(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20240717BHJP
【FI】
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2020077675
(22)【出願日】2020-04-24
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】平本 雄也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩士
(72)【発明者】
【氏名】相場 明穂
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-065961(JP,A)
【文献】特開2019-096542(JP,A)
【文献】特開2014-017184(JP,A)
【文献】特開2014-060091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源を点灯させる点灯装置と、
外部からの無線信号に応じて、前記点灯装置から前記光源に電力を供給する電力供給線路を遮断する遮断装置と、
を備え、
前記遮断装置は、
前記電力供給線路を導通状態と遮断状態との間で切り替える点灯遮断部と、
外部から前記無線信号を受信する無線通信部と、
前記無線信号に応じて、前記電力供給線路を前記導通状態と前記遮断状態との間で切り替えるように前記点灯遮断部を制御する制御部と、
前記点灯装置から電力を供給されて、前記無線通信部と前記制御部に電源を供給する電源部と、
を備え、
前記電源部は前記点灯遮断部よりも前記点灯装置側で、前記電力供給線路を介して前記点灯装置から電力を供給され
、
前記点灯遮断部は、前記点灯装置から前記光源に電力を供給する一対の電力供給線路のうち、高電位側に設けられたスイッチング素子を有し、
前記制御部は前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とする照明システム
。
【請求項2】
光源と、
前記光源を点灯させる点灯装置と、
外部からの無線信号に応じて、前記点灯装置から前記光源に電力を供給する電力供給線路を遮断する遮断装置と、
を備え、
前記遮断装置は、
前記電力供給線路を導通状態と遮断状態との間で切り替える点灯遮断部と、
外部から前記無線信号を受信する無線通信部と、
前記無線信号に応じて、前記電力供給線路を前記導通状態と前記遮断状態との間で切り替えるように前記点灯遮断部を制御する制御部と、
前記点灯装置から電力を供給されて、前記無線通信部と前記制御部に電源を供給する電源部と、
を備え、
前記電源部は前記点灯遮断部よりも前記点灯装置側で、前記電力供給線路を介して前記点灯装置から電力を供給され、
前記点灯遮断部は、前記点灯装置から前記光源に電力を供給する一対の電力供給線路のうち、低電位側に設けられたスイッチング素子を有し、
前記制御部は前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とす
る照明システム。
【請求項3】
前記点灯装置は、前記点灯装置の機能を拡張するための機器が接続される拡張端子を有することを特徴とする請求項1
または2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記無線通信部は、外部に無線信号を送信することを特徴とする請求項1から
3の何れか1項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、スイッチ装置を備えた照明システムが開示されている。スイッチ装置は、照明と接続され、電力オンオフ部を備える。スイッチ装置は、電力オンオフ部が給電モードにある場合には、外部電力を照明に送電し、電力オンオフ部が遮断モードにある場合には、照明への外部電力の出力を中断する。スイッチ装置内には補助電源ユニットが設けられる。補助電源ユニットはスイッチ装置内の各部材への電力供給を継続する。電力オンオフ部が遮断モードにある場合でも、スイッチ装置内の無線モジュールは、無線コントローラの無線情報を受信し、且つ制御ユニットに伝送する。制御ユニットは、電力オンオフ部を給電モードに調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、スイッチ装置が照明駆動装置の入力側にある。このため、スイッチ装置が電力をオフすると照明駆動装置の全電力がオフになる。従って、照明駆動装置の機能が使用できないか、制限される可能性がある。例えば、照明駆動装置にユニットを接続して機能を拡張している場合、照明を消灯しているときは拡張した機能も使用不可能となることが考えられる。