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特許7496531充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240531BHJP
   G06Q 50/43 20240101ALI20240531BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20240531BHJP
【FI】
G06Q50/06
G06Q50/43
G06Q30/0645
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020186082
(22)【出願日】2020-11-06
(65)【公開番号】P2022075349
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大島 章義
(72)【発明者】
【氏名】山本 悠斗
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-007510(JP,A)
【文献】特開2015-171188(JP,A)
【文献】特開2019-146357(JP,A)
【文献】特開2018-124763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貸出場所に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両の貸し出しを管理する貸出管理装置の第2通信部と通信する第1通信部と、
前記複数台の電動車両のうち前記貸出場所に存在する貸出前車両を特定する車両特定部と、
前記車両特定部が特定した前記貸出前車両に搭載される蓄電池の残量に関連する蓄電池情報を取得する蓄電池情報取得部と、
前記貸出管理装置の前記第2通信部から送信された、前記貸出前車両の前記蓄電池情報を要求する要求信号を、前記第1通信部が受信すると、前記蓄電池情報取得部が取得した前記蓄電池情報を前記第1通信部から前記第2通信部に送信させる情報出力部と、を備える、
充電管理システム。
【請求項2】
前記貸出場所には、前記貸出前車両に搭載される前記蓄電池を充電可能な充電装置が設置され、
前記蓄電池情報取得部は、前記充電装置が前記蓄電池に供給する充電電流及び充電時間に基づいて前記蓄電池の残量を推定することによって前記蓄電池情報を取得する、
請求項1に記載の充電管理システム。
【請求項3】
前記蓄電池情報取得部は、前記電動車両の状態を管理する車両管理サーバから前記蓄電池情報を取得する、
請求項1又は2に記載の充電管理システム。
【請求項4】
前記貸出前車両と直接通信可能な第3通信部を更に備え、
前記蓄電池情報取得部は、前記第3通信部が前記貸出前車両と直接通信することによって、前記貸出前車両から前記蓄電池情報を取得する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の充電管理システム。
【請求項5】
前記車両特定部は、前記貸出場所を撮影するカメラの画像に基づいて、前記貸出場所に存在する前記貸出前車両を特定する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の充電管理システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の充電管理システムと、前記貸出管理装置と、を備える、
貸出管理システム。
【請求項7】
前記貸出管理装置は、
前記充電管理システムの前記第1通信部と通信する前記第2通信部と、
利用者が使用する利用者端末から、前記蓄電池の残量の必要残量及び前記電動車両の利用を開始する利用開始日時の情報を少なくとも含む貸出要求情報を受け付ける貸出要求受付部と、
前記貸出要求情報に基づいて、前記利用開始日時における前記蓄電池の残量が前記必要残量以上である前記貸出前車両を候補車両として抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記候補車両を表示する選択画面の画面情報を前記利用者端末に出力する選択画面出力部と、
前記選択画面において前記利用者が貸し出しを希望する希望車両を指定すると、前記希望車両を前記利用者に貸し出す予約処理を行う予約処理部と、を備える、
請求項6に記載の貸出管理システム。
【請求項8】
前記充電管理システムは、
前記予約処理を行うタイミングで前記希望車両の前記蓄電池の残量が前記必要残量よりも低い場合、前記希望車両の前記蓄電池の残量が前記必要残量以上になるように、前記希望車両の前記蓄電池を前記貸出場所に設置された充電装置により充電させる、
請求項7に記載の貸出管理システム。
【請求項9】
複数の前記利用者のそれぞれに優先度が設定されており、
前記予約処理部は、前記優先度が高い前記利用者の予約処理を、前記優先度が低い前記利用者の予約処理よりも優先的に行う、
請求項7又は8に記載の貸出管理システム。
【請求項10】
複数の前記貸出場所にそれぞれ1以上の前記電動車両が配置されており、
前記抽出部は、前記複数の貸出場所に存在する前記貸出前車両の中から、前記貸出要求情報に基づいて前記候補車両を抽出する、
請求項7~9のいずれか1項に記載の貸出管理システム。
【請求項11】
前記貸出要求情報は、前記電動車両に搭載された前記蓄電池を電気機器の電源として利用する施設の場所に関する場所情報を含み、
前記抽出部は、前記貸出要求情報に基づき、前記蓄電池の前記必要残量と、前記貸出場所から前記施設に移動するのに必要な電力量とを考慮して前記候補車両を抽出する、
請求項10に記載の貸出管理システム。
【請求項12】
前記選択画面出力部は、前記選択画面に、前記候補車両に搭載された前記蓄電池の残量を表示させる、
請求項7~11のいずれか1項に記載の貸出管理システム。
【請求項13】
前記選択画面出力部は、前記選択画面に、前記候補車両に搭載された前記蓄電池の給電能力を表す給電能力情報を表示させる、
請求項7~12のいずれか1項に記載の貸出管理システム。
【請求項14】
貸出場所に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両のうち前記貸出場所に存在する貸出前車両を特定する車両特定ステップと、
前記車両特定ステップで特定した前記貸出前車両に搭載される蓄電池の残量に関連する蓄電池情報を取得する蓄電池情報取得ステップと、
前記複数台の電動車両の貸し出しを管理する貸出管理装置から前記貸出前車両の前記蓄電池情報を要求する要求信号を受信すると、前記蓄電池情報取得ステップで取得した前記蓄電池情報を前記貸出管理装置に送信する情報出力ステップと、を含む、
充電管理方法。
【請求項15】
コンピュータシステムに、
