(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】自動運転に基づく乗車方法、装置、機器および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
B60W 30/00 20060101AFI20240425BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20240425BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
B60W30/00
B60W60/00
G08G1/00 X
(21)【出願番号】P 2022551665
(86)(22)【出願日】2022-01-30
(86)【国際出願番号】 CN2022075164
(87)【国際公開番号】W WO2022257488
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】202110643898.4
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】張▲キン▼
【審査官】竹村 秀康
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-154550(JP,A)
【文献】特開2018-156436(JP,A)
【文献】特開2020-030495(JP,A)
【文献】特開2020-140262(JP,A)
【文献】国際公開第2019/145747(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することと、
前記ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御することと、を含む
自動運転に基づく乗車方法であって、
候補乗車点の車両支援情報に基づき、前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することは、
前記ターゲット乗客の初期位置および前記候補乗車点の車両支援情報に基づき、前記候補乗車点を選別することと、
前記候補乗車点の自動運転特徴に基づき、選別された候補乗車点を順位付けし、順位付け結果に基づいて前記ターゲット乗客のための前記ターゲット乗車点を選択することと、を含み、
前記自動運転特徴は、自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報の少なくとも1つを含み、
前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する前に、
非自動運転のシーンにおける履歴乗客の履歴乗車点の座標情報、意味記述情報、および履歴乗客の乗車前の移動軌跡を取得することと、
前記移動軌跡に基づいて前記履歴乗車点の座標情報を修正し、修正結果に基づいて前記候補乗車点の座標情報および車線情報を確定することと、
前記候補乗車点の座標情報に基づき、前記履歴乗車点の意味記述情報を調整して前記候補乗車点の意味記述情報を取得することと、を更に含む、
自動運転に基づく乗車方法。
【請求項2】
前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する前に、
関心
点の意味記述情報および座標情報を取得することと、
前記
関心点の座標情報を道路ネットワークにおける車線とマッチングし、車線における前記
関心点のマッピング点を取得することと、
前記マッピング点の座標情報および車線情報に基づいて前記候補乗車点の座標情報および車線情報を確定し、前記
関心点の意味記述情報に基づいて前記候補乗車点の意味記述情報を確定することと、を更に含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピング点の座標情報および車線情報に基づいて前記候補乗車点の座標情報および車線情報を確定し、前記
関心点の意味記述情報に基づいて前記候補乗車点の意味記述情報を確定することは、
前記マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、前記マッピング点の座標情報または車線情報の少なくとも1つを修正して前記候補乗車点の座標情報および車線情報の少なくとも1つを取得するとともに、前記候補乗車点の座標情報および車線情報の少なくとも1つに基づいて前記
関心点の意味記述情報を調整して前記候補乗車点の意味記述情報を取得することを含む、
請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する前に、
自動運転乗車のシーンにおける履歴乗客の実際の乗車点を前記候補乗車点とし、前記候補乗車点の座標情報、車線情報、および意味記述情報を取得することを更に含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御した後、
前記自動運転車両が前記ターゲット乗車点に到達し、且つ、前記ターゲット乗客が前記ターゲット乗車点に到達していない場合、前記ターゲット乗客による前記自動運転車両の測位を支援するために、車両環境画像を収集して前記車両環境画像を前記ターゲット乗客に送信するように前記自動運転車両を制御することを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御した後、
前記自動運転車両が前記ターゲット乗車点に到達し、且つ、前記ターゲット乗客が前記ターゲット乗車点に到達していない場合、前記ターゲット乗客とインタラクションし、インタラクション情報に基づいて候補命令を生成するように前記自動運転車両を制御することと、
前記候補命令を実行するか否かの問い合わせ情報を前記ターゲット乗客に送信することと、
前記ターゲット乗客が実行を確認した後、前記自動運転車両の位置情報を調整するために、前記候補命令を実行するように前記自動運転車両を制御することと、を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択するように構成されるターゲット乗車点選択モジュールと、
前記ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御するように構成される車両制御モジュールと、を備える
自動運転に基づく乗車装置であって、
前記ターゲット乗車点選択モジュールは、
前記ターゲット乗客の初期位置および前記候補乗車点の車両支援情報に基づき、前記候補乗車点を選別するように構成されるターゲット乗車点選別ユニットと、
前記候補乗車点の自動運転特徴に基づき、選別された候補乗車点を順位付けし、順位付け結果に基づいて前記ターゲット乗客のための前記ターゲット乗車点を選択するように構成されるターゲット乗車点順位付けユニットと、を備え、
