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特許7520493撮像素子及びその製造方法、及び撮像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】撮像素子及びその製造方法、及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240716BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20240716BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H04N25/70
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019169580
(22)【出願日】2019-09-18
(65)【公開番号】P2021048241
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 寛和
【審査官】宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-126671(JP,A)
【文献】特開2013-065688(JP,A)
【文献】特開2008-078258(JP,A)
【文献】特開2015-035555(JP,A)
【文献】特開2013-080797(JP,A)
【文献】特開2010-267709(JP,A)
【文献】特開2010-278472(JP,A)
【文献】特開2013-093553(JP,A)
【文献】特開2018-147975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の第1の面に入射した光を電荷に変換する、それぞれが複数の色のカラーフィルタのいずれかに覆われた複数の光電変換部と、
前記半導体基板において前記第1の面の反対側の第2の面から制御される、前記複数の光電変換部により変換された電荷を転送するための複数の回路部と、
前記複数の光電変換部と、前複数の回路部とを分離する遮光部と、を有し、
前記複数の回路部の各回路部が、前記光電変換部から転送された電荷を保持する保持部と、前記保持された電荷を画素の外に転送するための転送回路とを含み、複数の前記光電変換部により共有され、
前記遮光部は、前記各回路部と、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部との間に構成され、前記第1の面における前記光電変換部の面積が、前記第2の面における前記光電変換部の面積よりも大きくなると共に、前記カラーフィルタの透過率に応じて、前記光電変換部の体積が異なるように構され、
前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部をそれぞれ含む複数の画素のうち、前記透過率がより低いカラーフィルタに覆われた光電変換部を含む画素に、前記転送回路を構成する
ことを特徴とする撮像素子。
【請求項2】
前記遮光部を、前記半導体基板の深さ方向に斜めに構成したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
【請求項3】
前記遮光部は、前記第2の面に接していないことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記回路部は、前記光電変換部により変換された電荷を前記保持部に転送するための転送トランジスタを更に有し、前記転送トランジスタは、前記遮光部と前記第2の面との間に配置された縦型転送ゲートを有することを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記透過率がより高いカラーフィルタに覆われた前記光電変換部の体積がより大きくなるように前記遮光部を構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項6】
前記光電変換部の前記半導体基板における深さが、像高が高くなる方向に深くなるように前記遮光部を構成したことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項7】
前記遮光部は、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部を互いに分離するように構成されていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項8】
前記回路部と、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部とを1つのまとまりとして分離する分離部を更に有し、前記遮光部と、前記分離部とが、前記第1の面において連続していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項9】
前記分離部は、前記第1の面から前記第2の面まで貫通していることを特徴とする請求項に記載の撮像素子。
