(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】漏電検知回路、漏電遮断器及び分電盤
(51)【国際特許分類】
H01H 83/02 20060101AFI20240724BHJP
H02B 1/40 20060101ALI20240724BHJP
H02H 3/16 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
H01H83/02 E
H02B1/40 A
H02H3/16 B
(21)【出願番号】P 2021098900
(22)【出願日】2021-06-14
【審査請求日】2024-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】毛 翔
(72)【発明者】
【氏名】宮川 紘平
(72)【発明者】
【氏名】中道 義也
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-299082(JP,A)
【文献】国際公開第2002/017458(WO,A1)
【文献】特開2014-68509(JP,A)
【文献】特開2018-133254(JP,A)
【文献】国際公開第2020/202794(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/173066(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 83/02
H02H 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源及び負荷のうちの一方である第1接続対象と接続される第1端子及び第2端子と、
前記電源及び前記負荷のうちの他方である第2接続対象と接続される第3端子及び第4端子と、
前記第1端子と前記第3端子とを接続する第1電路と、
前記第2端子と前記第4端子とを接続する第2電路と、
前記第1電路及び前記第2電路にそれぞれ設けられた第1接点部及び第2接点部と、
前記第1接点部と前記第1端子との間に設けられた第1入力部と、前記第2接点部と前記第4端子との間に設けられた第2入力部との間に接続され、漏洩電流の発生を検知すると前記第1接点部及び前記第2接点部をそれぞれオンからオフに切り替える漏電検知部と、
第1端部と、前記第1端部の他端である第2端部を含み、前記第1端部が前記第1入力部又は前記第2入力部に接続され、前記第2端部が前記漏電検知部に接続され、前記第1接点部及び前記第2接点部のオン/オフの切り替えに連動してオン/オフを切り替える第3接点部と、
前記第1電路及び前記第2電路の間に前記第3接点部を介さずに接続されるサージアブソーバと、を備える
漏電検知回路。
【請求項2】
前記サージアブソーバの一端が前記第3接点部の前記第1端部に接続される
請求項1に記載の漏電検知回路。
【請求項3】
前記サージアブソーバの一端が、前記第1接点部と前記第3端子との間に接続され、
前記サージアブソーバの他端が、前記第2入力部に接続される
請求項1に記載の漏電検知回路。
【請求項4】
前記サージアブソーバの一端が、前記第2接点部と前記第2端子との間に接続され、
前記サージアブソーバの他端が、前記第1入力部に接続される
請求項1又は2に記載の漏電検知回路。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の漏電検知回路を備える
漏電遮断器。
【請求項6】
操作ハンドルの切り替え操作に応じて、前記第1接点部、前記第2接点部及び前記第3接点部のオン/オフを切り替える切替機構を備える
請求項5に記載の漏電遮断器。
【請求項7】
請求項6に記載の漏電遮断器を備える
分電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、漏電検知回路、漏電遮断器及び分電盤に関し、より詳細には、過電流保護機能を有する漏電検知回路、漏電遮断器及び分電盤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、主回路を遮断する第1接点部と、漏洩電流を検知する漏洩検知部への給電回路を遮断する第2接点部と、雷サージ等による過電流が流れるサージ吸収素子を備える回路遮断器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような回路遮断器において、雷サージ等による過電流が、第2接点部に流れる可能性があった。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、漏電検知部への給電路を遮断する接点部を過電流(サージ電流)から保護することができる漏電検知回路、漏電遮断器及び分電盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る漏電検知回路は、第1端子と、第2端子と、第3端子と、第4端子と、第1電路と、第2電路と、第1接点部及び第2接点部と、漏電検知部と、第3接点部と、サージアブソーバと、を備える。