(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】送風装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/64 20060101AFI20240621BHJP
F24F 13/06 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
H04N5/64 501Z
F24F13/06 A
H04N5/64 541J
(21)【出願番号】P 2020155996
(22)【出願日】2020-09-17
【審査請求日】2023-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2019199521
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】末広 善文
(72)【発明者】
【氏名】谷口 和宏
(72)【発明者】
【氏名】岩川 幹生
(72)【発明者】
【氏名】長田 篤
【審査官】橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-022451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64- 5/70
F24F 13/06-13/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の筐体の一辺から前記一辺と対向する前記筐体の他辺に向く第一方向に、前記表示装置の表示面に対して略平行に第一気流を吹き出す第一吹出口と、
前記他辺から前記一辺に向く第二方向に、前記表示面に対して略平行に第二気流を吹き出す第二吹出口と、
前記第一吹出口までの流路上に設けられ、第一温度の気流と、前記第一温度とは異なる第二温度の気流とを切り替えて、前記第一気流として流通させる第一切替部と、
前記第二吹出口までの流路上に設けられ、前記第一温度の気流と、前記第二温度の気流とを切り替えて、前記第二気流として流通させる第二切替部と、
前記第一吹出口から吹き出される前記第一気流の送風量及び温度と、前記第二吹出口から吹き出される前記第二気流の送風量及び温度と、を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、それぞれの送風量及び温度を制御しつつ、前記第一気流と前記第二気流とを衝突させることによって前記表示面から前方に向けて第三気流を生じさせることを特徴とする送風装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示面に表示される画像の内容に基づいて、前記表示面における前記第三気流を生じさせる位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示面に表示される画像の内容に基づいて、前記第一温度の気流と前記第二温度の気流とを切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の送風装置。
【請求項4】
運動機器を使用して運動を行う利用者に向けて気流を送風する送風装置であって、
前記運動機器の正面に設置され
た表示装置を構成する筐体の一辺に沿って延設され、第一気流を吹き出す第一吹出口と、
前記一辺と対向する前記筐体の他辺に沿って延設され、第二気流を吹き出す第二吹出口と、
前記第一吹出口までの流路上に設けられ、第一温度の気流と、前記第一温度とは異なる
第二温度の気流とを切り替えて、前記第一気流として流通させる第一切替部と、
前記第二吹出口までの流路上に設けられ、前記第一温度の気流と、前記第二温度の気流とを切り替えて、前記第二気流として流通させる第二切替部と、
前記第一吹出口から吹き出される前記第一気流の送風量及び温度と、前記第二吹出口から吹き出される前記第二気流の送風量及び温度とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、それぞれの送風量及び温度を制御しつつ、前記第一気流と前記第二気流とが前記運動機器を使用する前記利用者の位置において交差するように前記表示
装置側から前方に向けて吹き出させることを特徴とする送風装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記表示装置に表示される画像の内容に基づいて、前記第一温度の気流と前記第二温度の気流とを切り替えることを特徴とする請求項4に記載の送風装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風装置に関し、特に表示面の前方に向けて気流を送出する送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置に送風機を備え、視聴者が見ている画面を挟んで互いに離れた箇所にある送風口から画面の中央に向けて気流を送風し、これらの気流を互いに衝突させることで、画面から前方に向けて気流を送出する画像表示装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の画像表示装置は、気流の温度を制御しておらず、視聴者に対して気流が吹き出されるという状況の臨場感(体感性)を十分に提供できているとは言えない可能性がある。更なる臨場感(体感性)の向上が求められる。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、表示面側から前方に向けて気流を送出する際に、気流の体感性の向上を図ることができる送風装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の送風装置は、第一吹出口と、第二吹出口と、第一切替部と、第二切替部と、制御部と、を備える。第一吹出口は、表示装置の筐体の一辺から一辺と対向する筐体の他辺に向く第一方向に、表示装置の表示面に対して略平行に第一気流を吹き出す。第二吹出口は、他辺から一辺に向く第二方向に、表示面に対して略平行
