(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】規格情報管理装置、規格情報管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20240802BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20240802BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q10/20
(21)【出願番号】P 2020064732
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】木村 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】河村 直哉
(72)【発明者】
【氏名】吉井 迪利
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀明
(72)【発明者】
【氏名】村井 恭子
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-016113(JP,A)
【文献】特開2015-099503(JP,A)
【文献】特開2005-228024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付ける入力部と、
前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新する更新部と、
前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行う通知部と、
を備え
、
前記通知部は、過去に出荷された前記出荷製品と、当該出荷製品の製造にかかわった組織とが関連付けられて記録されている出荷実績データベースを参照して、当該出荷製品の製造にかかわった組織の社員へ前記通知を行う、
規格情報管理装置。
【請求項2】
前記入力部は、さらに、新たな機種を示す機種情報の入力を受け付け、
前記更新部は、前記入力された機種情報に基づいて、機種情報のデータベースを更新し、
前記通知部は、前記入力された機種情報が示す機種に該当する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された機種情報についての通知を行う、
請求項1に記載の規格情報管理装置。
【請求項3】
前記入力部は、さらに、新たな仕向地を示す仕向地情報の入力を受け付け、
前記更新部は、前記入力された仕向地情報に基づいて、仕向地情報のデータベースを更新し、
前記通知部は、前記入力された仕向地情報が示す仕向地に出荷された出荷製品の関係者に向けて、前記入力された仕向地情報についての通知を行う、
請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の規格情報管理装置。
【請求項4】
規格情報管理装置が、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、
前記規格情報管理装置が、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、
前記規格情報管理装置が、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、
を有
し、
前記通知を行うステップにおいて、過去に出荷された前記出荷製品と、当該出荷製品の製造にかかわった組織とが関連付けられて記録されている出荷実績データベースを参照して、当該出荷製品の製造にかかわった組織の社員へ前記通知を行う、
規格情報管理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、
前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、
前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、
を実行させるプログラム
であって、
前記通知を行うステップにおいて、過去に出荷された前記出荷製品と、当該出荷製品の製造にかかわった組織とが関連付けられて記録されている出荷実績データベースを参照して、当該出荷製品の製造にかかわった組織の社員へ前記通知を行う、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、規格情報管理装置、規格情報管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
規格情報と製品の適合状況を常時把握しておくために、頻繁に更新される規格情報の変更管理をしておく必要があるが、規格情報は仕向地毎に様々にあり情報量が多いため管理が困難である。また、国や地域毎に販売に必要な規格を満たしているか把握しておくために、規格情報と製品との適合状況に加えて、製品の仕向地、規格上販売可能な国/地域情報を管理しておく必要があるが、規格情報と国/地域情報の組合せは多岐にわたるため管理が困難である。
【0003】