前記第1端子及び前記第2端子は、電源及び負荷のうちの一方である第1接続対象と接続される。前記第3端子及び前記第4端子は、前記電源及び前記負荷のうちの他方である第2接続対象と接続される。前記第1電路は、前記第1端子と前記第3端子とを接続する。前記第2電路は、前記第2端子と前記第4端子とを接続する。前記第1接点部及び前記第2接点部は、前記第1電路及び前記第2電路にそれぞれ設けられる。前記漏電検知部は、前記第1接点部と前記第1端子との間に設けられた第1入力部と、前記第2接点部と前記第4端子との間に設けられた第2入力部との間に接続される。前記漏電検知部は、漏洩電流の発生を検知すると前記第1接点部及び前記第2接点部をそれぞれオンからオフに切り替える。前記第3接点部は、第1端部と、前記第1端部の他端である第2端部を含み、前記第1端部が前記第1入力部又は前記第2入力部に接続され、前記第2端部が前記漏電検知部に接続される。前記第3接点部は、前記第1接点部及び前記第2接点部のオン/オフの切り替えに連動してオン/オフを切り替える。前記サージアブソーバは、前記第1電路及び前記第2電路の間に前記第3接点部を介さずに接続される。
【0007】
本開示の一態様に係る漏電遮断器は、前記漏電検知回路を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る分電盤は、前記漏電遮断器を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、漏電検知部への給電路を遮断する接点部(すなわち第3接点部)をサージ電流から保護することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る漏電検知回路の概略の回路図である。
【
図2】
図2は、同上の漏電検知回路の概略の回路図である。
【
図3】
図3は、同上の漏電検知回路の概略の回路図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る分電盤の内部を示す概略の正面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る漏電遮断器の概略の正面図である。
【
図6】
図6は、変形例1の漏電検知回路の概略の回路図である。
【
図7】
図7は、変形例2の漏電検知回路の概略の回路図である。
【
図8】
図8は、変形例3の漏電検知回路の概略の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態に係る漏電検知回路1、漏電遮断器11及び分電盤12について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0012】
(1)概要
まず、本実施形態に係る漏電検知回路1の概要について
図1を参照して説明する。
【0013】
漏電検知回路1は、電源2及び負荷3のうちの一方である第1接続対象と接続される第1端子41及び第2端子42を備える。本実施形態では、第1接続対象は例えば電源2である。また漏電検知回路1は、電源2及び負荷3のうちの他方である第2接続対象と接続される第3端子43及び第4端子44を備える。本実施形態では、第2接続対象は例えば負荷3である。なお、第1端子41及び第2端子42が負荷3に接続され、第3端子43及び第4端子44が電源2に接続されてもよい。
【0014】
第1端子41と第3端子43とは第1電路C1によって接続され、第2端子42と第4端子44とは第2電路C2によって接続される。つまり、第1電路C1及び第2電路C2は、電源2から負荷3への給電路である。また、第1電路C1及び第2電路C2には第1接点部S1及び第2接点部S2がそれぞれ設けられる。
【0015】
また漏電検知回路1は、漏電検知部5と、第3接点部S3と、サージアブソーバ(第1サージアブソーバ61)と、を備える。
【0016】
漏電検知部5は、第1接点部S1と第1端子41との間に設けられた第1入力部71と、第2接点部S2と第4端子44との間に設けられた第2入力部72と、の間に接続される。漏電検知部5は、電源2から電力を供給されることで稼働する。漏電検知部5は、第1電路C1及び第2電路C2を介して電源2と負荷3との間に流れる電流を監視し、漏洩電流の発生を検知すると、第1接点部S1及び第2接点部S2をそれぞれオンからオフに切り替える。これにより、漏洩電流が発生したときに、電源2から負荷3への給電を停止することができる。
【0017】
