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特許7523492ライト・フィールドを表すデータを生成する方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ライト・フィールドを表すデータを生成する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240719BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240719BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240719BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20240719BHJP
【FI】
H04N23/60 500
H04N23/55
G03B15/00 B
G06T7/60 200G
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022095978
(22)【出願日】2022-06-14
(62)【分割の表示】P 2016180175の分割
【原出願日】2016-09-15
(65)【公開番号】P2022141637
(43)【公開日】2022-09-29
【審査請求日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】15306446.4
(32)【優先日】2015-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518338149
【氏名又は名称】インターデジタル ヴイシー ホールディングス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ドラジツク,バルター
(72)【発明者】
【氏名】ブロンデ,ローレント
(72)【発明者】
【氏名】シユーベルト,アルノ
【審査官】高野 美帆子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-145982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60
H04N 23/55
G03B 15/00
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光取得システムの瞳を通過する1組の光線と、当該光取得システムのセンサの少なくとも1つの画素の共役とによって占められる、当該光取得システムの物体空間におけるボリュームであって、当該1組の光線によって占められ、画素ビームと称される当該ボリュームを表すデータを生成する、コンピュータにより実施される方法であって、前記方法は、
前記画素ビームを表すライト・フィールド光線と、前記物体空間における相異なる深度に対応する複数の所与の基準平面との交点を規定する交点データを、前記光取得システムによって捕捉されたライト・フィールド・データから得ることと、
2D光線図において前記交点データの図式的な表現を規定する2D光線図パラメータを得ることと、
前記画素ビームを表すデータを提供するために、当該2D光線図パラメータから、前記画素ビームを規定するパラメータを推定もしくは特定することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記画素ビームを表すライト・フィールド光線が、前記画素の中心と前記瞳の中心とを通過する直線であり、前記画素ビームを規定するパラメータが、前記物体空間における前記画素の共役の位置およびサイズである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ライト・フィールド光線に対応する前記交点データが、前記2D光線図においてデータ・ラインとして図式的に表され、前記2D光線図パラメータには、
データ・ラインの傾きと、
データ・ラインと前記2D光線図の軸との交点と、
のうちの少なくとも一方を表すデータが含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記データ・ラインは、ラドン変換を適用することによって、前記2D光線図において検出される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記図式的な表現は、デジタル・データ・ラインを提供するセルのマトリクスとして提供され、各々のデジタル・データ・ラインのフォーマットが、前記デジタル・データ・ラインと軸との交点を表す少なくとも1つの第1のセルと、該デジタル・データ・ラインの傾きを特定し得る少なくとも1つの第2のセルとの複数のセルによって規定される、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
各々の前記デジタル・データ・ラインが、ブレゼンハムのアルゴリズムの適用によって生成される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記画素ビームを表すデータが、対応する前記ライト・フィールド光線の色を表す色データを更に備えている、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記画素ビームを表すデータが、メタデータとして提供され、前記メタデータのヘッダが、2D光線図において前記交点データの図式的な表現を規定する前記2D光線図パラメータを備えており、前記メタデータのボディが、光線の色を表すデータと、前記物体空間における前記画素の共役の位置およびサイズを規定するパラメータと、を備えている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
光取得システムの瞳を通過する1組の光線と、当該光取得システムのセンサの少なくとも1つの画素の共役とによって占められる、当該光取得システムの物体空間におけるボリュームであって、当該1組の光線によって占められ、画素ビームと称される当該ボリュームについてのメタデータを提供する装置であって、前記装置は、ライト・フィールド・カメラによって捕捉されたライト・フィールド・データを取得するライト・フィールド・データ取得モジュールと、ライト・フィールド・データ生成モジュールとを備え、該ライト・フィールド・データ生成モジュールは、
前記画素ビームを表すライト・フィールド光線と、互いに平行でありかつ前記物体空間における相異なる深度に対応する複数の所与の基準平面との交点を規定する交点データを、前記取得されたライト・フィールド・データから得て、
前記取得されたライト・フィールド・データを表すデータを提供するために2D光線図において前記交点データの図式的な表現を規定する2D光線図パラメータを得て、
前記画素ビームを表すデータを提供するために、当該2D光線図パラメータから、前記画素ビームを規定するパラメータを推定もしくは特定する
ように構成されている、前記装置。
【請求項10】
規則的な格子構造の状態で配置されたマイクロレンズ・アレイと、
前記マイクロレンズ・アレイから光センサに投影された光を捕捉するように構成された光センサであって、該光センサは複数の画素組を備えており、各々の画素組は、前記マイクロレンズ・アレイのそれぞれのマイクロレンズと光学的に関連付けられている、前記光センサと、
請求項9に記載のメタデータを提供する装置と、
を備えた、ライト・フィールド・イメージング装置。
【請求項11】
前記取得されたライト・フィールド・データから画像を描画する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
