(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】外科用アクセスアセンブリ用の封止アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A61B17/34
(21)【出願番号】P 2020161716
(22)【出願日】2020-09-28
【審査請求日】2023-08-02
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ギャレット エバーソール
(72)【発明者】
【氏名】ハリ ナガ マヘシュ カレプ
(72)【発明者】
【氏名】ラジャ カマラジ
(72)【発明者】
【氏名】サバスティアン ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ダラニ ガンディー
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0021063(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108354638(CN,A)
【文献】国際公開第2016/186905(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/110720(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0146882(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0270813(US,A1)
【文献】米国特許第09486241(US,B2)
【文献】特開2006-167475(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスアセンブリであって、
上部、下部、および内部ハウジング区分を含み、空洞を画定している器具バルブハウジングと、
前記器具バルブハウジングの前記空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を備え、前記バルブアセンブリは、
ガードアセンブリと、
前記ガードアセンブリに隣接して配設された封止アセンブリであって、前記封止アセンブリが、実質的に六角形の本体を画定している複数の封止セグメントを含み、前記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、ベース部分と、前記ベース部分から延在する封止部分と、を含み、各ベース部分が、3つのセグメントで形成された外側縁部を含み、前記複数の封止セグメントの各封止セグメントは、前記それぞれの封止セグメントの前記外側縁部の前記3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、前記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている、封止アセンブリと、
前記封止アセンブリおよびガードアセンブリを前記器具バルブ
ハウジングの前記空洞の中心に向かって付勢するためのセンタリング機構と、を備える、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、前記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して60度(60°)回転されている、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、半径方向内向きに先細りになっている、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、開口部を画定している、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記開口部が、約0.025インチ~約0.100インチの直径を含む、請求項4に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、約180°~約275°の角度を形成している、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記角度が、210°である、請求項6に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記複数の封止セグメントが、6つの封止セグメントを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
器具バルブアセンブリのための封止アセンブリであって、
実質的に六角形の本体を画定している複数の封止セグメントを備え、前記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、ベース部分と、前記ベース部分から延在する封止部分と、を含み、各ベース部分が、3つのセグメントで形成された外側縁部を含み、前記複数の封止セグメントの各封止セグメントは、前記それぞれの封止セグメントの前記外側縁部の前記3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、前記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている、封止アセンブリ。
【請求項10】
前記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、前記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して60度(60°)回転されている、請求項9に記載の封止アセンブリ。
【請求項11】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、半径方向内向きに先細りになっている、請求項9に記載の封止アセンブリ。
【請求項12】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、開口部を画定している、請求項9に記載の封止アセンブリ。
【請求項13】
前記開口部が、約0.025インチ~約0.100インチの直径を含む、請求項12に記載の封止アセンブリ。
【請求項14】
前記複数の封止セグメントの前記封止部分が、約180°~約275°の角度を形成する、請求項9に記載の封止アセンブリ。
【請求項15】
前記角度が、210°である、請求項14に記載の封止アセンブリ。
【請求項16】
前記複数の封止セグメントが、6つの封止セグメントを含む、請求項9に記載の封止アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月18日に出願された、米国仮特許出願第62/916,931号の利益および優先権を主張し、その全開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、封止を含む、低侵襲手術のためのアクセスアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、外科用アクセスアセンブリ用の封止に関する。
【背景技術】
【0003】
低侵襲手術を容易にするために、作業スペースが、所望の外科用空間において作成されなければならない。注入ガス、典型的には、CO2が、患者の腹部に導入されて、気腹と呼ばれる膨張状態を作り出す。アクセスポートは、外科用器具類および内視鏡(または他の視覚化ツール)の導入を可能にするために利用される。これらのポートは、それらが外科用器具類に適合する1つ以上の封止を有するため、気腹のための圧力を維持する。典型的には、アクセスポートにおける「ゼロ封止」は、ポート内に外科用器具がないときにポートを封止し、器具封止は、アクセスポートを通して挿入されている外科用器具の周囲を封止する。
【0004】
今日、市場での外科用器具類の幅は、複数のサイズに調節すること、かつ外科用器具類の複数回の挿入に耐えることが可能な堅牢な封止を必要とする。器具類のいくつかは、封止を裂くかまたはさもなければ損傷を与える可能性がある鋭い縁を含む場合がある。したがって、改善された封止耐久性を備えるアクセスアセンブリを有することが有益であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
改善された封止耐久性を備えるアクセスアセンブリが、提供される。アクセスアセンブリは、器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。器具バルブハウジングは、上部、下部、および内部ハウジング区分を含み、空洞を画定する。バルブアセンブリは、封止アセンブリと、封止アセンブリと隣接して配設され、かつ封止アセンブリと係合するように構成されたガードアセンブリと、封止アセンブリおよびガードアセンブリを器具バルブの空洞内で中心に維持するためのセンタリング機構と、を含む。ガードアセンブリは、リング部分と、複数のペタルと、を含む。複数のペタルは、ガードアセンブリが展開された状態にあるとき、リング部分から半径方向外向きに延在し、複数のペタルは、ガードアセンブリが折り畳まれた状態にあるとき、半径方向内向きに延在する。
【0006】
実施形態では、ガードアセンブリは、第1、第2、第3、および第4のペタルを含み、各ペタルは、フラップ部分と、フラップ部分をリング部分に接合するためのコネクタ部分と、を含む。各フラップ部分は、第1のフラップ区分および第2のフラップ区分を含み得る。第1のフラップ区分および第2のフラップ区分の各々は、それらの間に溝を画定し得る。複数のペタルの各ペタルの第1のフラップ区分は、複数のペタルの隣接するペタルの第2のフラップ区分と重なっていてもよい。
【0007】
実施形態では、リング部分は、複数の開口部を画定し、各コネクタ部分は、複数の開口部を画定する。第1のガード部材のフラップ部分は、第2のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第2のガード部材のフラップ部分は、第3のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第3のガード部材のフラップ部分は、第4のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第4のガード部材のフラップ部分は、第1のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。
