IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-画像形成装置 図1
  • 特許-画像形成装置 図2
  • 特許-画像形成装置 図3
  • 特許-画像形成装置 図4
  • 特許-画像形成装置 図5
  • 特許-画像形成装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
G03G21/00 538
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020109498
(22)【出願日】2020-06-25
(65)【公開番号】P2022006916
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小崎 栄里子
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-228215(JP,A)
【文献】特開2018-081217(JP,A)
【文献】特開2018-077358(JP,A)
【文献】特開2011-095646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、
前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、
前記第二飛散トナー回収経路及び前記第二オゾン回収経路のそれぞれに設けられるフィルタと、
前記第二飛散トナー回収経路及び前記第二オゾン回収経路のそれぞれに設けられるファンと、
前記第二飛散トナー回収経路に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構と、
を備え、
前記フィルタ、前記ファン及び前記サイクロン機構は、ユニット化されている、
画像形成装置。
【請求項2】
前記第二飛散トナー回収経路において、前記ダクト側から順に前記サイクロン機構、前記フィルタ及び前記ファンが配置されており、
前記第二オゾン回収経路において、前記ダクト側から順に前記フィルタ及び前記ファンが配置されている、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第二飛散トナー回収経路に設けられた前記フィルタ又は前記第二飛散トナー回収経路に設けられた前記サイクロン機構によって、前記飛散トナーを含有するエアから前記飛散トナーを回収し、
前記第二オゾン回収経路に設けられた前記フィルタによって、前記オゾンを含有するエアから前記オゾンを回収する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、
前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、
前記第二飛散トナー回収経路の下流側に設けられており、前記飛散トナーが回収されたエアを排気する第一排気部と、
前記第二オゾン回収経路の下流側に設けられており、前記オゾンが回収されたエアを排気する第二排気部と、
を備える、画像形成装置。
【請求項5】
前記第一排気部及び前記第二排気部のそれぞれは、ファンである、
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ダクトは、複数の前記画像形成部の配列方向に延設されている、
請求項1又は請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ダクトは、複数の部品によって構成されている、
請求項1又は請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項8】
一の前記部品には、前記仕切壁部が設けられており、
前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、シールが設けられている、
請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記複数の部品の合わせ部には、シールが設けられている、
請求項7又は請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記第一飛散トナー回収経路及び前記第一オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている、
画像形成装置。
【請求項11】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記第一飛散トナー回収経路及び前記第一オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている、
画像形成装置。
【請求項12】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、当該第一飛散トナー回収経路の上流側から見える面が、下流側にいくほど前記第一飛散トナー回収経路側に突出する形状を呈する、
画像形成装置。
【請求項13】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、当該第一飛散トナー回収経路の上流側から見える面が、下流側にいくほど前記第一飛散トナー回収経路側に突出する形状を呈する、
画像形成装置。
【請求項14】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、前記仕切壁部の立設方向から見て飛散トナーの流通方向と交差する平面部を有し、
前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、前記組付部において断続するシールが設けられており、
前記平面部は、前記シールの断続部位よりも前記飛散トナーの流通方向における上流側に設けられている、
画像形成装置。
【請求項15】
仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、
