(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、電子機器、通信モジュール、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20240607BHJP
【FI】
H04L67/00
(21)【出願番号】P 2022556989
(86)(22)【出願日】2021-10-12
(86)【国際出願番号】 JP2021037666
(87)【国際公開番号】W WO2022085510
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-01-16
(31)【優先権主張番号】P 2020176863
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】森下 竜也
(72)【発明者】
【氏名】吉川 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】松本 通弘
(72)【発明者】
【氏名】神田 裕士
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亜弓
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-192675(JP,A)
【文献】国際公開第2020/110312(WO,A1)
【文献】特開2006-260027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信モジュールを有する電子機器との間で通信する通信部と、
前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報の種類に依らない一のアプリケーションを用いて実行され、前記電子機器をアクセスポイントを介して前記電子機器を管理する管理システムに登録するための実行手順を決定する決定処理を実行する処理部と、を備え、
前記決定処理は、
前記電子機器に向けて、前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報の送信を要求する要求信号を前記通信部に送信させる第1処理と、
前記要求信号に対する応答信号を前記通信部を介して前記通信モジュールから受信する第2処理と、
前記応答信号の受信の有無、並びに前記応答信号を受信した場合には前記応答信号に含まれる前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報に基づいて、前記実行手順を決定する第3処理と、を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2処理にて前記応答信号を受信できない場合、前記第3処理では、前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報に依らず、デフォルトの手順を前記実行手順として決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理部は、決定した前記実行手順を前記情報処理装置のユーザに提示する提示処理を更に実行する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記決定処理で決定した前記実行手順を実行する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置との間で通信可能な前記通信モジュールを有する前記電子機器と、を備える、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置から前記通信モジュールを介して前記要求信号を受信すると、自身の識別情報を前記応答信号に含めて前記通信モジュールを介して前記情報処理装置へ返信させる、
電子機器。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置から前記要求信号を受信すると、自身のバージョン情報を前記応答信号に含めて前記情報処理装置へ返信する、
通信モジュール。
【請求項8】
通信モジュールを有する電子機器
の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報の種類に依らない一のアプリケーションを用いて実行され、前記電子機器をアクセスポイントを介して前記電子機器を管理する管理システムに登録するための実行手順を決定する決定処理を含み、
前記決定処理は、
前記電子機器に向けて、前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報の送信を要求する要求信号を送信する第1処理と、
前記要求信号に対する応答信号を前記通信モジュールから受信する第2処理と、
前記応答信号の受信の有無、並びに前記応答信号を受信した場合に前記応答信号に含まれる前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールのバージョン情報に基づいて、前記実行手順を決定する第3処理と、を含む、
情報処理方法。
【請求項9】
1以上のプロセッサに、