【0008】
バルブアセンブリは、上部保持部材、下部保持部材、および中間部材をさらに含み得る。上部保持部材および下部保持部材のうちの少なくとも1つは、ガードアセンブリのリング部分と係合するように構成された複数のピンを含むことができる。封止アセンブリは、上部フランジ部材および下部フランジ部材によって支持された砂時計形状の封止部を含み得る。中間保持部材は、上部フランジ部材と下部フランジ部材との間に受容され得る。センタリング機構は、ベローズを含んでもよい。センタリング機構は、環状リングと、環状リングから外向きに延在する複数のスポークと、を含み得る。複数のスポークの各スポークは、スポークの長さに沿って少なくとも部分的に延在するリブを含み得る。
【0009】
改善された封止耐久性を備える別のアクセスアセンブリが、提供される。アクセスアセンブリは、器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。器具バルブハウジングは、上部、下部、および内部ハウジング区分を含み、空洞を画定する。バルブアセンブリは、ガードアセンブリと、ガードアセンブリと隣接して配設された封止アセンブリと、封止アセンブリおよびガードアセンブリを器具バルブの空洞内で中心に維持するためのセンタリング機構と、を含む。封止アセンブリは、複数の封止区分を含む。複数の封止区分の各封止区分は、実質的にC字形のベース部分および半円錐形の封止部分を含む。複数の封止区分の各封止区分は、少なくとも1つの隣接する封止区分に固定される。複数の封止区分は、封止アセンブリが展開された状態にあるとき、平面状に外向きに延在し、複数の封止区分は、封止アセンブリが折り畳まれた状態にあるとき、互いの上に積み重ねられる。
【0010】
バルブアセンブリは、上部保持部材、および下部保持部材をさらに含み得る。上部保持部材および下部保持部材のうちの少なくとも1つは、封止アセンブリのベース部分と係合するように構成された複数のピンを含むことができる。
【0011】
実施形態では、ガードアセンブリは、リング部分および複数のペタルを含む。複数のペタルは、ガードアセンブリが展開された状態にあるとき、リング部分から半径方向外向きに延在し得る。複数のペタルは、ガードアセンブリが折り畳まれた状態にあるとき、半径方向内向きに延在し得る。ガードアセンブリおよび封止アセンブリは、上部保持部材と下部保持部材との間に受容され得る。
【0012】
センタリング機構は、ベローズを含んでもよい。センタリング機構は、環状リングと、環状リングから外向きに延在する複数のスポークと、を含み得る。複数のスポークの各々は、スポークの長さに沿って少なくとも部分的に延在するリブを含み得る。
【0013】
改善された封止耐久性を備える別のアクセスアセンブリが、提供される。アクセスアセンブリは、器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。器具バルブハウジングは、上部、下部、および内部ハウジング区分を含み、空洞を画定する。バルブアセンブリは、ガードアセンブリと、ガードアセンブリに隣接して配設された封止アセンブリと、を含む。封止アセンブリは、複数の封止区分を含む。複数の封止区分の各封止区分は、封止部分を支持する実質的にC字形のベース部分を含む。リム部分は、各ベース部分の外側縁部の周りに延在する。各封止区分は、複数の封止区分が互いの上に積み重ねられるように、隣接する封止区分のリム部分内に受容される。
【0014】
実施形態では、封止部分の各々は、くさび形状の開口部を画定する。各ベース部分は、複数の開口部を含み得る。複数の開口部とリム部分との間の距離は、時計回り方向に増加し得る。バルブアセンブリは、封止アセンブリおよびガードアセンブリを器具バルブの空洞内で中心に維持するためのセンタリング機構をさらに含み得る。
【0015】
バルブアセンブリは、上部保持部材、および下部保持部材をさらに含み得る。上部保持部材および下部保持部材のうちの少なくとも1つは、封止アセンブリのベース部分と係合するように構成された複数のピンを含むことができる。
【0016】
実施形態では、ガードアセンブリは、リング部分および複数のペタルを含む。複数のペタルは、ガードアセンブリが展開された状態にあるとき、リング部分から半径方向外向きに延在し得る。複数のペタルは、ガードアセンブリが折り畳まれた状態にあるとき、半径方向内向きに延在し得る。ガードアセンブリおよび封止アセンブリは、上部保持部材と下部保持部材との間に受容され得る。
【0017】
実施形態では、センタリング機構は、ベローズを含む。センタリング機構は、環状リングと、環状リングから外向きに延在する複数のスポークと、を含み、複数のスポークの各々は、器具バルブハウジングと負荷係合した屈曲部分を含む。複数のスポークの各々は、スポークの長さに沿って少なくとも部分的に延在するリブを含み得る。
【0018】
別のアクセスアセンブリは、器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。器具バルブハウジングは、上部ハウジング区分と、下部ハウジング区分と、内部ハウジング区分と、を含む。バルブアセンブリは、ガードアセンブリと、ガードアセンブリに隣接して配設された封止アセンブリと、を含む。封止アセンブリは、実質的に六角形の本体を画定する複数の封止セグメントを含む。複数の封止セグメントの各封止セグメントは、ベース部分と、ベース部分から延在する封止部分と、を含む。外側縁部を含む各ベース部分は、3つのセグメントで形成される。複数の封止セグメントの各封止セグメントは、それぞれの封止セグメントの外側縁部の3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている。バルブアセンブリはまた、封止アセンブリおよびガードアセンブリを器具バルブの空洞の中心に向かって付勢するためのセンタリング機構を含む。
【0019】
実施形態では、複数の封止セグメントの各封止セグメントは、複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して60度(60°)クロックされる。複数の封止セグメントの封止部分は、半径方向内向きに先細りになり得る。複数の封止セグメントの封止部分は、開口部を画定し得る。開口部は、約0.025インチ~約0.100インチの直径を含み得る。複数の封止セグメントの封止部分は、約180°~約275°の角度を形成し得る。一実施形態では、角度は210°であり得る。複数の封止セグメントは、6つ(6)の封止セグメントを含み得る。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
アクセスアセンブリであって、
上部、下部、および内部ハウジング区分を含み、空洞を画定している器具バルブハウジングと、
上記器具バルブハウジングの上記空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を備え、上記バルブアセンブリは、
ガードアセンブリと、
上記ガードアセンブリに隣接して配設された封止アセンブリであって、上記封止アセンブリが、実質的に六角形の本体を画定している複数の封止セグメントを含み、上記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、ベース部分と、上記ベース部分から延在する封止部分と、を含み、各ベース部分が、3つのセグメントで形成された外側縁部を含み、上記複数の封止セグメントの各封止セグメントは、上記それぞれの封止セグメントの上記外側縁部の上記3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、上記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている、封止アセンブリと、
上記封止アセンブリおよびガードアセンブリを上記器具バルブの上記空洞の中心に向かって付勢するためのセンタリング機構と、を備える、アクセスアセンブリ。
(項目2)
上記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、上記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して60度(60°)回転されている、上記項目に記載のアクセスアセンブリ。
(項目3)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、半径方向内向きに先細りになっている、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目4)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、開口部を画定している、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目5)
上記開口部が、約0.025インチ~約0.100インチの直径を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目6)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、約180°~約275°の角度を形成している、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目7)
上記角度が、210°である、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目8)
上記複数の封止セグメントが、6つの封止セグメントを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
(項目9)
器具バルブアセンブリのための封止アセンブリであって、