請求項14に記載の充電管理方法を実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、利用者に一時的に貸し出される電動車両の蓄電池の充電状態を管理する充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、利用者間で車両の貸与、借用を行うカーシェアリングシステムにおける車両管理装置を開示する。貸与会員は、車両を貸与するのに必要な貸与申請情報として、貸与車両情報、貸与場所情報、貸与期間情報等を入力する。借用会員は、車両を借用するのに必要な借用申請情報として、利用を希望する車両の車種等の希望車両情報、利用場所情報、利用期間情報等を入力する。車両管理装置としての管理サーバは、貸与申請情報と借用申請情報とに基づいて借用会員の希望に適合する車両のマッチングを行い、予約が成立すると予約完了情報を借用会員の端末に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-166748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
貸出場所に配置される電動車両を利用者に貸し出すカーシェアリングシステムにおいて、貸し出される電動車両(貸出前車両)に搭載された蓄電池の残量を把握したいという要望があった。
【0005】
本開示の目的は、貸出場所に存在する貸出前車両の蓄電池の残量を把握可能な充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の充電管理システムは、第1通信部と、車両特定部と、蓄電池情報取得部と、情報出力部と、を備える。前記第1通信部は貸出管理装置の第2通信部と通信する。前記貸出管理装置は、貸出場所に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両の貸し出しを管理する。前記車両特定部は、前記複数台の電動車両のうち前記貸出場所に存在する貸出前車両を特定する。前記蓄電池情報取得部は、前記車両特定部が特定した前記貸出前車両に搭載される蓄電池の残量に関連する蓄電池情報を取得する。前記貸出管理装置の前記第2通信部から送信された、前記貸出前車両の前記蓄電池情報を要求する要求信号を、前記第1通信部が受信すると、前記情報出力部は、前記蓄電池情報取得部が取得した前記蓄電池情報を前記第1通信部から前記第2通信部に送信させる。
【0007】
本開示の一態様の貸出管理システムは、前記充電管理システムと、前記貸出管理装置と、を備える。
【0008】
本開示の一態様の充電管理方法は、車両特定ステップと、蓄電池情報取得ステップと、情報出力ステップと、を含む。前記車両特定ステップでは、貸出場所に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両のうち前記貸出場所に存在する貸出前車両を特定する。前記蓄電池情報取得ステップでは、前記車両特定ステップで特定した前記貸出前車両に搭載される蓄電池の残量に関連する蓄電池情報を取得する。前記情報出力ステップでは、前記複数台の電動車両の貸し出しを管理する貸出管理装置から前記貸出前車両の前記蓄電池情報を要求する要求信号を受信すると、前記蓄電池情報取得ステップで取得した前記蓄電池情報を前記貸出管理装置に送信する。
【0009】
本開示の一態様のプログラムは、コンピュータシステムに、前記充電管理方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、貸出場所に存在する貸出前車両の蓄電池の残量を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る充電管理システム及び貸出管理システムの概略的なシステム構成図である。
図2図2は、同上の貸出管理システムの適用例を説明する概略的な説明図である。
図3図3は、同上の貸出管理システムの動作を説明するシーケンス図である。
図4図4は、同上の貸出管理システムを利用する利用者の利用者端末に表示される選択画面の一例を示す説明図である。
図5図5は、同上の貸出管理システムを利用する利用者の利用者端末に表示される選択画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
(1)概要
以下では、充電管理システム、貸出管理システム、充電管理方法、及びプログラムの一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本開示の実施形態の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0013】
本実施形態の充電管理システム1は、複数台の電動車両4の各々に搭載される蓄電池41の充電状態を管理する。複数台の電動車両4は、カーシェアリングサービスに使用される車両である。複数台の電動車両4は、所定の貸出場所P1に配置され、カーシェアリングサービスの利用者に一時的に貸し出される。なお、以下の実施形態では複数の貸出場所P1に電動車両4が配置されており、個々の貸出場所P1について説明する場合は貸出場所P11,P12,P13と記載する場合もある。
【0014】
電動車両4の貸し出しは貸出管理装置2によって管理される。貸出管理装置2は、利用者から貸し出しの申し込みを受けると、複数台の電動車両4のうち、利用者の利用希望(利用時間、利用目的など)に合致した電動車両4を選択し、この電動車両4の利用を利用者に許可する。利用者は、貸出場所P1から、貸出管理装置2によって利用を許可された電動車両4を借りて、この電動車両4を利用する。利用者は電動車両4の利用が終了すると、電動車両4を貸出場所P1に返却する。貸出場所P1には電動車両4の充電装置7が設置されており、電動車両4を充電装置7に接続して充電可能な状態にすると、電動車両4の貸し出しが終了する。貸出管理装置2は、複数台の電動車両4から利用者の利用希望に合った電動車両4を選択して利用者に一時的に貸し出しており、複数台の電動車両4の各々は複数の利用者によって共用されることになる。
【0015】
電動車両4の貸出場所P1が複数ある場合、利用者は、ある貸出場所P1で借りた電動車両4を、別の貸出場所P1で返却することも可能である。したがって、貸出場所P1が複数ある場合、電動車両4は複数の貸出場所P1のいずれかに配置されていればよく、電動車両4の配置先が1箇所の貸出場所P1に固定されていなくてもよい。
【0016】
本実施形態では、台風、地震などの災害により施設9を含む地域で停電が発生した場合、又は、停電が発生する可能性が高い場合に、利用者が電動車両4を借り、電動車両4の蓄電池41に蓄えられた電気エネルギを施設9で利用するような利用形態を想定する。利用者は電動車両4を借りて電動車両4で施設9に移動し、施設9に設けられた充放電設備92に電動車両4を接続する。停電時には電動車両4に搭載された蓄電池41を電源として充放電設備92が、施設9内の電気機器91に給電するので、停電時にも蓄電池41に蓄えられた電気エネルギで電気機器91を動作させることができる。
【0017】
本実施形態の充電管理システム1は、第1通信部11と、車両特定部12と、蓄電池情報取得部13と、情報出力部14と、を備える。
【0018】
第1通信部11は、複数台の電動車両4の貸し出しを管理する貸出管理装置2の第2通信部21と通信する。
【0019】
車両特定部12は、複数台の電動車両4のうち貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定する。
【0020】
蓄電池情報取得部13は、車両特定部12が特定した貸出前車両4Aに搭載される蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を取得する。
【0021】
