(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】収納装置
(51)【国際特許分類】
A47F 3/04 20060101AFI20240607BHJP
E05B 65/02 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
A47F3/04 E
E05B65/02 C
(21)【出願番号】P 2020189758
(22)【出願日】2020-11-13
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉崎 隆二
(72)【発明者】
【氏名】今井 友裕
(72)【発明者】
【氏名】奈良 修
(72)【発明者】
【氏名】二階堂 勝
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-184965(JP,A)
【文献】特開2020-071747(JP,A)
【文献】中国実用新案第208851037(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 3/00~ 3/14
A47G 29/12~29/30
E05B 65/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口する開口部を有
する陳列室と、
前記陳列室内に配置され、内部に物品が収められる複数の収容室と、
前記物品に関連付けられた所定の情報が入力される入力部と、
前記
収容室と前記所定の情報とを関連付ける制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記物品に関連付けられた前記所定の情報に関する所定の信号を受信してから所定の時間が経過した場合に、前記
収容室と前記所定の情報との関連付けを解消する
ことを特徴とする収納装置。
【請求項2】
前記
収容室の内部の状態を検知可能な物品検知部を備え、
前記制御部は、取得した前記物品検知部の検知結果に基づいて、前記陳列室の内部に前記物品が収められているか否かを判定し、前記陳列室の内部に前記物品が収められていないと判定した場合に、前記陳列室と前記所定の情報との関連付けを解消する
ことを特徴とする請求項1に記載の収納装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定の情報と少なくとも一つの前記収容室とを関連付け、
前記所定の信号を受信してから所定の時間が経過した場合に、前記収容室と前記所定の情報との関連付けを解消する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の収納装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記所定の情報と複数の前記収容室とを関連付け、少なくともいずれか一つの前記収容室の内部に前記物品が収められていないと判定した場合に、前記物品が収められていないと判定された収容室と前記所定の情報との関連付けを解消する
ことを特徴とする請求項3に記載の収納装置。
【請求項5】
前記
収容室の前面に開閉可能に設けられた扉と、
前記扉を施解錠するロック機構と、を備え、
前記制御部は、前記
収容室の内部に前記入力部に入力された情報に関連付けられた前記物品が収められていた場合に、前記ロック機構に前記扉の解錠をさせる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の収納装置。
【請求項6】
前記所定の信号は、前記物品と関連付けられた前記所定の情報が前記入力部に入力された場合に、前記入力部から前記制御部に送信される
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、商品の販売が不能となる事態を防止する商品販売陳列ケースを開示する。
この商品販売陳列ケースは、本体ケースの前面開口を開閉するための前面扉と、前面扉を施錠するための施錠手段と、購入者からの商品の販売要求を取得するための販売要求取得手段と、販売要求取得手段により取得した販売要求に基づいて、商品陳列棚に配置した商品を払い出し可能に構成した商品搬出手段を備える。さらに、この商品販売陳列ケースは、前面扉が施錠されているか否かを検出するための検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて、前面扉が施錠されている場合に、販売要求の取得が可能となるように販売要求取得手段を制御する制御手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、物品が継続して陳列室の内部に収められることを抑制して、陳列室を効率よく活用できる収納装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における収納装置は、前面に開口する開口部を有する陳列室と、前記陳列室内に配置され、内部に物品が収められる複数の収容室と、前記物品に関連付けられた所定の情報が入力される入力部と、前記収容室と前記所定の情報とを関連付ける制御部と、を備え、前記制御部は、前記物品に関連付けられた前記所定の情報に関する所定の信号を受信してから所定の時間が経過した場合に、前記収容室と前記所定の情報との関連付けを解消する。
【発明の効果】
【0006】
