特許 7520504 画像処理装置、その制御方法及びプログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-07-12

(45)【発行日】2024-07-23

(54)【発明の名称】画像処理装置、その制御方法及びプログラム

(51)【国際特許分類】

   H04L 51/046 20220101AFI20240716BHJP

   H04L 67/02 20220101ALI20240716BHJP

   G06F 21/33 20130101ALI20240716BHJP

   G06Q 50/10 20120101ALI20240716BHJP

【ＦＩ】

H04L51/046

H04L67/02

G06F21/33

G06Q50/10

【請求項の数】 23

(21)【出願番号】P 2019230919

(22)【出願日】2019-12-20

(65)【公開番号】P2021099644

(43)【公開日】2021-07-01

【審査請求日】2022-12-05

(73)【特許権者】

【識別番号】000001007

【氏名又は名称】キヤノン株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100126240

【弁理士】

【氏名又は名称】阿部 琢磨

(74)【代理人】

【識別番号】100223941

【弁理士】

【氏名又は名称】高橋 佳子

(74)【代理人】

【識別番号】100159695

【弁理士】

【氏名又は名称】中辻 七朗

(74)【代理人】

【識別番号】100172476

【弁理士】

【氏名又は名称】冨田 一史

(74)【代理人】

【識別番号】100126974

【弁理士】

【氏名又は名称】大朋 靖尚

(72)【発明者】

【氏名】長谷川 貴一

【審査官】速水 雄太

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１９－０５０５２９（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１４－１０４６２５（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１４－２４１１１１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１８－２００６０２（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１８－０４１３８６（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２０１６／００５０３２６（ＵＳ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０４Ｌ １２／００－１２／６６

４１／００－１０１／６９５

Ｇ０６Ｆ ２１／３３

Ｇ０６Ｑ ５０／１０

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

画像データを取得する取得手段と、
チャットサーバに、当該チャットサーバが提供するチャットサービスにユーザがログインするための認証情報を送信することによって前記ユーザに対応しないチャンネルを含むチャンネル情報を受信する受信手段と、
受信された前記チャンネル情報に含まれるチャンネルのうち、前記ユーザに対応しないチャンネルを表示せずに、前記ユーザに対応するチャンネルを表示する表示手段と、
前記画像データを送信する送信手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。

【請求項2】

前記表示手段が表示した前記チャンネルから前記ユーザによるチャンネルの選択を受け付ける受付手段を有し、
前記送信手段は、選択された前記チャンネルのチャンネル情報と、前記画像データとを前記チャットサーバに送信する
ことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。

【請求項3】

前記表示手段は、チャンネルが選択されることによって、選択された当該チャンネルを表示することを特徴とする請求項２に記載の画像処理装置。

【請求項4】

前記送信手段は、前記チャットサーバがインストールしているアプリケーションに対応する情報を当該チャットサーバに送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により前記アプリケーションに対応する情報が前記チャットサーバに送信されたことにより、前記アプリケーションに対応づけられて記憶されているグループに含まれるチャンネルのチャンネル情報を前記チャットサーバから受信し、
前記送信手段は、前記グループに含まれるチャンネルのうちユーザに選択されたチャンネルのチャンネル情報と前記画像データとを前記チャットサーバに送信する
ことを特徴とする請求項２または３に記載の画像処理装置。

【請求項5】

前記アプリケーションに対応する情報は、前記画像処理装置に記憶されている情報であって、当該アプリケーションに対応付けられて記憶されているトークン情報であることを特徴とする請求項４に記載の画像処理装置。

【請求項6】

前記アプリケーションは、前記グループに対応づけられたボットアプリケーションであって、対応付けられた当該グループに含まれるチャンネルにメッセージや画像データを投稿するためにユーザとして登録されたアプリケーションであることを特徴とする請求項４または５に記載の画像処理装置。

【請求項7】

前記取得手段が前記画像データを取得したことに従って、前記送信手段は当該画像データと前記ユーザにより選択された前記チャンネルのチャンネル情報と前記アプリケーションに対応する情報とを、前記チャットサーバに送信することを特徴とする請求項４乃至６の何れか１項に記載の画像処理装置。

【請求項8】

前記受付手段は、前記ユーザにより選択されたチャンネルに含まれるユーザから、メンションするユーザの選択を受け付けることを特徴とする請求項２乃至７の何れか１項に記載の画像処理装置。

【請求項9】

前記認証情報を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記チャットサーバに、前記チャットサービスにユーザがログインするための前記認証情報を送信することによって、前記チャンネル情報とは異なる情報であって前記ユーザに対応する所定の情報とを前記受信手段は受信し、
前記記憶手段は、前記所定の情報と、当該ユーザが前記画像処理装置にログインするための識別情報とを対応づけて記憶したことに従って、前記認証情報を記憶していない状態にする
ことを特徴とする請求項１乃至８の何れか１項に記載の画像処理装置。

【請求項10】

前記所定の情報は、前記チャットサービスのアカウントに対応する情報であることを特徴とする請求項９に記載の画像処理装置。

【請求項11】

前記取得手段は、原稿の画像を読み取って、当該原稿の画像に基づく前記画像データを生成することによって当該画像データを取得することを特徴とし、
前記ユーザによる１回の実行指示に基づいて、前記原稿の画像の読み取り及び、当該読み取りにより生成された前記画像データの送信を行うことを特徴とする請求項１乃至１０の何れか１項に記載の画像処理装置。

【請求項12】

画像データを取得する取得工程と、
チャットサーバに、当該チャットサーバが提供するチャットサービスにユーザがログインするための認証情報を送信することによって前記ユーザに対応しないチャンネルを含むチャンネル情報を受信する受信工程と、
受信された前記チャンネル情報に含まれるチャンネルのうち、前記ユーザに対応しないチャンネルを表示せずに、前記ユーザに対応するチャンネルを表示する表示工程と、
前記画像データを送信する送信工程と
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。

【請求項13】

前記表示工程が表示した前記チャンネルから前記ユーザによるチャンネルの選択を受け付ける受付工程を有し、
前記送信工程は、選択された前記チャンネルのチャンネル情報と、前記画像データとを前記チャットサーバに送信する
ことを特徴とする請求項１２に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項14】

前記表示工程は、チャンネルが選択されることによって、選択された当該チャンネルを表示することを特徴とする請求項１３に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項15】

前記送信工程は、前記チャットサーバがインストールしているアプリケーションに対応する情報を前記チャットサーバに送信し、
前記受信工程は、前記送信工程により前記アプリケーションに対応する情報が前記チャットサーバに送信されたことにより、前記アプリケーションに対応づけられて記憶されているグループに含まれるチャンネルのチャンネル情報を前記チャットサーバから受信し、
前記送信工程は、前記グループに含まれるチャンネルのうちユーザに選択されたチャンネルのチャンネル情報と前記画像データとを前記チャットサーバに送信する
ことを特徴とする請求項１３または１４に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項16】

前記アプリケーションに対応する情報は、前記画像処理装置に記憶されている情報であって、当該アプリケーションに対応付けられて記憶されているトークン情報であることを特徴とする請求項１５に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項17】

前記アプリケーションは、前記グループに対応づけられたボットアプリケーションであって、対応付けられた当該グループに含まれるチャンネルにメッセージや画像データを投稿するためにユーザとして登録されたアプリケーションであることを特徴とする請求項１５または１６に記載の画像処理の制御方法。

【請求項18】

前記取得工程が前記画像データを取得したことに従って、前記送信工程は当該画像データと前記ユーザにより選択された前記チャンネルのチャンネル情報と前記アプリケーションに対応する情報とを、前記チャットサーバに送信することを特徴とする請求項１５乃至１７の何れか１項に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項19】

前記受付工程は、前記ユーザにより選択されたチャンネルに含まれるユーザから、メンションするユーザの選択を受け付けることを特徴とする請求項１３乃至１８の何れか１項に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項20】

前記認証情報を記憶する記憶工程をさらに有し、
前記チャットサーバに、前記チャットサービスにユーザがログインするための前記認証情報を送信することによって、前記チャンネル情報とは異なる情報であって前記ユーザに対応する所定の情報を前記受信工程は受信し、
前記記憶工程は、前記所定の情報と、当該ユーザが前記画像処理装置にログインするための識別情報とを対応づけて記憶したことに従って、前記認証情報を記憶していない状態にする
ことを特徴とする請求項１２乃至１９の何れか１項に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項21】