前記自動運転特徴は、自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報の少なくとも1つを含み、
前記乗車装置は、
非自動運転のシーンにおける履歴乗客の履歴乗車点の座標情報、意味記述情報、および履歴乗客の乗車前の移動軌跡を取得するように構成される履歴乗客情報ユニットと、
前記移動軌跡に基づいて前記履歴乗車点の座標情報を修正し、修正結果に基づいて前記候補乗車点の座標情報および車線情報を確定するように構成される座標修正ユニットと、
前記候補乗車点の座標情報に基づき、前記履歴乗車点の意味記述情報を調整して前記候補乗車点の意味記述情報を取得するように構成される第2候補乗車点ユニットと、を含む第2候補乗車点モジュールを更に備える、
自動運転に基づく乗車装置。
【請求項8】
関心点の意味記述情報および座標情報を取得するように構成される関心
点情報取得ユニットと、
前記
関心点の座標情報を道路ネットワークにおける車線とマッチングし、車線における前記
関心点のマッピング点を取得するように構成される
関心点マッチングユニットと、
前記マッピング点の座標情報および車線情報に基づいて前記候補乗車点の座標情報および車線情報を確定し、前記
関心点の意味記述情報に基づいて前記候補乗車点の意味記述情報を確定するように構成される第1候補乗車点ユニットと、を含む第1候補乗車点モジュールを更に備える、
請求項
7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1候補乗車点ユニットは、
前記マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、前記マッピング点の座標情報または車線情報の少なくとも1つを修正して前記候補乗車点の座標情報および車線情報の少なくとも1つを取得するとともに、前記候補乗車点の座標情報および車線情報の少なくとも1つに基づいて前記
関心点の意味記述情報を調整して前記候補乗車点の意味記述情報を取得するように構成される、
請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
自動運転乗車のシーンにおける履歴乗客の実際の乗車点を前記候補乗車点とし、前記候補乗車点の座標情報、車線情報、および意味記述情報を取得するように構成される第3候補乗車点モジュールを更に備える、
請求項
7に記載の装置。
【請求項11】
前記自動運転車両が前記ターゲット乗車点に到達し、且つ、前記ターゲット乗客が前記ターゲット乗車点に到達していない場合、前記ターゲット乗客による前記自動運転車両の測位を支援するために、車両環境画像を収集して前記車両環境画像を前記ターゲット乗客に送信するように前記自動運転車両を制御するように構成される環境画像送信モジュールを更に備える、
請求項
7に記載の装置。
【請求項12】
前記自動運転車両が前記ターゲット乗車点に到達し、且つ、前記ターゲット乗客が前記ターゲット乗車点に到達していない場合、前記ターゲット乗客とインタラクションし、インタラクション情報に基づいて候補命令を生成するように前記自動運転車両を制御するように構成される命令生成ユニットと、
前記候補命令を実行するか否かの問い合わせ情報を前記ターゲット乗客に送信するように構成される問い合わせユニットと、
前記ターゲット乗客が実行を確認した後、前記自動運転車両の位置情報を調整するために、前記候補命令を実行するように前記自動運転車両を制御するように構成される命令実行ユニットと、を含むインタラクションモジュールを更に備える、
請求項
7に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を備える電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1から
6のいずれか1項に記載の自動運転に基づく乗車方法を実行可能であるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される、
電子機器。
【請求項14】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、請求項1から
6のいずれか1項に記載の自動運転に基づく乗車方法
をコンピュータに実行させることに用いられる、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサにより実行されると、請求項1から
6のいずれか1項に記載の自動運転に基づく乗車方法を実現する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年06月09日に中国専利局に提出された出願番号が202110643898.4である中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、該出願の全ての内容を引用により本願に援用する。
【0002】
本開示は、コンピュータ技術分野に関し、自動運転および深層学習の技術分野に関し、例えば、自動運転に基づく乗車方法、装置、機器および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
自動運転車両は、コンピュータシステムにより、自動運転技術を採用して無人運転を実現することができる。自動運転車両に使用される自動運転技術は、L1~L5という5つのレベルに分けることができる。レベルの上昇に伴い、自動運転機能はますます知能化となる。
【0004】
自動運転技術の発展に伴い、多くの科学技術会社は、いずれも自動運転タクシー(Robotaxi)方面の技術を探索する。自動運転の乗車(即ち、ユーザが自動運転車両に乗る)のシーンにおいて、自動運転車両がどのように乗客をスムーズに迎えるかは、注文成立の鍵となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、自動運転に基づく乗車方法、装置、機器および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することと、
ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御することとを含む、
自動運転に基づく乗車方法を提供する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、
候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択するように構成されるターゲット乗車点選択モジュールと、
ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御するように構成される車両制御モジュールとを備える、