実質的に六角形の本体を画定している複数の封止セグメントを備え、上記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、ベース部分と、上記ベース部分から延在する封止部分と、を含み、各ベース部分が、3つのセグメントで形成された外側縁部を含み、上記複数の封止セグメントの各封止セグメントは、上記それぞれの封止セグメントの上記外側縁部の上記3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、上記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている、封止アセンブリ。
(項目10)
上記複数の封止セグメントの各封止セグメントが、上記複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して60度(60°)回転されている、上記項目に記載の封止アセンブリ。
(項目11)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、半径方向内向きに先細りになっている、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(項目12)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、開口部を画定している、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(項目13)
上記開口部が、約0.025インチ~約0.100インチの直径を含む、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(項目14)
上記複数の封止セグメントの上記封止部分が、約180°~約275°の角度を形成する、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(項目15)
上記角度が、210°である、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(項目16)
上記複数の封止セグメントが、6つの封止セグメントを含む、上記項目のいずれか一項に記載の封止アセンブリ。
(摘要)
アクセスアセンブリは、器具バルブハウジングと、器具バルブハウジング内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。バルブアセンブリは、ガードアセンブリと、ガードアセンブリに隣接して配設された封止アセンブリと、を含む。封止アセンブリは、実質的に六角形の本体を画定している複数の封止セグメントを含む。複数の封止セグメントの各封止セグメントは、ベース部分と、ベース部分から延在する封止部分と、を含む。外側縁部を含む各ベース部分は、3つのセグメントで形成されている。複数の封止セグメントの各封止セグメントは、それぞれの封止セグメントの外側縁部の3つのセグメントのうちの2つが互いに整列するように、複数の封止セグメントのうちの隣接する封止セグメントに対して配設されている。バルブアセンブリはまた、封止アセンブリおよびガードアセンブリを器具バルブの空洞の中心に向かって付勢するためのセンタリング機構を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を例証し、上述した開示の一般的な説明、および下記の実施形態の詳細な説明と共に、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【0021】
【
図1】本開示の実施形態による、アクセスポートアセンブリの側面斜視図である。
【
図2】切断線2-2に沿って切り取られた、
図1で示されるアクセスポートアセンブリの側面断面図である。
【
図3】
図1に示されるアクセスポートアセンブリのバルブアセンブリの上部斜視図である。
【
図4】
図3に示されるバルブアセンブリの底部斜視図である。
【
図5】センタリング機構、ガードアセンブリ、封止アセンブリ、および保持アセンブリを含む、
図3に示されるバルブアセンブリの分解斜視図である。
【
図6】初期または展開された状態における、
図5に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図7】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図5に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図8】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図5に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図9】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図5に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図10】完全に折り畳まれた状態における、
図5に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図11】
図5に示される封止アセンブリの斜視図である。
【
図12】
図11に示される封止アセンブリの側面斜視図である。
【
図13】切断線13-13に沿って切り取られた、
図11で示される封止アセンブリの側面断面図である。
【
図14】本開示の別の実施形態による、バルブアセンブリの上部斜視図である。
【
図15】
図14に示されるバルブアセンブリの底部斜視図である。
【
図16】センタリング機構、ガードアセンブリ、封止アセンブリ、および保持アセンブリを含む、
図14に示されるバルブアセンブリの分解斜視図である。
【
図17】初期または展開された状態における、
図16に示される封止アセンブリの斜視図である。
【
図18】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図16に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図19】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図16に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図20】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図16に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図21】連続的な部分的に折り畳まれた状態における、
図16に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図22】完全に折り畳まれた状態における、
図16に示されるガードアセンブリの斜視図である。
【
図23】本開示の別の実施形態による、バルブアセンブリの上部斜視図である。
【
図24】
図23に示されるバルブアセンブリの底部斜視図である。
【
図25】センタリング機構、ガードアセンブリ、封止アセンブリ、および保持アセンブリを含む、
図23に示されるバルブアセンブリの分解斜視図である。
【
図26】
図25に示される封止アセンブリの第1の封止部材の上面図である。
【
図27】
図25に示される封止アセンブリの第4の封止部材の斜視図である。
【
図28】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図29】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図30】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図31】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図32】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図33】
図25に示される封止アセンブリを組み立てる方法の側面斜視図および上面図である。
【
図36】本開示の別の実施形態による、封止アセンブリの斜視図である。
【
図38】
図36に示される封止アセンブリの封止区分の上面図である。
【
図40】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図41】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図42】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図43】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図44】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図45】
図36に示される封止アセンブリを組み立てる方法の上面斜視図である。
【
図46】封止アセンブリを含む、本開示の実施形態によるセンタリング機構の上面斜視図である。
【
図47】器具バルブハウジング内に配設された、
図46に示されるセンタリング機構および封止アセンブリの上面図である。
【
図48】本開示の別の実施形態による、センタリング機構のスポークの拡大図である。
【
図49】封止アセンブリを含む、本開示の別の実施形態による、センタリング機構の上面斜視図である。
【
図50】器具バルブハウジング内に配設された、
図49に示されるセンタリング機構および封止アセンブリの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の特定の実施形態が、添付の図面を参照して以下に記載される。しかしながら、開示される実施態様は、本開示の単なる例示に過ぎず、様々な態様で具現化され得ることを理解されたい。周知の機能または構造体は、不必要な詳細で本開示を曖昧にすることを避けるために、詳細には記載されない。それゆえに、本明細書で開示される特定の構造的および機能的な詳細は、限定として解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、かつ本開示を実質的に任意の適切で詳細な構造で様々に用いるために当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。同様の参照番号は、図面の記載を通して類似または同一の要素を指す。
