(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20240729BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240729BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240729BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/12 302
G06F3/12 334
G06F3/12 356
G06F3/12 359
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2019110638
(22)【出願日】2019-06-13
【審査請求日】2022-06-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】若林 悠機
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】富澤 哲生
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-72522(JP,A)
【文献】特開2019-32722(JP,A)
【文献】特開2019-59115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01, 3/048-3/04895, 3/12
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置に印刷を行わせるためのプログラムであって、
情報処理装置を、
印刷対象の画像に対応するデータを前記情報処理装置が前記印刷装置に送信するための処理を実行する送信手段と、
前記送信手段による処理により前記情報処理装置が送信したデータに基づく前記印刷装置による印刷が完了したか判定する判定手段と、
前記プログラムの評価をユーザが入力するための入力画面を表示するか判断するための所定の情報をサーバから受信する受信手段と、
前記判定手段により前記印刷が完了したと判定されたこと、および前記受信手段により受信された前記所定の情報が、前記入力画面を表示させることを示すことを条件に、前記入力画面を、前記情報処理装置が備えるディスプレイに表示させる表示制御手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記受信手段により受信された前記所定の情報に基づいて、前記表示制御手段により前記入力画面を表示させるか判断する判断手段として前記情報処理装置をさらに機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムが起動した後、前記受信手段が前記所定の情報を受信した場合、前記プログラムが終了して再び起動されるまで前記受信手段は前記所定の情報を前記サーバから取得せず、前記判断手段は、前記受信手段により受信されていた前記所定の情報に基づいて前記判断を行うことを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記受信手段により前記サーバからの前記所定の情報の取得ができなかった場合、前記判断手段は、前記サーバと通信せずに前記プログラムにおいて予め設定されている情報に基づき、前記判断を行うことを特徴とする請求項2または3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記受信手段により前記サーバからの前記所定の情報の取得ができなかった場合、前記判断手段は、前記プログラムが今回の起動以前に起動されていたときに前記受信手段により受信された前記所定の情報に基づき、前記判断を行うことを特徴とする請求項2または3に記載のプログラム。
【請求項6】
前記判定手段は、前記データの送信の後に実行された前記情報処理装置と前記印刷装置との通信に基づいて、前記印刷が完了したか判定することを特徴とする請求項
1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記送信手段による処理により前記情報処理装置がデータを送信する印刷装置として、前記判定手段による前記通信に基づく判定を実行する第1の機種と当該判定を実行しない第2の機種に対応しており、
前記表示制御手段は、さらに前記印刷装置が前記第1の機種であることを条件に、前記入力画面を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする請求項
6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記判定手段は、前記第2の機種については、前記情報処理装置による前記データの送信が完了した場合に、前記データの印刷が完了したと判定し、
前記第1の機種と第2の機種のいずれであっても、前記判定手段により前記データの印刷が完了しなかったと判定された場合、所定のエラー画面を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする請求項
7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記表示制御手段により表示された前記入力画面において前記ユーザにより評価が入力され、且つ前記ユーザによる指示に応じて前記情報処理装置が当該入力された評価が所定のサーバに送信された場合に、前記表示制御手段は、前記送信手段により再びデータが送信され且つ当該再び送信されたデータの印刷が完了したとしても、前記表示制御手段は、前記入力画面を再び前記ディスプレイに表示させないことを特徴とする請求項
5乃至8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
プログラムは、OS(オペレーティングシステム)の制御により動作する印刷アプリケーションであることを特徴とする請求項
1乃至9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記表示制御手段は、さらに、前記印刷アプリケーションが所定のOSの制御により動作していることを条件に、前記ディスプレイに前記入力画面を表示させることを特徴とする請求項
10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記情報処理装置に記憶されている複数の画像に対応する複数のサムネイルを前記ディスプレイに一覧表示させ、前記ディスプレイにおける前記ユーザの指示に応じて前記複数のサムネイルから選択されたサムネイルに対応する画像を、前記印刷対象の画像として選択する選択手段として前記情報処理装置をさらに機能させ、
前記送信手段は、前記選択手段により選択された前記印刷対象の画像に対応するデータを送信するための処理を実行することを特徴とする請求項
1乃至11のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
所定のプログラムを実行することで印刷装置に印刷を行わせる情報処理装置であって、
印刷対象の画像に対応するデータを前記情報処理装置が前記印刷装置に送信するための処理を実行する送信手段と、
前記送信手段による処理により前記情報処理装置が送信したデータに基づく前記印刷装置による印刷が完了したか判定する判定手段と、
前記所定のプログラムの評価をユーザが入力するための入力画面を表示するか判断するための所定の情報をサーバから受信する受信手段と、
前記判定手段により前記印刷が完了したと判定されたこと、および前記受信手段により受信された前記所定の情報が、前記入力画面を表示させることを示すことを条件に、前記入力画面を、前記情報処理装置が備えるディスプレイに表示させる表示制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項14】
所定のプログラムを実行することで印刷装置に印刷を行わせる情報処理方法であって、
印刷対象の画像に対応するデータを情報処理装置が前記印刷装置に送信するための処理を実行する送信工程と、
前記送信工程による処理により前記情報処理装置が送信したデータに基づく前記印刷装置による印刷が完了したか判定する判定工程と、
前記所定のプログラムの評価をユーザが入力するための入力画面を表示するか判断するための所定の情報をサーバから受信する受信工程と、
前記判定工程において前記印刷が完了したと判定されたこと、および前記受信工程において受信された前記所定の情報が、前記入力画面を表示させることを示すことを条件に、前記入力画面を前記情報処理装置が備えるディスプレイに表示させる表示制御工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に印刷を行わせるためのプログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