前記所定の情報は、前記チャットサービスのアカウントに対応する情報であることを特徴とする請求項２０に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項22】

前記取得工程は、原稿の画像を読み取って、当該原稿の画像に基づく前記画像データを生成することによって当該画像データを取得すること特徴とし、
前記ユーザによる１回の実行指示に基づいて、前記原稿の画像の読み取り及び、当該読み取りにより生成された前記画像データの送信を行うことを特徴とする請求項１２乃至２１の何れか１項に記載の画像処理装置の制御方法。

【請求項23】

請求項１乃至１１の何れか１項に記載の画像処理装置の各手段をコンピュータが実行するためのプログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

画像処理装置、その制御方法及びプログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１には、原稿の画像をスキャンすることによって生成した画像データを共有するために、ネットワーク上にあるファイルサーバに、生成した画像データを送信する画像処理装置が開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２０１５－１２６３１８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ユーザがインターネットで公開されているチャットサービスを使用して、スキャンして生成した画像データをチャットサービスのトークルームで表示する場合、以下のような課題がある。特許文献１のように、生成した画像データをＳＭＢ通信等でファイルサーバに送信する画像処理装置では、チャットサービスのトークルームを指定することができず、ユーザが所望のトークルームで画像データを表示することができない。

【0005】

また、画像処理装置でチャットサービスのトークルームを指定する際に、ある組織内で使用されるトークルームをすべて表示すると、多数のトークルームの中から所望のトークルームを探して選択する場合があり、煩わしい。そのため、画像処理装置が画像処理装置にログインするためのユーザの識別情報とチャットサービスのユーザの認証情報を対応づけて記憶することが考えられる。

【0006】

チャットサービスのユーザの認証情報を多数のユーザが使用する画像処理装置が記憶している場合、チャットサービスで使用される認証情報が流出する可能性がある。

【0007】

チャットサービスで使用される認証情報は、他のサービスでも使用される可能性があるため、ログインするための認証情報が流出すると、チャットサービス以外のサービスでも不正にログインされる可能性がある。

【0008】

本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像処理装置で生成された画像データを表示するトークルームを指定する際に、ユーザがトークルームを探しやすくしつつ、チャットサービスの認証情報が流出する可能性を低減することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0009】

本発明の情報処理装置は、画像データを取得する取得手段と、チャットサーバに、当該チャットサーバが提供するチャットサービスにユーザがログインするための認証情報を送信することによって前記ユーザに対応しないチャンネルを含むチャンネル情報を受信する受信手段と、受信された前記チャンネル情報に含まれるチャンネルのうち、前記ユーザに対応しないチャンネルを表示せずに、前記ユーザに対応するチャンネルを表示する表示手段と、前記画像データを送信する送信手段とを有することを特徴とする。

【発明の効果】

【0010】

画像処理装置で生成された画像データを表示するトークルームを指定する際に、ユーザがトークルームを探しやすくしつつ、チャットサービスの認証情報が流出する可能性を低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】本発明のシステム構成の一例を示す図

【図2】ＭＦＰ１０１のハードウェア構成の一例を示す図

【図3】モバイル端末２００のハードウェア構成の一例を示す図

【図4】メッセージアプリサーバ３００のハードウェア構成の一例を示す図

【図5】ボットサーバ４００のハードウェア構成の一例を示す図

【図6】ＭＦＰ１０１の操作部１１６に表示されるホーム画面の一例を示す図

【図7】各種ＩＤとトークン情報を対応づけたテーブル６０１の一例を示す図

【図8】ＭＦＰ１０１が図７のテーブル６０１を作成するシーケンスの一例を示す図

【図9】ＭＦＰ１０１が図７のテーブル６０１を作成する一連のフローチャート

【図10】ＩＤ設定登録画面の一例を示す図

【図11】スキャンｔｏチャット処理の画面遷移の一例を示す図

【図12】ＭＦＰ１０１がスキャンして生成したファイルをメッセージアプリサーバ３００に送信するシーケンスの一例を示す図

【図13】ＭＦＰ１０１で実行されるスキャンｔｏチャット処理の一例を示すフローチャート

【図14】メッセージアプリのメッセージ画面の一例を示す図

【図15】メッセージアプリサーバ内のファイル構造の一例を示す図

【図16】ＭＦＰ１０１がスキャンして生成したファイルを、ボットサーバ４００を介して、メッセージアプリサーバ３００に送信するシーケンスの一例を示す図

【図17】ボットサーバ４００を介して実行されるスキャンｔｏチャット処理の一例を示すフローチャート

【図18】ボットサーバ４００が画像データをメッセージアプリサーバ３００に送信する際の処理の一例を示すフローチャート

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例であり、本発明は図示された構成に限定されるものではない。

【実施例1】

【0013】

図１は、本発明のシステム構成の一例を示す図である。本実施例のシステム構成は、端末装置の一例であるモバイル端末２００とネットワーク１００を介して通信可能な画像処理装置であるＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）１０１とメッセージアプリサーバ３００から構成される。また、ボットサーバ４００もネットワーク１００を介して接続され、通信可能である。メッセージアプリサーバ３００は、ＭＦＰ１０１、モバイル端末２００から送信されたメッセージや画像データを受信し、ユーザ操作によりモバイル端末２００や不図示のＰＣ上に表示するチャットサービスを管理するチャットサーバである。ボットサーバ４００は、ＭＦＰ１０１と接続するメッセージアプリサーバ３００にインストールされているボットアプリに対応する情報（トークン情報）との紐づけを行い、ＭＦＰ１０１からの要求をメッセージアプリサーバ３００に転送する。なお、本実施例のネットワーク１００は、インターネットでもよいし、ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）でもよい。また、ネットワーク１００は、有線でも無線でもよい。

【0014】

図２は、ＭＦＰ１０１のハードウェア構成の一例を示す図である。ＭＦＰ１０１はＣＰＵ１１１、ＲＯＭ１１２、ＲＡＭ１１３、ストレージ１１４、操作部Ｉ／Ｆ１１５、操作部１１６、読取部Ｉ／Ｆ１１７、読取部１１８、印刷部Ｉ／Ｆ１１９、印刷部１２０、無線通信部Ｉ／Ｆ１２１、無線通信部１２２を備える。また、ＭＦＰ１０１はＦＡＸ部Ｉ／Ｆ１２３、ＦＡＸ通信部１２４、通信部Ｉ／Ｆ１２５、通信部１２６を備える。

【0015】

ＣＰＵ１１１を含む制御部１１０は、ＭＦＰ１０１全体の動作を制御する。ＣＰＵ１１１は、ＲＯＭ１１２又はストレージ１１４に記憶された制御プログラムをＲＡＭ１１３に読み出して、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。ＲＯＭ１１２は、ＣＰＵ１１１で実行可能な制御プログラムを格納する。また、ＲＯＭ１１２は、ブートプログラムやフォントデータなども格納する。ＲＡＭ１１３は、主記憶メモリであり、ワークエリア、ＲＯＭ１１２及びストレージ１１４に格納された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ１１４は、画像データ、印刷データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。本実施例ではストレージ１１４としてフラッシュメモリを想定しているが、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）やＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｃ Ｄｒｉｖｅ）などの補助記憶装置を用いるようにしても良い。また、ｅＭＭＣ（ｅｍｂｅｄｄｅｄ Ｍｕｌｔｉ Ｍｅｄｉａ Ｃａｒｄ）を用いるようにしても良い。

【0016】

なお、本実施例のＭＦＰ１０１は、１つのＣＰＵ１１１が１つのメモリ（ＲＡＭ１１３）を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、これに限るものではない。例えば複数のＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭ、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ＡＳＩＣやＦＰＧＡ等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。

【0017】

操作部Ｉ／Ｆ１１５は、例えばタッチパネルのような表示部やハードキーを含む操作部１１６と制御部１１０を接続する。操作部１１６は、ユーザに対して情報を表示したり、ユーザからの入力を検出したりする。

【0018】

読取部Ｉ／Ｆ１１７は、例えばスキャナのような読取部１１８と制御部１１０を接続する。読取部１１８は原稿の画像を読み取って、ＣＰＵ１１１がその画像をバイナリーデータなどの画像データに変換する。読取部１１８によって読み取られた画像に基づき生成された画像データは、外部装置に送信されたり、記録紙上に印刷されたりする。