自動運転に基づく乗車装置を提供する。
【0008】
本開示の別の態様によれば、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を備える電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが本開示のいずれかの実施例に記載の自動運転に基づく乗車方法を実行可能であるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される、
電子機器を提供する。
【0009】
本開示の別の態様によれば、
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、本開示のいずれかの実施例に記載の自動運転に基づく乗車方法をコンピュータに実行させることに用いられる、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0010】
本開示の別の態様によれば、
プロセッサにより実行されると、本開示のいずれかの実施例に記載の自動運転に基づく乗車方法を実現する、
コンピュータプログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施例による自動運転に基づく乗車方法の模式図である。
【
図2】本開示の実施例による別の自動運転に基づく乗車方法の模式図である。
【
図3a】本開示の実施例による更なる自動運転に基づく乗車方法の模式図である。
【
図3b】本開示の実施例によるマッピング点の模式図である。
【
図3c】本開示の実施例によるマッピング点の模式図である。
【
図3d】本開示の実施例によるマッピング点の模式図である。
【
図4】本開示の実施例による更なる自動運転に基づく乗車方法の模式図である。
【
図5】本開示の実施例による自動運転に基づく乗車装置の模式図である。
【
図6】本開示の実施例の自動運転に基づく乗車方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本開示の例示的な実施例を説明する。ここで、理解の便宜上、本開示の実施例に係る様々な細かい内容まで含まれているが、例示的なものに過ぎないと理解すべきである。ここで説明する実施例に対して様々な変更や修正を行うことができる。以下の説明において、公知されている機能および構造の説明は省略している。
【0013】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係る該態様について説明する。
【0014】
図1は、本開示の実施例による自動運転に基づく乗車方法の模式図であり、本開示の実施例は、自動運転車両に乗る場合に適用できる。該方法は、自動運転に基づく乗車装置により実行でき、該装置は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの方式で実現することができ、電子機器に構成され得る。
図1を参照し、該方法は、以下の操作を含む。
【0015】
S110において、候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する。
【0016】
S120において、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように、自動運転車両を制御する。
【0017】
本開示の実施例において、乗車点とは、乗客と自動運転車両との接点を指し、即ち、乗客が乗車点で乗車し、例えば、自動運転車両は、乗車点で乗客の乗車を待つことができ、乗客も乗車点で自動運転車両を待つことができる。
【0018】
候補乗車点とは、乗客が使用可能な乗車点を指す。候補乗車点に関する情報は、車両支援情報および意味記述情報を含んでもよく、ここで、車両支援情報は、自動運転車両向けのものであり、自動運転車両が車両支援情報に基づいて候補乗車点へ走行するために用いられ、車両支援情報における座標情報の誤差はセンチメートルオーダーであってもよく、例えば、自動運転車両に設けられた高精度測位機器により得られ、車線情報は、高精度測位により得られてもよく、例えば、ある道の第3車線である。意味記述情報は、乗客向けのものであり、乗客が意味記述情報により候補乗車点まで歩くために用いられる。
【0019】
ターゲット乗客が自動運転車両に乗る必要がある場合、ターゲット乗客の初期位置に基づいて候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することができる。ターゲット乗車点を選択した後、自動運転車両にターゲット乗車点の車両支援情報を送信することにより、自動運転車両をターゲット乗車点の座標情報および車線情報に基づいてターゲット乗車点へ走行させることができ、更に、ターゲット乗客にターゲット乗車点の意味記述情報を送信することにより、ターゲット乗客を意味記述情報に基づいて初期位置からターゲット乗車点に移動させることもできる。
【0020】
非自動運転のシーンにおいて、車両は、乗車点の座標情報のみを取得することができ、且つ、乗車点の座標情報の誤差範囲が大きく、例えば、座標情報は、高精度測位により得られるのではなく、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)測位技術により得ることができる。非自動運転のシーンにおいて、乗車点の座標情報の精度が低く、車両が乗車点に到達した後、運転手は、マップナビゲーションと経験常識を合わせて環境の表札銘板情報を観測し、乗客と音声電話をかける等の方式で乗客の実際の乗車位置を見つけることができる。
【0021】
本開示の実施例は、自動運転のシーンにおいて、自動運転車両にターゲット乗車点の高精度座標情報、例えば、高精度座標情報に関連する車線情報を提供することにより、自動運転車両をターゲット乗車点の座標情報および車線情報に基づいてターゲット乗車点まで正確に走行させることができ、ターゲット乗客にターゲット乗車点の意味記述情報を提供することにより、ターゲット乗客を意味記述情報に基づいてターゲット乗車点に正確に到達させることができ、つまり、ターゲット乗車点の車両支援情報および意味記述情報により、自動運転車両とターゲット乗客の乗車点に対する異なるニーズを両立させ、自動運転車両とターゲット乗客との両方をターゲット乗車点に移動させることができ、自動運転のシーンで運転手がいないことにより乗客と自動運転車両との顔合わせが困難となるという問題を克服し、自動運転のシーンの乗車効率および乗車成功率を向上させることができる。
【0022】
本開示の実施例の技術案は、ターゲット運転車両にターゲット乗車点の高精度座標情報および車線情報を提供し、ターゲット乗客にターゲット乗車点の意味記述情報を提供することにより、自動運転車両とターゲット乗客との両方をターゲット乗車点に正確に移動させ、自動運転のシーンの乗車効率および乗車成功率を向上させることができる。