請求項8に記載の情報処理方法を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、電子機器、通信モジュール、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、管理装置と一又は複数の電子機器とが通信装置を介して通信可能であり、管理装置により通信装置を介して電子機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、電子機器を管理システムに登録するための手順をユーザが実行しやすくなる情報処理装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における情報処理装置は、通信部と、処理部と、を備える。前記通信部は、通信モジュールを有する電子機器との間で通信する。前記処理部は、前記電子機器をアクセスポイントを介して前記電子機器を管理する管理システムに登録するための実行手順を決定する決定処理を実行する。前記決定処理は、第1処理と、第2処理と、第3処理と、を含む。前記第1処理では、前記電子機器に向けて、前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールの識別情報の送信を要求する要求信号を前記通信部に送信させる。前記第2処理では、前記要求信号に対する応答信号を前記通信部を介して前記通信モジュールから受信する。前記第3処理では、前記応答信号の受信の有無、並びに前記応答信号を受信した場合には前記応答信号に含まれる前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールの識別情報に基づいて、前記実行手順を決定する。
【0006】
本開示における情報処理システムは、前記情報処理装置と、前記情報処理装置との間で通信可能な前記通信モジュールを有する前記電子機器と、を備える。
【0007】
本開示における電子機器は、前記情報処理装置から前記通信モジュールを介して前記要求信号を受信すると、自身の識別情報を前記応答信号に含めて前記通信モジュールを介して前記情報処理装置へ返信させる。
【0008】
本開示における通信モジュールは、前記情報処理装置から前記要求信号を受信すると、自身の識別情報を前記応答信号に含めて前記情報処理装置へ返信する。
【0009】
本開示における情報処理方法は、通信モジュールを有する電子機器をアクセスポイントを介して前記電子機器を管理する管理システムに登録するための実行手順を決定する決定処理を含む。前記決定処理は、第1処理と、第2処理と、第3処理と、を含む。前記第1処理では、前記電子機器に向けて、前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールの識別情報の送信を要求する要求信号を送信する。前記第2処理では、前記要求信号に対する応答信号を前記通信モジュールから受信する。前記第3処理では、前記応答信号の受信の有無、並びに前記応答信号を受信した場合には前記応答信号に含まれる前記電子機器の識別情報及び前記通信モジュールの識別情報に基づいて、前記実行手順を決定する。
【0010】
本開示におけるプログラムは、1以上のプロセッサに、前記情報処理方法を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示における情報処理装置等によれば、電子機器を管理システムに登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態における情報処理装置を含む全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態における接続手順の一例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施の形態における接続手順の他の一例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、実施の形態における登録手順の一例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施の形態における情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者の着眼点が、下記に説明される。
【0014】
従来、ユーザが所持するスマートフォン等の情報処理装置を用いて、実行手順をユーザが実行することで、家電機器等の電子機器を管理システムに登録することが知られている。管理システムは、電子機器を管理するシステムであって、例えば、電子機器を販売する業者又は電子機器を管理する業者が運用するサーバ等である。実行手順は、通信モジュールを有する電子機器を、施設(例えば、住居)に設置されたアクセスポイントを介して管理システムへ登録するための手順である。ここでは、アクセスポイントは、例えば無線LAN(Local Area Network)ルータであって、インターネット等の外部ネットワークN1に接続するためのルータ機能を有している。
【0015】
例えば、ユーザは、情報処理装置の有するディスプレイに表示される手順に従って、登録対象の電子機器に付属するリモートコントローラ等の付属装置、及び情報処理装置等を操作することで、実行手順を実行する。
【0016】
電子機器を管理システムに登録することで、ユーザは、登録した電子機器に関する情報(例えば、電子機器の使用状況等)を情報処理装置にて閲覧することが可能になる、というサービスを享受し得る。また、ユーザは、登録した電子機器を情報処理装置を用いて遠隔操作することが可能になる、というサービスを享受し得る。具体的には、ユーザが情報処理装置にて電子機器に対する指令を入力すると、当該指令が外部ネットワークを介して管理システムへと送信される。管理システムは、外部ネットワーク及びアクセスポイントを介して、受信した指令を対応する電子機器に向けて送信する。そして、電子機器は、通信モジュールにて指令を受信すると、受信した指令に応じた動作を実行する。
【0017】
ここで、実行手順は、電子機器の種類、仕様、又は電子機器の有するコンピュータプログラムのバージョン等によって異なり得る。また、実行手順は、電子機器のみならず、電子機器の有する通信モジュールの種類、仕様、又は通信モジュールの有するコンピュータプログラムのバージョン等によっても異なり得る。つまり、電子機器及び通信モジュールの組み合わせにより、多様な実行手順が存在し得る。
【0018】