【0019】

印刷部Ｉ／Ｆ１１９は、例えばプリンタのような印刷部１２０と制御部１１０を接続する。ＣＰＵ１１１は、ＲＡＭ１１３に記憶された画像データ（印刷データ）を印刷部Ｉ／Ｆ１１９を介して印刷部１２０に転送する。印刷部１２０は、転送された画像データに基づく画像を給紙カセットから給送された記録紙に印刷する。

【0020】

無線通信部Ｉ／Ｆ１２１は、無線通信部１２２を制御する為のＩ／Ｆで制御部１１０と無線経由で外部の無線機器（ここではモバイル端末１０２）と接続する。

【0021】

制御部１１０は、ＦＡＸ部Ｉ／Ｆ１２３により、ファクシミリのようなＦＡＸ通信部１２４を制御する事で公衆回線網１０７に接続される。ＦＡＸ部Ｉ／Ｆ１２３は、ＦＡＸ通信部１２４を制御する為のＩ／Ｆで、ファクシミリ通信用のモデムやＮＣＵを制御する事で公衆回線網への接続、ファクシミリ通信プロトコルの制御などを行う事が可能となる。

【0022】

通信部Ｉ／Ｆ１２５は、制御部１１０とネットワーク１００を接続する。通信部Ｉ／Ｆ１２５は、通信部１２６がネットワーク１００上の外部装置に画像データや装置内部の各種情報を送信したり、ネットワーク１００上の情報処理装置から印刷データやネットワーク１００上の情報を受信したりする。ネットワーク１００を介した送受信の方法としては、電子メールを用いての送受信や、その他のプロトコル（例えば、ＦＴＰやＳＭＢ、ＷＥＢＤＡＶ等）を用いたファイル送信を行うことができる。さらに、モバイル端末２００、メッセージアプリサーバ３００、ボットサーバ４００からのＨＴＴＰ通信によるアクセスで、画像データや各種設定データをネットワーク１００で送受信する事もできる。

【0023】

図３はモバイル端末２００のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、本実施形態のモバイル端末２００はスマートフォンやタブレットＰＣ等の装置を想定しているが、Ｗｉ－Ｆｉ通信が可能な情報処理装置であれば他の装置であってもよい。

【0024】

ＣＰＵ２０７はＲＯＭ２０８が記憶している制御プログラムを読み出して、モバイル端末２００の動作を制御するための様々な処理を実行する。ＲＯＭ２０８は、制御プログラムを記憶している。ＲＡＭ２０９は、ＣＰＵ２０７の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。ＨＤＤ２１０は、写真や電子文書等の様々なデータを記憶する。

【0025】

操作パネル２０１は、ユーザのタッチ操作を検出可能なタッチパネル機能を備え、ＯＳやＥメール送信アプリケーションが提供する各種画面を表示する。また、操作パネル２０１は、メッセージアプリサーバ３００に記憶されている情報を確認するために使用される。ユーザは操作パネル２０１にタッチ操作を入力することで、モバイル端末２００に所望の操作指示を入力することができる。なお、モバイル端末２００は不図示のハードウェアキーを備えていて、ユーザはこのハードウェアキーを用いてモバイル端末２００に操作指示を入力することができる。

【0026】

カメラ２０４はユーザの撮像指示に応じて撮像する。カメラ２０４で撮像された写真は、ＨＤＤ２１０の所定の領域に記憶される。また、ＱＲコード（登録商標）解析が可能なプログラムを用いて、カメラ２０４で読み取ったＱＲコードから情報を取得することも可能である。

【0027】

モバイル端末２００はＮＦＣ通信部２０５、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）通信部２０６、無線ＬＡＮ通信部２１１を介して各種周辺機器とデータの授受を行うことができる。モバイル端末２００のＢｌｕｅｔｏｏｔｈ通信部２０６はＢｌｕｅｔｏｏｔｈ Ｌｏｗ Ｅｎｅｒｇｙに対応していてもよい。

【0028】

図４はメッセージアプリサーバ３００のハードウェア構成の一例を示す図である。ＣＰＵ３０１はＲＯＭ３０２が記憶している制御プログラムを読み出して、メッセージアプリサーバ３００の動作を制御するための様々な処理を実行する。ＲＯＭ３０２は、制御プログラムを記憶している。ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。ＨＤＤ３０５は、メッセージ、画像、チャンネル情報等の様々なデータを記憶する。通信部３０４を介してモバイル端末２００、ＭＦＰ１０１など各種機器とデータの授受を行うことができる。なお、通信部３０４はＥｔｈｅｒｎｅｔ（登録商標）を用いた有線の通信を行ってもいいし、Ｗｉ－Ｆｉのような無線通信を行ってもよい。

【0029】

ここで、ユーザがインターネットで公開されているチャットサービスを使用して、スキャンして生成した画像データをチャットサービスのトークルームで表示する場合、以下のような課題がある。特許文献１のように、生成した画像データをＳＭＢ通信等でファイルサーバに送信する画像処理装置では、チャットサービスのトークルームを指定することができず、ユーザが所望のトークルームで画像データを表示することができない。

【0030】

また、画像処理装置でチャットサービスのトークルームを指定する際に、ある組織内で使用されるトークルームをすべて表示すると、多数のトークルームの中から所望のトークルームを探して選択する場合があり、煩わしい。そのため、画像処理装置が画像処理装置にログインするためのユーザの識別情報とチャットサービスのユーザの認証情報を対応づけて記憶することが考えられる。

【0031】

チャットサービスのユーザの認証情報を多数のユーザが使用する画像処理装置が記憶している場合、チャットサービスで使用される認証情報が流出する可能性がある。

【0032】

チャットサービスで使用される認証情報は、他のサービスでも使用される可能性があるため、ログインするための認証情報が流出すると、チャットサービス以外のサービスでも不正にログインされる可能性がある。上記の課題を解決するために、以下の処理を実行する。

【0033】

図５はボットサーバ４００のハードウェア構成の一例を示す図である。ＣＰＵ４０１はＲＯＭ４０２が記憶している制御プログラムを読み出して、メッセージアプリサーバの動作を制御するための様々な処理を実行する。ＲＯＭ４０３は、制御プログラムを記憶している。ＲＡＭ４０２は、ＣＰＵ４０１の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。ＨＤＤ４０５は、メッセージ、画像データ、チャンネル情報等の様々なデータを記憶する。通信部４０４を介してモバイル端末２００、ＭＦＰ１０１、メッセージアプリサーバ３００など各機種とデータの送受信を行うことができる。

【0034】

図６は、ＭＦＰ１０１の操作部１１６に表示されるホーム画面の一例を示す図である。操作部１１６は、操作画面を表示するタッチパネル５０１とＬＥＤ５１０、５１１からなる。タッチパネル５０１は、指示手段であり、ユーザからの指示を受け付ける受付手段としても機能するし、画面を表示する表示手段としても機能する。ユーザは、タッチパネル５０１上に表示される画面を指やスタイラス等のオブジェクトで直接タッチし、表示された画面に基づく各機能の実行を指示する。

【0035】

図６に示すタッチパネル５０１は、ホーム画面５０８を表示している。ホーム画面５０８は、ＭＦＰ１０１の各機能の実行を指示する為の最初の画面で、コピー、ファクス、スキャン、メディアプリント、などＭＦＰ１０１が実行する各機能の為の各種設定を行う画面表示を選択する為の画面である。

【0036】

状況確認ボタン５０５は、ＭＦＰ１０１の状態を確認する画面（状況確認画面）を表示するためのオブジェクトである。不図示の状況確認画面より送信履歴やジョブの実行履歴を表示する事が可能となる。

【0037】

スキャンｔｏチャットボタン５０２は、スキャンｔｏチャット処理の設定画面を表示するためのオブジェクトである。スキャンｔｏチャットボタン５０２がユーザにより選択されると、図１１の設定画面１００４が操作部１１６に表示される。スキャンｔｏチャット処理については、図１２、図１３で詳細に説明する。

【0038】

チャット登録ボタン５０９は、ＭＦＰ１０１で使用される認証情報とメッセージアプリサーバ３００で使用される認証情報の紐づけ設定を行う画面を表示するためのオブジェクトである。ここで、ＭＦＰ１０１で使用される認証情報とは、例えばＭＦＰ１０１にユーザがログインするために入力する情報であり、ユーザＩＤ（もしくはユーザ名）とパスワードの組み合わせからなっている。また、メッセージアプリサーバ３００で使用される認証情報とは、メッセージサービスにユーザがログインするために入力する情報であり、ユーザＩＤ（もしくはユーザ名）とパスワードの組み合わせからなっている。

