(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】便状態表示システムおよびそれを作動させるためのプログラム
(51)【国際特許分類】
E03D 9/00 20060101AFI20240621BHJP
E03D 11/00 20060101ALI20240621BHJP
A47K 13/30 20060101ALI20240621BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20240621BHJP
G06T 7/60 20170101ALI20240621BHJP
G06T 7/90 20170101ALI20240621BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20240621BHJP
【FI】
E03D9/00 Z
E03D11/00 Z
A47K13/30 Z
A61B10/00 310
G06T7/60 300
G06T7/90 A
G16H20/00
(21)【出願番号】P 2020181134
(22)【出願日】2020-10-29
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 優
(72)【発明者】
【氏名】河合 雅弘
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-516422(JP,A)
【文献】特開2007-252805(JP,A)
【文献】特開2018-126331(JP,A)
【文献】特開2009-032091(JP,A)
【文献】特開2019-045971(JP,A)
【文献】特開2008-054835(JP,A)
【文献】特開2018-146244(JP,A)
【文献】特開2021-192024(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0268303(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0030822(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00-9/16
A47K 13/00-17/02
E03D 1/00-7/00,11/00-13/00
G06T 7/00-7/90
G16H 20/00
A61B 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの便の状態を表示部に表示させる便状態表示システムであって、
前記便状態表示システムは、
便器、
サーバ、および
前記表示部を具備するユーザー側情報処理装置
を具備し、
ここで、
前記便器は、便座、撮像素子、および便器側情報処理装置を具備し、
前記便器側情報処理装置は、便器側データ送信部および便器側制御部を具備し、
前記サーバは、サーバ側受信部、サーバ側送信部、サーバ側記憶部、およびサーバ側制御部を具備し、かつ
前記ユーザー側情報処理装置は、ユーザー側入力部、ユーザー側送信部、ユーザー側受信部、ユーザー側記憶部、およびユーザー側制御部をさらに具備し、
前記便状態表示システムでは、
(t撮像第1工程)前記撮像素子が便器内を撮像するように、前記便器側制御部は前記撮像素子を制御し、
(t送信第1工程)前記撮像素子により撮像された撮像画像を撮像画像情報として前記サーバに送信するように前記便器側制御部は
前記便器側データ送信部を制御し、
ここで、前記撮像画像情報は、前記撮像画像および前記撮像画像の撮像時刻を含み、
(s受信第1工程) 前記撮像画像情報を受信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第1工程) 大便有無認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の有無を、大便有無推定情報として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から推定し、
(s記憶第1工程) 前記大便有無推定情報および受信された前記撮像画像情報を含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、
(u入力第1工程) 前記ユーザーの便の状態を閲覧する閲覧者が前記表示部に表示させたい便の状態の日付を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得
し、
(u送信第1工程) 前記日付を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s受信第
2工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記日付を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第3工程) 前記日付に基づいて、前記サーバ側記憶部に記憶された付加情報撮像情報の中から、撮像日が所定期間内に含まれる付加情報撮像情報を期間内撮像情報として前記サーバ側制御部は選定し、
(s送信第1工程) 前記期間内撮像情報を前記ユーザー側情報処理装置に送信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側送信部を制御し、
(u受信第1工程) 前記期間内撮像情報を受信するように、前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側受信部を制御し、
(u表示第1工程) 前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる前記大便有無推定情報を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御すること
が実行され
、
s処理第1工程とs記憶第1工程との間に、さらに以下の工程
(s処理第2工程) 受信された前記撮像画像情報に含まれている撮像画像から、前記撮像時刻を用いる代表画像選定アルゴリズムに基づいて、前記ユーザーの排泄行動が終わった後から前記便器内にトイレットペーパーが検出されるまでの間の少なくとも1つの画像を代表画像として前記サーバ側制御部は選出する工程、
がさらに実行される、便状態表示システム。
【請求項2】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便有無推定情報を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、
請求項1に記載の便状態表示システム。
【請求項3】
