(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】操作スイッチ及び機器連携システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240531BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 361
(21)【出願番号】P 2022516948
(86)(22)【出願日】2021-04-07
(86)【国際出願番号】 JP2021014775
(87)【国際公開番号】W WO2021215251
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】P 2020076960
(32)【優先日】2020-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山本 佑香
(72)【発明者】
【氏名】河村 亮
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/049948(WO,A1)
【文献】特開2005-284535(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の機器を操作するための操作スイッチであって、
ユーザが押下するスイッチボタンと、
予め設定された時刻になったときに前記スイッチボタンの押下を促す通知を報知部に報知させ、前記報知部が前記通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器を操作する制御部とを有し、
前記予め設定された時刻には、ユーザが所定の行動を開始するときの時刻が含まれており、
前記制御部は、前記所定の行動を開始する時刻になったときに前記通知として開始通知を前記報知部に報知させ、前記報知部が前記開始通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器が設置された空間の環境が変化するように前記第1の機器を操作し、
前記制御部は、前記開始通知を第1の通知として報知部に報知させた後に前記スイッチボタンが押下された場合、前記スイッチボタンの押下を再度促す第2の通知を前記報知部に報知させ、前記報知部が前記第2の通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器が設置された空間の環境が元の空間の環境に戻るように前記第1の機器を操作する、
操作スイッチ。
【請求項2】
前記スイッチボタンは、画像であり、
前記第1の通知を報知するときの前記スイッチボタンと前記第2の通知を報知するときの前記スイッチボタンとは、表示態様が異なる、
請求項
1に記載の操作スイッチ。
【請求項3】
前記操作スイッチは、前記報知部を有する、
請求項1
又は2に記載の操作スイッチ。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1の機器とは別の第2の機器が有する前記報知部に前記通知を報知させる、
請求項1
又は2に記載の操作スイッチ。
【請求項5】
前記第2の機器は、前記第1の機器が設置される空間とは別の空間に設置されている、
請求項
4に記載の操作スイッチ。
【請求項6】
前記通知を報知する時刻を入力するための入力部を有する、
請求項1~
5のいずれか1項に記載の操作スイッチ。
【請求項7】
前記スイッチボタンが押下されたときの時刻を記憶する記憶部を有する、
請求項1~
6のいずれか1項に記載の操作スイッチ。
【請求項8】
前記第1の機器は、前記スイッチボタンが押下されることで主機能のオンとオフとが切り替えられ、
前記記憶部は、前記第1の機器の主機能がオンしたときの時刻と前記第1の機器の主機能がオフしたときの時刻とを記憶する、
請求項
7に記載の操作スイッチ。
【請求項9】
前記第1の機器は、複数の操作仕様を有し、
前記制御部は、前記複数の操作仕様を呼び出して、ユーザが選択した前記複数の操作仕様のいずれか一つに基づいて前記第1の機器を動作させる、
請求項1~
8のいずれか1項に記載の操作スイッチ。
【請求項10】
前記制御部は、ユーザが行う複数の所定の行動の中から選択された一つの行動に対応して前記第1の機器を操作する、
請求項1~
9のいずれか1項に記載の操作スイッチ。
【請求項11】
前記操作スイッチが収納される壁掛け用のアダプタを有する、
請求項1~
10のいずれか1項に記載の操作スイッチ。
【請求項12】
所定の空間に設置され、ユーザの気持ちを切り替えるための第1の機器と、
前記第1の機器を操作する操作スイッチと、を備え、
前記操作スイッチは、
ユーザが押下するスイッチボタンと、
予め設定された時刻になったときに前記スイッチボタンの押下を促す通知を報知部に報知させ、前記報知部が前記通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記空間の環境が変化するように前記第1の機器を操作する制御部とを有
し、
前記予め設定された時刻には、ユーザが所定の行動を開始するときの時刻が含まれており、
前記制御部は、前記所定の行動を開始する時刻になったときに前記通知として開始通知を前記報知部に報知させ、前記報知部が前記開始通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器が設置された空間の環境が変化するように前記第1の機器を操作し、
前記制御部は、前記開始通知を第1の通知として報知部に報知させた後に前記スイッチボタンが押下された場合、前記スイッチボタンの押下を再度促す第2の通知を前記報知部に報知させ、前記報知部が前記第2の通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器が設置された空間の環境が元の空間の環境に戻るように前記第1の機器を操作する、
機器連携システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作スイッチ及び操作スイッチを備える機器連携システムに関する。
【背景技術】
【0002】
家電製品等の機器は、ユーザが操作することで所定の動作を行う。ユーザが機器を操作するにあたっては、機器を操作する操作スイッチとしてリモコンを用いることで、機器と離れた場所からでも無線により機器を操作して機器を動作させることができる。
【0003】
