(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】画像表示装置および画像表示装置の制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20240729BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240729BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240729BHJP
G09G 5/14 20060101ALI20240729BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
G06F3/04842
B41J21/00 Z
G09G5/00 550B
G09G5/14 A
H04N1/00 Z
(21)【出願番号】P 2021212515
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2017142968の分割
【原出願日】2017-07-24
【審査請求日】2022-01-19
【審判番号】
【審判請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 千恵
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】北元 健太
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-306236(JP,A)
【文献】特開2008-54232(JP,A)
【文献】特開2015-19122(JP,A)
【文献】特開2008-92302(JP,A)
【文献】特開2010-187246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリに記憶された所定のファイルフォーマットの1つのファイルに基づき第1の大きさの表示画像と、前記第1の大きさよりも大きな第2の大きさの表示画像を生成する生成手段と、
表示画像の生成完了待ちであることを示す第1の所定の画像を表示し、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像が所定の時間内に完成したことに従って、前記第1の大きさの表示画像を前記第1の所定の画像に代えて表示手段に表示する表示制御手段、を有し、
前記表示制御手段は、前記第1の大きさの表示画像を表示する場合、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が完了しないまま、所定の時間が経過したことに基づき前記第1の所定の画像に代えて
前記第1の所定の画像と異なる第2の所定の画像を前記表示手段に表示し、前記第2の大きさの表示画像を表示する場合、
前記第2の大きさの画像の生成にかかっている時間にかかわらず、前記第2の所定の画像を表示することなく、前記生成手段が生成した前記第2の大きさの表示画像を前記表示手段に表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記所定のファイルフォーマットと異なる他のファイルフォーマットのファイルに基づき前記第1の大きさの表示画像を生成し、
前記表示制御手段は、前記第1の大きさの表示画像を表示する場合、前記他のファイルフォーマットのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像については、当該ファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成にかかる時間にかかわらず、前記第2の所定の画像を表示することなく、前記第1の所定の画像に代えて当該ファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像を表示すること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の所定の画像は、前記第1の大きさの表示画像の生成処理を行っていることを通知するための画像であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の所定の画像は、前記所定のファイルフォーマットを示す画像であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のファイルフォーマットの1つのファイルは、前記情報処理装置に取り外し可能に取り付けられたメモリに記憶されたファイルであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の所定の画像は、前記第1の大きさの表示画像の生成に用いられるファイルのファイルフォーマットにかかわらず固定の画像であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記第1の所定の画像、前記第2の所定の画像は、ファイル名と対応づけて表示することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記生成手段は、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が開始されてから所定の時間が経過したことに基づき、当該1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成を中止し、前記1つのファイルと異なるファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成を開始することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記生成手段は、前記第2の大きさの表示画像は、生成に係る時間にかかわらず、前記第2の大きさの表示画像の生成が完了するまで処理を継続することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記所定のファイルフォーマットのファイルに基づき前記第1の大きさの表示画像の生成が開始されてから、当該ファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が完了するまでにかかる時間を計測する計測手段をさらに有し、
前記表示制御手段は、前記計測手段により前記所定の時間が計測されたことに基づいて、前記第1の所定の画像に代えて前記第2の所定の画像を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記計測手段は、前記他のファイルフォーマットのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が開始されてからの時間を計測しないことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記所定のファイルフォーマットは、PDFであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記他のファイルフォーマットは、JPEGまたはTIFFであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
