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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240716BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20240716BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20240716BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/00 510D
G09G5/00 510X
G09G5/373
G09G5/377
H04N7/18 U
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019238005
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2020109512
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-12-20
(31)【優先権主張番号】P 2018247849
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】松岡 正明
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-166548(JP,A)
【文献】特開2016-136710(JP,A)
【文献】特開2013-157845(JP,A)
【文献】特開2012-000324(JP,A)
【文献】特開2006-086671(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0055792(US,A1)
【文献】特開2009-187387(JP,A)
【文献】特開2009-188831(JP,A)
【文献】特開2015-230414(JP,A)
【文献】特開2010-232908(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00
G09G 5/373
G09G 5/377
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に向けて互いに異なる視点で撮像する複数の撮像部を有する撮像手段で撮像された該利用者を含む画像を表示する表示部に該画像を出力する画像処理装置であって、
前記利用者を前記表示部とは異なる方向から見た画像を前記撮像手段より取得する画像取得手段と、
前記利用者と前記表示部との距離情報を取得する距離取得手段と、
前記画像における前記利用者の表示サイズを設定する設定手段と、
前記距離情報の変化によって前記画像における前記利用者の表示サイズが前記設定手段により設定された表示サイズから変化することを抑制するように前記画像取得手段から取得される画像を拡大あるいは縮小して前記画像を前記表示部に表示する制御手段と、を有し、
前記制御手段により前記撮像手段から取得された画像は、前記複数の撮像部から出力される画像を合成して得られる合成画像であり、
前記制御手段は、前記合成画像を生成するのに用いられない視点の画像を撮像する前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部を、消費電力を抑制するモードに変更することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記利用者の表示サイズを前記利用者と前記表示部との距離に応じた視角となるように設定し、
前記制御手段は、前記距離情報に基づいて、前記表示部に表示する画像が前記利用者と前記表示部との距離に応じた視角となるように前記撮像手段の光学系を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記距離情報に基づいて前記利用者と前記表示部の距離が変化していると判定される場合は、前記利用者の表示サイズが変化することを抑制するように前記画像取得手段から取得される画像を拡大あるいは縮小し、
前記距離情報に基づいて前記利用者と前記表示部の距離が変化していると判定された後、前記距離が安定したと判定された場合は、前記撮像手段の光学系を制御することにより前記利用者の表示サイズが変化することを抑制することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記撮像手段の有する前記複数の撮像部は、互いにズームに係る光学特性が異なることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記距離情報に応じて、前記撮像手段の前記複数の撮像部の一部を消費電力を抑制するモードに変更することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部を消費電力を抑制するモードに変更するとは、供給電力を低減させることであることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部を消費電力を抑制するモードに変更するとは、撮像部の電源をOFFにし電力供給を断つことであることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記利用者が前記表示部に近づけば、前記表示部に表示する画像の利用者のサイズが大きくなり、前記利用者が前記表示部から遠ざかれば、前記表示部に表示する画像の利用者のサイズが小さくなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記距離情報は、前記表示部に表示する画像における前記利用者の顔サイズであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記距離情報は、Time