【0023】
本明細書で使用される場合、「遠位」という用語は、ユーザからより遠い、器具またはその構成要素の部分を指し、「近位」という用語は、ユーザにより近い、器具またはその構成要素の部分を指す。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、数値が概算であり、小さな変動が開示された実施形態の実施に著しく影響を及ぼさないことを意味する。数値限定が使用される場合、文脈によって他に示されない限り、「約」は、数値が±10%だけ変動することができ、開示された実施形態の範囲内に留まることができることを意味する。
【0024】
アクセスポートアセンブリは、低侵襲手術中、例えば、腹腔鏡手術、に用いられ、腹腔などの吹送された体腔への外科用器具の封止されたアクセスを提供する。本開示のアクセスアセンブリは、カニューレチューブ上に取り付けられた器具バルブハウジングを含み、バルブハウジングおよびカニューレを通して挿入された栓塞子(図示せず)を含む。栓塞子は、鈍的遠位端、またはブレード付きもしくはブレードのない貫通性遠位端を有することができ、アクセスポートアセンブリを腹部に導入することができるように、腹壁を切開するために使用され得る。栓塞子のハンドルは、アクセスポートアセンブリの器具バルブハウジングと係合するか、選択的に器具バルブハウジングに係止することができる。
【0025】
アクセスポートアセンブリは、構造体を通る新たな通路を作ることによって、または構造体を通る既存の開口部を通過することのいずれかによって、解剖学的構造体、例えば、腹壁を通り抜けるために用いられる。トロカールアセンブリが解剖学的構造体を通り抜けると、トロカール栓塞子が取り外され、カニューレアセンブリが所定の位置に残る。カニューレの器具バルブハウジングは、体腔内に外科用器具が挿入されることを可能にしながら、体腔からの送気ガスの漏れを防止するバルブを含む。
【0026】
様々な実施形態では、外科手技における組織面の分離、および分離中の体組織繊維の視覚化を可能にし、それにより体壁にわたる制御された横断を可能にするブレードレス光学トロカール栓塞子が提供され得る。他の実施形態では、トロカール栓塞子は、光学的でない、例えば、栓塞子の遠位先端部を通して同時発生視覚化を提供しない、ブレードレスであってもよい。ブレードレス栓塞子は、外科手技中に腹腔膜の鈍的切開のために提供されてもよい。
【0027】
本開示のカニューレと共に使用することに好適な様々なトロカール栓塞子が既知であり、例えば、ブレード付き、ブレードレス、とがっていない、光学的、および非光学的を含む。例示的なトロカール栓塞子および例示的なカニューレを含む、例示的なトロカールアセンブリの構造ならびに機能の詳細な説明については、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、同一所有者のPCT公開第WO2016/186905号(「‘905公開」)を参照されたい。
【0028】
ここでまず
図1を参照すると、本開示の態様によるアクセスポートアセンブリは、概してカニューレアセンブリ100として示される。カニューレアセンブリ100は、カニューレ102と、カニューレ102に固定された器具バルブハウジング110と、を含む。例示的なカニューレアセンブリの詳細な説明については、‘905公開を参照されたい。
【0029】
図2を参照すると、カニューレセンブリ100の器具バルブハウジング110は、上部ハウジング区分112、下部ハウジング区分114、および内部ハウジング区分116を含む。上部、下部、および内部ハウジング区分112、114、116は、カニューレ102の近位端上のバルブアセンブリ120を支持するように構成される。より具体的には、内部ハウジング区分116は、上部ハウジング区分112と下部ハウジング区分114との間に固定され、バルブアセンブリ120は、内部ハウジング区分116と下部ハウジング区分114との間に受容される。器具バルブハウジング110の上部ハウジング区分112および下部ハウジング区分114は、内部ハウジング区分116に選択的に取り付け可能、および取り外し可能であってもよい。下部ハウジング区分114は、カニューレアセンブリ102のカニューレチューブ104に解放可能または永久的に取り付けられ得る。実施形態では、器具バルブハウジング110の上部ハウジング区分112および下部ハウジング区分114のいずれかまたは両方は、節、刻み目、タブを含み得るか、または別様に臨床医による係合を容易にするように構成され得る。
【0030】
カニューレセンブリ100はまた、アクセスポートアセンブリの安定化のための特徴部を含み得る。例えば、カニューレチューブ104の遠位端は、内部側から腹部と係合するバルーンアンカーまたは別の拡張可能部材を担持し得る。例えば、その全開示が参照により本明細書に組み込まれる、同一所有者の米国特許第7,300,448号を参照のこと。腹壁の反対側の機能は、接着タブまたは調整可能な発泡体カラーなどのアクセスポートアセンブリをさらに安定させるために使用され得る。
【0031】
器具バルブハウジング110の上部、下部、および内部ハウジング区分112、114、116は、外科用器具(図示せず)を受容するための長手方向通路111を画定する。バルブアセンブリ120は、器具バルブハウジング110内で支持されて、カニューレアセンブリ100を通る外科用器具の封止された通路を提供する。
【0032】
特に
図3~
図5を参照すると、器具バルブハウジング110内で支持されたバルブアセンブリ120は、センタリング機構130と、ガードアセンブリ140と、封止アセンブリ160と、保持アセンブリ180と、を含む。以下にさらに詳細に説明されるように、バルブアセンブリ120のセンタリング機構130は、外科用器具がバルブアセンブリ120を通して受容されるとき、器具バルブハウジング110に対するバルブアセンブリ120の半径方向移動を可能にし、外科用器具が器具バルブハウジング110内から引き出されると、バルブアセンブリ120をほぼ中心位置に戻す。ガードアセンブリ140は、封止アセンブリ160を通って外科用器具の挿入および引き抜き中に、封止アセンブリ160を保護する。封止アセンブリ160は、器具バルブハウジング110を通って外科用器具の封止された通路を提供する。保持アセンブリ180は、センタリング機構130と、ガードアセンブリ140と、封止アセンブリ160とを互いに整列した関係に維持する。
【0033】
引き続き
図2~
図5を参照すると、上述のように、器具バルブアセンブリ110のセンタリング機構130は、バルブアセンブリ110を器具バルブハウジング110(
図3)内の中心に維持するように構成される。より具体的には、センタリング機構130は、外部環状リング132、内部環状リング134、および外部環状リング132と内部環状リング134との間に配設されたベローズ136を含む。
図2に示されるように、外部環状リング132は、内部ハウジング区分116と下部ハウジング区分114との間に受容されて、センタリング機構130を器具バルブハウジング110内に保持する。以下でさらに詳細に説明されるように、内側環状リング134は、封止アセンブリ160を支持する。例示的なセンタリング機構の構造および機能の詳細な説明については、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一所有者の米国特許第6,702,787号(「‘787特許」)を参照されたい。
【0034】
図6を参照すると、バルブアセンブリ120のガードアセンブリ140は、ガードアセンブリ140が初期状態または展開された状態にあるとき、リング部分142、ならびにリング部分142から半径方向外向きに延在する第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150を含む。ガードアセンブリ140は、リング部分142およびペタル144、146、148、150を形成するツールで打ち抜くことにより、プラスチック/ポリマー材料のシートから形成され得る。実施形態では、リング部分142内の複数の開口部143、143a、ならびに第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150(以下でさらに説明する)は、同じ打ち抜きまたは成形操作で形成されてもよい。代替的に、ガードアセンブリ140は、成形または他の技術によって形成されてもよい。
【0035】
ガードアセンブリ140のリング部分142は、保持アセンブリ180の上部保持部材182と封止アセンブリ160との間に受容されるように構成される。リング部分142は、中を通って外科用器具(図示せず)の受容のための中央開口部141を画定する。ガードアセンブリ140のリング部分142は、複数の開口部143をさらに画定する。リング部分142内の複数の開口部143は、保持アセンブリ180によるガードアセンブリ140の係合を容易にする。
【0036】
ガードアセンブリ140の第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150の各々は、リング部分142上のそれぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のそれぞれのフラップ部分144a、146a、148a、150aを支持する、コネクタ部分144b、146b、148b、150bを含む。実施形態では、示されるように、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150の各々は、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のそれぞれのコネクタ部分144b、146b、148b、150bとリング部分142との間に配設されたヒンジ部分144c、146c、148c、150cによって、リング部分142に固定される。それぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のヒンジ部分144c、146c、148c、150cは、ガードアセンブリ140のリング部分142にわたり、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150の折り畳みを容易にする。
