(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240607BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V19/00 214
F21V19/00 411
(21)【出願番号】P 2021195899
(22)【出願日】2021-12-02
(62)【分割の表示】P 2017040679の分割
【原出願日】2017-03-03
【審査請求日】2021-12-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】溝谷 徹
(72)【発明者】
【氏名】神保 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】川上 哲平
(72)【発明者】
【氏名】雀部 啓太
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-232713(JP,A)
【文献】特開2016-076307(JP,A)
【文献】国際公開第2016/175101(WO,A1)
【文献】特開2014-120289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
前記光源ユニットが取り付けられる器具本体と、
を備え、
前記光源ユニットは、光源が取り付けられる取付板と、少なくとも一対の取付具と、前記光源を点灯させる電源ユニットと、を有し、
前記器具本体は、底壁と、前記底壁の厚み方向に直交する方向の両端に位置する少なくとも一対の結合部と、前記電源ユニットに電気的に接続される端子台と、を有し、
前記光源ユニットは、前記少なくとも一対の取付具を前記少なくとも一対の結合部にそれぞれ結合することで、前記器具本体に取り付けられ、
前記底壁は、吊りボルトが挿通される複数のボルト挿通孔を有し、
前記複数のボルト挿通孔は、前記底壁の前記厚み方向に直交する平面において、第1の直線に沿って並んでおり、
前記電源ユニットと前記端子台とは、前記平面内において、前記第1の直線に対して、互いに反対側に位置し、
前記第1の直線は、前記平面において、前記少なくとも一対の結合部同士を結ぶ第2の直線と直交し、その交点は、前記平面において、前記器具本体の中心に位置
し、
前記電源ユニットは、長尺であり、その長手方向が前記第1の直線と並列するように配置される、
照明器具。
【請求項2】
前記複数のボルト挿通孔のうちの1つは、前記平面において、前記交点に設けられている、
請求項1の照明器具。
【請求項3】
前記複数のボルト挿通孔のうちの1つは、前記平面において、前記器具本体の重心位置に設けられている、
請求項1又は2の照明器具。
【請求項4】
前記底壁は、前記端子台を介して前記電源ユニットに給電するための給電用の電源線が挿通される複数の挿通孔を更に有し、
前記複数の挿通孔は、前記第1の直線上とは異なる位置に設けられている、
請求項1~3のいずれか1項の照明器具。
【請求項5】
前記複数の挿通孔のうち少なくとも1つは、前記第2の直線上に設けられている、
請求項4の照明器具。
【請求項6】
前記第1の直線は、前記平面において、前記少なくとも一対の結合部間の中心を通る、
請求項1~5のいずれか1項の照明器具。
【請求項7】
前記光源ユニットは、第1端が前記電源ユニットに電気的に接続され、第2端が前記端子台に電気的に接続される電線をさらに有し、
前記光源ユニットは、前記電線を保持する保持具を有し、
前記保持具は、前記平面内において、前記第1の直線上に位置する、
請求項1~6のいずれか1項の照明器具。
【請求項8】
前記保持具は、前記取付板と前記底壁との間に位置する覆い片を有し、前記覆い片と前記取付板との間で前記電線を保持する、
請求項7の照明器具。
【請求項9】
前記保持具は、前記平面内において、前記複数のボルト挿通孔のいずれとも重なっていない、
請求項7又は8の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関し、より詳細には、光源ユニットと、光源ユニットが取り付けられる器具本体とを有する照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、光源ユニットと器具本体と枠と透光性のパネルと点灯装置を備える照明器具を開示する。器具本体は、下面が開口した箱状に形成され、天井材に設けた開口部に埋め込まれた状態で設置される。光源ユニットは、器具本体の内部に収納される。枠は、器具本体の開口と繋がるように貫通孔が設けられ、天井材における開口部の周縁に上面を当接させた状態で器具本体に取り付けられる。パネルは、貫通孔を塞ぐようにして枠に保持される。枠は、貫通孔を挟んで対向する一対の枠部のそれぞれに取り付けられた固定バネを用いて、器具本体に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明器具を天井材に施工する場合、最初に、器具本体を天井材の吊りボルトに固定する。次に、枠を、光源ユニット及びパネルとともに器具本体に取り付ける。ここで、器具本体を吊りボルトに固定した状態では、器具本体内に吊りボルトが突出している場合ある。そのため、このような吊りボルトの先端が、光源ユニットを器具本体に取り付ける作業の妨げとなる場合があった。
【0005】