に第二気流を吹き出す。第一切替部は、第一吹出口までの流路上に設けられ、第一温度の気流と、第一温度とは異なる第二温度の気流とを切り替えて、第一気流として流通させる。第二切替部は、第二吹出口までの流路上に設けられ、第一温度の気流と、第二温度の気流とを切り替えて、第二気流として流通させる。制御部は、第一吹出口から吹き出される第一気流の送風量及び温度と、第二吹出口から吹き出される第二気流の送風量及び温度と、を制御する。そして、制御部は、それぞれの送風量及び温度を制御しつつ、第一気流と第二気流とを衝突させることによって表示面から前方に向けて第三気流を生じさせる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の送風装置によれば、表示面側から前方に向けて気流を送出する際に、気流の体感性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態1に係る送風装置を用いた運動支援システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、同運動支援システムの概略ブロック図である。
【
図3】
図3は、同運動支援システムを構成する送風装置の概略構成図である。
【
図4】
図4(a)は、同送風装置に形成された第一吹出口、第二吹出口が含まれるように表示面と平行な面で同送風装置を切断した概略断面図であり、
図4(b)は、第一吹出口、第二吹出口が含まれるように水平面で同送風装置を切断した概略断面図である。
【
図5】
図5は、同送風装置に供給する空気を気調する機器の概略ブロック図である。
【
図6】
図6は、同送風装置を構成する第一送風部及び第二送風部より吹き出される気流の送風量及び温度を制御するためのブロック図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施の形態2に係る送風装置を用いた運動支援システムの概略ブロック図である。
【
図8】
図8は、同運動支援システムを構成する送風装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。よって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。従って、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0010】
(実施の形態1)
まず、
図1及び
図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る送風装置10を用いた運動支援システム1の概略構成について説明する。
図1は、送風装置10を用いた運動支援システム1の概略構成図である。
図2は、運動支援システム1の概略ブロック図である。なお、
図1以降の図面では、表示装置20を正面から見た状態で左右を規定して説明する。
【0011】
運動支援システム1は、ボックス型のルームユニット2として構成され、利用者Uが表示装置20に映し出される映像(風景あるいは状況等)に応じた臨場感(体感性)のある環境内で、継続的な運動を楽しみながら運動機器3を使用することができるシステムである。
【0012】
具体的には、
図1に示すように、運動支援システム1におけるルームユニット2は、利
用者Uが運動する運動空間S1と、運動空間S1に対して送風装置10から供給する気調空気を生成して貯蔵するための気調空間S2とを有して構成される。
【0013】
運動空間S1には、その中央に運動機器3(例えば、自転車エルゴメーター)が設置されるとともに、運動機器3の前方となる壁面に表示装置20を有する送風装置10が設けられている。また、運動機器3の後方の壁面には、運動空間S1への出入口となるドア4が設けられている(
図2参照)。
【0014】
送風装置10は、略矩形状の表示装置20を有して構成され、表示装置20の両端に設けられた一対の送風部(第一送風部60L、第二送風部60R)から気流を流して衝突させることで、表示装置20の表示面20bの前方に向けて気流を送出する装置である。送風装置10の詳細については後述する。
【0015】
気調空間S2には、
図2に示すように、運動空間S1に対して送風装置10から供給する気調空気を生成して貯蔵するために、空調装置41と調湿装置42を有して構成される気調部40と、一対の送風機(送風機43L、送風機43R)と、制御部70とが設置されている。
【0016】
気調部40は、空調装置41と調湿装置42によって、気調空間S2の内部における空気の温度及び湿度を所定の条件に調節する。これにより、気調空間S2の内部には、所定の条件(温度及び湿度)となった空気が貯蔵される。ここで、空調装置41は、気調空間S2の内部における空気を取り込んで、取り込んだ空気の温度制御を行って気調空間S2の内部に送出する機器である。調湿装置42は、気調空間S2の内部における空気を取り込んで、取り込んだ空気の湿度制御を行って気調空間S2の内部に送出する機器である。