上記の課題に関連する技術として、特許文献1には、規格を記憶する規格記憶手段と、端末からの要求に応じて、規格記憶手段が記憶する規格を端末に送信する規格送信手段と、規格に対する改版情報を端末から受信する改版情報受信手段と、改版情報に基づいて作成される改版後の規格と改版情報とを規格記憶手段に記憶させる改版情報登録手段と、規格利用者の端末からの要求に応じて、少なくとも改版された最新の規格と、最新の規格の改版情報とを規格利用者の端末に送信する規格等提供手段とを備えた規格管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
規格が改訂された際には、組織内で迅速に改訂の周知が行われ、関連資料の改訂等のアクションが漏れなく取られる必要がある。
【0006】
本開示は、上記事情を考慮してなされたものであって、規格が改訂された際に、組織内で迅速に改訂の周知が行われる規格情報管理装置、規格情報管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、規格情報管理装置は、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付ける入力部と、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新する更新部と、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行う通知部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様によれば、規格情報管理方法は、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、を有する。
【0009】
本開示の一態様によれば、プログラムは、コンピュータに、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の規格情報管理装置、規格情報管理方法およびプログラムによれば、規格が改訂された際に、組織内で迅速に改訂の周知が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の機能構成を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る規格情報管理装置のCPUの機能を示す図である。
【
図3】第1の実施形態に係るデータベースのデータ構造の例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
【
図7】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
【
図8】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
【
図9】第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
以下、
図1~
図9を参照しながら、第1の実施形態に係る規格情報管理装置について詳しく説明する。
【0013】
(規格情報管理装置の機能構成)
図1は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の機能構成を示す図である。
図1に示す規格情報管理装置1は、通信ネットワークを通じて、利用者2から検索キーの入力を受け付けて、データベースDBに登録されている規格情報およびこれに関連付けられた種々の情報の検索処理を行う。また、規格情報管理装置1は、新たに更新された規格の更新内容等の情報を受け付け、データベースDBに登録する。
本実施形態においては、出荷製品が空気調和機(空調機)であるものとして説明するが、他の実施形態においてはこれに限られず、規格の管理が求められる全ての製品に適用可能である。
【0014】
図1に示すように、規格情報管理装置1は、CPU10と、メモリ11と、通信インタフェース12と、記録媒体13とを備える。
【0015】
CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、種々の機能を発揮する。CPU10の機能の詳細については後述する。
メモリ11は、いわゆる主記憶装置であって、CPU10の動作に必要な記憶領域を提供する。
通信インタフェース12は、広域通信ネットワーク(インターネット等)との接続を確立するインタフェースである。
記録媒体13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等、不揮発性の大容量記憶領域である。記録媒体13には、規格情報、機種情報、仕向地情報などの各種情報が格納されたデータベースDBが記録されている。
【0016】
(CPUの機能構成)
図2は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置のCPUの機能を示す図である。
図2に示すように、CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、入力部100、更新部101、通知部102および検索部103としての機能を発揮する。
【0017】
入力部100は、改訂対象となる規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付ける。また、入力部100は、新たな機種を示す機種情報、および、新たな仕向地を示す仕向地情報の入力を受け付ける。
更新部101は、入力された各種情報(改訂情報、機種情報および仕向地情報)に基づいて、各種情報のデータベースを更新する。
