(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20240729BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240729BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20240729BHJP
【FI】
H04W76/10 130
H04W84/12
H04W88/02 110
(21)【出願番号】P 2022166027
(22)【出願日】2022-10-17
(62)【分割の表示】P 2018069283の分割
【原出願日】2018-03-30
【審査請求日】2022-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】栗原 主計
【審査官】綿引 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177505(JP,A)
【文献】特開2018-019146(JP,A)
【文献】特開2007-274567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04M 1/00 - 11/00
H04N 1/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元コードを読み取る読取手段と、
読取手段が読み取った二次元コードに基づいて、他の装置と通信接続を行うための接続情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報
を含み所定のアドレスを含まない第1の接続情報である場合には、前記
第1の接続情報に基づいて前記アクセスポイントに接続したことに
従って、前記ネットワークに接続された通信装置を検索する検索処理を行う制御手段
と、
前記検索処理によって1以上の通信装置が見つかった場合、当該見つかった通信装置の中から使用する通信装置を選択する選択画面を表示する表示制御手段と、
を有し、
前記取得手段が取得した接続情報が前記所定のアドレスを含む第2の接続情報である場合、前記表示制御手段による前記選択画面を表示することなく、前記所定のアドレスで特定される通信装置に接続する接続処理が行われる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ネットワークに接続された通信装置を検索するための検索コマンドを前記アクセスポイントを介して前記ネットワークに送信する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記検索処理の結果を表示手段に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記アクセスポイントを介して接続すべき通信装置の選択を受け付ける受付手段を有し、
前記表示制御手段は、前記検索処理によって検出された一又は複数の通信装置の識別情報を前記表示手段に表示させ、
前記受付手段は、前記表示手段に表示された前記一又は複数の通信装置のうちから、接続すべき通信装置の選択を受け付けることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検索コマンドは、所定の機能を提供する通信装置を検索するためのコマンドであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検索コマンドは、所定の識別情報を有する通信装置を検索するためのコマンドであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段が取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報であるかを判定する判定手段を有し、
前記判定手段は、前記取得手段が取得した前記接続情報が、所定のフォーマットを有する接続情報である場合に、該接続情報はネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報であると判定することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定手段は、前記取得手段が取得した前記接続情報に、所定の情報が含まれる場合に、該接続情報はネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報であると判定することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得手段が取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報であるか、又は、
当該アクセスポイントと異なる特定の通信装置に接続するための接続情報であるかを判定する判定手段を有し、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した接続情報が前記特定の通信装置に接続するための接続情報であると判定された場合には、前記特定の通信装置に接続するための接続処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定手段は、前記取得手段が取得した前記接続情報が、アクセスポイントを介して前記特定の通信装置に接続するための接続情報であるか、又は、前記特定の通信装置が提供するアクセスポイントに接続するための接続情報であるかを判定し、