例えば、電子機器及び通信モジュールのバージョンが古い場合、ユーザが実行すべき多数(例えば、9つ)の手順が含まれる実行手順を実行しなければ電子機器を管理システムに登録できなかった、といった状況があり得る。一方、電子機器及び通信モジュールのバージョンが新しくなると、実行手順が洗練されて簡素化される。これにより、ユーザが実行すべき少数(例えば、3つ)の手順が含まれる実行手順を実行するだけで、電子機器を管理システムに登録できるようになる、といった状況があり得る。
【0019】
従来、情報処理装置のアプリケーションにおける実行手順は固定されており、電子機器及び通信モジュールの対応する実行手順が異なる場合、別のアプリケーションを使用する必要があった。このため、ユーザは、対応するアプリケーションを選択する必要があり、電子機器を管理システムに登録するための手順(実行手順)を実行しにくい、という課題があった。
【0020】
以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
【0021】
以下、適宜図面を参照しながら、各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0022】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0023】
(実施の形態)
[1-1.全体構成]
まず、情報処理装置1を備えた情報処理システム100を含む全体構成について説明する。
図1は、実施の形態における情報処理システム100を含む全体構成を示すブロック図である。情報処理システム100は、情報処理装置1と、通信モジュール3を有する電子機器2と、を備える。実施の形態では、電子機器2は1つであるが、電子機器2は複数であってもよい。電子機器2は、例えば住居等の施設300に設置されている。実施の形態では、施設300は住居であり、情報処理装置1のユーザは居住者である、と仮定する。なお、施設300は、住居に限らず、集合住宅等の居住施設、小学校、中学校、高校、若しくは大学等の教育施設、公民館若しくは図書館等の公共施設、店舗、又は商業施設であってもよい。
【0024】
施設300には、電子機器2の他にアクセスポイント4が設置されている。実施の形態では、アクセスポイント4は情報処理システム100に含まれていないが、含まれていてもよい。また、施設300から離れた遠隔地には、アクセスポイント4との間でインターネット等の外部ネットワークN1を介して通信可能な管理システム200が設置されている。実施の形態では、管理システム200は情報処理システム100に含まれていないが、含まれていてもよい。
【0025】
管理システム200は、例えば電子機器2を販売する業者又は電子機器2を管理する業者が運用するサーバ等であって、登録した電子機器2についての種々のサービスを情報処理装置1のユーザに提供する。サービスは、既に述べたように、例えば登録した電子機器2に関する情報の閲覧、又は登録した電子機器2の遠隔操作等である。実施の形態では、管理システム200は、1つの施設300に設置された電子機器2を管理対象としているが、複数の施設300に各々設置された電子機器2を管理対象としてもよい。
【0026】
情報処理装置1は、例えばスマートフォン又はタブレット端末等、ユーザが所持する携帯端末である。実施の形態では、情報処理装置1がスマートフォンである、と仮定する。情報処理装置1の詳細については、[1-2.情報処理装置]にて後述する。
【0027】
電子機器2は、例えば空調機器、空気清浄機、洗濯機、テレビジョン受信機、自動掃除機、録画機器、冷蔵庫、又は電子レンジ等の調理機器といった家電機器である。なお、電子機器2は、例えば照明装置等、家電機器以外の機器であってもよい。実施の形態では、電子機器2が空調機器である、と仮定する。
【0028】
電子機器2は、プロセッサ21と、メモリ22と、を備える。また、電子機器2は、プロセッサ21に制御されることにより電子機器2ごとに固有の機能を発揮する機能部23を備える。実施の形態では、電子機器2は空調機器であるため、機能部23は、プロセッサ21に制御されることにより、空調機能を発揮する。
【0029】
実施の形態において、通信モジュール3は、電子機器2に組み込まれているが、電子機器2とは独立した機器であって、電子機器2のプロセッサ21とは別のプロセッサ、及び電子機器2のメモリ22とは別のメモリを有している。メモリには、通信モジュール3の識別情報(後述する)が記憶されている。また、通信モジュール3は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)等により電子機器2と接続されており、電子機器2との間で通信可能に構成されている。そして、電子機器2と通信モジュール3が互いに異なる独立した機器であることから、後述するように、電子機器2の識別情報は電子機器2に固有の情報であり、通信モジュール3の識別情報は通信モジュール3に固有の情報である。
【0030】
通信モジュール3は、情報処理装置1との間で通信可能に構成されている。実施の形態では、通信モジュール3は、ソフトウェアアクセスポイント機能を有しており、当該機能を用いることにより、情報処理装置1と無線通信することが可能である。通信モジュール3と情報処理装置1との間の通信の通信規格は、一例として、WiFi(登録商標)又はBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等であるが、これらの通信規格に限定されなくてもよい。
【0031】
また、通信モジュール3が実行する機能には、応答機能が含まれ得る。なお、応答機能は、全ての通信モジュール3が実行可能なわけではなく、応答機能を実行できない通信モジュール3も存在し得る。
【0032】
応答機能においては、通信モジュール3は、情報処理装置1からの要求信号Sig1(後述する)を受信すると、電子機器2に対して電子機器2の識別情報を要求することで、電子機器2の識別情報を取得し、かつ、メモリから通信モジュール3の識別情報を読み出す。そして、通信モジュール3は、取得した電子機器2の識別情報、及び読み出した通信モジュール3の識別情報を含む応答信号を、情報処理装置1へ向けて返信する。
