(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】車載電源装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/00 20060101AFI20240531BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20240531BHJP
【FI】
H02M3/00 W
B60L50/60
(21)【出願番号】P 2021512101
(86)(22)【出願日】2020-03-30
(86)【国際出願番号】 JP2020014469
(87)【国際公開番号】W WO2020203949
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】P 2019070315
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀樹
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-299977(JP,A)
【文献】特開平11-312591(JP,A)
【文献】特開2011-015562(JP,A)
【文献】国際公開第2016/021126(WO,A1)
【文献】特開平04-265624(JP,A)
【文献】特開2008-187784(JP,A)
【文献】特開2003-216247(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00
B60L 50/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載蓄電池と車両負荷とを搭載する車両に搭載されるように構成された車載電源装置であって、
前記車載蓄電池に接続されるように構成された入力端と、
前記車両負荷に接続されるように構成された出力端と、
起動信号を受信するように構成された外部信号入力部と、
前記入力端と前記出力端とに接続された第1コンバータ部と、
前記第1コンバータ部に並列に接続された第2コンバータ部と、
を備え、
前記第1コンバータ部は、
前記入力端から常時に給電される第1駆動電源と、
前記第1駆動電源が給電されることにより動作して、電力を前記出力端から常時に出力することが可能な第1電圧変換部と、
を有し、
前記第2コンバータ部は、
前記外部信号入力部が前記起動信号を受信した場合に起動する第2駆動電源と、
前記第2駆動電源が起動することにより動作し始めるコンバータ制御部と、
前記コンバータ制御部が動作し始めると動作し始めて電力を前記出力端から出力する第2電圧変換部と、
を有
し、
前記コンバータ制御部は前記出力端を流れる出力電流を検出し、
前記コンバータ制御部により検出された前記出力電流に基づいて前記コンバータ制御部は前記第2電圧変換部が出力する前記電力を制御する、車載電源装置。
【請求項2】
前記第1コンバータ部の電力容量は前記第2コンバータ部の電力容量よりも小さい、請求項1に記載の車載電源装置。
【請求項3】
前記第2駆動電源は、前記外部信号入力部が前記起動信号を受信したときにブートモードで前記第2駆動電源を起動するマイクロコンピュータを有する、請求項1に記載の車載電源装置。
【請求項4】
前記起動信号は、前記車両を起動させる車両起動信号である、または、
前記起動信号は、前記車両起動信号に同期あるいは連動して発せられる、請求項
1に記載の車載電源装置。
【請求項5】
前記起動信号は、前記車両の乗員が所定の操作を行うことによって発せられる、請求項
1に記載の車載電源装置。
【請求項6】
前記起動信号は、前記車両の乗員が前記出力端から出力される電力の増加を伴う操作を前記車両が起動した後で行うことによって発せられる、請求項
1に記載の車載電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種車両に搭載される車載電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は従来の車載電源装置1の回路ブロック図であり、車載電源装置1は車両2に搭載されていてコンバータ3、4を有している。車載電源装置1は発電機5や蓄電池6からの電力を所定の電圧へ変換したうえで負荷7へ電力を供給している。
【0003】