Of Flightの方式で取得されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記距離情報は、前記撮像手段により取得された画像を用いた視差検出方式により得られることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記距離情報は、前記撮像手段により取得された画像を用いたコントラスト評価方式により得られることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記表示部に、前記表示部の方向からの画像と、前記表示部の方向とは異なる方向からの画像の少なくとも2つの画像を表示することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記設定手段は、ユーザー操作に基づいて手動で前記表示サイズを設定可能であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記撮像手段と、
請求項1乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置と、を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項16】
コンピュータを、請求項1乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として実行させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータを、請求項1乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として実行させるためのプログラムが記憶されたコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項18】
利用者に向けて互いに異なる視点で撮像する複数の撮像部を有する撮像手段で撮像された該利用者を含む画像を表示する表示部に該画像を出力する画像処理装置の制御方法であって、
前記利用者を前記表示部とは異なる方向から見た画像を前記撮像手段より取得する画像取得ステップと、
前記利用者と前記表示部との距離情報を取得する距離取得ステップと、
前記画像における前記利用者の表示サイズを設定する設定ステップと、
前記距離情報の変化によって前記画像における前記利用者の表示サイズが前記設定ステップにて設定された表示サイズから変化することを抑制するように前記画像取得ステップにて取得される画像を拡大あるいは縮小して前記画像を前記表示部に表示する制御ステップと、を有し、
前記制御手段により前記撮像手段から取得される画像は、前記複数の撮像部から出力される画像を合成して得られる合成画像であり、
前記制御ステップでは、前記合成画像を生成するのに用いられない視点の画像を撮像する前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部を、消費電力を抑制するモードに変更することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラで撮像された画像をモニタに表示する画像処理装置、撮像装置、画像処理方法および撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、正面の光学ミラーでは見ることができない方向からの画像を、複数カメラで撮像して得られる画像で生成し利用者の正面に設置したモニタに表示することで利便性を高めるデジタルミラー技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-290964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、モニタとカメラの位置が異なるため、利用者が前後に移動してモニタに映る大きさを調整すると、光学ミラーと同じように像(被写体)が変化しないので、違和感がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、光学ミラーを使用している感覚に近い感覚で利用することを可能にしたモニタに画像を出力する画像処理装置、撮像装置、画像処理方法および撮像方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、利用者に向けて互いに異なる視点で撮像する複数の撮像部を有する撮像手段で撮像された該利用者を含む画像を表示する表示部に該画像を出力する画像処理装置であって、前記利用者を前記表示部とは異なる方向から見た画像を前記撮像手段より取得する画像取得手段と