例えば、赤外線リモコンを用いて、照明器具、エアコン又はテレビ等の機器を操作する技術が知られている(特許文献1等)。特許文献1には、赤外線リモコンを用いて照明器具を点消灯させたり照明器具から照射される光の調光及び調色を行ったりすることが開示されている。また、スマートフォン等の携帯端末をリモコンとして用いて、屋外から屋内の機器を遠隔操作する技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ユーザの行動を把握するために、ユーザが機器を操作したときの時刻及び機器の操作内容等を示す操作ログを機器から取得することが行われている。
【0006】
この場合、ユーザが予め設定した時刻に機器が自動で動作を開始させる機能(動作予約機能)を利用することで、機器の操作ログを取得することも考えられる。しかしながら、このような動作予約機能だけでは、ユーザ自らが行動して機器を実際に操作したかどうかが分からない。
【0007】
また、ユーザ自らに機器を操作させるために、携帯端末又は時計のアラーム機能を利用して、ユーザが設定した時刻になったときにアラーム音を報知して機器を操作することをユーザに促すことが考えられる。しかしながら、報知されたアラーム音を消したときにユーザが必ずしも機器を操作するとは限らない。例えば、報知されたアラーム音を消しただけで、その後機器を操作することを忘れてしまうことがある。このため、携帯端末又は時計のアラーム機能だけでは、ユーザに機器を操作させて機器の操作ログを取得することも難しい。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ユーザが設定した時刻になると機器を操作することをユーザに促してユーザ自らが機器を操作して機器の動作を開始させることができる操作スイッチ及び機器連携システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る操作スイッチの一態様は、第1の機器を操作するための操作スイッチであって、ユーザが押下するスイッチボタンと、予め設定された時刻になったときに前記スイッチボタンの押下を促す通知を報知部に報知させ、前記報知部が前記通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記第1の機器を操作する制御部とを有する。
【0010】
また、本発明に係る機器連携システム一態様は、所定の空間に設置された機器と、前記機器を操作する操作スイッチと、を備え、前記操作スイッチは、ユーザが押下するスイッチボタンと、予め設定された時刻になったときに前記スイッチボタンの押下を促す通知を報知部に報知させ、前記報知部が前記通知を報知した後に前記スイッチボタンが押下されることで前記空間の環境が変化するように前記第1の機器を操作する制御部とを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが設定した時刻になると機器を操作することをユーザに促してユーザ自らが機器を操作して機器の動作を開始させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る機器連携システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る機器連携システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る操作スイッチにおける画面表示の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る機器連携システムにおける操作スイッチと機器との連携を説明するための図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る機器連携システムにおける情報処理装置の画面表示の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る操作スイッチの使用例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る操作スイッチの他の使用例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る機器連携システムにおける機器の変形例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る機器連携システムの他の態様を示す図である。
【
図10】
図10は、変形例1に係る機器連携システムにおける操作スイッチと第1の機器と第2の機器との連携を説明するための図である。
【
図11】
図11は、複数の操作スイッチを用いたときの使用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0015】
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る操作スイッチ1及び機器連携システム100の構成について、
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係る機器連携システム100の構成を示す図である。
図2は、同機器連携システム100の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1及び
図2に示すように、機器連携システム100は、操作スイッチ1と、操作スイッチ1により操作される機器2とを備える。
図2に示すように、機器連携システム100は、さらに、情報処理装置3を備えていてもよい。
【0017】
操作スイッチ1は、機器2を操作するための操作端末である。操作スイッチ1と機器2とは無線により通信可能に接続されており、操作スイッチ1は、機器2を遠隔操作することで機器2を動作させることができる。ユーザによって操作スイッチ1が操作されると、機器2の操作仕様となる主機能及び補助機能が動作する。例えば、ユーザが操作スイッチ1を操作することで、機器2の主機能及び補助機能のオンとオフとを切り替えたり、機器2の主機能及び補助機能を制御したりすることができる。
【0018】