本発明の課題は、光源ユニットを器具本体に取り付ける作業を容易に行える照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る一態様の照明器具は、光源ユニットと、前記光源ユニットが取り付けられる器具本体と、を備える。前記光源ユニットは、光源が取り付けられる取付板と、少なくとも一対の取付具と、前記光源を点灯させる電源ユニットと、を有する。前記器具本体は、底壁と、前記底壁の厚み方向に直交する方向の両端に位置する少なくとも一対の結合部と、前記電源ユニットに電気的に接続される端子台と、を有する。前記光源ユニットは、前記少なくとも一対の取付具を前記少なくとも一対の結合部にそれぞれ結合することで、前記器具本体に取り付けられる。前記底壁は、吊りボルトが挿通される複数のボルト挿通孔を有する。前記複数のボルト挿通孔は、前記底壁の前記厚み方向に直交する平面において、第1の直線に沿って並んでいる。前記電源ユニットと前記端子台とは、前記平面内において、前記第1の直線に対して、互いに反対側に位置する。前記第1の直線は、前記平面において、前記少なくとも一対の結合部同士を結ぶ第2の直線と直交し、その交点は、前記平面において、前記器具本体の中心に位置する。前記電源ユニットは、長尺であり、その長手方向が前記第1の直線と並列するように配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る一態様の照明器具は、光源ユニットを器具本体に取り付ける作業を容易に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る照明器具の上方から見た分解斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の照明器具の下方から見た分解斜視図である。
【
図4】
図4は、同上の照明器具における器具本体の分解斜視図である。
【
図5】
図5は、同上の照明器具における光源ユニットの下方から見た分解斜視図である。
【
図6】
図6は、同上の光源ユニットの上方から見た分解斜視図である。
【
図7】
図7は、同上の光源ユニットのカバーを省略した斜視図である。
【
図8】
図8は、同上の照明器具の反射部材を省略した上面図である。
【
図9】
図9は、同上の変形例の光源ユニットの下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.実施形態
1.1 構成
本発明の一実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態の照明器具1は、天井に埋込配設される埋込型の照明器具である。
【0010】
本実施形態の照明器具1は、
図1~
図3に示すように、光源ユニット2と、光源ユニット2が取り付けられる器具本体10とを備えている。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、
図1及び
図3において照明器具1の上下、前後及び左右の各方向を規定する。
【0011】
器具本体10は、
図1、
図3及び
図4に示すように、下面が開口した直方体形状(箱形)の第1本体(収容部11)と、上面及び下面が開口した四角錐台状(角筒状)の第2本体(反射部材12)とを有している。収容部11は、正方形状の底壁110と、底壁110の4つの辺から下向きに突出する長方形状の4つの側壁111とを有している。以下必要に応じて4つの側壁111を区別するために、左側、右側、前側、及び後側の側壁をそれぞれ符号111A,111B,111C,111Dで表す。収容部11の底壁110及び4つの側壁111は、鋼板などの金属板によって一体に形成されることが好ましい。
【0012】
底壁110は、給電用の電源線が挿通される複数の挿通孔1100を有している。挿通孔1100に挿通される電源線は、底壁110の下面に取り付けられている端子台13に電気的に接続される。端子台13は、後述する光源ユニット2の電源ユニット6に電気的に接続される機能ユニットである。端子台13は、
図3に示すように、前後方向において、底壁110の中心よりも、後側の側壁111Dに近い位置にある。また、端子台13は、左右方向において、底壁110の中心よりも、左側の側壁111Aに近い位置にある。
【0013】
さらに、底壁110は、建物の躯体(天井躯体9)に埋め込まれている吊りボルト90が挿通される複数のボルト挿通孔1101を有している(
図3参照)。これら複数のボルト挿通孔1101は、左右方向に一列に並ぶように底壁110に設けられている。より詳細には、
図8に示すように、複数のボルト挿通孔1101は、複数対のボルト挿通孔1101A,1101B,1101Cを含む。また、複数のボルト挿通孔1101は、単独のボルト挿通孔1101Dを含む。これら複数のボルト挿通孔1101A,1101B,1101C,1101Dは、底壁110の厚み方向(上下方向)に直交する平面において、直線(第1の直線L10)に沿って並んでいる。以下、冗長な表現の繰り返しを避けるために、底壁110の厚み方向に直交する平面を、必要に応じて、基準平面という。基準平面は、照明器具1のいずれかの構成要素の面というよりは、構成要素間の位置関係を説明するための仮想的な面である。第1の直線L10は、底壁110の厚み方向に直交する方向(左右方向)である。また、第1の直線L10は、基準平面内において、器具本体10の重心位置(本実施形態では、底壁110の中心)を通る。これにより、器具本体10を吊りボルト90に安定した状態で取り付けることができる。複数対のボルト挿通孔1101A,1101B,1101Cの各々は、基準平面内において、器具本体10の重心位置に対して点対称である。そのため、器具本体10を吊りボルト90により安定した状態で取り付けることができる。また、複数対のボルト挿通孔1101A,1101B,1101Cは、対となるボルト挿通孔1101間の間隔が互いに異なる。ここで、一対のボルト挿通孔1101Aは、間隔が最も小さく、次いで一対のボルト挿通孔1101B、一対のボルト挿通孔1101Cの順に小さい。また、単独のボルト挿通孔1101Dは、基準平面内において、器具本体10の重心位置にある。