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、消灯時においても点灯装置への電力供給を維持できる照明システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明システムは、光源と、該光源を点灯させる点灯装置と、外部からの無線信号に応じて、該点灯装置から該光源に電力を供給する電力供給線路を遮断する遮断装置と、を備え、該遮断装置は、該電力供給線路を導通状態と遮断状態との間で切り替える点灯遮断部と、外部から該無線信号を受信する無線通信部と、該無線信号に応じて、該電力供給線路を該導通状態と該遮断状態との間で切り替えるように該点灯遮断部を制御する制御部と、該点灯装置から電力を供給されて、該無線通信部と該制御部に電源を供給する電源部と、を備え、該電源部は該点灯遮断部よりも該点灯装置側で、該電力供給線路を介して該点灯装置から電力を供給され、該点灯遮断部は、該点灯装置から該光源に電力を供給する一対の電力供給線路のうち、高電位側に設けられたスイッチング素子を有し、該制御部は該スイッチング素子のオンオフを制御する。
本開示に係る照明システムは、光源と、該光源を点灯させる点灯装置と、外部からの無線信号に応じて、該点灯装置から該光源に電力を供給する電力供給線路を遮断する遮断装置と、を備え、該遮断装置は、該電力供給線路を導通状態と遮断状態との間で切り替える点灯遮断部と、外部から該無線信号を受信する無線通信部と、該無線信号に応じて、該電力供給線路を該導通状態と該遮断状態との間で切り替えるように該点灯遮断部を制御する制御部と、該点灯装置から電力を供給されて、該無線通信部と該制御部に電源を供給する電源部と、を備え、該電源部は該点灯遮断部よりも該点灯装置側で、該電力供給線路を介して該点灯装置から電力を供給され、該点灯遮断部は、該点灯装置から該光源に電力を供給する一対の電力供給線路のうち、低電位側に設けられたスイッチング素子を有し、該制御部は該スイッチング素子のオンオフを制御する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る照明システムでは、照明装置は点灯装置から光源に電力を供給する電力供給線路を遮断する。従って、消灯時においても点灯装置への電力供給を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る照明システムの回路ブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係る点灯遮断部の構成を示す図である。
【
図3】実施の形態1の第1の変形例に係る点灯遮断部の構成を示す図である。
【
図4】実施の形態1の第2の変形例に係る点灯遮断部の構成を示す図である。
【
図5】実施の形態1の第3の変形例に係る点灯遮断部の構成を示す図である。
【
図6】実施の形態2に係る照明システムの回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
各実施の形態に係る照明システムについて図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明システム100の回路ブロック図である。照明システム100は、点灯装置2と、遮断装置3と、光源4とを備える。
【0011】
点灯装置2は、商用電源1から電力の供給を受けて、遮断装置3を介して光源4を点灯させる。商用電源1は、交流電源または蓄電池などの直流電源でもよい。点灯装置2の光源4を接続するための出力端子は、正極と負極の極性を有する。
図1では正極が+、負極が-として示されている。点灯装置2と光源4は同じ極性同士が接続される。
【0012】
点灯装置2は、例えばAC/DCコンバータを内蔵する。AC/DCコンバータは、例えばPFC(power factor correction)回路と、PFC回路の出力電圧から光源4に供給する電力を生成する降圧回路を有する。降圧回路は、例えばバックコンバータ回路等のスイッチング電源回路である。点灯装置2は、例えば光源4を定電流制御で点灯させる。
【0013】
点灯装置2は、異常な電流を検出した際に点灯装置2の動作を停止する過電流保護回路を有しても良い。過電流保護回路は、例えば照明システム100に流れる電流を一定値以下に抑制する。また、点灯装置2は、異常な電圧を検出した際に点灯装置2の動作を停止する過電圧保護回路を有しても良い。過電圧保護回路は、例えば照明システム100に発生する電圧を一定値以下に抑制する。
【0014】
遮断装置3は、電源部5と、無線通信部6と、制御部7と、点灯遮断部8を備える。遮断装置3は、点灯装置2と光源4との間に接続される。遮断装置3も正極と負極を有する。遮断装置3と点灯装置2は同じ極性同士が接続される。また、遮断装置3と光源4は同じ極性同士が接続される。
【0015】
電源部5は、点灯装置2の正極と負極との間に接続される。電源部5は、点灯装置2から電力を供給されて、無線通信部6と制御部7に電源を供給する。電源部5は、点灯装置2が光源4を点灯させる電力を、無線通信部6と制御部7を動作させるのに必要な電力に変換する。