【0017】
一対の送風機は、
図2に示すように、気調部40によって調節された気調空気を送風装置10(第一送風部60L及び第二送風部60R)に送出する。具体的には、送風機43Lは、気調部40によって調節された気調空気を、図示しないダクトを流通させて第一送風部60Lに送出する。一方、送風機43Rは、気調部40によって調節された気調空気を、図示しないダクトを流通させて第二送風部60Rに送出する。
【0018】
制御部70は、気調部40及び一対の送風機の動作を制御するが、詳細は後述する。
【0019】
また、詳細は後述するが、本実施の形態では、気調空間S2は、複数の気調空間(後述する
図5の第一気調空間S2a及び第二気調空間S2b)に分割され、各気調空間に上述した気調部40及び一対の送風機がそれぞれ設けられている。
【0020】
次に、
図3及び
図4を参照して、運動支援システム1を構成する送風装置10の概略構成について説明する。
図3は、送風装置10の概略構成図である。
図4(a)は、送風装置10に形成された第一吹出口15L、第二吹出口15Rが含まれるように、表示面20bと平行な面で送風装置10を切断した概略断面図である。
図4(b)は、第一吹出口15L、第二吹出口15Rが含まれるように水平面で送風装置10を切断した概略断面図である。
【0021】
送風装置10は、
図3に示すように、略矩形状の表示装置20を有して構成され、表示装置20の両端に設けられた一対の送風部(第一送風部60L、第二送風部60R)から気流を流して衝突させることで、表示装置20の表示面20bの前方に向けて気流を送出する装置である。表示装置20は、例えば、様々な映像あるいは文字を表示する情報媒体であるデジタルサイネージ等の大型の表示画面を有する装置である。本実施の形態では、表示装置20は、設定された運動支援プログラム(例えば、自然の中をサイクリングする
映像プログラム)に応じた映像を表示する。
【0022】
送風装置10を構成する一対の送風部(第一送風部60L、第二送風部60R)は、表示装置20の両端に設置され、表示面20bを挟んで対向する位置からそれぞれ表示面20bと略平行な向きに気流(第一気流30L、第二気流30R)を吹き出す。
【0023】
具体的には、送風装置10は、
図3及び
図4に示す通り、表示装置20の筐体20aの一辺である左辺に設置される第一吹出部材10Lと、左辺と対向する筐体20aの他辺である右辺に設置される第二吹出部材10Rとを備えている。
【0024】
第一吹出部材10Lは、第一送風部60Lの筐体として構成される。また、第一吹出部材10Lは、筐体20aの左辺より右辺に向く第一方向に、表示面20bに対して略平行に第一気流30Lを吹き出す第一吹出口15Lが形成されている。
【0025】
第二吹出部材10Rは、第二送風部60Rの筐体として構成される。また、第二吹出部材10Rは、筐体20aの右辺より左辺に向く第二方向に、表示面20bに対して略平行に第二気流30Rを吹き出す第二吹出口15Rが形成されている。
【0026】
第一吹出口15Lは、
図4(a)に示す通り、第一吹出口15Lより吹き出される第一気流30Lを水平方向に調整するための第一ルーバ14Lが複数設けられている。第一吹出部材10Lの内部には、
図4(b)に示す通り、第一空気導通路13Lが形成されており、第一空気導通路13Lは、第一吹出口15Lと連通している。
【0027】
第一吹出部材10L(第一送風部60L)の後方の流路には、
図2に示す通り、送風機43Lが設けられている。送風機43Lから第一空気導通路13Lへ空気を送風することにより、その送風した空気が、第一空気導通路13Lを介して第一吹出口15Lより第一気流30Lとして吹き出される。
【0028】
一方、第二吹出口15Rは、
図4(a)に示す通り、第二吹出口15Rより吹き出される第二気流30Rを水平方向に調整するための第二ルーバ14Rが複数設けられている。第二吹出部材10Rの内部には、
図4(b)に示す通り、第二空気導通路13Rが形成されており、第二空気導通路13Rは、第二吹出口15Rと連通している。
【0029】
第二吹出部材10R(第二送風部60R)の後方の流路には、
図2に示す通り、送風機43Rが設けられている。送風機43Rから第二空気導通路13Rへ空気を送風することにより、その送風した空気が、第二空気導通路13Rを介して第二吹出口15Rより第二気流30Rとして吹き出される。
【0030】
ここで、
図4を参照しながら、送風装置10の動作原理について説明する。まず、第一吹出口15L及び第二吹出口15Rによって表示面20bの前方に向けて気流(第一気流30L及び第二気流30R)が送出される動作原理について説明する。
【0031】
第一吹出口15Lより、筐体20aの左辺から右辺に向く第一方向に、表示面20bに対して略平行に空気を吹き出すと、吹き出された空気は、コアンダ効果による誘引現象(吹き出された空気と表示面20bとの間に負圧領域が発生し、吹き出された空気が負圧領域側に誘引される現象)によって表示面20bに沿って第一気流30Lを形成する。また、第二吹出口15Rより、筐体20aの右辺から左辺に向く第二方向に、表示面20bに対して略平行に空気を吹き出すと、吹き出された空気は、コアンダ効果による誘引現象によって表示面20bに沿って第二気流30Rを形成する。