、前記利用者と前記表示部との距離情報を取得する距離取得手段と、前記画像における前記利用者の表示サイズを設定する設定手段と、前記距離情報の変化によって前記画像における前記利用者の表示サイズが前記設定手段により設定された表示サイズから変化することを抑制するように前記画像取得手段から取得される画像を拡大あるいは縮小して前記画像を前記表示部に表示する制御手段と、を有し、前記制御手段により前記撮像手段から取得された画像は、前記複数の撮像部から出力される画像を合成して得られる合成画像であり、前記制御手段は、前記合成画像を生成するのに用いられない視点の画像を撮像する前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部を、消費電力を抑制するモードに変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば光学ミラーを使用している感覚に近い感覚でモニタを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係るデジタルミラーの構成を説明するための鳥瞰図。
図2】本発明に係るデジタルカメラの構成を説明するためのブロック図。
図3】本発明に係るデジタルモニタの構成を説明するためのブロック図。
図4】第1の実施形態に係るデジタルモニタの動作を説明するためのフローチャート。
図5】第1の実施形態に係るデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート。
図6】第2の実施形態に係るデジタルモニタの動作を説明するためのフローチャート。
図7】第2の実施形態に係るデジタルモニタの動作を説明するためのフローチャート。
図8】第2の実施形態に係るデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、撮像装置と画像処理装置から成る画像処理システムである。以下に、撮像装置の一例としてのデジタルカメラと、画像処理装置の一例としてのデジタルモニタと、それらを用いた画像処理システムの一例としてのデジタルミラーに、本発明を適用した実施形態を説明する。
【0010】
図1は、第1の実施形態に係るデジタルミラーの構成を説明するための鳥瞰図である。
【0011】
デジタルモニタ105は例えば液晶などのモニタ(表示装置)と該表示装置に画像を出力する画像処理装置を有する。
【0012】
デジタルカメラ101、102、103、104は異なる画角を撮像するよう配置されたデジタルカメラである。デジタルカメラ101~104は、利用者であるモニタ対象106が利用する際に存在する空間を含む所定の3次元空間の少なくとも一部を画角に含むことができるようにそれぞれ配置されている。本実施形態では、デジタルカメラ101とデジタルカメラ104の光軸が図1に示すxy平面上で略直交するような初期位置で配置される。さらにデジタルカメラ104よりデジタルカメラ101側に近い方からデジタルカメラ102、103が角度範囲107,108の角度を付けて配置されている。
【0013】
デジタルカメラの数や位置関係は上記の形態に限らず、より広い角度範囲でモニタ対象106を捉えられるように(例えば360度全ての角度範囲で視点画像が生成可能なように)カメラの設置角度範囲を広げたり、数を増やしたりしてもよい。一方、より広角で撮影可能なカメラにすることで配置するカメラの数を少なくしたりしていてもよい。
【0014】
デジタルモニタ105は有線あるいは無線でデジタルカメラ101~104と通信することにより、各デジタルカメラで撮像された画像をモニタに表示することができる。利用者106はデジタルカメラ101~104の画像の一部あるいは全部を用いて生成される視点画像を、デジタルモニタ105で確認することで、自身の顔向きや目線を変えることなく、利用者の姿、姿勢を複数の方向から確認できる。例えば、利用者は野球や弓道などスポーツのフォームをデジタルモニタ105によって任意の方向から確認することができる。
【0015】
また、本実施形態ではモニタ対象106は利用者という人であったが、例えば工場などで検品の対象となる製品をモニタ対象とする場合も考えられる。この場合、検品を行う工程を行う場に本デジタルミラーが設置され、検品者が製品であるモニタ対象106をデジタルモニタ105のモニタに対して移動させながら検品を行う。検品者は検品対象であるモニタ対象105の向きを変えることなく、あるいは最小限の向きの変更で任意の方向からの画像をデジタルモニタ105で確認することができる。
【0016】
図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ200(図1のデジタルカメラ101~104)の機能構成を示すブロック図である。制御部201は、例えばCPUであり、デジタルカメラ200が備える各ブロックの動作プログラムをROM202より読み出し、RAM203に展開して実行することによりデジタルカメラ200が備える各ブロックの動作を制御する。ROM202は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、デジタルカメラ200が備える各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶する。RAM203は、書き換え可能な揮発性メモリであり、デジタルカメラ200が備える各ブロックの動作において出力されたデータの一時的な記憶領域として用いられる。