通知部102は、入力された各種情報(改訂情報、機種情報および仕向地情報)に関連する出荷製品の関係者に向けて、当該入力された各種情報についての通知を行う。
検索部103は、利用者2から検索キーの入力を受け付けて、当該検索キーに関連する情報をデータベースDBから検索して出力する。
【0018】
(データベースのデータ構造)
図3は、第1の実施形態に係るデータベースのデータ構造の例を示す図である。
記録媒体13に記録されているデータベースDBは、例えば、
図3に示すようなデータ構造を有する。
具体的には、データベースDBは、機種情報データベースDB01、仕向地情報データベースDB02、規格情報データベースDB03、改訂情報データベースDB04、号機情報データベースDB05、製造時期情報データベースDB06、出荷実績情報データベースDB07、組織情報データベースDB08、所属情報データベースDB09、社員情報データベースDB10、メールアドレス情報データベースDB11を有してなる。
【0019】
機種情報データベースDB01には、空調機の機種の識別番号である『機種番号』と、その『機種名』とが関連付けられて登録されている。
なお、他の実施形態においては、「機種」の上位の位置づけである「シリーズ」として登録されてもよい。この場合、機種情報データベースDB01には、『機種番号』の代わりにシリーズを示す情報(シリーズ番号)が用いられてもよい。
【0020】
仕向地情報データベースDB02には、空調機の仕向地の識別番号である『仕向地番号』と、その『仕向地名』とが関連付けられて登録されている。さらに、仕向地情報データベースDB02には、当該仕向地に出荷された空調機の個々の識別番号である『号機番号』と、その空調機が属する機種の『機種番号』とが関連付けられて登録されている。
【0021】
規格情報データベースDB03には、規格の識別番号である『規格番号』と、その『規格名』、『規格資料』とが関連付けられて登録されている。『規格資料』とは、その規格の内容の詳細を示す文書ファイルなどである。さらに、規格情報データベースDB03には、その規格を採用している仕向地の『仕向地番号』が関連付けられて登録されている。
【0022】
改訂情報データベースDB04には、改訂の識別番号である『改訂番号』と、その改訂があった規格の『規格番号』と、その改訂の『改訂内容』および『有効期限』とが関連付けられて記録されている。
【0023】
号機情報データベースDB05には、出荷された空調機それぞれの『号機番号』と、その空調機の『機種番号』と、当該空調機の出荷先(仕向地)を示す『仕向地番号』とが関連付けられて登録されている。
【0024】
製造時期情報データベースDB06には、空調機の『号機番号』と、その『製造時期』とが関連付けられて記録されている。
【0025】
出荷実績情報データベースDB07には、出荷された空調機の『号機番号』と、その空調機の製造にかかわった組織(会社の設計部門、製造部門など)の『組織番号』とが関連付けられて記録されている。
【0026】
組織情報データベースDB08には、組織の識別番号である『組織番号』と、その『組織名』とが関連付けられて記録されている。
【0027】
所属情報データベースDB09には、組織の『組織番号』と、その組織に所属する社員の識別番号である『社員番号』とが関連付けられて記録されている。
【0028】
社員情報データベースDB10には、社員の『社員番号』と、その社員の『名前』とが関連付けられて記録されている。
【0029】
メールアドレス情報データベースDB11には、社員の『社員番号』と、その社員の『メールアドレス』とが関連付けられて記録されている。
【0030】
(規格情報管理装置の第1の処理フロー)
図4は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
また、
図5は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
以下、
図4および
図5を参照しながら、規格が改訂された場合の処理の流れ(第1の処理フロー)について説明する。
【0031】
規格の改訂があった場合、利用者2は、規格情報管理装置1に対し、その規格(改訂対象の規格)の『規格名』、『改訂番号』、『改訂内容』及び『有効期限』を入力する。規格情報管理装置1の入力部100は、これらの情報の入力を受け付ける(ステップS00)。
【0032】
次に、規格情報管理装置1の更新部101は、規格情報データベースDB03にて、ステップS00で入力された『規格名』を検索キーにして、『規格番号』を検索する(ステップS01)。
そして、更新部101は、改訂情報データベースDB04の『規格番号』に関連付けて、ステップS00で入力された改訂情報(『改訂番号』、『改訂内容』および『有効期限』)を追加する(ステップS02)。
【0033】
図5は、ステップS01およびステップS02の処理の具体例を示している。
図5に示すように、更新部101は、規格情報データベースDB03にて『規格名』に紐づく『規格番号』を検索キーにして、改訂情報データベースDB04に、『改訂番号』、『改訂内容』および『有効期限』を追加している。
【0034】
図4に戻り、続いて、規格情報管理装置1の通知部102は、改訂対象の規格に対応していた空調機の関係者に向けて、新たに入力された改訂情報を示すメールを一斉配信する(ステップS03)。
【0035】
このステップS03の処理については、
図3を参照しながら説明する。