前記制御手段は、前記判定手段の判定結果に応じた接続方法で前記接続処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置の制御方法であって、
二次元コードを読み取る読取ステップと、
読取ステップにおいて読み取った二次元コードに基づいて、他の装置と通信接続を行うための接続情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報
を含み所定のアドレスを含まない第1の接続情報である場合には、前記
第1の接続情報に基づいて前記アクセスポイントに接続したことに
従って、前記ネットワークに接続された通信装置を検索する検索処理を行う検索ステップと
、
前記検索処理によって1以上の通信装置が見つかった場合、当該見つかった通信装置の中から使用する通信装置を選択する選択画面を表示する表示制御ステップと、
を有し、
前記取得ステップで取得した接続情報が前記所定のアドレスを含む第2の接続情報である場合、前記表示制御手段による前記選択画面を表示することなく、前記所定のアドレスで特定される通信装置に接続する接続処理が行われる
ことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
コンピュータに、
二次元コードを読み取る読取手順と、
読取手順において読み取った二次元コードに基づいて、他の装置と通信接続を行うための接続情報を取得する取得手順と、
前記取得手順において取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報
を含み所定のアドレスを含まない第1の接続情報である場合には、前記
第1の接続情報に基づいて前記アクセスポイントに接続したことに
従って、前記ネットワークに接続された通信装置を検索する検索処理を行う検索手順と
、
前記検索処理によって1以上の通信装置が見つかった場合、当該見つかった通信装置の中から使用する通信装置を選択する選択画面を表示する表示制御手順と、
を実行させ、
前記取得手順で取得した接続情報が前記所定のアドレスを含む第2の接続情報である場合、前記表示制御手順による前記選択画面を表示することなく、前記所定のアドレスで特定される通信装置に接続する接続処理が行われる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
二次元コードを解析して取得した情報に基づいて、通信接続を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アクセスポイントと携帯端末とが無線を介して直接通信する方法が知られている。携帯端末が、アクセスポイントに無線接続するためには、ユーザは携帯端末に、SSID及びPass keyを入力する必要がある。ここで、SSIDはアクセスポイントの識別情報である。またPass keyは暗号化キーである。
【0003】
SSIDやPass keyをユーザが携帯端末に入力する手間を省くための方法として、従来、情報処理装置が提供するアクセスポイントのSSIDやPass keyを示す情報を提供するための二次元コードを情報処理装置が表示する方法が知られている。携帯端末は、情報処理装置に表示された二次元コードを撮影して解析することで、アクセスポイントのSSIDやPass keyを取得することができる。携帯端末は、このようにして取得したSSIDやPass keyに基づいて、情報処理装置のアクセスポイントに無線接続することができる。
【0004】
また従来、情報処理装置と、情報処理装置と独立した装置としてのアクセスポイントがネットワークを介して接続され、携帯端末が当該アクセスポイントに接続することにより、情報処理装置と携帯端末を通信可能にする方法が知られている。
【0005】
特許文献1には、二次元コードを読み取って、アクセスポイントに接続するための通信情報を取得するアプリケーションを有する携帯端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
携帯端末と情報処理装置とが、インフラのアクセスポイントを介して通信接続を行う接続形式(インフラ接続)において、携帯端末をインフラのアクセスポイントに接続するために上述のような二次元コードを利用することが考えられる。
【0008】
この場合、携帯端末とインフラのアクセスポイントとの通信を確立し、携帯端末は当該アクセスポイントを介してネットワークに接続することができる。しかしながら、当該ネットワーク上に存在する情報処理端末と、携帯端末とを接続するためには、ユーザが携帯端末上で情報処理装置のIPアドレスを入力するなどの操作を行う必要があり、ユーザにとって手間であった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明に係る1つの側面としての情報処理装置は以下の構成を有する。すなわち、二次元コードを読み取る読取手段と、読取手段が読み取った二次元コードに基づいて、他の装置と通信接続を行うための接続情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記接続情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報を含み所定のアドレスを含まない第1の接続情報である場合には、前記第1の接続情報に基づいて前記アクセスポイントに接続したことに従って、前記ネットワークに接続された通信装置を検索する検索処理を行う制御手段と、前記検索処理によって1以上の通信装置が見つかった場合、当該見つかった通信装置の中から使用する通信装置を選択する選択画面を表示する表示制御手段と、を有し、前記取得手段が取得した接続情報が前記所定のアドレスを含む第2の接続情報である場合、前記表示制御手段による前記選択画面を表示することなく、前記所定のアドレスで特定される通信装置に接続する接続処理が行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
