(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】後処理装置
(51)【国際特許分類】
B65H 37/04 20060101AFI20240729BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240729BHJP
B65H 31/34 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
B65H37/04
G03G21/00 384
G03G21/00 386
B65H31/34
(21)【出願番号】P 2020096093
(22)【出願日】2020-06-02
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】庄司 龍平
(72)【発明者】
【氏名】高橋 元気
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 和久
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-079156(JP,A)
【文献】特開2020-079160(JP,A)
【文献】特開2006-282365(JP,A)
【文献】特開2019-006540(JP,A)
【文献】特開2010-208747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 37/04
B65H 31/34
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に接続可能な後処理装置であって、
シートが積載されるトレイと、
シートの種類に関する情報が入力される入力手段と、
前記トレイに積載されたシート束を整合する整合手段と、
前記トレイに積載されたシート束にステイプルを行うステイプル手段と、
前記ステイプルされたシート束を排出口を介して排出する排出手段と、を備え、
前記画像形成装置から前記トレイに搬送されたシート束にステイプルを行う第1のモードと、外部から前記排出口を介して前記トレイに挿入されたシート束にステイプルを行う第2のモードと、を切り替え可能な後処理装置において、
前記第2のモードでステイプルを実行する場合に、前記入力手段により入力された前記シートの種類に関する情報に応じて、前記ステイプル手段によるステイプル条件
および前記整合手段によりシート束を整合する整合条件を変更
し、前記整合手段によりシート束の整合を行った後に前記ステイプル手段によりステイプルを行うことを特徴とする後処理装置。
【請求項2】
前記ステイプル手段によるステイプル条件とは、前記ステイプル手段に供給される電流量、前記ステイプル手段によるステイプルの動作速度、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
前記整合する条件とは、前記整合手段によるシート束の整合回数、前記整合手段による押し当て量、前記整合手段による整合の動作速度、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
1に記載の後処理装置。
【請求項4】
前記第1のモードと前記第2のモードとを切り替える切り替え手段と、
前記ステイプル手段によるステイプルの実行を指示するステイプル指示手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項5】
前記入力手段は、シートの種類がそれぞれ割りてられた複数のボタンであることを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項6】
前記入力手段は、操作パネルであり、
前記シートの種類に関する情報として、シートの種別、シートの坪量、シートの枚数、の少なくとも1つを入力可能であることを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項7】
画像形成装置に接続可能な後処理装置であって、
シートが積載されるトレイと、
シートの種類に関する情報が入力される入力手段と、
前記トレイに積載されたシート束を整合する整合手段と、
前記トレイに積載されたシート束にステイプルを行うステイプル手段と、
前記ステイプルされたシート束を排出口を介して排出する排出手段と、を備え、
前記画像形成装置から前記トレイに搬送されたシート束にステイプルを行う第1のモードと、外部から前記排出口を介して前記トレイに挿入されたシート束にステイプルを行う第2のモードと、を切り替え可能な後処理装置において、
前記第2のモードでステイプルを実行する場合に、前記入力手段により入力された前記シートの種類に関する情報に応じて、前記整合手段によりシート束を整合する条件を変更することを特徴とする後処理装置。
【請求項8】
前記第2のモードでステイプルを実行する場合に、前記整合手段によりシート束の整合を行った後に、前記ステイプル手段によりステイプルを行うことを特徴とする請求項
7に記載の後処理装置。
【請求項9】
前記整合する条件とは、前記整合手段によるシート束の整合回数、前記整合手段による押し当て量、前記整合手段による整合の動作速度、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