第3接点部S3は、第1端部(端部P1)と、第1端部(端部P1)の他端である第2端部(端部P2)を含む。本実施形態では、端部P1は、第1入力部71に接続される。端部P2は漏電検知部5に接続される。つまり、第1入力部71と漏電検知部5との間に第3接点部S3が接続されている。なお、端部P1は、第2入力部72に接続されてもよく、第2入力部72と漏電検知部5との間に第3接点部S3が接続されてもよい。第3接点部S3は、第1接点部S1及び第2接点部S2のオン/オフの切り替えに連動してオン/オフを切り替える。例えば本実施形態では、第1接点部S1及び第2接点部S2がオンであるとき第3接点部S3もオンであり、第1接点部S1及び第2接点部S2がオフであるとき第3接点部S3もオフである。第3接点部S3がオンのとき、電源2から漏電検知部5に電力が供給される。第3接点部S3がオフに切り替わると、電源2から漏電検知部5への給電は停止する。
【0018】
第1サージアブソーバ61は、第1電路C1及び第2電路C2の間に、第3接点部S3を介さずに接続される。これにより、第1電路C1及び第2電路C2の間に、例えば落雷等によってサージ電圧が印加されたときに、サージ電流が第3接点部S3を介さずに第1サージアブソーバ61に流れるため、第3接点部S3をサージ電流から保護することができる。
【0019】
(2)詳細
以下、実施形態に係る漏電検知回路1及び漏電遮断器11の詳細について、
図1~
図5を参照して説明する。
【0020】
(2.1)漏電検知回路の構成
以下、漏電検知回路1の構成について、
図1を参照して説明する。
【0021】
本実施形態に係る漏電検知回路1は、第1端子41~第4端子44を備える。第1端子41及び第2端子42は電源2に接続される。本実施形態では、電源2は例えば商用の交流電源である。第3端子43及び第4端子44は負荷3に接続される。電源2が出力する交流電力は、第1端子41と第3端子43とを接続する第1電路C1、及び第2端子42と第4端子44とを接続する第2電路を介して負荷3に供給される。なお、漏電検知回路1は、第1端子41及び第2端子42が負荷3に接続され、第3端子43及び第4端子44が電源2に接続された状態でも動作可能であり、この接続状態を「逆接続状態」と呼ぶこともある。
【0022】
第1電路C1及び第2電路C2には、第1接点部S1及び第2接点部S2がそれぞれ設けられる。第1接点部S1及び第2接点部S2のオン/オフの切り替え動作については後述する。
【0023】
漏電検知回路1は、漏電検知部5と、第3接点部S3と、第1サージアブソーバ61と、を備える。また漏電検知回路1は、トリップ機構部8、テスト部9及び零相変流器10(ZCT:Zero-phase Current Transformer)をさらに備える。
【0024】
漏電検知部5は、例えば、電源2から入力される交流電圧を直流電圧に整流する整流回路と、整流回路の出力電圧を平滑する平滑回路と、平滑回路の後段に設けられたプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが漏電検知部5として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。また漏電検知部5は、プロセッサ等のデジタルICによる構成に限定されず、アナログICにより構成されてもよい。
【0025】
漏電検知部5は、第1接点部S1と第1端子41との間に設けられた第1入力部71と、第2接点部S2と第4端子44との間に設けられた第2入力部72と、の間に接続される。詳細には、漏電検知部5は端子T1~T4を有し、端子T1が第1入力部71に接続され、端子T2が第2入力部72に接続される。漏電検知部5は、第1電路C1及び第2電路C2を介して電源2と負荷3との間に流れる電流を監視し、漏洩電流を検知する。
【0026】
第3接点部S3は、漏電検知部5の端子T1と第1入力部71との間に接続される。詳細には、第3接点部S3は端部P1及び端部P2を含み、端部P1は第1入力部71に接続され、端部P2は端子T1に接続される。第3接点部S3は、後述するトリップ機構部8によって、第1接点部S1及び第2接点部S2のオン/オフの切り替えに連動してオン/オフを切り替えられる。
【0027】
第1サージアブソーバ61は、漏電検知部5を落雷等によるサージ電圧から保護するバリスタ(Varistor)であり、例えばZNR(Zinc oxide Nonlinear Resistor)である。なお、第1サージアブソーバ61はバリスタに限定されず、ガス放電管(Gas Discharge Tube: GDT)又はアバランシェダイオード等でもよい。
【0028】
第1サージアブソーバ61は、第1電路C1及び第2電路C2の間に、第3接点部S3を介さずに接続される。詳細には、第1サージアブソーバ61は端部P3及び端部P4を含み、端部P3は第2入力部72と後述するトリップコイル81の端部P5との間に接続され、端部P4は第1入力部71に接続される。また、端部P4は、第3接点部S3の端部P1にも接続される。つまり、端部P3は、第2入力部72に接続され、端部P4は、第1入力部71と第3接点部S3の端部P1との間に接続される。これにより、第1電路C1と第2電路C2との間に発生したサージ電流は、第3接点部S3を介さずに第1サージアブソーバ61に流れるため、漏電検知部5及び第3接点部S3をサージ電流から保護することができる。