本開示における収納装置は、陳列室の内部に所定の時間を超えて納められた物品に関連付けられた所定の情報と陳列室との関連付けを解消できる。そのため、収納装置は、陳列室に収められた物品が継続して陳列室の内部に収められることを抑制し、陳列室を効率よく活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】収納装置管理システムの動作を示すシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、商品の販売が不能となる事態を防止する商品販売陳列ケースが開示されていた。
この商品販売陳列ケースは、所謂販売用の収納装置として機能し、本体ケースの前面開口を開閉するための前面扉と、前面扉を施錠するための施錠手段と、購入者からの商品の販売要求を取得するための販売要求取得手段と、販売要求取得手段により取得した販売要求に基づいて、商品陳列棚に配置した商品を払い出し可能に構成した商品搬出手段を備える。
また、このような商品販売陳列ケースには、所謂ユーザである購入者によって所定の情報が入力されると、前面扉が解錠され、これによって、当該購入者は、前面扉を解放し、内部に収められた商品や物品を取り出すことが可能となる。
【0009】
しかしながら、上述した収納装置に複数の物品が収められている場合、購入者が取り出すべき商品や物品を取り出さない状態、所謂取り忘れが生じる場合があると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、物品が継続して陳列室の内部に収められることを抑制できる収納装置を提供する。
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
以下、
図1~
図6を用いて、実施の形態を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.収納装置の構成]
図1は、実施の形態における収納装置1の斜視図である。
収納装置1は、内部に収められた物品を所定温度下で保管可能な冷蔵用の収納装置である。なお、これに限らず、収納装置1は、内部に収められた物品を常温下で保管可能であってもよい。また例えば、収納装置1は、物品を冷凍状態で保管可能であってもよい。収納装置1は、物品を陳列して販売するための販売用収納装置や物品受け取り用のロッカーとして使用可能である。収納装置1は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗等に設置される。
本実施形態の収納装置1は、前面に開閉可能な扉部材が設けられた所謂リーチインタイプの収納装置である。
【0012】
図1に示すように、収納装置1は、各側面に断熱壁を備えた箱状の筐体2を備える。筐体2は、下部の機械室3と、機械室3の上方の陳列室4とを備える。
機械室3には、圧縮機31(
図3)や、凝縮器、膨張器、蒸発器等の冷凍回路(冷媒回路)を構成する装置と、蒸発器と熱交換した冷気を陳列室4に送り出す送風機32(
図3)が収められる。これらの装置が駆動することによって、陳列室4の温度調整が行われる。
【0013】
具体的には、機械室3で冷却された冷気は不図示の冷風ダクトを通じて陳列室4の上方に案内され、上方から陳列室4に導入される。陳列室4に導入された冷気は陳列室4を冷却した後に機械室3に戻る。冷気は筐体2内を循環可能である。
【0014】
図2は、収納装置1から外扉5、6の図示を省略した斜視図である。
図2に示すように、陳列室4の前面には、前方に開口する開口部4Aが形成される。この開口部4Aの幅方向の略中央には、仕切り体4Bが設けられる。この仕切り体4Bは、開口部4Aの上下方向に沿って伸びる柱状の部材である。仕切り体4Bの両端は、それぞれが開口部4Aの上縁と下縁とに連結される。
【0015】
図1に示すように、開口部4Aは、幅方向一対の外扉5、6で開閉可能に閉塞される。外扉5、6は、それぞれ、開口部4Aの左右外端で、上下端がヒンジで回動可能に支持される。外扉5、6は、いわゆる、観音開きである。
外扉5、6は、矩形状の枠体5A、6Aと、枠体5A、6Aに嵌め込まれた透明板5B、6Bと、外扉5、6が閉じた際に外扉5、6同士の近接する部位に設けられた取っ手5C、6Cとを備える。
【0016】
外扉5、6が閉じた際に外扉5、6同士の近接する部位は、いずれも仕切り体4Bに当接する。このため、外扉5、6が閉じた際には、仕切り体4Bは、収納装置1の正面視で外扉5、6の間に位置する。
収納装置1は、外扉5、6を閉じた状態で、透明板5B、6Bを介して外部から陳列室4の内部を視認可能に構成される。
【0017】
外扉5、6には、電子錠9(
図3)と、外扉開閉センサ10(
図3)とが設けられる。電子錠9は、電気的に施解錠をするロック機構である。この電子錠9が施錠されるときには、外扉5、6が開放できない状態に保たれる。
外扉開閉センサ10は、外扉5、6の開扉、及び閉扉を検知する扉開閉検知部として機能する。外扉開閉センサ10は、例えば、外扉5、6の付近に設けられた近接センサ等のセンサ部品である。
【0018】
右側の外扉6の前面には、入力部、及び表示部として機能するタッチパネル7が設けられる。タッチパネル7は、各種の情報が表示される表示部として機能すると共に、表示された情報の部位に触れることによって、収納装置1の設定情報等、各種の情報を入力するタッチ操作が可能な操作部として機能する。
【0019】
タッチパネル7の下方には、所定の情報を取得する取得部8が設けられる。本実施の形態の取得部8は、例えば、収納装置1を利用するユーザが所持する携帯情報端末であるユーザ所持端末114(
図4)から当該端末に割り当てられた認証情報等の所定の情報を取得する。すなわち、取得部8は、各種情報の入力部として機能する。
本実施の形態の所定の情報は、所定の物品を示す情報である。
【0020】