【0033】
ここで、電子機器2の識別情報は、電子機器2に割り当てられた固有の通信用の識別子と、電子機器2の品番と、電子機器2の有するコンピュータプログラムのバージョンに関するバージョン情報と、を含み得る。また、通信モジュール3の識別情報は、通信モジュール3に割り当てられた固有の通信用の識別子と、通信モジュール3の品番と、通信モジュール3の有するコンピュータプログラムのバージョンに関するバージョン情報と、を含み得る。
【0034】
また、通信モジュール3は、後述する接続手順を踏むことで、アクセスポイント4との間で通信可能となるように構成されている。通信モジュール3とアクセスポイント4との間の通信の通信規格は、一例としてWiFi(登録商標)等であるが、この通信規格に限定されなくてもよい。
【0035】
電子機器2は、通信モジュール3と情報処理装置1との間の通信により、情報処理装置1との間で情報を授受する。また、電子機器2は、通信モジュール3とアクセスポイント4との間の通信により、アクセスポイント4を介して管理システム200との間で情報を授受する。
【0036】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、機能部23を制御する等、電子機器2の有する各種機能を実現する。
【0037】
メモリ22は、プロセッサ21が制御を行うために必要な情報(コンピュータプログラム等)が記憶される記憶装置である。メモリ22は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。メモリ22には、電子機器2の識別情報が記憶されている。
【0038】
アクセスポイント4は、ルータ機能を有した無線LANルータである。なお、アクセスポイント4は、ルータ機能を有していなくてもよく、アクセスポイント4とは別に設置されたルータを介して管理システム200と通信可能であってもよい。アクセスポイント4は、例えば光回線等を用いた有線通信により外部ネットワークN1に接続されてもよい。また、アクセスポイント4は、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等を用いた無線通信により外部ネットワークN1に接続されてもよい。
【0039】
[1-2.情報処理装置]
次に、情報処理装置1の詳細について説明する。情報処理装置1は、
図1に示すように、通信部11と、処理部12と、記憶部13と、を備える。また、情報処理装置1は、例えば液晶パネル又は有機EL(Electro-Luminescence)パネルにより構成されるディスプレイ14を備える。ディスプレイ14は、タッチパネルであって、ユーザによる操作入力を受け付けるインタフェースを兼ねている。
【0040】
通信部11は、通信モジュール3を有する電子機器2との間で通信する。例えば、通信部11は、既に述べたように、WiFi(登録商標)又はBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の無線通信の規格に従って通信モジュール3との間で通信することにより、電子機器2との間で通信する。また、通信部11は、アクセスポイント4の有する認証情報を情報処理装置1にて入力して設定すれば、アクセスポイント4との間でも通信可能である。認証情報は、アクセスポイント4のSSID(Service Set Identifier)及びパスワード(暗号化キー)である。
【0041】
処理部12は、記憶部13に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理装置1の有する各種機能を実現する。処理部12が実行し得る処理の一つとして、処理部12は、決定処理ST1を実行する。決定処理ST1は、電子機器2をアクセスポイント4を介して電子機器2を管理する管理システム200に登録するための実行手順を決定する処理である。決定処理ST1は、例えばユーザが情報処理装置1に対して特定の操作入力を行うことで、開始される。
【0042】
特定の操作入力は、一例として、情報処理装置1にインストールされている専用又は汎用のアプリケーションを実行することを含み得る。アプリケーションは、例えば情報処理装置1の有するディスプレイ14に表示される、アプリケーションに対応したアイコンをユーザが選択することで実行される。また、特定の操作入力は、一例として、実行中のアプリケーションにおいて所定の操作を行うことを含み得る。所定の操作は、例えば、アプリケーションの実行中において情報処理装置1の有するディスプレイ14に表示されるアイコン等を選択することである。
【0043】
実行手順は、情報処理装置1が処理部12にて実行する手順を含み得る他、情報処理装置1への入力等のユーザが実行する手順を含み得る。実行手順は、1つの手順のみを含む場合もあれば、複数の手順を含む場合もある。実施の形態では、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせにより、多様な実行手順が存在し得る。
【0044】
具体的には、実行手順は、ユーザが情報処理装置1にて所定の操作入力を行う手順、又はユーザが電子機器2に付属するリモートコントローラ等の付属装置5(
図3参照)にて所定の操作入力を行う手順等を含み得る。また、実行手順は、ユーザが電子機器2の状態(例えば、電子機器2に備え付けのランプ24(
図2参照)の点灯状態等)を確認する手順等を含み得る。ここで、情報処理装置1にて行う所定の操作入力は、一例として、ディスプレイ14に表示されるアイコンを選択すること、又はディスプレイ14に表示されるフィールドに文字列を入力すること等を含み得る。付属装置5にて行う所定の操作入力は、一例として、付属装置5に備え付けの釦等のスイッチを操作すること、又は当該スイッチを所定時間、操作し続けること等を含み得る。