前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、
備え、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、前記仕切壁部の立設方向から見て飛散トナーの流通方向と交差する平面部を有し、
前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、前記組付部において断続するシールが設けられており、
前記平面部は、前記シールの断続部位よりも前記飛散トナーの流通方向における上流側に設けられている、
画像形成装置。
【請求項16】
画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、
前記ダクトは、2つに区画されており、
区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、
区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、
前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるファンを備える、
画像形成装置。
【請求項17】
画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、
前記ダクトは、2つに区画されており、
区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、
区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、
前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるフィルタと、
前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるファンと、
前記飛散トナー回収経路の下流側に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構と、
を備え、前記フィルタ、前記ファン及び前記サイクロン機構は、ユニット化されている、
画像形成装置。
【請求項18】
画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、
前記ダクトは、2つに区画されており、
区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、
区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、
前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、
一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路を区画する仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、
前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている、
画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、より詳細には、画像形成装置において発生する飛散トナー及びオゾンを回収する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、生産性向上に伴い線速を上げたことによって、単位時間当たりの飛散トナー量及びオゾン発生量が増加している。特許文献1に記載の画像形成装置では、発生した飛散トナー及びオゾンは、同一の経路で回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-081217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、飛散トナー及びオゾンが同一の経路で回収される場合には、酸化したトナー内の成分とオゾンとが化学反応を起こし、異臭は発生するおそれがある。また、発生した飛散トナー及びオゾンの量は異なっており、必要なフィルタの種類も異なるため、吸引力を最適化することができない。
【0005】
そこで、飛散トナー及びオゾンの回収経路を別部品に分割して並列に設けることが考えられる。この場合には、組立工数及びコストが向上し、大きなスペースを必要としてしまう。
【0006】
本発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであり、飛散トナー及びオゾンを回収する構造の組立工数及びコストを低減するとともに省スペース化を実現することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明は、以下の構成を備える。
1.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、前記第二飛散トナー回収経路及び前記第二オゾン回収経路のそれぞれに設けられるフィルタと、前記第二飛散トナー回収経路及び前記第二オゾン回収経路のそれぞれに設けられるファンと、前記第二飛散トナー回収経路に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構と、を備え、前記フィルタ、前記ファン及び前記サイクロン機構は、ユニット化されている、画像形成装置。
2.前記第二飛散トナー回収経路において、前記ダクト側から順に前記サイクロン機構、前記フィルタ及び前記ファンが配置されており、前記第二オゾン回収経路において、前記ダクト側から順に前記フィルタ及び前記ファンが配置されている、前記1に記載の画像形成装置。