所定のファイルフォーマットの1つのファイルに基づき第1の大きさの表示画像を生成する第1の生成工程と、
表示画像の生成完了待ちであることを示す第1の所定の画像を表示し、所定の時間内に生成された当該1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像を前記第1の所定の画像に代えて表示手段に表示する第1の表示制御工程と、
前記第1の所定の画像を表示し、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が開始されてから所定の時間が経過したことに基づき、前記第1の所定の画像に代えて
前記第1の所定の画像と異なる第2の所定の画像を前記表示手段に表示する第2の表示制御工程と、
前記第1の大きさよりも大きな第2の大きさの表示画像の表示指示が受け付けられた場合、前記第2の大きさの表示画像の生成が開始されたから当該第2の大きさの表示画像の生成にかかっている時間にかかわらず、前記第2の所定の画像を表示することなく、前記第2の大きさの表示画像を表示する第3の表示制御工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置および画像表示装置の制御方法とプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置のメモリに記憶された画像データや、画像表示装置に接続されたUSBメモリに記憶された画像データから、ユーザにより選択された画像データを用いて画像を印刷する画像表示装置がある。このような画像表示装置では、ユーザが印刷する画像データを選択する場合に、画像表示装置のメモリやUSBメモリに記憶された画像データから生成されるサムネイル画像をディスプレイに一覧で表示することがある。ユーザは一覧で表示されたサムネイル画像を参照しながら、印刷する画像データを選択することで、各画像データの内容を確認しながら、印刷に用いる画像データを選択することができる。
【0003】
特許文献1には、メモリにN個の文書ファイルが記憶されている場合に、先頭の文書ファイルから順にサムネイル画像を生成して表示することが記載されている。特許文献1の画像表示制御装置は、1つ目の文書ファイルのサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像をディスプレイに表示してから、次の文書ファイルのサムネイル画像の生成を開始する。画像表示制御装置は、これをN番目の文書ファイルまで繰り返し行うことで、N個の文書ファイルのサムネイル画像をディスプレイに表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像データのファイル形式などにより、ディスプレイに表示するサムネイル画像を生成するのに時間のかかってしまう画像データがメモリに含まれている場合がある。画像表示装置がサムネイル画像の生成を開始した画像データがサムネイル画像の生成に時間のかかる画像データであった場合、画像表示装置は生成中のサムネイル画像の生成を完了するまで、次のサムネイル画像の生成を開始しない。そのためユーザが次のサムネイル画像を見たい場合には、当該サムネイル画像の生成が完了するのを待たなくてはならない。
【0006】
本発明は、画像データから表示画像を一つずつ生成する画像表示装置において、表示画像の生成中に当該表示画像の生成に用いられた画像データと異なる画像データを用いて表示画像の生成を開始することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、メモリに記憶された所定のファイルフォーマットの1つのファイルに基づき第1の大きさの表示画像と、前記第1の大きさよりも大きな第2の大きさの表示画像を生成する生成手段と、表示画像の生成完了待ちであることを示す第1の所定の画像を表示し、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像が所定の時間内に完成したことに従って、前記第1の大きさの表示画像を前記第1の所定の画像に代えて表示手段に表示する表示制御手段、を有し、前記表示制御手段は、前記第1の大きさの表示画像を表示する場合、前記1つのファイルに基づく前記第1の大きさの表示画像の生成が完了しないまま、所定の時間が経過したことに基づき前記第1の所定の画像に代えて前記第1の所定の画像と異なる第2の所定の画像を前記表示手段に表示し、前記第2の大きさの表示画像を表示する場合、前記第2の大きさの画像の生成にかかっている時間にかかわらず、前記第2の所定の画像を表示することなく、前記生成手段が生成した前記第2の大きさの表示画像を前記表示手段に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像データから表示画像を一つずつ生成する画像表示装置において、表示画像の生成中に当該表示画像の生成に用いられた画像データと異なる画像データを用いて表示画像の生成を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態におけるシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態における画像表示装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態における画像表示装置100のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態において操作部120に表示される「ホーム」画面400の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態において操作部120に表示される「リスト表示」画面500の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態において操作部120に表示される「プレビュー表示」画面600の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態において操作部120に表示される「サムネイル表示」画面700の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態において操作部120に表示される「メディアプリント設定」画面800の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態において、サムネイル画像の生成中に操作部120に表示される「サムネイル表示」画面700の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態における画像表示装置100の「サムネイル表示」画面700においてアイコン画像が表示されたときの表示画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態における画像表示装置100の「サムネイル表示」画面700においてアイコン画像が表示された後に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態において、画像表示装置100が「リスト表示」画面500、「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700を操作部に表示する処理を示すフローチャートである。