s処理第1工程において、大便形状認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の形状を、大便推定形状として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定形状をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定形状を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1
または2のいずれかに記載の便状態表示システム。
【請求項4】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定形状を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信す
るように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
3に記載の便状態表示システム。
【請求項5】
s処理第1工程において、大便色認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の色を、大便推定色として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定色をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定色を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
4のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項6】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定色を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
5に記載の便状態表示システム。
【請求項7】
s処理第1工程において、大便量認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の量を、大便推定量として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定量をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定量を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
6のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項8】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定量を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
7に記載の便状態表示システム。
【請求項9】
s処理第1工程において、大便落下回数検知アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の落下回数を、大便推定落下回数として、前記受信された撮
像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定落下回数をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定落下回数を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
8のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項10】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定落下回数を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
9に記載の便状態表示システム。
【請求項11】
s処理第1工程において、小便有無認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の有無を、小便有無推定情報として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便有無推定情報をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便有無推定情報を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
10のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項12】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便有無推定情報を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
11に記載の便状態表示システム。
【請求項13】
s処理第1工程において、尿色認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の色を、小便推定色として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便推定色をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便推定色を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
12のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項14】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便推定色を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
13に記載の便状態表示システム。
【請求項15】
s処理第1工程において、尿量認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の色を、小便推定量として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便推定量をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便推定量を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項1から
14のいずれか1項に記載の便状態表示システム。
【請求項16】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便推定量を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
15に記載の便状態表示システム。
【請求項17】