また、操作スイッチ1は、機器2を操作する機能を有するだけではなく、操作スイッチ1のスイッチボタン11を押下することをユーザに促す通知を報知部に報知させる機能を有する。本実施の形態において、スイッチボタン11の押下を促す通知は、ユーザに所定の行動(行為)を開始してもらいたいときに報知される。また、スイッチボタン11の押下を促す通知は、ユーザが所定の行動を終了したときに報知されてもよい。つまり、ユーザに対してスイッチボタン11の押下を促す通知は、ユーザが所定の行動を開始することを誘引してスイッチボタン11の押下を促す通知(以下「行動開始誘引通知」とも記載する)又はユーザが所定の行動を終了したときにスイッチボタン11の押下を促す通知(以下「行動終了誘引通知」とも記載する)である。
【0019】
詳細は後述するが、操作スイッチ1は、さらに、ユーザが所定の行動を開始するときの時刻(開始時刻)を設定できる機能と、設定した開始時刻になったときに行動開始誘引通知を報知部に報知させる機能と、行動開始誘引通知後にスイッチボタン11が押下されたときに行動終了誘引通知を報知部に報知させる機能とを有する。
【0020】
スイッチボタン11が押下されると、機器2が所定の動作を開始したり終了したりする。つまり、スイッチボタン11は、機器2の所定の動作の開始と終了とを切り替えるための切り替えスイッチである。
【0021】
なお、操作スイッチ1は、情報処理装置3に対しても無線により通信可能に接続されている。情報処理装置3は、例えばスマートフォン等の携帯端末であるが、据置型パーソナルコンピュータ等の非携帯端末であってもよい。
【0022】
機器2は、操作スイッチ1により操作されることで所定の動作を行う装置である。機器2は、例えば、住宅又は施設等の建物に設置される家電製品又は住宅設備等である。家電製品としては、照明器具等の照明機器、エアコン等の空調機器、テレビやBDレコーダ等の映像機器、オーディオ装置やスピーカ等の音響機器、又は、アロマディフューザ等のアロマ機器等が挙げられる。また、住宅設備としては、バスやトイレ、キッチン、給湯器等の水廻り設備、又は、換気システム等の空調設備等が挙げられる。なお、機器2は、操作スイッチ1により操作されることで所定の動作を行うことができるものであれば、これらのものに限らないが、人の行動ログを取得することができる機器であるとよい。また、機器2を第1の機器として、第1の機器とは別の第2の機器が設置されていてもよい。
【0023】
機器2は、所定の空間に設置される。この場合、機器2は、建物の部屋等の屋内に設置されるものであってもよいし、屋外に設置されるものであってもよい。つまり、機器2が設置される所定の空間は、屋内空間であってもよいし、屋外空間であってもよい。
【0024】
本実施の形態において、機器2は、シーリングライト、ダウンライト、スポットライト又は間接照明等の照明器具であり、住宅の部屋の天井、床又は壁等に設置される。照明器具としては、例えば、LED光源を有するLED照明を用いることができるが、これに限らない。
【0025】
次に、操作スイッチ1の構成について、
図2を参照しつつ、
図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態に係る操作スイッチ1における画面表示の一例を示す図である。
図3では、ユーザが所定の行動として勉強をする場合を例示している。
【0026】
図2に示すように、操作スイッチ1は、入出力部10と、制御部20と、記憶部30と、通信部40と、スピーカ50とを備える。
【0027】
入出力部10は、ユーザインタフェースであり、ユーザからの入力(操作等)を受け付ける入力機能と、画像や文字等の情報又は制御部20の処理結果等を出力する出力機能との両方の機能を有する。
【0028】
本実施の形態において、入出力部10は、入力機能としてタッチ機能を有し、出力機能として表示機能を有する。具体的には、入出力部10は、タッチ機能を実現する入力画面と表示機能を実現する出力画面とを兼用する表示画面10aを有する。例えば、入出力部10は、表示画面10aを有するタッチパネルであり、タッチ機能及び表示機能の両方の機能を有する。タッチパネルである入出力部10の表示画面10aには、ユーザのタッチ操作に適したGUI(Graphical User Interface)画像が表示される。具体的には、入出力部10は、表示画面10aを有するタッチ機能付きの表示デバイスであり、例えば、液晶表示パネル又は有機EL表示パネルによって構成されている。
【0029】
なお、本実施の形態では、入力機能と出力機能との両方の機能を有する入出力部10を用いたが、これに限るものではなく、入力機能と出力機能とは、入力機能を有するデバイスと出力機能を有するデバイスとの別々のデバイスによって構成されていてもよい。この場合、入力機能を有する入力部としては、例えば、画像のスイッチボタン11ではなく、機械式のスイッチボタンであってもよい。また、入力機能を有するデバイスと出力機能を有するデバイスとが別々のデバイスによって構成されている場合、出力機能を有するデバイスは、タッチ機能及び表示機能のうち表示機能のみを有する液晶表示パネル又は有機ELパネルであってもよい。
【0030】
図2と
図3の(b)及び(c)とに示すように、表示画面10aには、入力画像としてスイッチボタン11が表示される。つまり、本実施の形態におけるスイッチボタン11は、立体的なスイッチボタンを模した画像である。このように、操作スイッチ1は、機器2の所定の動作を制御するスイッチボタン11が画像として表示されるスマートスイッチである。
【0031】
図3の(b)及び(c)に示すように、スイッチボタン11は、円形部11aと円形部11aを囲むリング部11bとを有する。円形部11aとリング部11bとは、異なる色で表示されるが、同じ色で表示されてもよい。
【0032】
また、
図2と
図3の(a)とに示すように、表示画面10aには、入力画像として時計12が表示される。つまり、時計12は、ユーザが時刻を設定するための時計画像である。具体的には、時計12は、ユーザにスイッチボタン11の押下を促す通知を報知する時刻を入力するための入力画像である。このように、操作スイッチ1は、スイッチボタン11の押下を促す時刻を入力するための入力部として入出力部10を有する。
【0033】
スイッチボタン11及び時計12の各々の画像は、必要なときに表示画面10aに表示される。本実施の形態では、スイッチボタン11が表示画面10aに表示されているときは、表示画面10aには時計12が表示されない。一方、時計12が表示画面10aに表示されているときは、表示画面10aにはスイッチボタン11が表示されない。具体的には、
図3に示すように、スイッチボタン11と時計12とは、外形が同じ大きさの円形であり、表示画面10aの同じ位置で切り替わるようにして表示される。なお、スイッチボタン11と時計12とが同時に表示画面10aに表示されていてもよい。