【
図13】本実施形態において、画像表示装置100がサムネイル画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施する画像表示装置の最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。また、実施形態で説明されている構成要素の組み合わせのすべてが、課題を解決するための手段に必須のものとは限らない。
【0011】
図1は、本実施形態におけるシステム構成の一例である。本実施形態に記載の画像表示装置100はUSBメモリ101と接続可能である。USBメモリ101は、画像表示装置100により印刷可能な画像データが記憶されている記憶装置であり、ユーザがUSBメモリ101を画像表示装置100に挿入することで、USBメモリ101に記憶された画像データを用いることができる。ユーザは画像表示装置100を操作し、USBメモリ101に記憶された画像データのプレビュー画像を画像表示装置100のディスプレイに表示したり、画像の印刷を指示したりする。
【0012】
図2は、本実施形態における画像表示装置100のハードウェア構成の一例である。画像表示装置100は、スキャンエンジン130とプリントエンジン150を備える、いわゆるマルチファンクションプリンタ(MFP)である。加えて、画像表示装置100は、制御部110、操作部120、プリンタ用CPUボード140、電源160、および電源スイッチ161を備える。スキャンエンジン130は、原稿台に置かれた原稿を読み取り画像データを生成するスキャンユニット131、および原稿給紙ユニット132を備える。プリントエンジン150は、マーキングユニット151、給紙ユニット152、排紙ユニット153、定着ユニット154、および冷却用のファン155を備える。給紙ユニット152は、給紙段や給紙トレイに置かれた紙束から一枚ずつ用紙をマーキングユニット151に給紙する。マーキングユニット151は、給紙ユニット152から給紙された用紙に画像を印刷するためのユニットであり、帯電、露光、現像、転写の工程を実行する。定着ユニット154は、マーキングユニット151により用紙上に堆積したトナーを熱や圧力により定着させる。排紙ユニット153は画像が印刷された用紙を画像表示装置100の外に排紙する。
【0013】
スキャンエンジン130は、スキャンユニット131と、原稿給紙ユニット132で構成される。スキャンユニット131は原稿台に載置された原稿を読み取り、デジタル画像に変換する。原稿給紙ユニット132は、載置された原稿束から一枚ずつ原稿をスキャンユニットに搬送する。スキャンユニット131において、デジタルデータに変換された画像データは制御部110に送信される。
【0014】
操作部120は、ユーザが画像表示装置100を操作するためのローカルユーザインタフェース(LUI)である。操作部120は、画像を表示するディスプレイおよび、ユーザからの入力を受け付けるタッチパネルで構成される。なお、本実施形態では、タッチパネルを用いてユーザの入力を受け付けるとして説明するが、ユーザの入力を他の構成により受け付けても構わない。たとえば、画像表示装置100にハードキーが備えられており、ハードキーを介してユーザの入力が受け付けられてもよい。
【0015】
制御部110は、操作部120、スキャンエンジン130、プリンタ用CPUボード140を制御し、ジョブを実行する。制御部110は、汎用的なCPUシステムであり、制御部110全体を制御するCPU111と、CPU111がワークメモリとして利用するメモリ113と、ブートプログラムが格納されるBoot ROM114とを備える。さらに、制御部110は、外部とネットワーク接続するためのNIC(Network Interface Card)112と、USB I/F118と、ファームウェアが含まれる不揮発メモリ115を備える。不揮発メモリ115は、後述するサムネイル画像の表示に用いられるアイコンを記憶する。USB I/F118は、画像表示装置100に接続されたUSBメモリ101をCPU111が制御するためのインターフェースである。また、制御部110はスキャナI/F116とプリンタI/F117により、スキャンエンジン130およびプリンタ用CPUボード140と接続される。
【0016】
プリンタ用CPUボード140は、プリンタ用CPUボード全体を制御するCPU141と、CPU141がワークメモリとして利用するメモリ143と、不揮発メモリ144とを備える。プリントエンジン150は、プリンタ用CPUボード140を介して、制御部110により制御される。
【0017】
図2の点線は電源ラインを示している。電源160は、制御部110、スキャンエンジン130、プリンタ用CPUボード140、プリントエンジン150に電力を供給する。電源スイッチ161は、電力供給のON/OFFを制御するためのハードウェアスイッチである。電源スイッチ161がONされると、CPU111がメモリ113に読み出されたブートプログラムを実行し、各種ハードの設定およびOSの起動を実行する。CPU111がブートプログラムの処理を完了した後に、不揮発メモリ115に格納されたコントローラのプログラム(ファームウェア)を実行することで、ジョブの受け付けや実行が可能になる。
【0018】
図3は、本実施形態における画像表示装置100のソフトウェアモジュール構成の一例である。
図3に示す各機能部は、画像表示装置100の制御部110でCPU111が動作することにより実現される。
【0019】
入力制御部301は、操作部120からユーザの指示入力を待つ。入力制御部301は、操作部120を介してユーザからの入力を受け付けたことに従って、受け付けた指示を他の機能部に通知する。
【0020】
表示制御部302は、他の機能部からの指示にしたがって、操作メニューや指示結果を操作部120に表示する。
【0021】
USB制御部303は、USB I/F118を制御し、他の機能部からの指示にしたがって、画像表示装置100とUSBメモリ101間の情報の入出力にかかる処理を実行する。
【0022】
ジョブシーケンス制御部304は、入力制御部301やUSB制御部303からの通知を受けてジョブを作成し、ジョブ処理を行う。ジョブシーケンス制御部304は、処理を実行するときに各制御部が動作する順番を制御したり、各制御部に処理を開始する指示を送ったりする。また、ジョブシーケンス制御部304は、画像表示装置100の電源ON時に、他の機能部に起動処理の指示を出す。
【0023】
画像入力制御部305はジョブシーケンス制御部304からジョブの開始指示を受け、画像処理部307が画像処理を行うために必要な画像の大きさ等を示すパラメータの設定を行ったり、画像処理部307へ画像処理の開始の指示を送る。たとえば、画像入力制御部305は、USB制御部303を介しUSBメモリ101に記憶された画像データを読み込み、画像処理部307に読み込んだ画像データの処理を指示する。
【0024】
画像処理部307は、JPEGなどの画像データや不図示のPDL(Page Description Language)処理部により解釈されたページデータに対して、キャリブレーションや色変換等の画像処理を行う。画像処理部307は、操作部120に表示されるサムネイル画像やプレビュー画像等の表示画像を生成する。