【0023】
図2は、本開示の実施例による別の自動運転に基づく乗車方法の模式図である。本実施例は、上記実施例の基に提出された好ましい形態である。
図2を参照し、本実施例に係る自動運転に基づく乗車方法は、以下の操作を含む。
【0024】
S210において、ターゲット乗客の初期位置および前記候補乗車点の車両支援情報に基づいて候補乗車点を選別し、前記候補乗車点の車両支援情報に、候補乗車点の座標情報および車線情報が含まれる。
【0025】
S220において、候補乗車点の自動運転特徴に基づき、選別された候補乗車点を順位付けし、順位付け結果に基づいてターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する。
【0026】
S230において、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように、自動運転車両を制御する。
【0027】
ここで、自動運転特徴は、自動運転のシーンにおける候補乗車点の履歴行動データに基づいて確定できる。ターゲット乗客の初期位置を含む自動運転乗車要求に応答し、ターゲット乗客の初期位置、候補乗車点の座標情報および車線情報に基づいてターゲット乗客と候補乗車点との間の距離を確定し、距離に基づいて候補乗車点を選別し、選別した少なくとも2つの候補乗車点を取得することができ、例えば、初期位置から500メートル以内の最大50個の候補乗車点を選択することができる。また、距離、候補乗車点のクリック率、候補乗車点の人気度情報と合わせて候補乗車点を選別することもでき、ここで、候補乗車点の除去される確率は、候補乗車点のクリック率、人気度情報と負の相関を示す。選別された候補乗車点を順位付けする前に、正当な自動運転乗車領域にある候補乗車点を除外してもよく、正当な自動運転乗車領域は、自動運転乗車の正当な走行領域である。
【0028】
候補乗車点の自動運転特徴を導入して選別された候補乗車点を順位付けし、順位付け結果に基づいてターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することができる。順位付けスコアが最も高い候補乗車点をターゲット乗車点としてもよいし、順位付けスコアが比較的高い固定数(例えば、3)個の候補乗車点をターゲット乗客に提供し、ターゲット乗客が個性化ニーズに応じてターゲット乗車点を選択してもよい。ターゲット乗客の初期位置、候補乗車点の車両支援情報および自動運転特徴と合わせてターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択することにより、ターゲット乗車点とターゲット乗客とのマッチング度を高め、ターゲット乗客の乗車効率および乗車成功率を更に向上させることができる。
【0029】
本開示の技術案に係る乗客の個人情報の収集、記憶、使用等は、いずれも関連法律法規の規定に該当し、公序良俗に反していない。
【0030】
1つの好ましい実施形態において、前記自動運転特徴は、自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報の少なくとも1つを含む。
【0031】
ここで、自動運転の成功率は、候補乗車点での履歴乗客と自動運転車両との顔合わせの成功率を指すことができ、道路状況の複雑度は、周辺の道路レベル、歩行者数、非自動車数等により確定でき、乗客のフィードバック情報は、候補乗車点での乗車の難易度に対する乗客の評価情報であってもよい。
【0032】
選別された複数の候補乗車点の自動運転の成功率、道路状況の複雑度、乗客のフィードバック情報を順位付けモデルの入力とし、順位付けモデルによって出力された複数の候補乗車点のスコアを取得し、スコアに基づいてターゲット乗車点を選択することができる。本開示の実施例は、順位付けモデルのネットワーク構造を限定せず、例えば、ロジスティック回帰モデル、Pairwise(順位付けモデル)またはRankNet(順位付けネットワーク)等を採用してもよい。自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報を導入して選別された候補乗車点を順位付けすることにより、ターゲット乗車点と自動運転のシーンとの間のマッチング度を更に高め、乗車成功率を向上させることができる。
【0033】
本開示の実施例の技術案は、ターゲット乗客の初期位置、候補乗車点の車両支援情報と合わせて候補乗車点を選別し、自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報を導入して選別された候補乗車点を順位付けすることにより、自動運転乗車のシーンの特性を十分に考慮し、乗車成功率を更に向上させることができる。
【0034】
図3aは、本開示の実施例による更なる自動運転に基づく乗車方法の模式図である。本実施例は、上記実施例の基に提出された好ましい形態である。
図3aを参照し、本実施例に係る自動運転に基づく乗車方法は、以下の操作を含む。
【0035】
S310において、関心点(Point of Interest、POI)の意味記述情報および座標情報を取得する。
【0036】
S320において、POIの座標情報を道路ネットワークにおける車線とマッチングし、車線におけるPOIのマッピング点を取得する。
【0037】
S330において、マッピング点の座標情報および車線情報に基づいて候補乗車点の座標情報および車線情報を確定し、前記POIの意味記述情報に基づいて候補乗車点の意味記述情報を確定する。
【0038】
S340において、候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する。
【0039】
S350において、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように、自動運転車両を制御する。
【0040】
ここで、POIは、道に沿って見えるPOIであってもよく、例えば、ある団地の東門、地下鉄駅、バス停等である。道に沿って見えるPOIに基づいて候補乗車点を発掘することで、乗客の乗車利便性を向上させる。
【0041】
POIの座標情報に基づき、POIを道路ネットワークにおける道路の車線とマッチングし、POIが車線にあるか否かを確定することができ、POIが車線にある場合、POI自身をマッピング点とし(
図3bを参照)、POIが車線にない場合、車線におけるPOIから最も近い点をマッピング点とすることができる(
図3cを参照)。
【0042】
更に、マッピング点が乗車禁止領域に属するか否かを確定し、マッピング点が乗車禁止領域に属しない場合、マッピング点を直接候補乗車点とし、マッピング点の座標情報、車線情報を候補乗車点の座標情報および車線情報とし、且つ、マッピング点の座標情報およびPOIの座標情報に基づいてPOIの意味記述情報を調整し、マッピング点の意味記述情報を取得することができる(