【0016】
無線通信部6は、電源部5から供給される電力で動作する。無線通信部6は外部から無線信号を受信する。無線通信部6は、外部に無線信号を送信しても良い。無線通信部6は、後述する無線機器16と信号を送受信する。無線通信部6は、受信した無線信号に応じて、制御部7へ信号を送る。
【0017】
制御部7は、電源部5から供給される電力で動作する。制御部7は、無線通信部6からの信号に応じて、点灯遮断部8を制御する。制御部7は、無線通信部6からの信号に応じて、点灯遮断部8に光源4を点灯または消灯させるための信号を送信する。制御部7は、例えばマイコンである。制御部7は、無線通信部6からの信号を記憶する記憶部を有しても良い。
【0018】
点灯遮断部8は、制御部7からの信号に応じて点灯装置2の出力電力を遮断することで、光源4を消灯させる。また、点灯遮断部8は、制御部7からの信号に応じて、点灯装置2の出力電力を光源4に供給することで、光源4を点灯させる。具体的には、点灯遮断部8は、点灯装置2から光源4に電力を供給する電力供給線路31、32を導通状態と遮断状態との間で切り替える。
【0019】
制御部7は、電源部5で電力が生成されて起動すると、光源4が点灯可能な状態となるように点灯遮断部8を制御する。
【0020】
光源4は、1つ以上のLEDを備える。光源4は、LEDのアノード側である正極と、カソード側である負極を有する。光源4では、複数のLEDが直列、並列または直並列に接続されていても良い。また、光源4はLED以外の発光素子を備えても良い。
【0021】
無線機器16は、無線通信部6に無線信号を送信可能な機器である。無線機器16は、例えば赤外線リモコンまたはスマートフォンである。無線機器16は、無線通信部6から無線信号を受信可能であっても良い。
【0022】
図2は、実施の形態1に係る点灯遮断部8の構成を示す図である。点灯遮断部8は、第1抵抗9と、第2抵抗10と、トランジスタ11と、第3抵抗12と、第4抵抗13と、スイッチング素子14を備える。スイッチング素子14は、電力供給線路31に設けられている。電力供給線路31は、点灯装置2から光源4に電力を供給する一対の電力供給線路31、32のうち、高電位側である。
【0023】
スイッチング素子14は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。スイッチング素子14は第1端子と、第2端子と、第1端子と第2端子の間のオンオフを切り替える制御端子とを有する。スイッチング素子14がMOSFETの場合、第1端子はソース、第2端子はドレイン、制御端子はゲートである。スイッチング素子14の第1端子は点灯装置2の正極と接続される。スイッチング素子14の第2端子は、光源4の正極と接続される。スイッチング素子14の制御端子は、第3抵抗12を介してトランジスタ11に接続される。
【0024】
制御部7はスイッチング素子14のオンオフを制御する。制御部7からHigh信号が出力されるとトランジスタ11がオンするため、スイッチング素子14がオンする。これにより、光源4が点灯する。制御部7からLow信号が出力されると、トランジスタ11がオフするため、スイッチング素子14がオフする。これにより、光源が消灯する。
【0025】
第1抵抗9の一端は制御部7と接続され、他端は第2抵抗10およびトランジスタ11のベースと接続される。第1抵抗9は、制御部7から出力される信号を、トランジスタ11のベースに流れるベース電流として適切な値に調整するために設けられる。抵抗値による調整が不要な場合は、第1抵抗9として0Ωの抵抗を接続しても良い。また、抵抗を介さずに制御部7を第2抵抗10とトランジスタ11に接続してもよい。
【0026】
第2抵抗10は、一端が第1抵抗9とトランジスタ11のベースに接続され、他端が接地用端子と接続される。第2抵抗10は、ノイズによる電流がトランジスタ11のベースに流れることを防ぐために接続される。ノイズによる電流が第2抵抗10からGNDに流れることで、トランジスタ11をノイズから保護できる。
【0027】
また、トランジスタ11のベース電圧が0の際に、トランジスタ11のコレクタからベースへわずかに電流が流れる。以下では、この電流をコレクタ遮断電流と呼ぶ。コレクタ遮断電流が、コレクタからベース、ベースからエミッタと流れることでトランジスタ11が誤動作してオンする可能性がある。第2抵抗10により、コレクタ遮断電流をコレクタからベース、ベースから第2抵抗10を介して接地用端子に流すことができる。従って、トランジスタ11の誤動作を防止できる。ノイズおよびコレクタ遮断電流の影響が問題ない場合には、第2抵抗10は設けられなくても良い。
【0028】
トランジスタ11は、ベースが第1抵抗9と第2抵抗10に接続され、コレクタが第3抵抗12に接続され、エミッタが接地用端子に接続される。トランジスタ11がオンオフすることで、スイッチング素子14がオンオフする。トランジスタ11は、スイッチング素子14をオンオフすることが可能であれば、MOSFET等で代用しても良い。