【0045】
ここで、2つの実行手順を比較したときに、これらの実行手順が異なるというのは、これらの実行手順に含まれる手順の種類が異なることに限られない。例えば、2つの実行手順を比較したときに、これらの実行手順の各々に含まれる手順の種類が同じであっても、少なくとも1以上の手順においてパラメータが異なっていれば、これらの実行手順が互いに異なっている、と言える。パラメータは、一例として、付属装置5においてスイッチを押し続ける時間、又は情報処理装置1において入力する文字列等を含み得る。
【0046】
実施の形態では、実行手順は、接続手順と、登録手順と、を含んでいる。接続手順は、電子機器2をアクセスポイント4に接続するための手順である。登録手順は、接続手順の実行後に電子機器2をアクセスポイント4を介して管理システム200に登録するための手順である。つまり、電子機器2を管理システム200に登録するためには、まず、電子機器2をアクセスポイント4に接続することで、電子機器2をアクセスポイント4を介して外部ネットワークN1に接続する。その後、電子機器2をアクセスポイント4(つまり、外部ネットワークN1)を介して管理システム200に登録する。
【0047】
ここで、実行手順の一例について列挙する。
図2は、実施の形態における接続手順の一例を示す説明図である。
図3は、実施の形態における接続手順の他の一例を示す説明図である。
図4は、実施の形態における登録手順の一例を示す説明図である。
図2~
図4に示す例では、いずれもユーザが実行すべき手順のみを図示しており、実行手順のうち処理部12にて実行される手順は図示していない。以下では、実行手順のうちユーザが実行すべき手順を「ステップ」と称する。
【0048】
図2に示す例では、接続手順は、処理部12が実行する手順の他に、計8つのステップを含んでいる。1ステップ目においては、ユーザは、情報処理装置1にインストールされているアプリケーションを実行することにより、WiFi(登録商標)の設定画面を起動する。2ステップ目~7ステップ目においては、ユーザは、付属装置5の操作、電子機器2の状態(ここでは、電子機器2に備え付けのランプ24の点灯状態)の確認、情報処理装置1への認証情報の入力等の種々の手順を実行する。電子機器2の状態は、電子機器2のアクセスポイント4への接続を許容しているか否かの状態を含む。そして、8ステップ目においては、ユーザは、電子機器2の状態を確認した上で、電子機器2をアクセスポイント4に接続させるための入力を情報処理装置1にて実行する。
【0049】
図3に示す例では、接続手順は、処理部12が実行する手順の他に、計3つのステップを含んでいる。1ステップ目においては、ユーザは、情報処理装置1にインストールされているアプリケーションを実行することにより、WiFi(登録商標)の設定画面を起動する。2ステップ目においては、ユーザは、情報処理装置1にてアクセスポイント4の認証情報の入力を実行する。そして、3ステップ目においては、ユーザは、付属装置5に備え付けの特定のスイッチを操作する。
【0050】
図4に示す例では、登録手順は、処理部12が実行する手順の他に、計3つのステップを含んでいる。1ステップ目においては、ユーザは、情報処理装置1にて実行中のアプリケーションにて電子機器2の登録画面を起動する。2ステップ目においては、ユーザは、付属装置5に備え付けの特定のスイッチを操作する。このスイッチは、
図3に示す接続手順で操作するスイッチと同じであってもよいし、異なっていてもよい。そして、3ステップ目においては、ユーザは、情報処理装置1にて電子機器2の登録に必要な情報の入力を実行する。
図4では、3ステップ目において、ユーザが上記情報の入力後に情報処理装置1にて「登録」アイコンを選択する手順を図示している。
【0051】
上述のように、
図2に示す例では、計8つのステップをユーザが実行することにより、電子機器2がアクセスポイント4に接続される。一方、
図3に示す例では、計3つのステップをユーザが実行するだけで、電子機器2がアクセスポイント4に接続される。そして、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせに応じて、
図2に示す接続手順が実行手順に含まれる場合もあれば、
図3に示す接続手順が実行手順に含まれる場合もある。更には、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによっては、
図2及び
図3に示す接続手順以外の接続手順が実行手順に含まれる場合もある。例えば、接続手順は、処理部12が実行する手順の他に、計6つのステップを含んでいる場合もあり得る。この場合における接続手順は、例えば
図2に示す接続手順に含まれる8つのステップのうち、2つのステップを省略した手順として構成され得る。
【0052】
また、上述のように、
図4に示す例では、計3つのステップをユーザが実行することにより、電子機器2が管理システム200に登録される。そして、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせに応じて、
図4に示す登録手順が実行手順に含まれる場合もあれば、
図4に示す登録手順以外の登録手順が実行手順に含まれる場合もある。例えば、登録手順は、処理部12が実行する手順の他に、計2つのステップを含んでいる場合もあり得る。この場合における登録手順は、例えば
図4に示す登録手順に含まれる3つのステップのうち、2ステップ目を省略した手順として構成され得る。
【0053】
以下、処理部12の実行する決定処理ST1について、詳細に説明する。決定処理ST1は、第1処理ST11と、第2処理ST12と、第3処理ST13と、を含んでいる。
【0054】