OS(オペレーティングシステム)を搭載したスマートフォンが、そのOSの開発ベンダーが管理するストアサイトから、アプリケーションをインターネット経由でダウンロードすることがある。
【0003】
このようなストアサイトでは、星の数によるアプリケーションの評価、感想等のコメントが、ユーザがアプリケーションをダウンロードする際の指標として表示される。特許文献1には、アプリケーションの評価を行うための技術が記載されている。
【0004】
このようなアプリケーションの評価のため、該アプリケーションにより、ユーザが評価を行うための画面を表示することがある。この画面に入力された評価がストアサイトに反映される。これにより、該アプリケーションを使用しているユーザからの適切な評価をストアサイトに反映することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようにユーザがアプリケーションの評価を行うための画面を表示させる場合に、アプリケーションが公開されたときはユーザの評価の必要性があったが、その後、評価の必要性がなくなることが考えられる。または、アプリケーションが公開されたときには評価の必要性がなかったが、その後、評価の必要性が生じることも考えられる。このとき、ユーザによるアプリケーションの評価が不要なときに上記入力画面が表示された場合、もしくは、ユーザによるアプリケーションの評価が必要なときに上記の入力画面が表示されない場合、ユーザビリティが低下することになる。
【0007】
そこで本発明は、ユーザがプログラムの評価を入力するための入力画面を適切な条件で表示することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は印刷装置に印刷を行わせるためのプログラムであって、情報処理装置を、印刷対象の画像に対応するデータを前記情報処理装置が前記印刷装置に送信するための処理を実行する送信手段と、前記送信手段による処理により前記情報処理装置が送信したデータに基づく前記印刷装置による印刷が完了したか判定する判定手段と、前記プログラムの評価をユーザが入力するための入力画面を表示するか判断するための所定の情報をサーバから受信する受信手段と、前記判定手段により前記印刷が完了したと判定されたこと、および前記受信手段により受信された前記所定の情報が、前記入力画面を表示させることを示すことを条件に、前記入力画面を、前記情報処理装置が備えるディスプレイに表示させる表示制御手段と、として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザがプログラムの評価を入力するための入力画面を適切な条件で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】印刷アプリケーションのトップ画面を示す図である。
【
図10】レーティング情報入力画面を示す図である。
【
図11】本実施形態における印刷処理およびレーティング処理を示す図である。
【
図12】本実施形態におけるレーティング処理の詳細を示す図である。
【
図13】アプリケーション制御情報を取得する処理の詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
また、下記の実施形態では、情報処理装置としてスマートフォンを例に挙げて説明するが、印刷対象となるファイルを扱える装置であれば、情報処理装置の種類はこれに限定されない。例えば、スマートフォン以外の携帯端末、ノート型のパーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップ型のPC、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ等、種々のものを適用可能である。また、印刷装置としては、プリンタであれば、インクジェットプリンタ、レーザービームプリンタ等を用いることができる。また、プリント機能のみでなく、原稿を読み取るスキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する複合機でもよい。
【0013】
[実施形態1]
<システム全体の構成>
図1は印刷処理システムの構成を示す図である。このシステムは、スマートフォン等の携帯型の端末装置200と印刷装置300とを備える。端末装置200は、アクセスポイント100が構築したネットワークを介して印刷装置300と通信し、印刷装置300に印刷を実行させる情報処理装置である。端末装置200には、後述する印刷アプリケーション(以下、印刷アプリとも称する)等のプログラムが格納される。よって、この印刷アプリケーションを用いて作成された印刷データが、ネットワークを介して端末装置200から印刷装置300へ送信される。また、本実施形態のアクセスポイント100は無線LANルータとして機能するため、この無線LANルータを介して、端末装置200はインターネットに接続される。よって、端末装置200は、インターネット経由でコンテンツ管理サーバ101、と通信することが可能である。なお、
図1には、1台の印刷装置300のみ記載されているが、複数台の印刷装置300がアクセスポイント100に接続可能である。
【0014】
コンテンツ管理サーバ101は、印刷アプリケーションが使用するテンプレートを管理する情報処理装置である。画像データ管理サーバ102は、ユーザがカメラで撮影した画像データを保存可能なサーバである。アプリケーション管理サーバ103は、スマートフォンアプリケーションを管理するサーバであり、個々のアプリケーションの評価も該サーバで管理される。アプリケーション制御情報管理サーバ104は、本実施形態のアプリケーションの制御情報を保持する。該アプリケーション制御情報には、後述するレーティング情報入力ダイアログを表示するか否かの情報も含まれる。
【0015】
<端末装置の構成>
図2は、本システムで利用する端末装置200の構成を示すブロック図である。端末装置200は、装置全体の制御を行うメインボード210、無線LANユニット202、NFCユニット201、回線接続ユニット203、プリンタの機能操作、およびプリンタの情報を表示するタッチパネルディスプレイ204を含む。ここで、NFCユニット201、無線LANユニット202、及び回線接続ユニット203は、それぞれ、NFC通信、無線LAN、携帯電話回線網を利用して通信が可能である。
【0016】
メインボード210に配置されるマイクロプロセッサ形態のCPU211は、内部バス212を介して接続されているROM形態のプログラムメモリ213に格納されている制御プログラムと、RAM形態のデータメモリ214の内容とに従って動作する。プログラムメモリ213は、組み込みオペレーティングシステム(OS)及び、本実施形態の印刷アプリケーションプログラム等のプログラムを格納することができる。本実施形態では、プログラムメモリ213に格納される各アプリケーションプログラムは、OSの管理下でソフトウエア実行制御が行われる。具体的には、CPU211がプログラムメモリ213に格納されたアプリケーションプログラムをRAM形態のデータメモリ214に読み出して実行することにより実現される。
【0017】
CPU211は、無線LAN制御回路215を介して無線LANユニット202を制御することで、他の通信端末装置と無線LANによる通信を行う。なお、無線LANユニット202は、例えばIEEE802.11シリーズ(IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g等)に準拠した通信方式によりデータ(パケット)通信が可能であるものとする。
【0018】
また、CPU211は、NFC制御回路216を介してNFCユニット201を制御することによって、他のNFC端末とのNFCによる接続を検知し、他のNFC端末との間でデータの送受信を行うことができる。さらに、CPU211は、回線制御回路217を介して回線接続ユニット203を制御することで、携帯電話回線網に接続し、通話やデータ送受信を行うことができる。また、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)の通信方式を行うためのユニットを備えてもよい。
【0019】
CPU211は、操作部制御回路218を制御することによってタッチパネルディスプレイ204に表示を行ったり、ユーザからの操作を受け付けたりすることが可能である。CPU211は、カメラ部219を制御して画像を撮影することができ、撮影した画像をデータメモリ214中の画像メモリ220に格納する。また、CPU211は、撮影した画像以外にも、携帯電話回線網、無線LAN、あるいはNFCを通じて外部から取得した画像を画像メモリ220に格納したり、逆に外部に送信したりすることも可能である。