ここで、車載電源装置1は、第1の電力供給状態でコンバータ3、4の何れか一方が駆動して負荷7へ電力を供給し、第1の電力供給状態よりも大きな電力が必要とされる第2の電力供給状態でコンバータ3、4の双方が駆動状態となって、負荷7へ電力を供給する。これにより、車載電源装置1は発電機5や蓄電池6から安定した電圧の電力を負荷7へ供給している。車載電源装置1では、車両2全体としての電力効率の低下が起こる場合がある。
【0004】
車載電源装置1に類似の従来の車載電源装置は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【0006】
車載電源装置は、車載蓄電池に接続されるように構成された入力端と、車両負荷に接続されるように構成された出力端と、起動信号を受信するように構成された外部信号入力部と、入力端と出力端とに接続された第1コンバータ部と、第1コンバータ部に並列に接続された第2コンバータ部とを備える。第1コンバータ部は、入力端から常時に給電される第1駆動電源と、第1駆動電源が給電されることにより動作して、電力を出力端から常時に出力することが可能な第1電圧変換部とを有する。第2コンバータ部は、外部信号入力部が起動信号を受信した場合に起動する第2駆動電源と、第2駆動電源が起動することにより動作し始めるコンバータ制御部と、コンバータ制御部が動作し始めると動作し始めて電力を出力端から出力する第2電圧変換部とを有する。
【0007】
この車載電源装置は電力効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は実施の形態における車載電源装置の回路ブロック図である。
【
図2】
図2は実施の形態における車載電源装置の回路ブロック図である。
【
図3】
図3は従来の車載電源装置の回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は実施の形態における車載電源装置10の回路ブロック図である。車載電源装置10は、車載蓄電池12と車両負荷14とが搭載された車両11に搭載されるように構成されている。車載電源装置10は、車載蓄電池12に接続されるように構成された入力端13と、車両負荷14に接続されるように構成された出力端15と、起動信号SG1を受信するように構成された外部信号入力部16と、コンバータ部17、18とを含む。
【0010】
コンバータ部17は、入力端13と出力端15とに接続されている。コンバータ部17は、駆動電源19とコンバータ制御部20と電圧変換部21とを有する。電圧変換部21は駆動電源19とコンバータ制御部20とによって駆動される。
【0011】
コンバータ部18は、コンバータ部17に並列に接続されて入力端13と出力端15とに接続されている。コンバータ部18は、駆動電源22とコンバータ制御部23と電圧変換部24とを有する。駆動電源22は外部信号入力部16に接続されている。
【0012】
駆動電源19が入力端13から車両11が起動されていない期間を含んで常時に給電されることにより電圧変換部21は常時において待機状態もしくは動作状態となる。これにより、コンバータ部17は常時において電力を出力可能な状態となっている。
【0013】
コンバータ部18では、外部信号入力部16が起動信号SG1を受信したときに、駆動電源22が起動することにより、コンバータ制御部23と電圧変換部24とが動作を始めることで電圧変換部24すなわちコンバータ部18が電力を出力する。
【0014】
以上の構成および動作により、コンバータ部17は常時において電力を消費している一方で、コンバータ部18は、起動信号SG1による起動指示を受けるまでは動作せずに起動指示を受けることによって動作し始めて電力を消費する。このためコンバータ部18は常時には電力を消費せず、コンバータ部18は起動指示を受けるまでは入力端13に接続されている車載蓄電池12の電力を消費しない。この結果、車載蓄電池12の電圧の低下や、車載蓄電池12の電圧の低下に伴う発電機25の起動を抑制することができ、車両11全体の電力効率の低下を抑制することができる。
【0015】
図3に示す従来の車載電源装置1では、コンバータ3、4の何れか一方のコンバータは常時において駆動されているとともに、他方のコンバータは電力を出力せずに駆動されていなくても、スタンバイ状態となっている。このため、他方のコンバータは駆動していない状態でも待機電力を消費し続けている。この結果、車載電源装置1では発電機5が動作していない場合における蓄電池6の電圧の低下や、発電機5が高い頻度で起動することが必要となるために車両2全体としての電力効率の低下が起こる場合がある。