【0037】
ガードアセンブリ140のそれぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のフラップ部分144a、146a、148a、150aの各々は、半径方向チャネルまたは溝145c、147c、149c、151cによって分離された、第1および第2のフラップ区分145a、145b、147a、147b、149a、149b、151a、151bをそれぞれ含む。それぞれのフラップ部分144a、146a、148a、150aの第1および第2のフラップ区分145a、145b、147a、147b、149a、149b、151a、151bの各々は、半径方向内向きかつ下向きに、すなわちリング部分142から離れるにつれて先細りになる。第1および第2のフラップ区分145a、145b、147a、147b、149a、149b、151a、151bおよび放射状チャネル145c、147c、149c、151cは、フラップ部分144a、146a、148a、150aを通して外科用器具(図示せず)を方向付ける器具ガイドとして動作する。
【0038】
第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のコネクタ部分144b、146b、148b、150bの各々は、複数の開口部143aを画定する。以下でさらに詳細に説明されるように、それぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のコネクタ部分144b、146b、148b、150bの複数の開口部143aの各々は、それぞれのコネクタ部分144b、146b、148b、150bがリング部分142に対して折り畳まれたとき、ガードアセンブリ140のリング部分142内の複数の開口部143と整列する。
【0039】
実施形態では、示されるように、ガードアセンブリ140の第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150は、各々、フラップ部分144a、146a、148a、150aのそれぞれと、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のそれぞれのコネクタ部分144b、146b、148b、150bとの間に配設されたリップ144d、146d、148d、150dをそれぞれ含み得る。
図7~
図10に示されるように、それぞれのフラップ部分144a、146a、148a、150aのリップ144d、146d、148d、150dは、フラップ部分144a、146a、148a、150aを、それぞれ、ガードアセンブリ140のリング部分142の中央開口部141内の奥まった場所に置く。このようにして、リップ144d、146d、148d、150dは、組み立てられたガードアセンブリ140の断面プロファイル、例えば、厚さを低減するように構成される。
【0040】
図6~
図10を特に参照すると、バルブアセンブリ120のガードアセンブリ140が、折り畳みの連続的な段階で示される。最初に
図6を参照すると、ガードアセンブリ140は、初期の展開された状態で示される。初期状態では、ガードアセンブリ140の第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150は、ガードアセンブリ140のリング部分142から半径方向外向きに延在する。上記のように、ガードアセンブリ140は、任意の他の好適な様式で成形、打ち抜き、または形成されてもよい。
【0041】
図7を参照すると、ガードアセンブリ140の第1のペタル144は、矢印「A」によって示されるように、第1のペタル144の接続部分144bとガードアセンブリ140のリング部分142との間の第1のペタル144のヒンジ部分144cで内向きに折り畳まれる。ガードアセンブリ140の第1のペタル144は、第1のペタル144のコネクタ部分144bが、ガードアセンブリ140のリング部分142と重なり、コネクタ部分144b内の複数の開口部143aが、ガードアセンブリのリング部分142内の対応する複数の開口部143と整列するように折り畳まれる。第1のペタル144のフラップ部分144aとコネクタ部分144bとの間に配設されたリップ144dは、フラップ部分144aを、ガードアセンブリ140のリング部分142の中央開口部141内の奥まった場所に置く。
【0042】
図8~
図10を参照すると、第2、第3、および第4のペタル146、148、150を有するガードアセンブリ140が、第1のペタル144と同じ様式で、連続した順序で折り畳まれる。より具体的には、第2のペタル146は、
図8の矢印「B」によって示されるように、ヒンジ部分144dにおいて折り畳まれ、そのため第2のペタル146の第1のフラップ区分147aが、第1のペタル146の第2のフラップ区分145bを実質的に覆う。第3のペタル148は、
図9の矢印「C」によって示されるように、ヒンジ部分148dで折り畳まれ、そのため第3のペタル148の第1のフラップ区分149aは、第2のペタル148の第2のフラップ区分147bを実質的に覆う。第4のペタル150は、
図10の矢印「D」によって示されるように、ヒンジ部分150dで折り畳まれ、そのため第4のペタル150の第1のフラップ区分151aは、第3のペタル148の第2のフラップ区分149bを実質的に覆う。第1のペタル144の第1のフラップ区分145aが、持ち上げられて、第4のペタル150の第2のフラップ区分151bが、第1のペタル144の第1のフラップ区分145aの下に受容されることを可能にし、そのため第1のペタル1444の第1のフラップ区分145aが、第4のペタル150の第2のフラップ部分151bを実質的に覆う。このようにして、ガードアセンブリ140は、それぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150の第1のフラップ区分145a、147a、149a、151aの各々が、それぞれ第2、第3、第4、および第1のペタル146、148、150、144の隣接する第2のフラップ区分146b、147b、149b、151bと重なるように折り畳まれる。
【0043】
ガードアセンブリ140のそれぞれ第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のフラップ部分144a、146a、148a、150aは、封止アセンブリ160を通る外科用器具の通過を容易にするように、外科用器具と係合すると下方に屈曲するように構成される。より具体的には、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150それぞれの1つ以上のフラップ部分144a、146a、148a、150aの係合は、フラップ部分144a、146a、148a、150aのうちの1つ以上を、封止アセンブリ160の砂時計形状の封止部162と係合するように下方に屈曲させて、砂時計封止部162の中央開口部163のサイズを増加させるために、封止アセンブリ160の砂時計形状の封止部162を伸ばす。砂時計形状の封止部162の中央開口部163のサイズが増加すると、バルブアセンブリ120を通して外科用器具を受容することが可能になる。外科用器具の直径が大きいほど、第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150の第1、第2、第3、および第4のフラップ部分144a、146a、148a、150aが、より下方に屈曲され、砂時計封止部164の中央開口部163のサイズがより大きくなる。フラップ部分144a、146a、148a、150aはまた、封止アセンブリ160を通して外科用器具を案内および配向するように動作する。
【0044】
代替の実施形態では、ガードアセンブリ140の第3のペタル148は、第2のペタル146が折り畳まれる前に折り畳まれてもよい。このように、第2のペタル146の第1のフラップ区分147aは、第1のペタル144の第2のフラップ区分145bを実質的に覆い、第2のペタル146の第2のフラップ区分147bは、第3のペタル148の第1のフラップ区分149aを覆う。同様に、上記のように、第4のペタル150の第1のフラップ区分151aは、第3のペタル148の第2のフラップ区分149bを実質的に覆い、第4のペタル150の第2のフラップ部分151bは、第1のペタル144の第1のフラップ区分145aを実質的に覆う。
【0045】
ガードアセンブリは、任意の数のペタルを含むことができ、ペタルは、任意のサイズまたは構成のフラップ部分を含むことができることが想定される。例えば、例示的なガードアセンブリ、ならびにアクセスポートアセンブリの他の態様について、その全開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,895,377号および同第6,569,120号、ならびにPCT公開第WO91/12838号を参照されたい。
【0046】
図11~
図13を参照すると、バルブアセンブリ120の封止アセンブリ160は、器具バルブハウジング110(
図2)を通過する外科用器具(図示せず)の外側表面の周りに封止部を提供するように構成される。封止アセンブリ160は、上部および下部環状フランジ164、166によって支持された砂時計形状の封止部162を含む。封止アセンブリ160の砂時計形状の封止部162は、弾性材料、例えば、ゴムから形成され、中央開口部163を画定する。封止アセンブリ160の上部および下部フランジ164、166は、同じまたは異なる材料で形成されてもよい。実施形態では、砂時計形状の封止部162は、1つ以上の布層を含むことができる。砂時計形状の封止部162は、バルブアセンブリ120を通過する外科用器具の外側表面の周囲に封止部を提供する。上部および下部環状フランジ164、166は、各々、それぞれ、保持アセンブリ180の上部および下部保持部材182、184から延在する第1および第2の組のピン188aに対応する、複数の開口部165、167をそれぞれ画定する。
【0047】
図2および4を再び参照すると、バルブアセンブリ120の保持アセンブリ180は、封止アセンブリ160に対してガードアセンブリ140を固定し、ガードおよび封止アセンブリ140、160をセンタリング機構130に固定するように構成される。保持アセンブリ180は、上部保持部材182と、下部保持部材184と、中間保持部材186と、を含む。