【0014】
左側の側壁111A及び右側の側壁111Bの各々は、一対の係止部112と、一対の導通部113とを有している(
図4参照)。一対の係止部112は、各側壁111A(111B)の内側面から斜め上方に突出している。なお、これらの係止部112は、側壁111A(111B)の一部が切り起こされて形成されることが好ましい。また、一対の導通部113は、側壁111A(111B)の一部が切り起こされて形成されている(
図4参照)。さらに、左側の側壁111A及び右側の側壁111Bの各々は、一対の規制部115を有している。一対の規制部115は、概ね矩形平板状であって、各側壁111A(111B)の長手方向(前後方向)の両端における内側の側面から、前側及び後側の側壁111C,111Dと平行するように突出している。なお、これらの規制部115は、各側壁111A(111B)から切り起こして形成されることが好ましい。
【0015】
前側の側壁111C及び後側の側壁111Dの各々は、一対の係止部112と、引掛部114とを有している(
図4参照)。一対の係止部112は、左側及び右側の側壁111A,111Bの係止部112と同様に、側壁111C(111D)の一部が切り起こされることにより、各側壁111C(111D)の内側面から斜め上方に突出するように形成されている。引掛部114A,114Bは、側壁111C,111Dの長手方向の中央に設けられている。このように、器具本体10は、底壁110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)の両端に位置する一対の引掛部114A,114Bを有する。
図8に示すように、一対の引掛部114A,114B同士を結ぶ直線(第2の直線L20)は、底壁110の厚み方向に直交する平面において、器具本体10の中心(重心位置)を通り、第1の直線L10に直交している。ただし、第1の直線L10と第2の直線L20とは厳密な意味で直交している必要はなく、照明器具の技術分野において直交していると判断し得る範囲で交差していればよい。引掛部114Aは、光源ユニット2を器具本体10に取り付けるために後述の取付具8(第1取付具8A)と結合される結合部(第1結合部)を構成する。引掛部114Bは、光源ユニット2を器具本体10に取り付けるために後述の取付具8(第2取付具8B)と結合される結合部(第2結合部)を構成する。引掛部114A(114B)は、側壁111C(111D)をその厚み方向に貫通する孔1141を有している。孔1141は、後述する取付具8の取付ばね80が差し込まれる孔である。ただし、前側の側壁111Cの引掛部114(114A)の孔1141は、逆U字状に形成され、後側の側壁111Dの引掛部114(114B)の孔1141は、H字状に形成されている(
図4参照)。
【0016】
反射部材12は、4つの反射板120と、各反射板120の上端からそれぞれ上向きに突出する4つの側板121と、各反射板120の下端から前後方向及び左右方向に突出する枠体122とを有している(
図4参照)。以下必要に応じて4つの側板121を区別するために、左側、右側、前側、及び後側の側板をそれぞれ符号121A,121B,121C,121Dで表す。各反射板120は、台形状に形成されている。各側板121は、概ね台形状に形成されている。なお、4つの反射板120により、軸方向(上下方向)に沿った両側の端部(上端部及び下端部)が開口した筒状の囲い部が構成されている。各側板121は、収容部11の4つの側壁111のうちの対応する1つの側壁111にそれぞれ結合される。つまり、4つの側板121A,121B,121C,121Dが、4つの側壁111A,111B,111C,111Dに、それぞれ、結合される。枠体122は、正方形の枠状に形成され、4つの反射板120のそれぞれの下端とつながっている。反射部材12は、4つの反射板120の内側面(反射面)によって光源ユニット2が発する光の配光を調整するように構成されている。
【0017】
4つの側板121は、すべて同一の形状に形成されている。各側板121は、一対の矩形の係止孔123と、矩形の貫通孔124と、一対の台形状の孔125とを有している(
図4参照)。貫通孔124は、側板121の長手方向におけるほぼ中央に設けられている。一対の孔125は、側板121の長手方向に沿って貫通孔124の両側に設けられている。一対の係止孔123は、その長手方向を側板121の長手方向に揃え、かつ、側板121の長手方向に沿って一対の孔125の両側に設けられている。4つの側板121にそれぞれ一対ずつ設けられている係止孔123に、収容部11の4つの側壁111にそれぞれ一対ずつ設けられている係止部112のうちの対応する1つの係止部112が1つずつ挿入される。係止孔123に挿入された係止部112は、各側板121における係止孔123の上側の縁に当たることにより、側板121に係止される。つまり、係止部112は、側板121が底壁110から離れる向き(下向き)に変位することを妨げるように構成されている。