【0039】

チャット登録ボタン５０９がユーザにより選択されると、図１０の設定画面９０１が操作部１１６に表示される。チャット登録処理については、図８、９で詳細に説明する。

【0040】

スキャンボタン５０３は、ＭＦＰ１０１からスキャン選択画面（不図示）を表示するためのオブジェクトである。スキャン選択画面は、電子メール送信（Ｅメール）、ＳＭＢ、ＦＴＰ、ＨＴＴＰによるファイル送信、インターネットファクス（Ｉファクス）送信、などの送信機能を選択するための画面である。表示された送信機能を示すオブジェクトにタッチする事で各送信機能の設定画面が表示される。

【0041】

アドレス帳ボタン５０４は、ユーザに選択されることにより、ＭＦＰ１０１のアドレス帳画面を表示する為のオブジェクトである。ＬＥＤ５１０及びＬＥＤ５１１はＭＦＰ１０１の状態をユーザに通知するものである。ＬＥＤ５１０は、電子メールや印刷ジョブの受信中や実行中に点灯し、ＬＥＤ５１１はＭＦＰ１０１に何らかのエラーが発生した際に点灯する。ストップボタン５０６は、各種操作のキャンセルを実行するためのオブジェクトであり、操作部１１６では、常時表示されるオブジェクトである。ＨＯＭＥボタン５０７は、ホーム画面５０８を表示するためにオブジェクトで、操作部１１６では、常時表示されるオブジェクトである。メニューボタン５１２は使用言語などの環境設定や各機能の設定を行う為の画面を表示するためのオブジェクトである。

【0042】

図７は、ＭＦＰ１０１で使用される認証情報とメッセージサービスで使用される認証情報の紐づけを記憶するテーブル６０１の一例を示す図である。本実施例においてテーブルは、図８に示すシーケンスによってＭＦＰ１０１内ストレージ１１４に保持される。

【0043】

ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２は、ＭＦＰ１０１にユーザがログインする際に必要な認証情報の一部（ユーザＩＤ）である。またＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３はメッセージサービス上のアカウントに対応する情報であり、ユーザごとに個別のＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤが対応づいている。トークン情報６０４はメッセージアプリサーバ３００で管理されているワークスペースを指定するための情報である。例えば、ＭＦＰ１０１がこのトークン情報６０４をメッセージアプリサーバ３００に送信することで、ＭＦＰ１０１はそのトークン情報６０４に対応するワークスペースの情報を取得することができる。図７のテーブルでは、ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２とＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３とトークン情報６０４が対応づけて記憶されている。

【0044】

図８は、ＭＦＰ１０１がテーブル６０１を生成するシーケンスの一例を示す図である。本シーケンスはホーム画面５０８に表示されるチャット登録ボタン５０９が選択されることで開始される。また、本シーケンスはＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１がＲＯＭ１１２に記憶されたプログラムをＲＡＭ１１３に読み出すことで実行される。

【0045】

Ｓ７０１において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６に表示されている、図１０の入力画面９０１を介して、ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２とパスワードを入力する。なお、ＭＦＰ１０１が使用される際に入力されたＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２を用いてログインが必要な構成であった場合、入力されたＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２をＲＡＭ１１３に記憶しておくことで、Ｓ７０１は省略することが可能である。入力画面９０１のログインボタン９０２が選択されることでＳ７０２に進む。

【0046】

Ｓ７０２において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６に表示されている、図１０の入力画面９０３を介して、ユーザの入力操作を受け付け、メッセージアプリサーバ３００のログインＩＤとパスワードを入力し、ＲＡＭ１１３に記憶する。ここで入力するログインＩＤは、ＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３とは別の情報である。入力画面９０３の確定ボタン９０４が選択されると、Ｓ７０３に進む。

【0047】

また、メッセージサービスのログインＩＤとパスワードは、例えばＷＥＢメールサービスやクラウドストレージサービスや他のメッセージサービス等でも使用されている可能性がある。そのため、このメッセージサービスのログインＩＤとパスワードが流出することは望ましくない。

【0048】

Ｓ７０３において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はメッセージアプリサーバ３００に対してＨＴＴＰ通信でトークン情報６０４の取得要求を行う。具体的には、Ｓ７０２で入力されたログインＩＤとパスワードからトークン情報を生成して返却することの要求を示す情報をメッセージアプリサーバ３００に送信する。ここで、送信されるコマンドの一例は「ＨＴＴＰ ＧＥＴ ｈｔｔｐｓ：／／ｍｅｓｓａｇｅ．ｃｏｍ／ａｐｉ／ｏａｔｈ．ａｃｃｅｓｓ」である。このコマンドに記載されているＵＲＬ「ｈｔｔｐｓ：／／ｍｅｓｓａｇｅ．ｃｏｍ／ａｐｉ／ｏａｔｈ．ａｃｃｅｓｓ」は、メッセージアプリサーバ３００にアクセスするためのＵＲＬであり、ユーザにより事前にＭＦＰ１０１に登録されているＵＲＬである。このＵＲＬにＳ７０２にて入力されたログインＩＤとパスワードを送信することで、メッセージアプリサーバ３００はトークン生成処理であるＳ７０４を実行する。

【0049】

Ｓ７０４において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は通信部３０４を介して受信したログインＩＤとパスワードを用いて、トークン情報６０４を生成する。ここで生成されるトークン情報６０４は、メッセージアプリサーバ３００内でＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３とワークスペースに対応づけられて記憶されている。そのため、メッセージアプリサーバ３００がＭＦＰ１０１からトークン情報６０４を受信することで、ＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３とワークスペースを特定することができる。

【0050】

Ｓ７０５において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は通信部３０４を制御し、ＨＴＴＰ通信のレスポンス情報として、ＭＦＰ１０１にトークン情報６０４を送信する。

【0051】

Ｓ７０６において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はメッセージアプリサーバ３００に対してＨＴＴＰ通信でＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３の取得要求を行う。具体的には、Ｓ７０５で得たトークン情報６０４に対応するＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３の要求を示す情報をメッセージアプリサーバ３００に送信する。ここで、送信されるコマンドの一例は「ＨＴＴＰ ＧＥＴ ｈｔｔｐｓ：／／ｍｅｓｓａｇｅ．ｃｏｍ／ａｐｉ／ｕｓｅｒｓ．ｉｄｅｎｔｉｔｙ」である。このコマンドに記載されているＵＲＬはＳ７０３で使用されているコマンドと同様に、メッセージアプリサーバ３００にアクセスするためのＵＲＬである。このＵＲＬにトークン情報を送信することで、メッセージアプリサーバ３００はトークン情報に対応するＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３を検索する処理であるＳ７０７を実行する。

【0052】

Ｓ７０７において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、通信部３０４を介して受信したトークン情報を参照し、トークン情報に含まれるＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３をＨＤＤ３０５内で検索する。

【0053】

Ｓ７０８において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は通信部３０４を制御し、ＨＴＴＰ通信のレスポンス情報として、ＭＦＰ１０１にＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３を送信する。

【0054】

Ｓ７０９において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はテーブル６０１に示されるように、受信したトークン情報６０４とＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３を、Ｓ７０１で入力されたＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２と紐づけてストレージ１１４に保存する。このＳ７０９の処理が終了すると、Ｓ７０２で入力されたメッセージサービスのログインＩＤとパスワードをＲＡＭ１１３から削除する。

【0055】

図９はＭＦＰ１０１がテーブル６０１を生成するフローの一例を示す図である。本フローはホーム画面５０８にてチャット登録ボタン５０９が押下されることで開始される。また、図９のフローは、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１がＲＯＭ１１２に記憶されたプログラムをＲＡＭ１１３に読み出すことで実行される。

【0056】

Ｓ８０１において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１にＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２を受け付ける画面である入力画面９０１を表示する。

【0057】

Ｓ８０２において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６を介して入力画面９０１のログインボタン９０２の選択を検知すると、入力されているＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２をＲＡＭ１１３に記憶する。またＣＰＵ１１１は、メッセージアプリサーバ３００のログインＩＤとパスワードを受け付けるための画面Ｓ９０３をタッチパネル５０１に表示する。