【請求項10】
前記分離部は、金属遮光部材から成ることを特徴とする請求項またはに記載の撮像素子。
【請求項11】
前記分離部は、前記金属遮光部材を覆うピニング膜を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の撮像素子。
【請求項12】
前記遮光部は、金属遮光部材から成ることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項13】
前記遮光部は、前記金属遮光部材を覆うピニング膜を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の撮像素子。
【請求項14】
前記回路部は、前記複数の光電変換部により変換された電荷を同時に転送する一括転送トランジスタと、前記一括転送トランジスタにより転送された電荷を保持する一括保持部とを更に有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像素子。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の撮像素子と、
前記撮像素子から出力された信号を処理する処理手段と
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項16】
半導体基板において、光が入射する第1の面から、前記第1の面の反対側の第2の面まで貫通する分離部を形成する工程と、
光電変換部により変換された電荷を転送するための、前記第2の面から制御される複数の回路部であって、各回路部が、前記光電変換部から転送された電荷を保持する保持部と、前記保持された電荷を画素の外に転送するための転送回路とを含み、複数の前記光電変換部により共有される、前記複数の回路部を形成する工程と、
前記各回路部と、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部との間に形成され、前記回路部と、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部とを分離するための遮光部を形成する工程と、
前記第1の面に入射した光を電荷に変換する前記光電変換部を形成する工程と、
前記第1の面側に、前記光電変換部を覆う複数の色のカラーフィルタを形成する構成と、を有し、
前記遮光部及び前記分離部は、前記第1の面における前記光電変換部の面積が、前記第2の面における前記光電変換部の面積よりも大きくなると共に、前記カラーフィルタの透過率に応じて、前記光電変換部の体積が異なるように形され、
前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部をそれぞれ含む複数の画素のうち、前記透過率がより低いカラーフィルタに覆われた光電変換部を含む画素に、前記転送回路を構成する
ことを特徴とする撮像素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子及びその製造方法、及び撮像装置に関し、特に半導体回路を形成した面と反対側から光照射する裏面照射型の撮像素子及びその製造方法、及び撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の撮像素子の多画素化に伴い、1画素あたりの面積が縮小している。これに伴い、画素面積に対する光電変換部の面積の比率である開口率を向上するため、画素信号の増幅回路やリセット回路を光入射面と反対側に形成した裏面照射型撮像素子が提案されている。こうした裏面照射型撮像素子では、画素信号の増幅回路やリセット回路、及びそれらの回路の制御配線を、光入射面の画素間に配置することがないため、画素間の混色抑制に埋め込み型の遮光部を用いることがある。また、光電変換部の電荷を転送した保持部と、光電変換部との間にも同様の遮光部を設けて、保持部の寄生感度を低減することもある。
【0003】
特許文献1には、受光した光を電荷に変換する光電変換部と、光電変換部から転送されてきた電荷を保持する保持部と、光電変換部と保持部との間に、光を遮光する遮光部とを備えた撮像素子が開示されている。この撮像素子において、光電変換部、保持部、及び遮光部は、所定の厚さを有する半導体基板内に形成され、光電変換部から保持部に電荷を転送する転送領域の遮光部は、この半導体基板を貫通しない非貫通遮光部として形成される。また、転送領域以外の遮光部は、半導体基板を貫通する貫通遮光部として形成される。特に、保持部の光入射面にも遮光部を設けることは、言うまでもなく寄生感度の低減に寄与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-160485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のようにオンチップレンズ集光径の中心を如何に光電変換部の中心付近としても、幅広い角度から光が入射する撮影条件、すなわち絞り開放時には、オンチップマイクロレンズを経て光入射面の遮光部に到達する光もある。そのため、小絞り時に比べて大きく感度が低下してしまう。この絞り開放時の感度低下は、集光径をオンチップレンズ径に対して小さくしなければならないときに顕著となる。