7又は
8に記載の後処理装置。
【請求項10】
前記第1のモードと前記第2のモードとを切り替える切り替え手段と、
前記ステイプル手段によるステイプルの実行を指示するステイプル指示手段と、を備えることを特徴とする請求項
7乃至
9のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項11】
前記入力手段は、シートの種類がそれぞれ割りてられた複数のボタンであることを特徴とする請求項
7乃至1
0のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項12】
前記入力手段は、操作パネルであり、
前記シートの種類に関する情報として、シートの種別、シートの坪量、シートの枚数、の少なくとも1つを入力可能であることを特徴とする請求項
7乃至1
0のいずれか1項に記載の後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステイプル処理を実行する後処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置に接続可能であり、画像形成装置から排出されるシート束にステイプル等の後処理を行う後処理装置が知られている。このような後処理装置においては、画像形成装置から排出されたシート束にステイプルを行う機能と、ユーザによって、後処理装置外から挿入されたシート束に対してステイプルを行う機能(以下、マニュアルステイプルとも称する)と、を有するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、マニュアルステイプルを行う場合に、後処理装置のシートをガイドするガイド幅を後処理装置で変更することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の後処理装置においては、サイズに応じてガイド幅を変更することは開示されている。しかし、後処理装置においてはガイド幅を変更するだけでなく、シートの種類などに応じてステイプルの条件を変更することが望まれる。
【0006】
本出願に係る発明は、以上のような状況を鑑みてなされたものであり、シートの種類などに応じてステイプルの条件を変更することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、画像形成装置に接続可能な後処理装置であって、シートが積載されるトレイと、シートの種類に関する情報が入力される入力手段と、前記トレイに積載されたシート束を整合する整合手段と、前記トレイに積載されたシート束にステイプルを行うステイプル手段と、前記ステイプルされたシート束を排出口を介して排出する排出手段と、を備え、前記画像形成装置から前記トレイに搬送されたシート束にステイプルを行う第1のモードと、外部から前記排出口を介して前記トレイに挿入されたシート束にステイプルを行う第2のモードと、を切り替え可能な後処理装置において、前記第2のモードでステイプルを実行する場合に、前記入力手段により入力された前記シートの種類に関する情報に応じて、前記ステイプル手段によるステイプル条件および前記整合手段によりシート束を整合する整合条件を変更し、前記整合手段によりシート束の整合を行った後に前記ステイプル手段によりステイプルを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の構成によれば、シートの種類などに応じてステイプルの条件を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】画像形成装置100と後処理装置901の概略構成図
【
図4】画像形成装置100と後処理装置901のシステム構成を説明するためのブロック図
【
図5】後処理制御部303に関連するハードウェア構成図
【
図6】マニュアルステイプル処理を実行する場合の後処理制御部303の動作を示すフローチャート
【
図9】画像形成装置100と後処理装置901のシステム構成を説明するためのブロック図
【
図10】後処理制御部303に関連するハードウェア構成図
【
図11】マニュアルステイプル処理を実行する場合の後処理制御部303の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、画像形成装置100と後処理装置901の概略構成図である。なお、以降では一例として後処理装置901と画像形成装置100とそれぞれ別々のユニットとして説明するが、後処理装置901と画像形成装置100とを一体のユニット(画像形成システム)とする構成でも良い。
【0012】
図1は、本実施形態における画像形成装置100と後処理装置901の構成を示す図である。画像形成装置100は、電子写真方式のカラーレーザービームプリンタである。画像形成装置100は、現像色の数だけ並置されたステーション毎に、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成された感光ドラム5Y、5M、5C、5Kを備えている。ここで、Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックを表している。なお、以下の説明において色を区別する必要が無い場合には、末尾の英文字Y、M、C及びKを除いた参照符号を使用することもある。画像形成装置100は、帯電器7、レーザスキャナ10、現像器8、トナーカートリッジ11、中間転写ベルト12、一次転写ローラ6、二次転写ローラ9、定着器13を備えている。
