエンド内の開口部224から出る。
【0049】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、多数の追加のソフトウェア制御機能を含んでもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、電源入力、電源端子への負荷、および充電入力を検出するように構成された電源保護回路を含んでもよい。電源保護回路は、短絡保護、低電圧ロックアウトおよび/または過電圧充電保護、電池電解質補償、電池温度補償、を含んでもよい。エアロゾル送達装置はまた、周囲温度測定のための構成要素を含んでもよく、その制御構成要素208は、充電開始前または充電中に、周囲温度が特定の温度(例えば、0℃)を下回るか、特定の温度(例えば、45℃)を超えた場合に、少なくとも1つの機能要素を制御して、(特に任意の電池の)電源充電を禁止するように構成されてもよい。
【0050】
電源212からの電力送達は、電力制御機構に従って、装置100を用いた各吹かしの経過にわたって変わってもよい。装置は、ユーザまたは構成要素(例えば、流量センサ210)の故障によって装置に連続的に吹かしを試みさせる場合に、制御構成要素208が、少なくとも1つの機能要素を制御して、いくらかの期間(例えば、4秒)後に自動的に吹かしを終了させてもよいように、「長期吹かし」安全タイマを含んでもよい。さらに、装置を用いた吹かしの間の時間は、ある期間(例えば、100秒)未満に制限されてもよい。ウォッチドッグ安全タイマは、エアロゾル送達装置上で実行されるその制御構成要素またはソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒)内にタイマにサービスしない場合、エアロゾル送達装置を自動的にリセットしてもよい。流量センサ210の欠陥、そうでなければ故障の場合には、不慮の加熱を防止するためにエアロゾル送達装置を恒久的にディセーブル化するなどにより、さらなる安全保護が提供されてもよい。圧力センサが故障して、4秒の最大吹かし時間後に装置を停止させることなく連続的にアクティブ化させた場合には、吹かしリミットスイッチが装置を停止させてもよい。
【0051】
エアロゾル送達装置100は、(カートリッジ内のe-リキッド充填に照らして計算された利用可能な吹かしの数に基づいて)取り付けられたカートリッジについて定義された数の吹かしが達成されると、ヒータをロックアウトするように構成された吹かし追跡アルゴリズムを含んでもよい。エアロゾル送達装置は、スリープ、スタンバイまたは低電力モード機能を含んでもよく、それによって、定義された不使用期間の後に電力送達が自動的に遮断されてもよい。電源212のあらゆる充電/放電サイクルがその寿命にわたって制御構成要素208によって監視され得るという点で、さらなる安全保護が提供されてもよい。電源が所定数(例えば、200回)の完全放電および完全再充電サイクルに相当するサイクルに達した後、電源は使い果たされたと宣言され得、制御構成要素が少なくとも1つの機能要素を制御して、電源がさらに充電されるのを防いでもよい。
【0052】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、目下の技術分野に説明され市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用されることができる電池の例は、参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に説明されている。
【0053】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾル発生が所望される場合(例えば、使用中に吸引された場合)、ヒータ222への電力の供給を制御するためのセンサ210もしくは別のセンサまたは検出器を組み込むことができる。そのため、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が吸引されていない場合にヒータへの給電をオフにし、吸引中にヒータによる熱の発生を作動させるかトリガするために給電をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書およびFlickのPCT特許出願公開国際公開第2010/003480号パンフレットに説明されている。
【0054】
エアロゾル送達装置100は、吸引中にヒータ222への電力量を制御するための制御構成要素208または別の制御機構を組み込むことが最も好ましい。代表的な種類の電子的な構成要素、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書、Panの米国特許第8,205,622号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Colletらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書およびHenryらの米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に説明されている。
【0055】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNewtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書およびBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に説明されている。加えて、様々なウィッキング材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および動作は、参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0209105号明細書に記載されている。
【0056】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な構成要素を備えてもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成要素および製剤もまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号明細書ならびにZhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書、Chongらの米国特許公開第2013/0213417号明細書、Collettらの米国特許公開第2014/0060554号明細書、Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号パンフレットおよび2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Imperial Tobacco Group PLCによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0057】