ユーザーの便の状態を表示部に表示させる便状態表示システムを作動させるためのプログラムであって、
前記便状態表示システムは、
便器、
サーバ、および
前記表示部を具備するユーザー側情報処理装置
を具備し、
ここで、
前記便器は、便座、撮像素子、および便器側情報処理装置を具備し、
前記便器側情報処理装置は、便器側データ送信部および便器側制御部を具備し、
前記サーバは、サーバ側受信部、サーバ側送信部、サーバ側記憶部、およびサーバ側制御部を具備し、かつ
前記ユーザー側情報処理装置は、ユーザー側入力部、ユーザー側送信部、ユーザー側受信部、ユーザー側記憶部、およびユーザー側制御部をさらに具備し、
前記プログラムは、
(t撮像第1工程)前記撮像素子が便器内を撮像するように、前記便器側制御部は前記
撮像素子を制御し、
(t送信第1工程)前記撮像素子により撮像された撮像画像を撮像画像情報として前記サーバに送信するように前記便器側制御部は
前記便器側データ送信部を制御し、
ここで、前記撮像画像情報は、前記撮像画像および前記撮像画像の撮像時刻を含み、
(s受信第1工程) 前記撮像画像情報を受信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第1工程) 大便有無認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の有無を、大便有無推定情報として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から推定し、
(s記憶第1工程) 前記大便有無推定情報および受信された前記撮像画像情報を含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、
(u入力第1工程) 前記ユーザーの便の状態を閲覧する閲覧者が前記表示部に表示させたい便の状態の日付を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u送信第1工程) 前記日付を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s受信第2工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記日付を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第3工程) 前記日付に基づいて、前記サーバ側記憶部に記憶された付加情報撮像情報の中から、撮像日が所定期間内に含まれる付加情報撮像情報を期間内撮像情報として前記サーバ側制御部は選定し、
(s送信第1工程) 前記期間内撮像情報を前記ユーザー側情報処理装置に送信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側送信部を制御し、
(u受信第1工程) 前記期間内撮像情報を受信するように、前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側受信部を制御し、
(u表示第1工程) 前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる前記大便有無推定情報を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御すること
を実行
し、
s処理第1工程とs記憶第1工程との間に、さらに以下の工程
(s処理第2工程) 受信された前記撮像画像情報に含まれている撮像画像から、前記撮像時刻を用いる代表画像選定アルゴリズムに基づいて、前記ユーザーの排泄行動が終わった後から前記便器内にトイレットペーパーが検出されるまでの間の少なくとも1つの画像を代表画像として前記サーバ側制御部は選出する工程、
をさらに実行する、プログラム。
【請求項18】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便有無推定情報を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
s処理第1工程において、大便形状認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の形状を、大便推定形状として、前記受信された撮像画像情報に
含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定形状をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定形状を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17または18のいずれかに記載のプログラム。
【請求項20】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定形状を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
19に記載のプログラム。
【請求項21】
s処理第1工程において、大便色認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の色を、大便推定色として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定色をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定色を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
20のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項22】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定色を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
21に記載のプログラム。
【請求項23】
s処理第1工程において、大便量認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の量を、大便推定量として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定量をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定量を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
22のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項24】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定量を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