【0013】
印刷動作が開始されると、感光ドラム5は、不図示の駆動モータによって反時計回り方向(図中、矢印方向)に回転する。帯電器7は、感光ドラム5を帯電させるために、帯電スリーブ7Sを有している。帯電スリーブ7Sによって帯電された感光ドラム5の表面は、レーザスキャナ10によって露光される。レーザスキャナ10は入力された画像データに基づいて感光ドラム5を露光し、感光ドラム5に静電潜像を形成する。現像器8は、感光ドラム5に形成された静電潜像を可視化するために、現像スリーブ8Sを有している。現像スリーブ8Sは感光ドラム5にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像として可視化する。
【0014】
中間転写ベルト12は、駆動ローラ18aと従動ローラ18b、18cによって張設された無端状ベルトである。中間転写ベルト12は、感光ドラム5に当接しつつ、駆動ローラ18aによって時計回り方向(図中、矢印方向)に回転する。そして、中間転写ベルト12には、一次転写ローラ6によって、順次、トナー像が転写される(以下、一次転写とも称する)。各色のトナー像が中間転写ベルト12に重なって転写されることにより、中間転写ベルト12にカラー画像が形成される。
【0015】
給紙カセット2、又はマルチトレイ3には例えば紙であるシート1(記録材)が載置されている。給紙ローラ4は給紙カセット2又はマルチトレイ3から搬送路25へシート1を給紙する。搬送路25へ給紙されたシート1は、搬送ローラ24によってレジストレーションセンサ19へ向けて搬送される。レジストレーションセンサ19がシート1の先端を検知すると、シート1は更に一定量だけ搬送され、停止しているレジストレーションローラ23に対して突き当てられる。これによりシート1には撓み(ループともいう)が形成される。レジストレーションローラ23は中間転写ベルト12に形成されたトナー像とタイミングが合うように、停止しているシート1を二次転写ローラ9へ向けて再搬送する。シート1は、中間転写ベルト12と二次転写ローラ9により狭持搬送され、中間転写ベルト12に形成されたトナー像が一括してシート1に転写される(以下、二次転写とも称する)。二次転写を行う場合は、二次転写ローラ9は実線で示す位置に移動して中間転写ベルト12に当接する。二次転写を行わない場合は、二次転写ローラ9は点線で示す位置に移動して中間転写ベルト12から離間する。
【0016】
定着器13は、シート1を定着部搬送センサ22へ向けて搬送しつつ、転写されたトナー像をシート1に定着させる。定着器13は、シート1を加熱する定着ローラ14と、シート1を定着ローラ14に圧接させる加圧ローラ15を有している。定着ローラ14と加圧ローラ15は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ16、17が配置されている。クリーニング装置21は、中間転写ベルト12に残ったトナーをクリーニングする。クリーニングされたトナーは、クリーニング装置21が有するクリーナ容器に蓄えられる。
【0017】
後処理装置901は、画像形成装置100から搬送されたシート1を受け取り、受け取ったシート1に対して所定の後処理を実行する。後処理装置901が行う後処理としては、例えばステイプル処理、製本処理、シフト処理などが挙げられる。ステイプル処理とは、シート1を所定枚数積載した後に、シート1の特定の端部近傍に綴じ処理を行う処理である。製本処理とは、シート1を所定枚数積載した後に、中折り処理又は中綴じ処理を行う処理である。シフト処理とは、シート1の幅方向(図中の排紙方向と直交する方向)において、シート1の位置をずらす処理である。なお、後処理装置901は、画像形成装置100から搬送されたシート1に対して何も処理せずに排紙するスタック処理を実行することもできる。
【0018】
後処理装置901は、搬送ローラ対915と、ステイプルトレイ912と、排紙ローラ対916と、排紙ローラ対916の下流側に配置された上下動可能な排紙トレイ910、911を備えている。搬送ローラ対915は、画像形成装置100から搬送されるシート1を受け取り、ステイプルトレイ912に向けて搬送する。ステイプルトレイ912は、シフト処理やステイプル処理を実行するために、シート1が一時的に積載される。ステイプルトレイ912にシート1を積載する場合は、排紙ローラ対916を正転させてシート1を受け取り、シート1の後端が搬送ローラ対915を抜けたタイミングで、排紙ローラ対916と引き込みローラ917を逆転させる。これにより、シート1をステイプルトレイ912に送り込み、シート1の搬送方向において、シート1の整合を行う。
【0019】
整合手段としてのジョガーユニット919は、ステイプルトレイ912に受け入れたシート1を積載する積載面と平行であり、シート1の排紙方向と直交する方向、すなわちシート1の幅方向において、ステイプルトレイ912に積載されたシート1を整合する。シフト処理をする場合、ジョガーユニット919は、ステイプルトレイ912に積載されたシート1を整合させるだけでなく、幅方向においてシート1の位置をずらすように動作する。