【0034】
一例として、スイッチボタン11及び時計12の各々の画像は、表示画面10aの中央部に大きく表示される。これにより、ユーザは、スイッチボタン11にタッチしてスイッチボタン11を容易に押すことができるとともに、時計12による時刻設定を容易に行うことができる。
【0035】
図3に示すように、表示画面10aには、第1文字表示領域10a1及び第2文字表示領域10a2が含まれる。本実施の形態において、第1文字表示領域10a1は、スイッチボタン11及び時計12が表示される領域の上方に位置する領域であり、第2文字表示領域10a2は、表示画面10aのうちスイッチボタン11及び時計12が表示される領域の下方に位置する領域である。
【0036】
第1文字表示領域10a1には、ユーザが行う所定の行動の名称を示す文字が表示される。例えば、所定の行動としてユーザが勉強を行う場合、
図3に示すように、第1文字表示領域10a1には、「おべんきょう」の文字が表示される。
【0037】
第2文字表示領域10a2には、第1文字表示領域10a1に表示されたユーザの所定の行動に関連する文字が表示される。
【0038】
具体的には、ユーザが所定の行動を開始する時刻を設定する場合、
図3の(a)に示すように、操作スイッチ1は、表示画面10aに時計12が表示された時刻設定表示モードとなり、第2文字表示領域10a2には、所定の行動を開始する時刻に入力を促す文字が表示される。例えば、所定の行動としてユーザが勉強をする場合、第2文字表示領域10a2には、勉強を開始する時刻の入力を促す文字として「いつする?」との文字が表示される。
【0039】
また、第2文字表示領域10a2には、第1文字表示領域10a1に表示されたユーザの所定の行動に関連する文字であってユーザにスイッチボタン11の押下を促す文字も表示される。スイッチボタン11の押下をユーザに促す文字が第2文字表示領域10a2に表示されることで、スイッチボタン11の押下を促す通知が報知されることになる。つまり、本実施の形態において、入出力部10は、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部としても機能する。具体的には、入出力部10は、スイッチボタン11の押下を促す通知を文字として出力することで報知する。このように、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、本実施の形態では表示部であり、スイッチボタン11の押下を促す通知は、表示画面10aの第2文字表示領域10a2に文字として表示される。
【0040】
上記のように、スイッチボタン11の押下を促す通知は、行動開始誘引通知又は行動終了誘引通知である。したがって、第2文字表示領域10a2には、ユーザが所定の行動を開始することを誘引する文字又はユーザが所定の行動を終了したときに操作スイッチ1を操作することを誘引する文字が表示される。つまり、第2文字表示領域10a2には、ユーザがその行動を開始したり終了したりするときに用いる言葉等を示す文字が表示される。
【0041】
具体的には、所定の行動を開始する時刻としてユーザが設定した時刻になると、
図3の(b)に示すように、操作スイッチ1は、表示画面10aにスイッチボタン11として開始ボタンが表示された開始ボタン表示モードになる。開始ボタン表示モードでは、第2文字表示領域10a2に、ユーザが所定の行動を開始することを誘引してスイッチボタン11の押下を促す文字が表示される。例えば、所定の行動としてユーザが勉強をする場合、第2文字表示領域10a2には、勉強を開始することを誘引してスイッチボタン11の押下を促す文字として「はじめるよ!」との文字が表示される。
【0042】
なお、
図3の(b)に示すように、開始ボタン表示モードにおいて、表示画面10aに表示されたスイッチボタン11は、円形部11aとリング部11bとが異なる色で表示された開始ボタンになっている。具体的には、開始ボタンとして表示されたスイッチボタン11では、円形部11aが第1の色で表示され、リング部11bが第1の色とは異なる第2の色で表示されている。
【0043】
また、
図3の(b)の開始ボタン表示モードでスイッチボタン11が押下されると、表示画面10aは、
図3の(c)に示される画面に切り替わり、操作スイッチ1は、表示画面10aにスイッチボタン11として終了ボタンが表示された終了ボタン表示モードになる。終了ボタン表示モードでは、第2文字表示領域10a2に、ユーザが所定の行動を終了したときにスイッチボタン11の押下を促す文字が表示される。例えば、所定の行動としてユーザが勉強をする場合、第2文字表示領域10a2には、勉強を終了したときにスイッチボタン11の押下を促す文字として「おわったよ!」との文字が表示される。
【0044】
なお、
図3の(c)に示すように、終了ボタン表示モードにおいて、表示画面10aに表示されたスイッチボタン11は、
図3の(b)に示される開始ボタンとは異なる表示態様の終了ボタンになっている。具体的には、終了ボタンとして表示されたスイッチボタン11では、円形部11aが第2の色で表示され、リング部11bが第2の色とは異なる第1の色で表示されている。つまり、
図3の(c)に示される終了ボタンとして表示されたスイッチボタン11と
図3の(b)に示される開始ボタンとしてのスイッチボタン11とは、円形部11aとリング部11bとが色反転した画像になっている。
【0045】
このように、本実施の形態では、スイッチボタン11の押下を促す通知は、表示画面10aに文字を表示することで行われたが、文字ではなく表示画面10aに画像を表示することで行われていてもよい。また、文字をスイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、入出力部10と一体であったが、これに限るものではなく、入出力部10と別体であってもよい。この場合、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、入出力部10とは別体の表示部であってもよいが、音を出力する音出力部であってもよい。つまり、スイッチボタン11の押下を促す通知を音(例えばメッセージ音)によって報知してもよい。このとき、操作スイッチ1に内蔵されたスピーカ50を報知部として用いてもよい。また、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、振動出力部又は光出力部であってもよい。つまり、スイッチボタン11の押下を促す通知を振動又は光によって報知してもよい。