プログラム可能な装置用のコンピュータ・プログラムであって、該プログラム可能な装置にロードされて実行される際に請求項1から8のいずれか1項に記載の請求項に記載された方法を実施する一連の命令を備えた前記コンピュータ・プログラ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライト・フィールド(light field)を表すデータの生成に関する。
【背景技術】
【0002】
ECCV2008の会議の会報において公開されたAnat Levin氏その他による論文である「Understanding camera trade-offs through a Bayesian analysis of light field projections(ライト・フィールド・プロジェクションのベイズ解析によるカメラ・トレードオフの理解)」において、4D(4次元)ライト・フィールドのサンプリングとして、すなわち、光線の記録として見ることのできる4Dライト・フィールド・データの取得技術が説明されており、活発な研究課題となっている。
【0003】
カメラから得られる古典的な2D(2次元)画像と比較して、4Dライト・フィールド・データは、ユーザが、画像の描画と、ユーザとのインタラクティビティとを高度化する、より多くの後処理機能を利用することを可能にしている。例えば、4Dライト・フィールド・データによって、焦点面の位置を事後的に規定、選択できることを意味する、自由に選択された焦点距離による画像の再合焦(refocusing)と、画像のシーン内での視点の若干の変更とを行うことが可能になる。4Dライト・フィールド・データを取得するためには、幾つかの技術を用いることができる。例えば、プレノプティック・カメラが、4Dライト・フィールド・データを取得できる。図1Aには、プレノプティック・カメラの構造の詳細が示されている。図1Aは、プレノプティック・カメラ100を概略的に表す図である。プレノプティック・カメラ100は、メイン・レンズ101と、2次元アレイに配置された複数のマイクロレンズ103から成るマイクロレンズ・アレイ102と、イメージ・センサ104と、を備えている。
【0004】
4Dライト・フィールド・データを取得するもう1つの方法は、図1Bに示されているようなカメラ・アレイを用いることである。図1Bは、マルチアレイ・カメラ110を表している。マルチアレイ・カメラ110は、レンズ・アレイ112とイメージ・センサ114を備えている。
【0005】
図1Aに示されたプレノプティック・カメラ100の例では、メイン・レンズ101が、メイン・レンズ101のオブジェクト・フィールド(object field)内のオブジェクト(対象物)(図示せず)から光を受けて、その光を、メイン・レンズ101のイメージ・フィールド(image field)を通過させる。
【0006】
最後に、4Dライト・フィールドを取得する更にもう1つの方法は、同一シーンの一連の2D画像を種々の焦点面で撮るように構成された従来型カメラを用いることである。例えば、2014年10月に公開された、OPTICS EXPRESS、Vol.22、No.21におけるJ.-H. Park氏その他による文献である「Light ray field capture using focal plane sweeping and its optical reconstruction using 3D displays(焦点面掃引による光線フィールド撮像、及び、3Dディスプレイによるその光学的復元)」に記載された技術を用いて、従来型カメラによる4Dライト・フィールド・データの取得を実現できる。
【0007】
4Dライト・フィールド・データを表す方法は、幾つかある。実際、2006年7月に公開されたRen Ng氏による「Digital Light Field Photography(デジタル・ライト・フィールド写真技術)」という題目の博士号論文の第3.3章においては、4Dライト・フィールド・データを表す3つの相異なる方法が説明されている。第一に、4Dライト・フィールド・データは、プレノプティック・カメラによって記録する場合、マイクロレンズ画像のコレクション(収集物)によって表せる。その際に表される4Dライト・フィールド・データは、生画像(raw image)、或いは、生4Dライト・フィールド・データ(raw 4D light-field data)と呼ばれる。第二に、4Dライト・フィールド・データは、プレノプティック・カメラ又はカメラ・アレイによって記録する場合、1組のサブ・アパチャ(sub-aperture)画像によって表せる。サブ・アパチャ画像は、ある視点から撮られた、あるシーンの画像に相当し、この視点は、2つのサブ・アパチャ画像間で少し異なる。これらのサブ・アパチャ画像は、撮像されたシーンの視差と奥行きとについての情報を提供する。第三に、4Dライト・フィールド・データは、1組のエピポーラ画像(epipolar image)によって表せるが、これについては、例えば、ISVC2011の会議の会報内で公開されたS. Wanner氏その他による「Generating EPI Representation of a 4D Light Fields with a Single Lens Focused Plenoptic Camera(単一レンズ合焦プレノプティック・カメラによる4Dライト・フィールドのEPI表象の生成)」という表題の論文を参照されたい。
【0008】
ライト・フィールド・データは大量の記憶領域を占めることがあり、これは、記憶(格納)を厄介にし、かつ処理効率を低下させ得る。また、ライト・フィールド取得装置は、極めて異種混交的である。種々のライト・フィールド・カメラは、例えば、プレノプティック、或いは、カメラ・アレイといった互いに異なるタイプである。更に、各々のタイプ内で、例えば、相異なる光学的構成、或いは、相異なる焦点距離のマイクロレンズのような多くの相違点がある。各々のカメラは、自己の固有のファイル・フォーマットを有している。現在のところ、ライト・フィールドが依存する種々のパラメータの包括的な概要について、多次元情報の取得と伝送とをサポートする規格がない。従って、相異なるカメラについて取得されたライト・フィールド・データは、様々なフォーマットを有している。本発明は、これらのことを念頭において、考案された。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、光取得システムのセンサの少なくとも1つの画素が光取得システムの瞳を介して検出できる1組の光線によって占められる、光取得システムの物体空間におけるボリュームを表すデータを生成する、コンピュータにより実施される方法であって、ボリュームは画素ビームと称され、
画素ビームを表すライト・フィールド光線と、物体空間における相異なる深度に対応する複数の所与の基準平面との交点を規定する交点データを、光取得システムによって捕捉されたライト・フィールド・データから得ること(S803)と、
4D光線図において交点データの図式的な表現を規定する光線図パラメータを得ること(S805,S806)と、
画素ビームを表すデータを提供するために、画素ビームを規定するパラメータに光線図パラメータを関連付けることと、
を含む、上記方法が提供される。
【0010】
本発明の一態様によれば、画素ビームを表すライト・フィールド光線は、画素の中心と上記瞳の中心とを通過する直線であり、画素ビームを規定するパラメータは、物体空間における画素の共役の位置およびサイズである。
【0011】
本発明の一態様によれば、ライト・フィールド光線に対応する交点データは、光線図においてデータ・ラインとして図式的に表され、上記光線図パラメータには、
データ・ラインの傾きと、
データ・ラインと光線図の軸との交点と、
のうちの少なくとも一方を表すデータが含まれる。
【0012】
本発明の一態様によれば、データ・ラインは、ラドン変換を適用することによって、2D光線図において検出される。
【0013】