23に記載のプログラム。
【請求項25】
s処理第1工程において、大便落下回数検知アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の落下回数を、大便推定落下回数として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記大便推定落下回数をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる大便推定落下回数を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
24のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項26】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記大便推定落下回数を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
25に記載のプログラム。
【請求項27】
s処理第1工程において、小便有無認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の有無を、小便有無推定情報として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便有無推定情報をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便有無推定情報を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
26のいずれか1項にプログラム。
【請求項28】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便有無推定情報を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
27に記載のプログラム。
【請求項29】
s処理第1工程において、尿色認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の色を、小便推定色として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便推定色をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便推定色を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
28のいずれか1項にプログラム。
【請求項30】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便推定色を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
29に記載のプログラム。
【請求項31】
s処理第1工程において、尿量認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの小便の色を、小便推定量として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から前記サーバ側制御部は推定し、
s記憶第1工程において、前記小便推定量をさらに含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、かつ
u表示第1工程において、前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含まれる小便推定量を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御する
請求項
17から
30のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項32】
(u修正入力第1工程) 前記表示部に表示されている前記小便推定量を修正する修正情報を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u修正送信第1工程) 前記修正情報を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s修正受信第1工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記修正情報を受信するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s修正処理第1工程) 前記サーバ側記憶部に記憶された前記付加情報撮像情報を、前記修正情報に基づいて修正するように前記
サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御する
こと、
がさらに実行される、請求項
31に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、便状態表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、水洗用の便器の洗浄便座の内側において排便の状態がはっきり分かる場所にデジタルカメラを取り付けて便の状態を撮像し排便管理が必要な人の便の状態を前記便の撮像画像から把握することを特徴とする排便を管理する装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
単にカメラで撮像された画像をディスプレイのような表示部に表示させても、被介護者の便の状態を介護者に容易に理解させることは難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、ユーザーの便の状態を表示部に表示させる便状態表示システムであって、
前記便状態表示システムは、
便器、
サーバ、および
前記表示部を具備するユーザー側情報処理装置
を具備し、
ここで、
前記便器は、便座、撮像素子、および便器側情報処理装置を具備し、
前記便器側情報処理装置は、便器側データ送信部および便器側制御部を具備し、
前記サーバは、サーバ側受信部、サーバ側送信部、サーバ側記憶部、およびサーバ側制御部を具備し、かつ
前記ユーザー側情報処理装置は、ユーザー側入力部、ユーザー側送信部、ユーザー側受信部、ユーザー側記憶部、およびユーザー側制御部をさらに具備し、
前記便状態表示システムでは、
(t撮像第1工程)前記撮像素子が便器内を撮像するように、前記便器側制御部は前記撮像素子を制御し、
(t送信第1工程)前記撮像素子により撮像された撮像画像を撮像画像情報として前記サーバに送信するように前記便器側制御部は前記便器側データ送信部を制御し、
ここで、前記撮像画像情報は、前記撮像画像および前記撮像画像の撮像時刻を含み、