【0025】
タイマ制御部306は各機能部からの指示を受け、タイマの生成や破棄などのタイマ関連の制御を行う。
【0026】
記憶部308は、他の機能部からの指示にしたがって、指定されたデータをメモリ113や不揮発メモリ115に書き込んだり、メモリ113や不揮発メモリ115に記憶されたデータを読み出す。
【0027】
図4は、本実施形態における画像表示装置100の操作部120に表示される「ホーム」画面400の一例である。「ホーム」画面400には、画像表示装置100で実行可能なファンクション(コピー、ファクス、スキャン、メディアプリント401等)を示すボタンが表示される。ユーザは使用するファンクションのボタンをタップ操作することでいずれのファンクションを用いるかを選択することができる。
【0028】
コピー402は、コピー機能を使用するためのボタンである。コピー機能は、スキャンユニット131を用いて原稿を読み取り、画像データを生成した後、プリントエンジン150で生成した画像データに基づく画像を印刷する機能である。
【0029】
ファクス403は、ファクス機能を使用するためのボタンである。ファクス機能は、スキャンエンジン130で生成した画像データや、画像表示装置100に接続されたUSBメモリ101に記憶された画像データを他の画像表示装置にファクス送信する機能である。
【0030】
スキャン404は、スキャン機能を使用するためのボタンである。スキャン機能は、原稿台に載置された原稿、または、原稿給紙ユニット132を用いて給紙された原稿をスキャンユニット131が読み取り、画像データを生成する機能である。
【0031】
メディアプリント401は、メディアプリント機能を使用するためのボタンである。メディアプリント機能は、画像表示装置100に接続されたUSBメモリ101に記憶された画像データを用いて生成された画像を操作部120に表示したり、USBメモリ101に記憶された画像データに基づいて画像を印刷する機能である。ユーザがメディアプリント401をタップ操作すると、画像表示装置100に挿入されたUSBメモリ101内の画像データに関する情報が操作部120に表示される。ユーザは操作部120に表示された画像データのファイル名やサムネイル画像から、印刷したい画像データを選択する。印刷をする画像データをユーザが選択した後、ユーザが印刷設定などを行い、画像の印刷の開始を画像表示装置100に指示する。
【0032】
図5、
図6、
図7は、「ホーム」画面400のメディアプリント401をユーザがタップ操作した際に、操作部120に表示される画面の一例である。ユーザは
図5~
図7に記載の画面から印刷したい画像データを選択し、所望の印刷設定を行い、印刷の開始を指示する。
図5~
図7はそれぞれの画面に表示される「リスト表示」ボタン501、「サムネイル表示」ボタン502、「プレビュー表示」ボタン503をユーザがタップ操作することで切替ることが可能である。ユーザは
図5~
図7のいずれの画面においても、印刷したい画像データを選択することができる。
【0033】
本実施形態では、メディアプリント401がタップ操作されたことに従って、
図5に記載の「リスト表示」画面500が操作部120に表示される。なお、メディアプリント401がタップ操作されたことに従って、操作部120に表示される画面は
図6に記載の「プレビュー表示」画面600、または、
図7に記載の「サムネイル表示」画面700であってもよい。
【0034】
図5はUSBメモリ101に記憶された画像データをファイル名で列挙した「リスト表示」画面500である。「リスト表示」画面500は、「ホーム」画面400においてユーザがメディアプリント401をタップ操作したことに従って、操作部120に表示される。「リスト表示」ボタン501は、USBメモリ101に記憶された画像データをファイル名のリストで表示する「リスト表示」画面500を表示するためのボタンである。「サムネイル表示」ボタン502は、USBメモリ101に記憶された画像データのサムネイル画像を一覧で表示する「サムネイル表示」画面700を表示するためのボタンである。「プレビュー表示」ボタン503は、USBメモリ101に記憶された画像データのプレビュー画像を表示する「プレビュー表示」画面600を表示するためのボタンである。
【0035】
フォルダ名表示欄504には、操作部120に表示されている画像データを記憶するフォルダ名が表示される。操作部120に表示されている階層が最上位階層である場合や、USBメモリ101がフォルダ階層を持たない場合、フォルダ名表示欄504はその旨を表示する。フォルダアイコン505は、表示中のフォルダの中にさらにフォルダがあることを示している。たとえば、「リスト表示」画面500のフォルダアイコン505は、ルートディレクトリに「FolderA」というフォルダが含まれていることを示している。ユーザが、フォルダアイコン505をタップ操作すると、タップ操作されたフォルダアイコンのフォルダに保存された画像データが操作部120に表示される。ユーザが表示されたファイル名から印刷する画像データのファイル名をタップ操作すると、当該ファイル名の左に表示されたチェックボックスにレ点が表示され、当該画像データが選択状態となる。また、選択状態の画像データの総数が選択数表示欄510に表示される。
【0036】
「ソート」ボタン506は、表示中の画像データのファイル名およびフォルダの表示順を変えるためのボタンである。ユーザが「ソート」ボタン506をタップ操作すると不図示の画像データの表示順序を変えるメニューが操作部120に表示される。画像データは、画像データの生成日時の昇順または、降順、各画像データに付与されたファイル名の昇順、または降順等で並べ替えることができる。上記の方法以外の方法で画像データを並べ替えて表示することができてもよい。「全選択」ボタン507は表示中の全ての画像データを選択するためのボタンである。ユーザが「全選択」ボタン507をタップ操作すると現在表示している画像データのファイル名の左に表示されたチェックボックスにレ点が表示され、全ての画像データが選択された状態となる。「全選択解除」ボタン508は、選択されている全ての画像データの選択を解除するためのボタンである。ユーザが「全選択解除」ボタン508をタップ操作すると、選択中の画像データのチェックボックスに表示されていたレ点の表示が消え、選択状態であった画像データが非選択状態となる。「全選択解除」ボタン508は、一つ以上の画像データが選択状態でない場合には、グレーアウト表示され、ユーザが「全選択解除」ボタン508に触れても、画像表示装置100は上記の処理を実行しない。
【0037】
1つ以上のファイルが選択された状態でユーザが「確定」ボタン509をタップ操作すると、操作部120に表示される画面が後述の「メディアプリント設定」画面800に遷移する。
【0038】
図6はUSBメモリ101に記憶された画像データから生成されるプレビュー画像を表示する「プレビュー表示」画面600である。「リスト表示」画面500や後述の「サムネイル表示」画面700において、ユーザが「プレビュー表示」ボタン503をタップ操作すると、「プレビュー表示」画面600が操作部120に表示される。プレビュー画像表示領域604は、画像処理部307が生成したプレビュー画像を表示する領域である。「プレビュー表示」画面600を表示することで、ユーザは各画像データの内容をプレビュー画像で確認することができる。「リスト表示」画面500において、ファイル名だけでは中身が分からない場合や、USBメモリ101に似た画像が含まれていて「サムネイル表示」画面700では画像データを区別することが難しい場合に、「プレビュー表示」画面600が有効である。「プレビュー表示」画面600には、後述する「サムネイル表示」画面700で表示されるサムネイル画像よりも大きなプレビュー画像が表示される。