【0017】
光学系205は、ズームレンズ、フォーカスレンズ及びこれらのレンズを駆動するレンズ駆動部を備え、被写体像を撮像部206に結像する。撮像部206は、例えばCCDやCMOSセンサ等の撮像素子であり、光学系205により撮像素子に結像された光学像を光電変換し、得られたアナログ画像信号をA/D変換部207に出力する。A/D変換部207は、入力されたアナログ画像信号にA/D変換処理を適用し、得られたデジタル画像データをRAM203に出力して記憶させる。制御部201はRAM203に記憶された画像データに基づいて光学系205を制御し、AF(自動焦点調節)、AE(自動露出制御)等の撮像制御を行う。
【0018】
RAM203に記憶されている画像データは画像処理部208に入力され、色変換、ホワイトバランス、ガンマ補正等処理を施されてYCrCbの輝度と色差信号に変換され、通信部204に出力、あるいはROM202に記録される。
【0019】
通信部204は、無線LANなどを用いて画像データなどをデジタルモニタ105に送信したり、デジタルモニタ105あるいはリモートコントロール端末から光学系205の制御に係るコマンドなどを受信したりする。
【0020】
図3は、本発明の実施形態に係るデジタルモニタ300(図1の105)の機能構成を示すブロック図である。制御部301は、例えばCPUであり、デジタルモニタ105が備える各ブロックの動作プログラムをROM302より読み出し、RAM303に展開して実行することによりデジタルモニタ105が備える各ブロックの動作を制御する。
【0021】
ROM302は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、デジタルモニタ105が備える各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶する。RAM303は、書き換え可能な揮発性メモリであり、デジタルモニタ105が備える各ブロックの動作において出力されたデータの一時的な記憶領域として用いられる。
【0022】
通信部304は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部304は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。また、通信部304は、Bluetooth(登録商標)や Bluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。また、通信部304は画像データなどをデジタルカメラ200から受信したり、デジタルカメラ200の制御に係るコマンドなどを送信したりする。また、通信部304は、リモートコントロール端末などからデジタルモニタ300またはデジタルカメラ200の各種制御に係るコマンドを受信する。
【0023】
画像処理部305は、図1のデジタルカメラ101~104の画像の少なくとも一部を用いて任意視点の視点画像を生成する。視点画像を生成する手法については既知の手法を用いればよい。例えば特許文献1では、複数方向画像から3次元形状データを計算し、得られた3次元モデルにテクスチャマッピングしたデータに対して特定の視点を設定して、その視点に基づく画像データを得る技術について開示されている。また方向の指示は、タッチパネルによる指示や、利用者の声、指や視線の動きを検出することで行われる。
【0024】
表示部306は、例えば液晶や有機EL等の表示素子であり、画像処理部305で生成された視点画像や操作画面、画像に関する情報などを制御部301の指示に従って表示する。
【0025】
操作部307は、ボタンやホイールなどの各種操作部材を含み、予め機能が割り当てられていたり、例えば表示部306に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用したりする。また、操作部307の一つとして、表示部306に対する接触を検知可能なタッチパネルを有する。タッチパネルと表示部306とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部306の表示を妨げないように構成し、表示部306の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部306上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザが表示部306上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。
【0026】
また操作部307は、音声入力や視線入力を受け付けるマイクや赤外線センサなどの受信機器も含まれる。視線入力(視線検知)はデジタルモニタ105が備える赤外光源で利用者の眼球に赤外光を照射して得られる反射光を例えばモニタの表示方向と同一の撮影方向であるデジタルカメラ101あるいは別添えのセンサで受光する。制御部301は受光した光学像から利用者の視線を検知し、視線(眼)の挙動や表示部306に表示されたメニュー画面の位置と視線の位置を対応付けて操作指示を受け付ける。このように操作部307は種々の形態を含み、いずれの操作形態からも各種操作指示が可能な構成としてよい。しかし、操作部307としてデジタルモニタ105が有する操作部をタッチパネル、音声入力あるいは視線入力のみにすることにより、各種物理的な操作部材が露見する形態とならず、より光学ミラーと同様の外観で利用することが出来る。さらに音声入力あるいは視線入力では、利用者が体である姿勢を保っていたり手で何らかの作業をしたりしているときでも操作指示が可能であるという利点もある。