(s受信第1工程) 前記撮像画像情報を受信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第1工程) 大便有無認識アルゴリズムに基づいて、前記サーバ側制御部は、前記ユーザーの大便の有無を、大便有無推定情報として、前記受信された撮像画像情報に含まれている少なくとも1つの撮像画像から推定し、
(s記憶第1工程) 前記大便有無推定情報および受信された前記撮像画像情報を含む付加情報撮像情報を前記サーバ側記憶部に記憶するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側記憶部を制御し、
(u入力第1工程) 前記ユーザーの便の状態を閲覧する閲覧者が前記表示部に表示させたい便の状態の日付を、前記ユーザー側入力部を介して、前記ユーザー側制御部は取得し、
(u送信第1工程) 前記日付を前記サーバに向けて送信するように前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側送信部を制御し、
(s受信第2工程) 前記ユーザー側送信部から送信された前記日付を受信するように前記サーバ側制御部は前記サーバ側受信部を制御し、
(s処理第3工程) 前記日付に基づいて、前記サーバ側記憶部に記憶された付加情報撮像情報の中から、撮像日が所定期間内に含まれる付加情報撮像情報を期間内撮像情報として前記サーバ側制御部は選定し、
(s送信第1工程) 前記期間内撮像情報を前記ユーザー側情報処理装置に送信するように、前記サーバ側制御部は前記サーバ側送信部を制御し、
(u受信第1工程) 前記期間内撮像情報を受信するように、前記ユーザー側制御部は前記ユーザー側受信部を制御し、
(u表示第1工程) 前記ユーザー側受信部により受信された前記期間内撮像情報に含
まれる前記大便有無推定情報を前記表示部に表示するように、前記ユーザー側制御部は前記表示部を制御すること
が実行され、
(s処理第2工程) 受信された前記撮像画像情報に含まれている撮像画像から、前記撮像時刻を用いる代表画像選定アルゴリズムに基づいて、前記ユーザーの排泄行動が終わった後から前記便器内にトイレットペーパーが検出されるまでの間の少なくとも1つの画像を代表画像として前記サーバ側制御部は選出する工程、
がさらに実行される。
【発明の効果】
【0006】
本開示の便状態表示システムによれば、大便有無推定情報が表示部に表示されるので、ユーザー(例:被介護者)の便の閲覧者(例:介護職員)は、容易にユーザーの便の有無を認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】実施の形態1における排泄装置及びシステムのブロック図
【
図4】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図5】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図6】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図7】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図8】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図9】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図10】実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置図
【
図12A】実施の形態1における撮像画像情報の概略図
【
図12B】実施の形態1における撮像画像情報の概略図
【
図12C】実施の形態1における撮像画像情報の概略図
【
図13】実施の形態1における付加情報撮像情報の概略図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における排泄装置図である。
【0009】
図2は、実施の形態1における排泄装置及びシステムのブロック図である。
【0010】
図1において、排泄を行うための装置として便器1と便座2を有し、これには機器固有のIDが割り振られている。また、便座にはユーザーが便座に着座したことを検知するスイッチセンサ(すなわち、着座センサ3)と、便器内を撮像するための撮像装置としてカメラ4を有している。
【0011】
実施の形態1による便状態表示システムは、ユーザー(例:被介護者)の便の状態を表示部に表示させる便状態表示システムである。
【0012】
この便状態表示システムは、便器1、サーバ101、およびユーザー側情報処理装置201を具備している。
【0013】
便器1は、便座2、撮像素子、スイッチセンサ(すなわち、着座センサ3)、および便器側情報処理装置(すなわち、制御ユニット5)を具備している。便器側情報処理装置は、便器側記憶部、便器側データ送信部、および便器側制御部を具備している。
【0014】
サーバ101は、通常用いられるサーバと同様に、サーバ側受信部、サーバ側送信部、サーバ側記憶部、およびサーバ側制御部を具備している。
【0015】
サーバ101の例は、インターネット上の一般的なサーバ、介護施設内のサーバ、および自宅内のサーバである。
【0016】
ユーザー側情報処理装置は、表示部を具備する。ユーザー側情報処理装置は、ユーザー側入力部、ユーザー側送信部、ユーザー側受信部、ユーザー側記憶部、およびユーザー側制御部をさらに具備している。ユーザー側情報処理装置の例は、ディスプレイを具備するパーソナルコンピュータ、タブレット、およびスマートフォーンである。
【0017】
記憶部とは、いわゆるメモリである。制御部とは、いわゆる中央処理演算装置である。
【0018】
ユーザーが便座2に着座したことを検知するとカメラ4によって便器内の撮像を開始する。
【0019】
便座内部に配置される制御ユニット5は、着座センサ3から着座信号を受け取るとカメラ4を起動して、ユーザーが便座に着座している間、撮像し続ける。撮像間隔は、指定間隔ごと、ここでは1秒ごととするが、それ以上でも以下でも良い。撮像した画像は制御ユニット5に保存され、画像名には撮像時刻が記される、また、撮像開始して最初に保存される画像には、その旨が判断できるようなテキストを付加した画像名で保存される。ユーザーが便座2から離座したことを検知すると、撮像を終了し、撮像された画像は制御ユニット5からサーバ101にアップロードされる。
【0020】
上記のように、実施の形態1によるシステムでは、まず、着座センサ3によりユーザーが便座2に着座したことを検出すると、撮像素子が便器1の内部の撮像を開始するように、便器側制御部は撮像素子を制御する。以下、この撮像工程を「t撮像第1工程」という。
【0021】
次に、撮像素子により所定時間ごとに撮像された複数の撮像画像502(
図12A~
図12Cを参照)を撮像画像情報501(
図12A~