このような構成によれば、携帯端末をインフラのアクセスポイントに接続した後、ユーザが携帯端末100に対してデバイス検索操作を行って、ネットワーク上のデバイスを探索するユーザの手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】(A)通信システムの構成(インフラ接続)を示す図である。(B)通信システムの構成(ダイレクト接続)を示す図である。
【
図2】携帯端末100のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】携帯端末100のソフトウェア構成を示す図である。
【
図4】MFP110のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】MFP110のソフトウェア構成を示す図である。
【
図6】実施形態1における通信接続処理を示すフローチャートである。
【
図7】(A)二次元コード(インフラ接続用)の一例である。(B)二次元コード(ダイレクト接続用)の一例である。(C)二次元コード(アクセスポイント接続用)の一例である。
【
図8】実施形態1における携帯端末100の画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
以下、本発明を実施するための一実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
まず、
図1(A)を用いて、情報処理装置としての携帯端末100と通信装置としてのMFP110とがインフラ接続を行う場合の通信システムの構成を説明する。
図1(A)に示す通信システムでは、携帯端末100とMFP(Multifunction Peripheral)110が、アクセスポイント120に接続される。携帯端末100とMFP110は、アクセスポイント120を介して通信を行う。本実施形態では、MFPを例に説明するが、MFP110の代わりにSFP(Single Function Printer)を用いることとしてもよい。あるいは、MFPやSFPなどの画像形成装置以外の通信装置であってもよい。
【0014】
次に、
図1(B)を用いて、携帯端末100とMFP110とがダイレクト接続を行う場合の通信システムの構成を説明する。
図1(B)に示す通信システムは、携帯端末100、MFP110を含む。MFP110は、アクセスポイントとして動作し、携帯端末100との間で無線通信LAN(Local Area Network)等の無線通信を実行する。このようにして、アクセスポイント120を介さずに、携帯端末100とMFP110が無線通信を行うことができる。
【0015】
本実施形態に係る携帯端末100は、コード情報(例えば、二次元コード)を読み取ることにより、他の装置(以下、デバイスと表記する場合がある)と通信接続するために用いられる接続情報を取得する機能を有する。二次元コードの一例としてQRコード(登録商標)が知られている。デバイス接続用QRコードの例を
図7(A)から(C)を用いて説明する。
【0016】
インフラ接続用のQRコードの例を
図7(A)に示す。
図7(A)に示したQRコードを読み取ることで、携帯端末100は、アクセスポイント120を介して、LANに接続されているMFP110に接続するためのMFP110のIPアドレス等を取得することができる。インフラ接続用のQRコードは、例えばMFP110の操作パネル206に表示される。
【0017】
ダイレクト接続用のQRコードの例を
図7の(B)に示す。
図7(B)に示すQRコードを読み取ることで、携帯端末100は、MFP110において起動しているアクセスポイントのSSID、Pass key、及び、MFP110のIPアドレス等の接続情報を取得することができる。ダイレクト接続用のQRコードは、例えばMFP110の操作パネル206に表示される。
【0018】
アクセスポイントと接続するために用いられるQRコードの例を
図7(C)に示す。
図7(C)に示したQRコードを読み取ることで、携帯端末100は、LANに接続されているアクセスポイント120等のデバイスに接続するためのSSID、Pass key、認証方法等の接続情報を取得することができる。アクセスポイント接続用のQRコードは、例えばアクセスポイント120の筐体に携帯端末100が読み取り可能なようにして貼付される。アクセスポイント接続用のQRコードが存在する場所は特に限定しない。例えば、紙媒体に記載されたり、ディスプレイ上に表示されたりしたインフラ接続用のQRコードを携帯端末100で読み取ることとしてもよい。
【0019】
次に
図2を用いて、携帯端末100のハードウェア構成を説明する。
【0020】
CPU(Central Processing Unit)201はROM(Read Only Memory)202が記憶している制御プログラムを読み出して、携帯端末100の動作を制御するための処理を実行する。ROM202は、制御プログラムを記憶する。RAM(Random Access Memory)203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD(Hard Disk Drive)204は、撮像画像や電子文書等のデータを記憶する。また、後述するOS(Operating System)310やMFPアプリケーション300もHDD204に記憶されている。