【0027】
図4は、図3の制御部301の動作を説明するためのフローチャートである。本フローチャートの各ステップは、制御部301あるいは制御部301の指示により各部が実行する。本フローは例えばユーザがデジタルモニタ105の電源をONすることでデジタルカメラ101~104も連動して電源がONになった状態で開始されるものとする。
【0028】
まず図1のカメラ101の画像から利用者とモニタの距離変化を検出する(S400)。ここでカメラ101の画像は通信部304を介して画像処理部305に入力され画像取得されるものとする。利用者とデジタルモニタ105との距離変化は、図1のデジタルカメラ101で撮像される利用者の顔サイズを距離情報として、その変化を監視することで検出する。なお、顔サイズ検出手法については、既知の手法を用いることができる。例えば、公知の顔検出技術としては、ニューラルネットワークなどを利用した学習に基づく手法、テンプレートマッチングを用いて目、鼻、口等の形状に特徴のある部位を画像から探し出し、類似度が高ければ顔とみなす手法などがある。また、他にも、肌の色や目の形といった画像特徴量を検出し、統計的解析を用いた手法等、多数提案されている。これらの手法を複数組み合わせ、顔検出の精度を向上させることもできる。具体的な例としては特開2002-251380号公報に記載のウェーブレット変換と画像特徴量を利用して顔検出する方法などが挙げられる。上記に挙げた顔検出技術を用いて各画像から顔領域を検出し、制御部301は検出された顔領域のサイズの変化をさらに検出することで相対的な距離の変化を検出する。
【0029】
また、利用者とモニタの距離変化を検出する方法としては、上記に限られない。カメラ101が複数の視点から撮像可能なように複数の撮像素子を有し、視差(位相差)検出方式により視差を算出することで、少なくとも相対的な距離情報(デフォーカス量)を取得し、その変化を検出可能に構成されていてもよい。また1つの画素部がマイクロレンズと複数の光電変換部とから構成され、撮像光学系の異なる瞳領域を通過する一対の光束を光学像としてそれぞれ結像させて、対をなす画像データを複数の光電変換部から出力することができる撮像素子が用いられてもよい。この撮像素子からの出力もまた各画素の光電変換部からの出力が互いに視差を有するので、視差検出方式により距離取得が可能となる。また、被写体への投光から反射光を受けるまでの遅延時間を測定して被写体までの距離情報の計測を行うTOF(Time Of Flight)法を用いて画像内における撮像装置から被写体までの被写体距離を直接的に取得してもよい。TOF法では、投光手段により被写体(対象物)にパルス光を投射して、その反射光を撮像部で受光し、このパルス光の飛行時間(遅れ時間)を測定することで被写体距離(対象物までの距離)を測り、深度情報を取得する。また、被写体を撮像した画像のコントラスト評価値をモニタリングすることで距離を測定するコントラスト評価方式を用いてもよい。
【0030】
次に、利用者とデジタルモニタ105の距離が変化している最中かを判定する(S401)。これは、前述した距離変化が所定フレーム数に渡って所定量以上の変化量で発生しているか否かを判定することで行われる。制御部301は、利用者とデジタルモニタ105の距離が変化している最中であると判定した場合、デジタルカメラ101~104の光学系によるズーム制御よりも主として画像処理部305による切出し処理によって表示サイズを制御する。すなわち、制御部301は、距離情報の変化によって画像における利用者の表示サイズが変化することを抑制するように切出し処理の切出しサイズを変更することで表示サイズを制御する。例えば、画像処理部305が利用者とデジタルモニタ105の距離に応じた視角になるように拡大あるいは縮小画像を生成し表示する(S402)。表示サイズは、あたかも光学ミラーがデジタルモニタ105の位置にあるかの如く、利用者とデジタルモニタ105の距離に応じた視角となるように画像処理部305で調整する。本実施形態では、予め測距結果と対応する視角(画像サイズ、画素数)がROM302に記憶されており、調整に用いられる。このように距離変化に応じた視角の調整により、利用者とデジタルモニタ105の距離が近づけば大きく表示し、遠ざかれば小さく表示する。具体的には、デジタルモニタ105が存在する方向から撮像されたような視点画像をデジタルモニタ105に表示している場合は、光学ミラーと同様の使用感となるように表示サイズが調整される。またデジタルモニタ105に表示される、デジタルモニタ105とは異なる方向からの画像の場合は、例えばデジタルカメラ101の方向からの画像と比較して利用者106(の顔)の大きさが変化しないように表示サイズを調整する。デジタルカメラ101から取得される画像のように、デジタルカメラ102~104についても予め測距結果と対応する視角(画像サイズ、画素数)のテーブルをROM302に記憶しておき、本テーブルを表示サイズの調整に用いるようにしてもよい。