3.前記第二飛散トナー回収経路に設けられた前記フィルタ又は前記第二飛散トナー回収経路に設けられた前記サイクロン機構によって、前記飛散トナーを含有するエアから前記飛散トナーを回収し、前記第二オゾン回収経路に設けられた前記フィルタによって、前記オゾンを含有するエアから前記オゾンを回収する、前記1に記載の画像形成装置。
4.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、前記第二飛散トナー回収経路の下流側に設けられており、前記飛散トナーが回収されたエアを排気する第一排気部と、前記第二オゾン回収経路の下流側に設けられており、前記オゾンが回収されたエアを排気する第二排気部と、を備える画像形成装置。
5.前記第一排気部及び前記第二排気部のそれぞれは、ファンである、前記4に記載の画像形成装置。
6.前記ダクトは、複数の前記画像形成部の配列方向に延設されている、前記1又は4に記載の画像形成装置。
7.前記ダクトは、複数の部品によって構成されている、前記1又は4に記載の画像形成装置。
8.一の前記部品には、前記仕切壁部が設けられており、前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、シールが設けられている、前記7に記載の画像形成装置。
9.前記複数の部品の合わせ部には、シールが設けられている、前記7又は8に記載の画像形成装置。
10.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記第一飛散トナー回収経路及び前記第一オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている画像形成装置。
11.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記第一飛散トナー回収経路及び前記第一オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている、画像形成装置。
12.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、当該第一飛散トナー回収経路の上流側から見える面が、下流側にいくほど前記第一飛散トナー回収経路側に突出する形状を呈する画像形成装置。
13.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、当該第一飛散トナー回収経路の上流側から見える面が、下流側にいくほど前記第一飛散トナー回収経路側に突出する形状を呈する、画像形成装置。
14.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一飛散トナー回収経路に続けて設けられており、前記第一飛散トナー回収経路で回収された前記飛散トナーを回収する第二飛散トナー回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、前記仕切壁部の立設方向から見て飛散トナーの流通方向と交差する平面部を有し、前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、前記組付部において断続するシールが設けられており、前記平面部は、前記シールの断続部位よりも前記飛散トナーの流通方向における上流側に設けられている画像形成装置。
15.仕切壁部によって2つに区画されており、区画された一方が、画像形成部において発生する飛散トナーを回収する第一飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、前記画像形成部において発生するオゾンを回収する第一オゾン回収経路であるダクトと、前記第一オゾン回収経路に続けて設けられており、前記第一オゾン回収経路で回収された前記オゾンを回収する第二オゾン回収経路と、を備え、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記仕切壁部上又は前記仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記第一飛散トナー回収経路側は、前記仕切壁部の立設方向から見て飛散トナーの流通方向と交差する平面部を有し、前記仕切壁部と他の前記部品との合わせ部には、前記組付部において断続するシールが設けられており、前記平面部は、前記シールの断続部位よりも前記飛散トナーの流通方向における上流側に設けられている、画像形成装置。
16.画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、前記ダクトは、2つに区画されており、区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるファンを備える、画像形成装置。
17.画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、前記ダクトは、2つに区画されており、区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるフィルタと、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の下流側のそれぞれに設けられるファンと、前記飛散トナー回収経路の下流側に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構と、を備え、前記フィルタ、前記ファン及び前記サイクロン機構は、ユニット化されている、画像形成装置。