具体的には、通知部102は、規格情報データベースDB03にて、ステップS00で入力された『規格名』に関連付けられた『仕向地番号』を特定する。続いて、通知部102は、仕向地情報データベースDB02にて、上記『仕向地番号』に関連付けられた『号機番号』を特定する。更に、通知部102は、出荷実績情報データベースDB07にて、上記『号機番号』に関連付けられた『組織番号』を特定する。更に、通知部102は、所属情報データベースDB09にて、上記『組織番号』に関連付けられた『社員番号』を特定する。そして、通知部102は、上記『社員番号』に関連付けられた『メールアドレス』を参照して、新たな改訂情報(『改訂番号』、『改訂内容』および『有効期限』)を示すメールの自動配信を行う。
【0036】
(規格情報管理装置の第2の処理フロー)
図6は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
また、
図7は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
以下、
図6および
図7を参照しながら、空調機の機種が更新された(新たな機種の空調機が出荷された)場合の処理の流れ(第2の処理フロー)について説明する。
【0037】
新たな機種の空調機が出荷された場合、利用者2は、規格情報管理装置1に対し、新たな機種の『機種番号』およびその『機種名』を入力する。更に、利用者2は、その機種に属する空調機の『号機番号』およびその『製造時期』と、その空調機の出荷先を示す『仕向地名』を入力する。入力部100は、これらの情報の入力を受け付ける(ステップS10)。
【0038】
次に、更新部101は、ステップS10で入力された機種情報(『機種番号』およびその『機種名』)を機種情報データベースDB01、仕向地情報データベースDB02および号機情報データベースDB05に追加する(ステップS11)。
【0039】
図7は、ステップS11の処理の具体例を示している。
図7に示すように、更新部101は、機種情報データベースDB01に、ステップS10で入力された新たな『機種番号』および『機種名』を追加する。
また、更新部101は、号機情報データベースDB05に、ステップS10で入力された新たな『号機番号』、『機種番号』、『仕向地番号』および『製造時期』を追加する。
また、更新部101は、仕向地情報データベースDB02に、ステップS10で入力された『仕向地名』に関連付けて、新たな『号機番号』および『機種番号』を追加する。
【0040】
図6に戻り、続いて、通知部102は、更新された機種に属する空調機の関係者に向けて、新たに入力された機種情報を示すメールを一斉配信する(ステップS12)。
【0041】
このステップS12の処理については、
図3を参照しながら説明する。
具体的には、通知部102は、出荷実績情報データベースDB07にて、ステップS10で入力された『号機番号』に関連付けられた『組織番号』を特定する。更に、通知部102は、所属情報データベースDB09にて、上記『組織番号』に関連付けられた『社員番号』を特定する。そして、通知部102は、上記『社員番号』に関連付けられた『メールアドレス』を参照して、新たな機種情報(『機種番号』およびその『機種名』)を示すメールの自動配信を行う。
【0042】
(規格情報管理装置の第3の処理フロー)
図8は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理フローを示す図である。
また、
図9は、第1の実施形態に係る規格情報管理装置の処理の内容を示す図である。
以下、
図8および
図9を参照しながら、仕向地が更新された(空調機が新たな仕向地に出荷された)場合の処理の流れ(第3の処理フロー)について説明する。
【0043】
空調機が新たな仕向地に出荷された場合、利用者2は、規格情報管理装置1に対し、新たな仕向地に係る『仕向地番号』および『仕向地名』を入力する。更に、利用者2は、その仕向地に出荷した空調機の『号機番号』と、その仕向地に出荷するにあたり準拠すべき規格の『規格名』とを入力する。入力部100は、これらの情報の入力を受け付ける(ステップS20)。
【0044】
次に、更新部101は、ステップS20で入力された仕向地情報(『仕向地番号』およびその『仕向地名』)と、『号機番号』とを仕向地情報データベースDB02に追加する(ステップS21)。
【0045】
続いて、更新部101は、号機情報データベースDB05にて、ステップS20で入力された『号機番号』を検索する(ステップS22)。そして、更新部101は、号機情報データベースDB05の『号機番号』に関連付けて、ステップS20で入力された『仕向地番号』を追加する(ステップS23)。
【0046】
上述のステップS22~ステップS23の処理と並列して、更新部101は、規格情報データベースDB03にて、ステップS20で入力された『規格名』を検索する(ステップS24)。そして、更新部101は、規格情報データベースDB03の『規格名』に関連付けて、ステップS20で入力された『仕向地番号』を追加する(ステップS25)。
【0047】
図9は、ステップS21~ステップS25の処理の具体例を示している。
図9に示すように、更新部101は、仕向地情報データベースDB02に、ステップS20で入力された新たな『仕向地番号』、『仕向地名』および『号機番号』を追加する。なお、『機種番号』については、号機情報データベースDB05にて『号機番号』に紐づく『機種番号』を自動的に入力するものとしてよい。