【0006】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、裏面照射型の撮像素子において、電荷の保持部の寄生感度を低減しながら、開口率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の撮像素子は、半導体基板の第1の面に入射した光を電荷に変換する、それぞれが複数の色のカラーフィルタのいずれかに覆われた複数の光電変換部と、前記半導体基板において前記第1の面の反対側の第2の面から制御される、前記複数の光電変換部により変換された電荷を転送するための複数の回路部と、前記複数の光電変換部と、前複数の回路部とを分離する遮光部と、を有し、前記複数の回路部の各回路部が、前記光電変換部から転送された電荷を保持する保持部と、前記保持された電荷を画素の外に転送するための転送回路とを含み、複数の前記光電変換部により共有され、前記遮光部は、前記各回路部と、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部との間に構成され、前記第1の面における前記光電変換部の面積が、前記第2の面における前記光電変換部の面積よりも大きくなると共に、前記カラーフィルタの透過率に応じて、前記光電変換部の体積が異なるように構され、前記各回路部を共有する前記複数の光電変換部をそれぞれ含む複数の画素のうち、前記透過率がより低いカラーフィルタに覆われた光電変換部を含む画素に、前記転送回路を構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、裏面照射型の撮像素子において、電荷の保持部の寄生感度を低減しながら、開口率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態にかかる撮像素子の概略構成を示すブロック図。
図2】第1の実施形態にかかる画素の構成例を示す等価回路図。
図3】第1の実施形態にかかる撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャート。
図4】第1の実施形態にかかる撮像素子の画素を光入射面の反対側から見た平面図。
図5】第1の実施形態にかかる撮像素子の画素の断面図。
図6】第1の実施形態の変形例にかかる撮像素子の画素の断面図。
図7】第2及び第3の実施形態にかかる画素の構成例を示す等価回路図。
図8】第2及び第3の実施形態にかかる撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャート。
図9】第2の実施形態にかかる撮像素子の画素を光入射面の反対側から見た平面図。
図10】第2の実施形態にかかる撮像素子の画素の断面図。
図11】第2の実施形態の変形例にかかる撮像素子の画素を光入射面の反対側から見た平面図。
図12】第2の実施形態の変形例にかかる撮像素子の画素の断面図。
図13】第3の実施形態にかかる撮像素子の画素の断面図。
図14】第3の実施形態の変形例にかかる撮像素子の画素の断面図。
図15】第3の実施形態の変形例にかかる撮像素子の画素を光入射面の反対側から見た平面図。
図16】第3の実施形態の別の変形例にかかる撮像素子の画素の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
●撮像素子の構成
図1は、本発明の実施形態にかかる撮像素子1の概略構成を示すブロック図である。
【0012】
撮像素子1は、行列状に配置された複数の画素10を含む。なお、図1では4行4列分の画素を示しているが、実際には非常に多くの画素が行列状に配列されており、第p行目かつ第q列目に存在する画素を、画素10(p,q)(p=1~3、q=1~3)というように表している。なお、以下に説明する撮像素子1の各構成においても、参照番号や参照符号の後の「q」は列を表している。画素10(p,q)は、不図示の撮影光学系を介して入射した光の光量に対応した電荷を発生するフォトダイオード(PD)を含む。
【0013】
垂直走査回路20は、画素10(p,q)における電荷蓄積や読み出しタイミングなどを行単位で制御する。
【0014】
画素10(p,q)は、垂直線VL(q)に接続されており、PDで発生した電荷に対応する電圧をAD変換器AD(q)に伝達する。
【0015】
各AD変換器AD(q)は、垂直線VL(q)の電圧と、時間に比例して増減するRAMP信号とを比較する比較器CMPと、比較器CMPの出力ノードをそのイネーブル端子に入力するカウンター回路CNTRとを備える。カウンター回路CNTRは、RAMP信号と垂直線電圧との比較結果に応じてカウントを開始したり停止したりすることで、フォトダイオードPDで発生した電荷に対応するカウント値(デジタル信号)を保持することができる。
【0016】
水平走査回路30は、カウント値を水平方向に順次選択し、水平線HLに転送することで、一行分の画像信号を読み出す。
【0017】