【0016】
対して、実施の形態における車載電源装置10は、上述のように、車両11全体の電力効率の低下を抑制することができる。
【0017】
以下に車載電源装置10の詳細について説明する。
図2は車載電源装置10の他の回路ブロック図である。入力端13は車載蓄電池12に接続されているとともに、発電機25にも接続されている。ここでは発電機25は、発電された交流電圧を直流電圧に変換して入力端13へ入力するための整流器などの電気回路を含む。
【0018】
車両11は車両制御部26を搭載している。起動信号SG1は、搭乗者や運転者等の乗員が行う所定の操作に伴って発信される。例えば、起動信号SG1は、運転者が車両11を起動する車両起動スイッチをオンすることによって車両制御部26から発信される車両起動信号である。あるいは、起動信号SG1は、運転者が車両起動スイッチをオンすることで発せられる車両起動信号に同期して車両制御部26から発信される。あるいは、起動信号SG1は、運転者が車両起動スイッチをオンすることで発せられる車両起動信号に連動して車両制御部26から発信される。その後、運転者が車両起動スイッチをオフするまでの間、起動信号SG1は継続して車両制御部26から駆動電源22へと発信されてもよい。
【0019】
コンバータ部17は、入力端13と出力端15とに接続されている。コンバータ部17は、駆動電源19とコンバータ制御部20と電圧変換部21とを有する。電圧変換部21は駆動電源19とコンバータ制御部20とによって駆動される。ここで電圧変換部21は、常時において電力を出力可能な待機状態となっている。いいかえるとコンバータ部17は全体として待機状態となっていて、コンバータ部17は常時において車両負荷14へ電力を供給することが可能な状態となっている。あるいは、コンバータ部17は常時において出力端15へ電圧を印加した状態で、車両負荷14に設けられたスイッチがオンされると、その時点でコンバータ部17は車両負荷14へ電力を供給し始める状態となっている。
【0020】
したがって、コンバータ部17においては、少なくともコンバータ制御部20を動作させるための駆動電源19は常時において入力端13から給電される電力を消費する状態となっている。これは、運転者が車両起動スイッチをオンしていない状態であり、車両11が起動していない状態でも車載蓄電池12の電力が微小ながらもコンバータ部17によって消費されている。
【0021】
コンバータ部18は、コンバータ部17に並列に入力端13と出力端15とに接続されている。また、コンバータ部18は、駆動電源22とコンバータ制御部23と電圧変換部24とを有する。駆動電源22は外部信号入力部16に接続されている。ここでコンバータ部18は起動信号SG1を受信していないときには休止状態となっている。コンバータ部18の休止状態では、駆動電源22、コンバータ制御部23、および電圧変換部24はすべて休止していて、電力を消費していない。
【0022】
いいかえると、コンバータ部18は常時には車両負荷14へ電力を供給可能な動作状態となっていない。さらにいいかえると、コンバータ部18は常時において車両負荷14へ電力を供給可能な動作状態となっているとは限らない。そして、コンバータ部18は起動信号SG1を受信しているときには動作状態となる。あるいは、コンバータ部18は起動信号SG1を受信しているときには、コンバータ部18は常時において出力端15へ電圧を印加した状態で、車両負荷14に設けられたスイッチがオンされると、その時点でコンバータ部18は車両負荷14へ電力を供給し始める動作状態となる。
【0023】
そして、コンバータ部18は、外部信号入力部16が起動信号SG1を受信したときに駆動電源22が起動することにより、コンバータ制御部23と電圧変換部24とが動作を始める。そして、電力が出力端15を通じて車両負荷14へ出力される。したがって、コンバータ部18は、起動信号SG1が車両制御部26から駆動電源22へ発信された時点から電力を消費し始め、起動信号SG1が車両制御部26から駆動電源22へ発信されていないときには電力は消費しない。
【0024】