【0018】
上述のように、合計8つの係止部112がそれぞれ側板121に係止されることにより、収容部11と反射部材12が結合されて器具本体10が構成される(
図3参照)。また、各側壁111に設けられている一対の導通部113は、対応する孔125に挿通されるように折り曲げられる(
図3参照)。折り曲げられた導通部113は、側板121における孔125の縁に接触する。つまり、収容部11は、導通部113を介して反射部材12と電気的に導通している。さらに、側壁111C,111Dに設けられている引掛部114A,114Bは、側壁111C,111D及び側板121C,121Dの厚み方向(前後方向)に沿って、側板121C,121Dに設けられている貫通孔124と重なっている(
図3参照)。
【0019】
ここで、器具本体を構成する2つの部品がねじ止めによって結合される場合、ねじ締め作業によって器具本体の組立作業の作業性が低下するおそれがある。これに対して、照明器具1の器具本体10は、側壁111に設けられている係止部112が側板121に設けられている係止孔123に挿入されることで収容部11と反射部材12が結合されるように構成されている。そのため、ドライバなどの工具を使わずに収容部11と反射部材12を結合させることができ、器具本体10の組立作業の作業性の低下を抑制することができる。また、係止部112は、側板121が底壁110から離れる向き(下向き)に変位することを妨げるように構成されている。そのため、地震による強い揺れが生じた場合に係止部112の係止が外れ難くなり、反射部材12が落下する可能性を低くすることができる。
【0020】
光源ユニット2は、
図1、
図5及び
図6に示すように、2つのLED(Light Emitting Diode)モジュール3と、取付部材4と、カバー5と、電源ユニット6と、無線通信ユニット7と、一対の取付具8とを備えている。2つのLEDモジュール3と、カバー5と、電源ユニット6と、無線通信ユニット7と、2つの取付具8は、取付部材4に取り付けられる。また、光源ユニット2は、
図8に示すように、電線200を備える。電線200は、器具本体10の端子台13と電源ユニット6との電気的接続に用いられる。電線200は、
図8に示すように、第1端201で電源ユニット6に接続される。また、電線200は、第2端202に、端子台13との接続のためのコネクタ210を有している。つまり、電線200は、第1端201が電源ユニット6に電気的に接続され、第2端202が端子台13に電気的に接続される。なお、電線200のコネクタ210は端子台13に直接接続されずに、端子台13に接続された別の電線のコネクタに接続される。
【0021】
取付部材4は、正方形の取付板40と、取付板40の4つの辺からそれぞれ下向きに突出する4つの側板41とを有している。取付板40は、第1方向(上下方向)の両面である、上面410及び下面411を有する。ただし、取付板40と4つの側板41とは、亜鉛鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されることが好ましい。4つの側板41の各々は、細長い長方形状に形成されている。
【0022】
また、取付部材4は、
図8に示すように、(第1)保持具43と、(第2)保持具44と、を備える。第1保持具43及び第2保持具44は、電線200を保持するために用いられる。
【0023】
第1保持具43は、
図8に示すように、取付板40の第1方向(上下方向)に直交する第2方向(前後方向)の中央に位置する。また、第1保持具43は、
図8に示すように、取付板40の第1方向及び第2方向にそれぞれ直交する第3方向(左右方向)において、取付板40の一端(左端)よりも中央の近くに位置する。第1保持具43は、
図6に示すように、取付板40の上面410から上方に突出する突出片431と、突出片431の先端から取付板40の第3方向の他端(右端)側へ突出する覆い片432と、を有する。突出片431の上下方向の長さは、覆い片432と取付板40との間に、電線200を配置できるように設定される。つまり、第1保持具43は、覆い片432と取付板40との間で電線200を保持する。
【0024】
第2保持具44は、
図8に示すように、取付板40の前後方向において、取付板40の後端よりも中央の近くに位置する。また、第2保持具44は、取付板40の左右方向において、取付板40の左端よりも中央の近くに位置する。第2保持具44は、
図6に示すように、取付板40の上面410から上方に突出する突出片441と、突出片441の先端から取付板40の左端側へ突出する覆い片442と、を有する。突出片441の上下方向の長さは、覆い片442と取付板40との間に、電線200を配置できるように設定される。つまり、第2保持具44は、覆い片442と取付板40との間で電線200を保持する。
【0025】
なお、第1保持具43及び第2保持具44は、取付板40を形成する金属板の一部を切り欠いて折り曲げることで、取付板40と一体に形成される。
【0026】