【0020】
不揮発性メモリ221は、フラッシュメモリ等のメモリで構成され、電源をオフされた後でも保存しておきたいデータを格納する。例えば、電話帳データや、各種通信接続情報や過去に接続したデバイス情報等の他、保存しておきたい画像データ等が格納される。本実施形態のネイルシール作成用のアプリケーションが管理するアプリケーション管理情報も不揮発性メモリ221内に格納される。
【0021】
<印刷装置の構成>
図3は印刷装置の構成を示すブロック図である。印刷装置300は、装置全体の制御を行うメインボード310、無線LANユニット308、NFCユニット306、及び操作パネル305を含む。ここで、無線LANユニット308及びNFCユニット306は、印刷装置300の通信部として機能する。
【0022】
メインボード310に配置されるマイクロプロセッサ形態のCPU311は、内部バス312を介して接続されているROM形態のプログラムメモリ313に格納されている制御プログラムと、RAM形態のデータメモリ314の内容とに従って動作する。
【0023】
CPU311は、スキャナ部315を制御して原稿を読み取り、データメモリ314中の画像メモリ316に格納する。また、CPU311は、印刷部317を制御してデータメモリ314中の画像メモリ316の画像を記録媒体に印刷することができる。また、スキャンした画像データを、無線LAN制御回路318で制御された無線LANユニット308経由で端末装置に送信することも可能である。
【0024】
CPU311は、無線LAN制御回路318を通じて無線LANユニット308を制御することで、他の通信端末装置と無線LANによる通信を行う。なお、無線LANユニット308は、例えばIEEE802.11シリーズ(IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g等)に準拠した通信方式によりデータ(パケット)通信が可能であるものとする。また、CPU311は、NFC制御回路319を介してNFCユニット306を制御することによって、他のNFC端末とのNFCによる接続を検知し、他のNFC端末との間でデータの送受信を行うことができる。
【0025】
CPU311は、操作表示部制御回路320を制御することによって操作パネル305に印刷装置300の状態の表示や機能選択メニューの表示を行ったり、ユーザからの操作を受け付けたりすることが可能である。
【0026】
本実施例の印刷装置は、プリンタ制御命令が付与されたJPEGファイル形式のデータを受信して印刷することができる。
【0027】
<印刷アプリケーションの構成>
次に
図4~
図10を用いて、本実施形態の印刷アプリケーションの表示画面とその動作について説明する。
図4~
図10に示す表示画面は、CPU211がプログラムメモリ213に記憶された印刷アプリケーションを実行することにより、タッチパネルディスプレイ204に表示される。なお、本実施形態の印刷アプリケーションのユーザインターフェース制御は、HTML5、JavaScript(登録商標)といったマルチプラットフォームで動作するプログラム言語で作成されたものとして説明を行う。ただしこれに限らず、Java(登録商標)、Objective-Cといったプラットフォーム依存言語で作成されていてもよい。
【0028】
図4は、本実施形態における印刷アプリケーションのトップ画面を示す図である。
図4に示す画面では、プリンタ登録ボタン400、メニューボタン401、メイン表示領域402、新規作成ボタン403、作品表示ボタン404、お気に入り表示ボタン405、お知らせ表示ボタン406が表示される。
【0029】
403~406のボタンのいずれかがタップされると、タップされたボタンに従った内容がメイン表示領域402に表示される。
図4の図では、印刷アプリケーションの起動時、あるいは、新規作成ボタン403がタップされた場合の、メイン表示領域402の表示例を記載している。
【0030】
プリンタ登録ボタン400がタップされると、図示しないプリンタ登録画面が表示される。登録処理については後述する。メニューボタン401がタップされると、バージョン情報や使用許諾情報等、印刷アプリケーションに関する諸情報が表示される。
【0031】
図4に示すメイン画面においては、メイン表示領域402に、複数のカテゴリ選択ボタン408が表示される。カテゴリ選択ボタン408は、本実施例の印刷アプリケーションで印刷可能な作品を作成するための機能を示す。なお、
図4ではカテゴリ選択ボタン408は「写真」、「写真レイアウト」等のテキストが表示されているが、このテキストとともにアイコンが表示されてもよい。カテゴリ選択ボタン408のいずれかがタップされると、タッチパネルディスプレイ204の表示対象が、タップされたカテゴリ選択ボタン408に対応する機能により印刷対象の作品を作成するための画面に遷移する。具体的には、
図4で「写真」と示されているカテゴリ選択ボタン408がタップされると、JPEGやPNGファイル形式等の画像データを印刷用紙一面に印刷させるための機能である「写真」を用いることができる。また、
図4で「写真レイアウト」と示されているカテゴリ選択ボタン408がタップされると、印刷用紙に複数の画像データをレイアウトして印刷させる「写真レイアウト印刷」を用いることができる。また、
図4において「コラージュ」、「カレンダー」「カード」、「ポスター」、「ディスクレーベル」、「スクラップブック」、「名刺」、「シール」、「証明写真」等のカテゴリ選択ボタン408が含まれる。これらのカテゴリ選択ボタン408が選択されると、アプリケーションに同梱されるテンプレート、あるいは、コンテンツ管理サーバ101から取得するテンプレートに画像を挿入して印刷する機能を用いることができる。なお、ユーザによりタップされたカテゴリ選択ボタン408に応じて、使用可能なテンプレートや、テンプレートに挿入される画像の数が異なる。
【0032】
図4に示すピックアップコンテンツ表示部407は、ユーザに推奨するテンプレートを使って印刷した場合のイメージ画像をランダムに表示する表示部である。なお、
図4の例では、写真のレイアウトサイズやレイアウト位置を示すイメージ画像が表示される。ただしこれに限らず、サンプルの写真がレイアウトされているイメージ画像が表示されてもよい。例えば
図4の例では、4つのサンプル写真が、4分割されたレイアウト領域に配置されたイメージ画像が表示されてもよい。
【0033】
図4に示す作品表示ボタン404がタップされると、ユーザが保存した作品の一覧がアイコン状態でメイン表示領域402に表示される。このとき一覧表示される作品は、カテゴリ選択ボタン408のいずれかが選択されて、ユーザにより作成された印刷対象の画像データであり、その画像データのサムネイルが一覧表示される。なお、この一覧表示において、カテゴリ選択ボタン408に対応する機能ごとに作品が区別されて、サムネイルが表示されてもよい。
【0034】
お気に入り表示ボタン405がタップされると、ユーザがお気に入り登録したテンプレートの一覧がメイン表示領域402に表示される。お知らせ表示ボタン406がタップされると、テンプレートの更新連絡等のアプリケーションのお知らせ情報がメイン表示領域402に表示される。
【0035】
次に、カテゴリ選択ボタン408がタップされた場合の表示例について説明する。カテゴリ選択ボタン408のいずれかがタップされた場合、画像データ選択画面に遷移する。ただし、テンプレートを用いる機能の場合、カテゴリ選択ボタン408がタップされた後、テンプレートへ画像を挿入する指示がユーザにより行われた場合に、画像データ選択画面が表示される。なお、ここでは、
図4において「写真」を示すカテゴリ選択ボタン408がタップされた場合について説明する。
【0036】
図5は、画像データ選択画面を示す図である。画像データ選択画面には、戻るボタン500、ローカル画像選択ボタン501、クラウド画像選択ボタン502が含まれる。戻るボタン500がタップされると、タッチパネルディスプレイ204による表示対象が、本画面の遷移前の画面に遷移する。ローカル画像選択ボタン501がタップされると、端末装置200のデータメモリ214に格納されている画像データの一覧が表示され、ユーザは、一覧から印刷対象として所望の画像データを選択できる。なお、ローカル画像選択ボタン501の表示領域には、フォルダのアイコンと、「スマホ内フォルダ」とのテキストの両方が含まれる。また、クラウド画像選択ボタン502がタップされると、画像データ管理サーバ102からユーザの画像データが取得され、取得した画像データの一覧が表示される。そして、その画像一覧の中からユーザは印刷対象として所望の画像を選択することができる。なお、クラウド画像選択ボタン502の表示領域には、アイコンと、「オンライン写真サービス」というテキストの両方が含まれる。また、複数のオンライン写真サービス(オンライン写真ストレージ)に対応する複数のクラウド画像選択ボタン502が表示されてもよい。その場合、アイコンとしては、各オンライン写真サービスに対応するアイコンが表示される。また、クラウド画像選択ボタン502がタップされた場合、オンライン写真サービスにログインするためのログイン画面が表示されてもよい。このログイン画面において、ユーザアカウントやパスワードをユーザが入力し、それらの情報による画像データ管理サーバ102の認証が成功した場合に、該ユーザアカウントに対応付けて管理されていた画像が一覧表示される。