本実施形態の取得部8は、QRコード(登録商標)等の所謂二次元コードを読み取る読取装置である。取得部8は、例えば、携帯情報端末の表示部に表示された二次元コードや、各種の印刷媒体に印刷された二次元コードを読み取ることが可能である。
すなわち、本実施の形態における所定の情報を表す媒体は、二次元コードである。
【0021】
このため、本実施の形態では、取得部8は、二次元コードを読み取り可能な読取装置である。
取得部8は、二次元コードを取得すると、当該二次元コードを取得したことを示す所定の信号を収納装置1が備える収納装置制御端末95(
図3)に送信する。
【0022】
なお、取得部8は、各種の電子タグ等の記録媒体から、当該記録媒体に記録された情報を読み取る装置であってもよい。またこの場合、取得部8は、各種の記録媒体に情報を書き込む送受信部としての機能を有してもよい。
【0023】
陳列室4は、仕切り体4Bによって、左側の陳列室4Lと、右側の陳列室4Rに区分けされる。
上述の通り、外扉5、6が閉じた際に外扉5、6同士の近接する部位は、いずれも仕切り体4Bに当接する。このため、外扉5は、左側の陳列室4Lの前面を閉塞し、外扉6は、右側の陳列室4Rを閉塞する。
【0024】
左右の陳列室4L、4Rの内部には、各陳列室4L、4Rの上下方向に沿って、間隔を空けて複数の棚板43設けられる。本実施の形態では、各棚板43は、網板状の平板部材である。
これらの棚板43に仕切られる(区切られる)ことによって、各陳列室4L、4Rには、棚板43を底部とする複数の収容室44が形成される。収容室44には、物品を収容可能である。この収容室44に収容された物品は、棚板43に載置される。
本実施形態では、収容室44は、左右方向(幅方向)に2列、上下方向に6段、形成されるが、収容室44の数は、適宜の数に構成可能である。
【0025】
図3は、収納装置1の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、左右の陳列室4L、4Rの各収容室44には、赤外線センサ50が設けられている。これらの赤外線センサ50は、赤外線を発する発光部と、発光部が発した赤外線を受光する受光部とを備える。これらの発光部と受光部とは、収容室44に収められた物品が当該発光部と受光部との間に配置されるように設けられている。
【0026】
これによって、収容室44の内部に物品が収められている場合、赤外線センサ50は、発光部が発した赤外線が遮蔽されていることを検知する。また、収容室44の内部に物品が収められていない場合、赤外線センサ50は、発光部が発した赤外線を受光部が受光していることを検知する。
すなわち、赤外線センサ50は、収容室44の内部の状態を検知可能な物品検知部として機能する。
【0027】
なお、物品検知部は、赤外線センサ50に限らず、例えばTOFセンサや超音波センサ、あるいはカメラ等の他の検知器や検知装置であってもよい。また例えば、物品検知部は、棚板43等に取り付けられ、当該棚板43に載置された物品の重量を計測可能な重量センサであってもよい。また例えば、収納装置1では、内扉61の開閉を検知するセンサを設け、当該センサが検知した内扉の開閉によって、収容室44の内部に物品が収められているか否かを判定してもよい。
さらに、各収容室44では、物品検知部として、上述したような各種のセンサが組み合わせて併用されていてもよい。
【0028】
各収容室44には、内扉ユニット51が設けられる。内扉ユニット51は、収容室44の前面を閉塞する内扉61(収容室の扉)を回動可能に支持し、この内扉61が回動することによって、収容室44の前面を開閉可能にさせるものである。
内扉61(収容室の扉)は、収容室44の前面と略同形状を有する平板部材であり、内扉ユニット51によって、収容室44の前面を閉塞するように配置される。
【0029】
本実施の形態では、内扉61は、内扉ユニット51によって、収容室44の上下方向に沿って回動可能に支持される。内扉61は、収容室44の前面を閉塞する閉塞位置と、収容室44の前面を開放する開放位置との間を移動する。なお、
図2では、内扉61は、いずれも開放位置に配置される。
収納装置1において、ユーザ、あるいは店員等の管理作業者が物品の出し入れを行う場合には、目的とする収容室44の位置に応じて、外扉5、6のいずれか、あるいは両方を開放し、さらに当該収容室44の内扉61を開放する。
【0030】
内扉ユニット51には、電動ロック機構71と、案内灯92とが設けられる。
電動ロック機構71は、内扉61を電気的に施解錠する機構である。電動ロック機構71が駆動することで、閉塞位置に配置された内扉61は、当該閉塞位置(所定位置)で固定される。すなわち、電動ロック機構71が施錠されるときには、内扉61が開放できない状態に保たれる。
案内灯92は、例えば、電気部品であるLED(Light Emitting Diode)光源により構成される。案内灯92は、点灯することによって収容室44の状態を利用者に報知することが可能である。
なお、内扉ユニット51には、内扉61を回動させる駆動機構が設けられてもよい。
【0031】
図2に示すように、陳列室4の内部には、庫内照明灯99が設けられる。庫内照明灯99は、陳列室4の内部を補助的に照明する照明装置である。これらの庫内照明灯99の光源には、蛍光灯等の放電ランプや線状に並べて配置されたLEDといった各種の線状光源が用いられる。
本実施形態の庫内照明灯99は、陳列室4を囲む筐体2の各内側面の内、左右方向に位置する各内側面のそれぞれに複数が設けられる。これらの内側面において、各庫内照明灯99は、陳列室4において、各内扉61に対して前面側(開口部4A側)に位置する。すなわち、各庫内照明灯99は、それぞれが各収容室44に隣接する位置に配置される。