【0048】
上記のように、上部および下部保持部材182、184は、それぞれ第1および第2の複数のピン188a、188bを含む。第1の組のピン188aは、上部保持部材182の底面から延在し、第2の組のピン188bは、下部保持部材184の上面から延在する。第1および第2の組のピン188a、188bの各々は、中間保持部材186の複数の開口部187(
図5)内に係止して受容されるように構成される。実施形態では、第1および第2の組のピン188a、188bは、互いに、ならびに/もしくは中間保持部材186の複数の開口部187内の中間保持部材186に溶接、接着、粘着、結合または別様に固定されて、上部、下部、および中間の保持部材182、184、186を共に固定する。代替的に、中間保持部材186は、第1および第2の組のピン188a、188bを係合するための係止特徴部(図示せず)を含み得る。
【0049】
特に
図2を参照すると、上部保持部材182の第1の複数のピン188aは、ガードアセンブリ140のリング部分142および封止アセンブリ160の上部フランジ164を通って延在する。下部保持部材182の第2の組のピン188bは、封止アセンブリ160の下部フランジ166およびセンタリング機構130の内側環状リング134を通って延在する。中間保持部材186は、封止アセンブリ160の上部フランジ164と下部フランジ166との間に配設される。
【0050】
保持アセンブリ180は、第1および第2の複数のピン188a、188bと共に示されるが、保持アセンブリ180は、反対側の保持部材内に開口部(図示せず)と係合するのに十分な増加した長さを有する第1の複数のピン(図示せず)を含むのみであり得ることが想定される。
【0051】
カニューレアセンブリ100を利用する外科手技中、外科用器具(図示せず)は、上部、下部、および内部ハウジング区分112、114、116内の長手方向通路113を通って器具バルブハウジング110に導入される。上記のように、外科用器具の遠位端は、ガードアセンブリ140の第1、第2、第3、および第4のペタル144、146、148、150のうちの1つ以上と係合し、それぞれのフラップ部分144a、146a、18a、150aが、下方に屈曲して、封止アセンブリ160の砂時計形状の封止部162と接触するようにして、砂時計形状の封止部162の中央開口部163を開いて、外科用器具が砂時計形状の封止部162を通過させる。ガードアセンブリ130は、バルブアセンブリ120を通る器具の挿入中の封止アセンブリ160への損傷を最小限に抑える。ガードアセンブリ130は、外科用器具が封止アセンブリ160を通して受容され、およびそこから引き出される際、封止アセンブリ160の砂時計形状の封止部162の破断または他の損傷から保護するように動作する。
【0052】
ここで
図14~22を参照すると、本開示の別の実施形態による封止アセンブリは、概してバルブアセンブリ220として示される。バルブアセンブリ220は、上述のバルブアセンブリ120(
図3および
図4)と実質的に同様であり、それらの間の違いに関してのみ詳細に説明する。
【0053】
最初に
図14~
図16を参照すると、バルブアセンブリ220は、センタリング機構230と、ガードアセンブリ240と、円錐折り紙封止アセンブリ260と、保持アセンブリ280と、を含む。センタリング機構230およびガードアセンブリ240は、上述のセンタリング機構130およびガードアセンブリ140と実質的に同様である。
【0054】
図16~
図22を参照すると、バルブアセンブリ220の封止アセンブリ260は、器具バルブハウジング110(
図1)を通過する外科用器具の外側表面の周りに封止を提供するように構成される。封止アセンブリ260は、各々が封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aをそれぞれ有する、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタルまたは区分262、264、266、268、270、272を含み、それぞれのベース部分262b、264b、266b、268b、270b、272bが、それぞれの封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aを支持する。第1および第2の区分262、264、第2および第3の区分264、266、第3および第4の区分266、268、第4および第5の区分268、270、ならびに第5および第6の区分270、272は、それぞれ、コネクタ部分262c、264c、266c、268c、270cによって互いに接続される。
【0055】
封止アセンブリ260のそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタルまたは区分262、264、266、268、270、272の封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aは、例えば、ゴムなどの弾性材料から形成され、半円錐形状を画定する。実施形態では、封止アセンブリ260は、ポリイソプレンまたはシリコンエラストマで形成される。封止アセンブリ260の第1、第2、第3、第4、第5、および第6の区分262、264、266、268、270、272のそれぞれのベース部分262b、264b、266b、268b、270b、272bは、それぞれの封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aと同じまたは異なる材料で形成され得る。実施形態では、封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aは、1つ以上の布層を含み得る。
【0056】
封止アセンブリ260の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタルまたは区分262、264、266、268、270、272の封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aは、それぞれ、バルブアセンブリ220を通過する外科用器具(図示せず)の外側表面の周りに封止部を提供するように構成される。封止部分262a、264a、266a、268a、270a、272aは、器具バルブハウジング110を通して受容された外科用器具の周りに封止部を提供するための仮想内周表面を形成する。ベース部分262b、264b、266b、268b、270b、272bは、実質的にC字形の部材であり、各々が、保持アセンブリ280の上部保持部材282から延在する複数のピン288(
図16)に対応する、複数の開口部263、265、267、269、271、273をそれぞれ画定する。
【0057】
ここで円錐折り紙封止アセンブリ260を折り畳む方法が、
図18~
図22を参照して説明される。最初に
図18を参照すると、封止アセンブリ260の第1および第2の区分262、264は、矢印「E」によって示されるように、封止アセンブリ260の第1の区分262と第2の区分264との間のヒンジ部分262で折り畳まれ、そのためヒンジ部分262cに隣接する第1の区分262の支持部分262bの長さは、ヒンジ部分262cに隣接する封止アセンブリ260の第2の区分264の支持部分264bの長さと重なる。この様式で、ヒンジ部分262cに隣接する第1の区分262の支持部分262bの長さ内の複数の開口部263は、ヒンジ部分262cに隣接する封止アセンブリ260の第2の区分264の支持部分264bの重なる長さ内の複数の開口部265と整列する。
【0058】
図19を参照すると、封止アセンブリ260の第2および第3の区分264、266は、矢印「F」によって示されるように、封止アセンブリ260の第2の区分264と第3の区分266との間のヒンジ部分264cで折り畳まれ、そのためヒンジ部分264bに隣接する第2の区分264の支持部分264bの長さは、ヒンジ部分264cに隣接する封止アセンブリ260の第3の区分266の支持部分266bの長さと重なる。このように、ヒンジ部分264cに隣接する第2の区分264の支持部分264bの長さ内の複数の開口部265は、ヒンジ部分264cに隣接する封止アセンブリ260の第3の区分266の支持部分266bの重なる長さ内の複数の開口部267と整列する。
【0059】
図20を参照すると、封止アセンブリ260の第3および第4の区分266、268は、矢印「G」によって示されるように、封止アセンブリ260の第3の区分266と第4の区分268との間のヒンジ部分266cで折り畳まれ、そのためヒンジ部分266cに隣接する第3の区分266の支持部分266bの長さは、ヒンジ部分266cに隣接する封止アセンブリ260の第4の区分268の支持部分268bの長さと重なる。この様式で、ヒンジ部分266cに隣接する第3の区分266の支持部分266bの長さ内の複数の開口部267は、ヒンジ部分266cに隣接する封止アセンブリ260の第4の区分268の支持部分268bの重なる長さ内の複数の開口部269と整列する。
【0060】
図21を参照すると、封止アセンブリ260の第4および第5の区分268、270は、矢印「H」によって示されるように、封止アセンブリ260の第4の区分268と第5の区分270との間のヒンジ部分268cで折り畳まれ、そのためヒンジ部分268cに隣接する第4の区分268の支持部分268bの長さは、ヒンジ部分268cに隣接する封止アセンブリ260の第5の区分270の支持部分270bの長さと重なる。この様式で、ヒンジ部分268cに隣接する第4の区分268の支持部分268bの長さ内の複数の開口部269は、ヒンジ部分268cに隣接する封止アセンブリ260の第5の区分270の支持部分270bの重なる長さ内の複数の開口部271と整列する。
【0061】