【0037】
図6は、印刷設定の確認画面を示す図であり、
図5に示した画面においてユーザが印刷対象の画像を選択した後に表示される。印刷設定の確認画面には、戻るボタン600、印刷開始ボタン601、プレビュー表示部602、部数設定ボタン603、作品編集ボタン604、登録プリンタ情報605、印刷設定ボタン606、印刷設定表示部607が含まれる。戻るボタン600がタップされると、表示対象の画面が、
図6に示す画面の前に表示されていた画面に遷移する。印刷開始ボタン601がタップされると、設定された印刷設定にもとづき印刷ジョブの印刷装置300への送信が実行され、後述する印刷中画面が表示される。作品編集ボタン604がタップされると、後述する作品編集画面が表示される。プレビュー表示部602には、
図5に示した画面によりユーザが選択した印刷対象の画像に基づく印刷プレビューが表示される。なお、この印刷プレビューとしては、ユーザが選択した印刷対象の画像のサムネイルがトリミングされずに表示されてもよいし、或いは、現在印刷設定として設定されている用紙サイズやフチの有無の設定に基づいてトリミングされた画像が表示されてもよい。後者の表示の場合、印刷結果により忠実な表示を行うことができる。
【0038】
部数設定ボタン603がタップされると、ユーザは、印刷部数の設定を行うことができる。
図6に示す画面の下部に「印刷部数の合計:1枚」と表示される。このように、現在設定されている部数を示す表示が行われる。なお、
図5に示す画面によりユーザは複数の印刷対象の画像を選択することができる。そして、部数設定ボタン603により設定された部数が、複数の印刷対象の画像に反映される。
図6に示す画面の下部には、その複数の印刷対象の画像についての合計の部数が表示される。なお、後述する印刷設定画面で、複数の印刷対象の画像について一律、同一の部数設定を行うこともできるし、複数の印刷対象の画像のそれぞれに対して個別に部数を設定することもできる。
【0039】
登録プリンタ情報605には、登録済のプリンタ名および該プリンタのLAN上でのIPアドレスが示される。なお、複数のプリンタが登録されている場合、ユーザが登録プリンタ情報605をタップすると、該複数のプリンタについての登録プリンタ情報605のリストが表示される。そして、そのリストにおいてユーザが所望のプリンタに対応する登録プリンタ情報605をタップすると、印刷に使用するプリンタとして、タップされた登録プリンタ情報605に対応するプリンタが選択される。そして、上記のリストが非表示になり、
図6に示す画面が再び表示されるが、このとき登録プリンタ情報605として、該リストでタップされた情報が表示される。
【0040】
印刷設定ボタン606がタップされると、印刷設定を変更するための印刷設定画面が表示される。印刷設定画面の詳細については後述する。印刷設定表示部607には、現在設定されている印刷設定が表示される。なお、印刷設定画面において印刷設定が変更され、再び
図6に示す画面が表示されると、変更後の印刷設定が印刷設定表示部607に表示される。また、印刷設定表示部607に表示されている印刷設定は、プログラムメモリ213または不揮発性メモリ221に記憶され、印刷アプリケーションが終了し、再起動した場合、印刷設定表示部607に再び表示される。なお、印刷アプリケーションが端末装置200にインストールされて初めて
図6に示す印刷設定の確認画面が表示される場合、印刷アプリケーションで定められているデフォルトの印刷設定が、印刷設定表示部607に表示される。
【0041】
図8は、印刷設定画面を示す図であり、
図6に示した印刷設定ボタン606がタップされた場合に表示される。
図8に示す印刷設定画面には、戻るボタン800、印刷設定ボタン801が含まれる。印刷設定ボタン801には、「部数設定」「日付印刷」「自動写真補正」「赤目補正」「用紙サイズ」「用紙の種類」「給紙方法」「印刷品質」「フチ設定」の各項目が含まれる。印刷設定ボタン801がタップされると、印刷設定の選択肢がリストで表示される。ユーザが所望の選択肢を決定することにより、印刷設定が行われる。なお、「部数設定」がタップされると、複数の印刷対象の画像に対して、同一の部数を一括設定するのか、複数の印刷対象の画像それぞれに部数を個別設定するのかをユーザが選択することができる。また、その選択の後、複数の印刷対象の画像に対して実際に部数の一括設定または個別設定をユーザが行うようにしてもよい。
【0042】
図7は、作品編集画面を示す図であり、作品編集ボタン604がタップされると表示される。
図7に示す作品編集画面には、戻るボタン704、編集結果表示部701、フィルター指示ボタン702、トリミング指示ボタン703が表示される。戻るボタン704がタップされると、タッチパネルディスプレイ204が、
図7に示す画面の前に表示されていた画面を再び表示する。フィルター指示ボタン702がタップされると、図示しないフィルター適用画面が表示される。ユーザはそのフィルター適用画面において、印刷作品(印刷対象の画像)に対して、モノクロ、セピア等のフィルター処理を適用することができる。トリミング指示ボタン703がタップされると、トリミング指示画面が表示される。ユーザはトリミング指示画面において、印刷作品(印刷対象の画像)に対するトリミング設定(トリミングするか否かの設定、トリミング領域の大きさや位置の設定)を行うことができる。編集結果表示部701には、編集が実行された印刷作品(印刷対象の画像)が表示される。例えば、上記のようにフィルター処理が適用された場合および/またはトリミング設定が行われた場合、フィルター処理および/またはトリミングが実行された印刷対象の画像が、編集結果表示部701に表示される。そして、戻るボタン704がタップされると、上記のようにフィルター処理および/またはトリミングが実行された画像が、実際に印刷される印刷対象となり、
図6に示した画面が再び表示される。この状態で
図6に示した印刷開始ボタン601がタップされると、印刷アプリケーションがフィルター処理および/またはトリミングが実行された画像が、印刷装置300に送信され、印刷が実行される。
【0043】
図9は、印刷中画面を示す図である。印刷設定の確認画面に含まれる印刷開始ボタン601がタップされると、印刷状態表示ダイアログ900が画面の中央に表示される。印刷状態表示ダイアログ900には、「印刷しています」等の印刷状態を表すメッセージ、印刷総枚数と印刷済枚数、印刷設定(用紙サイズ、用紙の種類)、キャンセルボタン901が表示される。キャンセルボタン901がタップされると印刷がキャンセルされる。印刷が終了すると印刷状態表示ダイアログ900が非表示となり、
図6に示したような印刷設定の確認画面が再び表示される。
【0044】
図10は、レーティング情報入力画面を示す図である。後述するように、印刷が完了すると、
図9に印刷中画面に代わり、
図10に示す画面が表示される。
図10のレーティング情報入力画面は、レーティング情報入力ダイアログ1000、レーティング情報入力部1001、キャンセルボタン1002、送信ボタン1003を含む。ユーザは、レーティング情報入力部1001で、アプリ評価を星の数で入力することができる。具体的には、ユーザは1~5の星の数を入力することが可能であり、星の数が多いほど良い評価となる。送信ボタン1003がタップされると、OSによる処理により、レーティング情報入力部1001で入力されたアプリ評価がアプリケーション管理サーバ103に送信される。そして、その送信されたアプリ評価が、アプリケーション管理サーバ103で管理されている、印刷アプリケーションの評価に反映される。キャンセルボタン1002がタップされると、レーティング情報入力部1001で入力されたアプリ評価が破棄される。そして、レーティング情報入力ダイアログ1000が非表示となり、
図6に示したような印刷設定の確認画面が再び表示される。なお、
図10に示したレーティング情報入力画面は、印刷アプリケーションによる処理により、OSが提供するAPIを介してOSに対して表示指示が行われることで表示される。そして、レーティング情報が、OSによる処理によって送信される。しかしこのような構成に限らず、レーティング情報入力画面が種々の方法で表示されてもよいし、レーティング情報が種々の方法で送信されてもよい。