【0021】
なお、携帯端末100の場合、1つのCPU201が後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の態様であっても構わない。例えば、複数のCPUが協働して後述するフローチャートに示す各処理を実行するようにすることもできる。
【0022】
操作パネル206は、ユーザのタッチ操作を検出可能なタッチパネル機能を備え、OS310やMFPアプリケーション300が提供する各種画面を表示する表示部としても機能する。ユーザは操作パネル206に対してタッチ操作などの操作を行うことで、携帯端末100に所望の操作指示を入力することができる。
【0023】
スピーカー207とマイク208は、ユーザが他の携帯端末や固定電話と電話をする際に使用される。
【0024】
カメラ209はユーザの撮像指示に応じて撮像画像を撮像する。本実施形態に係るカメラ209は、二次元コードを読み取る処理を行う。カメラ209によって撮像された撮像画像は、HDD204の所定の領域に記憶される。無線通信部205は、無線通信LAN等の無線通信を実行する。
【0025】
次に
図3を用いて、携帯端末100のソフトウェア構成を説明する。
図3は、CPU201がROM202やHDD204に記憶されている制御プログラムを読み出すことで実現されるソフトウェアの機能ブロック図である。
【0026】
OS310は、携帯端末100全体の動作を制御するためのソフトウェアである。携帯端末100には、後述するMFPアプリケーション300を含め、様々なアプリケーションをインストールすることができる。OS310はこれらのアプリケーションとの間で情報をやり取りし、アプリケーションから受けた指示に従って、操作パネル206に表示する画面を変更行う。また、OS310は、各種ハードウェアを制御するためのデバイスドライバ群を備えており、OS上で動作するアプリケーションに対して各種ハードウェアを利用する為のAPIを提供する。
【0027】
デバイスドライバ群として本実施例では無線ネットワーク制御部352が存在する。無線ネットワーク制御部352は無線通信部205を制御するためのデバイスドライバである。カメラ制御部351は、カメラ209を制御するためのデバイスドライバである。
【0028】
MFPアプリケーション300は、携帯端末100にインストールされたアプリケーションである。MFPアプリケーション300は、携帯端末100からMFP110に対して印刷やスキャンなどの操作を行うための機能を提供する。
【0029】
MFPアプリケーション300のソフトウェア構成についてさらに詳しく説明する。
【0030】
表示制御部301は、操作パネル206に表示する画面を制御する。表示制御部301によって、アプリケーション画面が操作パネル206に表示される。また、表示制御部301は、操作パネル206を介してユーザが入力した操作指示を判別する。
【0031】
通信部302は、OS310の無線ネットワーク制御部352を介して無線通信部205による無線通信を制御してコマンドの送受信などを行う。
【0032】
QRコード取得部309は、OS310のカメラ制御部を介して、ユーザが撮像したQRコードを取得する。
【0033】
QRコード解析処理部308は、QRコード取得部309によって取得されたQRコードを解析し、接続情報を抽出する。QRコード解析処理部308は、カメラ209が読み取った二次元コードに基づいて、他の装置(MFP110又はアクセスポイント120)と通信接続を行うための接続情報を取得する。
【0034】
デバイス検索制御部307は、QRコード解析処理部308によって抽出された接続情報をもとにデバイスの検索処理を行う。
【0035】
印刷ジョブ生成部303は、印刷ジョブを生成する。印刷ジョブ生成部303によって生成された印刷ジョブは、無線通信部205によってMFP110に送信される。MFP110は、受信した印刷ジョブに従って、印刷を実行する。記憶部304は、アプリケーションが動作するために用いる情報を一時的に記憶する。
【0036】
スキャンジョブ制御部305は、無線通信部205によってMFPにスキャン指示を行い、MFP110から受信した、スキャンデータを表示する。スキャンデータを保存する場合は、記憶部304に記憶される。記憶されたスキャンデータは、ドキュメント管理部306によって管理される。
【0037】
本実施形態に係るMFP110の構成について
図4を用いて説明する。
【0038】
MFP110は、ROM3030あるいは例えばHDD3110に記憶されたソフトウェアを実行するCPU3020を備え、CPU3020はシステムバス3010に接続される各デバイスを総括的に制御する。
【0039】
RAM3040は、CPU3020の主メモリ、ワークエリア等として機能する。外部入力コントローラー(PANELC)3060は、複合機に備えられた各種ボタンあるいはタッチパネル(PANEL)3070等からの指示入力を制御する。ディスプレイコントローラー(DISPC)3080は、例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)3090の表示を制御する。ディスクコントローラー3100は、HDD3110を制御する。
【0040】