【0031】
利用者とデジタルモニタ105の距離変化が所定量より少ないと判定される場合、利用者の移動が安定したとして、ステップS400で検出された、変化が始まってから安定するまでの距離変化の分、今度はデジタルカメラ101~104の光学ズームを変更する。具体的には、制御部301が利用者とデジタルモニタ105の距離変化が所定量以上だと判定されたタイミングから次に所定量より小さいと判定されるまでのタイミングまでの距離変化の合計を算出する。算出された距離の総変化量に基づいて、制御部301は距離変化に対応する各デジタルカメラの焦点距離を特定し、焦点距離変更の指示を含む指示信号として各デジタルカメラにコマンドを送信する(S403)。デジタルカメラ102~104は通信部204を介して指示信号を受信して、制御部201は対応する焦点距離に各光学系205を制御する。ステップS403にかかる動作により、デジタルモニタ105に表示される画像の表示サイズは、上記同様、利用者とデジタルモニタ105の距離に応じた視角となる。各デジタルカメラの視角の調整方法としてはこれに限らない。利用者(被写体、顔)のサイズを検出し、距離変化が始まったときと安定した後で利用者のサイズが略同一になるように、各デジタルカメラから出力される画像データを制御部301あるいは制御部201がモニタリングしながら光学系205を制御してもよい。
【0032】
ここでデジタルカメラ101は、利用者の移動に合わせてデジタルモニタ105と同じように利用者との距離が変化するので、ステップS400の距離変化に応じて光学ズームは変化させない。
【0033】
また、デジタルカメラ102~104は、上述したように利用者とデジタルモニタ105の距離が近づけばズームインして、遠ざかればズームアウトする。
【0034】
利用者から外部装置あるいは不図示の操作I/Fを介して表示終了が指示されたら、制御部301は表示部306での画像表示を終了する(S404)。
【0035】
また、フローとして図示していないが、ステップS400からステップS404までの間で、利用者は任意のタイミングでデジタルカメラ101~104に撮像指示を行えるものとする。具体的には、利用者はリモートコントロール端末やそれに類する機能を有するデバイスから各種の指示を各デジタルカメラの通信部204あるいはデジタルモニタ105の通信部304に無線で送信可能である。通信部204が上記の様な外部装置から撮像指示信号を受信すると、それに応じて制御部201は撮像部206に撮像を行わせる。これらの構成を利用して、撮像指示も利用者がデジタルモニタ105の起動中の任意のタイミングで行える。また、デジタルモニタ105がクリーンキャプチャの機能を有していてもよく、スクリーンキャプチャ実行の指示信号の送信も任意のタイミングで外部装置を介してユーザが指示することができる。
【0036】
また図5は、図2のデジタルカメラ101~104の動作を説明するためのフローチャートである。本フローチャートの各ステップは、制御部201あるいは制御部201の指示により各部が実行する。本フローは、例えばユーザがデジタルモニタ105の電源をONすることでデジタルカメラ101~104も連動して電源がONになった状態で開始される。このとき、デジタルカメラ101~104の少なくとも一部のカメラから撮像した画像データがデジタルモニタ105に送信されている。
【0037】
デジタルカメラデジタルモニタ105から光学ズーム変更コマンドを受信したかを確認する(S501)。受信していなければ焦点距離にかかる光学系は動かさず、現在の視角で被写体(利用者)をそのまま順次撮像して、撮像し、処理された画像データを順次デジタルモニタ105に出力する(S502)。光学ズーム変更コマンドを受信した場合には、変更コマンドに応じて光学系のズーム位置を変更する(S503)。利用者から撮像終了が指示されたら、撮像部206による撮像を終了する(S504)。このように制御することで、利用者が移動している最中はデジタルモニタ105の画像処理のみで滑らかに表示サイズを変化させる。さらに、利用者が静止すれば図1のデジタルカメラの光学ズームにより高精細画像を表示させることができるので、利用者の視認性を高めることができる。
【0038】
本実施の形態においては、複数方向の画像を合成することで任意方向からの画像を生成し表示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、角度方向によっては画像合成なしで画像を表示してもよい。例えば、図1で、角度範囲107においてはデジタルカメラ101とデジタルカメラ102からの画像を合成し、角度範囲108においてはデジタルカメラ102とデジタルカメラ103からの画像を合成する。しかし、デジタルカメラ102の近傍の角度範囲109においてはデジタルカメラ102の画像を画像合成することなく表示するようにしても良い。その際、指定した方向からずれた分は、デジタルカメラ102を光学的にパンするようにして方向を調整するようにしても良い。
【0039】
このように制御することで、デジタルカメラが配置されている方向の近傍では、画像合成による劣化のない高精細画像を表示することができる。
【0040】