【0029】
第3抵抗12は、一端がトランジスタ11のコレクタと接続され、他端が第4抵抗13の一端と、スイッチング素子14の制御端子と接続される。第3抵抗12は、トランジスタ11がオンする際に流れるコレクタ電流を調整するために設けられる。
【0030】
第4抵抗13の他端は、スイッチング素子14の第1端子と接続される。第4抵抗13は、スイッチング素子14の制御端子に信号が入力されていない場合に、スイッチング素子14をHighレベルにするために設けられる。
【0031】
本実施の形態において、制御部7は、無線信号に応じて電力供給線路31を導通状態と遮断状態との間で切り替えるように点灯遮断部8を制御する。これにより、遮断装置3は外部からの無線信号に応じて、点灯装置2から光源4に電力を供給する電力供給線路31を遮断できる。また、遮断装置3は外部からの無線信号に応じて、電力供給線路31を導通させることができる。
【0032】
従って、点灯装置2が調光機能を有さない場合にも、遮断装置3によって容易に光源4の点灯と消灯を行うことができる。このため、点灯、消灯の制御のために、点灯装置2と調光器とを接続する必要がない。また、点灯装置2に調光器からの指令を受け取る受信部及び制御部を設ける必要ない。従って、点灯装置2の構成を簡易化できる。
【0033】
次に、遮断装置3が商用電源1と点灯装置2の間にある比較例について説明する。比較例において、点灯装置2の入力電力が出力電力よりも大きい場合、遮断装置3の部品として定格電力が高いものを使用する必要が生じる。また、比較例においてスイッチング素子14は、点灯装置2が商用電源1からの電力を、光源4を点灯させる電力に変換する際に生じる損失と、光源4で消費される電力とに相当する電気的定格を有する必要がある。これにより、照明システム100の製造コストが高くなるおそれがある。また、照明システム100のサイズが大きくなるおそれがある。
【0034】
また、比較例において、遮断装置3が遮断状態となると、点灯装置2への電極供給も遮断される。このため、消灯中に点灯装置2の機能が使用できないか制限されるおそれがある。
【0035】
これに対し本実施の形態では、遮断装置3が点灯装置2と光源4との間に接続される。このため、光源4への電極供給を遮断するためのスイッチング素子14の電気的定格を、光源4で消費される電力分に抑えることができる。つまり、本実施の形態では点灯装置2の損失分を考慮せずにスイッチング素子14を選定できる。このように、本実施の形態では遮断装置3を構成する部品の電気的定格を抑制できる。従って、照明システム100の製造コストを抑制でき、照明システム100を小型化できる。
【0036】
また、本実施の形態では遮断装置3が遮断状態となっても、商用電源1から点灯装置2への電力供給は遮断されない。従って、消灯時においても点灯装置2への電力供給を維持できる。このため、消灯中に点灯装置2の機能が制限されることを防止できる。
【0037】
図3は、実施の形態1の第1の変形例に係る点灯遮断部208の構成を示す図である。第1の変形例に係る照明システム200では、点灯遮断部208の構成が照明システム100と異なる。
【0038】
点灯遮断部208は、第5抵抗15と、スイッチング素子14と、第4抵抗13を備える。制御部7からLow信号が出力されると、スイッチング素子14がオンして、光源4が点灯する。制御部7からHigh信号が出力されると、スイッチング素子14がオフして、光源4が消灯する。
【0039】
点灯遮断部208では、点灯遮断部8の第1抵抗9、第2抵抗10、トランジスタ11、第3抵抗12に換えて、第5抵抗15が設けられている。第5抵抗15は、スイッチング素子14のオンオフのスイッチングスピードまたは損失を調整するために設けられる。調整の必要がない場合、第5抵抗15は設けられなくても良い。第4抵抗13は、スイッチング素子14の制御端子に信号が入力されていない場合に、スイッチング素子14をHighレベルにするために設けられる。
【0040】
図4は、実施の形態1の第2の変形例に係る点灯遮断部308の構成を示す図である。第2の変形例に係る照明システム300では、点灯遮断部308の構成が照明システム100と異なる。
【0041】
点灯遮断部8は、第1抵抗9と、第2抵抗10と、スイッチング素子17を備える。スイッチング素子17は、電力供給線路32に設けられている。電力供給線路31は、点灯装置2から光源4に電力を供給する一対の電力供給線路31、32のうち、低電位側である。
【0042】
スイッチング素子17は、例えばMOSFETである。スイッチング素子17は第1端子と、第2端子と、第1端子と第2端子の間のオンオフを切り替える制御端子とを有する。スイッチング素子17の第1端子は点灯装置2の負極と接続される。スイッチング素子17の第2端子は、光源4の負極と接続される。スイッチング素子17の制御端子は、第1抵抗9を介して制御部7に接続される。