【0020】
ステイスプ手段としてのステイプルユニット913は、ステイプル処理に使用する針がまとめられているステイプルカートリッジ914を有し、ステイプルトレイ912に積載された複数枚のシート1に対して、ステイプル処理を実行する。ステイプルユニット913によってステイプル処理されたシート1の束は、後処理装置901の排紙口940(排出口)を介して、排出手段としての排紙ローラ対916によって排紙トレイ910、又は排紙トレイ911へ排紙される。以下、このステイプルについての機能を自動ステイプルとも称する。
【0021】
排紙口940は、自動ステイプル処理(第1のモードとも称する)時には、ステイプルされたシート束を排紙トレイ910、又は911に排紙させるために機能する。マニュアルステイプル処理(第2のモードとも称する)時には、ステイプルトレイ912にシート束をセットするセット部として機能する。また、排紙口940は、排紙口カバー918によって開閉されるようになっている。マニュアルステイプル処理を行わない場合は、排紙口カバー918は閉じられており、マニュアルステイプル処理を行う場合は、排紙口カバー918は開かれる構成となっている。なお、マニュアルステイプル処理の詳細については、後述する。
【0022】
図2は、後処理装置901の俯瞰図である。
図2を用いて、ステイプルトレイ912におけるシート束902を整合する整合動作について説明する。ジョガーユニット919は、シート束902の幅方向を整合するための、基準側ジョガー919Aと、整合側ジョガー919Bを備えている。ステイプルトレイ912にシート束902が積載されている状態において、基準側ジョガー919A、整合側ジョガー919Bは、
図2(a)のようにシートのサイズよりも若干幅方向に余裕をもたせた位置に停止している。この位置を、ホームポジションとも称する。ホームポジションにおいては、シート1のステイプルトレイ912への搬送を妨げないようになっている。
【0023】
ステイプルトレイ912にシート1が搬送されると、シート検知センサ204によってシート1が検知される。ステイプルトレイ912にシート1が積載されると、ホームポジションからシートサイズに応じた所定距離だけ基準側ジョガー919Aが矢印X方向に、整合側ジョガー919Bが矢印X’方向にそれぞれ移動する。これにより、ステイプルトレイ912に積載されたシート束902の幅方向の整合を実行する。整合を行った後は、次のシート1がステイプルトレイ912に搬送されることに備えて、再びホームポジションに移動する。そして、ステイプルトレイ912に所定枚数のシート1が積載されてシート束902となると、
図2(b)に示すように、ジョガーユニット919をシートサイズ位置に応じた位置に移動した状態で停止させる。これにより、シート束902の位置が幅方向に固定され、ステイプルユニット913によってステイプルが行われる。
【0024】
図3は、後処理装置901の俯瞰図である。次に、
図1と
図3を用いて、ユーザによって後処理装置901の外部から挿入されたシート束902に対してステイプルを行う、マニュアルステイプル処理について説明する。後処理装置901には、切り替え手段としてのマニュアルステイプル移行ボタン201と、ステイプル指示手段としてのマニュアルステイプル実行ボタン202が設置されている。また、マニュアルステイプルを行う場合のシートの種類に関する情報を入力する入力手段としての薄紙選択ボタン205、普通紙選択ボタン206、厚紙選択ボタン207が設置されている。本実施形態における後処理装置901は、ユーザがシート束902を後処理装置901の外部から排紙口940を介してステイプルトレイ912に挿入することで、マニュアルステイプルが実行できる構成となっている。
【0025】
ユーザによりマニュアルステイプル移行ボタン201が押下され、マニュアルステイプル処理を実行するモードが選択された場合、後処理装置901は排紙口940を開放するために排紙口カバー918を開位置に移動させる。さらに、排紙ローラ対916と引き込みローラ917を点線の位置へ移動して離間する。これにより、排紙ローラ対916や引き込みローラ917によって、ユーザによるシート束をステイプルトレイ912に挿入する妨げにならないようにしている。
【0026】
また、ジョガーユニット919は、シート束902をステイプルトレイ912へ案内するシートガイド部となる。ジョガーユニット919の基準側ジョガー919A、整合側ジョガー919Bは、相互に近接離反する方向で、相対的に近づく位置や離れる位置に移動可能である。それぞれの位置および相互間の距離を変更することで、挿入されるシートのサイズに応じたシートガイド部として機能することが可能となっている。ジョガーユニット919に沿って、外部から排紙口940を介して挿入されたシート束902は、シート検知センサ204によって検知される。シート検知センサ204がシート束902を検知すると、後処理装置901はマニュアルステイプル実行待ち状態になる。
【0027】