【0058】

Ｓ８０３において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６を介して確定ボタン９０４の選択を検知すると、入力されているログインＩＤとパスワード情報をＲＡＭ１１３に記憶し、Ｓ８０４処理に移る。

【0059】

Ｓ８０４において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は入力されたログインＩＤとパスワードを用いて、メッセージアプリサーバにＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３の取得要求を行う。

【0060】

Ｓ８０５において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はメッセージアプリサーバよりＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３の取得に成功したか否かを判断する。取得成功と判断した場合、Ｓ８０８に進む。取得失敗と判断した場合、Ｓ８０６に進む。

【0061】

Ｓ８０６において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に取得失敗の旨を表示する。完了画面９０５は取得成功時のメッセージが図示されているが、本画面に表示されているメッセージを取得失敗の旨に変更して表示する。

【0062】

Ｓ８０７において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に表示されている不図示の戻るボタンの押下を検知すると、表示されている画面を初期画面である入力画面９０１に変更し、Ｓ８０１に戻る。

【0063】

Ｓ８０８において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はＲＡＭ１１３に記憶されているＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２とＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３を用いてテーブルを作成し、ストレージ１１４に記憶する。また、ＭＦＰ１０１は完了画面９０５をタッチパネル５０１に表示する。

【0064】

Ｓ８０９において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６を介してボタン９０６の押下を検知することで、表示画面をホーム画面５０８に遷移させ、処理を終了する。

【0065】

図１１はスキャンｔｏチャット処理の画面遷移の一例を示す図である。ホーム画面５０８に表示されているスキャンｔｏチャットボタン５０２が選択されたことによって、スキャンｔｏチャット画面１００４がタッチパネル５０１に表示される。

【0066】

スキャンｔｏチャット画面１００４には、宛先確認ボタン１００５が表示されている。宛先確認ボタン１００５には、スキャンして生成した画像データの投稿先として設定されている宛先の数が表示される。本実施例の宛先確認ボタン１００５では、投稿先であるチャンネルが１件選択されている例を説明する。複数の宛先が選択された場合、設定された投稿先の数が宛先数として表示される。

【0067】

宛先確認ボタン１００５が選択されると、スキャンｔｏチャットの宛先確認画面１００６が表示される。スキャンｔｏチャットの宛先確認画面１００６には、チャンネル選択ボタン１０１３が選択されることによって設定された送信設定投稿先が表示される。投稿先ボタン１００７には、その時点で設定されている投稿先の数だけ表示され、ユーザにより選択されることにより、設定されている投稿先（宛先）が表示される宛先確認画面１００６が表示される。また、投稿先ボタン１００７が設定されることにより、不図示の詳細画面が表示され、設定されている投稿先の詳細が表示される。

【0068】

なお、本実施例ではスキャンｔｏチャットの宛先確認画面１００６には１つの投稿先しか表示されていないが、これに限るものではない。例えば、ＭＦＰ１０１がメッセージアプリサーバ３００から複数の投稿先を設定することで、スキャンｔｏチャット宛先確認画面１００６に複数の投稿先ボタンを表示することができる。

【0069】

なお、スキャンｔｏチャット画面１００４にて、リセットボタン１００８が選択された場合、設定された情報をクリアする。このとき、設定された宛先情報はクリアされる。また、スキャンｔｏチャット画面１００４にて、白黒スタートボタン１００９もしくはカラースタートボタン１０１０が選択された場合、スキャンして送信する処理を開始する。

【0070】

送信設定ボタン１０１１が選択されると、送信設定画面１０１２が表示される。この画面では送信ファイル設定１０１７などの送信設定の変更、確認が可能である。

【0071】

チャンネル選択ボタン１０１３が選択されるとチャンネル選択画面１０１４が表示される。このチャンネル選択画面１０１４に表示されるチャンネルやユーザは、ＭＦＰ１０１がメッセージアプリサーバ３００から受信したチャンネルリスト情報に基づいて表示される。本実施例では、受信したチャンネルリスト情報に含まれるチャンネルがすべて表示されるのではなく、ＭＦＰ１０１にログインしているユーザが、メッセージサービス上で使用するアカウントが所属するチャンネルのみが表示される。

【0072】

このチャンネル選択画面１０１４では投稿先チャンネルの選択とそのチャンネルに属するどのユーザに通知するかを選択することが可能である。つまり、投稿するチャンネルとメンションする相手を選択することができる。チャンネルボタンが選択されることで、そのチャンネルに所属するユーザがプルダウンで表示される。この画面では、チャンネルとユーザの両方を選択してもいいし、そのチャンネルに所属するすべてのユーザに向けて投稿するために、チャンネルのみを選択してもいい。また、複数のチャンネルを選択してもいいし、１つのチャンネルを選択し、そのチャンネルの中の複数のユーザを選択できるようになってもいい。また、複数のチャンネルを選択し、それぞれに所属する別々のユーザを選択できるようになっていてもいい。

【0073】

戻るボタン１０１５が選択されると、チャンネル選択内容が保持され、スキャンｔｏチャット画面１００４が再び表示される。このとき、投稿先欄１０１６には投稿先である選択されたチャンネル名と通知するユーザの名称である「投稿先：チャンネル３＠ユーザ１」が表示される。また、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はこの時設定されたチャンネルとユーザに基づく投稿先をＲＡＭ１１３、もしくはストレージ１１４に記憶する。

【0074】

図１２はＭＦＰ１０１がスキャンして生成したファイルをメッセージアプリサーバ３００に送信するシーケンスの一例を示す図である。図１２のシーケンスは図１１のスキャンｔｏチャット画面１００４のチャンネル選択ボタン１０１３が選択されたことに従って、開始される。なお本シーケンスでは、事前にストレージ１１４にユーザのＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２やトークン情報６０４が対応づけられて記憶されており、あるユーザがＭＦＰ１０１にログインしている状態から開始される。

【0075】

Ｓ１１０１において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は通信部１２６を制御して、メッセージアプリサーバ３００にＨＴＴＰ通信でチャンネルリスト情報の要求を行う。具体的には、事前にユーザに対応づけて記憶されているトークン情報６０４とそのトークン情報６０４が示すワークスペース内のチャンネルリストを要求することを示す情報をメッセージアプリサーバ３００に送信する。ここで、送信されるコマンドの一例は、「ＨＴＴＰ ＧＥＴ ｈｔｔｐｓ：／／ｍｅｓｓａｇｅ．ｃｏｍ／ａｐｉ／ｃｈａｎｎｅｌｓ．ｌｉｓｔ」である。このコマンドに記載されているＵＲＬ「ｈｔｔｐｓ：／／ｍｅｓｓａｇｅ．ｃｏｍ／ａｐｉ／ｃｈａｎｎｅｌｓ．ｌｉｓｔ」は、メッセージアプリサーバ３００にアクセスするためのＵＲＬである。このＵＲＬにトークン情報６０４を送信することで、メッセージアプリサーバ３００はトークン情報６０４に対応するワークスペースとボットアプリを検索する。なお、トークン情報６０４はＭＦＰ１０１を使用しているユーザのＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づいて記憶されている。

【0076】

ここで、ワークスペースとは、メッセージアプリ内で複数のユーザが属する組織のようなものである。また、チャンネルはワークスペース内のチャットルームのようなものである。ここでいうチャットルームとは、チャットルームに参加している複数のお互いにユーザがメッセージを送受信し、会話のようにやりとりするための仕組みである。また、本実施例ではチャンネルをチャットルームとして説明するが、複数のユーザがメッセージを送受信し、会話のようにやりとりするための仕組みであれば、これに限るものではない。例えば、グループチャットやルーム、トークルーム、グループのようなものでものよい。

【0077】

ここで、ボットアプリとは、ＭＦＰ１０１をメッセージアプリ内のユーザとして登録し、メッセージや画像データを投稿するためのアプリケーションであり、メッセージアプリサーバ３００にインストールされている。ボットアプリを指定して画像データをメッセージアプリサーバ３００に送信することで、そのボットアプリが送信された画像データをメッセージアプリで投稿する。また、メッセージアプリサーバ３００のＨＤＤ３０５には、ボットアプリとトークンが対応づけて記憶され、また、ボットアプリとワークスペースが対応づけられている。よって、メッセージアプリサーバ３００は、ＭＦＰ１０１からトークン情報を受信することで、そのトークン情報に対応付けられているボットアプリに対応づけられているワークスペースの情報を返信することができる。なお、トークン情報とボットアプリとワークスペースが直接対応づけられていてもよい。これにより、多数のワークスペースの中から、事前に登録されたトークン情報６０４に対応するワークスペース（ユーザが画像データを送りたいワークスペース）を選択することができる。