タイミングジェネレーター(TG)40は、垂直走査回路20、水平走査回路30、AD変換器等を順次制御するタイミング発生回路である。タイミング信号の発生は、不図示のROM等に記憶された、いくつかのパターンのいずれかを選択することで実現してもよい。
【0018】
出力部50は、公知のパラレルシリアル(P/S)変換部を含み、水平線HLに転送されたデジタルの画像信号を順次、LVDS等の高速シリアル伝送フォーマットに変換する。また、点欠陥等の補正処理を行っても構わない。
【0019】
<第1の実施形態>
次に、図2の等価回路図を参照して、第1の実施形態にかかる画素10(p,q)の構成例について説明する。
【0020】
各画素10(p,q)において、一括転送トランジスタ202は、フォトダイオード(PD)201で発生した電荷を一括保持部205に転送する。転送トランジスタ203は、一括保持部205に転送された電荷を、更にフローティングディフュージョン(FD)部206に転送する。リセットトランジスタ204は、FD部206を所定の電源VDDでリセットすることができると共に、一括転送トランジスタ202及び転送トランジスタ203を同時にONすることで、一括保持部205及びPD201を電源VDDでリセットすることができる。なお、FD部206も一括保持部205も、電荷を蓄積可能なN型半導体で成る。
【0021】
増幅トランジスタ207は、FD部206を、そのゲートに接続する。選択トランジスタ208は、FD部206のソースを、そのドレインに接続する。これらのトランジスタのうち、リセットトランジスタ204、一括転送トランジスタ202、転送トランジスタ203、選択トランジスタ208のゲートは、垂直走査回路20により制御可能となっている。そして、選択トランジスタ208を順次ONすることによる行方向の画素選択時に、転送トランジスタ203がONとなる。これにより、増幅トランジスタ207を介してPD201の発生電荷に対応した電圧信号を、選択トランジスタ208のソース、すなわち垂直線VL(q)に出力する。
【0022】
次に、本実施形態にかかる撮像素子の駆動方法について説明する。図3は、本実施形態にかかる撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャートである。図3において、PSEL,PGS,PRES,PTXはそれぞれ、トランジスタ208,202,204,203のゲートそれぞれにかかる制御信号を示しており、各制御信号の極性がHiでトランジスタON,LoでトランジスタOFFとなるものとする。また、RAMPはAD変換器AD(q)におけるRAMP信号の電位を、CompはAD変換器AD(q)における比較器CMPの出力極性を、CounterはAD変換器AD(q)におけるカウンター回路CNTRによるカウント値を表す。また、水平走査信号は、水平走査回路30を駆動するための信号である。
【0023】
まず、時刻t300から時刻t301にて、制御信号PGS,PRES,PTXをHiとして、PD201と一括保持部205とFD部206を電源VDDにリセットする。
【0024】
次に、時刻t302から時刻t303にて制御信号PGSをHiとして、時刻t301から時刻t302の間にPD201で発生した信号電荷を、一括保持部205に転送する。なお、制御信号PGS,PRES,PTXを全画素同じタイミングでHiにすると共に、所定時間経過後に制御信号PGSを全画素同じタイミングで再びHiにすることにより、全画素において同じタイミングで電荷蓄積を行うことができる。
【0025】
一括保持部205に転送された信号電荷は、垂直走査回路20が、例えば時刻t304から時刻t313において制御信号PSELをHiとして、該当する行(例えばp行目)の選択トランジスタ208をONにした状態で、以下に述べる手順でAD変換する。
【0026】
すなわち、時刻t304から時刻t305において制御信号PRESをHiとしてFD部206を電源VDDにリセットする。そして、リセット解除後に垂直線VL(q)に現れる電位と、時刻t306より下降するRAMP信号の電位とを比較器CMPで比較する。時刻t307までのいずれかの時刻においてその大小関係が反転すると、Compの極性がLoに変わり、これを受けてカウンター回路CNTRのカウント値が停止する。ここで、カウンター回路CNTRは、RAMP信号の下降開始時刻t306に合わせてダウンカウントしているため、後述する信号電荷に対応するAD変換時のアップカウントと合わせてFD部206のリセットばらつきを除去することができる。
【0027】
時刻t307においてFD部206のリセット解除後の電位に対応するAD変換を終え、時刻t308においてRAMP信号を時刻t306以前と同電位にリセットしておく。
【0028】
時刻t309から時刻t310において制御信号PTXをHiとして、一括保持部205に保持していた信号電荷をFD部206に転送する。時刻t311にて、時刻t306と同様にしてAD変換を行う。ただし、ここでは、信号電荷をFD部206に転送して垂直線VL(q)に現れる電位とRAMP信号との比較によるAD変換となる。時刻t312までのいずれかの時刻においてその大小関係が反転すると、Compの極性がLoに変わり、これを受けてカウンター回路CNTRのカウント値が停止する。時刻t311にて信号電荷に対応するカウントを開始する際、初期値が、FD部206のリセット解除後の電位分だけマイナス方向に進んでいるため、停止したカウント値が、FD部206のリセットばらつき除去済みのAD変換結果となる。