図12C参照)として便器側記憶部に記憶するように便器側制御部は便器側記憶部を制御する。言い換えれば、時間の経過とともに、撮像素子からの撮像画像502が便器側記憶部に順次蓄積されることにより、撮像画像情報501が便器側記憶部に形成される。
図12A~
図12Cに示されるように、撮像画像情報501は、複数の撮像画像502および各々の複数の撮像画像502の撮像時刻503を含む。以下、この処理工程を「t処理第1工程」という。
【0022】
さらに、撮像画像情報501をサーバに送信するように、便器側制御部は便器側データ送信部を制御する。以下、この送信工程を「t送信第1工程」という。
【0023】
最後に、着座センサ3によりユーザーが便座2から離座することを検出すると、撮像素子に便器内の撮像を停止させるように便器側制御部は撮像素子を制御する。以下、この停止工程を「t停止第1工程」という。
【0024】
図3は、実施の形態1におけるシステムのブロック図である。
【0025】
図3において、サーバ101には、便尿有無検知アルゴリズム102、便形状認識アルゴリズム103、便色認識アルゴリズム104、便量認識アルゴリズム105、便落下回数検知アルゴリズム106、尿色認識アルゴリズム107、尿量認識アルゴリズム108、代表画像選定アルゴリズムを有する。
【0026】
便尿有無検知アルゴリズム102、便形状認識アルゴリズム103、便色認識アルゴリズム104、尿色認識アルゴリズム107は、あらかじめ、アルゴリズムに排泄物の画像を多数取り込み、画像から特徴抽出を行い、その特徴に反応できる学習モデルを生成する。次に、学習モデルを搭載した認識アルゴリズムをサーバに実装する。
【0027】
便量認識アルゴリズムは105、画像から、便領域の面積を算出して、閾値によって、多い、少ない、正常を判定する。
【0028】
便落下回数検知アルゴリズム106は、一回の排泄行動で何回便が落下したかを画像群から算出する、画像群は撮像開始してから次の撮像が開始される前の画像までを表し、撮像開始して最初に保存される画像にテキストを付加することで、一回の排泄行動分の画像を判断できる。前記画像群には撮像時刻も記されているため、撮像時刻の早い順に画像を解析し、便領域の変化した回数を数えることで、便落下回数を出力する。
【0029】
尿量認識アルゴリズム108は、あらかじめ、アルゴリズムに便器に尿が流れている状態の画像を多数取り込み、画像から特徴抽出を行い、その特徴に反応できる学習モデルを生成する。次に、学習モデルを搭載した認識アルゴリズムをサーバに実装する。それによって、尿が流れている時間を算出して、尿量を推定する。
【0030】
代表画像選定アルゴリズム109は、ユーザーの排泄行動が終わった直後の画像、すなわち便尿検知後に、紙が検出される直前の画像を選定する。なお、離座する時刻から特定の時間前の画像を代表画像として選定してもよいし、シャワー、水洗を利用する直前の画像を代表画像として選定してもよい。
【0031】
アップロードされた画像は、画像内に排泄物、すなわち便、尿が写っているか、または紙が写っているか、何も映っていないかを、便尿有無検知アルゴリズム102によって判定される。
【0032】
なお、便尿有無検知アルゴリズム102、便形状認識アルゴリズム103、便色認識アルゴリズム104、尿色認識アルゴリズムは画像以外の手段、例えば赤外線センサなどで検知してもよい。
【0033】
便尿有無検知によって、画像に便が写っていると判定された場合、便形状認識アルゴリズム103によって、その便がブリストルスケール指標7分類において、どの分類に属するか判定し、さらに、便色認識アルゴリズム104によって、その便の色が、赤色、黒色、黄色、緑色、灰色、なのか判定する。なお、赤色、黒色、黄色、緑色、灰色以外の色を判定してもよい。
【0034】
さらに、便量認識アルゴリズム105によって便量を多い、少ない、正常で判定し、さらに、便落下回数検知アルゴリズム106によって、利用者が着座してから、次に離座するまでの画像群から、便の落下回数を判定する。
【0035】
また、画像に尿が写っていると判定された場合、尿色認識アルゴリズム107によって、その尿の色が、黄色、赤色、なのか判定する。
【0036】
さらに、尿量認識アルゴリズム108によって、利用者が着座してから、次に離座するまでの画像群から、尿量を判定する。
【0037】
さらに、代表画像選定アルゴリズム109によって、利用者が着座してから、次に離座するまでの画像群から、代表画像を選定する。
【0038】
以上の判定結果を、保存するためのデータベース110を備える。
【0039】
上記のように、実施の形態1によるシステムでは、まず、撮像画像情報501を受信するように、サーバ側制御部はサーバ側受信部を制御する。以下、この受信工程を「s受信第1工程」という。
【0040】
次に、上記のアルゴリズムに基づいて、撮像画像情報501に含まれている少なくとも1つの撮像画像502から便を推定する。より詳細には、便の有無、状態などを推定する。ここでは、大便有無認識アルゴリズム、大便形状認識アルゴリズム、大便量認識アルゴリズム、および、小便有無認識アルゴリズム、小便量認識アルゴリズムに基づいて、サーバ側制御部は、ユーザーの大便の有無、形状、大便の量、および小便の量を、それぞれ大便有無推定情報、大便推定形状、大便推定量、小便有無推定情報、および小便推定量として、サーバ側受信部を介して受信された撮像画像情報501に含まれている少なくとも1つの撮像画像502からサーバ側制御部は推定している。以下、この推定工程を「s処理第1工程」という。
【0041】
次に、受信された撮像画像情報501に含まれている複数の撮像画像502から、撮像時刻503を用いる代表画像選定アルゴリズムに基づいて、ユーザーの排泄行動が終わった後から便器内にトイレットペーパーが検出されるまでの間の少なくとも1つの画像を代表画像としてサーバ側制御部は選出する。以下、この選出工程を「s処理第2工程」という。
【0042】
図12Aに示される撮像画像情報501は、それぞれ4つの撮像画像502および撮像時刻503を有している。最下段の撮像画像502には、大便の一部しか写っていない。これは、ユーザーが便器内にトイレットペーパーを捨て、そのトイレットペーパーが大便の一部を撮像素子から覆い隠したためである。従って、
図12Aに示される撮像画像情報501については、上から3番目の撮像画像502が代表画像として選出される。なお、
図12Aでは、最上段または上から2番目の撮像画像502が代表画像として選出されてもよい。このことは、
図12Bおよび
図12Cでも同様である。
【0043】
s処理第1工程およびs処理第2工程の順序は問われない。先にs処理第1工程が行われ、次いでs処理第2工程が行われてもよい。あるいは、先にs処理第2工程が行われ、次いでs処理第1工程が行われてもよい。
【0044】
このようにして、
図13に示されるような、付加情報撮像情報601がサーバ側制御部によって形成される。
図13に示されるように、付加情報撮像情報601は、(a)受信された撮像画像情報501、(b)大便有無推定情報、(c)推定された大便推定形状、