本発明の一態様によれば、図式的な表現は、デジタル・データ・ラインを提供するセルのマトリクスとして提供され、各々のデジタル・データ・ラインのフォーマットが、ラインと軸との交点を表す少なくとも1つの第1のセルと、ラインの傾きを特定し得る少なくとも1つの第2のセルとの複数のセルによって規定される。
【0014】
本発明の一態様によれば、各々のデジタル・データ・ラインは、ブレゼンハムのアルゴリズムの適用によって生成される。
【0015】
本発明の一態様によれば、画素ビームを表すデータは、対応するライト・フィールド光線の色を表す色データを更に備えている。
【0016】
本発明の一態様によれば、画素ビームを表すデータは、メタデータとして提供され、メタデータのヘッダが、2D光線図において交点データの図式的な表現を規定する光線図パラメータを備えており、メタデータのボディが、光線の色を表すデータと、物体空間における画素の共役の位置およびサイズを規定するパラメータと、を備えている。
【0017】
本発明のもう1つの対象は、光取得システムのセンサの少なくとも1つの画素が光取得システムの瞳を介して検出できる1組の光線によって占められる、光取得システムの物体空間におけるボリュームについてのメタデータを提供する装置であって、ボリュームは画素ビームと称され、ライト・フィールド・カメラによって捕捉されたライト・フィールド・データを取得するライト・フィールド・データ取得モジュールと、ライト・フィールド・データ生成モジュールとを備え、ライト・フィールド・データ生成モジュールが、
画素ビームを表すライト・フィールド光線と、互いに平行でありかつ物体空間における相異なる深度に対応する複数の所与の基準平面との交点を規定する交点データを、取得されたライト・フィールド・データから得て、
取得されたライト・フィールド・データを表すデータを提供するために2D光線図において交点データの図式的な表現を規定する光線図パラメータを得て、
画素ビームを表すデータを提供するために、画素ビームを規定するパラメータに光線図パラメータを関連付ける、
ように構成されている、上記装置である。
【0018】
本発明のもう1つの対象は、
規則的な格子構造の状態で配置されたマイクロレンズ・アレイと、
マイクロレンズ・アレイから光センサに投影された光を捕捉するように構成された光センサであって、光センサは複数の画素組を備えており、各々の画素組は、マイクロレンズ・アレイのそれぞれのマイクロレンズと光学的に関連付けられている、上記光センサと、
請求項9に記載のメタデータを提供する装置と、
を備えた、ライト・フィールド・イメージング装置である。
【0019】
本発明のもう1つの対象は、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法によって得られたライト・フィールド・データから画像を描画する装置に関する。
【0020】
本発明のもう1つの態様によれば、光取得システムのセンサの少なくとも1つの画素が光取得システムの瞳を介して検出できる1組の光線によって占められる、光取得システムの物体空間におけるボリュームを表すデータについてのデータ・パッケージであって、ボリュームは画素ビームと称され、データ・パッケージは、画素ビームを表す光線の交点データの、2D光線図における図式的な表現を規定する光線図パラメータであって、交点データは、画素ビームを表すライト・フィールド光線と、互いに平行でありかつ物体空間における相異なる深度に対応する複数の所与の基準平面との交点を規定している、光線図パラメータと、画素ビームを表すライト・フィールド光線の色を規定する色データと、物体空間における画素の共役の位置およびサイズを規定するパラメータと、を有している、上記データ・パッケージが提供される。
【0021】
本発明の要素によって実施される一部の処理は、コンピュータによって実施されることがある。従って、このような要素は、一般的に、ここで「回路」、「モジュール」又は「システム」と称されることがある完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐型ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いは、ソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形を取ることがある。更に、このような要素は、表現式を備えた任意の有形媒体において具現されるコンピュータ・プログラム製品の形を取ることがあり、その表現式は、その媒体において具現されるコンピュータ使用可能プログラム・コードを有する。
【0022】
本発明の要素がソフトウェアの状態で実施できるので、本発明は、任意の適当な搬送媒体を介してプログラム可能装置に提供されるコンピュータ可読コードとして、具現できる。有形搬送媒体は、例えばフロッピーディスク、CDROM、ハードディスク装置、磁気テープ装置、或いは、ソリッド・ステート・メモリ装置などのような記憶媒体で構成されることがある。一時的な搬送媒体には、電気的信号、電子的信号、光学的信号、音響的信号、磁気的信号、或いは、電磁的信号、例えばマイクロ波又はRF信号、のような信号が含まれることがある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下、下記の図面を参照して、本発明の実施形態を、単に例として、説明する。
図1A】プレノプティック・カメラを概略的に表す図である。
図1B】マルチアレイ・カメラを表す図である。
図2A】本発明の一実施形態によるライト・フィールド・カメラの機能的な図である。
図2B】本発明の一実施形態によるライト・フィールド・データ・フォーマッタ(formator)とライト・フィールド・データ・プロセッサの機能的な図である。
図3】光センサ・アレイ上に形成された2Dライト・フィールド画像の一例を示す図である。
図4】カメラ又は光取得システムの光学系の物体空間において1組の光線によって占められるボリュームを表す図である。
図5】一葉双曲面を表す図である。
図6A】本発明の1つ又は複数の実施形態によるライト・フィールド・データのパラメータ化のための基準平面の使用を図式的に例示する図である。
図6B】本発明の1つ又は複数の実施形態によるライト・フィールド・データのパラメータ化のための基準平面の使用を図式的に例示する図である。
図7】本発明の実施形態による基準平面についてのライト・フィールド光線の表現を概略的に例示する図である。
図8A】本発明の1つ又は複数の実施形態による方法のステップを例示するフローチャートを示す図である。
図8B】本発明の1つ又は複数の実施形態による、光データ・フォーマットを提供する装置のモジュールを例示する機能的なブロック図である。
図9】本発明の実施形態によるライト・フィールド光線の表現のためのパラメータを概略的に例示する図である。
図10】本発明の実施形態による、交点データを図式的に例示する2D光線図である。
図11】本発明の実施形態によって生成された1つのデジタル・ラインを図式的に例示する図である。
図12】本発明の実施形態によって生成された複数のデジタル・ラインを図式的に例示する図である。
図13A】本発明の実施形態によってデジタル・ラインに適用されたラドン変換を図式的に例示する図である。
図13B】本発明の実施形態によってデジタル・ラインに適用されたラドン変換を図式的に例示する図である。
図13C】本発明の実施形態によってデジタル・ラインに適用されたラドン変換を図式的に例示する図である。
図14】本発明の実施形態による、複数のカメラについての交点データを図式的に例示する2D光線図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