【0029】
時刻t313から時刻t314において、水平走査回路30が水平走査信号を発生し、各列のAD変換器AD(q)のAD変換結果を、水平線HLを介して出力部50に転送する。
【0030】
以上のように、本発明の実施形態にかかる撮像素子は、時刻t301から時刻t302の間にPD201で発生した信号電荷を一括保持部205に一括転送する、いわゆるグローバルシャッター動作が可能である。このグローバルシャッター動作には、残像抑制のため、時刻t304以降当行(例えばp行目)でAD変換を終えるまでの時間帯、すなわち時刻t303から時刻t304において、一括保持部205への光、電荷混入をより小さくする、つまり寄生感度を低減することが求められる。
【0031】
次に、図4及び図5に示す平面図及び断面図を参照して、本発明の第1の実施形態における撮像素子の画素10について説明する。なお、本実施形態における撮像素子は、トランジスタやその制御配線等を光入射面と反対側に設けた、いわゆる裏面照射型の撮像素子である。また、図4及び図5では、説明を分かり易くするために、図2の等価回路で示す各素子におおよそ対応する構成に同じ参照番号を付している。
【0032】
図4は、光入射面の反対側から見て、トランジスタのゲート及びその制御配線を示した平面図であり、正方形の破線が一画素分の平面領域を表す。なお、一点鎖線で示した制御配線は、光入射面と反対側でPD201と重なっていても構わない。
【0033】
また、図4における点線A-A’の断面を図5に示す。この断面では、PD201、一括転送トランジスタ202、一括保持部205、転送トランジスタ203、FD部206及び垂直線VL(q)や、FD部206と増幅トランジスタ207のゲート間の配線を横切っている。
【0034】
図5に示すように、光入射面側、オンチップマイクロレンズ501とカラーフィルタ502とを備える。オンチップマイクロレンズ501は、所定以上開口側の絞り値(F値)における一般的な撮影条件の感度を高めることができる。カラーフィルタ502下のピニング膜503は、画素間分離部である画素間Deep Trench Isolation(以下、DTI)の構成要素と連続していても構わない。ピニング膜503は、HfO (酸化ハフニウム),SiO (二酸化ケイ素),Ta (五酸化タンタル),ZrO (二酸化ジルコニウム)等から構成される。
【0035】
画素間DTIは、隣接する画素間を分離する構造であり、ピニング膜503と、斜線部で示したW(タングステン),Al(アルミニウム),Cu(銅)等の金属遮光部材504とから成る。
【0036】
画素内DTIは、PD201と、PD201以外の構成である一括転送トランジスタ202ないしFD部206(回路部)とを分離する構造で、図5に示す様に光入射面に対して斜設されている。このような構造とすることで、PD201の光入射面積を大きく取ることができるため、開口率を向上することができる。特に、侵入長が比較的短い可視光は、光入射面から浅い位置で光電変換が起こるので、入射角範囲の広い絞り開放時の感度を向上することができる。
【0037】
この画素内DTIもピニング膜503と金属遮光部材504とから成り、画素間DTIと一部で連続した構成としてもよい。
【0038】
なお、PD201等と反対の導電型の半導体領域(ここではP型半導体)が一括転送トランジスタ202及び転送トランジスタ203のゲート下にある。図3を参照して説明したタイミングでこれらのトランジスタのゲート電圧がHiとなることにより、電荷転送チャネルが形成される。
【0039】
上述した2種類のDTIのうち、画素間DTIは、好ましくは半導体基板を貫通して画素間の混色を抑制する。すなわち、PD201に入射した光のうち、侵入長の長い長波長光を遮光部材504で反射ないし吸収するとともに、既に光電変換した電荷の漏れをピニング膜503で抑制する。画素内DTIも、時刻t301から時刻t302のグローバル蓄積期間におけるPD201から一括保持部205ないしFD部206への電荷漏れや、一括保持部205への光入射も抑制して、寄生感度を低減することができる。
【0040】
上記の通り第1の実施形態によれば、裏面照射型の撮像素子において、電荷の保持部の寄生感度を低減しながら、開口率を向上させることができる。
【0041】
なお、画素内DTIを遮光部材504のみで形成しても良く、その場合であっても、寄生感度を低減しながら開口率を向上することができる。
【0042】
また、電荷転送チャネルを形成するために、斜設した画素内DTIは、光入射面の反対側まで貫通していないことが好適である。その場合、適切な深さまで画素内DTIを斜行形成することで、一般的な可視光に対しては、寄生感度の低下を実現できる。
【0043】