2つのLEDモジュール3の各々は、長方形状の実装基板31の実装面(下面)に多数のLED30を実装して構成されている。各LED30は、例えば、白色光を放射する照明用白色LEDである。これら複数のLED30は、実装基板31の実装面に格子状に配置され、実装面に形成されている配線導体(銅はく)を介して互いに電気的に接続されている。また、各実装基板31の実装面には、配線導体を介して各LED30と電気的に接続されたレセプタクルコネクタ32が実装されている。レセプタクルコネクタ32は、後述するように電源ユニット6の出力線に結線されたプラグコネクタと抜き差し可能に接続される。2つのLEDモジュール3は、取付板40の下面411に、左右方向に間隔を空けて並ぶようにして、ねじ止めにより取り付けられる(
図7参照)。
【0027】
電源ユニット6は、2つのLEDモジュール3の各々を点灯させるように構成される。つまり、電源ユニット6は、光源であるLED30を点灯させるように構成される。電源ユニット6は、プリント配線板61に電子部品が実装されて構成された電源回路と、この電源回路を収容するケース60とを有している(
図6参照)。電源回路は、入力コネクタ62、整流器、力率改善回路、降圧型のDC/DCコンバータ、出力コネクタ63などを備える。入力コネクタ62は、電線200(
図8参照)を介して端子台13と電気的に接続される。電源回路は、入力コネクタ62から入力する交流電力を直流電力に変換した後、変換後の直流電力を出力コネクタ63から電線(出力線)を介して出力する。直流電力は、出力線の先端に結線されたプラグコネクタ及びレセプタクルコネクタ32を介して各LEDモジュール3の各LED30に供給される。
【0028】
プリント配線板61は、長尺の矩形平板状の絶縁基板の部品面に配線導体(銅はく)が形成されている。プリント配線板61の表面に、入力コネクタ62、出力コネクタ63、平滑コンデンサ、チョークコイルなどの、いわゆるリード部品が実装される。そして、プリント配線板61のはんだ面に電源回路を構成している電子部品のうちの表面実装部品が実装される。ただし、入力コネクタ62は、プリント配線板61の長手方向の一端(左端)に実装され、出力コネクタ63は、プリント配線板61の長手方向の他端(右端)に実装されている。ケース60は、
図6に示すように、金属製の板材によって長尺の箱状に形成されている。ケース60は、入力コネクタ62及び出力コネクタ63を露出するようにしてプリント配線板61を内部に収容している。つまり、入力コネクタ62及び出力コネクタ63は、ケース60の長手方向の両端にそれぞれ配置されている。電源ユニット6は、
図8に示すように、取付板40の上面410における前端(取付板40の第2方向の一端)に、ケース60の長手方向を左右方向に一致させるようにして取付板40にねじ止めされている。特に、ケース60は、入力コネクタ62が取付板40の左端側、出力コネクタ63が取付板40の右端側を向くように配置される。
【0029】
無線通信ユニット7は、
図6に示すように、合成樹脂製のハウジング70、信号ケーブル71、プラグコネクタ72などを備えている。無線通信ユニット7は、ハウジング70内に収容されているアンテナで受信する無線信号(例えば、920MHz帯の電波を媒体とする無線信号)から制御指令を取得するように構成されている。なお、無線信号は、送信機から送信され、照明器具1の点灯・消灯及び/又は調光などを行うための制御指令を伝送している。無線通信ユニット7は、信号ケーブル71並びにプラグコネクタ72を介して、無線信号から取得した制御指令を電源ユニット6の電源回路へ伝送するように構成されている。なお、プラグコネクタ72は、電源ユニット6に設けられているレセプタクルコネクタと電気的に接続される。電源ユニット6の電源回路は、無線通信ユニット7から伝送されてくる制御指令に応じて、出力コネクタ63から出力する直流電力を調整してLEDモジュール3を点灯・消灯及び調光するように構成されている。
【0030】
無線通信ユニット7は、取付板40の上面410に取り付けられている(
図6参照)。取付板40には、無線通信ユニット7のハウジング70の一部(アンテナが収容されているアンテナ収容部700)が挿通される孔400が設けられている(
図5参照)。無線通信ユニット7のハウジング70は、アンテナ収容部700が孔400に挿通された状態で取付板40の上面410に固定されている。ただし、この孔400は、取付板40の下面411において、2つのLEDモジュール3の間に位置している。したがって、アンテナ収容部700は、取付板40の下面411における2つのLEDモジュール3の間から下向きに突出する(
図7参照)。
【0031】
一対の取付具8(第1取付具8A,第2取付具8B)は同一の構成を有している。各取付具8は、取付ばね80と、取付ばね80を取付板40に取り付けるための取付金具85とを有している(
図6参照)。取付ばね80は、コイル部81と、2本の腕部(第1腕部82及び第2腕部83)と、引掛片84とを有するねじりコイルばねで構成されている。取付金具85は、平板状のベース850と、ベース850に設けられたブリッジ状の支持部851と、ベース850に設けられた筒状の引掛部852とを有している。支持部851は、コイル部81をその軸まわりに回転可能に支持する。引掛部852は、取付ばね80の引掛片84が引っ掛けられる(
図6参照)。2つの取付具8A,8Bの取付金具85は、
図8に示すように、取付板40の上面410における前後方向の両端かつ左右方向の中央の位置にねじ止めされる。ここで一対の取付具8A,8Bは、光源ユニット2の重心位置を通る直線上にあることが好ましい。各取付ばね80の第1腕部82は、取付板40の外に突出している(