【0078】

Ｓ１１０２において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、通信部３０４を介して受信したトークン情報６０４を参照し、トークン情報に含まれるワークスペース情報、ボットアプリをＨＤＤ３０５内で検索する。

【0079】

Ｓ１１０３において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１はＭＦＰ１０１から通信部３０４を介して受信したトークン情報６０４に基づいて、ＵＲＬへのアクセスが許可されたものであるか確認する。許可されていればトークン情報に対応するワークスペースに含まれるチャンネルリスト情報を生成する。チャンネルリスト情報とは、チャンネル情報を示す配列情報である。チャンネル情報は、チャンネルＩＤと、チャンネルの名前、そのチャンネルに参加しているユーザを示すＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ、アーカイブチャンネルか否かなどの設定を示すチャンネル設定値を含む。

【0080】

Ｓ１１０４において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は通信部３０４を制御し、ＨＴＴＰ通信のレスポンス情報として、ＭＦＰ１０１にチャンネルリスト情報を送信する。

【0081】

Ｓ１１０５において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は受信したチャンネルリスト情報の中から、現在ログイン中のユーザのＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づくＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３が関連しているチャンネルのみをチャンネル選択画面１０１４に表示する。

【0082】

Ｓ１１０６において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はＳ１１０５にて新たに生成されたチャンネルリスト情報に基づいて、チャンネル選択画面１０１４を生成する。そして、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６を介してチャンネル選択ボタン１０１３の押下を検知することによって、タッチパネル５０１にチャンネル選択画面１０１４を表示し、ユーザの操作を待つ。

【0083】

Ｓ１１０７において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はチャンネル選択画面１０１４で少なくともチャンネルが選択され、操作部１１６を介して戻るボタン１０１５の押下を検知することにより投稿先のチャンネルの情報を確定する。

【0084】

Ｓ１１０８において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は操作部１１６を介してスキャン実行指示を受け付ける。

【0085】

Ｓ１１０９において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はスキャン実行指示を受けた際の、スキャン設定でスキャンする。

【0086】

Ｓ１１１０において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はスキャンした画像をスキャン設定で設定された形式の画像データとして生成する。なお、スキャン設定は不図示のスキャンｔｏチャットの詳細設定画面でユーザに指定されたスキャン設定を使用する。また、スキャン設定は図１１の送信設定画面１０１２で送信設定と一緒に表示され、設定されてもよい。

【0087】

Ｓ１１１１において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は通信部１２６を介して、メッセージアプリサーバ３００に以下の情報を送信する。送信される情報は、Ｓ１１０１と同じトークン情報６０４、Ｓ１１０７で選択された投稿先チャンネルの情報、ファイル形式、Ｓ１１１０で生成された画像データである。なお、ファイル形式は、スキャンｔｏチャットの送信設定画面１０１２でユーザに指定されたファイル形式を使用する。

【0088】

Ｓ１１１２において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、Ｓ１１１１で受信したトークン情報６０４で登録されているワークスペース情報、アプリ情報を検索し、受信した画像データとチャンネル情報で指定されたチャンネルを紐づけて記憶する。また、投稿先のユーザが指定されている場合は、さらに受信した画像データとチャンネルと投稿先のユーザを対応づけて記憶する。これにより、ユーザがモバイル端末２００上のメッセージアプリを起動し、先のチャンネルの会話の内容を確認するためにチャンネルを指定すると、受信した画像データが投稿された画面が表示される。

【0089】

Ｓ１１１３において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、投稿が成功したか否かに対応する結果をＨＴＴＰ通信のレスポンス情報としてＭＦＰ１０１に送信する。なお、投稿が成功した場合ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に投稿が成功した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が失敗した場合、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が成功した時はなにも通知を表示せずに、失敗した時だけ投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。

【0090】

図１３は、ＭＦＰ１０１で実行されるスキャンｔｏチャット処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートはＭＦＰ１０１の電源がオンになったことによって開始され、ＣＰＵ１１１がＲＯＭ１１２に記憶されたプログラムをＲＡＭ１１３に読み出し、実行することで図１３のフローチャートの処理は実行される。なお本フローチャート開始の条件として、事前にログイン認証フローを経由するなどの手段でストレージ１１４にＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２が記憶されているものとする。

【0091】

Ｓ１２０１において、ＣＰＵ１１１はスキャンｔｏチャットボタン５０２が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、Ｓ１２０２に進む。そうでない場合、Ｓ１２０１に戻る。

【0092】

Ｓ１２０２において、ＣＰＵ１１１はスキャンｔｏチャット画面１００４をタッチパネル５０１に表示する。

【0093】

Ｓ１２０３において、ＣＰＵ１１１はチャンネル選択ボタン１０１３が選択されることを検知する。

【0094】

Ｓ１２０４において、ＣＰＵ１１１はチャンネル選択ボタン１０１３が選択されたことに従って、以下の処理を実行する。実行される処理はＲＡＭ１１３に記憶されているＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づいたトークン情報６０４を用いて、ＨＴＴＰ通信でチャンネル情報を要求することを示す情報をメッセージアプリサーバ３００に送信する処理である。

【0095】

Ｓ１２０５において、ＣＰＵ１１１はＳ１２０４で送信したチャンネル取得要求に対して、メッセージアプリサーバ３００からチャンネル情報を受信したか否か判定する。具体的には、ＨＴＴＰ通信のレスポンスにおけるステータスコードがエラーである場合や、レスポンスのボディ情報に情報取得できないことを示すパラメータが含まれている場合にチャンネルリスト情報を受信していないと判定する。受信したと判定した場合、Ｓ１２０８に進む。そうでない場合、Ｓ１２０６に進む。

【0096】

Ｓ１２０６において、ＣＰＵ１１１はチャンネルリスト情報を受信できなかった旨を示す情報をチャンネル選択画面１０１４に表示する。この時、チャンネル選択画面１０１４には、チャンネルやユーザの選択肢は表示されない。

【0097】

Ｓ１２０７において、ＣＰＵ１１１は戻るボタン１０１５が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、Ｓ１２０２に戻る。そうでない場合、Ｓ１２０６に戻る。

【0098】

Ｓ１２０８において、ＣＰＵ１１１は、Ｓ１２０４で取得したチャンネル情報から、ＲＡＭ１１３に記憶されているＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づいたＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３が関連するチャンネルのみを選択する。

【0099】

Ｓ１２０９において、ＣＰＵ１１１は、Ｓ１２０８にて選択されたチャンネル情報等が表示されるチャンネル選択画面１０１４をタッチパネル５０１に表示する。

【0100】

Ｓ１２１０において、ＣＰＵ１１１は操作部１１６のタッチパネル５０１を介して、チャンネル選択画面で選択された投稿先（チャンネル、または、チャンネルとユーザ）が確定か否かを検知する。確定の場合はＳ１２１１へ遷移し、投稿チャンネルリスト情報を更新する。確定していない場合はＳ１２０９へ遷移する。確定検知の方法は、戻るボタン１０１５が選択されたか否かである。なお、タッチパネル５０１の画面上に確定ボタンが表示される画面構成の場合、確定ボタンの選択においても同様の遷移を行う。

【0101】

Ｓ１２１１において、ＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１にスキャンｔｏチャット画面１００４を表示し、Ｓ１２１０で確定した投稿先で投稿先欄１０１６の表示を更新する。このとき、投稿先のチャンネルと合わせて、通知したいユーザの情報も表示する。

【0102】

Ｓ１２１２において、ＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に表示された白黒スタートキー１００９もしくはカラースタートキー１０１０が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、Ｓ１２１３に進む。そうでない場合、Ｓ１２１２に戻る。

【0103】

Ｓ１２１３において、ＣＰＵ１１１はスキャン設定に基づいて読取部１１８を制御し、原稿の画像を読み取り、画像データを生成する。スキャン設定は不図示のスキャンｔｏチャットの詳細設定画面でユーザに指定されたスキャン設定を使用する。