情報出力部14は、貸出管理装置2の第2通信部21から送信された、貸出前車両4Aの蓄電池情報を要求する要求信号を、第1通信部11が受信すると、蓄電池情報取得部13が取得した蓄電池情報を第1通信部11から第2通信部21に送信させる。
【0022】
ここにおいて、「電動車両4」は、充電可能な電池(二次電池)を蓄電池41として備えた自動車である。電動車両4は、蓄電池41の蓄電電力を用いて電動機を駆動することで、走行する。すなわち、蓄電池41は、電動車両4の駆動用の蓄電池である。電動車両4には、電動機の出力のみで走行する態様の他、エンジンの出力と電動機の出力とを組み合わせて走行する態様等も含まれ得る。つまり、電動車両4は、一例として、電気自動車(Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、電動バイク、電動アシスト自転車等を含み得る。
【0023】
貸出場所P1に配置される電動車両4は利用者に一時的に貸し出されるため、貸出場所P1には、利用者に貸し出されていない電動車両4(貸出前車両4Aという)が存在する。車両特定部12は、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定する。そして、蓄電池情報取得部13が、貸出前車両4Aの蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を取得する。したがって、充電管理システム1は、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aの蓄電池41の残量を把握することができる。また、情報出力部14は、貸出管理装置2からの要求情報に応じて、蓄電池情報取得部13が取得した蓄電池情報を第1通信部11から第2通信部21に送信しているので、貸出管理装置2も貸出前車両4Aの蓄電池41の残量を把握することができる。
【0024】
また、本実施形態の貸出管理システム3は、上記の充電管理システム1と、上記の貸出管理装置2と、を備える。
【0025】
上述のように、充電管理システム1は、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定し、貸出前車両4Aの蓄電池41に関連する蓄電池情報を貸出管理装置2に送信している。したがって、貸出管理装置2も、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aの蓄電池41の残量を把握することができる。
【0026】
(2)詳細
以下、本実施形態の充電管理システム1及び貸出管理システム3の構成を、図1及び図2に基づいて詳細に説明する。
【0027】
(2.1)貸出場所
貸出場所P1には、複数台の電動車両4が配置される。本実施形態では、貸出用の電動車両4が複数台配置される貸出場所P1(P11~P13)が、シェアリングサービスの提供エリア内の複数箇所に設けられている(図2参照)。
【0028】
各々の貸出場所P1には、電動車両4に搭載される蓄電池41を充電可能な充電装置7が設置されている。本実施形態では、貸出場所P1に配置される複数台の電動車両4を同時に充電可能なように、貸出場所P1に配置される電動車両4の最大台数と同数の充電装置7が貸出場所P1に設置されている。
【0029】
充電装置7は、電源回路を収容した本体と、電動車両4の充電用コネクタに着脱可能に接続される給電用コネクタと、本体に収容された電源回路と給電用コネクタとの間を接続する電源ケーブルと、を備える。充電装置7は、給電用コネクタが電動車両4の充電用コネクタに接続された状態で、電動車両4に搭載された蓄電池41を充電する。電動車両4は、蓄電池41が所定の充電レベル(例えば満充電状態の充電レベル)まで充電されると、充電装置7に制御信号を出力して、充電装置7からの充電電流の出力を停止させる。充電装置7は、電動車両4の充電を停止すると、蓄電池41の充電中に蓄電池41に供給した充電電流に関する電流情報と、蓄電池41を充電した充電時間に関する充電時間情報と、をメモリに記憶する。
【0030】
複数台の充電装置7の各々は、インターネットを含むネットワークNT1を介して充電管理システム1に接続されている。充電管理システム1は、充電装置7の動作状態に関する充電情報を充電装置7から取得することができる。充電情報には、充電装置7が電動車両4を充電中であるか否かを示すステータス情報、電動車両4の充電中に電動車両4に供給した充電電流を示す電流情報、電動車両4の充電時間に関する充電時間情報、等が含まれる。
【0031】
また、各貸出場所P1には、貸出場所P1に存在する電動車両4を撮影可能なカメラシステム6が配置されている。カメラシステム6は、例えばCMOSセンサなどの撮像素子を有するカメラ61を備えている。カメラ61は、貸出場所P1に配置される複数台の電動車両4を全て撮影可能なように画角が設定されている。カメラシステム6は、ネットワークNT1を介して充電管理システム1に接続されている。カメラシステム6は、充電管理システム1から画像の送信要求を受信すると、カメラ61が貸出場所P1を撮像した画像の画像データを、ネットワークNT1を介して充電管理システム1に送信する。なお、カメラ61の台数は1台に限定されず、その台数は貸出場所P1の広さなどに合わせて適宜変更可能である。
【0032】
(2.2)施設
施設9は、例えば、カーシェアリングサービスの利用者が居住する住戸である。
【0033】
施設9には、商用電源又は施設9に設置された分散電源から供給される電力で、電動車両4を充電するための充放電設備92が設置されている。
【0034】
商用電源が停電していない状態で、充放電設備92に電動車両4が接続されると、充放電設備9が、商用電源から電力供給を受けて電動車両4を充電する。
【0035】
また、商用電源が停電した状態で、充放電設備92に電動車両4が接続されると、充放電設備92が、電動車両4の蓄電池41から放電させた直流電圧を交流電圧に変換して、施設9内の電気機器91に供給する。これにより、商用電源が停電した状態では、電動車両4の蓄電池41を電源として施設9内の電気機器91を動作させることができる。
【0036】
なお、本実施形態では施設9が利用者の居住する住戸であるが、施設9は利用者の住戸に限定されず、利用者が働く非住宅の施設でもよい。非住宅の施設は、事務所、店舗、病院、役所などの公的機関の施設、農林水産業関連の施設等でもよい。
【0037】
(2.3)車両管理サーバ
車両管理サーバ8は、複数台の電動車両4の状態を管理するためのサーバである。複数台の電動車両4の各々は、ネットワークNT1を介して車両管理サーバ8と通信する通信機能を有している。車両管理サーバ8は、ネットワークNT1を介して動作中の電動車両4と通信を行うことで、電動車両4から車両情報を取得し、取得した車両情報を電動車両4の車両番号と対応付けてメモリに記憶する。車両管理サーバ8は、車両情報として、電動車両4に搭載されたGPS(Global Positioning System)受信機で測位された位置情報、電動車両4に搭載された蓄電池41の残量を示すSOC(State Of Charge)情報、及び電動車両4の走行距離に関する走行距離情報、等を取得する。
【0038】
車両管理サーバ8は、動作中の電動車両4と通信を行うことで車両情報を取得している。したがって、貸し出されていた電動車両4が貸出場所P1に返却されて動作を停止し、電動車両4の充電が開始された場合、車両管理サーバ8は、電動車両4が動作を停止する直前のSOC情報、位置情報、及び走行距離情報を取得している。