図7参照)。各取付ばね80の第2腕部83は、取付金具85に引っ掛けられる(
図6参照)。
【0032】
カバー5は、
図6に示すように、正方形状の底部50と、底部50の周縁から上向きに立ち上がる周壁部51と、周壁部51の上端に設けられた4つの取付部52とを有している。底部50と周壁部51と4つの取付部52は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって一体に形成されることが好ましい。また、少なくとも底部50及び周壁部51は、その表面にシボ加工が施されることによって光を拡散するように構成されることが好ましい。あるいは、少なくとも底部50及び周壁部51は、合成樹脂材料に拡散剤が混入されることによって光を拡散するように構成されることが好ましい。各取付部52は、周壁部51の上端から底部50と平行に突出する長方形状の突片520と、鉤形に形成されて周壁部51の上端から上向きに突出する係合片521と、周壁部51の上端から上向きに突出する突起522とを有している。
【0033】
カバー5は、取付部材4の側板41の内側に周壁部51を収めるようにして取付部材4に取り付けられる。ここで、取付部材4の取付板40において、カバー5の4つの取付部52と対応する位置、すなわち、取付板40の4つの辺における長手方向の中央に被取付部42が1つずつ設けられている(
図5及び
図6参照)。各被取付部42は、取付板40を厚み方向に貫通する取付孔420と、取付孔420の縁から側板41に沿うように上向きに突出するかしめ片421とを有している。各取付部52の係合片521及び突起522は、取付板40の下から上に向かって、対応する取付孔420に挿通される(
図6参照)。そして、各かしめ片421が内向きにかしめられることにより、係合片521がかしめ片421に係合する。つまり、カバー5は、側板41の内側に周壁部51を収めるようにして取付部材4の取付板40に取り付けられる(
図6参照)。
【0034】
以上述べた照明器具1では、
図8に示すように、複数のボルト挿通孔1101(1101A,1101B,1101C,1101D)は、底壁110の厚み方向に直交する平面(基準平面)において、第1の直線L10に沿って並んでいる。第1の直線L10は、基準平面において、一対の結合部114,114同士を結ぶ第2の直線L20と直交する。ここで、一対の結合部114,114は、光源ユニット2の一対の取付具8,8に結合される。そのため、一対の結合部114,114同士を結ぶ第2の直線L20は、一対の取付具8,8同士を結ぶ直線と一致する。したがって、第1の直線L10は、基準平面において、一対の取付具8,8同士を結ぶ直線と直交しているともいえる。また、第1の直線L10は、基準平面において、一対の引掛部(結合部)114,114間の中心を通っている。
【0035】
また、照明器具1では、
図8に示すように、電源ユニット6と機能ユニット(端子台13)とは、基準平面内において、第1の直線L10に対して、互いに反対側に位置する。そのため、電源ユニット6及び機能ユニット(端子台13)と吊りボルト90との干渉の可能性を低減できる。そして、電源ユニット6と端子台13とは、電線200を利用して電気的に接続される。電線200は、第1保持具43によって取付板40に保持される。ここで、第1保持具43は、基準平面内において、第1の直線L10上に位置する。つまり、第1の直線L10上において、電線200が取付板40に固定されるから、複数のボルト挿通孔1101のいずれかから器具本体10内に挿入された吊りボルト90が電線200に接触する可能性を低減できる。さらに、第1保持具43は、取付板40と底壁110との間に位置する覆い片432を有し、覆い片432と取付板40との間で電線200を保持する。そのため、覆い片432によって、電線200を吊りボルト90から保護できる。また、第1保持具43は、基準平面内において、複数のボルト挿通孔1101のいずれとも重なっていない。これにより、吊りボルト90から電線200を遠ざけることができる。よって、吊りボルト90が電線200に接触する可能性をさらに低減できる。
【0036】
さらに、2つのLEDモジュール3(光源)は、
図5及び
図6に示すように、取付板40における一面(上面410)とは反対側の面(下面411)に取り付けられる。そのため、取付板40の一面(上面410)に光源ユニット2を取り付ける場合に比べれば、より大きな光源ユニット2を採用できる。
【0037】
1.2 施工作業
次に、照明器具1の天井への施工作業について説明する。施工作業を行う作業者は、まず、底壁110の挿通孔1100に電源線を挿通した後、ボルト挿通孔1101(
図3ではボルト挿通孔1101B)に挿通した吊りボルト90にナット91を締め付けることで器具本体10を吊りボルトに取り付ける(
図3参照)。また、作業者は、挿通孔1100から引き込んだ電源線を端子台13に結線することで器具本体10を天井に配設する。なお、器具本体10は、収容部11と反射部材12を導通部113で電気的に導通させているので、収容部11と反射部材12の両方に接地工事を行う手間を省くことができる。
【0038】