第1処理ST11は、電子機器2に向けて、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報の送信を要求する要求信号Sig1を通信部11に送信させる処理である。要求信号Sig1には、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報を要求する指令と、送信元の情報処理装置1のアドレスと、が含まれる。第1処理ST11においては、処理部12は、例えば要求信号Sig1を通信部11にブロードキャストさせる。
【0055】
第2処理ST12は、要求信号Sig1に対する応答信号Sig2を通信部11を介して通信モジュール3から受信する処理である。実施の形態では、第2処理ST12において、処理部12は、要求信号Sig1を送信した時点から所定期間、応答信号Sig2を通信部11に待ち受けさせる。
【0056】
第3処理ST13は、応答信号Sig2の受信の有無、並びに応答信号Sig2を受信した場合に応答信号Sig2に含まれる電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に基づいて、実行手順を決定する処理である。実施の形態では、第3処理ST13は、応答信号Sig2を受信した場合、応答信号Sig2に含まれる電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報を用いて、データベースを検索することにより、あらかじめ規定された複数の実行手順から一の実行手順を選択して決定する。第3処理ST13にて決定される実行手順は、電子機器2を管理システム200に登録することが可能な手順である。データベースには、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報と、これらに対応する実行手順と、の組が複数記憶されている。実施の形態では、データベースは、情報処理装置1の記憶部13に記憶されている。
【0057】
また、実施の形態では、第2処理ST12にて応答信号Sig2を受信できない場合第3処理ST13では、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に依らず、デフォルトの手順を実行手順として決定する。デフォルトの手順は、上述の電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報と紐づけられた実行手順とは別にあらかじめ規定された実行手順であって、データベースに記憶されている。
【0058】
また、実施の形態では、処理部12は、決定処理ST1を実行した後に、提示処理ST2を実行する。提示処理ST2は、決定処理ST1にて決定した実行手順を情報処理装置1のユーザに提示する処理である。実施の形態では、提示処理ST2において、情報処理装置1の有するディスプレイ14に実行手順を文字列又は画像等を用いて表示することにより、実行手順をユーザに提示する。なお、ユーザに対する実行手順の提示は、ディスプレイ14での表示に限らない。例えば、提示処理ST2において、情報処理装置1の有するスピーカにて実行手順を音声で出力することにより、実行手順をユーザに提示してもよい。また、提示処理ST2において、ディスプレイ14での表示と、スピーカによる音声の出力と、の両方を組み合わせて実行手順をユーザに提示してもよい。
【0059】
[2.動作]
以上のように構成された情報処理装置1の動作について、以下
図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態における情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、情報処理装置1の通信部11は、通信モジュール3の有するソフトウェアアクセスポイント機能により、登録対象の電子機器2との間で通信可能な状態にある、と仮定する。ここで、登録対象の電子機器2とは、情報処理装置1のユーザが管理システム200に登録させたい電子機器2のことをいう。なお、通信部11と、登録対象の電子機器2との間で通信可能とするための処理は、決定処理ST1に含まれていてもよい。
【0060】
まず、情報処理装置1の処理部12は、ユーザによる特定の操作入力を受け付けることで(S1)、決定処理ST1を開始する(S2)。決定処理ST1が開始されると、処理部12は、まず第1処理ST11を実行する(S3)。第1処理ST11において、処理部12は、通信部11から登録対象の電子機器2に向けて要求信号Sig1を送信させる。登録対象の電子機器2が有する通信モジュール3は、要求信号Sig1を受信すると、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報が存在する場合は、各識別情報を含めた応答信号Sig2を情報処理装置1に向けて返信する。一方、登録対象の電子機器2が有する通信モジュール3は、各識別情報が存在しない場合、又は受信した要求信号Sig1に含まれる指令に反応できない場合は、特に何も実行しない。
【0061】
次に、処理部12は、第2処理ST12を実行する(S4)。第2処理ST12において、処理部12は、登録対象の電子機器2が有する通信モジュール3からの応答信号Sig2を所定期間、待ち受ける。所定期間において通信部11が応答信号Sig2を受信した場合(S5:Yes)、及び所定期間において通信部11が応答信号Sig2を受信できなかった場合(S5:No)のいずれにおいても、処理部12は、第3処理ST13の実行を開始する(S6,S7)。なお、処理S6における第3処理ST13と、処理S7における第3処理ST13とは、処理内容が互いに異なる。
【0062】
第2処理ST12にて通信部11が応答信号Sig2を受信した場合(S5:Yes)、処理部12は、応答信号Sig2に含まれる電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に基づいて、実行手順を決定する(S6)。一方、第2処理ST12にて通信部11が応答信号Sig2を受信できなかった場合(S5:No)、処理部12は、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に依らないデフォルトの手順を、実行手順として決定する(S7)。この実行手順は、全ての電子機器2に対応していることが好ましい。