図3cを参照)。マッピング点の座標情報およびPOIの座標情報に基づいてマッピング点とPOIの相対距離および方向を確定し、相対距離、方向およびPOIの意味記述情報に基づいて候補乗車点の意味記述情報を取得することができる。
図3cを参照し、POIの意味記述情報は、あるデパートの東門で、候補乗車点の意味記述情報は、あるデパートの東門から西へ30メートルである。車線におけるPOIのマッピング点を確定することにより、マッピング点が乗車禁止領域に属しない場合、マッピング点を候補乗車点とし、候補乗車点の座標情報、車線情報および意味記述情報を取得することができ、自動運転車両が候補乗車点の座標情報、車線情報に基づいて候補乗車点を正確に測位することは容易となり、且つ、乗客が意味記述情報に基づいて候補乗車点を正確に測位することは容易となり、乗車成功率を向上させる。
【0043】
1つの好ましい実施形態において、S330は、前記マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、前記マッピング点の座標情報および/または車線情報を修正して候補乗車点の座標情報および/または車線情報を取得し、前記候補乗車点の座標情報および/または車線情報に基づいてPOIの意味記述情報を調整して候補乗車点の意味記述情報を取得することを含んでもよい。
【0044】
マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、前記マッピング点の座標情報および/または車線情報を修正することにより乗車可能領域におけるマッピング点の修正点を取得し、修正点を候補乗車点とし、修正点の座標情報、車線情報を候補乗車点の座標情報、車線情報とし、且つ、候補乗車点の座標情報、車線情報に基づいてPOIの意味記述情報を調整して候補乗車点の意味記述情報を取得することができる。
図3dを参照し、POIの意味記述情報は、ある道のあるバス停であり、バス停が自動運転車両の乗車禁止領域であるため、候補乗車点の意味記述情報は、ある道のあるバス停から北へ30メートルであってもよく、候補乗車点の車線信息は、ある道の第3車線であってもよい。マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、乗車禁止領域以外のマッピング点の修正点を確定し、修正点を候補乗車点とし、乗車成功率を向上させることができるだけでなく、候補乗車点で乗車する過程において自動運転車両が交通規則違反になることを回避し、安定性を向上させることもできる。
【0045】
1つの好ましい実施形態において、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する前に、非自動運転のシーンにおける履歴乗客の履歴乗車点の座標情報、意味記述情報、および履歴乗客の乗車前の移動軌跡を取得することと、前記移動軌跡に基づいて前記履歴乗車点の座標情報を修正し、修正結果に基づいて候補乗車点の座標情報および車線情報を確定することと、候補乗車点の座標情報に基づき、前記履歴乗車点の意味記述情報を調整して候補乗車点の意味記述情報を取得することとを更に含む。
【0046】
本開示の実施例において、非自動運転のシーンにおける履歴乗車点を採用して自動運転のシーンにおける候補乗車点を発掘することができる。非自動運転のシーンにおける履歴乗車点座標が、高精度測位によって得られるのではなく、履歴乗客または運転手の測位機器によって得られるため、測位誤差はメートルまたは百メートルオーダーである。履歴乗客の乗車前の移動軌跡(例えば、歩行軌跡)に基づいて履歴乗客の実際の乗車点座標および実際の乗車点座標に対応する車線を推測して候補乗車点の座標情報および車線情報とすることにより、候補乗車点の測位精度は、自動運転車両の高精度測位要求を満たすことができ、自動運転車両が候補乗車点を正確に測位することは容易となる。
【0047】
1つの好ましい実施形態において、前記候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する前に、自動運転乗車のシーンにおける履歴乗客の実際の乗車点を前記候補乗車点とし、前記候補乗車点の座標情報、車線情報、および意味記述情報を取得することを更に含む。
【0048】
本開示の実施例において、自動運転車両に高精度測位機器が設けられているため、履歴乗客が自動運転車両に乗る過程において、高精度測位機器により履歴乗客の実際の乗車点の座標情報および車線情報を収集することができ、実際の乗車点を候補乗車点とすることができ、且つ、実際の乗車点の座標情報、車線情報とPOI座標との間の関係に基づき、実際の乗車点の意味記述情報を確定することもできる。高精度測位機器によって収集された履歴乗客の実際の乗車点を候補乗車点とすることにより、自動運転車両が候補乗車点を正確に測位することは容易となり、乗車成功率を向上させることができる。
【0049】
本開示の実施例の技術案は、POI情報、非自動運転のシーンにおける履歴乗車点の座標情報および履歴乗客の乗車前の移動軌跡、自動運転乗車のシーンにおける履歴乗客の実際の乗車点に基づき、自動運転乗車のシーンにおける候補乗車点を発掘し、高精度な候補乗車点の座標情報および車線情報を取得することができ、候補乗車点の意味記述情報を取得することもでき、自動運転車両および乗客が候補乗車点を正確に測位することは容易となり、自動運転のシーンにおける乗車成功率および乗車効率を向上させる。
【0050】
図4は、本開示の実施例による更なる自動運転に基づく乗車方法の模式図である。本実施例は、上記実施例の基に提出された好ましい形態である。
図4を参照し、本実施例に係る自動運転に基づく乗車方法は、以下の操作を含む。
【0051】
S410において、候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択する。
【0052】
S420において、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように、自動運転車両を制御する。
【0053】
S430において、自動運転車両がターゲット乗車点に到達し、且つ、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、ターゲット乗客による自動運転車両の測位を支援するために、車両環境画像を収集して車両環境画像をターゲット乗客に送信するように自動運転車両を制御する。
【0054】