【0032】
ここで、第一吹出口15L及び第二吹出口15Rは対向しており、第一吹出口15Lによって形成された第一気流30Lと、第二吹出口15Rによって形成された第二気流30Rとは、表示面20bの前面領域30Cで衝突する。そして、衝突した第一気流30Lと第二気流30Rとは、表示面20bが壁となって、その表示面20bから前方に押し出され、第三気流30Fとなって送出される。
【0033】
このように、本実施の形態に係る表示装置20を有する送風装置10は、第一吹出口15L及び第二吹出口15Rによって、表示面20bの上方から前方に向けて第三気流30Fが送出される。よって、本実施の形態に係る送風装置10は、表示面20bから前方に向けて気流を送風することができる。なお、第一吹出口15L及び第二吹出口15Rから、表示面20bに対して略平行となるように各気流を吹き出すが、ここで略平行とは、コアンダ効果による誘引現象が作用できる程度であればよく、第一吹出口15L及び第二吹出口15Rより吹き出される各気流が、表示面20bに対して平行な向きから若干離れたり近づいたりしていても、本発明の範囲に含まれる。
【0034】
次に、
図5を参照して、本実施の形態における気調部40及び一対の送風機(送風機43L、送風機43R)の詳細構成について説明する。
図5は、送風装置10(第一送風部60L、第二送風部60R)に供給する空気を気調する機器の概略ブロック図である。
【0035】
図5に示すように、気調空間S2は、複数の気調空間(第一気調空間S2a、第二気調空間S2b)に分割され、各気調空間に気調部40及び一対の送風機(送風機43L、送風機43R)がそれぞれ設けられている。
【0036】
具体的には、第一気調空間S2aには、気調部40としての第一気調部40aと、送風機43Lとしての第一送風機43L1と、送風機43Rとしての第三送風機43R1とが設置されている。
【0037】
第一気調部40aは、空調装置41としての第一空調装置41aと、調湿装置42としての第一調湿装置42aとを有して構成される。そして、第一気調部40aでは、第一空調装置41aと第一調湿装置42aによって、第一気調空間S2aの内部における空気を、第一条件(第一温度及び第一湿度)となるように調節する。この結果、第一気調空間S2aには、第一条件となった気調空気が貯蔵される。
【0038】
第一送風機43L1は、第一気調空間S2aに貯蔵された気調空気(第一条件となった空気)を気調空気30L1として送出する。そして、気調空気30L1は、第一ダンパ44L1が開の状態の場合に、第一気流30Lとして第一送風部60L(第一吹出口15L)から吹き出される。
【0039】
第三送風機43R1は、第一気調空間S2aに貯蔵された気調空気を気調空気30R1として送出する。そして、気調空気30R1は、第三ダンパ44R1が開の状態の場合に、第二気流30Rとして第二送風部60R(第二吹出口15R)から吹き出される。
【0040】
一方、第二気調空間S2bには、気調部40としての第二気調部40bと、送風機43Lとしての第二送風機43L2と、送風機43Rとしての第四送風機43R2とが設置されている。また、第二気調部40bは、空調装置41としての第二空調装置41bと、調湿装置42としての第二調湿装置42bとを有して構成される。そして、第二気調部40bでは、第二空調装置41bと第二調湿装置42bによって、第二気調空間S2bの内部における空気を第二条件(第二温度及び第二湿度)となるように調節する。ここで、第二条件は、例えば、第一条件よりも低温高湿となるように設定される。
【0041】
第二送風機43L2は、第二気調空間S2bに貯蔵された気調空気(第二条件となった空気)を気調空気30L2として送出する。そして、気調空気30L2は、第二ダンパ44L2が開の状態の場合に、第一気流30Lとして第一送風部60L(第一吹出口15L)から吹き出される。
【0042】
第四送風機43R2は、第二気調空間S2bに貯蔵された気調空気を気調空気30R2として送出する。そして、気調空気30R2は、第四ダンパ44R2が開の状態の場合に、第二気流30Rとして第二送風部60R(第二吹出口15R)から吹き出される。
【0043】
ここで、本実施の形態では、第一送風機43L1と第三送風機43R1とは一対の送風機として互いに連携動作するように制御される。また、第二送風機43L2と第四送風機43R2とは一対の送風機として互いに連携動作するように制御される。
【0044】
また、第二気調空間S2bには、
図5に示すように、第一切替部44Lと、第二切替部44Rとが設けられている。ここで、第一切替部44L及び第二切替部44Rは、それぞれ第一送風部60L及び第二送風部60Rの近傍に配置されている。
【0045】
第一切替部44Lは、第一ダンパ44L1と第二ダンパ44L2とを有し、送風機43Lから第一送風部60Lに送出する気調空気を、第一送風機43L1からの気調空気30L1と、第二送風機43L2からの気調空気30L2との間で切り替える。具体的には、第一切替部44Lは、第一ダンパ44L1を開の状態とし、第二ダンパ44L2を閉の状態とすることで、第一送風機43L1からの気調空気30L1を、第一気流30Lとして第一送風部60Lに送出する。また、第一切替部44Lは、第一ダンパ44L1を閉の状態とし、第二ダンパ44L2を開の状態とすることで、第二送風機43L2からの気調空気30L2を、第一気流30Lとして第一送風部60Lに送出する。このように、第一切替部44Lでは、第一送風部60Lから吹き出される第一気流30Lの温湿度条件を、第一条件(第一温度、第一湿度)と第二条件(第二温度、第二湿度)との間で容易に切り替えることができる。