【0046】
制御部20は、操作スイッチ1の制御を行ったり、機器2の制御を行ったりする。具体的には、制御部20は、予め設定された時刻になったときにスイッチボタン11の押下を促す通知を報知部に報知させ、報知部がその通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2を操作する。
【0047】
本実施の形態において、予め設定された時刻には、ユーザが所定の行動を開始するときの時刻が含まれている。この場合、制御部20は、この所定の行動を開始する時刻になったときに、スイッチボタン11の押下を促す通知として開始通知を報知部に報知させ、報知部がその開始通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2が設置された空間の環境が変化するように機器2を操作する。
【0048】
具体的には、開始通知は行動開始誘引通知であり、また、開始通知を報知する報知部は入出力部10であるので、制御部20は、まず、ユーザが所定の行動を開始する時刻として予め設定された時刻になったときに、行動開始誘引通知として入出力部10の表示画面10aにスイッチボタン11の押下を促す文字を表示する。その後、スイッチボタン11が押下されると、制御部20は、機器2が設置された空間の環境が変化するように機器2を操作する。例えば、機器2が照明器具である場合、制御部20は、照明器具が設置された空間の明かりの環境が変化するように照明器具を制御する。具体的には、制御部20は、照明器具から照射する照明光の調光及び/又は調色を行う。
【0049】
また、制御部20は、開始通知を第1の通知として報知部に報知させた後にスイッチボタン11が押下された場合、さらに、スイッチボタン11の押下を再度促す第2の通知を報知部に報知させ、報知部が第2の通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2が設置された空間の環境が元の空間の環境に戻るように機器2を操作してもよい。
【0050】
具体的には、第2の通知は、行動終了誘引通知であるので、制御部20は、行動開始誘引通知(第1の通知)として入出力部10の表示画面10aにスイッチボタン11の押下を促す文字を表示した後にスイッチボタン11が押下されると、行動終了誘引通知として入出力部10の表示画面10aにスイッチボタン11の押下を再度促す文字を表示する。その後、スイッチボタン11が押下されると、制御部20は、機器2が設置された空間の環境が元の空間の環境に戻るように機器2を操作する。例えば、機器2が照明器具である場合、制御部20は、照明器具が設置された空間の明かりの環境(具体的には照明環境)が行動開始誘引通知を報知する前の明かりの環境に戻るように照明器具を制御する。
【0051】
なお、制御部20は、アプリケーションプログラム等のプログラムを実行するプロセッサ等によって構成されている。制御部20は、プログラムを実行することで各種制御を行う。制御部20は、例えば、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)、又は、SOC(System on a chip)等によって構成されている。
【0052】
記憶部30は、各種情報を記憶するメモリである。例えば、記憶部30は、表示画面10aに表示する画像又は文字等を記憶する。また、記憶部30は、スイッチボタン11が実際に押下されたときの時刻等の操作ログを記憶していてもよい。
【0053】
記憶部30は、例えば、RAMやROM等の一次記憶装置を含む。また、記憶部30は、HDDやSSD等の二次記憶装置及び/又は光ディスクやSDカード等の三次記憶装置を含んでいてもよい。記憶部30は、例えば不揮発性メモリであるが、揮発性メモリであってもよい。なお、記憶部30には、制御部20が実行する各種プログラムが格納されていてもよい。また、記憶部30は、制御部20の一部であってもよい。
【0054】
通信部40は、ネットワークを介して外部と通信を行う機能を有する。通信部40は、例えば、機器2又は情報処理装置3を含む外部装置又は外部システムと通信することができる通信アダプタである。
【0055】
通信部40による通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、又は、携帯電話用のモバイル通信等の通信方式である。
【0056】
スピーカ50は、音を出力する音出力部である。例えば、スピーカ50は、スイッチボタン11の押下を促す文字が表示画面10aに表示される際に、その文字が表示されていることをユーザに知らせるために、その文字が表示されると同時に、「ピッピッピ」等のアラーム音を出力してもよい。
【0057】
なお、操作スイッチ1は、スイッチボタン11の押下を促す文字を表示画面10aに表示すると同時に、アラーム音を出力するとともに又はアラーム音を出力することなく、光点滅等で光を出力してもよい。例えば、行動開始誘引通知及び行動終了誘引通知を報知する際に、アラーム音及び/又は光を併せて報知してもよい。
【0058】
次に、本実施の形態に係る操作スイッチ1を用いたときの機器連携について、
図3を参照しつつ、
図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態に係る機器連携システム100における操作スイッチ1と機器2との連携を説明するための図である。
図4において、機器2は、子供部屋の天井に設置されたシーリングライトであり、主機能として照明光を照射する。また、シーリングライトである機器2は、調光機能及び調色機能を有しており、照明光の明るさを制御したり照明光の色温度を制御したりすることができる。なお、
図4では、子供部屋の明かりの環境の違いを示すために便宜的にドット状のハッチングを付している。
【0059】
本実施の形態では、ユーザが所定の行動として勉強をする場合について説明する。この場合、まず、
図4に示すように、操作スイッチ1によって勉強を開始する時刻を設定する。具体的には、
図3の(a)に示すように、操作スイッチ1の表示画面10aに表示された時計12の短針及び長針をユーザがタッチ操作で動かすことで、勉強を開始したい時刻を予約設定する。
【0060】
なお、時計12は、アナログ表示ではなく、デジタル表示であってもよい。時計12がデジタル表示である場合、表示された時計12の「時」と「分」とを変更することで、勉強を開始したい時刻を設定することができる。また、操作スイッチ1における時刻の設定は、操作スイッチ1で行うのではなく、情報処理装置3等の外部機器から行ってもよい。