【0063】
その後、処理部12は、提示処理ST2を実行する(S8)。提示処理ST2において、処理部12は、第3処理ST13にて決定した実行手順を情報処理装置1のユーザに提示する。実施の形態では、処理部12は、情報処理装置1の有するディスプレイ14に文字列又は画像等を表示させることにより、第3処理ST13にて決定した実行手順をユーザに提示する。これにより、ユーザは、情報処理装置1の有するディスプレイ14を見ながら実行手順を踏むことで、登録対象の電子機器2を管理システム200に登録することが可能である。なお、実行手順に複数の手順が含まれる場合、処理部12は、ユーザが手順を完了するごとに順次手順を提示する。
【0064】
[3.効果等]
以下、実施の形態における情報処理装置1の利点について説明する。
【0065】
既に述べたように、従来の情報処理装置のアプリケーションにおける実行手順は固定されており、電子機器2及び通信モジュール3の対応する実行手順が異なる場合、別のアプリケーションを使用する必要があった。このため、ユーザは、対応するアプリケーションを選択する必要があり、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しにくい、という問題があった。
【0066】
これに対して、実施の形態における情報処理装置1では、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に基づいて、多様な実行手順から登録対象の電子機器2に適した実行手順を決定することが可能である。このため、実施の形態における情報処理装置1では、ユーザは、対応するアプリケーションを選択せずとも、情報処理装置1にて一のアプリケーションを使用するだけで電子機器2を管理システム200に登録するための手順を完了させることができる。つまり、実施の形態における情報処理装置1によれば、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0067】
(変形例)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0068】
そこで、以下、実施の形態の変形例を例示する。
【0069】
実施の形態において、第3処理ST13は、実行手順を決定する際に、情報処理装置1が有するデータベースを参照してもよいし、情報処理装置1とは別の装置(例えば、管理システム200)が有するデータベースを参照してもよい。後者の場合、情報処理装置1は、取得した識別情報を別の装置へと送信し、識別情報に応じた実行手順を受信する。
【0070】
実施の形態では、第3処理ST13は、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報を用いてデータベースを検索することで実行手順を決定しているが、これに限らない。例えば、第3処理ST13は、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報の2つを変数とした規定のアルゴリズムを用いて実行手順を決定してもよい。この場合、実行手順を決定する際の処理にデータベースは不要である。
【0071】
実施の形態において、情報処理装置1はアクセスポイント4と接続されているが、これに限らない。例えば、情報処理装置1は、アクセスポイント4と接続されていない場合であっても、実行手順を決定することが可能である。
【0072】
実施の形態では、処理部12は、決定処理ST1で決定した実行手順を提示処理ST2によりユーザに提示しているが、これに限らない。例えば、提示処理ST2を実行する代わりに、処理部12は、決定処理ST1で決定した実行手順を実行してもよい。つまり、処理部12は、ユーザの手に依らず、決定処理ST1で決定した実行手順を自動的に実行してもよい。また、例えば、処理部12は、決定処理ST1で決定した実行手順を、提示処理ST2により情報処理装置1のユーザに提示した後に、実行手順を自動的に提示してもよい。
【0073】
実施の形態において、電子機器2は、情報処理システム100の一構成要素としてではなく、単体で市場に流通し得る。すなわち、電子機器2は、情報処理装置1から通信モジュール3を介して要求信号Sig1を受信すると、自身の識別情報を応答信号Sig2に含めて通信モジュール3を介して情報処理装置1へ返信させる。
【0074】
また、実施の形態において、通信モジュール3は、電子機器2の一構成要素としてではなく、単体で市場に流通し得る。すなわち、通信モジュール3は、情報処理装置1から要求信号Sig1を受信すると、自身の識別情報を応答信号Sig2に含めて情報処理装置1へ返信する。
【0075】
また、例えば、上記実施の形態において、本開示における情報処理装置1が備える処理部12の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0076】
また、本開示における情報処理装置1が備える処理部12の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0077】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0078】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。例えば、本開示は、上記実施の形態における情報処理方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