(d)推定された大便推定量、(e)小便有無推定情報、(f)推定された小便推定量、および(g)選出された代表画像を含む。
【0045】
最後に、付加情報撮像情報601をサーバ側記憶部に記憶するように、サーバ側制御部はサーバ側記憶部を制御する。この制御工程を「s記憶第1工程」という。
【0046】
図4は、実施の形態1におけるユーザー側情報処理装置の図である。
【0047】
図4において、判定結果を確認するためのユーザー側情報処理装置201を備え、ユーザーはweb、またはアプリ上で機器IDと判定結果を確認したい日付を入力することで判定結果を確認することができる。
【0048】
ユーザー側情報処理装置201はユーザーによって機器IDと日付が入力されるとデータベース110から該当する判定結果を取得して、テキスト、またはcsv形式のデータ202としてダウンロードする。ユーザー側情報処理装置201は機器ID、もしくは、機器IDから紐づけできる場合、排便装置の設置される場所、例えば部屋番号、またはその装置を利用するユーザーの氏名が表示される(図示せず)。ユーザー側情報処理装置201はデータ202より判定結果を読み込み、便座2に着座した時間と、いつ排泄があったか、排泄は便であったか尿であったか、便であるなら、その時の形状をブリストルスケール指標7分類において、どの分類であるか、便の色、便量、便落下回数をユーザー側情報処理装置201中のグラフ203上に図示する。尿であるなら、尿の色、尿量をユーザー側情報処理装置201中のグラフ203上に図示する。
【0049】
グラフ203は横軸を0:00:00~23:59:59の時刻とした3段のグラフで構成される。一段は画像名に記される撮像時刻から便座に座っていた時間を矩形波で表示する。
【0050】
もう一段は、便尿有無検知によって尿と判定された画像に記される撮像時刻を読み取り、グラフに棒状の図形を表示する。このとき図形は、尿色判定結果と同じ色で、尿量によって高さを変えて図示しても良いし、
図5に示すように、図形内に尿色、尿量をテキストで表示しても良いし、
図6に示すように、図形の付近で注釈の形でテキストを表示しても良い。
【0051】
さらに、もう一段は、便尿有無検知によって便と判定された画像に記される撮像時刻を読み取り、グラフに棒状の図形を表示する。このとき図形は、便形状認識判定結果を図形内にテキストで表示しても良いし、ブリストルスケール指標を便の形を模してアイコン化した図形を表示してもよい。また図形は、便色判定結果と同じ色で、便量によって高さを変えて図示しても良いし、図形内に便色、便量、便落下回数をテキストで表示しても良いし、図形の付近で注釈の形でテキストを表示しても良い。
【0052】
また、本実施例のユーザー側情報処理装置201は、
図7に示すように、グラフ203上に表示された判定結果を表す図形を、クリック、またはタッチすることで、判定結果の根拠となった画像を表示することができる。なお、画像は最初からグラフ203上に表示しても良い。このとき表示される画像は、グラフとは別のウィンドウが画像表示エリア204としてポップアップする形で表示しても良いし、
図8に示すように、グラフと同一ウィンドウ内に設けた画像表示エリア204に表示しても良い。この時、表示される画像は、代表画像選定アルゴリズム109によって選定された画像が表示される。
【0053】
上記のように、実施の形態1によるシステムでは、まず、ユーザーの便の状態を閲覧する閲覧者(例えば、介護施設での介護者)が表示部に表示させたい便の状態(例えば、介
護施設での被介護者の便の状態)の日付を、ユーザー側入力部を介して、ユーザー側制御部は取得する。この制御工程を「u入力第1工程」という。
【0054】
次に、この日付をサーバに向けて送信するようにユーザー側制御部はユーザー側送信部を制御する。この送信を「u送信第1工程」という。
【0055】
ユーザー側送信部からされた日付を受信するように、サーバ制御部はサーバ側受信部を制御する。この受信工程を「s受信第1工程」という。
【0056】
当該日付に基づいて、サーバ側記憶部に記憶された付加情報撮像情報601の中から、撮像日が所定期間内に含まれる付加情報撮像情報601を期間内撮像情報としてサーバ側制御部は選定する。この選定工程を、「s処理第3工程という。
【0057】
s処理第3工程の具体例を説明する。ここでは、所定期間を「3日」とする。閲覧者は、「2020年10月02日」とユーザー側入力部から入力する。すなわち、ユーザー側制御部は、ユーザー側入力部を介して、「2020年10月02日」を日付として取得する。
【0058】
図12A~
図12Cのうち、「2020年10月02日」の前後2日(すなわち、2020年10月01日から03日の3日間)には、
図12Aおよび
図12Bが含まれる。一方、当該前後3日間には
図12Cは含まれない。従って、サーバ側制御部は、
図12Aおよび
図12Bに示される2つの付加情報撮像情報601を、期間内撮像情報として選定する。
図12Cは、2020年10月04日に撮像された撮像画像情報501であるので、この具体例においては、期間内撮像情報として選定されない。
【0059】
このような期間内撮像情報をユーザー側情報処理装置に送信するように、サーバ側制御部はサーバ側送信部を制御する。この送信工程を、「s送信第1工程」という。
【0060】
期間内撮像情報を受信するように、ユーザー側制御部はユーザー側受信部を制御する。この受信工程を「u受信第1工程」という。
【0061】
ユーザー側受信部により受信された期間内撮像情報に含まれる(b)大便有無推定情報、(c)推定された大便推定形状、(d)推定された大便推定量、(e)小便有無推定情報(f)推定された小便推定量、および(g)選出された代表画像を表示部に表示するように、ユーザー側制御部は表示部を制御する。この表示工程を、「u表示第1工程」という。
【0062】
このようにして、実施の形態1による便状態表示システムでは、大便有無推定情報が表示部に表示されるため、ユーザー(例:被介護者)の便の閲覧者(例:介護職員)は、容易にユーザーの便の有無を認識でき、その結果、容易にユーザーの健康状態を把握できる)。
【0063】
また、認識アルゴリズムにおける判定結果は高い精度を持たすことが前提ではあるが、アルゴリズムによって出力される判定結果が100%正しいとは限らない。本実施例のユーザー側情報処理装置201は、判定結果の根拠となった画像を表示することができるが、認識アルゴリズムによる判定結果と、ユーザーが目視によって確認する判定結果が異なった場合、ユーザー側情報処理装置201上のグラフ203に表示する判定結果を修正することができる。本実施例のユーザー側情報処理装置201は、判定結果の根拠となった画像を表示し、
図9に示すように、さらにその下、または画像周辺に判定結果テキストが入力された判定結果表示ボックス205を備え、そのボックス205の横にはプルダウン