【0032】
[1-1-2.収納装置制御端末の構成]
図3に示すように、収納装置1は、収納装置制御端末95を備える。
収納装置制御端末95は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスとを有したコンピュータを備え、収納装置1の各部を制御する。
収納装置制御端末95は、メモリデバイスに記録されたプログラムをプロセッサが実行することで、収納装置1の各部を制御する制御部として機能する。
【0033】
収納装置制御端末95は、受信回路、及び送信回路を有した信号の送受信機のような通信部としての機能を有する。本実施の形態では、収納装置制御端末95は、外部の通信ネットワーク120と通信可能に接続されている。すなわち、収納装置制御端末95は、収納装置制御端末95の通信部として機能する。また、収納装置制御端末95は、収納装置1の各部から送信された所定の信号を受信可能である。
【0034】
収納装置制御端末95は、通信ネットワーク120等を介して取得した各種の情報や収納装置1の各部から受信した所定の信号を記憶可能な記憶部を有する。本実施の形態では、上述したメモリデバイスが収納装置制御端末95の記憶部として機能する。
【0035】
収納装置制御端末95は、圧縮機31や送風機32の回転数の制御等、冷凍回路を構成する各装置の運転を制御し、陳列室4の庫内温度を設定された温度に保たせる。
なお、これに限らず、収納装置1では、陳列室4の庫内温度を設定された温度は、収納装置制御端末95とは別に設けられたコントローラ等の制御装置によって制御されてもよい。
【0036】
収納装置制御端末95には、電子錠9が電気的に接続される。収納装置制御端末95は、この電子錠9の施解錠を制御する。
また、収納装置制御端末95には、外扉開閉センサ10が電気的に接続される。収納装置制御端末95は、外扉開閉センサ10の検知結果を取得することで、外扉5、6の開閉状態を取得する。
なおこれに限らず、外扉開閉センサ10は、例えば、電子錠9の施解錠を実行させる信号を受信することで外扉5、6の開扉、及び閉扉を検知するものであってもよい。
【0037】
収納装置制御端末95は、各内扉ユニット51の電動ロック機構71に電気的に接続される。収納装置制御端末95は、電動ロック機構71の駆動を制御可能に構成される。これによって、収納装置制御端末95は、収容室44の内扉61の錠、開錠を制御する。
【0038】
収納装置制御端末95は、タッチパネル7と、取得部8とのそれぞれと通信可能である。
収納装置制御端末95は、例えばタッチパネル7が操作されることで入力された情報や、取得部8が取得した認証情報を受信すると、あらかじめ設定された各種の認証情報と受信した認証情報が合致するか否かを判定する判定部として機能する。本実施の形態では、認証情報は、二次元コードである。
なお、認証情報は、二次元コードに限定されるものではなく、無線通信による信号の送受信、バーコード、各種の生体認証、タッチパネル7を用いた手入力、または音声入力等、他の態様の情報であってもよい。
【0039】
さらに、収納装置制御端末95は、タッチパネル7の表示制御を行い、収納装置1や収納装置制御端末95に係る各種の情報を画面表示させる。例えば、収納装置制御端末95は、外扉5、6や各内扉61が解錠されたことを報知するメッセージや、取得部8に提示された二次元コードが無効である場合に、エラーメッセージを表示する。
また、収納装置制御端末95は、購入した物品の受け取りに係る動作をユーザUが収納装置1に対して行った後に、陳列室4に受け取り漏れであると判定された物品がある場合に、タッチパネル7に物品の受け取り漏れがあること示す画面表示を行う。
このため、本実施の形態では、タッチパネル7は、ユーザUに物品の受け取り漏れがあることを報知する報知部として機能する。
【0040】
収納装置制御端末95は、案内灯92や庫内照明灯99の点灯を制御する。具体的には、タッチパネル7や取得部8から入力された情報に基づいて、案内灯92や庫内照明灯99を点灯、消灯、あるいは任意のパターンで点滅させる。収納装置制御端末95は、各案内灯92や各庫内照明灯99をそれぞれ別々に制御可能である。
【0041】
収納装置制御端末95は、赤外線センサ50に電気的に接続され、当該赤外線センサ50による検知結果を取得することが可能である。
そして、収納装置制御端末95は、当該検知結果に基づいて、各収容室44の内部の状態、すなわち検知結果を受信した収容室44に物品が収められているか否かを判定する判定部として機能する。
【0042】
具体的には、収納装置制御端末95は、発光部が発した赤外線が遮蔽されているという検知結果を赤外線センサ50から取得した場合、収容室44の内部に物品が収められていると判定する。
また、収納装置制御端末95は、発光部が発した赤外線を受光部が受光しているという検知結果を赤外線センサ50から取得した場合、収容室44の内部に物品が収められていないと判定する。
【0043】
これによって、収納装置制御端末95は、各収容室44の内部に物品が収められているか否かを判定することができる。
また、収納装置制御端末95は、各収容室44の内部に物品が収められているか否かの判定結果を記憶することが可能である。これによって、収納装置制御端末95は、収納装置1の在庫状況を取得することができる。
さらに、収納装置制御端末95は、取得した在庫状況をタッチパネル7に表示可能である。
【0044】
収納装置制御端末95は、取得部8が取得した所定の二次元コードを各収容室44のいずれかに関連付け、当該関連付けを記憶することが可能である。