18.画像形成部において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクトを有し、前記ダクトは、2つに区画されており、区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路であり、区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路であり、前記ダクトは、複数の部品によって構成されており、一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路を区画する仕切壁部に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記仕切壁部には、前記組付部に隣接する部位において、前記飛散トナー回収経路及び前記オゾン回収経路の配列方向に屈曲する段差部が設けられている、画像形成装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置において、飛散トナー及びオゾンを回収する構造の組立工数及びコストを低減するとともに省スペース化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を模式的に示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置における回収構造を模式的に示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るダクトを模式的に示す斜視図である。
図4図2のIV-IV線断面図である。
図5図2のV部拡大図である。
図6図2のVI部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
<画像形成装置>
図1に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置1は、いわゆるタンデム方式でカラー画像を形成する複写装置であって、画像形成ユニットと画像読み取りユニットとから構成されている。画像読み取りユニットは、図示しない原稿台ガラス上に載置された原稿や、図示しない自動原稿搬送装置(ADF: Automatic Document Feeder)によって搬送される原稿から画像を光学的に読み取り、RGB(Red Green Blue)の三原色に分解してカラー画像データを生成する。
【0012】
図1に示すように、画像形成装置1(における回収構造2)は、画像形成装置1内において発生した飛散トナー及びオゾンを回収するための構造であり、ダクト3と、ユニット4と、を備える。画像形成装置1は、複数(本実施形態では、4個)の画像形成部5を備える。画像形成部5は、各色のトナー(対象物の搬送方向の上流側から順に、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))を用いて対象物の表面に画像を形成する。本実施形態において、画像形成部5は、感光体ドラムと、感光体ドラムを帯電させる帯電部と、帯電した感光体ドラムにトナー像を形成する現像部と、を備える。ここで、感光体ドラムを帯電させる際にオゾンが発生し、感光体ドラムにトナー像を形成する際に飛散トナーが発生する。
【0013】
<ダクト>
図2に示すように、ダクト3は、画像形成装置1内の背面側で、複数の画像形成部5の配列方向、本実施形態では、上下方向に延設するように設けられている。なお、図2では、ダクト3及びユニット4の内部構造を説明するため、ダクト3の外側部材20及びユニット4の筐体30における外壁部(手前側の壁部)は省略されている。ダクト3は、飛散トナーを含有するエアが流通する(上流側)飛散トナー回収経路3Aと、オゾンを含有するエアが流通する(上流側)オゾン回収経路3Bと、を当該ダクト3の内部に構成する。ダクト3は、樹脂部材である複数の部品、本実施形態では、内側部材10及び外側部材20を組み合わせることによって構成されている。また、周囲の部品との干渉を避ける等の観点から、ダクト3の下流側は、当該ダクト3の上流側よりも画像形成装置1の背面側に位置するように屈曲している。
【0014】
≪内側部材≫
図2及び図3に示すように、内側部材10は、上下方向に延設される内壁部11と、内壁部11の幅方向端部から外方(背面側)に延設される一対の側壁部12,13と、を一体に備える。また、内側部材10は、内壁部11の上端部から外方に延設される上壁部14と、内壁部11の下端部から外方に延設される下壁部15と、を一体に備える。また、内側部材10は、内壁部11の幅方向中間部から外方(背面側)に延設される仕切壁部16を一体に備える。なお、図3において、右側に図示される内側部材10と中央に図示される外側部材20とを互いに組み付けることによって、左側に図示されるダクト3が構成される。
【0015】
内壁部11において、側壁部12と仕切壁部16との間には、複数(本実施形態では、3個)の孔部11aが形成されている。孔部11aは、画像形成部5における飛散トナー発生部位と接続されている。側壁部13には、複数(本実施形態では、4個)の孔部13aが形成されている。孔部13aは、画像形成部5におけるオゾン発生部位と接続されている。
【0016】
仕切壁部16は、ダクト3の内部において当該ダクト3の延設方向に延びており、ダクト3の内部を、当該ダクト3の延設方向に延びる飛散トナー回収経路3Aとオゾン回収経路3Bとに区画する。仕切壁部16の下流側端部(下端部)は、ダクト3の流路方向中間部において屈曲して側壁部12に連結されている。仕切壁部16の先端部には、内側部材10及び外側部材20を互いに組み付けるための組付部として、複数組(本実施形態では、3組)のネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bが形成されている。ネジ取付部16aは、外側部材20を内側部材10に取り付けるためのネジが螺合される雌ネジ部である。ネジ取付部16aの立設高さは、穴部16a近傍の仕切壁部16の先端部にシール部材17を設けた高さと略等しい(図4参照)。スタッド軸取付部16bは、外側部材20を貫通して画像形成装置1の別ユニットに取り付けられるスタット軸が挿通される部位である。スタッド軸取付16bの立設高さは、穴部16b近傍の仕切壁部16の先端部に外側部材20の外壁部21を設けた高さと略等しい(図4参照)。
【0017】