【0039】
ファイル名表示領域601には、プレビュー画像の表示されている画像データのファイル名が表示される。ユーザがボタン602をタップ操作すると、操作部120に一つ前の画像データのプレビュー画像が表示される。また、ユーザがボタン603をタップ操作すると、操作部120に一つ後の画像データのプレビュー画像が表示される。「ソート」ボタン506、「全選択」ボタン507、「全選択解除」ボタン508、「確定」ボタン509は「リスト表示」画面500と同様であるため、ここでの説明は省略する。ユーザが操作部120に表示されたプレビュー画像をタップ操作すると、タップ操作されたプレビュー画像に対応する画像データが選択される。画像データが選択されると、選択された画像データに対応するプレビュー画像が枠で囲われる。選択された状態のプレビュー画像をユーザがもう一度タップ操作すると、画像表示装置100は画像データの選択を解除する。本実施形態では、選択中の画像データに対応するプレビュー画像を枠で囲むとしたが、選択中であることがわかれば、枠で囲う以外の表示であってもよい。例えば、選択された画像データに対応するプレビュー画像の背景の色を変更したり、ファイル名表示領域601に表示されるファイル名を太字で表示してもよい。
【0040】
図7はUSBメモリ101に記憶された画像データから生成される表示画像であるサムネイル画像を表示する「サムネイル表示」画面700である。「リスト表示」画面500や、「プレビュー表示」画面600において、ユーザが「サムネイル表示」ボタン502をタップ操作すると、「サムネイル表示」画面700が操作部120に表示される。「サムネイル表示」画面700でユーザは、USBメモリ101に記憶された画像データのサムネイル画像の一覧を確認できる。「サムネイル表示」画面700は、USBメモリ101に多数のファイルが記憶されており、1つ1つの画像データのおおよその内容を素早く知りたい場合などに有効である。サムネイル画像とは、プレビュー画像よりも小さな大きさの画像である。「サムネイル表示」画面700を表示中に、ユーザが上下方向にスワイプ操作をすると、スワイプ操作がなされた方向にサムネイル画像がスクロールして表示される。サムネイル画像をスクロールして表示する方法は上記の方法に限らず、「サムネイル表示」画面700に矢印ボタンを表示し、ユーザが当該矢印ボタンをタップ操作することによってスクロール表示を行うとしてもよい。また、ディスプレイとは別に設けられた不図示のハードキーをユーザが押下したときに、「サムネイル表示」画面700のスクロール表示が行われてもよい。
【0041】
「サムネイル表示」画面700には、サムネイル画像701と、ファイル名702が表示される。また、表示中のディレクトリにフォルダが含まれる場合、操作部120は、フォルダ名703とフォルダアイコン704を表示する。サムネイル画像701は、「プレビュー表示」画面600において表示されるプレビュー画像よりも小さな大きさの画像である。「サムネイル表示」画面700において、ユーザが印刷したい画像データのサムネイル画像701をタップ操作すると、当該画像データが枠で囲まれ選択状態となる。選択状態を示す表示方法は、枠で囲うことに限らず、例えば、選択状態のサムネイル画面の背景の色を変えたり、選択状態である画像データのファイル名を太字で表示する等でもよい。「ソート」ボタン506、「全選択」ボタン507、「全選択解除ボタン」508、「確定」ボタン509の動作は「リスト表示」画面500と同様であるため、説明を省略する。
【0042】
図8は、ユーザが
図5~
図7の各メディアプリント選択画面で1つ以上のファイルを選択した後、「確定」ボタン509をタップ操作したときに操作部120に表示される「メディアプリント設定」画面800の一例である。
【0043】
選択ファイル数表示領域801は選択された画像データのファイル数を示しており、1つのファイルが選択されていることを示している。「用紙設定」ボタン805は画像の印刷に用いられる用紙の種類、および、当該用紙が入っている給紙段を設定するボタンである。たとえば、
図8の「メディアプリント設定」画面800において「用紙設定」ボタン805は、1番の給紙段のA4用紙を印刷に使用することを示している。ユーザは「用紙設定」ボタン805をタップ操作して、給紙段を変更し、所望の用紙サイズが設定された給紙段を設定する。「明るさ設定」ボタン806は印刷する画像データの明るさを設定するボタンである。明るさがプラスに設定された場合、画像表示装置100は選択された画像データの明るさを明るくした画像を印刷する。一方で、明るさがマイナスに設定された場合、画像表示装置100は選択された画像データの明るさを暗くした画像を印刷する。
【0044】
「部数設定」ボタン807は印刷部数を設定するためのボタンである。ユーザが「詳細設定」ボタン808を押下すると、操作部120は、不図示の「詳細設定」画面を表示する。「詳細設定」画面では画像処理の方法や、印刷する画像が写真であるか文書であるか等をユーザが設定することができる。「両面設定」ボタン810は片面印刷か両面印刷かを設定するためのボタンである。さらに、「両面設定」ボタン810は、両面の場合の左右開き、上下開きの設定を行うためのボタンである。「ページ集約設定」ボタン809は2in1などの集約設定を行うためのボタンである。プレビュー領域811は両面やページ集約等の設定がなされた印刷物のイメージ画像のアイコンを表示する。
図8のプレビュー領域811に表示されるイメージ画像は片面印刷かつページ集約を行わない場合のイメージ画像である。プレビュー領域811に表示されるイメージ画像は、印刷する画像データとして選択された画像データから生成される画像に「メディアプリント設定」画面で行った設定を反映したイメージ画像であってもよい。
【0045】
ユーザが「リセット」ボタン802をタップ操作すると、画像表示装置100はユーザが各設定ボタンを用いて行った設定をキャンセルし、全ての設定項目の設定値をデフォルトの設定値に戻す。「状況確認」ボタン509はジョブの状況や画像表示装置100の状態を表示する不図示の状況確認画面を操作部120に表示するためのボタンである。
【0046】
ユーザは各設定ボタンを用いて所望の設定を行った後、モノクロで印刷したい場合は「白黒スタート」ボタン803を、カラーで印刷したい場合は「カラースタート」ボタン804をタップ操作する。画像表示装置100は、「白黒スタート」ボタン803、または、「カラースタート」ボタン804がタップ操作されたことに従って、選択された画像データの印刷を開始する。「戻る」ボタン812は、「メディアプリント設定」画面800の表示を終了し、「リスト表示」画面500、「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700のいずれかを操作部120に表示するためのボタンである。ユーザは「戻る」ボタン812をタップ操作することで、改めて画像データの選択を行うことができる。