ユーザは、マニュアルステイプルの実行を指示する前に、挿入したシート束902の種類を入力するために、薄紙選択ボタン205、普通紙選択ボタン206、厚紙選択ボタン207のいずれかを押下する。このユーザから入力されたシートの種類に関する情報に応じて、後処理装置901は挿入されたシート束902に応じた整合動作又はステイプル動作を実施するための条件を変更する。条件の一例を以下の表1に示す。ここでは、整合動作としての条件は、整合回数、押し当て量、整合動作速度を挙げる。ステイプル動作としての条件は、電流量、ステイプル動作速度を挙げる。なお、これらの動作条件は一例であり、これに限られるものではない。
【0028】
【0029】
以下、普通紙を選択した場合の条件値を基準として、薄紙が選択された場合は普通紙より条件値を少なくし、厚紙が選択された場合は普通紙より条件値を多くする場合を一例として説明する。条件値は、それぞれの項目において、相対的に薄紙<普通紙<厚紙、となるように設定している。具体的な条件値は、後処理装置901の特性に応じて求まる実験により取得した値などを用いることができる。
【0030】
例えば、普通紙選択ボタン206が押下された場合、基準となる各条件値を設定する。薄紙選択ボタン205が押下された場合、整合動作の条件値、及びステイプル動作の条件値を、普通紙の条件値より少なくする。具体的には、整合動作においては、ジョガーユニット919をシート束902に押し当てる押し当て量を小さする。また、ジョガーユニット919をシート束902に押し当てる押し当て速度を遅くする。また、ジョガーユニット919によるシート束902の整合回数を減らす。ステイプル動作においては、ステイプルユニット913に供給する電流量を小さくする。また、ステイプルユニット913によるシート束902へのステイプル動作速度を遅くする。
【0031】
一方、厚紙選択ボタン207が押下された場合、整合動作の条件値、及びステイプル動作の条件値を、普通紙の条件値より多くする。具体的には、整合動作においては、ジョガーユニット919をシート束902に押し当てる押し当て量を大きくする。また、ジョガーユニット919をシート束902に押し当てる押し当て速度を速くする。また、ジョガーユニット919によるシート束902の整合回数を増やす。ステイプル動作においては、ステイプルユニット913に供給する電流量を大きくする。また、ステイプルユニット913によるシート束902へのステイプル動作速度を速くする。
【0032】
なお、ここで示した条件は一例であり、これに限られるものではない。例えば、シートの種類は3種類に限られるものではなく、2種類でも良いし、3種類より多くしてもよい。また、シートの種類によって分類する例を示したが、例えばシートの坪量に応じて分類するなどしてもよい。また、薄紙、普通紙、厚紙で、それぞれの条件を異ならせる一例を説明したが、いずれかの条件を等しくするなどしてもよい。また、整合回数、押し当て量、整合動作速度、電流量、ステイプル動作速度のすべてを必ず変更する必要はなく、いずれかの条件を変更してもよい。
【0033】
そして、ユーザによりマニュアルステイプル実行ボタン202が押下されると、後処理装置901はジョガーユニット919によるシート束902に対する整合処理とステイプルユニット913によるステイプル処理を行う。マニュアルステイプル処理終了後、後処理装置901は
図1の排紙ローラ対916と引き込みローラ917を実線の位置へ移動させてシート束902に当接させ、正回転させることでシート束902を排紙トレイ911へ排出する。
【0034】
図4は、画像形成装置100と後処理装置901のシステム構成を説明するためのブロック図である。コントローラ301は、ホストコンピュータ等の外部機器300と通信を行って、印刷データを受信する。また、コントローラ301は、画像形成装置100と後処理装置901を統括して制御しており、エンジン制御部302は画像形成装置100を制御し、シート1に画像形成処理を行い、後処理装置901に向けて搬送処理を行う。後処理制御部303は、後処理装置901を制御し、画像形成装置100から搬送されたシート1に対して後処理を行う。又は、ユーザによって外部から挿入されたシート束902に対して後処理を行う。
【0035】
シリアル信号線304は、コントローラ301からエンジン制御部302へコマンド信号を送信する信号線である。シリアル信号線305は、コントローラ301から後処理制御部303へコマンド信号を送信する信号線である。シリアル信号線306は、コマンド信号に応えてエンジン制御部302からコントローラ301へステータスデータを送信する信号線である。シリアル信号線307は、後処理制御部303からコントローラ301へステータスデータを送信する信号線である。コントローラ301は、エンジン制御部302や後処理制御部303からのステータスデータを受信することで制御を行っている。このように複数の装置が接続され動作する場合は、コントローラ301が各装置の制御や状態を一元管理し、各装置間の動作の整合性を保つ。なお、コントローラ301とエンジン制御部302は画像形成装置100に設けられており、後処理制御部303は後処理装置901に設けられている。
【0036】