ネットワークインタフェースカード(NIC)3050は、ネットワーク10を介して、他のネットワーク機器あるいはファイルサーバ等と双方向にデータをやりとりする。無線通信モジュール(WLAN)3400は、アクセスポイントとの接続するための処理を行う。また、無線モジュール3400は、MFPがアクセスポイントとして動作する場合に、携帯端末100とダイレクト接続するための処理を行う。
【0041】
印刷部(PRINTER)3200は、印刷処理を行う。印刷処理は例えば、電子写真方式で実現される。印字方式は、電子写真方式に限られず、インクジェット方式等であってもよい。画像読取部(SCANNER)3300は、紙等の記録媒体に印字された画像を読み込む処理を行う。
【0042】
MFP110のソフトウェア構成について
図5を用いて説明する。
図5に示した各ソフトウェアは、ROM3030に格納され、CPU3020によって実行される。
【0043】
ネットワーク制御部500はネットワークI/F3050を制御する。QRコード表示部501は、ネットワーク制御部500によって設定されている接続情報を取得し、取得した接続情報からQRコードを生成して操作パネルに表示する。プリンタ制御部502は、印刷部3200を制御する。また、スキャナ制御部503は、画像読取部3300を制御する。
【0044】
次に携帯端末100の操作パネル206に表示される画面について、
図8を用いて説明する。
図8に示す各画面は、画面制御部301の制御によって操作パネル206上に表示される。また、QRコードの読み取り処理は、QRコード取得部309の制御によって実現される。
【0045】
QRコード読み取り画面800は、MFPの操作パネルに表示されているQRコードを、カメラ209を用いて撮影する際に用いられる画面である。携帯端末100のユーザが、MFPアプリケーション300を起動させ、QRコードの読み取りを指示すると、MFPアプリケーション300はQRコード読み取り画面800を表示させる。
【0046】
撮影エリア画面801は、カメラ209で撮影している画像を表示する領域である。撮影エリア画面801には、QRコードを合わせる位置を示すガイド枠が表示される。携帯端末100は、QRコードの読み取りに成功すると、カメラ209によるQRコードの撮影処理を終了する。ユーザがキャンセルボタン402を押下すると、QRコード取得部309は、QRコード読み取りを中断して、前画面に戻る。
【0047】
QRコード解析処理部308は、QRコードから読み取った情報を解析する。解析の結果、QRコードから読み取った情報が、ダイレクト接続用の接続情報であれば、画面810に遷移する。また、QRコードから読み取った情報がインフラ接続用の接続情報であれば、画面820に遷移する。さらに、QRコードから読み取った情報が、携帯端末100がネットワークに接続するために使用されるアクセスポイントの接続情報であれば、画面840に遷移する。携帯端末100がネットワークに接続するために使用されるアクセスポイントの接続情報は、MFP110が提供するアクセスポイントとは異なるアクセスポイントである。以下、便宜のため、ネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報を、単に「アクセスポイント接続用の接続情報」、あるいは、「アクセスポイントに接続するための接続情報」と表記する場合がある。
【0048】
QRコードから読み取った接続情報が、ダイレクト接続用であるか、インフラ接続用であるか、あるいは、アクセスポイント接続用であるかは、例えば、読み取った接続情報が所定のフォーマットを有するか基づいて判定することができる。ここで、接続情報のフォーマットとは、例えば、IPアドレス、SSID、macアドレスなど一又は複数の種別の情報が、所定の順序で記載される形式や、接続情報としてどのような種別の情報が記載されているかの形式のことをいう。
【0049】
例えばQRコード解析処理部308は、
図7(A)及び(B)に示すように、読み取った接続情報に所定の会社名などの所定の識別情報が含まれる場合には、インフラ接続用か、又は、ダイレクト接続用のいずれかであると判定することができる。
図7(A)及び(B)の例では、会社名(Company)としてAAAが記述されている場合に、QRコード解析処理部308は、当該接続情報が、インフラ接続用か、又は、ダイレクト接続用のいずれかであると判定することができる。さらにQRコード解析処理部308は、所定の会社名などの識別情報が含まれる場合であって、かつ、“DIRECT”など、ダイレクト接続用の接続情報であることを示す所定の情報(文字列)が含まれる場合に、ダイレクト接続用の接続情報であると判定する。あるいは、QRコード解析処理部308は、所定の会社名などの識別情報が含まれる場合であって、かつ、接続情報にSSIDやPass Key情報が含まれる場合には、ダイレクト接続用の接続情報であると判定することとしてもよい。一方、QRコード解析処理部308は、所定の会社名などの識別情報が含まれる場合であって、SSIDやPass Key情報が含まれない場合には、インフラ接続用の接続情報であると判定することができる。あるいは、所定の会社名などの識別情報が含まれる場合であって、ダイレクト接続用の接続情報であることを示す所定の情報が含まれない場合にインフラ接続用の接続情報であると判定することとしてもよい。
【0050】
また、QRコード解析処理部308は、