【0047】
ここで、
図9~
図11を用いて、本発明において、「サムネイル表示」画面700が操作部120に表示されるときの、画像表示装置100の動作を説明する。本実施形態では、所定のファイル形式の画像データからサムネイル画像を生成するときに、サムネイル画像の生成が開始されてから所定の時間が経過してもサムネイル画像の生成が完了しない場合、サムネイル画像の代わりにアイコン画像を表示する。ここでは、所定のファイル形式がPDFであるとして説明する。所定のファイル形式がPDF以外のファイル形式でもよいことはいうまでもない。
【0048】
「リスト表示」画面500または「プレビュー表示」画面600において、「サムネイル表示」ボタン502へのタップ操作が受け付けられたことに従って、「サムネイル表示」画面700が操作部120に表示される。
【0049】
図9は「サムネイル表示」画面700において、各サムネイル画像を生成している間に操作部120に表示されるサムネイル表示処理中画面の一例である。操作部120は、サムネイル画像の生成が完了していない画像データについて、サムネイル画像の生成が完了していないことが分かるようサムネイル画像の代わりに、処理中アイコン903を表示する。画像処理部307がサムネイル画像の生成を完了すると、表示制御部302は操作部120に表示される画像を処理中アイコン903から生成されたサムネイル画像に表示を切り替える。
【0050】
図9は、表示制御部302が1つ目の画像データ(PIC001.jpg)のサムネイル画像901の生成を終え、2つ目の画像データ(PIC002.pdf)のサムネイル画像生成処理中である場合に、操作部120に表示される画面である。
【0051】
図10は、表示制御部302が、2つ目の画像データのサムネイル画像の生成を開始してから所定の時間が経過したときに操作部120に表示される画面である。本実施形態では、所定の時間を5秒として説明するが、所定の時間は5秒より長くてもよいことは言うまでもない。2つ目の画像データのファイル形式はPDFである。2つ目の画像データのサムネイル画像の生成開始から5秒が経過するまでに、サムネイル画像の生成が完了しなかった場合、表示制御部302はサムネイル画像の代わりに、アイコン画像1001を操作部120に表示する。アイコン画像1001は、記憶部308に記憶されている。そして、画像処理部307は3つ目の画像データ(PIC003.pdf)のサムネイル画像の生成を開始する。
図10に記載の「サムネイル表示」画面700において、3つ目の画像データはサムネイル画像生成中であるため、処理中アイコン903が表示されている。
【0052】
図11は、表示制御部302が3つ目以降のサムネイル画像の生成を完了した後に、操作部120に表示される「サムネイル表示」画面700である。3つ目の画像データはPDFであるが、所定の時間内に画像処理部307がサムネイル画像の生成を完了したため、アイコン画像1001ではなく生成されたサムネイル画像が表示されている。本実施形態では、
図11に示すように、操作部120は所定のファイル形式のファイル形式の画像データを用いてサムネイル画像の生成開始から所定の時間が経過してもサムネイル画像の生成が完了しなかった画像データのみをアイコン画像で表示する。一方で、所定の時間以内にサムネイル画像の生成が完了した画像データについて、操作部120は画像データを用いて生成したサムネイル画像を表示する。
【0053】
本実施形態では、画像表示装置100が、所定のファイル形式の画像データを用いてサムネイル画像の生成を開始してから所定の時間が経過したことに従って、当該サムネイル画像の生成を中止して、アイコン画像を表示する。その後、画像表示装置100は、サムネイル画像の生成を開始していない他の画像データを用いてサムネイル画像データの生成を開始する。
【0054】
このようにすることで、画像表示装置が、サムネイル画像の生成を開始した画像データがサムネイル画像の生成に時間のかかる画像データの場合に、他の画像データを用いたサムネイル画像の生成を開始することができる。このようにすることで、ユーザはサムネイル画像の生成に時間のかかる画像データを用いたサムネイル画像の生成を待つことなく、他の画像データのサムネイル画像を確認することができる。
【0055】
また、サムネイル画像の生成を開始してからの時間が所定の時間を超えても、サムネイル画像の生成が完了しない画像ファイルについて、画像表示装置100は処理中アイコン903からアイコン画像1001に表示を切り替える。このようにすることで、ユーザは、当該画像データについて、サムネイル画像の生成が中止されたことを知ることができ、ユーザがいつまでも当該サムネイル画像の生成完了を待ってしまうことを防ぐことができる。
【0056】
図12を用いて、本実施形態において、「メディアプリント」401がタップ操作されてから、「リスト表示」画面500、「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700が表示されるまでの処理を説明する。
図12に記載の処理を実行するためのプログラムは不揮発メモリ115に記憶されており、CPU111が当該プログラムを実行することで
図12に記載の処理が実現する。
【0057】
図12に記載の処理は、入力制御部301が「ホーム」画面400において、「メディアプリント」401のタップ操作を受け付けた場合に実行される。また、入力制御部301が「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700において、「リスト表示」ボタン501へのタップ操作を受け付けた場合にも実行される。
【0058】
USB制御部303は、USBメモリ101から画像データのファイル名を取得する(S3000)。そして、表示制御部302は、USB制御部303が取得した画像データのファイル名をリストで表示する「リスト表示」画面500を生成して、操作部120に表示する(S3001)。
【0059】
入力制御部301は、「サムネイル表示」ボタン502に対するタップ操作を受け付けたか否かを判定する(S3002)。「サムネイル表示」ボタン502に対する入力を受け付けた場合、CPU111は
図13で後述する処理を実行し、「サムネイル表示」画面700を操作部120に表示する(S3004)。操作部120に「サムネイル表示」画面700が表示された後、CPU111は本フローチャートに記載の処理を終了する。
【0060】
「サムネイル表示」ボタン502に対する入力を受け付けていない場合、入力制御部301は「プレビュー表示」ボタン503へのタップ操作を受け付けたか否かを判定する(S3003)。「プレビュー表示」ボタン503へのタップ操作が受け付けられた場合、USB制御部303は表示するプレビュー画像の生成に使用する画像データをUSBメモリ101から取得する(S3005)。画像処理部307は、USB制御部303が取得した画像データを用いてプレビュー画像を生成する(S3006)。表示制御部302は画像処理部307が生成したプレビュー画像を含む「プレビュー表示」画面600を操作部120に表示する(S3007)。その後、CPU111は本フローチャートに記載の処理を終了する。
【0061】
S3003において「プレビュー表示」ボタン501へのタップ操作がなされていない場合、CPU111は本フローチャートに記載の処理を終了する。この時、操作部120には「リスト表示」画面500が表示されている。