当業者であれば理解できるように、本原理の態様は、システム、方法、或いは、コンピュータ可読媒体として実施できる。従って、本原理の態様は、一般的に、ここで「回路」、「モジュール」又は「システム」と称することができる完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐型ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いは、ソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形を取ることができる。更に、本原理の態様は、コンピュータ可読記憶媒体の形態を取ることができる。1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体の任意の組み合わせを利用してもよい。
【0025】
本発明の実施形態は、例えばフォーマット変換、再合焦、視点変更、及び、3D画像生成のような更なる処理用途のためのライト・フィールド・データのフォーマット化を提供する。
【0026】
図2Aは、本発明の一実施形態によるライト・フィールド・カメラ装置のブロック図である。このライト・フィールド・カメラは、図1Aのライト・フィールド・カメラに合わせて、アパチャ/シャッタ202、メイン・レンズ(対物レンズ)201、マイクロレンズ・アレイ210及び光センサ・アレイ220を備えている。一部の実施形態において、ライト・フィールド・カメラには、被写体またはシーンのライト・フィールド画像を撮るために起動されるシャッタ・レリーズが含まれている。これらの機能的特徴が図1Bのライト・フィールド・カメラにも適用されることは理解されるであろう。
【0027】
光センサ・アレイ220はライト・フィールド画像データを提供し、LFデータ取得モジュール240がこのライト・フィールド画像データを取得し、これにより、ライト・フィールド(LF)データ・フォーマット化モジュール250がライト・フィールド・データ・フォーマットを生成し、及び/又は、ライト・フィールド(LF)データ・プロセッサ255がこのライト・フィールド画像データを処理する。ライト・フィールド・データは、取得の後、及び、処理の後にサブ・アパチャ画像として又はサブ・フォーカル・スタック(sub focal stack)として生データ・フォーマットで、或いは、本発明の実施形態による1つのライト・フィールド・データ・フォーマットでメモリ290に記憶されてもよい。
【0028】
図示の例では、ライト・フィールド・データ・フォーマット化モジュール250とライト・フィールド・データ・プロセッサ255は、ライト・フィールド・カメラ200内に配置又は組み込まれている。本発明のその他の実施形態において、ライト・フィールド・データ・フォーマット化モジュール250及び/又はライト・フィールド・データ・プロセッサ255は、このライト・フィールド・キャプチャ・カメラの外部の別個の構成部分内に設けてもよい。この別個の構成部分は、このライト・フィールド・イメージ・キャプチャ装置に対してローカルであっても、或いは、リモートであってもよい。尚、任意の適切な有線又は無線プロトコルを用いてライト・フィールド画像データをフォーマット化モジュール250又はライト・フィールド・データ・プロセッサ255に送信してもよく、例えば、ライト・フィールド・データ・プロセッサは、取り込まれたライト・フィールド画像データ及び/又はその他のデータを、インターネット、セルラー・データ・ネットワーク、WiFiネットワーク、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び/又は、その他の任意の適切な手段を介して、伝送してもよいことが理解されるであろう。
【0029】
ライト・フィールド・データ・フォーマット化モジュール250は、本発明の実施形態に従って取得されたライト・フィールドを表すデータを生成するように構成されている。ライト・フィールド・データ・フォーマット化モジュール250は、ソフトウェア、ハードウェア、或いは、それらの組み合わせで実施されてもよい。
【0030】
ライト・フィールド・データ・プロセッサ255は、LFデータ取得モジュール240から直接受信された生ライト・フィールド画像データを処理して、例えば、本発明の実施形態に従って、フォーカル・スタックを生成する、或いは、ビューのマトリクスを生成するように構成されている。例えば、撮像されたシーンの静止画像、2Dビデオ・ストリームなどのような出力データが生成されてもよい。このライト・フィールド・データ・プロセッサは、ソフトウェア、ハードウェア、或いは、それらの組み合わせで実施されてもよい。
【0031】
少なくとも1つの実施形態において、ライト・フィールド・カメラ200は、ユーザ・インタフェース260も備えていることがあり、このユーザ・インタフェース260は、ユーザがコントローラ270によりカメラ200の動作を制御するためのユーザ入力を与えることを可能にする。カメラの制御には、例えばシャッタ速度のようなカメラの光学的パラメータの制御が1つ又は複数含まれることがあり、或いは、調節可能ライト・フィールド・カメラの場合、マイクロレンズ・アレイと光センサとの間の相対的な距離、又は、対物レンズとマイクロレンズ・アレイとの間の相対的な距離の制御が含まれることがある。一部の実施形態では、ライト・フィールド・カメラの光学的素子相互間の相対的な距離は、手動で調節されることがある。また、カメラの制御には、カメラのその他のライト・フィールド・データ取得パラメータ、ライト・フィールド・データ・フォーマット化パラメータ、或いは、ライト・フィールド処理パラメータも含まれることがある。ユーザ・インタフェース260は、例えばタッチスクリーン、ボタン、キーボード、及び/又は、ポインティング装置などのような任意の適切なユーザ入力装置で構成されてもよい。このようにして、ユーザ・インタフェースによって受信された入力を用いて、LFデータ・フォーマット化モジュール250を制御及び/又は環境設定してデータ・フォーマット化を制御でき、また、LFデータ・プロセッサ255を制御及び/又は環境設定して取得済みライト・フィールド・データの処理を制御でき、また、コントローラ270を制御及び/又は環境設定してライト・フィールド・カメラ200を制御できる。
【0032】
ライト・フィールド・カメラは、例えば1つ又は複数の交換可能な、或いは、再充電可能なバッテリのような電力供給源280を含んでいる。ライト・フィールド・カメラは、取り込まれたライト・フィールド・データ及び/又は描画された最終画像を記憶する、或いは、例えば、本発明の実施形態の方法を実施するためのソフトウェアのようなその他のデータを記憶するためのメモリ290を備えている。このメモリには、外部メモリ及び/又は内部メモリが含まれ得る。少なくとも1つの実施形態において、このメモリは、カメラ200とは別の装置、及び/又は、別の場所に設けることができる。また、一実施形態において、このメモリには、例えばメモリスティックのような取り外し可能/交換可能な記憶装置が含まれる。
【0033】
また、ライト・フィールド・カメラには、カメラの前に在るシーンを撮像前に見るための、及び/又は、以前に撮像された画像及び/又は描画された画像を見るための表示部265(例えば、LCDスクリーン)も含まれることがある。このスクリーン265は、ユーザに対して1つ又は複数のメニュー、或いは、その他の情報を表示するために用いられることもある。更に、ライト・フィールド・カメラには、例えば、FireWire又はユニバーサル・シリアル・バス(USB)のインタフェースのような、或いは、インターネット、セルラー・データ・ネットワーク、WiFiネットワーク、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び/又は、その他の任意の適切な手段を介するデータ通信用の有線又は無線通信のインタフェースのような1つ又は複数のI/Oインタフェース295が含まれることがある。I/Oインタフェース295は、例えばコンピュータ・システム又は表示装置のような外部装置との間で、描画用途のために、例えばLFデータ・フォーマット化モジュールが本発明の実施形態に従って生成したライト・フィールドを表すデータのようなデータと、例えば生ライト・フィールド・データ又はLFデータ・プロセッサ255が処理したデータのようなライト・フィールド・データと、を送受信するために用いられることがある。