図7(C)に示すように接続情報にWIFIなどの所定の情報(文字列)が含まれる場合には、アクセスポイント接続用の接続情報であると判定することができる。あるいは、QRコード解析処理部308は、読み取った通信情報にIPアドレスが含まれない場合には、アクセスポイントに接続するための接続情報であると判定することとしてもよい。接続情報の種類の判定方法は上記の方法に限られず、他の方法によって判定することとしてもよい。
【0051】
表示画面の説明に戻る。画面810は、QRコードから読み取った情報がダイレクト接続用の接続情報であった場合に、操作部に表示される画面である。無線通信部205は、QRコードから取得した接続情報(SSID、Pass key)を使って、MFP110において起動しているアクセスポイントと接続する。そして無線通信部205は、MFP110とWi-Fi接続を行うための接続情報をMFP110から取得する。ダイアログ811は、MFP110から、Wi-Fi接続を行うための接続情報を取得中であることをユーザに通知するための表示である。
【0052】
画面820は、接続情報に含まれるIPアドレスを用いてMFP110を検索している間に表示される画面である。通信部302の制御によって、MFP110において起動しているアクセスポイントに接続した場合、あるいは、インフラのアクセスポイント120に接続した後に、デバイス検索制御部307は、接続情報に含まれるIPアドレスが示すMFP110を検索する。接続情報に含まれるIPアドレスが示すMFP110が検出されると、通信部302はMFP110と通信接続を確立する。MFP110との通信が確立されると、画面制御部301は画面830を操作パネル206に表示させる。
【0053】
画面830は、MFPアプリケーション300のトップ画面である。検出されたMFPを示す識別情報を含む情報としてアイコン831が画面上に表示される。携帯端末100のユーザは、MFPアプリケーション300の画面を介して、MFP110に対して所定の画像の印刷指示や、画像送信の宛先設定などの処理を行うことができる。
【0054】
続いて、QRコード解析処理部308の解析の結果、接続情報がアクセスポイント(ネットワークに接続するためのアクセスポイント)に接続するための接続情報であると判定された場合に表示される画面840について説明する。
【0055】
画面840では、ダイアログ841が表示される。ダイアログ841は、QRコードから読み取った接続情報が示す接続先を示す情報を通知する。例えば、ダイアログ841は、接続先デバイスのSSIDを示す情報を通知する。また、ダイアログ841は接続先がMFP110あるいはMFP110が提供するアクセスポイントとは異なることをユーザが識別可能とするための情報を通知する。例えば、ダイアログ841は、「Wi-FiQRコード」などの文字列を通知することによって、接続先がMFP110あるいはMFP110が提供するアクセスポイントとは異なることをユーザに通知する。本実施形態ではダイアログ841によって通知を行う例について説明するが、ダイアログによる通知に限られず、画面遷移して遷移先の画面で通知を行うこととしてもよい。
【0056】
ユーザがダイアログ841に対するタッチ操作を行うと、画面制御部301は画面850を表示させる。画面850は、QRコードが示す接続先への接続を許可するかどうかをユーザに問い合わせるためのダイアログ851を表示する。ダイアログ851において、接続を許可する操作をユーザから受け付けると、通信部302は、QRコードから読み取った接続情報に基づいて、当該接続情報が示す接続先のデバイス(アクセスポイント)とWi-Fi接続を開始する。接続が開始されると、デバイス検索制御部307は、接続先のデバイスを介して携帯端末100が接続したLAN上のデバイス(例えば、画像形成装置)を検索(探索)する。デバイス検索制御部307は、接続したLANに検索コマンドを送信し、当該コマンドに対する応答に基づいて、LAN上のデバイスを検出する。検索コマンドは、例えば、LAN上にある所定のサービスを提供可能なデバイスから応答を受信するためのコマンドである。例えば画像形成機能を有するデバイスを検索する検索コマンドが送信された場合、LAN上のプリンタ等、画像形成機能を有するデバイスは、自身の識別情報や接続情報などを含む情報を、検索コマンドの送信元に応答する。この応答には、応答を行ったデバイスに接続するためのIPアドレスなどの接続情報が含まれる。検索サービスとして例えば、WS-DiscoveryやmDNS等のサービスを用いることができるが、検索の方法は特に限定しない。
【0057】
ダイアログ851において接続を許可しない旨の操作(キャンセル操作)をユーザから受け付けると、画面制御部301は画面表示を画面801に戻す。
【0058】
画面860は、携帯端末100が接続されたLAN上に存在するデバイスを検索していることをユーザに通知するための画面である。デバイスが検索されると、画面制御部301は画面870を表示する。画面870は、デバイスの検索結果をユーザに通知するための画面である。自動検索した結果、LAN上で見つかった一又は複数のデバイスのリストが表示される。ユーザは、表示された一又は複数のデバイスの識別情報のうちから、携帯端末100が接続すべきデバイスを選択することができる。デバイスが選択されると、通信部302は、選択されたデバイスからの応答に含まれる接続情報に基づいて、当該デバイスへの通信接続処理を行う。
【0059】
ユーザによって選択されたデバイスへの接続が成功すると、画面制御部301は表示画面をMFPアプリケーション300のトップ画面である画面830に遷移させる。画面830には、接続されたデバイスの識別情報を含む情報としてアイコン831が表示される。
【0060】
次に携帯端末100がQRコードを用いてMFP110と通信を確立する際の処理の流れについて、