【0104】

Ｓ１２１４において、ＣＰＵ１１１はＳ１２１３で生成された画像データを送信設定画面で設定されたファイル形式１０１７に変換する。

【0105】

Ｓ１２１５において、ＣＰＵ１１１は投稿パラメータを生成する。投稿パラメータには、投稿先のチャンネル、ファイル形式、ファイル名、投稿コメントが含まれる。ファイル形式は送信設定で設定したファイル形式１０１７に該当するものが設定される。投稿コメントは、通知したいユーザ情報の先頭にアットマーク「＠」をつけた文字を生成する。ファイル名は、送信設定で指定されたファイル名を指定する。

【0106】

Ｓ１２１６において、ＣＰＵ１１１は事前に登録されたトークン情報６０４を用いて、メッセージアプリサーバ３００にＨＴＴＰ通信のＰＯＳＴメソッドで、Ｓ１２１４で生成されたファイルと投稿パラメータを送信する。これらのデータ（画像データを変換したファイルや投稿パラメータ）をメッセージアプリサーバ３００に送信することで、メッセージアプリサーバ３００は、受信したファイルを受信したチャンネルの受信したユーザに対して投稿されるように制御する。

【0107】

Ｓ１２１７にて、ＣＰＵ１１１はメッセージアプリサーバ３００から投稿結果を受信し、タッチパネル５０１に表示する。

【0108】

上記の処理により、ユーザはＭＦＰ１０１から自身が関連しているサーバ内チャンネルへ容易にファイルを投稿できる。

【0109】

Ｓ１２１６の処理で画像データを変換したファイルや投稿パラメータがメッセージアプリサーバ３００に送信されることによって、モバイル端末２００の操作パネル２０１に表示される画面の一例を、図１４を用いて説明する。

【0110】

図１４はメッセージアプリのメッセージ画面の一例を示す図である。図１４のメッセージ画面１３０１は、モバイル端末２００でメッセージアプリが起動され、ＭＦＰ１０１においてＳ１０１５の処理が実行されることによって表示される。また、モバイル端末２００はメッセージアプリサーバ３００と通信している。

【0111】

ユーザがモバイル端末２００でメッセージアプリを起動し、そのユーザのアカウントのログインＩＤとパスワードを入力してログインすることで、そのユーザ専用の画面が表示される。

【0112】

メッセージ１３０４は、ユーザ１のアカウントを持つユーザが、ＭＦＰ１０１を使用し
て、スキャンして生成した画像データと、投稿パラメータをメッセージアプリサーバ３０
０に送信することによって、表示（投稿）されるメッセージである。図１４例では、投稿
パラメータのうちの投稿のチャンネルとして「チャンネル１」が指定され、ユーザとして
チャンネル１に所属する「ユーザ３」が指定されている例を示す。また、投稿パラメータ
のファイル名として「資料．ｐｄｆ」が指定され、コメントとして「送ります。」が指定
されている例でもある。なお、ファイル名やコメントは不図示のスキャンｔｏチャットの
詳細設定画面でユーザにより指定される。

【0113】

また、メッセージアプリ画面１３０１では、ログインしたユーザが参加しているチャンネル、グループとユーザが表示される。また、相手情報（１３０２）とメッセージのやり取りが表示される（１３０３）。投稿の際に、ユーザ名の先頭に「＠」を付けたコメントを付与することで、投稿の相手がチャンネルの中でも特に指定ユーザに知らせたいことを示す（１３０４）。図１４の場合、ユーザ３は投稿が受信されたことを、メッセージアプリの閲覧端末に応じて、チャンネルに所属する他のメンバーよりもはやく投稿に気づくことができる。ユーザ３の閲覧するモバイル端末２００がスマートフォンの場合、アイコン通知機能やバイブレーション、着信音でユーザ通知する。ユーザ３の閲覧するモバイル端末２００がデスクトップ端末の場合は、デスクトップ通知機能などでユーザに通知する。

【0114】

メッセージアプリ画面１３０１を表示するにあたって、メッセージアプリサーバ３００は、図１５に記載のデータ構造から必要な情報を検索し表示する。たとえば、メッセージ１３０４の投稿は、やりとり内容１４０５の「発言３＋ファイル１」に該当しており、ファイル１の名称などの属性情報を１４０４から取得し、メッセージ上に、ファイルアイコンの形で表示している。このファイルアイコンをユーザが選択すると、ファイル１４０４に属したファイル１を取得することができる。なお、ここでこのチャンネルに投稿されたファイルはアイコンで表示されているが、そのファイルのプレビュー画像を表示するようにしてもよい。

【0115】

図１５はメッセージアプリサーバ内のファイル構造の一例を示す図である。このファイル構造は、メッセージアプリサーバ３００のＨＤＤ３０５に記憶されており、図１４の画面は、このファイル構造に基づいて表示される。メッセージアプリサーバ３００はｗｏｒｋｓｐａｃｅという一番大きなまとまりの中にチャンネル、グループ、ユーザ、ファイル等の小さなまとまりを持ちデータを管理する。チャンネル１４０１はｗｏｒｋｓｐａｃｅのメンバー全員が参加でき、投稿された内容はすべて誰でも検索できる種類のチャットルームである。グループ１４０２は全メンバーに公開すべきでないディスカッションのためのチャンネルで閲覧と参加には招待が必要となるものである。ユーザ１４０３はこのｗｏｒｋｓｐａｃｅに参加しているユーザである。ファイル１４０４は添付されたファイルが保存されている。さらに、チャンネル、グループ、ユーザでのやり取りの内容１４０５がそれぞれに紐づいて記憶されている。例えば、チャンネル１にはチャンネル１に参加しているユーザが紐づいて記憶され、また、チャンネル１でやりとりされたメッセージや画像データもチャンネル１に紐づけて記憶されている。このように記憶されていることで、チャンネル選択画面１０１４でチャンネルが選択されたときに、指定されたチャンネル情報に対応するユーザを表示することができる。

【0116】

上記の処理を実行することで、画像処理装置で生成された画像データを表示するトークルームを指定する際に、ユーザがトークルームを探しやすくしつつ、チャットサービスの認証情報が流出する可能性を低減することができる。

【0117】

なお、本実施例ではチャンネル選択画面１０１４には、ＭＦＰ１０１にログインしているユーザがチャットサービスで使用しているアカウントが所属しているチャンネルのみを表示する例を示したが、これに限るものではない。例えば、ＭＦＰ１０１にログインしているユーザがチャットサービスで使用しているアカウントが所属しているチャンネルのみを表示するか否かを切り替える設定が可能であってもよい。ＭＦＰ１０１にログインしているユーザのチャットサービスでのアカウントが所属しているチャンネルのみを表示するように設定されていない場合、Ｓ１１０１で送信したトークン情報に対応するワークスペースに対応するチャンネルがすべて表示される。なお、Ｓ１１０１で送信したトークン情報に対応するワークスペースに対応するチャンネルには、ユーザがチャットサービスで使用しているアカウントが所属しているチャンネルも含まれている。

【実施例2】

【0118】

実施例１では、ＭＦＰ１０１がメッセージアプリサーバ３００に直接、画像データや投稿パラメータを送信する例を説明した。本実施例では、ＭＦＰ１０１はボットサーバ４００を介して、画像データや投稿パラメータをメッセージアプリサーバ３００に送信する例を説明する。本実施例では、実施例１にて述べたテーブル６０１をボットサーバ４００のＨＤＤ４０５が記憶する例を説明する。図８、図９に示される、実施例１におけるテーブル６０１生成フローにおいては、ＭＦＰ１０１をボットサーバ４００と、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１をボットサーバ４００のＣＰＵ４０１と置き換えることでそのまま適用できるため、説明を省略する。

【0119】

図１６は、ＭＦＰ１０１がスキャンして生成したファイルを、ボットサーバ４００を介して、メッセージアプリサーバ３００に送信するシーケンスの一例を示す図である。図１６のシーケンスは、図１１のスキャンｔｏチャット画面１００４のチャンネル選択ボタン１０１３が選択されたことに従って開始される。

【0120】

Ｓ１５０１において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はボットサーバ４００に、ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２と、ＨＴＴＰ通信でチャンネルリスト情報を要求することを示す情報を送信する。

【0121】

Ｓ１５０２において、ボットサーバ４００のＣＰＵ４０１は、受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２対応するトークン情報６０４をテーブル６０１から選択する。そしてメッセージアプリサーバ３００に対して、ＨＴＴＰ通信でチャンネルリスト情報の要求することを示す情報を、トークン情報６０４とともに送信する。

【0122】

Ｓ１５０３において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、トークン情報６０４から登録されているワークスペース情報、ボットアプリを検索する。