【0039】
(2.4)充電管理システム
充電管理システム1は、上述のように、第1通信部11と、車両特定部12と、蓄電池情報取得部13と、情報出力部14と、を備える。また、充電管理システム1は、第3通信部15を更に備える。
【0040】
第1通信部11は、ネットワークNT1を介して、貸出管理装置2の第2通信部21と通信する。なお、第1通信部11は、ネットワークNT1を介して、貸出場所P1に設置されたカメラシステム6及び充電装置7、車両管理サーバ8、利用者が使用する利用者端末5とも通信が可能である。利用者端末5は、例えばスマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有するコンピュータ端末である。利用者が、貸出管理システム3によって提供されるカーシェアリングサービスを利用する場合、利用者が使用する利用者端末5のIPアドレス、メールアドレス等を貸出管理装置2及び充電管理システム1に予め登録している。
【0041】
第3通信部15は、例えばネットワークNT1を介して、電動車両4(貸出前車両4A)と直接通信可能である。なお、充電管理システム1が、第1通信部11とは別に第3通信部15を備えることは必須ではなく、第1通信部11が第3通信部として兼用されてもよい。
【0042】
車両特定部12は、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定する。車両特定部12は、例えば、貸出場所P1を撮影するカメラシステム6から、カメラ61が貸出場所P1を撮影した画像の画像データを取得する。車両特定部12は、カメラシステム6から取得した画像データに所定の画像処理を施すことによって、画像に映る貸出前車両4Aのナンバープレートに記載された車両番号を判別する。そして、車両特定部12は、貸出前車両4Aの車両番号を車両管理サーバ8に問い合わせることによって、車両管理サーバ8から貸出前車両4Aの車両情報を取得する。つまり、車両特定部12は、貸出場所P1を撮影するカメラ61の画像に基づいて、貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定する。ここにおいて、貸出前車両4Aの車両情報には、貸出前車両4AのSOC情報、位置情報、及び走行距離情報等が含まれる。なお、車両特定部12は、カメラシステム6から取得した画像データを画像処理することによって、画像に映る貸出前車両4Aの車種を特定してもよい。車両特定部12は、貸出前車両4Aの車種を特定すると、対象車種に搭載されている蓄電池41の定格容量等の情報を車両情報として車両管理サーバ8等から取得する。
【0043】
また、車両特定部12は、貸出前車両4Aが駐車している駐車スペースを特定することによって、貸出前車両4Aが接続されている充電装置7を特定する。
【0044】
蓄電池情報取得部13は、車両特定部12によって貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aが特定されると、この貸出前車両4Aに搭載されている蓄電池の残量に関する蓄電池情報を取得する。具体的には、蓄電池情報取得部13は、充電装置7が貸出前車両4Aの蓄電池41に供給する充電電流及び充電時間に基づいて蓄電池41の残量を推定することによって蓄電池情報を取得する。蓄電池情報取得部13は、車両特定部12によって特定された貸出前車両4Aが接続されている充電装置7と通信し、充電装置7から充電電流情報及び充電時間情報を取得する。また、蓄電池情報取得部13は、車両特定部12によって特定された貸出前車両4Aの充電前のSOC情報を車両管理サーバ8から取得する。そして、蓄電池情報取得部13は、貸出前車両4Aの充電前のSOC情報と、充電中に蓄電池41に供給した充電電流の電流情報及び充電時間情報に基づいて蓄電池41の残量を推定し、残量の推定結果を示す蓄電池情報を貸出前車両4Aの車両番号と対応付けてメモリに記憶する。
【0045】
情報出力部14は、貸出管理装置2の第2通信部21から送信された、貸出前車両4Aの蓄電池情報を要求する要求信号を、第1通信部11が受信すると、蓄電池情報取得部13が取得した蓄電池情報を第1通信部11から第2通信部21に送信させる。
【0046】
(2.5)貸出管理装置
貸出管理装置2は、第2通信部21と、貸出要求受付部22と、抽出部23と、選択画面出力部24と、予約処理部25と、を有する。
【0047】
第2通信部21は、充電管理システム1の第1通信部11と通信する。
【0048】
貸出要求受付部22は、利用者が使用する利用者端末5から貸出要求情報を受け付ける。貸出要求情報は、蓄電池41の必要残量及び電動車両4の利用を開始する利用開始日時の情報を少なくとも含む。
【0049】
抽出部23は、貸出要求情報に基づいて、利用開始日時における蓄電池41の残量が必要残量以上である貸出前車両4Aを候補車両として抽出する。
【0050】
選択画面出力部24は、抽出部23が抽出した候補車両を表示する選択画面A1(図4参照)の画面情報を利用者端末5に出力する。
【0051】
予約処理部25は、選択画面A1において利用者が貸し出しを希望する希望車両を指定すると、希望車両を利用者に貸し出す予約処理を行う。
【0052】
抽出部23は、利用開始日時における蓄電池41の残量が必要残量以上である貸出前車両4Aを候補車両として抽出する。したがって、抽出部23は、予約処理のタイミングで蓄電部41の残量が必要残量以上である貸出前車両4Aだけでなく、予約処理のタイミングでは残量が必要残量より低いが、利用開始時刻までに必要残量以上まで充電可能な貸出前車両4Aを候補車両として抽出することができる。
【0053】
以下に、貸出管理装置2が備える各部(第2通信部21、貸出要求受付部22、抽出部23、選択画面出力部24、及び予約処理部25)の構成をより詳細に説明する。
【0054】
第2通信部21は、インターネットを含むネットワークNT1を介して、充電管理システム1の第1通信部11と通信する。なお、第2通信部21は、ネットワークNT1を介して、利用者端末5及び車両管理サーバ8とも通信可能に構成されている。
【0055】
利用者が利用者端末5を操作して、貸出管理システム3が提供するカーシェアリングサービスを利用するためのWebページにアクセスし、電動車両4を借りるために必要な利用希望を入力すると、入力した利用希望を含む貸出要求情報が貸出管理装置2に送信される。貸出要求受付部22は、利用者端末5から送信された貸出要求情報を第2通信部21を介して受信する。
【0056】
ここで、貸出管理装置2が電動車両4を貸し出す貸出モードには、電動車両4を移動手段として利用するために貸し出す移動手段貸出モードと、電動車両4の蓄電池41を電源として利用するために貸し出す電源貸出モードとがある。
【0057】
例えば、貸出管理装置2は、災害の有無等に応じて、貸出モードを移動手段貸出モード及び電源貸出モードのいずれかに設定する。貸出管理装置2は、気象庁又は電力会社等から地震、台風、落雷、又は土砂崩れ等の災害の警報情報及び災害の発生情報が入力されていない状態では、移動手段貸出モードで電動車両4の貸し出しを行う。移動手段貸出モードでは、利用者は、利用希望として、電動車両4の利用開始日時、利用終了日時、車種などの情報を入力する。一方、貸出管理装置2は、気象庁又は電力会社等から災害の警報情報又は発生情報が入力されると、電源貸出モードで電動車両4の貸し出しを行う。電源貸出モードでは、利用者は、利用希望として、電動車両4の利用開始日時、利用終了日時、蓄電池41の必要残量などの情報を入力する。