コンバータ部17は常時において電力を消費している一方で、コンバータ部18は、起動指示を受けるまでは動作せずに起動指示を受けることによって動作を始め、そして電力を消費する。このためコンバータ部18は常時に電力を消費せず、コンバータ部18は起動指示を受けるまでは入力端13に接続されている車載蓄電池12の電力を消費することはない。この結果、車載蓄電池12の電圧の低下や、車載蓄電池12の電圧の低下に伴う発電機(図示せず)の起動を抑制することができ、車両11全体の電力効率の低下を抑制することができる。
【0025】
さらに、コンバータ部17の電力容量は、コンバータ部18の電力容量よりも小さくすることが好ましい。これにより、常時において電力を出力可能な待機状態となっているコンバータ部17の駆動電源19とコンバータ制御部20と電圧変換部21のうち、特に待機状態における駆動電源19における電力消費を抑制することが可能となる。
【0026】
また、起動信号SG1は、運転者が車両起動スイッチをオンすることによって車両制御部26から発信される場合、起動信号SG1が発信される以前では駆動電源22、コンバータ制御部23、および電圧変換部24のすべては休止していて、電力を消費していない。このため、駆動電源22は起動信号SG1を受信することに応じて円滑に起動が可能となるように、駆動電源22には起動信号SG1を受信することに応じてブートモードで起動するようにマイクロコンピュータ221などが設けられ、マイクロコンピュータ221によって駆動電源22が起動するように設定されていればよい。これにより、起動信号SG1を受信していないときにはコンバータ部18は全く電力を消費しない休止状態とすることが容易に可能となる。
【0027】
さらに、コンバータ部18は、外部信号入力部16が起動信号SG1を受信したときに駆動電源22が起動することにより、コンバータ制御部23と電圧変換部24とが動作を始める。このとき、コンバータ制御部23は出力端15の出力電流Ioを検出し始めることが好ましい。ここでは、車両負荷14へ供給する出力電流Ioは出力端15に設けた電流センサ27で検出する。コンバータ制御部23は、電流センサ27を用いて検出した出力電流Ioに基づいて電圧変換部24の動作を制御し、コンバータ部18から電力を出力させる。
【0028】
ここで、コンバータ部17は常時において電力を出力が可能である。コンバータ部17はコンバータ部18よりも優先した状態で動作を始め、コンバータ部18は外部信号入力部16が起動信号SG1を受信した後で、起動信号SG1に対してタイムラグを空けて電力を出力し始める。コンバータ部17、18は、コンバータ部18が動作し始めた後にコンバータ制御部23が検出した出力電流Ioに基づいて、出力を分担してもよい。
【0029】
具体的には例えば、出力端15の電流Ioが第1電流閾値よりも小さい場合は、コンバータ部17、18のうちのコンバータ部17のみで電力を供給してコンバータ部18は動作せずに電力を供給しない。出力端15の電流Ioが第1電流閾値以上であり第2電流閾値よりも小さい場合は、コンバータ部17、18のうちのコンバータ部18のみで電力を供給し、コンバータ部17は電力を供給しない。出力端15の電流Ioが第2電流閾値よりも大きい場合は、コンバータ部17、18との双方が電力を供給する。
【0030】
ここで、コンバータ部18が電力を出力していないときには、駆動電源22とコンバータ制御部23とは動作してコンバータ部18のうち電圧変換部24のみを休止させることが好ましい。これにより、コンバータ部18による電力の出力が必要となったときにはコンバータ部18は早急に電力を供給できる。さらに、電圧変換部24の動作に伴う電力消費を抑制することが可能となる。これにより、車載蓄電池12および発電機25における電力の負担が抑制され、車両11全体として電力効率は向上する。
【0031】
ここではコンバータ部18の動作状態を変化させるトリガとして、出力端15で検出された電流Ioを用いる。しかしながらコンバータ部17の電力容量が不足する状態が、車両制御部26で乗員が行う所定の操作によって電流の変化が予測された時点、特に出力端15での電流Ioが増加することが予測された時点で、車両制御部26がコンバータ部18の動作状態を変化させてもよい。
【0032】
上記の説明では、運転者が車両起動スイッチをオンすることによって起動信号SG1が車両制御部26から発信されることに対応して、コンバータ部18は電力を出力する、あるいはコンバータ部18は出力可能な状態となる動作形態を一例として用いた。しかしながら、起動信号SG1が車両制御部26から発信されるのは、既に車両11が運転者によって起動された後で、コンバータ部17の電力容量が不足する状態が、乗員が行う所定の操作に伴って生じたときでもよい。