なお、画素間DTIと画素内DTIとは形成角度が異なるため、異なるマスクを用いて別工程で製造する必要がある。また、一括転送トランジスタ202ないしFD部206からなる回路部を形成するにあたって、画素内DTIの形成及びPD201の形成は光入射側から行うことが好ましいため、回路部を形成した後に構成すればよい。
【0044】
<変形例>
上述した第1の実施形態に対し、長波長光の寄生感度を低減しやすい構成として、図6に第1の実施形態の変形例を示す。図5との差異は、より厚く形成されたPD201及び深さ方向に形成された高容量の一括保持部205等で成り、一括転送トランジスタ202のゲートを、電荷転送チャネル幅を三次元的に拡大できる縦型転送ゲートとした点である。また、縦型転送ゲートでチャネル形成するため、斜設された画素内DTIは光入射面と反対側まで貫通していないものとする。
【0045】
まず、PD201を厚く形成したことで、入射光のうち、一括転送トランジスタ202の縦型転送ゲート付近まで届く成分はかなりの長波長に限られる。また、この埋め込んだ縦型転送ゲートに、グローバル蓄積期間はマイナスの電位を供給することでゲートに接する半導体領域をピニング状態とすれば、光入射面から深い位置に到達した長波長光が光電変換した電荷が一括保持部205に混入することを抑制できる。もちろん、マイナス電位を供給する期間は、グローバル蓄積期間の他、画素行の非選択期間にも拡張することができる。
【0046】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0047】
第1の実施形態のような画素内DTIを有する画素は、必ずしも一括保持部205を有さなくても構わない。特に、複数のPDでFD部を共有する構成においては、後述するように、複数PD分の読み出し高速化のために、FD部のリセット解除状態を長くする駆動方法も考えられる。従って、PDからFD部への電荷漏れ及びFD部への光入射を抑制することによる寄生感度の低下も重要な課題となる。
【0048】
図7は、2つのフォトダイオードPDA701,PDB702が1つのFD部206を共有する画素10の等価回路図である。なお、図2と同様の構成には同じ参照番号を付している。PDA701とPDB702は、例えば水平あるいは垂直に隣接する画素の光電変換部である。それぞれ転送トランジスタ703,704を介して、1つのFD部206に対して並列接続されている。また、本第2の実施形態における画素は、一括転送トランジスタ202及び一括保持部205を有さない。
【0049】
様々な駆動方法があるが、例えば後述するタイミングチャートのようにPDA701の信号電荷とPDB702の信号電荷とに対応するAD変換を時系列で行うことにより、FD部206の後段にある増幅トランジスタ207を共有することができる。このようなFD部206を共有する構成を採ることにより、1PD当たりのトランジスタ数を少なくすることができるため、画素の微細化に寄与する。
【0050】
図8は、2つのPD701,702で1つのFD部206を共有する画素10の駆動方法を示すタイミングチャートの一例である。図8において、PTXAは転送トランジスタ703のゲートにかける制御信号を示し、PTXBは転送トランジスタ704のゲートにかける制御信号を示している。それ以外は、図3に示すものと同様であるため、説明を省略する。
【0051】
図3に示すタイミングチャートとの差異は、以下の2点である。1点は、一括転送トランジスタ202の制御による蓄積に代えて、メカニカルシャッターを時刻t801から時刻t803において開いて露光していることである。もう1点は、時刻t813から時刻t818において同じ行を選択したまま、PDA701とPDB702との加算信号電荷に対応するAD変換を行っている点である。
【0052】
まず、時刻t809から時刻t810にて制御信号PTXAをHiとして、PDA701の信号電荷をFD部206に転送し、時刻t811からt812にかけて、RAMP信号との比較によるAD変換を行う。第2の実施形態では、AD変換により得られたカウント値Counterを、AD変換部AD(q)内の不図示のメモリに記憶する。
【0053】
続けて、時刻t813においてRAMP信号をリセットし、FD部206をリセットしないまま、時刻t814から時刻t815において制御信号PTXA及びPTXBをHiとし、PDA701及びPDB702の信号電荷をFD部206に転送する。そして、時刻t816からt817にかけて、RAMP信号との比較によるAD変換を行う。そして、AD変換により得られたカウント値Counterを、AD変換部AD(q)内の不図示のメモリに記憶する。
【0054】
そして、時刻t818から時刻t819にかけて、不図示のメモリに記憶しておいたPDA701の信号電荷に対応するカウント値と、PDA701とPDB702の加算信号電荷に対応するカウント値を、水平線HLを介して出力部50より伝送する。そして、不図示の信号処理部によって差分処理を行うことで、PDB702の信号電荷に対応するカウント値を生成することができる。
【0055】