ボックス206を備える。プルダウンボックス206をクリック、またはタッチすることで判定結果一覧が表示され、ユーザーの確認する判定結果をクリック、またはタッチすることでボックス205に表示される判定結果を修正することができる。この時、グラフ上に表示される判定結果を表す図形も修正内容に則って図示し直される。
【0064】
また、認識アルゴリズムにおいて、出力される判定結果が間違えていた場合、その間違えた画像を追加学習することで、さらなる認識精度向上を図れることから、代表画像は非常に貴重である。また、一般的に、画像による認識アルゴリズムの精度向上のためには、大量の正解ラベルが付けられた画像が必要となるが、既に判定できる画像を再学習しても効果は薄く、判定を間違えた画像に正しい正解ラベルを付けて再学習することが望ましい。
【0065】
本実施例のユーザー側情報処理装置201は、ユーザーが判定結果を修正した画像情報をサーバ101へ送信し、データベース110に該当画像が修正されたことに加えて、修正された判定結果を追記する。認識アルゴリズムの再学習を行う場合、前記修正情報に基づき、学習に利用する画像を選択することで、さらなる認識性能の向上を効率的に行うことができる。
【0066】
上記のように、実施の形態1によるシステムでは、表示部に表示されている(b)大便有無推定情報、(c)推定された大便推定形状、(d)推定された大便推定量、および(e)小便有無推定情報、(f)推定された小便推定量の少なくとも1つを修正する修正情報を、ユーザー側入力部を介して、ユーザー側制御部は取得する。以下、この入力工程を「u修正入力第1工程」という。
【0067】
次に、この修正情報をサーバに向けて送信するように、ユーザー側制御部はユーザー側送信部を制御する。以下、この送信工程を「u修正送信第1工程」という。
【0068】
ユーザー側送信部から送信された修正情報を受信するようにサーバ制御部はサーバ側受信部を制御する、以下、この受信工程を「s修正受信第1工程」という。
【0069】
サーバ側記憶部に記憶された付加情報撮像情報を、修正情報に基づいて修正するようにサーバ制御部はサーバ側記憶部を制御する。以下、この修正工程を「s修正処理第1工程」という。
【0070】
また、本実施例のユーザー側情報処理装置201は、
図10に示すように、ユーザーへのメッセージを通知するメッセージボックス207を備える。前記データベース110の情報から、数日間、排便がないこと、または、排便があったとしても、ブリストルスケール指標におけるタイプ1、2のような固めの便であること、排便量が少ないこと、便落下回数が多く小さくコロコロした便であること、が数日間続くなど、各情報から便秘状態を推測し、下剤投与のアドバイスをメッセージボックス207に表示してユーザーに通知することができる。
【0071】
また、データベース110の情報から、排尿有無と間隔を分析し、水分補給指示、頻尿改善のためのアドバイスをメッセージボックス207に表示することができる。
【0072】
また、本実施例のユーザー側情報処理装置201では、排泄装置から得られる情報として、在室情報、シャワー、水洗が利用されたか、便蓋、便座、便器の開閉情報などを表示してもよい。
【0073】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を説明する。実施の形態2では、以下の点を除き、実施の形態1と同一である。
【0074】
(1) 便器側情報処理装置は、便器側データ送信部および便器側制御部を具備すること、および
(2) 撮像画像情報501は、サーバ101に備えられるサーバ制御部によって形成され、そしてサーバ記憶部に記憶される。
【0075】
すなわち、実施の形態2では、t処理第1工程が行われない。t送信第1工程においては、撮像素子により撮像された撮像画像502をその撮像時刻503と共にサーバに送信するように、便器側制御部は便器側データ送信部を制御する。一方、s受信第1工程では、当該撮像画像をその撮像時刻と共に受信するように、サーバ側制御部はサーバ側受信部を制御する。そして、受信された撮像画像をサーバ側記憶部に記憶するように、サーバ側制御部はサーバ側記憶部を制御する。これは、s処理第2の1工程という。時間の経過とともに、t送信第1工程、s受信第1工程、およびs処理第2の1工程が繰り返されることにより、複数の撮像画像502が、各々の撮像時刻503と共にサーバ側記憶部に蓄積されるように記憶される。
【0076】
尚、着座中にカメラ4で撮影される複数の撮像画像について、撮像画像ごとにブリストルスケール分類や便色判定を行い、それらを時系列データとしてサーバ101に記憶し、ユーザー側情報処理装置201に時系列データをグラフ表示する構成としてもよい。この構成により、排便途中でブリストルスケール分類や便色が変化した場合でも、その変化を確認することができるので、排泄管理をよりきめ細かく行うことができる。
【0077】
実施の形態1では、ユーザーの着座・離座により撮影が開始・終了されたが、人の入室。体質を検知したら撮影を開始・終了したりしてもよい。また、ユーザーが撮影開始ボタンを押したら撮影を開始し、ユーザーが撮影終了ボタンを押したら撮影を終了するようにしてもよく、この場合、撮影の開始から撮影の終了までの間に複数の撮像画像が撮影されるようにしてもよい。
【0078】
また、例えば、排便後、ユーザーに撮影ボタンを1回押してもらうなど、複数枚撮影しないことにしてもよい。すなわち、ユーザーによって撮影ボタンが押されたときに、便器の内部が撮像素子により撮像されることにしてもよい。実施の形態1では、撮像画像情報501は、複数の撮像画像502から構成されていたが、上記のように、撮像画像情報501は、1つの撮像画像502から構成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本開示による便状態表示システムは、高齢などにより介護が必要となったユーザー(例えば、被介護者)の健康管理のために、閲覧者(例えば、介護者)によって、介護施設において用いられる。本開示による便状態表示システムは、ユーザーまたは表示部の表示内容(すなわち、大便有無推定情報)を閲覧する者(すなわち、閲覧者)の自宅内においても用いられる。本開示による便状態表示システムを、コンピュータに実行させるプログラムも、本開示の内容に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
1 便器
2 便座
3 着座センサ
4 カメラ
5 制御ユニット
101 サーバ
102 便尿有無検知アルゴリズム
103 便形状認識アルゴリズム
104 便色認識アルゴリズム
105 便量認識アルゴリズム
106 便落下回数検知アルゴリズム
107 尿色認識アルゴリズム
108 尿量認識アルゴリズム
109 代表画像選定アルゴリズム
110 データベース
201 ユーザー側情報処理装置
202 データ
203 グラフ
204 画像表示エリア
205 判定結果表示ボックス
206 プルダウンボックス
207 メッセージボックス
501 撮像画像情報
502 撮像画像
503 撮像時刻
601 付加情報撮像情報