【0029】
トリップ機構部8は、漏電検知部5の端子T2と第2入力部72との間に接続される。トリップ機構部8は、漏電検知部5によって漏洩電流の発生が検知されると、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替える(トリップする)機能を有する。
【0030】
トリップ機構部8は、例えばトリップコイル81と、切替部82と、リンク部83と、を備える。
【0031】
トリップコイル81は、漏電検知部5の端子T2と第2入力部72との間に接続されるコイルである。詳細には、トリップコイル81は端部P5及び端部P6を含み、端部P5は第2入力部72に接続され、端部P6は漏電検知部5の端子T2に接続される。
【0032】
切替部82は、漏電検知部5による漏電電流の発生の検知に伴って第1接点部S1及び第2接点部S2をオンからオフに切り替える。切替部82は、例えば、磁性材料から形成される可動鉄心、可動鉄心と結合されたプッシングピン、プッシングピンと協働して第1接点部S1及び第2接点部S2をオンからオフに切り替える切替機構等を備える。漏電検知部5は零相変流器10の出力に基づいて漏洩電流の発生を検知すると、トリップコイル81に駆動電流を流す。これによりトリップコイル81のコイルボビン内に収容される可動鉄心を貫く磁束が変化し、可動鉄心は磁束の変化を打ち消す方向に移動する。プッシングピンは、可動鉄心と共に移動する。切替部82の切替機構は、プッシングピンの移動と協働して第1接点部S1及び第2接点部S2をオンからオフに切り替える。
【0033】
リンク部83は、切替部82による第1接点部S1及び第2接点部S2のオンからオフへの切り替えと連動して第3接点部S3をオンからオフに切り替える。なおトリップコイル81と、切替部82と、リンク部83と、を備えることはトリップ機構部8に必須の構成ではなく、別の構成によってトリップ機構部8の機能が実現されてもよい。
【0034】
テスト部9は、第1入力部71と第2入力部72との間に接続される。テスト部9はテストスイッチ91と抵抗器92を備える。詳細には、テストスイッチ91は端部P7及び端部P8を含み、端部P7は後述する抵抗器92の端部P10に接続され、端部P8は第1入力部71と第3接点部S3の端部P1との間に接続される。テストスイッチ91は、ノーマリーオフ型のスイッチであり、漏電検知部5の漏電検知機能及びトリップ機構部8のトリップ機能の試験を行うときにユーザによってオンにされる。抵抗器92は端部P9及び端部P10を含み、端部P9が第2入力部72とトリップコイル81の端部P5との間に接続され、端部P10がテストスイッチ91の端部P7に接続される。テストスイッチ91による漏電検知部5の漏電検知機能の試験については「(2.2.2)試験動作」において詳しく説明する。
【0035】
零相変流器10は、環状コア101とコイル102を有しており、環状コア101の一部にコイル102が巻かれている構造を有している。コイル102は、漏電検知部5の端子T3と端子T4との間に接続される。環状コア101の孔には、第1電路C1、第2電路C2及び第3電路C3が通されている。ここで第3電路C3は、抵抗器92の端部P10とテストスイッチ91の端部P7を接続する電路である。ここで、第1電路C1と第2電路C2とは、電流の流れる向きが互いに反対になるように通されている。零相変流器10の動作については「(2.2.1)漏電検知動作」において詳しく説明する。
【0036】
また本実施形態では、漏電検知回路1は、第1サージアブソーバ61とは別に、第2サージアブソーバ62を更に備える。第2サージアブソーバ62は、端部P11及び端部P12を含み、端部P11はトリップコイル81の端部P6と漏電検知部5の端子T2との間に接続され、端部P12は第3接点部S3の端部P2と漏電検知部5の端子T1との間に接続される。
【0037】
(2.2)漏電検知回路の動作
以下、実施形態に係る漏電検知回路の各動作について
図1~
図3を参照して説明する。
【0038】
(2.2.1)漏電検知動作
以下、漏電検知回路1における漏電検知の動作について
図1を参照して説明する。
【0039】
第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオンであり、漏洩電流の発生がなく、電源2から負荷3に電力が正常に供給されている場合、第1電路C1を流れる電流I1と、第2電路C2を流れる電流I2は等しくなる。ここで、上述したように、第1電路C1及び第2電路C2は、電流I1及び電流I2の流れる向きが互いに反対となるように、零相変流器10の環状コア101の内側を通る。よって、電流I1及び電流I2がそれぞれ作る磁束は相殺され、コイル102には電流が流れない。一方、漏洩電流が発生した場合、電流I1及び電流I2が不平衡となり、電流I1と電流I2との差に応じた電流がコイル102に流れる。漏電検知部5は、このコイル102に流れる電流を検知することにより、漏洩電流の発生を検知することができる。