【0046】
一方、第二切替部44Rは、第三ダンパ44R1と第四ダンパ44R2とを有し、送風機43Rから第二送風部60Rに送出する気調空気を、第三送風機43R1からの気調空気30R1と、第四送風機43R2からの気調空気30R2との間で切り替える。具体的には、第二切替部44Rは、第三ダンパ44R1を開の状態とし、第四ダンパ44R2を閉の状態とすることで、第三送風機43R1からの気調空気30R1を、第二気流30Rとして第二送風部60Rに送出する。また、第二切替部44Rは、第三ダンパ44R1を閉の状態とし、第四ダンパ44R2を開の状態とすることで、第四送風機43R2からの気調空気30R2を、第二気流30Rとして第二送風部60Rに送出する。このように、第二切替部44Rでは、第二送風部60Rから吹き出される第二気流30Rの温湿度条件を、第一気流30Lと同じく、第一条件(第一温度、第一湿度)と第二条件(第二温度、第二湿度)との間で容易に切り替えることができる。
【0047】
なお、送風装置10では、第一切替部44L及び第二切替部44Rによって、第一条件(第一温度、第一湿度)と第二条件(第二温度、第二湿度)との間で気調空気の温湿度を切り替えるが、第一切替部44L及び第二切替部44Rを、それぞれ第一送風部60L及び第二送風部60Rの近傍に配置することで、気調空気が第一吹出口15L及び第二吹出口15Rに到達するまでの距離が短くなり、条件の異なる気調空気への切り替えに伴うタイムラグを抑制することができる。
【0048】
続いて、
図3~
図6を参照して、第一送風部60L(第一吹出口15L)及び第二送風部60R(第二吹出口15R)より吹き出される気流(第一気流30L、第二気流30R
)の送風量及び温度の制御方法について説明する。
図6は、送風装置10を構成する第一送風部60L及び第二送風部60Rより吹き出される気流の送風量及び温度を制御するためのブロック図である。
【0049】
まず、第一送風部60L及び第二送風部60Rより吹き出される気流の送風量の制御について説明する。
【0050】
気調空間S2には、制御部70が設けられている(
図2参照)。制御部70は、第一送風部60L(第一吹出口15L)から吹き出される第一気流30Lと、第二送風部60R(第二吹出口15R)から吹き出される第二気流30Rとの送風量を制御する演算装置である。制御部70は、第一気流30L、第二気流30Rそれぞれの送風量を制御し、
図3及び
図4に示すように、第一気流30Lと第二気流30Rとを衝突させることによって表示面20bから前方に向けて第三気流30Fを生じさせる。
【0051】
ここで、第一送風部60Lより吹き出される第一気流30Lの送風量は、第一送風部60Lに空気を供給する送風機43L(第一送風機43L1又は第二送風機43L2)の送風量によって決まる。第二送風部60Rより吹き出される第二気流30Rの送風量は、第二送風部60Rに空気を供給する送風機43R(第三送風機43R1又は第四送風機43R2)の送風量によって決まる。
【0052】
よって、制御部70は、送風機43L、送風機43Rのそれぞれの送風量を制御することで、第一送風部60L及び第二送風部60Rより吹き出される各気流(第一気流30L、第二気流30R)の送風量を制御する。
【0053】
また、制御部70には、
図6に示すように、記憶部90が接続される。記憶部90は、送風装置10の内部に設けられ、表示装置20に表示する画像情報とあわせて、その画像に適した表示面20bにおける気流の送出位置及び風量を記憶する。
【0054】
制御部70は、記憶部90に記憶された表示面20bにおける気流の送出位置及び風量に基づいて、送風機43L及び送風機43Rのそれぞれの送風量を決定する。つまり、表示面20bの所定の位置から所定の風量で前方に向けて第三気流30Fを送出するように記憶部90に記憶されていた場合、その所定の位置から所定の風量で表示面20bから前方に向けて第三気流30Fが送出されるように、制御部70は、第一送風部60Lから吹き出される第一気流30Lの送風量及び第二送風部60Rから吹き出される第二気流30Rの送風量を算出する。そして、算出した第一送風部60Lから吹き出される第一気流30Lの送風量及び第二送風部60Rから吹き出される第二気流30Rの送風量に基づいて、制御部70は、送風機43L及び送風機43Rの送風量を制御する。
【0055】
このように、制御部70は、表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容に基づいて、表示面20bにおける第三気流30Fを生じさせる位置を制御する。
【0056】
次に、第一送風部60L及び第二送風部60Rより吹き出される気流の温度の制御について説明する。
【0057】
制御部70は、第一送風部60Lから吹き出される第一気流30Lの温度と、第二送風部60Rから吹き出される第二気流30Rの温度を制御する。記憶部90は、運動支援プログラム(例えば、自然の中をサイクリングする映像プログラム)に応じて表示装置20に表示する画像情報とあわせて、その画像に適した表示面20bにおける気流の温度を記憶している。制御部70は、記憶部90に記憶された気流の温度に基づいて、第一切替部44Lと第二切替部44Rにおける気調空気の流通状態の切り替えを決定する。つまり、