【0048】
また、
図9に示すように、更新部101は、号機情報データベースDB05に、ステップS20で入力された新たな『号機番号』に関連付けて、新たな『仕向地番号』を追加する。
また、
図9に示すように、更新部101は、規格情報データベースDB03に、ステップS20で入力された『規格名』に関連付けて、新たな『仕向地番号』を追加する。
【0049】
図8に戻り、続いて、通知部102は、更新された仕向地に出荷された空調機の関係者に向けて、新たに入力された仕向地情報を示すメールを一斉配信する(ステップS12)。
【0050】
検索部103の機能について説明する。
検索部103は、上述の処理フローに従って構築されたデータベースDBを用いて、利用者2の要求に応じた検索処理を行う。
【0051】
例えば、利用者2が、ある機種の空調機が売られている仕向地を知りたいとする。この場合、利用者2は、規格情報管理装置1に対し『機種名』を入力する。検索部103は、機種情報データベースDB01および仕向地情報データベースDB02を参照し、入力された『機種名』に対応する『仕向地名』を検索し、出力する。
【0052】
また、利用者2が、ある仕向地に出荷したい場合に、満たさなければならない規格を知りたいとする。この場合、利用者2は、規格情報管理装置1に対し『仕向地名』を入力する。検索部103は、仕向地情報データベースDB02、規格情報データベースDB03および改訂情報データベースDB04を参照し、入力された『仕向地名』で示される仕向地に準拠する規格の『規格名』、『規格資料』、『改訂内容』およびその『有効期限』を出力する。
【0053】
(作用、効果)
以上の通り、第1の実施形態に係る規格情報管理装置1によれば、規格の改訂情報を入力した場合に、改訂対象の規格に対応する出荷製品(空調機)の関係者に向けて、新たに入力された改訂情報についての通知が行われる。これにより、規格が改訂された際に、組織内で迅速に改訂の周知が行われることとなる。
また、規格に改訂があった場合、過去に開発したエアコン機種がその規格に対応するか否かの確認が必要であり、必要に応じて、設計や関連資料を改訂する必要があるところ、規格情報管理装置1が迅速に関係者に向けて通知するので、上記のような改訂措置が促進される。
【0054】
また、第1の実施形態に係る規格情報管理装置1によれば、新たに販売された機種に関する機種情報を入力した場合に、当該機種に該当する出荷製品(空調機)の関係者に向けて、新たに入力された機種情報についての通知が行われる。これにより、機種情報が更新された際に、組織内で迅速に機種情報の更新の周知が行われることとなる。
【0055】
また、第1の実施形態に係る規格情報管理装置1によれば、新たな出荷先(仕向地)に関する仕向地情報を入力した場合に、当該仕向地に出荷された出荷製品(空調機)の関係者に向けて、新たに入力された機種情報についての通知が行われる。これにより、仕向地情報が更新された際に、組織内で迅速に仕向地情報の更新の周知が行われることとなる。
【0056】
<付記>
各実施形態に記載の規格情報管理装置、規格情報管理方法およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0057】
(1)第1の態様に係る規格情報管理装置1は、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付ける入力部100と、入力された改訂情報に基づいて、改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新する更新部101と、改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、入力された改訂情報についての通知を行う通知部102と、を備える。
【0058】
(2)第2の態様に係る規格情報管理装置1において、入力部100は、さらに、新たな機種を示す機種情報の入力を受け付け、更新部101は、入力された機種情報に基づいて、機種情報のデータベースを更新し、通知部102は、入力された機種情報が示す機種に該当する出荷製品の関係者に向けて、入力された機種情報についての通知を行う。
【0059】
(3)第3の態様に係る規格情報管理装置1において、入力部100は、さらに、新たな仕向地を示す仕向地情報の入力を受け付け、更新部101は、入力された仕向地情報に基づいて、仕向地情報のデータベースを更新し、通知部102は、入力された仕向地情報が示す仕向地に出荷された出荷製品の関係者に向けて、入力された仕向地情報についての通知を行う。
【0060】
(4)第4の態様に係る規格情報管理方法は、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、を有する。
【0061】
(5)第5の態様に係るプログラムは、コンピュータに、改訂対象の規格についての改訂内容を示す改訂情報の入力を受け付けるステップと、前記入力された改訂情報に基づいて、前記改訂対象の規格についての改訂情報のデータベースを更新するステップと、前記改訂対象の規格に対応する出荷製品の関係者に向けて、前記入力された改訂情報についての通知を行うステップと、を実行させる。
【符号の説明】
【0062】
1 規格情報管理装置
10 CPU
100 入力部
101 更新部
102 通知部
103 検索部
11 メモリ
12 通信インタフェース
13 記録媒体