【0058】
なお、利用者が電動車両4を借りる際に貸出モードを選択することによって、貸出管理装置2の貸出モードを移動手段貸出モード及び電源貸出モードのいずれかに設定してもよい。利用者は、カーシェアリングサービスを利用する場合に電動車両4の利用目的に応じて貸出モードの選択を行えばよい。
【0059】
抽出部23は、貸出要求情報に基づいて、貸出前車両4Aの中から利用者の利用希望に合致した候補車両を抽出する。例えば、移動手段貸出モードでは、抽出部23は、複数の貸出前車両4Aの中から、利用開始日時から利用終了日時までの期間に利用予約が入っておらず、車種が利用希望と合致する車両を候補車両として抽出する。例えば、電源貸出モードでは、抽出部23は、複数の貸出前車両4Aの中から、利用開始日時から利用終了日時までの期間に利用予約が入っておらず、利用開始日時における蓄電池41の残量が必要残量以上である電動車両4を候補車両として抽出する。なお、貸出前車両4Aの中に蓄電池41の残量が必要残量以上である電動車両4が存在しない場合、抽出部23は、現時点では蓄電池41の残量が必要残量未満であるが、利用開始日時まで充電することで蓄電池41の残量が必要残量以上になると予測される電動車両4があれば、この電動車両4を候補車両として抽出してもよい。
【0060】
本実施形態では、複数の貸出場所P1にそれぞれ1以上の電動車両4が配置されているので、抽出部23は、複数の貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aの中から、貸出要求情報に基づいて候補車両を抽出する。抽出部23は、1つの貸出場所P1だけでなく、複数の貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aから候補車両を抽出するので、より多くの貸出前車両4Aの中から貸出要求情報に合致した候補車両を抽出することができる。
【0061】
ここで、上記の貸出要求情報は、電動車両4に搭載された蓄電池41を電気機器91の電源として利用する施設9の場所に関する場所情報を含んでもよい。貸出要求情報が場所情報を含む場合、抽出部23は、貸出要求情報に基づき、蓄電池41の必要残量と、貸出場所P1から施設9に移動するのに必要な電力量とを考慮して、候補車両を抽出する。抽出部23は、蓄電池の残量が、必要残量と、貸出場所P1から施設9に移動するのに必要な電力量とを加算した値以上である貸出前車両4Aを候補車両として抽出する。利用者が貸出場所P1で借りた電動車両4に乗って施設9まで移動すると、移動に要した電力量だけ蓄電池41の残量が減少するが、この減少分を考慮して候補車両を選択しているので、施設9で使用する電力が不足するのを回避できる。
【0062】
選択画面出力部24は、抽出部23が抽出した候補車両を表示する選択画面A1(図4参照)の画面情報を作成し、選択画面A1の画像情報を利用者端末5に出力する。利用者端末5は、貸出管理装置2から選択画面A1の画面情報を受信すると、タッチパネルディスプレイ等の表示部51に選択画面A1を表示する。図4は選択画面A1の一例であり、図4に示す選択画面A1には3台の候補車両のアイコンB1と候補車両の情報とが表示される。電源貸出モードでは、候補車両のアイコンB1の横に、蓄電池41の残量を示す文字情報B2が表示されている。つまり、選択画面出力部24は、選択画面A1に、候補車両に搭載された蓄電池41の残量を表示させており、利用者は蓄電池41の残量を考慮して、どの候補車両を予約するかを検討することができる。なお、候補車両のアイコンB1の横に、利用料金が表示されてもよい。ここで、移動手段貸出モードでは、電動車両4の車種及び貸出期間で利用料金が決定されるが、電源貸出モードでは、蓄電池41の残量に基づいて利用料金が決定される。
【0063】
なお、選択画面A1に表示する候補車両の情報は適宜変更が可能である。図4では、蓄電池41の残量を示す電力量(kWh)が表示されているが、選択画面出力部24は、選択画面A2(図5参照)において、候補車両に搭載された蓄電池41の給電能力を表す給電能力情報B3を表示してもよい。ここで、給電能力情報B3は、例えば、平均的な消費電力の施設9で給電可能な期間(日数)を示す情報である。利用者は、給電能力情報B3を目安にして候補車両から貸し出しを希望する希望車両を選択しやすくなる。
【0064】
利用者端末5に選択画面A1が表示されている状態で利用者が貸し出しを希望する希望車両を指定する操作(例えば希望車両のアイコンB1をタッチする操作等)を行うと、利用者端末5から貸出管理装置2に希望車両の情報が送信される。このとき、予約処理部25は、利用者端末5から送信された希望車両の情報に基づいて、希望車両を利用者に貸し出す予約処理を行い、利用者端末5に希望車両を使用するための認証情報を送信する。利用者は、希望車両の予約が完了すると、予約した使用開始日時に希望車両が駐車している貸出場所P1に行き、利用者端末5を希望車両に認証させる。認証が成立すると、貸出前車両4Aのロックが解除されるので、利用者は希望車両を運転して施設9に移動する。そして、施設9の充放電設備92に電動車両4を接続して、電動車両4の蓄電池41から施設9の電気機器91に電力を供給させる。
【0065】
(2.6)動作説明
本実施形態の貸出管理システム3の動作を図3に基づいて説明する。
【0066】
貸出管理装置2は、災害の警報情報又は発生情報が入力されていない状態では、移動手段貸出モードで電動車両4の貸出を行う。
【0067】
貸出管理装置2が災害の警報情報(又は発生情報)を受け付けると(ステップS1)、貸出管理装置2は電源貸出モードで電動車両4の貸出を行う(ステップS2)。なお、貸出管理装置2は、例えばカーシェアリングサービスの運営者等からの復旧操作に応じて、貸出モードを電源貸出モードから移動手段貸出モードに切り替える。なお、貸出管理装置2が電源貸出モードでの貸出を開始した際に、貸出管理装置2が、カーシェアリングサービスの利用者の利用者端末5に、電源貸出モードで貸出を行っていることを通知してもよい。
【0068】
電源貸出モードにおいて、利用者が電動車両4を借りたい場合、利用者は利用者端末5を操作してカーシェアリングサービスを利用するためのWebページにアクセスする。Webページ上で利用者が貸し出しを希望する電動車両4の条件を含む貸出要求情報を入力すると、この貸出要求情報が利用者端末5から貸出管理装置2に送信される(ステップS3)。電源貸出モードでの貸出要求情報は、電動車両4の利用を開始する利用開始日時、蓄電池41の必要残量、及び、蓄電池41を利用する場所(例えば利用者の自宅等の施設9)の場所情報(例えば緯度及び経度の位置情報又は住所等)等を含み得る。
【0069】
貸出管理装置2の第2通信部21が利用者端末5からの貸出要求情報を受信すると、貸出要求受付部22が貸出要求情報を受け付け、貸出前車両4Aの蓄電池情報を要求する要求信号を第2通信部21が充電管理システム1に送信する(ステップS4)。
【0070】