上流側の2組のネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bにおいて、当該ネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bに対応する仕切壁部16の外周面は、幅方向に突出する円弧形状を呈する。
【0018】
下流側の1組のネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bは、仕切壁部16の飛散トナー回収経路3A側に延設されている。仕切壁部16は、ネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bの間において、飛散トナー回収経路3A側に変位する段差部16cを有する。すなわち、段差部16cよりも下流側の仕切壁部16は、段差部16cよりも上流側の仕切壁部16に対して飛散トナー回収経路3A側に位置する。
【0019】
下流側のネジ取付部16aの先端部には、仕切壁部16と繋がる平面部16dが形成されている。平面部16dは、ネジ取付部16aの先端部から突出しており、飛散トナーの流通方向と交差(本実施形態では、直交)する。
【0020】
なお、側壁部12,13、上壁部14及び下壁部15の少なくとも一つにも、内側部材10及び外側部材20を互いに組み付けるための組付部が形成されていてもよい。
【0021】
≪シール部材≫
側壁部12,13、上壁部14、下壁部15及び仕切壁部16の先端部には、シール部材17が設けられている。シール部材17は、例えばウレタン製であり、内側部材10及び外側部材20の合わせ面を気密に塞ぐためのものである。
【0022】
仕切壁部16に設けられたシール部材17は、組付部、すなわち、ネジ取付部16a及びスタッド軸取付部16bの部位において断続している。
【0023】
≪外側部材≫
図3に示すように、外側部材20は、上下方向に延設される外壁部21と、外壁部21の幅方向端部から内方(正面側)に延設される一対の側壁部22,23と、を一体に備える。また、外側部材20は、外壁部21の上端部から内方に延設される上壁部24と、外壁部21の下端部から内方に延設される下壁部25と、を一体に備える。
【0024】
外壁部21の流通方向中間部には、孔部21aが形成されており、外壁部21の下流側端部(下端部)には、孔部21bが形成されている。孔部21aは、後記する飛散トナー回収経路3A,4Aを連通させるためのものであり、孔部21bは、後記するオゾン回収経路3B,4Bを連通させるためのものである。また、外壁部21には、ネジ取付部16aと対向する位置に雄ネジが挿通される孔部21cが形成されているとともに、スタッド軸取付部16bと対向する位置に当該スタッド軸取付部16bが挿通される孔部21dが形成されている。
【0025】
図5及び図6に示すように、側壁部12及び側壁部22、側壁部13及び側壁部23、上壁部14及び上壁部24、下壁部15及び下壁部25の先端部同士がシール部材17を介して気密に組み付けられる。また、仕切壁部16の先端部は、外壁部21の内面に対して気密に組み付けられる。
【0026】
図2に示すように、ダクト3内において、仕切壁部17の一方側(側壁部12,22側)には、飛散トナーを含有するエアが流通する飛散トナー回収経路3Aが構成される。画像形成装置1において発生した飛散トナーを含有するエアは、複数の孔部11aから飛散トナー回収経路3A内に流入し、後記するファン44の動作(吸引力)によって、当該飛散トナー回収経路3A内をユニット4方向へ流通する。
【0027】
また、ダクト3内において、仕切壁部17の他方側(側壁部13,23側)には、オゾンを含有するエアが流通するオゾン回収経路3Bが構成される。
画像形成装置1において発生したオゾンを含有するエアは、複数の孔部13aからオゾン回収経路3B内に流入し、後記するファン54の動作(吸引力)によって、当該オゾン回収経路3B内をユニット4方向へ流通する。
【0028】
また、後記するファン44,54の性能が同一である場合には、オゾンを含有するエアの方が飛散トナーを含有するエアよりも抵抗が少ないため、オゾン回収経路3Bの方が飛散トナー回収経路3Aよりも吸引力が大きくなる。ここで、飛散トナー回収経路3Aとオゾン回収経路3Bとの仕切部分に隙間がある場合には、飛散トナーがオゾン回収経路3Bに漏れるおそれがある。これに対し、ダクト3は、仕切壁部16に設けられたシール部材17によって、かかる飛散トナーの漏れを防止する。また、ダクト3は、内側部材10及び外側部材20の合わせ面に設けられたシール部材17によって、飛散トナー及びオゾンのダクト3外への漏れを防止する。
【0029】
また、図5に示すように、上流側の2組の穴部16a,16bの外周面は円弧形状を呈するので、飛散トナー回収経路3A内を流通する飛散トナーは、当該穴部16a,16bの外周面に貯留せず、下流側へと流通する。また、図6に示すように、下側の穴部16aに形成された平面部16dは飛散トナーの流通方向と交差しており、飛散トナー回収経路3A内を流通する飛散トナーの一部は、当該平面部16d上に貯留するおそれがある。ここで、平面部16dがシール部材17の断続部分よりも下流側に設けられている場合には、平面部16dに貯留した飛散トナーが逆流してシール部材17の断続部分から漏れるおそれがある。しかし、かかる平面部16dはシール部材17の断続部分よりも上流側に設けられているため、平面部16dに貯留した飛散トナーがオゾン回収経路3B側に漏れることは防止される。
【0030】
<ユニット>
図2に示すように、ユニット4は、ダクト3の下流側端部に接続されている。ユニット4は、飛散トナーを含有するエアが流通する(下流側)飛散トナー回収経路4Aと、オゾンを含有するエアが流通する(下流側)オゾン回収経路4Bと、を構成する。ユニット4は、筐体30と、飛散トナー回収経路4Aに設けられるサイクロン機構41、フィルタ42,43及びファン44と、オゾン回収経路4Bに設けられるフィルタ52,53及びファン54と、をユニット化して備える。
【0031】