本実施の形態においては、図1のデジタルカメラ101~104は同じものを利用するが、本発明はこれに限定されるものではなく、方向によってカメラ仕様として、異なる光学特性を有するようにしても良い。例えば、カメラ設置場所の制約により利用者とカメラとの距離が十分取れない方向のデジタルカメラについては、より広角なズームレンズを搭載するようにしても良い。また例えば、デジタルモニタ105から角度的に最も遠いデジタルカメラ104は、利用者106がデジタルモニタ105に近づいたときに画像にパースがついてしまうので、それを補正するためにシフトレンズを搭載するデジタルカメラにしてもよい。
【0041】
このように構成することで、方向によって表示画質が劣化することを低減させることができる。
【0042】
本実施の形態においては、表示サイズは、光学ミラー同様、利用者とデジタルモニタ105の距離に応じた視角となるように表示する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者とデジタルモニタ105の距離に応じた視角よりも小さく表示したり大きく表示したり、デジタルモニタ105上での大きさが変化しないように拡大縮小しても良い。例えば、図1のデジタルモニタ105と利用者106の距離が十分取れないがスポーツのフォーム確認の目的で利用者106の全身画像を確認したい場合は、利用者106の指示により光学ミラーの視角よりも小さく表示するようにしても良い。また例えば、利用者が化粧の目的で顔の一部をクローズアップして確認したい場合などは、光学ミラーの視角よりも大きく表示するようにしても良い。また例えば、利用者が前回と同じ大きさでスポーツのフォーム確認などを実施したい場合を想定して、使用時に手動又は自動で制御部301がデジタルモニタ300と利用者106との距離をROM302に記録しておいてもよい。制御部301は、デジタルモニタ105にデジタルカメラ200からの画像を表示する際に、ROM302に上記被写体サイズに関するモニタ利用者間の距離の情報が記録されているか否かを判定する。距離の情報が記録されていた場合、制御部301は、被写体サイズが前回から変化しないように、その時の利用者とデジタルモニタ105との距離に応じて記録した距離と比較して拡大縮小して表示することで前回の表示サイズを再現する。また、制御部301は、表示部306に映る各デジタルカメラからの画像における被写体のサイズを記録しておき、当該サイズになるように各デジタルカメラの光学ズームを制御あるいは画像を拡大縮小表示してもよい。このように構成することで、利用者の目的に合わせた表示サイズで表示することができる。
【0043】
さらに制御部301は通信部304あるいはROM302にデジタルカメラ200からの動画を出力あるいは記録する機能と、記録した動画や外部装置から通信部304を介して受信した静止画、動画像を表示部306に表示する機能を有してもよい。これにより、前回のスポーツのフォームなどを録画しておいて、前回との差を自身で確認したり、インターネットに接続してデジタルカメラ200で撮像した動画を遠隔地のインストラクタと共有して通信指導が受けられたりするようになる。
【0044】
本実施形態においては、利用者が指示した方向(カメラ)からの画像をデジタルモニタ105に表示する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、デジタルモニタ105の方向からの画像は常に表示するようにしてもよい。例えば、デジタルモニタ105方向の画像を全面に表示させたうえで、利用者が指示した方向の画像は小さくワイプ状に表示させてもよいし、その逆でもよい。これにより利用者はデジタルモニタ105を映し鏡のように利用することができ、かつ視線を大きく移すことなく他方からの利用者の画像も確認することが出来る。また、全面とワイプに表示させる画像を操作部307などを介した利用者の指示に応じて切り替えるようにしてもよい。さらに、デジタルモニタ105を液晶などの複数のパネルで構成して、デジタルモニタ105方向の画像とユーザ指示方向の画像を別々のパネルに表示させるようにしてもよい。
【0045】
また本実施形態においてはデジタルカメラ200はAE制御を行い撮像画像の明るさを制御しているが、さらに各カメラの少なくとも一部のカメラが補助光源を有し、手動あるいは被写体の明るさに合わせて光量を調節する構成にしてもよい。また補助光源の色(色温度)も、用途に応じて操作部307を介した指示等に応じて切り替えられるようにしてもよい。
【0046】
このように構成することで、従来の光学ミラーの使い勝手とデジタルミラーの利便性の双方を兼ね備えたデジタルミラーを提供することができる。また、デジタルモニタ105の表示部306は、実物の光学ミラーと一体構成されていてもよい。この場合、デジタルモニタ105の表示方向の画角を撮像するデジタルカメラ101は省略してもよい。
【0047】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態による、画像処理システムについて説明する。なお本実施の形態における撮像装置の一例としてのデジタルカメラ、画像処理装置の一例としてのデジタルモニタ、および画像処理システムの一例としてのデジタルミラーは、実施例1で図1および図2を用いて説明されている各構成と同様である。
【0048】
図6は、本実施の形態における図3の制御部301の動作を説明するためのフローチャートである。
【0049】