このような駆動により、FD部206を、転送する信号電荷毎にリセットすることがない分、PDA701とPDB702の2つ分の信号電荷の読み出しからAD変換までを短縮することができる。このような駆動を前提とする場合、FD部206がリセットされない期間が長くなる分だけ、FD部206への光、電荷混入をより小さくする、つまり寄生感度を低減することが求められる。
【0056】
そこで、第1の実施形態と同様に、PD701,702とFD部206との間に斜設されたDTIを用いることで、開口率を向上しながらFD部206の寄生感度を低減することができる。
【0057】
図9は、垂直方向に隣接した2画素、すなわち画素10(p+1,q)と画素10(p,q)とでFD部206を共有する場合の、光入射面の反対側から見て、トランジスタのゲート及びその制御配線を示した平面図である。正方形の破線が一画素分の平面領域を表す
【0058】
また、図における点線B-B’の断面を図10に示す。なお、図9及び図10では、説明を分かり易くするために、図7の等価回路で示す各素子におおよそ対応する構成に同じ参照番号を付している。図10に示す断面では、PDA701、PDB702、転送トランジスタ703、転送トランジスタ704、FD部206及び水平方向共通の制御信号PTXA、PTXB、PRES、PSELの各々が供給される配線を横切っている。
【0059】
10に示す様に、DTIのうち、画素10間やFD部206や転送トランジスタ703、転送トランジスタ704のゲートが通過しないところでは、好ましくは半導体基板を貫通するように構成して混色を抑制する。一方、FD部206や転送トランジスタ703、転送トランジスタ704を通過する位置BーB’のような画素内の断面では、光入射面に対して斜設され、光入射面でPD701,702の面積が広くなっている。
【0060】
これにより、時刻t805から時刻t817のFDリセット解除期間において、FD部206への光入射を抑制して寄生感度を低減しつつ、開口率を向上することができる。特に、侵入長が比較的短い可視光は、光入射面から浅い位置で光電変換が起こるので、入射角範囲の広い絞り開放時の感度を向上できる。
【0061】
なお、本第2の実施形態においても、画素内DTIは遮光部材504のみから成っていても構わない。
【0062】
また、前述したように電荷転送チャネルを形成するため、斜設された画素内DTIは光入射面と反対側の面まで貫通していないことが好適である。その場合、第1の実施形態の変形例の一括転送トランジスタ202と同様に、転送トランジスタ703及び704を縦型転送ゲートとしても構わない。
【0063】
上記の通り第2の実施形態によれば、PDA及びPDBにより、一括転送トランジスタ202ないしFD部206からなる1つの回路部を共有する構成においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
<変形例>
第2の実施形態の変形例として、画素10(p,q)につき1つのMLがあり、当該1画素を2つのフォトダイオードPDA702とPDB702と分けて、撮影光学系の瞳を分割して受光することもできる。
【0065】
図11は、本変形例にかかる画素10(p,q)を光入射面の反対側から見た場合の平面図である。図9との差異は、PDA701とPDB702は前述の1画素を2つに分けた光電変換部となっている点であり、他の構成は同一である。PDA701とPDB702の加算信号電荷に対応するカウント値は撮像信号として利用し、加算信号からPDA701の信号電荷に対応するカウント値を減算してPDB702の信号電荷に対応するカウント値を得ることができる。このようにして得られた、PDA701とPDB702の信号を用いて公知の相関演算を行うことで、撮影光学系のピントを合わせることができる。
【0066】
図11における破線C1ーC2の断面図を図12に示す。図10との差異は、1つの画素10に構成されたPDA701とPDB702とで、1つのマイクロレンズ501を共有している点である。本断面図においても、画素内DTIと光入射面方向に従って面積が拡大するPDA701とPDB702によって、FD部206の寄生感度低減と開口率向上を両立することができる。特に、侵入長が比較的短い可視光は、光入射面から浅い位置で光電変換が起こるので、入射角範囲の広い絞り開放時の感度を向上することができる。
【0067】
第2の実施形態の別の変形例として、図12に示す様に、撮影光学系の瞳を分割して受光可能なPDA701とPDB702とを1つの画素10(p,q)に備える場合に、垂直方向に隣接する画素10(p+1,q)と1つのFD部206を共有してもよい。その場合の駆動方法では、まず、図8のタイミングチャートで画素10(p,q)のPDA701とPDB702の信号電荷に対応するカウント値を読み出す。その後、垂直走査回路20がp+1行目を選択した上で同様のタイミングで画素10(p+1,q)のPDA701とPDB702の信号電荷に対応するカウント値を読み出せば良い。
【0068】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、DTIを用いて、カラーフィルタの透過率に合わせて飽和電荷量を調節する場合について説明する。なお、第3の実施形態における各画素10の等価回路及び撮像素子の駆動方法は、それぞれ図7及び図8に示すものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0069】