後処理制御部303は、コントローラ301からのコマンド信号に応じてシートの搬送と後処理を行う。また、自動ステイプルを行う場合、後処理制御部303は画像形成装置100から排紙されたシート1の束(シート束902)に対して、ジョガーユニット919を制御して整合処理を行い、ステイプルユニット913を制御してステイプル処理を行う。また、マニュアルステイプル処理を行う場合、後処理制御部303は、マニュアルステイプル移行ボタン201の押下によりマニュアルステイプルモードに切り替えられたか否かを判断する。また、マニュアルステイプル実行ボタン202の押下によりステイプルを実行する。また、シート検知センサ204の入力信号、薄紙選択ボタン205、普通紙選択ボタン206、厚紙選択ボタン207の入力信号に基づき、ジョガーユニット919やステイプルユニット913の動作を制御する。これらにより、マニュアルステイプル処理における、シート束902に対する整合処理や、ステイプル処理の実行を制御したり、マニュアルステイプルモードの解除を制御したりする。
【0037】
図5は、後処理制御部303に関連するハードウェア構成図である。後処理制御部303はCPU400を有しており、シリアル通信手段427を介してコントローラ301と通信する。シリアル通信手段427は、CPU400とコントローラ301を、シリアル信号線305や307を含む複数の信号線を用いて接続する。外部機器300から印刷データ428がコントローラ301に通知されると、コントローラ301はシリアル通信手段427を介して排紙動作開始信号422やシートサイズ情報423をCPU400に通知する。また、CPU400からシリアル通信手段427を介して、コントローラ301に排紙動作実行状態425やマニュアルステイプルモード移行状態426が通知される。
【0038】
CPU400の出力端子にはモータドライバ410、411が接続される。モータドライバ410は排紙モータ401を駆動する。排紙モータ401が回転することにより、排紙ローラ対916と引き込みローラ917が回転し、シート1を排紙トレイ910、または911へ排出する。モータドライバ411は離間モータ402を駆動する。離間モータ402が正転することにより、排紙ローラ対916と引き込みローラ917を当接させることができる。また、離間モータ402が逆転することにより、排紙ローラ対916と引き込みローラ917を離間させることができる。シート検知センサ204は、プルアップ抵抗413を使用し、バッファ414を介し、センサ状態(ON信号、又はOFF信号)をCPU400に入力する。マニュアルステイプル移行ボタン201、マニュアルステイプル実行ボタン202、薄紙選択ボタン205、普通紙選択ボタン206、厚紙選択ボタン207は、ボタンの押下状態(ON信号、又はOFF信号)をCPU400に入力する。
【0039】
また、CPU400の出力端子にはジョガーユニット919のジョガーモータ駆動信号412とステイプルユニット913のステイプルモータ駆動信号415が接続される。また、CPU400の入力端子にはステイプルユニット913のホームポジションセンサ信号416が接続される。整合動作を行う際、CPU400はジョガーモータ駆動信号412を介して、ジョガーユニット919内の不図示のジョガーモータを駆動して整合処理を行う。ステイプル動作を行う場合、CPU400はステイプルモータ駆動信号415を介してステイプルユニット913内の不図示のステイプルモータを駆動してステイプル処理を行う。そして、ホームポジションセンサ信号416の入力値に応じて、ステイプルモータ駆動信号415を介して、ステイプルモータを停止させる。
【0040】
図6はマニュアルステイプル処理を実行する場合の後処理制御部303の動作を示すフローチャートである。なお、後処理制御部303に搭載されたCPU400のROM等に記憶されているプログラムに基づいて、マニュアルステイプル処理に関する制御が実行される。
【0041】
S501において、後処理制御部303はユーザによりマニュアルステイプル移行ボタン201が押下されると、マニュアルステイプルモードへ移行したことを、シリアル通信手段427を介して、コントローラ301へ通知する。S502において、コントローラ301はマニュアルステイプルモードに移行したことを受信すると、シリアル通信手段427を介して、後処理制御部303にシートサイズ情報423を通知する。
【0042】
S503において、後処理制御部303は排紙ローラ対916と引き込みローラ917をそれぞれ離間する。さらに、排紙口940を開放するために、排紙口カバー918を開位置に移動させる。S504において、後処理制御部303は排紙口940が開放されると、受信したシートサイズ情報423に基づき、ジョガーユニット919を挿入されるシート束902のガイド部として機能させるためにサイズに応じた位置に移動させる。そして、ユーザによりシート束902がステイプルトレイ912に挿入されるのを待つ。S505において、後処理制御部303はマニュアルステイプルを実行する場合の条件値を普通紙の値を基準値として初期設定する。
【0043】
S506において、後処理制御部303は薄紙選択ボタンが押下されたか否かを判断する。薄紙選択ボタンが押下されるとS507へ、押下されないとS508へ進む。S507において、後処理制御部303はマニュアルステイプルを実行する場合の条件値を薄紙の値に変更する。
【0044】
S508において、後処理制御部303は普通紙選択ボタンが押下されたか否かを判断する。普通紙選択ボタンが押下されるとS509へ、押下されないとS510へ進む。S509において、後処理制御部303はマニュアルステイプルを実行する場合の条件値を普通紙の値に変更する。
【0045】