【0045】
<処理フロー>
次に、本実施形態の処理フローを説明する。
図11、
図12で示すフローチャートは、CPU211がプログラムメモリ213や不揮発性メモリ221等に格納された印刷アプリケーションのプログラムを、RAMであるデータメモリ214に読み出して実行することにより実現される。なお、
図11、
図12で示す全ての処理が必ずしも一つのプロセス上で逐次的に実行されるものではない。例えば、一度処理の主体がOS側に移り、再度OSから印刷アプリケーションが呼び出され、印刷アプリケーションにより続きの処理が実行されるようなケースもあり得る。
【0046】
図11は、本実施形態における印刷処理およびレーティング処理を示す図である。なお、
図11では、
図4に示したトップ画面においてユーザがカテゴリ選択ボタン408として「写真」を示すボタンをタップし、印刷するケースを例に説明する。また、
図11に示すフローチャートの処理は、CPU211が、印刷アプリケーションを起動したことに応じて開始される。そして、
図11では示されていないが、印刷アプリケーションが終了したときに、
図11に示す処理も終了する。
【0047】
印刷アプリケーションが起動されると、CPU211は、
図4に示す印刷アプリケーションのトップ画面を表示する(S1101)。CPU211は、トップ画面にて、プリンタ登録ボタン400がタップされたかを判定し(S1102)、タップされたと判定すると、図示しないプリンタ登録画面を表示する(S1103)。
【0048】
S1103においてCPU211は、端末装置200が属するネットワークに接続された印刷装置を探索し、タッチパネルディスプレイ204に探索された印刷装置のリストを表示する。そして、表示されたリスト内の複数の印刷装置から、ユーザ入力により1つのプリンタ(例えば印刷装置300)が選択されると、CPU211は、登録処理を開始する。具体的には、CPU211は、印刷装置300と通信を行い、印刷装置300の印刷設定に関するケイパビリティ情報を取得し、データメモリ214に保持する。ケイパビリティ情報には、該装置の機種名、属性情報、設定可能な印刷設定等が含まれる。上記のようにS1003において登録処理が行われると、CPU211は、S1101において、トップ画面を再びタッチパネルディスプレイ204に表示する。
【0049】
S1104においてCPU211は、トップ画面にてカテゴリ選択ボタン408(ここでは「写真」のボタン)がタップされたかを判定する。カテゴリ選択ボタン408として「写真」のボタンがタップされたと判定されると、CPU211は
図6に示した画像選択画面を表示する。画像選択画面におけるユーザ操作により、CPU211は印刷対象の画像データを選択する(S1105)。なお、S1105における画像選択画面の表示や画像データの選択は印刷アプリケーションによる処理として実行されてもよいし、他のアプリケーションによる処理として実行されてもよい。例えば、印刷アプリケーションがAPIを介してOSに対して画像選択指示を行うと、OSにより、写真を管理する所定のアプリケーションが起動され、該所定のアプリケーションにより、画像選択画面が表示されてもよい。そして、その画像選択画面においてユーザが画像を選択すると、選択された画像データまたは選択された画像データのファイルパスが、OSにより印刷アプリケーションに渡されてもよい。
【0050】
S1106においてCPU211は、
図6に示した印刷設定の確認画面を表示する。CPU211は、印刷設定の確認画面にて、印刷設定ボタン801がタップされたかを判定し(S1107)、タップされたと判定すると、
図8に示した印刷設定画面を表示する。印刷設定画面におけるユーザ操作により、CPU211は、ユーザ所望の印刷設定を設定する(S1108)。CPU211は、印刷設定ボタン801がタップされないと判定した場合は、次に作品編集ボタン604がタップされたかを判定し(S1109)、タップされたと判定すると、
図7に示した作品編集画面を表示する。作品編集画面におけるユーザ操作により、CPU211は、ユーザ所望のフィルター処理やトリミング処理等の作品編集処理を、S1105で選択された画像データに対して行う(S1110)。なお、S1105で選択された画像データは、OSにより、印刷アプリケーションに割り当てられた、画像メモリ220における所定の記憶領域に記憶される。そして、上記のようなフィルター処理や、トリミング処理は、その所定の記憶領域に記憶されている画像データに対して実行される。
【0051】
CPU211は、作品編集ボタン604がタップされないと判定した場合は、次に、印刷開始ボタン601がタップされたかを判定し(S1111)、タップされないと判定した場合は、印刷設定の確認画面を再び表示する(S1106)。印刷開始ボタン601がタップされたと判定された場合は、CPU211は、S1105において選択され、上記の所定の記憶領域に記憶されている画像データに対する、印刷処理を実行する(S1112)。具体的には、S1112においてCPU211は、上記の所定の記憶領域に記憶されている画像データに対してレンダリングを実行し、プリンタで印刷可能なJPEGデータへ変換する。さらに、CPU211は、JPEGデータに、S1108で設定された印刷設定情報等を含む印刷制御命令を付与し、印刷データを生成する。そして、CPU211は、生成された印刷データを、無線LANユニット202により、無線LANを介して印刷装置300に送信する。具体的には、CPU211は、印刷アプリケーションによる送信処理として、印刷データの送信をOSに指示する処理を行う。そして、CPU211はOSを実行することで無線LANユニット202を制御し、この制御により印刷データが印刷装置300に送信される。なお、S1110における処理が実行されている場合、S1112において、フィルター処理やトリミングが実行された画像データに対してJPEGデータへの変換や印刷装置300への送信が実行される。
【0052】
S1112において印刷処理が実行されると、CPU211は、ユーザに印刷アプリケーションの評価を促すためのレーティング処理を実行する(S1113)。S1113におけるレーティング処理の詳細については、
図12を用いて後述する。
【0053】
なお、
図11では、カテゴリ選択ボタン408として「写真」のボタンがタッチされる場合について説明した。しかしこれに限らず、
図4に示したいずれのカテゴリ選択ボタン408が選択されてもよい。この場合、S1104に示した判定が、全てのカテゴリ選択ボタン408について実行される。そして、いずれかのカテゴリ選択ボタン408が選択されると、
図11のS1105~S1112における処理として、その選択されたカテゴリ選択ボタン408に対応する印刷処理が実行される。その上で、S1113に示す処理が実行される。
【0054】
図12は、
図11のS1113におけるレーティング処理の詳細を示す図である。
【0055】
CPU211は、S1112における印刷が成功したかを判定する(S1201)。
【0056】
なお印刷に成功したかを判定する方法は、
図6に示す印刷設定の確認画面において、登録プリンタ情報605により示されていた、印刷に使用される印刷装置300の機種によって異なる。例えばA4の印刷用紙への印刷をメインとする印刷装置300に対しては、CPU211が印刷アプリケーションを実行することで、見届け処理を行う。見届け処理とは、CPU211が、印刷データを印刷装置300に送信した後、印刷装置300と無線LANにより双方向通信を行い、定期的に印刷装置300の印刷状況を確認する処理である。そして、CPU211が印刷アプリケーションにより、印刷装置300において印刷が完了したことを示す情報を印刷装置300から受信したことをもって印刷成功と判定する。
【0057】
一方、A0等の大きな印刷用紙への印刷をメインとする大型の印刷装置300では、上述のA4への印刷用紙への印刷をメインとする印刷装置300に比べて印刷時間が長いことが多い。そのため、このような大型の印刷装置300については、上記の見届け処理は行わないように、印刷アプリケーションが設計されていてもよい。仮に大型の印刷装置300において、印刷アプリケーションが見届け処理を行うと、端末装置200において長時間該印刷アプリケーションが、フォアグラウンドで動作することになる。本実施形態のような携帯型の端末装置200において、特定のアプリケーションが長い時間フォアグラウンドで動作することは、ユーザビリティ上好ましくない場合がある。そのため、本実施形態では、大型の印刷装置300など印刷装置の特定の機種ついては、印刷アプリケーションは見届け処理を行わない。そして、このような大型の印刷装置300については、S1201において、印刷装置300への印刷データ送信が完了した場合に、印刷が成功したものと判定される。
【0058】