具体的には、取得部8が取得した二次元コードを所定の収容室44に指定する操作がタッチパネル7に入力されると、収納装置制御端末95は、取得部8が取得した所定の二次元コードを指定された収容室44に関連付け、さらに当該関連付けを記憶する。
【0045】
これによって、収納装置制御端末95は、二次元コードに関連付けられた物品がいずれの収容室44に収められているかを記憶することができる。
また、本実施の形態の所定の情報は、上述した収納装置制御端末95の動作によって、所定の物品と、当該所定の物品が収められた所定の収容室44とを示す情報となる。
【0046】
さらに、収納装置制御端末95は、取得部8が取得した二次元コードがいずれかの収容室44に関連付けられているか否かを判定できる。
【0047】
収納装置制御端末95は、各収容室44の内部に物品が収められているか否かの判定結果に応じて、取得部8が取得した所定の二次元コードと各収容室44との関連付けを解消することが可能である。
【0048】
具体的には、収納装置制御端末95は、赤外線センサ50の検知結果に基づいて、所定の収容室44の内部に物品が収められていないと判定した場合、この収容室44と、当該収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを解消する。
これによって、収納装置制御端末95は、物品が取り出された収容室44を、物品が収められていない収容室44、すなわち空いた収容室44に所定の時間を待たずに変更して記憶することができる。このため、収納装置1では、例えば収納装置1を管理する管理作業者が所定の時間を待たずに新な物品を収納装置1に収めることができる。
なお、収納装置制御端末95は、内部に物品が収められている、と判定された収容室44では、当該収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを維持する。
【0049】
収納装置制御端末95は、取得部8が取得した所定の二次元コードを複数の収容室44に関連付けることが可能である。これによって、例えば、複数の物品が一つの二次元コードに関連付けられている場合に、これらの物品を複数の収容室44に亘って収めることができる。
【0050】
このため、例えば、作業者が収納装置1に一つの二次元コードに関連付けられた多数の物品を収める場合に、これらの物品を一つの収容室44に収めることができず、当該収納装置1にこれらの物品を収めることができない、という状態が生じることを抑制できる。すなわち、収納装置1では、二次元コードを複数の収容室44に関連付けることが可能であるため、複数の収容室44に一つの二次元コードに関連付けられた複数の物品を収めることができる。
【0051】
さらに、収納装置制御端末95は、取得部8が取得した所定の二次元コードを複数の収容室44に関連付けられていた場合に、これらの収容室44のそれぞれについて、内部に物品が収められているか否かを判定する。
そして、収納装置制御端末95は、内部に物品が収められていない、と判定された収容室44では、当該収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを解消し、内部に物品が収められている、と判定された収容室44では、当該収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを維持する。
【0052】
これによって、所定の二次元コードを複数の収容室44に関連付けられていた場合であっても、これらの収容室のいずれかが物品が取り出された収容室44であると判定した場合には、当該収容室44を空いた収容室44に所定の時間を待たずに変更して記憶することができる。
このように、収納装置制御端末95は、収納装置1に収められる物品に関連付けられた二次元コードを管理する管理部として機能する。
【0053】
収納装置制御端末95は、時刻を計時する計時部としての機能を備える。
具体的には、収納装置制御端末95は、所定の信号の受信や所定の情報の取得、あるいは所定の信号の発信等を起点として、経過した時間を計時することが可能である。
そして、収納装置制御端末95は、この計時部としての機能を用いて、収容室44と、当該収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを解消することが可能である。
【0054】
具体的には、収納装置制御端末95は、所定の収容室44に関連付けられている二次元コードを取得部8が最初に取得してから所定の時間が経過した場合、当該収容室44とこの収容室44に関連付けられている二次元コードとの関連付けを解消する。そして、収納装置制御端末95は、例えばタッチパネル7に二次元コードとの関連付けが解消された収容室44を表示する。
これによって、当該表示を確認した管理作業者に、関連付けが解消された収容室44に収められている物品の回収を促すことができる。このため、収納装置1では、長期間に亘って所定の物品が陳列室4の内部に収められることを抑制できる。
【0055】
本実施形態では、収納装置制御端末95は、各収容室44の内部に物品が収められているか否かの判定結果と、刑事部が計時した経過した時間とに応じて、取得部8が取得した所定の二次元コードと各収容室44との関連付けを解消する。
【0056】
なお、収納装置制御端末95は、収納装置1とは別に設けられていてもよい。この場合、収納装置1は、収納装置制御端末95と通信可能な通信部が設けられる。
【0057】
[1-1-3.収納装置管理システムの構成]
図4は、実施の形態における収納装置管理システム100の概略構成を示す図である。