充電管理システム1の第1通信部11が貸出管理装置2からの要求信号を受信すると、車両特定部12は、第1通信部11から、複数の貸出場所P1の各々に設置されたカメラシステム6へ、画像要求信号を送信させる(ステップS5)。複数のカメラシステム6の各々は画像要求信号を受信すると、カメラ61が撮影した画像データを充電管理システム1に送信する(ステップS6)。
【0071】
充電管理システム1の第1通信部11がカメラシステム6から画像データを受信すると、車両特定部12が画像データを画像処理することによって、貸出場所P1に存在する電動車両4(貸出前車両4A)の車両番号を読み取り、貸出前車両4Aを特定する(ステップS7)。
【0072】
蓄電池情報取得部13は、貸出前車両4Aの車両番号を特定すると、貸出前車両4Aの車両番号とともに車両情報を要求する要求信号を車両管理サーバ8に送信する(ステップS8)。
【0073】
車両管理サーバ8は、充電管理システム1から車両情報を要求する要求信号を受信すると、車両番号をもとに貸出前車両4Aに関する車両情報を検索し、貸出前車両4Aに関する車両情報を充電管理システム1に送信する(ステップS9)。ここで、車両情報には、貸出前車両4Aの位置情報、貸出前車両4Aが動作を停止した時点でのSOC情報、走行距離情報、等の情報が含まれる。
【0074】
充電管理システム1の第1通信部11が車両管理サーバ8から車両情報を受信すると、蓄電池情報取得部13は、貸出前車両4Aの車両情報を元に、蓄電池41の残量を推定する。ここで、蓄電池情報取得部13は、貸出前車両4Aを充電する充電装置7から、貸出前車両4Aに供給した充電電流及び充電時間等の充電情報を取得する。そして、蓄電池情報取得部13は、車両情報に含まれるSOC情報と、充電装置7から取得した充電情報とを用いて、貸出前車両4Aに搭載された蓄電池41の残量を推定(取得)する(ステップS10)。
【0075】
蓄電池情報取得部13が、複数の貸出場所P1にそれぞれ存在する複数台の貸出前車両4Aの蓄電池41の残量を推定すると、情報出力部14が、貸出前車両4Aの蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を第1通信部11から貸出管理装置2に送信させる(ステップS11)。
【0076】
貸出管理装置2が充電管理システム1から蓄電池情報を取得すると、抽出部23は、貸出要求情報と蓄電池情報とに基づいて、利用開始日時における蓄電池41の残量が必要残量以上である複数の貸出前車両4Aを候補車両として抽出する(ステップS12)。ここで、抽出部23は、貸出場所P1から施設9までの移動に必要な電力量を考慮して候補車両を抽出してもよい。すなわち、抽出部23は、蓄電池41の残量が、必要残量と移動に必要な電力量とを加えた残量以上である複数の貸出前車両4Aを候補車両として抽出してもよい。
【0077】
抽出部23によって複数の候補車両が抽出されると、選択画面出力部24が、複数の候補車両を表示する選択画面A1(図4参照)の画面情報を作成し、この画面情報を第2通信部21から利用者端末5に出力させる(ステップS13)。
【0078】
利用者が、選択画面A1に表示された複数の候補車両の中から貸し出しを希望する希望車両を指定すると(ステップS14)、希望車両の情報が利用者端末5から貸出管理装置2に送信(出力)される(ステップS15)。
【0079】
貸出管理装置2の第2通信部21が利用者端末5から希望車両の情報を受信すると、予約処理部25が希望車両を利用者に対して貸し出す予約処理を行う(S15)。予約処理部25が予約処理を完了すると、予約が完了したことを通知する予約通知情報を第2通信部21から利用者端末5に送信させる(ステップS16)。なお、希望車両の予約が完了した後も、利用開始日時まで時間がある場合、充電管理システム1は、充電装置7に希望車両の充電を継続させてもよい。なお、貸出管理装置2は、予約処理のタイミングで希望車両の蓄電池41の残量が必要残量よりも低い場合、充電管理システム1に対して希望車両の蓄電池41の残量が利用開始日時までに必要残量以上となるまで充電するよう指示する。充電管理システム1は、予約処理を行うタイミングで希望車両の蓄電池41の残量が必要残量よりも低い場合、希望車両の蓄電池41の残量が必要残量以上になるように、希望車両の蓄電池41を貸出場所P1に設置された充電装置7により充電させる。これにより、充電管理システム1は、予約処理のタイミングでは蓄電池41の残量が必要残量より低い希望車両を、利用開始日時までに必要残量以上に充電してから、利用者に貸し出すことができる。
【0080】
利用者は、利用者端末5に送信された予約通知情報をもとに、希望車両の予約が完了したことを確認すると、利用開始日時に貸出場所P1に移動し、例えば利用者端末5を用いて認証を行う。利用者の認証が成立すると希望車両のロックが解除されて利用が可能になる。利用者は、希望車両を運転して施設9に移動し、施設9の充放電設備92に電動車両4を接続する。その後、利用者が充放電設備92を操作し、蓄電池41を電源として電気機器91への給電を開始させると、電気機器91を動作させることができ、商用電源が停電している状態でも電気機器91を利用することができる。
【0081】
なお、図3に示すシーケンス図は、本実施形態に係る充電管理システム1が行う充電管理方法、及び、貸出管理システム3が行う貸出管理方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0082】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、充電管理システム1と同様の機能は、充電管理システム1の充電管理方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る充電管理方法は、車両特定ステップと、蓄電池情報取得ステップと、情報出力ステップと、を含む。車両特定ステップでは、貸出場所P1に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両4のうち貸出場所P1に存在する貸出前車両4Aを特定する。蓄電池情報取得ステップでは、車両特定ステップで特定した貸出前車両4Aに搭載される蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を取得する。情報出力ステップでは、複数台の電動車両4の貸し出しを管理する貸出管理装置2から貸出前車両4Aの蓄電池情報を要求する要求信号を受信すると、電池情報取得ステップで取得した蓄電池情報を貸出管理装置2に送信する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、上記の充電管理方法を実行させるためのプログラムである。
【0083】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0084】
本開示における充電管理システム1及び貸出管理装置2は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における充電管理システム1及び貸出管理装置2としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0085】