S510において、後処理制御部303は厚紙選択ボタンが押下されたか否かを判断する。厚紙選択ボタンが押下されるとS511へ、押下されないとS512へ進む。S511において、後処理制御部303はマニュアルステイプルを実行する場合の条件値を厚紙の値に変更する。
【0046】
S512において、後処理制御部303はシート検知センサ204によりシート束902が検知されたか否かを判断する。シート束902が検知されるとS513へ進む。検知されないとS506へ戻る。S513において、後処理制御部303はマニュアルステイプル実行ボタン202が押下されたか否かを判断する。マニュアルステイプル実行ボタン202が押下されるとS514へ進む。マニュアルステイプル実行ボタン202が押下されないとS506へ戻る。
【0047】
S514において、後処理制御部303はジョガーユニット919により整合動作を実行する。S515において、後処理制御部303はステイプルユニット913によりステイプル動作を実行する。
【0048】
S516において、後処理制御部303はシート検知センサ204により、ステイプル処理が実行されたシート束902が検知されているか否かを判断する。シート束902が検知されている場合は、ユーザによりシート束902が引き抜かれるのを待つ。シート束902が検知されていない場合は、シート束902が引き抜かれたと判断し、S517に進む。S517において、後処理制御部303は排紙ローラ対916と引き込みローラ917を当接させる。そして、排紙口940を閉鎖するために、排紙口カバー918を閉位置に移動する。S518において、後処理制御部303はコントローラ301へマニュアルステイプルモードが終了したことを通知し、マニュアルステイプルモードを終了する。
【0049】
このように、マニュアルステイプルモードでステイプル処理を行う前に、シートの種類に関する情報に応じて、整合動作の条件値やステイプル動作の条件値を変更することができるようになった。シートの種類に応じて条件値を変更して、整合動作やステイプル動作を行うことができるため、ステイプル処理されたシート束902の品質を向上することができる。
【0050】
なお、本実施形態においては、紙の厚み(薄紙、普通紙、厚紙)に応じた選択ボタンを設けて、ユーザにシートの種類に関する情報を入力させたが、これに限定されるものではない。例えば、シートの坪量(60g以下、60g~120g、120g以上)に応じた選択ボタンを設けて、ユーザにシートの種類に関する情報を入力させてもよい。また、例えばシートの枚数(5枚以下、5枚~20枚、20枚以上)に応じた選択ボタンを設けて、ユーザにシートの種類に関する情報を入力させてもよい。また、ステイプル処理の強度(弱ステイプル、強ステイプル)に応じた選択ボタンを設けて、ユーザに入力させてもよい。
【0051】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、選択ボタンを設けてシートの種類に関する情報を入力する方法について説明した。本実施形態においては、操作パネル311を用いてシートの種類に関する情報を入力する方法について説明する。なお、後処理装置等の先の第1の実施形態と同様の構成については、本実施形態においての詳しい説明は省略する。
【0052】
図7は、後処理装置901の俯瞰図である。先の第1の実施形態の
図3とは、マニュアルステイプルを行う場合のシートの種類に関する情報を入力する入力手段としての薄紙選択ボタン205、普通紙選択ボタン206、厚紙選択ボタン207が設置されていないことが異なる。他の構成は同様のため、同様の符号を付し、ここでの詳しい説明は省略する。
【0053】
図8は、画像形成装置100又は後処理装置901に設けられた操作パネル311と操作パネル311に表示されたマニュアルステイプル条件の設定画面を示す図である。本実施形態においては、操作パネル311がマニュアルステイプルを行う場合のシートの種類に関する情報を入力する入力手段となる。ユーザはマニュアルステイプルを実施する場合に、操作パネル311の表示画面に従いマニュアルステイプルを実行するためのシートの種類に関する情報を入力する。ここでは一例として、ステイプル箇所、シートサイズ、シート枚数、シート種別、シート坪量の各情報が入力可能となっている。
【0054】
図9は、画像形成装置100と後処理装置901のシステム構成を説明するためのブロック図である。操作パネル311は、ユーザからの要求(例えばコピー指示など)や、ユーザへの通知(例えばカートリッジ等の消耗品に対する残量通知など)を表示するユーザインターフェースである。シリアル信号線312は、ユーザへの要求、及び通知情報をコントローラ301から操作パネル311へ送信する信号線である。シリアル信号線313は、ユーザからの指示情報を操作パネル311からコントローラ301へ送信する信号線である。
【0055】
マニュアルステイプルモード判定部310は、操作パネル311により設定されたシートの種類に関する情報に応じて、マニュアルステイプルを実行するモードを判別する判別部である。マニュアルステイプルを行う場合、後処理制御部303は、以下の情報を用いる。マニュアルステイプル移行ボタン201、マニュアルステイプル実行ボタン202、シート検知センサ204の入力信号、操作パネル311で入力されコントローラから受信したシートの種類に関する情報、マニュアルステイプルモード判定部310の判定結果。これらの情報に基づき、ジョガーユニット919やステイプルユニット913の動作を制御する。これらにより、マニュアルステイプル処理における、シート束902に対する整合処理や、ステイプル処理の実行を制御したり、マニュアルステイプルモードの解除を制御したりする。