乗客の実際の乗車過程において、自動運転車両がターゲット乗車点に到達した時、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達したか否かを検査することができ、ターゲット乗客が乗車しているか否かを検査したり、自動運転車両の画像収集器により車両環境画像を収集したりすることにより、顔認識技術でターゲット乗客が到達したか否かを確定することができる。ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、車両環境画像をターゲット乗客が保有する電子機器に送信することで、ターゲット乗客は車両環境画像に基づいて自動運転車両の実際位置を確定することができ、ターゲット乗客が自動運転車両を正確、迅速に測位することは容易となる。
【0055】
1つの好ましい実施形態において、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御した後、自動運転車両がターゲット乗車点に到達し、且つ、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、ターゲット乗客とインタラクションし、インタラクション情報に基づいて候補命令を生成するように自動運転車両を制御することと、候補命令を実行するか否かの問い合わせ情報をターゲット乗客に送信することと、ターゲット乗客が実行を確認した後、自動運転車両の実際位置情報を調整するために、候補命令を実行するように前記自動運転車両を制御することとを更に含む。
【0056】
本開示の実施例において、自動運転車両がターゲット乗車点に到達し、且つ、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、自動運転車両は、更にユーザとインタラクションすることができ、例えば、音声インタラクション、ビデオ通話インタラクション等を行うことができ、インタラクション情報に基づいて自動運転車両とターゲット乗客との間の相対位置情報を確定し、例えば、相対距離、相対方位を確定し、更に、相対位置情報に基づいて自動運転車両に対する候補命令を生成し、ターゲット乗客が候補命令を確認した後、自動運転車両の実際位置情報を調整するために、候補命令を実行するように自動運転車両を制御する。本開示の実施例は、候補命令を限定せず、例えば、候補命令は、道路の向こう側に調整すること、Uターンすること等であってもよい。
【0057】
乗車過程において、自動運転車両とターゲット乗客とのインタラクション情報に基づいて候補命令を生成し、ターゲット乗客の候補命令に対する確認情報に基づき、候補命令を実行するように自動運転車両を制御し、例えば、ターゲット乗客が自動運転車両を発見した後、位置を調整するように自動運転車両を制御する場合に適用され、ターゲット乗車点が正確でなく、ターゲット乗客の測位にずれが発生する等の問題を解決することができ、ターゲット乗客の乗車利便性および乗車柔軟性を高め、乗車成功率を更に向上させることができる。
【0058】
本開示の実施例の技術案は、自動運転車両がターゲット乗車点に到達した後、車両環境画像をターゲット乗客に送信したり、ターゲット乗客の候補命令に対する確認情報に基づいて自動運転車両の実際位置情報を調整するように自動運転車両を制御したりすることにより、近距離の自動運転車両とターゲット乗客を正確に推薦し、ターゲット乗客の自動運転車両に到達する成功率を向上させることができる。
【0059】
図5は、本開示の実施例による自動運転に基づく乗車装置の模式図であり、本実施例は、自動運転車両に乗る場合に適用でき、該装置は電子機器に構成され、本開示のいずれかの実施例に係る自動運転に基づく乗車方法を実現することができる。
図5を参照し、該自動運転に基づく乗車装置500は、以下のようなモジュールを備える。
【0060】
ターゲット乗車点選択モジュール501は、候補乗車点の座標情報および車線情報を含む候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点からターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択するように構成される。
【0061】
車両制御モジュール502は、ターゲット乗車点の車両支援情報に基づいて前記ターゲット乗車点へ走行するように自動運転車両を制御するように構成される。
【0062】
1つの好ましい実施形態において、前記ターゲット乗車点選択モジュール501は、
ターゲット乗客の初期位置および前記候補乗車点の車両支援情報に基づき、候補乗車点を選別するように構成されるターゲット乗車点選別ユニットと、
候補乗車点の自動運転特徴に基づき、選別された候補乗車点を順位付けし、順位付け結果に基づいてターゲット乗客のためのターゲット乗車点を選択するように構成されるターゲット乗車点順位付けユニットとを備える。
【0063】
1つの好ましい実施形態において、前記自動運転特徴は、自動運転の成功率、道路状況の複雑度、または乗客のフィードバック情報の少なくとも1つを含む。
【0064】
1つの好ましい実施形態において、該自動運転に基づく乗車装置500は第1候補乗車点モジュールを更に備え、前記第1候補乗車点モジュールは、
関心点POIの意味記述情報および座標情報を取得するように構成されるPOI情報取得ユニットと、
POIの座標情報を道路ネットワークにおける車線とマッチングし、車線におけるPOIのマッピング点を取得するように構成されるPOIマッチングユニットと、
マッピング点の座標情報および車線情報に基づいて候補乗車点の座標情報および車線情報を確定し、前記POIの意味記述情報に基づいて候補乗車点の意味記述情報を確定するように構成される第1候補乗車点ユニットとを備える。
【0065】
1つの好ましい実施形態において、前記第1候補乗車点ユニットは、
前記マッピング点が乗車禁止領域に属する場合、前記マッピング点の座標情報および/または車線情報を修正して候補乗車点の座標情報および/または車線情報を取得するとともに、前記候補乗車点の座標情報および/または車線情報に基づいてPOIの意味記述情報を調整して候補乗車点の意味記述情報を取得するように構成される。
【0066】
1つの好ましい実施形態において、該自動運転に基づく乗車装置500は第2候補乗車点モジュールを更に備え、前記第2候補乗車点モジュールは、
非自動運転のシーンにおける履歴乗客の履歴乗車点の座標情報、意味記述情報、および履歴乗客の乗車前の移動軌跡を取得するように構成される履歴乗客情報ユニットと、
前記移動軌跡に基づいて前記履歴乗車点の座標情報を修正し、修正結果に基づいて候補乗車点の座標情報および車線情報を確定するように構成される座標修正ユニットと、
候補乗車点の座標情報に基づき、前記履歴乗車点の意味記述情報を調整して候補乗車点の意味記述情報を取得するように構成される第2候補乗車点ユニットとを備える。
【0067】
1つの好ましい実施形態において、該自動運転に基づく乗車装置500は、
自動運転乗車のシーンにおける履歴乗客の実際の乗車点を前記候補乗車点とし、前記候補乗車点の座標情報、車線情報、および意味記述情報を取得するように構成される第3候補乗車点モジュールを更に備える。