視覚的インジケータおよび関係構成要素、音声的インジケータ、触覚的インジケータなど、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインジケータの追加の代表的な種類がエアロゾル送達装置100に使用されてもよい。好適なLED部品の例ならびにそれらの構成および使用は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書、Newtonの米国特許第8,499,766号明細書、Scatterdayの米国特許第8,539,959号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2015/0216233号明細書に説明されている。
【0058】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御部または構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Honの米国特許第8,365,742号明細書、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書、Kataseの米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0163063号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書およびDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261408号明細書に説明されている。
【0059】
上記で示されたように、制御構成要素208は、多数の電子的な構成要素を含み、いくつかの例では、PCBから形成されてもよい。電子的な構成要素は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコアおよびメモリを含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、統合されたプロセッサコアおよびメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、1つ以上の統合された入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。適切なマイクロコントローラの例は、Texas Instruments製のMSP430G2xシリーズマイクロコントローラユニット(MCU)を含む。いくつかの例では、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイスまたは他の適切にイネーブルにされた装置との無線通信をイネーブルにするために通信インターフェース246に連結されてもよい。好適な通信インターフェースの例は、2015年3月4日に出願されたMarionらの米国特許出願番号第14/638,562号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの例では、制御構成要素は、Texas InstrumentsからのCC3200シングルチップワイヤレスMCUなどの、組み込み通信インターフェースを有するMCUを含む。エアロゾル送達装置が無線通信するように構成されてもよい好適な様式の例は、Ampoliniらの米国特許出願公開第2016/0007651号明細書およびHenry,Jr.らの米国特許出願公開第2016/0219933号明細書に開示されており、その各々は参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御本体102は、エアロゾル送達装置100、より具体的には制御本体の位置を決定するためのアンテナ248および衛星ナビゲーション受信機モジュール250を含む。より具体的には、アンテナは、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、北斗航法衛星システム(BDS)、ガリレオなどの衛星ナビゲーションシステムの衛星から無線信号を受けとり、無線信号を対応する電子信号に変換するように構成される。衛星ナビゲーション受信機モジュールが次いで、対応する電子信号を受けとり、対応する電子信号に基づいて制御本体または組み立てられたエアロゾル送達装置の位置を決定するように構成される。適切な衛星ナビゲーション受信機モジュールの例には、GPS、GLONASS、BDS、ガリレオなどの適切な衛星ナビゲーションシステムと互換性のあるものが含まれる。適切な衛星ナビゲーション受信機モジュールの1つの特定の例は、Global Navigation Systems-GNS GmbHからのTC6000GN-P1 GPSモジュールである。
【0061】
いくつかの例では、衛星ナビゲーション受信機モジュール250は、エアロゾル送達装置の制御本体102における、位置、および速度および時間を決定するように構成される。本明細書における議論は位置により焦点を当てているが、位置への言及は位置、ならびに速度および時間にも等しく当てはまることを理解されたい。
【0062】
衛星ナビゲーション受信機モジュール250は、制御本体102の位置(または位置、および速度および時間)を示すメッセージを出力するように構成される。制御構成要素208がマイクロプロセッサを含む少なくともいくつかの例では、マイクロプロセッサは衛星ナビゲーション受信機モジュール250に連結され、メッセージを受けとり、メッセージによって示された位置(または位置、および速度および時間)に基づいてエアロゾル送達装置100またはその制御本体の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される。例示的な実施形態によれば、衛星ナビゲーション受信機モジュールおよび制御構成要素は、少なくとも1つの導体によって連結される別個の集積回路によって具現化され、その集積回路へ衛星ナビゲーション受信機モジュールによってメッセージが出力され、その集積回路から制御構成要素によってメッセージが受信される。
【0063】
いくつかの例では、衛星ナビゲーション受信機モジュール250は、メッセージとは異なる位置利用可能信号を出力するようにさらに構成される。これらの例では、位置利用可能信号はインジケータ252(例えば視覚的インジケータ、音声的インジケータ、触覚的インジケータ)に出力されて、インジケータに、制御本体102の位置の利用可能性を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバック(例えば視覚的、聴覚的、触覚的フィードバック)を提供させる。