【0061】
その後、設定された時刻になると、操作スイッチ1の表示画面10aには、
図3の(b)に示される画像が表示される。つまり、操作スイッチ1の制御部20によって、行動開始誘引通知として表示画面10aにスイッチボタン11の押下を促す文字が表示される。具体的には、表示画面10aの第2文字表示領域10a2に、勉強を開始することを誘引してスイッチボタン11の押下を促す文字として「はじめるよ!」との文字が表示される。
【0062】
そして、その後、
図4に示すように、ユーザが表示画面10aに表示されたスイッチボタン11を押下すると、操作スイッチ1の制御部20によって、機器2が設置された空間の環境が変化するように機器2が操作される。具体的には、ユーザがスイッチボタン11を押下すると、制御部20から機器2を制御する制御信号が機器2に送信されて機器2が動作し、機器2が設置された空間の環境が変化する。本実施の形態では、機器2がシーリングライトであるので、ユーザがスイッチボタン11を押下すると、シーリングライトが設置された部屋の明かりの環境が変化する。例えば、部屋の明かりの環境が勉強するのに適したものとなるように、シーリングライトから照射される光の明るさ及び色温度が制御される。つまり、シーリングライトが設置された空間が勉強の空間にチェンジする。これにより、ユーザは、部屋の明かりの雰囲気が変化したことを感じることがで、気持ちを切り替えることができる。なお、勉強するのに適したシーリングライトの照明光の明るさ及び色温度は、予め設定されていてもよいし、空間の明るさ環境を判断して都度設定し直してもよい。
【0063】
なお、ユーザがスイッチボタン11を押下する前にシーリングライトが消灯している場合は、スイッチボタン11の押下によってシーリングライトを点灯させた上で、勉強に適した照明光がシーリングライトから照射される。
【0064】
また、「はじめるよ!」の文字が表示画面10aに表示された後にユーザがスイッチボタン11を押下すると、機器2の動作をオンにすると同時に行動誘引通知がオフになり、操作スイッチ1の表示画面10aが切り替わる。具体的には、ユーザがスイッチボタン11を押下すると、表示画面10aには
図3の(c)に示される画像が表示される。つまり、操作スイッチ1の制御部20によって、行動終了誘引通知として表示画面10aにスイッチボタン11の押下を再度促す文字が表示される。本実施の形態では、表示画面10aの第2文字表示領域10a2に、勉強を終了したときにスイッチボタン11の押下を促す文字として「おわったよ!」との文字が表示される。
【0065】
そして、その後、
図4に示すように、ユーザの勉強が終わった後に表示画面10aに表示されたスイッチボタン11を押下すると、操作スイッチ1の制御部20によって、機器2が設置された空間の環境が変化するように機器2が操作される。具体的には、ユーザがスイッチボタン11を押下すると、制御部20から機器2を制御する制御信号が機器2に送信されて機器2が動作し、機器2が設置された空間の環境が変化する。本実施の形態では、機器2がシーリングライトであるので、ユーザがスイッチボタン11を押下すると、シーリングライトが設置された部屋の明かりの環境が元の明かりの環境に戻るように変化する。例えば、部屋の明かりの環境が勉強する前の明かりの環境となるように、シーリングライトから照射される光の明るさ及び色温度が制御される。つまり、シーリングライトが設置された空間がいつもの空間(暮らしの空間)にチェンジする。
【0066】
このように、本実施の形態に係る機器連携システム100によれば、操作スイッチ1を操作することによって住空間を最適な環境に切り替えることができる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態に係る操作スイッチ1は、ユーザが押下するスイッチボタン11と、予め設定された時刻になったときにスイッチボタン11の押下を促す通知を報知部に報知させ、報知部がその通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2を操作する制御部20とを有する。
【0068】
この構成により、ユーザが設定した時刻になると機器2を操作することをユーザに促してユーザ自らが機器2を操作して機器2の動作を開始させることができる。具体的には、ユーザが設定した時刻になると、スイッチボタン11の押下を促す通知が報知され、機器2を操作することがユーザに促される。そして、その通知が報知された後にユーザがスイッチボタン11を実際に押下すると、操作スイッチ1によって機器2が操作されて機器2が所定の動作を開始する。つまり、ユーザが設定した時刻になってもユーザが実際にスイッチボタン11を押下しなければ、機器2の動作が開始しない。このように、本実施の形態に係る操作スイッチ1では、ユーザによるスイッチボタン11の押下と機器2の動作の開始とが連動している。したがって、操作スイッチ1の操作ログを取得することでユーザの行動を把握することができる。
【0069】
しかも、本実施の形態に係る操作スイッチ1では、ユーザがスイッチボタン11を押下して始めて機器2の動作が開始するので、ユーザの行動の着手又は継続を容易に促すことができる。特に、操作スイッチ1を用いることで、幼児が自ら主体的に行動する力(やる力)を育むことができる。つまり、操作スイッチ1は、子育て支援用の操作端末として有用である。
【0070】
また、本実施の形態において、操作スイッチ1により予め設定された時刻には、ユーザが所定の行動を開始するときの時刻が含まれている。そして、操作スイッチ1の制御部20は、所定の行動を開始する時刻になったときに上記通知として開始通知を報知部に報知させ、報知部が開始通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2が設置された空間の環境が変化するように機器2を操作している。
【0071】
このように、所定の行動の開始を促されてスイッチボタン11を押下したときに機器2が設置された空間の環境を変化させることで、ユーザは気持ちを容易に切り替えることができ、さらに所定の行動に着手しやすくなる。例えば、ユーザは、所定の行動に対してオンモードに気持ちを容易に切り替えることができるので、所定の行動を開始しやすくなる。
【0072】