また、充電管理システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは充電管理システム1に必須の構成ではなく、充電管理システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、充電管理システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0086】
また、貸出管理装置2における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは貸出管理装置2に必須の構成ではなく、貸出管理装置2の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、貸出管理装置2の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0087】
上記の実施形態では、蓄電池情報取得部13は、充電電流及び充電時間に基づいて蓄電池41の残量を推定することで蓄電池情報を取得しているが、他の方法で蓄電池情報を取得してもよい。
【0088】
例えば、電動車両4の状態を管理する車両管理サーバ8が電動車両4と定期的に通信を行い、電動車両4の停止中もSOC情報を更新している場合、蓄電池情報取得部13は車両管理サーバ8からSOC情報を受信することで蓄電池情報を取得してもよい。蓄電池情報取得部13が車両管理サーバ8と通信を行ってSOC情報を含む蓄電池情報を取得する場合は、蓄電池41の残量を推定する場合に比べて、蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を正確に取得することができる。
【0089】
また、充電管理システム1が電動車両4と直接通信して情報を取得することが可能であれば、蓄電池情報取得部13は、第3通信部15が電動車両4と直接通信することによって、貸出前車両4Aから蓄電池情報を取得してもよい。蓄電池情報取得部13は、貸出前車両4Aから蓄電池情報を直接取得するので、蓄電池41の残量を推定する場合に比べて、蓄電池41の残量に関連する蓄電池情報を正確に取得することができる。
【0090】
上記の実施形態において、貸出管理装置2は、気象庁又は電力会社等から災害の警報情報又は発生情報が入力されると、カーシェアリングサービスの利用登録を行っている複数の利用者に対して電動車両4の貸し出しを案内する通知を行ってもよい。貸出管理装置2は、各貸出場所P1に存在する貸出し可能な貸出前車両4Aの情報(例えば、貸出場所P1の位置、蓄電池41の残量、及び利用料金など)を含む通知情報を利用者端末5に送信する。このとき、利用者は、利用者端末5に表示された通知情報に基づいて貸出前車両4Aの貸出しを希望するか否かを判断し、貸出しを希望する貸出前車両4Aがあれば、貸出前車両4Aの貸出しを予約すればよい。
【0091】
ここにおいて、カーシェアリングサービスを利用する複数の利用者のそれぞれに優先順位が予め設定されていてもよい。例えば、停電時に電動車両4を優先的に利用できる契約をカーシェアリングサービスの事業者との間で結んでいる利用者には、他の利用者よりも高い優先度が割り当てられる。貸出管理装置2は、気象庁又は電力会社等から災害の警報情報又は発生情報が入力されると、複数の利用者のうち最も高い優先度が設定された利用者の利用者端末5に、貸出し可能な貸出前車両4Aの情報を含む通知情報を送信する。通知情報を確認した利用者が利用者端末5を操作して貸出前車両4Aを予約する操作を行うと、予約処理部25が貸出前車両4Aの利用を予約する。なお、優先度が最も高い利用者に貸出前車両4Aの情報を含む通知情報を送信した後も、貸出し可能な貸出前車両4Aが残っていれば、優先度が次に高い利用者の利用者端末5に対して、貸出し可能な貸出前車両4Aの情報を含む通知情報を送信する。このように、優先度が最も高い利用者の利用者端末5に、貸出し可能な貸出前車両4Aの情報を含む通知情報を最初に送信することで、予約処理部25は、優先度が高い利用者の予約処理を、優先度が低い利用者の予約処理よりも優先的に行っている。なお、複数の利用者が同じタイミングで同じ貸出前車両4Aの利用を希望した場合、貸出管理装置2は、優先度が高い利用者を優先して予約処理を行ってもよい。
【0092】
なお、貸出管理装置2は、カーシェアリングサービスの利用契約に基づいて各利用者に優先度を設定しているが、各利用者が電動車両4の蓄電池41を電源として利用する利用目的の重要度合いに応じて優先度を設定してもよい。利用者が、停電時においても施設9での事業を継続させるために蓄電池41を利用する場合、或いは停電時に医療器具などの重要器具を使用するために蓄電池41を使用する場合には、高い優先度が設定される。
【0093】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の充電管理システム(1)は、第1通信部(11)と、車両特定部(12)と、蓄電池情報取得部(13)と、情報出力部(14)と、を備える。第1通信部(11)は貸出管理装置(2)の第2通信部(21)と通信する。貸出管理装置(2)は、貸出場所(P1)に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両(4)の貸し出しを管理する。車両特定部(12)は、複数台の電動車両(4)のうち貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)を特定する。蓄電池情報取得部(13)は、車両特定部(12)が特定した貸出前車両(4A)に搭載される蓄電池(41)の残量に関連する蓄電池情報を取得する。貸出管理装置(2)の第2通信部(21)から送信された、貸出前車両(4A)の蓄電池情報を要求する要求信号を、第1通信部(11)が受信すると、情報出力部(14)は、蓄電池情報取得部(13)が取得した蓄電池情報を第1通信部(11)から第2通信部(21)に送信させる。
【0094】
この態様によれば、貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0095】
第2の態様の充電管理システム(1)では、第1の態様において、貸出場所(P1)には、貸出前車両(4A)に搭載される蓄電池(41)を充電可能な充電装置(7)が設置される。蓄電池情報取得部(13)は、充電装置(7)が蓄電池(41)に供給する充電電流及び充電時間に基づいて蓄電池(41)の残量を推定することによって蓄電池情報を取得する。
【0096】
この態様によれば、貸出前車両(4A)から蓄電池(41)の残量を直接取得できない場合でも、貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0097】
第3の態様の充電管理システム(1)は、第1又は2の態様において、蓄電池情報取得部(13)は、電動車両(4)の状態を管理する車両管理サーバ(8)から蓄電池情報を取得する。
【0098】
この態様によれば、貸出前車両(4A)から蓄電池(41)の残量を直接取得できない場合でも、貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0099】
第4の態様の充電管理システム(1)は、第1~4のいずれかの態様において、貸出前車両(4A)と直接通信可能な第3通信部(15)を更に備える。蓄電池情報取得部(13)は、第3通信部(15)が貸出前車両(4A)と直接通信することによって、貸出前車両(4A)から蓄電池情報を取得する。