【0040】
漏電検知部5は、漏洩電流の発生を検知すると、駆動電流をトリップコイル81に流し、トリップ機構部8に第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替えさせる。第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオンからオフに切り替わると、電源2から負荷3への給電が遮断されるので、負荷3を保護できる。
【0041】
(2.2.2)試験動作
次に、テスト部9による漏電検知機能及びトリップ機能の試験動作について
図2を参照して説明する。
【0042】
テスト部9は、環状コア101の内側を通る第3電路C3に疑似漏洩電流I3を流し、トリップ機構部8に第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替えさせるように構成されている。
【0043】
漏電検知回路1のユーザは、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオンであり、漏洩電流の発生がなく、電源2から負荷3に電力が正常に供給されている場合に、漏電検知回路1の漏電検知機能及びトリップ機能が正常に作動するか否かの試験を行うことができる。
【0044】
試験を行うユーザは、
図2に示すように、テストスイッチ91をオフからオンに切り替える。テストスイッチ91がオフからオンに切り替えられると、電源2からテストスイッチ91及び抵抗器92を介して電流が流れ、環状コア101の内側を通る第3電路C3に疑似漏洩電流I3が流れる。このとき、第1電路C1及び第2電路C2のそれぞれを通る電流I1及び電流I2は平衡であるが、第3電路C3に疑似漏洩電流I3が流れることにより、電流I1、電流I2及び疑似漏洩電流I3が不平衡となり、疑似漏洩電流I3に応じた電流がコイル102に流れる。漏電検知部5は、このコイル102に流れる電流を検知することにより、疑似漏洩電流を検知することができる。
【0045】
漏電検知部5及びトリップ機構部8が正常であれば、漏電検知部5は、疑似漏洩電流を検知すると、駆動電流をトリップコイル81に流し、トリップ機構部8は第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替える。したがって、ユーザは、漏電検知機能及びトリップ機能が正常に作動するか否かを確認することができる。
【0046】
(2.2.3)サージ電圧吸収動作
以下、漏電検知回路1におけるサージ電圧の吸収動作について
図3を参照して説明する。
【0047】
ここでは、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオンであり、電源2から負荷3に電力が供給されている状態で、例えば落雷等によって第1電路C1及び第2電路C2の間にサージ電圧が印加されたと想定する。
【0048】
第1電路C1及び第2電路C2の間に印加されたサージ電圧は、第1サージアブソーバ61にも印加される。このとき、サージ電圧が、バリスタである第1サージアブソーバ61のバリスタ電圧よりも大きい場合、第1サージアブソーバ61の電気抵抗は急激に低下し、第1サージアブソーバ61にサージ電流Isが流れる。第1サージアブソーバ61に流れたサージ電流は、第1電路C1又は第2電路C2を経由して電源2に流れる。これにより、サージ電流が漏電検知部5に流れることを防ぐことができる。またこのとき、サージ電流を第3接点部S3を介さずに流すことができるため、第3接点部S3をサージ電流から保護することができる。
【0049】
なお、漏電検知部5はサージ電流の発生を検知することができるように構成されてもよい。この場合、漏電検知部5は、サージ電流の発生を検知すると、駆動電流をトリップコイル81に流し、トリップ機構部8に第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替えさせる。
【0050】
(2.3)逆接続状態について
本実施形態に係る漏電検知回路1は、第3接点部S3を備えるため、第1端子41及び第2端子42が負荷3に接続され、第3端子43及び第4端子44が電源2に接続された逆接続状態においても動作可能である。
【0051】
ここで、仮に漏電検知回路1が第3接点部S3を備えていない場合を考察する。逆接続状態において第1端子41及び第2端子42に接続された負荷3側で地絡等が発生していると、第1接点部S1及び第2接点部S2がオフであっても、漏電検知部5を介して地絡電流が流れる可能性がある。
【0052】