図22を参照すると、封止アセンブリ260の第5および第6の区分270、272は、矢印「I」によって示されるように、封止アセンブリ260の第5の区分270と第6の区分272との間のヒンジ部分270cで折り畳まれ、そのためヒンジ部分270cに隣接する第5の区分270の支持部分270bの長さは、ヒンジ部分270cに隣接する封止アセンブリ260の第6の区分272の支持部分272bの長さと重なる。この様式で、ヒンジ部分270cに隣接する第5の区分270の支持部分270bの長さ内の複数の開口部271は、ヒンジ部分270cに隣接する封止アセンブリ260の第6の区分270の支持部分272bの重なる長さ内の複数の開口部273と整列する。
【0062】
図14~
図16に戻って参照すると、バルブアセンブリ220の保持アセンブリ280は、封止アセンブリ260に対してガードアセンブリ240を固定し、ガードおよび封止アセンブリ240、260をセンタリング機構230に固定するように構成される。保持アセンブリ280は、上部保持部材282と、下部保持部材284と、を含む。上記のように、上部保持部材282は、上部保持部材282の底面から延在する複数のピン288(
図15)を含む。下部保持部284は、上部保持部材282内の複数のピン288に対応する複数の開口部287(
図15)を画定する。上側保持部材282の複数のピン288は、下部保持部材282内の複数の開口部287内に係止して受容されるように構成される。実施形態では、上部保持部材282の複数のピン288は、下部保持部材284内の複数の開口部287内に摩擦嵌合、溶接、接着、粘着、結合、または別様に固定されてもよい。代替的に、下部保持部材284は、上部保持部材282の複数のピン288と係合するための係止特徴部(図示せず)を含んでもよい。
【0063】
上部保持部材282の複数のピン288は、ガードアセンブリ240のリング部分242、センタリング機構230の内側環状リング234、および封止アセンブリ260のそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、および第6の区分262、264、266、268、270、272のベース部分262b、264b、266b、268b、270b、272bを通って延在する。
【0064】
保持アセンブリ280は、上部保持部材282から延在する複数のピン288と共に示されるが、複数のピン288が、代わりに底部保持部材284から延在することができ、および/または保持アセンブリ280が、底部保持部材284から延在する第2の複数のピン(図示せず)を含むことができることが想定される。
【0065】
使用中、バルブアセンブリ220は、本明細書で上述したバルブアセンブリ120と実質的に同様の様式で動作する。
【0066】
ここで
図23~35を参照すると、本開示の別の実施形態による封止アセンブリは、概してバルブアセンブリ320として示される。バルブアセンブリ320は、上述のバルブアセンブリ220と実質的に同様であり、それらの間の違いに関してのみ詳細に説明する。
【0067】
最初に
図23~
図25を参照すると、バルブアセンブリ320は、センタリング機構330と、ガードアセンブリ340と、封止アセンブリ360と、保持アセンブリ380と、を含む。センタリング機構330、ガードアセンブリ340、および保持アセンブリ380は、上述のセンタリング機構130、230、ガードアセンブリ140、240、および保持アセンブリ280と実質的に同様である。
【0068】
図26~
図35を参照すると、バルブアセンブリ320の封止アセンブリ360は、器具バルブハウジング110(
図1)を通過する外科用器具(図示せず)の外側表面の周りに封止部を提供するように構成される。封止アセンブリ360は、第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368を含む。多数の封止部材362、364、366、368は、器具バルブハウジング110を通して受容された外科用器具の周りに封止部を提供するための仮想内周表面を形成する。独立した構成要素として示されているが、第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368は、単一の構成要素として形成され得ることが想定される。第1、第2、および第3の封止部材362、364、366は、実質的に同様である。
【0069】
封止アセンブリ360の第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368の各々は、それぞれ、封止部分362a、364a、366a、368a、それぞれの封止部分362a、364a、366a、368aを支持する、ベース部分362b、364b、366b、368b、ならびにそれぞれのベース部分362b、364b、366b、368bの外周の周りに延在するリム部分362c、364c、366c、368cをそれぞれ含む。
【0070】
封止アセンブリ360のそれぞれ第1、第2、第3、および第4の部材362、364、366、368の封止部分362a、364a、366a、368aは、弾性材料、例えばゴムで形成される。実施形態では、封止アセンブリ360は、ポリイソプレンまたはシリコンエラストマで形成される。封止アセンブリ360のそれぞれ第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368のベース部分、362b、364b、366b、368bは、それぞれの封止部分362a、364a、366a、368aと同じまたは異なる材料で形成され得る。実施形態では、封止部分362a、364a、366a、368aは、1つ以上の布層を含むことができる。
【0071】
封止アセンブリ360の第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368の封止部分362a、364a、366a、368aは、それぞれ、バルブアセンブリ320を通過する外科用器具の外側表面の周囲に封止部を提供するように構成される。第1、第2、第3、および第4の部材362、364、366、368は、くさび形の切り取り部を画定する形状を形成する。ベース部分362b、364b、366b、368bおよびリム部分362c、364c、366c、368cは、実質的にC字形の部材である。ベース部分362b、364b、366b、368bの各々は、それぞれ、保持アセンブリ380の上部保持部材382から延在する複数のピン388(
図25)に対応する、複数の開口部363、365、367、369を画定する。
【0072】
封止アセンブリ360の第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368のベース部分362b、364b、366b、368bの幅は、
図26および
図27に見られるように、時計回りの方向に増加する。このように、
図26の第1の封止部材362を例として使用すると、リム部分362cとベース部分362bの複数の開口部363の第1の開口部363aとの間の距離「x1」は、リム部分362cと複数の開口部363の最終開口部363bとの間の距離「x2」未満である。
【0073】
封止アセンブリ360の第1、第2、および第3の封止部材362、364、366の各々は、それぞれのリム部分362c、364c、366cから延在するタブ362d、364d、366dを含む。タブ362d、364d、366dは、封止アセンブリ360の組み立てを容易にする。
【0074】
ここで封止アセンブリ360を折り畳む方法が、
図28~
図35を参照して説明される。最初に
図28を参照すると、封止アセンブリ360の第1の封止部材360は、第1の配向で位置決めされる。
【0075】
図29および
図30を参照すると、封止アセンブリ364の第2の封止部材364は、第1の封止部材362のリム部分362c内に受容される。第2の封止部材364は、第1の封止部材362から回転してオフセットされる。実施形態では、第1および第2の封止部材362、364は、90度(90°)だけ回転してオフセットされるが、他のオフセットも想定される。
【0076】
図31および
図32を参照すると、封止アセンブリ360の第3の封止部材366は、次いで、第2の封止部材364に対して回転され、封止アセンブリ360の第2の封止部材364のリム部分364c内に受容される。
【0077】
図33~
図35を参照すると、封止アセンブリ360の第4の封止部材368は、次いで、第3の封止部材366に対して回転され、封止アセンブリ360の第3の封止部材366のリム部分366c内に受容される。
【0078】
一度組み立てられると、第1、第2、第3、および第4の封止部材362、364、366、368は、保持アセンブリ380の上部保持器部材382(
図25)から延在する複数のピン388によって共に固定される。
【0079】
バルブアセンブリ320は、器具バルブハウジング、例えば、器具バルブハウジング100(
図1)内に受容可能であり、上述の封止アセンブリ120、220と同様の様式で動作する。
【0080】
ここで
図36~45を参照すると、本開示の別の実施形態による封止アセンブリは、概して封止アセンブリ460として示される。
図36~
図39を最初に参照すると、封止アセンブリ460は、第1、第2、第3、第4、第5、および第6の封止セグメントまたは部材462、464、466、468、470、472を含む。第1、第2、第3、第4、第5、および第6の封止セグメントまたは部材462、464、466、468、470、472は、積み重ね可能であり、開口部461を画定する仮想内周表面を有する封止部を形成して、封止アセンブリ460を通る外科用器具(図示せず)の封止された通過を容易にする。実施形態では、開口部461は、直径が約0.025インチ~約0.100インチである。
【0081】
図36および
図37を参照すると、封止アセンブリ460は、実質的に平面の六角形部材を画定する。六角形の形状は、封止アセンブリ460の組み立てを容易にして、互いに対して封止セグメントの迅速な配置を可能にし、および/または封止アセンブリ460の迅速な目視検査を可能にすることによって、封止セグメント462、464、466、468、470、472が適切に組み立てられることを確実にする。多数のセグメント462、464、466、468、470、472から開口部461を形成すること、すなわち、単一の封止部材を通る連続した堅固な開口部に代えて、仮想内周表面を形成することにより、それを通る外科用器具の挿入、取り外し、および/または使用中の封止アセンブリ460の破断の可能性が、大幅に低減される。6つのセグメントを含んで示されているが、封止アセンブリ460は、わずか4つのセグメントから8つものセグメントを含み得ることが想定される。