【0064】
エアロゾル送達装置100または制御本体102の機能的要素は、制御本体の位置(または位置、および速度および時間)に基づいて、いくつかの異なる様式のうちのいずれかで制御されてよい。例えば、インジケータ252または他の同様のインジケータは、制御本体の位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバックを提供するように制御されてもよい。
【0065】
いくつかの例では、制御本体102は、電源212に、電力を供給する、またはこれを充電するためにアンテナ248からの対応する電子信号から電力を受信および収穫するように構成されるパワーハーベスティング回路254を含み、電源212は、少なくとも衛星ナビゲーション受信機モジュール250およびマイクロプロセッサ(制御構成要素208)に電力を供給するように構成されている。適切なパワーハーベスティング回路の例は、Priya、Shashank、およびDaniel J.Inman、編、環境発電技術(エナジーハーベスティングテクノロジー)Vol.21:280-321 ニューヨーク:Springer、2009年に開示されている。使用され得るパワーハーベスティング回路のさらなる例は、Powercast(TM)によってPowerharvester(TM)受信機製品に組み込まれているパワーハーベスティング回路を含む。適切なパワーハーベスティング回路の他の例は、2016年7月8日に提出されたSurに対する米国特許出願第15/205,903号明細書に開示されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0066】
いくつかの例では、インジケータ252の制御に加えて、またはその代わりに、位置(または位置、および速度および時間)は、エアロゾル送達装置100または制御本体102の機能的要素の制御のためにそこから外部のコンピューティングデバイスに無線通信されてもよい。図3は、様々な例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置の外部にあるコンピューティングデバイス302(外部コンピューティングデバイス)と無線通信するエアロゾル送達装置を含むシステム300を示す。このコンピューティングデバイスは、いくつかの異なるモバイルコンピュータのうちのいずれかなど、いくつかの異なるデバイスとして具現化することもできる。適切なモバイルコンピュータのより詳細な例は、ポータブルコンピュータ(例えばラップトップ、ノートブック、タブレットコンピュータ)、移動電話(例えば携帯電話、スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータ(例えばスマートウォッチ)などを含む。他の例では、コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなどの様式などでモバイルコンピュータ以外として具現化される場合もある。
【0067】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100の通信インターフェース246は、コンピューティングデバイス302を含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)304の確立またはそれへの接続を可能にするように構成される。適切なWPAN技術の例には、ブルートゥース、ブルートゥース低エネルギー(ブルートゥースLE)、ジグビー、赤外線(例えばIrDA)、無線周波数識別(RFID)、ワイヤレスUSBなどを含むIEEE802.15規格に基づいたもの、またはそれによって規定されるものが含まれる。適切なWPAN技術の他の例は、Wi-Fi Direct、ならびにIEEE 802.11規格に基づいた、またはそれによって規定された、直接の装置間の通信をサポートする他の特定の技術を含む。
【0068】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100の通信インターフェース246は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)306への接続を可能にするように構成されている。適切なWLAN技術の例は、IEEE 802.11規格に基づくもの、またはそれによって規定され、Wi-Fiとして市販されているものを含む。WLANは適切なネットワーキングハードウェアを含み、そのうちのいくつかは統合されており、他のものは別個のものであり、相互接続されていてもよい。示されるように、例えば、WLANは、エアロゾル送達装置およびコンピューティングデバイス302を含む無線装置がWLANに接続することを可能にするように構成された無線アクセスポイント308を含む。また示されるように、例えばWLANは、WLANを、インターネットと同様の広域ネットワーク(WAN)のような外部コンピュータネットワーク312に接続するように構成された、レジデンシャルゲートウェイのようなゲートウェイ装置310を含んでよい。いくつかの例では、無線アクセスポイントまたはゲートウェイ装置は、他のシステムまたはデバイスが接続され得る統合型ルータを含んでもよい。WLANは、ネットワークスイッチ、ハブ、デジタル加入者線(DSL)モデム、ケーブルモデムなどの他の統合型の、または別個の接続されたネットワークハードウェアを含む場合もある。
【0069】
いくつかの例では、システム300は、サービスプラットフォーム314をさらに含み、これは(図示されているように)WLAN304または外部ネットワーク310によってアクセス可能なコンピュータシステムとして具現化することができる。サービスプラットフォームは、例えば1つ若しくはそれ以上のブレードサーバ、クラウドコンピューティングインフラストラクチャなどによって提供され得るような、1つ若しくはそれ以上のサーバを含んでよい。いくつかの例では、サービスプラットフォームは、クラウドコンピューティングインフラストラクチャを提供するために使用され得るなど、複数のコンピューティングデバイスを含む分散コンピューティング器械として具現化される。そしてこれらの例では、サービスプラットフォームを形成するコンピューティングデバイスは、外部ネットワークなどのネットワーク上で互いに通信することができる。
【0070】
いくつかの例では、サービスプラットフォーム312は、WLAN304および外部ネットワーク310上でエアロゾル送達装置100によってアクセス可能であり、このエアロゾル送達装置に、および場合によっては他の複数のエアロゾル送達装置に1つ若しくはそれ以上のサービスを提供するように構成される。例えば、サービスプラットフォームは、エアロゾル送達装置の製造業者、エアロゾル送達装置の売り主、またはエアロゾル送達装置の製造、流通または保守に関心のある他のエンティティによって運営されてよい。サービスプラットフォームは、以下に記載されるものなどのエアロゾル送達装置の管理のための機能などの様々な機能にユーザがアクセスし、使用することを可能にし得る。