対して、本実施形態では漏電検知回路1は、第3接点部S3を備えており、第1接点部S1及び第2接点部S2がオフの場合、第3接点部S3もオフになるので、負荷3側で地絡等が発生していても、第3接点部S3を介して地絡電流が流れるのを阻止することができ、信頼性が向上する。
【0053】
(2.4)漏電遮断器
以下、漏電検知回路1を備える漏電遮断器11について
図1、
図4及び
図5を参照して説明する。
【0054】
漏電遮断器11は、漏電検知回路1を備えることにより、漏洩電流を検知し、電源2から負荷3への給電路である第1電路C1及び第2電路C2の通電を遮断する機能を有している。
図4に示すように、漏電遮断器11は、例えば住宅内に設置される分電盤12において使用される。なお分電盤12が設置される場所は住宅内に限定されず、例えば、事務所、店舗、工場、及び病院等の非住宅であってもよい。漏電遮断器11は、分電盤12の盤内に設けられたDINレール13の取付面131に取り付けられる。取付面131は、例えば、DINレール13における、漏電遮断器11と対向する一面である。
【0055】
漏電遮断器11は、分岐ブレーカ及び主幹ブレーカのいずれの用途にも使用可能であり、
図4に示すように、分電盤12のDINレール13に取り付けられた複数の漏電遮断器11のうち、例えばもっとも右側に取り付けられた漏電遮断器11(11M)が主幹ブレーカであり、それ以外の漏電遮断器11(11B)が分岐ブレーカとして機能する。なお
図4においては、分電盤12内の配線の図示を省略している。
【0056】
漏電遮断器11は、
図5に示すように、上端部に第1端子111及び第2端子112、下端部に第3端子113及び第4端子114を備える。また漏電遮断器11は、操作面110上に、操作ハンドル115と、テストボタン116と、を備える。
【0057】
第1端子111~第4端子114は、
図1に示す漏電検知回路1の第1端子41~第4端子44にそれぞれ対応する。つまり第1端子111及び第2端子112は電源2に接続され、第3端子113及び第4端子114は負荷3に接続される。なお、漏電遮断器11は、第1端子111及び第2端子112が負荷3に接続され、第3端子113及び第4端子114が電源2に接続された状態でも動作可能である。
【0058】
操作ハンドル115は、トリップ機構部8のリンク部83の一部であり、第1接点部S1及び第2接点部S2のオン/オフと連動して動作する。例えば、第1接点部S1及び第2接点部S2がオンのとき、操作ハンドル115は上方に傾いた状態(オン状態)であり、第1接点部S1及び第2接点部S2がオフに切り替わったとき、操作ハンドル115は
図5に示すような下方に傾いた状態(オフ状態)となる。また第3接点部S3は、操作ハンドル115と連動して動作するように構成されている。操作ハンドル115がオン状態のとき第3接点部S3はオンであり、操作ハンドル115がオフ状態に切り替えられたとき第3接点部S3はオフとなる。これにより、漏電検知回路1が例えば漏洩電流を検知すると、第1接点部S1、第2接点部S2、及び第3接点部S3がオンからオフに切り替わり、操作ハンドル115はオン状態からオフ状態に切り替わる。また、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオンのときに、操作ハンドル115をオン状態からオフ状態に切り替えると、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオフに切り替えることができる。これにより、例えば落雷等が発生する前に操作ハンドル115をオフ状態にすることで、サージ電流の発生を防止することができる。また、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3がオフのときに、操作ハンドル115をオフ状態からオン状態に切り替えると、第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンに切り替えることができる。これにより、漏電検知回路1が第1接点部S1、第2接点部S2及び第3接点部S3をオンからオフに切り替えた後に、例えば漏洩電流の発生の原因が特定され安全が確認された場合に、ユーザは操作ハンドル115を操作して、電源2から負荷3への電力の供給を再開することができる。
【0059】
テストボタン116は、漏電検知回路1のテストスイッチ91のオン/オフを切り替える。漏電遮断器11のユーザは、テストボタン116を押下することにより、テストスイッチ91をオンにし、漏電検知回路1の漏電検知機能及びトリップ機能が正常に作動するか否かの試験を行うことができる。
【0060】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上記実施形態に係る漏電検知回路1と同様の機能は、漏電検知回路1の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0061】