【0082】
封止アセンブリ460の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のセグメント462、464、466、468、470、472は、弾性材料、例えば、ゴム、ポリイソプレン、またはシリコンエラストマで形成される。一実施形態では、封止アセンブリ460は液体シリコンゴム(LSR)で形成される。実施形態では、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のセグメント462、464、466、468、470、472は、1つ以上の布層を含み得る。
【0083】
封止アセンブリ460の第1、第2、第3、第4、第5、および第6の封止セグメント462、464、466、468、470、472の各々は、実質的に同様であり、それゆえ、第1の封止セグメント462に関して詳細に説明されるのみということになる。
【0084】
特に
図38および
図39を参照すると、封止アセンブリ460の第1の封止セグメント462は、実質的に翼形状であり、封止アセンブリ460が組み立てられたまたは積み重ねられた構成にあるとき、それぞれ第2、第3、第4、第5、および第6の封止セグメント464、466、468、470、472に部分的に重なるように構成される。第1の封止セグメント462は、ベース部分462a、およびベース部分462aから延在する封止部分462bを含む。ベース部分462aおよび封止部分462bは、同じまたは異なる材料で形成されてもよい。
【0085】
封止アセンブリ460の第1の封止セグメント462のベース部分462aは、外側縁部482を含む。外側縁部482は、第1、第2、および第3の区分482a、482b、482cから形成される。以下でさらに詳細に説明するように、外側縁部482の第1、第2、および第3の区分482a、482b、482cは、封止アセンブリ460の組み立てを容易にする。第1の封止セグメント462のベース部分462aは、複数の開口部463を画定して、積み重ね構成(
図36)における封止アセンブリ460の組み立ておよび保持を容易にする。より具体的には、複数の開口部463は、封止セグメント462、464、466、468、470、472を互いに対して固定するために、器具バルブアセンブリ120(
図3)の保持アセンブリ180のピン、例えば、ピン188a(
図5)を受容するように構成される。
【0086】
図39を特に参照すると、封止アセンブリ460の第1の封止セグメント462の封止部分462bは、半径方向内向きに先細りになり得る。示されるように、第1の封止セグメント462の封止部分426bは、封止部分462bの前部分と後部分との間の角度「σ」で先細りになる。実施形態では、角度「σ」は、約0度(0°)~約15度(15°)である。先細りの封止セグメント462は、封止アセンブリ460を通る外科用器具(図示せず)の受容を容易にし得、および/または外科用器具の周りの封止を強化し得る。
【0087】
図38および39を引き続き参照すると、封止アセンブリ460の第1の封止セグメント462の封止部分462bは、内側縁部482’を含む。内側縁部482’は、真っ直ぐに延在してもよく、または(示されるように)V字形を画定する第1および第2の区分482a’、482b’を含んでもよい。実施形態では、封止部分462bは、180度(180°)~約275度(275°)の角度を画定する。一実施形態では、示されるように、封止部分462bは、210度(210°)の角度を画定する。
【0088】
ここで封止アセンブリ460を組み立てる方法が、
図40~
図45を参照して説明される。最初に
図40を参照すると、封止アセンブリ460の第1の封止セグメント462は、平坦に配置される。
図41を参照すると、第2の封止セグメント464は、示されるように、第1の封止セグメント462に対して反時計回りの方向に60度(60°)でクロックされ、第1の封止セグメント462と重なり、そのため、第2の封止セグメント464の第1および第2の外側縁部484a、484bは、第1の封止セグメント462の第2および第3の区分482b、482c(
図40)と整列する。
【0089】
図42を参照すると、第3の封止セグメント466は、示されるように、第2の封止セグメント464に対して反時計回りの方向に60度(60°)でクロックされ、第2の封止セグメント464と重なり、そのため、第3の封止セグメント466の第1および第2の外側縁部486a、486bは、第2の封止セグメント464の第2および第3の区分484b、484c(
図41)と整列する。
【0090】
ここで
図43を参照すると、第4の封止セグメント468は、示されるように、第3の封止セグメント466に対して反時計回りの方向に60度(60°)でクロックされ、第3の封止セグメント466と重なり、そのため、第4の封止セグメント468の第1および第2の外側縁部488a、488bは、第3の封止セグメント466の第2および第3の区分486b、486c(
図42)と整列する。
【0091】
図44を参照すると、第5の封止セグメント470は、示されるように、第4の封止セグメント468に対して反時計回りの方向に60度(60°)でクロックされ、第4の封止セグメント468と重なり、そのため、第5の封止セグメント470の第1および第2の外側縁部490a、490bは、第4の封止セグメント468の第2および第3の区分488b、488c(
図43)と整列する。
【0092】
図45を参照すると、第6の封止セグメント472は、示されるように、第5の封止セグメント470に対して反時計回りの方向に60度(60°)でクロックされ、第5の封止セグメント470と重なり、そのため、第6の封止セグメント472の第1および第2の外側縁部492a、492bは、第5の封止セグメント470の第2および第3の区分490b、490c(
図44)と整列する。実施形態では、示されるように、封止アセンブリ460の第6の封止セグメント472の一部分は、封止アセンブリ460の一体性を増加させるために第1の封止セグメント462の一部分の下に挿入されてもよい。
【0093】
組み立てられたまたは積み重ねられた構成では、封止アセンブリ460は、実質的に均一な厚さを有する実質的に平面の本体を含む。本開示の態様は、実質的に錐形状の本体を有するアクセスアセンブリと共に使用するために変更されてもよいことが想定される。
【0094】
封止アセンブリ460の封止セグメントのいずれか1つの位置ずれは、封止アセンブリ460の完全性を損なう可能性がある。上記のように、封止アセンブリ460の構成は、封止アセンブリ460が適切に組み立てられているかを判定するために、封止アセンブリ460の目視検査を可能にする。
【0095】
封止アセンブリ460は、上記の器具バルブアセンブリのいずれかでの使用のために修正され得る。
【0096】
ここで、本開示の代替的な実施形態によるセンタリング機構が、
図46~
図50を参照して説明される。センタリング機構は、本開示の態様を完全に開示するために必要な範囲でのみ説明され、例示的なセンタリング機構の構造と機能の詳細については、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一所有者の米国特許出願公開第2015/0025477号(「‘477公開」)参照されたい。‘477公開に開示されるように、センタリング機構は、2つのセンタリング機構を含み得ることが想定される。
【0097】
最初に
図46および
図47を参照すると、本開示の実施形態によるセンタリング機構は、概して、センタリング機構530として示される。センタリング機構530は、バルブアセンブリ520の構成部品であり、外科用器具(図示せず)がバルブアセンブリ520を通して受容されるとき、器具バルブハウジング110(
図1)に対するバルブアセンブリ520の半径方向移動を可能にするように構成され、一度外科用器具が器具バルブハウジング110内から引き出されると、バルブアセンブリ520を中心位置に戻す。
【0098】
センタリング機構530は、環状リング532と、環状リング532から半径方向外向きに延びる複数のスポークまたはバネ要素534とを含む。センタリング機構530の複数のスポーク534の各スポーク534は、自由端534aを含む。複数のスポーク534の自由端534aは、内部ハウジング区分116によって画定された空洞115内に受容されるとき、器具バルブハウジング110(
図1)の内部ハウジング区分116の内壁116a(
図47)と係合するように構成される。このようにして、センタリング機構530は、器具バルブハウジング110内に受容されたとき、ばね荷重され、それにより、バルブアセンブリ520が中心から外れて移動されたとき、バルブアセンブリ520に改善されたスプリングバックを提供する。
【0099】
特に
図48を参照すると、実施形態では、複数のスポーク534は、スポーク534の長さに沿って延在する1つ以上の長手方向リブ536を含むことができる。リブ536は、複数のスポーク534を補強し、スプリングバックを増加させる。
【0100】
図49および
図50を参照すると、本開示の実施形態による別のセンタリング機構が、概してセンタリング機構630として示される。センタリング機構630は、本明細書で上述したセンタリング機構530と実質的に同様であり、したがって、それらの間の違いに関連するものとしてのみ説明される。
【0101】
センタリング機構630は、環状リング632と、環状リング632から半径方向外向きに延びる複数のスポークまたはバネ要素634とを含む。センタリング機構630の複数のスポーク634の各スポーク634は、自由端634aを含む。複数のスポーク634の自由端634aは、バルブアセンブリ620へのスプリングバックを増大させるために曲げられる。
【0102】
本開示の様々な実施形態が本明細書に示され、かつ説明されてきたが、これらの実施形態が、例としてのみ提供されることは当業者にとって明らかであろう。多数の変形、変更、および置換が、ここで本開示から逸脱することなく、当業者に思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲によってのみ限定されることが意図される。