続いて、作業者は、後側の側板121Dに設けられた貫通孔124を通して、後側の側壁111Dに設けられた引掛部114Bの孔1141に後側の取付具(第2取付具)8Bの取付ばね80の第1腕部82を挿入する。このとき、作業者は、後側の取付具8Bの取付ばね80の第1腕部82を、後側の側壁111Dの引掛部114Bが有する仮保持片1140に引っ掛けることで光源ユニット2を器具本体10に仮保持させることができる。作業者は、光源ユニット2を器具本体10に仮保持させた状態で端子台13と電源ユニット6の結線作業を行う。特に、電線200は、第2端202が電源ユニット6に対して第1取付具8Aとは反対側に位置するから、比較的、第2取付具8Bの近くにある。そのため、結線作業が行いやすい。
【0039】
そして、作業者は、前側の側壁111Cに設けられた引掛部114Aの孔1141に前側の取付具8Aの取付ばね80の第1腕部82を差し込む。この後、作業者は、光源ユニット2を持ち上げて収容部11内に収容する。光源ユニット2が収容部11内に収容されると、取付具8A,8Bの取付ばね80の第1腕部82が側壁111C,111Dの引掛部114A,114Bの縁に引っ掛かる。その結果、光源ユニット2は、2つの取付ばね80のばね力によって器具本体10に支持される。つまり、光源ユニット2は、第1取付具8A及び第2取付具8Bを引掛部(第1結合部)114A及び引掛部(第2結合部)114Bにそれぞれ結合することで、器具本体10に取り付けられる。
【0040】
ここで、照明器具1では、
図8に示すように、複数のボルト挿通孔1101(1101A,1101B,1101C,1101D)が並ぶ第1の直線L10は、一対の引掛部(結合部)114,114同士を結ぶ第2の直線L20と直交する。これにより、器具本体10内に突出する吊りボルト90から離れた場所で、各取付具8を対応する引掛部114に結合する作業を行える。そのため、吊りボルト90が作業の邪魔になり難い。これにより、光源ユニット2を器具本体10に取り付ける作業を容易に行える。また、第1の直線L10は、一対の引掛部(結合部)114,114間の中心を通る。そのため、各引掛部(結合部)114を吊りボルト90から十分に遠ざけることができ、光源ユニット2を器具本体10に取り付ける作業をより容易に行える。
【0041】
以上のような手順で照明器具1の施工作業が完了する。なお、取付部材4の取付板40の上面410が収容部11の規制部115の下端に当たることによって、収容部11内における光源ユニット2の位置が規制されている(
図7参照)。そのため、照明器具1は、電源ユニット6が取付板40に当たらず、器具本体10から光源ユニット2に加わる応力の低減を図ることが可能になる。
【0042】
1.3 まとめ
以上述べたように、本実施形態の照明器具1では、複数のボルト挿通孔1101が並ぶ第1の直線L10が、一対の引掛部(結合部)114,114同士を結ぶ第2の直線L20と直交する。そのため、吊りボルト90が作業の邪魔になり難い。これにより、光源ユニット2を器具本体10に取り付ける作業を容易に行える。
【0043】
2.変形例
以上説明した実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
【0044】
例えば、光源ユニット2が備える2つの取付具8(第1取付具8A,第2取付具8B)は、必ずしも同一構造でなくてもかまわない。例えば、光源ユニット2の変形例として、
図9に示すように片側の第2取付具8Bが取付ばね80の代わりに鉤形の引掛金具86を有していてもかまわない。引掛金具86は、鉤形に形成されて光源ユニット2の取付部材4の端から外向きに突出している。引掛金具86は、器具本体10の側壁111Dの引掛部114Bに引っ掛けられて光源ユニット2を器具本体10に仮保持させることができる。そして、光源ユニット2は、引掛金具86が後側の側壁111Dの引掛部114Bに引っ掛けられ、第1取付具8Aの取付ばね80が前側の側壁111Cの引掛部114Aに引っ掛けられることにより、器具本体10の収容部11に支持される。
【0045】
上記実施形態では、器具本体10は、一対の結合部114,114を有しているが、器具本体10は、複数対の結合部114,114を有していてもよい。例えば、前側の側壁111C及び後側の側壁111Dの各々は、2以上の引掛部(結合部)114を有していてもよい。例えば、側壁111C,111Dの各々において、2以上の引掛部114が、側壁の長手方向に並べて設けられてもよい。この場合、光源ユニット2は、複数対の結合部114,114にそれぞれ結合される複数対の取付具8,8を有していてもよい。このように、照明器具1では、光源ユニット2は、少なくとも一対の取付具8,8を器具本体10の少なくとも一対の結合部114,114にそれぞれ結合することで、器具本体10に取り付けられればよい。
【0046】
上記実施形態では、機能ユニットは、端子台13である。端子台13は、電源ユニット6を別の回路に電気的に接続する機能を有する機能ユニットである。機能ユニットは、端子台13に限定されず、所定の機能を有して電源ユニット6と電気的に接続されるユニットであればよい。例えば、機能ユニットは、端子台13に加えて、センサやスイッチなどが挙げられる。つまり、機能ユニットは、センサなどの、電源ユニット6に所望の信号を与える機能を有する機能ユニットであってもよい。また、機能ユニットは、電源ユニット6からの信号に応じて動作する(制御される)機能を有する機能ユニットであってもよい。
【0047】
例えば、光源ユニット2において、LEDモジュール3の数は特に限定されない。また、光源ユニット2は、必ずしも、LEDモジュール3と、カバー5と、無線通信ユニット7と、を備えていなくてもよい。
【0048】