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0062】
(3.1)変形例1
本変形例1は、
図6に示すように、第1サージアブソーバ61の端部P4が、第1接点部S1と第3端子43との間に接続される点で上記実施形態と相違する。以下、実施形態と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0063】
本変形例1では、
図6に示すように、第3入力部73が第1接点部S1と第3端子43との間に設けられ、第1サージアブソーバ61の端部P4は、第3入力部73に接続される。第1サージアブソーバ61の端部P3は、第2入力部72に接続されており、第1サージアブソーバ61は第2入力部72と第3入力部73との間に接続されている。本変形例1に係る漏電検知回路1は上述したような構成を採用することにより、例えば以下のような方法で第1接点部S1及び第2接点部S2の耐電圧試験を行うことができるという利点がある。
【0064】
漏電検知回路1において、第1接点部S1及び第2接点部S2の耐電圧試験を行う際には、一例として、短絡させた第1端子41及び第2端子42と、短絡させた第3端子43及び第4端子44との間に、例えば数kVのパルス電圧を印加する。このとき、第1接点部S1、第2接点部S2はオンからオフに切り替えておく。これにより、第1接点部S1及び第2接点部S2がオフのときに絶縁破壊が発生するか否かを確認する。
【0065】
このとき、本変形例1においては、第1サージアブソーバ61の端部P3が第2入力部72に接続され、端部P4が第3入力部73に接続されていることによって、耐電圧試験の際に第1サージアブソーバ61にパルス電圧が印加されることを防止することができる。
【0066】
(3.2)変形例2
本変形例2は、
図7に示すように、第1サージアブソーバ61の端部P3が、第2接点部S2と第2端子42との間に接続される点で上記実施形態及び変形例1と相違する。
【0067】
本変形例2では、
図7に示すように、第4入力部74が第2接点部S2と第2端子42との間に設けられ、第1サージアブソーバ61の端部P3は、第4入力部74に接続される。第1サージアブソーバ61の端部P4は、第1入力部71に接続されており、第1サージアブソーバ61は第1入力部71と第4入力部74との間に接続されている。本変形例2に係る漏電検知回路1は上述したような構成を採用することにより、変形例1で説明した内容と同じ方法で第1接点部S1及び第2接点部S2の耐電圧試験を行うことができるという利点がある。
【0068】
(3.3)変形例3
本変形例3は、端部P1が、
図8に示すように、第2入力部72に接続されており、第2入力部72と漏電検知部5との間に第3接点部S3が接続されている点で上記実施形態、変形例1及び変形例2と相違する。この場合、漏電検知部5の端子T1が第2入力部72に接続され、第3接点部S3は端子T1と第2入力部72との間に接続される。またこの場合、漏電検知部5の端子T2が第1入力部71に接続される。すなわち、トリップ機構部8は、端子T2と第1入力部71との間に接続される。なお、本変形例3のように、第3接点部S3の端部P1が第2入力部72に接続される場合も、電源2から供給される交流電力によって漏電検知部5は正常に動作する。
【0069】
(3.4)その他の変形例
以下、実施形態のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0070】
本開示における漏電検知回路1の漏電検知部5は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における漏電検知回路1の漏電検知部5としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0071】
また、漏電検知回路1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは漏電検知回路1に必須の構成ではなく、漏電検知回路1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、漏電検知回路1の少なくとも一部の機能、例えば、漏電検知部5の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、上記実施形態の漏電遮断器11ように、漏電検知回路1の複数の機能が1つの筐体内に集約されていてもよい。
【0072】