S1201において印刷が成功でないと判定された場合は、S1202においてCPU211は、タッチパネルディスプレイ204に印刷エラー画面を表示する。例えば
図9に示した印刷中画面における印刷状態表示ダイアログ900の代わりに、印刷がエラーとなったことを示す不図示のダイアログが表示される。
【0059】
S1201において印刷が成功したと判定された場合は、処理がS1203に進む。後述するが、S1201における判定に加え、S1203、S1204、S1205、S1207における判定において、全てYesと判定された場合に、S1208の処理が実行される。S1208では、レーティング情報を入力するための入力画面を表示するための表示制御が実行される。即ち、S1201、S1203、S1204、S1205、S1207における判定結果が、印刷アプリケーションについての評価をユーザに求める条件となっている。
【0060】
なお、S1203以降の処理は、S1201においてYesと判定されるたびに実行されてもよいし、S1201においてYesと判定されたとしても、実行されない場合があってもよい。即ち、S1201、S1203、S1204、S1205、S1207における判定が行われた場合の判定結果に関わらず、レーティング情報の入力画面が表示されない場合があってもよい。例えばS1201においてYesと判定された回数が所定回数を超えた場合に、S1202が初めて実行されてもよい。或いは、後述するS1208における処理が実行された後は、S1201においてYesと判定されても、S1203以降の処理が実行されなくてもよい。上記のようにS1201においてYesと判定されてもS1203以降の処理が実行されない場合、S1201の後、
図12に示す処理は終了する。また、S1201においてNoと判定された場合は、常にS1202における処理が実行される。
【0061】
次に、CPU211は、S1112において印刷処理が指示された印刷装置300が、上記の見届け処理の対象機種か否かを判定する(S1203)。S1203における判定は、プリンタ登録時にデータメモリ214に保持された、属性情報に基づき判定する。例えば、属性情報内に、見届け処理の対象機種か否かを示す情報が含まれ、S1203においてはその情報が参照される。他にも、プリンタ登録時にデータメモリ214に保持された機種名(登録プリンタ情報605が示す機種名)と、あらかじめプリケーションが保持していた見届け機の対象機種のリストが照合されて、S1203の判定が行われてもよい。このリストは、例えば、印刷アプリケーションがプログラムメモリ213にインストールされたときにデータメモリ214またはプログラムメモリ213に記憶される。
【0062】
S1203においてCPU211が、印刷装置300が見届け処理対象でないと判定した場合は、
図12に示す処理を終了する。一方、S1203において印刷装置300が見届け処理対象であると判定された場合、処理がS1204に遷移する。
【0063】
次に、CPU211は、
図11、
図12に示す処理の実行に用いられている印刷アプリケーションが、レーティング対象のアプリケーションであるか判定する。(S1204)。本実施形態の印刷アプリケーションは、複数の異なるOS向けに作成されている。そして、ここで、例えばOS(a)向けの印刷アプリケーションを印刷アプリ(a)、OS(b)向けの印刷アプリケーションを印刷アプリ(b)とする。また、印刷アプリ(a)はレーティングの対象であるが、印刷アプリ(b)はレーティングの対象外であるとする。そして、
図11、
図12における処理は、印刷アプリ(a)、印刷アプリ(b)のどちらによっても実行される。すると、S1204においては、例えば印刷アプリケーションが、所定のOSとしてのOS(a)で動作しているか否かが判定される。ここで、印刷アプリケーションが、所定のOSとしてのOS(a)で動作していると判定された場合、該印刷アプリケーションが印刷アプリ(a)であり、レーティング対象であるとして、S1205に処理が進む。一方、印刷アプリケーションが、所定のOSとしてのOS(a)とは異なるOS(例えばOS(b))で動作していると判定された場合、該印刷アプリケーションはレーティング対象外であるとして、
図12に示す処理を終了する。
【0064】
なお、例えば印刷アプリ(b)は、そもそも
図12のS1204以降の処理を実行しないように作成されてもよい。ただし、上述のように、前述したように、本実施形態の印刷アプリケーションは、HTML5、JavaScriptといったマルチプラットフォームで動作可能なプログラム言語で作成している。そのため、印刷アプリ(a)、印刷アプリ(b)において、
図12に示す処理を共通化することにより、印刷アプリをより容易に作成することができる。
【0065】
次に、CPU211は、現バージョンのアプリケーションにおいて、レーティング情報送信済かを判定する(S1205)。具体的には、データメモリ214に保持されるレーティング情報が送信されたか否かを示す送信済フラグにより、S1205における判定が実行される。該フラグは後述するS1210における処理により更新される。S1205において、レーティング情報が送信済と判定された場合は、
図12に示す処理が終了し、レーティング情報が未送信と判定された場合は、S1206における処理が実行される。
【0066】
次にCPU211は、アプリケーション制御情報管理サーバ104と通信を行い、印刷アプリケーションの制御情報を取得し、データメモリ214に保持する(S1206)。なお、S1206における処理の詳細については、
図13で後述する。次にCPU211は、S1206でデータメモリ214に保持された、印刷アプリケーションの制御情報を参照することで、レーティング情報を入力するダイアログを表示するかを判定する(S1207)。S1207において、該ダイアログを表示しないと判断された場合は、
図12に示す処理が終了する。
【0067】
一方、S1207において、該ダイアログを表示すると判断された場合は、CPU211は、レーティング情報の入力ダイアログを表示するための表示制御を行う(S1208)。S1208における処理により、
図10に示したように、レーティング情報入力ダイアログ1000がタッチパネルディスプレイ204に表示される。ユーザにより、レーティング情報入力ダイアログ1000においてレーティング情報が入力され、送信ボタン1003がタップされると、レーティング情報がアプリケーション管理サーバ103に送信される。
【0068】
なお、レーティング情報入力ダイアログ1000の表示や、レーティング情報の送信は、印刷アプリケーションによる制御により実行されてもよいし、印刷アプリケーションは無関係に、OSにより実行されてもよい。前者の場合、S1208では、ユーザによる送信ボタン1003のタップについての判定や、送信ボタン1003がタップされたときのレーティング情報の送信が行われる。なお、後者のように、OSによりレーティング情報入力ダイアログ1000が表示される場合でも、S1208においては、印刷アプリケーションによる表示制御として、OSに対するレーティング情報の入力画面の表示指示は行われる。また、レーティング情報は、無線LAN、インターネットを介して、アプリケーション管理サーバ103に送信される。このように送信されたレーティング情報が、該印刷アプリケーションの評価に反映される。
【0069】
次にCPU211は、レーティング情報が送信されたか判定する(S1209)。例えば印刷アプリケーションとは無関係にOSの制御によりレーティング情報が送信される場合、S1209においては、レーティング情報の送信が行われたことを示す情報が印刷アプリケーションに入力されたか判定される。また、印刷アプリケーションの制御によりレーティング情報が送信される場合、S1209においては、S1208においてレーティング情報が送信されたか判定される。
【0070】
S1209においてレーティング情報が送信されなかったと判定した場合は、CPU211は
図12に示す処理を終了する。一方、レーティング情報が送信されたと判定された場合、CPU211は、データメモリ214に保持されるレーティング情報の送信済フラグを、送信済みであることを示すように更新する(S1210)。この更新後の送信済みフラグが、S1205における処理が再び実行されたときに参照される。そのため、ユーザにより選択された画像の画像データが端末装置200から同一または別の印刷装置300に再び送信され、S1201において再び印刷完了と判定されたとする。この場合、レーティング情報の入力画面は再び表示されないため、ユーザがすでに評価を行っているにもかかわらず、再度の評価を求めてしまうことを防ぐことができる。
【0071】
上記のように、