【0068】
1つの好ましい実施形態において、該自動運転に基づく乗車装置500は、
自動運転車両がターゲット乗車点に到達し、且つ、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、ターゲット乗客による自動運転車両の測位を支援するために、車両環境画像を収集して車両環境画像をターゲット乗客に送信するように自動運転車両を制御するように構成される環境画像送信モジュールを更に備える。
【0069】
1つの好ましい実施形態において、該自動運転に基づく乗車装置500はインタラクションモジュールを更に備え、前記インタラクションモジュールは、
自動運転車両がターゲット乗車点に到達し、且つ、ターゲット乗客がターゲット乗車点に到達していない場合、ターゲット乗客とインタラクションし、インタラクション情報に基づいて候補命令を生成するように自動運転車両を制御するように構成される命令生成ユニットと、
候補命令を実行するか否かの問い合わせ情報をターゲット乗客に送信するように構成される問い合わせユニットと、
ターゲット乗客が実行を確認した後、自動運転車両の位置情報を調整するために、候補命令を実行するように前記自動運転車両を制御するように構成される命令実行ユニットとを備える。
【0070】
本実施例の技術案は、自動運転乗車のシーンに対し、高精度座標情報および車線情報を有する候補乗車点を発掘し、候補乗車点は、乗客向けの意味記述情報を更に有し、自動運転のシーンにおける乗車成功率および乗車効率を向上させることができ、且つ、自動運転車両がターゲット乗車点に到達した後、ターゲット乗客とインタラクションするように自動運転車両を制御し、自動運転車両、ターゲット乗客に対して近距離の正確な推薦を行い、乗車成功率および乗車効率を更に向上させることもできる。
【0071】
本開示の実施例によれば、本開示は、電子機器、可読記憶媒体およびコンピュータプログラムを更に提供する。
【0072】
図6は、本開示の実施例を実施するために使用可能な例示的な電子機器600の模式的なブロック図を示す。電子機器は600、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータのような様々な形式のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、携帯端末、携帯電話、スマートフォン、ウェララブル機器および他の類似する計算装置のような様々な形式の移動装置を表すこともできる。本開示に示されたコンポーネント、それらの接続、関係、およびそれらの機能は例示的なものに過ぎず、本開示に記載および/または要求される本開示の実現を限定するものではない。
【0073】
図6に示すように、機器600は、計算ユニット601を備え、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)602に記憶されたコンピュータプログラム、または記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)603にロードされたコンピュータプログラムに基づき、様々な適当な動作および処理を実行することができる。RAM 603には、機器600の操作に必要な様々なプログラムおよびデータが記憶されてもよい。計算ユニット601、ROM 602およびRAM 603は、バス604を介して互いに接続されている。入力/出力(Input/Output、I/O)インタフェース605もバス604に接続されている。
【0074】
機器600における複数のコンポーネントはI/Oインタフェース605に接続され、キーボード、マウス等のような入力ユニット606と、各種のディスプレイ、スピーカ等のような出力ユニット607と、磁気ディスク、光ディスク等のような記憶ユニット608と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機等のような通信ユニット609とを備える。通信ユニット609は、機器600がインターネットのようなコンピュータネットワークおよび/または様々な電気通信ネットワークを介して他のデバイスと情報/データを交換することを許容する。
【0075】
計算ユニット601は、処理および計算能力を有する汎用および/または専用の処理アセンブリであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例は、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、グラフィックス処理ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)、各種の専用の人工知能(Artificial Intelligence、AI)コンピューティングチップ、各種の機械学習モデルアルゴリズムを実行する計算ユニット、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processing、DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含んでもよいが、これらに限定されない。計算ユニット601は、上記様々な方法および処理、例えば、自動運転に基づく乗車方法を実行する。例えば、いくつかの実施例において、自動運転に基づく乗車方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現でき、有形的に記憶ユニット608のような機器可読媒体に含まれている。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部または全ては、ROM 602および/または通信ユニット609を介して機器600にロードおよび/またはインストールされ得る。コンピュータプログラムがRAM 603にロードされて計算ユニット601により実行されると、上記自動運転に基づく乗車方法の1つまたは複数のステップを実行することができる。あるいは、他の実施例において、計算ユニット601は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェアを介して)により、自動運転に基づく乗車方法を実行するように構成され得る。
【0076】