≪筐体≫
筐体30の内部空間は、上部の飛散トナー回収経路4Aと、下部のオゾン回収経路4Bと、これらの間の貯留部31と、に区画されている。飛散トナー回収経路4Aは、筐体30に形成される孔部及びダクト3に形成される孔部21aを介して、ダクト3内の飛散トナー回収経路3Aの下流側端部に接続されている。オゾン回収経路4Bは、筐体30に形成される孔部及びダクト3に形成される孔部21bを介して、ダクト3内のオゾン回収経路4Bの下流側端部に接続されている。本実施形態において、筐体30の一部は、背面視でダクト3の下流側端部と重なる位置に設けられている。かかる部位において、ダクト3における飛散トナー回収経路3Aの下流側端部とユニット4における飛散トナー回収経路4Aの上流側端端部とが接続されている。また、かかる収容部位において、ダクト3におけるオゾン回収経路4Aの下流側端部とユニット4におけるオゾン回収経路4Bの上流側端部とが接続されている。
【0032】
≪サイクロン機構(飛散トナー回収経路)≫
サイクロン機構41は、ダクト3内の飛散トナー回収経路3Aの下流側に設けられている。サイクロン機構41は、飛散トナー海流経路3Aを流通した飛散トナーを含有するエアが導入され、遠心力を用いて当該エアから飛散トナーを分離する機構である。サイクロン機構41によって分離された飛散トナーは、筐体30内に設けられた貯留部31に貯留される。
【0033】
≪フィルタ(飛散トナー回収経路)≫
フィルタ42,43は、ダクト3内の飛散トナー回収経路3Aの下流側、より詳細には、サイクロン機構41の下流側に設けられている。フィルタ42,43は、サイクロン機構41によって分離することができなかった飛散トナーを除去する。
【0034】
≪ファン(飛散トナー回収経路)≫
ファン44は、ダクト3内の飛散トナー回収経路3Aの下流側、より詳細には、フィルタ42,43の下流側であって、筐体30外における飛散トナー回収経路4Aの出口と画像形成装置1の筐体の開口部との間に設けられている。ファン44は、図示しない制御部の制御によって作動し、ダクト3及びユニット4内に構成された飛散トナー回収経路3A,4A内のエアをユニット30の筐体31外、そして画像形成装置1外に排出する。
【0035】
≪フィルタ(オゾン回収経路)≫
フィルタ52,53は、ダクト3内のオゾン回収経路3Bの下流側に設けられている。フィルタ52,53は、オゾンを含有するエアからオゾンを除去する。
【0036】
≪ファン(オゾン回収経路)≫
ファン54は、ダクト3内のオゾン回収経路3Bの下流側、より詳細には、フィルタ52,53の下流側であって、筐体30外におけるオゾン回収経路4Bの出口と画像形成装置1の筐体の開口部との間に設けられている。ファン54は、図示しない制御部の制御によって作動し、ダクト3及びユニット4内に構成されたオゾン回収経路3B,4B内のエアをユニット30の筐体31外、そして画像形成装置1外に排出する。
【0037】
画像形成部5において発生した飛散トナーは、ファン44の吸引力によって、孔部11aを介してダクト3内の飛散トナー回収経路3Aに導入される。かかる飛散トナーは、飛散トナー回収経路3A,4Aを順次流通し、サイクロン機構41によって分離されて貯留部31に貯留される。また、サイクロン機構41によって分離されなかった飛散トナーは、フィルタ42,43によって捕集される。
【0038】
また、画像形成部5において発生したオゾンは、ファン54の吸引力によって、孔部13aを介してダクト3内のオゾン回収経路3Bに導入される。かかるオゾンは、オゾン回収経路3B,4Bを順次流通し、フィルタ52,53によって捕集される。
【0039】
本発明に実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成部5において発生する飛散トナー及びオゾンを回収するためのダクト3を有し、前記ダクト3は、2つに区画されており、区画された一方が、飛散トナーを回収する飛散トナー回収経路3Aであり、区画された他方が、オゾンを回収するオゾン回収経路3Bである。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナー及びオゾンを回収する構造の組立工数及びコストを低減するとともに省スペース化を実現することができる。
【0040】
画像形成装置1は、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bの下流側のそれぞれに設けられるフィルタ42,43,52,53を備える。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナー回収及びオゾン回収のそれぞれに適した捕集を実現することができる。
【0041】
画像形成装置1は、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bの下流側のそれぞれに設けられるファン44,54を備える。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナー回収及びオゾン回収のそれぞれに適した流速を実現することができる。
【0042】
画像形成装置1は、前記飛散トナー回収経路3Aの下流側に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構41を備える。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナーをより効率的に回収することができる。
【0043】
画像形成装置1は、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bの下流側のそれぞれに設けられるフィルタ42,43,52,53と、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bの下流側のそれぞれに設けられるファン44,54と、前記飛散トナー回収経路3Aの下流側に設けられており、前記飛散トナーを分離するサイクロン機構41と、を備え、前記フィルタ42,43,52,53、前記ファン44,54及び前記サイクロン機構41は、ユニット化されている。