【0100】
この態様によれば、蓄電池(41)の残量を推定する場合に比べて、貸出前車両(4A)から蓄電池(41)の残量を正確に把握できる。
【0101】
第5の態様の充電管理システム(1)では、第1~4のいずれかの態様において、車両特定部(12)は、貸出場所(P1)を撮影するカメラ(61)の画像に基づいて、貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)を特定する。
【0102】
この態様によれば、貸出前車両(4A)から車両を特定するための情報を直接取得できない場合でも、貸出前車両(4A)を特定することができる。
【0103】
第6の態様の貸出管理システム(3)は、第1~5のいずれかの態様の充電管理システム(1)と、貸出管理装置(2)と、を備える。
【0104】
この態様によれば、貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0105】
第7の態様の貸出管理システム(3)では、第6の態様において、貸出管理装置(2)は、第2通信部(21)と、貸出要求受付部(22)と、抽出部(23)と、選択画面出力部(24)と、予約処理部(25)と、を備える。第2通信部(21)は、充電管理システム(1)の第1通信部(11)と通信する。貸出要求受付部(22)は、利用者が使用する利用者端末(5)から貸出要求情報を受け付ける。貸出要求情報は、蓄電池(41)の必要残量及び電動車両(4)の利用を開始する利用開始日時の情報を少なくとも含む。抽出部(23)は、貸出要求情報に基づいて、利用開始日時における蓄電池(41)の残量が必要残量以上である貸出前車両(4A)を候補車両として抽出する。選択画面出力部(24)は、抽出部(23)が抽出した候補車両を表示する選択画面(A1,A2)の画面情報を利用者端末(5)に出力する。予約処理部(25)は、選択画面(A1,A2)において利用者が貸し出しを希望する希望車両を指定すると、希望車両を利用者に貸し出す予約処理を行う。
【0106】
この態様によれば、蓄電池(41)の残量が必要残量以上である候補車両が利用者に提示されるので、利用者は候補車両から希望車両を選択することができる。
【0107】
第8の態様の貸出管理システム(3)では、第7の態様において、充電管理システム(1)は、予約処理を行うタイミングで希望車両の蓄電池(41)の残量が必要残量よりも低い場合、希望車両の蓄電池(41)の残量が必要残量以上になるように、希望車両の蓄電池(41)を貸出場所(P1)に設置された充電装置(7)により充電させる。
【0108】
この態様によれば、予約処理を行うタイミングでは蓄電池(41)の残量が必要残量より低い電動車両(4)でも、利用開始日時までに必要残量以上に充電して、利用者に貸し出すことができる。
【0109】
第9の態様の貸出管理システム(3)では、第7又は8の態様において、複数の利用者のそれぞれに優先度が設定されており、予約処理部(25)は、優先度が高い利用者の予約処理を、優先度が低い利用者の予約処理よりも優先的に行う。
【0110】
この態様によれば、優先度が高い利用者の予約処理を優先的に行うことができる。
【0111】
第10の態様の貸出管理システム(3)では、第7~9のいずれかの態様において、複数の貸出場所(P1)にそれぞれ1以上の電動車両(4)が配置されている。抽出部(23)は、複数の貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)の中から、貸出要求情報に基づいて候補車両を抽出する。
【0112】
この態様によれば、より多くの貸出前車両(4A)の中から、候補車両を抽出することができる。
【0113】
第11の態様の貸出管理システム(3)では、第10の態様において、貸出要求情報は、電動車両(4)に搭載された蓄電池(41)を電気機器(91)の電源として利用する施設(9)の場所に関する場所情報を含む。抽出部(23)は、貸出要求情報に基づき、蓄電池(41)の必要残量と、貸出場所(P1)から施設(9)に移動するのに必要な電力量とを考慮して候補車両を抽出する。
【0114】
この態様によれば、貸出場所(P1)から施設(9)に移動するのに必要な電力量を高所して候補車両を抽出するので、施設(9)で利用するための残量が不足する可能性を低減できる。
【0115】
第12の態様の貸出管理システム(3)では、第7~11のいずれかの態様において、選択画面出力部(24)は、選択画面(A1)に、候補車両に搭載された蓄電池(41)の残量を表示させる。
【0116】
この態様によれば、利用者は残量を目安に希望車両を選択できる。
【0117】
第13の態様の貸出管理システム(3)では、第7~12のいずれかの態様において、選択画面出力部(24)は、選択画面(A2)に、候補車両に搭載された蓄電池(41)の給電能力を表す給電能力情報を表示させる。
【0118】
この態様によれば、利用者は給電能力情報を目安に希望車両を選択できる。
【0119】
第14の態様の充電管理方法は、車両特定ステップと、蓄電池情報取得ステップと、情報出力ステップと、を含む。車両特定ステップでは、貸出場所(P1)に配置されて利用者に一時的に貸し出される複数台の電動車両(4)のうち貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)を特定する。蓄電池情報取得ステップでは、車両特定ステップで特定した貸出前車両(4A)に搭載される蓄電池(41)の残量に関連する蓄電池情報を取得する。情報出力ステップでは、複数台の電動車両(4)の貸し出しを管理する貸出管理装置(2)から貸出前車両(4A)の蓄電池情報を要求する要求信号を受信すると、蓄電池情報取得ステップで取得した蓄電池情報を貸出管理装置(2)に送信する。
【0120】
この態様によれば、貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0121】
第15の態様の貸出管理システム(3)は、コンピュータシステムに、第14の態様の充電管理方法を実行させるための、プログラムである。
【0122】
この態様によれば、貸出場所(P1)に存在する貸出前車両(4A)の蓄電池(41)の残量を把握することができる。
【0123】
上記態様に限らず、上記実施形態に係る充電管理システム(1)の種々の構成(変形例を含む)は、充電管理システム(1)の充電管理方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
【0124】
第2~第5の態様に係る構成については、充電管理システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第7~第13の態様に係る構成については、貸出管理システム(3)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0125】
1 充電管理システム
2 貸出管理装置
3 貸出管理システム
4 電動車両
4A 貸出前車両
5 利用者端末
7 充電装置
8 車両管理サーバ
12 車両特定部
13 蓄電池情報取得部
14 情報出力部
22 貸出要求受付部
23 抽出部
24 選択画面出力部
25 予約処理部
41 蓄電池
61 カメラ
91 電気機器
A1,A2 選択画面
P1 貸出場所
図1
図2
図3
図4
図5