【0071】
エアロゾル送達装置100と同様に、いくつかの例では、サービスプラットフォーム312は、WLAN304および外部ネットワーク310上でコンピューティングデバイス302によってアクセス可能であるが、WLANまたは外部ネットワークはエアロゾル送達装置とコンピューティングデバイスとの間で異なる場合がある。コンピューティングデバイスは、インストール済みアプリケーションを含むか、またはサービスプラットフォーム114がアクセス可能な他のインターフェースを提供できる。このアプリケーションまたは他のインターフェースは、シンククライアントおよび/または他のクライアントアプリケーションであってもよく、または、これらによって提供されてもよく、これらは、サービスプラットフォームによって提供されるウェブページ(例えば、サービスポータル)がアクセス可能なウェブブラウザアプリケーションのようなものである。別の例として、アプリケーションまたは他のインターフェースは、モバイルコンピューティングデバイスとして具現化されたコンピューティングデバイス上にインストールされたモバイルアプリなどの専用アプリケーションであってよい、またはそれによって提供されてもよい。
【0072】
いくつかの例では、マイクロプロセッサは、通信インターフェース246に、制御本体102の位置をコンピューティングデバイス302に(WPAN304上で)無線通信させるように構成される。追加的または代替的に、いくつかの例では、マイクロプロセッサは、通信インターフェースに、制御本体の位置をサービスプラットフォーム314に(WLAN306上で)無線通信させるように構成され、このサービスプラットフォームからコンピューティングデバイスにとって、この位置はアクセス可能である。これらの例では、コンピューティングデバイスは、位置に基づいてコンピューティングデバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される。エアロゾル送達装置と同様に、これは、位置を示す、ユーザにより知覚可能なフィードバック(例えば、視覚的、聴覚的、触覚的フィードバック)を提供するためのインジケータ316(例えば、視覚的インジケータ、音声的インジケータ、触覚的インジケータ)の制御を含み得る。
【0073】
いくつかの例では、マイクロプロセッサ(制御構成要素208)は、離れたユーザにより知覚可能なフィードバックを可能にするだけでなく、コンピューティングデバイス302がエアロゾル送達装置100の少なくとも1つの機能的要素を遠隔制御することをさらに可能にするためにサービスプラットフォームと通信するように構成される。例えば、機能的要素の制御は、エアロゾル送達装置の位置に基づいて、またはエアロゾル送達装置の位置とは無関係に、エアロゾル送達装置の電力状態またはロック状態を変更するための機能的要素の制御を含む。これは、例えばエアロゾル送達装置をオンまたはオフにすること、またはエアロゾル送達装置の動作をロック解除(イネーブル化)またはロック(ディセーブル化)することを含んでよい。したがって、エアロゾル送達装置が紛失または盗難にあった場合に、エアロゾル送達装置を遠隔式にオフにするか、またはその動作をロックするように、コンピューティングデバイスのユーザはコンピューティングデバイスを制御することができる、またはコンピューティングデバイスが自動的に動作する場合もある。
【0074】
制御本体102がユーザによって、または車両内若しくは他の可動的機械内で運ばれるいくつかの例では、制御本体102の位置の無線通信は、コンピューティングデバイス302からユーザまたは車両を追跡することをさらに可能にする。これは、紛失または盗難にあったエアロゾル送達装置100または車両の回収など、いくつかの異なる状況において特に有用であり得る。さらなる拡張として、本明細書で説明されている概念は、衛星ナビゲーション受信機モジュール250が、パッケージングに装備されることにも適用され得る。これは、例えば、エアロゾル送達装置、制御本体若しくはカートリッジ104、または他のタバコ関連製品のパッケージングを含み、これにより、それらの位置が、その位置が無線通信され得るコンピューティングデバイスによって追跡されうる。さらに特定の例では、センシティブなハイブリッドタバコ発生源のパッケージングに衛星ナビゲーション受信機モジュールが装備されることで、その位置を追跡することが可能になり、その目標とする目的地への安全な送達を確実にすることができる。
【0075】
物品の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかであってよく、わずかな修正を通して本明細書で説明される様々な例示的な実施形態に適用することができる。しかしながら、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の、開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。図1から図3に示される、またはそうでなければ上述した物品(複数可)に示されている任意の要素は、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれてよい。
【0076】
本明細書に記載された開示の多くの修正形態および他の実施形態は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受けて、本開示が関係する当業者が思い浮かべるであろう。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、ならびに修正形態および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。さらに、前述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの文脈で例示的な実施形態を説明しているが、要素および/または機能の異なる組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態によって提供され得ることを理解されたい。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲の一部に記載されているように、明示的に上述されたもの以外の要素および/または機能の様々な組み合わせも企図される。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、限定の目的では使用されていない。
図1
図2
図3