また、第3の実施形態における画素を光入射面の反対側から見た平面図は、図9に示すものと同様であるため、詳細な説明は省略する。ただし、第3の実施形態においては、例えば、公知のベイヤー配列カラーフィルタに従って、画素10(p,q)が赤のカラーフィルタ(R)、画素10(p+1,q)が緑のカラーフィルタ(G)を有するものとする。
【0070】
一般的に、緑のカラーフィルタは透過率が高く、多くの撮影シーンにおいて信号電荷が多い。それに従って飽和電荷量を大きくすることが求められる一方、赤(R)や青(B)のカラーフィルタは透過率が低く、飽和電荷量は緑(G)の画素ほど高い必要が無い場合が多い。そこで、第3の実施形態では、こうした飽和電荷の必要量に合わせてFD以降の回路を赤(R)の画素10(p,q)側に寄せる。すなわち、光入射面と反対側から見た平面図ではPDA701の面積を小さく、その分緑(G)の画素10(p+1,q)のPDB702の面積をその分大きくする。
【0071】
図13は、第3の実施形態の画素10(p,q)及び画素10(p+1,q)における、図9の点線B-B’の断面図である。図10との差異は、PDA701とFD部206との間に斜設された画素内DTIを用いてPDA701の開口率を向上する一方、PDA701の体積減少分をPDB702に割り当てた点である。したがって、PDB702とFD部206との間の画素内DTIは必ずしも斜設されない。このようにすれば、色フィルタ毎に必要となる飽和電荷量を有効に調節することができる。
【0072】
また、光入射面の反対側では、回路や制御配線配置を偏らせながら、斜設された画素内DTIを用いて、画素10(p,q)に入射する光がFD部206に侵入したり、PDA701で発生した電荷がFD部206に混入したりすることを抑制することができる。
【0073】
上記の通り第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に加えて、更に、飽和電荷量の割り当ても容易となる。
【0074】
なお、本実施形態は、第1の実施形態で説明したような一括保持部205を備えた撮像素子にも適用することができる。その場合、一括保持部205の保持可能電荷量の割り当てに、このような斜設された画素内DTIを用いても良い。
【0075】
また、各カラーフィルタの透過率によっては、緑(G)フィルタのPDとFD部との間に斜設された分離部を用いて、赤(R)フィルタ及び青(B)フィルタのPD体積を大きくしても構わない。
【0076】
<変形例>
また、高像高で、撮影光学系の瞳位置からの主光線に対し斜設された画素内DTIが順方向となるよう、図14のような画素内DTIの画素を図13の画素の存在する像高と反対の像高に配置しても良い。こうすることで、画素内DTIが半導体基板を貫通していない転送ゲート付近からの入射光の漏れこみを抑制して寄生感度を低減することができる。
【0077】
更には、図15の平面図及び図16の断面図に示すように、画素内DTIをPDとFD部との間以外に用いても構わない。例えば図15では、FD部206及びリセットトランジスタ204と、FD部206以降の転送回路を構成する増幅トランジスタ207と選択トランジスタ208を含む増幅回路とをPDA701の上下に分けて配置している。また、FD部206と増幅トランジスタ207のゲートを配線で結んでいる。これにより、PDA701の上下にゲートを均等配置できるため、それに合わせて画素内DTIを図16のようにPDA701の上下端に斜設する。図16は、図15の点線E-E’の断面図である。このように斜設された画素内DTIを用いることで、PDAに対するDTIの光学的対称性を高めることができる。なお、PDA701と増幅回路とを分離する画素内DTIは、半導体基板を貫通しても構わない。
【0078】
なお、上述した各実施形態における撮像素子は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、スマートフォン、カメラ付き携帯電話、車載カメラ等の様々な機器における撮像装置に適用することが可能である。
【0079】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0080】
10:画素、20:垂直走査回路、30:水平走査回路、40:タイミングジェネレーター、201:フォトダイオード(PD)、202:一括転送トランジスタ、203:転送トランジスタ、204:リセットトランジスタ、205:一括保持部、206:フローティングディフュージョン(FD)部、207:増幅トランジスタ、208:選択トランジスタ、501:オンチップマイクロレンズ、502:カラーフィルタ、503:ピニング膜、504:金属遮光部材、701:PDA、702:PDB、703,704:転送トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16