【0034】
図2Bは、ライト・フィールド・データ・フォーマット化モジュール250とライト・フィールド・データ・プロセッサ255の実施可能な特定の実施形態を例示するブロック図である。
【0035】
回路2000には、メモリ2090と、メモリ・コントローラ2045と、1つ又は複数の処理装置(CPU)から成る処理回路網2040と、が含まれている。1つ又は複数の処理装置2040は、メモリ2090に記憶された種々のソフトウェア・プログラム及び/又は複数組の命令を実行して、ライト・フィールド・データ・フォーマット化とライト・フィールド・データ処理とを含む種々の機能を実施するように構成されている。上記メモリに記憶されたソフトウェア・コンポーネント(ソフトウェア構成要素)には、本発明の実施形態に従って取得済み光データを表すデータを生成するためのデータ・フォーマット化モジュール(1組の命令)2050と、本発明の実施形態に従ってライト・フィールド・データを処理するためのライト・フィールド・データ処理モジュール(1組の命令)2055と、が含まれている。上記メモリには、ライト・フィールド・カメラ装置のアプリケーションのためにその他のモジュールが含まれていることがあり、例えば、一般的なシステム・タスク(例えば電源管理、メモリ管理)を制御する、及び、装置2000の種々のハードウェアとソフトウェアの構成要素相互間の通信を容易にするためのオペレーティング・システム・モジュール2051と、I/Oインタフェース・ポートを介するその他の装置との通信を制御及び管理するためのインタフェース・モジュール2052と、が含まれていることがある。
【0036】
図3には、図1Aの光センサ・アレイ104又は図1Bの光センサ・アレイ114上に形成された2D画像の一例が示されている。この2D画像は、生4Dライト・フィールド画像と呼ばれることが多いが、マイクロ画像MIのアレイで構成されており、各々のマイクロ画像は、マイクロレンズ・アレイ102,112のそれぞれのマイクロレンズ(i,j)によって生成されている。マイクロ画像は、軸iと軸jによって規定される矩形格子構造のアレイに配置されている。マイクロレンズ画像は、それぞれのマイクロレンズの座標(i,j)によって参照されることがある。また、光センサ104,114の画素PIは、その空間座標(x,y)によって参照されることがある。所与の画素に関連付けられた4Dライト・フィールド・データは、(x,y,i,j)として参照されることがある。
【0037】
4Dライト・フィールド画像を表す(又は規定する)方法は、幾つかある。例えば、4Dライト・フィールド画像は、図3を参照して説明したようにマイクロレンズ画像の集合によって表せる。また、4Dライト・フィールド画像は、プレノプティック・カメラによって記録される場合、1組のサブ・アパチャ画像によっても表せる。各々のサブ・アパチャ画像は、各々のマイクロレンズ画像から選択された同じ位置の画素から構成される。更に、4Dライト・フィールド画像は、1組のエピポーラ画像(epipolar image)によっても表せるが、これは画素ビームの場合ではない。
【0038】
本発明の一部の実施形態によれば、ライト・フィールド・データは、画素ビームの概念に基づいて表される。この点で、フォーマット及びライト・フィールド装置における多様性を考慮することがある。実際、光線に基づくフォーマットの1つの欠点は、画素のフォーマット及びサイズを表すために、パラメータ化平面(parametrization plane)をサンプリングする必要がある。それ故、物理的な重要な情報を復元するために、このサンプリングをその他のデータに従って規定する必要がある。
【0039】
図4に示されている画素ビーム40は、カメラの光学系41の物体空間(object space)において1組の光線よって占められるボリューム(volume)を表している。この1組の光線は、上記光学系41の瞳44を介して、カメラのセンサ43の画素42によって感知される。光線とは反対に、画素ビーム40は、自由にサンプリングしてもよく、その理由は、画素ビームが、それ自体、物理的な光線の断面中のエネルギの保存に相当する「エテンデュ(etendue)」を伝えるためである。
【0040】
光学系の瞳は、アパチャ・ストップ(開口絞り)の前に在る光学系、すなわちカメラのレンズ、を介して見られる該アパチャ・ストップの像として定義される。アパチャ・ストップは、カメラの光学系を通過する光の量を制限する開口である。例えば、カメラ・レンズの前面付近に配置された調節可能ダイアフラム(レンズ絞り)は、そのレンズについてのアパチャ・ストップである。このダイアフラムを通過する光の量は、カメラのユーザが通過させたい光の量に従って適合化され得るダイアフラムの開口の直径によって、制御される。例えば、この開口を小さくすることによって、ダイアフラムを通過する光の量は低減されるが、焦点の深度は増大される。ストップ(絞り)の有効サイズは、レンズの屈折作用のために、そのストップの物理的サイズよりも大きい又は小さいことがある。正式には、瞳は、カメラの光学系の一部を介するアパチャ・ストップの像である。
【0041】
画素ビーム40は、入射瞳44を介して光学系41を伝播して通り抜ける場合に所与の画素42に到達する光線束として定義される。光は自由空間において直線上を進むので、このような画素ビーム40の形状は、2つの断面、すなわち、一方が画素42の共役45であり、他方が入射瞳44である、2つの断面によって規定できる。画素42は、非ヌル(non-null)表面とその感度マップとによって規定される。
【0042】
従って、画素ビームは、図5に示されているように、2つの要素、すなわち、カメラの物体空間における瞳54と画素42の共役55とによってサポートされる一葉双曲面50によって表されることがある。
【0043】
一葉双曲面は、光線束の概念をサポートでき、且つ、物理的な光ビームの「エテンデュ」の概念と適合する線織面である。
【0044】
本発明の一実施形態において、画素ビーム40,50は、4つの独立したパラメータ、すなわち、瞳44,54の前方における画素共役45,55の位置とサイズとを規定するz,θx,θy,aによって、規定される。
【0045】
画素ビームを表す一葉双曲面は、次式によって規定されることがある。
【数1】
ここでは、tx=tanθx,ty=tanθyである。
【0046】
画素ビーム40、50のパラメータが規定される座標系(x,y,z)の原点Oは、図4に示されているように、瞳44の中心に対応しており、ここで、z軸は、瞳44,54の表面に対して垂直な方向を規定している。
【0047】
パラメータθx,θyは、瞳44の中心の入口に対する主光線の方向を規定している。これらは、センサ43上の画素42の位置と光学系41の光学的要素とに依存する。更に正確に述べると、パラメータθx,θyは、瞳44の中心から画素42の共役45の方向を規定するずれ角(shear angle)を表している。
【0048】
パラメータzは、z軸に沿う、画素ビーム40,50のウエスト(waist)55、或いは、画素42の共役45、の距離を表している。
【0049】
パラメータaは、画素ビーム40,50のウエスト55の半径を表し、cは、次式によって与えられる。
【数2】
ここで、rは、瞳44、54の半径である。
【0050】