また、本実施の形態における操作スイッチ1において、制御部20は、開始通知を第1の通知(本実施の形態では行動開始誘引通知)として報知部に報知させた後にスイッチボタン11が押下された場合、スイッチボタン11の押下を再度促す第2の通知(本実施の形態では行動終了誘引通知)を報知部に報知させ、報知部が第2の通知を報知した後にスイッチボタン11が押下されることで機器2が設置された空間の環境が元の空間の環境に戻るように機器2を操作している。
【0073】
この構成により、ユーザが所定の行動を終えたときにスイッチボタン11を押下することで、機器2が設置された空間の環境が元の状態に戻る。これにより、ユーザは気持ちを容易に切り替えることができる。例えば、ユーザは、所定の行動に対してオンモードからオフモードへと気持ちを容易に切り替えることができる。
【0074】
また、本実施の形態における操作スイッチ1において、スイッチボタン11は、画像であり、行動開始誘引通知(第1の通知)を報知するときのスイッチボタン11と行動終了誘引通知(第2の通知)を報知するときのスイッチボタン11とは、表示態様が異なっている。
【0075】
この構成より、ユーザは、スイッチボタン11の表示態様を見ることで、第2文字表示領域10a2に表示されているスイッチボタン11の押下を促す文字を見ることなく、操作スイッチ1が、行動開始誘引通知を行っているのか、行動終了誘引通知を行っているのかを視覚的に容易に判断することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る操作スイッチ1は、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する時刻を入力するための入力部として入出力部10を有する。
【0077】
この構成により、操作スイッチ1を操作することで、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する時刻を容易に設定することができる。なお、操作スイッチ1単体で時刻入力をするだけでなく、情報処理装置3等の外部機器で設定された時刻データを操作スイッチ1に転送してもよい。
【0078】
また、本実施の形態に係る操作スイッチ1では、ユーザによる操作スイッチ1の操作ログがユーザの行動ログ(生活ログ)として記憶部30に逐次記憶されている。例えば、記憶部30には、ユーザが行う所定の行動の名称(例えば「勉強」)、ユーザが所定の行動を開始するときに予め設定された時刻と年月日、及び、ユーザによってスイッチボタン11が押下されたときの時刻とそのときに操作スイッチ1が機器2を操作したときの操作内容等の操作ログがユーザの行動ログとして記憶部30に記憶される。つまり、操作スイッチ1の操作ログに連動して行動ログを記憶部30に記憶される。
【0079】
そして、記憶部30に記憶された行動ログは、
図5に示すように、アプリ等によって情報処理装置3で見ることができるようになっている。つまり、ユーザの行動ログを見える化することができる。この場合、情報処理装置3にも行動ログを記憶してもよい。つまり、操作スイッチ1単体で行動ログを記録及び蓄積するだけでなく、外部機器である情報処理装置3に行動ログを転送して情報処理装置3にも行動ログを記録及び蓄積してもよい。あるいは、ネットワークを介して操作スイッチ1と通信可能なクラウドサーバに行動ログを転送してクラウドサーバにも行動ログを記録及び蓄積してもよい。
【0080】
このように、操作スイッチ1の操作ログに連動してユーザの行動ログを記録することで、ユーザの行動を容易に把握することができる。また、行動ログの実行データをAI(artificial intelligence)技術によって分析することで、幼児等のユーザの関心度合いについても見える化することができる。
【0081】
また、機器2は、操作スイッチ1のスイッチボタン11が押下されることで主機能のオンとオフとが切り替えられるように構成されていてもよい。この場合、操作スイッチ1の記憶部30は、機器2の主機能がオンしたときの時刻と機器2の主機能がオフしたときの時刻とを記憶するとよい。
【0082】
これにより、操作スイッチ1による機器2のオン操作とオフ操作とをユーザの行動の開始と終了とに置き換えて記憶することができる。つまり、操作スイッチ1による機器2のオン操作及びオフ操作の各々とユーザの行動の開始及び終了の各々とを紐づけて連動させることができる。
【0083】
また、このように構成される操作スイッチ1は、
図6に示すように、手元スイッチとして用いてもよいし、
図7に示すように、取り外し可能な壁掛けスイッチとして用いてもよい。
【0084】
操作スイッチ1を壁掛けスイッチとして用いる場合、
図7に示すように、操作スイッチ1は、操作スイッチ1が収納される壁掛け用のアダプタ90を有していてもよい。壁掛け用のアダプタ90は、例えば、部屋のドア付近の壁に設置された壁スイッチ4の近傍に取り付けられる。例えば、壁掛け用のアダプタ90は、子供の手が届く範囲に設置するとよい。このように、操作スイッチ1を壁掛けスイッチとして用いることで、幼児等のユーザの背丈に合わせて、操作スイッチ1を操作しやすい場所に設置することができる。
【0085】
また、本実施の形態において、機器2は、1つの操作仕様として1つの主機能のみを有する場合について説明したが、これに限らない。つまり、機器2は、複数の操作仕様として1つの主機能と1以上の補助機能とを有していてもよい。この場合、操作スイッチ1の制御部20は、機器2から複数の操作仕様を呼び出して、ユーザが選択した複数の操作仕様のいずれか一つに基づいて機器2を動作させてもよい。
【0086】
具体的には、本実施の形態では、機器2として、主機能として照明光を照射する機能のみを有する照明器具を例示したが、
図8に示すように、機器2としてスピーカ付き照明器具を用いてもよい。スピーカ付き照明器具は、主機能として照明光を出力できるだけではなく、補助機能として音も出力することができる。一例として、機器2は、スピーカを搭載するシーリングライトである。
【0087】
このように、機器2として光と音とを出力する照明器具を用いることで、操作スイッチ1によって機器2を動作させるときに、明かりと音楽とによって空間の環境を変化させることができる。なお、操作スイッチ1の操作ログは、情報処理装置5に送信してデータ分析してもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、1つの操作スイッチ1と1つの機器2とを連携させたが、これに限らない。例えば、1つの操作スイッチ1と複数の機器2とを連携させてもよい。この場合、