図12に示した処理によれば、ユーザにより選択された画像データが、印刷アプリケーションにより印刷が完了したことを条件に、レーティングを入力するための表示が行われる。そのため印刷が完了していないにも関わらずユーザに評価を求めてしまうことを防ぐことができ、該ユーザは、自身が選んだデータの印刷が完了した状態で印刷アプリケーションの評価を適切に行うことができる。
【0072】
さらに、上述したように、本実施形態の印刷アプリケーションは、印刷対象の画像データが印刷装置300に送信された後に、印刷装置300と引き続き通信を行うことで、印刷が完了したかを確認する見届け処理を実行する。そして、印刷アプリケーションは、印刷装置300として、その見届け処理を行う機種と見届け処理を行わない機種の両方をサポートしている。そして、本実施形態では、見届け処理を行う機種について、印刷完了が確認される(S1201、S1203でともにYesと判定される)ことを条件に、レーティング情報の入力画面が表示される。そのため、印刷が完了したことをより確実に確認した上で、レーティング情報の入力をユーザに促すことができる。
【0073】
なお、
図12のフローにおいて、印刷装置が見届け処理の対象の機種であるかの判定処理(S1203)は、印刷に成功したか否かの判定処理(S1201)の前に実行されてもよい。ただし、
図12に示した順番により、見届け処理を行わない機種についても、S1202における印刷エラー画面を表示することができる。また、アプリケーションの制御情報を取得処理(S1206)は、アプリケーション起動直後に実施する構成であってもよい。
【0074】
また、上述のように、
図12のフローにおいて、印刷アプリケーションがOSのAPIを利用して、レーティング情報の入力処理やレーティング情報の送信処理を行うことができる。この場合は、印刷アプリケーションで、レーティング情報を送付したか否かが特定できる場合には、
図12に示した処理が行われる。一方、印刷アプリケーションが、OSがレーティング情報を送付したか否かが特定することができない場合には、S1205、S1209、S1210の処理が実行されなくてもよい。即ち、レーティング情報が送信済か否かの判定(S1205)、レーティング情報が送信されたか否かの判定(S1209)、送信済フラグの更新処理(S1210)は行われない。なお、印刷アプリケーションが、OSがレーティング情報を送付したか否かが特定できるか否かは、該OSの仕様に依存する。
【0075】
次に
図13のフローチャート図を使用して、S1206における、アプリケーション制御情報を取得する処理の詳細について説明する。なお、アプリケーション制御情報は、アプリケーション制御情報管理サーバ104から受信されるものである。ただし、
図13においては、サーバ負荷や通信量の削減のために、アプリケーション制御情報の取得においてアプリケーション制御情報管理サーバ104へのアクセスが必要か否か判断される。
【0076】
まず、CPU211は、印刷アプリケーションが今回起動している間に、アプリケーション制御情報が取得されているか否かを判断する(S1301)。もしアプリケーション制御情報が今回の起動において取得済みであった場合は、CPU211は、その取得済みの情報を制御情報とし(S1308)、
図13に示す処理を終了する。
【0077】
S1301、S1308における処理により、アプリケーション制御情報管理サーバ104において、アプリケーション制御情報がアプリ起動中に変化しないにもかかわらず、サーバへのアクセスを防ぐことができる。そして、この時、制御情報は先に取得されてデータメモリ214に保持されている情報が用いられる。即ち、アプリケーション制御情報管理サーバ104にアクセスせずに済むため、サーバ負荷や通信量の削減が期待できる。
【0078】
次に、S1301において、アプリ起動中にアプリケーション制御情報が取得されていないと判定された場合には、処理がS1302に進む。CPU211は、アプリケーション制御情報管理サーバ104にアクセスし、アプリケーションの制御情報を取得する(S1302)。次に、CPU211は、アプリケーション制御情報管理サーバ104からアプリケーション制御情報が取得できたかを判定する(S1303)。S1303にいて、アプリケーションの制御情報がアプリケーション制御情報管理サーバ104から取得できたと判定された場合には、取得された情報を制御情報として、データメモリ214に保持する(S1309)。
【0079】
S1303において、アプリケーション制御情報が取得できなかったと判定された場合には、S1304に処理が進む。CPU211は、印刷アプリケーションの今回の起動中ではなく、今回の起動以前(例えば前回起動時)に取得されたアプリケーション制御情報があるかを判断する(S1304)。S1304においてNoと判定されると、CPU211は、印刷アプリケーションで予め定めている初期値をアプリケーション制御情報とし、データメモリ214に保存する(S1307)。
【0080】
S1304においてYesと判定された場合には、今回の印刷アプリケーションの起動以前に取得されていたアプリケーション制御情報を利用してよいかを判断する(S1305)。具体的には、S1305でCPU211は、印刷アプリケーションにおいて予め定められ、プログラムメモリ213または不揮発性メモリ221に記憶されている設定情報を確認する。そして、CPU211は、前回取得した情報の有無に依らず、予め決めた初期値をアプリケーション制御情報とし、データメモリ214に保存する(S1307)。
【0081】
なお、S1305で参照される設定情報は、S1305でどのように判定すればよいかを示し、例えば印刷アプリケーションの作成者により決められている。そして、印刷アプリケーションのインストール時に、該設定情報がプログラムメモリ213または不揮発性メモリ221に記憶される。この設定情報により、端末装置がサーバとの通信ができないなどの理由でレーティング情報入力画面の表示可否が不明であった場合でも、レーティング情報入力画面を表示すべきか否かが決まる。
【0082】
S1305において、前回取得した情報を利用してよい、と判断された場合には、CPU211は、前回取得した情報をアプリケーション制御情報とし、データメモリ214に保存する(S1306)。
【0083】
ここで、
図13における処理の具体例について説明する。例えば、S1305において参照される設定情報として、「前回取得した情報を利用しない」ことを示す情報が設定されているとする。また、S1307で設定されるアプリケーション制御情報の初期値が「レーティング情報入力画面を表示しない」ことを示す値であるとする。
【0084】
上記前提のもと、今回の印刷アプリの起動において、アプリケーション制御情報管理サーバ104が、アプリケーション制御情報として「レーティング情報入力画面を表示する」ことを示す情報を記憶していたとする。この場合、S1301でNoと判定され、S1303でYesと判定されると、S1309では、「レーティング情報入力画面を表示する」ことを示すアプリケーション制御情報が端末装置200により取得される。一方、S1303でNoと判定されると、S1304またはS1305の判定により、S1306の処理は行われない。そしてS1307で、アプリケーション制御情報として「レーティング情報入力画面を表示しない」ことを示す情報が取得される。
【0085】
即ち、上記前提においては、今回の印刷アプリケーションの起動後、アプリケーション制御情報管理サーバ104からアプリケーション制御情報を端末装置200が取得しない限り、レーティング情報入力画面は表示されない。
【0086】
また、
図13における処理の別の具体例について説明する。例えば、上記の例と同様に、S1305において参照される設定情報として、「前回取得した情報を利用しない」ことを示す情報が設定されているとする。また、S1307で設定されるアプリケーション制御情報の初期値が「レーティング情報入力画面を表示しない」ことを示す値であるとする。さらに、今回の印刷アプリの起動において、アプリケーション制御情報管理サーバ104が、アプリケーション制御情報として「レーティング情報入力画面を表示しない」ことを示す情報を記憶していたとする。この場合、
図13のS1306の処理は行われず、S1307~S1309のいずれでも、アプリケーション制御情報として「レーティング情報入力画面を表示しない」ことを示す情報が取得される。よって、
図12のS1207ではNoと判定され、S1208でレーティング情報入力画面が表示されることはない。
【0087】
以上のように、
図12、
図13に示す処理によれば、端末装置200がアプリケーション制御情報管理サーバ104から取得したアプリケーション制御情報により、レーティング情報入力画面を表示するか否かが判定される。そのため、アプリケーション制御情報管理サーバ104においてアプリケーション制御情報が適宜更新されることで、端末装置200は、適切なタイミング、状況で、レーティング情報入力画面を表示することができる。
【0088】