表示装置20に表示される画像の内容に基づいた気流の温湿度条件が、第一条件(第一温度、第一湿度)から第二条件(第二温度、第二湿度)に変化した場合、制御部70は、第一ダンパ44L1を開の状態から閉の状態とし、第二ダンパ44L2を閉の状態から開の状態とするように第一切替部44Lを制御する。これにより、第一送風部60Lでは、第一気流30Lが、第一送風機43L1からの気調空気30L1から第二送風機43L2からの気調空気30L2に切り替えられて送出されるようになる。
【0058】
一方、制御部70は、第三ダンパ44R1を開の状態から閉の状態とし、第四ダンパ44R2を閉の状態から開の状態とするように第二切替部44Rを制御する。これにより、第二送風部60Rでは、第二気流30Rが、第三送風機43R1からの気調空気30R1から第四送風機43R2からの気調空気30R2に切り替えられて送出されるようになる。
【0059】
以上のように、制御部70では、第一送風部60L及び第二送風部60Rより吹き出される気流の温度を制御する。そして、送風装置10では、第二条件となった第一気流30Lと第二気流30Rとを衝突させることによって表示面20bから前方に向けて第二条件の第三気流30Fを生じさせる。
【0060】
以上、本実施の形態1に係る送風装置10によれば、以下の効果を享受することができる。
【0061】
(1)第一送風部60L(第一吹出口15L)及び第二送風部60R(第二吹出口15R)によって、表示装置20の表示面20bから前方に向けて第三気流30Fを送出する際、第一気流30L及び第二気流30Rの送風量及び温湿度を制御するので、表示面20bにおける送風位置及び気流の温湿度が制御された第三気流30Fが送出される。よって、第三気流30Fを受ける利用者Uの体感性を向上させることができる。
【0062】
(2)表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容に基づいて、表示面20bにおける送風位置及び気流の温湿度が制御された第三気流30Fを送出するので、第三気流30Fを受ける利用者Uの体感性(臨場感)を向上させることができる。
【0063】
(3)表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容に基づいて第三気流30Fの温湿度を変更する際、第一条件(第一温度、第一湿度)の気調空気と第二条件(第二温度、第二湿度)の気調空気との間の切り替えを、第一切替部44L及び第二切替部44Rによって行うので、表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容との間とのタイムラグを低減することができ、画像内容への追随性を向上させることができる。
【0064】
(4)第一気調空間S2aの内部に予め第一条件(第一温度、第一湿度)の気調空気を貯槽して送風機43Lによって送出し、第二気調空間S2bの内部に予め第二条件(第二温度、第二湿度)の気調空気を貯槽して送風機43Rによって送出しているので、送風装置10(第一送風部60L、第二送風部60R)による送風量が、気調部40による気調可能量よりも一時的に多くなっても、送風条件(第一条件あるいは第二条件)を維持して送風を継続することができる。
【0065】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る送風装置10aは、第一送風部60L1からの第一気流30L3と第二送風部60R1からの第二気流30R3とが運動機器3(運動機器3を使用する利用者U)の位置において交差するように表示装置20側から前方に向けて吹き出すように構成されている点で実施の形態1と異なる。これ以外の送風装置10aの構成及び送風制御動作は、実施の形態1に係る送風装置10と同様である。以下、実施の形態1で
説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
【0066】
本発明の実施の形態2に係る送風装置10aについて、
図7及び
図8を参照しながら説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る送風装置10aを用いた運動支援システム1aの概略ブロック図である。
図8は、運動支援システム1aを構成する送風装置10aの概略構成図である。
【0067】
運動支援システム1aは、実施の形態1に係る運動支援システム1と同様、利用者Uが表示装置20に映し出される映像(風景あるいは状況等)に応じた臨場感(体感性)のある環境内で、継続的な運動を楽しみながら運動機器3を使用することが可能となっている。また、運動支援システム1aは、利用者Uが運動機器3を使用する際、送風装置10aから利用者Uに向けて気流の送風を行う。そして、運動支援システム1aは、利用者Uに向けて送風する気流(特に気流の風速あるいは温湿度)の制御を行うことによって、利用者Uに対して従来よりも質の高い運動支援(トレーニング)を提供する。
【0068】
気調空間S2には、
図7に示すように、送風装置10aが設置されている。送風装置10aは、運動空間S1に対して一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)から供給する気調空気を生成して貯蔵するために、空調装置41と調湿装置42を有して構成される気調部40と、一対の送風機(送風機43L、送風機43R)と、制御部70とを含んで構成されている。