収納装置管理システム100は、収納装置1を管理するための情報を処理するシステムである。収納装置管理システム100は、収納装置1と、ECサーバ112とを備える。本実施形態では、これらの収納装置1と各サーバとがそれぞれ1台ずつ設けられる場合を説明するが、これに限らず、収納装置管理システム100が管理する機器は、いずれも複数設けられてもよい。
【0058】
通信ネットワーク120は、収納装置1やECサーバ112等の収納装置管理システム100が含む各機器を相互にデータ通信可能に接続する。通信ネットワーク120は、公衆回線網、専用線、各種の無線通信回線を含んでもよく、サーバ、ルータ、無線通信アクセスポイント等の機器を含んでもよい。収納装置管理システム100が含む各機器と通信ネットワーク120との接続は、無線であってもよいし、有線であってもよい。
【0059】
ECサーバ112は、電子商取引(Electronic Commerce:EC)による商品等を購入するためのECウェブサイト(ECサイト)を提供するサーバである。
ECサーバ112は、通信ネットワーク120を介して、スマートフォン等の各種の端末やサーバと通信可能であり、当該ECサーバ112は、各種の端末から物品の購入や注文を受け付け、当該物品に関連付けられた二次元コードを当該端末に送信可能である。
また、ECサーバ112は、各種の端末に対して所定の通知を行うことも可能である。
なお、収納装置管理システム100では、ECサーバ112に限らず、各種のWebサーバや、ローカルサーバ等を備えていてもよい。
【0060】
本実施の形態の収納装置管理システム100において、収納装置1は、コンビニエンスストアや売店といった店舗施設105に設置される。
収納装置制御端末95は、上述の通り、収納装置1の各部を制御する。
【0061】
収納装置管理システム100は、収納装置1の内部に収められた物品を購入するユーザUが所持するユーザ所持端末114や店員Sが所持する店員所持端末116が接続可能である。ユーザ所持端末114と店員所持端末116とは、データ通信機能を備え、収納装置1、及び上述した各サーバとの間でデータ通信を実行する。
ユーザ所持端末114と店員所持端末116とは、ECサーバ112と通信して、物品の購入処理が可能な携帯端末であり、当該ユーザ所持端末114、及び店員所持端末116は、例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット等である。
【0062】
これらのユーザ所持端末114、及び店員所持端末116では、収納装置管理システム100に係る所定のアプリケーションプログラムが実行可能となる。本実施の形態では、これらのユーザ所持端末114、及び店員所持端末116は、所定の情報である二次元コードを表示可能に構成される。
【0063】
ここで、収納装置管理システム100における店員Sは、収納装置1や、当該収納装置1に収められた物品の管理を行う管理作業者である。店員Sは、例えば店舗施設105の店員や、収納装置1の設置作業者、収納装置1及び収納装置管理システム100の管理作業者等である。すなわち、店員Sは、収納装置1のメンテナンスと、当該収納装置1に対して物品の出入庫や、収められた物品の在庫管理とを実施する作業者である。
店員所持端末116は、店員Sであることを示す認証情報を表示可能に構成されている。本実施の形態では、当該認証情報は、二次元コードである。
【0064】
また、ユーザUは、収納装置1に収められた物品を購入する等といった、収納装置1、及びまたは収納装置管理システム100によって提供される各種のサービスの利用者である。
なお、収納装置管理システム100が含むユーザ所持端末114、及び店員所持端末116の数は、特に制限されない。
【0065】
[1-2.動作]
以上のように構成された収納装置1と、収納装置管理システム100とについて、その動作を以下説明する。
【0066】
[1-2-1.物品が購入されて収納装置に入庫される場合の動作]
図5は、収納装置管理システム100の動作を示すシーケンス図である。
図5に基づいて、物品が購入されて収納装置1に入庫される場合の収納装置管理システム100の動作を説明する。
まず、ユーザUが物品を注文する場合には、ユーザ所持端末114を用いてECサーバ112と通信を行い、ECサイトの表示や指示に従って、物品の購入処理を行う(ステップSK1)。
【0067】
ECサーバ112は、ユーザ所持端末114から送信された購入処理を受信すると、当該購入処理が受け付けられたことを示す情報、すなわち注文受付をユーザ所持端末114に送信する。ECサーバ112は、この注文受付と同時にユーザUが購入した物品に関連付けられた二次元コードをユーザ所持端末114に送信する(ステップSK2)。
【0068】
さらに、ECサーバ112は、ユーザUが購入した物品に関する情報、すなわち注文内容と、ユーザUが購入した物品に関連付けられた二次元コードを店員所持端末116に送信する(ステップSK3)。
店員Sは、注文内容と二次元コードとを受信すると、店員Sであることを示す認証情報を取得部8に提示する(ステップSK4)。
【0069】
取得部8は、認証情報を取得すると、当該認証情報を収納装置制御端末95に送信する(ステップSK5)。
収納装置制御端末95は、認証情報を取得すると、電子錠9を解錠すると共に、物品が収められていない収容室44、すなわち物品を入庫可能な収容室44をタッチパネル7に表示する(ステップSK6)。
【0070】
店員Sは、外扉5、6を開放し、タッチパネル7の表示に従って、所定の収容室44に物品を収める、所謂入庫作業を実施する。そして、入庫作業が完了すると、店員Sは、外扉5、6を閉塞し、店員所持端末116が受信した二次元コードを取得部8に提示する(ステップSK7)。