【0079】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0080】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0081】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
【0082】
(まとめ)
以上述べたように、実施の形態における情報処理装置1は、通信部11と、処理部12と、を備える。通信部11は、通信モジュール3を有する電子機器2との間で通信する。処理部12は、電子機器2をアクセスポイント4を介して電子機器2を管理する管理システム200に登録するための実行手順を決定する。決定処理ST1は、第1処理ST11と、第2処理ST12と、第3処理ST13と、を含む。第1処理ST11では、電子機器2に向けて、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報の送信を要求する要求信号Sig1を通信部11に送信させる。第2処理ST12では、要求信号Sig1に対する応答信号Sig2を通信部11を介して通信モジュール3から受信する。第3処理ST13では、応答信号Sig2の受信の有無、並びに応答信号Sig2を受信した場合に応答信号Sig2に含まれる電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に基づいて、実行手順を決定する。
【0083】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0084】
また、例えば、第2処理ST12にて応答信号Sig2を受信できない場合、第3処理ST13では、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に依らず、デフォルトの手順を実行手順として決定する。
【0085】
これによれば、応答信号Sig2の受信の有無に応じて、登録対象の電子機器2について適切な実行手順を決定しやすい、という利点がある。
【0086】
また、例えば、処理部12は、決定した実行手順を情報処理装置1のユーザに提示する提示処理ST2を更に実行する。
【0087】
これによれば、情報処理装置1のユーザは、提示された実行手順を確認しながら実行手順を実行することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0088】
また、例えば、処理部12は、決定処理ST1で決定した実行手順を実行する。
【0089】
これによれば、情報処理装置1のユーザは、自ら実行手順を実行しなくて済むので、ユーザの利便性が向上する、という利点がある。
【0090】
また、実施の形態における情報処理システム100は、情報処理装置1と、情報処理装置1との間で通信可能な通信モジュール3を有する電子機器2と、を備える。
【0091】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0092】
また、実施の形態における電子機器2は、情報処理装置1から通信モジュール3を介して要求信号Sig1を受信すると、自身の識別情報を応答信号Sig2に含めて通信モジュール3を介して情報処理装置1へ返信させる。
【0093】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0094】
また、実施の形態における通信モジュール3は、情報処理装置1から要求信号Sig1を受信すると、自身の識別情報を応答信号Sig2に含めて情報処理装置1へ返信する。
【0095】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0096】
また、実施の形態における情報処理方法は、通信モジュール3を有する電子機器2をアクセスポイント4を介して電子機器2を管理する管理システム200に登録するための実行手順を決定する決定処理ST1を含む。決定処理ST1は、第1処理ST11と、第2処理ST12と、第3処理ST13と、を含む。第1処理ST11では、電子機器2に向けて、電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報の送信を要求する要求信号Sig1を送信する。第2処理ST12では、要求信号Sig1に対する応答信号Sig2を通信モジュール3から受信する。第3処理ST13では、応答信号Sig2の受信の有無、並びに応答信号Sig2を受信した場合に応答信号Sig2に含まれる電子機器2の識別情報及び通信モジュール3の識別情報に基づいて、実行手順を決定する。
【0097】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【0098】
また、実施の形態におけるプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の情報処理方法を実行させる。
【0099】
これによれば、電子機器2及び通信モジュール3の組み合わせによる多様な実行手順から、どの実行手順を実行すればよいかを決定することができるので、電子機器2を管理システム200に登録するための手順をユーザが実行しやすくなる、という利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本開示は、通信モジュールを有する電子機器を、電子機器を管理する管理システムに登録する際に用いる情報処理装置等に適用可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 情報処理装置
11 通信部
12 処理部
2 電子機器
3 通信モジュール
4 アクセスポイント
N1 外部ネットワーク
Sig1 要求信号
Sig2 応答信号
ST1 決定処理
ST11 第1処理
ST12 第2処理
ST13 第3処理
ST2 提示処理
100 情報処理システム
200 管理システム