まず利用者とデジタルモニタ105の距離が変化している最中かを判定する(S601)。利用者とデジタルモニタ105の距離変化は、図1のデジタルカメラ101で撮像される利用者の顔サイズの変化を監視することで検出する。なお、顔サイズ検出手法については、既知の手法を用いればよい。
【0050】
利用者とデジタルモニタ105の距離が変化している最中であれば、図1のデジタルカメラ101~104すべての電源をONする(S602)。
【0051】
利用者とデジタルモニタ105の距離が安定して利用者が静止したと判断されれば、方向カバー範囲の0°~90°の外側になるカメラの電源をOFFし、電力供給を断つ(S603)。利用者から表示終了が指示されたら、終了する(S604)。
【0052】
図7は、本実施の形態における図3の制御部301の動作を説明するためのフローチャートである。まず方向が変化している状態かを判定する(S701)。方向が変化している最中であれば、図1のデジタルカメラ101~104すべての電源をONする(S702)。方向が安定したと判断されれば、その方向の合成画像を作るのに参照されないデジタルカメラの電源をOFFすることで電力消費を低減することができる(S703)。利用者から表示終了が指示されたら、終了する(S704)。
【0053】
本実施の形態においては、消費電力(供給電力)を抑制するために選択したカメラの電源をOFFする構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、選択したカメラを省電モードに移行させるようにしても良い。このように構成することで、選択したカメラの復帰時間を短縮することができるので、デジタルミラーがフリーズすることなく利用者に快適な操作感を提供することができる。
【0054】
また図8は、デジタルカメラ101~104がデジタルモニタ105からの電源ON、OFFの指示信号を受信したことに応じて動作するときの別の動作を説明するためのフローチャートである。本フローチャートは第1の実施形態の図5のフローチャートと並行して動作される。
【0055】
デジタルモニタ105から電源OFFコマンドを受信したかを確認する(S801)。電源OFFコマンドを受信していたら撮像に係る図2の光学系205、撮像部206、A/D変換部207および画像処理部208の電源供給をOFFする(S804)。また、図1のデジタルモニタ105から電源ONコマンドを受信したかを確認する(S802)。電源ONコマンドを受信していたら撮像に係る図2の光学系205、撮像部206、A/D変換部207および画像処理部208の電源供給をONする(S803)。利用者から撮像終了が指示されたら、終了する(S805)。
【0056】
本実施形態では、利用者とデジタルモニタ105の位置関係に応じてOFFできるカメラを選択することで電力消費を抑制する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、指定された任意方向に応じてOFFするカメラを選択するようにしても良い。また、不要なデジタルカメラ101~104に対して行う設定動作としては、電源OFFとまではいかず、動作する機能を制限して電力消費を抑える省電力モードのようなモードにモードを切替えることで電力消費を抑制する構成としてもよい。
【0057】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0058】
(他の実施形態)
本発明の目的は以下のようにしても達成できる。すなわち、前述した各実施形態の機能を実現するための手順が記述されたソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給する。そしてそのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPU、MPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するのである。
【0059】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体およびプログラムは本発明を構成することになる。
【0060】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどが挙げられる。また、CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、DVD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等も用いることができる。
【0061】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行可能とすることにより、前述した各実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0062】
更に、以下の場合も含まれる。まず記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う。
【符号の説明】
【0063】
101 デジタルカメラ
102 デジタルカメラ
103 デジタルカメラ
104 デジタルカメラ
105 デジタルモニタ
106 利用者
107 角度範囲
108 角度範囲
109 角度範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8