本開示に記載されたシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、特定用途向け標準パーツ(Application Specific Standard Parts、ASSP)、システムオンチップのシステム(Systemon Chip、SoC)、複合プログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device、CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実現できる。様々な実施形態は以下を含んでもよい。1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施され、該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行および/または解釈することができ、該プログラマブルプロセッサは、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受信し、且つデータおよび命令を、該ストレージシステム、該少なくとも1つの入力装置、および該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる専用または汎用のプログラマブルプロセッサであってもよい。
【0077】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせでコードできる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供でき、これにより、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラにより実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で規定された機能/操作が実施される。プログラムコードは、完全に機器で実行されてもよいし、一部が機器で実行されてもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして一部が機器で実行されて一部がリモート機器で実行されてもよいし、完全にリモート機器またはサーバで実行されてもよい。
【0078】
本開示の明細書において、機器可読媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスに使用される、または命令実行システム、装置またはデバイスと合わせて使用されるプログラムを含有または記憶できる有形的な媒体であってもよい。機器可読媒体は、機器可読信号媒体または機器可読記憶媒体であってもよい。機器可読媒体は、電子の、磁気の、光の、電磁気の、赤外線の、または半導体のシステム、装置またはデバイス、または上記内容の任意の適当な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機器可読記憶媒体の更なる具体的な例は、1つまたは複数の線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、RAM、ROM、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用ディスク(Compact DiscRead-Only Memory、CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記内容の任意の適当な組み合わせを含む。
【0079】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明するシステムおよび技術をコンピュータで実施することができ、該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、陰極線管(Cathode Ray Tube、CRT)または液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)モニタ)と、ユーザがそれにより入力をコンピュータに提供することができるキーボードおよび指向装置(例えば、マウスまたはトラックボール)とを有する。他の種類の装置は、更にユーザとのインタラクションを提供するために使用できる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であってもよく、且つ、任意の形式(音入力、音声入力または、触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0080】
ここで説明するシステムおよび技術を、バックグラウンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、または中間コンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、ユーザがそれによりここで説明するシステムおよび技術の実施形態とインタラクションできるグラフィカルユーザインタフェースまたはネットワークブラウザを有するユーザコンピュータ)、またはこのようなバックグラウンドコンポーネント、中間コンポーネント、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムに実施することができる。任意の形式または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)により、システムのコンポーネントを互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、LAN)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network、WAN)、ブロックチェーンネットワーク、およびインターネットを含む。
【0081】
コンピューティングシステムはクライアントおよびサーバを含んでもよい。クライアントとサーバとは、一般的に互いに離れ、且つ、通常、通信ネットワークを介してインタラクションを行う。対応するコンピュータで実行されて互いにクライアント-サーバ関係を持つコンピュータプログラムにより、クライアントとサーバとの関係を生成する。サーバはクラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバまたはクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービス体系における1つのホスト製品であり、従来の物理ホストおよび仮想専用サーバ(Virtual Private Server、VPS)サービスに存在する管理しにくく、トラフィックの拡張性が弱いという欠陥を解決するために使用される。
【0082】
上記に示す様々な形式のフローを用い、ステップを並べ替え、追加または削除することができる。例えば、本開示に記載された複数のステップは、並列に実行されてもよいし、順に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本開示に開示された技術案の所望する結果を達成できる限り、本開示はここで限定しない。