【0033】
例えば、コンバータ部17は常時において電力の出力が可能であり、コンバータ部18よりも優先した状態で動作を始め、コンバータ部18は、車両11が起動した後で、外部信号入力部16が起動信号SG1を受信した後で、起動信号SG1に対してタイムラグを空けて電力を出力し始めてもよい。これにより、車両11が起動した後であっても、大きな電力が必要となるまでは、駆動電源22とコンバータ制御部23と電圧変換部24とがすべて休止し、コンバータ部18は全く電力を消費しない休止状態とすることが可能となる。
【0034】
ここで、車両制御部26が起動信号SG1を発信するタイミングは、車両制御部26が電流センサ27で検出した電流Ioに基づいて決定してもよい。外部信号入力部16が起動信号SG1を受信したことでコンバータ部18が起動した後は、コンバータ制御部23は出力端15の出力電流Ioを検出し始める。そして、コンバータ制御部23は、電流センサ27で検出した電流Ioに基づいて電圧変換部24の動作を制御し、コンバータ部18から電力を出力させる。
【0035】
ここでは、コンバータ部18が休止状態から動作状態へと切り替わるトリガとして、既に起動された車両11において、車両制御部26が出力端15で検出した電流Ioを用いた。しかしながらコンバータ部17の電力容量が不足する状態で、乗員が行う所定の操作によって車両制御部26が起動信号SG1を発信されてもよい。あるいは、乗員が行う所定の操作によって電流の変化が予測された時点、特に出力端15での電流Ioが増加することが予測された時点で、車両制御部26が起動信号SG1を発信し、コンバータ部18が休止状態から動作状態へと切り替わってもよい。これにより、コンバータ部17の電力容量が不足した状態からコンバータ部18が起動するまでのタイムラグを短縮することができる。
【0036】
あるいは、コンバータ部17の出力電力が後に増加する操作を乗員が行うことによって車両制御部26が起動信号SG1を発信し、コンバータ部18が休止状態から動作状態へと切り替わってもよい。これにより、コンバータ部17の電力容量が不足した状態からコンバータ部18が起動するまでのタイムラグを短縮することができる。
【0037】
またあるいは、例えば車両負荷14が車載蓄電池12よりも低い電圧の鉛蓄電池である場合、車両制御部26が起動信号SG1を発信するタイミングは、車両負荷14の鉛蓄電池が所定の電圧よりも低くなったときであってもよい。これにより、コンバータ部17の電力容量が不足した状態からコンバータ部18が起動するまでのタイムラグを短縮することができる。ここで、車両制御部26は出力端15の電圧を検出することによって、鉛蓄電池である車両負荷14の電圧を検出することができる。
【0038】
以上の実施の形態の説明では、コンバータ部17における駆動電源19とコンバータ制御部20とは個別に設けた要素として説明している。しかしながら、駆動電源19とコンバータ制御部20との機能を合わせ持った要素として単独の駆動電源19が設けられていてもよい。同様に、コンバータ部18における駆動電源22とコンバータ制御部23とは個別に設けた要素として説明している。しかしながら、駆動電源22とコンバータ制御部23との機能を合わせ持った要素として単独の駆動電源22が設けられていてもよい。
【0039】
また、以上での実施の形態における車載電源装置10では、2つのコンバータ部17、18が互いに並列に接続されている。車載電源装置10では、3つ以上のコンバータ部は互いに並列に配置されていてもよい。3つ以上のコンバータ部が並列に接続されているときには、複数のコンバータ部が待機状態であっても、あるいは複数のコンバータ部が休止状態であってもよい。待機状態あるいは休止状態となるコンバータ部の数は車両負荷14の特性などに応じて決定することが好ましい。
【符号の説明】
【0040】
10 車載電源装置
11 車両
12 車載蓄電池
13 入力端
14 車両負荷
15 出力部
16 外部信号入力部
17 コンバータ部(第1コンバータ部)
18 コンバータ部(第2コンバータ部)
19 駆動電源(第1駆動電源)
20 コンバータ制御部
21 電圧変換部(第1電圧変換部)
22 駆動電源(第2駆動電源)
23 コンバータ制御部
24 電圧変換部(第2電圧変換部)
25 発電機
26 車両制御部
27 電流センサ