パラメータz,a及びcの値の算定は、所与のカメラの各々の画素ビームについて、そのカメラのキャリブレーション(calibration)(較正)段階中に、実現される。このキャリブレーション段階は、例えば、カメラの光学系を通り抜ける光線の伝播をモデル化できるプログラムを実行することに本質がある。このようなプログラムは、例えば、Zemax(コピーライト)、ASAP(コピーライト)、又は、Code V(コピーライト)のような光学的設計プログラムである。光学的設計プログラムは、光学系を設計して分析するために用いられる。光学的設計プログラムは、光学系を通り抜ける光線の伝播をモデル化し、例えば、単体レンズ、非球面レンズ、屈折率分布型レンズ(gradient index lens)、ミラー、回折性光学的要素などのような光学的要素の効果をモデル化できる。
【0051】
従って、画素ビーム40,50は、その主光線とパラメータzP,a及びcとによって規定されることがある。
【0052】
しかしながら、画素ビーム40,50をこのように表したものは、大量の記憶領域を占有することになり、その理由は、光線を記憶するための古典的ファイル・フォーマットの本質が3D空間における位置と方向とを記憶することにあるためである。
【0053】
必要とする記憶領域がより少ない光線記憶用ファイル・フォーマットを提案するために、ライト・フィールド放射輝度の4つの次元をパラメータ化する(parametrizing)方法が、図6Aに例示された立方体を基準にすることがある。この立方体の全ての6つの表面を用いてライト・フィールドをパラメータ化することがある。方向をパラメータ化するために、この立方体の表面に対して平行な第2の一組の平面が追加されることがある。このようにして、ライト・フィールドは、軸方向に沿う垂線を
とする6対の平面について規定されることがある。
【0054】
図6Bには、パラメータ化用に使用され、互いに平行に配置され、それぞれ、既知の深度z1及びz2に位置する2つの基準平面P1及びP2を通過するライト・フィールド光線が例示されている。このライト・フィールド光線は、深度zに位置する第1の基準平面Pと交点(x,y)で交差し、深度zに位置する第2の基準平面Pと交点(x,y)で交差している。このようにして、ライト・フィールド光線が、4つの座標(x,y,x,y)によって識別されることがある。従って、ライト・フィールドは、1対の、ここでパラメータ化平面とも称される、パラメータ化用基準平面P、Pによってパラメータ化でき、各々のライト・フィールド光線は、4D光線空間において点
として表される。
【0055】
例えば、基準座標系の原点が、座標軸系の基底ベクトル
によって生成される平面Pの中心に置かれることがある。
軸は、生成された平面Pに対して垂直であり、第2の平面Pは、簡単明解にするために、平面Pから
軸に沿った距離z=Δに置ける。伝播の6つの相異なる方向を考慮に入れるために、全体のライト・フィールドを6対のそのような平面によって特徴づけることがある。ライト・スラブ(light slab)と呼ばれることの多い1対の平面が、伝播の方向に沿ってライト・フィールド・カメラのセンサ又はセンサ・アレイと相互作用するライト・フィールドを特徴づける。
【0056】
パラメータ化用基準平面の位置は、
【数3】
として与えることができ、ここで、
は垂線であり、dは垂線の方向に沿っての3D座標系の原点からのオフセットである。
【0057】
パラメータ化用基準平面のデカルト方程式(Cartesian equation)は、
【数4】
として与えることができる。
【0058】
ライト・フィールド光線が、既知の位置、すなわち、
と、正規化された伝播ベクトル、すなわち、
とを有する場合、3Dにおける光線の一般的な媒介変数方程式は、
【数5】
として与えられることがある。
【0059】
ライト・フィールド光線と基準平面との交点
の座標は、
【数6】
として与えられる。
【0060】
次の条件が満たされない場合、ライト・フィールド光線と基準パラメータ化との交点は無い。
【数7】
【0061】
ライト・フィールドをパラメータ化するために用いられる基準平面のペア(対)が系の軸の1つに対して垂直であるので、光線交点の成分の1つは、各々の平面について常に一定である。従って、ライト・フィールド光線の第1の基準平面との交点
と、該ライト・フィールドの第2の基準平面との交点
と、がある場合、4つの座標が変化し、等式Aを用いてライト・フィールド光線の4つのパラメータを算出できる。これらの4つのパラメータを用いて、ライト・フィールドの4D光線図を作ることができる。
【0062】
2つのパラメータ化基準平面を基準とするライト・フィールドのパラメータ化の場合、ライト・フィールドを表すデータは、次のように得られることがある。基準系が、図7に描かれているように設定されると、第1のパラメータ化平面P1は、z=zにおいてz軸に対して垂直であり、第2のパラメータ化平面P2は、z=zにおいてz軸に対して垂直に配置されており、ライト・フィールド・パラメータがL(x;y;x;y)である光線が、ライト・フィールド・カメラの光センサ・アレイが置かれている位置z=zにおいて描画される。等式Aから
【数8】
が得られる。
【0063】
上記の式を展開すると、
【数9】
が与えられる。
【0064】
両方の組の等式によって、新たな位置における描画されるライト・フィールド光線と同じ点
が与えられるはずである。

の関数として、u,u,uをそれらの対応する式に置き換えて、上に記したブロックの2番目の組の等式を用いて、xとyとを加算すると、
【数10】
が得られる。
【0065】
これから下記の式が導かれる。
【数11】
【0066】
下付き数字3を有する座標は、ライト・フィールドが描画される既知の点(x,y,z)に関係する。全ての深度座標ziは、既知である。パラメータ化平面は、伝播の、或いは、描画の方向にある。ライト・フィールド・データ・パラメータLは、(x,y,x,y)である。
【0067】
点(x,y,z)において画像を形成するライト・フィールド光線は、
において超平面を規定する式Bによって、リンクされる(関連付けられる)。
【0068】
これは、画像が2平面パラメータ化済みライト・フィールドから描画される場合、超平面付近の光線のみを描画すればよく、それらをトレースする要求はない。図8Aは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従ってライト・フィールドを表すデータを生成する方法のステップを例示するフローチャートである。図8Bは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従ってライト・フィールドを表すデータを生成するシステムの主要モジュールを概略的に例示するブロック図である。
【0069】
この方法の準備ステップS801において、カメラのセンサの画素に関連付けられた相異なる画素ビームを規定するパラメータが、カメラを較正することによって取得されるか、或いは、遠隔サーバに記憶されたデータ・ファイルから、或いは、例えばカメラのメモリ290又はカメラに接続されたフラッシュ・ディスクのようなローカル記憶装置に記憶されたデータ・ファイルから、上記パラメータを取り出すことによって取得される。
【0070】
上記パラメータは、相異なる画素ビームの主光線の座標であり、瞳の前方における画素共役の位置とサイズとを規定するパラメータZp及びaは、カメラのキャリブレーション(較正)期間中に、各々の画素ビームについて、得られる。画素ビームの主光線は、その画素ビームをサポートする画素の中心と瞳の中心とを通過する直線である。もう1つの準備ステップS802において、生ライト・フィールド・データが、ライト・フィールド・カメラ801によって取得される。この生ライト・フィールド・データは、例えば、図3を参照して説明したようなマイクロ画像の形態であってもよい。また、このライト・フィールド・カメラは、図1A又は1Bと2A及び2Bに示されたようなライト・フィールド・カメラ装置であってもよい。
【0071】