図9に示すように、操作スイッチ1と複数の機器2とをホームオートメーション(HA;Home Automation)を介して連携してもよい。
【0089】
これにより、ホームオートメーションで空間シーンを設定し、操作スイッチ1の操作によって空間シーンを複数に切り替えることができるので、ユーザの行動に適した空間を創出することができる。
【0090】
また、複数の機器2を用いる場合、
図9に示すように、主機能が異なる複数の機器2を用いるとよい。例えば、複数の機器2として、照明機器、空調機器、音響機器及びアロマ機器等を用いることができる。照明機器が操作スイッチ1で操作されて動作することで光環境を変えることができる。また、空調機器が操作スイッチ1で操作されて動作することで温度環境を変えることができる。また、音響機器が操作スイッチ1で操作されて動作することで音環境を変えることができる。また、アロマ機器が操作スイッチ1で操作されて動作することで匂い環境を変えることができる。このように、主機能が異なる複数の機器2を用いることで、ホームオートメーションによってさらに複数種類の空間シーンを設定することができるので、ユーザの行動に適した空間を一層創出することができる。
【0091】
(変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0092】
例えば、上記実施の形態において、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、操作スイッチ1が有していたが、これに限らない。例えば、スイッチボタン11の押下を促す通知を報知する報知部は、機器2が有していてもよいし、機器2(第1の機器)とは別の機器(第2の機器)が有していてもよい。機器2が報知部を有している場合には、操作スイッチ1の制御部20は、スイッチボタン11の押下を促す通知を機器2の報知部に報知させる。一方、機器2とは別の機器が報知部を有している場合には、操作スイッチ1の制御部20は、スイッチボタン11の押下を促す通知を別の機器の報知部に報知させる。
【0093】
機器2とは別の機器が報知部を有していることによって、機器2が設置された空間にユーザがいない場合であっても、機器2が設置される空間とは別の空間に報知部を有する別の機器を設置しておくことで、ユーザがその別の空間にいれば、ユーザは、スイッチボタン11の押下を促す通知を受けることができる。
【0094】
例えば、
図10に示すように、部屋の明かりの環境を変える第1の機器2aとしてシーリングライトが子供部屋に設置されていて、かつ、報知部を有する第2の機器2bとなるシーリングライトがリビングに設置されている場合、操作スイッチ1により所定の行動を行うユーザ(例えば子供)がリビングにいることで、ユーザは、スイッチボタン11の押下を促す通知を受けることができる。この場合、操作スイッチ1の制御部20は、第2の機器2bのシーリングライトが有する報知部に対してスイッチボタン11の押下を促す通知(行動開始誘引通知)を報知させる。これより、リビングにいるユーザに対して所定の行動(例えば勉強)を開始することを促すことができる。このとき、リビングで操作スイッチ1のスイッチボタン11を押下すると、ユーザがリビングにいても、操作スイッチ1の操作によって子供部屋のシーリングライト(第1の機器2a)が遠隔操作されて子供部屋の明かりの環境を変えることができる。なお、行動開始誘引通知により操作スイッチ1のスイッチボタン11が押下されると、操作スイッチ1の表示画面10aは、行動終了誘引通知の画面が表示され、その後、スイッチボタン11が再び押下されると、子供部屋が元の明かりの環境に変化するように子供部屋のシーリングライトが動作する。
【0095】
また、上記実施の形態では、ユーザが行う所定の行動は勉強であったが、これに限らない。例えば、ユーザが行う所定の行動は、睡眠、食事、入浴、外出等であってもよい。また、操作スイッチ1は、複数の所定の行動に対応できるように構成されていてもよい。この場合、操作スイッチ1の制御部20は、複数の所定の行動の中から選択された一つの行動に対応して機器2を操作する。
【0096】
また、
図11に示すように、複数の行動の各々に一対一で対応するように操作スイッチ1を用意し、各行動に関連する場所に各操作スイッチ1を個別に設置してもよい。例えば、ユーザの行動が睡眠である場合は、操作スイッチ1Aを寝室に設置し、ユーザの行動が食事である場合は、操作スイッチ1Bをダイニングに設置し、ユーザの行動が外遊びである場合は、操作スイッチ1Cを玄関に設置するとよい。このように複数箇所に設置された複数の操作スイッチ1A、1B及び1Cは、一人のユーザが操作するとよい。これにより、各場所に設置した各操作スイッチによって、一人のユーザの操作ログに連動して行動ログを取得することができるので、一人のユーザの行動についての開始予定時刻と実際の行動の開始時刻と実際の行動の終了時刻とを容易に取得することができるとともに、ユーザの一日の行動パターンを把握することができる。このように、生活行動ごとに設置された操作スイッチ1の操作ログを取得し、蓄積することで、ユーザの生活パターンを把握することができる。なお、個々のユーザごとに複数の操作スイッチ1を増設してもよい。
【0097】
なお、その他、上記実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記の実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【0098】
また、上記の説明において、制御部20をはじめとして、操作スイッチ1及び機器連携システム100に含まれる各種の制御部は、回路であってもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0099】
また、上記機器連携システム100における方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現したりすることもできる。
【符号の説明】
【0100】
1、1A、1B、1C 操作スイッチ
2 機器
2a 第1の機器
2b 第2の機器
3、5 情報処理装置
4 壁スイッチ
10 入出力部
10a 表示画面
10a1 第1文字表示領域
10a2 第2文字表示領域
11 スイッチボタン
11a 円形部
11b リング部
12 時計
20 制御部
30 記憶部
40 通信部
50 スピーカ
90 アダプタ
100 機器連携システム