【0069】
送風装置10aは、表示装置20の左右両端に沿って延設された一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)のそれぞれから運動機器3(運動機器3を使用する利用者U)に向けて気流を送出する。詳細は後述するが、第一送風部60L1からの第一気流30L3と第二送風部60R1からの第二気流30R3とは、表示装置20の表示面20bの中央寄りに向かって斜め前方にそれぞれ吹き出され、運動機器3(運動機器3を使用する利用者U)の位置において互いに交差する。このことは、第一気流30L3と第二気流30R3とが、運動機器3(利用者U)の位置において衝突するとも言える。
【0070】
気調部40は、空調装置41と調湿装置42によって、気調空間S2の内部における空気の温度及び湿度を所定の条件に調節する。これにより、気調空間S2の内部には、所定の条件(温度、湿度)となった空気(気調空気)が貯蔵される。
【0071】
一対の送風機は、気調部40によって調節された気調空気を、対応する一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)に送出する。具体的には、送風機43Lは、気調部40によって調節された気調空気を所定の風速(送風量)で、図示しないダクトを流通させて第一送風部60L1に送出する。一方、送風機43Rは、気調部40によって調節された気調空気を所定の風速(送風量)で、図示しないダクトを流通させて第二送風部60R1に送出する。
【0072】
そして、一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)から送出された気調空気(第一気流30L3、第二気流30R3)のそれぞれは、運動機器3を使用する利用者Uに向けて送出される。つまり、上述した通り、一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)からは、第一気流30L3と第二気流30R3とが運動機器3の位置(運動機器3を使用する利用者Uの位置)において交差するように表示装置20側から前方(運動機器3側)に向けて吹き出される。
【0073】
次に、
図8を参照して、送風装置10aの概略構成について説明する。
図8は、運動支援システム1aを構成する送風装置10aの概略構成図である。
【0074】
送風装置10aは、
図8に示すように、略矩形状の表示装置20を有して構成され、表示装置20の左右両端に設けられた一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)から利用者Uに向けて気流を送出する。
【0075】
具体的には、送風装置10aは、表示装置20の筐体20aの一辺である左辺に沿って設置される第一吹出部材10L1と、左辺と対向する筐体20aの他辺である右辺に沿って設置される第二吹出部材10R1とを備えている。
【0076】
第一吹出部材10L1は、第一送風部60L1の筐体として構成される。また、第一吹出部材10L1は、筐体20aの左辺より運動機器3に向かう方向に、第一気流30L3を吹き出す第一吹出口15L1が形成されている。言い換えれば、第一吹出口15L1は、運動機器3の正面に設置された略矩形状の表示装置20を構成する筐体の一辺(左辺)に沿って延設され、第一気流30L3を吹き出す。なお、第一吹出口15L1の延設する長さは、筐体20aの左辺の長さと同じか、若干短い程度が好ましい。
【0077】
第二吹出部材10R1は、第二送風部60R1の筐体として構成される。また、第二吹出部材10R1は、筐体20aの右辺より運動機器3に向かう方向に、第二気流30R3を吹き出す第二吹出口15R1が形成されている。言い換えれば、第二吹出口15R1は、運動機器3の正面に設置された略矩形状の表示装置20を構成する筐体の一辺(右辺)に沿って延設され、第二気流30R3を吹き出す。なお、第二吹出口15R1の延設する長さは、筐体20aの右辺の長さと同じか、若干短い程度が好ましい。
【0078】
第一吹出部材10L1の内部には、第一空気導通路13L(
図4(b)参照)が形成されており、第一空気導通路13Lは、第一吹出口15L1と連通している。そして、第一吹出部材10L1(第一送風部60L1)の後方の流路には、
図7に示す通り、送風機43Lが設けられている。送風機43Lから第一空気導通路13Lへ空気を送風することにより、その送風した空気が、第一空気導通路13Lを介して第一吹出口15L1より第一気流30L3として吹き出される。
【0079】
一方、第二吹出部材10R1の内部には、第二空気導通路13R(
図4(b)参照)が形成されており、第二空気導通路13Rは、第二吹出口15R1と連通している。そして、第二吹出部材10R1(第二送風部60R1)の後方の流路には、
図7に示す通り、送風機43Rが設けられている。送風機43Rから第二空気導通路13Rへ空気を送風することにより、その送風した空気が、第二空気導通路13Rを介して第二吹出口15R1より第二気流30R3として吹き出される。
【0080】
以上の通り、送風装置10aを構成する一対の送風部(第一送風部60L1、第二送風部60R1)は、表示装置20の左右両端に沿ってそれぞれ延設され、表示面20bを挟んで対向する位置からそれぞれ利用者Uに向けて気流(第一気流30L3、第二気流30R3)を吹き出す。つまり、第一送風部60L1からの第一気流30L3と第二送風部60R1からの第二気流30R3とは、表示装置20の表示面20bの中央寄りに向かって斜め前方にそれぞれ吹き出される。そして、第一気流30L3と第二気流30R3とは、運動機器3を使用する利用者Uの位置において交差する。