収納装置制御端末95は、赤外線センサ50の検知結果、すなわち物品の入庫対象に選択された収容室44と、取得部8が取得した二次元コードを取得する(ステップSK8)。
さらに、外扉5、6が開放されて閉塞されたことを示す信号を外扉開閉センサ10から取得すると(ステップSK9)、物品の入庫対象に選択された収容室44と取得部8が取得した二次元コードとを関連付ける。
[1-2-1.物品が収納装置から取り出される場合の動作]
図6は、収納装置1の動作を示すフローチャートである。
図6に基づいて、物品が収納装置1から取り出される場合の収納装置1の動作を説明する。
まず、収納装置1からユーザUが物品を受け取る場合には、ユーザUは、ユーザ所持端末114に表示させた二次元コードを収納装置1の取得部8に提示する。
取得部8は、提示された二次元コードを取得すると(ステップSA1)、収納装置制御端末95に当該二次元コードを取得したことを示す所定の信号と取得した二次元コードとを送信する(ステップSA2)。
収納装置制御端末95は、ステップSA2で所定の信号を受信すると、計時を開始する(ステップSA3)。
【0071】
次いで、収納装置制御端末95は、取得部8に取得された二次元コードがいずれかの収容室44に関連付けられているか否かを判定する(ステップSA4)。
取得された二次元コードが所定の収容室44に関連付けられている場合(ステップSA4:YES)、収納装置制御端末95は、電子錠9、及び所定の電動ロック機構71を制御して、外扉5、6と、当該二次元コードが関連付けられている収容室44の内扉61を解錠させる(ステップSA5)。
【0072】
ステップSA5で、電子錠9と電動ロック機構71が解錠されると、ユーザUは、外扉5、6と、二次元コードが関連付けられた収容室44の内扉61とを開放し、当該収容室44に収められた物品を取り出すことが可能となる。
ユーザUによって、物品を取り出すために外扉5、6が開放された後に、閉塞されると、外扉開閉センサ10は、外扉5、6が閉塞されたことを検知する(ステップSA6)。
そして、外扉開閉センサ10は、収納装置制御端末95に、外扉5、6が開放されて閉塞されたことを示す信号を送信する。
【0073】
収納装置制御端末95は、当該信号を受信すると、電子錠9を制御して外扉5、6を施錠させる(ステップSA7)。
この後、収納装置制御端末95は、二次元コードが関連付けられている収容室44の赤外線センサ50の検知結果を取得する(ステップSA8)。
【0074】
収納装置制御端末95は、ステップSA8で取得した赤外線センサ50の検知結果に基づいて、二次元コードが関連付けられている全ての収容室44の内部に物品が収められているか否か、すなわち、二次元コードが関連付けられている全ての収容室44の内部が空か否かを判定する(ステップSA9)。
二次元コードが関連付けられている全ての収容室44の内部が空であると判定した場合(ステップSA9:YES)、収納装置制御端末95は、取得された二次元コードと、当該二次元コードに関連付けられた全ての収容室44との関連付けを解消する(ステップSA10)。
【0075】
二次元コードが関連付けられている全ての収容室44の内部が空ではないと判定した場合(ステップSA9:NO)、収納装置制御端末95は、二次元コードが関連付けられている収容室44の内部に物品が収められていない収容室44があるか否か、すなわち、二次元コードが関連付けられているいずれかの収容室44の内部が空か否かを判定する(ステップSA11)。
【0076】
二次元コードが関連付けられているいずれかの収容室44の内部が空であると判定した場合(ステップSA11:YES)、収納装置制御端末95は、取得された二次元コードと、当該二次元コードに関連付けられ、内部が空である収容室44との関連付けを解消する(ステップSA12)。
【0077】
なお、収納装置制御端末95は、ステップSA11において、収納装置制御端末95は、内部が空でないと判定された収容室44と、当該収容室44に関連付けられた二次元コードとの関連付けを維持する。
【0078】
次いで、収納装置制御端末95は、取得部8が二次元コードを取得してから所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップSA13)。
所定の収容室44に関連付けられている二次元コードを取得部8が最初に取得してから所定の時間が経過したと判定した場合(ステップSA13:YES)、収納装置制御端末95は、当該二次元コードと、この収容室44に関連付けられている全ての収容室44の関連付けを解消する(ステップSA14)。
【0079】
一方、所定の収容室44に関連付けられている二次元コードを取得部8が最初に取得してから所定の時間が経過していないと判定した場合(ステップSA13:NO)、収納装置制御端末95は、当該二次元コードと、この収容室44に関連付けられている全ての収容室44の関連付けを維持する。
【0080】
ステップSA4において、取得された二次元コードがいずれの収容室44にも関連付けられていない場合(ステップSA4:NO)、収納装置制御端末95は、提示された二次元コードがいずれの収容室44にも関連付けられていないことを示す表示、所謂エラーメッセージをタッチパネル7に表示させる(ステップSA15)。
【0081】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、収納装置1は、前面に開口する開口部4Aを有し、内部に物品が収められる収容室44と、二次元コードを取得する取得部8と、物品と所定の情報とを関連付ける収納装置制御端末95と、を備える。そして、収納装置制御端末95は、取得部8が当該二次元コードを取得したことを示す所定の信号を受信してから所定の時間が経過した場合に、収容室44と二次元コードとの関連付けを解消する。