また、照明器具1は、埋込型の照明器具に限定されず、例えば、天井に直付けされる直付け型の照明器具であってもよい。
【0049】
3.態様
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の照明器具(1)は、光源ユニット(2)と、前記光源ユニット(2)が取り付けられる器具本体(10)と、を備える。前記光源ユニット(2)は、光源(30)が取り付けられる取付板(40)と、少なくとも一対の取付具(8)と、を有する。前記器具本体(10)は、底壁(110)と、前記底壁(110)の厚み方向に直交する方向の両端に位置する少なくとも一対の結合部(114,114)と、を有する。前記光源ユニット(2)は、前記少なくとも一対の取付具(8,8)を前記少なくとも一対の結合部(114,114)にそれぞれ結合することで、前記器具本体(10)に取り付けられる。前記底壁(110)は、吊りボルト(90)が挿通される複数のボルト挿通孔(1101)を有する。前記複数のボルト挿通孔(1101)は、前記底壁(110)の前記厚み方向に直交する平面において、第1の直線(L10)に沿って並んでいる。前記第1の直線(L10)は、前記平面において、前記少なくとも一対の結合部(114,114)同士を結ぶ第2の直線(L20)と直交する。第1の態様によれば、光源ユニット(2)を器具本体(10)に取り付ける作業を容易に行える。
【0050】
第2の態様の照明器具(1)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記第1の直線(L10)は、前記平面において、前記少なくとも一対の結合部(114,114)間の中心を通る。第2の態様によれば、光源ユニット2を器具本体10に取り付ける作業をより容易に行える。
【0051】
第3の態様の照明器具(1)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記光源ユニット(2)は、前記光源(30)を点灯させる電源ユニット(6)をさらに有する。前記器具本体(10)は、前記電源ユニット(6)に電気的に接続される機能ユニット(13)をさらに有する。前記電源ユニット(6)と前記機能ユニット(13)とは、前記平面内において、前記第1の直線(L10)に対して、互いに反対側に位置する。第3の態様によれば、電源ユニット(6)及び機能ユニット(13)と吊りボルト(90)との干渉の可能性を低減できる。
【0052】
第4の態様の照明器具(1)は、第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記光源ユニット(2)は、第1端(201)が前記電源ユニット(6)に電気的に接続され、第2端(202)が前記機能ユニット(13)に電気的に接続される電線(200)をさらに有する。前記光源ユニット(2)は、前記電線(200)を保持する保持具(43)を有する。前記保持具(43)は、前記平面内において、前記第1の直線(L10)上に位置する。第4の態様によれば、吊りボルト(90)が電線(200)に接触する可能性をさらに低減できる。
【0053】
第5の態様の照明器具(1)は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記保持具(43)は、前記取付板(40)と前記底壁(110)との間に位置する覆い片(432)を有し、前記覆い片(432)と前記取付板(40)との間で前記電線(200)を保持する。第5の態様によれば、電線(200)を吊りボルト(90)から保護できる。
【0054】
第6の態様の照明器具(1)は、第4又は第5の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記保持具(43)は、前記平面内において、前記複数のボルト挿通孔(1101)のいずれとも重なっていない。第6の態様によれば、吊りボルト(90)が電線(200)に接触する可能性をさらに低減できる。
【0055】
第7の態様の照明器具(1)は、第1~第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記第1の直線(L10)は、前記平面内において、前記器具本体(10)の重心位置を通る。第7の態様によれば、器具本体(10)を吊りボルト(90)に安定した状態で取り付けることができる。
【0056】
第8の態様の照明器具(1)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記複数のボルト挿通孔(1101)は、複数対のボルト挿通孔(1101A,1101B,1101C)を含む。複数対のボルト挿通孔(1101A,1101B,1101C)は、対となるボルト挿通孔(1101)間の間隔が互いに異なる。前記複数対のボルト挿通孔(1101A,1101B,1101C)の各々は、前記平面内において、前記器具本体(10)の重心位置に対して点対称である。第8の態様によれば、器具本体(10)を吊りボルト(90)により安定した状態で取り付けることができる。
【符号の説明】
【0057】
1 照明器具
2 光源ユニット
6 電源ユニット
8 取付具
30 LED(光源)
40 取付板
43 保持具
432 覆い片
200 電線
10 器具本体
110 底壁
1101(1101A,1101B,1101C) ボルト挿通孔
114 結合部
13 機能ユニット
90 吊りボルト
L10 第1の直線
L20 第2の直線