さらに、今回の印刷アプリケーションの起動においてアプリケーション制御情報が取得されている場合、端末装置200が、アプリケーション制御情報の取得のために、再度サーバにアクセスしない。そのため、アプリケーション制御情報管理サーバ104へのアクセス頻度を低減することができ、端末装置200およびアプリケーション制御情報管理サーバ104の処理負荷を低減することができる。
【0089】
なお、本実施形態では、S1301のように、レーティング情報の表示要否について印刷アプリ起動中に一度判定すればよいとしたが、これに限らない。例えば印刷アプリケーションにおいて特定の画面が表示された時に、端末装置200がサーバにアクセスしてアプリケーション制御情報の取得が行われてもよい。または、印刷アプリケーションの起動中、端末装置200が一定間隔でサーバにアクセスしてアプリケーション制御情報の取得を行ってもよい。
【0090】
また、本実施形態では、アプリケーション制御情報には、レーティング情報入力画面を表示するか否かを示す情報が含まれている例について説明した。ただし、アプリケーション制御情報に含まれる情報はこれに限らない。例えば、アプリケーションのある機能を有効にさせるか否かの機能情報を含んでもよい。CPU211は、印刷アプリケーションを実行して、この機能情報を取得した場合、当該機能情報で有効として示されている機能のボタンを印刷アプリケーションの画面に表示させる。またCPU211は、当該機能情報で有効として示されていない機能のボタンを、印刷アプリケーションの画面において表示させない。さらに、アプリケーション制御情報には、印刷アプリケーションが印刷を実行させる印刷装置の機種情報が含まれてもよい。CPU211は、例えばS1103において、当該機種情報が示す機種について登録可能となるよう登録処理を行ってもよい。
[実施形態2]
実施形態1ではアプリケーション制御情報には、レーティング情報入力画面の表示可否情報が含まれていた。実施形態2では、レーティング情報入力画面の表示可否情報に加え、レーティング情報入力画面を表示可能なアプリバージョンを示すバージョン情報が含まれる。
【0091】
例えば印刷アプリケーションのバージョン1.0.0を公開した当初は、アプリケーション制御情報管理サーバ104に記憶されるアプリケーション制御情報において、レーティング情報入力画面の表示可否情報は「可」であるとする。このとき印刷アプリケーションのバージョン1.0.0について、レーティング情報入力画面が表示され得る。その後、アプリケーション制御情報管理サーバ104に記憶されるアプリケーション制御情報に含まれるレーティング情報が「否」に変更されたとする。それにより、レーティング情報入力画面が表示されなくなる。その後、印刷アプリケーションのバージョン1.0.0に新機能が追加されるなどしたバージョン2.0.0が公開された場合、再度アプリケーションの評価が必要な場合がある。その際はアプリケーション制御情報管理サーバ104に記憶されるアプリケーション制御情報に含まれるレーティング情報入力画面の表示可否情報が「可」に変更される。
【0092】
その場合、バージョン2.0.0ではレーティング情報入力画面が表示されるようになるが、新機能を搭載する前のバージョン1.0.0でもレーティング情報入力画面が表示される可能性がある。それを避ける場合、アプリケーション制御情報に、レーティング情報入力画面の表示可能なアプリバージョンを示すバージョン情報が含まれる。なお、バージョン情報は、レーティング情報入力画面の表示可能な最小(最古)のバージョンを示す。
【0093】
CPU211は、印刷アプリケーションにより、
図12のS1207において説明したように、アプリケーション制御情報における表示可否情報が「否」であれば、レーティング情報入力画面を表示しないと判断する。もし当該表示可否情報が「可」であれば、CPU211は上述のバージョン情報を利用する。具体的には、バージョン情報が示すバージョンが起動中の印刷アプリケーションのバージョンと同じ、もしくは古いバージョンであれば、S1207においてCPU211はレーティング情報入力画面を表示すると判断する。一方、バージョン情報が示すバージョンが起動中のアプリケーションのバージョンより新しいバージョンであれば、S1207においてCPU211は、レーティング情報入力画面を表示しないと判断する。
【0094】
これにより、例えばレーティング情報入力画面の表示可否情報が「可」と設定され、バージョン情報がバージョン「2.0.0」を示すとする。この場合、バージョン1.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面が表示されず、バージョン2.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面が表示され得る。
[実施形態3]
実施形態2ではレーティング情報入力画面の表示可否情報と、バージョン情報が、別の情報としてアプリケーション制御情報として含まれる例について説明した。実施形態3では、これらがまとまったひとつの情報が、アプリケーション制御情報に含まれる例について説明する。
【0095】
具体的な例としては、アプリケーション制御情報において、レーティング情報入力画面の表示可能なバージョンとして、「2.0.0、3.0.0、5.0.0」というようにバージョンが列挙される。S1207においてCPU211は、起動中のアプリケーションのバージョンが、アプリケーション制御情報に含まれていれば、レーティング情報入力画面の表示は「可」と判断する(S1207でYes)。一方、起動中のアプリケーションのバージョンが、アプリケーション制御情報に含まれていなければ、レーティング情報入力画面の表示は「不可」と判断される(S1207でNo)。例えば、レーティング情報入力画面の表示可能なバージョン情報が前述の「2.0.0、3.0.0、5.0.0」であるとする。このとき、バージョン1.0.0やバージョン4.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面は表示されず、バージョン2.0.0、3.0.0、5.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面が表示され得る。
【0096】
本実施形態ではレーティング情報入力画面の表示可能なバージョン情報を例にした。つまり、この方法は、特定のバージョンについてのみレーティング情報入力画面を表示させる場合に適している。ただし、これとは逆にレーティング情報入力画面が表示されないバージョン情報がアプリケーション制御情報に含まれてもよい。例えばバージョン情報が「2.0.0、3.0.0、5.0.0」を示す場合、バージョン2.0.0、3.0.0、5.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面が表示されない。一方、バージョン1.0.0や4.0.0、6.0.0の印刷アプリケーションではレーティング情報入力画面が表示され得る。この方法は、特定のバージョンについてはレーティング情報入力画面を表示させない場合に適している。
【0097】
なお、以上の実施形態では、アプリケーションの例として印刷アプリケーションを例に説明した。しかしこれに限らず、写真管理アプリケーション、ウェブブラウザなどの種々のアプリケーションであってもよい。または、例えば表示対象のデータを外部の表示デバイスに表示させるアプリケーションであってもかまわない。即ち、外部デバイスに種々の処理を実行させるアプリケーションに本実施形態の処理を適用することができる。この場合、CPU211がアプリケーションにより外部デバイスに所定の処理を実行させ、その所定の処理が完了したことを条件に、該アプリケーションの評価を入力するための入力画面が表示される。
【0098】
なお、以上の実施形態の機能は以下の構成によっても実現することができる。つまり、本実施形態の処理を行うためのプログラムコードをシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することとなり、またそのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本実施形態の機能を実現することになる。
【0099】
また、本実施形態の機能を実現するためのプログラムコードを、1つのコンピュータ(CPU、MPU)で実行する場合であってもよいし、複数のコンピュータが協働することによって実行する場合であってもよい。さらに、プログラムコードをコンピュータが実行する場合であってもよいし、プログラムコードの機能を実現するための回路等のハードウェアを設けてもよい。またはプログラムコードの一部をハードウェアで実現し、残りの部分をコンピュータが実行する場合であってもよい。
【符号の説明】
【0100】
211 CPU
213 プログラムメモリ