【0062】
図12では、「プレビュー表示」ボタン503がタップ操作されたことに従って、操作部120に表示するプレビュー画像のみを生成するとして説明した。しかし、S3006において、表示中のフォルダに含まれる全ての画像データについて画像処理部307がプレビュー画像を生成するとしてもよい。このとき、画像処理部307が生成したプレビュー画像は、記憶部308に記憶される。そして、ボタン602、603がタップ操作されたことに従って、表示制御部302は記憶部308に記憶されたプレビュー画像を読み出して表示する。このようにすることで、表示中のプレビュー画像と異なる画像データから生成されるプレビュー画像の表示がユーザから指示されたときに、速やかにプレビュー画像を操作部120に表示することができる。
【0063】
図13を用いて、本実施形態において、「サムネイル表示」画面700を表示する指示がユーザからなされたときに、CPU111が実行する処理について説明する。
図13に記載の処理は、
図12のS3004においてCPU111が実行する処理の詳細である。入力制御部301が「リスト表示」画面500または、「プレビュー表示」画面600において、「サムネイル表示」ボタン502のタップ操作を受け付けたことに従って、
図13に記載の処理が開始する。
【0064】
本フローチャートに記載の処理を実行するためのプログラムは不揮発メモリ115に記憶されており、CPU111が当該プログラムを読み出して実行することにより、本フローチャートに記載の処理が実現する。
【0065】
表示制御部302は処理中アイコン903を操作部120に表示する(S2000)。処理中アイコン903は、操作部120に表示可能な状態で記憶部308に記憶されている。表示制御部302は、記憶部308から処理中アイコン903を読み出して、操作部120に表示する。
【0066】
画像入力制御部305は、画像の生成に用いられる画像データの拡張子を取得し、当該画像データがPDFファイルであるか否かを判定する(S2001)。S2001において、USB制御部303は、USB I/F118を介してUSBメモリ101からサムネイル画像の生成に用いる画像データの拡張子を取得する。画像入力制御部305は、USB制御部303が取得した画像データの拡張子がPDFであるか否かを判定する。本実施形態では、PDFファイルを例に説明するが、予め決められた所定のファイル形式であれば、画像入力制御部305がPDFファイル以外のファイル形式であるか否かを判定するとしてもよい。
【0067】
画像の生成に用いられる画像データがPDFファイルである場合、タイマ制御部306はタイマで所定の時間の計測を開始する(S2002)。本実施形態では、所定の時間を5秒として説明するが、所定の時間が5秒よりも長くても短くてもよい。S2002においてタイマで時間の計測を開始することで、サムネイル画像の生成に係る時間が計測される。
【0068】
USB制御部303は、画像表示装置100のUSB I/F118に接続されたUSBメモリ101から、画像データを取得する(S2003)。その後、画像処理部307は、S2003において取得された画像データを用いて所定の大きさのサムネイル画像の生成を開始する(S2004)。
【0069】
画像入力制御部305は、画像処理部307がサムネイル画像の生成を完了したか否かを判定する(S2005)。画像入力制御部305が画像処理部307からサムネイル画像の生成が完了したことを示す通知を受信した場合、画像入力制御部305はサムネイル画像の生成が完了したと判定する。サムネイル画像の生成が完了した場合、表示制御部302は、画像処理部307が生成したサムネイル画像を受け取り、当該サムネイル画像を操作部120に表示する(S2015)。S2015の処理を実行した後、CPU111は後述するS2010以降の処理を実行する。
【0070】
サムネイル画像の生成が完了していない場合、タイマ制御部306は所定の時間が計測されたか否かを判定する(S2006)。タイマ制御部306がタイマで時間の計測を開始してから所定の時間が経過したことを検知した場合、CPU111はS2006以降の処理を実行する。タイマ制御部306がタイマで時間の計測を開始してから所定の時間が経過したことを検知していない場合、CPU111は処理をS2005に戻す。
【0071】
タイマで時間の計測を開始してから所定の時間が経過したことが検知された場合、タイマ制御部306は画像処理部307に所定の時間が経過したことを通知する(2007)。ここでは、タイマ制御部306が画像処理部307にタイムアウトを通知する。画像処理部307は、タイマ制御部306から所定の時間が経過したことを通知されたことに従って、サムネイル画像の生成を中止する(S2008)。本実施形態では、画像処理部307がサムネイル画像の生成を途中で中止し、生成途中のサムネイル画像を破棄する。本実施形態では生成途中の画像を破棄することなく、生成途中のサムネイル画像をメモリ113に記憶するとしてもよい。
【0072】
表示制御部302は、記憶部308に記憶されたアイコン画像を取得し、当該アイコン画像を操作部120に表示する(S2009)。アイコン画像は操作部120に表示可能な状態で記憶部308に記憶されている。その後、タイマ制御部306は、時間を計測していたタイマをリセットする(S2010)。
【0073】
画像入力制御部305は、次にサムネイル画像を生成する画像データがあるか否かを判定する(S2011)。サムネイル画像を生成する画像データがある場合、CPU111は処理をS2001に戻す。サムネイル画像を生成する画像データがない場合、CPU111は
図13に記載の処理を完了する。
【0074】
S2001において、画像生成に用いられる画像データのファイル形式がPDFでなかった場合、USB制御部303は、USB I/F118を介してUSBメモリ101から画像データを取得する(S2012)。そして、画像処理部307はS2012で取得された画像データを用いてサムネイル画像を生成する(S2013)。サムネイル画像の生成が完了した後、表示制御部302は操作部120に生成したサムネイル画像を表示する(S2014)。S2014の処理を完了した後、CPU111はS2011に記載の処理を実行する。
【0075】
なお、
図13に記載の処理では、タイムアウトが通知されるまでの時間を所定の時間であるとした。USB制御部303を介して取得される画像データのサイズ応じて、タイムアウトが通知されるまでの時間を変更するとしてもよい。例えば、取得される画像データの大きさが所定の閾値よりも小さければ、タイマ制御部306はタイムアウトが通知されるまでの時間を短くする。そして、取得される画像データの大きさが上記閾値よりも大きければ、タイマ制御部306はタイムアウトが通知されるまでの時間を長くする。このように、画像生成に用いる画像データのサイズに応じて、タイムアウトまでの時間を変える処理を実行してもよい。
【0076】
図13に記載の処理では、サムネイル画像の生成に用いられる画像データのファイル形式がPDFの場合、タイマ制御部306がタイマを用いてサムネイル画像の生成に係る時間を計測する。このようにすることで、サムネイル画像の生成に時間のかかる可能性の高いPDFについては、サムネイル画像の生成に時間がかかった場合、当該サムネイル画像の生成を中止して、他の画像データを用いたサムネイル画像の生成を開始することができる。