図6で示すフローチャートを用いて説明する。
図6のフローチャートに示す各ステップは、CPU201がROM202等のメモリに格納されたプログラムに従う手順をRAM203に展開して実行することによって処理される。
【0061】
QRコード取得部309は、カメラ209によって撮影されたQRコードを読み取り、情報を文字列として抽出する(S601)。
【0062】
次にQRコード解析処理部308は、読み取ったQRコードから抽出した情報が、ネットワークに接続するためのアクセスポイント接続用の接続情報であるかどうか判定する(S602)。上述のように、QRコード解析処理部308は、
図7(C)に示すように接続情報にWIFIなどの所定の情報(文字列)が含まれる場合には、アクセスポイント接続用の接続情報であると判定することができる。さらに、QRコード解析処理部308はWIFIの文字列が、接続情報の先頭に記載されているか否かを判定の基準にすることとしてもよい。
【0063】
CPU201は、QRコードから抽出した情報がアクセスポイント接続用の接続情報であると判定された場合は、ステップS603に進み、そうでない場合は、ステップS609に進む。
【0064】
ステップS603では、画面制御部301は、QRコードから抽出した接続情報(アクセスポイント接続用)を用いたWi-Fi接続を許可するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログ851を表示する。
【0065】
続いて画面制御部301はステップS604において、「許可」が選択されたかどうかを判定する。ユーザによって「許可」が選択された場合、CPU201は処理をステップS605に進める。一方、ユーザによって「キャンセル」が選択された場合は、CPU201は処理を終了する。
【0066】
ステップS605では、通信部302は、QRコードから取得した接続情報に基づいて、アクセスポイントにWi-Fi接続する。
【0067】
ステップS606では、通信部302はWi-Fi接続処理が成功したかどうかを判定し、成功した場合は、ステップS607に進み、そうでない場合は、ステップS608に進む。ステップS608では、画面制御部301はエラーを表示し、処理を終了する。
【0068】
ステップS607では、デバイス検索制御部307は、接続したLANで自動検索を実行する。すなわち、デバイス検索制御部307は、QRコードから抽出した接続情報が、アクセスポイント接続用の接続情報であると判定した場合、当該接続情報が示すアクセスポイントを介して接続したネットワークに対して検索コマンドを送信する。この検索コマンドは、ネットワークに接続された通信装置(MFP110など)を検索するためのコマンドである。
【0069】
検索コマンドには、例えば、所定のサービス(例えば、印刷機能やスキャン機能)を提供可能なデバイスに対して応答を要求する命令が含まれる。例えば画像形成機能を有するデバイスを検索する検索コマンドが送信された場合、LAN上のプリンタ等、画像形成機能を有するデバイスは、自身の識別情報や接続情報等を含む情報を、検索コマンドの送信元に応答する。
【0070】
あるいは、携帯端末100は、検索コマンドを用いて、デバイスのメーカーの識別情報など、特定の識別情報を有するデバイスに対して応答を要求することとしてもよい。例えば、特定のメーカーの識別子を有するデバイスを検索する検索コマンドが送信された場合、LAN上のデバイスであって当該デバイスのメーカーが当該特定のメーカーであることを示す識別情報を有するデバイスは、検索コマンドの送信元に応答する。
【0071】
画面制御部301は、検索結果として、応答があった一又は複数のデバイス(通信装置)の識別情報のリスト(一覧)を画面に表示させる表示制御を行う(S618)。
【0072】
このように、取得した接続情報がネットワークに接続するためのアクセスポイントの接続情報である場合、接続情報に基づいてアクセスポイントに接続したことに応じて、当該ネットワークに接続された通信装置を検索する検索処理を行う制御が行われる。
【0073】
ユーザは、表示された一又は複数のデバイスのうちから接続すべきデバイスを選択して、選択したデバイスに接続するように携帯端末100に指示する。この指示は、アクセスポイントを介して接続すべき通信装置を選択する指示である。画像制御部301は接続すべき通信装置の選択を受け付ける受付手段として機能する。ユーザによるデバイスの選択が受け付けられると(S619)、通信部302は選択されたデバイス(例えば、MFP110)に接続する(S620)。通信部302は、接続中のアクセスポイントを介して、選択されたデバイスに接続する。この際、検索コマンドの応答としてデバイスが応答したIPアドレスなどの接続情報が用いられる。このようにして、携帯端末100は、ユーザが選択したデバイスにインフラ接続することができる。
【0074】
次に、ステップS602において、QRコード解析処理部308が、QRコードから読み取った接続情報がアクセスポイント接続用の接続情報ではないと判定した場合の処理(ステップS609以降の処理)について説明する。
【0075】
ステップS609では、QRコード解析処理部308は、抽出した情報が特定の通信装置としてのMFP110にインフラ接続あるいはダイレクト接続するための接続情報のいずれかであるか否かを判定する。例えば、QRコード解析処理部308は、抽出した情報に、会社名としてAAAの文字列が含まれる場合には、当該情報は、MFP110にインフラ接続あるいはダイレクト接続するための接続情報のいずれかであるかであると判定することができる。以下、インフラ接続用の接続情報、及び、ダイレクト接続用の接続情報を総称して、MFP接続用の接続情報と表記する場合がある。