ステップS803において、取得されたライト・フィールド・データが、光線パラメータ・モジュール802によって処理され、これによって、画素ビーム40,50の主光線に相当する捕捉されたライト・フィールド光線と、それぞれ深度z,zにおける1対のパラメータ化用基準平面P,Pと、の交点を規定する交点データ(x,y,x,y)とが提供される。
【0072】
カメラのキャリブレーションから、次記のパラメータ、すなわち、投影の中心(x,y,z)と、カメラの光軸の向きと、カメラのピンホールから光センサの平面までの距離fと、が特定できる。これらのライト・フィールド・カメラのパラメータが、図9に例示されている。光センサの平面は、深度zpに配置されている。光センサの画素出力は、ライト・フィールド光線の幾何学的表現に変換される。2つの基準平面PとPを備えるライト・スラブが、それぞれ深度zとzにおいて、zを越えて、光センサに対するカメラの投影の中心の向こう側において、配置されている。光線に三角形の原理を適用することによって、マイクロレンズのアレイから投影された光を記録する画素座標(x,y,z)は、次の式の適用により、光線パラメータ、すなわち、基準平面交点(x,y,x,y)にマッピングできる。
【数12】
【0073】
上記の計算は、相異なるペア(対)のトリプレット(x,y,z)(x,y,z)を有する複数のカメラに拡張してもよい。
【0074】
プレノプティック・カメラの場合、アパチャを有するカメラ・モデルが用いられ、ライト・フィールド光線が、位相空間において、原点(x,y,z)と方向(x',y’,1)とを有するものとして記述される。深度zにおける平面(x,y)へのその伝播は、行列変換として記述できる。レンズが、ABCD行列として作用して光線を屈折させ、もう1つのABCD伝播行列が、光線をライト・スラブ基準平面PとPに導く。
【0075】
このステップから、ライト・フィールド光線と基準平面P,Pとの交点を幾何学的に規定する交点データ(x,y,x,y)が得られる。
【0076】
ステップS804において、交点データ(x,y,x,y)をグラフィック的に(図式的に)表す2D光線図が、光線図生成モジュール803によって、得られる。
【0077】
図10は、カメラによって位置x=2、深度z=2、アパチャ|A|<0.5で捕捉されたライト・フィールド光線の交点データ(x,x)を図式的に表す2D光線図である。パラメータ化に用いられる光線図のデータ・ラインが、256×256個の画素の画像を提供する256個のセルによって、サンプリングされる。
【0078】
図10に例示された光線図をマトリクス(行列)として解釈すると、その密度が疎らであると分かる。光線を4D位相空間行列の代わりにファイルに個々に保管しようとするならば、各々の光線について、各々の位置x又はxについての少なくとも2バイト(int16)と色についての3バイトとの合計、すなわち、2Dスライス・ライト・フィールドについて光線毎に7バイト、そして、そのフル(full)の4D表現について光線毎に11バイトを保管する必要がある。たとえそうであっても、光線は、表現を巧みに操作する必要があるアプリケーションにとって不適当であるかもしれないファイルにランダムに記憶されることになる。本発明の発明者は、どのようにして、光線図マトリクスから代表的なデータのみを抽出して、そのデータを構造化された方法でファイルに記憶すべきかを突き止めた。
【0079】
2Dスライス・ライト・フィールド光線が2D光線図のデータ・ラインに沿ってマッピングされるので、ライン値自身ではなく、データ・ラインを規定するパラメータを記憶する方がより効率的である。例えば傾きを規定するパラメータsと軸交点(切片)dのようなデータ・ラインを規定するパラメータが、そのデータ・ラインに属する1組のライト・フィールド光線と共に、記憶されることがある。
【0080】
これによって、例えば、傾きパラメータsについて僅か2バイト、傾きパラメータdについて2バイト、従って、光線毎に3バイトのみを必要とすることができる。更に、光線は、ファイル内でラインに沿って配列されることがある。マトリクス・セルを通じてラインを設定するために、最小の誤差で光線ラインに近似する、所謂、デジタル・ラインが生成される。
【0081】
ステップS805でデータ・ラインの位置を特定し、且つ、傾きパラメータsと切片パラメータdとを得るために、ステップS804で生成された光線図についてラドン変換(Radon transform)がライン検出モジュール804によって行われる。
【0082】
ステップS806において、代表的なデジタル・ラインが、得られた傾きパラメータsと切片パラメータdから、デジタル・ライン生成モジュール805によって、生成される。このステップにおいて、デジタル・ラインは、例えばブレゼンハムのアルゴリズム(Bresenham's algorithm)を適用して、分析ラインをその最も近くの格子点に近づけることによって、生成される。実際に、ブレゼンハムのアルゴリズムは、最小限の演算で、デジタル・ラインを提供する方法を提供する。ブレゼンハムのアプリケーション(適用)の一例は、次の参考資料、すなわち、http://www.cs.helsinki.fi/group/goa/mallinnus/lines/bresenh.htmlから適合化されたものである。
【0083】
デジタル・フォーマットは、格子(0,d)と(N-1,s)の2点によってデータ・ラインを規定し、ここで、dは、x1=0である時のx2の値に対応する交点(切片)であり、sは、x1=N-1である時のx2の値に対応する傾きパラメータである。この生成されたデジタル・フォーマットから、各々の個別のラインの傾きaは、dとsとの関数として、
【数13】
と表されることがあり、ここで、
s∈{0,1,...N-1}、d∈{0,1,...N-1}
である。
【0084】
図11には、ブレゼンハムのアルゴリズムの適用によって生成されたデジタル・ラインの一例が例示されている。
【0085】
図12には、同一の傾きa(又は、s-d)及び相異なる切片dを有し、互いに隣接する一群のデジタル・ライン(データ・ライン)が例示されている。この一群のデータ・ラインは、ここでは「ラインのバンドル(束)(bundle of lines)」と呼ぶが、理想的に精密ではないカメラから得られるビームに相当する。各々のラインは、相異なる画素を取り扱う。換言すれば、1つの画素は、同一の傾き及び相異なる切片を有する1つのバンドルのうちの1つの固有のラインのみに属する。軸交点(切片)dの上側及び下側の境界は、それぞれ、dmax及びdminとして与えられる。
【0086】
サンプリングされた(2Dにおける)1対のラインによってパラメータ化され、且つ、1つのカメラに属する光線データは、そのデータを表すための位相空間において、デジタ
ル・ラインの1つのファミリー(ビーム)に属する。ビームのヘッダは、単に、傾きaと、軸交点(切片)の上側及び下側の境界dmax及びdminによって規定されるビームの厚さと、で構成できる。光線の値は、ヘッダがd及びsであり得るデジタル・ラインに沿ったRGB色として、記憶される。サンプリングされた空間における光線図の空のセルは、記憶される必要はない。光線の座標x、xは、パラメータd及びsと、デジタル・ラインに沿ったセルの位置と、から推定できる。
【0087】
ライト・フィールドから、或いは、カメラのジオメトリ(幾何学的な位置関係)から推定されるパラメータは、傾きa、デジタル・ライン交点(切片)の下側及び上側の境界(dmin,dmax)、及び、デジタル・ライン・パラメータ(d,s)である。離散ラドン変換(discrete Radon transform)は、光線図においてライト・フィールドのサポート位置を測定する手段として、既に述べている。
【0088】