【0043】
制御部7からHigh信号が出力されると、スイッチング素子17がオンして、光源4が点灯する。制御部7からLow信号が出力されると、スイッチング素子17がオフして、光源4が消灯する。このように、制御部7はスイッチング素子17のオンオフを制御する。
【0044】
第1抵抗9は、スイッチング素子17のオンオフのスイッチングスピードまたは損失を調整するために設けられる。調整の必要がなければ、第1抵抗9は設けられなくても良い。第2抵抗10は、スイッチング素子17の制御端子に信号が入力されていない場合に、スイッチング素子17をHighレベルにするために設けられる。
【0045】
図5は、実施の形態1の第3の変形例に係る点灯遮断部408の構成を示す図である。第3の変形例に係る照明システム400では、点灯遮断部408の構成が照明システム100と異なる。
【0046】
点灯遮断部8は、第1抵抗9と、第2抵抗10と、スイッチング素子19を備える。スイッチング素子19は、例えばMOSFETである。スイッチング素子19は第1端子と、第2端子と、第1端子と第2端子の間のオンオフを切り替える制御端子とを有する。スイッチング素子19の第2端子は点灯装置2の正極と接続される。スイッチング素子19の第1端子は、光源4の正極と接続される。スイッチング素子19の制御端子は、第1抵抗9を介して制御部7に接続される。
【0047】
制御部7からHigh信号が出力されると、スイッチング素子19がオンして、光源4が点灯する。制御部7からLow信号が出力されると、スイッチング素子19がオフして、光源4が消灯する。
【0048】
第1抵抗9は、スイッチング素子19のオンオフのスイッチングスピードまたは損失を調整するために設けられる。調整の必要がなければ、第1抵抗9は設けられなくても良い。第2抵抗10は、スイッチング素子19の制御端子と第1端子との間に接続される。第2抵抗10は、スイッチング素子19の制御端子に信号が入力されていない場合に、スイッチング素子19をHighレベルにするために設けられる。
【0049】
遮断装置3はケースに覆われていても良い。この場合、遮断装置3は、点灯装置2および光源4と接続するための端子台を備える。端子台はケースから露出する。端子台がケースから露出する代わりに、遮断装置3は配線を有しても良い。
【0050】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る照明システムについて適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明システムについては実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0051】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る照明システム500の回路ブロック図である。照明システム500は、点灯装置2が拡張端子21を有する点が照明システム100と異なる。他の構成は照明システム100と同様である。拡張端子21には、点灯装置2の機能を拡張するための機能拡張機器18が接続される。
【0052】
機能拡張機器18は点灯装置2から電力を受け取り動作する。機能拡張機器18は、例えば温度測定器、湿度測定器、カメラである。機能拡張機器18として、点灯装置2の機能を拡張するあらゆる機器を採用できる。
【0053】
商用電源1と点灯装置2の間に遮断装置3を接続した場合は、消灯状態において点灯装置2は電力の供給を受けることができないおそれがある。このため、機能拡張機器18の動作が停止するおそれがある。
【0054】
これに対し本実施の形態では、点灯装置2と光源4との間に遮断装置3が接続される。このため、遮断装置3が遮断状態となっても、商用電源1から点灯装置2への電力供給は遮断されない。従って、機能拡張機器18は、光源4の点灯、消灯に関わらず、点灯装置2から電力の供給を受けることができる。よって、消灯時においても機能拡張機器18により拡張された機能が使用できる。
【0055】
点灯装置2と、遮断装置3と、光源4は照明器具として一体化されても良い。点灯装置2、遮断装置3、光源4は、互いに離れて設置され、配線で接続されても良い。
【0056】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 商用電源、2 点灯装置、3 遮断装置、4 光源、5 電源部、6 無線通信部、7 制御部、8 点灯遮断部、9 第1抵抗、10 第2抵抗、11 トランジスタ、12 第3抵抗、13 第4抵抗、14 スイッチング素子、15 第5抵抗、16 無線機器、17 スイッチング素子、18 機能拡張機器、19 スイッチング素子、21 拡張端子、31、32 電力供給線路、100、200 照明システム、208 点灯遮断部、300 照明システム、308 点灯遮断部、400 照明システム、408 点灯遮断部、500 照明システム