【0123】

Ｓ１５０４において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、アプリ情報から実行されたＵＲＬが許可されたものであるか確認し、許可されていればワークスペースに属するチャンネルのリスト情報を生成する。チャンネルのリスト情報とは、チャンネル情報の配列情報である。チャンネル情報は、チャンネルＩＤと、チャンネルの名前、チャンネルに属するメンバーのＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤリスト、アーカイブチャンネルか否かなどの設定値を含む。

【0124】

Ｓ１５０５において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、通信部３０４を制御して、ボットサーバ４００にＨＴＴＰ通信のレスポンス情報としてチャンネルリスト情報を送信する。

【0125】

Ｓ１５０６において、ボットサーバ４００のＣＰＵ４０１は受信したチャンネルリスト情報の中から、Ｓ１５０１にて受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づいたＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３が関連しているチャンネルを選択する。そして、ＭＦＰ１０１に送信するためのチャンネルリストを作成する。

【0126】

Ｓ１５０７において、ボットサーバ４００のＣＰＵ４０１は、Ｓ１５０６で作成したチャンネルリスト情報を、ＭＦＰ１０１にＨＴＴＰ通信のレスポンスとして送信する。また、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１は受信したチャンネルリスト情報に含まれるチャンネルをチャンネル選択画面１０１４に表示する。

【0127】

Ｓ１５０８～Ｓ１５１２の処理は図１２のＳ１１０６～Ｓ１１１０の処理と同様な処理のため説明を割愛する。

【0128】

Ｓ１５１３において、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２と、投稿先チャンネルの情報、ファイル形式等を示す情報や画像データをＨＴＴＰ通信でボットサーバ４００に送信する。

【0129】

Ｓ１５１４において、ボットサーバ４００のＣＰＵ４０１は以下の処理を実行する。実行される処理は、受信した投稿先チャンネルの情報、ファイル形式を示す情報、画像データと、受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に対応するトークン情報６０４を、メッセージアプリサーバ３００に送信する処理である。

【0130】

Ｓ１５１５の処理はＳ１１１２の処理と同様の処理であるため、説明を割愛する。

【0131】

Ｓ１５１６において、メッセージアプリサーバ３００のＣＰＵ３０１は、投稿が成功したか否かに対応する結果をＨＴＴＰ通信のレスポンス情報としてボットサーバ４００に送信する。

【0132】

Ｓ１５１７において、ボットサーバ４００のＣＰＵ４０１は、投稿が成功したか否かに対応する結果をＨＴＴＰ通信のレスポンス情報としてＭＦＰ１０１に送信する。なお、投稿が成功した場合ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に投稿が成功した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が失敗した場合、ＭＦＰ１０１のＣＰＵ１１１はタッチパネル５０１に投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が成功した時はなにも通知を表示せずに、失敗した時だけ投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。

【0133】

また、本実施例においては、チャンネルリストを取得としたが、アクセス制限付きのグループリスト、個別投稿のユーザリストも同様の方法で投稿することができる。

【0134】

図１７は、スキャンｔｏチャット処理の一例を示すフローチャートである。ＣＰＵ１１１がＲＯＭ１１２に記憶されたプログラムをＲＡＭ１１３に読み出し、実行することで図１７のフローチャートの処理は実行される。また、図１７のフローはＭＦＰ１０１の電源がオンになったことによって開始される。

【0135】

Ｓ１７０１～Ｓ１７０３の処理はＳ１２０１～Ｓ１２０３の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。

【0136】

Ｓ１７０４にて、ＣＰＵ１１１はＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２を取得して、ボットサーバ４００にＨＴＴＰ通信でチャンネル情報取得要求とＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２を送信する。

【0137】

Ｓ１７０５～Ｓ１７０７の処理はＳ１２０５～Ｓ１２０７の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、Ｓ１２０８に相当する処理はボットサーバ４００側で処理されるため本実施例においてはＭＦＰ１０１では実施されず、以降のＳ１７０８～Ｓ１７１４の処理はＳ１２０９～Ｓ１２１５の処理と同様であるため、説明を省略する。

【0138】

Ｓ１７１５において、ＣＰＵ１１１はＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２と、Ｓ１７１３で生成されたファイルと投稿パラメータを送信する。なお、実施例１ではあらかじめ登録されているトークン情報６０４を用いて、メッセージアプリサーバ３００にファイルを送信する例を説明したがこれに限るものではない。例えば、ＭＦＰ１０１のストレージ１１４がトークン情報のみを記憶していて、ユーザにより選択されたトークン情報を使用して要求やファイルの送信を実行してもよい。

【0139】

Ｓ１７１６において、ＣＰＵ１１１はメッセージアプリサーバ３００から投稿結果を受信し、タッチパネル５０１に表示する。

【0140】

なお、本実施例においては、ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２をボットサーバ４００との通信に使用しているが、一意に決まる識別子であればテナントＩＤなどを利用することもできる。

【0141】

図１８は、ボットサーバ４００が画像データをメッセージアプリサーバ３００に送信する際の処理の一例を示すフローチャートである。ＣＰＵ４０１がＲＯＭ４０２に記憶されたプログラムをＲＡＭ４０３に読み出し、実行することで図１８のフローチャートの処理は実行される。また、図１８のフローはボットサーバ４００の電源がオンになったことによって開始される。

【0142】

Ｓ１８０１において、ＣＰＵ４０１はＭＦＰ１０１からＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２とチャンネル情報を取得する情報取得要求を受信したか否かを判定する。受信したと判定した場合、Ｓ１８０２に進む。そうでない場合、Ｓ１８０１に戻る。

【0143】

Ｓ１８０２において、ＣＰＵ４０１はＭＦＰ１０１から受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に対応するトークン情報を取得する。

【0144】

Ｓ１８０３において、ＣＰＵ４０１は受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に対応するトークン情報６０４があるか否かをテーブル６０１より判定する。あると判定された場合、Ｓ１８０４に進む。そうでない場合、Ｓ１８０７に進む。また、あると判定された場合、ＲＡＭ４０３は受信した受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２を記憶する。

【0145】

Ｓ１８０４において、ＣＰＵ４０１はＳ１８０１でＭＦＰ１０１から受信した情報取得要求を、Ｓ１８０３で特定したトークン情報６０４を用いてメッセージアプリサーバ３００へ送信する。

【0146】

Ｓ１８０５において、ＣＰＵ４０１はメッセージアプリサーバ３００からチャンネルリスト情報が返却されたかどうかを判断する。返却されていた場合、Ｓ１８０６に進む。返却されていなかった場合、Ｓ１８０５に戻る。

【0147】

Ｓ１８０６において、ＣＰＵ４０１は受信したチャンネルリスト情報から、ＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に紐づいたＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３に対応するチャンネルを含むチャンネルリスト情報をＭＦＰ１０１に送信して、処理を終了する。なお、当該チャンネルリストには、ＡＰＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０３に対応づいていないチャンネルが含まれない。

【0148】

Ｓ１８０７にて、ＣＰＵ４０１はＳ１８０１で受信したリクエストの返答として、実行エラーを示す情報をＭＦＰ１０１に送信して、処理を終了する。

【0149】

なお、図１８のフローは、図１６のシーケンスのＳ１５０１で送信されたＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２と情報取得要求を受信した時の例を説明した。Ｓ１５１３の処理で送信されたＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２とファイル（画像データ）と、投稿先チャンネル情報とを受信した時にも図１８と同様のフローで処理する。つまり、受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に対応するトークン情報６０４があるときは、そのトークン情報６０４と投稿先チャンネル情報とファイル（画像データ）をメッセージアプリサーバ３００に送信する。受信したＭＦＰ－ｕｓｅｒＩＤ６０２に対応するトークン情報６０４がないときは、ＭＦＰ１０１にエラーを示す情報を送信する。

【0150】

本実施例により、メッセージアプリサーバ３００のインタフェース仕様が変更された場合でも、ＭＦＰ１０１のプログラムをアップロードすることなく、ボットサーバのプログラムを更新するだけで、実現が可能になる。また、複数のＭＦＰがある職場において、各ＭＦＰに対して個別にトークン設定を行わなくても、ファイル投稿を実施することができる。

【0151】

＜その他の実施の形態＞
本発明は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

【符号の説明】

【0152】

１０１ ＭＦＰ
３００ メッセージアプリサーバ
４００ ボットサーバ
１１１ ＣＰＵ
１１８ 読取部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】