図13Bには、図13Aのデータ・ラインのデジタル・ライン・パラメータ空間(d,s)における離散ラドン変換(Discrete Radon Transform)が示されている。図13Cは、図13Bに含まれている対象領域のズーム(zoom)である。デジタル・ラインのビームの位置は、最大値パラメータの検索によって特定される。画像内容に因り、DRTの幾何学的な対称の中心と最大値の実際の位置との間にある程度のオフセットがあり得るので、後で、最大値の代わりに、1つのアルゴリズムを用いて対称の中心を正確に特定する。次に、図13Cに示されているようなビーム変換のウエストは容易に見つかり、値(dmin,dmax)が得られる。点(dmin=74,s=201)が、図13Aから得られるデジタル・ラインのビームの下側エンベロープ(envelope)であり、点(dmax=81,s=208)が、そのデジタル・ラインのビームの上側エンベロープである。
【0089】
等式Bから2つの直交する2Dスライス空間の等式は、
【数14】
として与えられる。
【0090】
座標についての2Dスライスを求める場合、(x,y,z)におけるサイズAのアパチャを介する光線データが位置するラインのビームの等式は、
【数15】
として与えられる。
【0091】
同様に、2Dスライスをy座標について求める場合は、
【数16】
となる。
【0092】
前述のように、m及び



の値を離散領域において求めて、前述のフォーマットによって規定されるようなライト・フィールドの特徴をローカライズすることがあり、4D離散ラドン変換を行なう要求はない。2つの直交する2D DRTを得る場合、超平面の傾きmと、全てのデータが4D光線図において集中するデジタル超平面のビーム幅と、についての測定を行うことができる。
【0093】
このより簡単な位置特定方法は、



が全ての超平面交点を包含するように、且つ、このフォーマットで書かれた一部の値には値が含まれないように、円形入射瞳Aを前提としている。
【0094】
2Dのケースについて提案したものに類似する4Dのケースについてのフォーマットを得ることは興味深いであろう。そうする場合、
平面上に在る2Dラインを、
平面上に在るラインに、すなわち、対応する超平面と
及び
の2つの直交するスライスとの交差の結果であるラインに、関連付けることは興味深いであろう。式DとEから、対応するラインが同じ傾きmを有することが分かる。これは、カメラについて、ある深度において、
内の各々のラインを
内のラインに関連付ける第1のパラメータである。複数のカメラが同じ深度にある場合(すなわち、図13Aのケース)、
内に3つのラインと
内に3つのラインが、同じ推定された傾きmで、存在する。そのとき、これらの2つの平面内のライン相互間のライン・オフセットの対応関係が特定される。これを行うために、式DとEにおけるラインの式を利用する。詳しくは、
【数17】
として、オフセットは、
【数18】
及び
【数19】
となる。
【0095】
これらの組の方程式は、k,x及びyについて解ける。尚、(x,y,z)は、カメラの座標、換言すれば、対応する光のバンドル(光束)が半径Aの円にフォーカス(focus)されるボクセル(voxel)の座標に相当する。zに位置する平面上のアパチャが円形であると仮定しているので、
【数20】
となり、上記の組の方程式を解くことによって、
【数21】
【数22】
【数23】
【数24】
が得られる。
【0096】
デジタル・ラインは、ブレゼンハムのデジタル・ラインを用いて、
上で、従来通りにスキャンしてもよい。各々の個別の(x,x)の値について、ライト・フィールドで捕捉された対応する(y,y)の値が記憶される。これらのような値を求めるために、式Cが利用される。x,y,z,z及びzの全ては、既知であるか、或いは、式FとGから推定される。
【0097】
内の各々のラインに関して、各々の
について、(y,y)における下記の関係が得られる。
【数25】
又は、
【数26】
【0098】
内の各々の点について、
内のラインのコレクションが保管される。doffは、
についてスキャンされ保管されるラインのオフセットに相当する。尚、
【数27】
である。
【0099】
図12を参照すると、各々の正方形は、
の点であり、これらの点の各々について、下記の式
【数28】
によって規定され、且つ、4D空間において図示のデータ・ラインに対して垂直なデジタル・バンドルに沿って図面の平面から出るようにして進む1組のブレゼンハムのデジタル・ラインが存在する。
【0100】
表1には、カメラ毎のデータ・ラインのバンドルについての代表的なデータ・フォーマットが例示されている。
【表1】
【0101】
先ず、4つの軸x,x,y,yの境界とそれらの対応するサンプリングとを含む、4D空間の一般的なメタデータが規定される。カメラ(バンドル)の数も規定される。各々のカメラjについて、下記のパラメータが保管される。
・アパチャのサイズA(これは画素ビームの瞳の直径に相当する)
・カメラcamjのフォーカス点(合焦点)、すなわち、focusPoint = (u3,u3,w3)
・(x1x,2)における最も低い交点(切片)d=d
・(x,x)におけるデジタル・ライン数 =
・(y,y)におけるデジタル・ライン数 =
【0102】
各々のカメラにおいて、各々の
について、スキャンが、式Kに関してブレゼンハムのデジタル・ラインを用いて(y,y)上で開始されて、各々のライト・フィールド光線のRGB値が保管される。詳しくは、
から
、及び、対応するdoffが、式Kに従って計算される。
【0103】
ライト・フィールド光線が画素ビームの主光線に相当するので、所与の画素ビームのパラメータz、aの値は、表1に示されているように、対応するライト・フィールド光線のRGB値と並んで記憶される。
【0104】
復号ステップにおいて、同じ計算が、記憶済みメタデータを用いて行われる。特に、kが、等式Gを用いて求められる。従って、フォーマットは、コンパクトなままである。系(system)において、各々の光線について、4つのインデックス(指標)を記憶する必要はない。尚、前述の超平面のサンプリングは、4D光線空間のサンプリングであり、従って、1つのx1、y1、x2、y2の位置は、逃されない。これは、全てのデータを非常にコンパクトな形態で保管するための4D光線空間のシステマティックなスキャンの一例に過ぎない。当然、その他のプロセス(処理工程)を適用してもよい。パラメータ形態は、インタリーブされた空間の探究を可能にするので、超平面を探究するのに適合していると考えられる。
【0105】
幾つかの超平面のバンドル(複数のカメラのためにラドン変換における幾つかの最大値)を含むデータに取り組む複数のカメラの場合、更に複雑なアルゴリズムが用いられることがある。前処理ステップとして、パラメータ(m,k)が、
のラドン変換において、全てのピークについて、求められて、1つの組に入れられる。同じことが(y1,y2)におけるピークについて行われて、パラメータが別の1つの組に入れられる。貪欲なアルゴリズムの各々の繰返しにおいて、最大ピーク強度が、(x,x)の2Dラドン変換において求められて、(y,y)における対応するピークが、前に求められたパラメータ(m,k)と一致させることによって、求められる。データが前述の如く保管された後に、これらのピークがラドン変換から取り除かれて、ライト・フィールドに重要なものが残らなくなるまで、次の繰返しが開始される。
【0106】
以上、具体的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、これらの具体的な実施形態には限定されず、本発明の有効範囲内に在る修正は、当業者に明らかであろう。
【0107】
上述の実施例を参照すれば、多数の更なる修正と変形が当業者の心にひとりでに浮かぶであろうし、また、これらの実施例は、単に例として記載されており、本発明の有効範囲を制限する意図はなく、本発明の有効範囲は、後述の特許請求の範囲のみによって決定される。特に、相異なる実施形態から得られる相異なる特徴は、適切な場合、入れ替えてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14