【0076】
ステップS609においてインフラ接続用の接続情報ではなく、かつ、ダイレクト接続用の接続情報でもない(MFP接続用の接続情報でない)と判定された場合、画面制御部301は携帯端末100の画面にエラーを表示する(S617)。そしてCPU201は処理を終了する。
【0077】
一方、ステップS609においてMFP接続用の接続情報であると判定された場合、QRコード解析処理部308は、ステップS610の処理を行う。
【0078】
MFP接続用フォーマットであれば、ステップS610に進み、そうでない場合は、ステップS617でエラーを表示し、処理を終了する。
【0079】
ステップS610では、QRコード解析処理部308は、QRコードから読み取った接続情報が、ダイレクト接続用の接続情報であるかを判定する。QRコード解析処理部308は、所定の会社名などの識別情報が含まれ、かつ、“DIRECT”など、ダイレクト接続用の接続情報であることを示す所定の情報が含まれる場合に、ダイレクト接続用の接続情報であると判定することができる。
【0080】
このようにして、QRコード解析処理部308は、取得した接続情報が、ダイレクト接続用の接続情報であるか、又は、インフラ接続用の接続情報であるかを判定することができる。インフラ接続用の接続情報とは、アクセスポイントを介して特定の通信装置に接続するための接続情報である。また、ダイレクト接続用の接続情報とは、特定の通信装置(例えばMFP110)が提供するアクセスポイントに接続するための接続情報である。
【0081】
CPU201は、QRコードから読み取った接続情報が、ダイレクト接続用の接続情報であれば、ステップS611に進み、そうでなければステップS612に進む。
【0082】
ステップS612では、通信部302は、携帯端末のWi-Fi通信機能を有効にし、ステップS615に進む。
【0083】
ステップS615では、Wi-Fi通信部302はQRコードから取得した情報に含まれるIPアドレスを用いてデバイスと通信を確立する。これにより、携帯端末100はMFP110とインフラ接続することができる。
【0084】
一方、ステップS611では、画面制御部301は、ダイレクト接続中であることを示すダイアログ811を携帯端末100の表示部に表示する(S611)。
【0085】
ダイアログ811には、画面制御部301の制御によって、ダイレクト接続を中止するためのキャンセルボタンが表示される。画面制御部301は、キャンセルボタンを介してキャンセルが指示されたか否かを判定する(S613)。「キャンセル」が選択された場合は(S613 はい)、ダイレクト接続処理を終了する。
【0086】
一方、キャンセルが指示されない場合には、ステップS614において、QRコードから取得した接続情報を用いたダイレクト接続が成功したか否かを判定する。
【0087】
CPU201は、ダイレクト接続に失敗した場合には、ステップS616に進む。ダイレクト接続に失敗した場合とは、例えば通信が確立されないままタイムアウトした場合などが含まれる。ステップS616では、エラーを表示し、処理を終了する。
【0088】
MFPが提供するアクセスポイントへの接続に成功した場合は、ステップS615に進み、接続したアクセスポイントを介してMFP110との通信を開始する。このようにして、携帯端末100はMFP110とダイレクト接続することができる。
【0089】
本実施形態によれば、携帯端末100のカメラ209が撮影した二次元コードが、MFP110が提供するアクセスポイントと異なるアクセスポイントに接続するための接続情報である場合に、携帯端末100は以下の処理を行う。すなわち、取得した接続情報を用いてアクセスポイントに接続したことに応じて、当該アクセスポイントを介して接続されるネットワーク上に存在するデバイスの検索処理を行う。そして携帯端末100は、検索結果をユーザに提示する。
【0090】
このような構成によれば、携帯端末100をアクセスポイントに接続した後、ユーザが携帯端末100に対してデバイス検索操作を行って、ネットワーク上のデバイスを探索する手間を省くことができる。
【0091】
また本実施形態に係る携帯端末100は、デバイスに表示されている二次元コードを撮影した場合は、そのデバイスとの接続処理(インフラ接続またはダイレクト接続)を行う。また、MFP110が提供するアクセスポイントとは異なるアクセスポイントに接続するための二次元コードを撮影した場合には、当該アクセスポイントを介して接続したネットワークにおいてデバイスの検索処理を行う。
【0092】
このような構成によれば、二次元コードを読み取って取得した接続情報の内容に応じて、接続処理の手順を自動的に切り替えることができる。すなわち携帯端末100は、接続情報のフォーマットの判定結果に応じた接続方法で接続処理を行う。ユーザが二次元コードを撮影する処理を行うだけで、携帯端末100によって各接続態様に適した接続手順で接続処理が実行されるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0093】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0094】
100 携帯端末
110 MFP
120 アクセスポイント
209 カメラ
201 CPU
206 操作パネル
211 無線通信部
309 QRコード取得部
308 QRコード解析処理部