【0056】
図10は、後処理制御部303に関連するハードウェア構成図である。操作パネル311とコントローラ301はシリアル通信線で接続される。CPU400からシリアル通信手段427を介して、コントローラ301にマニュアルステイプルモード移行状態426が通知される。すると、コントローラ301は操作パネル311にシート情報430をユーザに要求する画面を表示するための情報を送信する。操作パネル311はユーザにより入力されたシート情報430をコントローラ301に通知し、コントローラ301はシート情報430をCPU400に通知する。
【0057】
図11はマニュアルステイプル処理を実行する場合の後処理制御部303の動作を示すフローチャートである。なお、後処理制御部303に搭載されたCPU400のROM等に記憶されているプログラムに基づいて、マニュアルステイプル処理に関する制御が実行される。
【0058】
S601において、後処理制御部303はユーザによりマニュアルステイプル移行ボタン201が押下されると、マニュアルステイプルモードへ移行したことを、シリアル通信手段427を介して、コントローラ301へ通知する。S602において、コントローラ301はマニュアルステイプルモードに移行したことを受信すると、シリアル通信手段427を介して、後処理制御部303にシートサイズ情報423を通知する。
【0059】
S603において、後処理制御部303は排紙ローラ対916と引き込みローラ917をそれぞれ離間する。さらに、排紙口940を開放するために、排紙口カバー918を開位置に移動させる。S604において、後処理制御部303は排紙口940が開放されると、受信したシートサイズ情報423に基づき、ジョガーユニット919を挿入されるシート束902のガイド部として機能させるためにサイズに応じた位置に移動させる。そして、ユーザによりシート束902がステイプルトレイ912に挿入されるのを待つ。
【0060】
S605において、後処理制御部303は操作パネル311を用いてシートの種類に関する情報が入力されたか否かを判断する。入力されているとS606へ進み、入力されていないとS607へ進む。S606において、後処理制御部303はシート情報430を更新する。
【0061】
S607において、後処理制御部303はシート検知センサ204によりシート束902が検知されたか否かを判断する。シート束902が検知されるとS608へ進む。検知されないとS605へ戻る。S608において、後処理制御部303はマニュアルステイプル実行ボタン202が押下されたか否かを判断する。マニュアルステイプル実行ボタン202が押下されるとS609へ進む。マニュアルステイプル実行ボタン202が押下されないとS605へ戻る。
【0062】
S609において、後処理制御部303はシート情報430に基づき、マニュアルステイプル処理を実行する場合の条件値を変更する。S610において、後処理制御部303はジョガーユニット919により整合動作を実行する。S611において、後処理制御部303はステイプルユニット913によりステイプル動作を実行する。
【0063】
S612において、後処理制御部303はシート検知センサ204により、ステイプル処理が実行されたシート束902が検知されているか否かを判断する。シート束902が検知されている場合は、ユーザによりシート束902が引き抜かれるのを待つ。シート束902が検知されていない場合は、シート束902が引き抜かれたと判断し、S613に進む。S613において、後処理制御部303は排紙ローラ対916と引き込みローラ917を当接させる。そして、排紙口940を閉鎖するために、排紙口カバー918を閉位置に移動する。S614において、後処理制御部303はコントローラ301へマニュアルステイプルモードが終了したことを通知し、マニュアルステイプルモードを終了する。
【0064】
このように、マニュアルステイプルモードでステイプル処理を行う前に、シートの種類に関する情報に応じて、整合動作の条件値やステイプル動作の条件値を変更することができるようになった。シートの種類に応じて条件値を変更して、整合動作やステイプル動作を行うことができるため、ステイプル処理されたシート束902の品質を向上することができる。
【0065】
なお、本実施形態においては、操作パネル311とコントローラを接続する例を説明したが、これに限られるものではない。後処理装置と接続する構成でもよい。また、操作パネル311と無線により接続する構成であってもよい。また、本実施形態では、マニュアルステイプル移行ボタン201、マニュアルステイプル実行ボタン202を後処理装置901に配置した構成を説明したが、これに限られるものではない。操作パネル311に移行機能と実行機能を備える構成としてもよい。また、ユーザに入力を要求するシート種別のかわりに、シートの名称を選択できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0066】
901 後処理装置
912 ステイプルトレイ
913 ステイプルユニット
919 ジョガーユニット