【0077】
一方で、サムネイル画像の生成に用いられる画像データがJPEGやTIFF等、PDF以外のファイル形式であった場合、タイマはサムネイル画像の生成に係る時間の計測を行わない。JPEGやTIFF等PDF以外のファイル形式の画像データは、サムネイル画像の生成に時間がかかってしまう可能性が低い。PDF以外のファイル形式の画像データについてタイマによる時間の計測をする処理を行わないようにすることで、PDF以外のファイル形式の画像データからサムネイル画像を生成するときに必要な処理を少なくすることができる。
【0078】
また、所定のファイル形式の画像データを用いてサムネイル画像の生成を開始してから所定の時間が経過してもサムネイル画像の生成が完了しない場合、サムネイル画像の代わりにアイコン画像を表示するとした。このようにすることで、サムネイル画像の生成中に、他のサムネイル画像の生成に切り替わった画像データがどれであるかをユーザが知ることができる。
【0079】
なお、本実施形態では、サムネイル画像の生成が開始されてから所定の時間が経過しても生成が完了していないサムネイル画像については、生成が完了する前に、次のサムネイル画像の生成を開始するとした。次のサムネイル画像の生成を開始する契機は、上記に限らず、サムネイル画像の生成中に所定の条件が満たされた場合であればよい。たとえば、画像処理部307がサムネイル画像の生成時に所定の処理を実行するごとにメモリ113に設けられたカウンタをカウントアップする。S2006において、画像処理部307が所定の数までカウントアップしたか否かを判定する。画像処理部307は、所定の数までカウントアップを行ったことに従って、サムネイル画像の生成を中止する。このようにすることで、画像処理部307がサムネイル画像の生成を完了させるのにかかる処理の回数が所定の回数を超える画像データについて、アイコン画像を表示する。そして、当該画像データと異なる画像データを用いたサムネイル画像の生成を開始する。また、たとえば、S2003において、画像処理部307はUSB制御部303が取得した画像データのデータサイズからサムネイル画像の生成に係る時間を見積もる。S2006において、タイマ制御部306が計測した時間が、画像処理部307が見積もった時間よりも長くなった場合に、生成途中のサムネイル画像の生成を中止し、当該サムネイル画像と異なる他のサムネイル画像の生成を開始するとしてもよい。
【0080】
本実施形態では、USBメモリ101に記憶された画像データを用いて画像の生成中に所定の条件が満たされた場合、表示画像の生成を中止した。そして、画像表示装置は中止した表示画像の生成に用いられる画像と異なる他の画像データを用いた画像の生成を開始した。このようにすることで、画像の生成を開始した画像データが画像の生成に時間のかかる画像データであった場合に、画像表示装置が表示画像の生成に用いている画像データと異なる画像データを用いた表示画像の生成を開始することができる。
【0081】
また、本実施形態では、プレビュー画像の生成時には、タイムアウトを設けず、プレビュー画像の生成が開始されてから所定の時間が経過しても、プレビュー画像の生成が完了するまで処理を続ける。このようにすることで、サムネイル画像の生成に時間がかかってしまい、アイコン画像が表示された画像データについても、プレビュー画像を確認することができる。
【0082】
<その他の実施形態>
本実施形態では、所定のファイル形式の画像データを用いたサムネイル画像の生成を開始してから所定の時間が経過してもサムネイル画像の生成が完了しない場合、当該サムネイル画像の生成を中止するとした。
図13に記載の処理を完了した後、画像表示装置100がサムネイル画像の生成が完了していないファイルについて、再度、サムネイル画像の生成を行うとしてもよい。このとき、画像表示装置100はサムネイル画像の生成を開始してから所定の時間が経過しても、タイムアウト処理を実行せず、サムネイル画像の生成が完了するまで処理を実行することとする。このようにすることで、「サムネイル表示」画面700の表示が指示されたときに、生成することのできなかったサムネイル画像も操作部120に表示することができる。
【0083】
本実施形態では、所定のファイル形式の画像データを用いてサムネイル画像を生成する場合にタイムアウトを設けるものとして説明した。所定のファイル形式の画像データに限らず、いずれのファイル形式の画像データを用いてサムネイル画像を生成する場合にも、タイムアウトを設けるとしてもよい。たとえば、いずれのファイル形式の画像データであってもサムネイル画像の生成から所定の時間が経過したことに従って、当該サムネイル画像の生成を中止して、次のサムネイル画像の生成を開始するとしてもよい。
【0084】
本実施形態において、「リスト表示」画面500、「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700には、メモリやUSBメモリ101に記憶された全ての画像データを表示することとして説明した。メモリやUSBメモリ101に記憶された画像データのうち、画像表示装置が画像を生成することのできる画像データのみを表示の対象としてもよい。たとえば、画像表示装置100がJPEG、TIFF、PDLの画像データのみを印刷することができるとする。このとき、画像表示装置は、上記の3つのファイル形式以外のファイル形式の画像データを「リスト表示」画面500、「プレビュー表示」画面600、「サムネイル表示」画面700に表示しない。このようにすることで、画像表示装置100が印刷することのできない画像データが操作部120に表示されてしまうことを防ぐことができる。
【0085】
本実施形態では、プレビュー画像を表示する際には、1つの画面に1枚のプレビュー画像が表示されることとして説明した。1つの画面に複数のプレビュー画像が表示されるとしてもよい。このとき、1度に表示する複数のプレビュー画像を生成する際、画像入力制御部305が
図13に記載した処理を実行するとしてもよい。このようにすることで、複数のプレビュー画像を画像表示装置が同時に表示する場合、プレビュー画像の生成に時間のかかる画像データが含まれていても、画像表示装置が他の画像データのプレビュー画像の生成を開始することができる。
【0086】
本実施形態において、画像表示装置100はUSBメモリ101から読み出された画像データからサムネイル画像を生成する場合にタイムアウトを通知する。一方で、画像表示装置に備えられたメモリ113や不揮発メモリ115に記憶された画像データからサムネイル画像を生成する場合にタイムアウトを通知しないとしてもよい。画像表示装置100のメモリ113や不揮発メモリ115に記憶されている画像データは、スキャンユニット131で原稿を読み取って生成した画像データである。スキャンユニット131で原稿を読み取って生成された画像データのサムネイル画像は生成に時間のかかる可能性が低い。そのため、画像表示装置100に備えられたメモリ113や不揮発メモリ115に記憶された画像データからサムネイル画像を生成するときにタイムアウトを設けないことで、サムネイル画像の生成に係る処理を少なくすることができる。
【0087】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。