(4)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係る漏電検知回路(1)は、第1端子(41)と、第2端子(42)と、第3端子(43)、第4端子(44)と、第1電路(C1)と、第2電路(C2)と、第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)と、漏電検知部(5)と、第3接点部(S3)と、サージアブソーバ(61)と、を備える。第1端子(41)及び第2端子(42)は、電源(2)及び負荷(3)のうちの一方である第1接続対象と接続される。第3端子(43)及び第4端子(44)は、電源(2)及び負荷(3)のうちの他方である第2接続対象と接続される。第1電路(C1)は、第1端子(41)と第3端子(43)とを接続する。第2電路(C2)は、第2端子(42)と第4端子(44)とを接続する。第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)は、第1電路(C1)及び第2電路(C2)にそれぞれ設けられる。漏電検知部(5)は、第1接点部(S1)と第1端子(41)との間に設けられた第1入力部(71)と、第2接点部(S2)と第4端子(44)との間に設けられた第2入力部(72)との間に接続される。漏電検知部(5)は、漏洩電流の発生を検知すると第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)をそれぞれオンからオフに切り替える。第3接点部(S3)は、第1端部(P1)と、第1端部(P1)の他端である第2端部(P2)を含み、第1端部(P1)が第1入力部(71)又は第2入力部(72)に接続され、第2端部(P2)が漏電検知部(5)に接続される。第3接点部(S3)は、第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)のオン/オフの切り替えに連動してオン/オフを切り替える。サージアブソーバ(61)は、第1電路(C1)及び第2電路(C2)の間に第3接点部(S3)を介さずに接続される。
【0073】
この態様によれば、第3接点部(S3)をサージ電流から保護することができる。
【0074】
第2の態様に係る漏電検知回路(1)は、第1の態様において、サージアブソーバ(61)の一端が第3接点部(S3)の第1端部(P1)に接続される。
【0075】
この態様によれば、第3接点部(S3)をサージ電流から保護することができる。
【0076】
第3の態様に係る漏電検知回路(1)は、第1の態様において、サージアブソーバ(61)の一端が、第1接点部(S1)と第3端子(43)との間に接続され、サージアブソーバ(61)の他端が、第2入力部(72)に接続される。
【0077】
この態様によれば、短絡させた第1端子(41)及び第2端子(42)と、短絡させた第3端子(43)及び第4端子(44)との間に電圧を印加する方式の第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)の耐電圧試験を行うことができる。
【0078】
第4の態様に係る漏電検知回路(1)は、第1又は第2の態様において、サージアブソーバ(61)の一端が第2接点部(S2)と第2端子(42)との間に接続され、サージアブソーバ(61)の他端が、第1入力部(71)に接続される。
【0079】
この態様によれば、短絡させた第1端子(41)及び第2端子(42)と、短絡させた第3端子(43)及び第4端子(44)との間に電圧を印加する方式の第1接点部(S1)及び第2接点部(S2)の耐電圧試験を行うことができる。
【0080】
第5の態様に係る漏電遮断器(11)は、第1~第4のいずれかの態様の漏電検知回路(1)を備える。
【0081】
この態様によれば、第3接点部(S3)をサージ電流から保護することができる。
【0082】
第6の態様に係る漏電遮断器(11)は、第5の態様において、操作ハンドル(115)の切り替え操作に応じて、第1接点部(S1)、第2接点部(S2)及び第3接点部(S3)のオン/オフを切り替える切替機構を備える。
【0083】
この態様によれば、漏電遮断器(11)のユーザは任意に第1接点部(S1)、第2接点部(S2)及び第3接点部(S3)のオン/オフを切り替えることができる。
【0084】
第7の態様に係る分電盤(12)は、第6の態様の漏電遮断器(11)を備える。
【0085】
この態様によれば、第3接点部(S3)をサージ電流から保護することができる。
【0086】
なお、第2~第4の態様は漏電検知回路(1)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
【0087】
また第6の態様は漏電遮断器(11)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 漏電検知回路
2 電源
3 負荷
5 漏電検知部
61 サージアブソーバ
11 漏電遮断器
12 分電盤
41 第1端子
42 第2端子
43 第3端子
44 第4端子
71 第1入力部
72 第2入力部
115 操作ハンドル
C1 第1電路
C2 第2電路
P1 第1端部
P2 第2端部
S1 第1接点部
S2 第2接点部
S3 第3接点部