【0081】
ここで、第一送風部60L1(第一吹出口15L1)及び第二送風部60R1(第二吹出口15R1)より吹き出される気流(第一気流30L3、第二気流30R3)の送風量及び温度の制御方法については、実施の形態1に係る送風装置10における制御方法と同じであるので、その説明を省略する。
【0082】
以上、本実施の形態2に係る送風装置10aによれば、以下の効果を享受することがで
きる。
【0083】
(1)第一送風部60L1(第一吹出口15L1)及び第二送風部60R1(第二吹出口15R1)によって、第一気流30L3及び第二気流30R3を、運動機器3を使用する利用者Uの位置において交差するように表示装置20面側から前方に向けて吹き出す際、第一気流30L3及び第二気流30R3の送風量及び温湿度を制御するので、こうした気流を受ける利用者Uの体感性を向上させることができる。
【0084】
(2)送風装置10aの吹出口(第一吹出口15L1、第二吹出口15R1)を、表示装置20を構成する筐体の左右両辺に沿って延設して設けたので、表示装置20の表示面20bと同程度の上下幅を有する気流を生じさせて、運動機器3を使用する利用者Uの位置において交差するように送出することができる。これにより、気流を受ける利用者Uの体感性を向上させることができる。
【0085】
(3)表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容に基づいて、温湿度が制御された気流(第一気流30L3、第二気流30R3)を送出するので、こうした気流を受ける利用者Uの体感性(臨場感)を向上させることができる。
【0086】
(4)表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容に基づいて気流(第一気流30L3、第二気流30R3)の温湿度を変更する際、第一条件(第一温度、第一湿度)の気調空気と第二条件(第二温度、第二湿度)の気調空気との間の切り替えを、第一切替部44L及び第二切替部44Rによって行うので、表示装置20の表示面20bに表示される画像の内容との間とのタイムラグを低減することができ、画像内容への追随性を向上させることができる。
【0087】
(5)第一気調空間S2aの内部に予め第一条件(第一温度、第一湿度)の気調空気を貯槽して送風機43Lによって送出し、第二気調空間S2bの内部に予め第二条件(第二温度、第二湿度)の気調空気を貯槽して送風機43Rによって送出しているので、送風装置10a(第一送風部60L1、第二送風部60R1)による送風量が、気調部40による気調可能量よりも一時的に多くなっても、送風条件(第一条件あるいは第二条件)を維持して送風を継続することができる。
【0088】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施の形態は、それぞれ、他の実施の形態が有する構成の一部又は複数部分を、その実施の形態に追加しあるいはその実施の形態の構成の一部又は複数部分と交換等することにより、その実施の形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【0089】
本実施の形態では、ルームユニット2内の照明設備、音響設備、空気浄化設備、芳香発生設備、及び空間除菌脱臭設備等は示していないが、これら各種設備を設置し、表示装置20に表示される画像の内容と連携することにより、表示面から前方に向けて気流を送出する際に、気流の体感性の向上を図ることができる送風装置を用いた運動支援システムとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明に係る送風装置は、表示装置側から前方に向けて気流を送出する送風装置として有用であり、例えば、こうした送風装置を用いた運動支援システムに利用できる。
【符号の説明】
【0091】
1 運動支援システム
1a 運動支援システム
2 ルームユニット
3 運動機器
4 ドア
10 送風装置
10a 送風装置
10L 第一吹出部材
10L1 第一吹出部材
10R 第二吹出部材
10R1 第二吹出部材
13L 第一空気導通路
13R 第二空気導通路
14L 第一ルーバ
14R 第二ルーバ
15L 第一吹出口
15L1 第一吹出口
15R 第二吹出口
15R1 第二吹出口
20 表示装置
20a 筐体
20b 表示面
30C 前面領域
30F 第三気流
30L 第一気流
30L1 気調空気
30L2 気調空気
30L3 第一気流
30R 第二気流
30R1 気調空気
30R2 気調空気
30R3 第二気流
40 気調部
40a 第一気調部
40b 第二気調部
41 空調装置
41a 第一空調装置
41b 第二空調装置
42 調湿装置
42a 第一調湿装置
42b 第二調湿装置
43L 送風機
43R 送風機
43L1 第一送風機
43L2 第二送風機
43R1 第三送風機
43R2 第四送風機
44L 第一切替部
44L1 第一ダンパ
44L2 第二ダンパ
44R 第二切替部
44R1 第三ダンパ
44R2 第四ダンパ
60L 第一送風部
60L1 第一送風部
60R 第二送風部
60R1 第二送風部
70 制御部
90 記憶部
S1 運動空間
S2 気調空間