【0044】
したがって、画像形成装置1は、ダクト3とユニットとの組立の効率化を実現することができる。
【0045】
画像形成装置1は、前記飛散トナー回収経路3Aの下流側において、前記ダクト3側から順に前記サイクロン機構41、前記フィルタ42,43及び前記ファン44が配置されており、前記オゾン回収経路3Bの下流側において、前記ダクト3側から順に前記フィルタ52,53及び前記ファン54が配置されている。
したがって、画像形成装置1は、各ファン44,54よりも上流側で飛散トナー及びオゾンを回収し、飛散トナー及びオゾンによる各ファン44,54の汚染を防止することができる。
【0046】
画像形成装置1において、前記ダクト3は、複数の前記画像形成部5の配列方向に延設されている。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナー及びオゾンを効率的に回収するとともに、ダクト3の省スペース化を実現することができる。
【0047】
画像形成装置1において、前記ダクト3は、複数の部品によって構成されている。
したがって、画像形成装置1は、ダクト3の設計自由度を向上することができる。
【0048】
画像形成装置1において、一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bを区画する仕切壁部16が設けられており、前記仕切壁部16と他の前記部品との合わせ部には、シール(シール部材17)が設けられている。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナーがオゾン回収経路3Bに進入することを防止することができる。
【0049】
画像形成装置1において、前記複数の部品の合わせ部には、シール(シール部材17)が設けられている。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナーがオゾン回収経路3Bに進入することを防止するとともに、飛散トナー及びオゾンがダクト3外に漏れることを防止することができる。
【0050】
画像形成装置1において、一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bを区画する仕切壁部16に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記仕切壁部16には、前記組付部に隣接する部位において、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bの配列方向に屈曲する段差部16cが設けられている。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナー回収経路3A及び/又はオゾン回収経路3Bの流通方向の断面積を確保しつつ、ダクト3を周囲の部品と干渉しない形状とすることができる。
【0051】
一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bを区画する仕切壁部16上又は前記仕切壁部16に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記飛散トナー回収経路3A側は、当該飛散トナー回収経路3Aの上流側から見える面が、下流側にいくほど前記飛散トナー回収経路3A側に突出する形状を呈する。
したがって、画像形成装置1は、飛散トナーが組付部の側面に貯留することを防止し、ひいては貯留した飛散トナーがオゾン回収経路3Bに進入することを防止することができる。
【0052】
画像形成装置1において、一の前記部品には、前記飛散トナー回収経路3A及び前記オゾン回収経路3Bを区画する仕切壁部16上又は前記仕切壁部16に隣接して、他の前記部品と組み付けるための組付部が設けられており、前記組付部の前記飛散トナー回収経路3A側は、前記仕切壁部16の立設方向から見て飛散トナーの流通方向と交差する平面部16dを有し、前記仕切壁部16と他の前記部品との合わせ部には、前記組付部において断続するシール(シール部材17)が設けられており、前記平面部16dは、前記シールの断続部位よりも飛散トナーの流通方向における上流側に設けられている。
したがって、画像形成装置1は、平面部16dに貯留した飛散トナーがオゾン回収経路3Bに進入することを防止することができる。
なお、平面部16dが、飛散トナー回収経路3Aの上流側から見て、下流側にいくほどオゾン回収経路3B側に向かう面(平面又は曲面)である場合にも、当該構造を採用することができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能である。例えば、ダクト3は、2つの部品を組み合わせたものに限定されず、3つ以上の部品を組み合わせたものであってもよい。また、飛散トナー回収経路3A側における組付部の側面は、飛散トナーの上流側から見える面が、下流側にいくほど飛散トナー回収経路3A側に突出する形状(換言すると、飛散トナー回収経路3Aの内側にいくほど下流側に向かう形状)であればよい。かかる形状によると、飛散トナーが当該側面に貯留することを防止することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 画像形成装置
2 (画像形成装置における)回収構造
3 ダクト
3A 飛散トナー回収経路
3B オゾン回収経路
4 ユニット
4A 飛散トナー回収経路
4B オゾン回収経路
10 内側部材(部品)
16 仕切壁部
16a ネジ取付部(組付部)
16b スタッド軸取付部(組付部)
16c 段差部
17 シール部材(シール部)
20 外側部材(部品)
41 サイクロン機構
42,43 フィルタ
44 ファン
52,53 フィルタ
54 ファン
図1
図2
図3
図4
図5
図6