【0082】
これにより、収納装置1では、所定の時間内であれば、取得部8に二次元コードを提示することで繰り返し電子錠9を解錠することができる。そのため、収納装置1では、所定の時間内であれば、収容室44と二次元コードと関連付けを解消しないことで、ユーザUの取り忘れを抑制することができる。
また、上述の通り、収納装置1では、所定の時間が経過した場合に、収容室44と二次元コードとの関連付けを解消する手段が設けられる。そのため、収納装置1では、陳列室4の内部に継続して物品が収められることを抑制し、陳列室4の稼働率を向上させることができる。
【0083】
本実施の形態のように、収容室44の内部の状態を検知可能な赤外線センサ50を備え、収納装置制御端末95は、取得した赤外線センサ50の検知結果に基づいて、収容室44の内部に物品が収められているか否かを判定し、収容室44の内部に物品が収められていないと判定した場合に、収容室44と二次元コードとの関連付けを解消するようにしてもよい。
これにより、収納装置1では、物品が取り出された収容室44と、当該収容室44に関連付けられた二次元コードとの関連付けを解消できる。そのため、収納装置1では、空いた収容室44に、所定の時間を待たずに新な物品を収納装置1に収めることができ、稼働率を向上させることができる。
【0084】
本実施の形態のように、収納装置制御端末95は、二次元コードと複数の収容室44とを関連付け、収容室44の少なくともいずれか一つの内部に物品が収められていないと判定した場合に、物品が収められていないと判定された収容室44と二次元コードとの関連付けを解消するようにしてもよい。
これにより、収納装置1では、複数の収容室44に二次元コードが関連付けられていても、物品が取り出された収容室44と、当該収容室44に関連付けられた二次元コードとの関連付けを解消できる。そのため、収納装置1では、空いた収容室44に、所定の時間を待たずに新な物品を収納装置1に収めることができ、稼働率を向上させることができる。
【0085】
本実施の形態のように、収納装置1は、開口部4Aを開閉可能に閉塞する外扉5、6と、外扉5、6を施解錠する電子錠9とを備える。そして、収納装置制御端末95は、陳列室4の内部に二次元コードと関連付けられた物品が収められていた場合に、電子錠9に外扉5、6の解錠をさせるようにしてもよい。
これにより、収納装置1では、所定の二次元コードを提示したユーザUが陳列室4の内部に収められた物品を取り出すことができる。そのため、収納装置1では、物品を注文・購入したユーザUに確実に当該物品を提供できる。
【0086】
本実施の形態のように、収納装置1では、所定の信号は、物品と関連付けられた二次元コードが取得部8に取得された場合に、当該取得部8から収納装置制御端末95に送信されるようにしてもよい。
これにより、収納装置1では、物品と関連付けられた二次元コードが取得部8に提示されてから、所定の時間が経過した後に、当該二次元コードと、収容室44との関連付けを解消することができる。そのため、収納装置1では、所定の時間内であれば、取得部8に二次元コードを提示することで繰り返し電子錠9を解錠することができる。
【0087】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0088】
上述した実施形態の収納装置管理システム100は、収納装置サーバを備えていてもよい。
収納装置サーバは、収納装置制御端末95から各種の情報を取得し、当該情報を通信ネットワーク120を介して、各種のサーバや端末に送信するサーバである。
この場合、収納装置サーバは、例えば、物品の入庫作業を終えた後に、ECサーバ112に物品の入庫が完了したことを送信可能な構成であってもよい。そして、ECサーバ112は、収納装置サーバは、から物品の入庫が完了したことを受信すると、ユーザ所持端末114に物品の準備が完了したことを通知するようにしてもよい。
なお、収納装置サーバは、収納装置1や収納装置制御端末95と一体に設けられていてもよい。
また、ECサーバ112は、この収納装置サーバを介して収納装置制御端末95と通信可能であってもよい。
【0089】
また、
図3及び
図4に示した各部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、収納装置制御端末95、及び収納装置1の他の各部の具体的な細部構成についても、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0090】
また、例えば、
図5、及び
図6に示す動作のステップ単位は、収納装置制御端末95や、収納装置管理システム100の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0091】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本開示は、所定の情報が入力される入力部と物品と所定の情報とを関連付ける制御部とを備えた収納装置に適用可能である。具体的には、販売用ショーケースや、物品受け取り用や物品保管用のロッカー等に、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0093】
1 収納装置
4、4L、4R 陳列室
4A 開口部
5、6 外扉(扉)
7 タッチパネル(報知部)
8 取得部(入力部)
9 電子錠(ロック機構)
10 外扉開閉センサ(開閉検知部)
44 収容室
50 赤外線センサ(物品検知部)
95 収納装置制御端末(制御部)